JP2003040577A - 橋形クレーン - Google Patents

橋形クレーン

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JP2003040577A
JP2003040577A JP2001225824A JP2001225824A JP2003040577A JP 2003040577 A JP2003040577 A JP 2003040577A JP 2001225824 A JP2001225824 A JP 2001225824A JP 2001225824 A JP2001225824 A JP 2001225824A JP 2003040577 A JP2003040577 A JP 2003040577A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 橋形クレーンにおいて、吊荷と吊具を支持す
る4本のロープのロープ駆動装置の構成を簡略化するこ
と、吊具の各動作の制御を簡単にすること。 【解決手段】 ガーダー3とブーム4とに亙って移動可
能なトロリ5と、コンテナ2を保持する為のスプレッダ
6とを備えたコンテナクレーン1において、トロリ5の
4つのシーブ10〜13と、シーブ10〜13を夫々経
由してスプレッダ6まで延びスプレッダ6を支持可能な
4本のロープ14〜17と、ロープ14〜17を夫々巻
取ったり繰り出したりする4つの巻取りドラム18〜2
1と、巻取りドラム18〜21を夫々回転駆動する駆動
モータ22〜25とを備えたロープ駆動装置7を設け、
駆動モータ22〜25により巻取りドラム18〜21を
夫々回転駆動して4本のロープ14〜17を個別に巻取
ったり繰り出したりしてスプレッダ6の各動作を行うよ
うに構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、橋形クレーンに
関し、特に、吊荷を支持する4本のロープを夫々対応す
る2つ又は4つの巻取りドラムで駆動可能なものに関す
る。
【0002】
【従来の技術】 従来、コンテナ等の吊荷を荷役する設
備として、コンテナクレーン等の種々の橋形クレーンが
広く用いられている。例えば、コンテナクレーンについ
て簡単に説明すると、コンテナクレーンは、前後方向
(陸上と海上を結ぶ方向)に延びる水平なガーダー及び
起伏式のブームと、ガーダーとブームを前後方向に移動
可能なトロリと、このトロリの下方においてコンテナ
(吊荷)を保持するスプレッダ(吊具)などを備えてい
る。コンテナとスプレッダは4本のロープでトロリから
下方に支持されている。ガーダーには機械室が設けら
れ、この機械室には、4本のロープを巻取るコンテナ昇
降用の巻上ドラムと、トロリを前後に移動させる為のト
ロリ駆動ドラムなどが配設されている。また、ブームあ
るいはガーダー上にはコンテナ傾転用の傾転ドラムやコ
ンテナ旋回用の電動シリンダ等が設けられている。尚、
傾転ドラムの代わりに電動シリンダ等によりロープを前
後に駆動してスプレッダを傾転させる場合もある。この
ようなコンテナクレーンは、スプレッダの前後の移動、
昇降、水平面内での旋回、前後の傾転、左右の傾転の各
動作が可能に構成されている。
【0003】図14に示すように、コンテナ100を保
持するスプレッダ101は4本のロープ102〜105
で支持され、4本のロープ102〜105の一端はトロ
リ106に設けられ夫々対応するシーブ107〜110
を介して巻上ドラム111に固定されている。4本のロ
ープ102〜105の他端は夫々対応するシーブ112
〜115及びシーブ116〜119を介して傾転ドラム
120,121に固定されている。
【0004】巻上ドラム111を回転させるとスプレッ
ダ101は昇降し、2つの傾転ドラム120,121を
同じ方向に回転させるとコンテナ100は左右に傾転
し、異なる方向に回転させると前後に傾転する。また、
シーブ116,117とシーブ118,119を電動シ
リンダ等の旋回駆動装置により夫々前後方向において異
なる向きに駆動するとスプレッダ101は水平面内で旋
回する。さらに、トロリ106を図示外のトロリ駆動ド
ラムにより前後に移動させると、トロリ106の移動に
追従してスプレッダ101も前後に移動する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】 前記のコンテナクレ
ーンにおいては、スプレッダの前後の移動、昇降、水平
面内での旋回、前後及び左右の傾転の各動作はトロリ駆
動ドラム、巻上ドラム、旋回駆動装置、傾転ドラムによ
り4本のロープを駆動して行うことになるため、4本の
ロープを駆動するロープ駆動装置の構成が複雑になる。
本発明の目的は、橋形クレーンにおいて、吊具を支持移
動させる為の4本のロープを駆動するロープ駆動装置の
構成を簡略化することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】 請求項1の橋形クレー
ンは、前後方向に延びる走行路形成部材に沿って移動可
能なトロリと、トロリの下方において吊荷を保持する為
の吊具とを備えた橋形クレーンにおいて、前記トロリの
相互に離隔した4個所に設けられた4つのシーブと、こ
れら4つのシーブを夫々経由して吊具まで延び吊具と吊
荷とを支持可能な4本のロープと、前記4本のロープの
内、夫々2本のロープを巻取ったり繰り出したりする2
つの巻取りドラムと、前記2つの巻取りドラムを夫々回
転駆動する駆動モータとを備えたことを特徴とするもの
である。
【0007】吊具には4本のロープの一端が固定されて
吊具はトロリの下方において支持され、これら4本のロ
ープの他端はトロリに設けられた4つのシーブを経由し
て夫々対応する2つの巻取りドラムに固定されている。
2つの巻取りドラムには夫々対応する駆動モータが連結
され、これら駆動モータにより巻取りドラムが回転駆動
され、2つの巻取りドラムは夫々対応する2本のロープ
を巻取ったり繰り出したりすることができる。2つの巻
取りドラムを夫々巻取り又は繰り出すことにより、吊具
を昇降させたり、吊具とトロリを前後に移動させたりす
ることができる。
【0008】請求項2の橋形クレーンは、前後方向に延
びる走行路形成部材に沿って移動可能なトロリと、トロ
リの下方において吊荷を保持する為の吊具とを備えた橋
形クレーンにおいて、前記トロリの相互に離隔した4個
所に設けられた4つのシーブと、これら4つのシーブを
夫々経由して吊具まで延び吊具と吊荷とを支持可能な4
本のロープと、前記4本のロープを夫々巻取ったり繰り
出したりする4つの巻取りドラムと、前記4つの巻取り
ドラムを夫々回転駆動する駆動モータとを備えたことを
特徴とするものである。
【0009】吊具には4本のロープの一端が固定されて
吊具はトロリの下方において支持され、これら4本のロ
ープの他端はトロリに設けられた4つのシーブを経由し
て夫々対応する4つの巻取りドラムに固定されている。
4つの巻取りドラムには夫々対応する駆動モータが連結
され、これら駆動モータにより巻取りドラムが回転駆動
され、4つの巻取りドラムは夫々対応するロープを巻取
ったり繰り出したりすることができる。4つの巻取りド
ラムを夫々巻取り又は繰り出すことにより、吊具を昇降
させたり、吊具およびトロリを前後に移動させたり、吊
具を左右に傾転させたり、水平面内で旋回させたりする
ことができる。
【0010】請求項3の橋形クレーンは、請求項2の発
明において、前記4つの巻取りドラムの内、2つの巻取
りドラムは走行路形成部材の後端側部分に配設され、ま
た、残りの2つの巻取りドラムは走行路形成部材の前端
側部分に配設されたことを特徴とするものである。
【0011】従って、走行路形成部材の後端側部分に配
設された2つの巻取りドラムによりトロリから後方へ延
びる2本のロープを巻取り又は繰り出し、走行路形成部
材の前端側部分に配設された残りの2つの巻取りドラム
によりトロリから前方へ延びる2本のロープを繰り出し
又は巻き取る巻取り又は繰り出すことで、吊具と吊荷が
前後に移動すると共にトロリも前後方向へ移動する。
【0012】請求項4の橋形クレーンは、請求項2の発
明において、前記4つの巻取りドラムは、走行路形成部
材の所定位置にまとめて配設されたことを特徴とするも
のである。従って、吊具を支持する4本のロープを走行
路形成部材の前端部及び後端部に設けられたシーブによ
り転向するなどして、4つの巻取りドラムの内2つの巻
取りドラムによりトロリから後方へ延びる2本のロープ
を巻取り又は繰り出し、残りの2つの巻取りドラムによ
りトロリから前方へ延びる2本のロープを繰り出し又は
巻き取る巻取り又は繰り出すことで、吊具と吊荷が前後
に移動すると共にトロリも前後方向へ移動する。
【0013】請求項5の橋形クレーンは、請求項2の発
明において、前記4つの巻取りドラムは、トロリ上に配
設されたことを特徴とするものである。この場合、2本
のロープの一端を走行路形成部材の後端部に固定し、残
りの2本のロープの一端を走行路形成部材の前端部に固
定し、吊具にはトロリに設けられた4つのシーブと夫々
対応する4つのシーブを設けておく。そして、トロリに
配設された4つの巻取りドラムの内2つの巻取りドラム
によりトロリから後方へ延びる2本のロープを夫々対応
するトロリのシーブと吊具のシーブを介して巻取り又は
繰り出し、残り2つの巻取りドラムによりトロリから前
方へ延びる2本のロープを夫々対応するトロリのシーブ
と吊具のシーブを介して繰り出し又は巻き取ることで、
吊具と吊荷が前後に移動すると共にトロリも前後方向へ
移動する。
【0014】請求項6の橋形クレーンは、請求項1〜5
の何れかの発明において、前記トロリに、前記走行路形
成部材に対するトロリの前後方向の移動を制限可能なト
ロリ制動機構を設けたことを特徴とするものである。従
って、トロリ制動機構によりトロリの前後方向への移動
を制限して、4つの巻取りドラムを巻取り又は繰り出す
ことにより、吊具を前後に移動させたり、昇降させた
り、左右に傾転させたり、水平面内で旋回させたりする
ことに加え、吊具の前後傾転を行うことができる。
【0015】請求項7の橋形クレーンは、請求項1〜5
の何れかの発明において、前記4本のロープを夫々制動
可能な4組のロープ制動装置をトロリに設けたことを特
徴とするものである。従って、各ロープ制動装置により
ロープのトロリに対する相対移動を規制することができ
る。
【0016】請求項8の橋形クレーンは、請求項7の発
明において、前記各ロープ制動装置を、少なくとも、ロ
ック状態、半ロック状態、ロック解除状態に選択的に設
定可能に構成したことを特徴とするものである。ロープ
制動装置のロック状態においてはロープのトロリに対し
ての相対移動は規制され、半ロック状態においてはロー
プに所定以上の張力が作用したときのみその相対移動は
許容され、ロック解除状態においてはその相対移動は許
容される。
【0017】前記のように、各ロープ制動装置をロック
状態、半ロック状態、ロック解除状態の何れかに設定
し、4つの巻取りドラムにより4本のロープを巻取り又
は繰り出すことで、吊具を前後に移動させたり、昇降さ
せたり、前後及び左右に傾転させたり、水平面内で旋回
させたりすることに加え、吊具の前後傾転を行うことが
できる。
【0018】請求項9の橋形クレーンは、請求項2〜5
の何れかの発明において、前記4本のロープの内、トロ
リの左側部分又は右側部分に設けられた2つのシーブを
経由する2本のロープに関して、吊具の前側部分に連結
されたロープは後方へ延び、吊具の後側部分に連結され
たロープは前方へ延びるように配設されたことを特徴と
するものである。従って、吊具を前後移動させる場合と
前後に傾転させる場合とで、4本のロープの駆動方向が
異なることになるため、トロリの前後移動やトロリと4
本のロープとの間の相対移動を制限する装置を設けるこ
となく、吊具を前後に傾転させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】 本発明の実施の形態について説
明する。本実施形態は、橋形クレーンの一種であり、陸
上のコンテナヤードと海上のコンテナ船との間でコンテ
ナを荷役するコンテナクレーンに本発明を適用したもの
である。図1,図2に示すように、このコンテナクレー
ン1は、前後方向に延びるガーダー3と、このガーダー
3の前端から前方へ延びる起伏式のブーム4(ガーダー
3とブーム4が走行路形成部材に相当する)と、ガーダ
ー3とブーム4とに亙って移動可能なトロリ5と、トロ
リ5の下方においてコンテナ2を保持する為のスプレッ
ダ6と、スプレッダ6(吊具)とコンテナ2(吊荷)を
支持可能な4本のロープ14〜17を駆動するロープ駆
動装置7などを備えている。ガーダー3の後端側には機
械室8が設けられ、この機械室8には、ロープ駆動装置
7の巻取りドラム18〜21及び駆動モータ22〜25
と、ブーム4を起伏させるための起伏ドラム9等が配設
されている。
【0020】次に、ロープ駆動装置7について説明す
る。図2〜図5に示すように、ロープ駆動装置7は、ト
ロリ5の四隅付近に夫々設けられた4つのシーブ10〜
13と、これら4つのシーブ10〜13を夫々経由して
スプレッダ6まで延びスプレッダ6とコンテナ2とを支
持可能な4本のロープ14〜17と、4本のロープ14
〜17を夫々巻取ったり繰り出したりする4つの巻取り
ドラム18〜21と、前記4つの巻取りドラム18〜2
1を夫々回転駆動する駆動モータ22〜25とを備えて
いる。
【0021】図4,図5に示すように、4本のロープ1
4〜17の一端はスプレッダ6の上部に正面視及び側面
視で逆ハの字形に配設されて固定され、他端は夫々対応
する巻取りドラム18〜21に固定されている。これら
4本のロープ14〜17の内、トロリ5の後部の2つの
シーブ10,12を夫々経由するロープ14,16は後
方へ延びて2つの巻取りドラム18,20に夫々巻き取
られ、トロリ5の前部の2つのシーブ11,13を経由
するロープ15,17は前方へ延びてブーム4の前端部
に設けられた2つのシーブ27,28を夫々経由してか
ら後方へ延びて2つの巻取りドラム19,21に夫々巻
き取られるように構成されている。4つの巻取りドラム
18〜21と4つの駆動モータ22〜25はガーダー3
の後端側部分に設けられた機械室8に配設され、図2に
示すように、4つの巻取りドラム18〜21には夫々対
応する駆動モータ22〜25が連結され、駆動モータ2
2〜25により巻取りドラム18〜21が回転駆動され
る。
【0022】次に、スプレッダ6の前後の移動、昇降、
水平面内での旋回、左右の傾転の各動作時におけるコン
テナクレーン1の作用について説明する。図2,図3に
示すように、スプレッダ6を前後に移動させる場合に
は、巻取りドラム19,21によりロープ15,17を
巻取り、巻取りドラム18,20によりロープ14,1
6を繰り出すと、スプレッダ6が前方に移動し、それに
追従してトロリ5も前方に移動する。逆に巻取りドラム
19,21によりロープ15,17を繰り出し、巻取り
ドラム18,20によりロープ14,16を巻取ると、
スプレッダ6が後方に移動し、トロリ5も後方に移動す
る。
【0023】図3に示すように、スプレッダ6を昇降さ
せる場合には、全ての巻取ドラム18〜21により4本
の全てのロープ14〜17を巻取るとスプレッダ6は上
昇し、全てのロープ14〜17を繰り出すとスプレッダ
6は下降する。
【0024】スプレッダ6を水平面内で旋回させる場合
には、巻取りドラム18,21によりロープ14,17
を巻取り、巻取りドラム19,20によりロープ15,
16を繰り出すと、スプレッダ6は水平面内で図3の矢
印の方向に旋回し、逆に巻取りドラム18,21により
ロープ14,17を繰り出し、巻取りドラム19,20
によりロープ15,16を巻取ると、スプレッダ6は矢
印の方向と逆方向に旋回する。
【0025】スプレッダ6を左右に傾転させる場合に
は、巻取りドラム18,19によりロープ14,15を
巻取り、巻取りドラム20,21によりロープ16,1
7を繰り出すと、スプレッダ6は左下がりに傾転し、逆
に巻取りドラム18,19によりロープ14,15を繰
り出し、巻取りドラム20,21によりロープ16,1
7を巻取ると、スプレッダ6は右下がりに傾転する。こ
の際、図5に示すように、ロープ14〜17はスプレッ
ダ6の上部に側面視逆ハの字形に固定されているので、
スプレッダ6は所定量左方又は右方に水平移動した後に
傾転する。
【0026】以上のコンテナクレーン1によれば、スプ
レッダ6を支持する4本のロープ14〜17を夫々対応
する巻取ドラム18〜21により巻取り又は繰り出すこ
とができるので、スプレッダ6の前後の移動(トロリ5
の前後の移動)、昇降、水平面内での旋回、左右の傾転
の各動作を行うことができる。従って、スプレッダ6の
各動作の為に多種類の駆動装置が不要になり、ロープ駆
動装置7の機器構成を簡素化できる。また、各駆動モー
タ22〜25の回転方向や回転数などを制御することで
スプレッダ6の各動作を簡単に制御することができる。
【0027】4本のロープ14〜17の内、ロープ1
4,16は後方へ延びて2つの巻取りドラム18,20
に夫々巻き取られ、ロープ15,17は前方へ延びてブ
ーム4の前端部に設けられた2つのシーブ27,28を
夫々経由してから後方へ延びて2つの巻取りドラム1
9,21に夫々巻き取られるように構成したので、ロー
プ14,16を巻取り又は繰り出し、ロープ15,17
をその逆方向に駆動することで、スプレッダ6とコンテ
ナ2とを前後へ移動させると共にトロリ5も前後へ移動
させることが可能になり、トロリ5を前後に移動駆動す
るための駆動装置が不要になる。さらに、スプレッダ6
を駆動するための4つの巻取りドラム18〜21が、ガ
ーダー3の後端側部分の機械室8にまとめて配設される
ので、ロープ駆動装置7の保守点検が容易になる。
【0028】次に前記実施形態に種々の変更を加えた変
更形態について説明する。 1〕変更形態1・・・図6,図7参照 図6,図7に示すように、トロリ5の4つのシーブ10
〜13の付近に、4本のロープ14〜17を夫々ロック
可能な4組のロープ制動装置26を設けることもでき
る。これら4組のロープ制動装置26は同様の構造のも
のである。以下ロープ14をロックするロープ制動装置
26について説明する。ロープ制動装置26は、トロリ
5に固定されたベース体30と、ベース体30の上面に
設けられロープ14を挟持してロックするロック部材3
1と、同じくベース体30の上面に設けられロック部材
31をロープ14のロック側へ駆動する駆動ブロック3
2とを備えている。
【0029】ロック部材31は側面視矩形状の2つの分
割体33,34で構成され、これら分割体33,34の
内側には夫々縦溝33a,34aが形成され、これら縦
溝33a,34aにより形成されるロープ通路35にロ
ープ14が挿通されている。縦溝33aの上端部には、
ロープ14が折れ曲がらないようにする為の傾斜部33
bが形成されている。駆動ブロック32の内部には2つ
の電動シリンダ36,37が配設され、これらの電動シ
リンダ36,37の出力部材としてのロッド36a,3
7aの先端は分割体34に連結されている。分割体33
はベース体30に強固に固定されている。
【0030】前記のロープ制動装置26は、ロック状
態、半ロック状態、ロック解除状態に選択的に設定可能
である。即ち、ロープ制動装置26によりロープ14を
ロックする場合には、2つの電動シリンダ36,37に
より分割体34を左方へ駆動し、ロープ14を縦溝33
a,33bの内面に挟圧してロック状態にする。ロック
を解除する場合には、2つの電動シリンダ36,37に
より分割体34を右方へ駆動し、ロープ14がロープ通
路35を摺動可能な状態にしてロープ制動装置26をロ
ック解除状態にする。さらに、2つの電動シリンダ3
6,37の出力を制御することで、ロープ14をロック
位置よりも弱い力で挟圧保持した半ロック状態にするこ
とができる。
【0031】このロック状態あるいは半ロック状態にお
いて、ロープ14〜17を巻取り又は引き出すことによ
り、スプレッダ6の前後の傾転を行うことができる。図
8に示すように、4つのロープ制動装置26がアンロッ
ク状態であれば、前側のロープ15,17を巻き込み、
後側のロープ14,16を繰り出せば、スプレッダ6が
後下がりに傾転する。スプレッダ6の重心位置は、ロー
プ14〜17のスプレッダ6との連結点よりも低い位置
にあるため、後下がりに傾転することにより、重心位置
が前側のロープ15,17,のスプレッダ6との連結点
に近づく。このため、前側のロープ15,17の張力が
後側のロープ14,16の張力よりも大きくなり、この
張力によりトロリ5の前側のシーブ11,13に作用す
る力がトロリ5の後側のシーブ10,12に作用する力
よりも大きくなり、トロリ5を前方へ移動させる力が生
じ、前後のロープの張力が等しくなるまでトロリ5が前
方へ移動する。つまりスプレッダ6の前後傾転が中立に
なりスプレッダ6が水平になる位置までトロリ5が移動
する。
【0032】トロリ5の前側の2組のロープ制動装置2
6をロック状態、トロリ5の後側の2組のロープ制動装
置26をアンロック状態にすれば、後側のロープ14,
16を繰り出せば、スプレッダ6が後下がりに傾転し、
前側のロープ15,17の張力が後側のロープ14,1
6の張力よりも大きくなるが、前側のロープ15,17
をトロリ5の前側の2組のロープ制動装置26によりロ
ックしているため、前側のロープ15,17と後側のロ
ープ14,16の張力差はトロリ5の前側の2組のロッ
ク制動装置26により保持され、トロリ5は移動せず、
スプレッダ6の後下がりの傾転が可能になる。この際、
図4に示すように、ロープ14〜17はスプレッダ6の
上部に正面視逆ハの字形に配設されて固定されているの
で、スプレッダ6は所定量前方又は後方に水平移動した
後に傾転する。
【0033】スプレッダ6の前下がりの傾転も同様に、
後側の2組のロープ制動装置26をロック状態、前側の
2組のロープ制動装置26をアンロック状態にして、前
側のロープ15,17を繰り出して行う。さらに、前後
傾転時にロック状態のロック制動装置26のロープ保持
力を弱めて半ロック状態にすれば、スプレッダ6が前後
傾転したまま、スプレッダ6を前後に移動させたり、昇
降させたり、左右に傾転させたり、水平面内で旋回させ
たりすることができる。尚、ロープ14〜17を把持す
るための駆動装置としては、前記の電動シリンダの代わ
りに油圧シリンダを用いることも可能である。
【0034】2〕変更形態2・・・図9参照 図9に示すように、ロープ駆動装置7Aにおいて、トロ
リ5上に4つの巻取りドラム18〜21及び駆動モータ
22〜25を配設し、ロープ14,16の一端をガーダ
ー3の後端部に固定し、ロープ15,17の一端をブー
ム4の前端部に固定し、ロープ14〜17をシーブ10
〜13及びスプレッダ6に設けたシーブ40〜43を経
由して巻取りドラム18〜21により巻取るように構成
してもよい。さらに、4本のロープ14〜17を全てト
ロリ5から後方に延びるように配設してもよい。あるい
は、4本のロープ14〜17の数本をトロリ5から後方
に延びるように配設し、残りをトロリ5に固定してもよ
い。ただし、この場合には、トロリ5は別の駆動装置に
より前後方向に駆動する必要がある。
【0035】3〕変更形態3・・・図10参照 図10に示すように、ガーダー3及びブーム4に対する
トロリ5の前後方向の移動を制限可能なトロリ制動装置
44(トロリ制動機構)をトロリ5に設けてもよい。こ
のトロリ制動装置44はガーダー3及びブーム4のレー
ル3a,4aを把持してトロリ5の前後方向への移動を
制限するもので、把持するための駆動手段としては油圧
式又は電動式の何れの方式のものも採用できる。尚、ト
ロリ制動装置としては、トロリ5の車輪の回転を規制し
てトロリ5の前後方向の移動を制限するブレーキ機能を
有するものでもよい。
【0036】トロリ制動装置44のロック状態において
は、トロリ5の前後方向への移動は規制され、半ロック
状態においてはトロリ5に所定以上の前後方向の力が作
用したときにトロリ5は前後方向に移動を許容され、ロ
ック解除状態においては、トロリ5は自由に前後に移動
することができる。このトロリ制動装置44によれば、
前記実施形態のロープ制動装置26とほぼ同様の効果が
得られ、ロック状態、半ロック状態、ロック解除状態を
選択的に設定して、巻取りドラム18〜21を巻取り又
は繰り出すことにより、スプレッダ6の前後移動(トロ
リ5の前後移動)、旋回、前後又は左右の傾転の各動作
を可能にし、さらに、前後に傾転させながらの前後移動
及び昇降の各動作も可能になる。
【0037】4〕変更形態4・・・図11参照 トロリ5にロープ制動装置26を設ける代わりに、図1
1に示すように、4つのシーブ10〜13にシーブ制動
装置45を設けてもよい。このシーブ制動装置45はシ
ーブ10〜13の軸部材10a〜13aに連結され、電
気式又は油圧式の駆動手段により軸部材10a〜13a
の回転を制限するものである。
【0038】シーブ制動装置45のロック状態において
は、シーブ10〜13の回転は規制され、半ロック状態
においてはシーブ10〜13に所定以上の回転力が作用
したときにシーブ10〜13は回転を許容され、ロック
解除状態では、シーブ10〜13は自由に回転すること
ができる。このシーブ制動装置45によれば前記実施形
態のロープ制動装置26とほぼ同様の効果が得られ、ロ
ック状態、半ロック状態、ロック解除状態を選択的に設
定して、巻取りドラム18〜21を巻取り又は繰り出す
ことにより、スプレッダ6の前後移動(トロリ5の前後
移動)、旋回、前後又は左右の傾転の各動作を可能に
し、さらに、前後に傾転させながらの前後移動及び昇降
の各動作も可能になる。
【0039】5〕前記ロープ制動装置26と、トロリ制
動装置44と、シーブ制動装置45は前記変更形態の構
造のものに限る訳ではなく、トロリ5又はシーブ10〜
13をロック状態、半ロック状態、ロック解除状態に選
択的に設定可能であれば種々のものを採用できる。ま
た、これらロープ制動装置26と、トロリ制動装置44
と、シーブ制動装置45を省略することも可能である
が、その場合には、スプレッダ6を前後に傾転させるこ
とはできないので、前後に傾転させるための他の駆動手
段が必要になる。
【0040】6〕変更形態5・・・図12参照 図12に示すように、ロープ駆動装置7Bにおいて、4
本のロープ14〜17の内、トロリ5の右側部分に設け
られた2つのシーブ10,11を経由する2本のロープ
14,15に関して、スプレッダ6の前側部分に連結さ
れたロープ14は後方へ延び、スプレッダ6の後側部分
に連結されたロープ15は前方へ延びるように配設して
もよい。
【0041】この場合、スプレッダ6の昇降及び左右の
傾転については、前記実施形態と同様にロープ14〜1
7を駆動して行うことができる。その他のスプレッダ6
の動作については、ロープ15,17を巻取り又は繰り
出し、ロープ14,16をその逆方向に駆動すると、ス
プレッダ6を前後に移動させることができる。ロープ1
4を巻取り、ロープ15〜17を繰り出すと、スプレッ
ダ6を水平面内において矢印方向に旋回させることがで
きる。ロープ16を巻取り、ロープ14,15,17を
繰り出すと、スプレッダ6を矢印方向と逆方向に旋回さ
せることができる。さらに、ロープ15,16を巻取り
又は繰り出し、ロープ14,17をその逆方向に駆動す
ると、スプレッダ6を前下り又は後下りに傾転させるこ
とができる。
【0042】従って、このロープ駆動装置7Bにおいて
は、前記のロープ制動装置26、トロリ制動装置44、
シーブ制動装置45等、トロリ5の前後移動や、トロリ
5とロープ14〜17との間の相対移動を制限する装置
を設けることなくスプレッダ6の各動作を行うことがで
きる。ただし、このロープ駆動装置7Bにおいては、こ
れら3つの動作を同時に行うためには、前記の各種制動
装置あるいは前後傾転、左右傾転、旋回の為の駆動装置
の内、少なくとも1つが必要になる。
【0043】また、スプレッダ6の前後移動及び旋回の
動作においては、スプレッダ6とコンテナ2のバランス
が崩れて振れが大きくなる虞があるので、その振れを小
さくするために各駆動モータ22〜25の回転数等を制
御しつつスプレッダ6の各動作を行う。尚、ロープ1
4,15の代わりに、トロリ5の左側部分に設けられた
シーブ12,13を経由するロープ16,17に関して
前記と同様に配設してもよい。
【0044】7〕変更形態6・・・図13参照 図13に示すように、ロープ駆動装置7Cにおいて、ト
ロリ5Cにトロリ5Cのレール50を走行可能な左右の
台車51,52を設け、台車51,52には夫々シーブ
10,11とシーブ12,13とを配設し、トロリ5C
の右側部分において、トロリ5Cから後方へ延びるロー
プ14はシーブ11を経由してスプレッダ6の前側部分
に連結され、トロリ5Cから前方へ延びるロープ15は
シーブ10を経由してスプレッダ6の後側部分に連結さ
れ、ロープ14,15はトロリからスプレッダ6へ互い
に平行に延びている。トロリ5Cの左側部分において、
ロープ16はシーブ12を経由し、ロープ17はシーブ
13を経由し、ロープ16,17はトロリから平行に下
方へ延びてスプレッダ6に連結されている。
【0045】このロープ駆動装置7Cにおいては、ロー
プ14,15及びロープ16,17は夫々平行にトロリ
5Cから下方に延びてスプレッダ6に連結されているの
で、4本のロープ14〜17を巻取り又は繰り出しても
スプレッダ6を旋回させることはできない。従って、電
動シリンダ等の駆動手段(図示略)によりトロリ5Cに
おいて台車51,52を前後逆方向に駆動して、4本の
ロープ14〜17を介してスプレッダ6を旋回させる。
前記のように4本のロープ14〜17を配設することに
より、トロリ5Cからスプレッダ6の間で4本のロープ
14〜17の長さのバラツキが生じにくいため、スプレ
ッダ6の前後移動及び昇降の動作時に旋回方向の振れを
抑えることができる。スプレッダ6の旋回動作以外の各
動作については、変更形態5と略同様の作用及び効果を
有するのでその説明を省略する。また、スプレッダ6を
旋回させるための台車51,52は左右いずれか一方の
みに設けてもよい。
【0046】8〕変更形態7・・・図14参照 本発明をコンテナクレーン以外のコンテナ荷役設備、例
えば、コンテナヤードとトレーラー等との間で荷役する
橋形クレーンなどに適用することもできる。この場合、
図14に示すように、ロープ駆動装置7Dにおいて、4
つの巻取りドラム18〜21の内、2つの巻取りドラム
18,20をガーダー(走行路形成部材に相当する)の
後端側部分に配設し、残りの2つの巻取りドラム19,
21をガーダーの前端側部分に配設することもできる。
この場合には、ロープ15,17を転向するためのシー
ブ27,28が不要になる。勿論、4つの巻取りドラム
18〜21をガーダーの所定の位置にまとめて配設する
こともできる。この場合には、巻取りドラム18〜21
の保守点検が容易になる。
【0047】9〕変更形態8・・・図15参照 図15に示すように、ロープ駆動装置7Eにおいて、4
本のロープ14〜17の内、トロリ5から後方へ延びる
2本のロープ14,16と前方へ延びる2本のロープ1
5,17を夫々巻取ったり繰り出したりする2つの巻取
りドラム18E,19Eと、これら2つの巻取りドラム
18E,19Eを夫々回転駆動する駆動モータ22E,
23Eを設けてもよい。この場合、ロープ14,16及
びロープ15,17を巻取ったり繰り出したりすること
で、スプレッダ6の前後移動及び昇降の各動作を行うこ
とができる。水平面内の旋回、前後又は左右の傾転の各
動作については、夫々別の駆動手段が必要になるが、例
えば、前記変更形態5の旋回台車51,52等の旋回駆
動手段をトロリ5に設けることで、スプレッダ6の主要
動作である前後移動、昇降、旋回の各動作を簡単な構造
のロープ駆動装置7Eにより行うことが可能になる。
【0048】10〕スプレッダ6を支持する4本のロー
プは、スプレッダ6上の相互に離隔した4個所に設けら
れた4つのシーブを介してトロリ5に固定することも可
能である。この場合、ロープ14〜17の巻取り速度を
速くする必要があるが、ロープに加わる張力が小さくな
り、ロープ14〜17の断面およびシーブの径を小さく
することができる。さらには、スプレッダ6、トロリ5
に複数のシーブを設け、トロリ5とスプレッダ6の間で
ロープ14〜17を複数掛けし、ロープ14〜17の張
力をさらに小さくすることも可能である。
【0049】11〕4本のロープ14〜17の一端がト
ロリ5から後方へ延びて巻取りドラム18〜21に固定
され、他端がトロリ5上のシーブとスプレッダ6上のシ
ーブを介しトロリ5の前方へ延びてブーム4の前端部に
固定されるように構成することもできる。この場合に
は、4つの巻取りドラム22〜25により、4本のロー
プ14〜17の巻取ったり、繰り出したりすることで、
スプレッダ6の昇降、前後および左右の傾転、水平方向
の旋回が可能となる。ただし、トロリ5は別の駆動装置
により前後方向に駆動する必要がある。
【0050】
【発明の効果】 請求項1の発明によれば、橋形クレー
ンに、吊具と吊荷とを支持する4本のロープの内、夫々
2本のロープを巻取ったり繰り出したりする2つの巻取
りドラムと、2つの巻取りドラムを夫々回転駆動する駆
動モータとを備えたので、駆動モータにより2つの巻取
りドラムを夫々回転駆動してトロリから後方と前方に延
びる夫々2本のロープを巻取ったり繰り出したりするこ
とで、吊具の前後移動及び昇降の各動作を行うことがで
き、従来、トロリの前後移動用の駆動装置と吊具の昇降
用の駆動装置が必要であったところを、4本のロープを
駆動するロープ駆動装置のみで構成できるため、装置構
成および構造を簡略化できる。さらには、各駆動モータ
の回転方向や回転数などを制御することで吊具の前記各
動作を簡単に制御することができる。
【0051】請求項2の発明によれば、橋形クレーン
に、吊具と吊荷とを支持する4本のロープを夫々巻取っ
たり繰り出したりする4つの巻取りドラムと、これら4
つの巻取りドラムを夫々回転駆動する駆動モータとを備
えたので、駆動モータにより4つの巻取りドラムを夫々
回転駆動して4本のロープを個別に巻取ったり繰り出し
たりすることで、吊具の前後移動、昇降、水平面内での
旋回、左右の傾転の各動作を行うことができ、従来、ト
ロリの前後移動用の駆動装置、吊具の昇降用の駆動装
置、傾転ドラム、旋回用のシリンダが必要であったとこ
ろを、4本のロープを駆動するロープ駆動装置のみで構
成できるため、装置構成および構造を簡略化できる。さ
らには、各駆動モータの回転方向や回転数などを制御す
ることで吊具の各動作を簡単に制御することができる。
【0052】請求項3の発明によれば、4つの巻取りド
ラムの内、2つの巻取りドラムは走行路形成部材の後端
側部分に配設され、また、残りの2つの巻取りドラムは
走行路形成部材の前端側部分に配設されたので、走行路
形成部材の後端側部分の2つの巻取りドラムを巻取り又
繰り出し、前端側部分の2つの巻取りドラムをその逆方
向に駆動することで、吊具と吊荷を前後に移動させると
共にトロリも前後方向へ移動させることができ、トロリ
を前後方向に駆動する駆動手段が不要になる。また、ト
ロリからはシーブを経由することなく前後逆方向にロー
プを巻取ることができるため、それらのシーブが不要に
なり設備コスト的に有利である。さらに、シーブによる
ロープの折り返しがないため、ロープの長さが短くてす
み、ロープの伸びやたるみによる吊具の振れが小さくな
り、吊具の操作性がよくなる。その他、請求項2と同様
の効果を有する。
【0053】請求項4の発明によれば、4つの巻取りド
ラムは走行路形成部材の所定位置にまとめて配設された
ので、吊具を支持する4本のロープを走行路形成部材の
前端部又は後端部に設けられたシーブにより転向するこ
とで、2つの巻取りドラムによりトロリから後方へ延び
る2本のロープを巻取り又は繰り出し、残りの2つの巻
取りドラムによりトロリから前方へ延びる2本のロープ
をその逆方向に駆動することで、吊具と吊荷を前後に移
動させると共にトロリも前後方向へ移動させることがで
き、トロリを前後方向に駆動する駆動手段が不要にな
る。また、4つの巻取りドラムを1ヵ所に隣接して配設
することができるため、巻取りドラムの保守点検が容易
になる。その他、請求項2と同様の効果を有する。
【0054】請求項5の発明によれば、4つの巻取りド
ラムはトロリ上に配設されたので、2本のロープの一端
を走行路形成部材の後端部に固定し、残りの2本のロー
プの一端を走行路形成部材の前端部に固定し、吊具には
トロリに設けられた4つのシーブと夫々対応する4つの
シーブを設けることで、2つの巻取りドラムによりトロ
リから後方へ延びる2本のロープを夫々対応するトロリ
のシーブと吊具のシーブを介して巻取り又は繰り出すこ
とで、吊具と吊荷を前後に移動させると共にトロリも前
後方向に移動させることができるため、トロリを前後方
向に駆動する駆動手段が不要になる。また、吊具を支持
する4本のロープを走行路形成部材の前端部又は後端部
で転向するために設けられるシーブが不要になる。さら
には、4つの巻取りドラムをトロリ上に配設することに
より、巻取りドラムや駆動モータ等主な装置をトロリに
集約できるため、生産管理や保守点検が容易になる。村
他、請求項2と同様の効果を有する。
【0055】請求項6の発明によれば、トロリに、走行
路形成部材に対するトロリの前後方向の移動を制限可能
なトロリ制動機構を設けたので、トロリ制動機構により
トロリの前後方向への移動を制限して、4つの巻取りド
ラムを巻取り又は繰り出すことにより、吊具を昇降させ
たり、左右に傾転させたり、水平面内で旋回させたりす
ることに加え、前後に傾転させることができる。その
他、請求項2〜5の何れかと同様の効果を有する。
【0056】請求項7の発明によれば、4本のロープを
夫々制動可能な4組のロープ駆動装置をトロリに設けた
ので、各ロープ駆動装置によりロープのトロリに対する
相対移動を規制し又はその規制を解除して、4つの巻取
りドラムを巻取り又は繰り出すことにより、吊具を前後
に移動させたり、昇降させたり、左右に傾転させたり、
水平面内で旋回させたりすることに加え、前後に傾転さ
せたりすることができる。その他、請求項2〜5の何れ
かと同様の効果を有する。
【0057】請求項8の発明によれば、各ロープ駆動装
置を、少なくとも、ロック状態、半ロック状態、ロック
解除状態に選択的に設定可能に構成したので、各ロープ
制動装置を半ロック状態に設定し、4つの巻取りドラム
を巻取り又は繰り出すことにより、吊具を前後に傾転さ
せたまま、スプレッダを前後に移動させたり、昇降させ
たり、左右に移動させたり、水平面内で旋回させたりす
ることができる。その他、請求項7と同様の効果を有す
る。
【0058】請求項9の発明によれば、4本のロープの
内、トロリの左側部分又は右側部分に設けられた2つの
シーブを経由する2本のロープに関して、吊具の前側部
分に連結されたロープは後方へ延び、吊具の後側部分に
連結されたロープは前方へ延びるように配設されたの
で、トロリの前後移動やトロリと4本のロープとの間の
相対移動を制限する装置を設けることなく、4つの巻取
りドラムを巻取り又は繰り出すことにより、吊具を前後
に移動させたり、昇降させたり、前後及び左右に傾転さ
せたり、水平面内で旋回させたりすることができる。そ
の他、請求項2〜5と同様の効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施形態のコンテナクレーンの側
面図である。
【図2】ロープ駆動装置の斜視図である。
【図3】ロープ駆動装置の作用説明図である。
【図4】スプレッダとロープの接続状態を示す説明図で
ある。
【図5】図4の正面図である。
【図6】変更形態1のトロリのシーブ付近の拡大図であ
る。
【図7】変更形態1のロープ制動装置の平面図である。
【図8】変更形態1のロープ駆動装置(前後傾転状態)
の説明図である。
【図9】変更形態2の図2相当図である。
【図10】変更形態3のトロリ制動装置の配置を示す説
明図である。
【図11】変更形態4のシーブ制動装置の配置を示す説
明図である。
【図12】変更形態5の図2相当図である。
【図13】変更形態6の図2相当図である。
【図14】変更形態7の図2相当図である。
【図15】変更形態8の図2相当図である。
【図16】従来のロープ駆動装置の斜視図である。 1 コンテナクレーン 2 コンテナ 3 ガーダー 4 ブーム 5,5C トロリ 6 スプレッダ 10〜13 シーブ 14〜17 ロープ 18〜21,18E,19E 巻取りドラム 22〜25,22E,23E 駆動モータ 26 ロープ駆動装置 44 トロリ制動装置

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前後方向に延びる走行路形成部材に沿っ
    て移動可能なトロリと、トロリの下方において吊荷を保
    持する為の吊具とを備えた橋形クレーンにおいて、 前記トロリの相互に離隔した4個所に設けられた4つの
    シーブと、 これら4つのシーブを夫々経由して吊具まで延び吊具と
    吊荷とを支持可能な4本のロープと、 前記4本のロープの内、夫々2本のロープを巻取ったり
    繰り出したりする2つの巻取りドラムと、 前記2つの巻取りドラムを夫々回転駆動する駆動モータ
    と、を備えたことを特徴とする橋形クレーン。
  2. 【請求項2】 前後方向に延びる走行路形成部材に沿っ
    て移動可能なトロリと、トロリの下方において吊荷を保
    持する為の吊具とを備えた橋形クレーンにおいて、 前記トロリの相互に離隔した4個所に設けられた4つの
    シーブと、 これら4つのシーブを夫々経由して吊具まで延び吊具と
    吊荷とを支持可能な4本のロープと、 前記4本のロープを夫々巻取ったり繰り出したりする4
    つの巻取りドラムと、前記4つの巻取りドラムを夫々回
    転駆動する駆動モータとを備えたことを特徴とする橋形
    クレーン。
  3. 【請求項3】 前記4つの巻取りドラムの内、2つの巻
    取りドラムは走行路形成部材の後端側部分に配設され、
    また、残りの2つの巻取りドラムは走行路形成部材の前
    端側部分に配設されたことを特徴とする請求項2に記載
    の橋形クレーン。
  4. 【請求項4】 前記4つの巻取りドラムは、走行路形成
    部材の所定位置にまとめて配設されたことを特徴とする
    請求項2に記載の橋形クレーン。
  5. 【請求項5】 前記4つの巻取りドラムは、トロリ上に
    配設されたことを特徴とする請求項2に記載の橋形クレ
    ーン。
  6. 【請求項6】 前記トロリに、前記走行路形成部材に対
    するトロリの前後方向の移動を制限可能なトロリ制動機
    構を設けたことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記
    載の橋形クレーン。
  7. 【請求項7】 前記4本のロープを夫々制動可能な4組
    のロープ制動装置をトロリに設けたことを特徴とする請
    求項1〜5の何れかに記載の橋形クレーン。
  8. 【請求項8】 前記各ロープ制動装置を、少なくとも、
    ロック状態、半ロック状態、ロック解除状態に選択的に
    設定可能に構成したことを特徴とする請求項7に記載の
    橋形クレーン。
  9. 【請求項9】 前記4本のロープの内、トロリの左側部
    分又は右側部分に設けられた2つのシーブを経由する2
    本のロープに関して、スプレッダの前側部分に連結され
    たロープは後方へ延び、吊具の後側部分に連結されたロ
    ープは前方へ延びるように配設されたことを特徴とする
    請求項2〜5に記載の橋形クレーン。
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