JPH11124470A - ゴム混合物およびゴム組成物 - Google Patents
ゴム混合物およびゴム組成物Info
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- JPH11124470A JPH11124470A JP10234763A JP23476398A JPH11124470A JP H11124470 A JPH11124470 A JP H11124470A JP 10234763 A JP10234763 A JP 10234763A JP 23476398 A JP23476398 A JP 23476398A JP H11124470 A JPH11124470 A JP H11124470A
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Abstract
がら、ウェットスキッド製造及びアイススキッド性能が
大きく向上するタイヤに好適なゴム組成物、および該ゴ
ム組成物のゴム成分として使用可能なゴム混合物を提供
する。 【解決手段】 トルエン中30℃で測定した固有粘度
[η]が3.0〜7.0で且つシス−1,4−構造含有
率が80%以上のポリブタジエンを主成分とする高分子
量ポリブタジエン(A)30重量%以上70重量%未満
と、トルエン中30℃で測定した固有粘度[η]が0.
1〜0.5のポリブタジエンを主成分とする低分子量ポ
リブタジエン(B)30重量%より多く70重量%以下
とからなるポリブタジエンゴム混合物(A)+(B)、
及び上記(A)及び(B)成分以外のジエン系ゴム
(C)からなるゴム混合物(A)+(B)+(C)で、
ゴム混合物(A)+(B)+(C)の合計重量に対し
て、ポリブタジエンゴム混合物(A)+(B)を35〜
95重量%含有するゴム混合物により目的達成。
Description
として好適なゴム混合物およびゴム組成物に関する。
おける制動性能(ウェットスキッド性能)や操縦性を重
視するために、タイヤトレッド用ゴム組成物として比較
的高いガラス転移温度を示すスチレン−ブタジエン共重
合体を主とするゴム組成物が使用されている。一方、冬
期用タイヤでは、氷上及び雪上における制動性能(アイ
ススキッド性能)を重視するために、主としてガラス転
移温度の低いポリブタジエンゴムないし天然ゴムが使用
されている。
ドゴムの高ヒステリシスロス化を図ることにより、路面
との摩擦力を高めることが重要である。すなわち、路面
と摩擦しているトレッド表面は、路面の微細な凹凸によ
って高速度の変形を受けており、この周期的変形過程に
おいて生じるヒステリシスロスによって生じるエネルギ
ー散逸が大きいほど、摩擦力は大きくなる。摩擦面での
変形は極めて高速であるため、ウィリアムス−ランデル
−フェリ−の温度時間換算則により、タイヤ使用温度よ
りも低い温度で測定されたヒステリシスロスに依存する
ことが知られている。特に、ヒステリシスロスの尺度で
あるtanδ(損失係数)の0℃付近での値とタイヤの
摩擦係数は良い相関関係を示す。
レッドゴムの低温下(−20℃付近)における高柔軟性
化を図ることによって、路面との摩擦係数を高めること
が重要である。低温下ではゴムの弾性率が上昇して路面
の凹凸に追従できなくなり、また、凍結路面では通常の
路面に比べて表面の凹凸が少ないため、トレッド表面の
変形が少なくなりゴムと路面との間で生じるエネルギー
散逸(tanδ)のアイススキッド性能への寄与は小さ
くなる。低温下では、トレッド表面と路面の真実接触面
積を増大させる必要があり、−20℃付近の貯蔵弾性率
E′を低下させること(低弾性率化)がより重要とな
る。上記ウェットスキッド性能とアイススキッド性能が
より向上し、さらには耐摩耗性を十分に満足できるタイ
ヤトレッド用ゴム組成物が求められている。
有粘度[η]が3.0〜6.0で、且つ、シス−1,4
−構造のポリブタジエンを主成分とする高分子量ポリブ
タジエン70〜30重量%と、固有粘度[η]が0.6
〜1.4で且つシス−1,4−構造のポリブタジエンを
主成分とする低分子量ポリブタジエン30〜70重量%
とからなる耐衝撃性ポリスチレン系樹脂のゴム成分とし
て好適なポリブタジエンゴム組成物が開示されている
が、タイヤ用途については何ら記載されていない。
は、固有粘度[η]が3.0〜7.0で且つシス−1,
4−構造率が80%以上のポリブタジエンを主成分とす
る高分子量ポリブタジエン80〜30重量%と、固有粘
度[η]が0.5〜1.4で且つシス−1,4−構造率
が80%未満のポリブタジエンを主成分とする低分子量
ポリブタジエン20〜70重量%とからなる耐衝撃性ポ
リスチレン系樹脂のゴム成分として好適なポリブタジエ
ンゴム組成物が開示されているが、タイヤ用途について
は何ら記載されていない。
固有粘度[η]が1.5〜20で、且つ、シス−1,4
−構造率が85%以上の高分子量ポリブタジエン70〜
95重量%と、固有粘度[η]が0.35〜0.75の
低分子量ポリブタジエン30〜5重量%とからなるゴム
組成物が開示されている。
子量ポリブタジエン、特定の低分子量ポリブタジエン、
及び他のジエン系ゴムからなるゴム組成物であって、従
来のポリブタジエンの耐摩耗性を維持しながら、ウェッ
トスキッド性能及びアイススキッド性能が大きく向上す
るタイヤに好適なゴム混合物およびゴム組成物を提供す
ることを目的とする。
ン中30℃で測定した固有粘度[η]が3.0〜7.0
で且つシス−1,4−構造含有率が80%以上のポリブ
タジエンを主成分とする高分子量ポリブタジエン(A)
30重量%以上70重量%未満と、トルエン中30℃で
測定した固有粘度[η]が0.1〜0.5のポリブタジ
エンを主成分とする低分子量ポリブタジエン(B)30
重量%より多く70重量%以下と、からなるポリブタジ
エンゴム混合物(A)+(B)、及び、上記(A)及び
(B)成分以外のジエン系ゴム(C)、からなるゴム混
合物(A)+(B)+(C)であって、該ゴム混合物
(A)+(B)+(C)の合計重量に対して、ポリブタ
ジエンゴム混合物(A)+(B)を35〜95重量%含
有することを特徴とするゴム混合物、が提供される。
ョンクロマトグラフィ(GPC)で測定した重量平均分
子量(Mw)が70万〜300万で且つシス−1,4−
構造含有率が80%以上のポリブタジエンを主成分とす
る高分子量ポリブタジエン(A)30重量%以上70重
量%未満と、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
(GPC)で測定した重量平均分子量(Mw)が5千〜
7万のポリブタジエンを主成分とする低分子量ポリブタ
ジエン(B)30重量%より多く70重量%以下と、か
らなるポリブタジエンゴム混合物(A)+(B)、及
び、上記(A)及び(B)成分以外のジエン系ゴム
(C)からなるゴム混合物(A)+(B)+(C)であ
って、該ゴム混合物(A)+(B)+(C)の合計重量
に対して、ポリブタジエンゴム混合物(A)+(B)を
35〜95重量%含有することを特徴とするゴム混合
物、が提供される。
エンゴム混合物(A)+(B)、及び、上記(A)及び
(B)成分以外のジエン系ゴム(C)、からなるゴム混
合物(A)+(B)+(C)であって、該ゴム混合物
(A)+(B)+(C)の合計重量に対して、ポリブタ
ジエンゴム混合物(A)+(B)を35〜95重量%含
有し、上記(A)及び(B)成分以外のジエン系ゴム
(C)成分の、ゴム混合物(A)+(B)+(C)中に
おけるガラス転移温度(Tg℃)が当該(C)成分単独
の場合のガラス転移温度(Tg0℃)に対して次の関係を
満たすことを特徴とするゴム混合物: Tg0−15≦Tg≦Tg0−1.5(℃) が提供される。
効量のゴム用各種添加剤よりなるゴム組成物が提供され
る。
に詳細に説明する。ポリブタジエンゴム混合物の(A)
成分である高分子量ポリブタジエンのトルエン中30℃
で測定した固有粘度[η]は、3.0〜7.0であり、
好ましくは3.5〜6.0である。また、(A)成分の
ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)で測定
した重量平均分子量(Mw)が70万〜300万であ
り、好ましくは110万〜200万である。固有粘度
[η]または重量平均分子量(Mw)が上記範囲より大
きい高分子量ポリブタジエンは工業的生産が困難であ
る。固有粘度[η]または重量平均分子量(Mw)が上
記範囲より小さいと、耐摩耗性が維持できない。(A)
成分のシス−1,4−構造含有率は80%以上であり、
好ましくは85%以上であり、より好ましくは85〜9
8%である。
小さいと、アイススキッド性能の改良効果が十分でな
く、また、耐摩耗性が維持できない。
ある低分子量ポリブタジエンのトルエン中30℃で測定
した固有粘度[η]は、0.1〜0.5であり、好まし
くは0.1〜0.4であり、さらに好ましくは0.1以
上0.3未満であり、特に好ましくは0.1〜0.25
である。また、(B)成分はゲルパーミエーションクロ
マトグラフィ(GPC)で測定した重量平均分子量(M
w)が5千〜7万であり、好ましくは5千〜6万であ
り、さらに好ましくは5千以上3万未満であり、特に好
ましくは5千〜2.5万であり、最も好ましくは1万〜
2.5万である。
w)が上記範囲より大きいと、ウェットスキッド性能及
びアイススキッド性能の向上が十分でなく、また、耐摩
耗性が改良できない。固有粘度[η]または重量平均分
子量(Mw)が上記範囲より小さいポリブタジエンゴム
は、工業的生産が困難であり好ましくない。
高分子量ポリブタジエンと(B)成分の低分子量ポリブ
タジエンとの混合割合は、(A)成分が30重量%以上
70重量%未満、好ましくは40重量%以上70重量%
未満であり、(B)成分が30重量%より多く70重量
%以下、好ましくは30重量%より多く60重量%以下
である。(A)成分の割合が上記範囲よりも大きいと、
加工性が低下し、ウェットスキッド性能及びアイススキ
ッド性能の改良効果が小さい。(A)成分の割合が上記
範囲よりも小さいと、ポリブタジエンゴム混合物の粘度
が小さくなりすぎて、好ましくない。
子量ポリブタジエン(A)成分と低分子量ポリブタジエ
ン(B)成分とを各々別々に重合後、ブレンドして製造
することができる。(A)成分と(B)成分は、溶液の
状態でブレンドしてもよく、また、脱溶媒したものを混
練してブレンドしてもよい。
例えばコバルトオクトエート(Co・Oct)などのコ
バルト化合物とジエチルアルミニウムモノクロライド
(AlEt2Cl)などの有機アルミニウム化合物とH2
Oからなる触媒を用いて製造することができる。
ンは、例えば、ニッケルナフテート(Ni・naph)
などのニッケル化合物とAlEt2Clなどの有機アル
ミニウム化合物とH2Oからなる触媒、リチウム系触媒
などを用いて製造できる。
の固有粘度[η]又はシス−1,4−構造含有率が範囲
外であるポリブタジエンを、必要に応じて50重量%未
満において含有してもよい。
(A)及び(B)成分以外のジエン系ゴムとしては、例
えば、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、乳
化重合若しくは溶液重合スチレン−ブタジエンゴムなど
を用いることができる。
(B)+(C)の合計重量に対して、ポリブタジエンゴ
ム混合物(A)+(B)を35〜95重量%、好ましく
は40〜80重量%含有する。さらに、ウェットスキッ
ド性能およびアイススキッド性能の間のバランスを取り
つつ、両者を所望の水準とするには、ゴム混合物中の
(A)及び(B)成分以外のジエン系ゴムのゴム混合物
(A)+(B)+(C)中におけるガラス転移温度(T
g℃)が当該(A)及び(B)成分以外のジエン系ゴム
単独の場合のガラス転移温度(Tg0℃)に対して次の関
係を充足することが好ましくい。 Tg0−15≦Tg≦Tg0−1.5(℃) さらには、次の関係を充足することが好ましい。 Tg0−10≦Tg≦Tg0−3(℃) また、該(A)及び(B)成分以外のジエン系ゴム
(C)の相構造部分がその内部に低分子量ポリブタジエ
ン成分(B)を5〜1000重量%、好ましくは5〜2
00重量%、より好ましくは5〜25重量%含有するよ
うに配合量を調整して配合する。
上記の範囲内に於いて配合することにより、その理由は
定かではないが、成分(B)が成分(C)に吸蔵され
る。かくして、ウェットスキッド性能、アイススキッド
性能を向上させることができる。勿論、上記の範囲外に
おいては、成分(B)が成分(C)に所望とする量まで
吸蔵されないことがあり、その結果目的とするウェット
スキッド性能、アイススキッド性能が充分には発揮され
ないことがあるので好ましくない。上記のゴム混合物の
各成分は、通常行われているバンバリー、ロールなどの
混練時に混合されても良いし、重合後の溶液状態のまま
で予め混合、乾燥されたものを使用してもよい。
所望量の加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、充填剤、プ
ロセスオイル、亜鉛華、ステアリン酸など、通常ゴム業
界で用いられるゴム用各種添加物と混合することにより
得られる。
黄、有機過酸化物、樹脂加硫剤、酸化マグネシウムなど
の金属酸化物などが用いられる。
例えばアルデヒド類、アンモニア類、アミン類、グアニ
ジン類、チオウレア類、チアゾール類、チウラム類、ジ
チオカーバメイト類、キサンテート類などが用いられ
る。
ク、ホワイトカーボン、活性化炭酸カルシウム、超微粒
子珪酸マグネシウム、ハイスチレン樹脂、フェノール樹
脂、リグニン、変性メラミン樹脂、クマロンインデン樹
脂及び石油樹脂などの補強剤、炭酸カルシウム、塩基性
炭酸マグネシウム、クレー、リサージュ、珪藻土、再生
ゴム及び粉末ゴムなどが挙げられる。
イミダゾール系、アミン系、フェノール系、硫黄系及び
燐系などが挙げられる。
フテン系、パラフィン系のいずれを用いてもよい。
硫ゴム組成物は、その改良されたウェットスキッド性
能、アイススキッド性能及び耐摩耗性を生かして、スタ
ッドレスタイヤ、スノータイヤ及びオールシーズンタイ
ヤ等のタイヤ用途、また大型タイヤ用途にも適用可能で
ある。さらに、タイヤ以外にも、自動車部品、防振ゴ
ム、工業用品等の用途にも使用できる。
く説明するが、本発明はこれらの実施例に限られるもの
ではない。
いて下記の方法により行った。 (1)粘弾性特性(0℃、tanδ) 粘弾性スペクトロメーター(レオメトリックス社製)を
用いて、温度0℃、動的歪み±2%、周波数10Hzの
条件で測定した。比較例1の数値を100とした指数で
表示し、数値が大きいほどウェットスキッド性能に優れ
ていることを示す。
nδ:E’) 粘弾性スペクトロメーター(レオメトリックス社製)を
用いて、温度−20℃、動的歪み±2%、周波数10H
zの条件で測定した。比較例1の数値を100とした指
数で表示し、数値が小さいほどアイススキッド性能に優
れていることを示す。
て、温度30℃、スリップ率20%の条件で測定した。
比較例1の数値を100とした指数で表示し、数値が大
きいほど耐摩耗性に優れていることを示す。
ジエン系ゴム成分(C)のガラス温度低下(Tg−
Tg0) 粘弾性スペクトロメーター(レオメトリックス社製)を
用いて、動的歪み±0.05%、周波数10Hzの条件
で(A)成分および(B)成分以外のジエン系ゴム成分
(C)のガラス温度Tgを表すtanδのピーク温度を
測定し、次の関係式(1)より(A)成分および(B)
成分以外のジエン系ゴム成分(C)のガラス温度Tgの
低下を算出した。(各ゴム混合物中の(A)成分および
(B)成分以外のジエン系ゴム成分(C)のTg−比較
例8のTg0)
ジエン系ゴム成分(C)の相構造部分に吸蔵される低分
子量ポリブタジエン成分(B)の割合の測定方法 粘弾性スペクトロメーター(レオメトリックス社製)を
もちいて、動的歪み±0.05%、周波数10Hzの条
件で、比較例8で使用した宇部興産製ポリブタジエンゴ
ム(以下BRという。)と天然ゴム((A)成分およ
び(B)成分以外のジエン系ゴム成分(C:以下単にN
Rという)の配合割合BR/NRを90:10〜1
0:90に変化させたときのNRのtanδのピーク温
度を測定し、NRについての配合割合とtanδのピー
ク値を予め次式(2)で関係付けて置く。 NRのtanδのピーク値=0.009+0.0105
×NRの全ゴム成分に対する割合
(B)がNRの相構造部分に吸蔵されたときに示される
NRのtanδのピーク値は、仕込みのNRと、吸蔵さ
れる低分子量ポリブタジエン成分(B)の合計配合割合
に対応するtanδのピーク値となることを利用して、
(A)成分および(B)成分以外のジエン系ゴム成分
(C)の相構造部分に吸蔵される低分子量ポリブタジエ
ン成分(B)の割合を以下の方法により算出する。先
ず、NRのtanδのピーク値を上記式(2)に代入し
てNRの配合割合を算出する。ついで、次の関係式より
NRの相構造部分に吸蔵される低分子量ポリブタジエン
成分(B)の割合を算出する。 (NRの配合割合−仕込みのNR配合割合)÷仕込みの
NR配合割合
て、窒素置換した撹拌機付1.5リッター(L)のオー
トクレーブにベンゼン(BZ)及び1,3−ブタジエン
(BD)を仕込んで攪拌する。水を添加して溶解し、シ
クロオクタジエン(COD)、ジエチルアルミニウムモ
ノクロライド(DEAC)を加え、60℃に昇温して、
オクテン酸コバルト(Co・oct)を添加して、60
℃で30分間重合を行なった。重合反応終了後、重合溶
液に少量の2,6−ジターシャリーブチルパラクレゾー
ルを含むメタノール5mLを注入して重合を停止させ、
放圧後、重合溶液を取り出し、真空乾燥してポリブタジ
エンを得た。得られたポリブタジエンの分析結果を表2
に示す。
て、窒素置換した撹拌機付2.0Lのオートクレーブに
ベンゼン及び1,3−ブタジエンを仕込んで攪拌する。
n−ブチルリチウム(n−BuLi)を加え、60分間
重合した。その間、70℃まで徐々に昇温させ、重合反
応終了まで同温度に保持した。重合反応終了後、重合溶
液に少量の2,6−ジターシャリーブチルパラクレゾー
ルを含むメタノール5mLを注入して重合を停止させ、
放圧後、重合溶液を取り出し、真空乾燥してポリブタジ
エンを得た。得られたポリブタジエンの分析結果を表2
に示す。
ン)の製造 試料5〜8については、表3の重合条件に従って、窒素
置換した撹拌機付1.5Lのオートクレーブにベンゼン
及び1,3−ブタジエンを仕込んで攪拌する。水を添加
して溶解し、ジエチルアルミニウムモノクロライドを加
え80℃に昇温して、オクテン酸ニッケル(Ni・oc
t)を添加して、80℃で30分間重合を行なった。重
合反応終了後、重合溶液に少量の2,6−ジターシャリ
ーブチルパラクレゾールを含むメタノール5mLを注入
して重合を停止させ、放圧後、重合溶液を取り出し、真
空乾燥してポリブタジエンを得た。得られたポリブタジ
エンの分析結果を表4に示す。
に従って、窒素置換した撹拌機付2.0Lのオートクレ
ーブにベンゼン及び1,3−ブタジエンを仕込んで攪拌
する。n−ブチルリチウムを加え、60分間重合した。
その間、70℃まで徐々に昇温させ、重合反応終了まで
同温度に保持した。重合反応終了後、重合溶液に少量の
2,6−ジターシャリーブチルパラクレゾールを含むメ
タノール5mLを注入して重合を停止させ、放圧後、重
合溶液を取り出し、真空乾燥してポリブタジエンを得
た。得られたポリブタジエンの分析結果を表4に示す。
料、(B)成分ポリブタジエン試料の中から、各々1種
づつ選び、表5に示した混合割合でヘキサン溶液ブレン
ドした。溶媒を除去乾燥し、ポリブタジエンゴム混合物
を得た。
収スペクトル分析を行うことによって得た。シス740
cm-1 、トランス967cm-1 、ビニル910cm-1
の吸収強度比からミクロ構造を算出した。固有粘度
[η]は、トルエン溶液で30℃の温度で測定した。M
w及びMw/Mnは、ゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィ(GPC)で測定されるポリスチレン換算の重量
平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)から求め
た。
記のポリブタジエンゴム混合物を表6〜9に示す配合処
方により混練して得られるゴム組成物を用いて、常法に
従って試験片を成形加硫し、それらの粘弾性特性値、及
び耐摩耗性評価を行ない、その結果を表6〜9に示し
た。表中の配合処方は重量部で示してある。表中の配合
剤は下記のものを用いた。 (a)BR・・・表5に示したポリブタジエンゴム組
成物 (b)BR・・・宇部興産(株)製ポリブタジエンゴ
ム“UBEPOL−BR150L” (c)NR・・・天然ゴム RSS 3 号
る典型的な既存のポリブタジエンゴムを用いた比較例1
を標準として他の実施例及び比較例の評価をした。実施
例1〜8は本発明例を示し、表6〜7に示すように、比
較例1と比べて、耐摩耗性は同等若しくは大きく改良さ
れており、またウェットスキッド性能とアイススキッド
性能も向上している。実施例2と実施例3を比較する
と、低分子量ポリブタジエン((B)成分)の[η]が
0.3から0.2に低下すると、耐摩耗性、ウェットス
キッド性能、アイススキッド性能といった各性能が大き
く向上している。実施例7と実施例8の比較からも同じ
傾向が見られる。比較例2および3においては、Tg−
Tg0で表される(A)成分および(B)成分以外のジエ
ン系ゴム成分(C)のガラス温度の低下は認められるの
で、ウェットスキッド性能とアイススキッド性能の向上
は認められる。しかし、成分(A)のシス含有率または
固有温度は、本発明において規定する範囲外であるため
に、耐摩耗性においては本発明の要求水準を満たしてい
ないことが分かる。
特定の高分子量ポリブタジエン、特定の低分子量ポリブ
タジエン及び他のジエン系ゴムからなり、耐摩耗性、ウ
ェットスキッド性能及びアイススキッド性能に優れたタ
イヤ用として好適なゴム組成物を提供することができ
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 トルエン中30℃で測定した固有粘度
[η]が3.0〜7.0で且つシス−1,4−構造含有
率が80%以上のポリブタジエンを主成分とする高分子
量ポリブタジエン(A)30重量%以上70重量%未満
と、 トルエン中30℃で測定した固有粘度[η]が0.1〜
0.5のポリブタジエンを主成分とする低分子量ポリブ
タジエン(B)30重量%より多く70重量%以下と、
からなるポリブタジエンゴム混合物(A)+(B)、及
び、 上記(A)及び(B)成分以外のジエン系ゴム(C)か
らなるゴム混合物(A)+(B)+(C)であって、 該ゴム混合物(A)+(B)+(C)の合計重量に対し
て、ポリブタジエンゴム混合物(A)+(B)を35〜
95重量%含有することを特徴とするゴム混合物。 - 【請求項2】 ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
(GPC)で測定した重量平均分子量(Mw)が70万
〜300万で且つシス−1,4−構造含有率が80%以
上のポリブタジエンを主成分とする高分子量ポリブタジ
エン(A)30重量%以上70重量%未満と、 ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)で測
定した重量平均分子量(Mw)が5千〜7万のポリブタ
ジエンを主成分とする低分子量ポリブタジエン(B)3
0重量%より多く70重量%以下と、からなるポリブタ
ジエンゴム混合物(A)+(B)、及び、 上記(A)及び(B)成分以外のジエン系ゴム(C)、
からなるゴム混合物(A)+(B)+(C)であって、 該ゴム組成物(A)+(B)+(C)の合計重量に対し
て、ポリブタジエンゴム混合物(A)+(B)を35〜
95重量%含有することを特徴とするゴム混合物。 - 【請求項3】 上記(A)及び(B)成分以外のジエン
系ゴム(C)成分の、ゴム混合物(A)+(B)+
(C)中におけるガラス転移温度(Tg℃)が当該
(C)成分単独の場合のガラス転移温度(Tg0℃)に対
して次の関係を満たすことを特徴とする請求項1または
2に記載のゴム混合物。 Tg0−15≦Tg≦Tg0−1.5(℃) - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載のゴ
ム混合物と有効量のゴム用各種添加剤よりなることを特
徴とするゴム組成物。
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1998
- 1998-08-20 JP JP23476398A patent/JP3933796B2/ja not_active Expired - Lifetime
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