JPH1081844A - 孔版印刷用エマルションインキ - Google Patents

孔版印刷用エマルションインキ

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JPH1081844A
JPH1081844A JP25785496A JP25785496A JPH1081844A JP H1081844 A JPH1081844 A JP H1081844A JP 25785496 A JP25785496 A JP 25785496A JP 25785496 A JP25785496 A JP 25785496A JP H1081844 A JPH1081844 A JP H1081844A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 擦れによる色落ちが少なく、版胴に固定され
た原紙の後端からインキ漏れの生じない孔版印刷用エマ
ルションインキを提供する。 【解決手段】 W/O型エマルションインクであって、
油相に環化ゴムを含有させ、かつ、油相比率をインキ全
体の23.0〜36.5重量%にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は孔版印刷用エマルシ
ョンインキに関し、詳しくは、擦れによる色落ちの少な
い(以後「指触乾燥性に優れる」とする)、また印刷原
紙後端からのインキの漏れのない孔版印刷用エマルショ
ンインキに関する。
【0002】
【従来の技術】孔版印刷方式は、周知のように孔版印刷
原紙を用い、これに例えばサーマルヘッドなどで穿孔を
施して製版を行ない、この原紙の穿孔部を介して原紙の
一方の側より他方の側へインキを移動させることによ
り、紙などの被印刷物面に印刷を行なうものである。
【0003】近年、輪転孔版印刷機もマイクロコンピュ
ーター等による自動化が進み、操作も簡単になり、これ
に伴って孔版印刷の利用が増加している。しかし孔版印
刷の乾燥は浸透乾燥と蒸発乾燥のみであり、また機上で
インキが固化しないように反応性の樹脂がいれられない
ことから、これまで安定性及び定着性、指触乾燥性を確
保するために特開昭61−255967号公報では固形
の樹脂等が顔料1重量部に対し3重量部以上添加し油相
粘度をあげる事で安定性及び定着性を確保していた。さ
らにインキの定着性を向上させることを目的に、特開平
5−117564号公報ではゲル化剤を含む孔版印刷エ
マルションインキが提案されている。水相に疎水性樹脂
を添加したものとしては特開平6−220382号公報
があり定着性を向上するために多量の樹脂をインキに添
加している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの従来
の技術では顔料を紙表面に十分に固着できていなかった
ため良好な指触乾燥性が得られなかった。また水相に疎
水性樹脂を添加したものでは水相の樹脂が多いためにイ
ンキが紙に転移した後、インキの粘度上昇が著しいこと
による浸透性の低下および油相中のオイル、界面活性剤
のために完全な皮膜が形成されずべとべと感がある等の
問題があり、指触乾燥性に優れ低コストのインキが望ま
れている。従って、本発明の目的は、前記従来技術の欠
点を除去し、輪転孔版印刷機において、指触乾燥性に優
れ、印刷原紙の後端からのインキの漏れのない孔版印刷
用エマルションインキを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、油相と
水相とによって構成されるW/O型エマルションインキ
であって、該油相には環化ゴムが含有され、かつ、該油
相の比率がインキ全体の23.0〜36.5重量%の範
囲にあることを特徴とするものが提供される。ここで、
インキ中における環化ゴムの含有量は顔料1重量部に対
して0.3〜4重量部の範囲にあるのが有利である。
【0006】本発明者らは、前記目的を達成するため種
々研究を行い、環化ゴムを含有するインキにおいてはイ
ンキ中の油相比率をインキ全体の23.0重量%以上3
6.5重量%以下、好ましくは27重量%以上35重量
%以下にすると、指触乾燥性に優れるとともに後端漏れ
に対し効果があることを見出した。これは次にあげるこ
とによると考えられる。まず、印刷原紙の後端からのイ
ンキの漏れはインキの粘性成分の高いインキでみられ、
インキの粘性を下げることで後端漏れを抑えることがで
きる。一方、インキにおいて油相は粘性が、支配的であ
り、乳化は弾性が支配的であり、インキの粘弾性はそれ
ぞれ油相の粘性と乳化の弾性によって主に構成されてい
る。従って、油相の比率を小さくすることで乳化の弾性
付与の効果を大きくすることができ、結果としてインキ
の弾性が大きくなるため後端漏れに対して効果があるも
のと思われる。また、この時指触乾燥性はインキ中の環
化ゴムの含有量が顔料1重量部に対して0.3重量部以
上であるとき特に効果があり、4重量部を越えると油相
36.5重量%以下でかつ印刷に適したインキを得るこ
とが困難であることも見出した。本発明はこれらの知見
に基づいてなされたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明をさらに詳細に説明
する。前記エマルションの水相は、水、電解質、防黴
剤、水蒸発防止剤、水溶性高分子、水中油型樹脂エマル
ション(疎水性高分子)など、また前記油相は、油成
分、顔料分散剤、顔料、樹脂、乳化剤等から構成され
る。これらの構成成分は、エマルションの形成を阻害し
ない公知のものが使用される。
【0008】本発明で用いられる顔料(本発明では色剤
として用いる顔料、染料を総称して顔料という)はカー
ボンブラック、酸化チタン;アゾ系顔料、フタロシアニ
ン系顔料、ニトロソ系顔料、ニトロ系顔料、建染染料系
顔料、媒染染料系顔料、塩基性染料系顔料、酸性染料系
顔料及び天然染料系顔料;ジアゾ染料、アントラキノン
系染料等の油溶性染料;等があげられる。これらの染顔
料類は、単独でも2種以上混合して添加しても良い。
【0009】本発明に使用される油は、例えば石油系溶
剤、流動パラフィン、スピンドル油、軽油、灯油、マシ
ン油、潤滑油、鉱物油;あまに油、トール油、とうもろ
こし油、オリーブ油、ナタネ油、ヒマシ油、脱水ヒマシ
油、大豆油等の植物油等が使用される。また、本発明に
おいては合成油も使用できる。
【0010】合成油を使用する場合、種々の化合物が利
用できる。代表的な合成ビヒクルは、ポリイソブチレン
類、水素化ポリデセン類、トリメチロールプロパンエス
テル類、ネオペンチルエステル及びペンタエリトリトー
ルエステル、ジ(2−エチルヘキシル)セバケート、ジ
(2−エチルヘキシル)アジペート、ジブチルフタレー
ト、フルオロカーボン類、珪素エステル類、シラン類、
リン含有酸類のエステル類、液体尿素、フェロセン誘導
体類、水素化合成油類、鎖状ポリフェニル類、シロキサ
ン類及びシリコン類(ポリシロキサン類)、ブチル置換
ビス(p−フェノキシフェニル)エーテル類に代表され
るアルキル置換ジフェニルエーテル類、フェノキシフェ
ニルエーテル類などがあげられる。なお、石油系溶剤と
してはエクソン社のアイソパー、エクソール、日本石油
社のAFソルベント、サン石油のサンパー、サンセン等
があげられる。そして、これらの油は単独でも2種類以
上混合して使用しても良い。
【0011】本発明で用いられる乳化剤は、好ましくは
非イオン系界面活性剤であり、たとえば、ソルビタン高
級脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン高級
脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、ポリグリセリ
ン脂肪酸エステル、脂肪酸ジグリセリド及び高級アルコ
ール、アルキルフェノール、脂肪酸等の酸化エチレン付
加物等があげられ、単独あるいはこれらのHLBの異な
るものを2種類以上あわせて安定性の高いエマルション
を調製する。添加量はインキ重量の1〜8重量%、好ま
しくは2〜5.5重量%とすれば良い。
【0012】以上のほか、油相にはエマルションの形成
を妨害しない範囲で樹脂、着色剤の分散剤、ゲル化剤お
よび酸化防止剤等を添加することができる。なお、前記
の着色剤や乳化剤も油相に含まれる。また、水相にはエ
マルションの形成を妨害しない範囲で水溶性高分子、防
腐・防かび剤、水の蒸発抑制剤、凍結防止剤、pH調整
剤、電解質、等を添加できる。
【0013】油相に添加される樹脂は、顔料の分散状態
を保つ目的で添加してもよくロジン;重合ロジン、水素
化ロジン、ロジンエステル、水素化ロジンエステル等の
ロジン系樹脂;ロジン変性フェノール樹脂等のロジン変
性樹脂;フェノール樹脂;石油樹脂;アルキッド樹脂;
重合ひまし油などを1種または2種を混合して必要があ
れば添加して良い。添加量はインキ重量の10重量%以
下、好ましくは1〜7重量%とすれば良い。しかし多す
ぎると環化ゴムの特性を阻害するので樹脂固形分の30
重量%以下にすることが望ましい。アルキド樹脂として
は油長60〜90、ヨウ素価80以下であることが好ま
しい。
【0014】また、本発明のエマルションインキに使用
する環化ゴムは、インキの指触乾燥性向上のために用い
られるものであり、ポリイソプレンやポリブタジエン等
をルイス酸触媒等に環化して得られる環化ポリイソプレ
ンや環化ポリブタジエン等が挙げられ、市販品として
は、例えばコロンビヤンカーボン日本社製の商品名AL
SYNOL RS47、ALSYNOL RS44、S
YNTEX800、ヘキスト社製の商品名Alpex
CK450、CK514等が挙げられる。これらの環化
ゴムも油相成分として用いられる。
【0015】カーボンブラック等の着色剤分散剤として
はエマルションの形成を阻害しない物が使用でき、前記
の乳化剤用非イオン性界面活性剤を使用することができ
る。このほか、アルキルアミン系高分子化合物、アルミ
ニウムキレート系化合物、スチレン−無水マレイン酸系
共重合高分子化合物、ポリカルボン酸エステル型高分子
化合物、脂肪族系多価カルボン酸、高分子ポリエステル
のアミン塩類、エステル型アニオン界面活性剤、高分子
量ポリカルボン酸の長鎖アミン塩類、長鎖ポリアミノア
ミドと高分子酸ポリエステルの塩、ポリアミド系化合
物、燐酸エステル系界面活性剤、アルキルスルホカルボ
ン酸塩類、α−オレフィンスルホン酸塩類、ジオクチル
スルホコハク酸塩類、及びアルキド樹脂、など顔料分散
能を有する樹脂などもあげられる。これらの分散剤は単
独または2種類以上混合して添加すれば良く、その添加
量は着色剤重量の40重量%以下、好ましくは2〜35
重量%とすれば良い。
【0016】ゲル化剤は、油相に含まれる樹脂をゲル化
してインキの保存安定性、定着性、流動性を向上させる
役割をもち、本発明のインキに添加されるゲル化剤とし
ては油相中の樹脂と配位結合する化合物が好ましい。こ
のような化合物を例示すると、Li,Na,K,Al,
Ca,Co,Fe,Mn,Mg,Pb,Zn,Zr等の
金属を含む有機酸塩、有機キレート化合物、金属石鹸オ
リゴマー等であり、具体的にはオクチル酸アルミニウム
等のオクチル酸金属塩、ナフテン酸マンガン等のナフテ
ン酸金属塩、ステアリン酸亜鉛等のステアリン酸塩、ア
ルミニウムジイソプロポキシドモノエチルアセトアセテ
ート等の有機キレート化合物等が挙げられる。これらの
ゲル化剤は、1種または2種以上を油相に添加すれば良
く、その添加量は油相中の樹脂の15重量%以下、好ま
しくは5〜10重量%である。
【0017】油相に添加される酸化防止剤は、ジブチル
ヒドロキシトルエン、没食子酸プロピル、ブチルヒドロ
キシアニソール等であり、これらの添加によって油相中
のバインダー樹脂等の酸化を防ぎ、これによってインキ
の粘度の上昇等が防止される。また、その添加量はイン
キ中の油の2重量%以下、好ましくは0.1〜1.0重
量%である。なお酸化防止剤は単独でも2種類以上を混
合して使っても良い。
【0018】エマルションインキの水相に添加される水
溶性高分子は、補湿や増粘のために添加されるものであ
り、具体的には下記の天然または合成高分子が添加され
る。例えば、デンプン、マンナン、アルギン酸ソーダ、
ガラクタン、トラガントガム、アラビアガム、ブルラ
ン、デキストラン、キサンタンガム、ニカワ、ゼラチ
ン、コラーゲン、カゼイン等の天然高分子;キルボキシ
メチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシメチルデン
プン、カルボキシメチルデンプン、ジアルデヒドデンプ
ン等の半合成高分子;アクリル酸樹脂およびポリアクリ
ル酸ナトリウムなどの中和物、ポリビニルアルコール、
ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリ−N
−アルキル置換アクリルアミド、ポリエチレンオキサイ
ド、ポリビニルメチルエーテルなどの合成高分子等が用
いられる。またアクリルアミド系ポリマーおよびアクリ
ル系のポリマーに関しては置換基を部分的にアルキル基
で疎水化した共重合タイプのポリマーでも良い。またポ
リエチレンとポリプロピレンまたはポリブチレンのブロ
ックコポリマーを用いることができる。これらの水溶性
高分子は単独でも2種類以上混合しても良く、インキに
含まれる水の25重量%以下、好ましくは0.5〜15
重量%が添加される。
【0019】水相に添加される水中油型樹脂エマルショ
ンは合成高分子でも天然高分子でもよい。高分子として
は酢酸ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エス
テル、塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢
酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ア
クリル酸エステル共重合体、塩化ビニリデン−アクリル
酸エステル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、ウレタン等が挙げられる。天然のものとしては油相
に添加できる高分子等が挙げられる。これらは油中水型
エマルションインキの安定性を阻害しない範囲であれば
2種類以上を併用してもよく、また分散方法も分散剤、
保護コロイド、界面活性剤を添加していてもよく、また
ソープフリー乳化重合によって合成したものでも良い。
【0020】水相に添加される防腐・防かび剤は、エマ
ルション内で細菌やかびが繁殖するのを防ぐために添加
され、エマルションを長期保存する場合は防腐・防かび
剤の添加はふつうである。その添加量は、インキ中に含
まれる水の3重量%以下、好ましくは0.1〜1.2重
量%とするのが良い。また防腐・防かび剤としてはサリ
チル酸、フェノール類、p−オキシ安息香酸メチル、p
−オキシ安息香酸エチル等の芳香族ヒドロキシ化合物お
よびその塩素化合物のほか、ソルビン酸やデヒドロ酢酸
等が使用され、これらは単独でも2種類以上混合して使
っても良い。
【0021】水の蒸発防止剤と凍結防止剤は兼用可能で
あり、これらの目的で添加される薬品はエチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等
のグリコール;メタノール、エタノール、イソプロパノ
ール、ブタノール、イソブタノール等の低級飽和一価ア
ルコール;グリセリンやソルビトール等の多価アルコー
ル;等である。これらの薬品は1種または2種以上を添
加すれば良く、その添加量はインキ中の水重量の15重
量%以下、好ましくは4〜12重量%である。
【0022】水相に添加されるpH調整剤は、トリエタ
ノールアミン、酢酸ナトリウム、トリアミルアミン等で
あり、必要時にはこれらのpH調整剤を添加して水相の
pHを6〜8に保つことができる。水相のpHが前記範
囲からはずれると、増粘剤用水溶性高分子が添加されて
いる場合にはその効果が損なわれる等の問題がある。
【0023】水相に添加される電解質はエマルションの
安定性を高めるために添加されるものである。従って、
該電解質にはエマルションの安定度向上に有効な離液順
列が高いイオンで構成された電解質を添加するのが良
い。離液順列の高い陰イオンは、クエン酸イオン、酒石
酸イオン、硫酸イオン、酢酸イオン等であり、離液順列
の高い陽イオンはアルカリ金属イオンやアルカリ土類金
属イオンであることから、ここで添加される電解質とし
ては少なくとも陰イオンか陽イオンの一方が前記イオン
よりなる塩が好ましい。従ってここで添加される電解質
としては、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、クエン
酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、ホウ酸ナトリウ
ム、酢酸ナトリウム、等が好ましく、その添加量は水相
の0.1から2重量%、好ましくは0.5〜1.5重量
%である。
【0024】上記のほか、本発明の孔版印刷用油中水型
エマルションインキには、印刷時に印刷用紙と印刷ドラ
ムとの分離を良くするため、或いは印刷用紙の巻き上が
り防止のために油相にワックスを添加することができ
る。また、水相にはトリエタノールアミンや水酸化ナト
リウム等を添加して、水溶性高分子添加による高粘度化
を更に増進させることができる。さらに、水相に防錆剤
や消泡剤を添加して印刷の際に印刷機がインキによって
錆びたり、インキが泡立つことを防止することができ
る。これらの添加剤は、孔版印刷用インキに添加されて
いる公知品を必要に応じて添加すれば良く、その添加量
は従来品の場合と同程度でよい。
【0025】本発明のエマルションインキは、従来のエ
マルションインキ製造時と同様にして油相及び水相液調
整し、この両方を公知の乳化機内で乳化させてインキと
すればよい。すなわち、着色剤、乳化剤及び必要に応じ
て添加される樹脂等の添加物を良く分散させた油を常温
で調整し、これに防腐・防かび剤や水溶性高分子等が必
要に応じて添加されている水溶液を徐々に添加して乳化
すれば良い。
【0026】
【実施例】次に、本発明を実施例によって更に具体的に
説明するが、本発明はこの実施例によって限定されるも
のではない。なお、以下に記す部は重量部である。ま
た、ここでは顔料分散体の調整はカーボンブラック、パ
ラフィン系オイル、顔料分散剤を3本ロールで練肉する
ことで行い、この顔料分散体に乳化用界面活性剤、オイ
ルと環化ゴム等のワニスを加え油相とし、これに水、凍
結防止剤、抗菌剤、電解質などからなる水相を加え乳化
することにより孔版印刷機用エマルションインキとし
た。
【0027】〔実施例1〕 着色剤 カーボンブラック(MA−77、三菱化成社製) 4.0部 溶剤 スピンドル油 8.0部 AF−6ソルベント(日本石油社製) 7.2部 顔料分散剤 アルミニウムキレート 0.3部 環化ゴム ALSYNOL RS47(コロンビヤンカーボン社製) 5.0部 乳化剤 ソルビタンセスキオレート 5.0部 (油相合計) 29.5部 水 イオン交換水 59.5部 凍結防止剤 エチレングリコール 10.0部 電解質 硫酸マグネシウム 1.0部 (水相合計) 70.5部
【0028】〔実施例2〕 着色剤 カーボンブラック 5.0部 溶剤 スピンドル油 11.0部 AF−6ソルベント(日本石油社製) 9.0部 顔料分散剤 アルミニウムキレート 0.3部 環化ゴム ALPEX CK514(ヘキスト社製) 6.0部 樹脂 アルキド樹脂 1.0部 乳化剤 ソルビタンセスキオレート 3.7部 (油相合計) 36.0部 水 イオン交換水 53.0部 凍結防止剤 エチレングリコール 10.0部 電解質 硫酸マグネシウム 1.0部 (水相合計) 64.0部
【0029】〔実施例3〕 着色剤 フタロシアニンブルー 6.0部 溶剤 スピンドル油 9.5部 AF−5ソルベント(日本石油社製) 8.4部 顔料分散剤 アルミニウムキレート 2.0部 環化ゴム ALSYNOL RS47(コロンビヤンカーボン社製) 3.6部 乳化剤 ソルビタンセスキオレート 5.0部 (油相合計) 34.5部 水 イオン交換水 54.5部 凍結防止剤 エチレングリコール 10.0部 電解質 硫酸マグネシウム 1.0部 (水相合計) 65.5部
【0030】〔実施例4〕 着色剤 フタロシアニンブルー 4.0部 溶剤 スピンドル油 9.5部 AF−6ソルベント(日本石油社製) 5.4部 顔料分散剤 アルミニウムキレート 2.0部 環化ゴム ALSYNOL RS47(コロンビヤンカーボン社製) 3.6部 樹脂 アルキド樹脂 3.0部 乳化剤 ソルビタンセスキオレート 3.0部 (油相合計) 30.5部 水 イオン交換水 58.5部 凍結防止剤 エチレングリコール 10.0部 電解質 硫酸マグネシウム 1.0部 (水相合計) 69.5部
【0031】〔実施例5〕 着色剤 カーボンブラック 4.0部 溶剤 スピンドル油 10.0部 AF−5ソルベント(日本石油社製) 2.9部 顔料分散剤 アルミニウムキレート 0.3部 環化ゴム ALSYNOL RS47(コロンビヤンカーボン社製) 1.6部 樹脂 アルキド樹脂 3.0部 乳化剤 ソルビタンセスキオレート 3.2部 (油相合計) 25.0部 水 イオン交換水 64.0部 凍結防止剤 エチレングリコール 10.0部 電解質 硫酸マグネシウム 1.0部 (水相合計) 75.0部
【0032】〔実施例6〕 着色剤 フタロシアニンブルー 5.0部 溶剤 スピンドル油 12.2部 AF−5ソルベント(日本石油社製) 2.4部 顔料分散剤 アルミニウムキレート 2.0部 環化ゴム ALSYNOL RS47(コロンビヤンカーボン社製) 1.4部 乳化剤 ソルビタンセスキオレート 5.0部 (油相合計) 28.0部 水 イオン交換水 61.0部 凍結防止剤 エチレングリコール 10.0部 電解質 硫酸マグネシウム 1.0部 (水相合計) 72.0部
【0033】〔比較例1〕 着色剤 カーボンブラック 4.0部 溶剤 スピンドル油 21.0部 顔料分散剤 アルミニウムキレート 0.3部 乳化剤 ソルビタンセスキオレート 4.7部 (油相合計) 30.0部 水 イオン交換水 59.0部 凍結防止剤 エチレングリコール 10.0部 電解質 硫酸マグネシウム 1.0部 (水相合計) 70.0部
【0034】〔比較例2〕 着色剤 フタロシアニンブルー 6.0部 溶剤 スピンドル油 13.5部 AF−6ソルベント(日本石油社製) 8.4部 顔料分散剤 アルミニウムキレート 2.0部 環化ゴム ALSYNOL RS47(コロンビヤンカーボン社製) 5.6部 乳化剤 ソルビタンセスキオレート 3.0部 (油相合計) 38.5部 水 イオン交換水 50.5部 凍結防止剤 エチレングリコール 10.0部 電解質 硫酸マグネシウム 1.0部 (水相合計) 61.5部
【0035】〔比較例3〕 着色剤 カーボンブラック 3.0部 溶剤 スピンドル油 11.0部 AF−6ソルベント(日本石油社製) 2.4部 環化ゴム ALSYNOL RS47(コロンビヤンカーボン社製) 1.6部 乳化剤 ソルビタンセスキオレート 4.0部 (油相合計) 22.0部 水 イオン交換水 67.0部 凍結防止剤 エチレングリコール 10.0部 電解質 硫酸マグネシウム 1.0部 (水相合計) 78.0部
【0036】〔比較例4〕 着色剤 カーボンブラック 2.5部 溶剤 スピンドル油 3.0部 AF−6ソルベント(日本石油社製) 18.0部 環化ゴム ALSYNOL RS47(コロンビヤンカーボン社製) 12.0部 乳化剤 ソルビタンセスキオレート 3.0部 (油相合計) 38.5部 水 イオン交換水 50.5部 凍結防止剤 エチレングリコール 10.0部 電解質 硫酸マグネシウム 1.0部 (水相合計) 61.5部
【0037】(エマルションインキの評価)これらのイ
ンキを用い、市販のリコー社製孔版印刷機(VT350
0)で十分試し刷印刷を行ってインキを印刷機内にいき
わたらせた後、印刷した。この際の印刷物の印刷濃度は
反射式光学濃度計(マクベス社製RD914)によって
測定した。
【0038】(a)定着率は印刷濃度を測定した部分を
消しゴムを取り付けたクロックメーターで10往復/1
0秒で消去した後の濃度も測定して、(消去後の濃度)
/(印刷濃度)からインキの定着率を求めた。特に優れ
るものを◎、良いものを○、劣るものを×とした。 (b)指触乾燥性は印刷部分を布を取り付けたクロック
メーターで10往復/10秒で擦り布の汚れ具合を比較
して求めた。布の汚れ具合の少ないものを指触乾燥性
○、布の汚れが多いものを指触乾燥性×、特に優れるも
のを◎とした。 (c)原紙後端からのインキの漏れを5000枚印刷し
たときの漏れの有無で評価し、漏れのあるものを×、な
いもの◎とした。
【0039】これらの結果を表1にまとめて示した。
【表1】
【0040】
【発明の効果】本発明の孔版印刷用エマルションインキ
は指触乾燥性に優れ、かつ印刷原紙後端からのインキの
漏れを生じさせない。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油相と水相とによって構成される油中水
    型エマルションであって、該油相には環化ゴムが含有さ
    れ、かつ、該油相の比率がインキ全体の23.0〜3
    6.5重量%であることを特徴とする孔版印刷用エマル
    ションインキ。
  2. 【請求項2】 インキ中において環化ゴムの含有量が顔
    料1重量部に対して0.3〜4重量部であることを特徴
    とする請求項1記載の孔版印刷用エマルションインキ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2000017215A (ja) * 1998-04-27 2000-01-18 Tohoku Ricoh Co Ltd 孔版印刷用油中水型エマルションインキ
JP2005330461A (ja) * 2004-04-20 2005-12-02 Tohoku Ricoh Co Ltd 孔版印刷用エマルションインキ

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