JPH11128697A - 膜分離装置 - Google Patents

膜分離装置

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JPH11128697A
JPH11128697A JP30284997A JP30284997A JPH11128697A JP H11128697 A JPH11128697 A JP H11128697A JP 30284997 A JP30284997 A JP 30284997A JP 30284997 A JP30284997 A JP 30284997A JP H11128697 A JPH11128697 A JP H11128697A
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Keiji Kamimura
啓二 上村
Koki Shigemi
弘毅 重見
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1個の耐圧容器内に複数の膜モジュールを並
列に設置して原水を効率良く膜分離処理することができ
る膜分離装置を提供する。 【解決手段】 センターポート42から耐圧容器40内
の中央の流入室44へ原水が流入する。流入室44を挟
んで2個のスパイラル型膜モジュール46,46が配置
されている。膜モジュール46は、袋状膜を原水流路材
を介して巻回し、袋状膜同士の間を原水流路とし袋状膜
内部を透過水流路としたものである。流入室44内の原
水は膜モジュール46の一端面から袋状膜同士の間に流
入し、膜モジュール46の軸心線と略平行方向に原水流
路を流れ、膜モジュール46の他端面の外周側から流出
室50内に濃縮水として流れ込み、サイドポート52か
ら取り出される。透過水はエンドポート56から取り出
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、精密濾過装置、限
外濾過装置、逆浸透膜分離装置などの膜分離装置に係
り、特に膜モジュールとしてスパイラル型膜モジュール
を用いた場合に好適な膜分離装置に関する。詳しくは、
本発明は1個の耐圧容器内に複数個の膜モジュールを設
置した膜分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】膜分離装置に用いられる膜モジュールと
して、集水管の外周に分離膜を巻回したスパイラル型膜
モジュールがある。
【0003】図5は従来のスパイラル型膜モジュールの
構造を示す一部分解斜視図である。
【0004】集水管1の外周に複数の袋状の分離膜2が
メッシュスペーサ3を介して巻回されている。
【0005】集水管1には管内外を連通するスリット状
開口が穿設されている。分離膜2は袋状のものであり、
その中央部が集水管1をくるんでいる。この袋状分離膜
2の内部にはメッシュスペーサ等よりなる流路材4が挿
入されており、この袋状分離膜(袋状膜)2の内部が透
過水流路となっている。
【0006】袋状膜2の巻回体5の両端にトップリング
6とエンドリング7とが設けられ、その外周にブライン
シール8が周設されている。
【0007】原水は、巻回体5の前端面から袋状膜2同
士の間の原水流路に流入し、そのまま巻回体5の長手方
向に流れ、巻回体5の後端面から濃縮水として流出す
る。この原水流路を流れる間に水が袋状膜2を透過して
その内部に入り、集水管1内に流入し、該集水管1の後
端側からモジュール外に取り出される。
【0008】このようなスパイラル型膜モジュールは、
円筒状の耐圧容器内に収容され、該巻回体5の前端面側
に原水の流入室が設けられ後端面側に濃縮水の流出室が
設けられ、この濃縮水の中央を貫通するように透過水の
取出管が耐圧容器の軸心線の延長方向に延設される。
【0009】なお、複数個の膜モジュールを1個の円筒
状の耐圧容器内に収容されることがある。この場合、各
膜モジュールは直列に設置される。即ち、第1の膜モジ
ュールの後端面から流出した濃縮水が第2の膜モジュー
ルの前端面から第2の膜モジュールの原水流路に流入
し、該第2の膜モジュールの後端面から濃縮水として流
出する。以下、同様に第nの膜モジュールの後端面から
流出した濃縮水が第(n+1)の膜モジュールの前端面
から第(n+1)の膜モジュールの原水流路に流入し、
その後端面から濃縮水として流出する。各膜モジュール
の集水管は、耐圧容器の軸心を貫通する1本の長い管路
を構成するように連結され、各膜モジュールの透過水は
この1本の集水管連結体を通って耐圧容器外に取り出さ
れる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】1個の耐圧容器内に複
数個の膜モジュールを設置した従来の膜分離装置は、原
水が各膜モジュールを直列に流れるものであり、原水の
通水抵抗が大きくなり、処理効率が低い。
【0011】本発明は、1個の耐圧容器内に複数の膜モ
ジュールを並列に設置して原水を効率良く膜分離処理す
ることができる膜分離装置を提供することを第1の目的
とするものである。
【0012】また、上記従来のスパイラル型膜モジュー
ルには、次のような解決すべき課題があった。
【0013】 集水管1内の透過水流量を多くするた
めには該集水管1を大径化する必要があるが、そのよう
にするとスパイラル型膜モジュールの径も大きくなって
しまう。 袋状膜2内に透過してきた透過水は、該袋状膜2内
をスパイラル状に回りながら集水管1まで流れるため、
袋状膜2内の流通抵抗が大きい。しかも、袋状膜2内か
ら集水管1に流れ込む集水管スリット部付近での流通抵
抗も大きい。 原水流路を流れる原水流量は、下流側になるほど減
少する。(原水が濃縮される分だけ原水流量が減る。)
このため、原水流路下流域では原水流速が小さくなり、
汚れが付着し易くなる。
【0014】本発明は、かかる問題点を解決し、集水管
が不要であり、透過水流通抵抗が小さいスパイラル型膜
モジュールを備えた膜分離装置を提供することを第2の
目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の膜分離装置は、
膜モジュールを耐圧容器内に設置してなる膜分離装置に
おいて、該耐圧容器は筒状であり、筒軸心方向の中間部
に第1の室が設けられ、筒軸心方向の両端側にそれぞれ
第2の室が設けられ、且つ該第2の室の筒軸心側に第3
の室が設けられており、耐圧容器には各室内を耐圧容器
外に連通する通液部が設けられており、膜モジュールの
原水流路が第1の室と、第2の室及び第3の室の一方と
に連通し、膜モジュールの透過水流路が第2の室及び第
3の室の他方に連通していることを特徴とするものであ
る。
【0016】かかる膜分離装置にあっては、原水は耐圧
容器内に導入され各膜モジュールに並列に導入されて膜
分離処理されるため、原水の通水抵抗が小さく効率の良
い膜分離処理を行うことができる。
【0017】本発明において、耐圧容器内に設置される
膜モジュールは、袋状膜の内部に透過水流路材が配置さ
れ、袋状膜同士の間には原水流路材が配置されているス
パイラル型膜モジュールであって、該袋状膜は第1、第
2、第3及び第4の辺部を有した略方形であり、該第
1、第2及び第3の辺部は封じられ、該第4の辺部は一
部が開放部となり残部が閉鎖部となっており、前記第4
の辺部と直交する第1の辺部をシャフトに当てて袋状膜
を巻回して巻回体とし、前記第4の辺部を該巻回体の後
端面に臨ませ、該第4の辺部に対向する第2の辺部を該
巻回体の前端面に臨ませ、該袋状膜同士の間の原水流路
は、該第3の辺部の全体が封じられると共に、第4の辺
部にあっては前記袋状膜の開放部と重なる箇所が閉鎖部
となっており、且つ前記袋状膜の閉鎖部と重なる箇所が
開放部となっているものが好ましい。
【0018】かかるスパイラル型膜モジュールにおいて
は、巻回体の前端面から原水が原水流路に流入する。こ
の原水は、原水流路を巻回体軸心線と略平行方向に流
れ、次いで巻回体後端面の原水流路開放部から濃縮水と
して流出する。
【0019】袋状膜を透過した水は、袋状膜内を巻回体
軸心線と略平行方向に流れ、巻回体の後端面の袋状膜開
放部から流出する。
【0020】このように、透過水が袋状膜内を巻回体の
軸心線と平行方向に流れるため、従来のスパイラル型膜
モジュールに用いられていた集水管が不要となる。そし
て、袋状膜内から該集水管内に流れ込む際の流通抵抗が
無くなり、透過水流通抵抗が小さくなる。
【0021】なお、集水管を無くしているため、その分
だけ袋状膜の巻回方向の長さを大きくとることができ、
膜面積を拡張できる。そして、このように袋状膜の巻回
方向長さを大きくしても透過水の流通抵抗は増大せず、
透過水量を多くすることができる。
【0022】この膜モジュールでは、巻回体の後端面の
一部においてのみ原水流路を開放させるようにしている
ため、原水流路の下流側での原水(濃縮水)流速を従来
よりも高めることができ、原水流路下流域における汚れ
の付着を防止できる。
【0023】この膜モジュールでは、袋状膜の開放部は
巻回体の後端面の外周側又は内周側に配置され、原水流
路は巻回体の後端面の内周側又は外周側に配置されてお
り、袋状膜の開放部から流出する透過水と原水流路の開
放部から流出する濃縮水とを離隔させるための環状部材
が該巻回体の後端面に接続されていることが好ましい。
この環状部材によって原水の流出側と濃縮水の流出側と
が区画される。
【0024】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して発明の実施の
形態について説明する。
【0025】図6は実施の形態に係る膜分離装置の断面
図である。
【0026】円筒状の耐圧容器40の長手方向の中間部
にセンターポート(通液部)42が設けられ、このセン
ターポート42から耐圧容器40内の中央の第1の室
(以下、「流入室」ということがある。)44へ原水が
流入する。この流入室44を挟んで2個のスパイラル型
膜モジュール46,46が配置されている。なお、膜モ
ジュール46,46同士の間に所定の間隔をあけて流入
室44を形成するためにスペーサ48が膜モジュール4
6,46間に配置されている。
【0027】この膜モジュール46は、袋状膜を原水流
路材を介して巻回し、袋状膜同士の間を原水流路とし袋
状膜内部を透過水流路としたものである。流入室44内
の原水は膜モジュール46の一端面から袋状膜同士の間
に流入し、巻回体よりなる膜モジュール46の軸心線と
略平行方向に原水流路を流れ、膜モジュール46の他端
面の外周側から第2の室(以下、「流出室」ということ
がある。)50内に濃縮水として流れ込む。
【0028】耐圧容器40の両端側の側周面にはサイド
ポート52が設けられており、流出室50内の濃縮水は
このサイドポート52から耐圧容器40外へ取り出され
る。
【0029】袋状膜の巻回体の該流出室50に臨む端面
の中央部においては、この袋状膜の内部から透過水を流
出させる開口が設けられており、透過水はこの開口から
第3の室(ソケット25内)へ流出する。このソケット
25は巻回体よりなる膜モジュール46と同軸的に設け
られており、このソケット25の外側が流出室50とな
っている。
【0030】耐圧容器40の両端はエンドプレート54
で封じられている。このエンドプレート54の中央部に
エンドポート56が設けられており、前記ソケット25
内はこのエンドポート56に連通している。
【0031】膜モジュール46の端面の透過水流出用開
口からソケット25内に流入した透過水は、このエンド
ポート56から耐圧容器40外へ取り出される。
【0032】このように構成された膜分離装置は、2個
の膜モジュール46を備え、各膜モジュール46で原水
を処理するものであり、1個の膜モジュールを備えた膜
分離装置を2基並設した場合と同じ透過水量を得ること
ができる。しかも2個の膜モジュール46が1個の耐圧
容器40内に配列されているから、膜分離装置の構成が
コンパクトであり、設置面積が少ない。なお、耐圧容器
40をその軸心線方向が上下方向となるように設置した
場合には、膜分離装置の設置面積がきわめて小さなもの
となる。
【0033】上記の実施の形態ではエンドポート56か
ら透過水を取り出すようにしているが、後述の図1〜4
のスパイラル型膜モジュールのように袋状膜の透過水流
出用開口を袋状膜の巻回体よりなる膜モジュール46の
外周側に配置し、ソケット25内を袋状膜同士の間の原
水流路に連通するように構成した場合、透過水はサイド
ポート52から取り出され、濃縮水はエンドポート56
から取り出される。
【0034】次に、本発明において採用するのに好適な
スパイラル型膜モジュールについて説明する。
【0035】図1(a)はこのスパイラル型膜モジュー
ルに用いられる一枚の袋状膜及び該袋状膜が巻き付けら
れるシャフトの斜視図である。図1(b),(c)はそ
れぞれ図1(a)のB−B線、C−C線に沿う断面図で
ある。図2はシャフトの周りに袋状膜を巻き付ける方法
を示す断面図、図3は巻回体とソケットとの係合関係を
示す斜視図、図4はスパイラル型膜モジュールの側面図
である。
【0036】この袋状膜10は、正方形又は長方形状の
ものであり、第1の辺部11、第2の辺部12、第3の
辺部13及び第4の辺部14を有している。この袋状膜
10は、長い一枚の分離膜フィルムを第2の辺部12の
部分で二つに折り返し、第1の辺部11及び第3の辺部
13において折り重なった分離膜フィルム同士を接着剤
等によって接着し、第4の辺部14の一部については接
着を行うことなく開放部とした袋状のものである。
【0037】第4の辺部14の途中から第3の辺部13
にかけて袋状膜10の分離膜フィルム同士が接着されて
おらず、透過水流出用の開放部30となっている。ま
た、この第4の辺部14の該途中から第1の辺部11に
かけては、袋状膜10の分離膜フィルム同士が接着され
ており、透過水の流出を阻止する閉鎖部31となってい
る。
【0038】この袋状の膜10内に流路材(例えばメッ
シュスペーサ等よりなる。)15が挿入配置されてい
る。なお、袋状膜10としては、長い一枚のフィルムを
第2の辺部12部分で二つに折り返したものに限らず、
二枚の分離膜フィルムを重ね合わせ、第1の辺部11、
第2の辺部12、第3の辺部13及び第4の辺部14の
一部を接着するようにしたものであっても良い。
【0039】この袋状膜10の一方の面には、接着剤1
6が付着されると共に他方の面には接着剤17,18が
付着され、この袋状膜10がシャフト20の周りに巻き
付けられる。接着剤16は第1の辺部16に沿って付着
され、接着剤17は第3の辺部13に沿って付着されて
いる。接着剤18は第4の辺部14の長手方向の前記途
中箇所から第3の辺部13にかけて、透過水流出用の開
放部30に沿って付着されている。
【0040】複数枚の袋状膜10をシャフト20の周囲
に巻き付けることにより、重なり合った袋状膜10同士
は接着剤16,17,18の部分において水密的に接合
される。これにより、袋状膜10,10……同士の間に
は原水(及び濃縮水)が流れる原水流路が構成される。
接着剤18が硬化することにより、巻回体の後端面に
は、内周側に原水(濃縮水)の流出用の開放部が形成さ
れ、外周側に原水流出阻止用の閉鎖部が形成される。
【0041】第4の辺部14のうち透過水流出用の開放
部30と透過水流出阻止用の閉鎖部31との境界部分か
ら、巻回体の後方に向ってフィン19が延設されてい
る。このフィン19は、例えば合成樹脂フィルム又はシ
ートよりなり、袋状膜10に対し接着等により接合され
るのが好ましい。
【0042】袋状膜10,10……をシャフト20の周
りに図2の如くメッシュスペーサ29を介して巻き付け
ることにより、図3に示すように巻回体24が形成され
る。この巻回体24の後端面からは、フィン19が延出
する。各袋状膜10の第4の辺部14において同一箇所
にフィン19を設けておくことにより、フィン19は巻
回体24の軸心から等半径位上に位置し、フィン19が
重なり合うことによりフィン19がリング状の突出部を
形成することになる。このリング状の突出部内に円筒状
のソケット25の後端を挿入し、該ソケット25とフィ
ン19を接着剤等により接合する。なお、ソケット25
をフィン19に外嵌めしても良い。また、フィン19に
沿って巻回体24の後端面に旋盤で切込み溝を付け、該
溝にソケット25の端部を埋め込むようにしても良い。
【0043】このようにソケット25とフィン19とを
接合することにより、巻回体24の後端面の外周側の透
過水流出領域とソケット25の内周側の濃縮水流出領域
とが区画される。
【0044】なお、袋状膜10をシャフト20の周りに
巻き付けるに際しては、図2に示すように、袋状膜10
同士の間にメッシュスペーサ29を介在させておく。こ
れらのメッシュスペーサ29を介在させることにより、
原水流路が構成される。
【0045】図4に示すように、巻回体24の前縁及び
後縁にそれぞれトップリング26及びエンドリング27
を合成樹脂モールド等により形成し、トップリング26
の外周にブラインシール28を周設する。
【0046】このように構成されたスパイラル型膜モジ
ュールにおいては、図4に示すように、巻回体24の前
端面から原水が袋状膜10,10……同士の間の原水流
路に流入する。この原水は、巻回体24の軸心線と略平
行方向に原水流路を流れ、巻回体24の後端のソケット
25の内側の端面から取り出される。そして、このよう
に原水が原水流路を流れる間に、水が袋状膜10内に透
過し、透過水は巻回体24の後端面のうちソケット25
の外周側から流出する。
【0047】このスパイラル型膜モジュールにあって
は、透過水が袋状膜10内を巻回体24の軸心線と平行
方向に流れて後端面から取り出されるため、従来のスパ
イラル型膜モジュールに用いられていた集水管が不要で
ある。このため、袋状膜から集水管内に流れ込む際の流
通抵抗が無くなり、透過水流通抵抗が著しく小さくな
る。
【0048】なお、集水管を省略しており、その分だけ
袋状膜10の巻回方向の長さを大きくとることができ、
膜面積を大きくとることが可能である。袋状膜の巻回方
向の長さを大きくしても、透過水流通抵抗は増大せず、
透過水量を多くすることができる。
【0049】この実施の形態にあっては、原水流路の出
口部分をソケット25の内側だけに設けており、原水流
路の出口(最下流部)を絞った構成としているため、原
水流路の下流側においても原水(濃縮水)の流速が十分
に大きなものとなり、原水流路下流域における汚れの付
着を防止することができる。なお、ソケット25の内側
の面積と外側の面積(接着材18の辺部14方向の長
さ)は、このスパイラル型膜モジュールの水回収率に応
じて決めるのが好ましい。
【0050】また、この実施の形態にあっては、ソケッ
ト25をフィン19を用いて巻回体24に接続してお
り、ソケット25と巻回体24との接続強度が高い。そ
して、このソケット25によって原水の流入側と濃縮水
の流出側とが水密的に区画分離される。
【0051】なお、図1〜4の実施の形態においては、
ソケット25の外周側に透過水流出部を配置し、ソケッ
ト25の内側に濃縮水流出部を配置しているが、逆にソ
ケット25の内側を透過水流出部とし、ソケット25の
外周側を濃縮水流出部とするように構成しても良い。
【0052】
【発明の効果】以上の通り、本発明の膜分離装置は1個
の耐圧容器内に複数の膜モジュールを設けたものであ
り、コンパクトな構成で高透過水量を得ることができ
る。本発明の膜分離装置は、原水の通水抵抗が小さく、
効率の良い膜分離処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)図は本発明で採用するのに好適なスパイ
ラル型膜モジュールの袋状膜の斜視図、(b)図は
(a)図のB−B線に沿う断面図、(c)図は(a)図
のC−C線に沿う断面図である。
【図2】図1のスパイラル型膜モジュールの袋状膜の巻
き付け方法を示す断面図である。
【図3】巻回体とソケットとの係合関係を示す斜視図で
ある。
【図4】図1のスパイラル型膜モジュールの側面図であ
る。
【図5】従来のスパイラル型膜モジュールの構造を示す
一部分解斜視図である。
【図6】本発明の膜分離装置の断面図である。
【符号の説明】
10 袋状膜 11 第1の辺部 12 第2の辺部 13 第3の辺部 14 第4の辺部 15 流路材 16,17,18 接着剤 19 フィン 20 シャフト 24 巻回体 25 ソケット 29 メッシュスペーサ 30 透過水流出用の開放部 31 透過水流出阻止用の閉鎖部 40 耐圧容器 42 センターポート 44 第1の室(流入室) 46 膜モジュール 50 第2の室(流出室) 52 サイドポート 56 エンドポート

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 膜モジュールを耐圧容器内に設置してな
    る膜分離装置において、 該耐圧容器は筒状であり、筒軸心方向の中間部に第1の
    室が設けられ、筒軸心方向の両端側にそれぞれ第2の室
    が設けられ、且つ該第2の室の筒軸心側に第3の室が設
    けられており、 耐圧容器には各室内を耐圧容器外に連通する通液部が設
    けられており、 膜モジュールの原水流路が第1の室と、第2の室及び第
    3の室の一方とに連通し、 膜モジュールの透過水流路が第2の室及び第3の室の他
    方に連通していることを特徴とする膜分離装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記膜モジュール
    は、袋状膜の内部に透過水流路材が配置され、袋状膜同
    士の間には原水流路材が配置されているスパイラル型膜
    モジュールであって、 該袋状膜は第1、第2、第3及び第4の辺部を有した略
    方形であり、該第1、第2及び第3の辺部は封じられ、
    該第4の辺部は一部が開放部となり残部が閉鎖部となっ
    ており、 前記第4の辺部と直交する第1の辺部をシャフトに当て
    て袋状膜を巻回して巻回体とし、前記第4の辺部を該巻
    回体の後端面に臨ませ、該第4の辺部に対向する第2の
    辺部を該巻回体の前端面に臨ませ、 該袋状膜同士の間の原水流路は、該第3の辺部の全体が
    封じられると共に、第4の辺部にあっては前記袋状膜の
    開放部と重なる箇所が閉鎖部となっており、且つ前記袋
    状膜の閉鎖部と重なる箇所が開放部となっているスパイ
    ラル型膜モジュールであることを特徴とする膜分離装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記スパイラル型膜
    モジュールの袋状膜の開放部は前記巻回体の後端面の外
    周側又は内周側に配置され、前記原水流路は前記巻回体
    の後端面の内周側又は外周側に配置されており、 該袋状膜の開放部から流出する透過水と該原水流路の開
    放部から流出する濃縮水とを離隔させるための環状部材
    が該巻回体の後端面に接続されていることを特徴とする
    膜分離装置。
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