JPH1088268A - 高強度高靱性アルミニウム合金およびその製造方法 - Google Patents

高強度高靱性アルミニウム合金およびその製造方法

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JPH1088268A JP8237597A JP23759796A JPH1088268A JP H1088268 A JPH1088268 A JP H1088268A JP 8237597 A JP8237597 A JP 8237597A JP 23759796 A JP23759796 A JP 23759796A JP H1088268 A JPH1088268 A JP H1088268A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工業的に生産可能であり、従来よりも高い強
度と靱性を兼ね備えたアルミニウム合金とその製造方法
を提供する。 【解決手段】 高強度高靱性アルミニウム合金は、平均
結晶粒径が60〜1000nmの範囲内の結晶粒からな
るα−アルミニウムの相と、平均結晶粒径が20〜20
00nmの範囲内の結晶粒からなる2種以上の金属間化
合物の相とを備え、金属間化合物の結晶粒間の連結が断
続するように金属間化合物の結晶粒は分散している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、強靱性が要求さ
れる部品や構造材料に適用することが可能であり、高い
強度を有し、かつ靱性の優れた、アルミニウム合金およ
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】アモ
ルファス相または凖結晶相を含む合金を出発原料とした
高強度のアルミニウム合金については、これまで多くの
研究がなされてきた。
【0003】たとえば、特開平1−275732号公報
で開示された技術によれば、一般式:Ala b
c (ただし、M:V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,
Cu,Zr,Ti,Mo,W,Ca,Li,Mg,Si
から選ばれる1種もしくは2種以上の金属元素、X:
Y,La,Ce,Sm,Nd,Hf,Nb,Ta,Mm
(ミッシュメタル)から選ばれる1種もしくは2種以上
の金属元素、a,b,cは原子%でa:50〜95at
%、b:0.5〜35at%、c:0.5〜25at
%)からなる3元合金を急冷凝固することにより、引張
り強度が87〜103kg/mm2 、降伏強度が82〜
96kg/mm2 の非晶質または非晶質と微細結晶質の
複合体が得られている。
【0004】また、低比重で高強度の非晶質または微細
結晶質の高強度アルミニウム合金については、特開平6
−316738号公報において開示されている。そのア
ルミニウム合金は、一般式:Ala b Mmc (Mm:
ミッシュメタル)で表わされ、XはTi,V,Cr,M
n,Fe,Co,Ni,Cu,Zrのうちから選ばれる
1種または2種以上、a,b,cは原子%で、a:9
5.2〜97.5at%、bおよびcは2.5<b+c
<5かつb>0.5かつc>1を満たす値である。この
ような組成を有することにより、合金元素の添加量を抑
えて非晶質相あるいは微細結晶質相を適度にマトリック
スの微細結晶相中に均一分散させ、マトリックスの微細
結晶質相がMmおよびTi,V,Cr,Mn,Fe,C
o,Ni,Cu,Zrなどの遷移金属によって固溶強化
された低比重かつ高強度なアルミニウム合金が得られて
いる。
【0005】上述のように、Alをマトリックスとする
非晶質合金または非晶質と微細結晶質の複合体からなる
合金、または微細結晶質合金は、従来のアルミニウム結
晶質合金に比べて2倍以上の引張り強さを有する。しか
しながら、上述のようなアルミニウム合金のシャルピー
衝撃値は従来のアルミニウム溶製材に比べて約5分の1
にも満たないほど低い。そのため、信頼性の要求される
機械部品や自動車部品の材料として、そのアルミニウム
合金を使用することは困難であるという問題があった。
【0006】また、一方では、特開平6−184712
号公報においては、高強度アルミニウム合金の製造方法
が開示されている。そのアルミニウム合金は、一般式:
Al a Lnb c で表わされ、ただし、式中のLnはM
m(ミッシュメタル),Y,La,Ce,Sm,Nd,
Hf,Nb,Taから選ばれる1種以上の金属元素、M
はV,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu,Zr,T
i,Mo,W,Ca,Li,Mg,Siから選ばれる1
種以上の金属元素、a,b,cは原子%で、a:50〜
97.5at%、b:0.5〜30at%、c:0.5
〜30at%の範囲内である。このような組成を有し、
微細結晶相を5〜50体積%のアモルファス相が取り囲
むセル状の複相組織を有する急冷凝固したアルミニウム
合金に、アモルファスの結晶化温度以上の温度で塑性加
工を施し、微細結晶マトリックス中に上記のAl,L
n,Mのうち2種以上からなる金属間化合物が分散した
組織を得る製造方法が上記の公報に開示されている。こ
のようなアルミニウム合金では、引張り強度が760〜
890MPa、伸びが6.0〜9.0%と比較的高い靱
性が得られている。
【0007】しかしながら、上記の公報に開示されたア
ルミニウム合金の製造方法では、5〜50体積%のアモ
ルファス相を得るために急冷凝固の際に高い冷却速度を
必要とするため、実際の工業生産においては、製造コス
トが高くなるという問題がある。
【0008】さらに、特開平7−179974号公報に
おいては、高い強度と高い靱性を備えたアルミニウム合
金が開示されている。そのアルミニウム合金は、α−ア
ルミニウムのマトリックスと金属間化合物の析出相とを
含む複合組織を有し、金属間化合物の体積率が35体積
%以下である分散強化型アルミニウム合金において金属
間化合物の析出相のアスペクト比が3.0以下、α−ア
ルミニウムの結晶粒径の金属間化合物の析出相の粒径に
対する比が2.0以上、α−アルミニウムの結晶粒径が
200nm以下であることを特徴とするものである。ま
た、上記公報には、アモルファス相を10体積%以上含
有するガスアトマイズ粉末またはその圧粉体に第1の加
熱処理と第2の加熱処理を施した後、熱間塑性加工を施
すことにより、上記の限定された組織を有するアルミニ
ウム合金が得られることが開示されている。
【0009】上記の公報に開示されたアルミニウム合金
の製造方法においても、やはり10体積%のアモルファ
ス相を得るために急冷凝固の際に高い冷却速度を必要と
するため、実際の工業生産ではその製造コストが高くな
るという問題がある。
【0010】以上の従来技術の問題点を要約すると、以
下の表1のようになる。
【0011】
【表1】
【0012】そこで、この発明の目的は、上記のような
課題を解決し、工業的に生産可能な、従来よりも高い強
度と靱性を兼ね備えたアルミニウム合金とその製造方法
を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の課題を克服するた
めに、本願発明者らは、アルミニウム合金のサブミクロ
ンレベルの微細組織と、その機械的特性について徹底的
な評価検討を行なった。その際、アルミニウム合金をα
−アルミニウム結晶とAl−添加元素の金属間化合物と
の複合材料とみなし、粒子分散強化複合材料としてその
材料組織と機械的特性の関係に立ち返って評価した。そ
の結果、以下のような事項が判明した。
【0014】延性材のマトリックスと脆性材の粒子とか
らなる粒子分散強化複合材料について考えてみることと
する。その際に脆性材の粒子のアスペクト比が1に近い
と仮定する。100%の延性材のマトリックスの状態か
ら徐々に脆性材の粒子をランダムな位置に添加していく
と、初めはバラバラに存在していた脆性材の粒子の間隔
が徐々に狭まっていき、所々に複数個の脆性材の粒子が
連結したクラスタが発生するようになる。さらに、脆性
材の粒子を増加させていき、その体積率が30〜40%
を超えるようになると、脆性材の粒子同士が試料全域に
わたって連結するようになる。脆性材の粒子の体積率が
30%未満では、複合材料の靱性は、脆性材粒子の増加
に伴い緩やかに低下する程度である。しかし、脆性材の
粒子の体積率が30〜40%を超えるようになると、靱
性は著しく低下する。
【0015】また、たとえば延性材の粒子のアスペクト
比が1よりも十分大きく、脆性材の粒子がランダムな位
置にランダムの方向を向いて存在する場合には、脆性材
の粒子の体積率が30%より低い所でも、脆性材の粒子
同士が試料全域にわたって連結するようになり、靱性低
下の臨界体積率が低下する。逆に、脆性材の粒子の体積
率が40%よりも高い場合でも、脆性材の粒子が規則的
な配置をとれば、脆性材の粒子同士の連結が試料全域に
は及ばないことが起こり得て、靱性が維持される場合も
ある。
【0016】以上のように、粒子分散強化複合材料の靱
性は、従来から考えられていたような、強化粒子(ここ
では脆性材の粒子)の体積率だけでは一律的に規定され
るものではなく、強化粒子相互の連結性によって規定さ
れるべきものである。
【0017】このような知見をAl−TM−Ln(T
M:遷移金属元素、Ln:希土類元素)系などのアルミ
ニウム合金に対して適用した場合には、α−アルミニウ
ム結晶が延性材のマトリックスとみなすことができ、金
属間化合物の結晶粒子または微細な非晶質領域を脆性材
の粒子とみなすことができ、上記の脆性材の粒子の体積
率についての関係を適用することができる。このように
上記の知見を適用すると、十分な靱性を得るためには、
金属間化合物の結晶粒子同士が試料全域にわたって連結
しないことが必要である。
【0018】以上の知見に基づき、本発明に従った高強
度高靱性アルミニウム合金においては、平均結晶粒径が
60〜1000nmの範囲内の結晶粒からなるα−アル
ミニウムの相と、平均結晶粒径が20〜2000nmの
範囲内の結晶粒からなる2種以上の金属間化合物の相と
を備え、金属間化合物の結晶粒間の連結が断続するよう
に金属間加工物の結晶粒は分散している、言い換えれ
ば、アルミニウム合金全体にわたって連結することな
く、微細に分散していることを特徴とするものである。
【0019】α−アルミニウムの平均結晶粒径、金属間
化合物の平均結晶粒径の限定理由を以下に説明する。
【0020】α−アルミニウムの平均結晶粒径が60n
m未満であると、アルミニウム合金の製造に際して高い
冷却速度を必要とし、製造コストが高くなる。また、α
−アルミニウムの平均結晶粒径が1000nmより大き
いと、結晶粒の微細化による強化が有効に働かず、かえ
って強度が低下する。このような理由により、α−アル
ミニウムの平均結晶粒径の範囲が限定される。
【0021】金属間化合物の平均結晶粒径が20nm未
満であると、アルミニウム合金の製造に際して高い冷却
速度を必要とし、製造コストが高くなる。また、金属間
化合物の平均結晶粒径が2000nmより大きいと、マ
トリックスとの間の複合強化作用が有効に働かず、かえ
って強度が低下する。このような理由により、金属間化
合物の平均結晶粒径の範囲が限定される。
【0022】また、本発明の好ましいアルミニウム合金
は、上記の特徴に加えて、α−アルミニウムの結晶粒の
内部に結晶粒径が20〜900nmの結晶粒からなる第
1の金属間化合物を含み、結晶粒径が400〜2000
nmの結晶粒からなる、第1の金属間化合物とは異なる
種類の第2の金属間化合物が1種以上、α−アルミニウ
ムの結晶粒界に沿って分布していることを特徴とする。
【0023】上記のように、第1と第2の金属間化合
物、言い換えれば2種以上の金属間化合物の幾何学的配
置によって、高温でのα−アルミニウム結晶の粒成長を
抑制し、耐熱性を向上させることができる。
【0024】さらに、本発明の好ましいアルミニウム合
金においては、α−アルミニウムの結晶粒の内部に存在
する第1の金属間化合物がAlとZrを含み、α−アル
ミニウムの結晶粒界に沿って分布している第2の金属間
化合物がAlとZ(ZはY,La,Ce,Sm,Nd,
Mm(ミッシュメタル)からなる群より選ばれた1種以
上の金属元素)を含む。
【0025】このようにα−アルミニウム結晶粒内に存
在する第1の金属間化合物がAlとZrを含むため、Z
rのアルミニウムマトリックス中の拡散が遅いことによ
って、耐熱性を向上させることができる。また、α−ア
ルミニウム結晶粒界に沿って分布している第2の金属間
化合物がAlとZ(ZはY,La,Ce,Sm,Nd,
Mm(ミッシュメタル)からなる群より選ばれる1種以
上の金属元素)を含むことにより、第2の金属間化合物
の結晶粒界における分散性が良くなり、アルミニウム合
金の靱性を向上させることができる。
【0026】好ましくは、α−アルミニウム結晶粒内に
存在する第1の金属間化合物がL1 2 型またはD023
の結晶構造を有する。第1の金属間化合物がL12 型で
あることにより、α−アルミニウム結晶との格子のマッ
チングが良くなり、耐熱性を向上させることができる。
また、第1の金属間化合物がD023型であれば、結晶構
造の安定性に優れた金属間化合物を得ることができる。
【0027】さらに好ましくは、本発明のアルミニウム
合金の研磨された断面において、α−アルミニウム結晶
粒界に沿って分布している第2の金属間化合物の形状が
以下のように限定された形状を有する。
【0028】第2の金属間化合物の周囲長の平均値が7
〜15μm、第2の金属間化合物の円形度の平均値が
0.15〜0.45、第2の金属間化合物の針状比の平
均値が1〜5、第2の金属間化合物の主軸方向の標準偏
差が40°以上、第2の金属間化合物の体積率が12〜
25%であるのが好ましい。このように限定された形状
を有する第2の金属間化合物の粒子をα−アルミニウム
結晶粒界に沿って分布させることにより、第2の金属間
化合物が連結することなく、耐熱性向上のためのα−ア
ルミニウム結晶の粒界ピン止め効果を有効に発揮するこ
とができる。
【0029】なお、上記の金属間化合物の形状に関する
限定において、円形度は、4×π×(金属間化合物の断
面積)/(金属間化合物の断面の周囲長)2 で定義され
る。針状比は、図1に示される金属間化合物の断面にお
いて、(金属間化合物の断面の絶対最大長)a2/(そ
の絶対最大長a2に沿って延びる直線に平行な2本の直
線で金属間化合物の断面の外周を挟んだときの2直線間
の距離)a1で定義される。また、金属間化合物の主軸
方向の標準偏差は、図2に示される金属間化合物の断面
において、X軸と点線で表わされる金属間化合物粒子の
主軸の方向とのなす角度θのばらつき、すなわち標準偏
差で表わされる。
【0030】好ましくは、本発明のアルミニウム合金の
組成は一般式:Ala Zrb c d で表わされる。こ
こで、XはTi,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,
Cuからなる群より選ばれる1種以上の金属元素であ
り、ZはY,La,Ce,Sm,Nd,Mm(ミッシュ
メタル)からなる群より選ばれる1種以上の金属元素で
あり、a,b,c,dは原子%でaが90〜97at%
の範囲内、bが0.5〜4at%の範囲内であり、cと
dは図3の点ABCDで囲まれた範囲内の原子%であ
る。なお、図3は横軸に金属元素Xの原子%、縦軸に金
属元素Zの原子%をとり、座標は金属元素Xの原子%と
金属元素Zの原子%の組で表わされ、点Aの座標は
(0.1,4)、点Bの座標は(0.1,1)、点Cの
座標は(2.5,1)、点Dの座標は(1.5,3)で
ある。cとdの原子%の値は、図3で示されるABCD
点で囲まれた斜線部の領域内の値を有する。
【0031】上記のように、アルミニウム合金に添加さ
れる元素の役割とその含有量を限定した理由とを以下に
説明する。
【0032】Alは、α−アルミニウム結晶として均一
微細な組織を形成し、結晶粒微細化効果により強度の向
上に寄与する。
【0033】Zrは、急冷凝固の際にAl3 Zrとして
α−アルミニウム結晶化の結晶核となる。この結晶核が
試料中に均一分散することによってα−アルミニウム結
晶粒の均一微細な分散が可能となる。Zrの含有量は
0.5〜4原子%の範囲内であることが必要である。Z
rの含有量が0.5原子%未満では結晶核となる効果が
十分ではない。また、Zrの含有量が4原子%より大き
いと、金属間化合物としてのAl3 Zrの体積率が大き
くなりすぎ、靱性が低下する。このような理由により、
Zrの含有量が限定される。
【0034】X(Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,
Ni,Cuからなる群より選ばれた1種以上の金属元
素)は、合金溶湯の粘度を高め、α−アルミニウム結晶
化の結晶核の数密度を高める。金属元素Xの含有量が
0.1原子%未満では、結晶核の数密度を高める効果が
十分ではない。また、金属元素Xの含有量が2.5原子
%より大きいと、金属間化合物としてのAl−Xの体積
率が大きくなりすぎ、靱性が低下する。このような理由
により、金属元素Xの含有量の範囲が限定される。
【0035】Z(Y,La,Ce,Sm,Nd,Mm
(ミッシュメタル)から選ばれる1種以上の金属元素)
は、合金溶湯の粘度を高め、α−アルミニウム結晶化の
結晶核の数密度を高める。また、金属元素Zは、Alと
の金属間化合物としての結晶化に際してはα−アルミニ
ウム結晶粒の粒界に沿って分散析出し、分散強化による
強度向上に寄与する。金属元素Zの含有量が1原子%未
満では、結晶核の数密度を高める効果が十分ではない。
また、金属元素Zの含有量が4原子%より大きいと、金
属間化合物としてのAl−Xの体積率が大きくなりす
ぎ、靱性が低下する。このような理由により、金属元素
Zの含有量の範囲が限定される。
【0036】本発明のアルミニウム合金は、Alとの親
和性が強く、かつ互いに親和性の弱い2種以上の添加元
素とAlとからなる合金の溶湯を液体急冷法で急冷凝固
し、必要に応じてそれに熱処理を施すことにより得るこ
とができる。この際の冷却速度は103 〜105 K/s
ecであるのが特に好ましい。
【0037】さらに、本発明に従ったアルミニウム合金
の製造方法によれば、Alを構成元素の1つとする金属
間化合物を結晶核としたα−アルミニウム微細結晶相
を、結晶核とは異なる、Alを構成元素の1つとする金
属間化合物相が取り囲むセル状の複相組織を有する急冷
凝固したアルミニウム合金に、593K以上の温度に
1.5K/sec以上の昇温速度で加熱熱処理すること
によって、上述のように限定された高強度高靱性アルミ
ニウム合金が得られる。このように出発材料として上記
の急冷凝固した結晶質のアルミニウム合金を用いるた
め、従来技術に比べて低い冷却速度で出発材料を製造す
ることができる。また、この出発材料を593K以上の
温度に1.5K/sec以上の昇温速度で加熱熱処理す
ることによって、出発材料の段階では連結していた、α
−アルミニウム結晶粒界に沿って分布している金属間化
合物が連結しないようになり、結果として高靱性を得る
ことができる。このときの加熱熱処理が593K未満で
行なわれると、α−アルミニウム結晶粒界に沿って分布
している金属間化合物の連結を切断することができな
い。また、1.5K/sec未満の昇温速度で加熱熱処
理を行なうと、α−アルミニウム結晶粒が粗大化し、結
果として得られる合金の強度が低下する。
【0038】上記の出発材料としてのアルミニウム合金
を準備する際の急冷凝固は、ガスアトマイズ法または液
体アトマイズ法によって行なうのが好ましい。また、上
記の加熱熱処理の後、熱間塑性加工を施すのが好まし
い。この場合、熱間塑性加工は粉末鍛造によって行なわ
れるのが好ましい。
【0039】以上のように、この発明によれば、高い強
度と靱性を兼ね備えたアルミニウム合金を低コストで工
業的に生産可能な方法で得ることができる。
【0040】
【実施例】
実施例A 表2に示す合金組成を有するアルミニウム合金をアーク
溶解によってインゴット状にした後に、単ロール式液体
急冷装置を用いてこのインゴットをリボン状試料とし
た。表2において各合金の組成は含有元素の原子%の値
で示され、「Al−bal」は残部がアルミニウムであ
ることを示す。リボン状試料の作製は、先端に直径0.
5mmの細孔を備えた石英製ノズルを、2000rpm
で回転している銅製ロールの直上0.5mmの位置に設
置し、石英製ノズル中に入れたインゴット状のアルミニ
ウム合金を高周波溶解して噴射圧78kPaでアルミニ
ウム合金の溶湯を噴射してリボン化することによって行
なわれた。
【0041】このようにして得られたリボン状試料の組
織を各実施例について観察すると、Alを構成元素の1
つとする金属間化合物を結晶核としたα−アルミニウム
結晶相を、その結晶核とは異なる、Alを構成元素の1
つとする金属間化合物相が取囲むセル状の複相組織を有
することが確認された。
【0042】さらに、これらのリボンを表2中の条件で
熱処理した。表2中において、たとえば「773K30
sec」は、773Kの温度で30秒間熱処理したこと
を意味する。なお、各熱処理において昇温速度は1.5
K/sec以上であった。
【0043】また、リボン化する際の冷却速度を確認す
るために、同様の作製条件で2014Al合金組成のリ
ボンを作製し、その組織中のデンドライトアーム間隔を
測定することによって実際の冷却速度を見積もった。そ
れによれば、冷却速度は3×104 K/secであっ
た。
【0044】得られた各実施例と各比較例のリボンにつ
いて高分解能の走査電子顕微鏡(SEM)によって微細
組織を観察した。その観察結果によれば、表2に示され
るように、実施例においては金属間化合物(IMC)が
互いに連結することなく微細に分散していることが観察
された。一方、比較例においては金属間化合物同士が連
結しているのが観察された。
【0045】さらに、各実施例と各比較例で得られたリ
ボンを用いてインストロン引張り試験機で引張り試験を
行なった。その結果も表2に示される。UTSは引張り
強度の値を示している。実施例のいずれもが、比較例に
比べて高い引張り強度と高い伸びとを兼ね備えているこ
とが理解される。
【0046】
【表2】
【0047】実施例B ガスアトマイズ装置を用いて、表3に示す合金組成を有
するアルミニウム合金粉末を作製した。噴霧は、穴の直
径が2mmのノズルから落下させたアルミニウム合金の
溶湯に窒素ガスを10kgf/cm2 に加圧して衝突さ
せることによって行なわれた。
【0048】このようにして得られたアルミニウム合金
粉末の組織を観察したところ、実施例Aと同様に、Al
を構成元素の1つとする金属間化合物を結晶核としたα
−アルミニウム結晶相を、上記の結晶核とは異なる、A
lを構成元素の1つとする金属間化合物相が取囲むセル
状の複相組織を有することが確認された。
【0049】また、上記と同様の噴霧条件で2014A
l合金組成の粉末を作製し、その組織中のデンドライト
アーム間隔の測定から実際の冷却速度を見積もった。そ
れによれば、粒径が65μmのアルミニウム合金粉末が
得られるとき、冷却速度は2×104 K/secであっ
た。
【0050】次に、上記のように作製された各アルミニ
ウム合金粉末を65μm未満にふるい分けし、その処理
された粉末をプレス成形した後、加熱脱ガス処理を施
し、593〜873Kの範囲内の温度で粉末鍛造を行な
った。各プレス成形体の加熱条件の到達温度と昇温速度
は表3中に示されている。このようにして得られた各実
施例と各比較例のアルミニウム合金の微細組織を実施例
Aと同様に高分解能のSEMによって観察した。それに
よれば、実施例のいずれもが、金属間化合物(IMC)
が互いに連結せず微細に分散していることが観察され
た。一方、比較例においては、金属間化合物が互いに連
結していることが観察された。
【0051】さらに、各粉末鍛造体の断面を鏡面研磨
し、高分解能のSEMで5万倍の倍率で微細組織写真を
撮影した。その後、各写真をパーソナルコンピュータに
読込ませ、コンピュータによる画像解析を行なった。こ
の解析によってα−アルミニウム結晶粒界に沿って分布
している第2の金属間化合物の形状を測定した。表4中
に示される金属間化合物の形状に関するデータは3つの
視野で測定されたデータの平均値を示している。
【0052】表4中において方向標準偏差とは、金属間
化合物の主軸の方向の標準偏差を示している。
【0053】なお、金属間化合物とα−アルミニウムと
は、微細組織写真上でのコントラストが異なっているの
で、α−アルミニウム結晶粒界に分布する第2の金属間
化合物のみをコンピュータに認識させて、金属間化合物
の形状の測定を行なうことができた。金属間化合物の体
積率は、金属間化合物の空間分布が完全に等方的である
と仮定すると、断面における面積率がそのまま体積率に
等しいことになる。ここでは面積率を算出して、その値
を体積率としたデータを表4中に示している。
【0054】以上のようにして作製された金属間化合物
の形状に関するデータは、いずれの実施例においても本
発明で規定される範囲内にあることがわかる。
【0055】さらに、実施例Aと同様にインストロン引
張り試験機を用いて引張り試験を行い、各粉末鍛造体の
引張り強度(UTS)と伸びを測定した。各粉末鍛造体
のシャルピー衝撃値も測定した。こらの結果も表4中に
示す。
【0056】これらの機械的性質に関するデータからも
明らかなように、実施例による粉末鍛造体は、比較例の
ものに比べて、高い引張り強度と伸びとを兼ね備え、さ
らにシャルピー衝撃値も高いことが理解される。
【0057】
【表3】
【0058】
【表4】
【0059】以上に開示された実施例はすべての点で例
示的であって制限的なものではないと考慮されるべきで
ある。本発明の範囲は、以上の実施例ではなく、特許請
求の範囲によって定められるものであり、特許請求の範
囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正や変形を
含むものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に従った好ましいアルミニウム合金に
おいてα−アルミニウム結晶粒界に沿って分布する金属
間化合物の針状比を定義するために用いられ、金属間化
合物の断面を模式的に示す図である。
【図2】この発明に従った好ましいアルミニウム合金に
おいてα−アルミニウム結晶粒界に沿って分布している
金属間化合物の主軸の方向の標準偏差を定義するために
用いられ、金属間化合物の断面を模式的に示す図であ
る。
【図3】この発明に従った好ましいアルミニウム合金に
おいて金属元素XとZの組成範囲を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C22F 1/00 630 C22F 1/00 630A 630B 687 687 (72)発明者 ▲高▼ノ 由重 兵庫県伊丹市昆陽北一丁目1番1号 住友 電気工業株式会社伊丹製作所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均結晶粒径が60〜1000nmの範
    囲内の結晶粒からなるα−アルミニウムの相と、平均結
    晶粒径が20〜2000nmの範囲内の結晶粒からなる
    2種以上の金属間化合物の相とを備え、前記金属間化合
    物の結晶粒間の連結が断続するように前記金属間化合物
    の結晶粒は分散している、高強度高靱性アルミニウム合
    金。
  2. 【請求項2】 前記α−アルミニウムの結晶粒の内部に
    結晶粒径が20〜900nmの結晶粒からなる第1の金
    属間化合物を含み、結晶粒径が400〜2000nmの
    結晶粒からなる、前記第1の金属間化合物とは異なる種
    類の第2の金属間化合物が1種以上、前記α−アルミニ
    ウムの結晶粒界に沿って分布している、請求項1に記載
    の高強度高靱性アルミニウム合金。
  3. 【請求項3】 前記第1の金属間化合物がAlとZrと
    を含み、前記第2の金属間化合物がAlとZ(ZはY,
    La,Ce,Sm,Nd,Mm(ミッシュメタル)から
    なる群より選ばれた1種以上の金属元素である)とを含
    む、請求項2に記載の高強度高靱性アルミニウム合金。
  4. 【請求項4】 前記第1の金属間化合物がL12 型また
    はD023型の結晶構造を有する、請求項3に記載の高強
    度高靱性アルミニウム合金。
  5. 【請求項5】 当該アルミニウム合金の研磨された断面
    において、前記第2の金属間化合物の周囲長の平均値が
    7〜15μm、前記第2の金属間化合物の円形度の平均
    値が0.15〜0.45、前記第2の金属間化合物の針
    状比の平均値が1〜5、前記第2の金属間化合物の主軸
    方向の標準偏差が40°以上、前記第2の金属間化合物
    の体積率が12〜25%であり、前記円形度は、4×π
    ×(金属間化合物の断面積)/(金属間化合物の断面の
    周囲長)2 で定義され、前記針状比は、(金属間化合物
    の断面の絶対最大長)/(その絶対最大長に沿って延び
    る直線に平行な2本の直線で金属間化合物の断面の外周
    を挟んだときの2直線間の距離)で定義される、請求項
    4に記載の高強度高靱性アルミニウム合金。
  6. 【請求項6】 一般式:Ala Zrb c d で表わさ
    れ、ただし、式中のXはTi,V,Cr,Mn,Fe,
    Co,Ni,Cuのうちから選ばれる1種以上の金属元
    素、ZはY,La,Ce,Sm,Nd,Mm(ミッシュ
    メタル)から選ばれる1種以上の金属元素、a,b,
    c,dは原子%を示し、aは90〜97原子%の範囲内
    であり、bは0.5〜4原子%の範囲内であり、cとd
    は、図3に示す点A(0.1,4)、B(0.1,
    1)、C(2.5,1)、D(1.5,3)で囲まれる
    範囲内の原子%で表わされる組成を有する、請求項1か
    ら請求項5までのいずれかに記載の高強度高靱性アルミ
    ニウム合金。
  7. 【請求項7】 Alを構成元素の1つとする金属間化合
    物を結晶核としたα−アルミニウム結晶相を、前記結晶
    核とは異なる、Alを構成元素の1つとする金属間化合
    物相が取り囲むセル状の複相組織を有する急冷凝固した
    アルミニウム合金に、593K以上の温度に1.5K/
    sec以上の昇温速度で加熱熱処理する、請求項1から
    請求項6までのいずれかに記載の高強度高靱性アルミニ
    ウム合金の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記急冷凝固は、ガスアトマイズ法また
    は液体アトマイズ法によって行なわれ、前記加熱熱処理
    の後、熱間塑性加工を施す、請求項7に記載の高強度高
    靱性アルミニウム合金の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記熱間塑性加工は、粉末鍛造である、
    請求項8に記載の高強度高靱性アルミニウム合金の製造
    方法。
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