JP4860908B2 - 孔版印刷用エマルションインキ - Google Patents

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Description

本発明は、大豆油脂肪酸アルキド樹脂と植物油を含有し、環境に配慮され安全でかつ安定性に優れ、印刷によるフィードローラー汚れを大幅に改善することができる孔版印刷用エマルションインキに関する。
孔版印刷方法は、周知のように穿孔部を有する孔版印刷原紙(孔版)を用い、この孔版の穿孔部を介して孔版の一方の側より他方の側にインキを移動させることにより、紙などの被印刷物面に印刷を行う方法である。この孔版印刷方法には、従来より揮発性溶剤、不揮発性溶剤、樹脂、着色剤、界面活性剤、水、凍結防止剤、電解質、及び防腐剤などを含有する油中水型(W/O型)のエマルションインキが用いられている。
孔版印刷機による両面印刷において、2回目印刷(用紙裏面への印刷)の際に1回目印刷(用紙表面印刷)の画像上インキが印刷機の用紙フィ−ドロ−ラ−に転移し、2回目印刷が進むにつれてフィードローラーから逆に1回目印刷の画像上に転移し画像を汚濁してしまう所謂、フィードローラー汚れが発生する。(以後、フィードローラー汚れと呼ぶ)
特に孔版印刷機においてインキの乾燥はインキの紙への浸透性のみに頼っていることから
他印刷システムと比較し、乾燥が遅く画像上のインキ皮膜が弱いことからフィードローラー汚れの問題は深刻である。
現在では、環境保全の観点より使用紙を減らそうと両面印刷の必要性が増してきていることから、孔版印刷機に対してますますフィードローラー汚れの改善が求められている。フィードローラー汚れの改善には顔料分散向上による顔料の紙への浸透速度アップやワニス添加による顔料の紙への固着性アップが図られてきたが十分な改善となっていないのが現状である。
近年、環境に配慮して植物油を添加した孔版印刷用エマルションインキが使用されてきている。しかし、植物油はヨウ素価が100を超える半乾性油乃至は乾性油であるため、孔版印刷用エマルションインキに用いた場合、印刷機上で長期放置することによって不飽和酸の酸化が起こり、インキが固化し、印刷機のスクリーン目詰まりを引き起こし、安定性に欠けるという問題がある。その対処法として、例えば、孔版印刷用エマルションインキに酸化防止剤を添加することにより、酸化を防止して安定性を向上させる方法が提案されている(特許文献1〜3参照)。
また、植物油を使用した孔版印刷用エマルションインキは、印刷によるフィードローラー汚れが生じてしまうという問題がある。更に、飲食物の製造に使用され残された油(廃食油)は再生処理することによって試料の製造に用いたり、燃料としたり、加工して石鹸としたりして再利用されているが、廃食油の生産量は年々増加しており、処理しきれておらず、その有効利用を図ることができていないのが現状である。
特開2002−212483号公報 特開2002−201396号公報 特開2002−212481号公報
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、大豆油脂肪酸アルキド樹脂と植物油を含有し、環境性に優れ、印刷によるフィードローラー汚れを大幅に改善することができる孔版印刷用エマルションインキを提供することを目的とする。
前記課題を解決するため本発明者が鋭意検討を重ねた結果、以下の知見を得た。即ち、油相10〜90質量%及び水相90〜10質量%含む孔版印刷用エマルションインキにおいて、油相10〜90質量%及び水相90〜10質量%を含み、該油相中に植物油及び大豆油脂肪酸アルキド樹脂を含有することにより、環境性に優れ、印刷によるフィードローラー汚れを大幅に改善することができるという知見である。
本発明は、本発明者の前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 油相10〜90質量%及び水相90〜10質量%を含み、該油相中に植物油及び大豆油脂肪酸アルキド樹脂を含有することを特徴とする孔版印刷用エマルションインキである。本発明の孔版印刷用エマルションインキにおいては、植物油と大豆油脂肪酸アルキド樹脂を混合し使用することで植物油のみを含有するインキに比べ印刷によるフィードローラー汚れを大幅に改善でき、また、植物油を多く使用することにより、より安全性に優れたインキを得ることが可能となった。更に、大豆油と大豆油脂肪酸アルキド樹脂の合計がインキ全体の6質量%以上であるとすると、米国大豆協会の大豆油インキとしての認定を満たすので好ましい。
<2> 植物油が、大豆油、エステル化植物油、及び再生エステル化植物油の少なくともいずれかである<1>に記載の孔版印刷用エマルションインキである。該<2>に記載の孔版印刷用エマルションインキにおいては、植物油として、大豆油、エステル化植物油、又は再生エステル化植物油を使用することでエステル化されていない植物油に比べ酸化しづらいことから安定で目詰まりを起こさず機上放置安定性に優れた孔版印刷用エマルションインキを得ることが可能となった上に、大豆油脂肪酸アルキド樹脂を含有することでエステル化植物油のみ含有するインキに比べ印刷によるフィードローラー汚れを大幅に改善する孔版印刷用エマルションインキを得ることが可能となった。また、エステル化植物油を含有することでインキの降伏値があがり、印刷特性も優れた孔版印刷用エマルションインキを得ることが可能となった。更に、エステル化植物油が大豆油由来のものである場合、エステル化植物油と大豆油脂肪酸アルキド樹脂の合計が全体の6質量%以上であるとすると、米国大豆協会の大豆油インキとしての認定を満たすので好ましい。
<3> 再生エステル化植物油が、廃食植物油を再生した再生植物油をエステル化してなる前記<2>に記載の孔版印刷用エマルションインキである。該<3>に記載の孔版印刷用エマルションインキにおいては、再生処理した廃食植物油をエステル化した再生植物オイルを使用することで資源の再利用の点から、より一層、環境対策が図られた孔版印刷用エマルションインキを得ることが可能となる。更に、廃食植物油を再生処理した孔版印刷用エマルションインキを使用することで、年々増加している廃食油の再利用が可能となり、リサイクル性が向上した。
<4> 大豆油脂肪酸アルキド樹脂の孔版印刷用エマルションインキにおける含有量が、1〜7質量%である前記<1>から<3>のいずれかに記載の孔版印刷用エマルションインキである。該<4>に記載の孔版印刷用エマルションインキにおいては、孔版印刷用エマルションインキ中に1〜7質量%の大豆油脂肪酸アルキド樹脂を含有することで、特にフィードローラー汚れを大幅に改善する孔版印刷用エマルションインキを得ることが可能となった。大豆油脂肪酸アルキド樹脂を7質量%以上含有すると、それ以上の効果が見られず、また、機上放置安定性が悪化する傾向があることから、インキ中に1〜7質量%が好ましい。
本発明によれば、従来における諸問題を解決でき、大豆油脂肪酸アルキド樹脂と植物油を含有し、環境に配慮され安全で安定であり、印刷によるフィードローラー汚れを大幅に改善する孔版印刷用エマルションインキを提供できる。
本発明の孔版印刷用エマルションインキは、油相10〜90質量%及び水相90〜10質量%を含み、該油相中に植物油及び大豆油脂肪酸アルキド樹脂を含有してなり、鉱物油、着色剤、着色剤分散剤、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
この場合、前記孔版印刷用エマルションインキは、油相10〜90質量%及び水相90〜10質量%を含み、油相20〜50質量%及び水相50〜80質量%が好ましい。
前記油相の混合割合が10質量%未満であると、W/O型エマルションとしての形態をとれなくなることがあり、90質量%を超えると、物性的にW/O型エマルションとすることの効果が不足してしまうことがある。
<油相>
−大豆油脂肪酸アルキド樹脂−
前記大豆油脂肪酸アルキド樹脂は、油脂として大豆油、多塩基酸、及び多価アルコールを含有してなる。前記油脂としては大豆油以外にも、必要に応じてヨウ素価が80以下であるアマニ油、キリ油等の乾性油も一部使用してもよい。更に必要に応じて、ヤシ油、パーム油、オリーブ油、ひまし油、米糠油、綿実油等のヨウ素価が80以下の不乾性油、半乾性油又はこれらの脂肪酸を使用することもできる。
前記多塩基酸としては、飽和多塩基酸及び不飽和多塩基酸のいずれかを用いることができる。前記飽和多塩基酸としては、例えば、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、テトラヒドロフタル酸等が挙げられる。前記不飽和多塩基酸としては、例えば、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水シトラコン酸等が挙げられる。
前記多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコール、ジグリセリン、トリグリセリン、ペンタエリスリット、ジペンタエリスリット、マンニット、ソルビットなどが挙げられる。
前記大豆油脂肪酸アルキド樹脂の油長は油脂中の脂肪酸がトリグリセライドで存在したときの樹脂中の質量%で示され、分散安定性、及び皮膜形成による版銅スクリーンの目詰まりを改善する観点から、油長は60〜90質量%が好ましい。また、前記大豆油脂肪酸アルキド樹脂のヨウ素価は80以下が好ましい。
前記大豆油脂肪酸アルキド樹脂の重量平均分子量は3万以下が好ましく、1万以下がより好ましい。前記大豆油脂肪酸アルキド樹脂の重量平均分子量が低すぎると、定着性への効果が小さくなることがあり、重量平均分子量が高すぎると、インキの塑性粘度が高くなり、ドラム後端からインキが漏れるなどの印刷適性に問題が生じることがある。
前記大豆油脂肪酸アルキド樹脂の添加量は、前記孔版印刷用エマルションインキの総質量に対し1〜7質量%が好ましく、3〜7質量%がより好ましい。前記大豆油脂肪酸アルキド樹脂の添加量が少なすぎると、定着性への効果が小さくなることがあり、前記大豆油脂肪酸アルキド樹脂の添加量が多すぎると、インキの塑性粘度が高くなり、ドラム後端からインキが漏れるなどの印刷適性に問題が生じることがある。
本発明の孔版印刷用エマルションインキの油相には、前記大豆油脂肪酸アルキド樹脂以外にも、本発明の目的及び作用効果を損なわない範囲でその他の樹脂を含有してもよい。該その他の樹脂としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ロジン;重合ロジン、水素化ロジン、ロジンエステル、ロジンポリエステル樹脂、水素化ロジンエステル等のロジン系樹脂;ロジン変性アルキド樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂等のロジン変性樹脂;マレイン酸樹脂;フェノール樹脂;石油樹脂;環化ゴム等のゴム誘導体樹脂;テルペン樹脂;重合ひまし油、などが挙げられ、これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−植物油−
前記植物油としては、大豆油、エステル化植物油、及び再生エステル化植物油の少なくともいずれかが用いられる。
前記エステル化植物油、又は再生エステル化植物油に用いられる植物油としては、例えば、大豆油、菜種油、コーン油、ヒマワリ油、サフラワー油、ごま油、ひまし油、脱水ひまし油、つばき油、オリーブ油、やし油、米油、綿実油、パーム油、あまに油、パーム核油、桐油、カメリアオイル、グレープシード油、スイートアルモンド油、ピスタチオナッツ油、ホホバ油、マカデミアンナッツ油、メドウホーム油、などが挙げられ、これらの中でも、大豆油、菜種油、コーン油、サフラワー油が特に好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記エステル化植物油としては、前記植物油をエステル化したものが挙げられ、前記エステルとしては、例えば、メチルエステル、エチルエステル、ブチルエステル等が挙げられる。
前記再生エステル化植物油は、前記植物油を使用し、廃食油として回収し再生した植物油をエステル化したものが挙げられる。前記エステルとしては、例えば、メチルエステル、エチルエステル、ブチルエステル等が挙げられる。前記廃食油としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、飲食店、学校給食、総菜屋などで天ぷらなどの製造に使用した植物油を回収したものが挙げられ、これら以外にも、使用後の植物油で再生可能なものであれば適用可能である。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記植物油の孔版印刷用エマルションインキにおける添加量は、1〜40質量%が好ましく、1〜20質量%がより好ましい。特に植物油が大豆油由来のものであって、全体の6質量%以上が大豆油であるとすると、米国大豆協会の大豆油インキとしての認定を満たすので好ましい。
前記植物油の添加量が1質量%未満であると、安全性及び環境面でのメリットに乏しくなることがあり、40質量%を超えると、他の成分により物性等をコントロールすることが困難となることがある。
前記油相には、上記大豆油脂肪酸アルキド樹脂及び植物油以外にも、鉱物油、更に必要に応じて着色剤、着色剤分散剤、体質顔料、乳化剤などのその他の成分を含有してなる。
−鉱物油−
前記鉱物油としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、パラフィン系オイル、ナフテン系オイル、石油系溶剤、スピンドル油、流動パラフィン、軽油、灯油、マシン油、ギヤー油、潤滑油、モーター油、等が挙げられ、これらの中でも、パラフィン系オイル、ナフテン系オイル、石油系溶剤が特に好ましい。
前記パラフィン系オイルとしては、市販品を用いることができ、例えば三和化成工業株式会社製のサミックスGAシリーズ、モービル石油社製のガーゴオイルアークティックシリーズ、日本石油株式会社製の日石スーパーオイルシリーズ、出光興産株式会社製のダイアナプロセスオイル、ダイアナフレシアシリーズ等が挙げられる。
前記ナフテン系オイルとしては、環分析によるナフテン成分の炭素含有量(CN)が30%以上であり、芳香族成分の炭素の含有量(CA)が20%以下であり、かつパラフィン成分の炭素含有量(CP)が55%以下であるものが好適であり、例えば、モービル石油社製のガーゴオイルアークティックオイル155及び300ID、ガーゴオイルアークティックオイルライト、ガーゴオイルアークティックオイルCヘビー;出光興産株式会社製のダイアナプロセスオイル、ダイアナフレシアシリーズ;日本サン石油株式会社製のサンセンオイルシリーズなどが挙げられる。
前記石油系溶剤としては、市販品を用いることができ、例えば、エクソン化学社製のアイソパーシリーズ及びエクソール;日本石油株式会社製のAFソルベントシリーズなどが挙げられる。
これらの鉱物油は、インキの安定性等を考慮した場合、3環以上の縮合芳香族環を含む芳香族炭化水素である多環芳香族成分が3質量%未満のものを使用することが好ましい。また、変異原性指数MIが1.0未満、アロマ分(%C)が20〜55%、アニリン点が100℃以下であって、かつオイル全質量基準でベンゾ[a]アントラセン、ベンゾ[b]フルオランテン、ベンゾ[j]フルオランテン、ベンゾ[k]フルオランテン、ベンゾ[a]ピレン、ジベンゾ[a,j]アクリジン等の多環芳香族の含有量がそれぞれ10ppm以下であり、かつ合計含有量が50ppm以下である。
なお、必要に応じて安全性の高いアロマー系オイル(例えば、特開平11−80640号公報)を使用することもできる。
前記鉱物油の孔版印刷用エマルションインキにおける添加量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、1〜40質量%が好ましく、5〜20質量%がより好ましい。
前記鉱物油の添加量が1質量%未満であると、印刷直後のこすれ汚れ性が多少悪くなることがあり、40質量%を超えると、他の成分により物性等をコントロールすることが困難となることがある。
−その他の成分−
前記着色剤としては、各種色調の公知の顔料、分散染料などを用いることができ、例えば、アセチレンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック等のカーボンブラック類;アルミニウム粉、ブロンズ粉等の金属粉;弁柄、黄鉛、群青、酸化クロム、酸化チタン等の無機顔料、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料等のアゾ系顔料;無金属フタロシアニン顔料、銅フタロシアニン顔料等のフタロシアニン系顔料;アントラキノン系色素、キナクリドン系色素、イソインドリノン系色素、イソインドリン系色素、ジオキサンジン系色素、スレン系色素、ペリレン系色素、ペリノン系色素、チオインジゴ系色素、キノフタロン系色素、金属錯体等の縮合多環系顔料;酸性又は塩基性染料のレーキ等の有機顔料;ジアゾ染料、アントラキノン系染料等の油溶性染料;蛍光顔料、などが挙げられ、これらの中でも、カーボンブラック、アゾレーキ顔料、フタロシアニン系顔料などが特に好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記蛍光顔料としては、合成樹脂を塊状重合する際又は重合した後に様々な色相を発色する蛍光染料を溶解又は染着し、得られた着色塊状樹脂を粉砕して微細化した、所謂合成樹脂固溶体タイプのもので、染料を担持する合成樹脂としては、例えば、メラミン樹脂、尿素樹脂、スルホンアミド樹脂、アルキド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、等が挙げられる。
前記着色剤としてのカーボンブラックを油相に添加する場合には、pH5未満の酸性のカーボンブラックとしては、市販品を用いることができ、例えば、MA−100、MA−7、MA−77、MA−11、#40、#44(いずれも三菱化学株式会社製)、Raven1100、Raven1080、Raven1255、Raven760、Raven410(いずれもコロンビヤンカーボン株式会社製)、などが挙げられる。
前記着色剤の平均粒径は、0.01〜1μmが好ましく、0.02〜0.5μmがより好ましい。
前記着色剤の孔版印刷用エマルションインキにおける添加量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、通常2〜15質量%が好ましい。
前記乳化剤としては、油中水型のエマルションを形成することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、エマルション安定化の目的で、水相に電解質等を添加する場合には、電気的な副作用をさけることができる点で非イオン系界面活性剤が好適である。該非イオン系界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンひまし油、ポリオキシエチレン硬化ひまし油、ポリオキシエチレンラノリン誘導体、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルフェニルホルムアルデヒド縮合物、などが挙げられ、これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記乳化剤の孔版印刷用エマルションインキにおける添加量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、1〜8質量%が好ましく、2〜5.5質量%がより好ましい。
前記着色剤分散剤としては、エマルションの形成を阻害しないものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記乳化剤用非イオン界面活性剤、アルキルアミン系高分子化合物、アルミニウムキレート系化合物、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリアクリル酸の部分アルキルエステル、ポリアルキレンポリアミン、脂肪族多価カルボン酸、ポリエーテル、エステル型アニオン界面活性剤、高分子量ポリカルボン酸の長鎖アミン塩、ポリアミド系化合物、燐酸エステル系界面活性剤、アルキルスルホカルボン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ジオクチルスルホコハク酸塩、ポリエチレンイミン、アルキロールアミン塩、アルキド樹脂等の不溶性着色剤分散能を有する樹脂、インキの保存安定性を阻害しない範囲であればイオン性界面活性剤、両性界面活性剤なども使用可能である。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記着色剤分散剤の添加量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、着色剤の総質量の40質量%以下が好ましく、2〜35質量%がより好ましい。
前記ゲル化剤は、油相に含まれる樹脂をゲル化してインキの保存安定性、定着性、及び流動性等を向上させる役割を有し、油相中の樹脂と配位結合する化合物が好ましい。該ゲル化剤としては、例えば、Li、Na、K、Al、Ca、Co、Fe、Mn、Mg、Pb、Zn、Zr等の金属を含む有機酸塩、有機キレート化合物、金属石鹸オリゴマー等が挙げられる。具体的には、オクチル酸アルミニウム等のオクチル酸金属塩、ナフテン酸マンガン等のナフテン酸金属塩、ステアリン酸亜鉛等のステアリン酸塩、アルミニウムジイソプロポキシドモノエチルアセトアセテート等の有機キレート化合物などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記ゲル化剤の添加量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、油相中の樹脂の総量に対し15質量%以下が好ましく、5〜10質量%がより好ましい。
前記体質顔料は、特に制限はなく、インキ中には滲み防止、粘度調整のために油相、水相、又は両相に添加することができ、無機微粒子及び有機微粒子のいずれかが好ましい。前記無機微粒子としては、例えば、白土、シリカ、タルク、クレー、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、アルミナホワイト、ケイソウ土、カオリン、マイカ、水酸化アルミニウム等が挙げられる。前記有機微粒子としては、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリシロキサン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、又はこれらの共重合体、などが挙げられる。
前記体質顔料の孔版印刷用エマルションインキにおける添加量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、0.1〜50質量%が好ましく、1〜5質量%がより好ましい。
前記酸化防止剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択して用いることができるが、例えば、ジブチルヒドロキシトルエン、没食子酸プロピル、ブチルヒドロキシアニソール等が挙げられ、これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記酸化防止剤の添加によって油相中のバインダー樹脂等の酸化を防ぎ、これによってインキ粘度の上昇等が防止される。
前記酸化防止剤の添加量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、インキ中の油相の総量に対し2質量%以下が好ましく、0.1〜1.0質量%がより好ましい。
<水相>
前記水相は、エマルションの形成を妨害しない範囲で、水、電解質、水溶性高分子化合物、O/W樹脂エマルション、防腐・防かび剤、水の蒸発抑制剤又は凍結防止剤、pH調整剤などを含有してなり、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
前記水としては、清浄であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水道水、イオン交換水、蒸留水等を使用することができる。
前記電解質は、エマルションの安定性を高めるために添加され、エマルションの安定度向上に有効な離液順列が高いイオンで構成された電解質を添加するのが好ましい。離液順列が高い陰イオンとしては、クエン酸イオン、酒石酸イオン、硫酸イオン、酢酸イオン等であり、離液順列が高い陽イオンとしては、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンである。ここで添加される電解質としては少なくとも陰イオンか陽イオンの一方が前記イオンよりなる塩が好ましい。従って、前記電解質としては、例えば、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、等が好適である。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記電解質の添加量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、水相の0.1〜2質量%が好ましく、0.5〜1.5質量%がより好ましい。
前記水溶性高分子化合物は、補湿や増粘のために添加され、例えば、天然高分子化合物、半合成高分子化合物、合成高分子化合物、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記天然高分子化合物としては、例えば、デンプン、マンナン、アルギン酸ソーダ、ガラクタン、トラガントガム、アラビアガム、プルラン、デキストラン、キサンタンガム、ニカワ、ゼラチン、コラーゲン、カゼイン等が挙げられる。
前記半合成高分子化合物としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシメチルデンプン、カルボキシメチルデンプン、ジアルデヒドデンプン等が挙げられる。
前記合成高分子化合物としては、例えば、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸トリエタノールアミン等のアクリル酸樹脂誘導体;ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルメチルエーテル等の合成高分子などが挙げられる。
前記水溶性高分子化合物の添加量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、インキに含まれる水の25質量%以下が好ましく、0.5〜15質量%がより好ましい。
前記水中油型樹脂エマルションとしては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択して用いることができるが、合成高分子化合物でも天然高分子化合物でもよい。前記合成高分子化合物としては、例えば、ポリ酢酸ビニル樹脂、アクリル酸エステル樹脂、メタクリル酸エステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニリデン−アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ウレタン樹脂等が挙げられる。前記天然高分子化合物としては、孔版印刷用エマルションインキに普通に用いられる油相に添加できる高分子化合物等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、前記水中油型樹脂エマルションの分散方法についても特に制限はなく、分散剤、保護コロイド、界面活性剤を添加していてもよく、またソープフリー乳化重合によって合成したものでもよい。前記水中油型樹脂エマルションの最低造膜温度は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、40℃以下が好ましい。
前記防腐・防かび剤は、エマルション内で細菌やかびが繁殖するのを防ぐために添加され、エマルションを長期間保存する場合に有効である。該防腐・防かび剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択して用いることができるが、例えば、サリチル酸、フェノール類、p−オキシ安息香酸メチル、p−オキシ安息香酸エチル等の芳香族ヒドロキシ化合物又はその塩素化合物、ソルビン酸、デヒドロ酢酸等が挙げられ、これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記防腐・防かび剤の添加量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、インキ中に含まれる水の総質量に対し3質量%以下が好ましく、0.1〜1.2質量%がより好ましい。
前記水の蒸発抑制剤又は凍結防止剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択して用いることができるが、例えば、低級飽和一価アルコール、グリコール、多価アルコールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記低級飽和一価アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール等が挙げられる。前記グリコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等が挙げられる。前記多価アルコールとしては、例えば、ソルビトール等が挙げられる。
前記水の蒸発抑制剤又は凍結防止剤の添加量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、インキ中の水の総質量に対し15質量%以下が好ましく、4〜12質量%がより好ましい。
前記pH調整剤としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択して用いることができるが、例えば、トリエタノールアミン、酢酸ナトリウム、トリアミルアミン等が好適に挙げられる。更に必要に応じてこれらのpH調整剤を添加して水相のpHを6〜8に保つことができる。水相のpHが前記範囲からはずれると、増粘剤用水溶性高分子が添加されている場合にその効果が損なわれてしまうことがある。
なお、本発明の孔版印刷用エマルションインキには、印刷時に印刷用紙と印刷ドラムとの分離をよくするため、或いは印刷用紙の巻き上がり防止等のために油相にワックスを添加することができる。また、水相には、トリエタノールアミンや水酸化ナトリウム等を添加して、水溶性高分子化合物の添加による高粘度化を更に増進させることができる。更に、水相に防錆剤や消泡剤を添加して印刷の際に印刷機がインキによって錆びたり、インキが泡立つことを防止することができる。これらの添加剤は、孔版印刷用エマルションインキに添加されている公知のものの中から必要に応じて適宜添加すればよく、その添加量は従来品の場合と同程度でよい。
本発明の孔版印刷用エマルションインキの製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の方法の中から適宜選択することができるが、例えば、常法により油相及び水相液を予め別々に調製し、前記油相中に水相を添加して、ディスパーミキサー、ホモミキサー、高圧ホモジナイザー等の公知の乳化機内で乳化させることにより製造することができる。具体的には、着色剤、乳化剤及び必要に応じて添加される樹脂等の添加物を三本ロールミルでよく分散させた油を常法で調製し、これに防腐・防かび剤や水溶性高分子化合物等が必要に応じて添加されている水溶液を徐々に添加して乳化させればよい。
本発明の孔版印刷用エマルションインキは、ずり速度20sec−1の時の粘度が3〜40Pa・sが好ましく、10〜30Pa・sがより好ましい。
以上説明したように、本発明の孔版印刷用エマルションインキは、放置後の目詰まりや印刷における画像立ち上がりの遅延の不具合がなく、両面印刷時のフィードローラー汚れを大幅に改善することができ、輪転孔版印刷機による孔版印刷に好適に用いられる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
参考例1)
−孔版印刷用エマルションインキの調製−
フタロシアニンブルー(東洋インキ製造株式会社製)4.5質量%、カーボンブラック(コロンビアカーボン株式会社製、ラーベン1100)0.5質量%、顔料分散剤としてのアルミニウムキレート(味の素ファインテクノ株式会社製)0.5質量%、鉱物油としてのサミックGA 1046(三和化成工業株式会社製)6.0質量%、及び植物油としての大豆油3.0質量%を3本ロールで練肉することで顔料分散体を調製した。この顔料分散体に、鉱物油としてのサミックGA 1046(三和化成工業株式会社製)8.7質量%、大豆油脂肪酸アルキド樹脂3質量%、及びソルビタンセスキオレート4.0質量%を加え混合して、油相を調製した。
一方、エチレングリコール10.0質量%、p−オキシ安息香酸メチル0.1質量%、硫酸マグネシウム1.0質量%、及び水道水58.7質量%を混合して水相を調製した。
次に、前記油相に前記水相を徐々に添加し、ディスパーミキサーで乳化させて、孔版印刷用エマルションインキを調製した。
(実施例2)
−孔版印刷用エマルションインキの調製−
参考例1において、鉱物油としてのサミックGA 1046(三和化成工業株式会社製)を10.7質量%とし、エステル化植物油としての大豆メチルエステルを4.0質量%、大豆油脂肪酸アルキド樹脂を6.0質量%添加した以外は、参考例1と同様にして、孔版印刷用エマルションインキを調製した。
(実施例3)
−孔版印刷用エマルションインキの調製−
参考例1において、鉱物油としてのガーゴイルアークティックライト(エクソンモービル社製)を9.7質量%、再生エステル化植物油としての大豆ブチルエステルを4.0質量%、大豆油脂肪酸アルキド樹脂を7.0質量%添加した以外は、参考例1と同様にして、孔版印刷用エマルションインキを調製した。
(比較例1)
−孔版印刷用エマルションインキの調製−
参考例1において、大豆油の添加量を6.0質量%添加し、大豆油脂肪酸アルキド樹脂を添加しない以外は、参考例1と同様にして、孔版印刷用エマルションインキを調製した。
(比較例2)
−孔版印刷用エマルションインキの調製−
参考例1において、エステル化植物油としての大豆メチルエステルを6.0質量%添加し、大豆油脂肪酸アルキド樹脂を添加しない以外は、参考例1と同様にして、孔版印刷用エマルションインキを調製した。
(比較例3)
−孔版印刷用エマルションインキの調製−
参考例1において、鉱物油としてのガーゴイルアークティックライト(エクソンモービル社製)を12.7質量%添加し、大豆油脂肪酸アルキド樹脂を8.0質量%添加した以外は、参考例1と同様にして、孔版印刷用エマルションインキを調製した。
次に、実施例3、比較例1〜3、及び参考例1の孔版印刷用エマルションインキについて、以下のようにして、性能評価を行った。結果を表1に示す。
<機上放置安定性>
各孔版印刷用エマルションインキを、ガラス板上にバーコーダーで薄く塗り、そのインキの乾燥性について下記基準により評価した。
〔評価基準〕
×:1ヶ月以内に放置によりインキが固まった。
△:3ヶ月以内に放置によりインキが固まった。
○:6ヶ月以内に放置によりインキが固まった。
◎:インキが乾かなかった。
<フィードローラー汚れ>
各孔版印刷用エマルションインキについて、孔版印刷機(株式会社リコー製、JP5500)を用いて、表面を印刷後、2分後に裏面を印刷した時のフィードローラーにおける汚れを以下の基準で評価した。
〔評価基準〕
×:汚れが大量にある。
△:汚れが少しある。
○:汚れがない。
◎:汚れが全くない。
Figure 0004860908
表1の結果から、大豆油脂肪酸アルキド樹脂を含有せず、大豆油のみを含有する比較例1は、機上放置安定性に劣り、フィードローラー汚れが大量に生じてしまうことが認められる。また、大豆油脂肪酸アルキド樹脂を含有せず、エステル化植物油のみを含有する比較例2は、フィードローラー汚れが大量に生じることが認められた。また、植物油を含有せず、大豆油脂肪酸アルキド樹脂を含有する比較例3は、機上放置安定性がやや劣ることが認められる。
これに対し、実施例〜3は、機上放置安定性に優れ、フィードローラー汚れが改善できることが認められる。
本発明の孔版印刷用エマルションインキは、大豆油脂肪酸アルキド樹脂と植物油を含有し、環境に配慮され安全であり、長期にわたって安定であり、印刷によるフィードローラー汚れを大幅に改善することができ、輪転孔版印刷機による孔版印刷、特に両面印刷に好適に用いられる。

Claims (2)

  1. 油相10質量%〜90質量%及び水相90質量%〜10質量%を含み、該油相中に、エステル化植物油及び再生エステル化植物油の少なくともいずれかである植物油、並びに、大豆油脂肪酸アルキド樹脂を含有し、該大豆油脂肪酸アルキド樹脂の孔版印刷用エマルションインキにおける含有量が、3質量%〜7質量%であり、該大豆油脂肪酸アルキド樹脂の油長が、60質量%〜90質量%であることを特徴とする孔版印刷用エマルションインキ。
  2. 再生エステル化植物油が、廃食植物油を再生した再生植物油をエステル化してなる請求項1に記載の孔版印刷用エマルションインキ。
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