JP3928236B2 - 膜分離装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、精密濾過装置、限外濾過装置、逆浸透膜分離装置などの膜分離装置に係り、特に膜モジュールとしてスパイラル型膜モジュールを用いた膜分離装置に関する。詳しくは、本発明は1個の耐圧容器内に膜モジュールとその他の水処理手段とを設置した膜分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
膜分離装置に用いられる膜モジュールとして、集水管の外周に分離膜を巻回したスパイラル型膜モジュールがある。
【0003】
図5は従来のスパイラル型膜モジュールの構造を示す一部分解斜視図である。
【0004】
集水管1の外周に複数の袋状の分離膜2がメッシュスペーサ3を介して巻回されている。
【0005】
集水管1には管内外を連通するスリット状開口が穿設されている。分離膜2は袋状のものであり、その中央部が集水管1をくるんでいる。この袋状分離膜2の内部にはメッシュスペーサ等よりなる流路材4が挿入されており、この袋状分離膜(袋状膜)2の内部が透過水流路となっている。
【0006】
袋状膜2の巻回体5の両端にトップリング6とエンドリング7とが設けられ、その外周にブラインシール8が周設されている。
【0007】
原水は、巻回体5の前端面から袋状膜2同士の間の原水流路に流入し、そのまま巻回体5の長手方向に流れ、巻回体5の後端面から濃縮水として流出する。この原水流路を流れる間に水が袋状膜2を透過してその内部に入り、集水管1内に流入し、該集水管1の後端側からモジュール外に取り出される。
【0008】
このようなスパイラル型膜モジュールは、円筒状の耐圧容器内に収容され、該巻回体5の前端面側に原水の流入室が設けられ後端面側に濃縮水の流出室が設けられ、この濃縮水の中央を貫通するように透過水の取出管が耐圧容器の軸心線の延長方向に延設される。
【0009】
なお、原水中の有機物質や色度成分をオゾン添加によって分解した後、活性炭層に通水してオゾンを除去し、次いで膜モジュールに通水して水を処理することがある。この場合、活性炭と膜モジュールとは別々のベッセルに設置される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
膜モジュールと活性炭とを別々のベッセルに設けた場合、両者をつなぐ配管が必要であり、装置全体の構成がコンパクトなものではなくなる。
【0011】
本発明は、1個の耐圧容器内に膜モジュールとその他の水処理手段とを設置して原水を効率良く膜分離処理することができるコンパクトな膜分離装置を提供することを第1の目的とするものである。
【0012】
また、上記図5に示す従来のスパイラル型膜モジュールには、次のような解決すべき課題があった。
【0013】
▲1▼ 集水管1内の透過水流量を多くするためには該集水管1を大径化する必要があるが、そのようにするとスパイラル型膜モジュールの径も大きくなってし
まう。
▲2▼ 袋状膜2内に透過してきた透過水は、該袋状膜2内をスパイラル状に回りながら集水管1まで流れるため、袋状膜2内の流通抵抗が大きい。しかも、袋状膜2内から集水管1に流れ込む集水管スリット部付近での流通抵抗も大きい。
▲3▼ 原水流路を流れる原水流量は、下流側になるほど減少する。(原水が濃縮される分だけ原水流量が減る。)このため、原水流路下流域では原水流速が小
さくなり、汚れが付着し易くなる。
【0014】
本発明は、かかる問題点を解決し、集水管が不要であり、透過水流通抵抗が小さいスパイラル型膜モジュールを備えた膜分離装置を提供することを第2の目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の膜分離装置は、膜モジュールとその他の水処理手段とを耐圧容器内に設置してなり、該膜モジュールと水処理手段とによって水が処理される膜分離装置であって、該膜モジュールは、膜をシャフトに巻回して巻回体とし、該巻回体の一端面から原水が供給され、透過水が巻回体の他端面から取り出されるスパイラル型膜モジュールであって、前記膜は第1、第2、第3及び第4の辺部を有した略方形の袋状膜であり、該第1、第2及び第3の辺部は封じられ、該第4の辺部は一部が開放部となり残部が閉鎖部となっており、前記第4の辺部と直交する第1の辺部をシャフトに当てて袋状膜を巻回して巻回体とし、前記第4の辺部を該巻回体の後端面に臨ませ、該第4の辺部に対向する第2の辺部を該巻回体の前端面に臨ませ、該袋状膜同士の間の原水流路は、該第3の辺部の全体が封じられると共に、第4の辺部にあっては前記袋状膜の開放部と重なる箇所が閉鎖部となっており、且つ前記袋状膜の閉鎖部と重なる箇所が開放部となっているスパイラル型膜モジュールであることを特徴とするものである。
【0016】
この水処理手段としては、活性炭を有することが好ましい。
【0017】
かかる膜分離装置にあっては、原水は耐圧容器内に導入され膜モジュールとその他の水処理手段とによって処理される。この膜分離装置は、従って全体構成がコンパクトなものとなる。
【0018】
なお、原水は膜モジュールからその他の水処理手段に流れても良く、逆にその他の水処理手段から膜モジュールに流れても良い。
【0019】
本発明において、耐圧容器内に設置される膜モジュールは、膜をシャフトに巻回して巻回体とし、該巻回体の一端面から原水が供給され、透過水が巻回体の他端面から取り出されるスパイラル型膜モジュールである。
【0020】
このスパイラル型膜モジュールは、該膜が第1、第2、第3及び第4の辺部を有した略方形の袋状膜であり、該第1、第2及び第3の辺部は封じられ、該第4の辺部は一部が開放部となり残部が閉鎖部となっており、前記第4の辺部と直交する第1の辺部をシャフトに当てて袋状膜を巻回して巻回体とし、前記第4の辺部を該巻回体の後端面に臨ませ、該第4の辺部に対向する第2の辺部を該巻回体の前端面に臨ませ、該袋状膜同士の間の原水流路は、該第3の辺部の全体が封じられると共に、第4の辺部にあっては前記袋状膜の開放部と重なる箇所が閉鎖部となっており、且つ前記袋状膜の閉鎖部と重なる箇所が開放部となっている。
【0021】
かかるスパイラル型膜モジュールにおいては、巻回体の前端面から原水が原水流路に流入する。この原水は、原水流路を巻回体軸心線と略平行方向に流れ、次いで巻回体後端面の原水流路開放部から濃縮水として流出する。
【0022】
袋状膜を透過した水は、袋状膜内を巻回体軸心線と略平行方向に流れ、巻回体の後端面の袋状膜開放部から流出する。
【0023】
このように、透過水が袋状膜内を巻回体の軸心線と平行方向に流れるため、従来のスパイラル型膜モジュールに用いられていた集水管が不要となる。そして、袋状膜内から該集水管内に流れ込む際の流通抵抗が無くなり、透過水流通抵抗が小さくなる。
【0024】
なお、集水管を無くしているため、その分だけ袋状膜の巻回方向の長さを大きくとることができ、膜面積を拡張できる。そして、このように袋状膜の巻回方向長さを大きくしても透過水の流通抵抗は増大せず、透過水量を多くすることができる。
【0025】
この膜モジュールでは、巻回体の後端面の一部においてのみ原水流路を開放させるようにしているため、原水流路の下流側での原水(濃縮水)流速を従来よりも高めることができ、原水流路下流域における汚れの付着を防止できる。
【0026】
この膜モジュールでは、袋状膜の開放部は巻回体の後端面の外周側又は内周側に配置され、原水流路は巻回体の後端面の内周側又は外周側に配置されており、袋状膜の開放部から流出する透過水と原水流路の開放部から流出する濃縮水とを離隔させるための環状部材が該巻回体の後端面に接続されていることが好ましい。この環状部材によって原水の流出側と濃縮水の流出側とが区画される。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して発明の実施の形態について説明する。
【0028】
図6は実施の形態に係る膜分離装置の断面図である。
【0029】
円筒状の耐圧容器40の長手方向の両端にエンドプレート52,54が取り付けられ、このエンドプレート52の原水流入ポート56から耐圧容器40内の一端側の流入室42へ原水が流入する。この耐圧容器40内にはスパイラル型膜モジュール46と活性炭モジュール44とが配置されている。なお、モジュール44,46同士の間に所定の間隔をあけて中継室50を形成するためにスペーサ48がモジュール44,46間に配置されている。
【0030】
この膜モジュール46は、袋状膜を原水流路材を介して巻回し、袋状膜同士の間を原水流路とし袋状膜内部を透過水流路としたものである。流入室42内の原水は膜モジュール46の一端面から袋状膜同士の間に流入し、巻回体よりなる膜モジュール46の軸心線と略平行方向に原水流路を流れ、この間に膜を透過する。透過水は、膜モジュール46の他端面の外周側から中継室50内に流入し、次いで活性炭モジュール44に流入する。
【0031】
この活性炭モジュール44は、円筒形の容器内に粒状活性炭を充填し、容器の両端面をメッシュとパンチングプレートとによって閉じたものである。
【0032】
この活性炭モジュール44を通過して活性炭吸着処理された処理水は、耐圧容器40内の他端側の流出室58を経て、エンドプレート54に設けられた処理水取出ポート60から耐圧容器40外に取り出される。
【0033】
膜モジュール46の該流出室50に臨む端面の中央部においては、この袋状膜同士の間の原水流路から濃縮水を流出させる開口が設けられており、濃縮水はこの開口からソケット25内へ流出する。このソケット25は巻回体よりなる膜モジュール46と同軸的に設けられている。このソケット25にL字管70が接続されている。
【0034】
このL字管70に対し濃縮水取出用のフレキシブルチューブ80がフランジ74,76によって連結されている。このフレキシブルチューブ80はフランジ84付きの濃縮水取出用配管82に接続されている。従って、濃縮水はソケット25からL字管70、フレキシブルチューブ80及び配管82を介して耐圧容器40外に流出する。
【0035】
耐圧容器40には作業口86が設けられており、この作業口86のフランジ88に該フランジ84が連結される。
【0036】
耐圧容器40内に膜モジュール46を挿入配置する場合、膜モジュール46にL字管70を接続しておく。このL字管70にはフレキシブルチューブ80は接続しないでおく。
【0037】
エンドプレート52及び濃縮水取出用配管84が取り払われた耐圧容器40内にこの膜モジュール46,46の連結体を挿入する。この際L字管70が作業口86の方向を指向するように膜モジュール46の向きを調整する。次いで、フレキシブルチューブ80をフランジ76,74の連結によって該L字管70に接続する。この接続作業は作業口86を通して行われる。
【0038】
このフレキシブルチューブ80に対しては予め濃縮水取出用配管82を接続しておき、該フレキシブルチューブ80のフランジ76を分岐管72のフランジ74に連結した後、該配管82のフランジ84を作業口86のフランジ88に連結する。しかる後、エンドプレート54を耐圧容器40に取り付ける。
【0039】
このように構成された膜分離装置は、膜モジュール46と活性炭モジュール44とで原水を処理するものであり、例えば膜モジュール46で濁質成分を除去した後、残留塩素の吸着除去、オゾンの分解処理、あるいは溶解性有機成分の吸着除去などの高次処理を活性炭モジュール44で行うことができ、高水質の処理水を得ることができる。しかも2個のモジュール44,46が1個の耐圧容器40内に配列されているから、膜分離装置の構成がコンパクトであり、設置面積が少ない。なお、耐圧容器40をその軸心線方向が上下方向となるように設置した場合には、膜分離装置の設置面積がきわめて小さなものとなる。
【0040】
図7は活性炭モジュール44を膜モジュール46よりも上流側に配置した実施の形態に係る膜分離装置の断面図であり、エンドプレート54’の中央に作業口92が設けられ、周縁部に透過水取出ポート98が設けられている。
【0041】
膜モジュール46のソケット25には濃縮水取出用配管90の先端が水密的に接続されている。この濃縮水取出用配管90の後端は作業口92から耐圧容器40外に引き出されている。この配管90にはフランジ付きキャップ94が外嵌され、該キャップ94の内周面と配管90の外周面との間にVパッキン96が介在され、両者間を水密的にシールしている。配管90の先端は若干小径となっており、その外周にユニオンナット等を螺着させるための雄ねじ90aが刻設されている。
【0042】
このキャップ94は作業口92に対しフランジによって結合されている。図7のその他の符号は図6と同一部分を示している。
【0043】
このように構成された膜分離装置においては、原水はまず活性炭モジュール44によって吸着処理やオゾンの分解等の処理を受けた後、膜モジュール46によって膜分離処理され、透過水がポート98から取り出され、沈殿水が配管90から取り出される。
【0044】
このように活性炭処理と膜分離処理とにより原水を高度に浄化処理することができる。また、活性炭モジュール46によってSSや溶解性有機成分等を吸着除去することにより、膜モジュール46の原水流路への汚れの付着を著しく少なくし、逆洗頻度を著しく減らすことができる。さらに、オゾンや塩素等が原水に含まれていても、これらが活性炭モジュール44によって除去されるため、膜の劣化が防止され、膜が長寿命化する。
【0045】
この図7の膜分離装置も、構成がコンパクトであり、設置面積も小さい。
【0046】
図7の実施の形態では取出ポート98から透過水を取り出すようにしているが、袋状膜の透過水流出用開口をソケット25内に連通させ、濃縮水の流出部分を袋状膜の巻回体よりなる膜モジュール46の外周側に配置した場合、透過水は配管90から取り出され、濃縮水は取出ポート98から取り出される。
【0047】
次に、スパイラル型膜モジュールの実施の形態について説明する。
【0048】
図1(a)はこのスパイラル型膜モジュールに用いられる一枚の袋状膜及び該袋状膜が巻き付けられるシャフトの斜視図である。図1(b),(c)はそれぞれ図1(a)のB−B線、C−C線に沿う断面図である。図2はシャフトの周りに袋状膜を巻き付ける方法を示す断面図、図3は巻回体とソケットとの係合関係を示す斜視図、図4はスパイラル型膜モジュールの側面図である。
【0049】
この袋状膜10は、正方形又は長方形状のものであり、第1の辺部11、第2の辺部12、第3の辺部13及び第4の辺部14を有している。この袋状膜10は、長い一枚の分離膜フィルムを第2の辺部12の部分で二つに折り返し、第1の辺部11及び第3の辺部13において折り重なった分離膜フィルム同士を接着剤等によって接着し、第4の辺部14の一部については接着を行うことなく開放部とした袋状のものである。
【0050】
第4の辺部14の途中から第3の辺部13にかけて袋状膜10の分離膜フィルム同士が接着されておらず、透過水流出用の開放部30となっている。また、この第4の辺部14の該途中から第1の辺部11にかけては、袋状膜10の分離膜フィルム同士が接着されており、透過水の流出を阻止する閉鎖部31となっている。
【0051】
この袋状の膜10内に流路材(例えばメッシュスペーサ等よりなる。)15が挿入配置されている。なお、袋状膜10としては、長い一枚のフィルムを第2の辺部12部分で二つに折り返したものに限らず、二枚の分離膜フィルムを重ね合わせ、第1の辺部11、第2の辺部12、第3の辺部13及び第4の辺部14の一部を接着するようにしたものであっても良い。
【0052】
この袋状膜10の一方の面には、接着剤16が付着されると共に他方の面には接着剤17,18が付着され、この袋状膜10がシャフト20の周りに巻き付けられる。接着剤16は第1の辺部16に沿って付着され、接着剤17は第3の辺部13に沿って付着されている。接着剤18は第4の辺部14の長手方向の前記途中箇所から第3の辺部13にかけて、透過水流出用の開放部30に沿って付着されている。
【0053】
複数枚の袋状膜10をシャフト20の周囲に巻き付けることにより、重なり合った袋状膜10同士は接着剤16,17,18の部分において水密的に接合される。これにより、袋状膜10同士の間には原水(及び濃縮水)が流れる原水流路が構成される。接着剤18が硬化することにより、巻回体の後端面には、内周側に原水(濃縮水)の流出用の開放部が形成され、外周側に原水流出阻止用の閉鎖部が形成される。
【0054】
第4の辺部14のうち透過水流出用の開放部30と透過水流出阻止用の閉鎖部31との境界部分から、巻回体の後方に向ってフィン19が延設されている。このフィン19は、例えば合成樹脂フィルム又はシートよりなり、袋状膜10に対し接着等により接合されるのが好ましい。
【0055】
袋状膜10をシャフト20の周りに図2の如くメッシュスペーサ29を介して巻き付けることにより、図3に示すように巻回体24が形成される。この巻回体24の後端面からは、フィン19が延出する。各袋状膜10の第4の辺部14において同一箇所にフィン19を設けておくことにより、フィン19は巻回体24の軸心から等半径位上に位置し、フィン19が重なり合うことによりフィン19がリング状の突出部を形成することになる。このリング状の突出部内に円筒状のソケット25の後端を挿入し、該ソケット25とフィン19を接着剤等により接合する。なお、ソケット25をフィン19に外嵌めしても良い。また、フィン19に沿って巻回体24の後端面に旋盤で切込み溝を付け、該溝にソケット25の端部を埋め込むようにしても良い。
【0056】
このようにソケット25とフィン19とを接合することにより、巻回体24の後端面の外周側の透過水流出領域とソケット25の内周側の濃縮水流出領域とが区画される。
【0057】
なお、袋状膜10をシャフト20の周りに巻き付けるに際しては、図2に示すように、袋状膜10同士の間にメッシュスペーサ29を介在させておく。これらのメッシュスペーサ29を介在させることにより、原水流路が構成される。
【0058】
図4に示すように、巻回体24の前縁及び後縁にそれぞれトップリング26及びエンドリング27を合成樹脂モールド等により形成し、トップリング26の外周にブラインシール28を周設する。
【0059】
このように構成されたスパイラル型膜モジュールにおいては、図4に示すように、巻回体24の前端面から原水が袋状膜10同士の間の原水流路に流入する。この原水は、巻回体24の軸心線と略平行方向に原水流路を流れ、巻回体24の後端のソケット25の内側の端面から取り出される。そして、このように原水が原水流路を流れる間に、水が袋状膜10内に透過し、透過水は巻回体24の後端面のうちソケット25の外周側から流出する。
【0060】
このスパイラル型膜モジュールにあっては、透過水が袋状膜10内を巻回体24の軸心線と平行方向に流れて後端面から取り出されるため、従来のスパイラル型膜モジュールに用いられていた集水管が不要である。このため、袋状膜から集水管内に流れ込む際の流通抵抗が無くなり、透過水流通抵抗が著しく小さくなる。
【0061】
なお、集水管を省略しており、その分だけ袋状膜10の巻回方向の長さを大きくとることができ、膜面積を大きくとることが可能である。袋状膜の巻回方向の長さを大きくしても、透過水流通抵抗は増大せず、透過水量を多くすることができる。
【0062】
この実施の形態にあっては、原水流路の出口部分をソケット25の内側だけに設けており、原水流路の出口(最下流部)を絞った構成としているため、原水流路の下流側においても原水(濃縮水)の流速が十分に大きなものとなり、原水流路下流域における汚れの付着を防止することができる。なお、ソケット25の内側の面積と外側の面積(接着材18の辺部14方向の長さ)は、このスパイラル型膜モジュールの水回収率に応じて決めるのが好ましい。
【0063】
また、この実施の形態にあっては、ソケット25をフィン19を用いて巻回体24に接続しており、ソケット25と巻回体24との接続強度が高い。そして、このソケット25によって原水の流入側と濃縮水の流出側とが水密的に区画分離される。
【0064】
なお、図1〜4の実施の形態においては、ソケット25の外周側に透過水流出部を配置し、ソケット25の内側に濃縮水流出部を配置しているが、図7の膜分離装置に設ける場合、逆にソケット25の内側を透過水流出部とし、ソケット25の外周側を濃縮水流出部とするように構成しても良い。この場合、前述の通り、ポート98から濃縮水が流出し、配管90から透過水が取り出される。
【0065】
このスパイラル型のモジュール逆洗を行うときには、スパイラル型膜モジュールの袋状膜10内の透過水流路に気体圧をかけ、袋状膜10内の残存透過水やさらには気体を原水流路に流れ込ませて逆洗するのが好ましい。
【0066】
上記実施の形態では活性炭モジュール44を用いているが、イオン交換樹脂を充填したモジュールや、グリーンサンド(マンガンゼオライト)等を用いることもできる。なお、これらのうち2個以上のモジュールが耐圧容器内に設けられても良い。
【0067】
本発明において、膜モジュールを活性炭モジュールなどの前段側に設ける場合、膜としては限外濾過膜又は精密濾過膜が好ましい。膜モジュールの前段側に活性炭モジュール等を設ける場合、膜モジュールは限外濾過膜、精密濾過膜、逆浸透濾過膜などを用いることができる。この膜モジュールも2個以上、耐圧容器内に設けられても良い。
【0068】
【発明の効果】
以上の通り、本発明の膜分離装置は1個の耐圧容器内に膜モジュールとその他の水処理手段とを設けたものであり、コンパクトな構成で高水質の水を得ることができる。本発明の膜分離装置で用いる膜モジュールは、原水の通水抵抗が小さく、効率の良い膜分離処理を行うことができる。本発明の膜分離装置は、可搬式や移動式とすることも可能であり、災害時等の造水設備に好適に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)図は実施の形態に係るスパイラル型膜モジュールの袋状膜の斜視図、(b)図は(a)図のB−B線に沿う断面図、(c)図は(a)図のC−C線に沿う断面図である。
【図2】 図1のスパイラル型膜モジュールの袋状膜の巻き付け方法を示す断面図である。
【図3】 巻回体とソケットとの係合関係を示す斜視図である。
【図4】 図1のスパイラル型膜モジュールの側面図である。
【図5】 従来のスパイラル型膜モジュールの構造を示す一部分解斜視図である。
【図6】 実施の形態に係る膜分離装置の断面図である。
【図7】 別の実施の形態に係る膜分離装置の断面図である。

Claims (2)

  1. 膜モジュールとその他の水処理手段とを耐圧容器内に設置してなり、該膜モジュールと水処理手段とによって水が処理される膜分離装置であって、
    該膜モジュールは、膜をシャフトに巻回して巻回体とし、該巻回体の一端面から原水が供給され、透過水が巻回体の他端面から取り出されるスパイラル型膜モジュールであって、
    前記膜は第1、第2、第3及び第4の辺部を有した略方形の袋状膜であり、該第1、第2及び第3の辺部は封じられ、該第4の辺部は一部が開放部となり残部が閉鎖部となっており、
    前記第4の辺部と直交する第1の辺部をシャフトに当てて袋状膜を巻回して巻回体とし、前記第4の辺部を該巻回体の後端面に臨ませ、該第4の辺部に対向する第2の辺部を該巻回体の前端面に臨ませ、
    該袋状膜同士の間の原水流路は、該第3の辺部の全体が封じられると共に、第4の辺部にあっては前記袋状膜の開放部と重なる箇所が閉鎖部となっており、且つ前記袋状膜の閉鎖部と重なる箇所が開放部となっているスパイラル型膜モジュールであることを特徴とする膜分離装置。
  2. 請求項1において、その他の水処理手段が活性炭を有することを特徴とする膜分離装置。
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