JP3639985B2 - 固形状油中水型化粧料 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、コンパクト容器や金皿、スティック容器や中皿等の容器に充填してなる固形状油中水型化粧料に関し、容器への充填成形時に粉体の分散性と経時安定性に優れ、更には、化粧塗布時の伸び広がり、塗布後の化粧持続性にも優れた固形状油中水型化粧料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
固形状油中水型化粧料は、肌上で耐水性の化粧膜を形成させることができる有用な剤型である。しかし、この剤型は、配合される油分が多いため、塗布時のベタツキ感や油っぽさを感じることが欠点であった。この欠点を改良するために、特開平01−079104号公報に記載しているような、油分中にシリコン油を配合させて、塗布時のベタツキ感や油っぽさを低減し、特定のポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンを用いて、水性成分や粉体を安定化する技術があった。また、固形状油中水型化粧料中に粉体を均一に分散安定化するために、特開平02−088511号公報に記載しているような、親油性界面活性剤と疎水化処理粉体を組み合わせて用いる技術があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンでは、化粧料を加熱し流動化させ容器に充填する際、粉体の凝集や沈降等を生じるため、化粧料表面の色ムラや、ベタツキを感じる等の欠点を有していた。また、粉体を疎水化処理して、親油性界面活性剤と組み合わせて、分散安定化させる技術でも、上記欠点を満足できる水準にはなっていなかった。
そこで、充填成形時に粉体の分散性及び経時安定性に優れ、化粧塗布時の伸び広がり、塗布後の化粧持続性にも優れた固形状油中水型化粧料の開発が望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記実情に鑑み、鋭意検討を行なった結果、長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンと固形油を含有する油分に水及び粉体を含有する固形状油中水型化粧料に、アクリル−シリコーン系グラフト共重合体併用することにより、特に粉体に処理を施すことなく、化粧料を加熱し流動化させ容器に充填する際、粉体の凝集や沈降を生じず、充填成形性と経時安定性に優れる固形状油中水型化粧料が得られることを見出した。また更に、この固形状油中水型化粧料は、化粧塗布時の伸び広がりが良好で、塗布後の化粧持続性も良好であるという優れた官能特性を持つことを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明は、次の成分(a)〜(e);
(a)長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン0.05〜10重量%
(b)アクリル−シリコーン系グラフト共重合体0.5〜10重量%
(c)粉体1〜60重量%
(d)固形油3〜20重量%
(e)水性成分5〜70重量%
を含有する常温固形の油中水型乳化物を、加熱流動化させて容器に充填してなる固形状油中水型化粧料である。
【0005】
以下、本発明の構成について説明する。
【発明の実施の形態】
本発明の固形状油中水型化粧料は、コンパクト容器や金皿、スティック容器や中皿等の容器に充填され、通常使用時に固化しているものである。
【0006】
本発明に使用される成分(a)の長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンは、長鎖アルキル基を含有する基とポリオキシアルキレン基とで共変性されたオルガノポリシロキサンであれば、いずれのものも使用することができ、中でも固形油との相溶性の観点より、好ましくは、次の一般式(1)又は(2)で表されるものが挙げられる。
【0007】
長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンが下記一般式(1)
1 a2 b3 cSiO(4-a-b-c)/2 …(1)
〔式中、R1は同一又は異なってもよく、炭素数1〜10のアルキル基、水素原子、アリール基、アラルキル基、フッ素置換アルキル基を示し、R2は−Cm2m−O−(C24O)d−(C36O)e−R4で示される基(式中、mは1〜5の整数、d、eは0以上の整数、且つ、d+e≧1〜200であり、R4は水素原子若しくは炭素数1〜5の一価炭化水素基又はR5−(CO)−で示される有機基、R5は炭素数1〜5の一価炭化水素基)であり、R3は炭素数10〜30の一価炭化水素基であり、a、b、cはそれぞれ1.0≦a≦2.5、0.001≦b≦1.5、0.001≦c≦1.5である。〕
で表されるシリコーン化合物。
【0008】
長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンが下記一般式(2)
1 a2 b6 cSiO(4-a-b-c)2 …(2)
〔式中、R1は同一又は異なってもよく、炭素数1〜10のアルキル基、水素原子、アリール基、アラルキル基、フッ素置換アルキル基を示し、R2は−Cm2m−O−(C24O)d−(C36O)e−R4で示される基(式中、mは1〜5の整数、d、eは0以上の整数、且つ、d+e≧1〜200であり、R4は水素原子若しくは炭素数1〜5の一価炭化水素基又はR5−(CO)−で示される有機基、R5は炭素数1〜5の一価炭化水素基)であり、R6は−Cn2n−O−(C24O)f−(C36O)g−R7(式中、nは1〜5の整数、f、gは0以上の整数、且つ、f+g≧0〜200であり、R7は炭素数10〜30一価炭化水素基)であり、a、b、cはそれぞれ1.0≦a≦2.5、0.001≦b≦1.5、0.001≦c≦1.5である。〕
で表されるシリコーン化合物。
【0009】
本発明に使用される長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンは、例えば、一般式(1)で表されるアビルEM−90、アビルB9806(共にゴールドシュミット社製)等市販されているものや、一般式(2)のシリコーン化合物(特開平04−036324、特開平09−059386記載のもの)を挙げることができ、これらを必要に応じて一種又は二種以上用いることができる。
【0010】
本発明の固形状油中水型化粧料における、成分(a)の長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンの配合量は、ベタツキ感の低減や経時安定性の観点から、0.05〜10重量%(以下単に「%」で示す。)である。0.1〜5%が特に好ましい。
【0011】
本発明に使用される成分(b)のアクリル−シリコーン系グラフト共重合体とは、分子鎖の片末端にラジカル重合性基を有するオルガノポリシロキサン化合物とアクリレート及び/又はメタクリレートを主体とするラジカル重合性モノマーとの共重合体で、特開平2−25411号公報、特開平2−132141号公報等に記載されているものが例示される。例えば、分子鎖の片末端にラジカル重合性を有するオルガノポリシロキサン化合物は、下記の一般式(3)
【0012】
【化1】
Figure 0003639985
【0013】
:メチル基又は水素原子
:場合によりエーテル結合1個又は2個で遮断されている直鎖状又は分岐状の炭素鎖を有する炭素原子1〜10個の2価の飽和炭化水素基
10:炭素1〜3のアルキル基
h:3〜300
で表されるものが挙げられる。
【0014】
一方、アクリレート及び/又はメタクリレートを主体とするラジカル重合性モノマーは、ラジカル重合性不飽和結合を分子中に1個有する化合物を意味し、使用されるアクリレート及び/又はメタクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、フルオロ炭素鎖1〜10のパーフルオロアルキル(メタ)アクリレートを例示することができる。また、本発明におけるアクリレート及び/又はメタクリレートを主体とするラジカル重合体モノマーにおいて、上記したアクリレート及び/又はメタクリレート以外に必要に応じて種々の重合性モノマー化合物を使用することができる。これらの化合物としては、スチレン、置換スチレン、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、マレイン酸エステル、フマル酸エステル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、エチレン、プロピレン、ブタジエン、アクリロニトリル、フッ化オレフィン、N−ビニルピロリドン等を例示することができる。
【0015】
分子鎖の片末端にラジカル重合性基を有するジメチルポリシロキサン化合物(A)とアクリレート及び/又はメタクリレートを主体とするラジカル重合性モノマー(B)との共重合体は、重合比率((A)/(B)):1/19〜2/1の範囲内で、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル等の通常のラジカル重合開始剤の存在下で行われ、溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法、バルク重合法のいずれの方法の適用も可能である。市販品としては、溶剤に溶解したものとして、KP541(60%イソプロピルアルコール溶液)、KP543(酢酸ブチル溶液)、KP545(30%デカメチルシクロペンタシロキサン溶液)〔共に、信越化学工業社製〕等が挙げられる。
【0016】
本発明の油中水型化粧料における、成分(b)のアクリル−シリコーン系グラフト共重合体の配合量は、ベタツキ感の低減等の使用感、及び粉体分散性の観点より、0.5〜10%である。1〜5%が特に好ましい。
【0017】
本発明に使用される成分(c)の粉体としては、通常化粧品一般に使用される粉体であれば、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造、等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、複合粉体類、等が挙げられる。具体的には、酸化チタン、コンジョウ、群青、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、マイカ、合成マイカ、合成セリサイト、セリサイト、タルク、カオリン、炭化珪素、硫酸バリウム、ベントナイト、スメクタイト、窒化硼素等の無機粉体類、オキシ塩化ビスマス、雲母チタン、酸化鉄コーティング雲母、酸化鉄雲母チタン、有機顔料処理雲母チタン、アルミニウムパウダー等の光輝性粉体類、ナイロンパウダー、ポリメチルメタクリレート、アクリロニトリル−メタクリル酸共重合体パウダー、塩化ビニリデン−メタクリル酸共重合体パウダー、ポリエチレンパウダー、ポリスチレンパウダー、オルガノポリシロキサンエラストマーパウダー、ポリメチルシルセスキオキサンパウダー、ポリテトラフルオロエチレンパウダー、ウールパウダー、シルクパウダー、結晶セルロース、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、N−アシルリジン等の有機粉体類、有機タール系顔料、有機色素のレーキ顔料等の色素粉体類、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体、等が挙げられ、これらを一種又は二種用いることができる。また、これら粉体は一種または二種以上の複合化したものを用いても良く、フッ素化合物、シリコーン系油剤、金属石ケン、ロウ、界面活性剤、油脂、炭化水素等を用いて公知の方法により表面処理を施したものであっても良い。
【0018】
本発明の固形状油中水型化粧料における、成分(c)の粉体の配合量は、伸び広がりの良さや、化粧膜の自然さ等の観点より、1〜60%である。10〜30%が特に好ましい。
【0019】
本発明に使用される成分(d)の固形油は、常温で固形状の油であり、通常化粧料に用いられるものであれば何れでもよく、例えば、パラフィンワックス、セレシンワックス、オゾケライト、マイクロクリスタリンワックス、モクロウ、モンタンワックス、フィッシュトロプスワックス、ポリエチレンワックス、12−ヒドロキシステアリン酸等の炭化水素類、カルナウバロウ、ミツロウ、ラノリンワックス、キャンデリラ等の天然物類、トリベヘン酸グリセリル、ロジン酸ペンタエリトリットエステル等のエステル類、ステアロキシジメチルポリシロキサン、ステアリルシロキサン等のアルキル変性シリコーン類、ステアリン酸、ベヘニン酸等の脂肪酸類、セタノール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類をを挙げることができ、これらを必要に応じて一種又は二種以上用いることができる。
【0020】
本発明の固形状油中水型化粧料における、成分(d)の固形油の配合量は、形状保持効果の観点より、3〜20%である。5〜15が特に好ましい。
【0021】
本発明に使用される成分(e)の水性成分は、水及び水に可溶な成分であり、通常化粧料に用いられるものであれば何れでもよく、例えば、水や、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール等の多価アルコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類、アロエベラ、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ等の植物抽出液を挙げることができ、これらを必要に応じて一種又は二種以上用いることができる。
【0022】
本発明の固形状油中水型化粧料における、成分(e)の水性成分の配合量は、清涼感等の使用感及び経時安定性の観点より、5〜70%である。10〜60%が特に好ましい。
【0023】
本発明の固形状油中型化粧料には、上記必須成分の他に通常、化粧料に使用される成分、例えば、成分(a)以外の界面活性剤、成分(d)以外の油性成分、油ゲル化剤、紫外線吸収剤、トリメチルシロキシケイ酸等の油溶性被膜形成剤、エタノール等の溶剤、パラオキシ安息香酸誘導体、フェノキシエタノール等の防腐剤、ビタミン類、美容成分、香料等を本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。
【0024】
成分(a)以外の界面活性剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、プロピレングリコール脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビトールの脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン系界面活性剤等の非イオン性界面活性剤類、ステアリン酸、ラウリン酸のような脂肪酸及びそれらの無機及び有機塩、アルキルベンゼン硫酸酸塩、アルキルスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、α−スルホン化脂肪酸塩、アシルメチルタウリン塩、N−メチル−N−アルキルタウリン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アルキル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸塩、N−アシルアミノ酸塩、N−アシル−N−アルキルアミノ酸塩等の陰イオン性界面活性剤類、アルキルアミン塩、ポリアミン及びアルカノルアミン脂肪酸誘導体、アルキル四級アンモニウム塩、環式四級アンモニウム塩等の陽イオン性界面活性剤類、レシチン、N,N−ジメチル−N−アルキル−N−カルボキシルメチルアンモニウムベタイン等の両性界面活性剤類等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。
【0025】
成分(d)以外の油としては、例えば、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン等の環状シリコーン類、25℃での粘度が5cs以下のジメチルポリシロキサンなどの揮発性シリコーン油、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、フッ素変性シリコーン等の不揮発性シリコーン油、オリーブ油、ヒマシ油、ホホバ油、ミンク油等の油脂類、、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、ポリイソブチレン、ポリブテン等の炭化水素類、セチルイソオクタネート、ミリスチン酸イソプロピル、トリオクタン酸グリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、ジペンタエリトリット脂肪酸エステル等のエステル類、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体、N−ラウロイルーL−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のアミノ酸誘導体油類、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン等のフッ素系油剤類等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。
【0026】
油ゲル化剤としては、デキストリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、12−ヒドロキシステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、疎水性煙霧状無水ケイ酸、有機変性ベントナイト、架橋オルガノポリシロキサン等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。
【0027】
紫外線吸収剤としては、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸ナトリウム、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸ナトリウム、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,4,6−トリアニリノ−p−(カルボ−2’ーエチルヘキシル−1’−オキシ)−1、3、5−トリアジン等のベンゾフェノン系、サリチル酸−2−エチルヘキシル、サリチル酸フェニル、サリチル酸ホモメンチル等のサリチル酸系、 パラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸エチル、パラアミノ安息香酸グリセリル、パラジメチルアミノ安息香酸アミル、パラジメチルアミノ安息香酸アミル−2−エチルヘキシル、パラジヒドロキシプロピル安息香酸エチル等のPABA系、p−メトキシ桂皮酸−2−エチルヘキシル、4−メトキシ桂皮酸−2−エトキシエチル等のシンナメート系、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−tert−4’−メトキシジベンゾイルメタン等のジベンゾイルメタン系、オキシベンゾン系、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリシンプロピオン酸−2−エチルヘキシルが挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。
【0028】
本発明の固形状油中水型化粧料は、メーキャップ化粧料、スキンケア化粧料、挙げられるが、特に、ファンデーションや下地等のメーキャップ化粧料において効果が発揮されやすい。また、本発明の固形状油中水型化粧料は、通常公知の方法、例えば、成分(a)と(b)及び成分(d)を含む油性成分中に、成分(c)と成分(e)を分散させ、これを、加熱溶融して容器に充填し、冷却固化する方法、充填時に射出成形機等にて圧力を加えて密閉容器に充填する方法等により、調製可能である。
【0029】
【実施例】
次に実施例を挙げ、本発明をさらに説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
【0030】
実施例1〜5及び比較例1〜3:コンパクトタイプ油中水型ファンデーション表1に示す組成のコンパクトタイプ油中水型ファンデーションを調製し、容器への充填成形性、経時安定性、及び、このファンデーションを使用した時の、「清涼感」、「伸び広がり」、「化粧持続性」の各官能評価項目について、以下に示す方法及び判定基準により評価し、結果を表1に併せて示した。
【0031】
【表1】
Figure 0003639985
【0032】
注1:アビルEM−90(ゴールドシュミット社製)
注2:下記化学式(4)で示される長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン
【0033】
【化2】
Figure 0003639985
【0034】
注3:シリコ−ンKF−6017(信越化学工業社製)
注4:下記化学式(5)で示される片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン40g、メチルメタクリレート40g、2−エチル−ヘキシルアクリレート10g、n−ブチルメタクリレート10g、トルエン100gを混合し、続いてアゾビスイソブチロニトリル1.5gを添加、溶解させた後、攪拌下に80〜90℃の温度範囲内で5時間反応させ粘稠な溶液を得た。この溶液を2lのメタノール中に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出せしめた。沈殿物を濾別し、乾燥させて得られれた重合体。
【0035】
【化3】
Figure 0003639985
【0036】(調製方法)
A:成分8〜16を加熱溶解する。
B:Aに成分1〜7、成分17〜27を混合分散する。
C:Bに成分28〜32を加えて、分散し、油中水型ファンデーションバルクを得た。
【0037】
(容器への充填方法及び、充填成形性の評価方法)
上記調製方法により得られた、実施例1〜5及び比較例1〜3の油中水型ファンデーションバルクを、70℃に加熱した後、脱泡し、コンパクト容器に流し込み、室温まで冷却してコンパクトタイプ油中水型ファンデーションを得た。
この時、充填成形性の評価として、加熱した時のバルク中での粉体の沈降、及び表面の色ムラを目視にて観察し、下記判断基準により評価した。
判断基準:
◎ :問題無し
○ :若干の問題があるが、全体として許容できる水準
△ :問題があり、全体として許容できないが成形性はあるという水準
× :問題がある
【0038】
(経時安定性評価方法)
前記調製方法により得られた、実施例1〜5及び比較例1〜3の油中水型ファンデーションバルクを、70℃に加熱して脱泡した後、密閉ガラス瓶に全容量の半量を流し込み、室温まで冷却し、これを5℃、40℃、50℃の各温度にて保管する。50℃保管品は一昼夜後、室温に戻し、ガラス瓶の空間部分及びバルク表面を観察し水分の結露具合を下記判断基準に従って評価する。また、5℃、40℃保管品については、1ヶ月まで外観状態の変化を下記判断基準に従って評価する。
判断基準:
◎:50℃品での水分の結露が全く無く、
5℃、40℃品の変化が全く無い
○:50℃品で水分の結露が僅かに有るが、許容できる水準であり、
5℃、40℃品の変化が無い
△:50℃品で水分の結露が僅に有り、
5℃、40℃品の変化も有り、許容できない水準である
×:50℃品で水分の結露及び、
5℃、40℃品の変化において共に問題あり
【0039】
(ファンデーションを使用した時の官能評価方法)
実施例1〜5及び比較例1〜3のコンパクトタイプ油中水型ファンデーションを化粧品専門使用パネル40人に使用してもらい、「清涼感」、「伸び広がり」、「化粧持続性」の各官能評価項目について、良いと感じた人数により、以下の官能評価基準に従って評価した。
判断基準:
良いと感じた人数
31〜40名 :◎
21〜30名 :○
11〜20名 :△
10名以下 :×
【0040】
表1から明らかなように、実施例1〜5のコンパクトタイプ油中水型ファンデーションは比較例と比べ、容器への充填成形性と経時安定性が良好であり、且つ、このファンデーションを使用した時の、「清涼感」、「伸び広がり」、「化粧持続性」の総ての項目に優れたものであった。
【0041】
実施例6:油中水型コンパクトファンデ−ション
Figure 0003639985
【0042】
(調製方法)
A:成分1〜6を溶解混合する。
B:Aに成分7〜13を混合分散する。
C:Bに成分14〜18を添加分散する。
D:Cを80℃に加熱し、脱泡後、射出成型機により密閉された容器に、圧力をかけて充填成形して、油中水型コンパクトファンデ−ションを得た。
実施例6の油中水型コンパクトファンデーションは、容器への充填成形性と経時安定性が良好であり、且つ、このファンデーションを使用した時の、「清涼感」、「伸び広がり」、「化粧持続性」の総ての項目に優れたものであった。
【0043】
実施例7:スティック状口紅
Figure 0003639985
【0044】
(調製方法)
A:成分1〜6を溶解混合する。
B:Aに成分7〜10を混合分散する。
C:Bに成分11〜12を添加分散する。
D:Cを70℃に加熱し、脱泡後、スティック型に流し込み、室温まで冷却し
て、スティック状口紅料を得た。
実施例7のスティック状口紅は、容器への充填成形性と経時安定性が良好であり、且つ、この口紅を使用した時の、「清涼感」、「伸び広がり」、「化粧持続性」の総ての項目に優れたものであった。
【0045】
実施例8:コンパクトコンシ−ラ−
Figure 0003639985
【0046】
(調製方法)
A:成分1〜6を溶解混合する。
B:Aに成分7〜10を混合分散する。
C:Bに成分11〜14を添加分散する。
D:Cを70℃に加熱し、脱泡後、樹脂皿に流し込み、室温まで冷却して、コンパクトコンシーラーを得た。
実施例8のコンパクトコンシーラーは、容器への充填成形性と経時安定性が良好であり、且つ、このコンシーラーを使用した時の、「清涼感」、「伸び広がり」、「化粧持続性」の総ての項目に優れたものであった。
【0047】
【発明の効果】
本発明の固形状油中水型化粧料は、コンパクト容器や金皿、スティック容器や中皿等に充填する時に、粉体の分散性が良好であり、充填成形性と経時安定性に優れたものであり、更に、塗布時の伸び広がりが良好で、化粧持続性も良好であるという優れた官能特性を有するものである

Claims (3)

  1. 次の成分(a)〜(e);
    (a)長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン0.05〜10重量%
    (b)アクリル−シリコーン系グラフト共重合体0.5〜10重量%
    (c)粉体1〜60重量%
    (d)固形油3〜20重量%
    (e)水性成分5〜70重量%
    を含有する常温固形の油中水型乳化物を、加熱流動化させて容器に充填してなる固形状油中水型化粧料。
  2. 前記成分(a)の長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンが下記一般式(1)
    1 a2 b3 cSiO(4-a-b-c)/2 ………(1)
    〔式中、R1は同一又は異なってもよく、炭素数1〜10のアルキル基、水素原子、アリール基、アラルキル基、フッ素置換アルキル基を示し、R2は−Cm2m−O−(C24O)d−(C36O)e−R4で示される基(式中、mは1〜5の整数、d、eは0以上の整数、且つ、d+e≧1〜200であり、R4は水素原子若しくは炭素数1〜5の一価炭化水素基又はR5−(CO)−で示される有機基、R5は炭素数1〜5の一価炭化水素基)であり、R3は炭素数10〜30の一価炭化水素基であり、a、b、cはそれぞれ1.0≦a≦2.5、0.001≦b≦1.5、0.001≦c≦1.5である。〕
    で表されるシリコーン化合物であることを特徴とする請求項1記載の固形状油中水型化粧料。
  3. 前記成分(a)の長鎖アルキル含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンが下記一般式(2)
    1aR2bR6cSiO(4-a-b-c)/2 ………(2)
    〔式中、R1は同一又は異なってもよく、炭素数1〜10のアルキル基、水素原子、アリール基、アラルキル基、フッ素置換アルキル基を示し、R2は−Cm2m−O−(C24O)d−(C36O)e−R4で示される基(式中、mは1〜5の整数、d、eは0以上の整数、且つ、d+e≧1〜200であり、R4は水素原子若しくは炭素数1〜5の一価炭化水素基又はR5−(CO)−で示される有機基、R5は炭素数1〜5の一価炭化水素基)であり、R6は−Cn2n−O−(C24O)f−(C36O)g−R7(式中、nは1〜5の整数、f、gは0以上の整数、且つ、f+g≧0〜200であり、R7は炭素数10〜30一価炭化水素基)であり、a、b、cはそれぞれ1.0≦a≦2.5、0.001≦b≦1.5、0.001≦c≦1.5である。〕
    で表されるシリコーン化合物であることを特徴とする請求項1記載の固形状油中水型化粧料。
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