JPH1088992A - 巻上装置 - Google Patents

巻上装置

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JPH1088992A
JPH1088992A JP8246132A JP24613296A JPH1088992A JP H1088992 A JPH1088992 A JP H1088992A JP 8246132 A JP8246132 A JP 8246132A JP 24613296 A JP24613296 A JP 24613296A JP H1088992 A JPH1088992 A JP H1088992A
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pantograph
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JP8246132A
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Osamu Omatsu
治 尾松
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KONISHIZAKI KK
Original Assignee
KONISHIZAKI KK
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Publication date
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  • Lining And Supports For Tunnels (AREA)
  • Carriers, Traveling Bodies, And Overhead Traveling Cranes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】昇降部材の横振れおよび捩じれ規制を一対のパ
ンタグラフ状部材で行えるようにし、昇降部材の水平度
を保ちつつセグメントを昇降させると共に、ワイヤを有
効利用して巻取りドラムをコンパクトに配置する。 【解決手段】走行台車2 に巻取りドラム25、巻き上げモ
ータ23、第1及び第2ガイドシーブ27,34 を設ける。走
行台車の下方に基台21を連結する。両端部側が夫々巻取
りドラムに巻掛けられたワイヤ29の中途部中央を第2ガ
イドシーブに掛け渡して折り返す。その両折返し部分3
5,36 の垂下端を昇降部材42の一対のフックシーブ41に
掛け渡し、各フックシーブの垂下量に応じて昇降部材を
昇降させる。昇降部材を、上下方向に伸縮自在な一対の
パンタグラフ状部材51によって両側から基台に横振れし
ないように水平に保持する。各パンタグラフ状部材をワ
イヤの巻き上げ・巻き戻しにより昇降部材の昇降動作に
追従して伸縮させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、上方に配置された
基台の下方において索条部材により吊り下げた昇降部材
をその索条部材の巻上げ・巻戻しにより昇降させるよう
にした巻上装置に関し、詳しくは、索条部材の伸びによ
る昇降部材の水平安定度の低下を抑制しつつ、巻取りド
ラムなどの構成のシンプル化を図る対策に係る。
【0002】
【従来の技術】従来、このような巻上装置は、シールド
工法のトンネル建設において荷物としてのセグメントを
トンネル内の高所と低所との間で昇降させて搬送する場
合に用いられている。具体的には、例えば、実開平1−
109089号公報に開示されるように、トンネル内の
上端部に配置された基台に、複数の巻取りドラムと該各
巻取りドラムを個別に駆動する駆動装置とを備え、これ
らの巻取りドラムに各一端側が巻き付けられて下方に導
出する4本のワイヤの各他端が昇降部材にバランス良く
取付けられている。そして、上記各巻取りドラムにより
各ワイヤをそれぞれ巻上げまたは巻戻して該各ワイヤの
導出量に応じて上記昇降部材を昇降させることで、昇降
部材が各ワイヤにより略水平方向への横振れ規制および
昇降軸回りに捩じれ規制された状態で昇降し、この昇降
部材の下側に設けた吊下具でセグメントを吊下して上記
昇降装置の昇降量に応じてセグメントを搬送(昇降)す
るようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
巻上装置では、昇降部材の昇降が4本のワイヤなどの索
条部材により行われるので、これらの索条部材にそれぞ
れ異なる伸びが発生すると、昇降部材の水平度が悪化し
て、セグメントなどの荷物の荷重が上記各索条部材に不
均一に作用することになる。このため、4本で重い荷物
の荷重を分散する索条部材が1本でもアンバランスな状
態となっていれば、重い荷物の昇降に支障を招く虞があ
る。
【0004】また、上記4本の索条部材を巻き上げまた
は巻き戻すために複数の巻取りドラムなどが用いられる
ので、この複数の巻取りドラムなどを配置するに当たっ
てスペースを要することになり、巻取りドラムを基台に
コンパクトに配置することができない。
【0005】本発明はかかる点に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、昇降部材の横揺れおよび
捩じれ規制を索条部材に依存することなく別途の部材で
行えるようにして昇降部材の水平度を保ちつつ荷物を昇
降させるとともに、1本の索条部材を有効利用して最小
限の巻取りドラムを基台に対してコンパクトに配置せん
とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明が講じた解決手段は、上方に配
置された基台と、索条部材により吊り下げられ、該索条
部材の巻き上げ・巻き戻しにより上記基台の下方を荷物
を保持した状態で昇降する昇降部材とを備えた巻上装置
を前提とする。そして、上記索条部材の一端側を巻取り
ドラムに巻き付けるとともに、他端を上記昇降部材に固
定する。さらに、上記昇降部材を、上下方向に伸縮自在
な一対のパンタグラフ状部材によって両側から上記基台
に保持し、この昇降部材と基台との間に支持した一対の
パンタグラフ状部材を上記索条部材の巻き上げ・巻き戻
しにより昇降部材の昇降動作に追従して伸縮させるよう
にする構成としたものである。
【0007】これにより、請求項1記載の発明では、セ
グメントなどの荷物を下降又は上昇させて搬送する場
合、索条部材を巻き戻し方向又は巻き上げ方向に巻取り
ドラムを回転させて上記索条部材の他端を下方に導出又
は上方に巻き上げると、この索条部材の導出量に応じて
昇降部材が昇降する。このとき、基台と昇降部材との間
で一対のパンタグラフ状部材が上記昇降部材の昇降量に
追従して該昇降部材を横振れ防止しつつ下方に伸長又は
上方に収縮し、昇降部材に吊下した荷物(セグメントな
ど)を下降搬送又は上昇搬送する。
【0008】このように、一対のパンタグラフ状部材に
よって昇降部材の横振れおよび捩じれが規制されるの
で、4本の索条部材を用いて昇降部材の横振れおよび捩
じれを規制する巻上装置のように、各索条部材にそれぞ
れ異なる伸びが発生して水平度が悪化したりすることは
なく、昇降部材の昇降に要する索条部材が1本あれば、
パンタグラフ状部材でもって昇降部材の水平度を保ちな
がら荷物が昇降する。
【0009】また、1本の索条部材を巻き上げまたは巻
き戻す巻取りドラムおよび駆動手段はそれぞれ単数で良
く、よってこれらの配置スペースが小さくなり、巻取り
ドラムが基台にコンパクトに配置される。
【0010】請求項2記載の発明が講じた解決手段は、
請求項1記載の発明で前提とした巻上装置を同様に前提
とする。そして、索条部材の一端側を巻取りドラムに巻
き付けるとともに、中途部を昇降部材に設けられた滑車
に巻き掛け、他端を基台側に固定する。さらに、上記昇
降部材を、上下方向に伸縮自在な一対のパンタグラフ状
部材によって両側から上記基台に保持し、この昇降部材
と基台との間に支持した一対のパンタグラフ状部材を上
記索条部材の巻き上げ・巻き戻しにより昇降部材の昇降
動作に追従して伸縮させるようにする構成としたもので
ある。
【0011】これにより、請求項2記載の発明では、セ
グメントなどの荷物を昇降搬送する場合、索条部材を巻
き戻し又は巻き上げ方向に巻取りドラムを回転させる
と、巻取りドラムと基台との間に掛け渡された索条部材
の中途部の垂下量が変化し、該中途部の垂下端の滑車が
索条部材の垂下量に応じて昇降移動するとともに、その
滑車の昇降移動量と同量だけ昇降部材が昇降する。この
場合、索条部材の中途部が滑車によって巻取りドラムと
基台との間で折り返されて昇降部材が基台に対して2本
掛けされることになり、索条部材への荷重が2箇所に分
散されて索条部材が有効利用される。
【0012】請求項3記載の発明が講じた解決手段は、
請求項1記載の発明で前提とした巻上装置を同様に前提
とする。そして、索条部材の両端側を巻取りドラムに巻
き付けるとともに、中途部の中央を基台側に設けられた
固定滑車に巻き掛けて折り返し、その折返し部分を上記
昇降部材に設けられた一対の可動滑車にそれぞれ巻き掛
ける。さらに、上記昇降部材を、上下方向に伸縮自在な
一対のパンタグラフ状部材によって両側から上記基台に
保持し、この昇降部材と基台との間に支持した一対のパ
ンタグラフ状部材を上記索条部材の巻き上げ・巻き戻し
により昇降部材の昇降動作に追従して伸縮させるように
する構成としたものである。
【0013】これにより、請求項3記載の発明では、セ
グメントなどの荷物を昇降搬送する場合、索条部材の中
央部分を巻き戻し方向又は巻き上げ方向に巻取りドラム
を回転させて固定滑車との間で上記索条部材の折返し部
分の垂下量をそれぞれ変化させると、これらの折返し部
分の垂下量に応じてその垂下端の各可動滑車が昇降移動
し、その各可動滑車の昇降移動量と同量だけ昇降部材が
昇降する。この場合、一対の可動滑車によって索条部材
の折り返し部分がさらに折り返されて、昇降部材が基台
に対して4本掛けされることになり、索条部材への荷重
が、折返し部分をそれぞれの折返した計4箇所に分散さ
れて索条部材がさらに有効利用される。
【0014】請求項4記載の発明が講じた解決手段は、
請求項1ないし請求項3のうちのいずれか1つに記載の
発明の構成要件に加えて、昇降部材に、荷物を吊下する
吊下具を鉛直軸回りに旋回可能に支持するとともに、該
吊下具を旋回させる旋回手段を設ける。そして、上記旋
回手段を、一対のパンタグラフ状部材の伸縮時に干渉し
ないように該各パンタグラフ状部材間の中央位置に設け
る構成としたものである。
【0015】これにより、請求項4記載の発明では、一
対のパンタグラフ状部材が昇降部材の昇降に伴い上下方
向に伸縮するので、その各パンタグラフ状部材間の中央
位置に該各パンタグラフ状部材と干渉しない旋回手段の
設置スペースが確保され、旋回手段が効率良くレイアウ
トされる。
【0016】さらに、請求項5記載の発明が講じた解決
手段は、請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1つ
に記載の発明の構成要件に加えて、基台の上方に設けら
れた軌道上を走行する走行台車に対して略水平方向への
位置ずれを微調整可能とする連結具を介して基台を支持
する構成としたものである。
【0017】これにより、請求項5記載の発明では、走
行台車の軌道とは異なる軌道に対して荷物の受け渡しな
どを行う場合、その互いの軌道同士の間に生じている荷
物の水平方向への位置ずれが、走行台車に対して基台ご
と略水平方向に微調整することで容易に修正される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0019】図1および図2は、シールド工法のトンネ
ル建設において荷物としてのセグメントを高所と低所と
の間で昇降させかつ前後方向に搬送する場合に用いられ
る巻上装置を示している。この巻上装置1のトンネル掘
削方向上流側には、図示しないトンネルの入口から出口
側にセグメントWを搬送する搬送装置(図示せず)が設
けられている。この搬送装置は、図示しないシールド掘
進機により掘削したトンネルの上下方向略中央部付近を
トンネル掘削方向に延びるレールと、該レール上をトン
ネルの入口より掘削方向(図1では左右方向)に滑走す
る台車(図示せず)とを備え、該台車上にセグメントW
を載せてトンネル入口から巻上装置1への受け渡し位置
まで搬送するように構成されている。一方、巻上装置1
のトンネル掘削方向下流側には、セグメントWを巻上装
置1から受け取る受取り装置(図示せず)が設けられて
いる。この受取り装置は、後述する走行台車2の搬送用
ビーム4とは異なる搬送用ビーム(図示せず)上でセグ
メントWを巻上装置1から受け取り、この受け取ったセ
グメントWを、トンネルの外周面を構成する1つのピー
スとして押し付けて取付けるように構成されている。
【0020】上記巻上装置1は、トンネルの上端部に敷
設されたトンネル掘削方向に延びる軌道としての断面略
I字状の搬送用ビーム4上において走行可能な走行台車
2を備え、該走行台車2は、左右一対のフレーム本体
3,3を備えている。この搬送用ビーム4と対峙する各
フレーム本体3の上部には、搬送用ビーム4の下辺上を
それぞれ走行する前側および後側の左右一対の走行車輪
5,6が設けられている。そして、搬送用ビーム4の下
辺上にはラック歯7が、走行車輪5(図では前側のみ示
す)の外周面上にはピニオン歯8がそれぞれ設けられ、
このラック歯7とピニオン歯8とが互いに噛合すること
で、搬送用ビーム4上において走行台車2(フレーム本
体3)の走行を可能にしている。
【0021】上記走行台車2の前側(図1では左側)に
は、正逆回転可能な走行用モータ11がフレーム本体
3,3間に支持された状態で設けられ、該走行用モータ
11の出力軸11aには出力ギヤ12が回転一体に取付
けられている。上記走行用モータ11の上方には、ブレ
ーキ機構を備えた減速機13がフレーム本体3,3間に
支持された状態で設けられ、該減速機13の軸13aに
は第1減速ギヤ14が回転一体に取付けられている。ま
た、上記前側の走行車輪5には、この走行用車輪5と同
軸上に回転一体に取付けられた走行ギヤ15が設けら
れ、該走行用ギヤ15と、上記減速機13の第1減速ギ
ヤ14との間には、該両ギヤ15,14に噛合する第2
減速ギヤ16がフレーム本体3,3間に支持された状態
で設けられている。そして、走行用モータ11の正回転
作動時、出力ギヤ12からの駆動力が、第1および第2
減速ギヤ14,16により減速された状態で走行用ギヤ
15に伝達され、走行台車2を所定の速度で搬送用ビー
ム4上において走行させるようにしている。なお、上記
出力ギヤ12、第1減速ギヤ14、走行用ギヤ15およ
び第2減速ギヤ16は、右側のフレーム本体3の外側方
に配置され、ギヤカバー17により覆われている。この
場合、前側の走行車輪5が駆動輪に、後側の走行車輪6
が従動輪にそれぞれ構成されている。
【0022】上記走行台車2の略中央部下方には、矩形
状の基台21が設けられている。該基台21の四隅と、
走行台車2の略中央部四隅つまり各フレーム本体3の略
中央部前後両位置との間には、基台21を走行台車2に
対して吊持する連結具22が設けられている。該連結具
22は、走行台車2側の第1連結部材22aと、基台2
1側の第2連結部材22bとを備え、上記第1連結部材
22aは、走行台車2に対してその走行方向と直交する
左右方向に延びる軸22c回りに回転可能に支持されて
いる。一方、上記第2連結部材22bは基台21の上面
より突設され、第1連結部材22aに対して走行台車2
の走行方向と平行に前後方向に延びる軸22d回りに相
対回転可能に支持されている。この場合、基台21は、
走行台車2に対して連結具22の軸22c,22d回り
に移動可能となっていて、走行台車に対する基台21の
略水平方向への微調整が行われるようになっている。
【0023】また、上記走行台車2の後側(図1では右
側)には、駆動手段としての正逆回転可能な巻き上げモ
ータ23がフレーム本体3,3間に支持された状態で設
けられ、該巻き上げモータ23の出力軸23aには出力
ギヤ24が回転一体に取付けられている。巻き上げモー
タ23の上方には、ブレーキ機構を備えた巻取りドラム
25がフレーム本体3,3間に回転可能な状態で設けら
れ、該巻取りドラム25の軸25aには、巻き上げモー
タ23の出力ギヤ24に噛合する減速ギヤ26が回転一
体に取付けられている。上記出力ギヤ24および減速ギ
ヤ26は、左側のフレーム本体3の外側方に配置され、
ギヤカバー20により覆われている。そして、上記巻取
りドラム25の左右両位置には、中央部分が該巻取りド
ラム25より導出する索条部材としてのワイヤ29の両
端部側がそれぞれ個別に巻回されている。
【0024】上記巻取りドラム25の左右両位置の直前
方には、左右一対の第1ガイドシーブ27,27がフレ
ーム本体3,3間に回転可能な状態で設けられ、該各第
1ガイドシーブ27は左右方向に延びる軸28に支持さ
れている。この各第1ガイドシーブ27には、巻取りド
ラム25の左右両位置よりそれぞれ導出されるワイヤ2
9の左側および右側折返し部分35,36(後述する)
が巻取りドラム25寄り位置で上方から掛け渡されてい
る。
【0025】上記基台21の略中央部には、走行台車2
の走行方向と直交する左右方向に延びてフレーム本体
3,3間に支持されたロッド部材31が設けられ、この
ロッド部材31の略中央位置には逆U字状のブラケット
32が吊持されている。該ブラケット32の下端部間に
は、走行台車の走行方向と平行に前後方向に延びる軸3
3が回転一体に設けられ、該軸33には固定滑車として
の第2ガイドシーブ34が支持され、該第2ガイドシー
ブ34がフレーム本体3,3間に回転可能な状態で設け
られるようになっている。また、図3に示すように、上
記第2ガイドシーブ34には、上記ワイヤ29の中途部
の中央が上方から掛け渡され、ワイヤ29の中途部がそ
の中央で左右に折り返されている。この第2ガイドシー
ブ34により折り返された左側折返し部分35(図では
手前側)および右側折返し部分36(図では奥側)は、
上記第1ガイドシーブ27と第2ガイドシーブ34との
間でそれぞれ下方に垂下している。そして、巻き上げモ
ータ23の正回転作動時、出力ギヤ24からの駆動力
が、減速ギヤ26により減速された状態で巻取りドラム
25に伝達されると、巻取りドラム25の左右両位置よ
りそれぞれ導出しているワイヤ29の左側折返し部分3
5および右側折返し部分36が、第1ガイドシーブ27
によりガイドされつつ第2ガイドシーブ34との間でそ
れぞれ巻き戻されて垂下量を増やすようになっている。
一方、巻き上げモータ23の逆回転作動時、出力ギヤ2
4からの駆動力が減速ギヤ26を介して巻取りドラム2
5に伝達されると、巻取りドラム25の左右両位置より
それぞれ導出しているワイヤ29の左側折返し部分35
および右側折返し部分36が、第1ガイドシーブ27に
よりガイドされつつ第2ガイドシーブ34との間でそれ
ぞれ巻き上げられて垂下量を減らすようになっている。
【0026】さらに、上記ワイヤ29の左側折返し部分
35および右側折返し部分36の垂下端は、可動滑車と
しての左右一対のフックシーブ41,41にそれぞれ下
方から掛け渡されている。該各フックシーブ41は、上
記基台21の下方で該基台21に対して昇降する昇降部
材42に設けられている。この昇降部材42は矩形状に
形成され、その略中央には左右一対の支持ブラケット4
3,43が立設されている。該各支持ブラケット43
は、昇降部材42の底面略中央より上方へ突出する第1
フレーム43aと、該第1フレーム43aの上端に左右
方向へ延びる軸43bを介して下端が支持された第2フ
レーム43cとからなり、上記各フックシーブ41が第
2フレーム43cの上端に左右方向へ延びる軸44を介
して回転自在に支持されている。そして、各フックシー
ブ41は、巻き上げモータ23の正回転作動時にワイヤ
29の左側折返し部分35および右側折返し部分36が
下方に巻き戻されて降下移動する一方、巻き上げモータ
23の逆回転作動時にワイヤ29の左側折返し部分35
および右側折返し部分36が上方へ巻き上げられて上昇
移動するようになっている。上記昇降部材42は、各フ
ックシーブ41の昇降移動量に応じて上下方向に昇降す
るようになっている。
【0027】また、上記基台21の略中央には矩形状の
開口部21a(図3に表れる)が設けられ、この開口部
21aを介してワイヤ29の左側折返し部分35および
右側折返し部分36が下方に導出されている。そして、
上記各フックシーブ41は、ワイヤ29の左側折返し部
分35および右側折返し部分36の垂下量が最減少とな
る最上昇移動位置つまり昇降部材42の最上昇位置で、
開口部21aを介して基台21の上方に位置付けられる
ようになっている。また、上記昇降部材42の中央に
は、その下方に荷物としてのセグメントWを吊下する吊
下具45(図1および図2に表れる)が設けられ、該吊
下具45は、昇降部材42に対して鉛直軸回りに旋回可
能な旋回軸46を備えている。この旋回軸46の上部
は、昇降部材42を貫通して昇降部材42よりも上方に
位置しており、旋回軸46の下端前後両位置には、前後
一対の吊下アーム47の基端を前後方向に揺動可能に支
持する支持部48が設けられている。そして、セグメン
トWは、該セグメントWの中央前後両位置に開口する開
孔(図示せず)と、各吊下アーム47の先端に開口する
開孔47a,47aとを互いに位置合わせした状態で該
両孔に跨がって挿通されるピン49により吊下具45に
対して固縛されるようになっている。
【0028】本発明の特徴として、上記基台21と昇降
部材42との間には、左右一対のパンタグラフ状部材5
1,51が設けられ、該各パンタグラフ状部材51は、
複数のXリンク52の端部同士が回動可能に連続的に連
結されて構成されている。このXリンク52の端部同士
は、左右のパンタグラフ状部材51,51間に跨がる連
結軸53により支持され、各パンタグラフ状部材51最
上端のXリンク52の後側端部が基台21の左右両側面
後端位置に、各パンタグラフ状部材51最下端のXリン
ク52の後側端部が昇降部材42の左右両側面後端位置
にそれぞれ回動自在に支持されている。一方、上記基台
21および昇降部材42の左右両側面前部位置には、前
後方向に延びる長孔54が設けられており、各パンタグ
ラフ状部材51最上端のXリンク52の前側端部が基台
21の左右両側の長孔54に、各パンタグラフ状部材5
1最下端のXリンク52の前側端部が昇降部材42の左
右両側の長孔54にそれぞれ前後移動自在にかつ回動自
在に支持されている。そして、上記昇降部材42は、上
下方向に伸縮自在な一対のパンタグラフ状部材51によ
って両側から基台21に保持され、上記一対のパンタグ
ラフ状部材51が上記ワイヤ29の左側および右側折返
し部分35,36の巻き上げ・巻き戻しにより昇降部材
42の昇降動作に追従して伸縮するようになされてい
る。
【0029】また、上記昇降部材42には、上記吊下具
45を旋回させる旋回手段としての旋回モータ61が設
けられ、該旋回モータ61の下側にはブレーキ機構を備
えた減速機62が連設されている。上記旋回モータ61
および減速機62は、吊下具45の旋回軸46上端の直
前方に位置する上記各パンタグラフ状部材51間の中央
位置に設けられている。また、上記吊下具45の旋回軸
46には、図示しない旋回ギヤが回転一体に連結され、
上記減速機62は、図示しない複数の減速ギヤを介して
上記旋回ギヤに噛合している。上記旋回モータ61の駆
動力は、減速機62の各減速ギヤにより減速された状態
で旋回ギヤに伝達され、所望の回転数で吊下具45を旋
回させるようにしている。そして、上記吊下具45で吊
下したセグメントWは、旋回モータ61により昇降部材
42に対して略90°程度旋回せしめられた状態で、図
示しない搬送用ビーム上を搬送する受取り装置(図示せ
ず)に受け渡されるようになっている。この場合、受取
り装置の搬送用ビームは、走行台車2の搬送用ビーム4
とは若干異なる方向(若干交差する方向)に延びてお
り、吊下具45で吊下したセグメントWが受取り装置の
搬送用ビームと直交する方向となるまで旋回モータ61
により旋回せしめられた状態で、トンネル建設現場の床
面(低所)に下ろされ、セグメントW中央前後両位置の
開孔と各吊下アーム47先端の開孔47a,47aとに
跨がって挿通したピン49をそれぞれ抜き取って吊下具
45に対する固縛を解除するようになっている。
【0030】次に、上述の如く構成された巻上装置1に
よりセグメントWを搬送する手順について説明する。こ
のセグメントWを搬送するに当たり、吊下具45にはセ
グメントWが吊下されてはおらず、また、昇降部材42
は基台21に対する最上昇位置に、走行台車2は搬送用
ビーム4の後端にそれぞれ位置付けられて停止してい
る。
【0031】先ず、搬送用ビーム4の後端において、巻
き上げモータ23を正回転作動させ、出力ギヤ24から
の駆動力を減速ギヤ26で減速して巻取りドラム25に
伝達し、巻取りドラム25の左右両位置よりそれぞれ導
出しているワイヤ29の左側折返し部分35および右側
折返し部分36を、第1ガイドシーブ27によりガイド
しつつ第2ガイドシーブ34との間でそれぞれ下方へ巻
き戻して垂下させ、これにより、左側折返し部分35お
よび右側折返し部分36の垂下端の垂下量に応じて各フ
ックシーブ41を下方に下降移動させるとともに、その
各フックシーブ41の下降移動量に応じて昇降部材42
を下降させる。
【0032】そのとき、基台21と昇降部材42との間
で一対のパンタグラフ状部材51が上記昇降部材42の
下降量に追従して下方に伸長し、該昇降部材42の略水
平方向への横振れおよび昇降軸回りの捩じれを防止して
いる。これにより、昇降部材42の昇降に要するワイヤ
29が1本で済み、昇降部材の昇降に4本のワイヤを依
存する巻上装置のように、各ワイヤにそれぞれ異なる伸
びが発生して水平度が悪化したりすることはない。この
ため、一対のパンタグラフ状部材51でもって水平度を
保ちながら昇降部材42を下降させることができる。
【0033】そして、昇降部材の下側に吊下した吊下具
45の各吊下アーム47先端の開孔47a,47aと、
搬送装置の台車に載せたセグメントW中央前後両位置の
開孔とが互いに一致した時点で、巻き上げモータ23の
正回転作動を停止し、各吊下アーム47先端の開孔47
a,47aとセグメントW中央前後両位置の開孔との間
にピン49を挿通させて吊下具45に対してセグメント
Wを固縛する。この場合、走行台車2の搬送用ビーム4
とは異なる搬送装置のレール上の台車との間に、セグメ
ントWを受け渡し不能とする前後方向および左右方向へ
の位置ずれが生じて各吊下アーム47先端の開孔47
a,47aとセグメントW中央前後両位置の開孔とが合
致しなくても、走行台車2に対して連結具22の軸22
c,22d回りに基台21ごと微調整することで、上記
両孔の位置ずれを容易に修正することができる。
【0034】次いで、巻き上げモータ23を逆回転作動
させ、出力ギヤ24の駆動力を減速ギヤ26で減速して
巻取りドラム25に伝達し、ワイヤ29の左側折返し部
分35および右側折返し部分36を、第1ガイドシーブ
27によりガイドしつつ第2ガイドシーブ34との間で
それぞれ上方へ巻き上げることで、徐々に減少する左側
折返し部分35および右側折返し部分36の垂下端の垂
下量に応じて各フックシーブ41を上方に上昇移動させ
るとともに、その各フックシーブ41の上昇移動量に応
じて昇降部材42を上昇させる。そのとき、基台21と
昇降部材42との間で各パンタグラフ状部材51が上記
昇降部材42の下降量に追従して上方に収縮する。引き
続き、昇降部材42が最上昇位置に上昇するまで巻き上
げモータ23を逆回転作動させ、この間、各パンタグラ
フ状部材51の収縮動作によって、昇降部材42の横振
れおよび捩じれを防止する。これにより、一対のパンタ
グラフ状部材51でもって昇降部材42の水平度を保ち
ながらセグメントWを上昇させることができる。
【0035】そして、昇降部材42が最上昇位置に到達
した時点で、巻き上げモータ23を停止し、昇降部材4
2を最上昇位置に位置付ける。
【0036】その後、走行用モータ11を正回転作動さ
せて、出力ギヤ12からの駆動力を第1および第2減速
ギヤ14,16により減速して走行用ギヤ15に伝達
し、走行台車2を所定の速度で搬送用ビーム4上におい
て前方に走行させる。そして、走行台車2が搬送用ビー
ム4の前端、つまり受取り装置の搬送用ビームの後端対
応位置に到達した時点で、走行用モータ11を停止させ
て、走行台車2を搬送用ビームの前端に位置付ける。
【0037】しかる後、巻き上げモータ23を正回転作
動させて出力ギヤ24の駆動力を減速ギヤ26を介して
巻取りドラム25に伝達し、ワイヤ29の左側折返し部
分35および右側折返し部分36を、第1ガイドシーブ
27と第2ガイドシーブ34との間でそれぞれ下方へ巻
き戻して垂下させ、昇降部材42を各フックシーブ41
の下降移動に伴い下降させる。
【0038】そして、昇降部材42が最下降位置に近付
いた時点で、巻き上げモータ23の正回転作動を一旦停
止する。この状態で、旋回モータ61を駆動させ、減速
機62の各減速ギヤにより減速した駆動力を旋回ギヤに
伝達し、所望の回転数で吊下具45を旋回させる。この
とき、受取り装置の搬送用ビームと、走行台車2の搬送
用ビーム4とは若干交差しているので、吊下具45で吊
下したセグメントWが受取り装置の搬送用ビームと直交
する方向となるまで旋回モータ61を駆動し、セグメン
トWを吊下具45ごと昇降部材42に対して略90°程
度旋回させて、旋回モータ61の駆動を停止する。この
場合、セグメントWを昇降部材42に対して略90°程
度旋回させるのは、巻上装置1から受け取ったセグメン
トWを、受け受取り装置により、トンネルの外周面に対
して押し付けて取付け易くするためである。
【0039】その後、吊下具45ごとセグメントWを旋
回せしめた状態で、巻き上げモータ23を再度正回転作
動させて昇降部材42を最下降位置まで下降させ、セグ
メントWをトンネル建設現場の床面(低所)に下ろす。
この場合、昇降部材42が最上昇位置から最下降位置ま
で下降動作する間、各パンタグラフ状部材51の伸長動
作によって、昇降部材42の横振れおよび捩じれを防止
している。これにより、1本のワイヤ29でもって昇降
部材42の水平度を保ちながらセグメントWを下降させ
ることができる。また、走行台車2の搬送用ビーム4と
は異なる受取り装置の搬送用ビームとの間に、セグメン
トWを受け渡し不能とする前後方向および左右方向への
位置ずれが生じていても、走行台車2に対して連結具2
2の軸22c,22d回りに基台21ごと微調整するこ
とで、位置ずれを容易に修正できて、セグメントWを搬
送装置に対して円滑に受け渡すことができる。
【0040】それから、セグメントW中央前後両位置の
開孔と、各吊下アーム47先端の開孔47a,47aと
に跨がって挿通したピン49を抜き取って吊下具45に
対する固縛を解除した後、セグメントWを受取り装置に
受け渡す。次いで、旋回モータ61を駆動させ、減速機
62の各減速ギヤにより減速した駆動力で旋回ギヤを介
して吊下具45を略90°旋回させる。そして、吊下具
45が巻上装置1の搬送用ビーム4と平行となる元の位
置に到達した時点で、旋回モータ61の駆動を停止す
る。
【0041】しかる後、巻き上げモータ23を逆回転作
動させて巻取りドラム25を回転させ、ワイヤ29の左
側折返し部分35および右側折返し部分36を、第1ガ
イドシーブ27と第2ガイドシーブ34との間でそれぞ
れ上方へ巻き上げて、各フックシーブ41の上昇移動に
伴い昇降部材42を最上昇位置に位置付けた後、走行用
モータ11を逆回転作動させて走行台車2を所定の速度
で搬送用ビーム4上において後方に走行させ、走行台車
2を搬送用ビーム4の後端に位置付けて、搬送装置の台
車上の次のセグメントWの搬送に備える。
【0042】したがって、上記実施の形態では、各第1
ガイドシーブ27と第2ガイドシーブ34との間に掛け
渡されたワイヤ29の左側折返し部分35および右側折
返し部分36は、一対のフックシーブ41によってさら
に折り返されて、昇降部材42が基台21に対して4本
掛けされることになり、ワイヤ29への荷重が、左側折
返し部分35と右側折返し部分36のそれぞれの折返し
部分の計4箇所に分散されて1本のワイヤ29を効果的
に有効利用することができる。
【0043】しかも、1本のワイヤ29を巻き上げまた
は巻き戻す巻取りドラム25および巻き上げモータ23
はそれぞれ単数で良く、これらの配置スペースが小さく
なり、巻取りドラム25および巻き上げモータ23を基
台21にコンパクトに配置することができる。
【0044】また、一対のパンタグラフ状部材51が昇
降部材42の昇降動作に追従して上下方向に伸縮するの
で、その各パンタグラフ状部材51間の中央位置に該各
パンタグラフ状部材51と干渉しない旋回モータ61お
よび減速機62の設置スペースが確保され、旋回モータ
61および減速機62を効率良くレイアウトすることが
できる。
【0045】次に、上記実施の形態の第1変形例につい
て説明する。
【0046】この第1変形例では、ワイヤの掛け渡し状
態を変更している。
【0047】すなわち、本例では、図4に示すように、
ワイヤ71の一端側を巻取りドラム72に巻回し、この
巻取りドラム72より導出するワイヤ71の他端を単一
の第1ガイドシーブ73で下方に導出させるようにし、
その導出端たるワイヤ71の他端をブラケット84を介
して昇降部材42に直接取付けて、ワイヤ71の導出量
に応じて昇降部材42を昇降させるとともに、この昇降
部材42の昇降量に追従して一対のパンタグラフ状部材
51を上下方向に伸縮させるような巻上装置1´を構成
している。上記ブラケット74は、旋回モータ61およ
び減速機62との干渉を回避する上で、昇降部材42の
底面略中央より上方に立設されて正面視で逆Y字状を呈
している。尚、ワイヤを除くその他の構成は上記実施の
形態の場合と同じであり、同一の部分については同一の
符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0048】そして、この第1変形例にあっては、1本
のワイヤ71をシンプルに巻掛けて、セグメントWを昇
降搬送させることができるとともに、そのワイヤ71の
巻掛け構造のシンプル化を図ることができる。
【0049】次に、上記実施の形態の第2変形例につい
て説明する。
【0050】この第2変形例では、ワイヤの掛け渡し状
態を変更している。
【0051】すなわち、本例では、図5に示すように、
ワイヤ81の一端側を巻取りドラム82に巻回し、この
巻取りドラム82より単一の第1ガイドシーブ80を介
して導出するワイヤ81の他端側の先端を走行台車2の
フレーム本体3(基台21)に取り付け、この第1ガイ
ドシーブ80とフレーム本体3との間に掛け渡されて下
方に垂下するワイヤ81の垂下端に滑車としてのフック
シーブ83を掛け渡し、昇降部材42の底面略中央より
上方に立設されたブラケット84の上端に、左右方向に
延びる軸85を介して上記フックシーブ83を回転自在
に支持している。上記ブラケット85は、旋回モータ6
1および減速機62との干渉を回避する上で、正面視で
逆Y字状を呈している。つまり、上記ワイヤ81の垂下
量に応じてフックシーブ83を昇降移動させることで、
昇降部材42を昇降させるとともに、昇降部材42の昇
降量に追従して一対のパンタグラフ状部材51を上下方
向に伸縮させるような巻上装置1´´を構成している。
尚、ワイヤを除くその他の構成は上記実施の形態の場合
と同じであり、同一の部分については同一の符号を付し
てその詳細な説明を省略する。
【0052】そして、この第2変形例にあっては、ワイ
ヤ81の垂下端に掛け渡したフックシーブ83によって
ワイヤ81の導出部分が第1ガイドシーブ80とフレー
ム本体3との間で折り返されて昇降部材42がフレーム
本体3に対して2本掛けされることになり、ワイヤ81
への荷重が2箇所に分散されてワイヤ81の有効利用を
図れる。
【0053】尚、上記実施の形態では、走行台車2のフ
レーム本体3,3間に、巻取りドラム25、巻き上げモ
ータ23、第1及び第2ガイドシーブ27,34を設け
たが、これらの巻取りドラム、巻き上げモータ、第1及
び第2ガイドシーブがそれぞれ基台に設けられていても
良いのは勿論である。
【0054】しかも、上記実施の形態では、トンネル建
設現場でセグメントWを搬送する巻上装置1について説
明したが、場所および荷物がこれに限定されることはな
く、上下寸法があまりない狭い場所において振れ止めが
要求される荷物を搬送する場合、特に荷物を昇降させる
場合のあらゆるケースに対応できる。
【0055】さらに、上記実施の形態では、昇降部材4
2の昇降に要するワイヤ29,71,81を1本とした
が、2本以上のワイヤにより昇降部材が昇降するように
しても良いのは勿論である。
【0056】
【発明の効果】以上の如く、請求項1記載の発明におけ
る巻上装置によれば、巻取りドラムからの索条部材の導
出量に応じて昇降部材を昇降させ、この昇降部材の昇降
量に追従して伸縮する一対のパンタグラフ状部材により
昇降部材の横振れおよび捩じれを防止しつつ荷物を昇降
搬送するので、1本の索条部材であっても昇降部材の水
平度を保ちながら荷物を昇降させることができる。しか
も、巻取りドラムも単数とすることが可能となって巻取
りドラムの配置スペースを小さくでき、巻取りドラムを
基台にコンパクトに配置することができる。
【0057】請求項2記載の発明における巻上装置によ
れば、巻取りドラムと基台との間での索条部材の垂下量
に応じて滑車と共に昇降部材を昇降させ、この昇降部材
の昇降量に追従して伸縮する一対のパンタグラフ状部材
により昇降部材の横振れおよび捩じれを防止しつつ荷物
を昇降搬送するので、1本の索条部材で昇降部材を基台
に対して2本掛けでき、索条部材への荷重を2箇所で分
散して索条部材を有効利用できる。
【0058】請求項3記載の発明における巻上装置によ
れば、固定滑車と巻取りドラムとの間での索条部材のそ
れぞれの折返し部分の垂下端に一対の可動滑車を掛け渡
し、この各可動滑車と共に昇降部材を昇降させ、該昇降
部材の昇降量に追従して伸縮する一対のパンタグラフ状
部材により昇降部材の横振れおよび捩じれを防止しつつ
荷物を昇降搬送するので、1本の索条部材で昇降部材を
基台に対して4本掛けでき、索条部材への荷重を4箇所
で分散して索条部材をさらに有効利用できる。
【0059】請求項4記載の発明における巻上装置によ
れば、一対のパンタグラフ状部材間の中央位置に旋回手
段を設けたので、伸縮する各パンタグラフ状部材に干渉
することなく旋回手段を昇降部材に効率良くレイアウト
できる。
【0060】さらに、請求項5記載の発明における巻上
装置によれば、軌道上の走行台車と基台との間の連結具
に、基台の略水平方向への微調整を許容する軸を備える
ので、互いに異なる軌道同士の位置ずれを容易に修正す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る巻上装置の側面図で
ある。
【図2】巻上装置の背面図である。
【図3】昇降部材を最下降位置に位置付けた状態でのワ
イヤの掛け渡し状態をパンタグラフ状部材と共に説明す
る巻上装置の斜視図である。
【図4】実施の形態の第1変形例において昇降部材を最
上昇位置に位置付けた状態でのワイヤの掛け渡し状態を
示す巻上装置の側面図である。
【図5】実施の形態の第2変形例において昇降部材を最
上昇位置に位置付けた状態でのワイヤの掛け渡し状態を
示す巻上装置の側面図である。
【符号の説明】
1,1´,1´´ 巻上装置 2 走行台車 4 搬送用ビーム(軌道) 21 基台 22 連結具22 25,72,82 巻取りドラム 29,71,81 ワイヤ(索条部材) 34 第2ガイドシーブ(固定滑車) 35 左側折返し部分(折返し部分) 36 右側折返し部分(折返し部分) 41 フックシーブ(可動滑車) 42 昇降部材 51 パンタグラフ状部材 61 旋回モータ(旋回手段) 83 フックシーブ(滑車) W セグメント(荷物)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上方に配置された基台と、 索条部材により吊り下げられ、該索条部材の巻き上げ・
    巻き戻しにより上記基台の下方を荷物を保持した状態で
    昇降する昇降部材とを備えた巻上装置であって、 上記索条部材は、その一端側が巻取りドラムに巻き付け
    られているとともに、他端が上記昇降部材に固定され、 上記昇降部材は、上下方向に伸縮自在な一対のパンタグ
    ラフ状部材によって両側から上記基台に保持され、この
    昇降部材と基台との間に支持した一対のパンタグラフ状
    部材が上記索条部材の巻き上げ・巻き戻しにより昇降部
    材の昇降動作に追従して伸縮するようになされているこ
    とを特徴とする巻上装置。
  2. 【請求項2】 上方に配置された基台と、 索条部材により吊り下げられ、該索条部材の巻き上げ・
    巻き戻しにより上記基台の下方を荷物を保持した状態で
    昇降する昇降部材とを備えた巻上装置であって、 上記索条部材は、その一端側が巻取りドラムに巻き付け
    られているとともに、中途部が上記昇降部材に設けられ
    た滑車に巻き掛けられ、他端が上記基台側に固定され、 上記昇降部材は、上下方向に伸縮自在な一対のパンタグ
    ラフ状部材によって両側から上記基台に保持され、この
    昇降部材と基台との間に支持した一対のパンタグラフ状
    部材が上記索条部材の巻き上げ・巻き戻しにより昇降部
    材の昇降動作に追従して伸縮するようになされているこ
    とを特徴とする巻上装置。
  3. 【請求項3】 上方に配置された基台と、 索条部材により吊り下げられ、該索条部材の巻き上げ・
    巻き戻しにより上記基台の下方を荷物を保持した状態で
    昇降する昇降部材とを備えた巻上装置であって、 上記索条部材は、その両端側が巻取りドラムに巻き付け
    られているとともに、中途部の中央が上記基台側に設け
    られた固定滑車に巻き掛けられて折り返され、その折返
    し部分が上記昇降部材に設けられた一対の可動滑車にそ
    れぞれ巻き掛けられ、 上記昇降部材は、上下方向に伸縮自在な一対のパンタグ
    ラフ状部材によって両側から上記基台に保持され、この
    昇降部材と基台との間に支持した一対のパンタグラフ状
    部材が上記索条部材の巻き上げ・巻き戻しにより昇降部
    材の昇降動作に追従して伸縮するようになされているこ
    とを特徴とする巻上装置。
  4. 【請求項4】 上記昇降部材には、上記荷物を吊下する
    吊下具が鉛直軸回りに旋回可能に支持されているととも
    に、該吊下具を旋回させる旋回手段が設けられており、 上記旋回手段は、上記一対のパンタグラフ状部材の伸縮
    時に干渉しないように該各パンタグラフ状部材間の中央
    位置に設けられている請求項1ないし請求項3のうちの
    いずれか1つに記載の巻上装置。
  5. 【請求項5】 上記基台は、その基台の上方に設けられ
    た軌道上を走行する走行台車に対して略水平方向への位
    置ずれを微調整可能とする連結具を介して支持されてい
    る請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1つに記載
    の巻上装置。
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