JPH11105185A - 低誘電率シリカ質膜 - Google Patents

低誘電率シリカ質膜

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JPH11105185A
JPH11105185A JP9282987A JP28298797A JPH11105185A JP H11105185 A JPH11105185 A JP H11105185A JP 9282987 A JP9282987 A JP 9282987A JP 28298797 A JP28298797 A JP 28298797A JP H11105185 A JPH11105185 A JP H11105185A
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裕治 田代
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比誘電率の小さなシリカ質膜を提供するとと
もに、そのシリカ質膜を含有する半導体装置及びコーテ
ィング組成物を提供する。 【解決手段】 アルミニウム含有ポリシラザン膜を加熱
焼成して形成した低誘電率シリカ質膜。前記シリカ質膜
を層間絶縁膜として含有することを特徴とする半導体装
置。アルミニウム含有ポリシラザンを含む有機溶媒溶液
からなるコーティング組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低誘電率シリカ質
膜、そのシリカ質膜を含む半導体装置及びそのシリカ質
膜を与えるコーティング組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリシラザン膜は、これを大気中で焼成
するとシリカ質膜に転化される。このシリカ質膜は電気
絶縁性にすぐれ、既に半導体用層間絶縁膜として用いら
れている。この場合、シリカ質膜の物性は二酸化珪素
(SiO2)の理論組成に近く、その比誘電率は4.2
〜4.7である。一方、電気配線間の絶縁膜としして
は、できるだけ誘電率の小さなものが要望されている
が、従来のシリカ質膜の場合、その比誘電率は高く、未
だ満足し得るものではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、比誘電率の
小さなシリカ質膜を提供するとともに、そのシリカ質膜
を含有する半導体装置及びコーティング組成物を提供す
ることをその課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成すり
に至った。即ち、本発明によれば、アルミニウム含有ポ
リシラザン膜を加熱焼成して形成した低誘電率シリカ質
膜が提供される。また、本発明によれば、前記シリカ質
膜を層間絶縁膜として含有することを特徴とする半導体
装置が提供される。さらに、本発明によれば、アルミニ
ウム含有ポリシラザンを含む有機溶媒溶液からなるコー
ティング組成物が提供される。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明によるシリカ質膜は、アル
ミニウムを含有するポリシラザン膜から形成される。以
下、このシリカ質膜の形成方法について詳述する。この
シリカ質膜の形成材料として用いられるポリシラザン
は、その分子鎖中に下記一般式(1)で表されるシラザ
ン構造を含有するものである。
【化1】 前記式中、R1、R2及びR3は水素原子、炭化水素基、
炭化水素基含有シリル基、炭化水素基含有アミノ基又は
炭化水素オキシ基を示す。R1及びR2の少なくとも一方
は水素原子を示す。前記炭化水素基には、置換基が結合
していてもよく、このような置換基には、塩素や臭素、
フッ素等のハロゲン、アルコキシ基、アルコキシカルボ
ニル基、アミノ基等が包含される。前記炭化水素基に
は、脂肪族炭化水素基及び芳香族炭化水素基が包含さ
れ、脂肪族炭化水素基には、鎖状のものと環状のものが
包含される。このような炭化水素基としては、アルキル
基、アルケニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニ
ル基、アリール基、アリールアルキル基等が挙げられ
る。これらの炭化水素基における炭素数は特に制約され
ないが、通常は20以下、好ましくは10以下である。
本発明においては、特に、炭素数1〜8、好ましくは1
〜4のアルキル基であることが好ましい。炭化水素含有
シリル基において、好ましい炭化水素基は炭素数1〜2
0、好ましくは1〜6のアルキル基である。また、その
炭化水素基がSiに結合する数は、1〜3である。炭化
水素アミノ基や炭化水素オキシ基において、その炭化水
素基中の炭素数は1〜3である。
【0006】前記一般式(1)で表されるシラザン構造
を分子鎖に含有するポリシラザンは、鎖状、環状又は加
橋構造を有するポリシラザンであることができ、またそ
れらの混合物であることができる。その数平均分子量は
100〜100,000、好ましくは300〜1000
0である。このようなポリシラザンには、通常のペルヒ
ドロポリシラザンやオルガノポリシラザンの他、その変
性体も包含される。この場合のポリシラザン変性体に
は、白金やパラジウム含有ポリシラザン、アルコール含
有ポリシラザン、HMDS(ヘキサメチルジシラザン)
含有ポリシラザン、アミン含有ポリシラザン、有機酸含
有ポリシラザン等が挙げられる。これらの変性ポリシラ
ザンについては、例えば、特開平9−31333号公報
や、特開平8−176512号公報、特開平8−176
511号公報、特開平5−345826号公報等に記載
されている。
【0007】本発明によるシリカ質膜は、前記ポリシラ
ザンにアルミニウム化合物を含有させたものを含む有機
溶媒溶液をコーティング組成物(塗布液)として用い、
このコーティング組成物を所要の基体表面に塗布乾燥し
た後、加熱焼成することによって形成される。
【0008】ポリシラザンに含有させるアルミニウム
は、有機溶媒に溶解し得る形態のアルミニウム化合物で
あればよい。このような可溶性アルミニウム化合物に
は、アルコキシド、キレート化物、有機アルミニウム、
ハロゲン化物等が包含される。
【0009】前記アルミニウムのアルコキシドとして
は、下記一般式(2)で表されるものを示すことができ
る。
【化2】
【0010】前記式中、R4、R5及びR6は炭化水素基
を示す。この場合の炭化水素基には、脂肪族炭化水素基
及び芳香族炭化水素基が包含される。また、脂肪族炭化
水素基には鎖状のものと環状のものが包含される。脂肪
族炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基、シ
クロアルキル基、シクロアルケニル基等が挙げられる。
その炭素数は特に制約されないが、通常、20以下、好
ましくは8以下である。このような脂肪族炭化水素基の
具体例を示すと、メチル、エチル、プロピル、ブチル、
ペンチル、オクチル、ドデシル、オクタデシル、ドデセ
ニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル等が挙げられ
る。芳香族炭化水素基にはアリール基及びアリールアル
キル基が包含される。このような芳香族炭化水素基の具
体例を示すと、フェニル、トリル、キシリル、ナフチ
ル、ベンジル、フェネチル、ナフチルメチル等が挙げら
れる。
【0011】前記アルミニウムのキレート化合物として
は、アルミニウムアセチルアセトナート、アルミニウム
エチルアセトアセテート等が挙げられる。前記有機アル
ミニウムとしては、下記一般式(3)で表されるものを
示すことができる。
【化3】 前記式中、R4、R5及びR6は炭化水素基を示す。この
ような炭化水素基としては、前記一般式(2)に関連し
て示したものを示すことができる。
【0012】前記アルミニウムのハロゲン化物として
は、下記一般式(4)で表されるものを示すことができ
る。
【化4】 AlX3 (4) 前記式中、Xはハロゲンを示す。この場合のハロゲンに
は、塩素、臭素、ヨウ素及びフッ素が包含される。前記
した有機溶媒可溶性アルミニウム化合物は、単独又は混
合物の形で用いることができる。
【0013】アルミニウム化合物の添加量は、その種類
にもよるが、アルミニウム金属換算量で、ポリシラザン
に対して、0.001〜10重量%、好ましくは0.0
1〜10重量%、より好ましくは0.1〜1重量%であ
る。アルミニウム化合物の添加量が前記範囲より多くな
ると、得られるシリカ質膜の密度及び均質性の低下を生
じるとともに、シリカ質膜の誘電率の増加が起るので好
ましくない。一方前記範囲より少なくなると、そのアル
ミニウム化合物の添加効果が不十分となる。
【0014】アルミニウム含有ポリシラザンを得るに
は、有機溶媒中において、ポリシラザンとアルミニウム
化合物とを撹拌混合する。この場合の撹拌混合は、0〜
200℃、好ましくは0〜100℃の温度及び常圧〜1
0kg/cm2G、好ましくは常圧の圧力条件下で、実
施される。有機溶媒中のポリシラザン濃度は、0.1〜
80重量%、好ましくは5〜50重量%である。前記ポ
リシラザンとアルミニウム化合物を溶解させる有機溶媒
としては、活性水素を有しない不活性有機溶媒が使用さ
れる。このような有機溶媒としては、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、ト
リメチルベンゼン、トリエチルベンゼン等の芳香族炭化
水素系溶媒;シクロヘキサン、シクロヘキセン、デカピ
ドロナフタレン、エチルシクロヘキサン、メチルシクロ
ヘキサン、p−メンチン、ジペンテン(リモネン)等の
脂環族炭化水素系溶媒;ジプロピルエーテル、ジブチル
エーテル等のエーテル系溶媒;メチルイソブチルケトン
等のケトン系溶媒等が挙げられる。
【0015】前記有機溶媒中でのポリシラザンとアルミ
ニウム化合物の撹拌混合により、アルミニウム化合物が
混合又は付加したアルミニウム含有ポリシラザンが生成
される。この場合のアルミニウム含有ポリシラザンは、
通常、アルミニウムと珪素とが強固に結合したアルミノ
ポリシラザンの構造にまでは至っていないものである。
前記のようにして得られたアルミニウム含有ポリシラザ
ンを含む有機溶媒溶液は、そのまま又はポリシラザンの
濃度調節を行った後、コーティング組成物として使用
し、基体表面に塗布乾燥し、次いで焼成する。このよう
にしてシリカ質膜が基体表面に形成される。この場合、
基体表面に形成するシリカ質膜の厚さは、その基体表面
の用途によっても異なるが、通常、0.01〜5μm、
好ましくは0.1〜2μmである。特に、半導体の層間
絶縁膜として用いる場合には、0.1〜2μmである。
【0016】基体表面に対する前記アルミニウム含有ポ
リシラザンを含むコーティング組成物の塗布方法として
は、従来公知の方法、例えば、スピンコート法、ディッ
プ法、スプレー法、転写法等が挙げられる。
【0017】基体表面に形成されたアルミニウム含有ポ
リシラザン膜の焼成は、各種の雰囲気中で実施される。
この場合の雰囲気には、乾燥空気、乾燥窒素、乾燥ヘリ
ウム等の水蒸気を殆ど含まない雰囲気や、大気、加湿大
気、加湿窒素等の水蒸気を含む雰囲気が包含される。焼
成温度は50〜600℃、好ましくは100〜500℃
であり、焼成時間は5分〜10時間である。本発明によ
り誘電率が低く、膜質の良好なシリカ質膜を有利に製造
するには、ポリシラザン膜を基体表面に形成した後、こ
の膜を水蒸気含有雰囲気中で予備加熱し、次いで乾燥雰
囲気中で加熱焼成するのがよい。この場合、水蒸気含有
雰囲気において、その水蒸気含有量は、0.1vol%
以上、好ましくは1vol%以上である。その上限値
は、露点である。このような雰囲気には、大気や、加湿
大気、加湿窒素ガス等が挙げられる。一方、乾燥雰囲気
において、その水蒸気含有量は、0.5vol%以下、
好ましくは0.05vol%以下である。乾燥雰囲気と
しては、乾燥した空気、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリ
ウムガス等が挙げられる。予備加熱温度は、50〜40
0℃、好ましくは100〜350℃である。一方、焼成
温度は100〜500℃、好ましくは200〜450℃
である。
【0018】前記アルミニウム含有ポリシラザン膜の焼
成においては、ポリシラザン中のSiH、SiR(R:
炭化水素基)及びSiNの結合が酸化されてSiO結合
に転換され、シリカ質膜が形成される。この場合、Si
−OH結合は実質的に生成されない。一般的には、ポリ
シラザン膜の加熱焼成では、そのSiH、SiR及びS
iNの結合の酸化は、焼成時の条件にもよるが、通常は
ほぼ同時に酸化される。このことは、得られるシリカ質
膜のIRスペクトルを測定すると、SiH、SiR及び
SiNによる吸収がほぼ同時に消失することから確認さ
れる。一方、本発明者らの研究によれば、本発明で用い
るアルミニウム含有ポリシラザン膜の加熱焼成の場合に
は、そのアルミニウムの触媒作用により、SiH及びS
iRの結合の酸化よりもSiN結合の酸化、即ち、Nを
Oに置換する反応が優先的に進行することが確認され
た。従って、本発明の場合は、形成されるシリカ質膜中
には、SiN結合を選択的に酸化して形成したSiO結
合と、未酸化のSiH及びSiR結合を存在させること
ができ、これにより、低密度のシリカ質膜を得ることが
できる。一般的に、シリカ質膜の誘電率は、その膜密度
の低下に応じて低下するが、一方、膜密度が低下する
と、高誘電質物質である水の吸着が起るため、シリカ質
膜を大気中に放置すると膜の誘電率が上昇するという問
題を生じる。一方、SiHやSiR結合を含む本発明の
シリカ質膜の場合には、それらの結合が撥水性を有する
ことから、低密度でありながら水の吸着を防止すること
ができる。従って、本発明によるシリカ質膜は水蒸気を
含む大気中に放置しても、その膜の誘電率は殆んど上昇
しないという大きな利点を有する。さらに、本発明のシ
リカ質膜は、低密度であることから、膜の内部応力が小
さく、クラックを生じにくいという利点もある。
【0019】本発明によるシリカ質膜の性状を示すと、
その比誘電率は1.8〜3.5、好ましくは2.0〜
3.0、その密度は1.3〜2.1g/cm3、好まし
くは1.4〜2.0g/cm3、そのクラック限界膜厚
は1.0μm以上、好ましくは1.5μm以上及びその
内部応力は3.0×109dyne/cm2以下、好まし
くは2.0×109dyne/cm2以下である。また、
このシリカ質膜中に含まれるSiH及びSiR(R:水
素又は炭化水素)結合として存在するSi含有量は、膜
中に含まれる含Si原子数に対して、20〜200原子
%、好ましくは50〜150原子%である。SiN結合
として存在するSiの含有量は、5原子%以下である。
【0020】本発明において、ポリシラザンとして炭化
水素基を含まないペルヒドロポリシラザンを用いる場合
には、Si、O及びHの元素のみからなり、SiH結合
を含有するが、NH結合及びSiOH結合を実質的に含
有しない無機質の低誘電率膜を得ることができる。この
膜はプラズマに対する耐久性にすぐれるため、半導体の
製造にこの膜を適用することにより、半導体製造工程で
レジスト膜を除去する、いわゆるエッチバック工程を省
くことができる。このため、その半導体製造プロセスの
大幅な簡略化が達成される。
【0021】本発明によるシリカ質膜は、前記したよう
に低密度のものであり、そのクラック限界膜厚、即ち、
膜割れを起さないで製膜可能な最大膜厚が1.5μm以
上と高いという利点を有する。従来のシリカ質膜の場
合、そのクラック限界膜厚は0.5〜0.8μm程度で
ある。従って、本発明のシリカ質膜は従来のシリカ質膜
に比べて大きな技術的効果を示すものである。
【0022】本発明によるシリカ質膜形成方法は、その
先駆体であるアニミニウム含有ポリシラザンが、そのア
ルミニウムの触媒作用により、乾燥大気中でも450℃
以下の低い焼成温度でシリカ質膜に転化させることがで
きるので、非常に容易に実施することができる。従っ
て、本発明は、耐熱上限温度が450℃のアルミニウム
配線に対する絶縁膜形成方法として有利に適用される。
その上、本発明の場合、そのアルミニウムの触媒作用に
より、SiN結合の含有量を実質的にゼロ%にまで低下
させることができることから、その膜は安定性の非常に
高いもので、大気中に放置しても、劣化することはな
い。
【0023】本発明のシリカ質膜は、半導体装置におけ
るその層間絶縁膜として有利に用いることができる。こ
の場合、シリカ質膜は、金属配線又はセラミックス膜を
被覆した金属配線を含む平面上に形成される。本発明の
シリカ質膜を含む半導体装置は、そのシリカ質膜が絶縁
性にすぐれるとともに、その誘電率が小さいことから、
電気特性にすぐれたものである。
【0024】本発明のコーティング組成物を用いること
により、金属やセラミックス、木材等の各種の材料の固
体表面に対してシリカ質膜を形成することができる。本
発明によれば、シリカ質膜を表面に形成した金属基板
(シリコン、SUS、タングステン、鉄、銅、亜鉛、真
ちゅう、アルミニウム等)や、シリカ質膜を表面に形成
したセラミックス基板(シリカ、アルミナ、酸化マグネ
シウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化タンタル等の金属
酸化物の他、窒化珪素、窒化ホウ素、窒化チタン等の金
属窒化物、炭化珪素等)が提供される。
【0025】
【実施例】次に本発明を実施例によってさらに詳述す
る。なお、以下においてシリカ質膜に関して示した物性
の評価方法は次の通りである。
【0026】(比誘電率)ダウ・コーニング社製パイレ
ックスガラス板(厚さ1mm、大きさ50mm×50m
m)を中性洗剤、希NaOH水溶液、希H2SO4水溶液
の順番でよく洗浄し、乾燥させた。このガラス板の全面
に真空蒸着法でAl膜を形成した(0.2μ)。このガ
ラス板にポリシラザン溶液をスピンコート法で製膜した
後、電極信号取り出し用にガラス板の四隅を綿棒でこす
りポリシラザン膜を除去した。(約3mm×3mm)。
つづいて、これを実施例又は比較例の方法に従ってシリ
カ質膜に転化した。得られたシリカ質膜にSUS製のマ
スクを被せて真空蒸着法でAl膜を形成した(2mm×
2mmの正方形、厚さ2μのパターンを18個)。キャ
パシタンス測定はYHP社製4192ALFインピーダ
ンスアナライザーを用いて測定した(100kHz)。
また、膜厚は触針式膜厚測定器(Sloan社製、De
ktakIIA)を用いた。比誘電率は下式により計算し
た。 比誘電率=(キャパシタンス[pF])×(膜厚[μ
m])/35.4 なお、比誘電率の値は18点の平均値とした。 (膜密度)直径4インチ、厚さ0.5mmのシリコンウ
ェハーの重量を電子天秤で測定した。これにポリシラザ
ン溶液をスピンコート法で製膜した後、実施例及び比較
例の方法に従ってシリカ質膜に転化し、再び膜付きのシ
リコンウェハーの重量を電子天秤で測定した。膜重量は
これらの差とした。膜厚は比誘電率評価と同様に触針式
膜厚測定器(Sloan社製、DektakIIA)を用
いて測定した。膜密度は下式により計算した。 膜密度[g/cm3]=(膜重量[g])/(膜厚[μ
m])/0.008 (内部応力)直径4インチ、厚さ0.5mmのシリコン
ウェハーのそりをTencor社製レーザー内部応力測
定器FLX−2320に入力した。このシリコンウェハ
ーにポリシラザン溶液をスピンコート法で製膜した後、
実施例及び比較例の方法に従ってシリカ質膜に転化し、
室温(23℃)に戻した後、Tencor社製レーザー
内部応力測定器FLX−2320で内部応力を測定し
た。なお、膜厚は比誘電率評価と同様に触針式膜厚測定
器(Sloan社製、DektakIIA)を用いて測定
した。 (クラック限界膜厚)直径4インチ、厚さ0.5mmの
シリコンウェハーにポリシラザン溶液をスピンコート法
で製膜した後、実施例及び比較例の方法に従ってシリカ
質膜に転化した。ポリシラザン溶液のポリシラザン濃度
又はスピンコーターの回転数を調節することによって、
膜厚を約0.5μから約3μの範囲で変化させたサンプ
ルを作製した。焼成後の薄膜を顕微鏡観察(×120)
し、クラックの有無を調べた。クラック発生の無い最大
膜厚をクラック限界膜厚とした。
【0027】参考例1[ペルヒドロポリシラザンの合
成] 内容積2Lの四つ口フラスコにガス吹き込み管、メカニ
カルスターラー、ジュワーコンデンサーを装着した。反
応器内部を乾燥窒素で置換した後、四つ口フラスコに乾
燥ピリジンを1500ml入れ、これを氷冷した。次に
ジクロロシラン100gを加えると白色固体状のアダク
ト(SiH2Cl2・2C55N)が生成した。反応混合
物を氷冷し、撹拌しながらアンモニア70gを吹き込ん
だ。引き続き乾燥窒素を液層に30分間吹き込み、余剰
のアンモニアを除去した。得られた生成物をブッフナー
ロートを用いて乾燥窒素雰囲気下で減圧濾過し、濾液1
200mlを得た。エバポレーターを用いてピリジンを
留去したところ、40gのペルヒドロポリシラザンを得
た。得られたペルヒドロポリシラザンの数平均分子量を
GPC(展開液:CDC13)により測定したところ、
ポリスチレン換算で800あった。そのIR(赤外吸
収)スペクトルを測定すると、波数(cm-1)335
0、及び1200付近のN−Hに基づく吸収:2170
のSi−Hに基づく吸収:1020〜820のSi−N
−Siに基づく吸収を示すことが確認された。
【0028】参考例2[ポリメチル(ヒドロ)シラザン
の合成] 内容積2Lの四つ口フラスコにガス吹き込み管、メカニ
カルスターラー、ジュワーコンデンサーを装着した。反
応器内部を乾燥窒素で置換した後、四つ口フラスコに乾
燥ピリジンを1500ml入れ、これを氷冷した。次に
ジクロロシラン120gを加えた。反応混合物を氷冷
し、撹拌しながらアンモニア70gを吹き込んだ。引き
続き乾燥窒素を液層に30分間吹き込み、余剰のアンモ
ニアを除去した。得られた生成物をブッフナーロートを
用いて乾燥窒素雰囲気下で減圧濾過し、濾液1200m
lを得た。エバポレーターを用いてピリジンを留去した
ところ、45gのポリメチル(ヒドロ)シラザンを得
た。得られたペルヒドロポリシラザンの数平均分子量を
GPC(展開液:CDC13)により測定したところ、
ポリスチレン換算で500あった。IR(赤外吸収)ス
ペクトルには、波数(cm-1)3350、及び1175
のN−Hに基づく吸収:2170のSi−Hに基づく吸
収:1020〜820のSi−N−Siに基づく吸収:
2880のC−Hに基づく吸収:1255のSi−(C
3)に基づく吸収を示した。
【0029】比較例1 参考例1で合成したペルヒドロポリシラザン20gをキ
シレン80gに溶解し、ポリシラザン溶液を調製した。
そして濾過精度0.2μmのアドバンテック社製PTF
Eシリンジフィルターで濾過した。これを直径4イン
チ、厚さ0.5mmのシリコンウェハー上にスピンコー
ターを用いて塗布し(1500rpm、20秒)、室温
で乾燥させた(10分)。そして、ポリシラザンを塗布
したシリコン板を大気雰囲気中(25℃、相対湿度40
%)で100℃、次に200℃のホットプレート上でそ
れぞれ3分間加熱した。次に、これを乾燥空気雰囲気中
400℃で1時間焼成した。波数(cm-1)1020、
及び450のSi−Oに基づく吸収が見られた。また、
未転化のポリシラザンの吸収、すなわち波数(cm-1
3380、及び1200付近のN−Hに基づく吸収:2
210及び860のSi−Hに基づく吸収が見られた。
得られた膜の評価を行なったところ、比誘電率は4.
2、密度は1.8g/cm3、内部応力は1.2×109
dyne/cm2、クラック限界膜厚は2.2μmであ
った。また、得られた膜を温度23℃、相対湿度50%
の大気中に1週間放置した後、再び比誘電率を測定した
ところ4.8であった。
【0030】比較例2 参考例1で合成したペルヒドロポリシラザン20gをキ
シレン80gに溶解し、ポリシラザン溶液を調製した。
そして濾過精度0.2μmのアドバンテック社製PTF
Eシリンジフィルターで濾過した。これを直径4イン
チ、厚さ0.5mmのシリコンウェハー上にスピンコー
ターを用いて塗布し(1500rpm、20秒)、室温
で乾燥させた(10分)。そして、ポリシラザンを塗布
したシリコン板を大気雰囲気中(25℃、相対湿度40
%)で100℃、次に200℃のホットプレート上でそ
れぞれ3分間加熱した。次に、これを3.0kPaの分
圧の水蒸気を含む空気雰囲気中400℃で1時間焼成し
た。波数(cm-1)1100、及び450のSi−Oに
基づく吸収が主に見られ、ポリシラザンの吸収、すなわ
ち波数(cm-1)3350、及び1200付近のN−H
に基づく吸収:2160及び880のSi−Hに基づく
吸収はほとんど消失した。得られた膜の評価を行ったと
ころ、比誘電率は4.6、密度は2.1g/cm3、内部
応力は2.0×109dyne/cm2、クラック限界膜
厚は1.8μmであった。また、得られた膜を温度23
℃、相対湿度50%の大気中に1週間放置した後、再び
比誘電率を測定したところ4.8であった。
【0031】比較例3 参考例2で合成したポリメチル(ヒドロ)シラザン20
gをキシレン80gに溶解し、ポリシラザン溶液を調製
した。そして濾過精度0.2μmのアドバンテック社製
PTFEシリンジフィルターで濾過した。これを直径4
インチ、厚さ0.5mmのシリコンウェハー上にスピン
コーターを用いて塗布し(1500rpm、20秒)、
室温で乾燥させた(10分)。そして、ポリシラザンを
塗布したシリコン板を大気雰囲気中(25℃、相対湿度
40%)で100℃、次に200℃のホットプレート上
でそれぞれ3分間加熱した。次に、これを3.0kPa
の分圧の水蒸気を含む空気雰囲気中400℃で1時間焼
成した。得られた膜の評価を行ったところ、比誘電率は
4.0、密度は1.8g/cm3、内部応力は1.4×1
9dyne/cm2、クラック限界膜厚は2.8μmで
あった。また、得られた膜を温度23℃、相対湿度50
%の大気中に1週間放置した後、再び比誘電率を測定し
たところ5.0であった。
【0032】実施例1 参考例1で合成したペルヒドロポリシラザン25gをキ
シレン55gに溶解し、ポリシラザン溶液を調製した。
次にトリ(イソプロポキシ)アルミニウム0.1gをキ
シレン20gに混合し、よく溶解させた。そしてこれを
ポリシラザン溶液に混合し、容量300mlの撹拌機及
びコンデンサー付き四つ口フラスコに注入した。この四
つ口フラスコに乾燥窒素を注入しながら60℃に加熱
し、3時間保持し、放冷した。つづいて冷却後の溶液を
濾過精度0.2μmのアドバンテック社製PTFEシリ
ンジフィルターで濾過した。これを直径4インチ、厚さ
0.5mmのシリコンウェハー上にスピンコーターを用
いて塗布し(1500rpm、20秒)、室温で乾燥さ
せた(10分)。そして、ポリシラザンを塗布したシリ
コン板を大気雰囲気中(25℃、相対湿度40%)で1
00℃、次に200℃のホットプレート上でそれぞれ3
分間加熱した。次に、これを乾燥空気雰囲気中400℃
で1時間焼成した。波数(cm-1)1070、及び45
0のSi−Oに基づく吸収及び波数(cm-1)2250
及び880のSi−Hに基づく吸収が主に見られ、波数
(cm-1)3350、及び1200のN−Hに基づく吸
収はほとんど消失した。得られた膜の評価を行ったとこ
ろ、比誘電率は3.0、密度は2.9g/cm3、内部応
力は0.8×109dyne/cm2、クラック限界膜厚
は1.4μmであった。また、得られた膜を温度23
℃、相対湿度50%の大気中に1週間放置した後、再び
比誘電率を測定したところ3.2であった。
【0033】実施例2 参考例1で合成したペルヒドロポリシラザン25gをキ
シレン55gに溶解し、ポリシラザン溶液を調製した。
次にトリ(エチルアセトアセテート)アルミニウム0.
1gをキシレン20gに混合し、よく溶解させた。そし
てこれをポリシラザン溶液に混合した。つづいて濾過精
度0.2μmのアドバンテック社製PTFEシリンジフ
ィルターで濾過した。これを直径4インチ、厚さ0.5
mmのシリコンウェハー上にスピンコーターを用いて塗
布し(1500rpm、20秒)、室温で乾燥させた
(10分)。そして、ポリシラザンを塗布したシリコン
板を大気雰囲気中(25℃、相対湿度40%)で100
℃、次に200℃のホットプレート上でそれぞれ3分間
加熱した。次に、これを乾燥N2雰囲気中400℃で1
時間焼成した。波数(cm-1)1065、及び460の
Si−Oに基づく吸収及び波数(cm-1)2250及び
830のSi−Hに基づく吸収が主に見られ、波数(c
-1)3350、及び1200のN−Hに基づく吸収は
ほとんど消失した。得られた膜の評価を行ったところ、
比誘電率は2.3、密度は1.7g/cm3、内部応力は
1.2×109dyne/cm2、クラック限界膜厚は
1.3μmであった。また、得られた膜を温度23℃、
相対湿度50%の大気中に1週間放置した後、再び比誘
電率を測定したところ2.5であった。
【0034】実施例3 参考例1で合成したペルヒドロポリシラザン25gをキ
シレン55gに溶解し、ポリシラザン溶液を調製した。
次にトリ(アセチルアセトナート)アルミニウム0.1
gをキシレン20gに混合し、よく溶解させた。そして
これをポリシラザン溶液に混合した。つづいて濾過精度
0.2μmのアドバンテック社製PTFEシリンジフィ
ルターで濾過した。これを直径4インチ、厚さ0.5m
mのシリコンウェハー上にスピンコーターを用いて塗布
し(1500rpm、20秒)、室温で乾燥させた(1
0分)。そして、ポリシラザンを塗布したシリコン板を
大気雰囲気中(25℃、相対湿度40%)で100℃、
次に200℃のホットプレート上でそれぞれ3分間加熱
した。次に、これを乾燥空気雰囲気中400℃で1時間
焼成した。波数(cm-1)1070、及び450のSi
−Oに基づく吸収及び波数(cm-1)2250及び88
0のSi−Hに基づく吸収が主に見られ、波数(c
-1)3350、及び1200のN−Hに基づく吸収は
ほとんど消失した。得られた膜の評価を行ったところ、
比誘電率は2.9、密度は1.8g/cm3、内部応力は
0.9×109dyne/cm2、クラック限界膜厚は
1.3μmであった。また、得られた膜を温度23℃、
相対湿度50%の大気中に1週間放置した後、再び比誘
電率を測定したところ3.2であった。
【0035】実施例4 参考例1で合成したペルヒドロポリシラザン25gをキ
シレン55gに溶解し、ポリシラザン溶液を調製した。
次にトリ(エチルアセトアセテート)アルミニウム0.
1gをキシレン20gに混合し、よく溶解させた。そし
てこれをポリシラザン溶液に混合した。つづいて濾過精
度0.2μmのアドバンテック社製PTFEシリンジフ
ィルターで濾過した。これを直径4インチ、厚さ0.5
mmのシリコンウェハー上にスピンコーターを用いて塗
布し(1500rpm、20秒)、室温で乾燥させた
(10分)。そして、ポリシラザンを塗布したシリコン
板を大気雰囲気中(25℃、相対湿度40%)で100
℃、次に200℃のホットプレート上でそれぞれ3分間
加熱した。次に、これを乾燥ヘリウム雰囲気中400℃
で1時間焼成した。波数(cm-1)1065、及び46
0のSi−Oに基づく吸収及び波数(cm-1)2250
及び830のSi−Hに基づく吸収が主に見られ、波数
(cm-1)3350、及び1200のN−Hに基づく吸
収はほとんど消失した。得られた膜の評価を行ったとこ
ろ、比誘電率は2.1、密度は1.8g/cm3、内部応
力は0.8×109dyne/cm2、クラック限界膜厚
は1.3μmであった。また、得られた膜を温度23
℃、相対湿度50%の大気中に1週間放置した後、再び
比誘電率を測定したところ2.4であった。
【0036】実施例5 参考例2で合成したポリメチル(ヒドロ)シラザン25
gをキシレン55gに溶解し、ポリシラザン溶液を調製
した。次にトリ(アセチルアセトナート)アルミニウム
0.1gをキシレン20gに混合し、よく溶解させた。
そしてこれをポリシラザン溶液に混合した。つづいて濾
過精度0.2μmのアドバンテック社製PTFEシリン
ジフィルターで濾過した。これを直径4インチ、厚さ
0.5mmのシリコンウェハー上にスピンコーターを用
いて塗布し(1500rpm、20秒)、室温で乾燥さ
せた(10分)。そして、ポリシラザンを塗布したシリ
コン板を大気雰囲気中(25℃、相対湿度40%)で1
00℃、次に200℃のホットプレート上でそれぞれ3
分間加熱した。次に、これを乾燥空気雰囲気中400℃
で1時間焼成した。得られた膜の評価を行ったところ、
比誘電率は2.7、密度は1.8g/cm3、内部応力は
0.6×109dyne/cm2、クラック限界膜厚は
1.5μmであった。また、得られた膜を温度23℃、
相対湿度50%の大気中に1週間放置した後、再び比誘
電率を測定したところ3.1であった。
【0037】実施例6 参考例1で合成したペルヒドロポリシラザン25gをキ
シレン55gに溶解し、ポリシラザン溶液を調製した。
次にモノ(エチルアセトアセテート)ジ(イソプロポキ
シ)アルミニウム0.1gをキシレン20gに混合し、
よく溶解させた。そしてこれをポリシラザン溶液に混合
した。つづいて濾過精度0.2μmのアドバンテック社
製PTFEシリンジフィルターで濾過した。これを直径
4インチ、厚さ0.5mmのシリコンウェハー上にスピ
ンコーターを用いて塗布し(1500rpm、20
秒)、室温で乾燥させた(10分)。そして、ポリシラ
ザンを塗布したシリコン板を大気雰囲気中(25℃、相
対湿度40%)で100℃、次に200℃のホットプレ
ート上でそれぞれ3分間加熱した。次に、これを乾燥空
気雰囲気中400℃で1時間焼成した。波数(cm-1
1060及び450のSi−Oに基づく吸収及び波数
(cm-1)2250及び880、840のSi−Hに基
づく吸収が主に見られ、波数(cm-1)3350、及び
1200のN−Hに基づく吸収はほとんど消失した。得
られた膜の評価を行ったところ、比誘電率は3.0、密
度は1.9g/cm3、内部応力は0.9×109dyn
e/cm2、クラック限界膜厚は1.4μmであった。
また、得られた膜を温度23℃、相対湿度50%の大気
中に1週間放置した後、再び比誘電率を測定したところ
3.3であった。
【0038】実施例7 参考例1で合成したペルヒドロポリシラザン25gをキ
シレン55gに溶解し、ポリシラザン溶液を調製した。
次にアルミニウム トリス(エチルアセトアセテート)
0.1gをキシレン20gに混合し、よく溶解させた。
そしてこれをポリシラザン溶液に混合した。つづいて濾
過精度0.2μmのアドバンテック社製PTFEシリン
ジフィルターで濾過した。これを直径4インチ、厚さ
0.5mmのシリコンウェハー上にスピンコーターを用
いて塗布し(1500rpm、20秒)、室温で乾燥さ
せた(10分)。そして、ポリシラザンを塗布したシリ
コン板を大気雰囲気中(25℃、相対湿度40%)で1
00℃、次に200℃のホットプレート上でそれぞれ3
分間加熱した。次に、これを乾燥空気雰囲気中400℃
で1時間焼成した。波数(cm-1)1070及び440
のSi−Oに基づく吸収及び波数(cm-1)2250及
び880のSi−Hに基づく吸収が主に見られ、波数
(cm-1)3350、及び1200のN−Hに基づく吸
収はほとんど消失した。得られた膜の評価を行ったとこ
ろ、比誘電率は2.9、密度は2.0g/cm3、内部応
力は1.0×109dyne/cm2、クラック限界膜厚
は1.5μmであった。また、得られた膜を温度23
℃、相対湿度50%の大気中に1週間放置した後、再び
比誘電率を測定したところ3.3であった。
【0039】
【発明の効果】本発明のシリカ質膜は、ポリシラザン由
来のシリカ質膜が持つ化学的耐触性、ガス、イオンバリ
ア性、耐磨耗性、耐熱性、平坦化性に加えて、低密度で
かつ3.5以下の低比誘電率を有するものである。この
シリカ質膜は、撥水性のSiH結合を含有することか
ら、これを大気中に放置しても、水蒸気を殆んど吸着し
ないため、その比誘電率の上昇は非常に少ない。その
上、本発明のシリカ質膜は、膜応力が小さい上、膜厚限
界も高いという特徴を有する。従って、本発明のシリカ
質膜は、半導体における層間絶縁膜として好適のもので
ある。本発明のシリカ質膜は、好ましくは半導体の層間
絶縁膜として使用し得る他、液晶ガラスのアンダーコー
ト膜(絶縁平坦化膜)、フィルム液晶のガスバリア膜等
の電気・電子分野における絶縁膜として有利に用いられ
る。また、本発明のシリカ質膜形成方法は、金属、ガラ
ス、プラスチック、木材等の固体表面に対するハードコ
ーティング、耐熱、耐酸コーティング、防汚コーティン
グ、撥水コーティング等の方法として適用することがで
きる。さらに、プラスチックフィルムのガスバリアコー
ティングや、ガラス、プラスチック、木材等の紫外線カ
ットコーティング及び着色コーティング方法等としても
適用することができる。コーティング用組成物は各種機
能性フィラーを添加することができるため、紫外線カッ
トコーティング、着色コーティング、抗菌性コーティン
グ等として適用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 21/316 H01L 21/316 G 21/31 21/95 (72)発明者 青木 倫子 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡1丁目3番1 号 東燃株式会社総合研究所内 (72)発明者 田代 裕治 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡1丁目3番1 号 東燃株式会社総合研究所内 (72)発明者 舟山 徹 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡1丁目3番1 号 東燃株式会社総合研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム含有ポリシラザン膜を加熱
    焼成して形成した低誘電率シリカ質膜。
  2. 【請求項2】 該シリカ質膜がペルヒドロポリシラザン
    から由来されたもので、Si−H結合を含有するが、N
    −H結合及Si−OH結合を実質的に含有しない請求項
    1の低誘電率シリカ質膜。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2のシリカ質膜を層間絶縁
    膜として含有することを特徴とする半導体装置。
  4. 【請求項4】 アルミニウム含有ポリシラザンを含む有
    機溶媒溶液からなるコーティング組成物。
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