JPH11116541A - アシル化ペプチド類の製造方法 - Google Patents

アシル化ペプチド類の製造方法

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JPH11116541A
JPH11116541A JP28189397A JP28189397A JPH11116541A JP H11116541 A JPH11116541 A JP H11116541A JP 28189397 A JP28189397 A JP 28189397A JP 28189397 A JP28189397 A JP 28189397A JP H11116541 A JPH11116541 A JP H11116541A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の方法に比べて副生成物や臭気成分が混
入しにくく、トイレタリー製品等に配合される界面活性
剤として好適なアシル化ペプチド類の製造方法の提供。 【解決手段】 蛋白質又は蛋白質加水分解物をアシル化
剤によってアシル化した後の任意の段階で、アシル化ペ
プチド類を含有する反応混合物にプロピレングリコール
を添加し、その後、減圧脱気することを特徴とするアシ
ル化ペプチド類の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアシル化ペプチド類
の製造方法に関する。さらに詳しくは、従来の方法に比
べて副生成物や臭気成分が混入しにくく、トイレタリー
製品等に配合される界面活性剤として好適なアシル化ペ
プチド類の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アシル化ペプチド類は古くから知られて
いるアニオン性界面活性剤である。アシル化ペプチドは
動植物由来の蛋白質を原料としていることから安全性が
高く、皮膚刺激性が少ないので、シャンプー、ヘアコン
ディショナー等のトイレタリー製品や化粧品等に使用さ
れている。特に、近年の自然指向・天然物指向から需要
が高まっているといわれている。
【0003】アシル化ペプチドの製造方法は古くから検
討されている。一般に、アシル化ペプチドの製造は、 1)原料蛋白質を加水分解する工程; 2)加水分解させたペプチドをアシル化する工程; 3)アシル化したペプチドを精製し、中和する工程; を経て製造される。
【0004】しかし、アシル化ペプチド類は蛋白質とい
う天然の素材を直接原料としているので、製造上様々な
問題点を有している。例えば、蛋白質中の窒素成分は臭
気の原因となるので、これらの臭気成分は最終製品から
は完全に除去されていなければならない。又、アシル化
剤として好まれて使用される脂肪酸ハライドは反応性が
高いため、溶媒中にアルコール等が存在するとそれと反
応して副生成物を生成する原因となる。又、未反応のま
ま存在すると、後の中和工程で中和剤と反応して石鹸等
を生成する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような不純物など
を除去するためには、従来から減圧脱気やろ過、水洗、
溶媒洗浄、酸性化した後に水洗する等の他の工業製品に
おいても使用される精製工程が採用されていたが、原料
に蛋白質を使用するアシル化ペプチド類の精製方法とし
ては十分な方法とは言えなかった。アシル化ペプチド類
は主に人体に直接触れるトイレタリー製品に配合される
ので、副生成物の生成や臭気成分の混入は極力避けねば
製品としての価値がなくなってしまう。従って、本発明
の目的は、従来の方法に比べて副生成物や臭気成分が混
入しにくく、トイレタリー製品等に配合される界面活性
剤として好適なアシル化ペプチド類の製造方法を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、蛋白質又
は蛋白質加水分解物をアシル化剤によってアシル化した
後の任意の段階で、アシル化ペプチド類を含有する反応
混合物にプロピレングリコールを添加し、その後、減圧
脱気することを特徴とする下記の一般式(1)
【0007】
【化2】
【0008】(式中、R1は炭化水素基を表わし、R2
アミノ酸側鎖を表わし、Mは水素原子、金属原子又はア
ンモニウムを表わし、nは1以上の数を表わす。)で表
わされるアシル化ペプチド類の製造方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法の原料である蛋
白質としては例えば、まゆ、まゆ屑、生糸、生糸屑等に
由来するシルク、骨、軟骨、腱、筋膜、皮膚、魚鱗等に
由来するコラーゲン、コラーゲンから誘導されるゼラチ
ン、獣毛、毛髪、羽毛、爪、角、蹄、鱗等に由来するケ
ラチン、絹フィブロイン、牛乳、やぎ乳、人乳等に由来
するカゼイン、アルブミン、グロブリン、植物性蛋白等
が挙げられる。植物性蛋白としては、米、コメヌカ、小
麦、はと麦、ライ麦、大麦、燕麦、トウモロコシ、大
豆、アーモンド、ナッツ、ごま、落花生、そば、わか
め、あまのり、いわのり、かわのり、まつも等が挙げら
れる。又、これらの動物性蛋白又は植物性蛋白の部分加
水分解物であってもよい。
【0010】上記の蛋白質は、通常加水分解処理された
ものがアシル化ペプチド類の原料として使用される。蛋
白質を加水分解処理する場合は、酸を使用する方法、ア
ルカリを使用する方法及び酵素を使用する方法が好まし
い。酸を使用する方法においては、酸及び水の存在下、
常圧下又は加圧下、40〜120℃程度で2〜24時間
程度処理すれば蛋白質加水分解物が得られる。酸として
は例えば、塩酸、硫酸、リン酸、硝酸、臭化水素酸、ギ
酸、酢酸等を使用することができる。アルカリを使用す
る方法においては、アルカリ及び水の存在下、常圧で室
温〜100℃程度で30分〜24時間程度処理すれば蛋
白質加水分解物が得られる。アルカリとしては例えば、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、
水酸化バリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸
水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、トリエチルアミ
ン、ピリジン等を使用することができ、特に水酸化ナト
リウム又は水酸化カリウムが好ましい。酵素を使用する
方法においては、酵素及び水の存在下、常圧で室温〜4
5℃程度で3〜24時間程度処理すれば得ることができ
る。酵素としては例えば、ペプシン、プロクターゼ、パ
パイン、ブロメライン、サーモライシン、トリプシン、
プロナーゼ、キモトリプシン、スブリチン、スタフイロ
コカスプロテアーゼなどを使用することができる。又、
酵素を使用して蛋白質を加水分解する場合は、系内を酵
素の最適pHに調整することが好ましい。pHを調整す
るためには酢酸/酢酸ナトリウム緩衝液、リン酸緩衝液
などの緩衝液や、酸又はアルカリ等によって調整するこ
とが好ましい。
【0011】上記加水分解処理を行うと、原料として使
用した蛋白質は低分子量のポリペプチドに分解される。
該ポリペプチドの分子量は、上記加水分解処理の反応条
件、例えば酸、酵素又はアルカリの量、水の量、処理時
間、処理温度等を制御することにより制御することが可
能である。本発明の製造方法によって得られたアシル化
ペプチド類を界面活性剤として使用する場合は、ポリペ
プチドの平均分子量を150〜2,000に調整するこ
とが好ましい。尚、ポリペプチドの重合度nは1(完全
に加水分解した場合)以上である。
【0012】一般式(1)において、R2はアミノ酸側
鎖である。アミノ酸としては例えばグリシン、アラニ
ン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、スレオ
ニン、システイン、シスチン、メチオニン、アスパラギ
ン、アスパラギン酸、グルタミン、グルタミン酸、リシ
ン、アルギニン、フェニルアラニン、チロシン、ヒスチ
ジン、トリプトファン、プロリン、ヒドロキシプロリン
等が挙げられる。
【0013】又、上記加水分解処理した場合には、アン
モニアや低級アミン等の不純物が生成する場合がある
が、これらはアシル化剤と反応して副生成物を生成する
原因となったり、臭気成分となったりするので、アスピ
レーターや真空ポンプ等により反応系を減圧して除去す
ることが好ましい。減圧度は通常100mmHg以下、
好ましくは50mmHg以下、より好ましくは20mm
Hg以下である。減圧除去する際の温度は特に限定され
ないが、通常加水分解処理時の温度の上下20℃程度で
ある。減圧除去の時間は特に限定されないが、好ましく
は10分〜8時間、より好ましくは10分〜6時間、更
に好ましくは10分〜3時間程度である。
【0014】アシル化剤としては、例えばカルボン酸、
カルボン酸ハライド、カルボン酸メチルエステル、カル
ボン酸エチルエステル等を使用することができるが、反
応性が高いカルボン酸又はカルボン酸ハライドを使用す
ることが好ましい。カルボン酸又はそのハライドとして
は例えばぎ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カ
プロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリ
スチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、
エルカ酸、リノール酸、リノレン酸又はこれらのクロリ
ド等が挙げられる。通常原料とされるのは、炭素数8〜
22程度の単一又は混合脂肪酸又はそのクロリドであ
る。通常は、天然油脂から得られる脂肪酸又はこれらを
塩素化した脂肪酸クロリドを使用する。天然油脂として
は例えば、アマニ油、オリーブ油、カカオ脂、ゴマ油、
コメヌカ油、サフラワー油、大豆油、ツバキ油、コーン
油、ナタネ油、パーム油、パーム核油、ひまし油、ひま
わり油、綿実油、ヤシ油等の植物性油脂、牛脂、豚脂、
乳脂、魚油、鯨油等の動物性油脂が挙げられる。尚、こ
のアシル化反応に使用されたカルボン酸又はそのハライ
ドにより、生成するアシル化ペプチドのR1が決定され
る。
【0015】アシル化反応を行う際の温度は特に限定さ
れないが、あまりに低温で行うと反応速度が遅いため効
率的ではなく、あまりに高温で行うと原料の蛋白質の劣
化や変性が起こり、又ペプチドやアミノ酸の分解を引き
起こすので、0〜100℃で行うことが好ましく、10
〜90℃で行うことがより好ましく、20〜80℃で行
うことが最も好ましい。アシル化反応を行う時間は特に
限定されないが、好ましくは10分〜12時間、より好
ましくは20分〜8時間、更に好ましくは30分〜6時
間程度である。又、アシル化反応にカルボン酸クロリド
を使用する場合は、反応促進のためにアルカリによって
反応系内のpHをアルカリ性に調整して反応系に添加す
ることが好ましい。
【0016】上記蛋白質又は蛋白質加水分解物をアシル
化する際の溶媒としては例えばメタノール、エタノー
ル、1−プロパノール、2−プロパノール、ブタノー
ル、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプ
ロピレングリコール、メトキシエタノール、エトキシエ
タノール、ブトキシエタノール、アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、ジメチルエーテ
ル、ジエチルエーテル、エチルメチルエーテル、水等が
挙げられる。
【0017】本発明の製造方法においては、アシル化反
応終了後の任意の段階で、主生成物であるアシル化ペプ
チド類の他、溶媒、副反応物、不純物、未反応の原料及
び残存する触媒等を含有する反応混合物にプロピレング
リコールを添加し、その後に減圧脱気する操作を行う。
この操作により、副反応物、溶媒及び未反応の原料等に
由来する臭気成分や不純物を除去することができる。こ
の処理に使用するプロピレングリコールの量は特に限定
されないが、好ましくは、アシル化ペプチド類を含有す
る上記反応混合物に対して5〜200重量%程度であ
り、より好ましくは10〜100重量%程度である。減
圧脱気を行う場合は、アスピレーターや真空ポンプ等に
より反応系を減圧すればよく、減圧度は通常100mm
Hg以下、好ましくは50mmHg以下、より好ましく
は20mmHg以下である。減圧脱気する際の温度は特
に限定されないが、通常10〜80℃程度である。減圧
脱気の時間は特に限定されないが、好ましくは10分〜
8時間、より好ましくは10分〜6時間、更に好ましく
は10分〜3時間程度である。
【0018】以上の反応により一般式(1)で表わされ
るアシル化ペプチド類を得ることができるが、アシル化
反応終了後の任意の段階で、塩酸、硫酸、硝酸等の酸で
pHを酸性に調整し、水洗すると、容易に副反応物、不
純物、未反応の原料及び残存する触媒等を除去すること
ができる。水洗に使用する水の量は特に限定されない
が、好ましくは、アシル化ペプチド類、溶媒、アシル化
剤等の系内に残存する反応混合物に対して5〜200重
量%程度であり、より好ましくは10〜100重量%程
度である。このように酸性下で水洗処理を行った場合は
一般式(1)におけるMが水素原子であるアシル化ペプ
チド類が得られる。
【0019】又、得られたアシル化ペプチド類又は上記
酸性下水洗処理を行ったアシル化ペプチド類をアルカリ
又はアミン等で処理してアシル化ペプチド類を塩の形態
とすることもできる。この場合は使用したアルカリ又は
アミンによりMが決定される。アルカリとしては前述の
ものが、アミンとしては例えばアンモニア、メチルアミ
ン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、
(イソ)プロピルアミン、ジ(イソ)プロピルアミン、
エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノー
ルアミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパン
ジオール、アミノエチルエタノールアミン、N,N,
N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エ
チレンジアミン等が挙げられる。
【0020】本発明の製造方法により製造されたアシル
化ペプチド類は、アニオン性界面活性剤として使用する
ことができ、主に洗浄剤に配合して使用することができ
る。洗浄剤としては例えばヘアーシャンプー、ヘアーリ
ンス、ヘアーコンディショナー、ヘアートリートメン
ト、ボディシャンプー、台所用洗剤、食器用洗浄剤、衣
服用洗剤等が挙げられる。その他、パーマネントウェー
ブ剤、ヘアークリーム、ヘアーフォーム、ヘアーブリー
チ、ヘアーローション、ヘアーリキッド、ヘアートニッ
ク、化粧水、シェービングクリーム、アフターシェービ
ングローション、プレシェービングローション、フェイ
スローション、モイスチャークリーム、クレンジングク
リーム、コールドクリーム等の化粧品に配合して使用す
ることができる。
【0021】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明する。尚、以下の実施例中、特に記載が無い限り部又
は%は重量基準である。 (実施例1)減圧可能な反応装置に食用ゼラチン100
部、水酸化ナトリウム20部及び水50部を仕込み、5
0〜60℃で6時間攪拌混合して加水分解処理を行い、
固形分55%、平均分子量約250のポリペプチドを得
た。次いでこのポリペプチド100部に対して2−プロ
パノール20部及びプロピレングリコール10部を加
え、水酸化ナトリウムでpH10に調整しつつラウリン
酸クロリド40部を50℃で滴下した。滴下終了後40
〜50℃で1時間熟成した。その後、塩酸を加え、系の
pHを2にした後水洗した。油層を分離し、油層100
部に対して30部のプロピレングリコールを加え、20
mmHgで2時間減圧脱気を行った。その後水酸化ナト
リウムで中和して、固形分41%、外観は透明であるコ
ラーゲン加水分解ペプチドラウリン酸縮合物ナトリウム
塩を得た。
【0022】(実施例2)減圧可能な反応装置に食用ゼ
ラチン100部、水酸化ナトリウム14部及び水46部
を仕込み、50〜60℃で6時間攪拌混合して加水分解
処理を行い、固形分52%、平均分子量約300のポリ
ペプチドを得た。次いでこのポリペプチド100部に対
して2−プロパノール20部、プロピレングリコール1
0部を加え、水酸化ナトリウムでpH10に調整しつつ
ラウリン酸クロリド33部を50℃で滴下した。滴下終
了後40〜50℃で1時間熟成した。その後、塩酸を加
え、系のpHを2にした後水洗した。油層を分離し、油
層100部に対して30部のプロピレングリコールを加
え、20mmHgで2時間減圧脱気を行った。その後水
酸化ナトリウムで中和して、固形分39%、外観は透明
であるコラーゲン加水分解ペプチドラウリン酸縮合物ナ
トリウム塩を得た。
【0023】(実施例3)減圧可能な反応装置に食用ゼ
ラチン100部、水酸化ナトリウム20部及び水50部
を仕込み、50〜60℃で6時間攪拌混合して加水分解
処理を行い、固形分55%、平均分子量約250のポリ
ペプチドを得た。次いでこのポリペプチド100部に対
してエタノール30部を加え、水酸化ナトリウムでpH
10に調整しつつラウリン酸クロリド40部を50℃で
滴下した。滴下終了後40〜50℃で1時間熟成した。
その後、塩酸を加え、系のpHを2にした後水洗した。
油層を分離し、油層100部に対して30部のプロピレ
ングリコールを加え、20mmHgで2時間減圧脱気を
行った。その後水酸化ナトリウムで中和して、固形分4
1%、外観は透明であるコラーゲン加水分解ペプチドラ
ウリン酸縮合物ナトリウム塩を得た。
【0024】(実施例4)減圧可能な反応装置に食用ゼ
ラチン100部、水酸化ナトリウム20部及び水50部
を仕込み、50〜60℃で6時間攪拌混合して加水分解
処理を行い、固形分55%、平均分子量約250のポリ
ペプチドを得た。次いでこのポリペプチド100部に対
してプロピレングリコール30部を加え、水酸化ナトリ
ウムでpH10に調整しつつラウリン酸クロリド40部
を50℃で滴下した。滴下終了後40〜50℃で1時間
熟成した。その後、塩酸を加え、系のpHを2にした後
水洗した。油層を分離し、油層100部に対して30部
のプロピレングリコールを加え、20mmHgで2時間
減圧脱気を行った。その後水酸化ナトリウムで中和し
て、固形分41%、外観は透明であるコラーゲン加水分
解ペプチドラウリン酸縮合物ナトリウム塩を得た。
【0025】(実施例5)減圧可能な反応装置に食用ゼ
ラチン100部、水酸化ナトリウム20部及び水50部
を仕込み、50〜60℃で6時間攪拌混合して加水分解
処理を行い、固形分55%、平均分子量約250のポリ
ペプチドを得た。次いでこのポリペプチド100部に対
して2−プロパノール20部、プロピレングリコール1
0部を加え、水酸化ナトリウムでpH10に調整しつつ
ラウリン酸クロリド40部を50℃で滴下した。滴下終
了後40〜50℃で1時間熟成した。その後、塩酸を加
え、系のpHを2にした後水洗した。油層を分離し、油
層100部に対して40部のプロピレングリコールを加
え、20mmHgで2時間減圧脱気を行った。その後水
酸化ナトリウムで中和して、固形分41%、外観は透明
であるコラーゲン加水分解ペプチドラウリン酸縮合物ナ
トリウム塩を得た。
【0026】(実施例6)減圧可能な反応装置に大豆分
離蛋白100部、水酸化ナトリウム10部及び水190
部を仕込み、50〜60℃で6時間攪拌混合して加水分
解処理を行った。反応系を50℃まで冷却した後、20
mmHgで減圧脱気を1時間行い、固形分48%、平均
分子量約400のポリペプチドを得た。次いでこのポリ
ペプチド100部に対して2−プロパノール20部、プ
ロピレングリコール10部を加え、水酸化ナトリウムで
pH10に調整しつつラウリン酸クロリド25部を50
℃で滴下した。滴下終了後40〜50℃で1時間熟成し
た。その後、塩酸を加え、系のpHを2にした後水洗し
た。油層を分離し、油層100部に対して30部のプロ
ピレングリコールを加え、20mmHgで2時間減圧脱
気を行った。その後水酸化ナトリウムで中和して、固形
分35%、外観は透明である大豆蛋白加水分解ペプチド
ラウリン酸縮合物ナトリウム塩を得た。
【0027】(実施例7)減圧可能な反応装置に小麦分
離蛋白100部、水酸化ナトリウム10部及び水190
部を仕込み、50〜60℃で6時間攪拌混合して加水分
解処理を行った。反応系を50℃まで冷却した後、20
mmHgで減圧脱気を1時間行い、固形分47%、平均
分子量約400のポリペプチドを得た。次いでこのポリ
ペプチド100部に対して2−プロパノール20部、プ
ロピレングリコール10部を加え、水酸化ナトリウムで
pH10に調整しつつラウリン酸クロリド25部を50
℃で滴下した。滴下終了後40〜50℃で1時間熟成し
た。その後、塩酸を加え、系のpHを2にした後水洗し
た。油層を分離し、油層100部に対して30部のプロ
ピレングリコールを加え、20mmHgで2時間減圧脱
気を行った。その後水酸化ナトリウムで中和して、固形
分34%、外観は透明である小麦蛋白加水分解ペプチド
ラウリン酸縮合物ナトリウム塩を得た。
【0028】(実施例8)減圧可能な反応装置にとうも
ろこし分離蛋白100部、水酸化ナトリウム15部及び
水260部を仕込み、50〜60℃で6時間攪拌混合し
て加水分解処理を行った。反応系を50℃まで冷却した
後、20mmHgで減圧脱気を1時間行い、固形分47
%、平均分子量約300のポリペプチドを得た。次いで
このポリペプチド100部に対して2−プロパノール2
0部、プロピレングリコール10部を加え、水酸化ナト
リウムでpH10に調整しつつラウリン酸クロリド44
部を50℃で滴下した。滴下終了後40〜50℃で1時
間熟成した。その後、塩酸を加え、系のpHを2にした
後水洗した。油層を分離し、油層100部に対して30
部のプロピレングリコールを加え、20mmHgで2時
間減圧脱気を行った。その後水酸化ナトリウムで中和し
て、固形分42%、外観は透明であるとうもろこし蛋白
加水分解ペプチドラウリン酸縮合物ナトリウム塩を得
た。
【0029】(比較例1)4つ口フラスコに食用ゼラチ
ン100部、水酸化ナトリウム20部及び水50部を仕
込み、50〜60℃で6時間攪拌混合して加水分解処理
を行い、固形分55%、平均分子量約250のポリペプ
チドを得た。次いでこのポリペプチド100部に対して
プロピレングリコール30部を加え、水酸化ナトリウム
でpH10に調整しつつラウリン酸クロリド40部を5
0℃で滴下した。滴下終了後40〜50℃で1時間熟成
した。その後、水酸化ナトリウムで中和して、固形分4
0%、外観は透明であるコラーゲン加水分解ペプチドラ
ウリン酸縮合物ナトリウム塩を得た。
【0030】(比較例2)4つ口フラスコに食用ゼラチ
ン100部、水酸化ナトリウム14部及び水46部を仕
込み、50〜60℃で6時間攪拌混合して加水分解処理
を行い、固形分52%、平均分子量約300のポリペプ
チドを得た。次いでこのポリペプチド100部に対して
プロピレングリコール30部を加え、水酸化ナトリウム
でpH10に調整しつつラウリン酸クロリド33部を5
0℃で滴下した。滴下終了後40〜50℃で1時間熟成
した。その後、水酸化ナトリウムで中和して、固形分4
1%、外観は透明であるコラーゲン加水分解ペプチドラ
ウリン酸縮合物ナトリウム塩を得た。
【0031】(比較例3)4つ口フラスコに食用ゼラチ
ン100部、水酸化ナトリウム20部及び水50部を仕
込み、50〜60℃で6時間攪拌混合して加水分解処理
を行い、固形分55%、平均分子量約250のポリペプ
チドを得た。次いでこのポリペプチド100部に対して
2−プロパノール30部を加え、水酸化ナトリウムでp
H10に調整しつつラウリン酸クロリド40部を50℃
で滴下した。滴下終了後40〜50℃で1時間熟成し
た。その後、水酸化ナトリウムで中和して、固形分40
%、外観は透明であるコラーゲン加水分解ペプチドラウ
リン酸縮合物ナトリウム塩を得た。
【0032】(比較例4)4つ口フラスコに食用ゼラチ
ン100部、水酸化ナトリウム20部及び水50部を仕
込み、50〜60℃で6時間攪拌混合して加水分解処理
を行い、固形分52%、平均分子量約300のポリペプ
チドを得た。次いでこのポリペプチド100部に対して
エタノール30部を加え、水酸化ナトリウムでpH10
に調整しつつラウリン酸クロリド40部を50℃で滴下
した。滴下終了後40〜50℃で1時間熟成した。その
後、水酸化ナトリウムで中和して、固形分40%、外観
は透明であるコラーゲン加水分解ペプチドラウリン酸縮
合物ナトリウム塩を得た。
【0033】(評価1)上記実施例及び比較例で得られ
たアシル化ペプチド類の純度及び不純物を、GPC(カ
ラム:shodex.Ashahipak−310、溶
剤:水/アセトニトリル=1/1)にて分析した。又、
電位差滴定装置(平沼製作所COM−900型。比較電
極にMS−231(銀滴定用)、銀電極にAG−311
(銀滴定用)を使用。)により塩素イオンを測定するこ
とで、副生した塩化ナトリウムを測定した。尚、単位は
%である。
【0034】
【表1】
【0035】(評価2)上記実施例及び比較例で得られ
たアシル化ペプチド類の水溶性を目視にて観察し、白濁
を生じるまでの時間を測定した。尚、濃度は純分として
アシル化ペプチド類0.25%、人工硬水は炭酸カルシ
ウム濃度100ppm及び300ppmを用いた。
【0036】
【表2】
【0037】(評価3)上記実施例及び比較例で得られ
たアシル化ペプチド類の臭いをパネラー5名で官能評価
した。尚、純分としてアシル化ペプチド類10%を含む
40℃の水溶液を調整し、市販のアシル化ペプチド類を
対照品として以下の基準に従って評価した。
【0038】<評価基準> ○:市販品と比較して臭いが弱い。 △:市販品と同等の臭い。 ×:市販品と比較して臭いが強い。
【0039】
【表3】
【0040】(評価4)上記実施例及び比較例で得られ
たアシル化ペプチド類の泡立ちをロスマイルス法により
測定した。測定条件は、アシル化ペプチド類の濃度は純
分として0.25%、水温40℃で5分後の泡の高さを
測定した。又、水はイオン交換水及び人工硬水炭酸カル
シウム濃度100ppm及び300ppmを用いた。
尚、単位はmmである。
【0041】
【表4】
【0042】
【発明の効果】本発明の効果はアシル化ペプチドの新規
な製造方法を提供したことにある。本発明によれば、従
来の方法に比べて副生成物や臭気成分が混入しにくく純
度の高いアシル化ペプチドが得られるために、これを界
面活性剤として使用した場合に、従来のアシル化ペプチ
ド類より良好な性能を示すアシル化ペプチド類を得るこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C11D 1/10 C11D 1/10 11/04 11/04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蛋白質又は蛋白質加水分解物をアシル化
    剤によってアシル化した後の任意の段階で、アシル化ペ
    プチド類を含有する反応混合物にプロピレングリコール
    を添加し、その後、減圧脱気することを特徴とする下記
    の一般式(1) 【化1】 (式中、R1は炭化水素基を表わし、R2はアミノ酸側鎖
    を表わし、Mは水素原子、金属原子又はアンモニウムを
    表わし、nは1以上の数を表わす。)で表わされるアシ
    ル化ペプチド類の製造方法。
  2. 【請求項2】 アシル化に使用するアシル化剤が脂肪酸
    ハライドである請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 アシル化剤によるアシル化が終了した後
    の任意の段階で、系内を酸性化して水洗することを特徴
    とする請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 プロピレングリコールの添加量が、系内
    に残存する反応混合物に対して5〜200重量%である
    請求項1乃至3の何れか1項記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4の何れか1項記載の製造
    方法により製造されたアシル化ペプチド又はアシル化ペ
    プチド塩。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5の何れか1項記載の製造
    方法により製造された界面活性剤。
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