JP2010030616A - ベーパ回収システム - Google Patents

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Abstract


【課題】 複数のベーパ回収ラインに対して共用化をはかった回収ポンプの二次側(吐出側)の連通先の貯油タンクの切り替えを行う。
【解決手段】
共用化された回収ポンプ55の二次側(吐出側)の連通先の貯油タンクの切り替えを、給油作業に用いる給油ノズル7のノズル収納部10に対する掛け外しと機械的に連動させた切替弁機構80を用いて行う。
【選択図】 図3

Description

本発明は、給油ノズルを使用して油液を補給しているときにタンク内で発生したベーパを、給油口からタンク外部へ漏出させないように回収するベーパ回収システムに関する。
給油所等に設置され、車両の燃料タンクへの油液の補給を行う給油装置では、安全面及び環境面から、給油ノズルを使用して油液を補給しているときにタンク内で発生したベーパ(油蒸気)を、給油口からタンク外部へ漏出させないように回収するベーパ回収システムを備えた給油装置の需要が増加傾向にある。
そして、このベーパ回収システムについては、特許文献1に示すように、1台の筐体に複数の給油系統を備えた給油装置に関しては、吸引先である給油系統すなわち給油ノズルの違い係わらず、ベーパ吸引手段としての回収ポンプを複数の給油系統で共用化をはかって回収することも知られている。
一方、給油装置の形式も、1台の筐体に複数油種の給油系統を備えた複数油種対応型の給油装置が主流になりつつあり、その給油エリアに停車した1台の給油車両に対して、補給油種の違い(レギュラー,ハイオク等)に関係なく、油種毎に対応した複数の給油ノズルの中から対応する油種の給油ノズルを用いて選択的に給油作業が行える構成になっている。
特開平10−001199号公報
ところで、上述した複数油種対応型の給油装置に適用するベーパ回収システムは、安全面及び環境面に加え、品質面から、回収したベーパはそれぞれ回収したベーパの油種の貯油タンクに戻すことが望まれている。
そのため、複数油種対応型の給油装置において、ベーパ回収システムの回収ポンプを油種が異なる複数の給油系統に対して共用する場合は、回収ポンプの二次側(吐出側)で、吸引先である給油ノズルの違い、すなわち給油油種の違いに応じて、吸引したベーパを対応する油種の貯油タンク内の気相に戻す必要があった。
そこで、回収ポンプの二次側(吐出側)に連通先の流路を切り替えることができる3方電磁弁を取り付けて、回収するベーパの油種、すなわち給油する油種に合わせて3方電磁弁を電気的に切替制御し、回収ポンプの二次側(吐出側)を回収ベーパの油種と油種が同じ貯油タンク内の気相に連通させることで対応をはかっていた。
しかしながら、危険物であるガソリン等のベーパの回収路に設ける3方電磁弁は防爆品を使用しなければならず、大幅なコスト増となるばかりか、その回収ベーパの油種に合わせた電気的な切替制御も既存の制御系統の大幅な変更及び複雑化を招くことに繋がる。
本発明は、このような問題点を鑑みなされたものであって、3方電磁弁を使用せず、簡単な構造で信頼性及び安全性の向上をはかって、吸引先である給油ノズルの違い、すなわち給油油種の違いに応じて、吸引した回収ベーパを該当油種の貯油タンク内の気相に戻すことができるベーパ回収システムを提供することを目的とする。
本発明は、上述した課題を解決するために、ベーパ吸引手段としての回収ポンプを複数の給油系統で共用化をはかって回収する、共用化された回収ポンプの二次側(吐出側)の連通先の貯油タンクの切り替えを、給油作業に用いる給油ノズルのノズル収納部に対する掛け外しと機械的に連動させた切替弁機構によって行うようにしたことを特徴とする。
本発明によれば、給油作業に用いる給油ノズルのノズル収納部に対する掛け外しと機械的に連動させた切替弁機構を用いることによって、簡単な構造で信頼性及び安全性の向上をはかって、吸引先である給油ノズルの違い、すなわち給油油種の違いに応じて、吸引した回収ベーパを該当油種の貯油タンク内に戻すことができる。
本発明の一実施の形態に係るベーパ回収システムについて、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係るベーパ回収システムを適用した給油装置の実施例の外観図である。図1(a)は給油装置の正面図を、図1(b)は図1(a)に示した給油装置の左側面図をそれぞれ示し、さらに図1(b)では、図中、2つ表れているノズル収納部の一方を、透過させて表してある。
図2は、図1に示した給油装置の給油系統図を示す。
給油装置1は、筐体2の正面前方及び背面前方に設けられた2つ給油エリアA,Bに停車した車両それぞれに対して、同時に独立して給油作業が行える構成になっている。そのため、図示せぬ筐体2の背面2bの外観構成も、図1(a)に示された筐体2の正面2aと同様な外観構成になっている。
給油装置1の筐体2内には、油種G(レギュラー),P(ハイオク),D(軽油)毎に、吸込側が該当する油種G,P,Dの貯油タンク(図示せず)に接続されたポンプ3(3G,3P,3D)が収納されている。各ポンプ3(3G,3P,3D)の吐出側は、給油エリアA,Bそれぞれに対して設けられた、先端に給油ノズル7(7Ga・7Gb,7Pa・7Pb,7Da・7Db)を有するとともに途中部分に安全継手8(8Ga・8Gb,8Pa・8Pb,8Da・8Db)を介在させた給油ホース6(6Ga・6Gb,6Pa・6Pb,6Da・6Db)の基端側に分岐連通されている。各給油ホース6(6Ga・6Gb,6Pa・6Pb,6Da・6Db)の基端側と各ポンプ3(3G,3P,3D)の吐出側との間の液通路には、各給油ノズル7(7Ga・7Gb,7Pa・7Pb,7Da・7Db)から吐出された油量を計測するための流量計4(4Ga・4Gb,4Pa・4Pb,4Da・4Db),各給油ノズル7(7Ga・7Gb,7Pa・7Pb,7Da・7Db)への油液の供給を許容/禁止するための制御弁5(5Ga・5Gb,5Pa・5Pb,5Da・5Db)が設けられている。これにより、給油装置1は、給油ノズル7(7Ga,7Pa,7Da,7Gb,7Pb,7Db)と対応する給油ホース6(6Ga,6Pa,6Da,6Gb,6Pb,6Db)とからなる給油系統9(9Ga,9Pa,9Da,9Gb,9Pb,9Db)毎に対応させて、個別に流量計4及び制御弁5を備え、給油エリアA,B間でポンプ3を共用するにもかかわらず、給油エリアA,Bそれぞれで、所望の油種についての給油作業を独立して行える構成になっている。
給油装置1の筐体2の正面2a及び背面2bには、給油作業待機中の給油ノズル7(7Ga,7Pa,7Da,7Gb,7Pb,7Db)を収納しておくためのノズル収納部(ノズル掛け)10(10Ga,10Pa,10Da,10Gb,10Pb,10Db)が設けられている。各ノズル収納部10(10Ga,10Pa,10Da,10Gb,10Pb,10Db)には、対応する給油ノズル7の収納状態/非収納掛状態、すなわち給油作業時における掛け外し状態を検出するためのノズルスイッチ11(11Ga,11Pa,11Da,11Gb,11Pb,11Db)が設けられている。
また、給油装置1の筐体2の正面2a及び背面2bそれぞれには、給油端末機20(20a,20b)と給油情報表示器30(30a,30b)とが設けられている。各給油端末機20は、対応する給油エリアA(又はB)で給油作業を行うに際して、プリペイドカード等のカード情報を読み取ったり、給油する油種を設定操作したりして、給油作業条件等を入力する一方、給油作業終了時には、給油伝票の発行を含む精算処理等を行う。各給油情報表示器30は、対応する給油エリアA(又はB)での給油作業の実施に伴う、給油量等の給油情報を表示する。
そして、給油エリアA,Bそれぞれにおける給油作業は、各給油エリアA,Bに対応して設けられた給油制御装置40(40A,40B)によって、エリア毎に制御される構成になっている。
各給油制御装置40は、給油端末機20を用いて給油作業条件が入力された後、該当給油エリアA,Bの3つの給油系統9G,9P,9Dの中、設定された給油作業条件に含まれている1つの選択された給油系統9についてのみその給油作業を許容するように、前述したポンプ3G,3P,3D及び制御弁5G,5P,5Dの作動を制御し、その給油系統9の流量計4に付設された流量パルス発信器の出力を基に給油量を演算して、給油情報表示器30を表示制御する。これら制御は、選択された給油系統9に対応するノズルスイッチ11の出力、等に基づき行われる。
さらに、各給油制御装置40は、自身の給油エリア(A又はB)に対応させて設けられた、後述するベーパ回収システムの回収ポンプの作動も、この選択された給油系統9のノズルスイッチ11の出力、等に基づき、ポンプ3の作動と連動して制御する。
次に、給油装置1の給油エリアA,B毎に対応させて設けられたベーパ回収システム100について、給油エリアAのベーパ回収システム100aを例に説明する。なお、給油エリアBのベーパ回収システム100bについては、給油エリアAのベーパ回収システム100aと同様な構成なので、その説明は省略する。
図3は、図1に示した給油装置の、給油エリア毎に設けられたベーパ回収システムの構成図である。
給油装置1は、油液及び油蒸気の性質が類似している油種G(レギュラー),油種P(ハイオク)の給油系統9Ga,9Paについては、吸引ポンプ(回収ポンプ)55を共用化した、本発明の一実施に形態としてのベーパ回収システム(共用ベーパ回収システム)110が設けられた構成になっている。また、油種G(レギュラー),油種P(ハイオク)とは油液及び油蒸気の性質が異なる油種D(軽油)の給油系統9Daについては、専用の吸引ポンプ(回収ポンプ)55を有する専用ベーパ回収システム120が設けられた構成になっている。
各ベーパ回収システム110,120とも、給油系統9(9Ga,9Pa,9Da)毎に、給油系統9に沿設されたベーパ吸引ライン50(50Ga,50Pa,50Da)を有する。
各ベーパ吸引ライン50は、その一端側が、給油ノズル7の吐出パイプ71が挿入される給油対象の給油口開口を覆うために設けられた蓋材(いわゆる、ベーパコレクタ)51又はその近傍の吐出パイプ部分に、吐出パイプ筒先側に向けて開口している。各ベーパ吸引ライン50は、給油ノズル本体内を介して、安全継手8が途中に介在された給油ホース6内をその長さ方向に沿って延設され、その他端側は、給油ホース6の基端側から導出されている。各ベーパ吸引ライン50は、その延設部分では、給油ホース6内等の油液通路に対して画成された、独立なベーパ吸引通路を形成する。また、各ベーパ吸引ライン50の給油ノズル7部分、例えばベーパコレクタ51部分には、対応する給油系統9のポンプ3の駆動及び制御弁5の開弁により、これらを介し給油ノズル7に供給される油液の液圧を受けて開弁するベーパ吸引バルブが設けられている。
これに対し、各ベーパ吸引ライン50の他端側は、吸引手段としての吸引ポンプ55に連通されている。
専用ベーパ回収システム120の場合、給油系統9Daのベーパ吸引ライン50Daの他端側は、接続通路52を介してフィルタ53の入口側に接続されている。フィルタ53は、ベーパ吸引ライン50の一端側開口から吸引された雰囲気に含まれた塵埃等を除去し、ベーパ以外の不適な異物を吸引ポンプ55が吸い込まないようにしている。フィルタ53の出口側は、吸引通路54を介して吸引ポンプ55の吸引側に連通され、吸引ポンプ55の吐出側は、戻し通路56Daを介して、油種D(軽油)の貯油タンクの気相に連通されている。
一方、共用ベーパ回収システム110の場合は、給油系統9Gaのベーパ吸引ライン50Gaの他端側,及び給油系統9Paのベーパ吸引ライン50Paの他端側は、合流用継手としてのY継手58の各分岐側開口にそれぞれ接続され、Y継手58の合流側開口は、接続通路59を介してフィルタ53の入口側に接続されている。フィルタ53の出口側は、吸引通路54を介して吸引ポンプ55の吸引側に連通され、吸引ポンプ55の吐出側は、接続通路60を介して、切替弁機構80に接続されている。切替弁機構80には、この吸引ポンプ55の吐出側との接続通路60と、油種G,Pそれぞれの対応する注油タンクに連通する戻し通路56Ga,56Paとが、それぞれ連通されている。
この共用ベーパ回収システム110では、給油系統9Gaのベーパ吸引ライン50Ga及び給油系統9Paのベーパ吸引ライン50Paは、吸引手段としての共用化されたフィルタ53及び吸引ポンプ55によって、ベーパ吸引ライン50Ga,ベーパ吸引ライン50Paそれぞれの一端側開口から、その開口周囲の雰囲気を吸引することができ、切替弁機構80に供給できる。
切替弁機構80は、吸引ポンプ55によって吸引されているベーパが、給油系統9Gaを用いた給油作業の実施に伴うものか、又は給油系統9Paを用いた給油作業の実施に伴うものかに応じて、吸引ポンプ55の吐出側の接続通路60を、油種G(レギュラー)の貯油タンクの気相に連通されている戻し通路56Ga、又は油種P(ハイオク)の貯油タンクの気相に連通されている戻し通路56Paのいずれか一方に切換接続する。
切替弁機構80は、給油系統9Gaを用いた給油作業の実施、又は給油系統9Paを用いた給油作業の実施を、給油ノズル7Ga,7Gaそれぞれの収納状態/非収納状態に基づいて検出する。本実施の形態では、切替弁機構80は、給油系統9Gaを用いた給油作業の実施、又は給油系統9Paを用いた給油作業の実施を、給油ノズル7Gaの収納状態/非収納状態に連動して機械的に検出する。切替弁機構80は、ノズル収納部10Ga又はノズル収納部10Ga近傍の筐体2に取り付けられた構成になっている。
図4は、図1(b)において透過させて表した給油ノズルのノズル収納部部分の拡大図である。
各ノズル収納部10(10Ga,10Pa,10Da)は、給油ノズル7のノズル本体が載置されるノズル本体載置面を有し、このノズル本体載置面には、給油ノズル7の収納状態/非収納状態に応動して、給油ノズル7の掛け外しを検出するノズルスイッチ11のスイッチ作動片(図示せず)が設けられている。スイッチ作動片は、例えば、ノズル本体載置面から突出位置するように常時付勢され、ノズル収納部10に給油ノズル7が収納されたときには、当接するノズル本体の重量によりこの付勢力に抗して、ノズル本体のノズル本体載置面への載置に支障にならないように、退避移動するようになっている。
そして、各ノズル収納部10(10Ga,10Pa,10Da)の中、吸引手段としてのフィルタ53及び吸引ポンプ55を共用化したノズル収納部10(10Ga,10Pa)のいずれか一方のノズルスイッチ11のスイッチ作動片、例えばノズル収納部10Gaのノズルスイッチ11Gaのスイッチ作動片には、ノズル本体載置面からの突出又はその退避に連動して、スイッチ作動片の変位に連動して回動変位するカム81が設けられている。
カム81は、図中に矢印で示したように、ノズル収納部10Gaに給油ノズル7Gaが収納された状態では、ノズル収納部10Gaに給油ノズル7Gaが収納されていない状態に対して、その回転軸82を中心に時計周りに回動変位する。反対に、ノズル収納部10Gaに給油ノズル7Gaが収納されていない状態では、カム81は、ノズル収納部10Gaに給油ノズル7Gaが収納されている状態に対して、その回転軸82を中心に反時計周りに回動変位する。カム81の先端側は、その回動変位位置に応じて、切替弁機構80の弁ロッド91の一端側と係合当接が可能になっている。
図5は、切替弁機構の一実施例の具体的な構造を示した断面図である。
切替弁機構80は、弁筐体83内に、導入室84と、この導入室84を挟んでそれぞれ両側に並んで配置された導出室85(85Ga,85Pa)とを有する構成になっている。導入室84と各導出室85(85Ga,85Pa)との間の画成部分には、隣り合う両室間を連通するための連通孔86(86Ga,86Pa)が形成され、各連通孔86の導入室84側の開口端の周縁部分は、弁座部87(87Ga,87Pa)を形成している。
また、導入室84及び各導出室85(85Ga,85Pa)には、接続孔88が形成され、各接続孔88には継手89を介して、吸引ポンプ55の吐出側の接続通路60や油種G(レギュラー),油種P(ハイオク)の貯油タンクの気相に連通されている戻し通路56Ga,56Paが接続されている。
また、導入室84には、弁座部87(87Ga,87Pa)それぞれに離着座する弁体90(90Ga,90Pa)が、弁ロッド91によって連動可能に支持されて収容されている。弁ロッド91は、その他端側が導出室85Ga内に延び、導出室85Ga内に形成されたバネ受け部に支持されたバネ92によって、導出室85Gaと導入室84との間の連通を遮断する弁体90Gaを弁座部87Gaから離座させて開弁し、導出室85Paと導入室84との間の連通を遮断する弁体90Paを弁座部87Paに着座させて閉弁させるように付勢されている。
また、弁ロッド91の一端側は、導出室85Gaに形成された挿通孔93から、その摺動時でも弁筐体83内外のシール性を確保できるオイルシール94を介在させて、弁筐体83外に導出され、ノズル収納部10Gaに回動可能に取り付けられたカム81の先端側がその回動変位位置に応じて当接係合し、押動されるようになっている。
次に、作業者が、上記した構成からなる給油装置1を用いて、給油エリアAで、油種G(レギュラー)の給油作業を行う場合について説明する。
作業者は、給油エリアAで給油作業を実施するに際して、給油作業端末機20aを操作して必要な給油作業条件を入力する。この給油作業条件の中には、給油する油液の油種Gの設定も含まれ、作業者は、油種G(レギュラー),油種P(ハイオク),油種D(軽油)の3つの給油系統9Ga,9Pa,9Daの中から、給油作業に使用するいずれか1つの油種の給油系統9、すなわち給油系統9Gaを選択する。
給油作業端末機20aにより給油作業条件が入力され、給油制御装置40aは、給油作業開始許可条件が整うと、選択された油種Gの給油系統9Gaに対応するポンプ3Ga,制御弁5Gaについて、給油ノズル7Gaの操作に基づく作動(駆動)を許可し、選択されなかった残りの油種P,Dの給油系統9Pa,9Daに対応するポンプ3Pa,3Da,制御弁5Pa,5Daについて、給油ノズル7Pa,7Daの操作に基づく作動(駆動,開弁)を禁止する。これにより、給油制御装置40aは、同じ給油エリアAで、複数の油種の給油系統9を同時に用いての、複数油種の同時給油を行えないようにしている。
そして、作業者が、給油作業を行うために選択された油種Gの給油系統9Gaの給油ノズル7Gaをノズル収納部10Gaから取り出し、ノズルスイッチ11Gaから非収納検出信号が供給されると、給油制御装置40aは、ポンプ3Gを共用する別の給油エリアBの給油系統9Gbの給油作業でポンプ3Gが既に駆動状態になっていない場合にはポンプ3Gを駆動する一方、制御弁5Gaを開弁する。したがって、作業者は、給油ノズル7Gaを給油対象である車両等のタンクの給油口に挿入して開弁操作すれば、給油ノズル7Gaから給油対象に油液を補給することができる。
給油制御装置40aは、給油作業が行われている間は、流量計4Gaに付設された流量パルス発信器から出力される流量パルスを基に給油量を演算し、この演算した給油量を含む給油情報を給油情報表示器30aに表示する。
その後、給油対象への油液の補給が終了し、作業者により給油ノズル7Gaがノズル収納部10Gaに戻され、ノズルスイッチ11Gaから収納検出信号が供給されると、給油制御装置40aは、制御弁5Gaを閉弁する。さらに、ポンプ3Gがこのポンプ3Gを共用する別の給油エリアBでの給油系統9Gbを用いた給油作業で駆動状態になっているか否かを確認し、給油エリアBで給油系統9Gbを用いた給油作業が行われていない場合は、ポンプ3Gの駆動を停止させる。その上で、給油制御装置40aは、今回の給油系統9Gaによる給油作業に係る給油情報を給油端末機20aに供給して、給油端末機20aから今回の給油作業に係る給油伝票を発行させる。
この後、給油制御装置40aは、給油エリアAでの給油作業条件が新たに設定されるまでの間は、給油エリアAのいずれの給油ノズル7Ga,7Pa,7Daの操作に基づいても、対応する制御弁5Ga,5Pa,5Daを開弁したり、ポンプ3G,3P,3Dを駆動しないようにして、給油エリアAでの給油系統9Ga,9Pa,9Daを用いた給油作業を禁止し、給油エリアAを待機状態にする。
ところで、ベーパ回収システム100では、上記給油作業に用いられるノズルスイッチ11の収納/非収納検出信号に連動して、給油制御装置40により選択された1つの給油系統9に対応する吸引ポンプ55が駆動され、対応するベーパ吸引ライン50を介してベーパの吸引が行われる。
ここで、上述した給油エリアAで、作業者が、油種G(レギュラー)の給油作業を行う場合の、ベーパ回収システム100における共用ベーパ回収システム110の動作を説明する。
この場合、給油制御装置40aは、給油系統9Gaによる給油作業開始許可条件として、他の給油系統9Pa,9Daを用いての給油作業が行われていないことを、対応する給油ノズル7Pa,7Daがいずれもノズル収納部10Pa,10Daに収納されていることで確認している。
そのため、給油系統9Gaの給油ノズル7Gaをノズル収納部10Gaから取り出すに際しては、給油ノズル7Ga,7Pa,7Daはいずれもノズル収納部10Ga,10Pa,10Daに収納された収納状態にあり、ノズルスイッチ11Ga,11Pa,11Daからはいずれも収納検出信号が出力されているので、給油系統9Daの吸引ポンプ55,給油系統9Paと共用する吸引ポンプ55は駆動しておらず、給油系統9Ga,9Pa,9Daの制御弁5Ga,5Paは閉弁している。
これに伴い、共用ベーパ回収システム110,専用ベーパ回収システム120では、ベーパ吸引ライン50Ga,50Pa,50Daそれぞれのベーパ吸引バルブにはポンプ3G,3Pの駆動による油種G(レギュラー),P(ハイオク)の液圧が作用せず、ベーパの吸引が行われない状態になっている。
図6は、油種G(レギュラー)の給油系統9Gaの給油ノズル7Gaがノズル収納部10Gaに載置されている状態の切替弁機構80の状態図を示したものである。
この場合、ノズル収納部10Gaに給油ノズル7Gaが収納されていることにより、ノズル本体載置面に設けられたスイッチ作動片は、当接するノズル本体の重量によって付勢力に抗してノズル本体の載置に支障にならないように退避移動している。そのため、このスイッチ作動片に連動するカム81は、その回転軸82を中心に時計周りに回動変位した状態にあり、カム81の先端側は、その回動変位位置に対応して、切替弁機構80の弁ロッド89の一端側と係合当接し、ノズル本体の重量によってバネ92の付勢力に抗して弁ロッド91を押動し、導出室85Gaと導入室84との間を連通/遮断する弁体90Gaを弁座部87Gaに着座させて閉弁し、導出室85Paと導入室84との間の連通/遮断する弁体90Paを弁座部87Paから離座させて開弁させている。これにより、油種Gの貯油タンクに連通する戻し通路56Gaは、ベーパ吸引ライン50Ga,50Paで共用した吸引ポンプ55の吐出側の接続通路60と連通していない状態になっている。これに対し、油種P(ハイオク)の貯油タンクに連通する戻し通路56Paは、ベーパ吸引ライン50Ga,50Paで共用した吸引ポンプ55の吐出側の接続通路60と連通している状態になっている。
そして、給油作業のために、給油ノズル7Gaがノズル収納部10Gaから取り出されると、ノズル収納部10Gaのノズル本体載置面から常時突出位置するように付勢されているスイッチ作動片は、ノズル本体の重量による移動規制が解除されるため、このスイッチ作動片に連動するカム81は、その回転軸82を中心に反時計周りに回動変位した状態になり、その先端側は、図5に示すように、切替弁機構80の弁ロッド91の一端側との係合当接を解除するようになる。
これにより、切替弁機構80の弁ロッド91は、バネ92の付勢力によって、導出室85Gaと導入室84との間を連通/遮断する弁体90Gaを弁座部87Gaから離座させて開弁し、導出室85Paと導入室84との間を連通/遮断する弁体90Paを弁座部87Paに着座させて閉弁させる。
そして、上述した給油ノズル7Gaのノズル収納部10Gaからの取り出しによって、給油制御装置40aが制御弁5Gaを開弁し、ポンプ3Gを共用する別の給油エリアBの給油系統9Gbの給油作業でポンプ3Gが既に駆動状態になっていない場合にはポンプ3Gを駆動する一方、給油系統9Ga,9Paに共通の吸引ポンプ55が駆動すると、ベーパ吸引ライン50Gaのベーパ吸引バルブには、この制御弁5Gaの開弁によってポンプ3Gの駆動に基づく油種G(レギュラー)の液圧が作用するようになり、給油ノズル7Gaに設けられたベーパ吸引ライン50Gaのベーパ吸引バルブは開弁する。
これにより、ベーパ吸引ライン50Gaを介して給油ノズル7Gaの吐出パイプ71周囲の雰囲気が吸引開始されるようになり、ベーパ吸引ライン50Gaを介して吸引開始された給油ノズル7Gaの吐出パイプ71周囲の雰囲気が、図5に示すような、切替弁機構80の弁体90Gaの開弁状態によって、導入室84から導出室85Gaに供給される。
これに対し、給油ノズル7Paはノズル収納部10Paに収納されたままであり、給油エリアA,B間で共用するポンプ3Paの作動状態/停止状態にかかわらず、制御弁5Paは閉弁状態になっているため、給油ノズル7Paにはポンプ3Paから油液が供給されない。そのため、給油ノズル7Paに設けられたベーパ吸引ライン50Paのベーパ吸引バルブにはポンプ3Pの駆動による油種P(ハイオク)の液圧が作用せず閉弁したままなので、給油ノズル7Paの吐出パイプ71周囲の雰囲気は、吸引ポンプ55が駆動されてもベーパ吸引ライン50Paを介して吸引されない。
この結果、吸引ポンプ55の吐出側から接続通路60を介して導入室84に供給されるベーパは、ベーパ吸引ライン50Gaを介して吸引される、給油ノズル7Gaの吐出パイプ71周囲の油種G(レギュラー)のベーパが占めるようになる。
したがって、給油ノズル7Gaの吐出パイプ71を給油対象の給油口に挿入するためにノズル収納部10Gaから取り出しさえすれば、給油作業の際に生じる油種G(レギュラー)のベーパは、この吸引ポンプ55の吐出側から接続通路60を介して導入室84に供給され、導入室84と連通状態にある導出室85Gaに接続された戻し通路56Gaを経由して、給油作業を行っている油種G(レギュラー)の貯油タンクに戻される。
その際には、切替弁機構80の導入室84と導出室85Paとの間は、弁体90Paが弁座部87Paに着座して遮断されていることにより、ベーパ吸引ライン50Gaを介して吸引された油種G(レギュラー)のベーパが、油種P(ハイオク)の貯油タンクに連通する戻し通路56Paに供給されることはない。
そして、給油対象への油液の補給完了後、給油ノズル7Gaをノズル収納部10Gaに掛け戻して収納すれば、給油エリアA,B間で共用するポンプ3Gを共用する別の給油エリアBの給油系統9Gbを用いた給油作業が行われている/いないにかかわらず、制御弁5Gaは閉弁し、吸引ポンプ55の駆動が停止する。この制御弁5Gaの閉弁により、給油ノズル7Gaに設けられたベーパ吸引バルブにはポンプ3Gの駆動による油種G(レギュラー)の液圧が作用しなくなり、給油ノズル7Gaのベーパ吸引バルブは再び閉弁する。
なお、給油作業に用いた給油ノズル7Gaをノズル収納部10Gaに収納した際、給油ノズル7Gbがノズル収納部10Gbに収納され、給油系統9Gbを用いての給油作業が行われていない場合は、制御弁5Gaの閉弁とともに、給油エリアA,B間で共用するポンプ3Gもその駆動が停止される。
次に、作業者が、上記した構成からなる給油装置1を用いて、給油エリアAで、油種P(ハイオク)の給油作業を行う場合の、ベーパ回収システム100における共用ベーパ回収システム110の動作について説明する。
なお、この場合は、給油制御装置40aは、給油系統9Paによる給油作業開始許可条件として、上述したとおり、他の給油系統9Ga,9Daを用いての給油作業が行われていないことを、対応する給油ノズル7Ga,7Daがいずれもノズル収納部10Pa,10Daに収納されていることで確認している。そのため、該当するノズルスイッチ11Ga,11Daからは非収納検出信号が出力されているので、これら他の給油系統9Ga,9Daに対応する吸引ポンプ55は駆動しておらず、ベーパ吸引ライン50Ga,50Daはいずれもベーパの吸引が行われていない状態になっている。
この場合、カム81は、ノズル収納部10Gaに給油ノズル7Gaが収納されていることにより、図6に示す状態にあり、切替弁機構80は、導出室85Gaと導入室84との間を連通/遮断する弁体90Gaを弁座部87Gaに着座させて閉弁し、導出室85Paと導入室84との間の連通/遮断する弁体90Paを弁座部87Paから離座させて開弁している状態になっている。これにより、油種Gの貯油タンクに連通する戻し通路56Gaは、ベーパ吸引ライン50Ga,50Paで共用した吸引ポンプ55の吐出側の接続通路60と連通していない状態になっている。これに対し、油種P(ハイオク)の貯油タンクに連通する戻し通路56Paは、ベーパ吸引ライン50Ga,50Paで共用した吸引ポンプ55の吐出側の接続通路60と連通している状態になっている。
そして、この状態で、給油作業のために、給油ノズル7Paがノズル収納部10Paから取り出されるとノズルスイッチ11Paからは収納検出信号が出力される。これにより、給油制御装置40aは、給油系統9Paの制御弁5Paを開弁し、給油エリアA,B間で共用するポンプ3Paの停止状態になっている場合は給油系統9Paのポンプ3Pを駆動し、共用ベーパ回収システム110の吸引ポンプ55を駆動する。そして、この制御弁5Paの開弁、及びポンプ3Paの駆動により、給油ノズル7Paのベーパ吸引バルブにはポンプ3Paから供給される油液の液圧が作用するようになり、ベーパ吸引バルブが開弁することによって、ベーパ吸引ライン50Paによる給油ノズル7Paの吐出パイプ71周囲の雰囲気の吸引が開始される。
したがって、給油ノズル7Paの吐出パイプ71を給油対象の給油口に挿入するためにノズル収納部10Gaから取り出しさえすれば、給油作業の際に生じる油種P(ハイオク)のベーパは、この吸引ポンプ55の吐出側から接続通路60を介して導入室84に供給され、導入室84と連通状態にある導出室85Paに接続された戻し通路56Paを経由して、給油作業を行っている油種P(ハイオク)の貯油タンクに戻される。
その際には、切替弁機構80の導入室84と導出室85Gaとの間は、弁体90Gaが弁座部87Gaに着座して遮断されていることにより、ベーパ吸引ライン50Paを介して吸引された油種P(ハイオク)のベーパが、油種G(レギュラー)の貯油タンクに連通する戻し通路56Gaに供給されることはない。
そして、給油対象への油液の補給完了後、給油ノズル7Paをノズル収納部10Paに掛け戻して収納すれば、給油エリアA,B間で共用するポンプ3Pを共用する別の給油エリアBの給油系統9Pbを用いた給油作業が行われている/いないにかかわらず、制御弁5Paは閉弁し、吸引ポンプ55の駆動が停止する。この制御弁5Paの閉弁により、給油ノズル7Paに設けられたベーパ吸引バルブにはポンプ3Pの駆動による油種P(ハイオク)の液圧が作用しなくなり、給油ノズル7Paのベーパ吸引バルブは再び閉弁する。
一方、作業者が、上記した構成からなる給油装置1を用いて、給油エリアAで、給油系統9Daを用いて給油作業を行う場合は、図示の給油装置1では、給油系統9Daに対応するベーパ回収システムは、専用ベーパ回収システム120になっているので、給油ノズル7Daを用いての給油作業の際に生じる油種D(軽油)のベーパは、給油ノズル7Daをノズル収納部10Gaから取り出すことによる回収ポンプ55の駆動によって、ベーパ吸引ライン50Daを介して吸引され、戻し通路56Daを経由して、給油作業を行っている油種D(軽油)の貯油タンクに戻される。
このように、図示した給油装置1では、給油エリアA,Bいずれのエリアを用いた給油作業であっても、ベーパ吸引ライン50G,50Pの回収ポンプ55を共用する油種G,Pの中のいずれの油種の給油系統9(9G,9P)が給油作業に用いられることが選択されようと、3方電磁弁を使用することなく、簡単な構造の切替弁機構80によって、信頼性及び安全性の向上をはかって、吸引した回収ベーパを対応する油種G又はPの貯油タンク内に戻すことができる。
なお、図示の例では、切替弁機構80は、給油系統9Ga,9Paの中の給油系統9Gaのノズル収納部10Gaに設ける構成としたが、これに代えて、切替弁機構80を給油系統9Paのノズル収納部10Paに設けることも可能である。この場合、図5,6において、戻し通路56Ga,56Paの継手89に対する接続が入れ替わることになる。
図7,図8は、図5, 図6に示した切替弁機構の変形例を示したものである。
図7,図8に示す本実施例の切替弁機構80’において、図5, 図6に示した切替弁機構80と同一な構成部分については同一符号を付し、その説明を省略する。図7は、ノズル収納部10Ga(10)から給油ノズル7Ga(7)から取り出された状態に、図8は、ノズル収納部10Ga(10)に給油ノズル7Ga(7)が掛け戻されている収納状態にそれぞれ対応する。
本実施例の切替弁機構80’では、ノズル収納部10Gaに対する給油ノズル7Gaの収納状態/非収納状態に対応して軸方向に変位する弁ロッド91に係り、図5, 図6に示したオイルシール94等のシール部材のような、導出室85Pa(85)の外部に対する気密性を確保しながら弁ロッド91の摺動変位を許容する支持構造を、ダイアフラム95を用いた摺動部分のない支持構造に変更してある。
ダイアフラム95は、その外周縁が弁筐体83の内壁部に密着固定され、弁ロッド91が貫通して設けられている中央部が、弁ロッド91の外周面に密着固定されている構成になっている。
本実施例の切替弁機構80’によれば、 ダイアフラム95の可撓変位によって弁ロッド91の軸方向変位を許容する構成になっているので、弁ロッド91を摺動可能に支持する構成部分がなくなり、外部に対する導出室85Pa(85)の気密性の向上をはかることができる。そのため、漏れに対する信頼性も向上する。
なお、切替弁機構80の構成は、給油ノズル7のノズル収納部10に対する収納状態/非収納状態に連動させて、複数のベーパ吸引ライン50に対して共用した吸引ポンプ55の吐出側を複数の戻し通路56に選択的に連通させる弁構成であるならば、図5〜図8に示した構成に限られるものではない。
図9は、切替弁機構の他の実施例の構成図である。
図示の切替弁機構80”では、弁体96に形成された複数の連通路97G,97Pが、弁体96の軸方向の変位に連動して、吸引ポンプ55の吐出側の接続通路60と戻し通路56G,56Pとの間と選択的に連通するようになっている。
また、切替弁機構80”の弁体は、弁軸方向への移動変位によって連通を切り替えるばかりではなく、弁軸を中心とする回動変位によって連通を切り替えるものあってもよい。
図10は、本発明に係るベーパ吸引システムの別の実施の形態の構成図である。
図10は、図5,6に示した切替弁機構80を用いて、3つの給油系統9,9,9それぞれのベーパ吸引ライン50,50,50に対し、フィルタ53及び吸引ポンプ55を共用化した共用ベーパ回収システム110’を示したものである。
この場合、各切替弁機構80は、給油ノズル7が収納された状態で、導入室84と連通状態にある導出室の接続孔88が 別の切替弁機構80の導入室84の接続孔88に、連絡通路98を介して連通されていることを特徴とする。この場合、導出室と接続された切替弁機構80にとっては、連絡通路98は別の給油系統9の給油ノズル7から吐出される油液の貯油タンクに連通する戻し通路56に該当し、導入室と接続された切替弁機構80にとっては、連絡通路98は吸引ポンプ55の吐出側に連通する接続通路60に該当することになる。
図10では、各切替弁機構80は、給油ノズル7が収納されている状態で表されている。したがって、この状態から、いずれか1つの給油系統9の給油ノズル7をノズル収納部10から取り出せば、吸引ポンプ55の吐出側の接続通路は、取り出した給油ノズル7に対応した戻し通路56とのみ連通することになり、前述した共用ベーパ回収システム110の場合と同様に、選択した給油ノズル7を用いた給油作業の際に生じるベーパは、この給油ノズル7に対応した油種の貯油タンクに戻されることになる。
本発明の一実施の形態に係るベーパ回収システムを適用した給油装置の外観図である。 図1に示した給油装置の給油系統図を示す。 図1に示した給油装置の、給油エリア毎に設けられたベーパ回収システムの構成図である。 図1(b)において透過させて表した給油ノズルのノズル収納部部分の拡大図である。 切替弁機構の一実施例の具体的な構造を示したもので、給油作業が実施されているときの状態図である。 給油作業が実施されていないときの図5に示した切替弁機構の状態図である。 図5,図6に示した切替弁機構の一実施例の変形例を示したもので、給油作業が実施されているときの状態図である。 給油作業が実施されていないときの図7に示した切替弁機構の状態図である。 図9は、切替弁機構の他の実施例の構成図である。 本発明に係るベーパ吸引システムの別の実施の形態の構成図である。
符号の説明
1 給油装置、 2 筐体、 3 ポンプ、 4 流量計、 5 制御弁、
6 給油ホース、 7 給油ノズル、 8 安全継手、 9 給油系統、
10 ノズル収納部(ノズル掛け)、 11 ノズルスイッチ、
20 給油端末機、 30 給油情報表示器、 40 給油制御装置、
50 ベーパ吸引ライン、 51 蓋材、 52 接続通路、
53 フィルタ、 54 吸引通路、 55 吸引ポンプ、 56 戻し通路、
58 Y継手、 59 接続通路、 60 接続通路、 71 吐出パイプ、
80,80’ 切替弁機構、 81 カム、 82 回転軸、 83 弁筐体、
84 導入室、 85 導出室、 86 連通孔、 87 弁座部、 88 接続孔、
89 継手、 90 弁体、 91 弁ロッド、 92 バネ、 93 挿通孔、
94 オイルシール、 95 ダイアフラム、 96 弁体、 97 連通路、
98 連絡通路、 100 ベーパ回収システム、
110 共用ベーパ回収システム、 120 専用ベーパ回収システム

Claims (2)

  1. 先端に給油ノズルを有する給油系統を複数備え、当該複数の給油系統の中から、選択された1つの給油系統の給油ノズルを用いた給油作業のみを許容するように構成した給油装置に適用され、給油作業の際に給油ノズル側で生じたベーパを回収するベーパ回収システムであって、
    給油系統毎に設けられ、給油ノズル側で生じたベーパを吸引するベーパ吸引ラインと、
    各給油系統のベーパ吸引ラインの基端側と吸引側が連通されている複数のベーパ吸引ラインに対して共用化された回収ポンプと、
    複数の給油系統の中の少なくとも1つの給油系統の給油ノズルが収納されるノズル収納部に対応させて設けられ、前記回収ポンプの吐出側に連通する1つのベーパ導入口,2つのベーパ導出口を有し,前記給油ノズルの前記ノズル収納部に対する収納状態/非収納状態に応動して、前記1つのベーパ導入口を前記2つのベーパ導出口の中のいずれか一方に選択的に連通させる切替弁機構と、
    を備え、
    当該切替弁機構の、前記給油ノズルが前記ノズル収納部に非収納状態で前記ベーパ導入口と連通する第1のベーパ導出口を、前記給油ノズルから吐出される油液の貯油タンクに連通する戻し通路に連通させるとともに、前記給油ノズルが前記ノズル収納部に収納状態で前記ベーパ導入口と連通する第2のベーパ導出口を、別の給油系統の給油ノズルから吐出される油液の貯油タンクに連通する戻し通路に連通させた
    ことを特徴とするベーパ回収システム。
  2. 前記切替弁機構は、
    弁機構筐体と、
    該弁機構筐体内に形成され、前記ベーパ導入口及び前記第1,第2のベーパ導出口がそれぞれ開口した弁室と、
    前記ノズル収納部に載置された前記給油ノズルの重量を受けて移動変位する作動片に連結されて該弁室内を移動変位し、変位位置に応じて前記第1,第2のベーパ導出口の中の一方を選択的に前記ベーパ導入口と連通させる弁体と、
    前記給油ノズルが前記ノズル収納部に非収納状態で、前記ベーパ導入口と第1のベーパ導出口との間を遮断状態にし、前記ベーパ導入口と第2のベーパ導出口との間を連通状態にする変位位置に前記弁体を付勢する付勢手段と
    を備えていることを特徴とする請求項1記載のベーパ回収システム。
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