JPH11125711A - カラーフィルターの製造方法、それに用いるマスクフィルター及びそれにより得られるカラーフィルター - Google Patents

カラーフィルターの製造方法、それに用いるマスクフィルター及びそれにより得られるカラーフィルター

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JPH11125711A
JPH11125711A JP28850097A JP28850097A JPH11125711A JP H11125711 A JPH11125711 A JP H11125711A JP 28850097 A JP28850097 A JP 28850097A JP 28850097 A JP28850097 A JP 28850097A JP H11125711 A JPH11125711 A JP H11125711A
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silver halide
spectral transmittance
color
filter
color filter
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JP28850097A
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Isamu Michihashi
勇 道端
Koichi Nagayasu
浩一 永安
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画素精度に優れ、分光透過特性に優れたカラ
ーフィルターを簡易に能率的に製造する方法を提供す
る。 【解決手段】 透明支持体上に感光性ハロゲン化銀乳剤
層を有するハロゲン化銀写真感光材料をパターン露光
し、現像主薬及び少なくとも1種のカプラーの存在下に
発色現像して、青色、緑色、赤色のピクセルパターンを
有するカラーフィルターの製造方法において、パターン
露光を行うためのマスクフィルターのマゼンタ色のピク
セルパターンが400〜450nmの分光透過率のピー
ク波長の分光透過率を1としたときの475nmにおけ
る分光透過率が0.7〜0.3であり、且つ630〜7
00nmの分光透過率のピーク波長の分光透過率を1と
したときの610nmにおける分光透過率が0.7〜
0.3であることを特徴とするカラーフィルターの製造
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は分光透過特性に優れ
た赤色、緑色、青色部を有する画素をモザイク状または
ストライプ状等に配置されたカラーフィルターを製造す
る方法に関する。特に、本発明は画素精度がよく、且つ
分光透過特性、即ち赤色、緑色、青色の各々の色調及び
前記3色の濃度バランス、にも優れた画素のカラーフィ
ルターを簡易に能率的に製造することに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から知られているカラーフィルター
の製造方法としては、蒸着法、印刷法、顔料分散法、電
着法などがある。しかしながら、これらの方法で得られ
るカラーフィルターは複雑な製造工程を必要としたり、
歩留まりが悪い、画素精度が出ない等の欠陥を持ってい
る。
【0003】これらの欠点を解決するため、ハロゲン化
銀カラー感光材料を用いた方法(例えば、特開昭55−
6342号、特開昭62−148952号)が検討され
た。前者の方法は外式発色現像法を用いるもので、少な
くとも3回の発色現像をする必要があり、処理工程が複
雑である。後者の方法は1回の発色現像で済むため処理
工程は優れていた。しかし、露光方法が複雑で3または
4パターンのフォトマスクを用いて3回、分光透過特性
を向上させるためには6回もの露光回数を必要とし、フ
ォトマスクを変更する際は、その都度フォトマスクの位
置合わせが必要となり、画素精度と生産性に問題があっ
た。露光方法の問題を解決する提案として特開平8−2
01616号、特開平9−171106号があるが、前
者は画素の輪郭のシャープネスが不足する問題があり、
後者は位置合わせを精度良く行う工程が煩雑で、またマ
スクを移動させて再度位置合わせを行うため、画素精度
が不十分でバラツキが多いという問題があった。
【0004】また、従来の顔料法などは、使う顔料の種
類と膜厚で色をコントロールするため、ピクセルパター
ンの色を測定する必要はなかった。しかし、ハロゲン化
銀写真感光材料を使用する方法においては、現像処理条
件、乳剤ロット等による色変化を露光条件などでコント
ロールする必要があった。しかしながら、従来のフォト
マスクなどで露光し、現像処理したカラーフィルターで
はピクセルパターンが70〜100μmと小さく、ブラ
ックマトリックス部分では20〜30μmとさらに小さ
くなるため、正確に色や分光透過率を測定することは困
難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第一の目的は
画素精度に優れたカラーフィルターを簡易に能率的に製
造する方法を提供することにある。
【0006】本発明の第二の目的は分光透過特性に優れ
たカラーフィルターを簡易に能率的に製造する方法を提
供することにある。
【0007】本発明の第三の目的は得られたカラーフィ
ルターの色調や分光透過特性を容易に評価できるように
色度測定領域を設定したマスクフィルターを提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、透明支持体上
に感光性ハロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真
感光材料をパターン露光し、現像主薬及び少なくとも1
種のカプラーの存在下に発色現像して、青色、緑色、赤
色のピクセルパターンを有するカラーフィルターの製造
方法において、パターン露光を行うためのマスクフィル
ターのマゼンタ色のピクセルパターンが400〜450
nmの分光透過率のピーク波長の分光透過率を1とした
ときの475nmにおける分光透過率が0.7〜0.3
であることを特徴とするカラーフィルターの製造方法で
あって、これにより1枚のマスクフィルターを用い、且
つ一度の発色現像によって、画素精度に優れ、青色、緑
色の分光透過特性に優れたカラーフィルターを簡易に能
率的に提供することができるのである。
【0009】本発明は、透明支持体上に感光性ハロゲン
化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料をパター
ン露光し、現像主薬及び少なくとも1種のカプラーの存
在下に発色現像して、青色、緑色、赤色のピクセルパタ
ーンを有するカラーフィルターの製造方法において、パ
ターン露光を行うためのマスクフィルターのマゼンタ色
のピクセルパターンが630〜700nmの分光透過率
のピーク波長の分光透過率を1としたときの610nm
における分光透過率が0.7〜0.3であることを特徴
とするカラーフィルターの製造方法であって、これによ
り1枚のマスクフィルターを用い、且つ一度の発色現像
によって、画素精度に優れ、緑色、赤色の分光透過特性
に優れたカラーフィルターを簡易に能率的に提供するこ
とができるのである。
【0010】更に、本発明は、透明支持体上に感光性ハ
ロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料を
パターン露光し、現像主薬及び少なくとも1種のカプラ
ーの存在下に発色現像して、青色、緑色、赤色のピクセ
ルパターンを有するカラーフィルターの製造方法におい
て、パターン露光を行うためのマスクフィルターのマゼ
ンタ色のピクセルパターンが400〜450nmの分光
透過率のピーク波長の分光透過率を1としたときの47
5nmにおける分光透過率が0.7〜0.3であり、且
つ630〜700nmの分光透過率のピーク波長の分光
透過率を1としたときの610nmにおける分光透過率
が0.7〜0.3であることを特徴とするカラーフィル
ターの製造方法であって、これにより1枚のマスクフィ
ルターを用い、且つ一度の発色現像によって、画素精度
に優れ、青色、緑色、赤色の分光透過特性に優れたフィ
ルムを簡易に能率的に提供することができるのである。
【0011】透明支持体上に感光性ハロゲン化銀乳剤層
を有するハロゲン化銀写真感光材料をパターン露光し、
現像主薬及び少なくとも1種のカプラーの存在下に発色
現像して、青色、緑色、赤色のピクセルパターンを有す
るカラーフィルターの製造方法において、パターン露光
を行うためのマスクフィルターに青色、緑色、赤色、ブ
ラックマトリックスの少なくとも1つの色度測定領域を
持つことを特徴とするカラーフィルターの製造方法であ
って、これによりカラーフィルターの色度やブラックマ
トリックスの濃度を市販の測定装置を用いて、正確に簡
易に測定できるため、露光条件、現像条件を変化させ、
色度や濃度をコントロールし、青色、緑色、赤色領域に
おけるイエロー、マゼンタ、シアンの各色の発色バラン
スを容易に取ることができ、各分光透過特性のバランス
が取れたカラーフィルターを簡易に能率的に提供するこ
とができるのである。
【0012】即ち、本発明は前記製造方法により容易な
カラーフィルターの製造方法を提供すると共に、これに
より分光透過特性に優れたカラーフィルターを提供する
ことができるのである。
【0013】まず本発明に係る概要を述べる。
【0014】本発明はイエロー部、マゼンタ部、シアン
部、クリア部のピクセルパターンを持つマスクフィルタ
ーを用いる。
【0015】ピクセルパターンのイエロー部は、550
nm付近から長波長側に分光透過率ピークを持つ。ピク
セルパターンのマゼンタ部は、450nm付近から短波
長側と650nm付近から長波長側に分光透過率ピーク
を持つ。ピクセルパターンのシアン部は、550nm付
近から短波長側に分光透過率ピークを持つ。ピクセルパ
ターンのクリア部は400〜700nmの分光透過率が
70%以上が好ましく、85%以上がより好ましい。
【0016】(1)本発明では、ピクセルパターンのマ
ゼンタ部の短波長側に図1のような分光透過率曲線の傾
斜を持つことを特徴とする。つまり、ピクセルパターン
のマゼンタ部が400〜450nmの分光透過率曲線の
ピークの分光透過率の値を1としたとき、475nmの
における分光透過率が0.7〜0.3であることを特徴
とするものである。475nmにおける分光透過率が
0.6〜0.4がより好ましく、分光透過率が0.5が
青色、緑色の分光透過特性に優れ、もっとも好ましい。
【0017】(2)本発明では、ピクセルパターンのマ
ゼンタ部の長波長側に図2のような分光透過率曲線の傾
斜を持つことを特徴とする。つまり、ピクセルパターン
のマゼンタ部が630〜700nmの分光透過率曲線の
ピークの分光透過率の値を1としたとき、610nmの
における分光透過率が0.7〜0.3であることを特徴
とするものである。610nmにおける分光透過率が
0.6〜0.4がより好ましく、分光透過率が0.5が
緑色、赤色の分光透過特性に優れ、もっとも好ましい。
【0018】(3)本発明では、ピクセルパターンのマ
ゼンタ部の短波長側と長波長側の両方に図3のような分
光透過率曲線の傾斜を持つことを特徴とする。つまり、
ピクセルパターンのマゼンタ部が400〜450nmの
分光透過率曲線のピークの分光透過率の値を1としたと
き、475nmのにおける分光透過率と、630〜70
0nmの分光透過率曲線のピークの分光透過率の値を1
としたとき、610nmのにおける分光透過率とが、各
々0.7〜0.3であることを特徴とするものである。
475nmと610nmにおける分光透過率が0.6〜
0.4がより好ましく、分光透過率が0.5が青色、緑
色、赤色の分光透過特性に優れ、もっとも好ましい。
【0019】マスクフィルターの製造方法は蒸着法、顔
料法、電着法などの方法によって作成することができ
る。誘電体多層膜を蒸着法によって形成する方法が分光
透過率をコントロールしやすく、より好ましい。
【0020】又、本発明において、色度測定領域とはマ
スクフィルターのピクセルパターンのイエロー、マゼン
タ、シアン、クリア部分から選ばれる少なくとも1つ以
上と同じ分光透過率曲線を持つ領域をピクセルパターン
領域とは異なる位置に有し、該マスクフィルターを用い
てパターン露光し、現像して得られたカラーフィルター
上に形成された分光透過率の測定が可能な領域をいう。
色度測定領域の大きさは微分分光光度計で測定できる1
00μm×100μm以上が好ましく、通常の分光光度
計で測定できる5mm×5mm以上がより好ましい。大
きさの上限は生産性から5cm×5cm以下が好まし
く、2cm×2cm以下がより好ましい。
【0021】このようなマスクフィルターを用いて形成
されたカラーフィルターは色度測定領域を用いて色調、
分光透過率及び各色のバランスを容易に評価することが
できる。
【0022】本発明に用いられる露光光源としては、一
般的な写真露光装置に使用できる光源が使用でき、例え
ば白熱電球、蛍光ランプ、ELランプ、LED等も使用
できる。露光光源とマスクフィルターの間に色フィルタ
ーを配置することにより、光の波長を調節することがで
きる。本発明に使用される色フィルターとしては、市販
の色分解フィルターや干渉フィルターを感光材料の感色
性に合わせて使用できる。
【0023】本発明に係るハロゲン化銀写真乳剤の組成
は、塩化銀、臭化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化
銀、塩沃化銀等任意のハロゲン組成を有するものであっ
てもよいが、塩化銀を95モル%以上含有する実質的に
沃化銀を含有しない塩臭化銀が好ましい。迅速処理性、
処理安定性からは、好ましくは97モル%以上、より好
ましくは98〜99.9モル%の塩化銀を含有するハロ
ゲン化銀乳剤が好ましい。
【0024】本発明に係るハロゲン化銀乳剤を得るに
は、臭化銀を高濃度に含有する部分を有するハロゲン化
銀乳剤が特に好ましく用いられる。この場合、高濃度に
臭化銀を含有する部分は、ハロゲン化銀乳剤粒子にエピ
タキシー接合していても、いわゆるコア・シェル乳剤で
あってもよいし、完全な層を形成せず単に部分的に組成
の異なる領域が存在するだけであってもよい。また、組
成は連続的に変化してもよいし不連続に変化してもよ
い。臭化銀が高濃度に存在する部分は、ハロゲン化銀粒
子の表面の結晶粒子の頂点である事が特に好ましい。
【0025】本発明に係るハロゲン化銀乳剤を得るには
重金属イオンを含有させるのが有利である。このような
目的に用いることの出来る重金属イオンとしては、鉄、
イリジウム、白金、パラジウム、ニッケル、ロジウム、
オスミウム、ルテニウム、コバルト等の第8〜10族金
属や、カドミウム、亜鉛、水銀などの第12族遷移金属
や、鉛、レニウム、モリブデン、タングステン、ガリウ
ム、クロムの各イオンを挙げることができる。中でも
鉄、イリジウム、白金、ルテニウム、ガリウム、オスミ
ウムの金属イオンが好ましい。
【0026】これらの金属イオンは、塩や、錯塩の形で
ハロゲン化銀乳剤に添加することが出来る。
【0027】前記重金属イオンが錯体を形成する場合に
は、その配位子またはイオンとしてはシアン化物イオ
ン、チオシアン酸イオン、シアン酸イオン、イソチオシ
アン酸イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、沃化物イ
オン、硝酸イオン、カルボニル、アンモニア等を挙げる
ことができる。中でも、シアン化物イオン、チオシアン
酸イオン、イソチオシアン酸イオン、塩化物イオン、臭
化物イオン等が好ましい。
【0028】本発明に係るハロゲン化銀乳剤に重金属イ
オンを含有させるためには、該重金属化合物をハロゲン
化銀粒子の形成前、ハロゲン化銀粒子の形成中、ハロゲ
ン化銀粒子の形成後の物理熟成中の各工程の任意の場所
で添加すればよい。前述の条件を満たすハロゲン化銀乳
剤を得るには、重金属化合物をハロゲン化物塩と一緒に
溶解して粒子形成工程の全体或いは一部にわたって連続
的に添加する事ができる。
【0029】前記重金属イオンをハロゲン化銀乳剤中に
添加するときの量はハロゲン化銀1モル当り1×10-9
モル以上、1×10-2モル以下がより好ましく、特に1
×10-8モル以上5×10-5モル以下が好ましい。
【0030】本発明に係るハロゲン化銀粒子の形状は任
意のものを用いることが出来る。好ましい一つの例は、
(100)面を結晶表面として有する立方体である。ま
た、米国特許4,183,756号、同4,225,6
66号、特開昭55−26589号、特公昭55−42
737号や、ザ・ジャーナル・オブ・フォトグラフィッ
ク・サイエンス(J.Photogr.Sci.)2
1、39(1973)等の文献に記載された方法等によ
り、八面体、十四面体、十二面体等の形状を有する粒子
をつくり、これを用いることもできる。さらに、双晶面
を有する粒子を用いてもよい。
【0031】本発明に係るハロゲン化銀粒子は、単一の
形状からなる粒子が好ましく用いられるが、単分散のハ
ロゲン化銀乳剤を二種以上同一層に添加する事が特に好
ましい。
【0032】本発明に係るハロゲン化銀粒子の粒径は特
に制限はないが、迅速処理性及び、感度など、他の写真
性能などを考慮すると好ましくは、0.1〜1.2μ
m、更に好ましくは、0.2〜1.0μmの範囲であ
る。
【0033】この粒径は、粒子の投影面積か直径近似値
を使ってこれを測定することができる。粒子が実質的に
均一形状である場合は、粒径分布は直径か投影面積とし
てかなり正確にこれを表すことができる。
【0034】本発明のハロゲン化銀粒子の粒径の分布
は、好ましくは変動係数が0.22以下、更に好ましく
は0.15以下の単分散ハロゲン化銀粒子であり、特に
好ましくは変動係数0.15以下の単分散乳剤を2種以
上同一層に添加する事である。ここで変動係数は、粒径
分布の広さを表す係数であり、次式によって定義され
る。
【0035】変動係数=S/R (ここに、Sは粒径分布の標準偏差、Rは平均粒径を表
す。) ここでいう粒径とは、球状のハロゲン化銀粒子の場合は
その直径、また、立方体や球状以外の形状の粒子の場合
は、その投影像を同面積の円像に換算したときの直径を
表す。
【0036】ハロゲン化銀乳剤の調製装置、方法として
は、当業界において公知の種々の方法を用いることがで
きる。
【0037】本発明に係るハロゲン化銀乳剤は、酸性
法、中性法、アンモニア法の何れで得られたものであっ
てもよい。該粒子は一時に成長させたものであってもよ
いし、種粒子を作った後で成長させてもよい。種粒子を
作る方法と成長させる方法は同じであっても、異なって
もよい。
【0038】また、可溶性銀塩と可溶性ハロゲン化物塩
を反応させる形式としては、順混合法、逆混合法、同時
混合法、それらの組合せなど、いずれでもよいが、同時
混合法で得られたものが好ましい。更に同時混合法の一
形式として特開昭54−48521号等に記載されてい
るpAgコントロールド・ダブルジェット法を用いるこ
ともできる。
【0039】また、特開昭57−92523号、同57
−92524号等に記載の反応母液中に配置された添加
装置から水溶性銀塩及び水溶性ハロゲン化物塩水溶液を
供給する装置、ドイツ公開特許2,921,164号等
に記載された水溶性銀塩及び水溶性ハロゲン化物塩水溶
液を連続的に濃度変化して添加する装置、特公昭56−
501776号等に記載の反応器外に反応母液を取り出
し、限外濾過法で濃縮することによりハロゲン化銀粒子
間の距離を一定に保ちながら粒子形成を行なう装置など
を用いてもよい。
【0040】更に必要で有ればチオエーテル等のハロゲ
ン化銀溶剤を用いてもよい。また、メルカプト基を有す
る化合物、含窒素ヘテロ環化合物または増感色素のよう
な化合物をハロゲン化銀粒子の形成時、または、粒子形
成終了の後に添加して用いてもよい。
【0041】本発明に係るハロゲン化銀乳剤は、金化合
物を用いる増感法、カルコゲン増感剤を用いる増感法を
組み合わせて用いることが出来る。
【0042】本発明に係るハロゲン化銀乳剤に適用する
カルコゲン増感剤としては、イオウ増感剤、セレン増感
剤、テルル増感剤などを用いることが出来るが、イオウ
増感剤が好ましい。イオウ増感剤としてはチオ硫酸塩、
アリルチオカルバミドチオ尿素、アリルイソチアシアネ
ート、シスチン、p−トルエンチオスルホン酸塩、ロー
ダニン、無機イオウ等が挙げられる。
【0043】本発明に係るイオウ増感剤の添加量として
は、適用されるハロゲン化銀乳剤の種類や期待する効果
の大きさなどにより変える事が好ましいが、ハロゲン化
銀1モル当たり5×10-10〜5×10-5モルの範囲、
好ましくは5×10-8〜3×10-5モルの範囲が好まし
い。
【0044】本発明に係る金増感剤としては、塩化金
酸、硫化金等の他各種の金錯体として添加することがで
きる。用いられる配位子化合物としては、ジメチルロー
ダニン、チオシアン酸、メルカプトテトラゾール、メル
カプトトリアゾール等を挙げることができる。金化合物
の使用量は、ハロゲン化銀乳剤の種類、使用する化合物
の種類、熟成条件などによって一様ではないが、通常は
ハロゲン化銀1モル当たり1×10-4モル〜1×10-8
モルであることが好ましい。更に好ましくは1×10-5
モル〜1×10-8モルである。
【0045】本発明に係るハロゲン化銀乳剤の化学増感
法としては、還元増感法を用いてもよい。
【0046】本発明にかかるハロゲン化銀乳剤には、ハ
ロゲン化銀写真感光材料の調製工程中に生じるカブリを
防止したり、保存中の性能変動を小さくしたり、現像時
に生じるカブリを防止する目的で公知のカブリ防止剤、
安定剤を用いることが出来る。こうした目的に用いるこ
とのできる好ましい化合物の例として、特開平2−14
6036号公報明細書7ページ下欄に記載された一般式
(II)で表される化合物を挙げることができ、さらに好
ましい具体的な化合物としては、同公報の8ページに記
載の(IIa−1)〜(IIa−8)、(IIb−1)〜(II
b−7)の化合物や、1−(3−メトキシフェニル)−
5−メルカプトテトラゾール、1−(4−エトキシフェ
ニル)−5−メルカプトテトラゾール等の化合物を挙げ
ることができる。これらの化合物は、その目的に応じ
て、ハロゲン化銀乳剤粒子の調製工程、化学増感工程、
化学増感工程の終了時、塗布液調製工程などの工程で添
加される。これらの化合物の存在下に化学増感を行う場
合には、ハロゲン化銀1モル当り1×10-5モル〜5×
10-4モル程度の量で好ましく用いられる。化学増感終
了時に添加する場合には、ハロゲン化銀1モル当り1×
10-6モル〜1×10-2モル程度の量が好ましく、1×
10-5モル〜5×10-3モルがより好ましい。塗布液調
製工程において、ハロゲン化銀乳剤層に添加する場合に
は、ハロゲン化銀1モル当り1×10-6モル〜1×10
-1モル程度の量が好ましく、1×10-5モル〜1×1
-2モルがより好ましい。またハロゲン化銀乳剤層以外
の層に添加する場合には、塗布被膜中の量が、1m2
り1×10-9モル〜1×10-3モル程度の量が好まし
い。
【0047】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料に
は、イラジエーション防止やハレーション防止の目的で
種々の波長域に吸収を有する染料を用いることができ
る。この目的で、公知の化合物をいずれも用いることが
出来るが、特に、可視域に吸収を有する染料としては、
特開平3−251840号公報308ページに記載のA
I−1〜11の染料および特開平6−3770号公報明
細書記載の染料が好ましく用いられ、赤外線吸収染料と
しては、特開平1−280750号公報の2ページ左下
欄に記載の一般式(I)、(II)、(III)で表される
化合物が好ましい分光特性を有し、ハロゲン化銀写真乳
剤の写真特性への影響もなく、また残色による汚染もな
く好ましい。好ましい化合物の具体例として、同公報3
ページ左下欄〜5ページ左下欄に挙げられた例示化合物
(1)〜(45)を挙げることができる。
【0048】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料は
イエローカプラー、マゼンタカプラー、シアンカプラー
に組み合わせて400〜900nmの波長域の特定領域
に分光増感されたハロゲン化銀乳剤を含む層を有する。
該ハロゲン化銀乳剤は一種または、二種以上の増感色素
を組み合わせて含有する。
【0049】本発明に係るハロゲン化銀乳剤に用いる分
光増感色素としては、公知の化合物をいずれも用いるこ
とができるが、青感光性増感色素としては、特開平3−
251840号公報28ページに記載のBS−1〜8を
単独でまたは組み合わせて好ましく用いることができ
る。緑感光性増感色素としては、同公報28ページに記
載のGS−1〜5が好ましく用いられる。赤感光性増感
色素としては同公報29ページに記載のRS−1〜8が
好ましく用いられる。また、半導体レーザーを用いるな
どして赤外光により画像露光を行う場合には、赤外感光
性増感色素を用いる必要があるが、赤外感光性増感色素
としては、特開平4−285950号公報6〜8ページ
に記載のIRS−1〜11の色素が好ましく用いられ
る。また、これらの赤外、赤、緑、青感光性増感色素に
特開平4−285950号公報8〜9ページに記載の強
色増感剤SS−1〜SS−9や特開平5−66515号
公報15〜17ページに記載の化合物S−1〜S−17
を組み合わせて用いるのが好ましい。
【0050】これらの増感色素の添加時期としては、ハ
ロゲン化銀粒子形成から化学増感終了までの任意の時期
でよい。
【0051】増感色素の添加方法としては、メタノー
ル、エタノール、フッ素化アルコール、アセトン、ジメ
チルホルムアミド等の水混和性有機溶媒や水に溶解して
溶液として添加してもよいし、固体分散物として添加し
てもよい。
【0052】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料に
用いられるカプラーとしては、発色現像主薬の酸化体と
カップリング反応して340nmより長波長域に分光吸
収極大波長を有するカップリング生成物を形成し得るい
かなる化合物をも用いることが出来るが、特に代表的な
物としては、波長域350〜500nmに分光吸収極大
波長を有するイエロー色素形成カプラー、波長域500
〜600nmに分光吸収極大波長を有するマゼンタ色素
形成カプラー、波長域600〜750nmに分光吸収極
大波長を有するシアン色素形成カプラーとして知られて
いるものが代表的である。
【0053】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料に
好ましく用いることのできるシアンカプラーとしては、
特開平4−114154号公報明細書5ページ左下欄に
記載の一般式(C−I)、(C−II)で表されるカプラ
ーを挙げることができる。具体的な化合物は、同公報明
細書5ページ右下欄〜6ページ左下欄にCC−1〜CC
−9として記載されているものを挙げることができる。
【0054】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料に
好ましく用いることのできるマゼンタカプラーとして
は、特開平4−114154号公報明細書4ページ右上
欄に記載の一般式(M−I)、(M−II)で表されるカ
プラーを挙げることができる。具体的な化合物は、同公
報明細書4ページ左下欄〜5ページ右上欄にMC−1〜
MC−11として記載されているものを挙げることがで
きる。上記マゼンタカプラーのうちより好ましいのは、
同号公報明細書4ページ右上欄に記載の一般式(M−
I)で表されるカプラーであり、そのうち、上記一般式
(M−I)のRMが3級アルキル基であるカプラーが耐
光性に優れ特に好ましい。
【0055】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料に
好ましく用いることのできるイエローカプラーとして
は、特開平4−114154号公報明細書3ページ右上
欄に記載の一般式(Y−I)で表されるカプラーを挙げ
ることができる。具体的な化合物は、同公報明細書3ペ
ージ左下欄以降にYC−1〜YC−9として記載されて
いるものを挙げることができる。中でも同公報明細書の
一般式[Y−1]のRY1がアルコキシ基であるカプラ
ーまたは特開平6−67388号公報明細書記載の一般
式[I]で示されるカプラーは好ましい色調の黄色を再
現でき好ましい。このうち特に好ましい化合物例として
は特開平4−114154号公報明細書4ページ左下欄
に記載されているYC−8、YC−9、および特開平6
−67388号公報明細書13〜14ページに記載のN
o(1)〜(47)で示される化合物をあげることがで
きる。さらに最も好ましい化合物は特開平4−8184
7号公報明細書1ページおよび同号公報明細書11ペー
ジ〜17ページに記載の一般式[Y−1]で示される化
合物である。
【0056】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料に
用いられるカプラーやその他の有機化合物を添加するの
に水中油滴型乳化分散法を用いる場合には、通常、沸点
150℃以上の水不溶性高沸点有機溶媒に、必要に応じ
て低沸点及び/または水溶性有機溶媒を併用して溶解
し、ゼラチン水溶液などの親水性バインダー中に界面活
性剤を用いて乳化分散する。分散手段としては、攪拌
機、ホモジナイザー、コロイドミル、フロージェットミ
キサー、超音波分散機等を用いることができる。分散
後、または、分散と同時に低沸点有機溶媒を除去する工
程を入れてもよい。カプラーを溶解して分散するために
用いることの出来る高沸点有機溶媒としては、ジオクチ
ルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジブチルフタ
レート等のフタル酸エステル類、トリクレジルホスフェ
ート、トリオクチルフタレート等のリン酸エステル類、
が好ましく用いられる。また高沸点有機溶媒の誘電率と
しては3.5〜7.0である事が好ましい。また二種以
上の高沸点有機溶媒を併用することもできる。
【0057】また、高沸点有機溶媒を用いる方法に代え
て、または高沸点有機溶媒と併用して、水不溶性かつ有
機溶媒可溶性のポリマー化合物を、必要に応じて低沸点
及び/または水溶性有機溶媒に溶解し、ゼラチン水溶液
などの親水性バインダー中に界面活性剤を用いて種々の
分散手段により乳化分散する方法をとることもできる。
この時用いられる水不溶性で有機溶媒可溶性のポリマー
としては、ポリ(N−t−ブチルアクリルアミド)等を
挙げることができる。
【0058】写真用添加剤の分散や塗布時の表面張力調
整のため用いられる界面活性剤として好ましい化合物と
しては、1分子中に炭素数8〜30の疎水性基とスルホ
ン酸基またはその塩を含有するものが挙げられる。具体
的には特開昭64−26854号公報明細書記載のA−
1〜A−11が挙げられる。またアルキル基に弗素原子
を置換した界面活性剤も好ましく用いられる。これらの
分散液は通常ハロゲン化銀乳剤を含有する塗布液に添加
されるが、分散後塗布液に添加されるまでの時間、およ
び塗布液に添加後塗布までの時間は短いほうがよく各々
10時間以内が好ましく、3時間以内、20分以内がよ
り好ましい。
【0059】上記各カプラーには、形成された色素画像
の光、熱、湿度等による褪色を防止するため褪色防止剤
を併用することが好ましい。特に好ましい化合物として
は、特開平2−66541号公報明細書3ページ記載の
一般式IおよびIIで示されるフェニルエーテル系化合
物、特開平3−174150号公報記載の一般式IIIB
で示されるフェノール系化合物、特開昭64−9044
5号公報記載の一般式Aで示されるアミン系化合物、特
開昭62−182741号公報記載の一般式XII、XII
I、XIV、XVで示される金属錯体が特にマゼンタ色素用と
して好ましい。また特開平1−196049号公報記載
の一般式I′で示される化合物および特開平5−114
17号公報記載の一般式IIで示される化合物が特にイエ
ロー、シアン色素用として好ましい。
【0060】発色色素の吸収波長をシフトさせる目的
で、特開平4−114154号公報明細書9ページ左下
欄に記載の化合物(d−11)、同号公報明細書10ペ
ージ左下欄に記載の化合物(A′−1)等の化合物を用
いることができる。
【0061】本発明に係わるハロゲン化銀感光材料に
は、現像主薬酸化体と反応する化合物を感光層と感光層
の間の層に添加して色濁りを防止したりまたハロゲン化
銀乳剤層に添加してカブリ等を改良する事が好ましい。
このための化合物としてはハイドロキノン誘導体が好ま
しく、さらに好ましくは2,5−ジ−t−オクチルハイ
ドロキノンのようなジアルキルハイドロキノンである。
特に好ましい化合物は特開平4−133056号公報記
載の一般式IIで示される化合物であり、同号公報明細書
13〜14ページ記載の化合物II−1〜II−14および
17ページ記載の化合物1が挙げられる。
【0062】本発明に係わる感光材料中には紫外線吸収
剤を添加してスタチックカブリを防止したり色素画像の
耐光性を改良する事が好ましい。好ましい紫外線吸収剤
としてはベンゾトリアゾール類が挙げられ、特に好まし
い化合物としては特開平1−250944号公報記載の
一般式III−3で示される化合物、特開昭64−666
46号公報記載の一般式IIIで示される化合物、特開昭
63−187240号公報記載のUV−1L〜UV−2
7L、特開平4−1633号公報記載の一般式Iで示さ
れる化合物、特開平5−165144号公報記載の一般
式(I)、(II)で示される化合物が挙げられる。
【0063】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料に
は、バインダーとしてゼラチンを用いることが有利であ
るが、必要に応じて他のゼラチン、ゼラチン誘導体、ゼ
ラチンと他の高分子のグラフトポリマー、ゼラチン以外
のタンパク質、糖誘導体、セルロース誘導体、単一ある
いは共重合体のごとき合成親水性高分子物質等の親水性
コロイドも用いることができる。
【0064】これらバインダーの硬膜剤としてはビニル
スルホン型硬膜剤やクロロトリアジン型硬膜剤を単独ま
たは併用して使用する事が好ましい。特開昭61−24
9054号、同61−245153号公報記載の化合物
を使用する事が好ましい。また写真性能や画像保存性に
悪影響するカビや細菌の繁殖を防ぐためコロイド層中に
特開平3−157646号公報記載のような防腐剤およ
び抗カビ剤を添加する事が好ましい。また感光材料また
は処理後の試料の表面の物性を改良するため保護層に特
開平6−118543号公報や特開平2−73250号
公報明細書記載の滑り剤やマット剤を添加する事が好ま
しい。
【0065】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料
は、必要に応じて支持体表面にコロナ放電、紫外線照
射、火炎処理等を施した後、直接または下塗層(支持体
表面の接着性、帯電防止性、寸度安定性、耐摩擦性、硬
さ、ハレーション防止性、摩擦特性及び/またはその他
の特性を向上するための1または2以上の下塗層)を介
して塗布されていてもよい。
【0066】ハロゲン化銀乳剤を用いた写真感光材料の
塗布に際して、塗布性を向上させるために増粘剤を用い
てもよい。塗布法としては2種以上の層を同時に塗布す
ることの出来るエクストルージョンコーティング及びカ
ーテンコーティングが特に有用である。
【0067】本発明において用いられる芳香族一級アミ
ン現像主薬としては、公知の化合物を用いることができ
る。これらの化合物の例として下記の化合物を挙げるこ
とができる。
【0068】CD−1) N,N−ジエチルーp−フェ
ニレンジアミン CD−2) 2−アミノ−5−ジエチルアミノトルエン CD−3) 2−アミノー5−(N−エチル−N−ラウ
リルアミノ)トルエン CD−4) 4−(N−エチル−N−(β−ヒドロキシ
エチル)アミノ)アニリン CD−5) 2−メチル−4−(N−エチル−N−(β
−ヒドロキシエチル)アミノ)アニリン CD−6) 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N
−(β−(メタンスルホンアミド)エチル)−アニリン CD−7) N−(2−アミノ−5−ジエチルアミノフ
ェニルエチル)メタンスルホンアミド CD−8) N,N−ジメチル−p−フェニレンジアミ
ン CD−9) 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N
−メトキシエチルアニリン CD−10) 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−
N−(β−エトキシエチル)アニリン CD−11) 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−
N−(γ−ヒドロキシプロピル)アニリン 本発明においては、上記は色現像液を任意のpH域で使
用できるが、迅速処理の観点からpH9.5〜13.0
であることが好ましく、より好ましくはpH9.8〜1
2.0の範囲で用いられる。
【0069】本発明に係る発色現像の処理温度は、35
℃以上、70℃以下が好ましい。温度が高いほど短時間
の処理が可能であり好ましいが、処理液の安定性からは
あまり高くない方が好ましく、37℃以上60℃以下で
処理することが好ましい。
【0070】発色現像液には、前記の発色現像主薬に加
えて、既知の現像液成分化合物を添加することが出来
る。通常、pH緩衝作用を有するアルカリ剤、塩化物イ
オン、ベンゾトリアゾール類等の現像抑制剤、保恒剤、
キレート剤などが用いられる。
【0071】本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、発
色現像後、漂白処理及び定着処理を施される。漂白処理
は定着処理と同時に行なってもよい。定着処理の後は、
通常は水洗処理が行なわれる。また、水洗処理の代替と
して、安定化処理を行なってもよい。本発明のハロゲン
化銀写真感光材料の現像処理に用いる現像処理装置とし
ては、処理槽に配置されたローラーに感光材料をはさん
で搬送するローラートランスポートタイプであっても、
ベルトに感光材料を固定して搬送するエンドレスベルト
方式であってもよいが、処理槽をスリット状に形成し
て、この処理槽に処理液を供給するとともに感光材料を
搬送する方式や処理液を噴霧状にするスプレー方式、処
理液を含浸させた担体との接触によるウエッブ方式、粘
性処理液による方式なども用いることができる。大量に
処理する場合には、自動現像機を用いてランニング処理
されるのが通常だがこの際、補充液の補充量は少ない程
好ましく、環境適性等より最も好ましい処理形態は、補
充方法として錠剤の形態で処理剤を添加することであ
り、公開技報94−16935に記載の方法が最も好ま
しい。
【0072】このようにして得られたカラーフィルター
はその上にオーバーコート層を塗設することができる。
オーバーコート層は耐熱性、耐水性、耐有機溶剤性、耐
酸性、耐アルカリ性、高比電気抵抗率等を有する樹脂を
使用できる。オーバーコート層の樹脂材料としてはエポ
キシ系、アクリル系の紫外線または熱硬化型樹脂が用い
られる。
【0073】得られたカラーフィルターは表面の凹凸が
できるだけ少ないのが好ましい。±0.5μm以下がよ
り好ましく、±0.3μm以下が特に好ましい。
【0074】本発明の方法により製造されたカラーフィ
ルターは更にその上に透明電極(ITO)を真空蒸着法
又はスパッタリング法によって設けることができる。更
にその上にはポリイミド樹脂等の配向膜を設けることが
できる。
【0075】本発明に用いられる支持体としては、光透
過性基板でリターデーション値が低く、耐熱性に優れた
ものが好ましい。光透過率は80%以上が好ましく、9
0%以上がより好ましい。リターデーション値は20n
m以下が好ましく、10nm以下がより好ましく、5n
m以下が最も好ましい。耐熱性の点でガラス転移点(T
g)が150℃以上が好ましく、170℃以上がより好
ましい。光透過性基板の例としては、ポリアリレート、
ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ノルボルネ
ン、非晶質ポリオレフィン、ガラス等があり、ポリカー
ボネート、ポリエーテルスルホン、ノルボルネンがリタ
ーデーションが優れていて好ましく、ポリエーテルスル
ホンが更に平面性にも優れていて特に好ましい。
【0076】これらの支持体にはガスバリア層を設ける
ことが好ましい。ガスバリア層の材料としては、ポリビ
ニルアルコール、エチレンビニルアルコール共重合体な
どの有機コートやスパッタによるSiOx無機薄膜など
が挙げられる。ガスバリア性は酸素ガス透過率で、2c
c/m2・24Hrs・atmが好ましく、0.5cc
/m2・24Hrs・atmがより好ましい。ガスバリ
ア層の上に前記のオーバーコート層を設けてもよい。
【0077】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0078】実施例1 〈本発明試料1〉厚さ200μmのポリエーテルスルホ
ン(Tg225℃)の両面にSiOxの無機ガスバリア
層をスパッタし、さらにその上にエポキシ系UV硬化型
樹脂を塗布、乾燥し、UV照射を行い硬化した。この時
のエポキシ系UV硬化型樹脂の膜厚は両面とも5μmで
あった。
【0079】その片面の上に下記構成の塗布液を多層同
時塗布し、ハロゲン化銀感光材料を作製した。塗布液は
下記のごとく調整した。
【0080】第1層塗布液 イエローカプラー(Y−1)11.7g、イエローカプ
ラー(Y−2)11.7g、色素画像安定化剤(ST−
1)3.34g、(ST−2)3.34g、(ST−
5)3.34g、ステイン防止剤(HQ−1)0.34
g、画像安定剤A5.0g、高沸点有機溶媒(DBP)
5.00gに酢酸エチル60mlを加え溶解し、この溶
液を20%界面活性剤(SU−1)7mlを含有する1
0%ゼラチン水溶液220mlに超音波ホモジナイザー
を用いて乳化分散させてイエローカプラー分散液を作製
した。この分散液を下記条件にて作製した青感性ハロゲ
ン化銀乳剤と混合し第1層塗布液を調製した。
【0081】第2層〜第7層塗布液も上記第1層塗布液
と同様に表1および表2の塗布量になるように各塗布液
を調製した。
【0082】又、硬膜剤として(H−1)、(H−2)
を添加した。塗布助剤としては、界面活性剤(SU−
2)、(SU−3)を添加し、表面張力を調整した。ま
た各層にF−1を全量が0.04g/m2となるように
添加した。
【0083】
【表1】
【0084】
【表2】
【0085】SU−1:トリ−i−プロピルナフタレン
スルホン酸ナトリウム SU−2:スルホ琥珀酸ジ(2−エチルヘキシル)・ナ
トリウム塩 SU−3:スルホ琥珀酸ジ(2,2,3,3,4,4,
5,5−オクタフルオロペンチル)・ナトリウム塩 DBP :ジブチルフタレート DNP :ジノニルフタレート DOP :ジオクチルフタレート DIDP:ジ−i−デシルフタレート PVP :ポリビニルピロリドン H−1 :テトラキス(ビニルスルホニルメチル)メタ
ン H−2 :2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−ト
リアジン・ナトリウム HQ−1:2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン HQ−2:2,5−ジ−sec−ドデシルハイドロキノ
ン HQ−3:2,5−ジ−sec−テトラデシルハイドロ
キノン HQ−4:2−sec−ドデシル−5−sec−テトラ
デシルハイドロキノン HQ−5:2,5−ジ[(1,1−ジメチル−4−ヘキ
シルオキシカルボニル)ブチル]ハイドロキノン 画像安定剤A:P−t−オクチルフェノール
【0086】
【化1】
【0087】
【化2】
【0088】
【化3】
【0089】
【化4】
【0090】
【化5】
【0091】(青感性ハロゲン化銀乳剤の調製)40℃
に保温した2%ゼラチン水溶液1リットル中に下記(A
液)及び(B液)をpAg=7.3、pH=3.0に制
御しつつ30分かけて同時添加し、更に下記(C液)及
び(D液)をpAg=8.0、pH=5.5に制御しつ
つ180分かけて同時添加した。この時、pAgの制御
は特開昭59−45437号記載の方法により行い、p
Hの制御は硫酸又は水酸化ナトリウム水溶液を用いて行
った。
【0092】 (A液) 塩化ナトリウム 3.42g 臭化カリウム 0.03g 水を加えて 200ml (B液) 硝酸銀 10g 水を加えて 200ml (C液) 塩化ナトリウム 102.7g K2IrCl6 4×10-8モル/モルAg K4Fe(CN)6 2×10-5モル/モルAg 臭化カリウム 1.0g 水を加えて 600ml (D液) 硝酸銀 300g 水を加えて 600ml 添加終了後、花王アトラス社製デモールNの5%水溶液
と硫酸マグネシウムの20%水溶液を用いて脱塩を行っ
た後、ゼラチン水溶液と混合して平均粒径0.71μ
m、粒径分布の変動係数0.07、塩化銀含有率99.
5モル%の単分散立方体乳剤EMP−1を得た。次ぎに
(A液)と(B液)の添加時間および(C液)と(D
液)の添加時間を変更した以外はEMP−1と同様にし
て平均粒径0.64μm、粒径分布の変動係数0.0
7、塩化銀含有率99.5モル%の単分散立方体乳剤E
MP−1Bを得た。
【0093】上記EMP−1に対し、下記化合物を用い
60℃にて最適に化学増感を行った。またEMP−1B
に対しても同様に最適に化学増感した後、増感されたE
MP−1とEMP−1Bを銀量で1:1の割合で混合
し、青感性ハロゲン化銀乳剤(Em−B)を得た。
【0094】 チオ硫酸ナトリウム 0.8mg/モル AgX 塩化金酸 0.5mg/モル AgX 安定剤 STAB−1 3×10-4モル/モル AgX 安定剤 STAB−2 3×10-4モル/モル AgX 安定剤 STAB−3 3×10-4モル/モル AgX 増感色素 BS−1 4×10-4モル/モル AgX 増感色素 BS−2 1×10-4モル/モル AgX (緑感性ハロゲン化銀乳剤の調製)(A液)と(B液)
の添加時間及び(C液)と(D液)の添加時間を変更す
る以外はEMP−1と同様にして平均粒径0.40μ
m、変動係数0.08、塩化銀含有率99.5%の単分
散立方体乳剤EMP−2を得た。次ぎに平均粒径0.5
0μm、変動係数0.08、塩化銀含有率99.5%の
単分散立方体乳剤EMP−2Bを得た。
【0095】上記EMP−2に対し、下記化合物を用い
55℃にて最適に化学増感を行った。またEMP−2B
に対しても同様に最適に化学増感した後、増感されたE
MP−2とEMP−2Bを銀量で1:1の割合で混合
し、緑感性ハロゲン化銀乳剤(Em−G)を得た。
【0096】 チオ硫酸ナトリウム 1.5mg/モル AgX 塩化金酸 1.0mg/モル AgX 安定剤 STAB−1 3×10-4モル/モル AgX 安定剤 STAB−2 3×10-4モル/モル AgX 安定剤 STAB−3 3×10-4モル/モル AgX 増感色素 GS−1 4×10-4モル/モル AgX (赤感性ハロゲン化銀乳剤の調製)(A液)と(B液)
の添加時間及び(C液)と(D液)の添加時間を変更す
る以外はEMP−1と同様にして平均粒径0.40μ
m、変動係数0.08、塩化銀含有率99.5%の単分
散立方体乳剤EMP−3を得た。また平均粒径0.38
μm、変動係数0.08、塩化銀含有率99.5%の単
分散立方体乳剤EMP−3Bを得た。
【0097】上記EMP−3に対し、下記化合物を用い
60℃にて最適に化学増感を行った。またEMP−3B
に対しても同様に最適に化学増感した後、増感されたE
MP−3とEMP−3Bを銀量で1:1の割合で混合し
赤感性ハロゲン化銀乳剤(Em−R)を得た。
【0098】 チオ硫酸ナトリウム 1.8mg/モル AgX 塩化金酸 2.0mg/モル AgX 安定剤 STAB−1 3×10-4モル/モル AgX 安定剤 STAB−2 3×10-4モル/モル AgX 安定剤 STAB−3 3×10-4モル/モル AgX 増感色素 RS−1 1×10-4モル/モル AgX 増感色素 RS−2 1×10-4モル/モル AgX STAB−1:1−(3−アセトアミドフェニル)−5
−メルカプトテトラゾール STAB−2:1−フェニル−5−メルカプトテトラゾ
ール STAB−3:1−(4−エトキシフェニル)−5−メ
ルカプトテトラゾール また赤感光性乳剤には、SS−1をハロゲン化銀1モル
当り2.0×10-3添加した。
【0099】
【化6】
【0100】
【化7】
【0101】このようにしてハロゲン化銀写真感光材料
を作成した。
【0102】各試料は下記現像処理工程で現像処理を行
った。
【0103】 処理工程 処理温度 時間 補充量 発色現像 38.0±0.3℃ 110秒 80cc 漂白定着 35.0±0.5℃ 90秒 120cc 安定化 30〜34℃ 120秒 150cc 乾 燥 60〜80℃ 60秒 現像処理液の組成を下記に示す。
【0104】 発色現像液タンク液及び補充液 タンク液 補充液 純水 800ml 800ml トリエチレンジアミン 2g 3g ジエチレングリコール 10g 10g 臭化カリウム 0.01g − 塩化カリウム 3.5g − 亜硫酸カリウム 0.25g 0.5g N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミドエチル) −3−メチル−4−アミノアニリン硫酸塩 6.0g 10.0g N,N−ジエチルヒドロキシルアミン 6.8g 6.0g トリエタノールアミン 10.0g 10.0g ジエチレントリアミン五酢酸五ナトリウム塩 2.0g 2.0g 蛍光増白剤(4,4′−ジアミノスチルベン ジスルホン酸誘導体) 2.0g 2.5g 炭酸カリウム 30g 30g 水を加えて全量を1リットルとし、タンク液はpH=1
0.10に、補充液はpH=10.60に調整する。
【0105】 漂白定着液タンク液及び補充液 ジエチレントリアミン五酢酸第二鉄アンモニウム2水塩 65g ジエチレントリアミン五酢酸 3g チオ硫酸アンモニウム(70%水溶液) 100ml 2−アミノ−5−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール 2.0g 亜硫酸アンモニウム(40%水溶液) 27.5ml 水を加えて全量を1リットルとし、炭酸カリウム又は氷
酢酸でpH=5.0に調整する。
【0106】 安定化液タンク液及び補充液 o−フェニルフェノール 1.0g 5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン 0.02g 2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン 0.02g ジエチレングリコール 1.0g 蛍光増白剤(チノパールSFP) 2.0g 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 1.8g 塩化ビスマス(45%水溶液) 0.65g 硫酸マグネシウム・7水塩 0.2g PVP 1.0g アンモニア水(水酸化アンモニウム25%水溶液) 2.5g ニトリロ三酢酸・三ナトリウム塩 1.5g 水を加えて全量を1リットルとし、硫酸又はアンモニア
水でpH=7.5に調整する。
【0107】前記ハロゲン化銀写真感光材料に下記のマ
スクフィルター1を使用し、下記の干渉フィルターを使
って青色、緑色、赤色の露光をそれぞれ一回ずつ、合計
3回の露光を行った。
【0108】(マスクフィルター1) シアン部 図5の分光透過率 マゼンタ部 図1の分光透過率 イエロー部 図6の分光透過率 構成 図10のマスクフィルター構成A (干渉フィルター) 青色露光 中心波長470nm 半値巾14.0 緑色露光 中心波長530nm 半値巾14.0 赤色露光 中心波長595nm 半値巾15.0 現像処理を行い、図12に示す様なカラーフィルターを
得た。色度測定領域を用いて青色、緑色、赤色のカラー
バランスを測定したところ、緑色、赤色の両方とも適性
な発色のカラーフィルターを容易に得ることができた。
【0109】現像処理を行った試料のハロゲン化銀感光
材料の上にエポキシ系UV硬化型樹脂を塗布、乾燥し、
UV照射を行い硬化した。この時のエポキシ系UV硬化
型樹脂の膜厚は5μmであった。このようにして本発明
試料1を得た。
【0110】<本発明試料2>本発明試料1のマスクフ
ィルターのマゼンタを図2の分光透過率のマゼンタに代
えた以外は本発明試料1と同様にして本発明試料2を得
た。
【0111】現像処理を行い、色度測定領域を用いて各
色のカラーバランスを測定した結果、青色、緑色の両方
とも適性な発色のカラーフィルターを容易に得ることが
できた。
【0112】<本発明試料3>本発明試料1のマスクフ
ィルターのマゼンタを図3の分光透過率のマゼンタに代
えた以外は本発明試料1と同様にして本発明試料3を得
た。
【0113】現像処理を行い、色度測定領域を用いて各
色を測定した結果、容易に青色、緑色、赤色のカラーバ
ランスの取れたカラーフィルターを容易に得ることがで
きた。
【0114】<比較試料1>本発明試料1のマスクフィ
ルターのマゼンタを図4の分光透過率のマゼンタに代え
た以外は本発明試料1と同じにして比較試料1を得た。
【0115】現像処理を行った結果、カラーフィルター
の青色、赤色の色で適性な発色が得られたが、緑色は分
光透過率が低く、カラーバランスを取ることが困難であ
った。
【0116】<比較試料2>比較試料1の緑色の分光透
過率を高くするように、露光時間を調整した以外は比較
試料1と同じにして比較試料2を得た。
【0117】現像処理を行った結果、カラーフィルター
の緑色は適性な発色で分光透過率も高いものが得られた
が、青色はマゼンタが強い青色になり、赤色はイエロー
が強い赤色になり、カラーフィルターとしてカラーバラ
ンスを取ることが困難であった。
【0118】<比較試料3>本発明試料1のマスクフィ
ルターを図7のフォトマスク1に代え、赤色部分を青色
と緑色の干渉フィルターを使い、2回露光を行った。次
に図7のフォトマスク1を図8のフォトマスク2に代え
た。この時、位置合わせマークを使って位置合わせを行
った。緑色部分を青色と赤色の干渉フィルターを使い、
2回露光を行った。次に図8のフォトマスク2を図9の
フォトマスク3に代えた。この時も位置合わせマークを
使って位置合わせを行った。青色部分を緑色と赤色の干
渉フィルターを使い、2回露光を行った。このようにし
て合計6回の露光を行った以外は本発明試料1と同じに
して比較試料3を得た。
【0119】現像処理を行った結果、カラーフィルター
の青色、緑色、赤色のすべての色で適性な発色が得られ
たが、画素精度が悪く、カラーフィルターとして使用で
きなかった。
【0120】<本発明試料4>本発明試料3のマスクフ
ィルターの構成をマスクフィルター構成Aから図11に
示すマスクフィルター構成Bに代えた以外は本発明試料
1と同じにして本発明試料4を得た。
【0121】現像処理を行い、カラーバランスの取れた
カラーフィルターを得ることができた。
【0122】しかしながら、本発明試料1〜3の色度測
定領域のあるフィルター構成Aを用いた方が容易にカラ
ーバランスを評価することができる点で好ましい。
【0123】以上の結果から次のことが言える。
【0124】比較試料1、2から図4の分光透過率のマ
ゼンタをマスクフィルターに使用すると青色、赤色の適
性な発色が得られた場合は、緑色の分光透過率が低くな
り、緑色の分光透過率を高くするように露光条件を調整
すると青色、赤色の色が悪くなり、緑色と赤色や青色の
色と分光透過率の両立が困難であることがわかる。
【0125】本発明試料1から図1の分光透過率のマゼ
ンタをマスクフィルターに使用し、露光波長を調整する
ことにより、緑色と赤色の両立が可能になることがわか
る。
【0126】本発明試料2から図2の分光透過率のマゼ
ンタをマスクフィルターに使用し、露光波長を調整する
ことにより、緑色と青色の両立が可能になることがわか
る。
【0127】本発明試料3から図3の分光透過率のマゼ
ンタをマスクフィルターに使用すると緑色、赤色、青色
の全てで色調と分光透過率のバランスの良好なカラーフ
ィルターを得られることがわかる。
【0128】比較試料3からフォトマスクを使用した露
光方法では、露光回数も6回と多く、フォトマスクを変
更するときの位置合わせ精度のために画素ズレが発生
し、生産性、性能ともにカラーフィルターとして好まし
くないことがわかる。
【0129】本発明試料4からマスクフィルターに色度
測定用の領域がないと、通常の分光光度計による測定が
困難であり、現像条件や乳剤ロットバラツキにより露光
条件を調整しなくてはならないハロゲン化銀写真感光材
料を使用する場合は、マスクフィルターに色度測定領域
がある方が好ましいことがわかる。
【0130】
【発明の効果】色調に優れ、分光透過率にも優れ、且つ
画素精度に優れたカラーフィルターを簡易に能率的に製
造することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】マスクフィルターのピクセルパターンのマゼン
タ部の短波長側に傾斜を持つ分光透過率曲線を示す図。
【図2】マスクフィルターのピクセルパターンのマゼン
タ部の長波長側に傾斜を持つ分光透過率曲線を示す図。
【図3】マスクフィルターのピクセルパターンのマゼン
タ部の短波長側と長波長側に傾斜を持つ分光透過率曲線
を示す図。
【図4】マスクフィルターのピクセルパターンのマゼン
タ部の短波長側及び長波長側も殆ど傾斜を持たない分光
透過率曲線を示す図。
【図5】マスクフィルターのピクセルパターンのシアン
部の分光透過率曲線を示す図。
【図6】マスクフィルターのピクセルパターンのイエロ
ー部の分光透過率曲線を示す図。
【図7】フォトマスク1のパターンを示す図。
【図8】フォトマスク2のパターンを示す図。
【図9】フォトマスク3のパターンを示す図。
【図10】色度測定領域を有するマスクフィルターを示
す図。
【図11】色度測定領域の無いマスクフィルターを示す
図。
【図12】色度測定領域を有するカラーフィルターを示
す図。
【符号の説明】
1 フォトマスクのフレーム遮光部 2 フォトマスクのピクセルパターン遮光部 3 位置合わせマーク

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明支持体上に感光性ハロゲン化銀乳剤
    層を有するハロゲン化銀写真感光材料をパターン露光
    し、現像主薬及び少なくとも1種のカプラーの存在下に
    発色現像して、青色、緑色、赤色のピクセルパターンを
    有するカラーフィルターの製造方法において、パターン
    露光を行うためのマスクフィルターのマゼンタ色のピク
    セルパターンが400〜450nmの分光透過率のピー
    ク波長の分光透過率を1としたときの475nmにおけ
    る分光透過率が0.7〜0.3であることを特徴とする
    カラーフィルターの製造方法。
  2. 【請求項2】 透明支持体上に感光性ハロゲン化銀乳剤
    層を有するハロゲン化銀写真感光材料をパターン露光
    し、現像主薬及び少なくとも1種のカプラーの存在下に
    発色現像して、青色、緑色、赤色のピクセルパターンを
    有するカラーフィルターの製造方法において、パターン
    露光を行うためのマスクフィルターのマゼンタ色のピク
    セルパターンが630〜700nmの分光透過率のピー
    ク波長の分光透過率を1としたときの610nmにおけ
    る分光透過率が0.7〜0.3であることを特徴とする
    カラーフィルターの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1及び請求項2の両方を満足する
    マスクフィルターであることを特徴とするカラーフィル
    ターの製造方法。
  4. 【請求項4】 透明支持体上に感光性ハロゲン化銀乳剤
    層を有するハロゲン化銀写真感光材料をパターン露光
    し、現像主薬及び少なくとも1種のカプラーの存在下に
    発色現像して、青色、緑色、赤色のピクセルパターンを
    有するカラーフィルターの製造方法に用いる、パターン
    露光を行うためのマスクフィルターがイエロー、マゼン
    タ、シアン、クリアの少なくとも1つの色度測定領域を
    持つことを特徴とするマスクフィルター。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の製
    造方法により得られたカラーフィルター。
JP28850097A 1997-10-21 1997-10-21 カラーフィルターの製造方法、それに用いるマスクフィルター及びそれにより得られるカラーフィルター Pending JPH11125711A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011503670A (ja) * 2007-11-20 2011-01-27 イーストマン コダック カンパニー ディスプレイ回路を製造するための多色マスク方法

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