JPH11106598A - 塩化ビニル系グラフト樹脂組成物 - Google Patents

塩化ビニル系グラフト樹脂組成物

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JPH11106598A
JPH11106598A JP9267058A JP26705897A JPH11106598A JP H11106598 A JPH11106598 A JP H11106598A JP 9267058 A JP9267058 A JP 9267058A JP 26705897 A JP26705897 A JP 26705897A JP H11106598 A JPH11106598 A JP H11106598A
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lead
weight
vinyl chloride
monomer
pts
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JP9267058A
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Katsuhiro Nakazato
克大 中里
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐衝撃性に優れ、しかも成形性に優れ、得ら
れる成形体の表面性に優れた塩化ビニル系樹脂組成物を
提供する。 【解決手段】 ホモポリマーのガラス転移温度が−20
℃未満のアルキル(メタ)アクリレートモノマー80〜
100重量%とホモポリマーのガラス転移温度が−20
℃以上のモノマー20〜0重量%とからなるアクリル系
混合モノマー100重量部及び多官能性モノマー0.1
〜10重量部を共重合することにより得られるアクリル
系共重合体3〜10重量%に、塩化ビニル90〜97重
量%をグラフト共重合して得られるポリ塩化ビニル分の
平均重合度600〜2000の塩化ビニル系グラフト樹
脂100重量部に対して、鉛系安定剤0.1〜5重量
部、及びアクリル系加工助剤0.01〜10重量部を配
合してなる塩化ビニル系グラフト樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐衝撃性に優れ、
成形時における成形品の表面性に優れる塩化ビニル系グ
ラフト樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニル系樹脂は、機械的強度、耐候
性、耐薬品性等に優れ、建築部材、管工機材、住宅資材
等に広く用いられている。しかし、塩化ビニル系樹脂は
耐衝撃性が劣るため、種々の改良方法が提案されてい
る。
【0003】塩化ビニル系樹脂に、耐衝撃性を付与する
方法として、例えば、塩化ビニル系樹脂に塩素化ポリエ
チレン(以下、CPEという)、メタクリル酸メチル−
ブタジエン−スチレン共重合体(以下、MBSとい
う)、アクリルゴム等のゴム系樹脂を耐衝撃性強化剤と
して配合する方法が一般的である。
【0004】しかし、CPEを配合した塩化ビニル系樹
脂組成物は、得られる成形体の低温での耐衝撃性が悪く
なり、また充分な耐衝撃性が得られる成形温度幅が狭い
という問題があり、MBSを配合すると、得られる成形
体の耐侯性試験後の耐衝撃性が大幅に低下したり、成形
時の負荷が上昇する等の問題点があった。またアクリル
ゴムを配合すると、成形時にムラを生じる等の問題点が
あった。
【0005】また、特開昭62−36412号公報で
は、特定のアクリル系共重合体に塩化ビニルをグラフト
重合させた塩化ビニル系樹脂組成物が開示されている。
この樹脂組成物は、耐衝撃性、曲げ弾性率等のバランス
はとれているが、成形していると、成形体の表面にカス
レやスジが発生し、表面状態の良好な成形品を安定して
得ることができないという問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記欠点に
鑑みてなされたものであり、その目的は、耐衝撃性に優
れ、しかも成形性に優れ、得られる成形体の表面性に優
れた塩化ビニル系グラフト樹脂組成物を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の塩化ビニル系グ
ラフト樹脂組成物は、ホモポリマーのガラス転移温度が
−20℃未満のアルキル(メタ)アクリレートモノマー
80〜100重量%とホモポリマーのガラス転移温度が
−20℃以上のモノマー20〜0重量%とからなるアク
リル系混合モノマー100重量部及び多官能性モノマー
0.1〜10重量部を共重合することにより得られるア
クリル系共重合体3〜10重量%に、塩化ビニル90〜
97重量%をグラフト共重合して得られるポリ塩化ビニ
ル分の平均重合度600〜2000の塩化ビニル系グラ
フト樹脂100重量部に対して、鉛系安定剤0.1〜5
重量部、及びアクリル系加工助剤0.01〜10重量部
を配合してなる塩化ビニル系グラフト樹脂組成物であっ
て、前記鉛系安定剤が、三塩基性硫酸鉛、四塩基性硫酸
鉛、塩基性亜硫酸鉛、二塩基性亜燐酸鉛、二塩基性フタ
ル酸鉛、三塩基性マレイン酸鉛、二塩基性ステアリン酸
鉛、及び塩基性亜硫酸亜燐酸鉛から選ばれる1種以上か
らなることを特徴とする。
【0008】本発明で用いられるホモポリマーのガラス
転移温度が−20℃未満のアルキル(メタ)アクリレー
トモノマーとしては、特に限定されず、例えば、エチル
アクリレート(−24℃、二次転移点を示し以下につい
ても同様である)、n−プロピルアクリレート(−37
℃)、イソブチルアクリレート(−24℃)、n−ブチ
ルアクリレート(−54℃)、sec−ブチルアクリレ
ート(−21℃)、n−ヘキシルアクリレート(−57
℃)、2−エチルヘキシルアクリレート(−85℃)、
n−オクチルアクリレート(−65℃)、n−オクチル
メタクリレート(−25℃)、イソオクチルアクリレー
ト(−45℃)、n−ノニルアクリレート(−63
℃)、n−ノニルメタクリレート(−35℃)、イソノ
ニルアクリレート(−85℃)、n−デシルアクリレー
ト(−70℃)、n−デシルメタクリレート(−45
℃)、ラウリルメタクリレート(−65℃)等が挙げら
れ、これらは単独で用いられても、2種以上が併用され
てもよい。
【0009】上記ホモポリマーのガラス転移温度が−2
0℃未満のアルキル(メタ)アクリレートモノマーの含
有量は、アクリル系混合モノマー中、80重量%未満で
は耐衝撃性が得られにくくなるので、80〜100重量
%に限定される。
【0010】上記ホモポリマーのガラス転移温度が−2
0℃以上のモノマーとしては、特に限定されず、例え
ば、メチルアクリレート(103℃)、メチルメタアク
リレート(105℃)、エチルメタクリレート(65
℃)、n−プロピルメタクリレート(35℃)、イソプ
ロピルアクリレート(−6℃)、イソプロピルメタクリ
レート(81℃)、n−ブチルメタクリレート(20
℃)、イソブチルメタクリレート(53℃)、sec−
ブチルメタクリレート(107℃)、t−ブチルアクリ
レート(37℃)、t−ブチルメタクリレート(107
℃)、n−ヘキシルメタクリレート(−5℃)、シクロ
ヘキシルアクリレート(15℃)、シクロヘキシルメタ
クリレート(83℃)、ラウリルアクリレート、ミリス
チル(メタ)アクリレート、パルミチル(メタ)アクリ
レート、ステアリル(メタ)アクリレート、等のアルキ
ル(メタ)アクリレート類;2−ヒドロキシエチルアク
リレート(−15℃)、2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート(55℃)、2−ヒドロキシプロピルアクリレー
ト(−7℃)、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート
(75℃)、2−アクリロイルオキシエチルフタル酸等
の極性基含有アクリレート類;スチレン、α−メチルス
チレン、ビニルトルエン等の芳香族ビニルモノマー;ア
クリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリ
ル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステ
ルなどが挙げられ、これらは単独で用いられても、2種
以上が併用されてもよい。
【0011】上記ホモポリマーのガラス転移温度が−2
0℃以上のモノマーは、得られるアクリル系共重合体の
ガラス転移温度を任意に調節するために用いられる。上
記ホモポリマーのガラス転移温度が−20℃以上のモノ
マーの含有量は、アクリル系混合モノマー中、20重量
%を超えると耐衝撃性が得られなくなるので、0〜20
重量%に限定される。
【0012】上記多官能性モノマーとしては、特に限定
されず、例えば、エチレングリコール(メタ)アクリレ
ート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ト
リメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート等のジ
(メタ)アクリレート類;トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変成トリメ
チロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエ
リスリトールトリ(メタ)アクリレート等のトリ(メ
タ)アクリレート類;ペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メ
タ)アクリレート、ジアリルフタレート、ジアリルマレ
ート、ジアリルフマレート、ジアリルサクシネート、ト
リアリルイソシアヌレート等の多官能アリル化合物類;
ジビニルベンゼン、ブタジエン等の不飽和化合物などが
挙げられ、これらは単独で用いられても、2種以上が併
用されてもよい。
【0013】上記多官能性モノマーの添加量は、上記ア
クリル系混合モノマー100重量部に対して0.1重量
部未満では、架橋密度が低く、耐衝撃性が得られにくく
なり、10重量部を超えると、架橋密度が高過ぎ、十分
な耐衝撃性及び引っ張り強度が得られにくくなるので、
0.1〜10重量部に限定され、0.1〜8重量部が好
ましい。
【0014】上記アクリル系共重合体の製造方法は、特
に限定されず、例えば、乳化重合法、懸濁重合法、分散
重合法等によって製造することができるが、これらの中
で、耐衝撃性の発現性の点から乳化重合法が好ましい。
【0015】上記乳化重合法は、公知の方法で行なうこ
とができ、必要に応じて、乳化分散剤、重合開始剤、p
H調整剤、酸化防止剤等を添加してもよい。上記乳化分
散剤としては、特に限定されず、例えば、ポリオキシエ
チレンノニルフェニルエーテルサルフェート(第一工業
製薬社製、商品名「ハイテノールN−08」)等のアニ
オン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、部分ケン化
ポリビニルアルコール、セルロース系分散剤、ゼラチン
等が挙げられる。
【0016】上記重合開始剤としては、特に限定され
ず、例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過
酸化水素水等の水溶性重合開始剤;ベンゾイルパーオキ
サイド、ラウロイルパーオキサイド等の有機系過酸化
物;アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系重合開始剤
などが好適に用いられる。
【0017】上記乳化重合の方法としては、特に限定さ
れず、例えば、(1)一括重合法、(2)モノマー滴下
法、(3)エマルジョン滴下法等が使用可能である。
【0018】(1)上記一括重合法では、ジャケット付
重合反応器内に、純水、乳化剤、重合開始剤ならびに上
記アクリル系混合モノマー及び多官能性モノマーからな
る混合モノマーを一括して添加し、窒素気流下で攪拌し
て十分乳化した後、反応器内をジャケットで昇温し重合
反応を開始させる。 (2)上記モノマー滴下法では、ジャケット付重合反応
器内に、純水、乳化剤及び重合開始剤を入れ、窒素気流
下で反応器内を昇温した後、上記アクリル系混合モノマ
ー及び多官能性モノマーからなる混合モノマーを一定量
ずつ滴下して重合反応を開始させる。 (3)エマルジョン滴下法では、上記アクリル系混合モ
ノマー及び多官能性モノマーからなる混合モノマー、乳
化剤及び純水を攪拌して乳化モノマーを予め調製し、次
いで、ジャケット付重合反応器内に純水及び重合開始剤
を入れ、窒素気流下で反応器内を昇温した後、上記乳化
モノマーを一定量ずつ滴下して重合反応を開始させる。
【0019】本発明で用いられる塩化ビニル系グラフト
樹脂は、上記アクリル系共重合体3〜10重量%に塩化
ビニル97〜90重量%をグラフト重合することにより
得られる。アクリル系共重合体が3重量%未満では耐衝
撃性が不十分であり、10重量%を超えると曲げ強度、
引っ張り強度等の機械的強度が低くなるので、上記範囲
に限定される。
【0020】上記塩化ビニルの含有量は、塩化ビニル系
グラフト樹脂搆成成分中、90重量%未満では、曲げ強
度、引っ張り強度等の機械的強度が低くなり、97重量
%を超えると、充分な耐衝撃性が得られにくくなるの
で、90〜97重量%に限定され、92〜97重量%が
好ましい。
【0021】上記塩化ビニル系グラフト樹脂のポリ塩化
ビニル分の平均重合度は、600未満では、耐衝撃性が
得られにくくなり、2000を超えると、押出成形時の
負荷が高くなり、押出成形が困難となるので、600〜
2000に限定され、1000〜1600が好ましい。
【0022】上記塩化ビニル系グラフト樹脂を得る方法
としては、特に限定されず、例えば、乳化重合法、懸濁
重合法等が挙げられ、なかでも、懸濁重合法が好まし
い。懸濁重合法では、上記アクリル系共重合体の分散安
定性を向上させ、塩化ビニルとのグラフト共重合を効率
的に行う目的で、分散剤、及び油溶性重合開始剤を使用
する。
【0023】上記分散剤としては、特に限定されず、例
えば、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキ
シプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、
ポリ酢酸ビニルの部分ケン化物、ゼラチン、ポリビニル
ピロリドン、デンプン無水マレイン酸−スチレン共重合
体等が挙げられる。これらは単独で用いられても、2種
以上が併用されてもよい。
【0024】上記、油溶性重合開始剤としては、グラフ
ト共重合に有利な点から、ラジカル重合開始剤が好適に
用いられる。ラジカル重合開始剤としては、特に限定さ
れず、例えば、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチル
パーオキシピバレート、ジイソプロピルパーオキシジカ
ーボネート、ジオクチルパーオキシジカーボネート、t
−ブチルパーオキシネオデカノエート、α−クミルパー
オキシネオデカノエート等の有機パーオキサイド類;
2,2−アゾビスイソブチロニトリル、2,2−アゾビ
ス−2,4−ジメチルバレロニトリル等のアゾ化合物等
が挙げられる。これらは単独で用いられても、2種以上
が併用されてもよい。
【0025】上記懸濁重合法では、必要に応じてpH調
整剤、酸化防止剤等が添加されてもよい。
【0026】具体的な懸濁重合法としては、例えば、攪
拌機及びジャケットを備えた反応容器に、純水、上記ア
クリル系共重合体、分散剤、油溶性重合開始剤、及び、
必要に応じて、重合調整剤を投入し、その後、真空ポン
プで反応器内の空気を排出し、さらに攪拌しながら、塩
化ビニル、及び、必要に応じて、他のビニルモノマーを
投入した後、反応器内をジャケットにより加熱し、塩化
ビニルのグラフト重合を行う。
【0027】上記塩化ビニルのグラフト重合は発熱反応
であるので、ジャケット温度を変えることにより、反応
器内の温度を制御することができる。反応終了後は、未
反応の塩化ビニルを除去してスラリー状にし、更に脱水
乾燥することにより塩化ビニル系グラフト樹脂を製造す
ることができる。
【0028】本発明で用いられる安定剤としては、成形
時の長期熱安定性と、得られる成形体の表面性に優れる
点で、鉛系安定剤が用いられる。上記鉛系安定剤として
は、三塩基性硫酸鉛、四塩基性硫酸鉛、塩基性亜硫酸
鉛、二塩基性亜燐酸鉛、二塩基性フタル酸鉛、三塩基性
マレイン酸鉛、二塩基性ステアリン酸鉛、及び塩基性亜
硫酸亜燐酸鉛から選ばれる1種以上である。
【0029】上記鉛系安定剤の添加量は少ないと熱安定
性に乏しく、変色や分解が起こり、多いと、得られる成
形体の物性低下を生ずるため、塩化ビニル系樹脂100
重量部に対して、0.1〜5重量部に限定され、1〜3
重量部が好ましい。
【0030】本発明で用いられるアクリル系加工助剤と
しては、例えば、メチルメタクリレート、エチルメタク
リレート、ブチルメタクリレート等のアルキルメタクリ
レート系単独重合体;上記アルキルメタクリレートと、
メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアク
リレート等のアルキルアクリレートとの共重合体;上記
アルキルメタクリレートと、スチレン、ビニルトルエ
ン、アクリロニトリル等のビニルモノマーとの共重合
体;上記アルキルメタクリレートと、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル等のビニルシアン化合物等との
共重合体などが挙げられる。これらは単独で用いられて
もよく、2種以上が併用されてもよい。
【0031】上記加工助剤の使用量は、少なくなると成
形時に成形品の表面性が損なわれ、多いと成形時の負荷
が大きくなるため、上記塩化ビニル系樹脂100重量部
に対して、0.01〜10重量部に限定され、0.1〜
5重量部が好ましい。
【0032】本発明の塩化ビニル系グラフト樹脂組成物
には、必要に応じて、熱安定剤、滑剤、酸化防止剤、可
塑剤、顔料、充填剤、帯電防止剤、顔料等が添加されて
もよい。
【0033】上記熱安定剤としては、特に限定されず、
例えば、カルシウム−亜鉛系安定剤;バリウム−亜鉛系
安定剤;バリウム−カドミウム系安定剤等が挙げられ、
ジブチル錫メルカプト、ジオクチル錫メルカプト、ジメ
チル錫メルカプト、ジブチル錫マレート、ジブチル錫マ
レートポリマー、ジオクチル錫マレート、ジオクチル錫
マレートポリマー、ジブチル錫ラウレート、ジブチル錫
ラウレートポリマー等の有機錫系安定剤等が挙げられ
る。これらは単独で用いられてもよく、2種以上併用さ
れてもよい。
【0034】上記滑剤としては、特に限定されず、例え
ば、ポリエチレン系、パラフィン系等のワックス類;各
種エステル系ワックス類;ステアリン酸、リシノール酸
等の脂肪酸類;ステアリルアルコール等の有機アルコー
ル類;ジメチルビスアミド等のアミド類などが挙げられ
る。
【0035】上記充填剤としては、特に限定されず、例
えば、炭酸カルシウム、タルク、クレー、マイカ、硫酸
バリウム等が挙げられる。
【0036】本発明の塩化ビニル系グラフト樹脂組成物
は成形に際して粉体又は造粒したペレットのいずれの形
態であってもよい。
【0037】本発明の塩化ビニル系グラフト樹脂組成物
から、成形体を得る方法としては、特に限定されず、従
来公知の成形方法を用いることができる。例えば、パイ
プ、異形品等に成形する場合、押出成形により成形する
ことができる。上記押出成形に使用される押出機として
は、特に限定されず、例えば、単軸押出機、コニカル押
出機、パラレル押出機等が挙げられる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を説明す
る。 (実施例1〜4、比較例1〜13)表1、2に示したラ
テックス処方及び重合処方に基づき、下記の操作手順で
アクリル系共重合体及び塩化ビニル系グラフト樹脂を得
た。 〔アクリル系共重合体の調製〕攪拌機及び還流冷却器付
き反応容器に、純水、乳化分散剤(ハイテノールN−0
8、第一工業製薬製、以下ASという)重合開始剤(過
硫酸アンモニウム、以下APSという)、n−ブチルア
クリレート(以下、BAという)、トリメチロールプロ
パントリアクリレート(以下、TMPTAという)を入
れ、反応容器内を窒素置換した後、撹拌しながら反応容
器内を65℃に昇温し、5時間加熱攪拌することによ
り、固形分濃度30重量%のアクリル系共重合体ラテッ
クスを得た。
【0039】〔塩化ビニル系グラフト樹脂の調製〕攪拌
機及びジャケットを備えた耐圧反応容器に、純水、上記
アクリル系共重合体ラテックス、分散剤として部分ケン
化ポリニルアルコール(クラレ社製「クラレポバールL
−8」の3重量%の水溶液、以下PVAという)、及び
ヒドロキシプロピルメチルセルロース(信越化学社製
「メトローズ60SH50」の3重量%の水溶液、以下
MRという)、重合開始剤としてt−ブチルパーオキシ
ネオデカノエート(以下、BPONDという)、及びα
−クミルパーオキシネオデカネート(以下、QPOND
Oという)、塩化カルシウムを一括投入し、その後、反
応容器内の空気を真空ポンプで排出した後、撹拌下で、
塩化ビニルを投入した。30分間攪拌することにより、
塩化ビニルを均一に混合し、次いで、反応容器内を50
℃に昇温し重合を開始した。反応容器内の圧力が5.8
kg/cm2 の圧力まで低下することで反応終了を確認
し、消泡剤(東レシリコンSH5510、東レ社製)を
加圧添加した後に反応を停止した。その後、未反応の塩
化ビニルを除去し、脱水乾燥するすることにより、塩化
ビニル系グラフト樹脂を得た。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】〔塩化ビニル系グラフト樹脂組成物の調
製〕上記実施例及び比較例で得られた塩化ビニル系グラ
フト樹脂100重量部に、表3〜5に示した配合量の三
塩基性硫酸鉛(TL−7000、堺化学社製)、塩基性
亜硫酸鉛(NB−200堺化学社製)、ステアリン酸
(F−3、川崎ファインケミカル社製)、及びアクリル
系加工助剤(P−501、三菱レーヨン社製)を加え、
スーパーミキサー(1001、カワタ社製)にて攪拌混
合して、塩化ビニル系グラフト樹脂組成物を得た。
【0043】〔硬質塩化ビニル系グラフト樹脂管の作
製〕上記実施例及び比較例で得られた塩化ビニル系グラ
フト樹脂組成物を50mmφの2軸異方向押出機(SJ
M−50、長田製作所製)にて、下記の温度条件で20
mmφの硬質塩化ビニル系樹脂管を押出成形した。尚、
樹脂温度、スクリュー回転数、及び押出量を表3〜5に
示した。(バレル温度)B1:170℃、B2:180
℃、B3:185℃、(金型温度)AD:190℃、D
1:190℃、D2:190℃
【0044】〔硬質塩化ビニル系グラフト樹脂管の性能
評価〕下記の方法で硬質塩化ビニル系グラフト樹脂管の
性能評価を行った。その結果を表3〜5に示した。
【0045】(1)耐衝撃性(落錘衝撃試験) JIS K 6742の試験法に準拠して、硬質塩化ビ
ニル系グラフト樹脂管の0℃、−10℃における落錘衝
撃試験実施した。単位はcmである。 (2)耐衝撃性(アイゾッド衝撃試験) JIS K 7110の試験法に準拠して、ノッチ付き
の試験片で23℃におけるアイゾット衝撃値を測定し
た。単位はkg・cm/cm2 である。 (3)引張強度 JIS K 7113の試験法に準拠して、23℃にお
ける引張強度を測定した。単位はkg/cm2 である。 (4)ビカット軟化温度 JIS K 7206の試験法に準拠して、ビカット軟
化温度を測定した。単位は℃である。 (5)成形性 押出機の負荷(Amp)を測定すると共に、目視によ
り、硬質塩化ビニル系グラフト樹脂管の表面状態(スジ
の有無、平滑性)を評価した。
【0046】
【表3】
【0047】
【表4】
【0048】
【表5】
【0049】
【発明の効果】本発明の塩化ビニル系グラフト樹脂組成
物は、上述の通りであり、特定のアクリル系共重合体に
特定量の塩化ビニルをグラフト重合させた特定重合度の
塩化ビニル系グラフト樹脂を用い、これに特定の鉛系安
定剤を配合することにより、耐衝撃性に優れ、なおか
つ、得られる成形体の表面性に優れる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ホモポリマーのガラス転移温度が−20℃
    未満のアルキル(メタ)アクリレートモノマー80〜1
    00重量%とホモポリマーのガラス転移温度が−20℃
    以上のモノマー20〜0重量%とからなるアクリル系混
    合モノマー100重量部及び多官能性モノマー0.1〜
    10重量部を共重合することにより得られるアクリル系
    共重合体3〜10重量%に、塩化ビニル90〜97重量
    %をグラフト共重合して得られるポリ塩化ビニル分の平
    均重合度600〜2000の塩化ビニル系グラフト樹脂
    100重量部に対して、鉛系安定剤0.1〜5重量部、
    及びアクリル系加工助剤0.01〜10重量部を配合し
    てなる塩化ビニル系グラフト樹脂組成物であって、前記
    鉛系安定剤が、三塩基性硫酸鉛、四塩基性硫酸鉛、塩基
    性亜硫酸鉛、二塩基性亜燐酸鉛、二塩基性フタル酸鉛、
    三塩基性マレイン酸鉛、二塩基性ステアリン酸鉛、及び
    塩基性亜硫酸亜燐酸鉛から選ばれる1種以上からなるこ
    とを特徴とする塩化ビニル系グラフト樹脂組成物。
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