JP2004285013A - 固形状油中水型乳化化粧料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】次に示す成分(a)〜(e);
(a)複数の略球状粒子が凝集合一し、表面に複数の凹凸を有する形状の異形複合粉体
(b)シリコーン系界面活性剤
(c)アクリル−シリコーン系グラフト共重合体
(d)固形油
(e)水
を含有することを特徴とする固形状油中水型乳化化粧料。
【選択図】なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の略球状粒子が凝集合一し、表面に複数の凹凸を有する形状の異形複合粉体、シリコーン系界面活性剤、アクリル−シリコーン系グラフト共重合体、固形油及び水を含有する、コンパクト容器や金皿、スティック容器、中皿等の容器に充填成型してなる固形状油中水型乳化化粧料に関し、より詳細には、容器等への充填成型性に優れ、塗布時の伸び広がりが良好であり、小皺を隠す効果に優れ、しかも化粧持続性に優れた固形状油中水型乳化化粧料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
油中水型乳化化粧料は肌上で耐水性の化粧膜を形成させることができる有用な化粧料剤形であるが、油分量が多いため、塗布時のベタツキ感や油っぽさを感じることが欠点であった。これら欠点を改良するために、油分としてデカメチルシクロペンタシロキサン等のシリコーン油が汎用されていた。しかし、油分としてシリコーン油を用いた油中水型乳化化粧料は、経時的に肌から分泌される皮脂と混和してしまい化粧持続性を向上させることが困難であった。
【0003】
また、従来の油中水型乳化化粧料は、乳液状やクリーム状の形態が殆どであり、これら化粧料を充填する容器としては、ガラス製や樹脂製の瓶型容器又はチューブ容器が一般的であった。しかし、ガラス瓶は一般的に重いため携帯性が悪く、チューブ容器は鞄の中等で他の荷物に押されてチューブが破裂し中身が漏れる心配があった。更には、乳液状やクリーム状の化粧料は、一般的には指を用いて使用するため、指が汚れてしまう欠点もあり、外出先で用いる化粧料としては好まれていなかった。
【0004】
近年この様な市場の要求に対して、コンパクト容器や金皿、スティック容器や中皿等の容器に充填成型してなる固形状油中水型乳化化粧料が開発されている。例えば、特定のポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、固形油及び疎水化処理粉体を含有することにより、清涼感に優れ、経時安定性が良好な固形状油中水型乳化化粧料を調製する方法(例えば、特許文献1参照)等がある。
【0005】
一方、塗布時の伸び広がりを向上させるために、球状粉体を配合する方法(例えば、特許文献2参照)等が開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平01−079104号公報(第1頁−第10頁)
【特許文献2】
特開平03−261707号公報(第1頁−第6頁)
【0007】
【本発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1記載の特定のポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、固形油及び疎水化処理粉体を含有する固形状油中水型乳化化粧料は、化粧料を加熱し流動化させ容器等に充填する際に、加熱により油分及び粉体の不均一化を生じ易く、成型品表面が斑や痘痕様になる等の品質の劣化を生じる場合があった。
【0008】
また、特許文献2記載の球状粉体を用いた固形状油中水型乳化化粧料は、塗布時の伸び広がりを向上させることはできるが、経時的に肌から分泌される皮脂や化粧料中の過剰の油分により、油光現象や化粧崩れを生じる場合があった。しかも、球状粉体を用いた固形状油中水型乳化化粧料は、肌の小皺を隠す効果は認められなかった。
【0009】
そこで、容器等への充填成型性に優れ、塗布時の伸び広がりが良好で、小皺を隠す効果に優れ、しかも化粧持続性に優れた固形状油中水型乳化化粧料の開発が望まれていた。
【0010】
【課題を解決するための手段】
かかる事情に鑑み、本発明者は上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、シリコーン系界面活性剤を用いた油中水型乳化化粧料に固形油を含有させ、固形状に成型してなる固形状油中水型乳化化粧料に、複数の略球状粒子が凝集合一し、表面に複数の凹凸を有する形状の異形複合粉体を含有することにより、該異形複合粉体が、伸び広がりに優れ、且つ、略球状粒子間の隙間に過剰な油剤や肌から分泌される皮脂等を吸着する特性に優れることを見出した。また更に、アクリル−シリコーン系グラフト共重合体を用いることにより、化粧料を加熱し流動化させ容器等に充填する際に、加熱により油分及び粉体の不均一化を生じ難く、成型品表面が斑や痘痕様になる等の品質の劣化を解消することを見出した。そこで、複数の略球状粒子が凝集合一し、表面に複数の凹凸を有する形状の異形複合粉体、シリコーン系界面活性剤、アクリル−シリコーン系グラフト共重合体、固形油、及び水を含有する固形状油中水型乳化化粧料が、上記課題を解決することを見出し、本発明を完成させた。
【0011】
すなわち、本発明は、次に示す成分(a)〜(e);
(a)複数の略球状粒子が凝集合一し、表面に複数の凹凸を有する形状の異形複合粉体
(b)シリコーン系界面活性剤
(c)アクリル−シリコーン系グラフト共重合体
(d)固形油
(e)水
を含有することを特徴とする固形状油中水型乳化化粧料を提供するものである。
【0012】
また、前記成分(a)の異形複合粉体が、ポリアクリル酸アルキル及び/又はポリメタクリル酸アルキルとポリイソプレンを主成分とすることを特徴とする前記固形状油中水型乳化化粧料を提供するものである。
【0013】
そして、前記成分(b)が長鎖炭化水素基含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンであることを特徴とする前記固形状油中水型乳化化粧料を提供するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられる成分(a)の異形複合粉体は、複数の略球状粒子が凝集合一したような、表面に複数の凹凸を有する形状の異形複合粉体(以下、「異形複合粉体」という)である。成分(a)の異形複合粉体における、略球状粒子とは、球状、楕円状等の概ね球に近い形状の粒子であり、その平均粒径は0.1〜10μmが好ましい。また、成分(a)の異形複合粉体は、一粒子中に前記略球状粒子が5〜30個凝集合一しているような形状が好ましい。そして、成分(a)の異形複合粉体は、前記略球状粒子が凝集合一しているような形状なので、略球状粒子間のすきまとして凹部を形成し、略球状粒子自体で凸部を形成することにより、表面に複数の凹凸を有している。このような成分(a)の異形複合粉体は、例えば、図1に表されるような形状の粉体である。
【0015】
成分(a)の異形複合粉体の粒径は、特に限定されないが、1〜20μmが好ましく、更に5〜10μmが好ましい。更に、成分(a)の異形複合粉体のJIS K−5101により求めた、かさ(見かけ比容)は、特に限定されないが、2.5〜4.5mL/gが好ましく、JIS K−5101により求めた、煮アマニ油の吸油量は、特に限定されないが、60〜100mL/100gが好ましい。
【0016】
成分(a)の異形複合粉体は、ポリアクリル酸アルキル及び/又はポリメタクリル酸アルキルとポリイソプレンを主成分するものが好ましい。成分(a)におけるアクリル酸アルキルとしては、特に限定されないが、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等が挙げられる。また、成分(a)におけるメタクリル酸アルキルとしては、特に限定されないが、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル等が挙げられる。また、成分(a)におけるポリアクリル酸アルキル及び/又はポリメタクリル酸アルキルとポリイソプレンの組成比は、特に限定されないが、質量比で90〜98:2〜10が好ましい。
【0017】
このような成分(a)の異形複合粉体は、特開平11−140139号公報等に記載されている方法等により調製することができる。具体的には、ポリアクリル酸アルキル及び/又はポリメタクリル酸アルキルのモノマー、ポリイソプレンのモノマー及び架橋モノマーを水中で、分散剤、安定化剤及び触媒の存在下、重合開始剤を添加して、重合、脱水、乾燥、脱モノマー後、粉砕する方法等が挙げられる。ここで用いられる架橋剤としては、特に限定されないが、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジビニルベンゼン、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート等が挙げられる。
【0018】
このような成分(a)の異形複合粉体は、市販品として、ポリアクリル酸アルキルとポリイソプレンの混合比(質量比)が95/5で、平均粒径8μm、かさ3.5mL/g、吸油量85mL/100gのガンツパ−ルGMI−0804(ガンツ化成社製)を用いることができる。尚、本市販品の形状は、図1に表されるような形状である。
【0019】
本発明の固形状油中水型乳化化粧料において、成分(a)の異形複合粉体は、小皺を隠す効果、経時的に肌から分泌される皮脂等を吸収することにより、化粧効果の持続性を高めるものであり、このためには、表面に複数の凹凸を有する形状であることが必須である。
【0020】
本発明の固形状油中水型乳化化粧料における成分(a)の含有量は、特に限定されないが、0.5〜20質量%(以下、単に「%」と略す)が好ましく、更には1〜10%が好ましい。成分(a)の含有量がこの範囲であると、小皺を隠す効果と化粧持続性に特に優れる固形状油中水型乳化化粧料を得ることができる。
【0021】
本発明に用いられる成分(b)のシリコーン系界面活性剤は、安定な油中水型乳化化粧料を得るために必須の成分であり、親油基としてポリシロキサン鎖や炭化水素基等を有し、親水基としてポリオキシエチレン等のポリオキシアルキレン基等を有するものである。尚、前記親水基の位置は、ペンダント型、ブロック型、末端型等の何れでも良い。このようなシリコーン系界面活性剤は、具体的には、長鎖炭化水素基含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン等が挙げられ、これより一種又は二種以上を用いることができる。また、成分(b)は、乳化安定性の観点より、HLBが6以下であることが好ましい。
【0022】
成分(b)の一種である長鎖炭化水素基含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンは、例えば、次の平均組成式(1)又は(2)で表される化合物等が挙げられる。
【0023】
R1 aR2 bR3 cSiO(4−a−b−c)/2 …(1)
[前記式中、R1;同一又は異なってもよく、炭素数1〜10のアルキル基、水素原子、アリール基、アラルキル基、フッ素置換アルキル基。R2;−CmH2m−O−(C2H4O)d−(C3H6O)e−R4で示される基(式中、m;1〜5の整数、d、eは1以上の整数、且つ、d+e≧1〜200であり、R4;水素原子若しくは炭素数1〜5の一価炭化水素基又は−(CO)−R5で示される有機基、R5;炭素数1〜5の一価炭化水素基)。R3;炭素数10〜30の一価炭化水素基。a、b、cはそれぞれ1.0≦a≦2.5、0.001≦b≦1.5、0.001≦c≦1.5である。]
【0024】
R6 aR7 bR8 cSiO(4−a−b−c)/2 …(2)
[前記式中、R6;同一又は異なってもよく、炭素数1〜10のアルキル基、水素原子、アリール基、アラルキル基、フッ素置換アルキル基。R7;−CmH2m−O−(C2H4O)d−(C3H6O)e−R9で示される基(式中、m;1〜5の整数、d、eは1以上の整数、且つ、d+e≧1〜200であり、R9は水素原子若しくは炭素数1〜5の一価炭化水素基又は−(CO)−R10で示される有機基、R10は炭素数1〜5の一価炭化水素基)。R8;−CnH2n−O−(C2H4O)f−(C3H6O)g−R11(式中、nは1〜5の整数、f、gは0以上の整数、且つ、f+g≧0〜200であり、R11は炭素数10〜30の一価炭化水素基)。a、b、cはそれぞれ1.0≦a≦2.5、0.001≦b≦1.5、0.001≦c≦1.5である。]
【0025】
これら平均組成式で示される長鎖炭化水素基含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンの中でも、セチルジメチコンコポリオール、(PEGメチコン/オレイルPPGメチコン/ジメチコン)コポリマー等が好ましく、これらは、市販品として、ABIL EM−90、ABIL B9806、ABIL WE09(何れも、ゴールドシュミット社製)、シリコンKF−6026(信越化学工業社製)等が挙げられる
【0026】
また、成分(b)の他の一種であるポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンとしては、例えば、下記一般式(3)で表される化合物等が挙げられる。
【0027】
【化1】
【0028】
[式中、R1;水素原子又は炭素数1〜5の一価炭化水素基。R2;−(CH2)l−O−(C2H4O)x−(C3H6O)y−R3。R3;水素原子、低級アルキル基。a,b;0,1,2,3から選ばれる数。但し、a+b=3である。m,n;0又は正の整数。l;正の整数。x;0又は正の整数、y;0又は正の整数で示され、x及びyが同時に0では無い。但し、n+bは1以上の整数。]
【0029】
成分(b)に用いられるポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンは、市販品として、KF6015、KF6016、KF6017、KF6028、X−22−4991(何れも、信越化学工業社製)、NUCシリコンL7002(日本ユニカー社製)、SH−3772C、SH−3775C(何れも、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)等が挙げられる。
【0030】
本発明の固形状油中水型乳化化粧料において、成分(b)のシリコーン系界面活性剤は、成分(d)との相溶性が良好となる前記長鎖炭化水素基含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンが好ましい。
【0031】
本発明の固形状油中水型乳化化粧料における成分(b)の含有量は、0.1〜10%が好ましく、更には0.5〜6%が好ましい。成分(b)をこの範囲で用いると、より乳化安定性に優れる固形状油中水型乳化化粧料を得ることができる。
【0032】
尚、本発明の固形状油中水型乳化化粧料には、乳化助剤として、成分(b)以外の界面活性剤を併用することも可能である。
【0033】
本発明に用いられる成分(c)のアクリル−シリコーン系グラフト共重合体は、成分(a)やその他の粉体の分散性を向上させることができ、容器等への充填成型性をより良好にする成分であり、分子鎖の片末端にラジカル重合性基を有するオルガノポリシロキサン化合物とアクリレート及び/又はメタクリレートを主体とするラジカル重合性モノマーとの共重合体である。このような成分(c)のアクリル−シリコーン系グラフト共重合体は、例えば、特開平2−25411号公報、特開平2−132141号公報等に記載されているものが例示される。
【0034】
成分(c)における分子鎖の片末端にラジカル重合性を有するオルガノポリシロキサン化合物は、例えば下記の一般式(4)で表される化合物が挙げられる。
【化2】
【0035】
また、成分(c)における、アクリレート及び/又はメタクリレートを主体とするラジカル重合性モノマーは、ラジカル重合性不飽和結合を分子中に1個有する化合物を意味し、使用されるアクリレート及び/又はメタクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、フルオロ炭素鎖1〜10のパーフルオロアルキル(メタ)アクリレートを例示することができる。尚、本発明におけるアクリレート及び/又はメタクリレートを主体とするラジカル重合体モノマーにおいて、上記したアクリレート及び/又はメタクリレート以外に必要に応じて種々の重合性モノマー化合物を使用することができる。これらの化合物としては、スチレン、置換スチレン、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、マレイン酸エステル、フマル酸エステル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、エチレン、プロピレン、ブタジエン、アクリロニトリル、フッ化オレフィン、N−ビニルピロリドン等を例示することができる。
【0036】
分子鎖の片末端にラジカル重合性基を有するジメチルポリシロキサン化合物(A)とアクリレート及び/又はメタクリレートを主体とするラジカル重合性モノマー(B)との共重合体は、重合比率((A)/(B)):1/19〜2/1の範囲内で、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル等の通常のラジカル重合開始剤の存在下で行われ、溶液重合法、乳化重合法、懸濁重合法、バルク重合法の何れの方法も適用可能である。
【0037】
このような成分(c)は、市販品として、溶剤に溶解したものとして、KP541(60%イソプロピルアルコール溶液)、KP543(酢酸ブチル溶液)、KP545(30%デカメチルシクロペンタシロキサン溶液)〔共に、信越化学工業社製〕等を用いることができる。
【0038】
本発明の固形状油中水型乳化化粧料における、成分(c)のアクリル−シリコーン系グラフト共重合体の含有量は、特に限定されないが、0.1〜10%が好ましく、更には0.5〜3%が好ましい。成分(c)をこの範囲で用いると、成分(a)やその他の粉体の分散性を向上させることができ、容器等への充填成型性に特に優れる固形状油中水型乳化化粧料を得ることができる。
【0039】
本発明に用いられる(d)の固形油は、外相の油剤を固化することにより固形状を保たせるために必須の成分である。成分(d)の固形油としては、通常化粧品原料として許容される融点40℃以上の油性成分であれば特に限定されず、炭化水素、ロウ、硬化油、高級脂肪酸、高級アルコール等が使用できる。具体的には、例えば固体パラフィンワックス、セレシンワックス、マイクロクリスタリンワックス、エチレンプロピレンコポリマー、ポリエチレンワックス、フィッシャートロプシュワックス、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ミツロウ、モクロウ、ゲイロウ、モンタンワックス、硬化ヒマシ油、ステアリン酸、ミリスチン酸、ベへニン酸、セチルアルコール、ステアリルアルコール、アルキル変性オルガノポリシロキサン等が挙げられ、これらを一種又は二種以上を用いることができる。
【0040】
本発明の固形状油中水型乳化化粧料における成分(d)の含有量は、特に限定されないが、3〜20%が好ましく、更には5〜10%が好ましい。成分(d)をこの範囲で含有すると、塗布時の伸び広がりがより良好で、化粧持続性に特に優れる固形状油中水型乳化化粧料を得ることができる。
【0041】
本発明に用いられる成分(e)の水は、肌に水分を与え、みずみずしい使用感及び清涼感を付与するものである。本発明の固形状油中水型乳化化粧料における成分(e)の含有量は、5〜60%が好ましく、10〜40%がより好ましい。成分(e)をこの範囲で用いると、みずみずしい使用感に優れる固形状油中水型乳化化粧料を得ることができる。
【0042】
本発明の固形状油中水型乳化化粧料には、上記成分に加え、目的に応じて本発明の効果を損なわない量的、質的範囲において、成分び(d)以外の油剤、油ゲル化剤、成分(b)以外の界面活性剤、成分(a)以外の粉体、水性成分、水溶性高分子、紫外線吸収剤、ベントナイト、ヘクトライト、スメクタイト等の水性ゲル化剤、トリメチルシロキシケイ酸等の油溶性被膜形成剤、酸化防止剤、パラオキシ安息香酸誘導体、フェノキシエタノール等の防腐剤、ビタミンA、B6、B12、C、E等のビタミン類、キレート剤、ローズマリーエキス、カミツレエキス、ニンジン抽出物、センブリ抽出物、カテキン、カテキン誘導体、カンゾウ抽出物、ソウハクヒ抽出物、ホップ抽出物、コラーゲン、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸誘導体、トレハロース、アロエエキス等の美容成分、メントール、カンファ、ソルビトール等の清涼剤、香料等の通常化粧料に汎用される成分を含有することができる。
【0043】
本発明に含有可能な成分(d)以外の油剤としては、動物油、植物油、合成油等の起源を問わず、半固形又は液状の油剤であり、炭化水素類、油脂類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類等の油剤が挙げられる。具体的には、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン等の炭化水素類、オリーブ油、ヒマシ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、セチルイソオクタネート、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、グリセリントリイソオクタネート、ジイソステアリン酸ジグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、ホホバ油、ロジン酸ペンタエリスリットエステル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、コレステロール脂肪酸エステル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のエステル類、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール等の高級アルコール類、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン、アミノ変性ポリシロキサン、脂肪酸変性ポリシロキサン、高級アルコール変性ポリシロキサン等のシリコーン類、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン等のフッ素系油類、ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体類等が挙げられ、これらを一種又は二種以上を用いることができる。本発明の固形状水中油型化粧料における成分(d)以外の油剤の含有量は、乳化安定性、使用感の観点より、1〜50%が好ましく、5〜40%がより好ましい。
【0044】
本発明に含有可能な油ゲル化剤としては、通常化粧品原料として許容される油ゲル化剤であれば特に限定されず、例えば、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム等の金属石鹸、ショ糖パルミチン酸エステル、澱粉パルミチン酸エステル、バクモンドウステアリン酸エステル、パルミチン酸デキストリン等の多糖脂肪酸エステル、部分架橋型又は架橋型オルガノポリシロキサン、塩化ジオクタデシルジメチルアンモニウム変性モンモリロナイト、塩化ジヘキサデシルジメチルアンモニウム変性モンモリロナイト等の有機変性粘土鉱物、煙霧状シリカ等が挙げられ、これらを一種又は二種以上を用いることができる。
【0045】
本発明に含有可能な成分(b)以外の界面活性剤は、乳化助剤及び分散剤として作用するものであり、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤等が挙げられ、これらを一種又は二種以上用いることができる。具体的には、陰イオン性界面活性剤として、ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘン酸、イソステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸とナトリウム、カリウム、トリエタノールアミン等のアルカリ物質により形成される脂肪酸石鹸類、アシルグルタミン酸塩類、アルキルリン酸塩、ポリオキシアルキレン付加アルキルリン酸塩等が挙げられる。陽イオン性界面活性剤としては、アルキルアミン塩、アルキル四級アンモニウム塩等が挙げられる。両性界面活性剤としては、N,N−ジメチル−N−アルキル−N−カルボキシルメチルアンモニウムベタイン、N,N−ジアルキルアミノアルキレンカルボン酸、レシチン、リン脂質等が挙げられる。非イオン性界面活性剤としては、グリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、プロピレングリコール脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビトールの脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、グリセリンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ラノリンのアルキレングリコール付加物等が挙げられ、これらを一種又は二種以上を用いることができる。本発明の固形状油中水型乳化化粧料に、これら成分(b)以外の界面活性剤を含有する場合の含有量は、界面活性剤の種類、油剤の量及び質により変動するが、概ね0.01〜20%が好ましい。
【0046】
本発明に含有可能な粉体としては、通常化粧料に使用される、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径等特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、複合粉体類等が挙げられる。具体的には、酸化チタン、コンジョウ、群青、ベンガラ、黄色酸化鉄、黒色酸化鉄、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、マイカ、合成マイカ、合成セリサイト、セリサイト、タルク、カオリン、炭化珪素、硫酸バリウム、ベントナイト、スメクタイト、窒化硼素等の無機粉体類、オキシ塩化ビスマス、雲母チタン、酸化鉄コーティング雲母、酸化鉄雲母チタン、有機顔料処理雲母チタン、アルミニウムパウダー等の光輝性粉体類、ナイロンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、アクリロニトリル−メタクリル酸共重合体パウダー、塩化ビニリデン−メタクリル酸共重合体パウダー、ポリエチレンパウダー、ポリスチレンパウダー、オルガノポリシロキサンエラストマーパウダー、ポリメチルシルセスキオキサンパウダー、ポリテトラフルオロエチレンパウダー、ウールパウダー、シルクパウダー、結晶セルロース、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、N−アシルリジン等の有機粉体類、有機タール系顔料、有機色素のレーキ顔料等の色素粉体類、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体、等が挙げられ、これらを一種又は二種を用いることができる。また、これら粉体は一種又は二種以上を複合化したものを用いても良く、フッ素化合物、シリコーン系油剤、金属石ケン、ロウ、界面活性剤、油脂、炭化水素等を用いて公知の方法により表面処理を施したものであっても良い。
【0047】
本発明に含有可能な水性成分としては、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール等の多価アルコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類、ソルビトール、マルチトール、ショ糖、デンプン糖等の糖類、グアーガム、スクレロチウムガム、ジェランガム、ペクチン、寒天、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、キサンタンガム、ローカストビーンガム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性高分子、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、乳酸ナトリウム等の塩類、アロエベラ、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ等の植物抽出液等が挙げられ、これらを一種又は二種以上を用いることができる。本発明の固形状油中水型乳化化粧料に前記水性成分を含有する場合の含有量は、概ね0.1〜30%が好ましい。
【0048】
本発明に含有可能な紫外線吸収剤としては、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸ナトリウム、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸ナトリウム、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,4,6−トリアニリノ−パラ−(カルボ−2’−エチルヘキシル−1’−オキシ)−1、3、5−トリアジン等のベンゾフェノン系、サリチル酸−2−エチルヘキシル、サリチル酸フェニル、サリチル酸ホモメンチル等のサリチル酸系、パラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸エチル、パラ−アミノ安息香酸グリセリル、パラ−ジメチルアミノ安息香酸アミル、パラ−ジメチルアミノ安息香酸アミル−2−エチルヘキシル、パラジヒドロキシプロピル安息香酸エチル等のPABA系、パラ−メトキシ桂皮酸−2−エチルヘキシル、4−メトキシ桂皮酸−2−エトキシエチル等のシンナメート系、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−tert−4’−メトキシジベンゾイルメタン等のジベンゾイルメタン系、オキシベンゾン系、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリシンプロピオン酸−2−エチルヘキシル等が挙げられ、これらを一種又は二種以上を用いることができる。
【0049】
本発明の固形状油中水型乳化化粧料は、スキンケア化粧料、メーキャップ化粧料、頭髪化粧料の何れの化粧料にも応用可能であるが、本発明の効果が顕著に発揮される化粧料は、ファンデーション、下地料、コントロールカラー、コンシーラー、アイカラー、口紅等のメーキャップ化粧料や日焼け止め化粧料である。また、本発明の固形状油中水型乳化化粧料の形態は、スティック状、ケーキ状、球状、ペンシル状等の何れでも良い。
【0050】
本発明の固形状油中水型化粧料の製造方法は、特に限定されないが、例えば、成分(a)〜(d)を含む油性成分中に、成分(e)を乳化し、油中水型乳化化粧料を調製し、次いでこれを、加熱溶融してコンパクト容器や金皿、スティック容器、中皿等の容器に充填し、冷却固化する方法、充填時に射出成形機等にて圧力を加えて密閉容器に充填する方法等が挙げられる。
【0051】
【実施例】
以下に実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。
【0052】
実施例1〜11及び比較例1〜6:ケーキ状ファンデーション
表1〜3に示す組成のケーキ状ファンデーションを以下に示す製造方法により調製し、「充填成型性」、「塗布時の伸び広がりの良さ」、「小皺隠し効果」、「化粧持続性」の各項目について以下に示す評価方法及び判定基準により評価、判定し、結果を併せて表1〜3に示した。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】
【0056】
(製法)
A:成分7〜11を混合し80℃に加熱し溶解する。
B:Aに成分1〜6、及び成分12〜18を加え、デスパーにて均一に分散する。
C:Bに予め70℃に加熱した成分19〜22の混合物を添加し、乳化する。
D:Cを再び70℃に加熱し、脱泡する。
E:Dを金皿に充填し、室温まで冷却し、ケーキ状ファンデーションを得た。
【0057】
[評価方法]:「充填成型性」
上記実施例及び比較例のケーキ状ファンデーションのケーキ表面を観察し、ファンデーション毎に以下に示す判定基準により判定した。
(判定基準)
ケーキ表面状態 : 判 定
均一で光沢があり綺麗である : ◎
均一で綺麗である : ○
表面に若干色ムラがある : △
表面に色ムラと凹凸がある : ×
【0058】
[評価方法]:「塗布時の伸び広がりの良さ」、「小皺隠し効果」、「化粧持続性」
上記実施例及び比較例のケーキ状ファンデーションを化粧品専門官能検査パネル30人に使用してもらい、各ファンデーション毎に以下に示す評価基準により評点を付し、全パネルの評点の平均点を算出し、以下に示す判定基準により判定した。尚、化粧持続性の評価は、ファンデーションを塗布し、日常生活6時間後に評価した。
(評価基準)
評価結果 : 評 点
非常に良い : 5点
良い : 4点
普通 : 3点
やや悪い : 2点
悪い : 1点
(判定基準)
評点の平均値 : 判 定
4.5点以上 : ◎
3.5点以上〜4.5点未満 : ○
2点以上〜3.5点未満 : △
2点未満 : ×
【0059】
表1〜3の結果から明らかなように、本発明の実施品である実施例1〜11のケーキ状ファンデーションは、「充填成型性」、「塗布時の伸び広がりの良さ」、「小皺隠し効果」、「化粧持続性」の全ての項目について優れた固形状油中水型乳化化粧料であった。一方、成分(a)の異形複合粉体を含有しない比較例1は、「小皺隠し効果」、「化粧持続性」に劣っていた。また、成分(a)の異形複合粉体の代わりに、球状のポリメチルメタクリレートパウダーを含有した比較例2、球状シリコーンパウダーを含有する比較例3は、何れも、「小皺隠し効果」が良好にはならなかった。そして、シリコーン系界面活性剤を用いない比較例4では、乳化が良好でないため、「充填成型性」と「塗布時の伸び広がり」が劣っていた。更に、アクリル−シリコーン系グラフト共重合体を含有しない比較例5では、加熱溶融時に粉体の分散性が悪く、「充填成型性」が劣っていた。そして更に、固形油の代わりに油ゲル化剤を含有する比較例6では、固形に成型できず、各項目に劣っていた。
【0060】
実施例12:ケーキ状ファンデーション
【0061】
(製法)
A:成分3〜6を混合し70℃に加熱し溶解する。
B:Aに成分1〜2、及び成分7〜13を加え、デスパーにて均一に分散する。
C:Bに予め70℃に加熱した成分14〜20の混合物を添加し、乳化する。
D:Cを再び70℃に加熱し、脱泡する。
E:Dを射出成型機により密閉された容器に、圧力をかけて充填成形して、ケーキ状ファンデーションを得た。
実施例12のケーキ状ファンデーションは、「充填成型性」、「塗布時の伸び広がりの良さ」、「小皺隠し効果」、「化粧持続性」の全ての項目について優れた固形状油中水型乳化化粧料であった。
【0062】
実施例13:スティック状頬紅
【0063】
(製法)
A:成分4〜7を混合し70℃に加熱し溶解する。
B:Aに成分1〜3、及び成分8〜12を加え、デスパーにて均一に分散する。
C:Bに予め70℃に加熱した成分13〜14の混合物を添加し、乳化する。
D:Cを再び70℃に加熱し、脱泡する。
E:Dを金皿に充填し、室温まで冷却し、スティック状頬紅を得た。
実施例13のスティック状頬紅は、「充填成型性」、「塗布時の伸び広がりの良さ」、「小皺隠し効果」、「化粧持続性」の全ての項目について優れた固形状油中水型乳化化粧料であった。
【0064】
実施例14:ケーキ状コンシーラー
【0065】
(製法)
A:成分4〜6を混合し70℃に加熱し溶解する。
B:Aに成分1〜3、及び成分7〜11を加え、デスパーにて均一に分散する。
C:Bに予め70℃に加熱した成分12〜15の混合物を添加し、乳化する。
D:Cを再び70℃に加熱し、脱泡する。
E:Dを金皿に充填し、室温まで冷却し、ケーキ状コンシーラーを得た。
実施例14のケーキ状コンシーラーは、「充填成型性」、「塗布時の伸び広がりの良さ」、「小皺隠し効果」、「化粧持続性」の全ての項目について優れた固形状油中水型乳化化粧料であった。
【0066】
【発明の効果】
本発明の固形状油中水型乳化化粧料は、容器等への充填成型性に優れ、塗布時の伸び広がりが良好であり、小皺を隠す効果に優れ、しかも化粧持続性に優れた固形状油中水型乳化化粧料であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられる成分(a)の複数の略球状粒子が凝集合一し、表面に複数の凹凸を有する形状の異形複合粉体の2000倍(×2000)の顕微鏡写真(スケールは10μm)である。
以 上
Claims (3)
- 次に示す成分(a)〜(e);
(a)複数の略球状粒子が凝集合一し、表面に複数の凹凸を有する形状の異形複合粉体
(b)シリコーン系界面活性剤
(c)アクリル−シリコーン系グラフト共重合体
(d)固形油
(e)水
を含有することを特徴とする固形状油中水型乳化化粧料。 - 成分(a)の異形複合粉体が、ポリアクリル酸アルキル及び/又はポリメタクリル酸アルキルとポリイソプレンを主成分とすることを特徴とする請求項1記載の固形状油中水型乳化化粧料。
- 成分(b)が長鎖炭化水素基含有ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンであることを特徴とする請求項1又は2記載の固形状油中水型乳化化粧料。
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