JPH11100306A - 被膜形成剤及び化粧料 - Google Patents

被膜形成剤及び化粧料

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JPH11100306A
JPH11100306A JP9262358A JP26235897A JPH11100306A JP H11100306 A JPH11100306 A JP H11100306A JP 9262358 A JP9262358 A JP 9262358A JP 26235897 A JP26235897 A JP 26235897A JP H11100306 A JPH11100306 A JP H11100306A
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fluorine
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 物理的摩擦による化粧移りを防止することが
できる被膜形成剤及び耐汗性、耐皮脂性、耐物理的摩擦
性を有し、化粧持続性が高く、かつ使用感の良好な化粧
料の提供。 【解決手段】 101.3kPaにおける沸点が280
℃以下であり25℃における粘度が0.5〜10mm2
sである直鎖または環状のジメチルポリシロキサンに、
該ジメチルポリシロキサンの1/9重量部混合したと
き、溶解または分散する含フッ素高分子物質からなる被
膜形成剤、及び101.3kPaにおける沸点が280
℃以下であり25℃における粘度が0.5〜10mm2
sである直鎖または環状のジメチルポリシロキサンに、
該ジメチルポリシロキサンの1/9重量部混合したと
き、溶解または分散する含フッ素高分子物質を含有する
化粧料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物理的摩擦による
化粧移りを防止することができる被膜形成剤及び耐汗
性、耐皮脂性、耐物理的摩擦性を有し、化粧持続性が高
く、かつ使用感の良好な化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
スキンクリーム、スキンローション等の皮膚保護化粧料
には、水や汗から皮膚を保護する目的で、またファンデ
ーション等のメイクアップ化粧料には水や汗による化粧
崩れを防止する目的で種々のシリコーン油やシリコーン
樹脂が配合されている。しかしながら、これらのシリコ
ーン油やシリコーン樹脂は撥水性については充分な効果
を有するものの、撥油性については充分な効果を有する
ものではないため、これらの成分を配合した化粧料は化
粧崩れを生じるという問題があった。
【0003】このため、撥水性と共に撥油性をも有する
化粧料として、パーフルオロポリエーテルを含有する化
粧料(特開昭61-234928号公報、特開昭63-247214号公
報)、フッ素変性シリコーンを含有する化粧料(特公平
2-295912号公報)が提案されている。
【0004】しかしながら、これらの化粧料に用いられ
ているパーフルオロポリエーテルやフッ素変性シリコー
ンは、撥水/撥油性基材に求められる要件である耐汗性
及び耐皮脂性は有するものの、衣服、皮膚、コップ等に
よる物理的な摩擦による化粧移りに関しては必ずしも充
分満足できるものではなく、よって得られる化粧料も、
充分な化粧持続性を有するものではなかった。
【0005】かかる物理的摩擦による化粧移りに対する
対応策として最近、被膜形成能を有する合成樹脂エマル
ジョンや油性樹脂等が用いられているが、合成樹脂エマ
ルジョンや油性樹脂の被膜は水に触れると破れや剥がれ
等が起こりやすく、耐水性の点で充分満足できるもので
はなかった。
【0006】したがって本発明は、やぶれや剥がれ等が
起こり難く、物理的摩擦による化粧移りを防止すること
ができる被膜形成剤、及び耐汗性、耐皮脂性、耐物理的
摩擦性を有し、化粧持続性が高く、かつ使用感の良好な
化粧料を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成すべく鋭意研究した結果、特定物性のジメチルポリ
シロキサンに溶解または分散する含フッ素高分子物質か
らなる被膜形成剤が、物理的摩擦による化粧移りを防止
することができることを見出した。また特定物性のジメ
チルポリシロキサンに溶解または分散する含フッ素高分
子物質を含有する化粧料が、耐汗性、耐皮脂性、耐物理
的摩擦性を有し、化粧持続性が高く、かつ使用感が良好
であることを見出し、本発明を完成させた。
【0008】すなわち本発明は、101.3kPaにお
ける沸点が280℃以下であり、25℃における粘度が
0.5〜10mm2/sである直鎖または環状のジメチル
ポリシロキサンに、該ジメチルポリシロキサンの1/9
重量部混合したとき、25℃にて溶解または分散する含
フッ素高分子物質からなる被膜形成剤、及び101.3
kPaにおける沸点が280℃以下であり、25℃にお
ける粘度が0.5〜10mm2/sである直鎖または環状
のジメチルポリシロキサンに、該ジメチルポリシロキサ
ンの1/9重量部混合したとき、25℃にて溶解または
分散する含フッ素高分子物質を含有する化粧料を提供す
るものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において含フッ素高分子化
合物は、特定物性を有する揮発性のジメチルポリシロキ
サン(以下「揮発性ジメチルポリシロキサン」という)
に溶解または分散するものである。揮発性ジメチルポリ
シロキサンの沸点は、101.3kPaにおいて、28
0℃以下であることが必要であり、好ましくは200℃
以下、特に好ましくは180℃以下である。また25℃
における粘度は、0.5〜10mm2/sであることが必
要であり、好ましくは0.5〜5mm2/s、特に好まし
くは0.5〜3mm2/sである。また環状でも直鎖状で
もよいが、環状であることが好ましい。
【0010】また、本発明において、含フッ素高分子物
質が溶解するとは、25℃にて揮発性ジメチルポリシロ
キサン90重量部に対して含フッ素高分子物質10重量
部を混合して放置したときに、該混合物が目視にて透明
溶解する場合のみならず、該混合物を必要に応じて加熱
や攪拌を行った後、該混合物を25℃で1時間放置した
後に、目視にて透明溶解している場合をいう。
【0011】また、本発明において、含フッ素高分子化
合物が分散するとは、25℃にて揮発性ジメチルポリシ
ロキサン90重量部に対して含フッ素高分子物質10重
量部を混合して放置したときに、該混合物が1nm〜10
μmの範囲における任意の粒径の粒子が、揮発性ジメチ
ルポリシロキサン中に浮遊懸濁している場合のみなら
ず、該混合物を必要に応じて加熱や攪拌を行った後、該
混合物を25℃で1時間放置した後に、該混合物が1nm
〜10μmの範囲における任意の粒径の粒子が、揮発性
ジメチルポリシロキサン中に浮遊懸濁している場合をい
う。
【0012】含フッ素高分子物質は、25℃において揮
発性ジメチルポリシロキサンに溶解または分散するもの
であれば特に制限はないが、含フッ素ビニルモノマーの
ホモポリマーまたは含フッ素ビニルモノマーを構成モノ
マーとして含むコポリマーであることが好ましい。含フ
ッ素ビニルモノマーのホモポリマーとしてはフルオロア
ルキル基含有α,β−不飽和モノマーのホモポリマーが
好ましく、また含フッ素ビニルモノマーを構成モノマー
として含むコポリマーとしてはフルオロアルキル基含有
α,β−不飽和モノマー及び該フルオロアルキル基含有
α,β−不飽和モノマーと共重合することが可能なα,
β−不飽和モノマーとのコポリマーであることが好まし
い。
【0013】フルオロアルキル基含有α,β−不飽和モ
ノマーとしては、例えばフルオロアルキル(メタ)アク
リレート、フルオロアルキル(メタ)アクリル酸アミド
エステル、フルオロアルキルビニルエーテル、α−フル
オロオレフィン等が挙げられるが、フルオロアルキル基
含有(メタ)アクリレートが好ましい。フルオロアルキ
ル基としては、例えばポリフルオロアルキル基及びパー
フルオロアルキル基等を挙げることができる。フルオロ
アルキル基含有α,β−不飽和モノマーとしては、例え
ば、CH2=CHCOOC2H4C6F13、CH2=CHCOOC2H4C8F17、CH2=CH
COOC2H4C10F21、CH2=CHCOOC2H4C12F25、CH2=C(CH3)COOC
2H4C6F13、CH2=C(CH3)COOC2H4C8F17、CH2=C(CH3)COOC2H
4C10F21、CH2=C(CH3)COOC2H4C12F25、CH2=C(CH3)COOC2H
4(CF2)6H、CH2=CHCOOC2H4(CF2)8H、CH2=C(CH3)COOC2H
4(CF2)8H、CH2=CHNCOOC2H4N(CH3)SO2C8F17、CH2=C(CH3)
COOC2H4N(CH3)SO2C8F17、CH2=CHNCOOC2H4N(n-C3H7)SO2C
8F1 7、CH2=C(CH3)COOC2H4N(n-C3H7)SO2C8F17等が挙げら
れる。
【0014】フルオロアルキル基含有α,β−不飽和モ
ノマーと共重合することが可能なα,β−不飽和モノマ
ーとしては、炭素数8以上の直鎖もしくは分岐鎖のアル
キル基を有するアルキル(メタ)アクリレート及び/ま
たは分子鎖の片末端にラジカル重合性基を有するジメチ
ルポリシロキサン化合物であることが好ましい。他にフ
マル酸エステル等が挙げられる。
【0015】直鎖または分岐アルキル基を有するアルキ
ル(メタ)アクリレートとしては、メチルアルコール、
エチルアルコール、n−プロピルアルコール、n−ブチ
ルアルコール、n−ヘキシルアルコール、n−ヘプチル
アルコール、n−オクチルアルコール、n−デシルアル
コール、n−ラウリルアルコール、n−ミリスチルアル
コール、n−セチルアルコール、n−ステアリルアルコ
ール、n−ベヘニルアルコール等の直鎖アルキルアルコ
ールやイソプロピルアルコール、t−ブチルアルコー
ル、2−エチルヘキシルアルコール、イソオクチルアル
コール、イソデシルアルコール、イソミリスチルアルコ
ール、イソステアリルアルコール、ゲルベセチルアルコ
ール、ゲルベステアリルアルコール、ゲルベベヘニルア
ルコール等の分岐アルキルアルコールと(メタ)アクリ
ル酸とのエステル等が挙げられる。
【0016】また、片末端にラジカル重合性基を有する
ジメチルポリシロキサン化合物としては、例えば次の一
般式(1)
【0017】
【化1】
【0018】(式中、rは平均重合度を表わす0〜20
0の数、sは0、1または2を示し、R1 は水素原子ま
たはメチル基を示し、R2 は酸素原子で中断されていて
もよい炭素数1〜6の2価の炭化水素基を示す)で表わ
されるものが挙げられる。一般式(1)で表わされる化
合物は、例えば特開昭59−126478号に開示され
た環状シロキサンをアニオン重合してなるリビングポリ
マーと(メタ)アクリレート含有クロロシラン化合物と
の反応により合成することができる。上記一般式(1)
で表わされる化合物の具体例としては下記のものが挙げ
られ、これらを1種または2種以上組合せて用いること
ができる。
【0019】
【化2】
【0020】
【化3】
【0021】
【化4】
【0022】フルオロアルキル基含有α,β−不飽和モ
ノマーと共重合することが可能なα,β−不飽和モノマ
ーとして、メルカプト変性ジメチルポリシロキサンを用
いることができる。かかるメルカプト変性ジメチルポリ
シロキサンとしては、例えば以下に示すものを挙げるこ
とができる。
【0023】
【化5】
【0024】(ここでaは3〜300、好ましくは5〜
100であり、bは3〜30、好ましくは3〜10であ
り、またR3 はエーテル結合1個または2個で遮断され
ていてもよい炭素数1〜10の直鎖または分岐鎖状の2
価の炭化水素基を示す。)
【0025】重合は例えばラジカル重合により行うこと
ができるが、これに限定されることなく、必要に応じて
アニオン重合、カチオン重合、配位重合で行うこともで
きる。ラジカル重合で行う場合には、アゾビスイソブチ
ロニトリル、アゾビスイソバレロニトリルやベンゾイル
パーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、または分
子内に重合性アゾ基を有するジメチルポリシロキサン化
合物等のマクロアゾ重合開始剤等のラジカル開始剤の存
在下で行うことができる。溶液重合、乳化重合、懸濁重
合、バルク重合の何れの方法の適用も可能である。これ
らの中でも溶液重合が得られる共重合体の分子量を制御
することが容易であるため好ましい方法である。
【0026】重合開始剤としては、マクロアゾ重合開始
剤が好ましく、特に分子内に重合性アゾ基を有するジメ
チルポリシロキサン化合物が好ましく、その例としては
以下に示す構造のものをその一例として挙げることがで
きる。
【0027】
【化6】
【0028】(ここでnは30〜3000、好ましいは
50〜1000であり、cは3〜300、好ましくは5
〜100であり、R4 及びR5 はエーテル結合1個また
は2個で遮断されていてもよい、炭素数1〜10の直鎖
または分岐鎖状の2価の炭化水素基を示す。)
【0029】重合反応は、好ましくは50〜180℃、
特に好ましくは60〜120℃の範囲内で行うことがで
き、この条件下に5〜10時間程度で重合を完結させる
ことができる。
【0030】重合に用いられる溶媒としては、トルエ
ン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン、ペンタン、
ヘプタン等の炭化水素類、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチ
ル等のエステル類、イソプロパノール、ブタノール等の
アルコール類の1種または2種以上の混合物が挙げられ
る。
【0031】このようにして製造されるポリマーは、G
PCにおけるポリスチレン換算の重量平均分子量におい
て、3000〜200000、特に5000〜1000
00の範囲にあることが好ましい。またコポリマーの種
類はブロック、ランダム、交互のいずれであってもよ
い。
【0032】モノマーとして、フルオロアルキル基含有
(メタ)アクリレート、直鎖または分岐鎖のアルキル基
を有するアルキル(メタ)アクリレート、及び分子鎖の
片末端にラジカル重合性基を有するジメチルポリシロキ
サン化合物の三種類を用いる場合、これら三種類のモノ
マーの合計量がモノマー全体の75重量%以上となるこ
とが好ましい。これら三種類のモノマーの構成比(重量
比)としては、例えば1〜80:0〜99:0〜90が
好ましく、5〜70:0〜70:0〜80が特に好まし
い。
【0033】モノマーとして、フルオロアルキル基含有
(メタ)アクリレート、直鎖または分岐鎖のアルキル基
を有するアルキル(メタ)アクリレートの二種類のモノ
マー、及び重合開始剤としてジメチルポリシロキサンを
含有するマクロアゾ重合開始剤を用いる場合、上記二種
類のモノマーとジメチルポリシロキサンを含有するマク
ロアゾ重合開始剤の合計量がモノマー全体の75重量%
以上となることが好ましい。これら二種類のモノマーと
重合開始剤の構成比(重量比)としては、例えば1〜8
0:0〜80:5〜80が好ましく、5〜70:0〜6
0:20〜60が特に好ましい。
【0034】モノマーとして、フルオロアルキル基含有
(メタ)アクリレート、直鎖または分岐鎖のアルキル基
を有するアルキル(メタ)アクリレートの二種類のモノ
マー、及びメルカプト変性ジメチルポリシロキサンを用
いる場合、これら二種類のモノマーとメルカプト変性ジ
メチルポリシロキサンの合計量がモノマー全体の75重
量%以上となることが好ましい。これら二種類のモノマ
ーとメルカプト変性ジメチルポリシロキサンの構成比
(重量比)としては、例えば1〜80:0〜99:0〜
70が好ましく、5〜70:0〜70:0〜65が特に
好ましい。
【0035】本発明においては、上記のモノマー、ジメ
チルポリシロキサンを含有するマクロアゾ開始剤または
メルカプト変性ジメチルポリシロキサン以外に、必要に
応じて種々のモノマーを使用することができる。例えば
スチレン、置換スチレン、酢酸ヒニル、(メタ)アクリ
ル酸、(メタ)アクリル酸アミド誘導体、無水マレイン
酸、マレイン酸エステル、塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン、エチレン、プロピレン、ブタジエン、アクリロニト
リル等が挙げられる。
【0036】25℃にて揮発性ジメチルポリシロキサン
に溶解または分散する含フッ素高分子物質を1種または
2種以上組合せて本発明の被覆形成剤とすることができ
る。
【0037】本発明の化粧料は上記含フッ素高分子物質
を含有するものである。含フッ素高分子物質の本発明の
化粧料への配合量は特に限定されないが、化粧料中に
0.01〜90重量%、特に0.1〜70重量%、さら
に0.5〜30重量%配合すると、化粧持続性及び使用
感により優れると共に、安定性も良好であり好ましい。
【0038】本発明の化粧料には、さらに通常の化粧料
に用いられる油剤を配合することができる。かかる油剤
としては、例えばオクタメチルシクロテトラシロキサ
ン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状シリ
コーン;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリ
シロキサン等の鎖状シリコーン;スクワラン、パーム油
等の植物性油脂;その他炭化水素、高級脂肪酸エステ
ル、流動パラフィンなどが挙げられる。
【0039】さらに、本発明の化粧料には、必要に応じ
て通常の化粧料に配合される他の成分、例えばワセリ
ン、ラノリン、セレシン、マイクロクリスタリンワック
ス、カルナバロウ、キャンデリラロウ、高級脂肪酸、高
級アルコール等の固形・半固形油分;水溶性及び油溶性
ポリマー;無機及び有機顔料;有機染料等の色材;アニ
オン活性剤、ノニオン活性剤、カチオン活性剤、ポリオ
キシアルキレン共重合体、ポリエーテル変性シリコーン
等の界面活性剤;その他、水、防腐剤、酸化防止剤、色
素、増粘剤、pH調整剤、香料、紫外線吸収剤、保湿剤、
血行促進剤、冷感剤、制汗剤、殺菌剤、皮膚賦活剤など
を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合すること
ができる。
【0040】本発明の化粧料は通常の方法に従って製造
することができ、その剤型、種類等は特に限定されず、
例えば油性化粧料、油中水型乳化化粧料、水中油型乳化
化粧料、水性化粧料、固形化粧料、油性固形化粧料等と
することができる。
【0041】また、本発明で用いる含フッ素高分子物質
は、汗や皮脂に対して高い撥水・撥油性を有し、配合性
に優れ、安定性が高く、低粘度でべとつかず、皮膚親和
性が高く、しかも皮膚刺激性が極めて低いなどの優れた
特徴を有するため、特にファンデーション、口紅、頬
紅、アイシャドー等のメイクアップ化粧料;スキンケア
クリーム、スキンローション、サンスクリーン剤等の皮
膚保護化粧料;皮膚洗浄剤などとして好適である。
【0042】
【発明の効果】本発明の被膜形成剤を用いると、物理的
摩擦による化粧移りを防止することができる。また本発
明の化粧料は、耐汗・耐皮脂性に優れ、さらに、油剤中
に溶解もしくは分散し易いために均一に塗布でき、物理
的な摩擦にも耐え得るため高い化粧持続性を示し、かつ
目尻や口元のような皮膚の大きい動きに対しも柔軟に追
従し、塗布された被膜に不快な違和感を感じさせないよ
うな良好な使用感を有する化粧料である。
【0043】
【実施例】以下に実施例を挙げ、本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。
【0044】合成例1 共重合体(A)の合成 2−パーフルオロオクチルエチルメタクリレート(ヘキ
スト社製、Fluowet MAE600、CH2=C(CH3)COOC2H4C8F17
40g、ステアリルメタクリレート56g、ジメチルポ
リシロキシプロピルメタクリレート(チッソ社製、FM71
1、平均分子量1000)4g、2,2−アゾビス−2,4
−ジメチルバレロニトリル0.6g、トルエン100g
を4つ口フラスコに仕込み、溶解混合後、室温で0.5
時間、窒素気流下で攪拌した後、65℃で窒素気流下に
て5時間、さらに75℃で1時間重合を行い、淡黄色透
明の粘ちょう溶液を得た。重合後適量のトルエンにて希
釈したものをエタノール中に投入することにより共重合
体を沈殿させ、濾別、次いで減圧乾燥することにより目
的とする白色固体状の共重合体(A)95.2gを得
た。共重合体中のモノマー組成は仕込み組成とほぼ一致
していた(プロトンNMRにより確認)。
【0045】合成例2 共重合体(B)の合成 2−パーフルオロオクチルエチルメタクリレート(ヘキ
スト社製、Fluowet MAE600、CH2=C(CH3)COOC2H4C8F17
30g、ジメチルポリシロキシプロピルメタクリレート
(チッソ社製、FM711、平均分子量1000)4g、ステア
リルメタクリレート5g、2−エチルヘキシルメタクリ
レート61g、2,2−アゾビス−2,4−ジメチルバ
レロニトリル0.6g、ノルマルヘキサン100gを4
つ口フラスコに仕込み、溶解混合後、室温で0.5時
間、窒素気流下で攪拌した後、65℃で窒素気流下にて
5時間、さらに75℃で1時間重合を行い、無色透明の
粘ちょう溶液を得た。重合後適量のノルマルヘキサンに
て希釈したものをエタノール中に投入することにより共
重合体を沈殿させ、濾別、次いで減圧乾燥することによ
り目的とする白色固体状の共重合体(B)93.7gを
得た。共重合体中のモノマー組成は仕込み組成とほぼ一
致していた(プロトンNMRにより確認)。
【0046】合成例3 共重合体(C)の合成 2−パーフルオロデシルエチルメタクリレート(ダイキ
ン社製、CH2=C(CH3)COOC2H4C10F21)30g、ジメチル
ポリシロキシプロピルメタクリレート(チッソ社製、FM
711、平均分子量1000)70g、2,2−アゾビス−
2,4−ジメチルバレロニトリル0.6g、ノルマルヘ
キサン100gを4つ口フラスコに仕込み、溶解混合
後、室温で0.5時間、窒素気流下で攪拌した後、65
℃で窒素気流下にて5時間、さらに75℃で1時間重合
を行い、無色透明の粘ちょう溶液を得た。重合後適量の
ノルマルヘキサンにて希釈したものをエタノール中に投
入することにより共重合体を沈殿させ、濾別、次いで減
圧乾燥することにより目的とする白色固体状の共重合体
(C)96.2gを得た。共重合体中のモノマー組成は
仕込み組成とほぼ一致していた(プロトンNMRにより
確認)。
【0047】合成例4 共重合体(D)の合成 2−パーフルオロデシルエチルメタクリレート(ダイキ
ン社製、CH2=C(CH3)COOC2H4C10F21)40g、ベヘニル
メタクリレート40g、ゲルベセチルメタクリレート
(花王合成品)20g、2,2−アゾビス−2,4−ジ
メチルバレロニトリル0.6g、トルエン100gを4
つ口フラスコに仕込み、溶解混合後、室温で0.5時
間、窒素気流下で攪拌した後、65℃で窒素気流下にて
5時間、さらに75℃で1時間重合を行い、淡黄色透明
の粘ちょう溶液を得た。重合後適量のノルマルヘキサン
にて希釈したものをエタノール中に投入することにより
共重合体を沈殿させ、濾別、次いで減圧乾燥することに
より目的とする白色固体状の共重合体(D)93.2g
を得た。共重合体中のモノマー組成は仕込み組成とほぼ
一致していた(プロトンNMRにより確認)。
【0048】合成例5 共重合体(E)の合成 2−パーフルオロオクチルエチルメタクリレート(ヘキ
スト社製、Fluowet MAE600、CH2=C(CH3)COOC2H4C8F17
60g、ジメチルポリシロキサンを含有するマクロアゾ
重合開始剤(和光純薬社製、VPS-0501、平均分子量3万
〜4万)40g、ノルマルヘプタン100gを4つ口フ
ラスコに仕込み、溶解混合後、室温で0.5時間、窒素
気流下で攪拌した後、80℃で窒素気流下にて8時間、
さらに90℃で2時間重合を行い、白濁粘ちょう溶液を
得た。重合後適量のノルマルヘキサンにて希釈したもの
をメタノール中に投入することにより共重合体を沈殿さ
せ、濾別、次いで減圧乾燥することにより目的とする白
色固体状の共重合体(E)85.3gを得た。共重合体
中のモノマー組成は仕込み組成とほぼ一致していた(プ
ロトンNMRにより確認)。
【0049】合成例6 共重合体(F)の合成 2−パーフルオロオクチルエチルメタクリレート(ヘキ
スト社製、Fluowet MAE600、CH2=C(CH3)COOC2H4C8F17
40g、ステアリルメタクリレート30g、ジメチルポ
リシロキサンを含有するマクロアゾ重合開始剤(和光純
薬社製、VPS-1001、平均分子量7万〜9万)30g、ト
ルエン100gを4つ口フラスコに仕込み、溶解混合
後、室温で0.5時間、窒素気流下で攪拌した後、80
℃で窒素気流下にて8時間、さらに90℃で2時間重合
を行い、淡黄色透明の粘ちょう溶液を得た。重合後適量
のトルエンにて希釈したものをメタノール中に投入する
ことにより共重合体を沈殿させ、濾別、次いで減圧乾燥
することにより目的とする白色固体状の共重合体(F)
83.5gを得た。共重合体中のモノマー組成は仕込み
組成とほぼ一致していた(プロトンNMRにより確
認)。
【0050】合成例7 共重合体(G)の合成 2−パーフルオロオクチルエチルメタクリレート(ヘキ
スト社製、Fluowet MAE600、CH2=C(CH3)COOC2H4C8F17
40g、メルカプト変性ジメチルポリシロキサン(信越
化学社製、X-22-167B、粘度60cSt/25℃)60g、ノル
マルヘキサン100gを4つ口フラスコに仕込み、溶解
混合後、室温で0.5時間、窒素気流下で攪拌した後、
65℃で窒素気流下にて5時間、さらに75℃で1時間
重合を行い、白濁粘ちょう溶液を得た。重合後適量のノ
ルマルヘキサンにて希釈したものをエタノール中に投入
することにより共重合体を沈殿させ、濾別、次いで減圧
乾燥することにより目的とする白色固体状の共重合体
(G)85.9gを得た。共重合体中のモノマー組成は
仕込み組成とほぼ一致していた(プロトンNMRにより
確認)。
【0051】参考例1 共重合体(H)の合成 ステアリルメタクリレート40g、ジメチルポリシロキ
シプロピルメタクリレート(チッソ社製、FM711、平均
分子量1000)60g、2,2−アゾビス−2,4−ジメ
チルバレロニトリル0.6g、ノルマルヘキサン100
gを4つ口フラスコに仕込み、溶解混合後、室温で0.
5時間、窒素気流下で攪拌した後、65℃で窒素気流下
にて5時間、さらに75℃で1時間重合を行い、無色透
明粘ちょう溶液を得た。重合後適量のノルマルヘキサン
にて希釈したものをエタノール中に投入することにより
共重合体を沈殿させ、濾別、次いで減圧乾燥することに
より無色粘ちょう液状の共重合体(H)75.3gを得
た。共重合体中のモノマー組成は仕込み組成とほぼ一致
していた(プロトンNMRにより確認)。
【0052】参考例2 揮発性シリコーン不溶フッ素系ポリマー(I)の合成 2−パーフルオロオクチルエチルメタクリレート(ヘキ
スト社製、Fluowet MAE600、CH2=C(CH3)COOC2H4C8F17
60g、ジメチルポリシロキシプロピルメタクリレート
(チッソ社製、FM711、平均分子量1000)20g、N,
N−ジメチルアクリルアミド20g、2,2−アゾビス
−2,4−ジメチルバレロニトリル0.6g、ノルマル
ヘキサン100gを4つ口フラスコに仕込み、溶解混合
後、室温で0.5時間、窒素気流下で攪拌した後、65
℃で窒素気流下にて5時間、さらに75℃で1時間重合
を行い、白濁粘ちょう溶液を得た。重合後適量のノルマ
ルヘキサンにて希釈したものをエタノール中に投入する
ことにより共重合体を沈殿させ、濾別、次いで減圧乾燥
することにより固体状の共重合体(I)73.8gを得
た。共重合体中のモノマー組成は仕込み組成とほぼ一致
していた(プロトンNMRにより確認)。
【0053】試験例1 揮発性ジメチルポリシロキサンへの溶解性 合成した各共重合体10gに対して揮発性ジメチルポリ
シロキサン(トーレシリコーン社製、SH244、オクタメ
チルシクロテトラシロキサン、101.3kPaにおけ
る沸点が172℃、25℃における粘度が2.5mm2
s)を90g添加し、80℃に5分間加熱した後、25
℃に1時間放置し、溶解性を目視評価した。結果を表1
に示す。
【0054】試験例2 接触角の測定 試験例1で得られた混合溶液を、PETフィルム表面に
塗布し、デシケーター内にて常温常圧で一日以上放置す
ることにより乾燥したものを試料とし、協和界面化学社
製CA−D型接触角計を用いて、水及びスクワランに対
する接触角を測定した。結果を表1に示す。
【0055】
【表1】
【0056】以下の実施例及び比較例で調製した化粧料
について、化粧持続性、油浮き、耐摩擦色移り性、使用
感を以下の評価方法により評価した。
【0057】◎評価方法 化粧持続性、油浮き:12人の専門パネラーが調製した
化粧品を使用し、次の基準で5段階で官能評価を行っ
た。 5:10〜12人が良いと判断 4:8〜9人が良いと判断 3:6〜7人が良いと判断 2:4〜5人が良いと判断 1:0〜3人が良いと判断 耐摩擦色移り性:調製した化粧品を一定量だけ人工皮革
上に薄く均一に塗布し、木綿布で塗布した部分を200
g/cm2 の圧力の下、表面性試験器を用いて3往復摩擦
させた。その時の移行したファンデーションによる木綿
布の着色度合いをもって、耐摩擦色移り性を評価した。
評価基準は次の通りである。 ◎:ほとんど着色していない ○:やや着色している △:着色している ×:かなり着色している 使用感:10人の専門パネラーにより、主に塗布感と塗
布後の化粧感についての官能評価を行い、次の基準で評
価した。 ◎:8人以上が良いと判断した ○:5〜7人が良いと判断した △:2〜4人が良いと判断した ×:1人未満が良いと判断した
【0058】実施例1及び比較例1 表2に示す組成の油性固形ファンデーション(実施例1
及び比較例1)を製造し、化粧持続性評価及び官能評価
を行った。結果を表2に示す。
【0059】製法:成分(5)〜(13)を90℃に加
熱し、混合溶解させる。さらに、成分(1)〜(4)を
加え、90℃に持続したまま均一になるまで充分攪拌混
合する。この混合物に成分(14)、(15)を加えて
混合した後、金皿に充填し、冷却することにより油性固
形ファンデーションを得た。
【0060】
【表2】 配合成分(重量%) 実施例1 比較例1 (1)タルク 18.0 18.0 (2)カオリン 15.0 15.0 (3)二酸化チタン 15.0 15.0 (4)着色含量 4.0 4.0 (5)固形パラフィン 3.0 3.0 (6)マイクロクリスタリンワックス 6.0 6.0 (7)ミツロウ 2.0 2.0 (8)ワセリン 7.0 7.0 (9)酢酸ラノリン 1.0 1.0 (10)パルミチン酸イソプロピル 17.0 17.0 (11)ジメチルポリシロキサン(6cs) 7.0 7.0 (12)共重合体(A) 5.0 − (13)共重合体(H) − 5.0 (14)酸化防止剤 適 量 適 量 (15)香料 適 量 適 量 化粧持続性 5 2 油浮き 4 2 耐摩擦色移り性 ◎ △ 使用感 ○ △
【0061】実施例1のファンデーションは比較例1の
ものと比較して、すべての項目で優れていることが確認
された。
【0062】実施例2、3及び比較例2 表3に示す組成の二層型W/O乳化型ファンデーション
(実施例2、3及び比較例2)を製造し、化粧持続性評
価及び官能評価を行った。結果を表3に示す。
【0063】製法 成分(5)〜(10)を90℃に加熱し、混合溶解させ
る。さらに、成分(1)〜(4)をディスパーで分散さ
せながら加える。これを20℃〜30℃に降温した後、
成分(11)〜(15)の混合物を攪拌しながら添加
し、二層型W/O乳化型ファンデーションを得た。
【0064】
【表3】 配合成分(重量%) 実施例2 実施例3 比較例2 (1)セリサイト 5.0 5.0 5.0 (2)カオリン 4.0 4.0 4.0 (3)二酸化チタン 10.0 10.0 10.0 (4)着色含量 1.0 1.0 1.0 (5)ジメチルポリシロキサン(6cs) 7.0 7.0 7.0 (6)オクタメチルシクロテトラシロキ 30.0 30.0 30.0 サン (7)ジメチルポリシロキサンポリオキ 1.0 1.0 1.0 シアルキレン共重合体(トーレダ ウコーニング社製,SH3775E) (8)共重合体(B) 5.0 − − (9)共重合体(E) − 5.0 − (10)共重合体(I) − − 5.0 (11)精製水 20.0 20.0 20.0 (12)エタノール 14.0 14.0 14.0 (13)1,3−ブタンジオール 3.0 3.0 3.0 (14)酸化防止剤 適 量 適 量 適 量 (15)香料 適 量 適 量 適 量 化粧持続性 5 5 3 油浮き 5 4 2 耐摩擦色移り性 ◎ ○ △ 使用感 ○ ○ ×
【0065】実施例2及び3のファンデーションは比較
例2のものと比較して、すべての項目で優れていること
が確認された。
【0066】実施例4及び比較例3 表4に示す組成のO/W乳化型ファンデーション(実施
例4及び比較例3)を製造し、化粧持続性評価及び官能
評価を行った。結果を表4に示す。
【0067】製法 成分(4)〜(8)を70℃に加熱し、ディスパーで混
合溶解させる。さらに、成分(1)〜(3)をディスパ
ーで分散させながら加える。これに70〜80℃に加熱
溶解させた成分(9)〜(15)の混合物をディスパー
で攪拌しながら添加し、さらに攪拌しながら冷却し、4
5℃で(16)、(17)を加え、室温まで冷却する。
最後に脱気して容器に充填しO/W乳化型ファンデーシ
ョンを得た。
【0068】
【表4】 配合成分(重量%) 実施例4 比較例3 (1)タルク 3.0 3.0 (2)二酸化チタン 5.0 5.0 (3)着色含量 2.0 2.0 (4)ベントナイト 0.5 0.5 (5)モノステリン酸ポリオキシエチレン 0.9 0.9 ソルビタン (6)トリエタノールアミン 1.0 1.0 (7)プロピレングリコール 10.0 10.0 (8)精製水 56.4 56.4 (9)ステアリン酸 2.2 2.2 (10)イソヘキサデシルアルコール 3.0 3.0 (11)モノステアリン酸グリセリン 2.0 2.0 (12)液状ラノリン 2.0 2.0 (13)ジメチルポリシロキサン(6cs) 8.0 8.0 (14)共重合体(C) 4.0 − (15)共重合体(I) − 4.0 (16)酸化防止剤 適 量 適 量 (17)香料 適 量 適 量 化粧持続性 5 3 油浮き 5 2 耐摩擦色移り性 ◎ △ 使用感 ○ ×
【0069】実施例4のファンデーションは比較例3の
ものと比較して、すべての項目で優れていることが確認
された。
【0070】実施例5及び比較例4 表5に示す組成のパウダーファンデーション(実施例5
及び比較例4)を製造し、化粧持続性評価及び官能評価
を行った。結果を表5に示す。
【0071】製法 成分(1)〜(8)を混合し、粉砕器に通して粉砕す
る。これを、高速ブレンダーに移し、成分(9)〜(1
5)を加熱混合し、均一にしたものを加え、さらに混合
して均一にする。これを粉砕器で処理し、フルイを通
し、粒度をそろえた後、数日間放置してから金皿などの
容器中に圧縮成型してパウダーファンデーションを得
た。
【0072】
【表5】 配合成分(重量%) 実施例5 比較例4 (1)タルク 20.0 20.0 (2)マイカ 35.0 35.0 (3)カオリン 5.0 5.0 (4)二酸化チタン 10.0 10.0 (5)雲母チタン 3.0 3.0 (6)ステアリン酸亜鉛 1.0 1.0 (7)ナイロンパウダー 10.0 10.0 (8)着色顔料 4.0 4.0 (9)ジメチルポリシロキサン(6sc) 6.0 6.0 (10)酢酸ラノリン 1.0 1.0 (11)ミリスチン酸オクチルドデシル 2.0 2.0 (12)共重合体(D) 3.0 − (13)共重合体(H) − 3.0 (14)酸化防止剤 適 量 適 量 (15)香料 適 量 適 量 化粧持続性 4 2 油浮き 4 1 耐摩擦色移り性 ○ × 使用感 ○ △
【0073】実施例5のパウダーファンデーションは比
較例4のものと比較して、すべての項目で優れているこ
とが確認された。
【0074】実施例6及び比較例5 表6に示す組成の口紅(実施例6及び比較例5)を製造
し、化粧持続性評価及び官能評価を行った。結果を表6
に示す。
【0075】製法 成分(5)〜(14)を90℃に加熱し、混合溶解させ
る。さらに成分(1)〜(4)を加え、90℃に維持し
たまま均一になるまで十分に混合攪拌する。この混合物
に成分(15)、(16)を加えて混合した後、型に流
し込み冷却し、口紅を得た。
【0076】
【表6】 配合成分(重量%) 実施例6 比較例5 (1)二酸化チタン 5.0 5.0 (2)赤色201号 0.6 0.6 (3)赤色202号 1.0 1.0 (4)赤色223号 0.2 0.2 (5)キャンデリラロウ 7.0 7.0 (6)固形パラフィン 7.0 7.0 (7)ミツロウ 5.0 5.0 (8)カルナバロウ 5.0 5.0 (9)ラノリン 11.0 11.0 (10)ひまし油 24.2 24.2 (11)2−エチルヘキサン酸セチル 20.0 20.0 (12)ミリスチン酸イソプロピル 10.0 10.0 (13)共重合体(F) 3.0 − (14)共重合体(H) − 3.0 (15)酸化防止剤 適 量 適 量 (15)香料 適 量 適 量 化粧持続性 5 3 油浮き 4 2 耐摩擦色移り性 ○ △ 使用感 ◎ △
【0077】実施例6のパウダーファンデーションは比
較例5のものと比較して、すべての項目で優れているこ
とが確認された。
【0078】実施例7及び比較例6 表7に示す組成の二層型サンスクリーン乳液(実施例7
及び比較例6)を製造し、化粧持続性評価及び官能評価
を行った。結果を表7に示す。
【0079】製法 成分(1)〜(4)を90℃に加熱し、混合溶解させ
る。これを20℃〜30℃に降温し、成分(5)を溶解
した。そこに、成分(9)〜(12)をディスパーで分
散させ、さらに、成分(6)〜(8)をディスパーで分
散させながら添加し、二層型サンスクリーン乳液を得
た。
【0080】
【表7】 配合成分(重量%) 実施例7 比較例6 (1)オクタメチルシロキシテトラオキサン 25.0 25.0 (2)共重合体(G) 1.0 − (3)共重合体(I) − 1.0 (4)ジメチルポリシロキサンポリオキシア 1.0 1.0 ルキレン共重合体(トーレダウコーニ グ社製SH3775E) (5)メトキシ桂皮酸オクチル 2.0 2.0 (6)エタノール 15.0 15.0 (7)グリセリン 2.0 2.0 (8)精製水 41.0 41.0 (9)微粒子酸化亜鉛(平均粒径20μm) 6.0 6.0 (10)微粒子酸化チタン(平均粒径50μm) 2.0 2.0 (11)タルク 5.0 5.0 (12)香料 適 量 適 量 化粧持続性 4 3 油浮き 3 2 耐摩擦色移り性 ○ △ 使用感 ○ ×
【0081】実施例7のサンスクリーン乳液は比較例6
のものと比較して、すべての項目で優れていることが確
認された。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 101.3kPaにおける沸点が280
    ℃以下であり25℃における粘度が0.5〜10mm2
    sである直鎖または環状のジメチルポリシロキサンに、
    該ジメチルポリシロキサンの1/9重量部混合したと
    き、25℃にて溶解または分散する含フッ素高分子物質
    からなる被膜形成剤。
  2. 【請求項2】 含フッ素高分子物質が、含フッ素ビニル
    モノマーのホモポリマーまたは含フッ素ビニルモノマー
    を構成モノマーとして含むコポリマーである請求項1記
    載の被膜形成剤。
  3. 【請求項3】 含フッ素ビニルポリマーのホモポリマー
    または含フッ素ビニルモノマーを構成モノマーとして含
    むコポリマーが、分子内に重合性アゾ基を有するジメチ
    ルポリシロキサン化合物を重合開始剤として含フッ素ビ
    ニルモノマーまたは含フッ素ビニルモノマーと他のモノ
    マーを重合して得られるものである請求項2記載の被膜
    形成剤。
  4. 【請求項4】 含フッ素ビニルモノマーのホモポリマー
    が、フルオロアルキル基含有α,β−不飽和モノマーの
    ホモポリマーである請求項2または3記載の被膜形成
    剤。
  5. 【請求項5】 含フッ素ビニルモノマーを構成モノマー
    として含むコポリマーが、フルオロアルキル基含有α,
    β−不飽和モノマー及び該フルオロアルキル基含有α,
    β−不飽和モノマーと共重合することが可能なα,β−
    不飽和モノマーとのコポリマーである請求項2または3
    記載の被膜形成剤。
  6. 【請求項6】 フルオロアルキル基含有α,β−不飽和
    モノマーが、フルオロアルキル基含有(メタ)アクリレ
    ートである請求項4または5記載の被膜形成剤。
  7. 【請求項7】 フルオロアルキル基含有α,β−不飽和
    モノマーと共重合することが可能なα,β−不飽和モノ
    マーが、炭素数8以上の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル
    基を有するアルキル(メタ)アクリレート及び/まはた
    分子鎖の片末端にラジカル重合性基を有するジメチルポ
    リシロキサン化合物である請求項5記載の被膜形成剤。
  8. 【請求項8】 101.3kPaにおける沸点が280
    ℃以下であり25℃における粘度が0.5〜10mm2
    sである直鎖または環状のジメチルポリシロキサンに、
    該ジメチルポリシロキサンの1/9重量部混合したと
    き、25℃にて溶解又は分散する含フッ素高分子物質を
    含有する化粧料。
  9. 【請求項9】 含フッ素高分子物質が、含フッ素ビニル
    モノマーのホモポリマーまたはこれを構成モノマーとし
    て含むコポリマーである請求項8記載の化粧料。
  10. 【請求項10】 含フッ素ビニルモノマーのホモポリマ
    ーまたは含フッ素ビニルモノマーを構成モノマーとして
    含むコポリマーが、分子内に重合性アゾ基を有するジメ
    チルポリシロキサン化合物を重合開始剤として含フッ素
    ビニルモノマーまたは含フッ素ビニルモノマーと他のモ
    ノマーを重合して得られるものである請求項9記載の化
    粧料。
  11. 【請求項11】 含フッ素ビニルモノマーのホモポリマ
    ーが、フルオロアルル基含有α,β−不飽和モノマーの
    ホモポリマーである請求項9または10記載の化粧料。
  12. 【請求項12】 含フッ素ビニルモノマーを構成モノマ
    ーとして含むコポリマーが、フルオロアルキル基含有
    α,β−不飽和モノマー及びフルオロアルキル基含有
    α,β−不飽和モノマーと共重合することが可能なα,
    β−不飽和モノマーとのコポリマーである請求項9また
    は10記載の被膜形成剤。
  13. 【請求項13】 フルオロアルキル基含有α,β−飽和
    モノマーが、フルオロアルキル基含有(メタ)アクリレ
    ートである請求項11または12記載の化粧料。
  14. 【請求項14】 フルオロアルキル基含有α,β−不飽
    和モノマーと共重合することが可能なα,β−不飽和モ
    ノマーが、炭素数8以上の直鎖もしくは分岐鎖のアルキ
    ル基を有するアルキル(メタ)アクリレート及び/また
    は分子鎖の片末端にラジカル重合性基を有するジメチル
    ポリシロキサン化合物である請求項12記載の化粧料。
  15. 【請求項15】 化粧料が皮膚保護化粧料またはメイク
    アップ化粧料である請求項8〜14のいずれか1項記載
    の化粧料。
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