【発明の詳細な説明】
殺微生物剤としてのN−スルホニルおよびN−スルフィニルアミノ酸アミド
本発明は以下の式Iのα−アミノ酸アミドに関する。本発明はこれらの物質の
製造方法および有効成分として少なくとも1種の該化合物を含む農芸化学的組成
物に関する。本発明はまた前記組成物の製造方法および植物病原性微生物、好ま
しくは真菌による植物の感染の防除および予防のための有効成分もしくは組成物
の使用にも関する。
本発明の化合物は、次式Iで表される化合物である。
[式中、nは0もしくは1の数を表し、
R1は未置換もしくは炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数1ない
し4のアルキルチオ基、炭素原子数1ないし4のアルキルスルホニル基、炭素原
子数3ないし8のシクロアルキル基、シアノ基、炭素原子数1ないし6のアルコ
キシカルボニル基、炭素原子数3ないし6のアルケニルオキシカルボニル基もし
くは炭素原子数3ないし6のアルキニルオキシカルボニル基で置換され得る炭素
原子数1ないし12のアルキル基;炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基;
炭素原子数2ないし
12のアルケニル基;炭素原子数2ないし12のアルキニル基;炭素原子数1な
いし12のハロゲノアルキル基もしくは基NR13R14を表し、
R13およびR14は互いに独立して水素原子もしくは炭素原子数1ないし6のアル
キル基を表すかまたは一緒になってテトラメチレン基もしくはペンタメチレン基
を表し、
R2およびR3は互いに独立して水素原子;炭素原子数1ないし8のアルキル基;
ヒドロキシル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、メルカプト基もしくは
炭素原子数1ないし4のアルキルチオ基で置換された炭素原子数1ないし8のア
ルキル基;炭素原子数3ないし8のアルケニル基;炭素原子数3ないし8のアル
キニル基;炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基もしくは炭素原子数3ない
し8のシクロアルキル−炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか、または2
つの基R2およびR3はそれらが結合する炭素原子と一緒になって、3ないし8員
炭素環を形成し、
R4は水素原子もしくは炭素原子数1ないし6のアルキル基を表し、
R5は水素原子;炭素原子数1ないし6のアルキル基、または未置換もしくはハ
ロゲン原子、ニトロ基、炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ない
し4のハロゲノアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基もしくは炭素
原子数1ないし4のアルキルチオ基で
置換され得るフェニル基を表し、および
R6は次式
(式中、R7およびR8は互いに独立して水素原子もしくは炭素原子数1ないし6
のアルキル基を表し、
pは0もしくは1の数を表し、および
R9、R10およびR11互いに独立して水素原子、炭素原子数1ないし6のアルキ
ル基、炭素原子数1ないし6のハロゲノアルキル基、炭素原子数3ないし6のア
ルケニル基、炭素原子数3ないし6のアルキニル基、炭素原子数1ないし6のア
ルコキシ基、炭素原子数3ないし6のアルケニルオキシ基、炭素原子数3ないし
6のアルキニルオキシ基、炭素原子数1ないし6のアルキルチオ基、ハロゲン原
子もしくはニトロ基を表す。)で表される基Gを表す。]
重要なグループは、式中、nは0もしくは1の数を表し、
R1は炭素原子数1ないし12のアルキル基;炭素原子数1ないし4のアルコキ
シ基、炭素原子数1ないし4のアルキルチオ基もしくは炭素原子数1ないし4の
アルキルスルホニル基で置換された炭素原子数1ないし12の
アルキル基;炭素原子数2ないし12のアルケニル基;炭素原子数2ないし12
のアルキニル基;炭素原子数1ないし12のハロゲノアルキル基もしくは基NR13
R14を表し、
R13およびR14は互いに独立して炭素原子数1ないし6のアルキル基を表すかま
たは一緒になってテトラメチレン基もしくはペンタメチレン基を表し、
R2およびR3は互いに独立して水素原子;炭素原子数1ないし8のアルキル基;
ヒドロキシル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、メルカプト基もしくは
炭素原子数1ないし4のアルキルチオ基で置換された炭素原子数1ないし8のア
ルキル基;炭素原子数3ないし8のアルケニル基;炭素原子数3ないし8のアル
キニル基;炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基もしくは炭素原子数3ない
し8のシクロアルキル−炭素原子数1ないし4のアルキル基を表すか、または2
つの基R2およびR3はそれらが結合する炭素原子と一緒になって、3ないし8員
炭素環を形成し、
R4は水素原子もしくは炭素原子数1ないし6のアルキル基を表し、
R5は水素原子;炭素原子数1ないし6のアルキル基、または未置換もしくはハ
ロゲン原子、ニトロ基、炭素原子数1ないし4のアルキル基、炭素原子数1ない
し4のハロゲノアルキル基、炭素原子数1ないし4のアルコキシ基もしくは炭素
原子数1ないし4のアルキルチオ基で
置換されたフェニル基を表し、および
R6は次式
(式中、R7およびR8は互いに独立して水素原子もしくは炭素原子数1ないし6
のアルキル基を表し、
pは0もしくは1の数を表し、および
R9、R10およびR11は互いに独立して水素原子、炭素原子数1ないし6のアル
キル基、炭素原子数1ないし6のハロゲノアルキル基、炭素原子数3ないし6の
アルケニル基、炭素原子数3ないし6のアルキニル基、炭素原子数1ないし6の
アルコキシ基、炭素原子数3ないし6のアルケニルオキシ基、炭素原子数3ない
し6のアルキニルオキシ基、炭素原子数1ないし6のアルキルチオ基、ハロゲン
原子もしくはニトロ基を表す。)で表される基Gを表す式Iの化合物よりなる(
サブグループA)。
重要なグループは、式中、R1は炭素原子数1ないし12のアルキル基;炭素
原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数1ないし4のアルキルチオ基もし
くは炭素原子数1ないし4のアルキルスルホニル基で置換された炭素原子数1な
いし12のアルキル基;炭素原子数2ないし12のアルケニル基;炭素原子数1
ないし12のハロゲノアルキル基もしくは基NR13R14を表し、
R13およびR14は互いに独立して炭素原子数1ないし6のアルキル基を表すかま
たは一緒になってテトラメチレン基もしくはペンタメチレン基を表し、
R2は水素原子を表し、
R3は炭素原子数1ないし8のアルキル基;ヒドロキシル基、炭素原子数1ない
し4のアルコキシ基、メルカプト基もしくは炭素原子数1ないし4のアルキルチ
オ基で置換された炭素原子数1ないし8のアルキル基;もしくは炭素原子数3な
いし8のシクロアルキル基を表し、
R4は水素原子を表し、
R5は未置換もしくはハロゲン原子、ニトロ基、炭素原子数1ないし4のアルキ
ル基、炭素原子数1ないし4のハロゲノアルキル基、炭素原子数1ないし4のア
ルコキシ基もしくは炭素原子数1ないし4のアルキルチオ基で置換されたフェニ
ル基を表し、および
R6は基G(式中、
pは0の数を表し、および
R9、R10およびR11は互いに独立して水素原子、炭素原子数1ないし6のアル
キル基、炭素原子数1ないし6のハロゲノアルキル基、炭素原子数1ないし6の
アルコキシ基、炭素原子数3ないし6のアルケニルオキシ基、炭素原子数3ない
し6のアルキニルオキシ基、ハロゲン原子もしくはニトロ基を表す。)を表す式
Iの化合物よりなる(サブグループB)。
特に重要な式Iの化合物は、
式中、nは0もしくは1の数を表し、
R1は炭素原子数1ないし10のアルキル基;炭素原子数1ないし4のハロゲノ
アルキル基;炭素原子数2ないし6のアルケニル基;炭素原子数5ないし6のシ
クロアルキル基;シアノ基もしくは炭素原子数1ないし4のアルコキシカルボニ
ル基で置換された炭素原子数1ないし6のアルキル基、または炭素原子数1ない
し2のジアルキルアミノ基を表し、
R2は水素原子を表し、
R3は炭素原子数2ないし5のアルキル基もしくは炭素原子数3ないし6のシク
ロアルキル基を表し、
R4は水素原子を表し、
R5は未置換もしくはハロゲン原子で置換されたフェニル基を表し、および
R6は基G(式中、
pは0の数を表し、
R9は水素原子を表し、および
R10およびR11は互いに独立して水素原子もしくはハロゲン原子を表す。)を表
す化合物である(サブグループAA)。
他の重要なグループは、式中、nは0もしくは1の数を表し、
R1は炭素原子数1ないし10のアルキル基;炭素原子数1ないし4のハロゲノ
アルキル基;炭素原子数2ないし6のアルケニル基;または炭素原子数1ないし
2のジ
アルキルアミノ基を表し、
R2は水素原子を表し、
R3は炭素原子数2ないし5のアルキル基もしくは炭素原子数3ないし6のシク
ロアルキル基を表し、
R4は水素原子を表し、
R5は未置換もしくはハロゲン原子で置換されたフェニル基を表し、および
R6は基G(式中、
pは0の数を表し、
R9は水素原子を表し、および
R10およびR11は互いに独立して水素原子もしくはハロゲン原子を表す。)を表
す化合物よりなる(サブグループC)。
これらの化合物中、nが1を表す化合物が好ましい(サブグループCa)。
サブグループCの好ましい化合物はまた、式中、nは1を表し、および
R1はメチル基、エチル基、ビニル基もしくはジメチルアミノ基を表すサブグル
ープCdの化合物である(サブグループCd)。
式Iの化合物のサブグループAAの中で重要な化合物は、式中、nは1を表し
、および
R1はメチル基、エチル基、ビニル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基も
しくはジメチルアミノ基を表す化合物である(サブグループAAa)。
他の好ましいグループは、式中、R1は炭素原子数1ないし12のアルキル基
;炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基;炭素原子数1ないし4のアルコキ
シ基、炭素原子数1ないし4のアルキルチオ基、炭素原子数1ないし4のアルキ
ルスルホニル基、炭素原子数3ないし8のシクロアルキル基、シアノ基、炭素原
子数1ないし6のアルコキシカルボニル基、炭素原子数3ないし6のアルケニル
オキシカルボニル基もしくは炭素原子数1ないし6のアルキニルオキシカルボニ
ル基で置換された炭素原子数1ないし12のアルキル基;炭素原子数2ないし1
2のアルケニル基;炭素原子数1ないし12のハロゲノアルキル基もしくは基N
R13R14を表し、
R13およびR14は互いに独立して水素原子もしくは炭素原子数1ないし6のアル
キル基を表すかまたは一緒になってテトラメチレン基もしくはペンタメチレン基
を表し、
R2は水素原子を表し、
R3は炭素原子数1ないし8のアルキル基;ヒドロキシル基、炭素原子数1ない
し4のアルコキシ基、メルカプト基もしくは炭素原子数1ないし4のアルキルチ
オ基で置換された炭素原子数1ないし8のアルキル基;炭素原子数3ないし8の
シクロアルキル基を表し、
R4は水素原子もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、
R5は水素原子;炭素原子数1ないし6のアルキル基を
表し、および
R6は基G(式中、
R7およびR8は互いに独立して水素原子もしくは炭素原子数1ないし4のアルキ
ル基を表し、
pは1の数を表し、および
R9、R10およびR11は互いに独立して水素原子、炭素原子数1ないし6のアル
キル基、炭素原子数1ないし6のハロゲノアルキル基、炭素原子数1ないし6の
アルコキシ基、炭素原子数3ないし6のアルケニルオキシ基、炭素原子数3ない
し6のアルキニルオキシ基もしくはハロゲン原子を表す。)を表す式Iの化合物
よりなる(サブグループF)。
式Iの化合物のサブグループCの中で重要な化合物は、式中、nは1を表し、
および
R1はメチル基;エチル基;ビニル基もしくはジメチルアミノ基を表す化合物で
ある(サブグループCc)。
重要なサブグループは、式中、R1は炭素原子数1ないし12のアルキル基;
炭素原子数1ないし4のアルコキシ基、炭素原子数1ないし4のアルキルチオ基
、もしくは炭素原子数1ないし4のアルキルスルホニル基で置換された炭素原子
数1ないし12のアルキル基;炭素原子数2ないし12のアルケニル基;炭素原
子数1ないし12のハロゲノアルキル基もしくは基NR13R14を表し、
R13およびR14は互いに独立して炭素原子数1ないし6
のアルキル基を表すかまたは一緒になってテトラメチレン基もしくはペンタメチ
レン基を表し、
R2は水素原子を表し、
R3は炭素原子数1ないし8のアルキル基;ヒドロキシル基、炭素原子数1ない
し4のアルコキシ基、メルカプト基もしくは炭素原子数1ないし4のアルキルチ
オ基で置換された炭素原子数1ないし8のアルキル基;または炭素原子数3ない
し8のシクロアルキル基を表し、
R4は水素原子もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、
R5は水素原子もしくは炭素原子数1ないし6のアルキル基を表し、および
R6は基G(式中、
R7およびR8は互いに独立して水素原子もしくは炭素原子数1ないし4のアルキ
ル基を表し、
pは1の数を表し、および
R9、R10およびR11は互いに独立して水素原子、炭素原子数1ないし6のアル
キル基、炭素原子数1ないし6のハロゲノアルキル基、炭素原子数1ないし6の
アルコキシ基、炭素原子数3ないし6のアルケニルオキシ基、炭素原子数3ない
し6のアルキニルオキシ基もしくはハロゲン原子を表す。)を表す式Iの化合物
よりなる(サブグループD)。
好ましいサブグループは、式中、nは0もしくは1の数を表し、
R1は炭素原子数1ないし10のアルキル基;炭素原子数1ないし4のハロゲノ
アルキル基;炭素原子数2ないし6のアルケニル基もしくは炭素原子数1ないし
2のジアルキルアミノ基を表し、
R2は水素原子を表し、
R3は炭素原子数2ないし5のアルキル基または炭素原子数3ないし6のシクロ
アルキル基を表し、
R4は水素原子もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、
R5は水素原子を表し、および
R6は基G(式中、
R7は水素原子を表し、
R8は水素原子もしくは炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し、
pは1の数を表し、および
R9、R10およびR11は互いに独立して水素原子、炭素原子数1ないし6のアル
キル基、炭素原子数1ないし6のハロゲノアルキル基、炭素原子数1ないし6の
アルコキシ基、炭素原子数3ないし6のアルケニルオキシ基、炭素原子数3ない
し6のアルキニルオキシ基もしくはハロゲン原子を表す。)を表す式Iの化合物
よりなる(サブグループE)。
好ましいサブグループEの化合物は、式中、nは1を表し、
R1は炭素原子数1ないし10のアルキル基、炭素原子
数1ないし4のハロゲノアルキル基、炭素原子数2ないし4のアルケニル基もし
くは炭素原子数1ないし2のジアルキルアミノ基を表し、
R9は水素原子を表し、および
R10およびR11は炭素原子数1ないし6のアルコキシ基を表す式Iの化合物であ
る(サブグループEa)。
特に好ましいサブグループEaの中で、特に好ましい化合物は、式中、R1は
炭素原子数1ないし4のアルキル基;炭素原子数1ないし4のハロゲノアルキル
基、ビニル基もしくはジメチルアミノ基を表す式Iの化合物である(サブグルー
プEab)。
好ましいサブグループEaの中で、さらに、式中、R3は炭素原子数3ないし
4のアルキル基を表す式Iの化合物が好ましい(サブグループEaa)。
さらに好ましいサブグループEaの化合物は、式中、R4は水素原子を表し、
R6は基G(式中、
R7およびR8は水素原子を表し、
pは1の数を表し、
R9は水素原子を表し、
R10およびR11は炭素原子数1ないし6のアルコキシ基を表す。)を表す式Iの
化合物である(サブグループEac)。
特に好ましいサブグループEaの中で、好ましい化合物は、式中、R10はp−
炭素原子数1ないし4のアルコ
キシ基を表し、および
R11はm−炭素原子数1ないし4のアルコキシ基を表す式Iの化合物である(サ
ブグループEad)。
式Iの化合物のサブグループEadの好ましい化合物は、式中、R1は炭素原
子数1ないし4のアルキル基、ビニル基もしくはジメチルアミノ基を表し、
R10はp−メトキシ基を表し、および
R11はm−メトキシ基を表す化合物である(サブグループEada)。
式Iの化合物中重要な化合物は、式中、nは1の値を表し、
R1は炭素原子数1ないし10のアルキル基;炭素原子数1ないし4のハロゲノ
アルキル基;炭素原子数2ないし4のアルケニル基;炭素原子数5ないし6のシ
クロアルキル基;シアノ基もしくは炭素原子数1ないし4のアルコキシカルボニ
ル基で置換された炭素原子数1ないし4のアルキル基;または炭素原子数1ない
し2のアルキルアミノ基を表し、
R9は水素原子を表し、および
R10およびR11は炭素原子数1ないし6のアルコキシ基、炭素原子数3ないし6
のアルケニルオキシ基もしくは炭素原子数3ないし6のアルキニルオキシ基を表
す化合物である(サブグループH)。
好ましいサブグループHの化合物は、式中、R1は炭素原子数1ないし4のア
ルキル基、炭素原子数1ないし
4のハロゲノアルキル基;ビニル基;ジメチルアミノ基もしくは炭素原子数5な
いし6のシクロアルキル基を表す化合物である(サブグループHa)。
さらに、式中、R3は炭素原子数3ないし4のアルキル基を表す式Iの化合物
が好ましい(サブグループHb)。
特に好ましいサブグループは、式中、R10はp−炭素原子数1ないし4のアル
コキシ基、p−炭素原子数3ないし4のアルケニルオキシ基もしくはp−炭素原
子数3ないし4のアルキニルオキシ基を表し、および
R11はm−炭素原子数1ないし4のアルコキシ基を表す化合物よりなる(サブグ
ループHc)。
重要なサブグループHcの化合物は、式中、R1は炭素原子数1ないし4のア
ルキル基、ビニル基もしくはジメチルアミノ基を表し、
R10はp−メトキシ基、p−アリルオキシ基もしくはp−プロパルギルオキシ基
を表し、および
R11はm−メトキシ基を表す化合物である(サブグループHca)。
特に重要なサブグループHcaの化合物は、式中、R10はp−メトキシ基を表
し、および
R11はm−メトキシ基を表す化合物である(サブグループHcb)。
上記式I中、「ハロゲン原子」にはフッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨ
ウ素原子が包含される。
アルキル基、アルケニル基およびアルキニル基は、直鎖もしくは枝分かれ基で
有り得るものであり、またそのことはハロゲノアルキル基、アルキルスルホニル
アルキル基、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、アルコキシ基およびア
ルキルチオ基および他の基のアルキル、アルケニル、もしくはアルキニル部分に
もあてはまる。
アルキル基自体もしくは他の置換基の構成要素としてのアルキル基は、例えば
言及した炭素原子の数に依り、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペ
ンチル基、ドデシル基およびそれらの異性体、例えばイソプロピル基、イソブチ
ル基、第三−ブチル基もしくは第二−ブチル基を表するものと理解されるべきで
ある。言及した炭素原子の数に依り、シクロアルキル基はシクロプロピル基、シ
クロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基もしく
はシクロオクチル基を表す。
ハロゲノアルキル基は1もしくはそれよりも多くの(同一もしくは異なる)ハ
ロゲン原子等を含有し得る:例えばCHCl2、CH2F、CCl3、CH2Cl、
CHF2、CF3、CH2CH2Br、C2Cl5、CH2Br、CHBrCl。
式Iの化合物中における、少なくとも1つの不斉炭素原子および/もしくは少
なくとも1つの不斉硫黄原子の存在は、化合物が光学異性の形態で存在し得るこ
とを
意味している。脂肪族−C=C−結合の存在により、幾何異性もまた起こり得る
。式Iは、全てこれらの可能な異性体並びにそれらの混合物の形態を包含してい
ることを意味している。
構造が異なるタイプのある種のα−アミノ酸誘導体は、すでに植物に有害な菌
類(plant-injuriousfungi)を防除するために、例えば、EP−398072、
EP−425925、DE−4026966、EP−477639、EP−49
3683、DE−4035851、EP−487154、EP−496239、
EP−550788およびEP−554729において提案されてきた。しかし
ながら、これらの製剤の効果は十分なものではなかった。驚くべきことに、式I
の化学構造式を有する、高い活性を有する新規な殺微生物剤が見いだされた。本発明の化合物の製造方法の記載
式Iの化合物は、
a)次式II
(式中、R1、R2およびR3並びにnは上記で定義された意味を表す。)で表さ
れる置換されたアミノ酸またはそのカルボキシル活性化誘導体を、触媒の存在も
しく
は不存在下、酸結合剤の存在もしくは不存在下、および希釈剤の存在もしくは不
存在下において、次式III
(式中、R4、R5およびR6は前に定義された意味を表す。)で表されるアミン
と反応させることにより製造され得る。
本発明のプロセスa)を実施するのに要求される式IIのアミノ酸誘導体はそ
れ自体知られているか、または以下に記載されるプロセスaa)により製造され
得る。
式IIIのアミンは一般に知られている有機化学の化合物である。
カルボキシ基で活性化された式IIのアミノ酸の誘導体は、全てのカルボキシ
基で活性化された誘導体、例えば酸ハロゲン化物、例として酸塩化物;および他
には対称性のもしくは混合された酸無水物、例えば混合されたO−アルキル−カ
ルボン酸無水物;およびさらに活性化されたエステル、例えばp−ニトロフェニ
ルエステルもしくはN−ヒドロキシスクシンイミドエステル、並びにその場で縮
合剤(例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミドもしくはカルボニルジイミダゾ
ール)を使用することにより製造される活性化された形態のアミノ酸である。
式IIのアミノ酸に相当する酸ハロゲン化物は、式IIのアミノ酸をハロゲン
化剤、例えば五塩化燐、塩化チオニルもしくは塩化オキサリルと、それ自体知ら
れている方法で反応させることにより製造され得る。
式IIのアミノ酸に相当する混合された無水物は、式IIのアミノ酸をクロロ
蟻酸エステル、例えばクロロ蟻酸アルキルエステル、好ましくはブチルクロロホ
ルメートと、酸結合剤、例えば無機塩基もしくは有機塩基、例として第三級アミ
ン、例えばトリエチルアミン、ピリジン、N−メチルピペリジンもしくはN−メ
チルモルホリンの存在下もしくは不存在下において反応させることにより製造さ
れ得る。
式IIのアミノ酸もしくはカルボキシル基で活性化された式IIのアミノ酸の
誘導体と式IIIのアミンとの反応は、不活性希釈剤(例えば、芳香族炭化水素
、非芳香族炭化水素もしくはハロゲン化炭化水素、例えば、塩化炭化水素、例え
ば塩化メチレンもしくはトルエン;ケトン、例えばアセトン;エステル、例えば
酢酸エチル;アミド、例えばジメチルホルムアミド;ニトリル、例えばアセトニ
トリル、もしくはエーテル、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチル
エーテルもしくは第三−ブチルメチルエーテル;または水もしくはこれら不活性
希釈剤の混合物である。)中で行われる。用い得る酸結合剤は、(無機)有機塩
基、例えばアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の水酸化物もしくは炭酸塩、
例
えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムもしくは炭酸カリウム
、または例えば第三級アミン、例としてトリエチルアミン、ピリジン、N−メチ
ルピペリジンもしくはN−メチルモルホリンである。温度は−80℃ないし+1
50℃、好ましくは−20ないし+60℃である。
式Iの化合物はまた、
b)次式IV
(式中、R1およびnは上記で定義された意味を表し、および
Xはハロゲン原子(塩素原子もしくは臭素原子)、基R1−SO2−O−もしくは
基R1−SO−O−を表す。)で表されるスルホン酸誘導体もしくはスルフィン
酸誘導体を次式V
(式中、R2、R3、R4、R5およびR6は前に定義された意味を表す。)で表さ
れるアミンと反応させることにより製造され得る。
プロセスb)に要求される式IVのスルホン酸誘導体もしくはスルフィン酸誘
導体はそれ自体知られている。同じように要求される式Vのアミンも、同様にし
てそれ自体知られているかもしくは以下のbb)に記載されるプロセスにより製
造され得る。
式IVのスルホン酸もしくはスルフィン酸と式Vのアミンとの反応は、不活性
希釈剤(具体例は、芳香族炭化水素、非芳香族炭化水素もしくはハロゲン化炭化
水素、例えば塩素化炭化水素、例えば塩化メチレンもしくはトルエン;ケトン、
例えばアセトン;エステル、例えば、酢酸エチル;アミド、例えばジメチルホル
ムアミド;ニトリル、例えばアセトニトリル、もしくはエーテル、例えばテトラ
ヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテルもしくは第三−ブチルメチルエー
テル;または水もしくはこれら不活性希釈剤の混合物である。)中で行われる。
用い得る酸結合剤は、(無機)有機塩基、例えばアルカリ金属もしくはアルカリ
土類金属の水酸化物もしくは炭酸塩、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム
、炭酸ナトリウムもしくは炭酸カリウム、または例えば第三級アミン、例として
トリエチルアミン、ピリジン、N−メチルピペリジンもしくはN−メチルモルホ
リンである。温度は−80℃ないし+150℃、好ましくは−20ないし+60
℃である。
式Iの化合物はまた、
c)次式I’
(式中、R1、R2、R3、R4、R5およびR6は上記で定義された意味を表す。但
し、置換基R1、R2、R3、R5もしくはR6の内のいずれもチオールもしくはア
ルキルチオ基を含んでいない。)で表される化合物を酸化剤で酸化させることに
より製造され得る。
酸化剤は有機酸化剤、例えばアルキルヒドロペルオキシド、例としてクミルペ
ルオキシドであるか、もしくは無機酸化剤、例えば過酸化物、例として過酸化水
素のいずれかであるか、または例として遷移金属酸化物、例えば三酸化クロム、
および遷移金属酸化物塩、例えば過マンガン酸カリウム、重クロム酸カリウムも
しくは重クロム酸ナトリウムである。
式I’の化合物と酸化剤との反応は、不活性溶媒例えば水もしくはケトン、例
としてアセトン中でまたはそれらの混合物中で、酸の存在下もしくは不存在下ま
たは塩基の存在下もしくは不存在下において、−80ないし+150℃において
行われる。
aa)要求される式IIのアミノ酸誘導体は、次式VI
(式中、R2およびR3は上記で定義された意味を表す。)で表されるアミノ酸を
、次式IV
(式中、R1およびnは前に定義された意味を表し、Xはハロゲン原子(塩素原
子もしくは臭素原子)、基R1−SO2−O−もしくは基R1−SO−O−を表す
。)で表されるスルホン酸誘導体もしくはスルフィン酸誘導体と反応させること
により製造され得る。
プロセスaa)に要求される式IVのスルホン酸誘導体もしくはスルフィン酸
誘導体および式VIのアミノ酸は知られている。
溶媒(もしくは希釈剤)、酸結合剤および温度範囲は、反応a)もしくはb)
についての記載に対応している。
bb)要求される式Vのアミンは、次式VII
で表される化合物を、酸加水分解することにより製造され得る。
式VIIの化合物は、刊行物例えばEP−398072、DE−402696
6、EP−493683、EP
−496239、EP−550788およびEP−554728に開示されてい
る。
式VIIの化合物と、無機酸もしくは有機酸例えば鉱酸(ハロゲン化水素酸も
しくは硫酸)もしくはカルボン酸、例えば酢酸もしくはトリフルオロ酢酸、また
はスルホン酸、例としてメタンスルホン酸もしくはp−トルエンスルホン酸との
反応は、不活性希釈剤(炭化水素、例えば塩化メチレンもしくはトルエン;ケト
ン、例えばアセトン;もしくは水)中において、−40ないし+150℃で行わ
れ得る。適当ならば、異なる酸および異なる希釈剤の混合物もまた使用され得る
。酸それ自体もまた希釈剤であり得る。
式Iの化合物は、室温において安定しておりまた良好な殺微生物活性を有する
オイルもしくは固体である。それらはまた植物に有害な微生物を防除するために
、予防的におよび治療的に、農業用地もしくは関連する領域で使用され得る。本
発明の式Iの有効成分は低濃度使用でさえ際立った殺微生物活性、特に殺菌活性
を有するばかりでなく、また植物に特に十分な耐性を与える。
驚くべきことに、式Iの化合物が植物病原性微生物、特に菌類の防除に実際に
要求される、非常に有効な生物学的スペクトルを有することが、今見いだされた
。それらは非常に都合のよい治療および予防特性を有しそして数多くの栽培植物
の保護に使用される。式Iの有効成分を使用することにより、多くの有用な植物
の作物におい
て、植物体もしくは植物体の一部(例えば、果実、花、葉、茎、塊茎、根)に発
生する有害生物を、抑制もしくは死滅させることができ、かつその後に生長する
植物部分さえも、例えば植物病原性菌から保護することができる。
新規な式Iの有効成分は、例えば以下の菌類の特定種に対してより優れた活性
を有することが証明されている。
不完全菌類[例えば、セルコスポラ(Cercospora)、ボトリチス(Botrytis)、ヘル
ミントスポリウム(Helminthosporium)、フザリウム(Fusarium)、セプトリア(Sep
toria)、ピリクラリア(Pyricularia)およびアルテナリア(Altenaria)]
担子菌類[例えば、ヘミレイア(Hemileia)、リゾクトニア(Rhizoctonia)、およ
びプクシニア(Puccinia)]、および
子嚢菌類[例えば、フォドスファエラ(Podosphaera)、モニリニア(Monilinia)、
ウンシヌラ(Uncinula)、セルコスポレラ(Cercosporella),、エリシフェ(Erysiph
e)およびベンチュリア(Venturia)、]、不完全菌類[例えば、リコスポリウム(R
hynchosporium)]および特に卵菌類[例えば、プラスモパラ(Plasumopara)、ペ
ロノスポラ(Peronospora)、ピチウム(Pythium)、ブレミア(Bremia)、フィトフト
ラ(Phytophthora)、]。
従って、それらは植物病原性菌類を防除する植物保護
において、得に有用な組成物である。
さらに、式Iの化合物は、菌類の感染および土壌由来の植物病原性菌類に対す
る保護として種子(果実、塊茎、穀粒)および苗床植物の処理のための種子粉衣
製品として用いられ得る。
本発明はまた有効成分として式Iの化合物を含む組成物、特に作物保護組成物
、および農芸化学的分野およびそれに関連する領域におけるそれらの使用にも関
する。
本発明はさらに、ここで記載された有効成分と1もしくはそれよりも多くの物
質または群の物質を均一に混合することよりなる、組成物の製造方法にも関する
。また式Iの新規化合物もしくは新規組成物の施用よりなる植物の処理方法が包
含される。
本発明の範囲内、例えば、以下の植物種は、本発明の式Iの化合物を使用する
のに適当である:穀類(小麦、大麦、ライ麦、オート麦、米、トウモロコシの実
、モロコシ、スペルト小麦、ライ小麦および関連作物);ビート(砂糖および飼
料用ビート);核果、梨状果および軟果実(りんご、梨、プラム、桃、アーモン
ド、さくらんぼ、いちご、ラズベリーおよびブラックベリー);まめ科植物(そ
ら豆、レンズ豆、えんどう豆、大豆);油用植物(あぶらな、マスタード、ポピ
ー、オリーブ、サンフラワー、ココナッツ、ヒマシ油植物、ココア豆、落花生)
;ウリ科植物(かぼちゃ、きゅうり、メロン);繊
維植物(綿、亜麻、大麻、黄麻);橙属植物(オレンジ、レモン、グレープフル
ーツ、マンダリン);野菜(ホウレン草、レタス、アスパラガス、キャベツ、に
んじん、玉葱、トマト、馬鈴薯、シシトウガラシ);クスノキ科(アボガド、シ
ナモン、樟脳);タバコ、ナッツ、コーヒー、甘蔗糖、茶、こしょう、ぶどうの
つる、ホップ、バナナといった作物および天然ゴム植物、並びに観賞植物。
式Iの有効成分は通常、組成物の形態で使用され、そして植物またはその作地
に同時に、または連続して別の有効成分と共に導入し得る。これらの他の有効成
分は肥料、微量元素供給体、或いは植物生長に影響を及ぼす他の製剤でもあり得
る。また、適当ならば、製剤業界にて慣用の他の担体、表面活性剤または適用増
強添加剤と共に、選択的除草剤、殺虫剤、殺菌剤、殺バクテリア剤、線虫駆除剤
、軟体動物駆除剤またはこれらの製剤のいくつかの混合物を使用することもでき
る。
適当な担体および添加剤は固体または液体であり、そして製剤業界において都
合良く使用されうる物質、例えば天然または再生鉱物、溶媒、分散剤、水和剤、
粘着剤、増粘剤、結合剤または肥料に相当する。
式Iの有効成分またはこれらの有効成分の少なくとも1種を含む農薬組成物の
一つの施用法は、葉茎への施用(葉への施用)である。施用頻度および施用率は
問題となる病原菌による感染の危険性に依り決まる。式Iの化
合物はまた例えば、穀粒(種子)もしくはジャガイモの塊茎または若枝を有効成
分の液体組成物に含浸させるかまたはそれらを固体組成物で覆うかのいずれかに
より、植物成長材料に適用され得る(穀物、果実、塊茎、若枝、苗木および根等
への粉衣)。
式Iの化合物はそのままの形態で、或いは好ましくは製剤業界で慣用の補助剤
と共に使用される。この目的のため、公知の方法により例えば、乳剤原液、散布
可能ペースト、直接噴霧可能な、または希釈可能な溶液、希釈乳剤、水和剤、水
溶剤、粉剤、粒剤または例えば、ポリマー物質によるカプセル化剤に加工される
。
施用法、例えば、噴霧、霧化、散粉、散水、はけ塗りまたは注水は、組成物の
性質、目的とする対象および使用環境に依存して選ばれる。有利な適用率は通常
1ヘクタール当たり有効成分(AS)5gないし2kg、好ましくは10gない
し1kgAS/ha、特に20gないし600gAS/haである。
製剤、即ち式Iの有効成分および適当な場合には、固体または液体の補助剤を
含む調剤、配合物および組成物は慣用の方法、例えば有効成分を増量剤、例えば
溶媒、固体担体および適当な場合には表面活性化合物(界面活性剤)と十分に混
合および/または摩砕することにより、製造される。
適当な溶媒は次のものである。:芳香族炭化水素、好ましくは炭素原子数8な
いし12の画分、例えばキシレ
ン混合物または置換ナフタレン;ジブチルフタレートまたはジオクチルフタレー
トのようなフタル酸エステル;シクロヘキサンまたはパラフィンのような脂肪族
炭化水素;エタノール、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルま
たはモノエチルエーテルのようなアルコールおよびグリコール並びにそれらのエ
ーテルおよびエステル;シクロヘキサノンのようなケトン;N−メチル−2−ピ
ロリドン、ジメチルスルホキシドまたはジメチルホルムアミドのような強極性溶
媒;並びにエポキシ化または非エポキシ化植物油、例えば、エポキシ化ココナッ
ツ油または大豆油;または水。
例えば、粉剤および分散性粉末に一般的に使用される固体担体は、方解石、タ
ルク、カオリン、モンモリロナイトまたはアタパルジャイトのような天然鉱物か
ら粉砕される。物理特性を向上するため、高分散性シリカまたは高分散性吸収ポ
リマーを添加することができる。適当な粒剤、吸収性粒状担体は多孔性タイプ、
例えば、軽石、破壊レンガ、セピオライトまたはベントナイトであり、適当な非
吸収性担体材料は例えば、方解石または砂である。さらに、無機または有機天然
物の多数の予備造粒材料、特にドロマイトまたは微細植物残渣が使用され得る。
製剤された式Iの有効成分の性質により、適する界面活性化合物は、良好な乳
化、分散および水和性を有する非イオン性、陽イオン性および/または陰イオン
性界面
活性剤である。界面活性剤はまた界面活性剤の混合物も意味するものと理解すべ
きである。
適当な陰イオン性界面活性剤はいわゆる水溶性石ケンまたは水溶性合成界面活
性化合物である。
陰イオン性界面活性剤の具体例は、ノニルフェノールポリエトキシエタノール
、ひまし油、ポリグリコールエーテル、ポリプロピレン/ポリエチレンオキシド
付加物、トリブチルフェノキシポリエチレン−エタノール、ポリエチレングリコ
ールおよびオクチルフェノキシエトキシエタノールである。
ポリオキシエチレンソルビタンの脂肪酸エステル、例えばポリオキシエチレン
ソルビタントリオレートもまた使用し得る。
陽イオン性界面活性剤は特に、N置換体として8ないし22個の炭素原子を有
する少なくとも1個のアルキル基を含み、さらに他の置換基として低級ハロゲン
化もしくは遊離のアルキル基、ベンジル基、または低級ヒドロキシアルキル基を
持つ第4級アンモニウム塩である。
配合技術において慣用される他の界面活性剤は、当業者に知られているかもし
くは関連する技術文献より見いだされ得るものである。
農薬製剤は一般に、式Iの有効成分を0.1ないし99重量%、特に0.1な
いし95重量%、固体または液体補助剤99.9ないし1重量%、特に99.8
ないし5重量%、および表面活性剤0ないし25重量%、特に
0.1ないし25重量%を含む。
商業製品としては組成物原液が好ましく、概して最終使用者は原液を希釈して
使用する。
該組成物はまた、特別な効果を成すために他の添加剤、例えば安定剤、消泡剤
、粘度調節剤、結合剤もしくは粘着付与剤、並びに肥料、微量元素媒体または植
物の生長に影響をもたらす他の製剤を含むこともできる。
以下の実施例は、いわば本発明の範囲を制限することく、上記の本発明を説明
するものである。温度は摂氏で示される。式Iの化合物の製造実施例 H−1.1:(R,S)−2−(N,N−ジメチルスルファモイル)−アミノ− 3−メチル−酪酸−N−(1,1−ジフェニルメチル)−アミド(プロセスa)
(R,S)−2−(N,N−ジメチルスルファモイル)−アミノ−3−メチル−
酪酸2.2gおよびN−メチルモルホリン1.1mlを、テトラヒドロフラン5
0ml中で−10℃まで攪拌しながら冷却した。イソブチルクロロホルメート1
.25mlを滴下しそして反応混合物を続いて−10℃で30分間攪拌した。1
−アミノ−1,1−ジフェニルメタン1.7mlを加えて、そして混合物を室温
において6時間攪拌した。反応混合物を2Nの塩化水素酸200ml中に加えそ
して2回それぞれ酢酸エチル200mlで抽出した。有機相を2Nの塩化水素酸
200mlで1回、飽和した塩化ナトリウム溶液100mlで1回、それぞれ2
Nの重炭酸カリウム溶液200mlで2回、そして飽和した塩化ナトリウム溶液
100mlで1回洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥しそして濃縮した。
酢酸エチル/ヘキサンから再結晶により精製し得る(R,S)−2−(N,N
−ジメチルスルファモイル)−アミノ−3−メチル−酪酸−N−(1,1−ジフ
ェニルメチル)−アミドが得られた。融点は156ないし158℃であった。
表1に示される化合物は、本実施例と同様にして得られた。
H−2.1:(R,S)−メタンスルホン酸N−[2−メチル−1−(N−ベン ジル)−カルバモイル]−プロピル−アミド(プロセスa)
(R,S)−メタンスルホン酸N−(2−メチル−1−カルボキシ)−プロピル
−アミド3.9gおよびN−メチルモルホリン2.2mlを、テトラヒドロフラ
ン100ml中で−20℃まで攪拌しながら冷却した。イソブチルクロロホルメ
ート2.5mlをこの混合物に5分間に渡って滴下した。続いて混合物を30分
間攪拌し、反応温度を−10℃まで上げた。その後混合物を再び−20℃まで冷
却しそしてベンジルアミン2.2mlを5分間に渡って滴下した。反応混合物を
室温まで温め、そしてさらに4時間攪拌した。その後これを水200mlの中に
導入した。混合物をそれぞれ酢酸エチル400mlで2回抽出した。有機相を飽
和した塩化ナトリウム溶液200mlで1回洗浄し、集めて、硫酸マグネシウム
上で乾燥しそして濃縮した。
酢酸エチル/ヘキサンから再結晶により精製し得る((R,S)−メタンスル
ホン酸N−[2−メチル−1−(N−ベンジル)−カルバモイル]−プロピル−
アミド
が得られた。融点は115ないし116℃であった。表2に示される化合物は、
本実施例と同様にして得られた。
H−3.1:(S)−2−(N,N−ジメチルスルファモイル)−アミノ−3− メチル酪酸N−[2−(3,4−ジメトキシフェニル)−エチル]−アミド(プ ロセスb)
(S)−2−アミノ−3−メチル酪酸N−[2−(3,4−ジメトキシフェニル
)−エチル]−アミド7.2gおよびトリエチルアミン4mlを、当初1,4−
ジオキサン120ml中に室温において攪拌しながら加えた。N,N−ジメチル
スルファモイルクロリド2.8mlを5分間に渡って滴下した。その後反応混合
物を室温において20時間攪拌しそして続いて2Nの塩化水素酸80ml中に加
えた。混合物をそれぞれ酢酸エチル200mlで2回抽出した。有機相を2Nの
塩化水素酸80mlで1回、飽和した塩化ナトリウム溶液80mlで1回、5%
の重炭酸ナトリウム溶液80mlで1回、および飽和した塩化ナトリウム溶液8
0mlで1回洗浄し、集めて、硫酸ナトリウム上で乾燥しそして濃縮した。
酢酸エチル/ヘキサンから再結晶により精製し得る(S)−2−(N,N−ジ
メチルスルファモイル)−アミノ−3−メチル酪酸N−[2−(3,4−ジメト
キシフ
ェニル)−エチル]−アミドが得られた。融点は97ないし99℃であった。
表3および表3aに示される化合物は、本実施例と同様にして得られた。
H−6.1:(S)−2−(イソプロピルスルホニル)−アミノ−3−メチル− 酪酸N−[2−(3,4−ジメトキシフェニル)−エチル]−アミド(プロセス c)
(S)−2−(イソプロピルスルフィニル)−アミノ−3−メチル−酪酸N−[
2−(3,4−ジメトキシフェニル)−エチル]−アミド(実施例3.90)3
.7gをアセトン50ml中に室温で溶解した。過マンガン酸カリウムで飽和さ
れたアセトン溶液をこの攪拌された溶液に、反応混合物が過マンガン酸塩の紫色
を保持するまで滴下した。反応混合物をその後室温において45分間攪拌した。
得られる二酸化マンガンをセライト上でろ過により取り除いた。ろ過物を蒸発乾
固させそして得られる残渣を酢酸メチル500ml中に溶解した。この有機相を
水200mlで1回洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥および濃縮した。得られる
残渣を酢酸メチルの一部分とn−ヘキサンの一部の混合物を用いてシリカゲル上
でクロマトグラフした。
酢酸エチル/ヘキサンから再結晶により精製し得る(S)−2−(イソプロピ
ルスルホニル)−アミノ−3−メチル−酪酸N−[2−(3,4−ジメトキシフ
ェニ
ル)−エチル]−アミドが得られた。融点は86ないし87℃であった。
表6に示される化合物は、本実施例と同様にして得られた。
中間体の製造実施例 Z−1.1:(S)−2−アミノ−3−メチル−酪酸N−[2−(3,4−ジメ トキシフェニル)−エチル]−アミド
(S)−2−[(1,1−ジメチルエチル)−オキシカルボニル]−アミノ−
3−メチル−酪酸N−[2−(3,4−ジメトキシフェニル)−エチル]−アミ
ド23.8gを4Nの塩化水素酸700mlと一緒に24時間、室温において攪
拌した。反応混合物をそれぞれ酢酸エチル250mlで2回抽出し、有機相を2
Nの塩化水素酸200mlで濯ぎそしてその後捨てた。集めた水相を最初に固体
の水酸化ナトリウムで約pH6に調節しそしてその後、固体の炭酸カリウムでp
Hを8以上に調節した。水相を続いて塩化ナトリウムで飽和しそしてそれぞれ酢
酸エチル500mlで2回抽出した。有機相を飽和した塩化ナトリウム溶液20
0mlで一回濯ぎ、集めて、炭酸カリウム上で乾燥および濃縮した。
酢酸エチル/ヘキサンから再結晶により精製し得る(S)−2−アミノ−3−
メチル−酪酸N−[2−(3,4−ジメトキシフェニル)−エチル]−アミドが
得
られた。融点は52ないし54℃であった。
表4に示される化合物は、本実施例と同様にして得られた。
Z−2.1:(R,S)−メタンスルホン酸N−(2−メチル−1−カルボキシ )−プロピル−アミド
D、L−バリン30gおよび水酸化ナトリウム10.2gを水250ml中に
溶解し、そして溶液を0℃まで攪拌しながら冷却した。水250ml中の水酸化
ナトリウム10.2gおよびトルエン250ml中のメタンスルホニルクロリド
20mlの溶液を同時にこの溶液にそれぞれ1時間に渡って滴下した。反応混合
物を初めにさらに0℃において2時間攪拌し、そしてその後さらに室温において
16時間攪拌した。続いてトルエン相を分別ロートで分離して捨てた。水相を濃
縮された塩化水素酸でpHを3に満たないように調節した。それぞれジエチルエ
ーテル1000mlで2回抽出した。有機相をそれぞれ飽和した塩化ナトリウム
溶液200mlで2回洗浄し、集めて、硫酸マグネシウム上で乾燥および濃縮し
た。
酢酸エチル/ヘキサンから再結晶により精製し得る(R,S)−メタンスルホ
ン酸−N−(2−メチル−1−カルボキシ)−プロピル−アミドが得られた。融
点は90ないし91℃であった。
表5に示される中間体は、本実施例と同様にして得られた。
2.式Iの有効成分の配合実施例(全体を通して、百分率は重量百分率を表す。 )
有効成分を助剤と共に混合し、そして混合物を適したミル中で十分に粉砕する
ことにより、水で希釈することにより所望の濃度の懸濁液を与えるところの水和
剤が得られる。F-2 .2乳剤原液
表1、2、3、3aおよび6の有効成分10%オクチルフェノールポリエチレングリコールエーテル
3%
(エチレンオキシド 4-5モル)カルシウムドデシルベンゼンスルホネート
3%
ひまし油ポリエチレングリコールエーテル 4%
(エチレンオキシド 35モル)シクロヘキサノン
34%キシレン
混合物 50%
かかる原液を水で希釈することによりあらゆる所望の濃度の乳化剤
が得られる。
そのまま使用できる粉剤が、担体と有効成分を均質に混合することにより得ら
れる。F-2.4 押出し粒剤
表1、2、3、3aおよび6の有効成分 10%ナトリウムリグニンスルホネート
2%カルボキシメチルセルロース
1%カオリン
87%
有効成分を助剤とともに混合し、混合物を粉砕し、そして混合物を水に湿らせ
る。この混合物を押出し、そしてその後空気流中で乾燥させる。F-2.5 被覆粒剤
表1、2、3、3aおよび6の有効成分 3%ポリエチレングリコール
(分子量200) 3%カオリン
94%
細かく粉砕された有効成分を混合機中で、ポリエチレングリコールで湿らされ
たカオリンに均一に塗布すると、無粉塵性の被覆粒剤が得られる。F-2.6 懸濁剤原液
表1、2、3、3aおよび6の有効成分 40%エチレングリコール
10%
ノニルフェノールポリエチレングリコールエーテル
6%
(エチレンオキシド 15モル)ナトリウムリグニンスルホネート
10%カルボキシメチルセルロース
1%
37% 水性ホルムアルデヒド溶液 0.2%
75% 水性エマルション形態の 0.8%シリコンオイル
水 32%
微粉砕された有効成分を助剤とともに均質混和すると、懸濁液原液を与え、そ
れより水で希釈することにより、所望の濃度の懸濁液が得られる。
3.生物学的実施例 B−1:ブドウのツルにおけるプラスモパラ ヴィチコラ(Plasmopara viticola )に対する活性 a)残留保護作用
第4ないし5葉期のブドウのツルの実生に、有効成分の水和剤で調整された噴霧
混合液(0.02%有効成分)を噴霧した。24時間後、処理された植物を菌の
胞子嚢懸濁液に感染させた。95ないし100%の相対大気湿度および20℃で
6日間培養後、菌の感染を評価した。
有効成分No.1.2、3.1、3.19、3.25、3.29および他の有
効成分は、菌の感染を完全に抑制した(残留保護作用0ないし10%)。
対照的に、未処理の感染された対照植物は、プラスモパラ(Plasmopara)に10
0%感染した。B−2:トマト植物におけるフィトフトラ(Phytophthora)に対する活性 a)残留保護作用
トマト植物を3週間生長させ、そしてその後、有効成分の水和剤で調整された噴
霧混合液(0.02%有効成分)を噴霧した。48時間後、処理された植物を菌
の胞子嚢懸濁液に感染させた。感染した植物を90ないし100%の大気湿度お
よび20℃で4日間培養した後、菌の感染を評価した。b)浸透移行性
トマト植物を3週間生長させた後に、有効成分の水和
剤で調整された噴霧混合液(土壌容量に基づいて0.02%有効成分)をトマト
植物に加えた。噴霧混合液が植物の地上部分に接触しないように気をつけた。4
日後、処理された植物を菌の胞子嚢懸濁液に感染させた。感染した植物を90な
いし100%の大気湿度および20℃で4日間培養した後、菌の感染を評価した
。
化合物No.3.1、3.19、3.25、3.29および他の有効成分によ
り、感染は事実上完全に抑えられた(0ないし5%の感染)。対照的に、未処理
の感染された対照植物は、フィトフトラ(Phytophthora)に100%感染した。B−3:落花生植物におけるセルコスポラ アラキディコラ(Cercospora arachi dicola)に対する残留保護作用
10ないし15cmの高さの落花生植物に、水性噴霧混合液(0.02%有効
成分)を該混合液が滴り落ちるまで濡れるように噴霧し、菌の分生子懸濁液に4
8時間感染させた。感染した植物を21℃および高大気湿度で72時間培養し、
そして、典型的な葉斑が生じるまで、温室中に置いた。感染12日後に、葉斑の
数および大きさに基づいて有効成分の活性を評価した。
式Iの有効成分は、葉斑を葉表面の約10%以下に減少させた。病気はいくつ
かの場合に、完全に抑えられた(0ないし5%の感染)。B−4:小麦におけるプシニア グラミニス(Puccinia graminis)に対する活性 a)残留−保護作用
播種6日後、小麦植物に、噴霧混合液(0.02%有効成分)をそれが滴り落
ちるまで濡れるように噴霧し、24時間後、菌の夏胞子懸濁液に感染させた。4
8時間培養(95ないし100%の相対大気湿度および20℃)した後、植物を
22℃の温室中に置いた。サビ病のイボの発達を感染12日後に評価した。b)浸透作用
播種5日後、噴霧混合液(土壌容量に基づいて0.006%有効成分)を小麦
植物にかけた。噴霧混合液が植物の地上部分に接触しないように気をつけた。4
8時間後、処理された植物を菌の夏胞子懸濁液に感染させた。48時間培養(条
件:95ないし100%の相対大気湿度および20℃)した後、植物を22℃の
温室中に置いた。サビ病のイボの発達を感染12日後に評価した。
式Iの化合物は顕著に菌の感染を減少させた(いくつかの場合10ないし0%
であった。)。B−5:りんごにおけるベンチュリア インアエクオリス(Venturia inaequalis )に対する残留保護作用
10ないし20cmの長さの若い幹を持つりんごの若木に、水性噴霧混合液(
0.02%有効成分)を噴霧し、24時間後、菌の分生子懸濁液に感染させた。
植物を5日間90ないし100%の相対湿度で培養し、その後約20ないし24
℃の温室にさらに10日間置いた。感染15日後に、赤カビ病(scab)の感染を評
価した。表
1、2、3、3aおよび6からの式Iの化合物は、主に赤カビ病に対する持続作
用を示した(10%に満たない感染)。B−6:大麦におけるエリシフェ グラミニス(Erysiphe graminis)に対する残 留保護作用
約8cmの高さの大麦植物に、水性噴霧混合液(0.02%有効成分)を、該
混合液が滴り落ちるまで濡れるように噴霧し、3ないし4時間後、菌の分生子懸
濁液を粉かけした。感染した植物を22℃の温室に置いた。感染10日後に、菌
の感染を評価した。
式Iの化合物は、一般に病気の感染を20%以下に抑え、またいくつかの場合
感染を完全に抑えた。B−7:リンゴ果実におけるボチリス・シネレアス(Botyris cinerea;灰色カビ 病菌)に対する作用
人為的に損傷させたリンゴのその傷部位に、噴霧混合液(0.02%の有効成
分)を滴下して処理した。その後、処理した果実に菌の胞子懸濁液を接種し、そ
して高湿度および20℃で1週間培養した。試験物質の殺菌活性を、表面上赤色
を示す傷部位の数および大きさから導いた。表1、2、3、3aおよび6からの
式Iの有効性成分は、傷部位の拡大を防ぎ、いくつかの場合完全に防いだ。B−8:稲におけるリゾクトニア ソラーニ(Rhizoctonia solani)に対する作用 a)局部土壌施用による保護
10日齢の稲植物の全体に、配合された試験物質より調製された懸濁液(噴霧
混合液)を、植物の地上部分が汚染されないように灌注した。3日後、1つの鉢
当り一本のリゾクニア ソラーニに感染した大麦のわらを、稲植物の間に置くこ
とにより感染を行った。気候が制御された部屋で日中29℃および夜間26℃並
びに95%の相対大気湿度で6日間培養した後に、菌の感染を評価した。5%に
満たない稲植物が感染したことが示された。植物は健康的な外観を有していた。b)局部葉施用による保護
12日齢の稲植物に、配合された試験物質より調製された懸濁液を噴霧した。
1日後、1つの鉢当り一本のリゾクニア ソラーニに感染した大麦のわらを、稲
植物の間に置いて感染させた。気候が制御された部屋で日中29℃および夜間2
6℃並びに95%の相対大気湿度で6日間培養した後に、菌の感染率を評価した
。未処理の感染した植物は、100%菌に感染したことが示された。いくつかの
場合に、式Iの化合物は、病気の感染をほとんど完全に抑制した。B−9:ヘリミントスポリウム グラミニューム(Helminthosporium gramineum) に対する作用
小麦穀粒を菌の胞子懸濁液で汚染しそして放置して乾かした。汚染された穀粒
を試験物質の懸濁液(種子重量に基づいて600ppmの有効成分)で粉衣した
。2日後、穀粒を適した寒天皿上に広げ、そしてさらに4日後
穀粒の周りの菌コロニーの発育を評価した。菌コロニーの数および大きさを用い
て試験物質を評価した。いくつかの場合に式Iの化合物が非常に良好な作用、即
ち、菌コロニーの完全な抑制を示した。B−10:砂糖大根についてのピチウム デバリアナム(Pythium debaryanum)に 対する作用
菌を滅菌されたオーツ麦より培養し、そして土壌/砂の混合物に加えた。この
ようにして感染した土壌を植木鉢に導入しそして砂糖大根の種を播種した。播種
した直後に、水和剤として配合された試験調製液を、懸濁水溶液(土壌の容量に
基づいて20ppmの有効成分)として土壌に流し込んだ。鉢をその後温室に2
0ないし24℃において2ないし3週間放置した。水を穏やかに噴霧することで
常に土壌をむらなく湿らせた。試験を評価するために、砂糖大根植物の発芽およ
び健康な植物と病気にかかった植物の比率を決定した。式Iの有効成分で処理し
た後に、80%以上の植物が発芽しそして健康な外観を有していた。対照の鉢中
では病気の外観を有する植物が孤立して発芽したことが観察された。
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(51)Int.Cl.6 識別記号 FI
C07C 311/11 C07C 311/11
311/14 311/14
313/20 313/20
317/04 317/04
323/65 323/65
C07D 275/02 C07D 275/02
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),AU,BG,BR,BY,C
A,CN,CZ,HU,JP,KR,MX,NZ,PL
,RO,RU,SK,UA
【要約の続き】
(式中、R7およびR8は互いに独立して水素原子もしく
は炭素原子数1ないし6のアルキル基を表し、pは0も
しくは1の数を表し、およびR9、R10およびR11は互
いに独立して水素原子、炭素原子数1ないし6のアルキ
ル基、炭素原子数1ないし6のハロゲノアルキル基、炭
素原子数3ないし6のアルケニル基、炭素原子数3ない
し6のアルキニル基、炭素原子数1ないし6のアルコキ
シ基、炭素原子数3ないし6のアルケニルオキシ基、炭
素原子数3ないし6のアルキニルオキシ基、炭素原子数
1ないし6のアルキルチオ基、ハロゲン原子もしくはニ
トロ基を表す。)で表される基Gを表す。]。それらは
適した配合剤の形態で作物の保護、例えば菌類病の防除
に使用され得る。