JP5526550B2 - 孔版印刷用油中水型エマルションインキの製造方法及び孔版印刷用油中水型エマルションインキ - Google Patents

孔版印刷用油中水型エマルションインキの製造方法及び孔版印刷用油中水型エマルションインキ Download PDF

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Description

本発明は、擦れによる色落ちの少ない紙上定着強度を持ち、かつ、早期に紙上乾燥状態を実現する孔版印刷用油中水型エマルションインキの製造方法、及び、該製造方法により製造される孔版印刷用水型エマルションインキに関する。
孔版印刷方法として、孔版印刷原紙を用い、この原紙の穿孔部を介して原紙の一方の側から他方の側へインキを移動させることにより、紙などの被印刷物面に印刷を行なう方法が広く知られている。近年、輪転孔版印刷機もマイクロコンピューター等による自動化が進み、操作も簡単になり、これに伴って孔版印刷の利用が増加している。
しかし、孔版印刷の乾燥方法としては、浸透乾燥と蒸発乾燥とのみであり、また、印刷機上でインキが固化しないように、反応性の樹脂が使用できないことから、これまで、安定性及び紙上定着強度の向上、早期乾燥性を目的とした種々の研究がなされてきた。
例えば、これら特性の向上を目的として、固形の樹脂等を添加したエマルションインキが提案されている(特許文献1参照)。また、インキの定着性向上を目的として、ゲル化剤を含む孔版印刷用エマルションインキが提案されている(特許文献2、特許文献3参照)。
しかし、これらの従来の技術では、ある程度の定着強度は得られるものの、孔版印刷特有のインキ転移量の多さから、指触乾燥性が得られるまでに時間がかかり、紙折り、裁断、二色刷り、両面印刷等の次行程処理を行なうために、長期の乾燥時間を必要とする問題がある。
また、例えば、油相中に、遊離のカルボン酸基を有する樹脂成分、又は高級脂肪酸を含み、且つ、水相中に、2又は3価の金属塩と、アルカリ性を示す1価の金属の塩とを含む孔版印刷用エマルションインキが提案されている。この孔版印刷用エマルションインキの発明によると、エマルションの安定性が向上した孔版印刷用エマルションインキが得られる(特許文献4参照)。
しかし、特許文献4に記載の孔版印刷用エマルションインキにおいては、高級脂肪酸を分散工程において前添加すると、油相粘度が高くなり、紙上での浸透速度の低下を伴うため、紙上定着強度が十分でなく、早期に十分な乾燥性を得ることが難しいという問題がある。
したがって、孔版印刷機において、紙上定着強度に加えて、早期乾燥性に優れた孔版印刷用油中水型エマルションインキの製造方法としては、満足できるものが存在しないというのが現状である。
特開平11−310740号公報 特許第3725921号公報 特開平5−117564号公報 特許第3571233号公報
本発明は、従来における前記問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、擦れによる色落ちの少ない紙上定着強度を持ち、かつ、早期に紙上乾燥状態を実現する孔版印刷用油中水型エマルションインキの製造方法及び該製造方法により製造される孔版印刷用油中水型エマルションインキを提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、油相10質量%〜90質量%および水相90質量%〜10質量%を含み、アルミニウムキレート、樹脂、高級脂肪酸を含有する孔版印刷用油中水型エマルションインキにおいて、分散工程において該高級脂肪酸を添加せず、後添加することにより、印刷後30分以内において印刷紙への定着率85%以上となる、早期乾燥性と高い定着強度とを両立する孔版印刷用油中水型エマルションインキの製造方法を知見し、本発明を完成するに至った。
本発明は、本発明者の前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 油相10質量%〜90質量%及び水相90質量%〜10質量%を含んでなり、アルミニウムキレート、樹脂、高級脂肪酸、及び着色剤を含有する孔版印刷用油中水型エマルションインキの製造方法において、前記油相に、前記アルミニウムキレート、前記樹脂、及び前記着色剤を分散させる分散工程と、前記油相を希釈する希釈工程と、前記油相と前記水相を混合し乳化する乳化工程と、を含み、少なくとも、前記分散工程後、かつ、前記乳化工程前に、前記高級脂肪酸を前記油相に混合することを特徴とする孔版印刷用油中水型エマルションインキの製造方法である。
該<1>の孔版印刷用油中水型エマルションインキの製造方法によると、前記分散工程において前記アルミニウムキレート、前記樹脂、及び前記着色剤が油相に分散され、前記希釈工程において前記油相が希釈され、前記乳化工程において前記油相と前記水相が混合、乳化され、少なくとも、前記分散工程後、かつ、前記乳化工程前に、前記高級脂肪酸が油相に混合されるため、印刷後30分以内において、印刷紙への定着率が85%以上となる孔版印刷用油中水型エマルションインキが得られる。
前記孔版印刷用油中水型エマルションインキが、このような作用を有する理由としては、インキが紙に浸透する際、樹脂の残留官能基がアルミニウムキレートによって架橋されてゲル化する反応を、高級脂肪酸が促進しているものと考えられる。また、ゲル化した樹脂が複数の着色剤に吸着し、着色剤の凝集を強くしていることや、着色剤に吸着した樹脂が紙にも吸着し、着色剤の紙への固着に寄与していることが考えられる。
しかし、インキ製造の際に高級脂肪酸を分散工程時に配合してしまうと、ゲル化反応によってワニスが極端に高粘度化してしまい、乳化処理が極めて困難になることや、乳化処理後のインキもまた極端に高粘度化してしまう問題があることから、高級脂肪酸は分散工程時には配合せず、乳化工程前に添加することによってインキ製造時の不必要なゲル化反応を意図的に回避している。そのことによって、孔版印刷機による印刷適性が高いエマルションインキの粘度を維持し、紙上でのみゲル化反応を起こして着色剤の固着力を高め、更には早期の乾燥性を実現できる状態になったものと考えられる。
なお、本明細書において、定着率とは、クロックメータを用い、9N・cmの強さでMONO消しゴム(MONO:登録商標、株式会社トンボ鉛筆)を10往復擦過させた後の残留画像濃度を、擦過前の印刷画像濃度で割った百分率の値を意味する。
<2> アルミニウムキレートの含有量が、着色剤の質量に対して4質量%〜15質量%である前記<1>に記載の孔版印刷用油中水型エマルションインキの製造方法である。
<3> 樹脂の油相における含有量が、10質量%〜30質量%である前記<1>から<2>のいずれかに記載の孔版印刷用油中水型エマルションインキの製造方法である。
<4> 高級脂肪酸の油相における含有量が、3質量%〜15質量%である前記<1>から<3>のいずれかに記載の孔版印刷用油中水型エマルションインキの製造方法。
<5> 前記<1>から<4>のいずれかに記載の孔版印刷用油中水型エマルションインキの製造方法により製造されることを特徴とする孔版印刷用油中水型エマルションインキである。
本発明によると、従来における前記問題を解決することができ、本発明は、擦れによる色落ちの少ない紙上定着強度を持ち、かつ、早期に紙上乾燥状態を実現する孔版印刷用油中水型エマルションインキの製造方法及び該製造方法により製造される孔版印刷用油中水型エマルションインキを提供することができる。
(孔版印刷用油中水型エマルションインキの製造方法)
本発明の孔版印刷用水中水型エマルションインキの製造方法は、分散工程と、希釈工程と、乳化工程とを含む。さらに必要に応じて適宜選択されたその他の工程を含む。
また、前記孔版印刷用油中水型エマルションインキは、油相10質量%〜90質量%及び水相90質量%〜10質量%を含んでなり、アルミニウムキレート、樹脂、高級脂肪酸、及び着色剤を含有する。
以下、前記孔版印刷用油中水型エマルションインキの製造工程を説明した後、該孔版印刷用油中水型エマルションインキに添加される成分について説明する。
−分散工程−
前記分散工程は、前記油相(油成分)に、前記アルミニウムキレート、前記樹脂、及び前記着色剤を分散させる工程であり、必要に応じて、その他の成分を分散させてもよい。
該分散工程において分散させるその他の成分としては、分散助剤、体質顔料、ワックス等が挙げられる。なお、前記体質顔料、前記ワックスは、公知の手段を用いて添加することが出来る。
前記分散の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、
各成分を混合して、3本ロールミルなどの分散機を用いて分散処理を行うことにより製造する方法などが挙げられる。
前記分散工程においては、前記の通り、前記高級脂肪酸を添加しない。
前記高級脂肪酸を分散工程時に配合してしまうと、ゲル化反応によってワニスが極端に高粘度化してしまい、前記乳化工程における処理が極めて困難になることや、乳化処理後のインキもまた極端に高粘度化してしまう問題がある。
−希釈工程−
前記希釈工程は、前記油相を希釈する工程である。
前記希釈の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、
前記分散体を撹拌機で撹拌しながら各成分を混合した希釈液を少量ずつ混合することにより製造する方法などが挙げられる。
前記高級脂肪酸の添加は、前記分散工程後、かつ、前記乳化工程前に、油相に混合することとすれば、特に制限はないが、前記希釈工程において添加されるのが好ましい。分散工程時には配合せず、乳化工程前に添加することによってインキ製造時の不必要なゲル化反応が回避される。また、そのことによって、孔版印刷機による印刷適性が高いエマルションインキの粘度が維持され、紙上でのみゲル化反応を起こして着色剤の固着力を高め、更には早期の乾燥性を実現できる。
前記希釈工程においては、希釈液として油成分を添加してもよく、また、前記希釈液には、後述する乳化工程において乳化を行うための乳化剤を添加する。
−乳化工程−
前記乳化工程は、前記油相と前記水相を混合し乳化する工程である。
−−混合−−
前記孔版印刷用エマルションインキにおける、前記油相と前記水相との混合の割合としては、上述のように、油相10質量%〜90質量%及び水相90質量%〜10質量%の範囲内であればよいが、油相20質量%〜50質量%及び水相50質量%〜80質量%の範囲内であるのが好ましい。
前記油相の混合割合が、10質量%未満であると、充分なインキ保形性を有さないことがあり、90質量%を超えると、物性的に油中水型エマルションとすることの効果が不足してしまうことがある。
−−乳化処理−−
前記乳化の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、調製済みの前記油相に前記水相を徐々に添加し、公知の乳化機内で乳化させることが挙げられる。
具体的には、例えば、乳化試験機ET−3A型(日光ケミカルズ株式会社製)を使用し、この乳化試験機中に前記油相を仕込んで400rpmの速度で撹拌しながら、徐々に前記水相を添加し乳化させて孔版印刷用エマルションインキを調製することができる。
−その他の工程−
前記その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記水相の調製工程が挙げられる。前記水相の構成成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水、水溶性高分子、防腐・防かび剤、蒸発防止剤、凍結防止剤、pH調整剤、電解質、増粘剤、防錆剤などが挙げられる。
−−水相の調製−−
前記水相の調製方法としては、特に制限はなく、目的応じて、適宜選択することができ、例えば、水に各成分を添加し、公知の攪拌機などを用いてよく撹拌混合すればよい。
−油相−
前記油相における成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、油成分、前記着色剤、着色剤の分散剤としての前記アルミニウムキレート、前記樹脂、前記高級脂肪酸、前記乳化剤、体質顔料、ワックスなどが挙げられる。これらの成分は、エマルションの形成を阻害しない公知のものが使用される。
前記樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、
ロジン変性フェノール樹脂、アルキド樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
該ロジン変性フェノール樹脂としては、特に制限はなく、例えば、荒川化学社製のKG−836、KG−846、KG−1829、KG−1804、KG−1808−1、タマノル371、タマノル394などが挙げられる。
また、該アルキド樹脂としては、特に制限はなく、例えば、油脂と多塩基酸と多価アルコールから構成されるアルキド樹脂を挙げることができる。
前記油脂としては、特に制限はなく、ヤシ油、パーム油、オリーブ油、ひまし油、米糠油、綿実油等のヨウ素価100以下である、不乾性油、半乾性油、及びこれらの脂肪酸が挙げられるが、前記ヨウ素価が100以下であれば、大豆油、アマニ油、キリ油等の乾性油も一部に使用してもよい。
前記多塩基酸としては、特に制限はなく、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、テトラヒドロフタル酸等の飽和多塩基酸、及びマレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水シトラコン酸等の不飽和多塩基酸が挙げられる。
また、前記多価アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコール、ジグリセリン、トリグリセリン、ペンタエリスリット、ジペンタエリスリット、マンニット、ソルビット等が挙げられる。
前記アルキド樹脂の油長としては、油脂中の脂肪酸がトリグリセライドで存在したときの樹脂中の質量%で示される。
前記アルキド樹脂は分散安定性、および皮膜形成による版胴スクリーンの目詰まり等の問題から、油長60〜90、ヨウ素価100以下であることが好ましい。
前記アルキド樹脂の分子量としては、3万未満が好ましく、1万以下がより好ましい。
また、油相中の全樹脂の添加量としては、インキのコスト及び印刷適性から、油相の50質量%以下が好ましく、2質量%〜50質量%がより好ましく、10質量%〜30質量%が更により好ましく、15質量%〜25質量%が特に好ましい。
前記樹脂の添加量が2質量%未満であると、本発明における早期乾燥性や高定着強度の諸効果が得られにくく、また、50質量%を超えると、インキの粘度が高くなり、ドラム上の版からインキが出にくくなることで文字がかすれたり、均一なベタ印刷が出来ないなどの印刷適性の問題が生じる。
前記分散剤としては、アルミニウムキレートを含むものであれば、特に制限はなく、エマルションの形成を阻害しない範囲で、アルキルアミン系高分子化合物、スチレン−無水マレイン酸系共重合高分子化合物、ポリカルボン酸エステル型高分子化合物、脂肪族系多価カルボン酸、高分子ポリエステルのアミン塩類、エステル型アニオン界面活性剤、高分子量ポリカルボン酸の長鎖アミン塩類、長鎖ポリアミノアミドと高分子酸ポリエステルの塩、ポリアミド系化合物、燐酸エステル系界面活性剤、アルキルスルホカルボン酸塩類、α−オレフィンスルホン酸塩類、ジオクチルスルホコハク酸塩類、及びアルキド樹脂などの顔料分散能を有する樹脂を含むものでもよい。
これらの分散剤は、1種単独で用いてもよく、また、2種類以上を併用してもよい。
前記アルミニウムキレートの添加量としては、着色剤質量に対して、4質量%〜15質量%以下が好ましく、5質量%〜15質量%がより好ましく、6質量%〜10質量%が特に好ましい。
前記高級脂肪酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、オレイン酸、イソステアリン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、リノール酸、リノレン酸、ラウリン酸、ベヘン酸、リシノレイン酸、オキシ脂肪酸、トール油脂肪酸等が挙げられるが、常温で液体である高級脂肪酸が好ましく、中でも、酸化安定性やコストの面から、オレイン酸、イソステアリン酸がより好ましい。
また、前記油相における前記高級脂肪酸の総添加量としては、インキのコスト及び印刷適性から、油相の20質量%以下が好ましく、3質量%〜15質量%がより好ましく、5質量%〜10質量%が特に好ましい。
3質量%未満であると、本発明における早期乾燥性や高定着強度の諸効果が得られにくく、また、20質量%を超えると、エマルションの安定性が悪くなり、印刷機上放置でインキが緩むなどの印刷適性の問題が生じる。
前記着色剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カーボンブラック、酸化チタン;アゾ系顔料、フタロシアニン顔料、ニトロソ系顔料、ニトロ系顔料、建染染料系顔料、媒染染料系顔料、塩基性染料系顔料、酸性染料系顔料及び天然染料系顔料;ジアゾ染料、アントラキノン系染料等の油溶性染料;等が挙げられる。これらの着色剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記着色剤の孔版印刷用油中水型エマルションインキにおける添加量としては、2質量%〜10質量%が好ましい。
2質量%未満であると、印刷濃度が不足し、また、10質量%を超えると、それ以上添加しても印刷濃度は上がらず、コストの点で不利となる。
前記油成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、石油系溶剤、流動パラフィン、スピンドル油、マシン油、鉱物油、あまに油、トール油、とうもろこし油、オリーブ油、ヤシ油、ナタネ油、ヒマシ油、脱水ヒマシ油、大豆油等の植物油、エステル化植物油等が挙げられるが、芳香族成分の少ないものが好ましい。また、合成油も使用することができる。
前記石油系溶剤としては、特に制限はなく、エクソン社のアイソパーシリーズ(C,E,G,H,L,Mなど)及びエクソール(D−30,D−40,D−80,D−110,D−130など)、日本石油社のAFソルベントシリーズ(4号、5号、6号、7号)、モービル石油社のジェンレックスシリーズ(55、56、57)出光興産株式会社製のリニアレン(14、18)等が挙げられる。
前記鉱物油としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、各種工業用溶剤、モーター油、ギヤー油、軽油、灯油、スピンドル油、マシン油、パラフィン系オイル、ナフテン系オイルなどが挙げられる。
前記パラフィン系オイルとしては、特に制限はなく、市販品を用いることができ、例えば、モービル石油社製のガーゴオイルアークティックシリーズ、新日本石油株式会社製の日石スーパーオイルシリーズ、出光興産株式会社製のダイアナプロセスオイル、ダイアナフレシアシリーズ等が挙げられる。
前記ナフテン系オイルとしては、特に制限はなく、環分析によるナフテン成分の炭素含有量(CN)が30質量%以上であり、芳香族成分の炭素の含有量(CA)が20質量%以下であり、かつパラフィン成分の炭素含有量(CP)が55質量%以下であるものが好ましい。
このようなナフテン系オイルとしては、例えば、モービル石油社製のガーゴオイルアークティックオイル155及び300ID、ガーゴオイルアークティックオイルライト、ガーゴオイルアークティックオイルCヘビー;出光興産株式会社製のダイアナプロセスオイル、ダイアナフレシアシリーズ;日本サン石油株式会社製のサンセンオイルシリーズなどが挙げられる。
これらの鉱物油は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記植物油としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、大豆油、コーン油、ヒマワリ油、なたね油、サフラワー油、ごま油、ひまし油、脱水ひまし油、つばき油、オリーブ油、やし油、米油、綿実油、パーム油、あまに油、パーム核油、桐油、カメリアオイル、グレープシード油、スイートアルモンド油、ピスタチオナッツ油、ホホバ油、マカデミアンナッツ油、メドウホーム油などが挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記エステル化植物油としては、特に制限はなく、例えば、前記植物油をエステル化したものが挙げられる。また、前記エステルとしては、特に制限はなく、例えば、メチルエステル、エチルエステル、ブチルエステル等が挙げられる。
前記エステル化植物油としては、メチルエステル化大豆油が特に好ましい。
前記乳化剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、非イオン界面活性剤が好ましい。
前記非イオン界面活性剤としては、特に制限はなく、例えば、ソルビタン高級脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン高級脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸ジグリセリド、及び高級アルコール、アルキルフェノール、脂肪酸等の酸化エチレン付加物等があげられる。これらは1種単独用いてもよく、HLBの異なる2種類以上を併用して安定性の高いエマルションを調製することとしてもよい。
前記乳化剤の孔版印刷用油中水型エマルションインキにおける添加量としては、通常、0.5質量%〜15質量%であるが、2質量%〜5.5質量%が好ましい。
2質量%未満であると、安定した乳化状態を維持することが出来ず、5.5質量%を超えると、これもまた安定した乳化状態を維持することが出来ないばかりか、コストの点で不利となる。
以上のほか、油相にはエマルションの形成を阻害しない範囲で分散助剤や酸化防止剤等を添加することができる。
−水相−
前記水相中の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、水、水溶性高分子、防腐・防かび剤、蒸発防止剤、凍結防止剤、pH調整剤、電解質、増粘剤、防錆剤などが挙げられる。これらの成分は、エマルションの形成を阻害しない公知のものが使用される。
前記水としては、特に制限はなく、例えば、イオン交換水が挙げられる。
前記水溶性高分子は、保湿や増粘のために添加されるものであり、具体的には下記の天然または合成高分子が添加される。
例えば、デンプン、マンナン、アルギン酸ソーダ、ガラクタン、トラガントガム、アラビアガム、プルラン、デキストラン、キサンタンガム、ニカワ、ゼラチン、コラーゲン、カゼイン等の天然高分子;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシメチルデンプン、カルボキシメチルデンプン、ジアルデヒドデンプン等の半合成高分子;アクリル酸樹脂及びポリアクリル酸ナトリウムなどの中和物、また、ポリビニルイミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリN−アルキル置換アクリルアミド、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルメチルエーテル、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、及びこれらをアルキル基で部分的に疎水した高分子、また、アクリルアミド系ポリマー及びアクリル系のポリマーが挙げられる。前記アクリルアミド系ポリマー及び前記アクリル系のポリマーにとしては、置換基を部分的にアルキル基で疎水化した共重合タイプのポリマーでもよい。
また、ポリエチレンと、ポリプロピレン又はポリブチレンのブロックコポリマーも用いることができる。
これらの水溶性高分子は、1種単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
前記水溶性高分子の水相における添加量としては、特に制限はないが、25質量%以下が好ましく、0.5質量%〜15質量%がより好ましい。
0.5質量%未満であると、目的とする効果が十分に得られず、25質量%を超えると、 過度に増粘して紙上インキの乾燥性が低下することがある。
前記水中油型樹脂エマルションとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、合成高分子でもよいし天然高分子でもよい。
前記合成高分子としては、特に制限はなく、例えば、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニリデン−アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン等が挙げられる。
前記天然高分子としては、特に制限はなく、前記油相に添加できる前記高分子等が挙げられる。
これらは、前記孔版印刷用油中水型エマルションインキの安定性を阻害しない範囲であれば、2種類以上を併用してもよく、また、分散剤、保護コロイド、界面活性剤を添加して分散させたものでもよく、また、ソープフリー乳化重合によって合成したものでもよい。
前記防腐・防かび剤は、エマルション内で細菌やかびが繁殖するのを防ぐために添加され、エマルションインキを長期保存する場合に添加される。
前記防腐・防かび剤の前記水における添加量としては、特に制限はないが、3質量%以下が好ましく、0.1質量%〜1.2質量%がより好ましい。
0.1質量%未満であると、目的とする効果が十分に得られず、3質量%を超えると、 安定した乳化状態を維持できなくなることがある。
また、前記防腐・防かび剤としては、特に制限はなく、例えば、サリチル酸、フェノール類、p−オキシ安息香酸メチル、p−オキシ安息香酸エチル等の芳香族ヒドロキシ化合物及びその塩素化合物のほか、イソチアゾリン系化合物、トリアジン系化合物とピリジン系化合物の混合物、ソルビン酸やデヒドロ酢酸等が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
前記蒸発防止剤と前記凍結防止剤は兼用可能であり、蒸発防止と凍結防止の目的で添加される。
前記蒸発防止剤と前記凍結防止剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール;メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール等の低級飽和一価アルコール;グリセリンやソルビトール等の多価アルコール;等が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記蒸発防止剤と前記凍結防止剤の総量としての前記水における添加量としては、特に制限はなく、15質量%以下が好ましく、4質量%〜12質量%が好ましい。
4質量%未満であると、目的とする効果が十分に得られず、15質量%を超えると、それ以上の添加量では目的とする効果が高まらず、コストの点で不利となる。
前記pH調整剤は、水相のpHを調整する目的で添加される。水相のpHは、6〜8が好ましい。pHが前記範囲からはずれると、増粘剤用水溶性高分子が添加されている場合に、その効果が損なわれる等の問題がある。
前記pH調整剤としては、特に制限はなく、例えば、トリエタノールアミン、酢酸ナトリウム、トリアミルアミン等が挙げられる。
前記電解質は、エマルションインキの安定性を高めるために添加されるものである。従って、該電解質にはエマルションの安定度向上に有効な離液順列が高いイオンで構成された電解質を添加するのがよい。
離液順列の高い陰イオンとしては、クエン酸イオン、酒石酸イオン、硫酸イオン、酢酸イオン等であり、離液順列が高い陽イオンとしては、アルカリ金属イオンやアルカリ土類金属イオンであることから、ここで添加される電解質としては、少なくとも陰イオンか陽イオンの一方が前記イオンよりなる塩が好ましい。
このような電解質としては、特に制限はないが、例えば、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、等が好ましい。
前記電解質の水相における添加量としては、特に制限はなく、0.1質量%〜2質量%が好ましく、0.2質量%〜1質量%がより好ましい。
0.1質量%未満であると目的とする効果が十分に得られず、2質量%を超えると、安定した乳化状態を維持できなくなる場合がある。
−その他の成分−
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、体質顔料、ワックス、増粘剤、防錆剤などが挙げられる。
前記体質顔料は、前記孔版印刷用油中水型エマルションインキの滲み防止、粘度調整のために添加される。
前記体質顔料としては、特に制限はなく、例えば、白土、シリカ、タルク、クレー、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、アルミナホワイト、ケイソウ土、カオリン、マイカ、水酸化アルミニウム等の無機微粒子およびポリアクリル酸エステル、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリシロキサン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、等の有機微粒子またはこれらの共重合体からなる微粒子が挙げられる。
具体的な例としては、例えば、アエロジル200、アエロジルR972等(日本アエロジル社)、NEW D ORBEN(白石工業社)、BEN−GEL、S−BEN、ORGANITEなど(豊川洋行社)、TIXOGELシリーズ(VP、DS、GB、VG、EZ−100など)、OPTIGEL(日産ガードラー社)などが挙げられる。
これらは油相、水相または両相に添加してもよい。
前記体質顔料の孔版印刷用油中水型エマルションインキにおける添加量としては、特に制限はなく、0.01質量%〜50質量%が好ましく、0.1質量%〜10質量%がより好ましい。
0.01質量%未満であると、目的とする効果が十分に得られず、50質量%を超えると、 安定した乳化状態を維持できなくなる場合がある。
前記ワックスは、印刷時に印刷用紙と印刷ドラムとの分離を良くするため、或いは、印刷用紙の巻き上がり防止のため、油相に添加される。
前記増粘剤は、水溶性高分子添加による高粘度化を更に増進させるため、水相に添加される。
前記増粘剤としては、特に制限はなく、例えば、トリエタノールアミンや水酸化ナトリウム等が挙げられる。
前記防錆剤は、印刷の際に印刷機がインキによって錆びたり、インキが泡立つことを防止するため、水相に添加される。
前記防錆剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記ワックス、前記増粘剤、前記防錆剤としては、孔版印刷用インキに添加されている公知品を必要に応じて添加すればよく、その添加量としては、従来品の場合と同程度でよい。
このようにして製造される孔版印刷用油中水型エマルションインキの粘度としては、撹拌条件によっても調節可能であるが、ずり速度20s−1の時の粘度が10Pa・s〜35Pa・sであればよい。また、油相に顔料、樹脂、体質顔料などを添加した時のずり速度20s−1の油相の粘度としては、0.05Pa・s〜20Pa・s、好ましくは0.1Pa・s〜3Pa・sであることが望ましい。
(孔版印刷用油中水型エマルションインキ)
本発明の孔版印刷用油中水型エマルションインキは、本発明の前記孔版印刷用油中水型エマルションインキの製造方法により製造されることとしてなり、本発明の前記孔版印刷用油中水型エマルションインキの製造方法として説明したすべての事項を適用することができる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、下記実施例に何ら限定されるものではない。なお、実施例、比較例における孔版印刷用油中水型エマルションインキにおける組成物の添加量は、各組成物の合計を1,000質量部として製造した時の添加量を示している。
(実施例1)
−分散工程−
下記表1に示す組成のうち、油成分(SUNTHEN380、日本サン石油社製)54質量部と、分散剤(プレンアクトAL−M、味の素ファインテクノ社製)6質量部と、分散助剤(アジスパーPN411、味の素ファインテクノ社製)12質量部と、樹脂として、ロジン変性フェノール樹脂(KG−846、荒川化学社製)40質量部、及び大豆油変性アルキド樹脂(アラキード251、荒川化学社製)40質量部と、着色剤(RAVEN1100、コロンビアカーボン社製)72質量部とを混合した後、3本ロールミル装置(株式会社井上製作所社製)により練肉して、これらの分散体を調製した。
−希釈工程−
下記表1に示す組成のうち、油成分として、大豆メチルエステル(Vertecbio Gold #4、Vertec Biosolvents社製)50質量部、及びα−オレフィン油(リニアレン18、出光興産社製)36質量部、高級脂肪酸(オレイン酸、関東化学社製)30質量部、乳化剤(Crill4、クローダ社製)36質量部とを混合して、希釈液を調製した。
この希釈液と、前記分散工程で調製された前記分散体とを混合して、希釈された油相を調製した。
−乳化工程−
前記希釈された油相を、攪拌機で攪拌して油相を調製した。
また、下記表1に示す組成のうち、水(イオン交換水)524質量部、凍結防止剤(グリセリン、日本油脂社製)43.5質量部、水溶性樹脂PVP(Luvitec K−30 30%aq.BASF社製)49.5質量部、電解質(硫酸マグネシウム(7水和物)、関東化学社製)3質量部を混合させて、水相を調製した。
前記油相を乳化試験機ET−3A型(日光ケミカルズ株式会社製)に仕込み、400rpmの速度で撹拌しながら、徐々に前記水相を添加し乳化させることにより、実施例1の孔版印刷用油中水型エマルションインキを製造した。
(実施例2〜3)
実施例1において、各組成の添加量を、表1に示す添加量に変えたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜3の孔版印刷用油中水型エマルションインキを製造した。
(比較例1〜7)
実施例1において、各組成の添加量を、表1に示す添加量に変えたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1〜7の孔版印刷用油中水型エマルションインキを製造した。
(比較例8)
実施例1において、希釈工程において高級脂肪酸を添加することに代えて、分散工程において高級脂肪酸を添加すること以外は、実施例1と同様にして比較例8の孔版印刷用油中水型エマルションインキを製造した。
Figure 0005526550
<定着率の測定>
定着率(%)は、後述する印刷濃度(Id)及び残留濃度(Id)により、以下の式で算出した。
式:(残留濃度/印刷濃度)×100 (%)
<印刷濃度の測定>
実施例1〜3及び比較例1〜8の孔版印刷用油中水型エマルションインキを用い、市販の(株)リコー製孔版印刷機(サテリオA650)で十分に予備印刷を行ってインキを印刷機内にいきわたらせた後、リコー製上質紙(T6200)に印刷した。その後、30分及び60分経過後の印刷画像濃度を反射式光学濃度計(マクベス社製RD914)によって測定した。
<残留濃度の測定>
印刷後30分及び60分経過後の印刷画像を、クロックメータ(東洋精機社製)を用い、9N・cmの強さでMONO消しゴム(MONO:登録商標、株式会社トンボ鉛筆)を10往復擦過させ、薄くなった画像濃度を反射式光学濃度計(マクベス社製RD914)を用いて測定し、残留濃度とした。
<印刷適正についての評価>
印刷適性の評価は、製造した各エマルションインキを市販の(株)リコー製孔版印刷機(サテリオA650)に充填した状態において、機械的な不具合の有無を確認するものである。
比較例1、8においては、エマルションインキの粘度が高すぎ、孔版印刷原紙よりインキが紙に十分に供給されず、ベタ画像(紙に形成された画像における塗り潰し部分)が完全に塗り潰せていない状態が確認された。
また、比較例6においては、印刷から24時間放置後、印刷ドラムに巻き付いた印刷原紙の端部から低粘度化したインキが漏洩した。
<定着率の評価>
前記定着率の測定結果に基づき、以下の基準により定着率の評価を行った。
−評価基準−
○:30分後と60分後の定着率が85%以上となる。
×:30分後と60分後の定着率が85%未満となる。
<総合評価>
前記印刷適正、及び前記定着率の各評価結果をもとに、以下の基準の総合評価を行った。
−評価基準−
○:課題を解決している、且つ印刷適性の問題が見られない
×:課題を解決できない、または印刷適正の問題がある
Figure 0005526550
表2に示す結果より、本発明の孔版印刷用油中水型エマルションインキの製造方法により製造された孔版印刷用油中水型エマルションインキは、紙上定着強度と早期乾燥性が非常に高いものであることがわかる。
本発明の孔版印刷用油中水型エマルションインキの製造方法及び孔版印刷用油中水型エマルションインキは、印刷後の印刷用紙における早期乾燥性と高い定着強度を両立させることができるため、例えば、様々な孔版印刷機による孔版印刷に好適に利用することができる。

Claims (3)

  1. 油相10質量%〜90質量%及び水相90質量%〜10質量%を含んでなり、アルミニウムキレート、樹脂、高級脂肪酸、及び着色剤を含有し、前記アルミニウムキレートの含有量が、前記着色剤の質量に対して6質量%〜10質量%であり、前記樹脂の前記油相における含有量が、15質量%〜25質量%であり、前記高級脂肪酸の前記油相における含有量が、5質量%〜10質量%である孔版印刷用油中水型エマルションインキの製造方法において、
    前記油相に、前記アルミニウムキレート、前記樹脂、及び前記着色剤を分散させる分散工程と、
    前記油相を希釈する希釈工程と、
    前記油相と前記水相を混合し乳化する乳化工程と、を含み、
    少なくとも、前記分散工程後、かつ、前記乳化工程前に、前記高級脂肪酸を前記油相に混合することを特徴とする孔版印刷用油中水型エマルションインキの製造方法。
  2. 希釈工程が、油成分を含有する希釈液で油相を希釈する請求項1に記載の孔版印刷用油中水型エマルションインキの製造方法。
  3. 請求項1から2のいずれかに記載の孔版印刷用油中水型エマルションインキの製造方法により製造されることを特徴とする孔版印刷用油中水型エマルションインキ。
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