JP2878287B2 - 化粧品基材 - Google Patents

化粧品基材

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JP2878287B2
JP2878287B2 JP63202157A JP20215788A JP2878287B2 JP 2878287 B2 JP2878287 B2 JP 2878287B2 JP 63202157 A JP63202157 A JP 63202157A JP 20215788 A JP20215788 A JP 20215788A JP 2878287 B2 JP2878287 B2 JP 2878287B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、特に毛髪に吸着して、毛髪を保護し、かつ
毛髪を柔軟にする作用を有する新規な化粧品基材に関す
る。
〔従来の技術〕
コラーゲン、ケラチン、絹などのタンパク質を加水分
解することによって得られるペプチドを化粧品に配合す
ることはすでに検討されている(例えば、特開昭61-183
298号公報)。
これは、それらのペプチドが毛髪に吸着して毛髪の損
傷を防止したり、損傷した毛髪を回復させる作用を有す
ることや、天然のタンパク質誘導体であって毛髪や皮膚
に対する刺激性が少なく、安全性が高いという理由によ
るものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、化粧品の研究に携わる者にとっては、
ペプチドの上記特性を損なうことなく、ペプチドにさら
に有用な特性を付与し、それを化粧品に配合することに
よって、より高品質の化粧品を得たいという要望があ
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、そのような事情に鑑み、ペプチドの誘導体
を種々合成し、それらの特性について検討を重ねた結
果、次の一般式(I) (式中、R1、R2、R3のうち少なくとも1つは炭素数8
〜20のアルキル基または炭素数8〜20のアルケニル基
で、残りは炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3の
ヒドロキシアルキル基またはベンジル基である。Aは炭
素数2〜3のヒドロキシアルキレンまたは炭素数2〜3
のアルキレンで、R4はペプチドを構成するアミノ酸の側
鎖であり、nは2〜30である) で示されるN−第4級アンモニウム誘導ペプチドが、
毛髪への吸着性が優れていて、毛髪に吸着して毛髪を保
護し、損傷した毛髪を回復する作用を有すると共に、毛
髪を柔軟にし、毛髪に良好なくし通り性と艶を付与し、
また、皮膚に対しても親和性を有していて、皮膚をなめ
らかにし、かつ皮膚や毛髪に対する刺激性が少なく、し
かもマイルドな界面活性能を有していて、乳化作用、分
散作用などを有し、さらには抗菌作用も有するので、こ
れを用いて毛髪用化粧品や皮膚用化粧品を調製するとき
は、上記N−第4級アンモニウム誘導ペプチドの特性を
生かした高品質の化粧品が得られことを見出し、本発明
を完成するにいたった。
上記一般式(I)で示されるN−第4級アンモニウム
誘導ペプチドは、ペプチドと、例えば下記の一般式(I
I) 〔式中のR1、R2、R3は前記一般式(I)の場合と同じ
であり、XはCl、Br、I、NO3、SO4/2またはR5OSO3(R5
は低級アルキル基を示す)である〕 で示されるグリシジルアンモニウム塩、または下記の
一般式(III) (式中のR1、R2、R3およびXは前記一般式(II)の場
合と同じであり、YはCl、Br、Iなどのハロゲン原子を
示す) で示される3−ハロゲン−2−ヒドロキシプロピルア
ンモニウム塩、または下記の一般式(IV) (式中のR1、R2、R3、XおよびYは前記一般式(II
I)の場合と同じである) で示される3−ハロゲンプロピルアンモニウム塩、ま
たは下記の一般式(V) (式中のR1、R2、R3、XおよびYは前記一般式(II
I)の場合と同じである) で示される2−ハロゲンエチルアンモニウム塩のいず
れかを反応させることによって得られる。
上記ペプチドとしては、天然産のタンパク質、例えば
コラーゲンまたはその変性物であるゼラチン、ケラチ
ン、絹、カゼイン、真珠コンキオリン、大豆タンパク、
卵白、卵黄などのタンパク、糖、リン酸エステル、脂肪
などを含む複合タンパクなどを、酸、アルカリ、酵素な
どで加水分解することによって得られる。
上記のペプチドは、天然のタンパク質より誘導される
ものであって、毛髪の構成タンパク質であるケラチンと
同様または類似の化学構造を有していて、そのアミノ基
やカルボキシル基、あるいは各種アミノ酸の側鎖によっ
て、毛髪に吸着し、毛髪を保護し、損傷した毛髪を回復
させる作用を有し、また皮膚に対しても親和性を有して
いて、馴染みやすく、皮膚をなめらかにする作用を有し
ている。しかも、天然のタンパク質から誘導されるもの
であるため、毛髪や皮膚に対する刺激性が少なく安全で
ある。
そして、前記の一般式(I)で示されるN−第4級ア
ンモニウム誘導ペプチドは、上記ペプチドを前記一般式
(II)〜(V)で示されるアンモニウム塩のいずれかと
反応させて第4級化することにより、毛髪への吸着性や
皮膚に対する親和性をさらに高めたものであって、前記
したペプチドの作用をより一層顕著にする。しかも、そ
の第4級化を、N原子に高級アルキル基または高級アル
ケニル基を導入した第4級アンモニウム塩で行っている
ため、低級アルキル基を導入した第4級アンモニウム塩
により第4級化する場合以上に毛髪への吸着性や皮膚に
対する親和性が向上し、また上記の高級アルキル基また
は高級アルケニル基による親油性部分の増加によって毛
髪がより柔軟になり、毛髪により良好な艶を付与するこ
とができる。また、上記高級アルキル基または高級アル
ケニル基による親油性部分の増加によって、それ自体で
界面活性能を有するようになり、通常のカチオン性界面
活性剤より刺激性の少ないマイルドなカチオン性界面活
性剤として、あるいは乳化剤、分散剤、さらには抗菌剤
としても使用できる。
上記一般式(I)において、そのペプチド部分の側鎖
がR4で示されるアミノ酸としては、アラニン、グリシ
ン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェ
ニルアラニン、チロシン、セリン、トレオニン、メチオ
ニン、アルギニン、ヒスチジン、リシン、アスパラギ
ン、アスパラギン酸、グルタミン、グルタミン酸、シス
チン、トリプトファン、ヒドロキシプロリン、ヒドロキ
シリシン、O−ホスホセリンなどがあげられる。
代表的なペプチドについて、そのアミノ酸組成の一例
を示すと第1表のとおりである。
ただし、通常、タンパク質のアミノ酸分析にあたって
は、アミノ酸分析を行う前に試料の完全加水分解を6N塩
酸を用いて行うので、その完全加水分解によってアスパ
ラギンとグルタミンのアミド結合は加水分解されてそれ
ぞれアスパラギン酸とグルタミン酸となり、O−ホスホ
セリンはセリンになる。そのため、第1表では、アスパ
ラギン、グルタミン、O−ホスホセリンはそれぞれアス
パラギン酸、グルタミン酸、セリンに加算されて表示さ
れており、また、トリプトファンは加水分解によって分
解し消失するため、定量することができず、したがって
第1表に表示されていない。
ペプチドを得るためのタンパク質の加水分解は、酸、
アルカリまたは酵素によって行われる。
酸加水分解に際しては、塩酸、硫酸、リン酸、硝酸、
臭化水素酸などの無機酸、酢酸、ギ(蟻)酸などの有機
酸が用いられる。
アルカリ加水分解に関しては、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化バリウム、炭酸
ナトリウム、炭酸リチウムなどが用いられる。
また、酵素による加水分解に際しては、ペプシン、プ
ロクターゼA、プロクターゼBなどの酸性タンパク質分
解酵素、パパイン、プロメライン、サーモライシン、ト
リプシン、プロナーゼ、キモトリプシンなどの中性タン
パク質分解酵素などが使用される。また、スブチリシ
ン、スタフィロコッカスプロテアーゼなどの菌産性の中
性タンパク質分解酵素も使用できる。酵素の使用に際し
ては、それらの菌産性タンパク質分解酵素を含む菌体、
あるいは酵素または酵素を含む菌体を固定化した膜、粒
体などの状態で使用に供することもできる。これらコラ
ーゲン、ケラチン、絹、カゼインなどのタンパク質の加
水分解については、例えば、特開昭61-69717号公報や特
開昭63-105000号公報などにその詳細が示されている。
上記のような酸、アルカリまたは酵素による加水分解
によって得られるペプチドとしては、一般式(I)にお
けるnが2〜30(ただし、nの値は平均値であり、この
nが2〜30ということは、ペプチドの数平均分子量で約
150〜約5,000に相当する)になるようにされる。これは
nが2未満ではペプチド自体の毛髪への吸着性が少な
く、また、nが30を超えると水溶性が低下して取り扱い
にくくなり、また毛髪への吸着性が低下するからであ
る。
一般式(I)で示されるN−第4級アンモニウム誘導
ペプチドは、前記のように、ペプチドと一般式(II)〜
(V)で示されるアンモニウム塩との反応によって得ら
れる。それらの反応式を示すと次のとおりである。な
お、反応式を示すにあたって、ペプチドは、次の一般式
(VI)で示す。
ペプチドと一般式(II)で示されるグリシジルアンモ
ニウム塩との反応 ペプチドと一般式(III)で示される3−ハロゲン−
2−ヒドロキシプロピルアンモニウム塩との反応 ペプチドと一般式(IV)で示される3−ハロゲンプロ
ピルアンモニウム塩との反応 ペプチドと一般式(V)で示される2−ハロゲンエチ
ルアンモニウム塩との反応 上記、、またはで示すペプチドと、一般式
(II)で示されるグリシジルアンモニウム塩、一般式
(III)で示される3−ハロゲン−2−ヒドロキシプロ
ピルアンモニウム塩、一般式(IV)で示される3−ハロ
ゲンプロピルアンモニウム塩または一般式(V)で示さ
れる2−ハロゲンエチルアンモニウム塩との反応は、通
常、ペプチドの水溶液に一般式(II)で示されるグリシ
ジルアンモニウム塩、一般式(III)で示される3−ハ
ロゲン−2−ヒドロキシプロピルアンモニウム塩、一般
式(IV)で示される3−ハロゲンプロピルアンモニウム
塩、または一般式(V)で示される2−ハロゲンエチル
アンモニウム塩の溶液を滴下し、水中で両者を接触させ
ることによって行われる。反応に際して反応系内のpHを
8〜12、特に9〜11に保つことが好ましく、そのために
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムな
どのアルカリ溶液を必要に応じて反応液中に滴下するこ
とが行われる。反応時、反応系内のpHを前記の範囲に維
持するのは、ペプチドのアミノ基が一般式(II)で示さ
れるグリシジルアンモニウム塩、一般式(III)で示さ
れる3−ハロゲン−2−ヒドロキシプロピルアンモニウ
ム塩、一般式(IV)で示される3−ハロゲンプロピルア
ンモニウム塩、または一般式(V)で示される2−ハロ
ゲンエチルアンモニウム塩と反応するためには、pH8以
上のアルカリ側であることが望ましく、またpHが12を超
えるとペプチドや一般式(II)で示されるグリシジルア
ンモニウム塩、一般式(III)で示される3−ハロゲン
−2−ヒドロキシプロピルアンモニウム塩、一般式(I
V)で示される3−ハロゲンプロピルアンモニウム塩、
一般式(V)で示される2−ハロゲンエチルアンモニウ
ム塩などが加水分解を起こすからである。反応は常温で
も進行するが、温度が高いほど反応は速くなる。しか
し、pHが高い状態で温度が高くなると、一般式(II)で
示されるグリシジルアンモニウム塩、一般式(III)で
示される3−ハロゲン−2−ヒドロキシプロピルアンモ
ニウム塩、一般式(IV)で示される3−ハロゲンプロピ
ルアンモニウム塩、一般式(V)で示される2−ハロゲ
ンエチルアンモニウム塩などの加水分解が促進されるた
め、高くても80℃以下にするのが好ましい。一般式(I
I)で示されるグリシジルアンモニウム塩、一般式(II
I)で示される3−ハロゲン−2−ヒドロキシプロピル
アンモニウム塩、一般式(IV)で示される3−ハロゲン
プロピルアンモニウム塩、一般式(V)で示される2−
ハロゲンエチルアンモニウム塩などは結晶で用いてもよ
いが、水溶液またはメタノール、エタノール、n−プロ
ピルアルコール、イソプロピルアルコールなどのアルコ
ール溶液、あるいはそれらの混合溶液としたものを滴下
するのが好ましい。ペプチド溶液への一般式(II)で示
されるグリシジルアンモニウム塩、一般式(III)で示
される3−ハロゲン−2−ヒドロキシプロピルアンモニ
ウム塩、一般式(IV)で示される3−ハロゲンプロピル
アンモニウム塩、一般式(V)で示される2−ハロゲン
エチルアンモニウム塩などの滴下は、15分間〜6時間で
終わるのが好ましい。
これらの反応においては、反応によってハロゲン化水
素が生成して反応液のpHが低下するので、アルカリを反
応の開始と同時に滴下し、攪拌して液中のpHを反応に適
するように前記範囲に維持することが必要である。
反応の進行と終了は、アミノ基への反応についてファ
ン・スレーク(Van Slyke)法により、反応液中のペプ
チドのアミノ態チッ素を測定することによって確認する
ことができる。反応が終了したのち、反応液は、適宜濃
縮あるいはイオン交換樹脂、ゲル濾過、電気透析などに
よって精製した上で、適宜濃縮して、固体あるいは濃縮
液の状態として用いることができる。
上記のように、ペプチドとの反応に使用される一般式
(II)で示されるグリシジルアンモニウム塩、一般式
(III)で示される3−ハロゲン−2−ヒドロキシプロ
ピルアンモニウム塩、一般式(IV)で示される3−ハロ
ゲンプロピルアンモニウム塩、一般式(V)で示される
2−ハロゲンエチルアンモニウム塩について、その具体
例を示すと次のとおりである。
一般式(II)で示されるグリシジルアンモニウム塩と
しては、グリシジルラウリルジメチルアンモニウムクロ
ライド、グリシジルミリスチルジメチルアンモニウムク
ロライド、グリシジルセチルジメチルアンモニウムクロ
ライド、グリシジルステアリルジメチルアンモニウムク
ロライド、グリシジルラウリルジメチルアンモニウムブ
ロマイド、グリシジルミリスチルジメチルアンモニウム
ブロマイド、グリシジルセチルジメチルアンモニウムブ
ロマイド、グリシジルステアリルジメチルアンモニウム
ブロマイド、グリシジルデシルジメチルアンモニウムク
ロライド、グリシジルエイコシルジメチルアンモニウム
クロライド、グリシジルデシルジメチルアンモニウムブ
ロマイド、グリシジルエイコシルジメチルアンモニウム
ブロマイド、グリシジルラウリルジベンジルアンモニウ
ムクロライド、グリシジルセチルジベンジルアンモニウ
ムクロライド、グリシジルステアリルジベンジルアンモ
ニウムクロライド、グリシジルラウリルジエタノールア
ンモニウムクロライド、グリシジルセチルジエタノール
アンモニウムクロライド、グリシジルステアリルジエタ
ノールアンモニウムクロライド、グリシジルジラウリル
メチルアンモニウムクロライド、グリシジルジセチルメ
チルアンモニウムクロライド、グリシジルジステアリル
メチルアンモニウムクロライド、グリシジルジラウリル
エタノールアンモニウムクロライド、グリシジルジセチ
ルエタノールアンモニウムクロライド、グリシジルジス
テアリルエタノールアンモニウムクロライドなどが用い
られる。
一般式(III)で示される3−ハロゲン−2−ヒドロ
キシプロピルアンモニウム塩としては、ラウリル(3−
クロロ−2−ヒドロキシプロピル)ジメチルアンモニウ
ムクロライド、ミリスチル(3−クロロ−2−ヒドロキ
シプロピル)ジメチルアンモニウムクロライド、セチル
(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)ジメチルアン
モニウムクロライド、ステアリル(3−クロロ−2−ヒ
ドロキシプロピル)ジメチルアンモニウムクロライド、
デシル(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)ジメチ
ルアンモニウムクロライド、エイコシル(3−クロロ−
2−ヒドロキシプロピル)ジメチルアンモニウムクロラ
イド、ラウリル(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピ
ル)ジメチルアンモニウムブロマイド、ミリスチル(3
−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)ジメチルアンモニ
ウムブロマイド、セチル(3−クロロ−2−ヒドロキシ
プロピル)ジメチルアンモニウムブロマイド、ステアリ
ル(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)ジメチルア
ンモニウムブロマイド、ラウリル(3−クロロ−2−ヒ
ドロキシプロピル)ジベンジルアンモニウムクロライ
ド、ミリスチル(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピ
ル)ジベンジルアンモニウムクロライド、セチル(3−
クロロ−2−ヒドロキシプロピル)ジベンジルアンモニ
ウムクロライド、ステアリル(3−クロロ−2−ヒドロ
キシプロピル)ジベンジルアンモニウムクロライド、ラ
ウリル(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)ジエタ
ノールアンモニウムクロライド、ミリスチル(3−クロ
ロ−2−ヒドロキシプロピル)ジエタノールアンモニウ
ムクロライド、セチル(3−クロロ−2−ヒドロキシプ
ロピル)ジエタノールアンモニウムクロライド、ステア
リル(3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル)ジエタノ
ールアンモニウムクロライド、ジラウリル(3−クロロ
−2−ヒドロキシプロピル)メチルアンモニウムクロラ
イド、ジミリスチル(3−クロロ−2−ヒドロキシプロ
ピル)メチルアンモニウムクロライド、ジセチル(3−
クロロ−2−ヒドロキシプロピル)メチルアンモニウム
クロライド、ジステアリル(3−クロロ−2−ヒドロキ
シプロピル)メチルアンモニウムクロライド、ラウリル
(3−ブロモ−2−ヒドロキシプロピル)ジメチルアン
モニウムクロライド、ミリスチル(3−ブロモ−2−ヒ
ドロキシプロピル)ジメチルアンモニウムクロライド、
セチル(3−ブロモ−2−ヒドロキシプロピル)ジメチ
ルアンモニウムクロライド、ステアリル(3−ブロモ−
2−ヒドロキシプロピル)ジメチルアンモニウムクロラ
イドなどが用いられる。
一般式(IV)で示される3−ハロゲンプロピルアンモ
ニウム塩としては、ラウリル(3−クロロプロピル)ジ
メチルアンモニウムクロライド、ミリスチル(3−クロ
ロプロピル)ジメチルアンモニウムクロライド、セチル
(3−クロロプロピル)ジメチルアンモニウムクロライ
ド、ステアリル(3−クロロプロピル)ジメチルアンモ
ニウムクロライド、デシル(3−クロロプロピル)ジメ
チルアンモニウムクロライド、エイコシル(3−クロロ
プロピル)ジメチルアンモニウムクロライド、ラウリル
(3−クロロプロピル)ジメチルアンモニウムブロマイ
ド、ミリスチル(3−クロロプロピル)ジメチルアンモ
ニウムブロマイド、セチル(3−クロロプロピル)ジメ
チルアンモニウムブロマイド、ステアリル(3−クロロ
プロピル)ジメチルアンモニウムブロマイド、ラウリル
(3−クロロプロピル)ジベンジルアンモニウムクロラ
イド、ミリスチル(3−クロロプロピル)ジベンジルア
ンモニウムクロライド、セチル(3−クロロプロピル)
ジベンジルアンモニウムクロライド、ステアリル(3−
クロロプロピル)ジベンジルアンモニウムクロライド、
ラウリル(3−クロロプロピル)ジエタノールアンモニ
ウムクロライド、ミリスチル(3−クロロプロピル)ジ
エタノールアンモニウムクロライド、セチル(3−クロ
ロプロピル)ジエタノールアンモニウムクロライド、ス
テアリル(3−クロロプロピル)ジエタノールアンモニ
ウムクロライド、ジラウリル(3−クロロプロピル)メ
チルアンモニウムクロライド、ジミリスチル(3−クロ
ロプロピル)メチルアンモニウムクロライド、ジセチル
(3−クロロプロピル)メチルアンモニウムクロライ
ド、ジステアリル(3−クロロプロピル)メチルアンモ
ニウムクロライド、ラウリル(3−ブロモプロピル)ジ
メチルアンモニウムクロライド、ミリスチル(3−ブロ
モプロピル)ジメチルアンモニウムクロライド、セチル
(3−ブロモプロピル)ジメチルアンモニウムクロライ
ド、ステアリル(3−ブロモプロピル)ジメチルアンモ
ニウムクロライドなどが用いられる。
また、一般式(V)で示される2−ハロゲンエチルア
ンモニウム塩としては、ラウリル(2−クロロエチル)
ジメチルアンモニウムクロライド、ミリスチル(2−ク
ロロエチル)ジメチルアンモニウムクロライド、セチル
(2−クロロエチル)ジメチルアンモニウムクロライ
ド、ステアリル(2−クロロエチル)ジメチルアンモニ
ウムクロライド、デシル(2−クロロエチル)ジメチル
アンモニウムクロライド、エイコシル(2−クロロエチ
ル)ジメチルアンモニウムクロライド、ラウリル(2−
クロロエチル)ジメチルアンモニウムブロマイド、ミリ
スチル(2−クロロエチル)ジメチルアンモニウムブロ
マイド、セチル(2−クロロエチル)ジメチルアンモニ
ウムブロマイド、ステアリル(2−クロロエチル)ジメ
チルアンモニウムブロマイド、ラウリル(2−クロロエ
チル)ジベンジルアンモニウムクロライド、ミリスチル
(2−クロロエチル)ジベンジルアンモニウムクロライ
ド、セチル(2−クロロエチル)ジベンジルアンモニウ
ムクロライド、ステアリル(2−クロロエチル)ジベン
ジルアンモニウムクロライド、ラウリル(2−クロロエ
チル)ジエタノールアンモニウムクロライド、ミリスチ
ル(2−クロロエチル)ジエタノールアンモニウムクロ
ライド、セチル(2−クロロエチル)ジエタノールアン
モニウムクロライド、ステアリル(2−クロロエチル)
ジエタノールアンモニウムクロライド、ジラウリル(2
−クロロエチル)メチルアンモニウムクロライド、ジミ
リスチル(2−クロロエチル)メチルアンモニウムクロ
ライド、ジセチル(2−クロロエチル)メチルアンモニ
ウムクロライド、ジステアリル(2−クロロエチル)メ
チルアンモニウムクロライド、ラウリル(2−ブロモエ
チル)ジメチルアンモニウムクロライド、ミリスチル
(2−ブロモエチル)ジメチルアンモニウムクロライ
ド、セチル(2−ブロモエチル)ジメチルアンモニウム
クロライド、ステアリル(2−ブロモエチル)ジメチル
アンモニウムクロライドなどが用いられる。
一般式(I)におけるR1、R2、R3は、上記一般式(I
I)で示されるグリシジルアンモニウム塩、一般式(II
I)で示される3−ハロゲン−2−ヒドロキシプロピル
アンモニウム塩、一般式(IV)で示される3−ハロゲン
プロピルアンモニウム塩、または一般式(V)で示され
る2−ハロゲンエチルアンモニウム塩に由来するもので
あるが、本発明において、これらR1〜R3のうち少なくと
も1つが炭素数8〜20のアルキル基または炭素数8〜20
のアルケニル基であることを必要とするのは、毛髪への
吸着性が強く、かつ毛髪を柔軟(しなやか)で艶のある
ものにすることができる化粧品基材を得るためであり、
R1〜R3のいずれもが炭素数8未満のものであると、毛髪
への吸着性が充分に高くならず、また界面活性能が付与
されにくく、一方、アルキル基またはアルケニル基の炭
素数が20を超えるようになると、油性が強すぎてあつか
いにくくなり、化粧品に配合して使用したときに使用後
の毛髪や皮膚がベタツクようになるからである。
上記一般式(I)で示されるN−第4級アンモニウム
誘導ペプチドからなる化粧品基材は、従来の化粧品配合
剤に代えて、あるいは従来の化粧品配合剤と併用して、
各種化粧品に配合される。
上記一般式(I)で示されるN−第4級アンモニウム
誘導ペプチドが配合される化粧品としては、例えばシャ
ンプー、ヘアーリンス、パーマネントウェーブ用第1
剤、パーマネントウェーブ用第2剤、ヘアークリーム、
エアゾール型フォーム、ヘアーコンディショナー、セッ
トローション、ヘアーカラー、ヘアーブリーチ、ヘアー
トリートメント、液体整髪料(ローション)、ヘアーパ
ック、ヘアートニックなどの毛髪用化粧品、化粧水、ア
フターシェーブローション、クレンジングクリーム、エ
モリエントクリーム、コールドクリーム、モイスチャー
クリームなどの各種クリーム、乳液、ボディーシャンプ
ー、各種石鹸、メーキャップ用品、日焼け止め用品な
ど、各種化粧品をあげることができる。そして、その配
合量としては化粧品組成物中、0.1〜20%(重量%、以
下同様)程度にするのが好ましい。
また、上記化粧品に、一般式(I)で示されるN−第
4級アンモニウム誘導ペプチドと併用して配合できる成
分としては、例えばアニオン性界面活性剤、カチオン性
界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤な
どの各種界面活性剤、カチオン性ポリマー、アニオン性
ポリマー、ノニオン性ポリマー、両性ポリマーなどのポ
リマー類、天然抽出油、高級脂肪酸、炭化水素、脂肪酸
エステル類、グリセライド、ワックス、アルキルアルコ
ール、アルキルアミド、シリコーンオイル(例えば、ジ
メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサ
ン、その他の各種変性シリコーンオイル)などの油分、
コラーゲンペプチド、ケラチンペプチド、シルクペプチ
ド、カゼインペプチドなどのタンパク質加水分解物また
はその誘導体(ただし、一般式(I)で示されるN−第
4級アンモニウム誘導ペプチドを除く)、保湿剤、アル
コール類、増粘剤、植物エキス、動物エキス、紫外線吸
収剤、pH調整剤、キレート剤、防腐剤、色素、香料など
の各種化粧品用配合剤をあげることができる。
〔実施例〕
以下、実施例をあげて本発明を説明するが、本発明は
実施例のみに限定されるものではない。
実施例1 コラーゲンペプチド〔n(一般式(I)におけるn)
=3〕の30%水溶液500gを攪拌下で加温して40℃に保
ち、その中にグリシジルラウリルジメチルアンモニウム
クロライドの50%溶液〔水−イソプロピルアルコール
(1:1)溶液〕290gを1時間で滴下した。この間、反応
液のpHを20%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH9.5に
保った。40℃で3時間攪拌したのち、40℃に保ったまま
24時間静置して反応を終了した。反応液をpH7に中和
し、電気透析によって脱塩したのち、減圧濃縮し、N−
第4級アンモニウム誘導ペプチドとしてのN−(3−ラ
ウリルジメチルアンモニオ−2−ヒドロキシプロピル)
コラーゲンペプチドの30%水溶液を得た。
得られた反応生成物がN−(3−ラウリルジメチルア
ンモニオ−2−ヒドロキシプロピル)コラーゲンペプチ
ドであることは、以下のようにして確認した。
1.反応前のコラーゲンペプチドのアミノ態チッ素の総量
と反応生成物のアミノ態チッ素の総量をファンスレーク
法(Van Slyke)によって測定したところ、反応前のコ
ラーゲンペプチドのアミノ態チッ素の総量は484ミリモ
ルで、反応生成物のアミノ態チッ素の総量は48ミリモル
であり、反応によってアミノ態チッ素が減少していた。
このアミノ態チッ素の減少は、コラーゲンペプチド中の
アミノ基がグリシジルラウリルジメチルアンモニウムク
ロライドと反応したことを示しており、そのアミノ態チ
ッ素の減少量から、コラーゲンペプチドのアミノ態チッ
素の90%が反応していることがわかる。
2.以下の条件でゲル濾過を行い、反応前のコラーゲンペ
プチドと反応後の生成物の量平均分子量を測定した。
反応前の量平均分子量 490 反応後の量平均分子量 820 測定条件: カラム:TSK gel G3000PWXL 直径7.8mm×長さ30cm 溶 媒:0.05%トリフロロ酢酸、48%アセトニトリル−
水 流 速:0.3ml/分 検 出:紫外線吸光度検出器(波長210nm) 標準物質:アプロチニン(MW6500) α‐MSH(MW1665) ブラジキニン(MW1060) グルタチオン(MW307) 上記のような分子量増加は、コラーゲンペプチドが反
応したときのグリシジルラウリルジメチルアンモニウム
部の導入による分子量増加によるものと考えられ、この
分子量増加とアミノ態チッ素量の減少から、コラーゲン
ペプチドとグリシジルラウリルジメチルアンモニウムク
ロライドとが反応して、反応生成物としてN−(3−ラ
ウリルジメチルアンモニオ−2−ヒドロキシプロピル)
コラーゲンペプチドが生成していることがわかる。
実施例2 実施例1におけるコラーゲンペプチド水溶液に代えて
ケラチンペプチド(n=10)の25%水溶液を用い、グリ
シジルラウリルジメチルアンモニウムクロライド溶液に
代えてグリシジルステアリルジメチルアンモニウムクロ
ライドの50%溶液〔水−イソプロピルアルコール(1:
1)溶液〕81gを用いたほかは実施例1と同様に反応し、
同様の操作を経て、N−第4級アンモニウム誘導ペプチ
ドとしてのN−(3−ステアリルジメチルアンモニオ−
2−ヒドロキシプロピル)ケラチンペプチドの25%水溶
液を得た。
反応に供したケラチンペプチドのアミノ態チッ素の総
量は102ミリモルであり、反応生成物のアミノ態チッ素
の総量は12ミリモルで、ケラチンペプチドのアミノ態チ
ッ素の86%が反応していた。
また、実施例1と同条件下でゲル濾過法により反応前
のケラチンペプチドと反応生成物の量平均分子量を測定
したところ、反応前のケラチンペプチドの量平均分子量
は2,200で、反応生成物の量平均分子量は2,800であり、
この分子量増加と上記アミノ態チッ素の減少とから、反
応生成物がN−(3−ステアリルジメチルアンモニオ−
2−ヒドロキシプロピル)ケラチンペプチドであること
が確認された。
実施例3 実施例1におけるコラーゲンペプチド水溶液に代えて
カゼインペプチド(n=7)の30%水溶液500gを用い、
グリシジルラウリルジメチルアンモニウムクロライド溶
液に代えてグリシジルヤシ油アルキルジメチルアンモニ
ウムクロライドの50%溶液〔水−イソプロピルアルコー
ル(1:1)溶液〕165gを用いたほかは、実施例1と同様
に反応し、同様の操作を経て、N−第4級アンモニウム
誘導ペプチドとしてのN−(3−ヤシ油アルキルジメチ
ルアンモニオ−2−ヒドロキシプロピル)カゼインペプ
チドの30%溶液を得た。なお、使用されたグリシジルヤ
シ油アルキルジメチルアンモニウムクロライドのヤシ油
アルキルは、炭素数8〜18のアルキルの混合物で、一部
炭素数18のアルケニルを含んでいる。
反応に供したカゼインペプチドのアミノ態チッ素の総
量は185ミリモルであり、反応生成物のアミノ態チッ素
の総量は15ミリモルであって、カゼインペプチドのアミ
ノ態チッ素の92%が反応していた。
また、実施例1と同条件下でゲル濾過法により反応前
のカゼインペプチドと反応生成物の量平均分子量を測定
したところ、反応前のカゼインペプチドの量平均分子量
は1,600で、反応生成物の量平均分子量は2,100であり、
この分子量増加と上記のアミノ態チッ素の減少とから、
反応生成物がN−(3−ヤシ油アルキルジメチルアンモ
ニオ−2−ヒドロキシプロピル)カゼインペプチドであ
ることが確認された。
実施例4 実施例1におけるコラーゲンペプチド水溶液に代えて
シルクペプチド(n=2)の10%水溶液500gを用い、グ
リシジルラウリルジメチルアンモニウムクロライド溶液
に代えてグリシジル牛脂アルキルジメチルアンモニウム
の50%溶液〔水−イソプロピルアルコール(1:1)溶
液〕220gを用いたほかは、実施例1と同様に反応し、同
様の操作を経て、N−第4級アンモニウム誘導ペプチド
としてのN−(3−牛脂アルキルジメチルアンモニオ−
2−ヒドロキシプロピル)シルクペプチドの20%水溶液
を得た。
反応に供したシルクペプチドのアミノ態チッ素の総量
は281ミリモルであり、反応生成物のアミノ態チッ素の
総量は11ミリモルであって、シルクペプチドのアミノ態
チッ素の96%が反応していた。
また、実施例1と同条件下でゲル濾過法により反応前
のシルクペプチドと反応生成物の量平均分子量を測定し
たところ、反応前のシルクペプチドの量平均分子量は39
0で、反応生成物の量平均分子量は800であり、この分子
量増加と上記のアミノ態チッ素の減少とから、反応生成
物がN−(3−牛脂アルキルジメチルアンモニオ−2−
ヒドロキシプロピル)シルクペプチドであることが確認
された。なお、使用されたグリシジル牛脂アルキルジメ
チルアンモニウムの牛脂アルキルは、炭素数12〜18のア
ルキルの混合物で一部アルケニルを含んでいる。
実施例5 実施例1とは別のコラーゲンペプチド(n=30)の30
%水溶液500gを用い、グリシジルラウリルジメチルアン
モニウムクロライド溶液に代えてグリシジルステアリル
ジメチルアンモニウムクロライドの50%溶液〔水−イソ
プロピルアルコール(1:1)溶液〕36gを用いたほかは、
実施例1と同様に反応し、同様の操作を経て、N−第4
級アンモニウム誘導ペプチドとしてのN−(3−ステア
リルジメチルアンモニオ−2−ヒドロキシプロピル)コ
ラーゲンペプチドの25%水溶液を得た。
反応に供したコラーゲンペプチドのアミノ態チッ素の
総量は48ミリモルであり、反応生成物のアミノ態チッ素
の総量は8ミリモルであって、コラーゲンペプチドのア
ミノ態チッ素の84%が反応していた。
また、実施例1と同条件下でゲル濾過法により反応前
のコラーゲンペプチドと反応生成物の量平均分子量を測
定したところ、コラーゲンペプチドの量平均分子量は9,
800で、反応生成物の量平均分子量は11,000であり、こ
の分子量増加と上記のアミノ態チッ素の減少とから、反
応生成物がN−(3−ステアリルジメチルアンモニオ−
2−ヒドロキシプロピル)コラーゲンペプチドであるこ
とが確認された。
つぎに、上記実施例1〜5で得られたN−第4級アン
モニウム誘導ペプチドの毛髪への吸着量と毛髪に対する
柔軟作用、艶、くし通り改善作用について調べた結果を
示す。
〈毛髪への吸着量の測定〉 パーマネントウェーブ処理毛を1g秤量したのち一端を
たばねて毛束とし、この毛束をポリオキシエチレンノニ
ルフェニルエーテルの2%水溶液で洗浄し、イオン交換
水で充分にゆすいだ後、自然乾燥した。さらに、上記の
毛束をシリカゲルデシケータで20日間真空乾燥したの
ち、秤量ビンを用いて、その重さを精密に測定した。
つぎに、実施例1〜5で得たN−第4級アンモニウム
誘導ペプチドの2%有効濃度水溶液(pH7.0)100gに上
記毛束1本を30分間浸漬した後、イオン交換水200mlで
5分間ゆすぎ、自然乾燥した。さらに、上記の毛束をシ
リカゲルデシケータで20日間真空乾燥したのち、秤量ビ
ンを用いて、その重さを精密に測定し、処理前後の重量
差によってN−第4級アンモニウム誘導ペプチドの毛髪
への吸着量(毛髪1gに対して吸着したmg数で示す)を求
めた。
吸着量の測定は、実施例1〜5のN−第4級アンモニ
ウム誘導ペプチドのそれぞれについて毛束3本ずつを用
いて行い、その平均値を第2表に吸着量(mg/g)として
示した。
上記とは別に、実施例1〜5のN−第4級アンモニウ
ム誘導ペプチドを合成するにあたって使用したペプチド
〔実施例1の場合はコラーゲンペプチド(n=3)、実
施例2の場合はケラチンペプチド(n=10)、実施例3
の場合はカゼインペプチド(n=7)、実施例4の場合
はシルクペプチド(n=2)、実施例5の場合はコラー
ゲンペプチド(n=30)〕の2%有効濃度水溶液(pH7.
0)を試料として、同様の操作でペプチドの毛髪への吸
着量を測定し、その結果を第2表に示した。
第2表に示すように、実施例1〜5のN−第4級アン
モニウム誘導ペプチドは、原料ペプチドに比べて、毛髪
への吸着量が大きかった。
〈毛髪の柔軟性、艶およびくし通りについて〉 さきの毛髪への吸着量の測定試験と同様にパーマネン
トウェーブ処理毛の毛束(重量:1g)を実施例1〜5の
N−第4級アンモニウム誘導ペプチドの2%有効濃度水
溶液およびそれぞれの原料ペプチドの2%有効濃度水溶
液に浸漬し、自然乾燥したのち、それらの毛髪について
柔軟性、艶およびくし通りを5名の専門家に評価させ
た。
原料ペプチドで処理した毛髪、実施例1〜5のN−第
4級アンモニウム誘導ペプチドで処理した毛髪の両者と
も、無処理の毛髪に比べれば柔軟性、艶、くし通りのい
ずれも改善されていたが、両者を比較すると実施例1〜
5のN−第4級アンモニウム誘導ペプチドによる場合の
方が改善効果が大きかった。
そこで、その評価結果を表示するにあたっては、それ
ぞれの原料ペプチドで処理した毛髪(いずれも柔軟性、
艶、くし通りに関して同程度である)を基準にし、次の
評価基準により採点し、その結果を5名の平均値で第3
表に示した。
評価基準 原料ペプチド処理毛と変わらない 0点 原料ペプチド処理毛より少し良い 1点 原料ペプチド処理毛より良い 2点 原料ペプチド処理毛に比べて非常に良い 3点 第3表に示すように、実施例1〜5のN−第4級アン
モニウム誘導ペプチドで処理した毛髪は、柔軟性、艶、
くし通りのいずれも、評価値が2〜3の範囲にあり、こ
の結果から、N−第4級アンモニウム誘導ペプチドの毛
髪の柔軟性、艶、くし通りを改善する効果が原料ペプチ
ドより大きいことが明らかにされた。
〔発明の効果〕 以上説明したように、本発明の化粧品基材は、毛髪や
皮膚に対する保護作用などペプチドの有する優れた特性
を保持しながら、高級アルキル基または高級アルケニル
基を導入した第4級アンモニウム塩で第4級化すること
により、毛髪への吸着性や皮膚に対する親和性を高めた
ものであって、次の効果を奏する。
毛髪に吸着して毛髪を保護し、損傷した毛髪を回復す
る作用を有すると共に、毛髪を柔軟にし、毛髪に艶と良
好なくし通り性を付与する。したがって、本発明の化粧
品基材をヘアーリンス、ヘアートリートメント、ヘアー
コンディショナーなどの毛髪用化粧品に配合した場合は
その効果が特に顕著に発揮される。
皮膚に対しても親和性を有していて、皮膚を保護する
と共になめらかにする。
毛髪や皮膚に対する刺激が少なく、しかもマイルドな
界面活性能を有していて、刺激性の少ないマイルドな界
面活性剤、乳化剤、分散剤としても使用可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−57598(JP,A) 特開 昭62−178510(JP,A) 特開 昭60−243099(JP,A) 特開 昭59−84898(JP,A) 特開 昭57−200307(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 7/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) (式中、R1、R2、R3のうち少なくとも1つは炭素数8〜
    20のアルキル基または炭素数8〜20のアルケニル基で、
    残りは炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のヒド
    ロキシアルキル基またはベンジル基である。Aは炭素数
    2〜3のヒドロキシアルキレンまたは炭素数2〜3のア
    ルキレンで、R4はペプチドを構成するアミノ酸の側鎖で
    あり、nは2〜30である) で示されるN−第4級アンモニウム誘導ペプチドからな
    る化粧品基材。
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