JP3109082B2 - 油種判別機能を備えた給油装置 - Google Patents

油種判別機能を備えた給油装置

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JP3109082B2 JP02150497A JP15049790A JP3109082B2 JP 3109082 B2 JP3109082 B2 JP 3109082B2 JP 02150497 A JP02150497 A JP 02150497A JP 15049790 A JP15049790 A JP 15049790A JP 3109082 B2 JP3109082 B2 JP 3109082B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は自動車の燃料タンク内に滞留する燃料油のベ
ーパーをもとにして補給すべき燃料油の種類を判別する
ようにした給油装置に関し、より詳しくは、検出側管路
内等に残留する燃料油のベーパーによって生じる油種の
判別ミスを防ぐようにした点に特徴を有する油種判別機
能付きの給油装置に関する。
(従来技術) 自動車の燃料油には大きくわけて軽油とガソリンの2
種類があり、油種を誤って給油を行うとエンジンに不都
合が生じる。
このため、給油ノズルの吐出管先端部にベーパー吸引
口を設けて、ここから吸引したガスをガスセンサーによ
り検出して燃料タンク内の油種を判別するようにした装
置が特公昭62−22879号公報において提案されている。
この種の油種判別機能を備えた給油装置には、また、
給油終了後に数秒間エアブローを行ってガスセンサー部
に残留するベーパーを排出するようにしたものも存在す
るが、ベーパーの濃度が高い場合には多少のエアブロー
を行ってもベーパーを管路内から完全に排出することは
できず、また管路壁にガソリンが付着しているような場
合にはエアブローをしたあとでも管路内にベーパーが浮
遊してくるため、これがつぎの給油に際しての油種判別
を誤らせて、ガソリン計量機の場合には、軽油使用車に
対して給油を可としてしまったり、軽油計量機の場合に
は、逆に軽油使用車に対して給油を不可にしてしまうと
いった不都合を生じさせるばかりでなく、正確な油種判
別を行わせるためには、給油ノズルを一旦ノズル掛けに
掛けて掃気を行った後に再び給油操作を行わなければな
らないといった作業時間のロスを招く不都合をも有して
いる。
(発明が解決しようとする課題) 本発明はこのような問題に鑑みてなされたもので、そ
の目的とするところは、非給油時にも常時ガスセンサー
の出力値を監視し、出力値がある一定レベル以上になっ
た場合にはエアブローを行うようにし、給油に際して即
座に正確な油種判別を行わせることができるようにした
新たな給油装置を提供することにある。
(課題を解決するための手段) すなわち、本発明はかかる課題を達成するために、貯
油タンクから給油ポンプと流量計を介して給油ノズルへ
延びる給油管と、ノズルスイッチを備えたノズル掛け
と、ベーパー吸引手段と掃気手段に連通するガス検知手
段を有し、かつ一端が給油ノズルの先端に開口したベー
パー吸引管と、ノズルスイッチからのノズル外し信号を
受けてベーパー吸引手段を作動させ、かつガス検知手段
からのガス検知信号に応動して給油ポンプを作動させる
制御手段とを備えた給油装置において、制御手段に、ノ
ズルスイッチからのノズル掛け信号の出力後にガス検知
手段からガス検知信号が出力した際に、このガス検知信
号に応動して掃気手段を作動させる制御機能を付与する
ようにしたものである。
(作用) このように構成したことにより、非給油時において
も、ベーパー導管内のベーパーがある一定の濃度に達し
たらこの導管内を掃気するようにして常時機器を正常に
維持し、給油直前に行われる油種判別に支障をきたさな
いようにする。
(実施例) そこで以下に図示した実施例について説明する。
第1図は本発明の一実施例をなす給油装置を示したも
のである。
図において符号1は、地下タンク内の燃料を給油ノズ
ル20に給送する給油ポンプで、ここには給油ホース3の
一端が流量計2を介して接続しており、また、流量計2
には、流量パルス発信器4が設けられていて、ここから
の信号は、制御装置5により給油量に変換されて表示器
6に表示されるように構成されている。
10はエア供給源で、ここから延びるエア導管11には、
第2図に示したようにミストセパレータ12とレギュレー
タ13を介して常閉型の第1及び第2の弁V1、V2と3ポー
ト2位置切換弁V3が併列に接続しており、第1の弁V1
さらに真空エジェクタ14を介してノズル掛け8の筒先部
挿入用凹部9内に臨ませたエアノズル15に連通し、また
第2の弁V2は可変絞り弁16を介して後述するベーパー導
管21に接続し、さらに切換弁V3は、a位置においてベー
パー導管21と真空エジェクタ13との接続を、b位置にお
いてエア導管11とベーパー導管21との接続を可能とする
ように両導管11、21の接続部に配設されている。
一方上記したベーパー導管21は、第3図に示したよう
に、給油ノズル20筒先部22先端近傍に開口したベーパー
吸引口23からレバー24によって開放操作される止弁25を
経て給油装置内に至り、ここでガスセンサーGS、圧力ス
イッチPS及び上記した切換弁V3を介して真空エジェクタ
14に連通している。
ところで上記した第1、第2の弁V1、V2と切換弁V
3は、いずれも制御装置5からの出力信号により動作す
る電磁弁として構成され、第1の弁V1は、励磁されるこ
とによりエア供給源10から真空エジェクタ14に至るエア
導管11の流路を開放し、真空エジェクタ14に接続するベ
ーパー導管21内を負圧にしてベーパーの吸引作用を行
い、また第2の弁V2は、第1の弁V1を消磁した状態で励
磁することにより、ベーパー導管21内にエア供給源10か
らのエアを少量導入してベーパーの排気作用を行い、さ
らに切換弁V3は、非励磁時においてベーパー導管21と真
空エジェクタ14を連通させるa位置、励磁時においては
ベーパー導管21とエア供給源10を連通させるb位置に切
換えられて、エア供給源10からの多量のエアをベーパー
導管21内に導入して内部の強制的な掃気を行うように構
成されている。
またベーパー導管21の途中に設けた圧力スイッチPS
は、導管21内が負圧になった際に変形するようなダイヤ
フラムによってスイッチをONにするようなスイッチとし
て構成されている。
なお図中符号27は、一端が給油ノズル20の筒先部22先
端に開口し、燃料タンク内の液によって閉塞された際に
生じる負圧によって自動閉弁機構28を作動させる周知の
エア吸引管を示しており、また図中符号29は主弁、SWは
ノズル掛け8に設けたノズルスィッチをそれぞれ示して
いる。
次に、このように構成した装置の動作を第4図に示し
たフローチャートに基づいて説明する。
ノズル掛け8から給油ノズル20を外すとノズルスイッ
チSWはONになり(ステップ イ)、制御装置5は、表示
器6を帰零させるとともに第1の弁V1を励磁してこれを
開放する(ステップ ロ)。これにより、エア供給源10
からのエアは真空エジェクタ14内に流れ込んで、ここに
接続したベーパー導管21の内部を負圧にする。
一方、この時点ではまだレバー25が下げられたままに
なっているので、ベーパー導管21の途中に設けた止弁25
は閉じられている。このため、ベーパー導管21内には強
い負圧が作用し、圧力スイッチPSはこの負圧を検知して
ONになる(ステップ ハ)。
この状態のもとで、つぎに給油ノズル20の筒先部22を
自動車の燃料タンクに挿入してレバー24を引くと、主弁
29の開放とともに止弁25はレバー24により開放されてベ
ーパー導管21内の圧力を上昇させ、圧力スイッチPSから
の信号を消失させる(ステップ ニ)。
この状態では、エア導管11内を流れるエアによりベー
パー導管21内は負圧となっているから、燃料タンク内の
ベーパーは、ガスセンサーGSのもとへ吸引されてくる。
制御装置5は、圧力スイッチPSの信号が消失してから
一定時間T1、例えば3秒が経過した段階で(ステップ
ホ)ガスセンサーGSからの信号を取込み、燃料タンク内
の燃料油の種類を判定する(ステップ ヘ)。もとより
この時点では、燃料タンク内のベーパーは確実にガスセ
ンサーGSのもとに達しており、したがって、燃料タンク
に収容されている燃料油の種類は直ちに判定される。
そして判定の結果、予め登録されている給油装置の油
種と一致した場合には(ステップ ト)、第1の弁V1
閉止し第2の弁V2を開放してポンプモータMを始動させ
る(ステップ チ)。これにより、エア導管11内のエア
は、第2の弁V2から可変絞り弁16を経てベーパー導管21
内に小量流れ込んで内部を弱い正圧とし、給油動作中、
ベーパー導管21内へ燃料油が侵入するのを防止し、かつ
ベーパー導管21内を掃気して、ガスセンサーGSの劣化を
防ぐ。
このようにして給油量が所定値に達して、つぎにレバ
ー24が引下げられると、主弁29は管路を閉じて燃料油の
供給を断ち、同時に止弁25はベーパー導管21の管路を閉
じる。つぎにノズル掛け8に給油ノズル20がセットされ
てノズルスイッチSWがOFFになると(ステップ リ)、
制御装置5は、ポンプモータMをOFFにした後(ステッ
プ ヌ)、第2の弁V2を消磁してここからのエアの流入
を阻止するとともに(ステップ ル)、切換弁V3を励磁
してこれをa位置からb位置へ切換える(ステップ
ネ)。これにより、エア導管11内のエアはベーパー導管
21内に大量に流れ込み、止弁25に設けた逆止弁26を開い
てここに残留するベーパーをエアとともに大気中に放出
させ、同時に、ガスセンサーGSを新たな空気により清掃
する。そして一定の時間T2、例えば5秒が経過した時点
で(ステップ ヲ)、切換弁V3を消磁してこれをもとの
a位置に復帰させ(ステップ ワ)、次の給油のための
待機の状態にする。
一方、さきの給油終了の際にベーパー導管21内の掃気
が十分でなく、給油ノズル20がノズル掛け8に掛けられ
ている間にベーパー導管21の内壁面に付着したガソリン
が蒸発したりして内部のガス濃度が一定値以上に達した
ような場合には、発生したベーパーは直ちにガスセンサ
GSにより検知される(ステップ ソ)。
そしてガスセンサGSから検出信号が出力すると、制御
装置5は直ちに切換弁V3を励磁してこれをb位置に切換
え(ステップ ネ)、ベーパー導管21内に多量のエアを
流し込んで掃気を行い、一定の時間T2が経過した時点で
(ステップ ヲ)、切換弁V3をもとに戻して(ステップ
ワ)つぎの給油のための状態にする。
他方、掃気が不十分でつぎの給油のために給油ノズル
20がノズル掛け8から外され、これに伴って第1の弁V1
が開放され圧力スイッチPSがONになった段階で(ステッ
プ ハ)、ベーパー導管21内のベーパーがガスセンサー
GSにより検出された場合には(ステップ カ)、制御装
置5はガスセンサーGSからの検出信号を受けて直ちに第
1の弁V1を消磁してこれを閉止する一方、第2の弁V2
励磁してこれを開放し、エア導管11内を流れるエアを第
2の弁V2から可変絞り弁16を経てベーパー導管21内に流
入させて内部に発生したベーパーを排出するとともに、
報知器7を作動させてオペレータに注意を促す(ステッ
プ ヨ)。
これにより、オペレータが再び給油ノズル20をノズル
掛け8にセットすると、ノズルスイッチSWはOFFになっ
て(ステップ タ)報知器17は作動を停止し(ステップ
レ)、またこれにより第2の弁V2は閉止され(ステッ
プ ル)切換弁V3は励磁されてb位置へ切換えられる
(ステップ ネ)。このため、ベーパー導管21内にはエ
ア導管11内のエアが多量に流れ込んで内部に残留するベ
ーパーを外部に排出する。そして所定の時間T2が経過す
ると(ステップ ヲ)切換弁V3は再びa位置に復帰され
て、(ステップ ワ)つぎの給油のための待機の状態に
戻される。そしてさらにステップ(ト)において、油種
が異なると判断した場合には、ステップ(ヨ)以下が実
行される。
(効果) 以上述べたように本発明によれば、給油装置を制御す
る制御装置に、ノズルスイッチからのノズル掛け信号の
出力後にガス検知信号が出力した際には、この検知信号
に応動して掃気手段を作動させる制御機能を付与させた
ので、給油ノズルをノズル掛けに掛けた非給油時におい
ても、ガソリンがベーパー吸引管内で蒸発するなどして
管路内のガス濃度が一定値以上に達したような場合に
は、管路内をさらに掃気することにより内部を常に正常
な状態に保持して、給油の直前に行われる油種の判別に
支障をきたさないようにすると同時に、非給油時に生じ
たベーパー吸引管内のガスによりガス検知手段が劣化す
るような事態をも未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す給油装置の構成図、第
2図は同上装置の要部を示す管路構成図、第3図は給油
ノズルの一実施例を示す要部の断面図、第4図は同上装
置の動作を示すフローチャートである。 1……給油ポンプ、2……流量計 2……給油ホース、4……流量パルス発信器 5……制御装置、6……表示器 8……ノズル掛け、11……エア導管 20……給油ノズル、21……ベーパー導管 25……止弁、V1……第1の弁 V2……第2の弁、V3……切換弁 SW……ノズルスイッチ PS……圧力スイッチ、GS……ガスセンサー
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−139398(JP,A) 特開 平2−109897(JP,A) 特開 平3−289496(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】貯油タンクから給油ポンプと流量計を介し
    て給油ノズルへ延びる給油管と、ノズルスイッチを備え
    たノズル掛けと、ベーパー吸引手段と掃気手段に連通す
    るガス検知手段を有し、かつ一端が上記給油ノズルの先
    端に開口したベーパー吸引管と、上記ノズルスイッチか
    らのノズル外し信号を受けて上記ベーパー吸引手段を作
    動させ、かつ上記ガス検知手段からのガス検知信号に応
    動して上記給油ポンプを作動させる制御手段とを備えた
    給油装置において、 上記制御手段に、上記ノズルスイッチからのノズル掛け
    信号の出力後に上記ガス検知手段からガス検知信号が出
    力した際に、該ガス検知信号に応動して上記掃気手段を
    作動させる制御機能を付与したことを特徴とする油種判
    別機能を備えた給油装置。
JP02150497A 1990-06-08 1990-06-08 油種判別機能を備えた給油装置 Expired - Fee Related JP3109082B2 (ja)

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