JP2001170457A - 膜分離装置の洗浄方法 - Google Patents

膜分離装置の洗浄方法

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JP2001170457A
JP2001170457A JP35470499A JP35470499A JP2001170457A JP 2001170457 A JP2001170457 A JP 2001170457A JP 35470499 A JP35470499 A JP 35470499A JP 35470499 A JP35470499 A JP 35470499A JP 2001170457 A JP2001170457 A JP 2001170457A
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membrane
water
bag
cleaning
permeated water
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JP35470499A
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Keiji Kamimura
啓二 上村
Nobuaki Nagao
信明 長尾
Takayuki Kojima
貴之 小嶋
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Kurita Water Industries Ltd
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Kurita Water Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の薬品による洗浄の実施間隔を延ばすこ
とができ、薬品の使用量を大幅に低減することが可能な
膜分離装置の洗浄方法を提供する。 【解決手段】 通水運転(膜分離処理運転)時には、弁
61,71,81が開とされ、その他の弁63,73,
85は閉とされている。逆洗を行うときには、弁61,
71,81,73を閉とし、弁63,85を開とする。
定常的な運転を長期間継続していくと、次第に膜面に付
着物がこびり付いて来て、通常の逆洗では除去できなく
なる。そこで、通水工程後、透過水及び気体による逆洗
をまず行う。そして、この透過水及び気体による逆洗を
行った後、直ちに通水工程に戻り、透過水側を透過水で
満した後、直ちに逆洗を行う。この工程を連続して10
0〜1000回程度繰り返す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、精密濾過装置、限
外濾過装置、逆浸透膜分離装置などの膜分離装置の洗浄
方法に関する。詳しくは膜モジュールがスパイラル型膜
モジュールである場合に好適な膜分離装置の洗浄方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】膜分離装置に用いられる膜モジュールと
して、集水管の外周に分離膜を巻回したスパイラル型膜
モジュールがある。
【0003】図6は従来のスパイラル型膜モジュールの
構造を示す一部分解斜視図である。
【0004】集水管1の外周に複数の袋状の分離膜2が
メッシュスペーサ3を介して巻回されている。
【0005】集水管1には管内外を連通するスリット状
開口が穿設されている。分離膜2は袋状のものであり、
その中央部が集水管1をくるんでいる。この袋状分離膜
2の内部にはメッシュスペーサ等よりなる流路材4が挿
入されており、この袋状分離膜(袋状膜)2の内部が透
過水流路となっている。
【0006】袋状膜2の巻回体5の両端にトップリング
6とエンドリング7とが設けられ、その外周にブライン
シール8が周設されている。
【0007】原水は、巻回体5の前端面から袋状膜2同
士の間の原水流路に流入し、そのまま巻回体5の長手方
向に流れ、巻回体5の後端面から濃縮水として流出す
る。この原水流路を流れる間に水が袋状膜2を透過して
その内部に入り、集水管1内に流入し、該集水管1の後
端側からモジュール外に取り出される。
【0008】上記従来のスパイラル型膜モジュールに
は、次のような解決すべき課題があった。 集水管1内の透過水流量を多くするためには該集水
管1を大径化する必要があるが、そのようにするとスパ
イラル型膜モジュールの径も大きくなってしまう。 袋状膜2内に透過してきた透過水は、該袋状膜2内
をスパイラル状に回りながら集水管1まで流れるため、
袋状膜2内の流通抵抗が大きい。しかも、袋状膜2内か
ら集水管1に流れ込む集水管スリット部付近での流通抵
抗も大きい。 原水流路を流れる原水流量は、下流側になるほど減
少する。(原水が濃縮される分だけ原水流量が減る。)
このため、原水流路下流域では原水流速が小さくなり、
汚れが付着し易くなる。
【0009】本発明者は、上記従来の問題点を解決し、
集水管が不要であり、透過水流通抵抗が小さいスパイラ
ル型膜モジュールとして、袋状膜をシャフトに巻回して
巻回体とし、該巻回体の一端面から原水が供給され、透
過水が巻回体の他端面から取り出されるようにしたスパ
イラル型膜モジュールを特開平10−272342号等
にて提案している。
【0010】図2〜5は同号公報に記載のスパイラル型
膜モジュールを示すものであり、図2(a)はスパイラ
ル型膜モジュールの袋状膜及び該袋状膜が巻き付けられ
るシャフトの斜視図、図2(b),(c)はそれぞれ図
2(a)のB−B線、C−C線に沿う断面図である。図
3はシャフトの周りに袋状膜を巻き付ける方法を示す断
面図、図4は巻回体とソケットとの係合関係を示す斜視
図、図5はスパイラル型膜モジュールの側面図である。
【0011】この袋状膜10は、正方形又は長方形状の
ものであり、第1の辺部11、第2の辺部12、第3の
辺部13及び第4の辺部14を有している。この袋状膜
10は、長い一枚の分離膜フィルムを第2の辺部12の
部分で二つに折り返し、第1の辺部11及び第3の辺部
13において折り重なった分離膜フィルム同士を接着剤
等によって接着し、第4の辺部14の一部については接
着を行うことなく開放部とした袋状のものである。
【0012】第4の辺部14の途中から第3の辺部13
にかけて袋状膜10の分離膜フィルム同士が接着されて
おらず、透過水流出用の開放部30となっている。ま
た、この第4の辺部14の該途中から第1の辺部11に
かけては、袋状膜10の分離膜フィルム同士が接着され
ており、透過水の流出を阻止する閉鎖部31となってい
る。
【0013】この袋状の膜10内に透過水流路材(例え
ばメッシュスペーサ等よりなる。)15が挿入配置され
ている。なお、袋状膜10としては、長い一枚のフィル
ムを第2の辺部12部分で二つに折り返したものに限ら
ず、二枚の分離膜フィルムを重ね合わせ、第1の辺部1
1、第2の辺部12、第3の辺部13及び第4の辺部1
4の一部を接着するようにしたものであっても良い。
【0014】この袋状膜10の一方の面には、接着剤1
6が付着されると共に他方の面には接着剤17,18が
付着され、この袋状膜10がシャフト20の周りに巻き
付けられる。接着剤16は第1の辺部11に沿って付着
され、接着剤17は第3の辺部13に沿って付着されて
いる。接着剤18は第4の辺部14の長手方向の前記途
中箇所から第3の辺部13にかけて、透過水流出用の開
放部30に沿って付着されている。
【0015】複数枚の袋状膜10をシャフト20の周囲
に巻き付けることにより、重なり合った袋状膜10同士
は接着剤17,18の部分において水密的に接合され
る。これにより、袋状膜10,10同士の間には原水
(及び濃縮水)が流れる原水流路が構成される。接着剤
18が硬化することにより、巻回体の後端面には、内周
側に原水(濃縮水)の流出用の開放部が形成され、外周
側に原水流出阻止用の閉鎖部が形成される。
【0016】第4の辺部14のうち透過水流出用の開放
部30と透過水流出阻止用の閉鎖部31との境界部分か
ら、巻回体の後方に向ってフィン19が延設されてい
る。このフィン19は、例えば合成樹脂フィルム又はシ
ートよりなり、袋状膜10に対し接着等により接合され
るのが好ましい。
【0017】袋状膜10をシャフト20の周りに図3の
如く原水流路材(メッシュスペーサ)29を介して巻き
付けることにより、図4に示すように巻回体24が形成
される。この巻回体24の後端面からは、フィン19が
延出する。各袋状膜10の第4の辺部14において同一
箇所にフィン19を設けておくことにより、フィン19
は巻回体24の軸心から等半径位上に位置し、フィン1
9が重なり合うことによりフィン19がリング状の突出
部を形成することになる。このリング状の突出部内に円
筒状のソケット25の後端を挿入し、該ソケット25と
フィン19を接着剤等により接合する。なお、ソケット
25をフィン19に外嵌めしても良い。また、フィン1
9に沿って巻回体24の後端面に旋盤で切込み溝を付
け、該溝にソケット25の端部を埋め込むようにしても
良い。
【0018】このようにソケット25とフィン19とを
接合することにより、巻回体24の後端面の外周側の透
過水流出領域とソケット25の内周側の濃縮水流出領域
とが区画される。
【0019】なお、袋状膜10をシャフト20の周りに
巻き付けるに際しては、図2に示すように、袋状膜10
同士の間に原水流路材(メッシュスペーサ)29を介在
させておく。これらのメッシュスペーサ29を介在させ
ることにより、原水流路が構成される。
【0020】図5に示すように、巻回体24の前縁及び
後縁にそれぞれトップリング26及びエンドリング27
を合成樹脂モールド等により形成し、トップリング26
の外周にブラインシール28を周設する。
【0021】このように構成されたスパイラル型膜モジ
ュールにおいては、図5に示すように、巻回体24の前
端面から原水が袋状膜10同士の間の原水流路に流入す
る。この原水は、巻回体24の軸心線と略平行方向に原
水流路を流れ、巻回体24の後端のソケット25の内側
の端面から取り出される。そして、このように原水が原
水流路を流れる間に、水が袋状膜10内に透過し、透過
水は巻回体24の後端面のうちソケット25の外周側か
ら流出する。
【0022】このスパイラル型膜モジュールにあって
は、透過水が袋状膜10内を巻回体24の軸心線と平行
方向に流れて後端面から取り出されるため、従来のスパ
イラル型膜モジュールに用いられていた集水管が不要で
ある。このため、袋状膜から集水管内に流れ込む際の流
通抵抗が無くなり、透過水流通抵抗が著しく小さくな
る。
【0023】なお、集水管を省略しており、その分だけ
袋状膜10の巻回方向の長さを大きくとることができ、
膜面積を大きくとることが可能である。袋状膜の巻回方
向の長さを大きくしても、透過水流通抵抗は増大せず、
透過水量を多くすることができる。
【0024】このスパイラル型膜モジュールにあって
は、原水流路の出口部分をソケット25の内側だけに設
けており、原水流路の出口(最下流部)を絞った構成と
しているため、原水流路の下流側においても原水(濃縮
水)の流速が十分に大きなものとなり、原水流路下流域
における汚れの付着を防止することができる。なお、ソ
ケット25の内側の面積と外側の面積(接着剤18の辺
部14方向の長さ)は、このスパイラル型膜モジュール
の水回収率に応じて決めるのが好ましい。
【0025】また、このスパイラル型膜モジュールにあ
っては、ソケット25をフィン19を用いて巻回体24
に接続しており、ソケット25と巻回体24との接続強
度が高い。そして、このソケット25によって原水の流
入側と濃縮水の流出側とが水密的に区画分離される。
【0026】特開平11−169684号公報には、こ
のスパイラル型膜モジュールの逆洗方法として、巻回体
内部に透過水が存在する状態で透過水側に逆洗用気体を
供給し、残存する透過水を逆洗させ、その後、残存透過
水が減少し気液混合状態を経て気体のみが流れるように
なるまで気体供給を継続する方法が開示されている。
【0027】また、特開平11−137977号公報に
は、この膜モジュールを薬品(洗浄薬品溶液)で洗浄す
る装置が記載されている。
【0028】ところで、一般に、膜分離装置の膜モジュ
ールは、通水運転により膜面に付着したSS成分の除去
を短期間(例えば8分に1回)に実施する空気逆洗と長
期間(例えば1ヶ月に1回)に実施する薬品洗浄で実施
していた。
【0029】この薬品洗浄は、このように低頻度で実施
されるものであるところから、長期間の運転により膜表
面や膜内部に溜まった不純物を除去するために長時間
(例えば36時間)の洗浄が必要となることが多かっ
た。
【0030】また、排出される使用済みの薬品は、廃液
処理が必要となるなど、薬品洗浄に関わる処理費用を発
生することとなるため、薬品洗浄は可能な限り頻度を低
くすることが望ましい。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の薬品
による洗浄の実施間隔を延ばすことができ、薬品の使用
量を大幅に低減することが可能な膜分離装置の洗浄方法
を提供することを目的とする。
【0032】
【課題を解決するための手段】本発明の膜分離装置の洗
浄方法は、膜モジュールを容器内に設置してなる膜分離
装置の該膜モジュールを洗浄する方法において、膜モジ
ュールの透過水側を洗浄水で満たした後、この透過水側
に気体を供給して分離膜を逆洗する逆洗工程を連続して
複数回繰り返すことにより膜分離装置を洗浄することを
特徴とするものである。
【0033】かかる膜分離装置の洗浄方法によると、膜
面の付着物をかなり高効率にて除去することができる。
このため、薬品による洗浄頻度を著しく少なくすること
ができ、場合によっては薬品洗浄を不要とすることもで
きる。
【0034】なお、本発明では、この洗浄水としては膜
モジュールの透過水が好ましい。また、上記の洗浄の繰
り返し回数は100〜1000回程度が好ましい。
【0035】本発明の膜分離装置の洗浄方法は、上記の
特開平10−272342号公報のスパイラル型膜モジ
ュール、即ち、袋状膜の内部に透過水流路材が配置さ
れ、袋状膜同士の間には原水流路材が配置されているス
パイラル型膜モジュールであって、該袋状膜は第1、第
2、第3及び第4の辺部を有した略方形であり、該第
1、第2及び第3の辺部は封じられ、該第4の辺部は一
部が開放部となり残部が閉鎖部となっており、前記第4
の辺部と直交する第1の辺部をシャフトに当てて袋状膜
を巻回して巻回体とし、前記第4の辺部を該巻回体の後
端面に臨ませ、該第4の辺部に対向する第2の辺部を該
巻回体の前端面に臨ませ、該袋状膜同士の間の原水流路
は、該第3の辺部の全体が封じられると共に、第4の辺
部にあっては前記袋状膜の開放部と重なる箇所が閉鎖部
となっており、且つ前記袋状膜の閉鎖部と重なる箇所が
開放部となっているものに特に好適に適用できる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して実施の形態
について説明する。図1は本発明方法が適用される膜分
離装置の系統図である。
【0037】前記図2〜5の構造のスパイラル型膜モジ
ュール40が円筒状の耐圧ベッセル50内に収容されて
いる。ベッセル50の前端面の原水ポート51には弁6
1を有した原水ライン60が接続されている。この弁6
1と原水ポート51との間の原水ライン60からは逆洗
排水取出ライン62が分岐し、該排水取出ライン62に
弁63が設けられている。
【0038】ベッセル50の後端面の中央の濃縮水ポー
ト52には前記ソケット25が内嵌している。この濃縮
水ポート52には弁71を有した濃縮水ライン70が接
続されている。この濃縮水ライン70からは気体ライン
72が分岐しており、該気体ライン72には弁73が設
けられている。
【0039】ベッセル50の後端面の周辺側に位置する
透過水ポート53には弁81を有した透過水ライン80
が接続されている。また、弁81と透過水ポート53と
の間の透過水ライン80には逆洗用の気体ライン84が
接続されており、この気体ライン84に弁85が設けら
れている。
【0040】(a)図のように通水運転(膜分離処理運
転)時には、弁61,71,81が開とされ、その他の
弁63,73,85は閉とされている。そして、原水が
原水ポート51からベッセル50内に供給され、濃縮水
はソケット25,ポート52及び濃縮水ライン70を介
して流出し、透過水はベッセル50内の後部側の透過水
室54から透過水ポート53及び透過水ライン80を介
して取り出される。
【0041】(b)図のように逆洗を行うときには、弁
61,71,81,73を閉とし、弁63,85を開と
する。そして、気体ライン84に気体(空気、窒素な
ど)を供給する。これにより、逆流水圧が透過水ポート
53,ベッセル50内の透過水室54を介してスパイラ
ル型膜モジュール40の袋状膜10内の透過水流路に伝
播し、透過水室54及び袋状膜10内の残存透過水が袋
状膜10同士の間の原水流路に流れ込み、原水ポート5
1及び逆洗排水取出ライン62を介して流出する。気体
ライン84への気体供給を継続する(連続的又は断続的
に気体を供給する。)と、残存透過水量が減少し、気液
混合状態となって透過水及び気体が逆流し、気液混合逆
洗が行われる。残存透過水が実質的に無くなると、気体
のみが逆流し、逆洗排水取出ライン62から気体のみが
排出される。
【0042】通常は、図1(b)の逆洗を1回行うだけ
で、膜面への付着物の大部分が除去され、透過水量が回
復する。
【0043】例えば、図1(a)の通水運転を7〜8分
行った後、図1(b)の逆洗を30秒程度実施する。
【0044】この定常的な運転を長期間継続していく
と、次第に膜面に付着物がこびり付いて来て、通常の逆
洗では除去できなくなる。そこで、本発明方法を適用し
て膜モジュール40の洗浄を行う。
【0045】具体的には、図1(a)の通水工程後、図
1(b)の透過水及び気体による逆洗をまず行う。そし
て、この透過水及び気体による逆洗を行った後、直ちに
図1(a)の工程に戻り、膜モジュール40の透過水側
を透過水で満たす。この場合、膜モジュール40の透過
水側のみを透過水でほぼ満たすように通水しても良く、
耐圧ベッセル50の透過水室54までも透過水で満たさ
れるように通水しても良い。このように透過水側を透過
水で満たした後、直ちに図1(b)の工程を実行し、再
度膜モジュール40を透過水と気体とで逆洗する。この
透過水を溜めるための図1(a)の短時間の通水と
(b)の逆洗工程を連続して100〜1000回程度繰
り返す。これにより、従来の薬品洗浄に匹敵するほどの
洗浄効果を得ることができる。
【0046】なお、この本発明の洗浄方法を適用しても
なお透過水量が十分には回復しないようになったとき、
即ち、どうしても薬品洗浄でなければ除去できない付着
物が膜面に溜まったときだけ薬品洗浄を行えば良い。こ
れにより、薬品洗浄頻度が激減し、薬品コストが低減さ
れるだけでなく、排液処理量も著しく少なくて済むよう
になる。
【0047】なお、図1(a),(b)の工程を直ちに
連続して多数回繰り返す本発明の洗浄方法を薬品洗浄の
前及び/又は後に1回以上行っても良い。このようにす
れば薬品洗浄時の洗浄負荷を著しく低減することがで
き、透過水量を極めて十分に回復させることができる。
【0048】本発明では、図1(b)の逆洗の後、図1
(c)のように弁73を開とし、ライン72を介して加
圧気体を濃縮水側に送り込み、膜表面に浮き上ったSS
成分を除去する工程を設けても良い。
【0049】なお、図1では透過水を逆洗に利用してい
るが、透過水側に透過水とは別の清浄水を例えばライン
80を介して供給し、この清浄水を逆洗に用いても良
い。
【0050】また、逆洗工程においては、水を逆洗させ
た後、気液混相流による逆洗及び気体による逆洗まで行
っているが、気液混相流による逆洗の段階で止めても良
く、水のみによる逆洗の段階で止めても良い。
【0051】ただし、水逆洗、気液混合逆洗及び気体逆
洗を行うことにより、膜モジュールを十分に逆洗するこ
とができ、透過水量を十分に回復させることができる。
【0052】なお、逆洗効率を高めるためには、膜モジ
ュール40をシャフト軸心方向が上下方向となるように
縦置きするのが好ましい。
【0053】上記実施の形態においては、ソケット25
の外周側に透過水流出部を配置し、ソケット25の内側
に濃縮水流出部を配置しているが、逆にソケット25の
内側を透過水流出部とし、ソケット25の外周側を濃縮
水流出部とするように構成しても良い。
【0054】なお、本発明の好適な洗浄条件について次
に説明する。 (1) 図1(a)の定常の通水時間は5〜20分程度が
好ましい。 (2) 単一の逆洗は10〜60秒程度継続するのが好ま
しい。 (3) 薬品洗浄の代わりに図1(a),(b)を連続し
て繰り返し行うときの繰り返し回数は100〜1000
回とくに200〜700回程度が好ましい。 (4) 薬品洗浄する場合の薬品としては、例えば35%
HCl、25%NaOH、12%NaOCl、10%ク
エン酸、中性洗剤などを用いることができる。 (5) 逆洗の際の加圧気体圧は大気圧よりも0.1〜
0.5MPa程度高いことが好ましい。
【0055】なお、本発明は図2〜5の膜モジュール以
外の膜モジュールを備えた膜分離装置の洗浄にも適用で
きる。
【0056】
【発明の効果】以上の通り、本発明によると膜分離装置
の洗浄に使用する薬品の量を著しく減少させることがで
き、場合によっては薬品洗浄を不要とすることもでき
る。このため、洗浄薬品コスト、排薬品液処理コストを
著しく低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る膜モジュールの洗浄方法を示
す通水系統図である。
【図2】(a)図はスパイラル型膜モジュールの袋状膜
の斜視図、(b)図は(a)図のB−B線に沿う断面
図、(c)図は(a)図のC−C線に沿う断面図であ
る。
【図3】図2のスパイラル型膜モジュールの袋状膜の巻
き付け方法を示す断面図である。
【図4】図2の膜モジュールの巻回体とソケットとの係
合関係を示す斜視図である。
【図5】図2のスパイラル型膜モジュールの側面図であ
る。
【図6】従来のスパイラル型膜モジュールの構造を示す
一部分解斜視図である。
【符号の説明】
10 袋状膜 11 第1の辺部 12 第2の辺部 13 第3の辺部 14 第4の辺部 15 流路材 16,17,18 接着剤 19 フィン 20 シャフト 24 巻回体 25 ソケット 29 メッシュスペーサ 30 透過水流出用の開放部 31 透過水流出阻止用の閉鎖部 40 スパイラル型膜モジュール 50 ベッセル 60 原水ライン 62 逆洗排水取出ライン 70 濃縮水ライン 80 透過水ライン 72,84 気体ライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小嶋 貴之 東京都新宿区西新宿三丁目4番7号 栗田 工業株式会社内 Fターム(参考) 4D006 GA02 HA62 JA02A JA18A JA22A JA27A KC03 KC13 KC14 KC16

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 膜モジュールを容器内に設置してなる膜
    分離装置の該膜モジュールを洗浄する方法において、 膜モジュールの透過水側を洗浄水で満たした後、この透
    過水側に気体を供給して分離膜を逆洗する逆洗工程を連
    続して複数回繰り返すことにより膜分離装置を洗浄する
    ことを特徴とする膜分離装置の洗浄方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記洗浄水は膜モジ
    ュールの透過水であることを特徴とする膜分離装置の洗
    浄方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、上記の繰り返
    し回数が100〜1000回であることを特徴とする膜
    分離装置の洗浄方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項におい
    て、洗浄の前又は後に膜モジュールの薬品洗浄を行うこ
    とを特徴とする膜分離装置の洗浄方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項におい
    て、該膜モジュールは、袋状膜の内部に透過水流路材が
    配置され、袋状膜同士の間には原水流路材が配置されて
    いるスパイラル型膜モジュールであって、 該袋状膜は第1、第2、第3及び第4の辺部を有した略
    方形であり、該第1、第2及び第3の辺部は封じられ、
    該第4の辺部は一部が開放部となり残部が閉鎖部となっ
    ており、 前記第4の辺部と直交する第1の辺部をシャフトに当て
    て袋状膜を巻回して巻回体とし、前記第4の辺部を該巻
    回体の後端面に臨ませ、該第4の辺部に対向する第2の
    辺部を該巻回体の前端面に臨ませ、 該袋状膜同士の間の原水流路は、該第3の辺部の全体が
    封じられると共に、第4の辺部にあっては前記袋状膜の
    開放部と重なる箇所が閉鎖部となっており、且つ前記袋
    状膜の閉鎖部と重なる箇所が開放部となっているスパイ
    ラル型膜モジュールであることを特徴とする膜分離装置
    の洗浄方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008289958A (ja) * 2007-05-22 2008-12-04 Toshiba Corp 膜ろ過システム
JP2008289959A (ja) * 2007-05-22 2008-12-04 Toshiba Corp 膜ろ過システム
JP2011031245A (ja) * 2010-11-15 2011-02-17 Toshiba Corp 膜ろ過システム

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