JPH11207335A - 膜分離装置の運転方法 - Google Patents

膜分離装置の運転方法

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JPH11207335A
JPH11207335A JP10014199A JP1419998A JPH11207335A JP H11207335 A JPH11207335 A JP H11207335A JP 10014199 A JP10014199 A JP 10014199A JP 1419998 A JP1419998 A JP 1419998A JP H11207335 A JPH11207335 A JP H11207335A
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JP
Japan
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membrane
backwashing
bag
water
raw water
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JP10014199A
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English (en)
Inventor
Keiji Kamimura
啓二 上村
Takayuki Kojima
貴之 小嶋
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Kurita Water Industries Ltd
Original Assignee
Kurita Water Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 逆洗による濾過運転の中断時間を短かくし、
膜分離装置の稼動効率を高める。 【解決手段】 膜モジュールに原水を通水して透過水を
得る濾過工程と、膜モジュールを逆洗する逆洗工程とを
有する膜分離装置の運転方法において、原水を通水して
透過水を得る第1の濾過工程と、原水を通水したまま、
透過水の採水を停止し、透過水側に気体を供給する第1
の逆洗(簡易逆洗)工程と、原水を通水して透過水を得
る第2の濾過工程と、原水の通水を停止して気体を供給
して逆洗する第2の逆洗(本逆洗)工程とを有すること
を特徴とする膜分離装置の運転方法。膜モジュールとし
ては、濃縮水及び透過水が巻回体端面から取り出される
スパイラル型膜モジュールが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、精密濾過装置、限
外濾過装置、逆浸透膜分離装置などの膜分離装置の運転
方法に係り、特に膜モジュールがスパイラル型膜モジュ
ールである場合に好適な膜分離装置の運転方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】膜分離装置の膜モジュールに原水を通水
して膜濾過運転を行うと、原水流路(とくに膜面)に汚
れが付着してくるので、適宜に逆洗を行う。この逆洗方
法として、透過水流路に空気を供給し、該透過水流路に
溜っている透過水を原水流路側へ逆流させ、さらに空気
を透過水流路側から原水流路側へ流出させて膜面を洗浄
する方法がある。このような逆洗を行う場合、原水の通
水は停止する。この逆洗方法においては、逆洗時に透過
水は採取されないから、逆洗の間隔はなるべく長い(即
ち、逆洗頻度が少ない)ことが装置稼動率向上の点から
して好ましい。
【0003】ところで、本発明は、膜モジュールとして
改良されたスパイラル型膜モジュールである場合に採用
するのにきわめて好適である。そこで、次に従来のスパ
イラル型膜モジュールについて図6を参照して説明す
る。
【0004】図6は従来のスパイラル型膜モジュールの
構造を示す一部分解斜視図である。
【0005】集水管1の外周に複数の袋状の分離膜2が
メッシュスペーサ3を介して巻回されている。
【0006】集水管1には管内外を連通するスリット状
開口が穿設されている。分離膜2は袋状のものであり、
その中央部が集水管1をくるんでいる。この袋状分離膜
2の内部にはメッシュスペーサ等よりなる流路材4が挿
入されており、この袋状分離膜(袋状膜)2の内部が透
過水流路となっている。
【0007】袋状膜2の巻回体5の両端にトップリング
6とエンドリング7とが設けられ、その外周にブライン
シール8が周設されている。
【0008】原水は、巻回体5の前端面から袋状膜2同
士の間の原水流路に流入し、そのまま巻回体5の長手方
向に流れ、巻回体5の後端面から濃縮水として流出す
る。この原水流路を流れる間に水が袋状膜2を透過して
その内部に入り、集水管1内に流入し、該集水管1の後
端側からモジュール外に取り出される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、単位運転時
間当りにおける逆洗に伴う透過水採取の停止時間の割合
が少なく、装置稼動効率が高い膜分離装置の運転方法を
提供することを第1の目的とする。
【0010】また、図6に示す従来のスパイラル型膜モ
ジュールには、次のような解決すべき課題があった。
【0011】 集水管1内の透過水流量を多くするた
めには該集水管1を大径化する必要があるが、そのよう
にするとスパイラル型膜モジュールの径も大きくなって
しまう。 袋状膜2内に透過してきた透過水は、該袋状膜2内
をスパイラル状に回りながら集水管1まで流れるため、
袋状膜2内の流通抵抗が大きい。しかも、袋状膜2内か
ら集水管1に流れ込む集水管スリット部付近での流通抵
抗も大きい。 原水流路を流れる原水流量は、下流側になるほど減
少する。(原水が濃縮される分だけ原水流量が減る。)
このため、原水流路下流域では原水流速が小さくなり、
汚れが付着し易くなる。
【0012】本発明は、上記従来の問題点を解決し、集
水管が不要であり、透過水流通抵抗が小さいスパイラル
型膜モジュールとして、袋状膜をシャフトに巻回して巻
回体とし、該巻回体の一端面から原水が供給され、透過
水が巻回体の他端面から取り出されるようにしたスパイ
ラル型膜モジュールを用いた膜分離装置の運転方法を提
供することを第2の目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の膜分離装置の運
転方法は、膜モジュールに原水を通水して透過水を得る
濾過工程と、膜モジュールを逆洗する逆洗工程とを有す
る膜分離装置の運転方法において、原水を通水して透過
水を得る第1の濾過工程と、原水を通水したまま、透過
水の採水を停止し、透過水側に気体を供給する第1の逆
洗工程と、原水を通水して透過水を得る第2の濾過工程
と、原水の通水を停止して気体を供給して逆洗する第2
の逆洗工程とを有することを特徴とするものである。
【0014】かかる本発明では、濾過工程の途中でごく
短時間の第1の逆洗(原水を通水したまま透過水側に気
体を供給する簡易逆洗)を行うことにより第2の逆洗
(原水の通水を停止して気体を供給することにより逆洗
する本逆洗)の頻度を少なくすることができ、これによ
り膜分離装置の稼動効率が向上するようになる。
【0015】本発明では、膜モジュールとして、膜をシ
ャフトに巻回して巻回体とし、該巻回体の一端面から原
水が供給され、透過水が巻回体の他端面から取り出され
るスパイラル型膜モジュールを用いるのが好ましい。
【0016】このスパイラル型膜モジュールは、袋状膜
の内部に透過水流路材が配置され、袋状膜同士の間には
原水流路材が配置されているスパイラル型膜モジュール
であって、該袋状膜は第1、第2、第3及び第4の辺部
を有した略方形であり、該第1、第2及び第3の辺部は
封じられ、該第4の辺部は一部が開放部となり残部が閉
鎖部となっており、前記第4の辺部と直交する第1の辺
部をシャフトに当てて袋状膜を巻回して巻回体とし、前
記第4の辺部を該巻回体の後端面に臨ませ、該第4の辺
部に対向する第2の辺部を該巻回体の前端面に臨ませ、
該袋状膜同士の間の原水流路は、該第3の辺部の全体が
封じられると共に、第4の辺部にあっては前記袋状膜の
開放部と重なる箇所が閉鎖部となっており、且つ前記袋
状膜の閉鎖部と重なる箇所が開放部となっているものが
特にが好ましい。
【0017】かかるスパイラル型膜モジュールにおいて
は、巻回体の前端面から原水が原水流路に流入する。こ
の原水は、原水流路を巻回体軸心線と略平行方向に流
れ、次いで巻回体後端面の原水流路開放部から濃縮水と
して流出する。
【0018】袋状膜を透過した水は、袋状膜内を巻回体
軸心線と略平行方向に流れ、巻回体の後端面の袋状膜開
放部から流出する。
【0019】このように、透過水が袋状膜内を巻回体の
軸心線と平行方向に流れるため、従来のスパイラル型膜
モジュールに用いられていた集水管が不要となる。そし
て、袋状膜内から該集水管内に流れ込む際の流通抵抗が
無くなり、透過水流通抵抗が小さくなる。
【0020】なお、集水管を無くしているため、その分
だけ袋状膜の巻回方向の長さを大きくとることができ、
膜面積を拡張できる。そして、このように袋状膜の巻回
方向長さを大きくしても透過水の流通抵抗は増大せず、
透過水量を多くすることができる。
【0021】また、巻回体の後端面の一部においてのみ
原水流路を開放させるようにしているため、原水流路の
下流側での原水(濃縮水)流速を従来よりも高めること
ができ、原水流路下流域における汚れの付着を防止でき
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して発明の実施の
形態について説明する。
【0023】図5(a)は本発明の膜分離装置の運転方
法を示す逆洗のタイミングとそれによる膜透過差圧変化
を示すものである。
【0024】本発明では、逆洗として、次の第1の逆洗
(以下、簡易逆洗ということがある。)と第2の逆洗
(以下、本逆洗ということがある。)との2種類の逆洗
行う。
【0025】簡易逆洗:原水を通水したまま透過水の
採水を停止し、透過水側に空気を供給する。この簡易逆
洗は5〜25秒とくに6〜20秒とりわけ7〜15秒程
度の短時間とするのが好ましい。
【0026】本逆洗:原水の通水を停止して空気を供
給し逆洗する。この空気は、上記簡易逆洗と同様に透過
水側に供給されるのが好ましい。この本逆洗は、0.5
〜5分とくに0.6〜3分とりわけ1〜2分程度継続し
て行うのが好ましい。
【0027】なお、この本逆洗を行っているときに、膜
モジュールの原水入口から濃縮水出口に向って(又は、
逆に膜モジュールの濃縮水出口から原水入口に向って)
水又は気体(例えば空気)を流通させても良い。
【0028】本発明では、本逆洗同士の間に1回又は複
数回(好ましくは複数回)の簡易逆洗を行う。
【0029】図5(a)に示すように、この簡易逆洗に
より膜透過差圧が若干低下する。従って、本逆洗同士の
間の濾過工程においてこの簡易逆洗をこまめに行うこと
により、膜透過差圧の上昇を長時間にわたって低く抑
え、本逆洗から次の本逆洗までの時間を長くとることが
できる。即ち、本逆洗の頻度を著しく少なくし、膜分離
装置の単位時間(例えば1日)当りの濾過運転時間を長
くとり、膜分離装置の稼動効率を向上させることができ
る。簡易逆洗はごく短時間のものであるため、高頻度で
行っても膜分離装置の稼動効率は殆ど低下しない。
【0030】なお、図5(b)は後述の比較例に関する
ものである。この図5(b)では簡易逆洗を行わないの
で、本逆洗の頻度が多く、膜分離装置の稼動効率がかな
り低いものとなる。
【0031】次に、本発明で採用するのに好適なスパイ
ラル型膜モジュールについて説明する。
【0032】図1(a)はこのスパイラル型膜モジュー
ルの袋状膜及び該袋状膜が巻き付けられるシャフトの斜
視図である。図1(b),(c)はそれぞれ図1(a)
のB−B線、C−C線に沿う断面図である。図2はシャ
フトの周りに袋状膜を巻き付ける方法を示す断面図、図
3は巻回体とソケットとの係合関係を示す斜視図、図4
はスパイラル型膜モジュールの側面図である。
【0033】図1に示すように、この袋状膜10は、正
方形又は長方形状のものであり、第1の辺部11、第2
の辺部12、第3の辺部13及び第4の辺部14を有し
ている。第1の辺部11、第2の辺部12及び第3の辺
部13において分離膜フィルム同士が接着剤等によって
接着され、第4の辺部14については一部だけを接着し
ている。
【0034】第4の辺部14の途中から第3の辺部13
にかけて袋状膜10の分離膜フィルム同士が接着されて
おらず、透過水流出用の開放部30となっている。ま
た、この第4の辺部14の該途中から第1の辺部11に
かけては、袋状膜10の分離膜フィルム同士が接着され
ており、透過水の流出を阻止する閉鎖部31となってい
る。
【0035】この袋状膜10内に透過水流路材(例えば
メッシュスペーサ等よりなる。)15が挿入配置されて
いる。なお、袋状膜10としては、長い一枚のフィルム
を第2の辺部12部分で二つに折り返し、第1の辺部1
1、第3の辺部13及び第4の辺部14の一部を接着す
るようにしたものであっても良い。
【0036】この袋状膜10の一方の面には、接着剤1
6が付着されると共に他方の面には接着剤17,18が
付着され、この袋状膜10がシャフト20の周りに巻き
付けられる。接着剤16は第1の辺部11に沿って付着
され、接着剤17は第3の辺部13に沿って付着されて
いる。接着剤18は第4の辺部14の長手方向の前記途
中箇所から第3の辺部13にかけて、透過水流出用の開
放部30に沿って付着されている。
【0037】複数枚の袋状膜10をシャフト20の周囲
に巻き付けることにより、重なり合った袋状膜10同士
は接着剤17,18の部分において水密的に接合され
る。これにより、袋状膜10同士の間には原水(及び濃
縮水)が流れる原水流路が構成される。接着剤18が硬
化することにより、巻回体の後端面には、内周側に原水
(濃縮水)の流出用の開放部が形成され、外周側に原水
流出阻止用の閉鎖部が形成される。
【0038】第4の辺部14のうち透過水流出用の開放
部30と透過水流出阻止用の閉鎖部31との境界部分か
ら、巻回体の後方に向ってフィン19が延設されてい
る。このフィン19は、例えば合成樹脂フィルム又はシ
ートよりなり、袋状膜10に対し接着等により接合され
るのが好ましい。
【0039】袋状膜10をシャフト20の周りに図2の
如く原水流路材(メッシュスペーサ)29を介して巻き
付けることにより、図3に示すように巻回体24が形成
される。この巻回体24の後端面からは、フィン19が
延出する。各袋状膜10の第4の辺部14において同一
箇所にフィン19を設けておくことにより、フィン19
は巻回体24の軸心から等半径位上に位置し、フィン1
9が重なり合うことによりフィン19がリング状の突出
部を形成することになる。このリング状の突出部内に円
筒状のソケット25の後端を挿入し、該ソケット25と
フィン19を接着剤等により接合する。なお、ソケット
25をフィン19に外嵌めしても良い。また、フィン1
9に沿って巻回体24の後端面に旋盤で切込み溝を付
け、該溝にソケット25の端部を埋め込むようにしても
良い。
【0040】このようにソケット25とフィン19とを
接合することにより、巻回体24の後端面の外周側の透
過水流出領域とソケット25の内周側の濃縮水流出領域
とが区画される。
【0041】なお、袋状膜10をシャフト20の周りに
巻き付けるに際しては、図2に示すように、袋状膜10
同士の間に原水流路材(メッシュスペーサ)29を介在
させておく。これらのメッシュスペーサ29を介在させ
ることにより、原水流路が構成される。
【0042】図4に示すように、巻回体24の前縁及び
後縁にそれぞれトップリング26及びエンドリング27
を合成樹脂モールド等により形成し、トップリング26
の外周にブラインシール28を周設する。
【0043】このように構成されたスパイラル型膜モジ
ュールにおいては、図4に示すように、巻回体24の前
端面から原水が袋状膜10同士の間の原水流路に流入す
る。この原水は、巻回体24の軸心線と略平行方向に原
水流路を流れ、巻回体24の後端のソケット25の内側
の端面から取り出される。そして、このように原水が原
水流路を流れる間に、水が袋状膜10内に透過し、透過
水は巻回体24の後端面のうちソケット25の外周側か
ら流出する。
【0044】このスパイラル型膜モジュールにあって
は、透過水が袋状膜10内を巻回体24の軸心線と平行
方向に流れて後端面から取り出されるため、従来のスパ
イラル型膜モジュールに用いられていた集水管が不要で
ある。このため、袋状膜から集水管内に流れ込む際の流
通抵抗が無くなり、透過水流通抵抗が著しく小さくな
る。
【0045】なお、集水管を省略しており、その分だけ
袋状膜10の巻回方向の長さを大きくとることができ、
膜面積を大きくとることが可能である。袋状膜の巻回方
向の長さを大きくしても、透過水流通抵抗は増大せず、
透過水量を多くすることができる。
【0046】このスパイラル型膜モジュールにあって
は、原水流路の出口部分をソケット25の内側だけに設
けており、原水流路の出口(最下流部)を絞った構成と
しているため、原水流路の下流側においても原水(濃縮
水)の流速が十分に大きなものとなり、原水流路下流域
における汚れの付着を防止することができる。なお、ソ
ケット25の内側の面積と外側の面積(接着剤18の辺
部14方向の長さ)は、このスパイラル型膜モジュール
の水回収率に応じて決めるのが好ましい。
【0047】また、このスパイラル型膜モジュールにあ
っては、ソケット25をフィン19を用いて巻回体24
に接続しており、ソケット25と巻回体24との接続強
度が高い。そして、このソケット25によって原水の流
入側と濃縮水の流出側とが水密的に区画分離される。
【0048】このスパイラル型膜モジュールの逆洗を行
うときには、スパイラル型膜モジュールの袋状膜10内
の透過水流路に気体圧をかける。そうすると、袋状膜1
0内の残存透過水が袋状膜10同士の間の原水流路に流
れ込み、まず水逆洗が行われる。簡易逆洗の場合は、通
常、この水逆洗のみが行われる。気体供給を継続する
(連続的又は断続的に気体を供給する。)と、残存透過
水量が減少し、気液混合状態となって透過水及び気体が
逆流し、気液混合逆洗が行われる。残存透過水が実質的
に無くなると、気体のみが逆流し、気体逆洗が行われ
る。本逆洗の場合は、この段階まで逆洗が行われる。
【0049】前記の通り、簡易逆洗の場合は原水を通水
したまま空気を供給するので、原水流路は原水で満され
ており、逆洗終了後は速やかに膜透過処理が再開され
る。
【0050】本逆洗の場合は、逆洗終了後、膜モジュー
ル内に原水を供給して水張りし、気体抜きを行う。気体
がすべて排出されると、濃縮水及び透過水が膜モジュー
ルから流出し始め、濾過工程に復帰する。
【0051】上記実施の形態においては、ソケット25
の外周側に透過水流出部を配置し、ソケット25の内側
に濃縮水流出部を配置しているが、逆にソケット25の
内側を透過水流出部とし、ソケット25の外周側を濃縮
水流出部とするように構成しても良い。
【0052】
【実施例】以下、実施例及び比較例について説明する。
【0053】[実施例1]図1〜4に示すスパイラル型膜
モジュール(諸元は下記の通り)に対し、原水として通
水試験用有機排水(市水に有機汚泥をSS25〜30p
pmとなるように添加して調整したもの)を20m3
2/dayにて通水し、簡易逆洗と本逆洗とを次のタ
イミングで行った。このときの膜透過差圧の経時変化を
図5(a)に示す。
【0054】(膜モジュールの諸元) 膜の素材及び種類:ポリテトラフルオロエチレン製精密
濾過膜 膜面積:0.87m3 膜直径及び長さ:10cmφ×40cmL (簡易逆洗のタイミング等)5分通水する度に10秒間
逆洗用空気を透過水取出口から供給することにより実
施。この場合、原水は通水したままとする。逆洗用空気
圧及び量は3.5kg/cm2、10秒間で約4.0L
である。
【0055】(本逆洗のタイミング)膜透過差圧が1.
5kg/cm2に達したときに逆洗用空気を2分間透過
水取出口から供給することにより実施。この場合、原水
通水は停止する。逆洗用空気圧及び量は3.5kg/c
2、2分間で約20Lである。
【0056】[比較例1]簡易逆洗を全く行わず、膜透過
差圧が実施例1と同じく1.5kg/cm2に達したと
きに本逆洗のみを行った。このときの膜透過差圧の経時
変化を図5(b)に示す。
【0057】図5(a),(b)から明らかな通り、本
発明例(実施例1)では合計40分の間に1回の本逆洗
と7回の簡易逆洗が行われ、逆洗による採水停止時間は
合計で2+7×0.25=3.75分であり、膜分離装
置の稼動率は36.25÷40×100%=90.6%
であった。
【0058】これに対し、比較例1では合計15分の間
に本逆洗により2分の採水停止が行われ、膜分離装置の
稼動率は13÷15×100=86%と低いものであっ
た。
【0059】
【発明の効果】以上の通り、本発明の膜分離装置の運転
方法によると、簡易逆洗と本逆洗とを組み合わせること
により、膜分離装置の稼動効率が著しく向上する。本発
明で好適に採用されるスパイラル型膜モジュールは、集
水管が不要であり、透過水の流通抵抗が小さく、また膜
面積を大きくとることができる。このスパイラル型膜モ
ジュールは効率良く気体逆洗することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)図は実施の形態に係る方法に用いられる
スパイラル型膜モジュールの袋状膜の斜視図、(b)図
は(a)図のB−B線に沿う断面図、(c)図は(a)
図のC−C線に沿う断面図である。
【図2】図1のスパイラル型膜モジュールの袋状膜の巻
き付け方法を示す断面図である。
【図3】図1の膜モジュールの巻回体とソケットとの係
合関係を示す斜視図である。
【図4】図1のスパイラル型膜モジュールの側面図であ
る。
【図5】本発明の実施例及び比較例に係る運転方法にお
ける逆洗の時期を示す説明図である。
【図6】従来のスパイラル型膜モジュールの構造を示す
一部分解斜視図である。
【符号の説明】
10 袋状膜 11 第1の辺部 12 第2の辺部 13 第3の辺部 14 第4の辺部 15 流路材 16,17,18 接着剤 19 フィン 20 シャフト 24 巻回体 25 ソケット 29 メッシュスペーサ 30 透過水流出用の開放部 31 透過水流出阻止用の閉鎖部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 膜モジュールに原水を通水して透過水を
    得る濾過工程と、膜モジュールを逆洗する逆洗工程とを
    有する膜分離装置の運転方法において、 原水を通水して透過水を得る第1の濾過工程と、 原水を通水したまま、透過水の採水を停止し、透過水側
    に気体を供給して逆洗する第1の逆洗工程と、 原水を通水して透過水を得る第2の濾過工程と、 原水の通水を停止し、気体を供給して逆洗する第2の逆
    洗工程とを有することを特徴とする膜分離装置の運転方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記膜モジュール
    は、膜をシャフトに巻回して巻回体とし、該巻回体の一
    端面から原水が供給され、透過水が巻回体の他端面から
    取り出されるスパイラル型膜モジュールであることを特
    徴とする膜分離装置の運転方法。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記膜モジュール
    は、第1、第2、第3及び第4の辺部を有した略方形の
    袋状膜を有しており、該袋状膜の該第1、第2及び第3
    の辺部は封じられ、該第4の辺部は一部が開放部となり
    残部が閉鎖部となっており、 前記第4の辺部と直交する第1の辺部をシャフトに当て
    て袋状膜を巻回して巻回体とし、前記第4の辺部を該巻
    回体の後端面に臨ませ、該第4の辺部に対向する第2の
    辺部を該巻回体の前端面に臨ませ、 該袋状膜同士の間の原水流路は、該第3の辺部の全体が
    封じられると共に、第4の辺部にあっては前記袋状膜の
    開放部と重なる箇所が閉鎖部となっており、且つ前記袋
    状膜の閉鎖部と重なる箇所が開放部となっているスパイ
    ラル型膜モジュールであることを特徴とする膜分離装置
    の運転方法。
JP10014199A 1998-01-27 1998-01-27 膜分離装置の運転方法 Pending JPH11207335A (ja)

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