JPH1084975A - ヒト由来α−1,6−フコシルトランスフェラーゼ遺伝子 - Google Patents

ヒト由来α−1,6−フコシルトランスフェラーゼ遺伝子

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JPH1084975A
JPH1084975A JP9159692A JP15969297A JPH1084975A JP H1084975 A JPH1084975 A JP H1084975A JP 9159692 A JP9159692 A JP 9159692A JP 15969297 A JP15969297 A JP 15969297A JP H1084975 A JPH1084975 A JP H1084975A
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直之 谷口
Hisafumi Uozumi
尚史 魚住
Shusaku Yanagiya
周作 柳谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ヒトα−1,6−フコシルトランスフェラーゼ
を遺伝子組換え法により大量に生産する方法を開発し、
糖鎖構造解析、糖鎖工学用試薬、診断薬として安価、か
つ、安定供給可能とする。 【解決手段】配列表・配列番号2に示されるアミノ酸配
列をコードする遺伝子を含むヒト由来のα−1,6−フ
コシルトランスフェラーゼをコードする遺伝子、該遺伝
子を含んでなる発現ベクター、該発現ベクターにより宿
主細胞を形質転換した形質転換細胞、該細胞を使用する
組換えα−1,6−フコシルトランスフェラーゼの製造
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は糖鎖の構造と機能解
析や、糖鎖構造の修飾、糖鎖の合成などの糖鎖工学ある
いは診断用途に有用なヒトα−1,6−フコシルトラン
スフェラーゼをコードする遺伝子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高等生物由来の糖蛋白質、糖脂質
等の複合糖質中の糖鎖部分の構造と機能に関する関心が
高まっており、その研究が盛んに行われている。糖鎖は
糖加水分解酵素及び糖転移酵素の作用により形成される
が、その中でも糖転移酵素が寄与するところが大きい。
糖転移酵素は糖ヌクレオチドを糖供与体として、受容体
となる糖鎖に糖を転移し、糖鎖伸長を行う酵素である。
その受容体の糖鎖構造に対する特異性は厳密であり、通
常、1つのグリコシド結合は対応する1つの転移酵素に
よって形成される。それ故、糖転移酵素は複合糖質の糖
鎖部分の構造研究、特定の糖鎖構造の簡便な合成、天然
の糖鎖構造の修飾に利用されている。また、糖鎖の人工
的な改変による複合糖質あるいは細胞の性質の改変への
利用が期待されている。これらのことから、基質特性の
明らかな種々の糖転移酵素の開発が望まれている。
【0003】α−1,6−フコシルトランスフェラーゼ
は細胞内小器官のゴルジ体に存在する酵素であり、アス
パラギン結合型糖鎖のプロセッシングを制御する酵素の
うちの一つであると考えられる重要な酵素である。該酵
素をアスパラギン結合型糖鎖に作用させることで、その
制御機構の解明、糖鎖構造形成の制御等に役立つと考え
られる。また、肝臓癌や嚢胞性線維症などのいくつかの
疾病におけるα−1,6−フコシルトランスフェラーゼ
活性の上昇、及び本酵素反応生成物の割合の増加が知ら
れており、該酵素活性を測定することによる、あるいは
α−1,6−フコシルトランスフェラーゼをコードする
cDNAを用いたノーザンブロット法によるこれらの疾
病の診断法の早急なる開発が望まれている。
【0004】α−1,6−フコシルトランスフェラーゼ
は、各種動物の体液あるいは臓器中、各種動物の培養細
胞にその活性は検出されているものの、精製された酵素
標品としては、ヒト嚢胞性線維症細胞破砕物[ジャーナ
ル オブ バイオロジカルケミストリー (Journal of
Biological Chemistry)、第266巻、第21572〜
21577頁(1991)]由来の酵素以外には知られ
ていない。したがって、該酵素標品を安定に供給するこ
とは事実上困難であった。
【0005】本発明者らは既に、ブタ脳由来のα−1,
6−フコシルトランスフェラーゼを単一に精製し、その
理化学的性質を明らかにした(特願平8-10365 号)。さ
らに、ブタ由来α−1,6−フコシルトランスフェラー
ゼ遺伝子を特定し(特願平8-162823号) 、該酵素標品の
安定供給を可能にした。このように、ブタ由来のα−
1,6−フコシルトランスフェラーゼの安定供給は可能
になったわけであるが、人間への該酵素の応用を考えた
場合、ヒト由来のα−1,6−フコシルトランスフェラ
ーゼの開発が必須となる。さらに、本発明者らはヒト由
来のα−1,6−フコシルトランスフェラーゼを単一に
精製し、その理化学的性質を明らかにし(特願平 8-161
648 号) 、該酵素標品の安定供給を可能にしたが、大量
生産までにはいたっていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の実状を
鑑みてなされたものであり、その目的はヒト由来α−
1,6−フコシルトランスフェラーゼ遺伝子を用いてヒ
ト由来α−1,6−フコシルトランスフェラーゼを大量
に生産する方法を開発することにより、糖鎖構造解析、
糖鎖工学用試薬、診断薬として安価且つ安定供給可能な
当該酵素を提供するものである。また、当該遺伝子を特
定することにより、当該酵素をコードするDNAを用い
たノーザンブロット法による疾病の診断法の開発を目的
とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ヒト培養
細胞よりα−1,6−フコシルトランスフェラーゼを単
一に精製し、このタンパク質のアミノ酸分析を行い、そ
の部分アミノ酸配列をもとにクローニングを行い、本発
明に到達した。
【0008】すなわち、本発明はヒト由来のα−1,6
−フコシルトランスフェラーゼをコードする遺伝子であ
る。
【0009】また、本発明はヒト由来のα−1,6−フ
コシルトランスフェラーゼをコードする遺伝子を含んで
なる発現ベクターである。
【0010】さらに、本発明はヒト由来のα−1,6−
フコシルトランスフェラーゼをコードする遺伝子を含ん
でなる発現ベクターにより宿主細胞を形質転換した形質
転換細胞である。
【0011】本発明は、ヒト由来のα−1,6−フコシ
ルトランスフェラーゼをコードする遺伝子を含んでなる
発現ベクターにより宿主細胞を形質転換した形質転換細
胞を培養し、該培養物からα−1,6−フコシルトラン
スフェラーゼを採取することを特徴とする組換えα−
1,6−フコシルトランスフェラーゼの製造方法であ
る。
【0012】
【発明の実施態様】本発明はヒト由来のα−1,6−フ
コシルトランスフェラーゼをコードする遺伝子であり、
その一実施態様は配列表・配列番号2に示されるアミノ
酸配列をコードする遺伝子を含むα−1,6−フコシル
トランスフェラーゼをコードする遺伝子である。また、
別な態様は配列表・配列番号1に示される塩基配列を含
むα−1,6−フコシルトランスフェラーゼをコードす
る遺伝子である。さらに、別な態様は配列表・配列番号
1に示される198番目のアデニンから1919番目の
グアニンまでに示される塩基配列を含むα−1,6−フ
コシルトランスフェラーゼをコードする遺伝子である。
【0013】本発明の一実施態様は配列表・配列番号2
に示されるアミノ酸配列の少なくとも1つのアミノ酸
が、置換、挿入、削除、又は付加されているアミノ酸配
列をコードする遺伝子を含むα−1,6−フコシルトラ
ンスフェラーゼをコードする遺伝子である。また、本発
明の別の実施態様は、配列表・配列番号1に示される塩
基配列の少なくとも1つが置換、挿入、削除、又は付加
されている塩基配列を含むα−1,6−フコシルトラン
スフェラーゼをコードする遺伝子である。さらに、本発
明の実施態様は、配列表・配列番号1に示される塩基配
列を含むα−1,6−フコシルトランスフェラーゼをコ
ードする遺伝子の少なくとも一部にハイブリダイズする
遺伝子である。
【0014】本発明の発現ベクターは上記したα−1,
6−フコシルトランスフェラーゼをコードする遺伝子を
含んでなる発現ベクターである。また、本発明の形質転
換細胞は、上記した発現ベクターにより宿主細胞を形質
転換したものである。宿主細胞としては、微生物、例え
ば大腸菌、酵母、細菌などの細胞が挙げられる。動物細
胞、例えば昆虫細胞、COS−1、CHO細胞などが挙
げられる。また、植物細胞、例えば綿植物細胞、アラビ
ドプシス細胞などが挙げられる。ベクターとしては、形
質転換する宿主に応じて、様々なものが使用できる。例
えば、大腸菌では、pMAL−p2、pUC19など、
酵母では、pYEUra3TMなど、昆虫細胞では、p
BLUE Bac4など、COS−1細胞では、pSV
K3など、綿植物細胞、アラビドプシス細胞では、pB
Iなどが挙げられる。
【0015】さらに、本発明の組換えα−1,6−フコ
シルトランスフェラーゼの製造方法は上記した形質転換
細胞を培養し、該培養物からα−1,6−フコシルトラ
ンスフェラーゼを採取する方法である。
【0016】本発明の酵素の精製出発材料としては、α
−1,6−フコシルトランスフェラーゼ活性を有するヒ
ト培養細胞の培養液がある。培養細胞の具体例として
は、例えば、ヒト胃癌細胞、ヒト膵臓癌細胞、ヒトミエ
ローマ細胞などが挙げられる。
【0017】本発明では、例えばヒト胃癌細胞よりα−
1,6−フコシルトランスフェラーゼを単一に精製し、
このタンパク質のアミノ酸分析を行い、その部分アミノ
酸配列を決定し、そのアミノ酸配列より、PCR用のプ
ライマーを調製する。このプライマーを用い、ヒト胃癌
細胞由来のcDNAを鋳型としてPCRをおこない、α
−1,6−フコシルトランスフェラーゼをコードする遺
伝子を増幅して、プローブを作成する。続いて、該プロ
ーブを用いてヒト胃癌細胞由来のcDNAライブラリー
中よりα−1,6−フコシルトランスフェラーゼをコー
ドするcDNAを含有するクローン体を検索し、α−
1,6−フコシルトランスフェラーゼをコードするcD
NAを単離し、次いで、該cDNAを用いてα−1,6
−フコシルトランスフェラーゼの発現を行う。
【0018】ヒト胃癌細胞よりα−1,6−フコシルト
ランスフェラーゼを精製する方法としては、例えばヒト
胃癌細胞MKN45を無血清培養し、得られた培養液か
ら該酵素を精製する。この場合、ヒト胃癌細胞MKN4
5のα−1,6−フコシルトランスフェラーゼは、細胞
の蛋白質分解酵素によって酵素活性に影響のない部分で
切断され、可溶型α−1,6−フコシルトランスフェラ
ーゼとして培養液中に放出されるために、細胞の破砕、
界面活性剤による酵素の可溶化などの操作なしに、細胞
培養液をそのまま粗酵素溶液として使用することができ
る。さらに、この粗酵素溶液から公知の精製手段を組み
合わせて、精製酵素標品を得ることができる。
【0019】例えば、ヒト胃癌細胞MKN45の無血清
培養液を限外濾過膜により濃縮、緩衝液交換を行ったに
後、Q−セファロース、GDPヘキサノールアミンセフ
ァロース、(GlcNAcβ1−2Manα1−6)
(GlcNAcβ1−2Manα1−3)Manβ1−
4GlcNAcβ1−4GlucNAc−アスパラギン
セファロース等のカラムクロマトグラフィーに供し、活
性画分を集めて、本発明のフコシルトランスフェラーゼ
を精製することができる。
【0020】この精製されたα−1,6−フコシルトラ
ンスフェラーゼを用い、アミノ酸配列の解析を行う。例
えばSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動に供し、
エレクトロブロッティング法によりPVDF膜に転写し
た後、約60kDaのバンドを含有するPVDF膜を切
り出し、プロテインシークエンサーにより配列決定を行
う。配列表・配列番号3で示されるα−1,6−フコシ
ルトランスフェラーゼのアミノ末端のアミノ酸配列を得
る。
【0021】また、精製α−1,6−フコシルトランス
フェラーゼをプロテアーゼ、例えばリジルエンドペプチ
ダーゼと共にSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動
に供し、電気泳動により分離されたペプチド断片をエレ
クトロブロッティング法によりPVDF膜に転写した後
ペプチド断片を含むバンドを切り出し、プロテインシー
クエンサーにより配列決定を行う。配列表・配列番号4
及び5で示されるα−1,6−フコシルトランスフェラ
ーゼの部分アミノ酸配列を得る。
【0022】次に、これらのアミノ酸配列より、PCR
用のミックスプライマーを作成する。例えば、配列番号
4のアミノ酸配列より、配列番号6で示される塩基配列
を有するミックスプライマー、配列番号5のアミノ酸配
列より、配列番号7で示される塩基配列を有するミック
スプライマーをそれぞれDNA合成機で合成し、α−
1,6−フコシルトランスフェラーゼcDNAの検索に
使用する。
【0023】例えば、ヒト胃癌細胞由来のcDNAを鋳
型とし、配列番号6のミックスプライマーと配列番号7
のミックスプライマーを使用し、94℃(30秒間
間)、46℃(30秒間)、72℃(1分30秒間)を
1サイクルとして36サイクル行うことにより、約20
0bpのDNA断片を増幅する。
【0024】増幅された該DNA断片をプローブとして
用い、プラークハイブリダイゼイション法により、ヒト
胃癌細胞由来のcDNAライブラリー中よりα−1,6
−フコシルトランスフェラーゼをコードするcDNAを
含有するクローン体を検索する。これらのクローン体か
らα−1,6−フコシルトランスフェラーゼをコードす
るcDNAの単離を行うことができる。得られた該cD
NAの塩基配列および該塩基配列から推測されるアミノ
酸配列を配列番号1および2に示す。
【0025】また、該cDNAは発現ベクター、例えば
pSVK3にサブクローニングされる。サブクローニン
グされた該プラスミドにより形質転換された宿主細胞、
例えばCOS−1細胞を培養し、該培養物からα−1,
6−フコシルトランスフェラーゼを得ることができる。
【0026】本発明では、上記した形質転換細胞を培養
し、該培養物からα−1,6−フコシルトランスフェラ
ーゼを採取することにより、組換えα−1,6−フコシ
ルトランスフェラーゼを製造する。培養物から該酵素を
採取する方法は、通常の方法に従う。
【0027】本発明のヒト由来のα−1,6−フコシル
トランスフェラーゼをコードする遺伝子およびその分解
物であるDNA断片は、α−1,6−フコシルトランス
フェラーゼの生体中での発現過程の測定に使用すること
もでき、肝臓癌や嚢胞性線維症などのいくつかの疾病の
遺伝子診断においても有用である。また、これらの遺伝
子がコードするポリペプチドを用いて、種々の抗体を免
疫学的に作成することもでき、これらの抗体も診断用途
や、α−1,6−フコシルトランスフェラーゼの精製な
どに有用である。
【0028】
【実施例】以下に、実施例を用いて本発明を具体的に説
明する。本発明では、酵素活性を下記のようにして測定
する。 糖鎖末端のアスパラギンを4−(2−ピリジルアミノ)
ブチルアミン[PABA:−NH−(CH2)4−NH
−pyridine]で蛍光標識してある下記化1で示
される化合物を酵素活性の測定基質として用いた。該基
質を用いることにより、フコースがα1−6結合で転移
した酵素反応の生成物の高速液体クロマトグラフィーに
よる蛍光検出が可能となる。
【0029】
【化1】
【0030】具体的な測定方法は、上記化1で示される
受容体蛍光標識基質62.5μM、供与体基質(GDP
フコース)625μMを含む250mMメス(MES)
緩衝液、pH7.5、40μlに酵素液10μlを加え
て混合し、37℃で1時間反応させた。5分間の煮沸に
より反応を停止させた後、反応液を高速液体クロマトグ
ラフィーに供し、生成物のピークを蛍光検出器で定量す
る。酵素量1単位は、この条件下で、1分間に1pmo
leのGlcNAcβ1→2Manα1→6(GlcN
Acβ1→2Manα1→3)Manβ1→4GlcN
Acβ1→4(Fucα1−6)GlucNAc−R
〔RはAsn−NH−(CH2 )4 −PA〕生じるもの
とした。
【0031】実施例1 α−1,6−フコシルトランスフェラーゼのアミノ酸配
列の決定 1μgの精製α−1,6−フコシルトランスフェラーゼ
をSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動に供した
後、エレクトロブロッティング法によってPVDF膜
(ミリポア社製)タンパク質を転写した。該PVDF膜
をクーマシーブリリアントブルーG250により染色
し、約60kDaの位置に単一のα−1,6−フコシル
トランスフェラーゼのバンドを検出した。次に該バンド
を含むPVDF膜を切り取り50%メタノールで脱染色
した後、バイオシステム473Aプロテインシークエン
サー(アプライドバイオシステム社製)に供しα−1,
6−フコシルトランスフェラーゼのアミノ末端アミノ酸
配列を決定した。決定されたアミノ酸配列は配列表の配
列番号3に示す。
【0032】実施例2 α−1,6−フコシルトランスフェラーゼの部分アミノ
酸配列の決定 約5μgの精製α−1,6−フコシルトランスフェラー
ゼをリジルエンドペプチダーゼと混合後、SDS−ポリ
アクリルアミドゲル電気泳動に供した後、エレクトロブ
ロッティング法によりPVDF膜(ミリポア社製)にペ
プチド断片をを転写した。該PVDF膜をクーマシーブ
リリアントブルーG250により染色し2本のメインバ
ンドを含む数本のペプチド断片を含むバンドを検出し
た。次にメインの2本の該バンドを含むPVDF膜を切
り取り50%メタノールで脱染色した後、バイオシステ
ム473Aプロテインシークエンサー(アプライドバイ
オシステム社製)に供しα−1,6−フコシルトランス
フェラーゼの内部アミノ酸配列を決定した。決定された
アミノ酸配列は配列表の配列番号4および5に示す。
【0033】実施例3 PCRによるプローブDNAの作成 実施例2で得られたアミノ酸配列を元にして、配列表の
配列番号6および7に示されるミックスプライマーを合
成した。配列表の配列番号6で表されるミックスプライ
マーはセンスプライマーとして、配列表の配列番号7で
表されるミックスプライマーはアンチセンスプライマー
として使用した。PCR反応は2μgヒト由来cDN
A、25pmole センスプライマー(配列表の配列
番号6で示されるミックスプライマー)、25pmol
e アンチセンスプライマー(配列表の配列番号7で示
されるミックスプライマー)、及び2.5単位TaqD
NAポリメラーゼを含む50mM塩化カリウム−10m
Mトリス・塩酸緩衝液(pH8.3)−1.5mM塩化
マグネシウム−0.001%ゼラチン−200μMdN
TP反応溶液50μl中、94℃(30秒間間)、46
℃(30秒間)、72℃(1分30秒間)を1サイクル
として36サイクル行うことにより行った。
【0034】PCR反応後の反応液10μlを、2.0
%アガロースゲル電気泳動に供することにより、PCR
反応産物であるDNA断片の確認を行った。その結果、
アガロースゲル電気泳動において約200bpの大きさ
のDNA断片が確認された。該DNA断片をプラスミド
pT7BLUEt−Vector(ノバジェン社製)に
サブクローニングし、塩基配列の確認を行った結果、配
列表の配列番号4および5に記載のアミノ酸配列をコー
ドしていることが明らかとなり、該DNA断片がα−
1,6−フコシルトランスフェラーゼ遺伝子の一部分で
あることが確認された。
【0035】実施例4 α−1,6−フコシルトランスフェラーゼ遺伝子の単離 実施例3で得られたDNA断片を〔α−32P〕dCTP
(3000Ci/mmol、アマシャム社製)でラベル
したものをプローブとして用い、ヒト胃癌細胞MKN4
5由来λZAPcDNAライブラリーからプラークハイ
ブリダイゼイション法により、α−1,6−フコシルト
ランスフェラーゼをコードするcDNAを含有するクロ
ーン体の検索を行った。約200万個のプラークを検索
した結果、8個の陽性クローン体c1〜c8が得られ
た。該クローン体c1〜c7は制限酵素制限酵素切断パ
ターンおよびその長さから全長のα−1,6−フコシル
トランスフェラーゼ遺伝子含んでいると推測されたの
で、c1及びc2の塩基配列の決定を行った結果、配列
表の配列番号1に示される配列が得られた。
【0036】実施例5 α−1,6−フコシルトランスフェラーゼの発現 実施例4で得られたα−1,6−フコシルトランスフェ
ラーゼをコードするcDNAを含むクローン体よりα−
1,6−フコシルトランスフェラーゼ遺伝子のコード領
域を発現ベクターpSVK3にサブクローニンした。該
α−1,6−フコシルトランスフェラーゼ遺伝子を含む
発現ベクターをCOS−1細胞に導入し、48時間培養
後培養細胞を集め、該細胞を破砕し、得られた破砕物の
α−1,6−フコシルトランスフェラーゼ酵素活性を測
定した。コントロールとして、mockpSVK3を導
入したCOS−1細胞の破砕物のα−1,6−フコシル
トランスフェラーゼ酵素活性を測定した。コントロール
ではほとんど活性が検出されなかったのに対し、該α−
1,6−フコシルトランスフェラーゼ遺伝子を含む発現
ベクターを導入されたCOS−1細胞では2130nm
ole/h/mg蛋白質と高い活性を示した。
【0037】実施例6 α−1,6−フコシルトランスフェラーゼの大腸菌での
発現 実施例4で得られたα−1,6−フコシルトランスフェ
ラーゼをコードするcDNAを含むクローン体よりα−
1,6−フコシルトランスフェラーゼ遺伝子のコード領
域を発現ベクターpMAL−p2(ニューイングランド
バイオラブズ社製)にサブクローニングした。該α−
1,6−フコシルトランスフェラーゼ遺伝子を含む発現
ベクターを大腸菌JM109株に形質転換した。得られ
たクローンを50μg/mlアンピシリンおよび0.2
Mグルコースを含むLB培地10ml中で37℃にて一
晩培養し、培養液1mlを50μg/mlアンピシリン
および0.2Mグルコースを含むLB培地100ml中
に接種し、37℃にて培養し、OD600が10以上に
達する程度に6時間増殖させた。引き続き、イソプロピ
ルチオ−β−ガラクトシド(IPTG)を添加し、組換
えタンパクの発現を誘導した。誘導開始2時間後に菌体
を集め、超音波処理により菌体を破砕した。菌体破砕物
を遠心分離し、破砕物抽出液の蛋白質濃度をOD280
の吸収により測定した。破砕抽出液のポリアクリルアミ
ドゲル電気泳動により、発現蛋白質を検出したところ、
該α−1,6−フコシルトランスフェラーゼ遺伝子を含
む発現ベクターを導入された大腸菌の破砕抽出液中には
マルトース結合蛋白質とα−1,6−フコシルトランス
フェラーゼとの融合蛋白質のバンドが検出された。な
お、コントロールとして、pMAL−p2を形質転換し
たコントロールの大腸菌の破砕抽出液中には融合蛋白質
のバンドは検出されなかった。さらに、得られた破砕物
抽出液のα−1,6−フコシルトランスフェラーゼ酵素
活性を測定した。コントロールではほとんど活性が検出
されなかったのに対し、該α−1,6−フコシルトラン
スフェラーゼ遺伝子を含む発現ベクターを導入された大
腸菌の破砕物抽出液は1630nmol/h/mg蛋白
質と高い活性を示した。
【0038】
【発明の効果】本発明により糖鎖構造解析試薬、糖鎖工
学試薬として有用なヒト由来α−1,6−フコシルトラ
ンスフェラーゼの大量かつ安価な供給が可能になる。ま
た、本発明のα−1,6−フコシルトランスフェラーゼ
遺伝子を特定することにより癌などの疾病の診断方法の
開発が可能になる。
【0039】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:2100 配列の型:核酸 鎖の数:2本鎖 トポロジー:直鎖 配列の種類:cDNA to mRNA 配列の特徴 起源 生物名:ヒト 配列 AAGCTTC CTACACATAT 17 CACCAGGAGG ATCTCTTTGA AAGATTCACT GCAGGACTAC CAGAGAGAAT AATTTGTCTG 77 AAGCATCATG TGTTGAAACA ACAGAAGTCT ATTCACCTGT GCACTAACTA GAAACAGAGT 137 TACAATGTTT TCAATTCTTT GAGCTCCAGG ACTCCAGGGA AGTGAGTTGA AAATCTGAAA 197 ATG CGG CCA TGG ACT GGT TCC TGG CGT TGG ATT ATG CTC ATT CTT TTT 245 Met Arg Pro Trp Thr Gly Ser Trp Arg Trp Ile Met Leu Ile Leu Phe 5 10 15 GCC TGG GGG ACC TTG CTG TTT TAT ATA GGT GGT CAC TTG GTA CGA GAT 293 Ala Trp Gly Thr Leu Leu Phe Tyr Ile Gly Gly His Leu Val Arg Asp 20 25 30 AAT GAC CAT CCT GAT CAC TCT AGC CGA GAA CTG TCC AAG ATT CTG GCA 341 Asn Asp His Pro Asp His Ser Ser Arg Glu Leu Ser Lys Ile Leu Ala 35 40 45 AAG CTT GAA CGC TTA AAA CAG CAG AAT GAA GAC TTG AGG CGA ATG GCC 389 Lys Leu Glu Arg Leu Lys Gln Gln Asn Glu Asp Leu Arg Arg Met Ala 50 55 60 GAA TCT CTC CGG ATA CCA GAA GGC CCT ATT GAT CAG GGG CCA GCT ATA 437 Glu Ser Leu Arg Ile Pro Glu Gly Pro Ile Asp Gln Gly Pro Ala Ile 65 70 75 80 GGA AGA GTA CGC GTT TTA GAA GAG CAG CTT GTT AAG GCC AAA GAA CAG 485 Gly Arg Val Arg Val Leu Glu Glu Gln Leu Val Lys Ala Lys Glu Gln 85 90 95 ATT GAA AAT TAC AAG AAA CAG ACC AGA AAT GGT CTG GGG AAG GAT CAT 533 Ile Glu Asn Tyr Lys Lys Gln Thr Arg Asn Gly Leu Gly Lys Asp His 100 105 110 GAA ATC CTG AGG AGG AGG ATT GAA AAT GGA GCT AAA GAG CTC TGG TTT 581 Glu Ile Leu Arg Arg Arg Ile Glu Asn Gly Ala Lys Glu Leu Trp Phe 115 120 125 TTC CTA CAG AGT GAA TTG AAG AAA TTA AAG AAC TTA GAA GGA AAT GAA 629 Phe Leu Gln Ser Glu Leu Lys Lys Leu Lys Asn Leu Glu Gly Asn Glu 130 135 140 CTC CAA AGA CAT GCA GAT GAA TTT CTT TTG GAT TTA GGA CAT CAT GAA 677 Leu Gln Arg His Ala Asp Glu Phe Leu Leu Asp Leu Gly His His Glu 145 150 155 160 AGG TCT ATA ATG ACG GAT CTA TAC TAC CTC AGT CAG ACA GAT GGA GCA 725 Arg Ser Ile Met Thr Asp Leu Tyr Tyr Leu Ser Gln Thr Asp Gly Ala 165 170 175 GGT GAT TGG CGG GAA AAA GAG GCC AAA GAT CTG ACA GAA CTG GTT CAG 773 Gly Asp Trp Arg Glu Lys Glu Ala Lys Asp Leu Thr Glu Leu Val Gln 180 185 190 CGG AGA ATA ACA TAT CTT CAG AAT CCC AAG GAC TGC AGC AAA GCC AAA 821 Arg Arg Ile Thr Tyr Leu Gln Asn Pro Lys Asp Cys Ser Lys Ala Lys 195 200 205 AAG CTG GTG TGT AAT ATC AAC AAA GGC TGT GGC TAT GGC TGT CAG CTC 869 Lys Leu Val Cys Asn Ile Asn Lys Gly Cys Gly Tyr Gly Cys Gln Leu 210 215 220 CAT CAT GTG GTC TAC TGC TTC ATG ATT GCA TAT GGC ACC CAG CGA ACA 917 His His Val Val Tyr Cys Phe Met Ile Ala Tyr Gly Thr Gln Arg Thr 225 230 235 240 CTC ATC TTG GAA TCT CAG AAT TGG CGC TAT GCT ACT GGT GGA TGG GAG 965 Leu Ile Leu Glu Ser Gln Asn Trp Arg Tyr Ala Thr Gly Gly Trp Glu 245 250 255 ACT GTA TTT AGG CCT GTA AGT GAG ACA TGC ACA GAC AGA TCT GGC ATC 1013 Thr Val Phe Arg Pro Val Ser Glu Thr Cys Thr Asp Arg Ser Gly Ile 260 265 270 TCC ACT GGA CAC TGG TCA GGT GAA GTG AAG GAC AAA AAT GTT CAA GTG 1061 Ser Thr Gly His Trp Ser Gly Glu Val Lys Asp Lys Asn Val Gln Val 275 280 285 GTC GAG CTT CCC ATT GTA GAC AGT CTT CAT CCC CGT CCT CCA TAT TTA 1109 Val Glu Leu Pro Ile Val Asp Ser Leu His Pro Arg Pro Pro Tyr Leu 290 295 300 CCC TTG GCT GTA CCA GAA GAC CTC GCA GAT CGA CTT GTA CGA GTG CAT 1157 Pro Leu Ala Val Pro Glu Asp Leu Ala Asp Arg Leu Val Arg Val His 305 310 315 320 GGT GAC CCT GCA GTG TGG TGG GTG TCT CAG TTT GTC AAA TAC TTG ATC 1205 Gly Asp Pro Ala Val Trp Trp Val Ser Gln Phe Val Lys Tyr Leu Ile 325 330 335 CGC CCA CAG CCT TGG CTA GAA AAA GAA ATA GAA GAA GCC ACC AAG AAG 1253 Arg Pro Gln Pro Trp Leu Glu Lys Glu Ile Glu Glu Ala Thr Lys Lys 340 345 350 CTT GGC TTC AAA CAT CCA GTT ATT GGA GTC CAT GTC AGA CGC ACA GAC 1301 Leu Gly Phe Lys His Pro Val Ile Gly Val His Val Arg Arg Thr Asp 355 360 365 AAA GTG GGA ACA GAA GCT GCC TTC CAT CCC ATT GAA GAG TAC ATG GTG 1349 Lys Val Gly Thr Glu Ala Ala Phe His Pro Ile Glu Glu Tyr Met Val 370 375 380 CAT GTT GAA GAA CAT TTT CAG CTT CTT GCA CGC AGA ATG CAA GTG GAC 1397 His Val Glu Glu His Phe Gln Leu Leu Ala Arg Arg Met Gln Val Asp 385 390 395 400 AAA AAA AGA GTG TAT TTG GCC ACA GAT GAC CCT TCT TTA TTA AAG GAG 1445 Lys Lys Arg Val Tyr Leu Ala Thr Asp Asp Pro Ser Leu Leu Lys Glu 405 410 415 GCA AAA ACA AAG TAC CCC AAT TAT GAA TTT ATT AGT GAT AAC TCT ATT 1493 Ala Lys Thr Lys Tyr Pro Asn Tyr Glu Phe Ile Ser Asp Asn Ser Ile 420 425 430 TCC TGG TCA GCT GGA CTG CAC AAT CGA TAC ACA GAA AAT TCA CTT CGT 1541 Ser Trp Ser Ala Gly Leu His Asn Arg Tyr Thr Glu Asn Ser Leu Arg 435 440 445 GGA GTG ATC CTG GAT ATA CAT TTT CTC TCT CAG GCA GAC TTC CTA GTG 1589 Gly Val Ile Leu Asp Ile His Phe Leu Ser Gln Ala Asp Phe Leu Val 450 455 460 TGT ACT TTT TCA TCC CAG GTC TGT CGA GTT GCT TAT GAA ATT ATG CAA 1637 Cys Thr Phe Ser Ser Gln Val Cys Arg Val Ala Tyr Glu Ile Met Gln 465 470 475 480 ACA CTA CAT CCT GAT GCC TCT GCA AAC TTC CAT TCT TTA GAT GAC ATC 1685 Thr Leu His Pro Asp Ala Ser Ala Asn Phe His Ser Leu Asp Asp Ile 485 490 495 TAC TAT TTT GGG GGC CAG AAT GCC CAC AAT CAA ATT GCC ATT TAT GCT 1733 Tyr Tyr Phe Gly Gly Gln Asn Ala His Asn Gln Ile Ala Ile Tyr Ala 500 505 510 CAC CAA CCC CGA ACT GCA GAT GAA ATT CCC ATG GAA CCT GGA GAT ATC 1781 His Gln Pro Arg Thr Ala Asp Glu Ile Pro Met Glu Pro Gly Asp Ile 515 520 525 ATT GGT GTG GCT GGA AAT CAT TGG GAT GGC TAT TCT AAA GGT GTC AAC 1829 Ile Gly Val Ala Gly Asn His Trp Asp Gly Tyr Ser Lys Gly Val Asn 530 535 540 AGG AAA TTG GGA AGG ACG GGC CTA TAT CCC TCC TAC AAA GTT CGA GAG 1877 Arg Lys Leu Gly Arg Thr Gly Leu Tyr Pro Ser Tyr Lys Val Arg Glu 545 550 555 560 AAG ATA GAA ACG GTC AAG TAC CCC ACA TAT CCT GAG GCT GAG AAA TAA 1925 Lys Ile Glu Thr Val Lys Tyr Pro Thr Tyr Pro Glu Ala Glu Lys --- 565 570 575 AGCTCAGATG GAAGAGATAA ACGACCAAAC TCAGTTCGAC CAAACTCAGT TCAAACCATT 1985 TCAGCCAAAC TGTAGATGAA GAGGGCTCTG ATCTAACAAA ATAAGGTTAT ATGAGTAGAT 2045 ACTCTCAGCA CCAAGAGCAG CTGGGAACTG ACATAGGCTT CAATTGGTGG AATTC 2100
【0040】配列番号:2 配列の長さ:575 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖 配列の種類:タンパク質 配列 Met Arg Pro Trp Thr Gly Ser Trp Arg Trp Ile Met Leu Ile Leu Phe 1 5 10 15 Ala Trp Gly Thr Leu Leu Phe Tyr Ile Gly Gly His Leu Val Arg Asp 20 25 30 Asn Asp His Pro Asp His Ser Ser Arg Glu Leu Ser Lys Ile Leu Ala 35 40 45 Lys Leu Glu Arg Leu Lys Gln Gln Asn Glu Asp Leu Arg Arg Met Ala 50 55 60 Glu Ser Leu Arg Ile Pro Glu Gly Pro Ile Asp Gln Gly Pro Ala Ile 65 70 75 80 Gly Arg Val Arg Val Leu Glu Glu Gln Leu Val Lys Ala Lys Glu Gln 85 90 95 Ile Glu Asn Tyr Lys Lys Gln Thr Arg Asn Gly Leu Gly Lys Asp His 100 105 110 Glu Ile Leu Arg Arg Arg Ile Glu Asn Gly Ala Lys Glu Leu Trp Phe 115 120 125 Phe Leu Gln Ser Glu Leu Lys Lys Leu Lys Asn Leu Glu Gly Asn Glu 130 135 140 Leu Gln Arg His Ala Asp Glu Phe Leu Leu Asp Leu Gly His His Glu 145 150 155 160 Arg Ser Ile Met Thr Asp Leu Tyr Tyr Leu Ser Gln Thr Asp Gly Ala 165 170 175 Gly Asp Trp Arg Glu Lys Glu Ala Lys Asp Leu Thr Glu Leu Val Gln 180 185 190 Arg Arg Ile Thr Tyr Leu Gln Asn Pro Lys Asp Cys Ser Lys Ala Lys 195 200 205 Lys Leu Val Cys Asn Ile Asn Lys Gly Cys Gly Tyr Gly Cys Gln Leu 210 215 220 His His Val Val Tyr Cys Phe Met Ile Ala Tyr Gly Thr Gln Arg Thr 225 230 235 240 Leu Ile Leu Glu Ser Gln Asn Trp Arg Tyr Ala Thr Gly Gly Trp Glu 245 250 255 Thr Val Phe Arg Pro Val Ser Glu Thr Cys Thr Asp Arg Ser Gly Ile 260 265 270 Ser Thr Gly His Trp Ser Gly Glu Val Lys Asp Lys Asn Val Gln Val 275 280 285 Val Glu Leu Pro Ile Val Asp Ser Leu His Pro Arg Pro Pro Tyr Leu 290 295 300 Pro Leu Ala Val Pro Glu Asp Leu Ala Asp Arg Leu Val Arg Val His 305 310 315 320 Gly Asp Pro Ala Val Trp Trp Val Ser Gln Phe Val Lys Tyr Leu Ile 325 330 335 Arg Pro Gln Pro Trp Leu Glu Lys Glu Ile Glu Glu Ala Thr Lys Lys 340 345 350 Leu Gly Phe Lys His Pro Val Ile Gly Val His Val Arg Arg Thr Asp 355 360 365 Lys Val Gly Thr Glu Ala Ala Phe His Pro Ile Glu Glu Tyr Met Val 370 375 380 His Val Glu Glu His Phe Gln Leu Leu Ala Arg Arg Met Gln Val Asp 385 390 395 400 Lys Lys Arg Val Tyr Leu Ala Thr Asp Asp Pro Ser Leu Leu Lys Glu 405 410 415 Ala Lys Thr Lys Tyr Pro Asn Tyr Glu Phe Ile Ser Asp Asn Ser Ile 420 425 430 Ser Trp Ser Ala Gly Leu His Asn Arg Tyr Thr Glu Asn Ser Leu Arg 435 440 445 Gly Val Ile Leu Asp Ile His Phe Leu Ser Gln Ala Asp Phe Leu Val 450 455 460 Cys Thr Phe Ser Ser Gln Val Cys Arg Val Ala Tyr Glu Ile Met Gln 465 470 475 480 Thr Leu His Pro Asp Ala Ser Ala Asn Phe His Ser Leu Asp Asp Ile 485 490 495 Tyr Tyr Phe Gly Gly Gln Asn Ala His Asn Gln Ile Ala Ile Tyr Ala 500 505 510 His Gln Pro Arg Thr Ala Asp Glu Ile Pro Met Glu Pro Gly Asp Ile 515 520 525 Ile Gly Val Ala Gly Asn His Trp Asp Gly Tyr Ser Lys Gly Val Asn 530 535 540 Arg Lys Leu Gly Arg Thr Gly Leu Tyr Pro Ser Tyr Lys Val Arg Glu 545 550 555 560 Lys Ile Glu Thr Val Lys Tyr Pro Thr Tyr Pro Glu Ala Glu Lys --- 565 570 575
【0041】配列番号:3 配列の長さ:14 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Arg Ile Pro Glu Gly Pro Ile Asp Gln Gly Pro Ala Ile Gly 5 10
【0042】配列番号:4 配列の長さ:25 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Lys Leu Gly Phe Lys His Pro Val Ile Gly Val His Val Arg Arg Thr 5 10 15 Asp Lys Val Gly Thr Glu Ala Ala Phe 20 25
【0043】配列番号:5 配列の長さ:13 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Thr Lys Tyr Pro Asn Tyr Glu Phe Ile Ser Asp Asn Ser 5 10
【0044】配列番号:6 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA 配列 TTYAA RCAYC CHGTB ATYGG 20
【0045】配列番号:7 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA 配列 GWRTT RTCRG WRATR AAYTC 20
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12R 1:91) (C12N 1/21 C12R 1:19) (C12N 9/10 C12R 1:19)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒト由来α−1,6−フコシルトランス
    フェラーゼをコードする遺伝子。
  2. 【請求項2】 配列表・配列番号2に示されるアミノ酸
    配列をコードする遺伝子を含む請求項1記載のα−1,
    6−フコシルトランスフェラーゼをコードする遺伝子。
  3. 【請求項3】 配列表・配列番号1に示される塩基配列
    を含む請求項1記載のα−1,6−フコシルトランスフ
    ェラーゼをコードする遺伝子。
  4. 【請求項4】 配列表・配列番号1に示される198番
    目のアデニンから1919番目のグアニンまでに示され
    る塩基配列を含む請求項1記載のα−1,6−フコシル
    トランスフェラーゼをコードする遺伝子。
  5. 【請求項5】 配列表・配列番号2に示されるアミノ酸
    配列の少なくとも1つのアミノ酸が、置換、挿入、削
    除、又は付加されているアミノ酸配列をコードする遺伝
    子を含む請求項1記載のα−1,6−フコシルトランス
    フェラーゼをコードする遺伝子。
  6. 【請求項6】 配列表・配列番号1に示される塩基配列
    の少なくとも1つが置換、挿入、削除、又は付加されて
    いる塩基配列を含む請求項1記載のα−1,6−フコシ
    ルトランスフェラーゼをコードする遺伝子。
  7. 【請求項7】 配列表・配列番号1に示される塩基配列
    を含むα−1,6−フコシルトランスフェラーゼをコー
    ドする遺伝子の少なくとも一部にハイブリダイズする遺
    伝子。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6のいずれか1項に記載され
    るα−1,6−フコシルトランスフェラーゼをコードす
    る遺伝子を含んでなる発現ベクター。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の発現ベクターにより宿
    主細胞を形質転換した形質転換細胞。
  10. 【請求項10】 請求項9または10に記載の形質転換
    細胞を培養し、該培養物からα−1,6−フコシルトラ
    ンスフェラーゼを採取することを特徴とする組換えα−
    1,6−フコシルトランスフェラーゼの製造方法。
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EP2078455A1 (en) 2001-03-06 2009-07-15 The Dow Chemical Company Plant cell having animal-type sugar chain adding function

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