JPH1111596A - 給油装置 - Google Patents

給油装置

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JPH1111596A
JPH1111596A JP16464197A JP16464197A JPH1111596A JP H1111596 A JPH1111596 A JP H1111596A JP 16464197 A JP16464197 A JP 16464197A JP 16464197 A JP16464197 A JP 16464197A JP H1111596 A JPH1111596 A JP H1111596A
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oil
vapor
refueling
air
oil type
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JP16464197A
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Jun Watanabe
潤 渡辺
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Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は油液貯蔵タンクに油種検知センサの
掃気用空気が供給されて油液貯蔵タンク内の油蒸気濃度
が低下することを課題とする。 【解決手段】 作業者が給油ノズル3のノズルレバーを
開弁操作すると、地下タンク8に貯蔵された油液が給油
ポンプ10により送液されて給油管路7、給油ホース4
を介して給油ノズル3から燃料タンクに油液が吐出され
る。このとき、ベーパ吸引ポンプ15が駆動されて吸引
力が増大する。吸引されたベーパは、ベーパ回収ユニッ
ト14の自動弁が開弁して地下タンク8に回収される。
また、ベーパの流速が高くなると共に、ベーパ回収ユニ
ット14の排気用ファンが高速回転してセンサ室36に
空気が導入され、油種検知センサ21の表面に付着した
ベーパを除去する。そして、給油中は、燃料タンクから
吸引されたベーパは地下タンク8に回収され、油種検知
センサ21を掃気した空気は大気中に排気される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は給油装置に係り、特
に給油される燃料タンク内に発生する油蒸気(ベーパ)
を吸引して油液貯蔵タンクに回収する給油装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、給油所等には複数の計量機を有
する給油装置が設置されている。そして、各計量機に
は、レギュラーガソリン用、ハイオクガソリン用、軽油
用の各給油ノズルが設けられている。このような給油所
では、顧客の自動車が到着すると、そのエンジン仕様に
応じた油種の給油ノズルを燃料タンクの給油口に挿入し
て油液貯蔵タンクとしての地下タンクに貯蔵された油液
が燃料タンクに給油される。
【0003】給油に際して、油液が燃料タンクに給油さ
れると共に、燃料タンク内では油蒸気が発生する。さら
に、燃料タンク内の液面が上昇するにつれて内部空間に
溜まった油蒸気が給油口から空気中に排出される。この
ように、給油中に発生した油蒸気が大気中に放出され続
けると、大気汚染に繋がる。そのため、給油中に発生し
た油蒸気を回収して地下タンクに回収するベーパリカバ
リシステムが開発されている。この方式では、給油ノズ
ル及び給油ホースに沿って燃料タンク内の油蒸気を吸引
するための油蒸気吸引系路が設けられている。そして、
給油ノズルの吐出パイプ先端には、吸引口が開口してい
るため、給油ノズルが給油口に挿入された時点で油蒸気
が回収可能となる。また、油蒸気吸引系路の途中には吸
引ポンプが設けられている。
【0004】この吸引ポンプは、給油中、常に駆動され
て燃料タンク内で発生した油蒸気を吸引している。そし
て、吸引された油蒸気は、地下タンク内に回収される。
よって、給油中は、給油口から油蒸気の排出が防止され
るため、大気汚染を抑制している。一方、給油装置にお
いては、1台の計量機で複数の油種を扱っているため、
油種の異なる給油ノズルが並んで設けられている。その
ため、ディーゼルエンジンが搭載された車両が給油所に
到着した際、間違ってガソリン用の給油ノズルを当該車
両の給油口に挿入してしまうことがある。この場合、給
油ノズルが間違っていることに気付かないで、給油ノズ
ルが開弁操作されると、軽油用の燃料タンクにガソリン
が給油されてしまう。
【0005】このような異油種混合事故を防止するた
め、給油開始前に燃料タンクの油種判別を行い、給油ノ
ズルの油種と燃料タンクの油種が一致した場合に給油を
許可する油種判別システムが開発されつつある。この種
の給油装置としては、例えば特開平8−34497号
公報や特開平8−85599号公報に記載されたもの
がある。
【0006】上記の公報に記載された給油装置では、
給油ノズルに連通されたベーパ吸引管路に吸引ポンプと
三方弁を設けた構成となっている。そして、油種検知時
は吸引ポンプの吸引動作によりベーパ吸引管路を介して
燃料タンク内の油蒸気を油種センサに供給する。油種セ
ンサにより燃料タンクの油種が判別されると、三方弁が
切り替わってベーパ吸引管路が地下タンクに連通され
る。そのため、給油中に吸引ポンプの駆動により吸引さ
れた燃料タンクの油蒸気は、地下タンクに回収される。
【0007】また、給油終了して給油ノズルがノズル掛
けに戻されると、三方弁は給油前の状態に切り替わって
ベーパ吸引管路が油種センサ側に連通される。これによ
り、ベーパ吸引管路には、空気が吸引される。そして、
ベーパ吸引管路に吸引された空気は、三方弁を介して油
種センサに供給されて油種センサに付着した油蒸気を除
去する。その際、油種センサをクリーニングした空気
は、大気中に排気される。
【0008】また、上記の公報に記載された給油装置
では、給油ノズルの内部に油種センサ及び油蒸気を吸引
する吸引ポンプの吸引力により作動する弁体が設けられ
ている。そして、油種センサは給油ノズルの内部に形成
された油蒸気回収系路の途中に設けられている。吸引ポ
ンプの吸引力が弱のときは、燃料タンクから吸引された
油蒸気が油種センサに供給されて油種判別が行われる。
【0009】しかし、吸引ポンプの吸引力が強のとき
は、弁体が吸引力により動作して油種センサに空気が供
給される。このように、給油ノズルから吸引された油蒸
気及び空気は地下タンクに回収され、大気中への排気が
防止されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のように油種判別
機能及び油蒸気回収システムを有する給油装置では、次
のような問題を有している。上記の公報に記載された
給油装置においては、油種センサをクリーニングした空
気が大気中に排気されるため、油蒸気回収機能を有して
いるにも拘わらず、完全に油蒸気を回収していない構成
となっている。
【0011】また、上記の公報に記載された給油装置
においては、油蒸気及び油種センサをクリーニングした
空気が共に地下タンクに回収される。このように、油蒸
気が充満した地下タンクに空気が供給されると、地下タ
ンク内では高濃度の油蒸気に空気が混合されて、油蒸気
濃度が低下する。そして、地下タンク内の油蒸気濃度が
低下することにより、地下タンク内に貯蔵されている油
液の蒸発が促進されてしまうおそれがある。
【0012】図18は1回の給油量を40リットル、掃
気空気量を4リットルとしたときの給油量と地下タンク
内のベーパ濃度との関係を示すグラフである。従来の給
油装置で油種検知後に油種検知センサを掃気流量2.0
(L/min)で10秒間掃気する場合、油種検知セン
サに供給される空気量は、1回につき最低0.38リッ
トル(L)である。但し、10(sec)間掃気しても
油種検知センサがベーパ検知の信号を出力しているとき
は、さらに掃気を続けるため、掃気に使用される空気量
はそれ以上となる。
【0013】そのため、油種検知後に60秒間掃気する
場合、2リットルの空気が地下タンクに導入され、掃気
時間が90秒の場合には3リットルの空気が地下タンク
に導入され、掃気時間が2分間の場合には4リットルの
空気が地下タンクに導入されることになる。また、実際
は、地下タンクに空気が供給された後、時間が経過する
と地下タンク内の油液の気化が促進されて地下タンクの
上部空間が飽和状態となるまで気化しようとする。尚、
温度条件により油液の気化速度が変動するため、地下タ
ンクの上部空間が常に飽和状態であるとは限らない。
【0014】そこで、本発明は上記課題を解決した給油
装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため、以下のような特徴を有する。上記請求項1の
発明は、給油されるタンク内の油蒸気を吸引ポンプによ
り給油所の地下タンクに回収する油蒸気吸引系路を有
し、該油蒸気吸引系路を介して吸引された油蒸気を油種
検知センサに供給して当該タンクの油種判別を行ない油
種一致の場合に給油を許可する給油装置において、給油
開始前は前記油蒸気吸引系路の圧力変化に応じて前記油
種検知センサに油蒸気を供給し、給油開始後は前記油種
検知センサを通過した油蒸気を油液貯蔵タンクに流入さ
せ、油種検知後は前記油種検知センサを掃気する空気を
外部に排気させるように空気流れ方向を切り換える切換
手段を有することを特徴とするものである。
【0016】従って、請求項1の発明によれば、給油開
始後は油種検知センサを通過した油蒸気を油液貯蔵タン
クに流入させ、油種検知後は油種検知センサを掃気する
空気を外部に排気させるように空気流れ方向を切り換え
るため、大気中に油蒸気を排気することを防止できると
共に、油種検知後に掃気した空気が油液貯蔵タンクに流
入することを防止して、油液貯蔵タンク内の油蒸気濃度
が低下することを防止できる。
【0017】また、請求項2の発明は、上記請求項1記
載の給油装置であって、前記切換手段は、前記油種検知
センサが設けられたバイパス系路の空気流れ方向を前記
吸引ポンプの空気吸引力により切り換えることを特徴と
するものである。従って、請求項2の発明によれば、油
種検知センサが設けられたバイパス系路の空気流れ方向
を吸引ポンプの空気吸引力により切り換えるため、空気
流れ方向を切り替えるための専用の駆動手段が不要であ
り、構成の簡略化が図れる。また、吸引ポンプの空気吸
引力により空気流れ方向を切り替えることができるの
で、吸引ポンプの吸引力の強さを切り替えるだけで大気
中に油蒸気を排気することを防止できると共に、油種検
知後に掃気した空気が油液貯蔵タンクに流入することを
防止できる。
【0018】また、請求項3の発明は、給油されるタン
ク内の油蒸気を吸引ポンプにより給油所の地下タンクに
回収する油蒸気吸引系路を有し、該油蒸気吸引系路を介
して吸引された油蒸気を油種検知センサに供給して当該
タンクの油種判別を行ない油種一致の場合に給油を許可
する給油装置において、油液を送液する送液管路に油液
の流速により負圧を発生させる負圧発生部を設け、給油
開始前は前記油種検知センサを通過した油蒸気を前記油
液貯蔵タンクに流入させ、油種検知後は前記負圧発生部
で発生した負圧により前記油種検知センサを掃気する空
気を前記送液管路に排気させる切換手段を設けたことを
特徴とするものである。
【0019】従って、請求項3の発明によれば、給油開
始前は油種検知センサを通過した油蒸気を油液貯蔵タン
クに流入させ、油種検知後は負圧発生部で発生した負圧
により油種検知センサを掃気する空気を前記送液管路に
排気させるため、大気中に油蒸気を排気することを防止
できると共に、油種検知後の掃気した空気が油液貯蔵タ
ンクに流入することを防止して、油液貯蔵タンク内の油
蒸気濃度が低下することを防止できる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面と共に本発明の実施の
形態について説明する。図1は本発明になる給油装置の
第1実施例の概略構成図、図2は第1実施例のベーパ回
収ユニットを拡大して示す縦断面図、図3は給油時のベ
ーパ回収ユニットの動作状態を示す縦断面図である。
【0021】給油装置1には、通常複数の給油系統が設
けられているが、図1では説明の便宜上1給油系統のみ
が図示されている。給油装置1の筐体2には、給油ノズ
ル3に接続された給油ホース4が引き出されている。給
油ノズル3は、通常、筐体2の側面に設けられたノズル
掛け5に掛止されており、例えば顧客の自動車が給油所
に到着すると、作業者は給油ノズル3をノズル掛け5か
ら外し自動車の燃料タンクの給油口(図示せず)に挿入
して給油を行う。
【0022】上記ノズル掛け5に設けられたノズルスイ
ッチ5aは、給油ノズル3がノズル掛け5から外される
と、オフからオンになり、給油ノズル3がノズル掛け5
に戻されると、オンからオフに切り換わる。給油ホース
4は、継手6を介して筐体2内で送液系路を形成する給
油管路7に接続されている。この給油管路7の先端7a
は、油液貯蔵タンクとしての地下タンク8まで延在して
挿入されており、給油管路7の途中には流量計9,給油
ポンプ10が配設されている。また、筐体2の前面に
は、給油量、給油金額、メッセージ等を表示する表示器
11が配設されている。
【0023】尚、地下タンク8は油種毎に設けられてお
り、例えばレギュラーガソリンが貯溜されており、その
他の油種の地下タンクも図示しないが別個に設けられて
いる。また、上記給油ノズル3の吐出パイプ3aには、
燃料タンクの給油口(図示せず)に挿入されたとき、燃
料タンク内のベーパ(油蒸気)を吸引するためのベーパ
吸引口3bが開口している。このベーパ吸引口3bは、
給油ホース4に沿って延在形成されたベーパ吸引チュー
ブ(油蒸気吸引管路)12の一端に連通されており、ベ
ーパ吸引チューブ12の他端は継手6を介して筐体2内
で油蒸気吸引管路を形成するベーパ吸引管路13(13
a〜13d)に接続されている。
【0024】ベーパ吸引管路13(13a〜13d)に
は、ベーパ回収ユニット14、ベーパ吸引ポンプ15、
三方弁(切換手段)16が配設されている。このベーパ
回収ユニット14には、後述するように油種検知センサ
及びベーパと掃気用空気の流路を切り換える切換機構等
が設けられている。油蒸気吸引手段としてのベーパ吸引
ポンプ15は、真空ポンプ等よりなり、油種検知及び油
種検知後にベーパ吸引系路を掃気するときに駆動され
る。
【0025】また、ベーパ吸引ポンプ15は、後述する
ように給油時に燃料タンク内のベーパを回収するため駆
動され、油種検知後も給油中の給油量に応じた回転数で
駆動され、給油ノズル3の給油が終了したときに停止さ
れる。そして、三方弁16は、3方向のポートA,B,
Cを有しており、ポートAはベーパ吸引管路13cに接
続され、ポートBは大気開放管路17に接続され、ポー
トCはベーパ回収管路13dに接続されている。また、
ベーパ回収管路13dの下端は、地下タンク8に挿入さ
れている。
【0026】上記三方弁16は、ポートAとポートB又
はポートCの一方を連通するとともに、他方を遮断する
構成になっている。本実施例の三方弁16は、例えば電
磁式の切換弁であり、切換信号により駆動部(図示せ
ず)が励磁されると切り換え動作を行う。大気開放管路
17は端部が筐体2の側面で大気開放となっている。そ
のため、三方弁16がポートAとポートBとを連通させ
ると、ベーパ吸引管路13を流れるベーパ及び空気が外
部に排気される。また、三方弁16がポートAとポート
Cとを連通させると、ベーパ吸引管路13を流れるベー
パ及び空気が地下タンク8に回収される。
【0027】18は制御装置で、後述するようにノズル
スイッチ5a、流量計9、ベーパ回収ユニット14から
出力された各信号が供給されると共に、所定の演算処理
を行って給油ポンプ10、ベーパ吸引ポンプ15、三方
弁16を制御し、表示器11に計測された現在の給油量
を表示させる。また、制御装置18は、油種検知時はベ
ーパ吸引ポンプ15の吸引力を最小とし、給油中は油液
の吐出量(流量)に応じて吸引力を変化させる。このと
き、油液の吐出量がゼロであれば、ベーパ吸引ポンプ1
5の吸引力をゼロとするが、油液が吐出されているとき
の最小吸引力が油種検知時の吸引力より大きくなるよう
にベーパ吸引ポンプ15を制御する。
【0028】ここで、図2に示すベーパ回収ユニット1
4について説明する。ベーパ回収ユニット14は、吸引
した油蒸気圧に応じて自動的に切換動作する自動弁20
と、吸引したベーパの油蒸気濃度を検出する油種検知セ
ンサ21と、ベーパの圧力変化により油種検知センサ2
1を通過したベーパを回収しあるいは油種検知センサ2
1を掃気した空気を外部に排気させる切換弁22と、ベ
ーパ及び空気の流速により回転駆動されて油種検知セン
サ21を通過した空気を外部に排気させる排気用ファン
23とを有する。
【0029】ベーパ回収ユニット14の内部には、蒸気
通路24が上下方向に貫通するように延在形成されてい
る。そして、蒸気通路24の流入側ポート25にはベー
パ吸引管路13aが接続され、蒸気通路24の流出側ポ
ート26にはベーパ吸引管路13bが接続されている。
また、蒸気通路24には、ベーパ吸引管路13aから流
入したベーパ及び空気の圧力に応じて開閉する自動弁2
0が設けられている。この自動弁20は、蒸気通路24
内に設けられた軸受27により通路延在方向に摺動自在
に支持された弁軸28と、円錐状に形成された上流側弁
体30と、軸29を介して上流側弁体30と同軸上に形
成された下流側弁体31とを有する。
【0030】また、自動弁20は、下流側弁体31と軸
受27との間に配設されたコイルバネ32のバネ力によ
り上方に附勢され、弁軸28を軸受27に挿通させたま
ま垂直状態に保持されている。そのため、自動弁20
は、蒸気通路24内を流れるベーパあるいは空気の流入
圧力とコイルバネ32のバネ力とが釣り合う高さ位置に
保持される。
【0031】尚、コイルバネ32のバネ力は、油種検知
時のベーパ吸引ポンプ15の吸引力では自動弁20を移
動させず、給油時のベーパ吸引ポンプ15の最小吸引力
により上流側弁体30が蒸気通路24に形成されたテー
パ状の上流側シート面34に着座するように設定されて
いる。また、ベーパ吸引ポンプ15が駆動されないとき
は蒸気通路24内を流れるベーパあるいは空気の流入圧
力がゼロであるので、自動弁20は図2に示すように下
流側弁体31がテーパ状の下流側シート面33に当接す
る閉弁位置に移動して蒸気通路24を遮断する。このと
き、上流側弁体30は上流側シート面34から離間して
いる。
【0032】また、後述するようにベーパ吸引ポンプ1
5が高速回転で駆動された場合、ベーパ吸引ポンプ15
の吸引力が増大して自動弁20は図3に示すように下流
側弁体31が下流側シート面33から離間して開弁動作
すると共に、上流側弁体30が上流側シート面34に当
接して通路38を閉塞する。油種検知センサ21は、ベ
ーパ回収ユニット14の内部のセンサ室36に設置され
ている。この油種検知センサ21は、例えば半導体方式
のセンサであり、ガス検知面にベーパが付着すると化学
吸着が起こり、半導体素子内で自由電子の移動が生じ、
素子の電気伝導度の変化が出力として取り出される。従
って、ベーパの油種は油種検知センサ21の出力値によ
って判定できる。
【0033】油種検知センサ21が設けられたセンサ室
36は、大気開放とされた通路37及び上流側シート面
34に開口する通路38と連通されている。また、通路
37と通路38との合流部分には、センサ室36の上流
側に連通された通路39が接続されている。一方、セン
サ室36の下流側は、通路40を介してダイヤフラム室
41に連通され、さらに、通路42を介して弁室43に
連通されている。ダイヤフラム室41と弁室43とは、
Oリング44が装着された壁部を介して隣接されてい
る。
【0034】切換弁22は、Oリング44にシールされ
てダイヤフラム室41と弁室43との間を摺動可能に設
けられた軸45と、軸45の右側端部に設けられダイヤ
フラム室41と通路40との間を開閉する円錐状の弁部
46と、軸45の左側端部に設けられ弁室43と通路4
2との間を開閉する円錐状の弁部47とからなる。一方
の弁部46はダイヤフラム室41の弁座61に対向し、
他方の弁部47は弁室43の弁座50に対向している。
【0035】また、切換弁22は、通常、弁部47が弁
座50に着座するようにダイヤフラム室41内に設けら
れたコイルバネ49により左方向に附勢されている。ダ
イヤフラム室41内には、ダイヤフラム48が設けられ
ており、このダイヤフラム48の中心には弁部46が結
合されている。そのため、切換弁22はダイヤフラム4
8と連動して軸方向に摺動する。
【0036】また、ダイヤフラム室41は、通路51を
介して自動弁20より下流側で蒸気通路24に連通され
ている。弁室43は、通路52,55を介して大気開放
とされた流入口53及びロータ室54と連通されてい
る。排気用ファン23は、軸受56により回転自在に軸
承されたロータ軸57と、ロータ軸57の上端に設けら
れロータ室54で回転する第1のファン58と、ロータ
軸57の下端に設けられ流出側ポート26で回転する第
2のファン59とからなる。また、ロータ室54は、大
気開放とされた排気通路60と連通されている。
【0037】そして、蒸気通路24に給油時に吸引され
た空気が流入すると、第2のファン59が空気流により
回転されるため、第2のファン59と一体な第1のファ
ン58が回転すると共に流入口53及び弁室43からの
空気がロータ室54に吸引されて排気通路60へ排気さ
れる。次に、上記のように構成されたベーパ回収ユニッ
ト14の動作と共に制御装置18が実行する給油処理に
ついて説明する。尚、図4は制御装置18が実行する給
油処理のフローチャートである。
【0038】制御装置18は、ステップS1(以下「ス
テップ」を省略する)において、ノズルスイッチ5aか
らの信号の有無をチェックしている。そして、給油を行
うために給油ノズル3がノズル掛け5から外されて、ノ
ズルスイッチ5aがオンになって検出信号が出力される
と、S2に進み、三方弁16がポートAとポートBとを
連通するように切り換え動作させると共に、ベーパ吸引
ポンプ15を最小の吸引力(低速回転)で駆動させる。
【0039】これにより、給油ノズル3のベーパ吸引口
3bから空気が吸引され、給油ノズル3の吐出パイプ3
aが、燃料タンクの給油口(図示せず)に挿入される
と、燃料タンク内のベーパ(油蒸気)をベーパ吸引口3
bから吸引する。そして、ベーパ吸引口3bより吸引さ
れたベーパ及び空気は、給油ホース4に沿って設けられ
たベーパ吸引チューブ12及び継手6を介して筐体2内
のベーパ吸引管路13に至り、さらにベーパ吸引管路1
3aを介してベーパ回収ユニット14に供給される。
【0040】このとき、ベーパ回収ユニット14では、
ベーパ吸引ポンプ15の吸引力がコイルバネ32より小
さいため、図2に示すように自動弁20の下流側弁体3
1が下流側シート面33に当接して蒸気通路24を遮断
し、上流側弁体30が上流側シート面34から離間して
いる。そのため、蒸気通路24の流入側ポート25に流
入したベーパは、上流側シート面34に開口する通路3
8、39を通過してセンサ室36に至る。
【0041】そして、センサ室36に供給されたベーパ
は、通路37を介して導入された空気により希釈され、
この希釈されたベーパがセンサ室36の油種検知センサ
21に付着する。センサ室36から流出したベーパは、
通路40、ダイヤフラム室41、通路51を通過して蒸
気通路24の流出側ポート26に至り、ベーパ吸引管路
13b、ベーパ吸引ポンプ15、ベーパ吸引管路13
c、三方弁16、大気開放管路17を介して大気中に放
出される。
【0042】尚、油種検知時に大気中に放出されるベー
パは、通路37からの空気により希釈され、且つ油種検
知後は後述するように三方弁16が切り換わって大気中
への放出が停止するので、実際に放出されるベーパ量は
少量である。このとき、通路51から蒸気通路24の流
出側ポート26へのベーパの流れにより排気用ファン2
3の第2のファン59が回転して第1のファン58を回
転駆動させる。そのため、ロータ室54では、通路55
から通路60に向けて空気の流れが生じるが、通路53
から流入する空気により通路55には負圧が生じない。
【0043】油種検知センサ21は、燃料タンクから吸
引されたベーパが供給されると、ベーパの油種に応じた
電圧値を出力する。そして、制御装置18は、油種検知
センサ21からの電圧値と予め登録されている各油種毎
の基準電圧値とを照合して燃料タンクに残留している油
液の油種と当該給油ノズル3により給油される油液の油
種とが一致するか否かを判定する(S3)。
【0044】S3において、油種が一致した場合、S4
に進み、給油ポンプ10を駆動させると共に、ベーパ吸
引ポンプ15の吸引力を増大させる。これと同時に三方
弁16のポートAとポートCとを連通させる。そのた
め、作業者が給油ノズル3のノズルレバーを開弁操作す
ると、地下タンク8に貯蔵された油液が給油ポンプ10
により送液されて給油管路7、給油ホース4を介して給
油ノズル3から燃料タンクに油液が吐出される。これ
で、燃料タンクへの給油が開始される(S5)。
【0045】このとき、ベーパ回収ユニット14では、
ベーパ吸引ポンプ15の吸引力が増大してコイルバネ3
2より大きくなるため、図3に示すように自動弁20が
下方に移動して下流側弁体31が下流側シート面33か
ら離間して蒸気通路24を開放し、上流側弁体30が上
流側シート面34に当接して通路38を閉塞する。その
ため、流入側ポート25から蒸気通路24に流入したベ
ーパは、自動弁20の上流側弁体30と上流側シート面
34との間及び自動弁20の下流側弁体31と下流側シ
ート面33との間を通過して流出側ポート26から排出
される。
【0046】よって、給油中、給油ノズル3のベーパ吸
引口3bより吸引されたベーパは、ベーパ吸引チューブ
12及びベーパ吸引管路13aを介してベーパ回収ユニ
ット14に吸引され、さらにベーパ回収ユニット14の
蒸気通路24を通過してベーパ吸引管路13bに排出さ
れる。そして、ベーパ吸引管路13bを通過したベーパ
は、ベーパ吸引ポンプ15、ベーパ吸引管路13c、三
方弁16、ベーパ吸引管路13dを通過して地下タンク
8に回収される。
【0047】このように、蒸気通路24を流れる流速が
高くなると、ダイヤフラム室41の空気が蒸気通路24
に吸引されてダイヤフラム室41の圧力が低下される。
そのため、ダイヤフラム48はコイルバネ49のバネ力
に抗して右側に変位して切換弁22を同方向に移動させ
る。よって、切換弁22は、一方の弁部46が弁座61
に着座して通路40と通路51を遮断すると共に、他方
の弁部47が弁座50から離座して通路42と弁室43
とを連通させる。
【0048】また、蒸気通路24の流速が高くなると共
に、排気用ファン23の第2のファン59が高速回転し
て第1のファン58を高速で回転駆動する。そのため、
ロータ室54では、通路55から通路60への空気流が
高速となり、通路53からの空気流入だけでは間に合わ
なくなる。その結果、大気開放とされた通路37から空
気が導入される。
【0049】すなわち、通路37から導入された空気
は、通路38が上流側弁体30により閉塞されているの
で、センサ室36に流入して油種検知センサ21の表面
に付着したベーパを除去する。そして、油種検知センサ
21の表面を掃気した空気は、通路42、弁室43、通
路52、通路55を介してロータ室54に流入する。さ
らに、ロータ室54に流入した空気は、第1のファン5
8の高速回転により通路60を介して大気中に排気され
る。
【0050】このように、給油中は、燃料タンクから吸
引されたベーパは地下タンク8に回収され、油種検知セ
ンサ21を掃気した空気は大気中に排気されて地下タン
ク8への空気供給が行われないようになっている。その
ため、地下タンク8内において、掃気空気の供給がない
ので、油蒸気の濃度低下が生じず、地下タンク8内に貯
蔵された油液からのベーパ発生が抑制される。
【0051】給油が終了して燃料タンクから引き抜かれ
た給油ノズル3がノズル掛け5に戻されると、ノズルス
イッチ5aがオフになる。そして、給油ノズル3が燃料
タンクから引き抜かれてノズル掛け5に戻されるまでの
間、給油ノズル3のベーパ吸引口3bより吸引された空
気は、ベーパ吸引チューブ12及びベーパ吸引管路13
aを掃気した後、蒸気通路24、ベーパ吸引管路13
b、ベーパ吸引ポンプ15、ベーパ吸引管路13c、三
方弁16、大気開放管路17を掃気して大気中に放出さ
れる。
【0052】次のS6において、ノズルスイッチ5aが
オフになったことが確認されると、S7に進み、給油ポ
ンプ10及びベーパ吸引ポンプ15を停止させると共
に、三方弁16のポートAとポートBとを連通させる。
次のS8では、油種検知センサ21の電圧値の変化をチ
ェックしてベーパが検出されないことを確認する。そし
て、油種検知センサ21がベーパを検出しないときは、
油種検知センサ21及び各通路のクリーニングが終了し
たものと判断して今回の処理を終了する。
【0053】しかし、S8において、油種検知センサ2
1がベーパ成分を検出しているときは、まだ油種検知セ
ンサ21にベーパが付着しているものと判断してS9に
移行する。S9では、ベーパ吸引ポンプ15を低速回転
で駆動させる。ベーパ吸引ポンプ15の駆動により油種
検知センサ21を掃気して油種検知センサ21の表面に
残っているベーパを除去する。
【0054】また、前述したS3において、油種不一致
のときは、S10に進み、表示器11に油種不一致のエ
ラー表示を行う。続いて、S11で給油ノズル3がノズ
ル掛け5に戻されてノズルスイッチ5aがオフになった
かどうかをチェックする。給油ノズル3がノズル掛け5
に戻されると、S12に進み、油種検知センサ21の電
圧値の変化をチェックしてベーパを検出しているかどう
かを確認する。S12において、ベーパを検出している
ときは、ベーパ吸引ポンプ15の低速回転による掃気を
継続し、ベーパを検出しなくなった時点でS13に進
み、ベーパ吸引ポンプ15を停止させて今回の処理を終
了させる。
【0055】また、S9でベーパ吸引ポンプ15を低速
回転させて掃気させる場合、上記S12に移行して油種
検知センサ21がベーパを検出しなくなるまでベーパ吸
引ポンプ15を低速回転させる。そして、S12におい
て、ベーパを検出しなくなったときは、S13に進みベ
ーパ吸引ポンプ15を停止させて今回の処理を終了させ
る。
【0056】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。図5は本発明になる給油装置の第2実施例の概略構
成図、図6は第2実施例のベーパ回収ユニットを拡大し
て示す縦断面図、図7は給油時のベーパ回収ユニットの
動作状態を示す縦断面図である。尚、各図中、上記第1
実施例と同一部分には同一符号を付してその説明を省略
する。
【0057】給油装置62は、給油ポンプ10の流入側
に接続された給油管路7aに負圧発生部63が配設され
ている。この負圧発生部63は、流路が絞られたベンチ
ュリ管よりなり、流路面積が最小とされた絞り部分に負
圧管路64の一端が直交する方向から接続されている。
また、負圧管路64の他端は、ベーパ回収ユニット65
に接続されている。
【0058】ここで、ベーパ回収ユニット65の構成に
ついて説明する。給油開始前のベーパ回収ユニット65
は、図6に示すように、前述した第1実施例のベーパ回
収ユニット14の構成に対して排気用ファン23が設け
られていない構成である。そして、ベーパ回収ユニット
65の弁室43は、通路66を介して負圧管路64の他
端に連通されている。
【0059】油種検知時は、自動弁20がコイルバネ3
2のバネ力で閉弁位置に保持されており、下流側弁体3
1が下流側シート面33に当接して蒸気通路24を遮断
している。このとき、切換弁22は、図6に示すように
左側に変位して弁体47が弁座50を閉弁しているの
で、前述した第1実施例の場合と同様に給油ノズル3の
ベーパ吸引口3bから吸引された燃料タンクのベーパが
蒸気通路24の流入側ポート25に供給されると、通路
38、39を通過してセンサ室36に至る。
【0060】そして、センサ室36に供給されたベーパ
は、通路37を介して導入された空気により希釈され、
この希釈されたベーパがセンサ室36の油種検知センサ
21に付着する。センサ室36から流出したベーパは、
通路40、ダイヤフラム室41、通路51を通過して蒸
気通路24の流出側ポート26に至り、ベーパ吸引管路
13b、ベーパ吸引ポンプ15、ベーパ吸引管路13
c、三方弁16、大気開放管路17を介して大気中に放
出される。
【0061】このようにして油種検知センサ21に燃料
タンクから吸引されたベーパが供給されると、油種検知
センサ21はベーパの油種に応じた電圧値を出力する。
そして、油種検知センサ21の電圧値の変化から燃料タ
ンクに残留する油液の油種と給油管路7により送液され
る油液の油種とを照合して油種一致又は油種不一致を判
定する。
【0062】給油が開始されると、図7に示すようにベ
ーパ吸引ポンプ15の吸引力が増大してコイルバネ32
より大きくなるため、自動弁20が下方に移動して下流
側弁体31が下流側シート面33から離間して蒸気通路
24を開放し、上流側弁体30が上流側シート面34に
当接して通路38を閉塞する。そのため、流入側ポート
25から蒸気通路24に流入したベーパは、自動弁20
の上流側弁体30と上流側シート面34との間及び自動
弁20の下流側弁体31と下流側シート面33との間を
通過して流出側ポート26へ排出され、ベーパ吸引管路
13b、ベーパ吸引ポンプ15、ベーパ吸引管路13
c、三方弁16、ベーパ吸引管路13dを通過して地下
タンク8に回収される。
【0063】このように、蒸気通路24を流れる流速が
高くなると、ダイヤフラム室41の空気が蒸気通路24
に吸引されてダイヤフラム室41の圧力が低下し、切換
弁22を右方向に移動させる。よって、切換弁22は、
一方の弁部46が弁座61に着座して通路40と通路5
1を遮断すると共に、他方の弁部47が弁座50から離
座して通路42と弁室43とを連通させる。
【0064】このとき、油液が給油ノズル3から燃料タ
ンクに吐出されると、給油管路7aを流れる油液の流速
が負圧発生部63で増速されて負圧管路64に負圧が生
じる。そのため、通路37から導入された空気は、セン
サ室36に流入して油種検知センサ21の表面に付着し
たベーパを除去し、その後、通路42、弁室43、通路
52、通路66を通過して負圧管路64に吸引される。
そして、油種検知センサ21を掃気した空気は、負圧発
生部63で給油管路7aを流れる油液に混入されて給油
ノズル3から吐出される。
【0065】このように、給油中は、燃料タンクから吸
引されたベーパは地下タンク8に回収され、油種検知セ
ンサ21を掃気した空気は給油管路7a、給油ホース
4、給油ノズル3を介して燃料タンクに吐出される。そ
のため、地下タンク8内において、掃気空気の供給がな
いので、油蒸気の濃度低下が生じず、地下タンク8内に
貯蔵された油液からのベーパ発生が抑制される。
【0066】図8はベーパ回収ユニットの変形例の縦断
面図、図9は図8に示すベーパ回収ユニットの給油時の
動作状態を示す縦断面図である。尚、各図中、上記ベー
パ回収ユニット65と同一部分には同一符号を付してそ
の説明を省略する。ベーパ回収ユニット67は、蒸気通
路68のくびれ部68aに弁座69を有し、通路38の
途中にも弁座70を有する。自動弁71は、弁座69と
弁座70との間を横方向に摺動可能に設けられており、
軸71aの右側端部に蒸気通路68内に挿入された円錐
状の弁体72を有し、軸71aの左側端部に通路38に
連通する弁室73内に挿入された円錐状の弁体74を有
する。
【0067】弁座69と弁座70との中間には、通路7
5を介して蒸気通路68の流出側ポート26に連通され
たダイヤフラム室76が形成されている。このダイヤフ
ラム室76には、周縁部が内壁に固定され中心部が自動
弁71の軸71aに結合されたダイヤフラム77が設け
られている。尚、ダイヤフラム77はコイルバネ78の
バネ力により左方向に附勢されている。
【0068】コイルバネ78のバネ力は、油種検知時の
ベーパ吸引ポンプ15の吸引力ではダイヤフラム77が
作動せず、給油時の最小吸引力によりダイヤフラム室7
6に負圧が生じるとダイヤフラム77が右方向に作動す
るように設定されている。また、蒸気通路68のくびれ
部68aは、流路面積が絞られているので、負圧発生部
として機能している。そして、くびれ部68aには、上
記ダイヤフラム室76に連通された通路75と、ダイヤ
フラム室41に連通された通路51とが開口しており、
くびれ部68aの流速により負圧がダイヤフラム室4
1,76に発生する。
【0069】自動弁71の軸71aは、ダイヤフラム室
76の左右両側に形成された軸受79,80により左右
方向に摺動可能に軸承されており、軸受79,80には
軸71aの外周をシールするOリング79a,80aが
装着されている。自動弁71は、給油時、ベーパ吸引ポ
ンプ15の吸引力が増大して負圧がダイヤフラム室76
に生じると、コイルバネ78のバネ力に抗して右方向に
変位し、油種検知時はベーパ吸引ポンプ15の吸引力が
低下して負圧が減少するため、コイルバネ78のバネ力
により左方向に変位する。
【0070】ここで、上記のように構成されたベーパ回
収ユニット67の動作について説明する。油種検知時
は、自動弁71がコイルバネ78のバネ力で左方向に保
持されており、弁体72が弁座69に当接して蒸気通路
68を遮断している。このとき、切換弁22は、図8に
示すように左側に変位して弁体74が弁座70から離間
して開弁しているので、給油ノズル3のベーパ吸引口3
bから吸引された燃料タンクのベーパが蒸気通路68の
流入側ポート25に供給されると、通路38、弁室7
3、通路39を通過してセンサ室36に至る。
【0071】そして、センサ室36に供給されたベーパ
は、通路37を介して導入された空気により希釈され、
この希釈されたベーパがセンサ室36の油種検知センサ
21に付着する。センサ室36から流出したベーパは、
通路40、ダイヤフラム室41、通路51を通過して蒸
気通路68の流出側ポート26に至り、ベーパ吸引管路
13b、ベーパ吸引ポンプ15、ベーパ吸引管路13
c、三方弁16、大気開放管路17を介して大気中に放
出される。
【0072】このようにして油種検知センサ21に燃料
タンクから吸引されたベーパが供給されると、油種検知
センサ21はベーパの油種に応じた電圧値を出力する。
そして、油種検知センサ21の電圧値の変化から燃料タ
ンクに残留する油液の油種と給油管路7により送液され
る油液の油種とを照合して油種一致又は油種不一致を判
定する。
【0073】給油が開始されると、図9に示すようにベ
ーパ吸引ポンプ15の吸引力が増大してコイルバネ78
より大きくなるため、自動弁71が右方に移動して一方
の弁体72が弁座69から離間して蒸気通路68を開放
すると共に、他方の弁体74が弁座70に当接して通路
38を閉塞する。そのため、流入側ポート25から蒸気
通路68に流入したベーパは、自動弁71により開弁さ
れた弁座69の開口を通過して流出側ポート26へ排出
され、ベーパ吸引管路13b、ベーパ吸引ポンプ15、
ベーパ吸引管路13c、三方弁16、ベーパ吸引管路1
3dを通過して地下タンク8に回収される。
【0074】このように、蒸気通路68を流れる流速が
高くなると、ダイヤフラム室41の空気が蒸気通路68
のくびれ部68aに吸引されてダイヤフラム室41の圧
力が低下し、切換弁22を右方向に移動させる。よっ
て、切換弁22は、一方の弁部46が弁座61に着座し
て通路40と通路51を遮断すると共に、他方の弁部4
7が弁座50から離座して通路42と弁室43とを連通
させる。
【0075】このとき、油液が給油ノズル3から燃料タ
ンクに吐出されると、給油管路7aを流れる油液の流速
が負圧発生部63で増速されて負圧管路64に負圧が生
じる。そのため、通路37から導入された空気は、セン
サ室36に流入して油種検知センサ21の表面に付着し
たベーパを除去し、その後、通路42、弁室43、通路
52、通路66を通過して負圧管路64に吸引される。
そして、油種検知センサ21を掃気した空気は、負圧発
生部63で給油管路7aを流れる油液に混入されて給油
ノズル3から燃料タンクに吐出される。
【0076】図10は上記第2実施例の変形例を示す。
給油装置81は、負圧発生部63が流量計9と給油ポン
プ10との間の給油管路82から分岐した分岐管路83
に配設されている。この分岐管路83の下端は、地下タ
ンク8に挿入されている。また、負圧発生部63に直交
する方向から連通された負圧管路64はベーパ回収ユニ
ット67又は67の通路66に連通されている。
【0077】従って、給油時に給油ポンプ10が駆動さ
れて地下タンク8から汲み上げられた油液が給油ホース
4へ送液されると共に、分岐管路83にも送液される
と、負圧発生部63で負圧が発生する。そして、分岐管
路83を通過した油液は、地下タンク8に還流される。
また、分岐管路83には、気液分離器84が設けられて
いる。この気液分離器84は、分岐管路83を介して地
下タンク8に還流される油液中に含まれた気泡を除去す
る。そのため、負圧発生部63で分岐管路83の油液に
混入された気泡が地下タンク8へ供給されることを防止
できる。
【0078】このように油液が給油ノズル3へ送液され
ると共に、負圧発生部63で負圧が発生するため、ベー
パ回収ユニット65又は67の通路66の空気を吸引し
て油種検知後の油種検知センサ21に付着されたベーパ
が除去される。この場合、負圧発生部63が給油管路7
から分岐された分岐管路83に設けられているので、給
油管路7の流路面積が絞られず、給油ノズル3の吐出量
の減少による給油効率の低下が防止されている。
【0079】次に本発明の第3実施例について説明す
る。図11は本発明の第3実施例の概略構成図、図12
は第3実施例の制御装置が実行する給油処理のフローチ
ャートである。尚、上記実施例と同一部分には、同一符
号を付してその説明を省略する。給油装置86は、ベー
パ回収管路13cと13dとの間に第1の三方弁16が
配設され、ベーパ回収管路13aと13bとの間に第2
の三方弁88が配設され、負圧発生部63から分岐され
た負圧管路64には第3の三方弁89が配設されてい
る。また、第2の三方弁88と第3の三方弁89との間
には、油種検知センサ21を有するセンサ室90が形成
され、センサ室90は連通管路91を介して第2の三方
弁88に連通され、且つ連通管路93を介して第3の三
方弁89に連通されている。
【0080】さらに、センサ室90は、管路94を介し
て大気と連通され、第3の三方弁89は、管路95を介
してベーパ回収管路13bと連通されている。すなわ
ち、第2の三方弁88は、ポートAにベーパ回収管路1
3aが連通され、ポートBに連通管路91が連通され、
ポートCにベーパ回収管路13cが連通されている。ま
た、第3の三方弁89は、ポートAに連通管路93が連
通され、ポートBに管路95が連通され、ポートCに負
圧管路64が連通されている。
【0081】ここで、上記構成とされた給油装置86の
制御装置18が実行する給油処理につき説明する。制御
装置18は、S21において、給油を行うために給油ノ
ズル3がノズル掛け5から外されて、ノズルスイッチ5
aがオンになって検出信号が出力されると、S22に進
み、各三方弁16,88,89のポートAとポートBと
を連通させると共に、ベーパ吸引ポンプ15を駆動させ
る。
【0082】これにより、給油ノズル3のベーパ吸引口
3bから空気が吸引され、給油ノズル3の吐出パイプ3
aが、燃料タンクの給油口(図示せず)に挿入される
と、燃料タンク内のベーパ(油蒸気)をベーパ吸引口3
bから吸引する。そして、ベーパ吸引口3bより吸引さ
れたベーパ及び空気は、給油ホース4に沿って設けられ
たベーパ吸引チューブ12及び継手6を介して筐体2内
のベーパ吸引管路13に至り、さらにベーパ吸引管路1
3a、三方弁88、連通管路91、を介してセンサ室9
0の油種検知センサ21に供給される。
【0083】そして、センサ室90に供給されたベーパ
は、管路94を介して導入された空気により希釈され、
この希釈されたベーパは、三方弁89、管路95、ベー
パ回収管路13b、ベーパ吸引ポンプ15、ベーパ回収
管路13c、三方弁16、大気開放管路17を介して大
気中に放出される。制御装置18は、油種検知センサ2
1からの電圧値と予め登録されている各油種毎の基準電
圧値とを照合して燃料タンクに残留している油液の油種
と当該給油ノズル3により給油される油液の油種とが一
致するか否かを判定する(S23)。
【0084】S23において、油種が一致した場合、S
24に進み、給油ポンプ10を駆動させると共に、ベー
パ吸引ポンプ15の吸引量を油液の吐出量に応じて制御
する。これと同時に各三方弁16,88,89のポート
AとポートCとを連通させる。ここで、作業者が給油ノ
ズル3のノズルレバーを開弁操作すると、地下タンク8
に貯蔵された油液が給油ポンプ10により送液されて給
油管路7、給油ホース4を介して給油ノズル3から燃料
タンクに油液が吐出される。これで、燃料タンクへの給
油が開始される(S25)。
【0085】このとき、各三方弁16,88,89がポ
ートAとポートCとを連通しているため、負圧発生部6
3で負圧が発生して負圧管路64、三方弁89を介して
センサ室90の空気を吸引することにより、大気開放管
路17からの空気がセンサ室90に導入されて油種検知
後の油種検知センサ21に付着されたベーパが除去され
る。そして、油種検知センサ21を掃気した空気は、負
圧発生部63で給油管路7を送液される油液に混入され
て燃料タンクに吐出される。
【0086】さらに、回収されたベーパは、ベーパ吸引
管路13a、三方弁88、ベーパ吸引管路13b、ベー
パ吸引ポンプ15、ベーパ回収管路13c、三方弁1
6、ベーパ吸引管路13dを通過して地下タンク8に回
収される。このように、給油中は、燃料タンクから吸引
されたベーパは地下タンク8に回収され、油種検知セン
サ21を掃気した空気は大気中に排気されて地下タンク
8への空気供給が行われないようになっている。そのた
め、地下タンク8内において、掃気空気の供給がないの
で、油蒸気の濃度低下が生じず、地下タンク8内に貯蔵
された油液からのベーパ発生が抑制される。
【0087】給油が終了して燃料タンクから引き抜かれ
た給油ノズル3がノズル掛け5に戻されると、ノズルス
イッチ5aがオフになる。そして、給油ノズル3が燃料
タンクから引き抜かれてノズル掛け5に戻されるまでの
間、給油ノズル3のベーパ吸引口3bより吸引された空
気は、ベーパ吸引チューブ12及びベーパ吸引管路13
a〜13dを掃気する。
【0088】次のS26において、ノズルスイッチ5a
がオフになったことが確認されると、S27に進み、給
油ポンプ10及びベーパ吸引ポンプ15を停止させると
共に、三方弁16,89のポートAとポートBとを連通
させる。次のS28では、油種検知センサ21の電圧値
の変化をチェックしてベーパが検出されないことを確認
する。そして、油種検知センサ21がベーパを検出しな
いときは、油種検知センサ21及び各通路のクリーニン
グが終了したものと判断して今回の処理を終了する。
【0089】しかし、S28において、油種検知センサ
21がベーパ成分を検出しているときは、あるいはS2
3において、油種不一致のときは、前述したS9〜S1
3と同様にS29〜S23の処理を実行する。次に、本
発明の第4実施例について説明する。図13は本発明の
第4実施例の概略構成図、図14はベーパ回収ユニット
の縦断面図、図15は制御装置が実行する給油処理のフ
ローチャートである。尚、上記実施例と同一部分には、
同一符号を付してその説明を省略する。
【0090】給油装置97は、ベーパ回収管路13aと
13bとの間にベーパ吸引ポンプ15が配設され、ベー
パ回収管路13bと13cとの間に三方弁100が配設
され、ベーパ回収管路13cと13dとの間にベーパ回
収ユニット101が配設されている。また、三方弁10
0に連通された管路102と大気連通管路103との間
には、油種検知センサ21を有するセンサ室90が形成
されている。
【0091】このセンサ室90は、分岐管路104、逆
止弁105、掃気管路106を介してベーパ回収ユニッ
ト101に連通されている。三方弁100は、ベーパ回
収管路13aが連通されたポートAと、管路102が連
通されたポートBと、ベーパ回収管路13bが連通され
たポートCとを有する。また、逆止弁105は、分岐管
路104と掃気管路106との圧力差により開閉する構
成であり、センサ室90からベーパ回収ユニット101
への流れを許容し、ベーパ回収ユニット101からセン
サ室90への流れを阻止する。
【0092】ここで、ベーパ回収ユニット101の構成
について説明する。ベーパ回収ユニット101は、図1
4に示すように、センサ掃気用の掃気通路107とベー
パ回収用の蒸気通路108とを有する。蒸気通路108
の流入ポート109には、ベーパ回収管路13cの下端
が連通され、蒸気通路108の流出ポート110には、
ベーパ回収管路13dの上端が連通されている。また、
掃気通路107の流入ポート111には、掃気管路10
6の下端が連通され、掃気通路107の流出ポート11
2は、大気開放となっている。
【0093】113は排気用ファンで、回転軸114の
一端に第1のファン115が取り付けられ、回転軸11
4の他端に第2のファン116が取り付けられている。
排気用ファン113の回転軸114は、掃気通路107
と蒸気通路108との間の壁を貫通する軸受117に挿
通されて回転自在に軸承されている。そして、第1のフ
ァン115は蒸気通路108内に挿入され、流出ポート
110へ流出するベーパの流速により回転する。第2の
ファン116は掃気通路107内に挿入され、第1のフ
ァン115が回転すると回転軸114と共に回転駆動さ
せて掃気通路107内の空気を流出ポート112へ送出
する。
【0094】ここで、上記構成とされた給油装置97の
制御装置18が実行する給油処理につき説明する。制御
装置18は、S41において、給油を行うために給油ノ
ズル3がノズル掛け5から外されて、ノズルスイッチ5
aがオンになって検出信号が出力されると、S42に進
み、三方弁100のポートAとポートBとを連通させる
と共に、ベーパ吸引ポンプ15を駆動させる。
【0095】これにより、給油ノズル3のベーパ吸引口
3bより吸引された燃料タンクのベーパは、ベーパ吸引
チューブ12及び継手6を介して筐体2内のベーパ吸引
管路13に至り、さらにベーパ吸引管路13a、ベーパ
吸引ポンプ15、ベーパ吸引管路13b、三方弁10
0、管路102を介して、センサ室90の油種検知セン
サ21に供給される。
【0096】そして、センサ室90に供給されたベーパ
は、油種検知センサ21を通過して大気連通管路103
を介して大気中に放出される。制御装置18は、油種検
知センサ21からの電圧値と予め登録されている各油種
毎の基準電圧値とを照合して燃料タンクに残留している
油液の油種と当該給油ノズル3により給油される油液の
油種とが一致するか否かを判定する(S43)。
【0097】上記S43において、油種が一致した場
合、S44に進み、給油ポンプ10を駆動させると共
に、ベーパ吸引ポンプ15の吸引量を油液の吐出量に応
じて制御する。これと同時に三方弁100のポートAと
ポートCとを連通させる。ここで、作業者が給油ノズル
3のノズルレバーを開弁操作すると、地下タンク8に貯
蔵された油液が給油ポンプ10により送液されて給油管
路7、給油ホース4を介して給油ノズル3から燃料タン
クに油液が吐出される。これで、燃料タンクへの給油が
開始される(S45)。
【0098】このとき、三方弁100がポートAとポー
トCとを連通しているため、ベーパ吸引ポンプ15によ
り吸引されたベーパは、三方弁100のポートCに連通
されたベーパ吸引管路13cを介してベーパ回収ユニッ
ト101の蒸気通路108を通過して地下タンク8へ回
収される。その際、蒸気通路108に設けられた排気用
ファン113の第1のファン115が回転するため、回
転軸114に一体に設けられた第2のファン116が回
転して掃気通路107内の空気を流出ポート112へ送
出する。
【0099】これにより、掃気管路106内の圧力が低
下して分岐管路104と掃気管路106との圧力差が増
大して逆止弁105が開弁する。そのため、センサ室9
0の空気が分岐管路104へ吸引されて、大気連通管路
103からの空気がセンサ室90に導入されて油種検知
後の油種検知センサ21に付着されたベーパが除去され
る。そして、油種検知センサ21を掃気した空気は、ベ
ーパ回収ユニット101の掃気通路107を通過して流
出ポート112から大気中の放出される。
【0100】このように、給油中は、燃料タンクから吸
引されたベーパは地下タンク8に回収され、油種検知セ
ンサ21を掃気した空気は大気中に排気されて地下タン
ク8への空気供給が行われないようになっている。その
ため、地下タンク8内において、掃気空気の供給がない
ので、油蒸気の濃度低下が生じず、地下タンク8内に貯
蔵された油液からのベーパ発生が抑制される。
【0101】そして、給油終了後、給油ノズル3が燃料
タンクから引き抜かれてノズル掛け5に戻されるまでの
間、給油ノズル3のベーパ吸引口3bより吸引された空
気は、ベーパ吸引チューブ12及びベーパ吸引管路13
を掃気する。次のS46において、ノズルスイッチ5a
がオフになったことが確認されると、S47に進み、給
油ポンプ10及びベーパ吸引ポンプ15を停止させると
共に、三方弁100のポートAとポートBとを連通させ
る。
【0102】次のS48では、油種検知センサ21の電
圧値の変化をチェックしてベーパが検出されないことを
確認する。そして、油種検知センサ21がベーパを検出
しないときは、油種検知センサ21及び各通路のクリー
ニングが終了したものと判断して今回の処理を終了す
る。しかし、S48において、油種検知センサ21がベ
ーパ成分を検出しているときは、あるいはS43におい
て、油種不一致のときは、前述したS29〜S33と同
様にS49〜S53の処理を実行する。
【0103】次に、本発明の第5実施例について説明す
る。図16は本発明の第5実施例の概略構成図、図17
は制御装置が実行する給油処理のフローチャートであ
る。尚、上記実施例と同一部分には、同一符号を付して
その説明を省略する。給油装置117は、ベーパ回収管
路13aと13bとの間にベーパ吸引ポンプ15が配設
され、ベーパ回収管路13bと13dとの間に三方弁1
00が配設され、ベーパ回収管路13cと13dとの間
にベーパ回収ユニット101が配設されている。また、
三方弁88に連通された管路119と管路121との間
には、油種検知センサ21を有するセンサ室90が形成
されている。
【0104】このセンサ室90は、管路121、逆止弁
122、負圧管路123を介して負圧発生部63に連通
されている。三方弁100は、ベーパ回収管路13bが
連通されたポートAと、管路119が連通されたポート
Bと、ベーパ回収管路13dが連通されたポートCとを
有する。また、センサ室90は、大気連通管路103を
介して大気と連通されている。
【0105】逆止弁122は、管路121と負圧管路1
23との圧力差により開閉する構成であり、負圧発生部
63からセンサ室90への流れを制限すると共に、負圧
発生部63で生じた負圧が負圧管路123に導入される
と開弁して管路121と負圧管路123とを連通する。
ここで、上記構成とされた給油装置117の制御装置1
8が実行する給油処理につき説明する。
【0106】制御装置18は、S61において、給油を
行うために給油ノズル3がノズル掛け5から外されて、
ノズルスイッチ5aがオンになって検出信号が出力され
ると、S62に進み、三方弁100のポートAとポート
Bとを連通させると共に、ベーパ吸引ポンプ15を駆動
させる。これにより、給油ノズル3のベーパ吸引口3b
より吸引された燃料タンクのベーパは、ベーパ吸引チュ
ーブ12及び継手6を介して筐体2内のベーパ吸引管路
13に至り、さらにベーパ吸引管路13a、ベーパ吸引
ポンプ15、ベーパ吸引管路13b、三方弁100、管
路119を介して、センサ室90の油種検知センサ21
に供給される。
【0107】そして、センサ室90に供給されたベーパ
は、油種検知センサ21を通過して大気連通管路103
を介して大気中に放出される。制御装置18は、油種検
知センサ21からの電圧値と予め登録されている各油種
毎の基準電圧値とを照合して燃料タンクに残留している
油液の油種と当該給油ノズル3により給油される油液の
油種とが一致するか否かを判定する(S63)。
【0108】上記S63において、油種が一致した場
合、S64に進み、給油ポンプ10を駆動させると共
に、ベーパ吸引ポンプ15の吸引量を油液の吐出量に応
じて制御する。これと同時に三方弁100のポートAと
ポートCとを連通させる。ここで、作業者が給油ノズル
3のノズルレバーを開弁操作すると、地下タンク8に貯
蔵された油液が給油ポンプ10により送液されて給油管
路7、給油ホース4を介して給油ノズル3から燃料タン
クに油液が吐出される。これで、燃料タンクへの給油が
開始される(S65)。
【0109】このとき、三方弁100がポートAとポー
トCとを連通しているため、ベーパ吸引ポンプ15によ
り吸引されたベーパは、三方弁100のポートCに連通
されたベーパ吸引管路13dを介して地下タンク8へ回
収される。その際、負圧発生部63で油液の送液と共に
負圧が発生して負圧管路123の空気を吸引することに
より逆止弁122が開弁してセンサ室90の空気を吸引
する。
【0110】そのため、大気連通管路103からの空気
がセンサ室90に導入されて油種検知後の油種検知セン
サ21に付着されたベーパが除去される。そして、油種
検知センサ21を掃気した空気は、負圧発生部63で油
液に混入されて燃料タンクに吐出される。このように、
給油中は、燃料タンクから吸引されたベーパは地下タン
ク8に回収され、油種検知センサ21を掃気した空気は
給油管路7に供給されて地下タンク8への空気供給が行
われないようになっている。そのため、地下タンク8内
において、掃気空気の供給がないので、油蒸気の濃度低
下が生じず、地下タンク8内に貯蔵された油液からのベ
ーパ発生が抑制される。
【0111】次のS66において、ノズルスイッチ5a
がオフになったことが確認されると、S67に進み、給
油ポンプ10及びベーパ吸引ポンプ15を停止させると
共に、三方弁100のポートAとポートBとを連通させ
る。次のS68では、油種検知センサ21の電圧値の変
化をチェックしてベーパが検出されないことを確認す
る。そして、油種検知センサ21がベーパを検出しない
ときは、油種検知センサ21及び各通路のクリーニング
が終了したものと判断して今回の処理を終了する。
【0112】しかし、S68において、油種検知センサ
21がベーパ成分を検出しているときは、あるいはS6
3において、油種不一致のときは、前述したS29〜S
33と同様にS69〜S73の処理を実行する。尚、上
記実施例では、地上設置型の給油装置を一例として挙げ
たが、これに限らず、例えば給油ノズル3を昇降させる
懸垂式給油装置にも適用できるのは勿論である。
【0113】また、上記実施例では、燃料タンクから吸
引したベーパを地下タンクに回収したが、これに限ら
ず、例えば地上設置形のタンクに回収するようにしても
良い。
【0114】
【発明の効果】上述の如く、請求項1の発明によれば、
給油開始後は油種検知センサを通過した油蒸気を油液貯
蔵タンクに流入させ、油種検知後は油種検知センサを掃
気する空気を外部に排気させるように空気流れ方向を切
り換えるため、大気中に油蒸気を排気することを防止で
きると共に、油種検知後に掃気した空気が油液貯蔵タン
クに流入することを防止して、油液貯蔵タンク内の油蒸
気濃度が低下することを防止できる。よって、油液貯蔵
タンク内に貯蔵された油液の蒸発を抑制することができ
る。
【0115】また、請求項2の発明によれば、油種検知
センサが設けられたバイパス系路の空気流れ方向を吸引
ポンプの空気吸引力により切り換えるため、空気流れ方
向を切り替えるための専用の駆動手段が不要であり、構
成の簡略化が図れる。また、吸引ポンプの空気吸引力に
より空気流れ方向を切り替えることができるので、吸引
ポンプの吸引力の強さを切り替えるだけで大気中に油蒸
気を排気することを防止できると共に、油種検知後に掃
気した空気が油液貯蔵タンクに流入することを防止でき
る。
【0116】また、請求項3の発明によれば、給油開始
前は油種検知センサを通過した油蒸気を油液貯蔵タンク
に流入させ、油種検知後は負圧発生部で発生した負圧に
より油種検知センサを掃気する空気を前記送液管路に排
気させるため、大気中に油蒸気を排気することを防止で
きると共に、油種検知後の掃気した空気が油液貯蔵タン
クに流入することを防止して、油液貯蔵タンク内の油蒸
気濃度が低下することを防止できる。よって、油液貯蔵
タンク内に貯蔵された油液の蒸発を抑制することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる給油装置の第1実施例の外略構成
を示す構成図である。
【図2】第1実施例のベーパ回収ユニットを拡大して示
す縦断面図である。
【図3】給油時のベーパ回収ユニットの動作状態を示す
縦断面図である。
【図4】制御装置が実行する給油処理のフローチャート
である。
【図5】本発明になる給油装置の第2実施例の概略構成
図である。
【図6】第2実施例のベーパ回収ユニットを拡大して示
す縦断面図である。
【図7】給油時のベーパ回収ユニットの動作状態を示す
縦断面図である。
【図8】ベーパ回収ユニットの変形例の縦断面図であ
る。
【図9】図8に示すベーパ回収ユニットの給油時の動作
状態を示す縦断面図である。
【図10】第2実施例の変形例を示す構成図である。
【図11】本発明の第3実施例の概略構成図である。
【図12】第3実施例の制御装置が実行する給油処理の
フローチャートである。
【図13】本発明の第4実施例の概略構成図である。
【図14】ベーパ回収ユニットの縦断面図である。
【図15】制御装置が実行する給油処理のフローチャー
トである。
【図16】本発明の第5実施例の概略構成図である。
【図17】制御装置が実行する給油処理のフローチャー
トである。
【図18】1回の給油量を40リットル、掃気空気量を
4リットルとしたときの給油量と地下タンク内のベーパ
濃度との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1,62,81,86,97,117 給油装置 3 給油ノズル 4 給油ホース 5 ノズル掛け 7 給油管路 8 地下タンク 9 流量計 10 給油ポンプ 11 表示器 12 ベーパ吸引チューブ 13(13a〜13d) ベーパ吸引管路 14,65,67 ベーパ回収ユニット 15 ベーパ吸引ポンプ 16 三方弁 17 大気開放管路 18 制御装置 20 自動弁 21 油種検知センサ 22 切換弁 23 排気用ファン 24 蒸気通路 25 流入側ポート 26 流出側ポート 30 上流側弁体 31 下流側弁体 33 下流側シート面 34 上流側シート面 36 センサ室 37,38,39,40,42,51,52,55 通
路 41 ダイヤフラム室 43 弁室 46,47 弁部 48 ダイヤフラム 54 ロータ室 57 ロータ軸 58 第1のファン 59 第2のファン 60 排気通路 63 負圧発生部 64 負圧管路 68 蒸気通路 71 自動弁 72,74 弁体 76 ダイヤフラム室 77 ダイヤフラム 82 給油管路 83 分岐管路 84 気液分離器 88 第2の三方弁 89 第3の三方弁 90 センサ室 91,93 連通管路 100 三方弁 101 ベーパ回収ユニット 103 大気連通管路 104 分岐管路 105,122 逆止弁 106 掃気管路 107 掃気通路 108 蒸気通路 113 排気用ファン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 給油されるタンク内の油蒸気を吸引ポン
    プにより給油所の地下タンクに回収する油蒸気吸引系路
    を有し、該油蒸気吸引系路を介して吸引された油蒸気を
    油種検知センサに供給して当該タンクの油種判別を行な
    い油種一致の場合に給油を許可する給油装置において、 給油開始前は前記油蒸気吸引系路の圧力変化に応じて前
    記油種検知センサに油蒸気を供給し、給油開始後は前記
    油種検知センサを通過した油蒸気を油液貯蔵タンクに流
    入させ、油種検知後は前記油種検知センサを掃気する空
    気を外部に排気させるように空気流れ方向を切り換える
    切換手段を有することを特徴とする給油装置。
  2. 【請求項2】 上記請求項1記載の給油装置であって、 前記切換手段は、前記油種検知センサが設けられたバイ
    パス系路の空気流れ方向を前記吸引ポンプの空気吸引力
    により切り換えることを特徴とする給油装置。
  3. 【請求項3】 給油されるタンク内の油蒸気を吸引ポン
    プにより給油所の地下タンクに回収する油蒸気吸引系路
    を有し、該油蒸気吸引系路を介して吸引された油蒸気を
    油種検知センサに供給して当該タンクの油種判別を行な
    い油種一致の場合に給油を許可する給油装置において、 油液を送液する送液管路に油液の流速により負圧を発生
    させる負圧発生部を設け、 給油開始前は前記油種検知センサを通過した油蒸気を前
    記油液貯蔵タンクに流入させ、油種検知後は前記負圧発
    生部で発生した負圧により前記油種検知センサを掃気す
    る空気を前記送液管路に排気させる切換手段を設けたこ
    とを特徴とする給油装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100730784B1 (ko) 2006-12-22 2007-06-20 주식회사 소모정공 천정형 유증기 회수 주유시스템
JP2010030616A (ja) * 2008-07-25 2010-02-12 Tokiko Techno Kk ベーパ回収システム
WO2010049981A1 (ja) * 2008-10-27 2010-05-06 三菱電機株式会社 ガソリンベーパ回収装置

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