JPH11197470A - 膜分離装置 - Google Patents
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- JPH11197470A JPH11197470A JP315798A JP315798A JPH11197470A JP H11197470 A JPH11197470 A JP H11197470A JP 315798 A JP315798 A JP 315798A JP 315798 A JP315798 A JP 315798A JP H11197470 A JPH11197470 A JP H11197470A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 高水質の透過水を取り出すことができる膜分
離装置を提供する。 【解決手段】 耐圧容器50内に第1及び第2のスパイ
ラル型膜モジュール51,52が設置されている。原水
は原水流入口54から耐圧容器50内に流入し、第1の
スパイラル型膜モジュール51の原水流路を該膜モジュ
ール51の軸心線と略平行方向に流れ、この間に膜透過
処理が行われる。透過水は該膜モジュール51の後端面
外周部から流出し、次いで第2のスパイラル型膜モジュ
ール52の原水流路に流入し膜透過処理を受ける。この
第2の膜モジュール52の透過水は、耐圧容器50の後
端側の透過水流出口55から取り出される。第1及び第
2の膜モジュールの濃縮水は、それぞれ濃縮水取出管5
3を介して耐圧容器50外に取り出される。
離装置を提供する。 【解決手段】 耐圧容器50内に第1及び第2のスパイ
ラル型膜モジュール51,52が設置されている。原水
は原水流入口54から耐圧容器50内に流入し、第1の
スパイラル型膜モジュール51の原水流路を該膜モジュ
ール51の軸心線と略平行方向に流れ、この間に膜透過
処理が行われる。透過水は該膜モジュール51の後端面
外周部から流出し、次いで第2のスパイラル型膜モジュ
ール52の原水流路に流入し膜透過処理を受ける。この
第2の膜モジュール52の透過水は、耐圧容器50の後
端側の透過水流出口55から取り出される。第1及び第
2の膜モジュールの濃縮水は、それぞれ濃縮水取出管5
3を介して耐圧容器50外に取り出される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、精密濾過装置、限
外濾過装置、逆浸透膜分離装置などの膜分離装置に係
り、特に筒状の耐圧容器内に複数のスパイラル型膜モジ
ュールを同軸的に多段に配置した膜分離装置に関する。
外濾過装置、逆浸透膜分離装置などの膜分離装置に係
り、特に筒状の耐圧容器内に複数のスパイラル型膜モジ
ュールを同軸的に多段に配置した膜分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の膜分離装置の従来例について図
6を参照して説明する。筒状の耐圧容器60内に複数の
スパイラル型膜モジュール61が同軸的に配置されてい
る。各スパイラル型膜モジュール61は集水管62の外
周に分離膜をスパイラル状に巻回したものであり、集水
管62同士は継手63により接続されている。原水は耐
圧容器60の流入口64から耐圧容器内に入り、各膜モ
ジュールの原水流路を耐圧容器の軸心線と略平行方向に
流れ、耐圧容器60の流出口65から流出する。透過水
は集水管62内に流入し、耐圧容器60の後端側から取
り出される。66はブラインシールを示す。
6を参照して説明する。筒状の耐圧容器60内に複数の
スパイラル型膜モジュール61が同軸的に配置されてい
る。各スパイラル型膜モジュール61は集水管62の外
周に分離膜をスパイラル状に巻回したものであり、集水
管62同士は継手63により接続されている。原水は耐
圧容器60の流入口64から耐圧容器内に入り、各膜モ
ジュールの原水流路を耐圧容器の軸心線と略平行方向に
流れ、耐圧容器60の流出口65から流出する。透過水
は集水管62内に流入し、耐圧容器60の後端側から取
り出される。66はブラインシールを示す。
【0003】図7は従来のスパイラル型膜モジュールの
構造を示す一部分解斜視図である。
構造を示す一部分解斜視図である。
【0004】集水管1の外周に複数の袋状の分離膜2が
メッシュスペーサ3を介して巻回されている。
メッシュスペーサ3を介して巻回されている。
【0005】集水管1には管内外を連通するスリット状
開口が穿設されている。分離膜2は袋状のものであり、
その中央部が集水管1をくるんでいる。この袋状分離膜
2の内部にはメッシュスペーサ等よりなる流路材4が挿
入されており、この袋状分離膜(袋状膜)2の内部が透
過水流路となっている。
開口が穿設されている。分離膜2は袋状のものであり、
その中央部が集水管1をくるんでいる。この袋状分離膜
2の内部にはメッシュスペーサ等よりなる流路材4が挿
入されており、この袋状分離膜(袋状膜)2の内部が透
過水流路となっている。
【0006】袋状膜2の巻回体5の両端にトップリング
6とエンドリング7とが設けられ、その外周にブライン
シール8が周設されている。
6とエンドリング7とが設けられ、その外周にブライン
シール8が周設されている。
【0007】原水は、巻回体5の前端面から袋状膜2同
士の間の原水流路に流入し、そのまま巻回体5の長手方
向に流れ、巻回体5の後端面から濃縮水として流出す
る。この原水流路を流れる間に水が袋状膜2を透過して
その内部に入り、集水管1内に流入し、該集水管1の後
端側からモジュール外に取り出される。
士の間の原水流路に流入し、そのまま巻回体5の長手方
向に流れ、巻回体5の後端面から濃縮水として流出す
る。この原水流路を流れる間に水が袋状膜2を透過して
その内部に入り、集水管1内に流入し、該集水管1の後
端側からモジュール外に取り出される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図6に示す従来の膜分
離装置では、原水は1回の膜透過処理を受けるだけで透
過水の水質が不十分であることがある。本発明は、耐圧
容器にスパイラル型膜モジュールを配置した膜分離装置
において透過水質を高めるように多段に膜透過処理でき
るように構成した膜分離装置を提供することを目的とす
る。
離装置では、原水は1回の膜透過処理を受けるだけで透
過水の水質が不十分であることがある。本発明は、耐圧
容器にスパイラル型膜モジュールを配置した膜分離装置
において透過水質を高めるように多段に膜透過処理でき
るように構成した膜分離装置を提供することを目的とす
る。
【0009】ところで、図7の従来のスパイラル型膜モ
ジュールには、次のような解決すべき課題があった。
ジュールには、次のような解決すべき課題があった。
【0010】 集水管1内の透過水流量を多くするた
めには該集水管1を大径化する必要があるが、そのよう
にするとスパイラル型膜モジュールの径も大きくなって
しまう。 袋状膜2内に透過してきた透過水は、該袋
状膜2内をスパイラル状に回りながら集水管1まで流れ
るため、袋状膜2内の流通抵抗が大きい。しかも、袋状
膜2内から集水管1に流れ込む集水管スリット部付近で
の流通抵抗も大きい。 原水流路を流れる原水流量
は、下流側になるほど減少する。(原水が濃縮される分
だけ原水流量が減る。)このため、原水流路下流域では
原水流速が小さくなり、汚れが付着し易くなる。
めには該集水管1を大径化する必要があるが、そのよう
にするとスパイラル型膜モジュールの径も大きくなって
しまう。 袋状膜2内に透過してきた透過水は、該袋
状膜2内をスパイラル状に回りながら集水管1まで流れ
るため、袋状膜2内の流通抵抗が大きい。しかも、袋状
膜2内から集水管1に流れ込む集水管スリット部付近で
の流通抵抗も大きい。 原水流路を流れる原水流量
は、下流側になるほど減少する。(原水が濃縮される分
だけ原水流量が減る。)このため、原水流路下流域では
原水流速が小さくなり、汚れが付着し易くなる。
【0011】本発明は、上記従来の問題点を解決し、集
水管が不要であり、透過水流通抵抗が小さいスパイラル
型膜モジュールを備えた膜分離装置を提供することを第
2の目的とする。
水管が不要であり、透過水流通抵抗が小さいスパイラル
型膜モジュールを備えた膜分離装置を提供することを第
2の目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の膜分離装置は、
筒状の耐圧容器内に複数のスパイラル型膜モジュールを
同軸的に多段に配置した膜分離装置において、該スパイ
ラル型膜モジュールは、分離膜を巻回して巻回体とし、
該巻回体の一端面から原水が供給され、濃縮水及び透過
水が巻回体の他端面からそれぞれ取り出されるものであ
り、前段側の膜モジュールから流出した透過水を後段側
の膜モジュールの原水流路に供給することを特徴とする
ものである。
筒状の耐圧容器内に複数のスパイラル型膜モジュールを
同軸的に多段に配置した膜分離装置において、該スパイ
ラル型膜モジュールは、分離膜を巻回して巻回体とし、
該巻回体の一端面から原水が供給され、濃縮水及び透過
水が巻回体の他端面からそれぞれ取り出されるものであ
り、前段側の膜モジュールから流出した透過水を後段側
の膜モジュールの原水流路に供給することを特徴とする
ものである。
【0013】かかる本発明の膜分離装置にあっては、原
水が耐圧容器内に配置された膜モジュールで複数回膜透
過処理されるため、きわめて高水質の透過水を得ること
ができる。
水が耐圧容器内に配置された膜モジュールで複数回膜透
過処理されるため、きわめて高水質の透過水を得ること
ができる。
【0014】本発明のスパイラル型膜モジュールは、袋
状膜の内部に透過水流路材が配置され、袋状膜同士の間
には原水流路材が配置されているスパイラル型膜モジュ
ールにおいて、該袋状膜は第1、第2、第3及び第4の
辺部を有した略方形であり、該第1、第2及び第3の辺
部は封じられ、該第4の辺部は一部が開放部となり残部
が閉鎖部となっており、前記第4の辺部と直交する第1
の辺部をシャフトに当てて袋状膜を巻回して巻回体と
し、前記第4の辺部を該巻回体の後端面に臨ませ、該第
4の辺部に対向する第2の辺部を該巻回体の前端面に臨
ませ、該袋状膜同士の間の原水流路は、該第3の辺部の
全体が封じられると共に、第4の辺部にあっては前記袋
状膜の開放部と重なる箇所が閉鎖部となっており、且つ
前記袋状膜の閉鎖部と重なる箇所が開放部となっている
ことが好ましい。
状膜の内部に透過水流路材が配置され、袋状膜同士の間
には原水流路材が配置されているスパイラル型膜モジュ
ールにおいて、該袋状膜は第1、第2、第3及び第4の
辺部を有した略方形であり、該第1、第2及び第3の辺
部は封じられ、該第4の辺部は一部が開放部となり残部
が閉鎖部となっており、前記第4の辺部と直交する第1
の辺部をシャフトに当てて袋状膜を巻回して巻回体と
し、前記第4の辺部を該巻回体の後端面に臨ませ、該第
4の辺部に対向する第2の辺部を該巻回体の前端面に臨
ませ、該袋状膜同士の間の原水流路は、該第3の辺部の
全体が封じられると共に、第4の辺部にあっては前記袋
状膜の開放部と重なる箇所が閉鎖部となっており、且つ
前記袋状膜の閉鎖部と重なる箇所が開放部となっている
ことが好ましい。
【0015】かかるスパイラル型膜モジュールにおいて
は、巻回体の前端面から原水が原水流路に流入する。こ
の原水は、原水流路を巻回体軸心線と略平行方向に流
れ、次いで巻回体後端面の原水流路開放部から濃縮水と
して流出する。
は、巻回体の前端面から原水が原水流路に流入する。こ
の原水は、原水流路を巻回体軸心線と略平行方向に流
れ、次いで巻回体後端面の原水流路開放部から濃縮水と
して流出する。
【0016】袋状膜を透過した水は、袋状膜内を巻回体
軸心線と略平行方向に流れ、巻回体の後端面の袋状膜開
放部から流出する。
軸心線と略平行方向に流れ、巻回体の後端面の袋状膜開
放部から流出する。
【0017】このように、透過水が袋状膜内を巻回体の
軸心線と平行方向に流れるため、従来のスパイラル型膜
モジュールに用いられていた集水管が不要となる。そし
て、袋状膜内から該集水管内に流れ込む際の流通抵抗が
無くなり、透過水流通抵抗が小さくなる。
軸心線と平行方向に流れるため、従来のスパイラル型膜
モジュールに用いられていた集水管が不要となる。そし
て、袋状膜内から該集水管内に流れ込む際の流通抵抗が
無くなり、透過水流通抵抗が小さくなる。
【0018】なお、集水管を無くしているため、その分
だけ袋状膜の巻回方向の長さを大きくとることができ、
膜面積を拡張できる。そして、このように袋状膜の巻回
方向長さを大きくしても透過水の流通抵抗は増大せず、
透過水量を多くすることができる。
だけ袋状膜の巻回方向の長さを大きくとることができ、
膜面積を拡張できる。そして、このように袋状膜の巻回
方向長さを大きくしても透過水の流通抵抗は増大せず、
透過水量を多くすることができる。
【0019】また、巻回体の後端面の一部においてのみ
原水流路を開放させるようにしているため、原水流路の
下流側での原水(濃縮水)流速を従来よりも高めること
ができ、原水流路下流域における汚れの付着を防止でき
る。
原水流路を開放させるようにしているため、原水流路の
下流側での原水(濃縮水)流速を従来よりも高めること
ができ、原水流路下流域における汚れの付着を防止でき
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して発明の実施の
形態について説明する。
形態について説明する。
【0021】図5は実施の形態に係る膜分離装置の断面
図であり、耐圧容器50内に第1及び第2のスパイラル
型膜モジュール51,52が設置されている。
図であり、耐圧容器50内に第1及び第2のスパイラル
型膜モジュール51,52が設置されている。
【0022】各スパイラル型膜モジュール51,52は
袋状膜を巻回し、袋状膜同士の間を原水流路とし袋状膜
の内部を透過水流路としたものである。スパイラル型膜
モジュール51,52の前端面が原水(被処理水)の流
入面となっている。後端面の中央側は濃縮水の流出部と
され、外周側は透過水の流出部となっている。該濃縮水
の流出部には濃縮水取出管53が接続され、濃縮水が耐
圧容器50外に取り出される。
袋状膜を巻回し、袋状膜同士の間を原水流路とし袋状膜
の内部を透過水流路としたものである。スパイラル型膜
モジュール51,52の前端面が原水(被処理水)の流
入面となっている。後端面の中央側は濃縮水の流出部と
され、外周側は透過水の流出部となっている。該濃縮水
の流出部には濃縮水取出管53が接続され、濃縮水が耐
圧容器50外に取り出される。
【0023】原水は耐圧容器50の先端側の原水流入口
54から耐圧容器50内に流入し、第1のスパイラル型
膜モジュール51の原水流路を該膜モジュール51の軸
心線と略平行方向に流れ、この間に膜透過処理が行われ
る。透過水は袋状膜内を同様にスパイラル型膜モジュー
ルの軸心線と略平行方向に流れ、該膜モジュール51の
後端面外周部から流出し、次いで第2のスパイラル型膜
モジュール52の前端面から該膜モジュール52の原水
流路に流入する。そして、この膜モジュール52の原水
流路内をその軸心線と略平行方向に流れ、膜透過処理を
受ける。
54から耐圧容器50内に流入し、第1のスパイラル型
膜モジュール51の原水流路を該膜モジュール51の軸
心線と略平行方向に流れ、この間に膜透過処理が行われ
る。透過水は袋状膜内を同様にスパイラル型膜モジュー
ルの軸心線と略平行方向に流れ、該膜モジュール51の
後端面外周部から流出し、次いで第2のスパイラル型膜
モジュール52の前端面から該膜モジュール52の原水
流路に流入する。そして、この膜モジュール52の原水
流路内をその軸心線と略平行方向に流れ、膜透過処理を
受ける。
【0024】この第2の膜モジュール52の透過水は、
該膜モジュール52の袋状膜内をその軸心線と略平行方
向に流れ、後端面の外周部の透過水流出部から流出し、
耐圧容器50の後端側の透過水流出口55から取り出さ
れる。第1及び第2の膜モジュールの濃縮水は、それぞ
れ濃縮水取出管53を介して耐圧容器50外に取り出さ
れる。
該膜モジュール52の袋状膜内をその軸心線と略平行方
向に流れ、後端面の外周部の透過水流出部から流出し、
耐圧容器50の後端側の透過水流出口55から取り出さ
れる。第1及び第2の膜モジュールの濃縮水は、それぞ
れ濃縮水取出管53を介して耐圧容器50外に取り出さ
れる。
【0025】このように原水をスパイラル型膜モジュー
ル51,52に順次に通して2回の膜透過処理を行うこ
とにより透過水としているため、透過水取出口55から
取り出される透過水の水質がきわめて良好となる。
ル51,52に順次に通して2回の膜透過処理を行うこ
とにより透過水としているため、透過水取出口55から
取り出される透過水の水質がきわめて良好となる。
【0026】この実施の形態にあっては、スパイラル型
膜モジュールを2段に設置しているが、膜モジュールは
3段以上であっても良い。膜モジュールの膜としては、
限外濾過膜、精密濾過膜、逆浸透膜など各種のものを用
いることができる。本発明では、同一の耐圧容器に同種
の膜モジュールのみを設置しても良く、2種以上のスパ
イラル型膜モジュールを組み合せて設置しても良い。
膜モジュールを2段に設置しているが、膜モジュールは
3段以上であっても良い。膜モジュールの膜としては、
限外濾過膜、精密濾過膜、逆浸透膜など各種のものを用
いることができる。本発明では、同一の耐圧容器に同種
の膜モジュールのみを設置しても良く、2種以上のスパ
イラル型膜モジュールを組み合せて設置しても良い。
【0027】次に、本発明において採用するのに好適な
スパイラル型膜モジュールについて説明する。
スパイラル型膜モジュールについて説明する。
【0028】図1(a)はこのスパイラル型膜モジュー
ルの袋状膜及び該袋状膜が巻き付けられるシャフトの斜
視図である。図1(b),(c)はそれぞれ図1(a)
のB−B線、C−C線に沿う断面図である。図2はシャ
フトの周りに袋状膜を巻き付ける方法を示す断面図、図
3は巻回体とソケットとの係合関係を示す斜視図、図4
はスパイラル型膜モジュールの側面図である。
ルの袋状膜及び該袋状膜が巻き付けられるシャフトの斜
視図である。図1(b),(c)はそれぞれ図1(a)
のB−B線、C−C線に沿う断面図である。図2はシャ
フトの周りに袋状膜を巻き付ける方法を示す断面図、図
3は巻回体とソケットとの係合関係を示す斜視図、図4
はスパイラル型膜モジュールの側面図である。
【0029】図1に示すように、この袋状膜10は、正
方形又は長方形状のものであり、第1の辺部11、第2
の辺部12、第3の辺部13及び第4の辺部14を有し
ている。第1の辺部11、第2の辺部12及び第3の辺
部13において分離膜フィルム40同士が接着剤等によ
って接着され、第4の辺部14については一部だけを接
着している。なお、袋状膜10としては、長い一枚のフ
ィルム40を第2の辺部12部分で二つに折り返し、第
1の辺部11、第3の辺部13及び第4の辺部14の一
部を接着するようにしたものであっても良い。
方形又は長方形状のものであり、第1の辺部11、第2
の辺部12、第3の辺部13及び第4の辺部14を有し
ている。第1の辺部11、第2の辺部12及び第3の辺
部13において分離膜フィルム40同士が接着剤等によ
って接着され、第4の辺部14については一部だけを接
着している。なお、袋状膜10としては、長い一枚のフ
ィルム40を第2の辺部12部分で二つに折り返し、第
1の辺部11、第3の辺部13及び第4の辺部14の一
部を接着するようにしたものであっても良い。
【0030】第4の辺部14の途中から第3の辺部13
にかけて袋状膜10の分離膜フィルム同士が接着されて
おらず、透過水流出用の開放部30となっている。ま
た、この第4の辺部14の該途中から第1の辺部11に
かけては、袋状膜10の分離膜フィルム同士が接着され
ており、透過水の流出を阻止する閉鎖部31となってい
る。
にかけて袋状膜10の分離膜フィルム同士が接着されて
おらず、透過水流出用の開放部30となっている。ま
た、この第4の辺部14の該途中から第1の辺部11に
かけては、袋状膜10の分離膜フィルム同士が接着され
ており、透過水の流出を阻止する閉鎖部31となってい
る。
【0031】この袋状膜10内に透過水流路材(例えば
メッシュスペーサ等よりなる。)15が挿入配置されて
いる。
メッシュスペーサ等よりなる。)15が挿入配置されて
いる。
【0032】この袋状膜10の一方の面には、接着剤1
6が付着されると共に他方の面には接着剤17,18が
付着され、この袋状膜10がシャフト20の周りに巻き
付けられる。接着剤16は第1の辺部11に沿って付着
され、接着剤17は第3の辺部13に沿って付着されて
いる。接着剤18は第4の辺部14の長手方向の前記途
中箇所から第3の辺部13にかけて、透過水流出用の開
放部30に沿って付着されている。
6が付着されると共に他方の面には接着剤17,18が
付着され、この袋状膜10がシャフト20の周りに巻き
付けられる。接着剤16は第1の辺部11に沿って付着
され、接着剤17は第3の辺部13に沿って付着されて
いる。接着剤18は第4の辺部14の長手方向の前記途
中箇所から第3の辺部13にかけて、透過水流出用の開
放部30に沿って付着されている。
【0033】複数枚の袋状膜10をシャフト20の周囲
に巻き付けることにより、重なり合った袋状膜10同士
は接着剤17,18の部分において水密的に接合され
る。これにより、各袋状膜10同士の間には原水(及び
濃縮水)が流れる原水流路が構成される。接着剤18が
硬化することにより、巻回体の後端面には、内周側に原
水(濃縮水)の流出用の開放部が形成され、外周側に原
水流出阻止用の閉鎖部が形成される。
に巻き付けることにより、重なり合った袋状膜10同士
は接着剤17,18の部分において水密的に接合され
る。これにより、各袋状膜10同士の間には原水(及び
濃縮水)が流れる原水流路が構成される。接着剤18が
硬化することにより、巻回体の後端面には、内周側に原
水(濃縮水)の流出用の開放部が形成され、外周側に原
水流出阻止用の閉鎖部が形成される。
【0034】第4の辺部14のうち透過水流出用の開放
部30と透過水流出阻止用の閉鎖部31との境界部分か
ら、巻回体の後方に向ってフィン19が延設されてい
る。このフィン19は、例えば合成樹脂フィルム又はシ
ートよりなり、袋状膜10に対し接着等により接合され
るのが好ましい。
部30と透過水流出阻止用の閉鎖部31との境界部分か
ら、巻回体の後方に向ってフィン19が延設されてい
る。このフィン19は、例えば合成樹脂フィルム又はシ
ートよりなり、袋状膜10に対し接着等により接合され
るのが好ましい。
【0035】各袋状膜10をシャフト20の周りに図2
の如く原水流路材(メッシュスペーサ)29を介して巻
き付けることにより、図3に示すように巻回体24が形
成される。この巻回体24の後端面からは、フィン19
が延出する。各袋状膜10の第4の辺部14において同
一箇所にフィン19を設けておくことにより、フィン1
9は巻回体24の軸心から等半径位上に位置し、フィン
19が重なり合うことによりフィン19がリング状の突
出部を形成することになる。このリング状の突出部内に
円筒状のソケット25の後端を挿入し、該ソケット25
とフィン19を接着剤等により接合する。なお、ソケッ
ト25をフィン19に外嵌めしても良い。また、フィン
19に沿って巻回体24の後端面に旋盤で切込み溝を付
け、該溝にソケット25の端部を埋め込むようにしても
良い。
の如く原水流路材(メッシュスペーサ)29を介して巻
き付けることにより、図3に示すように巻回体24が形
成される。この巻回体24の後端面からは、フィン19
が延出する。各袋状膜10の第4の辺部14において同
一箇所にフィン19を設けておくことにより、フィン1
9は巻回体24の軸心から等半径位上に位置し、フィン
19が重なり合うことによりフィン19がリング状の突
出部を形成することになる。このリング状の突出部内に
円筒状のソケット25の後端を挿入し、該ソケット25
とフィン19を接着剤等により接合する。なお、ソケッ
ト25をフィン19に外嵌めしても良い。また、フィン
19に沿って巻回体24の後端面に旋盤で切込み溝を付
け、該溝にソケット25の端部を埋め込むようにしても
良い。
【0036】このようにソケット25とフィン19とを
接合することにより、巻回体24の後端面の外周側の透
過水流出領域とソケット25の内周側の濃縮水流出領域
とが区画される。このソケット25に対し、前記の濃縮
水取出管53が接続される。
接合することにより、巻回体24の後端面の外周側の透
過水流出領域とソケット25の内周側の濃縮水流出領域
とが区画される。このソケット25に対し、前記の濃縮
水取出管53が接続される。
【0037】なお、袋状膜10をシャフト20の周りに
巻き付けるに際しては、図2に示すように、袋状膜10
同士の間に原水流路材(メッシュスペーサ)29を介在
させておく。これらのメッシュスペーサ29を介在させ
ることにより、原水流路が構成される。
巻き付けるに際しては、図2に示すように、袋状膜10
同士の間に原水流路材(メッシュスペーサ)29を介在
させておく。これらのメッシュスペーサ29を介在させ
ることにより、原水流路が構成される。
【0038】図4に示すように、巻回体24の前縁及び
後縁にそれぞれトップリング26及びエンドリング27
を合成樹脂モールド等により形成し、トップリング26
の外周にブラインシール28を周設する。
後縁にそれぞれトップリング26及びエンドリング27
を合成樹脂モールド等により形成し、トップリング26
の外周にブラインシール28を周設する。
【0039】このように構成されたスパイラル型膜モジ
ュールにおいては、図4に示すように、巻回体24の前
端面から原水が袋状膜10同士の間の原水流路に流入す
る。この原水は、巻回体24の軸心線と略平行方向に原
水流路を流れ、巻回体24の後端のソケット25の内側
の端面から取り出される。そして、このように原水が原
水流路を流れる間に、水が袋状膜10内に透過し、透過
水は巻回体24の後端面のうちソケット25の外周側か
ら流出する。
ュールにおいては、図4に示すように、巻回体24の前
端面から原水が袋状膜10同士の間の原水流路に流入す
る。この原水は、巻回体24の軸心線と略平行方向に原
水流路を流れ、巻回体24の後端のソケット25の内側
の端面から取り出される。そして、このように原水が原
水流路を流れる間に、水が袋状膜10内に透過し、透過
水は巻回体24の後端面のうちソケット25の外周側か
ら流出する。
【0040】このスパイラル型膜モジュールにあって
は、透過水が袋状膜10内を巻回体24の軸心線と平行
方向に流れて後端面から取り出されるため、従来のスパ
イラル型膜モジュールに用いられていた集水管が不要で
ある。このため、袋状膜から集水管内に流れ込む際の流
通抵抗が無くなり、透過水流通抵抗が著しく小さくな
る。
は、透過水が袋状膜10内を巻回体24の軸心線と平行
方向に流れて後端面から取り出されるため、従来のスパ
イラル型膜モジュールに用いられていた集水管が不要で
ある。このため、袋状膜から集水管内に流れ込む際の流
通抵抗が無くなり、透過水流通抵抗が著しく小さくな
る。
【0041】なお、集水管を省略しており、その分だけ
袋状膜10の巻回方向の長さを大きくとることができ、
膜面積を大きくとることが可能である。袋状膜の巻回方
向の長さを大きくしても、透過水流通抵抗は増大せず、
透過水量を多くすることができる。
袋状膜10の巻回方向の長さを大きくとることができ、
膜面積を大きくとることが可能である。袋状膜の巻回方
向の長さを大きくしても、透過水流通抵抗は増大せず、
透過水量を多くすることができる。
【0042】このスパイラル型膜モジュールにあって
は、原水流路の出口部分をソケット25の内側だけに設
けており、原水流路の出口(最下流部)を絞った構成と
しているため、原水流路の下流側においても原水(濃縮
水)の流速が十分に大きなものとなり、原水流路下流域
における汚れの付着を防止することができる。なお、ソ
ケット25の内側の面積と外側の面積(接着剤18の辺
部14方向の長さ)は、このスパイラル型膜モジュール
の水回収率に応じて決めるのが好ましい。
は、原水流路の出口部分をソケット25の内側だけに設
けており、原水流路の出口(最下流部)を絞った構成と
しているため、原水流路の下流側においても原水(濃縮
水)の流速が十分に大きなものとなり、原水流路下流域
における汚れの付着を防止することができる。なお、ソ
ケット25の内側の面積と外側の面積(接着剤18の辺
部14方向の長さ)は、このスパイラル型膜モジュール
の水回収率に応じて決めるのが好ましい。
【0043】また、このスパイラル型膜モジュールにあ
っては、ソケット25をフィン19を用いて巻回体24
に接続しており、ソケット25と巻回体24との接続強
度が高い。そして、このソケット25によって原水の流
入側と濃縮水の流出側とが水密的に区画分離されるた
め、濃縮水取出管53から濃縮水のみを(透過水を混入
させることなく)取り出すことができる。
っては、ソケット25をフィン19を用いて巻回体24
に接続しており、ソケット25と巻回体24との接続強
度が高い。そして、このソケット25によって原水の流
入側と濃縮水の流出側とが水密的に区画分離されるた
め、濃縮水取出管53から濃縮水のみを(透過水を混入
させることなく)取り出すことができる。
【0044】
【発明の効果】以上の通り、本発明の膜分離装置による
ときわめて水質が良好な透過水を得ることができる。な
お、本発明(請求項2)の膜分離装置が採用するスパイ
ラル型膜モジュールは、集水管が不要であり、透過水の
流通抵抗が小さく、また膜面積を大きくとることができ
る。従って、耐圧容器内に多段にスパイラル型膜モジュ
ールを設置しても原水供給圧が過大になることがなく、
透過水取出量も多い。
ときわめて水質が良好な透過水を得ることができる。な
お、本発明(請求項2)の膜分離装置が採用するスパイ
ラル型膜モジュールは、集水管が不要であり、透過水の
流通抵抗が小さく、また膜面積を大きくとることができ
る。従って、耐圧容器内に多段にスパイラル型膜モジュ
ールを設置しても原水供給圧が過大になることがなく、
透過水取出量も多い。
【図1】(a)図は実施の形態に係る膜分離装置に用い
られるスパイラル型膜モジュールの袋状膜の斜視図、
(b)図は(a)図のB−B線に沿う断面図、(c)図
は(a)図のC−C線に沿う断面図である。
られるスパイラル型膜モジュールの袋状膜の斜視図、
(b)図は(a)図のB−B線に沿う断面図、(c)図
は(a)図のC−C線に沿う断面図である。
【図2】図1スパイラル型膜モジュールの袋状膜の巻き
付け方法を示す断面図である。
付け方法を示す断面図である。
【図3】図1の膜モジュールの巻回体とソケットとの係
合関係を示す斜視図である。
合関係を示す斜視図である。
【図4】図1のスパイラル型膜モジュールの側面図であ
る。
る。
【図5】実施の形態に係る膜分離装置を示す断面図であ
る。
る。
【図6】従来の膜分離装置の断面図である。
【図7】従来のスパイラル型膜モジュールの構造を示す
一部分解斜視図である。
一部分解斜視図である。
10 袋状膜 11 第1の辺部 12 第2の辺部 13 第3の辺部 14 第4の辺部 15 流路材 16,17,18 接着剤 19 フィン 20 シャフト 24 巻回体 25 ソケット 29 メッシュスペーサ 30 透過水流出用の開放部 31 透過水流出阻止用の閉鎖部 50,60 耐圧容器 51,52,61 スパイラル型膜モジュール 53 濃縮水取出管 54,64 原水流入口 55 透過水取出口 62 集水管 65 濃縮水流出口
Claims (2)
- 【請求項1】 筒状の耐圧容器内に複数のスパイラル型
膜モジュールを同軸的に多段に配置した膜分離装置にお
いて、 該スパイラル型膜モジュールは、分離膜を巻回して巻回
体とし、該巻回体の一端面から原水が供給され、濃縮水
及び透過水が巻回体の他端面からそれぞれ取り出される
ものであり、 前段側の膜モジュールから流出した透過水を後段側の膜
モジュールの原水流路に供給することを特徴とする膜分
離装置。 - 【請求項2】 請求項1において、前記袋状膜は第1、
第2、第3及び第4の辺部を有した略方形であり、該第
1、第2及び第3の辺部は封じられ、該第4の辺部は一
部が開放部となり残部が閉鎖部となっており、 前記第4の辺部と直交する第1の辺部をシャフトに当て
て袋状膜を巻回して巻回体とし、前記第4の辺部を該巻
回体の後端面に臨ませ、該第4の辺部に対向する第2の
辺部を該巻回体の前端面に臨ませ、 該袋状膜同士の間の原水流路は、該第3の辺部の全体が
封じられると共に、第4の辺部にあっては前記袋状膜の
開放部と重なる箇所が閉鎖部となっており、且つ前記袋
状膜の閉鎖部と重なる箇所が開放部となっていることを
特徴とするスパイラル型膜モジュール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP315798A JPH11197470A (ja) | 1998-01-09 | 1998-01-09 | 膜分離装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP315798A JPH11197470A (ja) | 1998-01-09 | 1998-01-09 | 膜分離装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11197470A true JPH11197470A (ja) | 1999-07-27 |
Family
ID=11549525
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP315798A Pending JPH11197470A (ja) | 1998-01-09 | 1998-01-09 | 膜分離装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11197470A (ja) |
-
1998
- 1998-01-09 JP JP315798A patent/JPH11197470A/ja active Pending
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