JPH11125810A - 電気光学装置及びこれを備えた投射型表示装置 - Google Patents
電気光学装置及びこれを備えた投射型表示装置Info
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- JPH11125810A JPH11125810A JP23607798A JP23607798A JPH11125810A JP H11125810 A JPH11125810 A JP H11125810A JP 23607798 A JP23607798 A JP 23607798A JP 23607798 A JP23607798 A JP 23607798A JP H11125810 A JPH11125810 A JP H11125810A
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Abstract
板をねじっても外部端子部との接着部分に応力の加わら
ない構造を実現し、これによって位置ずれを低減すると
ともに接着部の剥離や導通不良を防止し、接着剤の流れ
出しを防ぐ。 【解決手段】 一対の第1及び第2基板と、前記第1及
び第2基板間に挟持された電気光学物質と、前記第1及
び第2基板の少なくとも一方に配置された外部端子部
と、前記第1及び第2基板の少なくとも一方の外面に接
着剤により接着された第3基板とを備えた電気光学パネ
ルと、該電気光学パネルを収容する取付体と、前記外部
端子部に導電接続される配線を含む配線部材とを有する
電気光学装置において、前記取付体は、前記配線部材の
うちの前記外部端子に接続される導電接続部の周辺部を
被覆する配線被覆部を備えている。
Description
り、特に、電気光学パネルを取付体に取付けてなり、液
晶プロジェクタなどの投射型表示装置に用いる場合に好
適な電気光学装置の構造に関する。
用いる小型の電気光学パネルモジュールにおいては、図
5に示すように、合成樹脂製のパネル取付枠10の内部
に電気光学パネル20を嵌合させて、さらに、弾性を有
する金属で形成された保持板30によって電気光学パネ
ル20を上から保持するようになっている。
からなる透明基板21と22とを図示しないシール材を
介して貼り合わせた後、当該シール材の内側に液晶を注
入して液晶セルを構成し、透明基板21と22の外面上
にそれぞれ偏光板23,24を貼着することにより形成
されている。透明基板21は透明基板22よりも平面寸
法がひとまわり大きく形成されており、透明基板21は
透明基板22の周縁部よりも外側に張り出している。透
明基板21の最も大きく張り出した部分の表面には、液
晶表示領域25において適宜の画像を表現するための複
数の電気配線が引き出され、この電気配線に接続された
複数の外部端子が形成された外部端子部21aが形成さ
れている。この外部端子部21aには、フレキシブル配
線基板26の導電接続部26aが例えば異方性導電接着
剤等によって導電接続されるように接着され、その接着
部は図示しない樹脂によって封止されている。
学パネル20を収容するための収容凹部11が形成さ
れ、この収容凹部11の内部に段差部11a,11b,
11c(11bと11cの一方は図示せず)が形成され
ている。これらの段差部の下には底面枠11dが張り出
している。底面枠11dの内側は表示窓10aとなって
いる。パネル取付枠10の正面側には、上記フレキシブ
ル配線基板26を引き出すための開口部12が形成さ
れ、この開口部12の底面12aは平坦面となってい
る。パネル取付枠10の側面部には一対の係合凹部1
3,13が形成され、これらの係合凹部13の内部には
それぞれ係合突起13aが形成されている。
えた矩形の枠状に形成され、枠板31は上記透明基板2
1の周縁部を押さえるようになっている。側面部には一
対の係止部32,32が形成され、これらの係止部32
には係止孔32aが設けられている。パネル取付枠10
の収容凹部11に電気光学パネル20を嵌合させたと
き、上方から保持板30を装着すると、係止孔32aは
係合突起13aに係合するように構成されている。
0の収容凹部11内に嵌合させると、透明基板22が段
差部11a、11b、11cの側面と底面部11dの表
面との間にて位置決めされ、透明基板21が段差部の上
面と収容凹部11の内側面との間にて位置決めされる。
この状態で、外部端子部21aとフレキシブル配線基板
26との接着部分が一対の段差部11b,11bの間に
収容されるとともに、当該接着部分の外側においてフレ
キシブル配線基板26は下方から底面12aによって押
さえつけられるようになっている。
な電気光学パネルモジュールにおいては、液晶プロジェ
クタや小型撮像装置等の種々の機器の内部にパネル取付
枠10が固定され、電気光学パネル20に接続されたフ
レキシブル配線基板26は機器内部のコネクタ等に接続
される。ここで、近年特に機器の小型化に伴ってフレキ
シブル配線基板等をねじったり、屈曲させてコネクタ等
に接続させる場合が多くなっているため、機器の組み立
て時において、フレキシブル配線基板26をねじったり
屈曲させたりする際に外部端子部21aと導電接続部2
6aとの接着部の端部に強い応力がかかる場合があり、
この応力によって接着部が剥離してしまったり、一部が
導通不良となってしまう恐れがあるとともに、フレキシ
ブル配線基板26に加わる応力によって電気光学パネル
20がパネル取付枠10に対して位置ずれを起こし、画
面ズレを招くという問題点がある。画面ズレは特に電気
光学パネルが液晶プロジェクタなどの投射型表示装置の
ライトバルブとして用いられる場合、画質に大きな影響
を与える。
10に収容する場合、電気光学パネル20をパネル取付
枠10に確実に固着させるとともに、電気光学パネル2
0の画面ずれをなくし、パネル取付枠10に対する位置
精度を高めるために、電気光学パネル20をパネル取付
枠10に接着剤によって固着させる場合がある。或い
は、電気光学パネル20の透明基板21,22の外面上
の粉塵などによる画質の悪化を防止するために、透明基
板21,22の少なくとも一方に透明接着剤を介して別
の透明基板をさらに貼り付ける場合もある。このような
場合、電気光学パネル20の位置精度を高めるとともに
電気光学パネルの耐衝撃性を高めるために硬化後に弾性
を有する特性を備えた接着剤を用いたり、或いは、硬化
後に透明基板とほぼ等しい光屈折率を呈する透明接着剤
を用いる場合があるが、これらの接着剤は粘着性が強
く、電気光学パネルモジュールを液晶プロジェクタに装
着するなどの組立時においてべたつきの原因になり、取
り扱いに難点があるという問題点もある。
であり、その目的は、フレキシブル配線基板などの配線
部材を導電接続させた電気光学パネルを取付体に収容し
てなる電気光学装置において、フレキシブル配線基板な
どの配線部材に触れたり変形させたりしても電気光学パ
ネルへ応力が加わらない新規の構造を実現し、これによ
って電気光学パネルと配線部材との間の接続部分の剥離
や導通不良を招くことのない電気光学装置の構造を実現
することにある。
起因する電気光学パネルの画面ズレを低減し、電気光学
装置を用いた投射型表示装置その他の各種表示装置の表
示品位を向上させることにある。
ネル取付枠などの取付体とを接着する場合、あるいは電
気光学パネルの第1及び第2基板の少なくとも一方の外
面側に第3基板の接着剤により接着する場合、接着剤の
はみ出しがあっても、当該はみ出した接着剤が露出して
電気光学装置の取り扱い性を悪化させることのない電気
光学装置の構造を提供することにある。
に本発明が講じた手段は、一対の第1及び第2基板と、
前記第1及び第2基板間に挟持された電気光学物質と、
前記第1及び第2基板の少なくとも一方に配置された外
部端子部と、前記第1及び第2基板の少なくとも一方の
外面に接着剤により接着された第3基板とを備えた電気
光学パネルと、該電気光学パネルを収容する取付体と、
前記外部端子部に導電接続される配線を含む配線部材と
を有する電気光学装置において、前記取付体は、前記配
線部材のうちの前記外部端子に接続される導電接続部の
周辺部を被覆する配線被覆部を備えていることを特徴と
する。
電気光学パネルを取付体に取り付けることによって配線
部材の導電接続部の周辺を被覆することができるので、
配線被覆部の存在によって、配線部材における導電接続
部に近い周辺の変形を抑制することができ、導電接続部
の近傍へ加わる応力を低減することができる。また、第
3基板を第1又は第2基板に取り付ける際、若しくは電
気光学パネルを取付体へ取り付ける際に使用する接着剤
が配線部材の周囲に広がってきても、配線被覆部によっ
て接着剤が広がった部分を覆うことができるため、電気
光学装置の取り扱い性を改善することができる。
取付体において前記導電接続部の周辺部から前記配線部
材の延長方向に張出し、前記配線部材の周辺部の全幅に
わたって被覆するように構成されていることが好まし
い。
が導電接続部の周辺部から張出し、配線部材の周辺部の
全幅にわたって被覆するように構成されているので、前
記取付体に前記電気光学パネルを接着する接着剤、或い
は、電気光学パネルを構成する第1及び第2基板の少な
くとも一方と第3明基板とを重ねて貼り合わせるための
透明接着剤が溢れ出して配線部材の基部の周辺に出てき
ても、配線被覆部材によって接着剤が直接に外部に露出
しないようになっているので、取り扱いが容易になる。
線部材との間に所定の間隔を備え、前記配線被覆部の先
端部側において前記配線部材に向けて接近していること
が好ましい。このようにすると、配線部材の表面上に流
動性の高い接着剤が流れ出していても、当該接着剤が配
線被覆部に触れて配線被覆部の表面上に吸い上げられに
くくなるから、取り扱い性を向上させることができる。
光学パネルと、該電気光学パネルを収容する取付体と、
前記外部端子部に導電接続される配線を含む配線部材と
を有する電気光学装置において、前記取付体は前記電気
光学パネルを収容する収容凹部を備え、該収容凹部内に
設けられた前記電気光学パネルを支持する支持部に接着
剤を溜めるための溜め溝を設けたことを特徴とする電気
光学装置である。
溜め溝を設けることによって電気光学パネルと取付体と
の接着を行う接着剤を溜め溝内に収容させることがで
き、電気光学パネルと取付体との当接による位置決めを
可能にしつつ、両者間の接着力を高めることができる。
すなわち、この溜め溝は、溜め溝の縁部或いは溜め溝の
形成部位とは別の位置において電気光学パネルと取付体
との当接による両者間の位置決めを可能にするととも
に、溜め溝内に充填された充分な量の接着剤による接着
力をも獲得することを可能にするものである。ここで、
電気光学パネルに導電接続される配線部材の導電接続部
の周辺部、すなわち配線部材の導出側、において充分な
断面積を有する溜め溝を設けることが接着剤の溢れ出し
(周囲への広がり)を低減する上で好ましい。
から前記配線部材の導出側に連通していることが好まし
い。溜め溝が配線部材の導出側に連通していることによ
って、電気光学パネルと取付体との間から接着剤を配線
部材の導出側に溢れ出させることができ、配線部材の導
電接続部又は基部を接着剤によって固定することができ
るため、導電接続部の剥離や部分的な断線の可能性を低
減することができる。特に、電気光学パネルにおけるパ
ネルを構成する第1及び第2基板の少なくとも一方の外
面上に接着剤により第3基板が接着されている場合、接
着剤は電気光学パネルからしみだし易いため、当該透明
接着剤を配線部材の導出部に導き、透明接着剤の接着力
によって配線部材の導電接続部の固定状態を補強した
り、配線部材の基部を新たに取付体に対して固着させる
ことができる。
容凹部に前記電気光学パネルを収容した状態で外部に通
ずる開口部が連通していることが好ましい。溜め溝に開
口部が連通し、この開口部は収容凹部に電気光学パネル
を収容した状態でも外部に通じているので、電気光学パ
ネルと取付体との接着の際に余分な接着剤を開口部内に
導くことができるとともに、電気光学パネルを収容凹部
に収容してから開口部から接着剤を流し込むことも可能
になる。
気光学パネルにおける電気光学物質の封入口の封止部及
び/又は電気光学パネルの外部端子部と配線部材の導電
接続部との接続部分を回避するための逃げ凹部を設ける
ことが好ましい。電気光学パネルを取付体における収容
凹部内の支持部に支持させたとき、電気光学物質の封入
口の封止部及び/又は電気光学パネルの外部端子部と配
線部材の導電接続部との接続部分を回避する逃げ凹部が
当該支持部に設けられているので、封止部や接続部分が
支持部に当接することがなく、形状再現性の悪い封止部
や接続部分に支持部が当接することによって生ずる、電
気光学パネルの取付体への取付位置のばらつきを抑制す
ることができる。
線部材の導出側に前記配線部材に対する接着面を備えて
いることが好ましい。取付体に配線部材に対する接着面
を設けているので、配線部材を接着面に固着させること
により、配線部材を取付体に対して固定することができ
る。よって、配線部材と電気光学パネルとの接続部分の
信頼性を高めることができるとともに、配線部材に加わ
る応力によって生ずる電気光学パネルの位置ずれを低減
することができる。
めるための溜め溝が設けられていることが好ましい。
する第1及び第2基板の少なくとも一方の外面上に、接
着剤によって第3基板が貼り付けられていることが好ま
しい。
60以上90未満になるように調製されていることが望
ましい。
〜30μmであることが望ましい。
着剤のしみだし方向を前記配線部材の導出側に導くよう
に構成されていることが好ましい。
して、電気光学パネルを収容する取付枠部材と、取付枠
部材に電気光学パネルを収容した状態で保持する保持部
材とを含むものとすることができる。そして、配線被覆
部は、取付枠部材と保持部材のいずれに設けてもよく、
双方に設けてもよい。
部の内面上に溢れ出した接着剤を収容するための凹溝
(溜め溝)を形成することが特に効果的である。
て備えた投射型表示装置を構成することが特に好まし
い。本発明の電気光学装置は上述のように配線部材への
応力に対する外部端子部と配線部材の導電接続部との間
の接続部分の信頼性に優れ、画面ズレにも強いことか
ら、投射型表示装置の信頼性や画質を向上させることが
できる。
に係る実施形態について説明する。
係る電気光学装置の第1実施形態を示すものである。図
1に示すように、本実施形態は、全体的には図5に示し
た従来例とほぼ同様の構造を示すものであり、同一部分
には同一符号を付し、その説明は省略する。本実施形態
では、取付体を構成するパネル取付枠10及び保持板3
0のうち、パネル取付枠10に従来例とは異なる特徴を
有するものである。
部12の両縁部からは、それぞれ板状に形成された配線
被覆部を構成する支持体14,15が前方に突出形成さ
れている。これらの支持体14,15は射出成形等によ
ってパネル取付枠10と一体に成形されたものである。
支持体14,15は、それぞれ開口部12の縁部から前
方に突出し、さらに開口部12に沿って、相互に接近す
るように内側に伸びた形状をしている。これらの支持体
14,15の下面は平坦な支持面14a,15aとなっ
ている。
ブル配線基板26は、電気光学パネル20をパネル取付
枠10の収容凹部11に嵌合させたとき、底面12aと
支持体14,15との間に挿入されるようにして取り付
けられる。この状態を示すものが図2である。図2に示
すように、フレキシブル配線基板26は、支持体14,
15の先端部14b,15bの間から滑り込ませるよう
にして、底面12aと支持体14,15との間に挿入さ
れる。
ネル20及び保持板30を組みたてた状態の断面を示す
ものが図3である。図3に示すように、ガラスなどから
なる透明基板22は収容凹部11の内部に形成された段
差部11a,11b,11c(11cは図示せず)によ
って位置決めされ、偏光板24の貼着面はパネル取付枠
10の表示窓10aに臨んでいる。透明基板21は収容
凹部11における内周面と段差部の上面にて位置決めさ
れている。透明基板21と透明基板22との間には電気
光学物質層が形成されている。透明基板21の偏光板2
3の貼着面は保持板の枠板31によって押さえ付けられ
ている。
キシブル配線基板26の端子部26aが導電状態となる
ように接着されている。フレキシブル配線基板26は、
端子部26aから開口部12を通して第1支持面を構成
する底面12aに接触した状態で導出される。開口部1
2を通ったフレキシブル配線基板26は、支持板14,
15(15は図示せず)の下面として形成された第2支
持面を構成する支持面14a,15a(15aは図示せ
ず)に接触した状態で外部へと導出される。
基板26は底面12aによって裏面側を支持された状態
で導出されるとともに、その外側でさらに支持面14
a,15aによって表面側を支持された状態で導出され
ているので、表裏両面から支持されている状態となって
いる。したがって、フレキシブル配線基板26がねじら
れた場合にフレキシブル配線基板26の端部に加わるべ
き応力は、底面12aと支持面14a,15aのいずれ
かによって遮断され、フレキシブル配線基板26の端子
部26aには加わりにくい。その結果、外部端子部21
aとフレキシブル配線基板26の導電接続部との間の接
続部分には応力が伝達されにくくなるため、当該導電接
続部の剥離や導通不良が発生することを抑制することが
できる。また、フレキシブル配線基板26に加わる応力
よる電気光学パネルの位置ずれも低減できる。
第2支持面を構成する支持面14a,15aとが相互に
フレキシブル配線基板26の延長方向にある程度離れて
いるため、フレキシブル配線基板26のセット作業が容
易になる。また、底面12aと支持面14a,15aと
の間隔がフレキシブル配線基板26の厚さと正確に一致
していなくても、両者間にフレキシブル配線基板26を
挿入することができるとともに、外部応力を確実に遮断
することができる。
板26の厚さよりも狭くなっていても、底面12aと支
持面14a,15aとの距離が離れており、しかも両面
が平面的に重なっていないためにフレキシブル配線基板
26を容易に挿入することができる。特に、この場合
に、間隔をフレキシブル配線基板26の厚さよりも意図
的に小さくし、フレキシブル配線基板26が撓んだ状態
で底面12aと支持面14a,15aに圧接されるよう
に構成することによって、フレキシブル配線基板26を
両側の支持面にしっかりと保持させることができるの
で、応力の遮断特性を高めることができる。
板26の厚さよりも広くなっていても、上記間隔の広さ
によって生ずる応力遮断の不完全さを底面12aと支持
面14a,15aとの間に存在するフレキシブル配線基
板26自体の可撓性によって吸収することができるた
め、上記フレキシブル配線基板の導電接続部に致命的な
損傷を与える程の応力が加わることが防止される。
する底面12aと、第2支持面を構成する支持面14
a,15aが共にパネル取付枠10に一体に形成されて
いるため、組み立て工程を複雑にすることなく、上記効
果を得ることができる。
に分離した2つの支持体14,15によって構成されて
いるので、これらの先端部14b,15bの間に導入部
が形成され、この導入部にフレキシブル配線基板26を
挿入することができる。したがって、フレキシブル配線
基板26を第1支持面と第2支持面との間に挿通する手
間をなくすことができる。
線基板26の表裏面に接触するように構成されていて
も、或いは、表裏面に対して離れていてもよい。
発明に係る第2実施形態について説明する。この実施形
態においては、図4に示すように、パネル取付枠10は
図5に示す従来例の構造とほぼ同様であるが、異なる部
分について記載し、同様な構成についてはその説明を省
略する。保持板30に、その正面側に突出し、相互に向
けて伸びる形状をした一対の支持部34,35を一体に
設けたことに特徴がある。
板状であり、その下面に平坦な支持面34a,35aが
形成されている。支持部34,35の先端部34b,3
5bは相互に対向している。
0をパネル取付枠10に嵌合させた後、保持板30を上
方から被せ、その側面部に形成された係止部32をパネ
ル取付枠10の係合突起13aに係合させると、フレキ
シブル配線基板26の表面は支持部34と35とに上方
から支持され、フレキシブル配線基板26の裏面はパネ
ル取付枠10の底面12aに下方から支持される。
が保持板30に設けられているために、フレキシブル配
線基板26を底面12aと支持面34a,35aとの間
に挿入したり、挿通させたりする必要がなくなり、容易
に組み立てることができる。また、パネル取付枠10の
構造を複雑化することなく、保持板30に支持部34,
35を設けるだけでよいため、部品の製造工程を簡略化
することができる。ここで、保持板30に支持部34
a,35aを形成することは、例えばプレス加工時のプ
レス型、射出成形時の成形型を変えるだけで容易に対応
できる。
はフレキシブル配線基板の表裏面に接触していても、離
れていてもよい。
実施形態について図6及び図7を参照して説明する。
来例とほぼ同様の構造を示すものであり、同一部分には
同一符号を付し、その説明は省略する。図6に示すもの
は上述のパネル取付枠10の代わりに用いることのでき
るパネル取付枠40の平面図である。このパネル取付枠
40は図7に示すように電気光学パネル50を装着し、
さらに保持板60を取り付けることによって固定される
が、電気光学パネル50のパネル取付枠40に対する位
置精度を高めるとともに電気光学パネルモジュールの耐
衝撃性を向上させるために、電気光学パネル50をパネ
ル取付枠40に対して接着剤を用いて接着する場合に後
述するように特に適した構造を備えている。なお、上述
の第1及び第2実施形態のパネル取付枠10と電気光学
パネル20においても接着剤による接着が可能である。
は、電気光学パネル50を収容する収容凹部41が設け
られ、外周に形成された係合凹部43内の係合突起43
aは、先の各実施形態とほぼ同様に形成された保持板6
0の係合部62の係合孔62aに係合するようになって
いる。
枠状に形成された第1段差部42Aと第2段差部42B
とが設けられており、第1段差部42Aには溜め溝42
aが形成されている。この溜め溝42aは、収容凹部4
1の四隅部分において上部に開口するように形成された
それぞれ一対の開口部44及び45に連通している。第
1段差部42の内縁部は枠状に連続し、その一辺部の中
央に、外側に逃げた形状の逃げ凹部42bを備えてい
る。逃げ凹部42bの外側には、第1段差部42の内部
よりも僅かに下がった内側支持面部47が形成され、内
側支持面部47の両側には溜め溝42aよりもさらに深
い一対の凹溝47aが形成されている。内側支持面部4
7のさらに外側には外側支持面部48が形成され、この
外側支持面部48には内外の中央を横断するように凹溝
48aが設けられている。
収容される電気光学パネル50は、図7に示すように、
ガラスなどからなる第1及び第2基板である透明基板5
1と52との間に液晶等の電気光学物質層が配置されて
なるものであり、さらに、透明基板52の外面上に透明
基板53が貼り付けられている。この電気光学パネルの
より詳細な構造を示すものが図11及び図12である。
なお、本実施形態では、後述するように電気光学物質と
して液晶を用いたプロジェクタの側に偏光板が設置され
ているが、偏光板は電気光学パネルには貼着されていな
い場合もある。透明基板51と52の内面上には例えば
配線層、画素電極、TFTなどのアクティブ素子などが
公知のパターンにて形成されており、その上に配向膜が
被着される。配向膜は所定方向にラビング処理を施され
る。このように形成された透明基板51と52はシール
材54を介して貼り付けられる。シール材54としては
多くの場合、光硬化性樹脂などが用いられ、透明基板5
1と52とを所定間隔にセットするように仮硬化された
後に、真空中にてシール材の内側に開口部54aから電
気光学物質が注入される。電気光学物質注入後、基板の
平行度が確保された状態で開口部54aが樹脂からなる
封止材55によって封止され、シール材を本硬化させる
ことにより電気光学物質セルが完成する。より面積の大
きな透明基板51の内面上には予め所定の外部配線パタ
ーン51aが形成されており、この外部配線パターン5
1aに合わせてドライバIC57及び58が実装されて
いる。また、透明基板51の一辺側端部には外部端子5
9を多数配列させた外部端子部51bが形成されてお
り、この外部端子部51bには、図7に示すフレキシブ
ル配線基板56の接続部が異方性導電膜などを介して導
電接続される。なお、遮光膜52aは透明基板52の内
面上にCr等の金属により形成されたものである。
52の外面上にさらに第3の基板である透明基板53を
透明接着剤53aを介して貼り付けている。この透明基
板53は、透明基板52とほぼ同一の光屈折率を備えた
透明材料で形成された透明接着剤によって貼り付けられ
ることによって、投射型表示装置に用いる場合に、透明
基板52の外面上の塵埃などによる画質の低下を防止す
ることができるものである。これは、透明基板53の外
面に付着した塵埃は、電気光学物質層から透明基板52
及び53の厚さ合計分だけ離れ焦点が合わないために画
像に対して影響を与えにくいからである。
板52が石英基板(光屈折率=1.46)であれば同様
の石英基板を用いることによって光屈折率を一致させる
ことができる。また、透明接着剤53aとしては、上述
のように石英基板を用いる場合には光屈折率が1.46
となるように調製したシリコン系接着剤やアクリル系接
着剤を用いることができる。
の屈折率が1.54の高耐熱ガラス板であれば、透明基
板53においても同じ材質の高耐熱ガラス板を用いれば
よい。また、透明接着剤53aについても、上記シリコ
ン系接着剤やアクリル系接着剤を屈折率が1.54にな
るように調製することができる。尚、透明基板51、5
2、53及び接着剤53aは上記の構成に限るものでは
なく、それぞれほぼ等しい屈折率を有すればよい。
て、それぞれ1.2mm厚の石英基板、1.1mm厚の
ネオセラムを用い、透明基板53としては、1.1mm
厚のネオセラムを用いている。また、透明接着剤53a
の厚さについては、5〜30μmの範囲とすることが好
ましい。特に、接着剤の厚さを5μm以上とすることに
よって基板の傷や塵埃を接着剤により隠すことができ
る。また、10μm以下にして、接着強度を十分高いも
のとすることができる。
側の表面に形成してもよい。また、透明基板53ととも
に、或いは、透明基板53の代わりに、透明基板51の
外面上に同様の作用を果たす透明基板51’(図示2点
鎖線)を貼り付けてもよい。
を接着する工程について説明する。この工程において
は、透明基板53の内面と、透明基板52の外面の双方
にあるいは一方に透明接着剤53aを滴下、塗布した
後、透明接着剤53a同士を最初の接触点としてこれら
2枚の透明基板53,52を重ね合わせ、かつ、双方を
押し付けることにより、2枚の透明基板53,52の間
で透明接着剤53aを押し広げ、しかる後に透明接着剤
53aを硬化させる。このようにすると、透明接着剤5
3aの内部に気泡が残ることがないので、気泡に起因す
る表示品位の低下を避けることができる。なお、この接
着工程は電気光学パネルの組み立て前後のいずれのタイ
ミングで行ってもよい。
を有していることが好ましい。透明接着剤の硬化後の針
入度が90以上であれば硬化時に接着剤が基板上から流
れてしまい、適量の接着剤を基板上に保持することがで
きない。また、針入度が60未満であれば接着剤硬化時
の応力を吸収することができず、基板間に歪みが発生し
てしまう。したがって、透明接着剤は硬化後の針入度が
60以上90未満であることが好ましい。
0をパネル取付枠40の収容凹部41内に収容し、保持
板60をセットすることによって電気光学パネルモジュ
ールが形成される。ここで、電気光学パネル50の透明
基板51における透明基板52から外側に張り出した張
出領域と、収容凹部41内の第1段差部42Aとの間に
シリコーンゴムなどを主成分とする接着剤を流し込み、
接着剤を固化させることによって電気光学パネル50を
確実にパネル取付枠40に固定することができる。この
とき、電気光学パネル50の例えば透明基板53の外面
が第2段差部42Bに当接して位置決めされる。
えているものを選択することによって、耐衝撃性を向上
させるために電気光学パネル50とパネル取付枠40と
の間の弾性変位を可能としつつ、充分な相互固定を行う
ことが可能である。この接着剤としては、ゴム系接着剤
を用いることができ、例えばシリコーンRTV(室温硬
化型シリコーンゴム)などがある。
溜め溝42aは接着剤を第1段差部と電気光学パネルと
の間に充分に存在させ、接着強度を高めるとともに充分
な弾性変形を許容する。開口部44,45は接着剤を介
しての電気光学パネルとパネル取付枠との接着時におい
て、余分な接着剤を電気光学パネル50と第1段差部4
2との間から逃がすことを可能にする。また、接着後に
接着剤を開口部44,45から補充することもできる。
さらに、凹溝47aは、溜め溝42aと同様の作用を果
たすとともに、余分な接着剤を収容して、フレキシブル
配線基板56の引き出し方向に溢れ出にくくするという
作用をも果たす。
1に示す封止剤55の盛り上がりを回避するためのもの
であり、パネル取付枠への収容状態において電気光学パ
ネル50の浮き上がりを防止する。また、内側支持面部
47は外部端子部51b上に貼り付けられたフレキシブ
ル配線基板56の導電接続部を軽く押さえるか若しくは
僅かな間隔を以て導電接続部に対向し、導電接続部の剥
離などを防止するためのものである。さらに、外側支持
面部48はフレキシブル配線基板を軽く抑えるか若しく
は僅かな間隔を以てフレキシブル配線基板の表面に対向
し、フレキシブル配線基板の不要な変形を抑制する。
には接着剤を充填させてフレキシブル配線基板56をパ
ネル取付枠40に接着させることも可能である。このよ
うにすることによって、フレキシブル配線基板56とパ
ネル取付枠40とが導電接続部よりも外側で固着される
ので、導電接続部に応力が加わりにくくなり、電気光学
パネルの外部端子部と配線部材の導電接続部との接続部
分の信頼性を向上させることができ、また、電気光学パ
ネル50の画面ずれを低減することができる。特に、本
実施形態では弾性を有する接着剤によって電気光学パネ
ル50をパネル取付枠40に取り付けているので、フレ
キシブル配線基板56に応力が加わると電気光学パネル
50が接着剤の弾性によって僅かながらも動いてしまう
危険性があり、本実施形態ではこのような危険性を低減
することができる。また、フレキシブル配線基板56に
は凹溝48aに対応する位置に、凹溝48aに嵌合可能
なリブ又はボスなどの凸部を設け、この凸部を凹溝48
aに嵌合させることによってフレキシブル配線基板56
をパネル取付枠40に固定してもよい。この場合にも、
凹溝48aに接着剤を充填する場合と同様の効果を得る
ことができる。このような係合部の構造は種々設計でき
る。
7と外側支持面部48とに設けられた凹溝47aや凹溝
48a(凹溝48aについてはその中に接着剤を充填し
ない場合)によってパネル取付枠40内の接着剤がフレ
キシブル配線基板56に沿って溢れ出すことが抑制され
るため、接着剤の表面が外部に露出する面積を低減する
ことができる。
る接着剤は、本実施形態では未硬化時においても或る程
度粘性の高いものを用いている。したがって、接着剤の
流れだしはそれほど大きいものではない。一方、電気光
学パネルの透明基板52と53(或いは透明基板51と
51’)との接着に用いる透明接着剤は、本実施形態で
はシリコーン系樹脂を主成分とするゲル状のものであ
り、流動性がきわめて高い。また、組み立て後に透明接
着剤を熱硬化させるが、硬化後においても弾性を有し、
糊のようにべとつくものである。しかし、本実施形態で
は、特に電気光学パネルからパネル取付枠側にしみだし
てくる透明接着剤を、フレキシブル配線基板と電気光学
パネルの外部端子部との導電接続部の側に導き、パネル
取付枠の外面部の透明接着剤によるべたつきなどをなく
し、容易に取り扱うことができるようにすることが可能
である。
気光学パネルにおけるパネルを構成する透明基板と防塵
用の透明基板とを透明接着剤にて接着し、透明接着剤を
硬化させる前に電気光学パネルをパネル取付枠にセット
し、透明接着剤のしみだし方向を電気光学パネルの外部
端子部とフレキシブル配線基板との導電接続部の側に集
中させ、透明接着剤によって導電接続部を覆うようにし
てから、透明接着剤を硬化させることによって、フレキ
シブル配線基板の接続状態を透明接着剤による接着力に
よって透明基板やパネル取付枠に対して補強することも
可能である。
発明に係る第4実施形態について説明する。本実施形態
も全体的には図5に示した従来例とほぼ同様の構造を示
すものであり、同一部分には同一符号を付し、その説明
は省略し、本実施例の特徴となる点のみ説明する。この
実施形態においては、パネル取付枠40及び電気光学パ
ネル50については上記第3実施形態と全く同じである
ので、その説明は省略する。この実施形態の保持板70
は、枠板71と、枠板71の側部に設けられた一対の係
合部72と、枠板71から外側に張り出すように形成さ
れた配線被覆部である張出被覆部73とから構成され
る。枠板71及び係合部72は上記各実施形態のものと
同様である。
容凹部41に電気光学パネル50がセットされたとき、
電気光学パネル50から引き出されるフレキシブル配線
基板56の表面56aを覆うように構成されている。こ
の張出被覆部73によってフレキシブル配線基板56の
導電接続部周辺は外部から被覆されることとなるため、
フレキシブル配線基板56の変形が妨げられ、導電接続
部に過大な応力が加わることを防止することができると
ともに、フレキシブル配線基板56の表面56aに接着
剤などが溢れ出していても、接着剤の溢れ出し部分が外
部に露出しないので、取り扱いが容易になる。特に、電
気光学パネル構成用の透明基板と防塵用の透明基板とを
接着する透明接着剤は、硬化前にはかなりの流動性があ
り、しかも、硬化後においても弾力性がありべとつくた
め、この透明接着剤の流れ出し部分を張出被覆部73に
よって覆うことによって取り扱い性が向上する。特に、
第3実施形態の末尾に記載したように透明接着剤の流れ
出し方向をフレキシブル配線基板の導電接続部に導き、
当該導電接続部にて硬化させてフレキシブル配線基板の
付着状態を接着力によって補強する場合には、張出被覆
部73を設けてフレキシブル配線基板の導電接続部周辺
を覆うことが特に有効である。
6の基板表面56aになるべく接触するか接近している
ことが好ましいが、或る程度基板表面56aから離れて
いても効果がある。張出被覆部73をフレキシブル配線
の表面56aに接触させるか、或いは充分に接近させる
ために、図8に一点鎖線で示すような折り曲げ形状若し
くは段差を有する形状の張出被覆部73’を形成しても
よい。また、二点鎖線で示すようにフレキシブル配線基
板56の延長方向に間隔を隔てて伸ばした先をフレキシ
ブル配線基板56の表面上に向けて接近させるように構
成した張出被覆部73”を形成することにより、フレキ
シブル配線基板56の表面上に流れ出した接着剤(特に
透明接着剤)が張出被覆部73”に触れてその表面に沿
って吸い上げられることを防止できる。これらの張出被
覆部73,73’,73”は、図示のようにフレキシブ
ル配線基板56の導電接続部周辺において幅方向の全部
を被覆していることが好ましい。
発明に係る第5実施形態について説明する。本実施形態
も全体的には図5に示した従来例とほぼ同様の構造を示
すものであり、同一部分には同一符号を付し、その説明
は省略する。本実施形態の特徴となる点のみ説明する。
この実施形態においては、第3及び第4実施形態と同様
のパネル取付枠40を用いるが、保持板80及び電気光
学パネル100に導電接続されたフレキシブル配線基板
106の形状が異なるものである。
保持板80の枠板81から張り出した張出被覆部83が
設けられ、この張出被覆部83におけるフレキシブル配
線基板106の表面106aに対向する面から一対の突
起83aが突出形成されている。一方、フレキシブル配
線基板106における張出被覆部83に対向する部分に
は、一対の貫通孔106bが上記突起83aに対応する
位置に形成されている。
収容し、保持板80をパネル取付枠40に装着すると、
突起83aはフレキシブル配線基板106の貫通孔10
6bに挿入若しくは嵌合され、フレキシブル配線基板1
06の導電接続部の周辺は保持板80によって電気光学
パネル100のパネル面に平行な平面方向に規制され
る。したがって、フレキシブル配線基板106の先端側
を変形させても、突起83aと貫通孔106bとの挿通
による規制によりフレキシブル配線基板106に応力が
伝達されにくくなり、導電接続部の接続状態や電気光学
パネルの表示位置に影響を与えにくくなる。
覆部に相当する張出被覆部83を設け、張出被覆部83
にフレキシブル配線基板106に対する係合部である突
起を設けているが、パネル取付枠40の内側支持面部4
7又は外側支持面部48に係合部を設けてもよい。この
場合、外側支持面48をフレキシブル配線基板106の
延長方向にさらに伸ばして、張出形成された配線被覆部
とすることが好ましい。また、いずれの場合において
も、フレキシブル配線基板106などの配線部材の側に
突起を設け、配線被覆部の側に凹部若しくは孔部を設け
て相互に係合させてもよい。これらの場合、配線部材と
配線被覆部との係合状態は多少の遊びがあって単なる規
制のみがなされるものであっても、或いは、圧入若しく
は嵌合のように係合自体で位置決めが或る程度厳密にな
されるものであってもよい。
て本発明に係る第6実施形態を説明する。本実施形態も
全体的には図5に示した従来例とほぼ同様の構造を示す
ものであり、同一部分には同一符号を付し、その説明は
省略する。この実施形態においては、第5実施形態と同
様のフレキシブル配線基板106を備えた電気光学パネ
ル100と、第5実施形態と同様の保持板80を用いて
いるが、パネル取付枠90が上記実施形態と異なるもの
である。
第5実施形態とほぼ同様の構造を備えているが、内側支
持面部97の外側に形成された外側支持面部98が略矩
形状の枠状輪郭よりも外側に大きく突出し、配線被覆部
となっている。この外側支持面部98には、凹溝98a
よりも外側において一対の略円筒状の穴付凸部98bが
形成されている。この穴付凸部98bは基本的に保持板
80の突起部83a及びフレキシブル配線基板106の
貫通孔106bと対応した位置に対向した形状に形成さ
れている。そのため、電気光学パネル100をパネル取
付枠90に収容し、保持板80を装着すると、突起部8
3aが貫通孔106bを挿通して穴付凸部98bに挿入
若しくは嵌合するようになっている。この場合において
も、フレキシブル配線基板106は保持板80の突起部
83aによって規制されるが、突起部83aがフレキシ
ブル配線基板106の反対側に配置された穴付凸部98
bに挿入若しくは嵌合し、支持されることとなるので、
より強固かつ確実にフレキシブル配線基板106を規制
することができる。また、同時にパネル取付枠90の配
線被覆部を構成する外側支持面部98もフレキシブル配
線基板106の延長方向により長く形成されているた
め、フレキシブル配線基板106の導電接続部周辺を表
裏両側から被覆し、支持することが可能になるため、外
部端子部と配線部材との導電接続部をより確実に保護
し、電気光学パネルの平面位置をより確実に保持するこ
とができる。
の双方に形成された配線被覆部の相互の係合構造は、上
記突起部83aと上記穴付凸部98bのような形状に限
らず、相互に対応した形状となっていて、一方の突出形
状部分を他方が支持し、或いは、双方の突出形状部分を
互いに支持し合う構造となっていれば、他の種々の構造
でも構わない。例えば、突起部83aが充分に長けれ
ば、穴付凸部98bの代わりに外側支持面部98に単な
る穴部若しくは孔部を形成してもよい。
レキシブル配線基板を導電接続させた電気光学パネル
と、電気光学パネルを収容するパネル取付枠と、電気光
学パネルを保持するように装着される保持板とからなる
電気光学パネルモジュールである。しかし、電気光学パ
ネルに導電接続されるものはフレキシブル配線基板に限
らず、導電性ワイヤ、配線ケーブル、コネクタ類などの
配線を含む配線部材であればよい。また、取付体として
は、パネル取付枠と保持板のように2体構造の取付体で
ある場合に限らず、電気光学パネルを収容し、取り付け
るための取付体でさえあれば一体構造のもの、或いは3
体以上の組立体であってもよい。
に示した電気光学パネル及び取付体を投射型表示装置の
ライトバルブとして用いる場合の実施形態について説明
する。図12は本実施形態における投射型表示装置であ
る液晶プロジェクタの概略構造を示すものである。液晶
プロジェクタ120のハウジング内には、図示断面で示
す光学ユニットが内蔵されており、この光学ユニットに
は、光源を含む照明用光学系と、光源光を赤、緑、青の
各光束R,G,Bに分離する色分離光学系と、後述する
各液晶ライトバルブを透過させた後に各光束R,G,B
を再合成する色合成光学系と、色分離光学系から色合成
光学系へと光束を導く導光系とを備えている。
微小レンズの集合体からなるインテグレータレンズ12
2,123と、偏光分離膜と1/4波長板との集合体か
らなる偏光変換素子124と、反射ミラー125とが設
置されている。光源ランプとしてはハロゲンランプ、メ
タルハライドランプ、キセノンランプなどを用いること
ができる。偏光変換素子124は、光軸に対して傾斜し
た偏光分離膜を配列させた状態に内蔵する透光板が1/
4波長板に接した構造を備えており、入射光のうちS偏
光は偏光分離膜を透過し、偏光分離膜にて反射されたP
偏光は隣接する別の偏光分離膜にて反射されてS偏光に
変換されるので、入射光をS偏光に揃えることができ
る。
クミラー126と、緑反射ダイクロイックミラー128
が設置されており、赤緑反射ダイクロイックミラー12
6において光束R及びGは反射され、光束Bは透過す
る。反射された光束R及びGのうち、光束Gは緑反射ダ
イクロッイックミラー128にて反射され、光束Rは緑
反射ダイクロイックミラー128を透過する。
27にて反射され、集光レンズ135に入射する。光束
Gは緑反射ダイクロイックミラー27から直接集光レン
ズ134に入射する。光束Rは入射側レンズ129、反
射ミラー130、中間レンズ131及び反射ミラー13
2を経て集光レンズ133に入射する。
は、それぞれ電気光学物質ライトバルブ136,13
7,138が取り付けられている。これらの電気光学物
質ライトバルブは、後述する電気光学パネルをパネル取
付枠に収容し、フレキシブル配線基板などの配線部材を
接続させた電気光学パネルモジュールによって構成さ
れ、後述するパネル取付枠を光学ユニット内の支持固定
部139に対して挿入固定することによって設置され
る。これらのライトバルブは、図示しない制御駆動手段
(上記配線部材に導電接続される。)によって所望の画
像情報に応じてスイッチングが制御され、各光束R,
G,Bに対する変調を行う。
トバルブ136,137,138によってそれぞれに変
調されて所定の画像成分を構成するようにされた各光束
R,G,Bを3つの面にて受けるキュービック状のプリ
ズムユニット140が設置されている。プリズムユニッ
ト140は各光束R,G,Bを合成し、所望の画像情報
を含むカラー画像を構成する。このカラー画像は、投射
レンズユニット141により所定位置にある図示しない
スクリーン上に拡大投影される。
電気光学パネルを収容した取付体を表示装置の所定部位
に取付固定して上記の電気光学物質ライトバルブとして
用いるが、電気光学パネルがそのパネル面と平行な平面
方向に僅かでもずれると画面ズレが発生して表示品位が
大きく損なわれる。本発明の電気光学装置では、フレキ
シブル配線基板などの配線部材に応力が加わっても電気
光学パネルに応力が伝達されにくくなることから、配線
部材に応力を加えても画面ズレが生じにくく、表示品位
が損なわれにくい。また、投射型表示装置においても小
形化、軽量化が進展してきており、電気光学パネルを収
容した取付体を取付固定する部位と、配線部材を接続す
る部位との位置関係が複雑化している。したがって、配
線部材を極端に折り曲げたりねじったりして表示装置内
のコネクタなどに接続する必要があるが、本発明に係る
電気光学装置については、配線部材に加わる応力を導電
接続部や電気光学パネルに伝達しにくくなっているた
め、画面ズレを抑制できる上に、電気光学パネルの外部
端子部と配線部材との導電接続部の信頼性を損ないにく
くすることができる。
線部材に応力が加わっても、配線被覆部によって配線部
材の変形を少なくすることができるので、電気光学パネ
ルの外部端子部と配線部材の導電接続部との間の接続部
分にかかる応力を低減することができる。特に、配線部
材を表裏双方から支持することによって配線部材のねじ
れによる導電接続部の端部に加わる力を抑制し、接続部
分の剥離や導通不良を低減することができる。また、配
線部材に加わる応力が電気光学パネルに伝達されにくい
ため、電気光学パネルの位置ずれを低減することがで
き、表示品位の悪化を抑制することができる。さらに、
配線被覆部によって配線部材の導電接続部の周辺部が覆
われるため、電気光学パネルの周辺から溢れ出した接着
剤などが外部に流れ出しにくくなり、取り扱いを容易に
することができる。
造を示す分解斜視図である。
ル取付枠に装着した状態を示す平面図である。
る。
造を示す分解斜視図である。
ある。
けるパネル取付枠の構造を示す拡大平面図である。
造を示す分解斜視図である。
造を示す分解斜視図である。
構造を示す分解斜視図である。
ネルの平面構造を示す模式的な平面透視図である。
ネルの断面構造を示す模式的な断面図である。
示装置である第7実施形態のプロジェクタの全体構成を
示す部分断面図である。
Claims (14)
- 【請求項1】 一対の第1及び第2基板と、前記第1及
び第2基板間に挟持された電気光学物質と、前記第1及
び第2基板の少なくとも一方に配置された外部端子部
と、前記第1及び第2基板の少なくとも一方の外面に接
着剤により接着された第3基板とを備えた電気光学パネ
ルと、該電気光学パネルを収容する取付体と、前記外部
端子部に導電接続される配線を含む配線部材とを有する
電気光学装置において、前記取付体は、前記配線部材の
うちの前記外部端子に接続される導電接続部の周辺部を
被覆する配線被覆部を備えていることを特徴とする電気
光学装置。 - 【請求項2】 請求項1において、前記配線被覆部は、
前記取付体において前記導電接続部の周辺部から前記配
線部材の延長方向に張出し、前記配線部材の周辺部の全
幅にわたって被覆するように構成されていることを特徴
とする電気光学装置。 - 【請求項3】 請求項1又は請求項2において、前記配
線被覆部と前記配線部材との間に所定の間隔を備え、前
記配線被覆部はその先端部側において前記配線部材に向
けて接近していることを特徴とする電気光学装置。 - 【請求項4】 外部端子部を備えた電気光学パネルと、
該電気光学パネルを収容する取付体と、前記外部端子部
に導電接続される配線を含む配線部材とを有する電気光
学装置において、前記取付体は前記電気光学パネルを収
容する収容凹部を備え、該収容凹部内に設けられた前記
電気光学パネルを支持する支持部に接着剤を溜めるため
の溜め溝が設けられていることを特徴とする電気光学装
置。 - 【請求項5】 請求項4において、前記溜め溝は前記支
持部から前記配線部材の導出側に連通していることを特
徴とする電気光学装置。 - 【請求項6】 請求項4又は請求項5において、前記溜
め溝には、前記収容凹部に前記電気光学パネルを収容し
た状態で外部に通ずる開口部が連通していることを特徴
とする電気光学装置。 - 【請求項7】 請求項4又は請求項5において、前記支
持部には、前記電気光学パネルにおける電気光学物質の
封入口の封止部及び/又は電気光学パネルの外部端子部
と配線部材の導電接続部との接続部分を回避するための
逃げ凹部を設けたことを特徴とする電気光学装置。 - 【請求項8】 請求項4又は請求項5において、前記取
付体には、前記配線部材の導出側に前記配線部材に対す
る接着面を備えていることを特徴とする電気光学装置。 - 【請求項9】 請求項8において、前記接着面には接着
剤を溜めるための溜め溝が設けられていることを特徴と
する電気光学装置。 - 【請求項10】 請求項4から請求項9までのいずれか
1項において、前記電気光学パネルを構成する一対の第
1及び第2基板の少なくとも一方の外面上に、接着剤に
よって第3基板が貼り付けられていることを特徴とする
電気光学装置。 - 【請求項11】 請求項1乃至請求項3、請求項10の
いずれか1項において、前記接着剤は硬化後の針入度が
60以上90未満になるように調製されていることを特
徴とする電気光学装置。 - 【請求項12】 請求項1乃至請求項3、請求項10、
請求項12のいずれかにおいて、前記接着剤の厚さは5
〜30μmであることを特徴とする電気光学装置。 - 【請求項13】 請求項1乃至請求項12のいずれか1
項において、前記取付体は、前記透明接着剤のしみだし
方向を前記配線部材の導出側に導くように構成されてい
ることを特徴とする電気光学装置。 - 【請求項14】 請求項1乃至請求項13までのいずれ
か1項に記載された電気光学装置をライトバルブとして
備えた投射型表示装置。
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