JPH1095031A - 情報カードの成形金型及び成形方法並びに情報カード - Google Patents

情報カードの成形金型及び成形方法並びに情報カード

Info

Publication number
JPH1095031A
JPH1095031A JP8251412A JP25141296A JPH1095031A JP H1095031 A JPH1095031 A JP H1095031A JP 8251412 A JP8251412 A JP 8251412A JP 25141296 A JP25141296 A JP 25141296A JP H1095031 A JPH1095031 A JP H1095031A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
cavity
information card
molding
molded product
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8251412A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsunori Takeda
光徳 竹田
Yasuo Nakajima
靖夫 中島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DAINIPPON POLYMER KK
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
DAINIPPON POLYMER KK
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by DAINIPPON POLYMER KK, Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical DAINIPPON POLYMER KK
Priority to JP8251412A priority Critical patent/JPH1095031A/ja
Publication of JPH1095031A publication Critical patent/JPH1095031A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06KGRAPHICAL DATA READING; PRESENTATION OF DATA; RECORD CARRIERS; HANDLING RECORD CARRIERS
    • G06K19/00Record carriers for use with machines and with at least a part designed to carry digital markings
    • G06K19/06Record carriers for use with machines and with at least a part designed to carry digital markings characterised by the kind of the digital marking, e.g. shape, nature, code
    • G06K19/067Record carriers with conductive marks, printed circuits or semiconductor circuit elements, e.g. credit or identity cards also with resonating or responding marks without active components
    • G06K19/07Record carriers with conductive marks, printed circuits or semiconductor circuit elements, e.g. credit or identity cards also with resonating or responding marks without active components with integrated circuit chips
    • G06K19/077Constructional details, e.g. mounting of circuits in the carrier
    • G06K19/0772Physical layout of the record carrier
    • G06K19/07724Physical layout of the record carrier the record carrier being at least partially made by a molding process
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/26Moulds
    • B29C45/34Moulds having venting means
    • B29C45/345Moulds having venting means using a porous mould wall or a part thereof, e.g. made of sintered metal
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/40Removing or ejecting moulded articles
    • B29C45/43Removing or ejecting moulded articles using fluid under pressure
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29LINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASS B29C, RELATING TO PARTICULAR ARTICLES
    • B29L2017/00Carriers for sound or information
    • B29L2017/006Memory cards, chip cards

Abstract

(57)【要約】 【課題】成形時のキャビティの残留空気を迅速に排気
し、また、成形品の金型への確実な保持と取り出しを可
能とする情報カードの成形金型、成形方法、及びこれか
ら得られる情報カードを提供する。 【手段】成形金型として、溶融樹脂が充填されるキャビ
ティを構成する金型の少なくとも溶融樹脂が最後に充填
される部分を通気性金型で構成する。また、閉じ合わせ
ることによりキャビティを形成する固定型と可動型とを
有し、該固定型及び可動型のいずれか一方又は両方のキ
ャビティの一部又は全部を通気性金型で構成する。通気
性金型を介して、可動型と固定型とを分離させる型開き
のとき、成形品を保持する金型のキャビティ内を減圧
し、保持した成形品をキャビティから取り出すとき、キ
ャビティ内を加圧するようにして成形品を押し出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内部にIC等を組
み込む情報カード基材を射出成形により製造する成形金
型、情報カードの成形方法及び情報カードに関する。
【0002】
【従来の技術】現在、カード基材にICモジュール、あ
るいは光記録シート、磁気表示ラベル等を組み込んだ情
報カードが注目されている。この情報カードは、一般に
プラスティック製のカード基材に埋設凹部が設けられ、
この埋設凹部にICモジュール等が埋設されている。
【0003】ICカードのカード基材の一例を図9に示
す。このカード基材120aは、例えばABS樹脂や、
ABS樹脂にポリブチレンテレフタレート(PBT)や
ポリカーボネート等を加えたものに酸化チタンなどの顔
料を配合した樹脂で構成され、厚さの規格は、例えば
0.76mm±0.08mmである。ICモジュールを
埋設する埋設凹部121aの深さは、例えば0.6mm
であり、埋設凹部121aにおけるカード基材120a
の厚さは約0.2mmである。また、埋設凹部121a
の周りを基材表面からの深さが約0.45mmの緩衝溝
122が囲っており、ICモジュールにかかる応力を緩
和するようになっている。
【0004】一方、光記録シートや磁気表示ラベルを組
み込む情報カードのカード基材の一例を図10に示す。
このカード基材120bには比較的面積の大きな埋設凹
部121bが設けられ、磁気表示ラベル等をこの埋設凹
部121bに組み込む。そのため、このカード基材12
0bの埋設凹部121bにおけるカード基材121の厚
さも周りの基材に比べると薄くなっている。また、この
カード基材120bには、後に例えば磁気記録層123
を設け、情報収納部として構成するようになっている。
【0005】このようなカード基材120a、120b
を射出成形法により成形する場合、溶融樹脂が充填され
るキャビティ内に残留する空気を迅速に排気して、溶融
樹脂を高速、かつスムーズに充填して精度よく成形する
ことが肝要である。そのため、成形品(カード基材)の
肉厚が比較的一様である場合、溶融樹脂が最後に充填す
るゲートから最も遠い流動末端のキャビティを構成する
金型部分にエアベントを設けている。また、上記カード
基材120a、120bのように、キャビティ内に金型
凸部が突出して成形品の一部に薄肉部があるカード基材
を成形する場合、図11に示すように、金型102、1
03により形成されるキャビティ104内にカード基材
の埋設凹部に対応する金型凸部105が突出している成
形金型を用い、金型凸部105の一部又は全部を入れ子
型106や割型とすることにより、ゲート107から圧
入された溶融樹脂が最後に充填する金型凸部105の部
分に、金型と入れ子型の隙間や割り型間の隙間で構成さ
れるエアベントを設けることが行われている。
【0006】一方、溶融樹脂のキャビティ内への入り口
であるゲートは最終的に成形品から切除されるが、通
常、製品に付随するゲートやランナー、スプルーの一部
で成形品を金型面に保持し、エジェクターピンでランナ
ーやゲートなどを突き出すことによって成形品を金型か
ら排出し、成形品を金型から取り出した後、ゲートを切
除している。このように、成形品を取り出した後に、ゲ
ートの切除を行う場合、生産効率が悪いという問題があ
る。そのため、情報カードの成形金型内で、ゲートをカ
ットできるゲート分離機構を内蔵する金型が開発されて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、金型の
流動末端にエアベントを設けた場合、エアベントが金型
間の隙間で構成されるため、排気能力が不十分であり、
高速で射出すると、残留ガスの断熱圧縮により生ずるガ
ス焼け等の成形不良が発生しやすいという問題がある。
また、金型凸部を入れ子型や割型とすると、成形品の凹
部に金型間の隙間に起因する線状のバリが生じ、このバ
リが成形品の凹部内に突出するので、寸法精度がよくな
いという問題がある。
【0008】一方、ゲート分離機構を内蔵する金型から
ゲートカットした成形品たる情報カード基材を取り出す
場合、ゲートが既に分離されているため、薄い板状の成
形品を金型面のキャビティに保持する支えがほとんどな
く、成形品が金型から落下してしまい、成形品を傷つけ
てしまうという問題がある。
【0009】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、第1の目的は、成形時のキャビティの残留空気を迅
速に排気できると共に、割型や入れ子型に起因するバリ
の発生を可及的に防止できる情報カードの成形金型を提
供することにある。第2の目的は、成形品の取り出し時
に、成形品の金型への確実な保持と取り出しを可能とす
る情報カードの成形金型を提供することにある。
【0010】第3の目的は、成形品の取り出し時に、成
形品の金型への確実な保持と取り出しを可能とする情報
カードの成形方法を提供することにある。第4の目的
は、上記金型を用いて高品質な成形品である情報カード
を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1の目的を
達成するため、第1の発明として、溶融樹脂が充填され
るキャビティを構成する金型の少なくとも溶融樹脂が最
後に充填される部分を通気性金型で構成したことを特徴
とする情報カードの成形金型を提供する。
【0012】本発明は、第2の目的を達成するため、第
2の発明として、閉じ合わせることによりキャビティを
形成する固定型と可動型とを有し、該固定型及び可動型
のいずれか一方又は両方のキャビティの一部又は全部を
通気性金型で構成し、該通気性金型を介してキャビティ
内を加圧及び減圧可能に構成していることを特徴とする
情報カードの成形金型を提供する。
【0013】本発明は、第3の目的を達成するため、第
3の発明として、閉じ合わせることによりキャビティを
形成する固定型と可動型とを有する成形金型を用い、可
動型又は固定型のキャビティの一部又は全部を構成する
通気性金型を介して、可動型と固定型とを分離させる型
開きのとき、成形品を保持する金型のキャビティ内を減
圧し、保持した成形品をキャビティから取り出すとき、
キャビティ内を加圧することを特徴とする情報カードの
成形方法を提供する。
【0014】本発明は、第4の目的を達成するため、第
4の発明として、上記情報カードの成形金型により成形
された情報カードを提供する。第1の発明の情報カード
の成形金型は、溶融樹脂が充填されるキャビティを構成
する金型の少なくとも溶融樹脂が最後に充填される部分
を通気性金型で構成したことにより、該通気性金型は、
金型面自体が空気を通し、金型の隙間で構成されるエア
ベントよりも空気をキャビティ外に逃がす能力ははるか
に高いので、キャビティ内に残留する空気を迅速に排気
でき、ガス焼け等の不良が生じずに樹脂を高速かつスム
ーズに充填することができる。
【0015】また、カード基材に凹部を形成するための
金型凸部を設け、キャビティ内に金型凸部が突出してい
る情報カードの成形金型では、最後に溶融樹脂が充填す
るのは、金型凸部であり、この金型凸部を通気性金型で
構成すれば、金型凸部に空気が残留せず、製品の薄肉部
における樹脂をスムーズに充填することができる。更
に、割り型のように金型に隙間を設けないので、バリが
生じず、金型凸部により形成される薄肉部を精度よく成
形することができる。
【0016】第2の発明の情報カードの成形金型は、閉
じ合わせることによりキャビティを形成する固定型と可
動型とを有し、可動型又は固定型のキャビティの一部又
は全部を構成する通気性金型を介してキャビティ内を加
圧及び減圧可能に構成しているので、固定型と可動型と
を分離させる型開きの時は、成形品を保持する金型のキ
ャビティ内を減圧して、成形品を金型に吸着、保持する
ことができる。また、成形品を金型から取り出すとき
は、キャビティ内を加圧して、成形品を金型から空気圧
等で押し出して成形品を排出することができる。そのた
め、金型内部にゲート分離機構を有する金型に有効に適
用することができる。この場合、成形時にキャビティ内
を減圧することも可能であり、これにより、樹脂のスム
ーズな充填が可能となる。
【0017】第3の発明の情報カードの成形方法は、第
2の発明の金型を用いて、同発明の説明のように、成形
品の吸脱着を通気性金型を介する減圧と加圧とで行うこ
とにより、成形品の保持と押し出しを行うことができ
る。そのため、成形品の予期しない脱落を防止して、成
形品の傷の発生を防止することができる。この場合、成
形品が分離される金型も、同様に通気性金型を用いてキ
ャビティ内を加圧減圧可能に構成すれば、型開き時に加
圧することにより、成形品を分離すべき金型から押し出
してスムーズに成形品を保持すべき金型側に確実に吸着
保持させることができる。
【0018】第4の発明の情報カードは、上記のような
情報カードの成形金型により成形されているから、ガス
焼け等の成形不良や金型の隙間で構成されるエアベント
に起因するバリの発生のなく、品質が良好である。ま
た、金型内でゲートが分離された場合でも、真空吸引に
より金型に吸着保持され、金型からの脱落による傷が生
じないので、この点でも高品質である。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら具体的に説明するが、本発明
は、下記の形態に限定されるものではない。 [第1実施形態]図1は、第1発明の情報カードの成形
金型の一形態を示すもので、(a)は断面図、(b)は
可動型の平面図である。この成形金型1aは、肉厚が比
較的一様な情報カード基材を成形するもので、互いに閉
じ合わさることによりキャビティ2aを形成する固定型
10と可動型20で構成されている。固定型10は、例
えば図示しない射出成形機の固定側型板に取り付けら
れ、可動型20は、射出成形機の可動側型板に取り付け
られ、可動側型板を前進、後退させることにより、これ
らの固定型10と可動型20とを型締め、型開きできる
ようになっている。図面に示す断面図は、例えば情報カ
ードの長手方向に沿った断面であり、キャビティ内2a
へ溶融樹脂を導入するゲート3aは図面左側に設けられ
ている。このゲート3aはフィルムゲートが採用され、
広い注入口によるキャビティへの溶融樹脂のスムーズな
流れと樹脂の固化後の応力の緩和が図られている。この
図では金型は1個しか示していないが、多数個取りなど
では、図面左側に対照的に同様の金型を配置し、共通す
るランナーで同じようにゲートから金型内に溶融樹脂を
射出することができる構造とすることができる。
【0020】また、ゲートが設けられているキャビティ
の端面と対向する端面を構成する可動型20の中央部
は、通気性金型からなる入れ子型30で構成され、この
入れ子型30は、可動型20の外面に達し、キャビティ
2aと金型外部とを連通させている。
【0021】通気性金型30は、例えば粉末金属を焼結
して全体に微細な連通孔が形成されており、空気やガス
を金型全面から排気することができる構造のものが挙げ
られ、具体的には新東工業株式会社の商品名ポーセラミ
ックスIIを例示することができる。ポーセラミックス
IIには種種のグレードがあるが、平均空孔径が7μ
m、3μm、空孔率が約25%のものを好ましく用いる
ことができる。
【0022】次に、このような成形金型1aを用いて情
報カードの基材を成形する工程について説明する。ま
ず、可動型20を前進させて可動型20と固定型10と
を閉じ合わせ、キャビティ2a、ゲート3a、ランナー
(図示せず)を形成する。そして、図示しない射出成形
機で溶融された樹脂は、図示しないノズルからランナ
ー、ゲート3aを介してキャビティ2a内へ射出され
る。この場合、例えばABS樹脂を用い、樹脂温度22
0℃、金型温度50℃の条件で成形操作を行うことがで
きる。キャビティ2a内に圧入された溶融樹脂は、キャ
ビティ2aの図面左側から右側へと流れ、最後にゲート
が設けられているキャビティ端面20aの対向端面20
bに達し、キャビティ2a内を充填する。そのため、キ
ャビティ2a内に最後まで空気が残留する箇所は、該ゲ
ート3aの対向端面20b近傍である。本実施形態の情
報カードの成形金型1aは、対向端面20bの中央部が
通気性金型からなる入れ子型30で構成されているの
で、溶融樹脂に押し出されたキャビティ2a内の残留空
気は、キャビティ2a内に残留することなく通気性金型
30内を通過して成形金型1a外に速やかに排気され、
ガス焼け、ショートショット等の不良が発生することを
防止できる。
【0023】得られた成形品は、例えば所定のカードの
形状に打ち抜き加工し、あるいはゲートを切断加工して
情報カード基材を得ることができる。図1の情報カード
の成形金型では、キャビティの一端面20bの中央部を
通気性金型30で構成しているが、例えば該一端面20
b全部を入れ子型として通気性金型30で構成しても良
く、また、通気性金型30を外部の真空ポンプなどの減
圧装置と接続させ、減圧装置により、通気性金型を介し
てキャビティ内を減圧するようにしてもよい。樹脂を充
填中に通気性金型を介して外部の減圧装置でキャビティ
内部を減圧することにより、キャビティ内の空気の排気
が促進され、ガス焼け、ショートショットといった残留
ガスに起因する成形不良をより確実に防止することがで
きる。
【0024】上記形態では、ゲートはフィルムゲートと
したが、その他のゲート構造でも良く、例えばホットラ
ンナーでも良い。 [第2実施形態]図2に第1発明と第2発明とを兼備す
る第2実施形態の情報カードの成形金型1bの断面構造
を示す。この成形金型1bは、図9に示したようなIC
モジュールを埋設する凹部を有する情報カード基材を成
形する金型である。固定型11と可動型21とが組み合
わされてキャビティ2bを形成する。可動型21は、固
定型11との合わせ面を有し、可動型の外側を構成する
枠型21aと、枠型21aに囲まれている内型21bと
を有し、これらの枠型21aと内型21bとで可動型の
キャビティ2bを構成している。内型21bには情報カ
ードを埋設する凹部に対応する金型凸部4がキャビティ
内2bに突出して設けられており、この金型凸部4は入
れ子型31となっている。そして、この入れ子型31は
通気性金型で構成され、内部は中空になっており、金型
外部の真空ポンプ等の減圧装置41及びコンプレッサー
等の加圧装置42と開閉弁B1、B2を介して連結され
ている。ゲート3bは、金型凸部4から遠い側のキャビ
ティ2b端面に形成されている。なお、ゲートの位置は
これに限定されるものではない。このゲート3bは、第
1実施形態と同様のフィルムゲートとすることができ
る。一方、固定型11には、特別な機構は設けていな
い。
【0025】このような情報カードの成形金型1bを用
いて情報カード基材の成形を行う工程を説明する。ま
ず、可動型21を前進させて金型を型締めし、固定型1
1と可動型21とを合わせてキャビティ2bを形成す
る。このとき、減圧装置41と加圧装置42は、共に運
転しておき、開閉弁B1、B2は両方閉じておく。次
に、開閉弁B1を開けて、減圧装置41により入れ子型
31を介してキャビティ2b内を減圧(真空引き)す
る。キャビティ2bを減圧した状態で、ゲート3bから
溶融樹脂をキャビティ内2bに射出する。キャビティ2
b内は溶融樹脂で充填されるが、金型凸部4が樹脂の流
れの抵抗になるため、溶融樹脂が金型凸部4を囲み、最
後に溶融樹脂が充填されるのは、金型凸部4と固定型1
1との薄い間隙の部分である。金型凸部4が通気性金型
で構成され、減圧装置41で外部から吸引されてキャビ
ティ内2bの空気が外部に速やかに排気されるため、溶
融樹脂は、金型凸部4と固定型11との薄い間隙にスム
ーズに充填される。そのため、ショートショット、ガス
焼け等の残留空気に起因する不良は生じ難く、高速射出
が可能となり、生産効率が向上する。また、入れ子型3
1全体が通気性金型で構成されているので、金型凸部4
に対応する情報カード基材の凹部には、金型凸部4を割
り型としたときのような金型の隙間がないため、割り線
と呼ばれるバリが生じることが無く、精度よく成形品を
成形することができる。
【0026】キャビティ2b内に充填された溶融樹脂が
冷却して固化した後、成形品を取り出す工程に入る。ま
ず、可動型21を後退させて型開きを行う。そのとき、
金型凸部4を介するキャビティ2b内の減圧動作を継続
させる。これにより、成形品は、可動型21のキャビテ
ィ面に吸着保持され、金型から落下することがない。そ
して、図示しない成形品取り出し機が成形品をつかむ動
作をするとき、開閉弁B1を閉じて開閉弁B2を開け、
加圧装置42からの圧空吹きを入れ子型31を介してキ
ャビティ2b内に送り、成形品に可動型側から圧力を加
える。これにより、可動型21内から成形品を圧空によ
り押し出し、突き出しピンを使用せずに成形品を金型か
ら押し出すことが可能となる。
【0027】その後は、再び型締めに入り、上記の工程
を繰り返す。かかる成形金型により製造された成形品
は、ゲート処理又は打ち抜き加工で情報カード基材を製
造することができる。このように、本実施形態の情報カ
ードの成形金型は、樹脂の充填の際には、樹脂が最後に
充填される部分での空気を速やかに排気することができ
るので、薄肉部の成形不良が生じ難く、成形品を取り出
す際には、成形品の保持、脱着が確実にできる。
【0028】本実施形態では、ゲート分離機構を金型内
に内蔵させ、ゲートを切除した成形品を上記の如く可動
型に吸着保持させることができる。また、開閉弁は、電
磁弁を用い、シーケンス制御などで電磁弁の制御を自動
で行えることは勿論であり、以降の形態においても同様
である。この場合、入れ子型(通気性金型)に、射出成
形機に装備された圧空吹き回路(エアーエジェクター)
と真空ポンプによる減圧回路とを切り替えることができ
るように接続することもできる。本実施形態では、図9
に示した情報カード基材を成形する場合を示したが、図
10に示したような比較的広い埋設凹部を有する情報カ
ード基材の成形金型に対しても、そのような金型凸部を
通気性金型からなる入れ子型とすることにより、同様に
適用できることは勿論である。 [第3実施形態]図3に第1発明と第2発明とを兼備す
る第3実施形態の情報カードの成形金型1cの概略構成
図を示す。この成形金型1cは、図9に示したようなI
Cモジュールを埋設する埋設凹部を有する情報カード基
材を成形する金型で、固定型12と可動型22で構成さ
れ、固定型12と可動型22を閉じ合わせることによ
り、情報カード基材を形成するためのキャビティ2cが
形成される。固定型12は、可動型22との合わせ面を
有し、固定型12の外側を構成する枠金型12aと、キ
ャビティ2cを構成する通気性金型12bと、通気性金
型12bの後側に位置する後部金型12cとを有し、通
気性金型12bには、後部金型12cを貫通する通気孔
12dが接続され、この通気孔は外部の加圧装置42と
開閉弁B3、開閉弁B1を介して接続され、また、減圧
装置41とも開閉弁B3、開閉弁B5、開閉弁B2を介
して接続されている。
【0029】一方、可動型22は、固定型12との合わ
せ面を有する枠金型22aと、枠金型22aの内部側に
配置され、キャビティの図面上、下面を構成する内金型
22bと、内金型を貫通し、情報カードの埋設凹部に対
応してキャビティ内に突出して設けられている金型凸部
4を構成する入れ子型31とを有する。そして、この入
れ子型31全体は、中空の通気性金型で構成され、外部
の減圧装置41と開閉弁B4、開閉弁B2を介して接続
され、また、加圧装置42とも開閉弁B4、開閉弁B
5、開閉弁B1を介して接続されている。キャビティ2
cへの溶融樹脂の入り口であるゲート3cは、金型凸部
4から遠いキャビティ端面(図面左側)に設けられてい
る。
【0030】次に、このような成形金型1cを用いて情
報カードの基材を成形する工程を説明する。まず、図3
に示すように、可動型22を前進させて可動型22と固
定型12とを合わせ、これらの可動型22と固定型12
とでキャビティ2cを形成する。このとき、減圧装置4
1と加圧装置42とを運転させておき、各開閉弁は閉じ
ておく。型締めと同時に開閉弁B4と開閉弁B2を開
け、金型凸部4を構成する入れ子型(通気性金型)31
を介して減圧装置42によりキャビティ2c内の空気を
外部に排気する。
【0031】次に、射出装置によりゲート3cからキャ
ビティ2c内へ溶融樹脂を射出する。この溶融樹脂の充
填の際に、金型凸部4が通気性金型で構成され、減圧装
置41で外部から吸引されてキャビティ内2bの空気が
外部に速やかに排気されるため、溶融樹脂は、金型凸部
4と固定型12との狭い隙間にスムーズに充填される。
そのため、ショートショット、ガス焼け等の残留空気に
起因する不良は生じ難く、高速射出が可能となり、生産
効率が向上する。また、入れ子型31全体が通気性金型
で構成されているので、金型凸部4に対応する情報カー
ド基材の凹部には、金型凸部を割り型としたときのよう
な金型の隙間がないため、バリが生じることが無く、精
度よく成形品を成形することができる。
【0032】キャビティ内に圧入した溶融樹脂を冷却し
て固化し、成形品(情報カード基材)を得た後、可動型
22を後退させて、成形品の取り出し工程に入る。型開
きの際、図4に示すように、開閉弁B5を閉じた状態
で、開閉弁B1、B3を開けて固定型12の通気性金型
12bに加圧装置42から圧縮空気を送る。一方、減圧
装置41により、通気性金型31を介してキャビティ2
c内を減圧する操作を続ける。これにより、成形品10
0は固定型12から圧縮空気により押し出され、一方、
可動型22ではキャビティ2c内が減圧吸引されるた
め、成形品100は可動型22に吸着保持される。この
ように、本実施形態では、型開きの際に成形品100は
確実に可動型に保持されるようになっている。これは、
図示しないが、ゲート分離機構を内蔵する金型に対して
有効で、ゲート分離により、成形品100を可動型22
に保持するのは、キャビティ2cに対する成形品100
の填め合わせだけになるので、成形品100を可動型に
保持する力が弱くなり、成形品が可動型から落下する可
能性が高くなる。本実施形態の成形金型1cでは、成形
品100を可動型22に吸着させることにより、成形品
100を可動型22に確実に保持できる。
【0033】次に、成形品100を可動型22から取り
出す工程に入る。図5に示すように、所定の位置まで可
動型22が後退した後、射出成形機に付随するロボット
を用いて、吸盤などの成形品保持機構を備えた取り出し
機50を成形品に対向させるような位置に移動させ、吸
盤51を成形品100に押しつけて成形品100を取り
出し機50に吸着させるようにする。その直後に、開閉
弁B2、開閉弁B3を閉じると共に、開閉弁B1、開閉
弁B5を開け、加圧装置41からの圧縮空気を通気性金
型31を通してキャビティ2cに送り、可動型22のキ
ャビティ側から成形品100に対して押圧力を加え、可
動型22から成形品100を脱離させ、図5に示すよう
に、取り出し機50に成形品100を吸着保持させる。
次に、取り出し機50を動かして成形金型1cの間から
抜き出し、ここから次の成形サイクルに移り、可動型2
2を前進させて型締めを行う。
【0034】このような第3実施形態の情報カードの成
形金型1cによれば、溶融樹脂をキャビティ内に充填す
るときは、キャビティ2c内の空気の残留を無くして、
残留空気に起因する成形不良を防止することができる。
また、金型を開くときは、成形品100を確実に可動型
22に吸着保持でき、更に、成形品100を金型22か
ら脱離するときは、スムーズに成形品100を可動型2
2から押し出すことができる。
【0035】本実施形態では、固定型と可動型の圧空を
共通としているが、別個とし、例えば固定型には、圧空
を送るだけでよいので、射出成形機に装備された圧空吹
き回路(キャビティベンチレーター)を接続し、可動型
には、射出成形機に装備された圧空吹き回路(エアーエ
ジェクター)と真空ポンプによる減圧回路とを切り替え
ることができるように接続することもできる。 [第4実施形態]図6に第1発明と第2発明とを兼備す
る第4実施形態の情報カードの成形金型1dの断面図を
示す。この成形金型1dは、成形品の肉厚が比較的一様
な情報カード基材を成形するもので、互いに閉じ合わさ
ることによりキャビティ2dを形成する固定型13と可
動型23で構成され、キャビティ2dの固定型13と可
動型23側の両方のほぼ全面が通気性金型で構成されて
いる例である。
【0036】固定型13は、可動型23との合わせ面を
有し、固定型13の外側を構成する枠金型13aと、キ
ャビティ2dを構成する通気性金型13bと、通気性金
型の後側に位置する後部金型13cとを有し、通気性金
型13bには、後部金型13cを貫通する通気孔13d
が接続され、この通気孔13dは図3に示したような外
部の図示しない減圧装置及び加圧装置と接続され、開閉
弁を操作することにより、通気性金型13bを介してキ
ャビティ2d内が加圧可能に構成されている。
【0037】一方、可動型23は、固定型13とほぼ同
様の構成であり、固定型との合わせ面を有し、可動型2
3の外側を構成する枠金型23aと、キャビティ2dを
構成する通気性金型23bと、通気性金型23bの後ろ
側に位置する後部金型23cとを有し、通気性金型23
bには、後部金型23cを貫通する通気孔23dが接続
され、この通気孔23dは図3に示したような外部の図
示しない減圧装置及び加圧装置と接続され、開閉弁を操
作することにより、通気性金型23bを介してキャビテ
ィ2d内を減圧及び加圧可能に構成されている。
【0038】このような情報カードの成形金型1dを用
いて情報カード基材の成形を行う工程は、上記第3実施
形態と同様であり、溶融樹脂をキャビティ2d内に圧入
するときは、可動型23の通気性金型23bを介してキ
ャビティ2d内を減圧し、残留空気を速やかに排出して
溶融樹脂の充填をスムーズにし、高速でかつ成形不良の
ない成形品を成形することができる。また、型開きのと
きは、固定型13の通気性金型13bを介してキャビテ
ィ2d内を圧縮空気により加圧して成形品を固定型13
から押しだす一方、可動型23の通気性金型23bを通
してキャビティ2dを減圧し、成形品を可動型23に吸
着保持させる。そして、成形品を可動型23から取り出
すときは、可動型23の通気性金型23bを通して圧縮
空気をキャビティ2dに送り、成形品を圧力空気で押し
出して、取り出し機の方に成形品を移動させる操作で取
り出し操作を行うことができる。
【0039】本実施形態も、ゲート分離機構を金型内に
内蔵させ、ゲートを切除した成形品を上記の如く可動型
に吸着保持させることができる。また、この実施形態で
は、金型凸部を設けない成形金型を示しているが、金型
凸部を設け、この金型凸部を通気性金型からなる入れ子
型として、可動型と同様に減圧装置、加圧装置に連結す
ることも勿論可能である。また、成型品を固定型に吸着
保持させるように、減圧装置、加圧装置を構成してもよ
いことは勿論である。 [第5実施形態]図7、図8に、第1発明と第2発明と
を兼備し、更にゲート分離機構を内蔵する第5実施形態
の情報カードの成形金型を示した。図7(A)は断面
図、図7(B)は成形品(情報カード基材)とゲートを
示す平面図である。この成形金型1eは、成形品の肉厚
が比較的一様な情報カード基材を図面上2個同時に成形
する2個取りである。このような成形金型では、成形品
たる情報カード基材は、カードの外径寸法そのままに直
接成形される。この成形金型1eは、固定型14と可動
型24の両方のキャビティ2eが、第4実施形態のよう
に、それぞれ通気性金型14b、24bで構成され、そ
れぞれの通気性金型には、通気孔が設けられ、それぞれ
図示しない外部の減圧装置と加圧装置に連結されてい
る。また、溶融樹脂は、射出成形機のノズルからこれと
当接する注入口5dを通り、ゲート3dを通ってキャビ
ティ2e内に充填される。
【0040】ゲート分離機構60は、ゲート3dが設け
られているキャビティ2eの端面24aとゲート3dと
を閉塞、開口する如くゲート3dに対して垂直方向に前
進後退可能に設けられているゲートシャッター61と、
そのゲートシャッター61を駆動する油圧シリンダー6
2で構成されている。
【0041】このような情報カードの成形金型1eを用
いて情報カード基材の成形を行う工程を説明する。溶融
樹脂をキャビティ2e内に射出入するときは、まず、可
動型24を前進させて可動型24と固定型14とを閉じ
合わせてキャビティ2eを形成する。このとき、ゲート
シャッター61は、後退させて、ゲート3dとキャビテ
ィ2eを連通させておく。次に、可動型24の通気性金
型24bを介してキャビティ2e内を減圧し、残留空気
を速やかに排出し、キャビティ2e内を減圧する。そし
て、図示しない射出装置から溶融樹脂を注入口5d、ゲ
ート3dを介してキャビティ2e内に充填する。この場
合、キャビティ2e内の残留空気は通気性金型24bを
通して排気されるので、溶融樹脂の充填をスムーズに
し、高速でかつ成形不良のない成形品を成形することが
できる。この場合、固定型の通気性金型14bを介して
キャビティ2e内を減圧するようにしてもよい。
【0042】溶融樹脂が冷却して固化した後、あるいは
固化する前に、油圧シリンダー62を作動させてゲート
シャッター61を前進させ、図8に示すように、キャビ
ティ2e内とゲート3dとを分離して、ゲート切除操作
を行う。また、型開きのときは、固定型14の通気性金
型14bを介してキャビティ2e内を圧縮空気により加
圧して成形品を固定型14から押しだす一方、可動型2
4の通気性金型24bを通してキャビティ2eを減圧
し、成形品110を可動型24に吸着保持させる。そし
て、成形品110を可動型24から取り出すときは、可
動型24の通気性金型24bを通して圧縮空気をキャビ
ティ2eに送り、成形品110を圧力空気で押し出し
て、取り出し機の方に成形品を移動させる操作で成形品
の取り出し操作を行うことができる。
【0043】第5実施形態の情報カードの成形金型1e
は、第4実施形態の成形金型1dに、ゲート分離機構6
0を付加したもので、金型内でゲート111を分離さ
せ、後加工でゲートを切除する必要をなくし、ゲートを
切除した跡が目立たない外観に優れたカード基材を生産
効率よく成形することができる。この場合、成形品11
0を金型から取り出す前に、ゲート111を成形品から
分離しているため、ゲートを成形品の保持に利用するこ
とはできず、成形品110が金型から落下するおそれが
ある。しかし、本実施形態では、キャビティ2eを構成
する可動型24の通気性金型24bを介して成形品11
0を吸着保持できるので、成形品110を落下させずに
確実に金型から取り出すことができる。
【0044】この実施形態では、金型凸部を設けない成
形金型を示しているが、金型凸部を設け、この金型凸部
を通気性金型からなる入れ子型として、可動型と同様に
減圧装置、加圧装置に連結することも勿論可能である。
上記のような成形金型を用いて成形した情報カード基材
は、キャビティ内に残留する空気に起因するガス焼けや
ショートショットなどの成形不良が無く、高品質であ
る。また、上記のようにキャビティの一部又は全部が通
気性金型で構成されて金型を用いて成形された成形品の
表面には、その通気性金型の表面の微細形状が転写され
ている。即ち、通気性金型は、一般に金属粉末を焼結し
たものであり、金型とする際に表面が研磨されている。
表面が平坦化された粉末金属焼結体の粒間の隙間に樹脂
が充填されるため、例えば0.8μm程度の表面粗さを
有する。この粗さは、サンドブラストで処理された表面
が7μm程度の表面粗さと比較して非常に小さい。この
ような通気性金型の微細な表面粗さが転写された成形品
は、表面の凹凸により、印刷適正が良好で、印刷強度が
鏡面よりも良好であり、情報カードとして適している。
従って、特に、印刷性を考慮して通気性金型の使用箇所
を選定することもできる。
【0045】上記形態では、いずれも可動型に成形品を
保持させるようにしているが、固定型に成形品を保持さ
せても良い。また、溶融樹脂をキャビティ内に圧入する
ときに、固定側では、キャビティ内を減圧していない
が、固定側からもキャビティ内を減圧してもよいことは
勿論である。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で
種種変更することができる。
【0046】
【発明の効果】本発明の第1の発明の情報カード成形金
型は、キャビティ内に残留する空気を速やかに排気し
て、成形不良を防止することができると共に、割型や入
れ子型に起因するバリの発生が無く、精度良く成形でき
る。
【0047】第2の発明の情報カードの成形金型は、成
形品を金型から取り出す際に、成形品を確実に金型に吸
着保持することできる。第3の発明の情報カードの成形
方法によれば、成形品を金型から取り出す際に、成形品
を確実に金型に吸着保持させることができる。
【0048】第4の発明の情報カードは、上記第1の発
明の成形金型又は第2の発明の成形金型を用いて成形さ
れているため、キャビティ内の残留空気に起因する成形
不良がない。又は、金型から取り出す際の金型からの落
下がないことから、落下に伴う不良も生じ難い。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の情報カードの成形金型を示すも
ので、(a)は断面図、(b)は可動型の平面図であ
る。
【図2】第2実施形態の情報カードの成形金型を示す断
面図である。
【図3】第3実施形態の情報カードの成形金型を示す断
面図である。
【図4】第3実施形態の情報カードの成形金型を開いた
ときを示す断面図である。
【図5】第3実施形態の情報カードの成形金型から成形
品を取り出すときの状態を示す断面図である。
【図6】第4実施形態の情報カードの成形金型を示す断
面図である。
【図7】第5実施形態の情報カードの成形金型を示すも
ので、(A)は断面図、(B)は平面図である。
【図8】第5実施形態の情報カードの成形金型におい
て、ゲート分離機構を作動させた状態を示す断面図であ
る。
【図9】埋設凹部を有する情報カード基材の一例を示す
もので、(a)は平面図、(b)は断面図である。
【図10】埋設凹部を有する他の情報カード基材の一例
を示すもので、(a)は平面図、(b)は断面図であ
る。
【図11】埋設凹部を有する情報カードの従来の成形金
型を示す断面図である。
【符号の説明】
1a〜1e…情報カードの成形金型、2a〜2e…キャ
ビティ、10〜14…固定型、20〜24…可動型、4
…金型凸部、30…入れ子型(通気性金型)、12b〜
14b…通気性金型、23b,24b…通気性金型、3
1…入れ子型(通気性金型)、41…減圧装置、42…
加圧装置、50…取り出し機、51…吸盤、60…ゲー
ト分離機構、61…ゲートシャッター、62…油圧シリ
ンダー、100,110…成形品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B42D 15/10 501 B42D 15/10 501K // B29L 31:00

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶融樹脂が充填されるキャビティを構成す
    る金型の少なくとも溶融樹脂が最後に充填される部分を
    通気性金型で構成したことを特徴とする情報カードの成
    形金型。
  2. 【請求項2】溶融樹脂が充填されるキャビティ内に突出
    している金型凸部の一部又は全部を通気性金型で構成し
    たことを特徴とする情報カードの成形金型。
  3. 【請求項3】上記通気性金型を減圧装置に連通させ、該
    通気性金型を介してキャビティ内を減圧可能に構成した
    請求項1又は2記載の情報カードの成形金型。
  4. 【請求項4】閉じ合わせることによりキャビティを形成
    する固定型と可動型とを有し、該固定型及び可動型のい
    ずれか一方又は両方のキャビティの一部又は全部を通気
    性金型で構成し、該通気性金型を介してキャビティ内を
    加圧及び減圧可能に構成していることを特徴とする情報
    カードの成形金型。
  5. 【請求項5】金型内に溶融樹脂をキャビティ内に導入す
    る導入口であるゲートを金型を開く前に成形品から分離
    する機構を有する請求項1〜4のいずれかに記載の情報
    カードの成形金型。
  6. 【請求項6】閉じ合わせることによりキャビティを形成
    する固定型と可動型とを有する成形金型を用い、 可動型又は固定型のキャビティの一部又は全部を構成す
    る通気性金型を介して、 可動型と固定型とを分離させる型開きのとき、成形品を
    保持する金型のキャビティ内を減圧し、 保持した成形品をキャビティから取り出すとき、キャビ
    ティ内を加圧することを特徴とする情報カードの成形方
    法。
  7. 【請求項7】閉じ合わせることによりキャビティを形成
    する固定型と可動型とを有し、該固定型及び可動型のい
    ずれもキャビティを構成する金型の一部又は全部が通気
    性金型で構成されている情報カードの成形金型を用い、 溶融樹脂を成形金型のキャビティ内に充填するとき、可
    動型と固定型のいずれか一方又は両方の通気性金型を介
    してキャビティ内を減圧し、 可動型と固定型とを分離させる型開きのとき、成形品を
    保持する金型の通気性金型を介してキャビティ内を減圧
    すると共に、成形品を分離する金型の通気性金型を介し
    てキャビティ内を加圧し、 該成形品を保持した金型から成形品を取り出すとき、該
    金型の通気性金型を介してキャビティ内を加圧すること
    を特徴とする情報カードの成形方法。
  8. 【請求項8】成形金型内でゲートを成形品から分離する
    段階を有する請求項6又は7記載の情報カードの成形方
    法。
  9. 【請求項9】請求項1〜5記載の情報カードの成形金型
    により製造された情報カード。
JP8251412A 1996-09-24 1996-09-24 情報カードの成形金型及び成形方法並びに情報カード Pending JPH1095031A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8251412A JPH1095031A (ja) 1996-09-24 1996-09-24 情報カードの成形金型及び成形方法並びに情報カード

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8251412A JPH1095031A (ja) 1996-09-24 1996-09-24 情報カードの成形金型及び成形方法並びに情報カード

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1095031A true JPH1095031A (ja) 1998-04-14

Family

ID=17222466

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8251412A Pending JPH1095031A (ja) 1996-09-24 1996-09-24 情報カードの成形金型及び成形方法並びに情報カード

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1095031A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0979718A1 (de) * 1998-08-06 2000-02-16 Franz Sterner Verfahren zum Herstellen von Spritzgussteilen und Spritzgussform zur Durchführung des Verfahrens
JP2002067087A (ja) * 2000-08-30 2002-03-05 Honda Motor Co Ltd 射出成形樹脂型用ゲート構造
WO2002082364A1 (fr) * 2001-04-02 2002-10-17 Hitachi, Ltd. Dispositif semi-conducteur et son procédé de production
WO2005045752A1 (ja) * 2003-11-06 2005-05-19 Murata Manufacturing Co.,Ltd. カード装置
KR100743488B1 (ko) * 2001-04-02 2007-07-30 가부시끼가이샤 르네사스 테크놀로지 반도체 장치 및 그 제조 방법
JP2009059287A (ja) * 2007-09-03 2009-03-19 Mitsubishi Electric Corp Rfidタグの製造方法
CN110405919A (zh) * 2019-07-30 2019-11-05 臧娜 一种建筑工程用浇铸模具
JP2020108936A (ja) * 2019-01-07 2020-07-16 株式会社松井製作所 金型制御装置、金型制御ユニット、金型及び金型制御方法
CN114131853A (zh) * 2021-11-05 2022-03-04 广东东亚电器有限公司 一种汽车薄壁柱形件的注塑模具及顶出方法

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0979718A1 (de) * 1998-08-06 2000-02-16 Franz Sterner Verfahren zum Herstellen von Spritzgussteilen und Spritzgussform zur Durchführung des Verfahrens
JP2002067087A (ja) * 2000-08-30 2002-03-05 Honda Motor Co Ltd 射出成形樹脂型用ゲート構造
US7294918B2 (en) 2001-04-02 2007-11-13 Renesas Technology Corp. Memory card with connecting portions for connection to an adapter
WO2002082364A1 (fr) * 2001-04-02 2002-10-17 Hitachi, Ltd. Dispositif semi-conducteur et son procédé de production
US6858925B2 (en) 2001-04-02 2005-02-22 Renesas Technology Corp. Semiconductor device and a method of manufacturing the same
US7053471B2 (en) 2001-04-02 2006-05-30 Renesas Technologies Corp. Memory card
US7233058B2 (en) 2001-04-02 2007-06-19 Renesas Technology Corp. Memory card with an adaptor
US7239011B2 (en) 2001-04-02 2007-07-03 Renesas Technology Corp. Memory card with a cap having indented portions
KR100743488B1 (ko) * 2001-04-02 2007-07-30 가부시끼가이샤 르네사스 테크놀로지 반도체 장치 및 그 제조 방법
US7271475B2 (en) 2001-04-02 2007-09-18 Renesas Technology Corp. Memory card with connecting portions for connection to an adapter
WO2005045752A1 (ja) * 2003-11-06 2005-05-19 Murata Manufacturing Co.,Ltd. カード装置
JP2009059287A (ja) * 2007-09-03 2009-03-19 Mitsubishi Electric Corp Rfidタグの製造方法
JP2020108936A (ja) * 2019-01-07 2020-07-16 株式会社松井製作所 金型制御装置、金型制御ユニット、金型及び金型制御方法
CN110405919A (zh) * 2019-07-30 2019-11-05 臧娜 一种建筑工程用浇铸模具
CN110405919B (zh) * 2019-07-30 2020-09-18 臧娜 一种建筑工程用浇铸模具
CN114131853A (zh) * 2021-11-05 2022-03-04 广东东亚电器有限公司 一种汽车薄壁柱形件的注塑模具及顶出方法
CN114131853B (zh) * 2021-11-05 2023-12-01 广东东亚电器有限公司 一种汽车薄壁柱形件的注塑模具

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH1095031A (ja) 情報カードの成形金型及び成形方法並びに情報カード
US7156650B2 (en) Device for removing an injection molded substrate from an injection mold
JPH05237886A (ja) 射出成形品取出し方法及び装置
JP3849903B2 (ja) 成形金型及び成形方法
JP2967927B1 (ja) インサート成形品の製造装置とインサート成形品の製造方法
JP4104711B2 (ja) カード基材の成形用金型及びicカード製造方法
JP3473149B2 (ja) 樹脂製ディスク基板の製造方法
JPH11277589A (ja) 射出成形用金型
JP3105072B2 (ja) ディスク基板の製造方法
JP3346805B2 (ja) ディスク成型金型
JP2001179776A (ja) スタンパーの自動交換装置及びスタンパーの自動調芯方法
JPH08224756A (ja) 射出成形金型
JP3524604B2 (ja) ディスク成形金型
JP2000141430A (ja) ゴルフボールの離型方法
JPH11207789A (ja) 記録及び/又は再生ディスク用シェルの射出成形方法およびその装置ならびにその製品
JPH0615684A (ja) デイスク射出成形用金型装置
JP2003191298A (ja) 薄肉部を有する射出成形体の製造方法および金型
JP2003127172A (ja) 薄肉部を有する射出成形体並びにその製造方法及びその金型装置
JP2006231642A (ja) 成形品の取り出し方法
JPH10202699A (ja) 光ディスク基板成形用金型
JPH10217288A (ja) 光ディスク用金型および光ディスク用樹脂基板および光ディスク
JPH05269803A (ja) ディスク射出成形用金型装置
JP2009274222A (ja) ディスク基板成形装置、取出装置、ディスク基板成形方法、および光ディスク
JP2001260170A (ja) 中空パッケージ型電子部品の製造方法並びにその成形金型及び製造装置
JP2002307477A (ja) 薄肉部を有する射出成形体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050418

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050510

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20051018