JPH10504285A - インターロイキン−1β変換酵素のインヒビター - Google Patents

インターロイキン−1β変換酵素のインヒビター

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JPH10504285A JP8502478A JP50247896A JPH10504285A JP H10504285 A JPH10504285 A JP H10504285A JP 8502478 A JP8502478 A JP 8502478A JP 50247896 A JP50247896 A JP 50247896A JP H10504285 A JPH10504285 A JP H10504285A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、インターロイキン-1β転化酵素のインヒビターである新規なクラスの化合物に関する。本発明のICEインヒビターは、特定の構造および薬理学的特徴により特徴付けられる。本発明はまた、これらの化合物を含有する薬学的組成物に関する。本発明の化合物および薬学的組成物は、ICE活性を阻害するのに特に充分適合し、結果として、インターロイキン-1が媒介する疾患(炎症性疾患、自己免疫疾患および神経性変性疾患を含む)に対する薬剤として有利に使用され得る。本発明はまた、ICE活性を阻害する方法、および本発明の化合物および組成物を用いて、インターロイキン-1が媒介する疾患を治療する方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 インターロイキン-1β変換酵素のインヒビター 発明の分野 本発明は、インターロイキン-1β変換酵素(「ICE」)のインヒビターである新 規な種類の化合物に関する。本発明のICEインヒビターは、特定の構造および薬 理学的特質により特徴付けられる。本発明はまた、これらの化合物を含有する薬 学的組成物に関する。本発明の化合物および薬学的組成物は、ICE活性を阻害す るのに特に充分適合し、結果として、インターロイキン-1(「IL-1」)が媒介する 疾患(炎症性疾患、自己免疫疾患および神経性変性疾患を含めて)に対する薬剤と して有利に使用され得る。本発明はまた、ICE活性を阻害する方法、および本発 明の化合物および組成物を用いて、インターロイキン-1が媒介する疾患を治療す る方法に関する。 発明の背景 インターロイキン-1(「IL-1」)は、線維芽細胞の分化および増殖、滑膜細胞 および軟骨細胞によるプロスタグランジン、コラゲナーゼおよびホスホリパーゼ の産生、好塩基球および好酸球の脱顆粒ならびに好中球の活性化を刺激する主要 な前炎症性(proinflammatory)タンパク質および免疫調節タンパク質である。Opp enheim、J.H.ら、Immunology Today、7、45〜56頁(1986)。このように、インタ ーロイキン-1は、慢性および急性の炎症および自己免疫疾患の病因に関与する 。炎症反応の一部としてIL-1は末梢血液単球により主に産生され、そして2つ の異なるアゴニスト形態(IL-1αおよびIL-1β)で存在する。Mosely,B.S.ら、Pro c .Nat.Acad.Sci. 、84、4572〜4576頁(1987);Lonnemann G.ら、Eur .J.Immu nol. 、19、1531〜1536頁(1989)。 IL-1βは生物学的に不活性な前駆体であるpIL-1βとして合成される。pIL-1β は従来のリーダー配列を有さず、そしてシグナルペプチターゼによりプロセシン グされない。March,C.J.、Nature、315、641〜647頁(1985)。その代わり、pIL- 1βは、Asp-116とAla-117との間でインターロイキン-1β変換酵素(「ICE」)によ り切断され、ヒト血清および滑液中に見出される生物学的に活性なC末端フラグ メントを産生する。Sleath,P.R.ら、J .Biol.Chem.、265、14526〜14528頁(199 2);A.D.Howard,ら、J .Immunol.、147、2964〜2969頁(1991)。ICEによるプロ セシングはまた、細胞膜を通しての成熟IL-1βの輸送に必要である。 ICEは主に単球中に局在するシステインプロテアーゼである。これは前駆体IL- 1βを成熟形態に変換する。Black,R.A.ら、FEBS Lett.、247、386〜390頁(1989) ;Kostura,M.J.ら、Proc .Natl.Acad.Sci.USA、86、5227〜5231頁(1989)。IC Eまたはそのホモログはまた、細胞死またはアポトーシスの調節に関与するよう である。Yuan,J.ら、Cell、75、641〜652頁(1993);Miura,M.ら、Cell、75、653 〜660頁(1993);Nett-Fiordalisi,M.A.ら、J.Cell .Biochem.、17B、117頁(1993 )。特に、ICEまたはICEホモログは、アルツハイマー病およびパーキンソン病の ような神経発生性(neurogenerative)疾患におけるアポトーシスの調節に関連す ると考えられる。Marx,J.およびM.Baringa、Science、259、760〜762頁(1993); Gagliardini,V.ら、Science、263、826〜828頁(1994)。 ICEは、2つのサブユニットp20およびp10(それぞれ、分子量20kDaおよび10kDa )からなるヘテロダイマーとして以前に記載されている。これらのサブユニット は、自触反応性である活性化機構を介してp30形態を経由し、45kDaのプロ酵素(p 45)から得られる。Thornberry,N.A.ら、Nature、356、768〜774頁(1992)。ICEプ ロ酵素はいくつかの機能的ドメインに分けられている:プロドメイン(p14)、p22 /20サブユニット、ポリペプチドリンカーおよびp10サブユニットである。Thornb erryら、前出;Casanoら、Genomics、20、474〜481頁(1994)。 全長p45はそのcDNAおよびアミノ酸配列により特徴付けられている。PCT特許出 願第WO 91/15577号および同第WO 94/00154号。p20およびp10のcDNAおよびアミノ 酸配列もまた、公知である。Thornberry ら、前出。マウスICEおよびラットICEも また、配列決定され、クローン化されている。これらは、ヒトICEに対して高い アミノ酸配列相同性および核酸配列相同性を有する。Miller,D.K.ら、Ann .N.Y .Acad.Sci. 、696、133〜148頁(1993);Molineaux,S.M.ら、Proc .Nat.Acad. Sci. 、90、1809〜1813頁(1993)。しかし、ICEの一次構造の知識をもってしても その3次構造の予測はできない。ICEとその基質てあるpIL-1βあるいは他の基質 またはインヒビターとの構造的、立体配置的および化学的相互作用の理解も得ら れない。 ICEインヒビターは、炎症またはアポトーシスあるいはその両方の制御に有用 なクラスの化合物を表す。ICEのペプチドインヒビターまたはペプチジルインヒ ビターが記載されている。PCT特許出願第WO 91/15577号;同第WO 93/05071号; 同第WO 93/09135号;同第WO 93/14777号および同第WO 93/16710号;および欧州 特許出願第0 547 699号。しかし、それらのペプチドの性質により、典型的には 、このようなインヒビターは、低い経口吸収率、低い安定性および迅速な代謝の ような望ましくない薬理学的特性により特徴付けられる。Plattner,J.J.およびD .W.Norbeck、Drug Discovery Technologies、C.R.ClarkおよびW.H.Moos編(Ellis Horwood、Chichester、England、1990)、92〜126頁。これは効果的な薬剤への これらの開発を妨げる。 従って、IL-1が媒介する慢性および急性疾患(炎症性疾患、自己免疫疾患また は神経発生性疾患だけでなく、種々の癌を含めて)を予防し治療する薬剤として 使用するためには、ICEの作用を効果的に阻害し得る化合物が必要とされている 。 発明の要旨 本発明は、ICEのインヒビターとして有用な新規な種類の化合物およびそれら の薬学的に受容可能な誘導体を提供する。これらの化合物は、単独で、または他 の治療薬または予防薬(例えば、抗生物質、免疫調節剤または他の抗炎症性薬剤) と組み合わせて、IL-1が媒介する疾患の治療または予防に使用され得る。好まし い実施態様によれば、本発明の化合物は、ICEの活性部位と結合し得、かつその 酵素の活性を阻害し得る。 本発明の主要な目的は、新規な種類のICEインヒビターを提供することにある 。これらの新規な種類のICEインヒビターは、以下の構造上および薬化学上の特 徴により、特徴付けられる: a)第一および第二の水素結合部分、ここで、該部分のそれぞれは、ICEの異な る骨格原子と水素結合を形成し得、該骨格原子は、Arg-341のカルボニル酸素、A rg-341のアミド−NH−基、Ser-339のカルボニル酸素およびSer-339のアミド−NH −基からなる群から選択される; b)第一および第二の適度に疎水性の部分、ここで、該部分が、それぞれ、この インヒビターがICEに結合するとき、別々の結合ポケットと会合し得、該結合ポ ケットは、P2結合ポケット、P3結合ポケット、P4結合ポケットおよびP'結合ポケ ットからなる群から選択される;および c)1個またはそれ以上の電気陰性原子を含有する電気陰性部分、ここで、該原 子は、この部分の同一の原子または隣接する原子と結合しており、そして該部分 は、ICEのP1結合ポケット内の残基と、1個またはそれ以上の水素結合または塩 架橋を形成し得る。 また、本発明の目的は、ICEインヒビターの同定、設計または予測方法を提供 することにあり、該方法は、以下の工程を包含する: a)規定の化学構造を有する候補化合物を選択する工程であって、該化合物は、 少なくとも2個の水素結合部分、少なくとも2個の適度に疎水性の部分および1 個の電気陰性部分を含有し、この電気陰性部分は、その電気陰性部分の同一の原 子または隣接する原子のいずれかに結合した1個またはそれ以上の電気陰性原子 を含む、工程; b)ICEの活性部位に該化合物を結合させるための低エネルギー立体配座を決定 する工程; c)該立体配座の該化合物が、ICEのArg-341およびSer-339の非炭素骨格原子と 、少なくとも2個の水素結合を形成する能力を評価する工程; d)該立体配座の該化合物が、P2結合ポケット、P3結合ポケット、P4結合ポケッ トおよびP'結合ポケットからなる群から選択したICEの結合ポケットの少なくと も2個と会合する能力を評価する工程; e)該立体配座の該化合物が、ICEのP1結合ポケットと相互作用する能力を評価 する工程;ならびに f)前の工程で行った測定および評価に基づいて、該候補化合物をICEインヒビ ターとして容認または却下する工程。 本発明のさらに他の目的は、次式により表わされる新規な種類のICEインヒビ ターを提供することにある: 略語および定義 略語 定義 本明細書中では、以下の用語が使用される: 用語「活性部位」とは、ICE内の以下の部位の任意の部位または全ての部位を いう:基質結合部位、インヒビターが結合する部位および基質の切断が起こる部 位。活性部位は、Thornberry 、上記に従う配列および番号付けを用いて、少な くともアミノ酸残基173、176、177、178、179、180、236、237、238、239、244 、 248、283、284、285、290、338、339、340、341、342、343、344、345、348、35 2、381および383により特徴付けられる。 用語「P結合ポケット」、「Sサブサイト」、「Sポケット」などは、ICE分子上 の結合サブサイトまたは基質結合部位部分をいう。基質のアミノ酸残基は、開裂 容易な(scissile)結合(すなわち、プロテアーゼにより切断される結合)に関する それらの位置に従って命名される。残基は、基質のN末端側に対して伸びる残基 について、P1、P2などと命名され、かつ基質のC末端側に対して伸びる残基につ いて、P1'、P2'などと命名される。基質のP残基またはP'残基に対応するインヒ ビター部分はまた、基質との類似性によりP1、P1'などと表される。P1、P1'など で表された残基を受けるICE分子の結合サブサイトは、S1、S1'などと命名される か、または「P1結合ポケット」「P1'結合ポケット」などとあるいは命名され得 る。[I.SchechterおよびA.Berger、「プロテアーゼにおける活性部位の大きさ 」、Biochem .Biophys.Res.Commun.、27巻、157〜162頁(1967)]。 ICE活性部位の「P2結合ポケット」または「S2サブサイト」との用語は、アミ ノ酸残基Pro-290、Val-338またはTrp-340により囲まれる空間と等価であり、か つその空間として定義される。 ICE活性部位の「P3結合ポケット」または「S3サブサイト」との用語は、アミ ノ酸残基Pro-177、Arg-178、Thr-180、Arg-341またはPro-343により囲まれる空 間と等価であり、かつその空間として定義される。 ICE活性部位の「P4結合ポケット」または「S4サブサイト」との用語は、アミ ノ酸残基His-342、Met-345、Val-348、Arg-352、Asp-381、Arg-383またはTr-340 により囲まれる空間と等価であり、かつその空間として定義される。 ICE活性部位の「P1結合ポケット」または「S1サブサイト」との用語は、アミ ノ酸残基Arg-179、His-237、Gln-283またはArg-341により囲まれる空間と等価で あり、かつその空間として定義される。 ICE活性部位の「P'結合ポケット」または「S'サブサイト」との用語は、アミ ノ酸残基Phe-173、Ile-176、His-237、Gly-238、Ile-239、Cys-244またはHis-24 8により囲まれる空間と等価であり、かつ空間として定義される。 「疎水性」との用語は、水に溶解しにくく、かつ脂溶性である部分(moiety)を 意味する。疎水性部分には、炭化水素類(例えば、アルカン、アルケン、アルキ ン、シクロアルカン、シクロアルケン、シクロアルキン)および芳香族化合物(例 えば、アリール)、ある種の飽和および不飽和複素環、および疎水性の天然また は合成(unnatural)α−アミノ酸の側鎖と実質的に類似している部分(例えば、バ リン、ロイシン、イソロイシン、メチオニン、フェニルアニン、α−アミノイソ 酪酸、アロイソロイシン、チロシンおよびトリプトファンが含まれる)が挙げら れるが、これらに限定されない。 「適度に疎水性」との用語は、1個または2個の炭素原子をより極性の高い原 子(例えば、酸素または窒素)で置換した疎水性部分を意味する。 「複素環」または「複素環式の」との用語は、必要に応じて、1個または2個 の二重結合を含有するか、または必要に応じて、1個またはそれ以上の芳香環を 含有し得る、安定な一環式または多環式の化合物を意味する。各複素環は、炭素 原子および1個〜4個のヘテロ原子からなり、このヘテロ原子は、独立して、窒 素、酸素およびイオウを含む群から選択される。本明細書中で使用する「窒素ヘ テロ原子」および「イオウヘテロ原子」との用語は、いずれかの酸化された形態 の窒素またはイオウ、および四級化した形態の任意の塩基性窒素を包含する。上 記で定義した複素環には、例えば、ピリミジニル、テトラヒドロキノリル、テト ラヒドロイソキノリニル、プリニル、ピリミジル、インドリニル、ベンズイミダ ゾリル、イミダゾリル、イミダゾリノイル、イミダゾリジニル、キノリル、イソ キノリル、インドリル、ピリジル、ピロリル、ピロリニル、ピラゾリル、ピラジ ニル、キノキソリル、ピペリジニル、モルホリニル、チアモルホリニル、フリル 、チエニル、トリアゾリル、チアゾリル、β−カルボリニル、テトラゾリル、チ アゾリジニル、ベンゾフラノイル、チアモルホリニルスルホン、ベンゾキサゾリ ル、オキソピペリジニル、オキソピロリジニル(oxopyrroldinyl)、オキソアゼピ ニル、アゼピニル、イソキサゾリル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラ ニル、チアジアゾリル、ベンゾジオキソリル、ベンゾチエニル、テトラヒドロチ オフェニルおよびスルホラニルが挙げられる。さらなる複素環は、A.R.Katritz kyおよびC.W.Rees編、Comprehensive Heterocyclic Chemistry :The Structure ,Reactions,Synthesis and Use of Heterocyclic Compounds (1巻〜8巻、Per gamon Press、NY(1984年))に記述されている。 「シクロアルキル」との用語は、3個〜15個の炭素原子を含有し、かつ必要に 応じて、1個または2個の二重結合を含有し得る、一環式基または多環式基を意 味する。例示としては、シクロヘキシル、アダマンチルおよびノルボルニルが挙 げられる。 「アリール」との用語は、6個、10個、12個または14個の炭素を含む一環式基 または多環式基であって、その少なくとも1個の環が芳香族であるものを意味す る。例示としては、フェニル、ナフチルおよびビフェニルが挙げられる。 「ヘテロ芳香族」との用語は、1個〜15個の炭素原子および1個〜4個のヘテ ロ原子(その各ヘテロ原子は、独立して、イオウ、窒素および酸素からなる群か ら選択される)を含有する一環式基または多環式基であって、さらに、1個〜3 個の5員環または6員環(その少なくとも1個は芳香族である)を含有するものを 意味する。 「アルファ−アミノ酸」(α−アミノ酸)との用語は、天然に生じるアミノ酸と 、天然に生じるペプチドの合成アナログ(D型およびL型を含む)を調製する場合 のペプチド化学の当業者が通常使用する「非タンパク」α−アミノ酸との両方を 意味する。天然に生じるアミノ酸には、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン 、イソロイシン、セリン、メチオニン、トレオニン、フェニルアラニン、チロシ ン、トリプトファン、システイン、プロリン、ヒスチジン、アスパラギン酸、ア スパラギン、グルタミン酸、グルタミン、γ−カルボキシグルタミン酸、アルギ ニン、オルニチンおよびリシンがある。「非タンパク」アルファ-アミノ酸の例 には、ヒドロキシリシン、ホモセリン、ホモチロシン、ホモフェニルアラニン、 シトルリン、キヌレニン、4-アミノフェニルアラニン、3-(2-ナフチル)アラニン 、3-(1-ナフチル)アラニン、メチオニンスルホン、t-ブチルアラニン、t-ブチル グリシン、4-ヒドロキシフェニルグリシン、アミノアラニン、フェニルグリシン 、ビニルアラニン、プロパルギルグリシン、1,2,4-トリアゾロ-3-アラニン、4,4 ,4-トリフルオロトレオニン、サイロニン、6-ヒドロキシトリプトファン、5-ヒ ドロ-キシトリプトファン(5-hydro-xytryptophan)、3-ヒドロキシキヌレニン、3 -アミノチロシン、トリフルオロメチルアラニン、2-チエニルアラニン、(2-(4- ピリジ ル)エチル)システイン、3,4-ジメトキシフェニルアラニン、3-(2-チアゾリル)ア ラニン、イボテン酸、1-アミノ-1-シクロペンタンカルボン酸、1-アミノ-1-シク ロヘキサンカルボン酸、キスカリン酸、3-トリフルオロメチルフェニルアラニン 、4-トリフルオロメチルフェニルアラニン、シクロヘキシルアラニン、シクロヘ キシルグリシン、チオヒスチジン、3-メトキシチロシン、エラスタチナール、ノ ルロイシン、ノルバリン、アロイソロイシン、ホモアルギニン、チオプロリン、 デヒドロプロリン、ヒドロキシプロリン、イソニペクトン酸、ホモプロリン、シ クロヘキシルグリシン、α−アミノ-n-酪酸、シクロヘキシルアラニン、アミノ フェニル酪酸、フェニル部分のオルト位、メタ位またはパラ位を、(C1〜C4)アル キル、(C1〜C4)アルコキシ、ハロゲンまたはニトロ基の1個または2個で置換す るか、またはメチレンジオキシ基で置換したフェニルアラニン;β-2-および3- チエニルアラニン、β-2-および3-フラニルアラニン、β-2-、3-および4-ピリジ ルアラニン、β-(ベンゾチエニル-2−および3-イル)アラニン、β-(1-および2- ナフチル)アラニン、セリンまたはトレオニンまたはチロシンのO-アルキル化誘 導体、S-アルキル化システイン、S-アルキル化ホモシステイン、チロシンのO-硫 酸塩、O-リン酸塩およびO-カルボン酸エステル、3-スルホ-チロシン、3-カルボ キシ-チロシン、3-ホスホ-チロシン、チロシンの4-メタンスルホン酸エステル、 チロシンの4-メタンリン酸エステル、3,5-ジヨードチロシン、3-ニトロチロシン 、ε-アルキルリシン、およびデルタ−アルキルオルニチンが包含される。これ らのα−アミノ酸のいずれかは、そのα位にてメチル基で、そのα−アミノ側鎖 上のいずれかの芳香族残基にてハロゲンで、またはその側鎖残基のO原子、N原子 またはS原子にて適切な保護基で置換され得る。適切な保護基は、「Protective Groups In Organic Synthesis」(T.W.GreeneおよびP.G.M.Wuts、J.Wiley & S ons、NY、NY(1991年))に開示されている。 「α−アミノ酸側鎖残基」との用語は、アルファ−アミノ酸のα−炭素に結合 した化学部分を意味する。 「−CO2Hに対する生体等配性(bioisosteric)置換」との用語は、生体活性分子 内のカルボン酸基に対して置換できる基を意味する。このような基の例は、Chri stopher A.Lipinski、「Bioisosteres in Drug Design」(Annual Reports In Medical Chemistry 、21、286〜288頁(1986年))、およびC.W.Thornber、「Isost erism and Molecular Modification in Drug Design」(Chemical Society Revie ws 、563〜580ページ(1979年))に開示されている。 用語「結合」とは、インヒビターまたはその部分からICE分子またはその部分 の間の近接状態の参考として用いられる。ここで並列は、静電相互作用またはフ ァンデルワース相互作用によりエネルギー的に安定であり得る。 「水素結合」との用語は、陽子、Hを有する適切な供与原子X、および適切な受 容原子Yが、2.5Åと3.5Åとの間で離れているときはいつでも生ずる好ましい相 互作用を意味し、そしてこの場合、X−H - - - Yの角度は、90度より大きい。適 切な供与原子および受容原子は、薬化学において、充分に理解されている(G.C. PimentelおよびA.L.McClellan、The Hydrogen Bond、Freeman、San Francisco 、1960年;R.TaylorおよびO.Kennard、「Hydrogen Bond Geometry in Organic Crystals」、Accounts of Chemical Research、17、320〜326ページ(1984年)) 。 「塩架橋」との用語は、正荷電部分(P)と負荷電部分(N)の間でP塊の中心とN塊 の中心との間の距離が2オングストロームと6オングストロームとの間である場 合に生ずる非共有結合的な誘引性相互作用を意味する。塊の中心を計算する際に 、形式的な電荷を含み得る原子およびそれらのすぐ隣の原子を含める。例えば、 塩架橋は、アルギニン残基の正に荷電したグアニジニウム側鎖と、グルタミン酸 塩残基の負に荷電したカルボン酸塩側鎖との間で形成され得る。塩架橋は、薬化 学において充分理解されている(L.Stryer、Biochemistry、Freeman、San Franc isco(1975年);K.A.Dill、「Dominant Forces in Protein Folding」、Biochem istry 、29、31号、7133〜7155ページ(1990年))。 「塊の中心」との用語は、三次元空間において、物体を構成する塊の重量平均 位置に相当する地点を意味する。 「バックボーン鎖」および「バックボーン」との用語は、繰り返し単位−CO− CH−NH−を含むポリペプチド部分を意味する。 「骨格」との用語は、本発明に従ってICEインヒビターの基礎を形成する構造 構築ブロック(structural building block)を意味する。この骨格には、種々の 部分および官能基を付加することが意図されている。本発明の骨格は、それゆえ 、 開いた原子価を有するように描写される。本発明に従ったICEインヒビターの種 々の骨格には、以下の部分が挙げられる: これらの骨格では、NHおよびCOまたはSO2部分は、第一および第二の水素結合部 分を表し、該部分は、それぞれ、ICEの骨格原子と水素結合を形成し得、該骨格 原子は、Arg-341のカルボニル酸素、Arg-341のアミド−NH−、Ser-339のカルボ ニル酸素およびSer-339のアミド−NH−からなる群から選択される。 「置換」との用語は、ある化合物中の水素原子を置換基で置き換えることを意 味する。本発明では、ICEのArg-341のカルボニル酸素またはICEのSer-339のカル ボニル酸素と水素結合を形成できる水素結合部分の一部を形成するそれらの水素 原子は、置換から排除される。これらの排除された水素原子には、Z基または−C O−基に対してα位に−NH−基を含むものが挙げられ、これには、X基または以下 の図の(a)から(t)まで、(v)から(y)まで、および(I)から(VIID)までにあるいく つかの他の名称としてよりもむしろ、−NH−として描写される。 「直鎖」との用語は、環の一部を形成する共有結合要素の連続的な非分枝糸状 体を意味する。この直鎖、およびそれが一部をなす環は、置換されていてもよい が、これらの置換基は、この直鎖の一部ではない。 「Ki」との用語は、ある化合物が、標的酵素(例えば、ICE)の活性を阻害する 有効性の数値を意味する。Kiの値が低いことは、高い有効性を反映している。こ のKi値は、実験的に決定した速度データを標準酵素速度式に適合させることによ り、誘導される(I.H.Segel、Enzyme Kinetics、Wiley-Interscience(1975年)を 参照せよ)。 「最小化する」との用語は、分子または分子錯体の原子幾何学形状のさらに僅 かな摂動が、分子機械力場により測定したような系の全エネルギーの増加を生ず るように、この原子幾何学形状を体系的に変えることを意味する。最小化および 分子機械力場は、計数化学において、充分理解されている(U.Burkert およびN. L.Allinger、Molecular Mechanics、ACS Monograph 177、American Chemical S ociety、Washington,D.C.、1982年、59〜78ページ)。 「歪みエネルギー」との用語は、本願では、ある化合物の自由立体配座エネル ギーと、ICEに結合した場合その化合物の束縛立体配座エネルギーとの間の相違 を意味するように用いられる。この歪みエネルギーは、以下の段階(step)により 決定され得る。この分子がICEと結合するのに必要な立体配座を有する場合、そ の分子のエネルギーを求める。次いで、このエネルギーを最小化し、かつ再計算 する−これは、自由立体配座エネルギーである。潜在的にインヒビターをICEに 結合させる歪みエネルギーは、この自由立体配座エネルギーと束縛立体配座エネ ルギーとの間の相違である。好ましい実施態様では、本発明のインヒビターの歪 みエネルギーは、約10 kcal/mol未満である。 本願で使用する「患者」との用語は、任意の哺乳動物、特にヒトを意味する。 「薬学的有効量」との用語は、患者におけるIL-1媒介疾患を治療するか、また は改善する際に有効な量を意味する。「予防的有効量」とは、患者におけるIL-1 媒介疾患を予防するか実質的に緩和するのに有効な量を意味する。 「薬学的に適切なキャリアまたはアジュバント」との用語は、本発明の化合物 と共に患者に投与され得る非毒性のキャリアまたはアジュバントであって、この 化合物の薬理学的な活性を損なわないものを意味する。 「薬学的に受容可能な誘導体」の用語は、本発明の化合物または他のいずれか の化合物の薬学的に受容可能な塩、エステル、またはこのようなエステルの塩で あって、レシピエントに投与した際、本発明の化合物またはそれらの抗ICE活性 を示す、代謝物または残留物を直接的または間接的に提供できるものを意味する 。 本発明の化合物の薬学的に受容可能な塩には、例えば、薬学的に受容可能な無 機酸および有機酸、ならびに塩基から誘導したものが挙げられる。適切な酸の例 としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、過塩素酸、フマル酸、マレイン酸、 リン酸、グリコール酸、乳酸、サリチル酸、コハク酸、トルエン-p-スルホン酸 、酒石酸、酢酸、クエン酸、メタンスルホン酸、ギ酸、安息香酸、マロン酸、ナ フタレン-2-スルホン酸およびベンゼンスルホン酸が包含される。他の酸(例えば 、シュウ酸)は、それ自体薬学的に受容可能ではないものの、本発明の化合物お よびそれらの薬学的に受容可能な酸の付加塩を得る際に、中間体として有用な塩 の調製に使用できる。適当な塩基から誘導した塩としては、アルカリ金属(例え ば、ナトリウム)、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウム)、アンモニウム塩 およびN-(C1-4アルキル)4塩が挙げられる。 本発明はまた、本明細書中、開示された化合物のいずれかの塩基性窒素含有基 の「四級化」を想定している。この塩基性窒素は、当業者に公知のいずれかの試 薬で四級化でき、これらの試薬には、例えば、ハロゲン化低級アルキル(例えば 、塩化、臭化およびヨウ化メチル、塩化、臭化およびヨウ化エチル、塩化、臭化 およびヨウ化プロピルおよび塩化、臭化およびヨウ化ブチル);硫酸ジアルキル( 硫酸ジメチル、硫酸ジエチル、硫酸ジブチルおよび硫酸ジアミルを含む);長鎖 ハライド(例えば、塩化、臭化およびヨウ化デシル、塩化、臭化およびヨウ化ラ ウリル、塩化、臭化およびヨウ化ミリスチルおよび塩化、臭化およびヨウ化ステ アリル);およびハロゲン化アラルキル(臭化ベンジルおよび臭化フェネチル)が 挙げられる。水溶性または油溶性、あるいは分散性の生成物は、このような四級 化により得られ得る。 本発明のICEインヒビターは、1個またはそれ以上の「非対称な」炭素原子を 含有し得、それゆえ、ラセミ化合物およびラセミ混合物、単独エナンチオマー、 ジアステレオマー混合物および個々のジアステレオマーとして、生じ得る。これ らの化合物のこのような異性体形態の全ては、明らかに、本発明に含まれる。各 ステレオジェニック(stereogenic)炭素は、RまたはSの立体配座であり得る。本 願で例示している特異的な化合物および骨格は、特定の立体化学的な立体配座で 表わされるものの、いずれかの限定のキラル中心にて反対の立体化学構造である か、またはそれらの混合物かのいずれかを有する化合物および骨格もまた、想定 される。 本発明のICEインヒビターは、環構造を含有し得、この環構造は、必要に応じ て、炭素原子、窒素原子または他の原子にて、種々の置換基で置換されている。 このような環構造は、単一または複数で置換されていてもよい。好ましくは、こ の環構造は、0個と3個の間の置換基を含有する。複数置換される場合、各置換 基は、置換基の組み合わせにより安定な化合物が形成される限り、他のいずれの 置換基とは別々に選択される。 本発明で想定する置換基および変数の組み合わせは、単に、安定な化合物を形 成するものである。ここで使用する「安定な」との用語は、当該技術分野で公知 の方法により、製造でき、かつ哺乳動物に投与し得るに充分な安定性を有する化 合物を意味する。代表的には、このような化合物は、湿気または他の化学的な反 応条件のない場合、40℃またはそれ未満の温度で少なくとも一週間安定である。 発明の詳細な説明 本明細書中に記載される本発明は、より充分に理解され得る様に、以下に詳細 な説明を記載する。 本発明者らは、以下の新規な特徴の組み合わせを有する化合物が、驚くべきこ とに、有効なICEインヒビターであることを発見した: a)第一および第二の水素結合部分、ここで、該部分のそれぞれは、ICEの異な る骨格原子と水素結合を形成し得、該骨格原子は、Arg-341のカルボニル酸素、A rg-341のアミド−NH−基、Ser-339のカルボニル酸素およびSer-339のアミド−NH −基からなる群から選択される; b)第一および第二の適度に疎水性の部分、ここで、該部分は、このインヒビタ ーがICEに結合する場合、その別々の結合ポケットと会合し得、該結合ポケット は、P2結合ポケット、P3結合ポケット、P4結合ポケットおよびP'結合ポケットか らなる群から選択される;ならびに c)1個またはそれ以上の電気陰性原子を含有する電気陰性部分、ここで、該原 子は、この部分の同一の原子または隣接する原子と結合しており、そして該部分 は、ICEのP1結合ポケット内の残基と、1個またはそれ以上の水素結合または塩 架橋を形成し得る。 好ましくは、ICEのP2結合ポケットと会合している適度に疎水性の部分は、以 下のような様式で、会合する: a)このP2結合ポケット内の適度に疎水性の部分の塊の中心から、ICEのArg-341 のカルボニル酸素までの距離は、約7.1Åと約12.5Åとの間である; b)このP2結合ポケット内の適度に疎水性の部分の塊の中心から、ICEのArg-341 のアミド窒素までの距離は、約6.0Åと約12Åとの間である;そして c)このP2結合ポケット内の適度に疎水性の部分の塊の中心から、ICEのSer-339 のカルボニル酸素までの距離は、約3.7Åと約9.5Åとの間である。 好ましくは、ICEのP3結合ポケットと会合している適度に疎水性の部分は、以 下のような様式で、会合する: a)このP3結合ポケット内の適度に疎水性の部分の塊の中心から、ICEのArg-341 のカルボニル酸素までの距離は、約3.9Åと約9.5Åとの間である; b)このP3結合ポケット内の適度に疎水性の部分の塊の中心から、ICEのArg-341 のアミド窒素までの距離は、約5.4Åと約11Åとの間である;そして c)このP3結合ポケット内の適度に疎水性の部分の塊の中心から、ICEのSer-339 のカルボニル酸素までの距離は、約7.0Åと約13Åとの間である。 好ましくは、ICのP4結合ポケットと会合している適度に疎水性の部分は、以下 のような様式で、会合する: a)このP4結合ポケット内の適度に疎水性の部分の塊の中心から、ICEのArg-341 のカルボニル酸素までの距離は、約4.5Åと約7.5Åとの間である; b)このP4結合ポケット内の適度に疎水性の部分の塊の中心から、ICEのArg-341 のアミド窒素までの距離は、約5.5Åと約8.5Åとの間である;そして c)このP4結合ポケット内の適度に疎水性の部分の塊の中心から、ICEのSer-339 のカルボニル酸素までの距離は、約8Åと約11Åとの間である。 好ましくは、ICEのP'結合ポケットと会合している適度に疎水性の部分は、以 下のような様式で、会合する: a)このP'結合ポケット内の適度に疎水性の部分の塊の中心から、ICEのArg-341 のカルボニル酸素までの距離は、約11Åと約16Åとの間である; b)このP'結合ポケット内の適度に疎水性の部分の塊の中心から、ICEのArg-341 のアミド窒素までの距離は、約10Åと約15Åとの間である;そして c)このP'結合ポケット内の適度に疎水性の部分の塊の中心から、ICEのSer-339 のカルボニル酸素までの距離は、約8Åと約12Åとの間である。 さらに好ましくは、本発明の化合物は、上記会合可能な条件の全てを満たす。 当業者は、本発明のインヒビターを設計する多くの手段が存在することを理解 するだろう。これらの同じ手段は、ICEインヒビターとして選別にかける候補化 合物を選択するのに使用できる。この設計または選択は、結合ポケットを満たす 種々の部分の選択と共に始めてもよい。 個々の結合ポケットを満たす部分を選択するには、多くの方法が存在する。こ れらには、この活性部位の物理的モデルまたはコンピューターモデルの視覚検査 、および選択した部分を種々の結合ポケットに手動でドッキングすることが挙げ られる。当該技術分野で周知で利用可能なモデル化ソフトウェアが使用され得る 。これらには、QUANTA[Molecular Simulations、Inc.、Burlington、MA、1992年 ]、SYBYL[Molecular Modeling Software、Tripos Associates、Inc.、St.Loui s、MO、1992年]、AMBER[S.J.Weiner、P.A.Kollman、D.A.Case、U.C.Singh 、C.Ghio、G.Alagona、およびP.Weiner、J .Am.Chem.Soc.、106巻、765〜7 84ページ(1984年)]、またはCHARMM[B.R.Brooks、R.E.Bruccoleri、B.D.Ola fson、D.J.States、S.Swaminathan、およびM.Karplus、J .Comp.Chem.、4 巻、187〜217ページ(1983年)]が挙げられる。このモデル工程は、CHARMMおよび AMBERのような標準分子力学力場(Standard molecular mechanics forcefield)を 用いるエネルギー最小化によって行われる。さらに、本発明の結合部位を選択プ ロセスの補助をするための多くの特殊なコンピュータプログラムがある。これら は、以下を包含する: 一旦、適切な結合部位が選択されると、これらは、単一のインヒビターに組み 立てられ得る。この組立ては、種々の部分を中心骨格に連結する工程により達成 され得る。この組立工程は、例えば、外観検査工程、次いでマニュアルによるモ デル構築工程、次いでQuantaまたはSybylのようなソフトウェアを用いる工程に よりなされ得る。他の多くのプログラムもまた、種々の部分を連結する方法を選 択する助けとして使用され得る。これらは、以下を包含する: 上記のコンピューターによるインヒビター化合物のモデル化に加えて、本発明 のインヒビターは、開いた活性部位を用いるか、または必要に応じて、公知のイ ンヒビターの一部を含めるかいずれかにより、「新たに」構築され得る。このよ うな方法は、当該技術分野で周知である。これらには、例えば、以下が包含され る: 薬剤をモデル化するのに通常用いる多くの方法が使用され得る(総説として、C ohen,N.C.,;Blaney,J.M.;Humblet,C.;Gund,P.;Barry,D.C.,「Molecul ar Modeling Software and Methods for Medicinal Chemistry」、J .Med.Chem . ,33、883-894頁(1990)を参照のこと)。同様に、特定の薬剤の設計プロジェク トに適用できる化学技術文献の多くの例がある。総説として、Navia,M.A.and Murcko,M.A.,「The Use of Structural Information in Drug Design」、Curre nt Opinions in Structural Biology 、2、202-210頁(1992)を参照のこと。これ らの特定の応用のいくつかの例には、以下が挙げられる:Baldwin、J.J.ら、「T hienothiopyran-2-sulfonamides:Novel Topically Active Carbonic Anhydrase Inhibitors for the Treatment of Glaucoma」、J .Med.Chem.、32、2510〜25 13ページ(1989年);Appelt K.ら、「Design of Enzyme Inhibitors Using Itera tive Protein Crystallographic Analysis」、J .Med.Chem.、34、1925〜1934 ページ(1991年);およびEalick、S.E.ら、「Application of Crystallographic and Modeling Methods in the Design of Purine Nucleotide Phosphorylase In hibitors」Proc .Nat.Acad.Sci.,USA、88、11540〜11544頁(1991年)。 本発明の段階の新規な組み合わせを用いて、当業者は、特定の化合物の酵素阻 害活性を決定するのに費やされる時間および費用の嵩む実験を、有利に回避し得 る。この方法はまた、ICEインヒビター、およびIL-1媒介疾患に対する治療剤お よび予防剤の合理的な設計を促進するのに有用である。従って、本発明は、この ようなインヒビターに関する。 上記各評価だけでなく、ICE阻害活性の候補化合物を選別する際に必要な評価 を行うには、種々の従来方法が使用され得る。一般に、これらの方法には、限定 の部分の位置および結合接近、結合したインヒビターが占有する空間、限定の化 合物の結合の変形エネルギーおよび静電的な相互作用エネルギーを決定すること が包含される。上記評価に有用な従来技術の例には、以下が包含される:量子力 学、分子力学、分子動力学、モンテカルロサンプリング、系統的検索および距離 幾何学法(G.R.Marshall、Ann .Ref.Pharmacol.Toxicol.、27、193ページ(198 7年))。これらの方法を行う際に使用する特定のコンピューターソフトウェアが 開発されている。このような使用のために設計されたプログラムの例としては、 以下が挙げられる:Gaussian 92、revision E.2(M.J.Frisch、Gaussian、Inc., Graphics Indigo 2 workstationまたはIBM RISC/6000 workstation model 550を 用いて利用され得る。他のハードウェアシステムおよびソフトウェアパッケージ は公知であり、そして当業者に明かなアプリケーションである。 異なる種類のICEインヒビターは、本発明に従って、このICE活性部位の種々の 結合ポケットと類似の様式で、相互作用され得る。これらの重要な群の空間的配 置は、しばしば、ファーマコフォアーと呼ばれる。このファーマコフォアーの概 念は、文献に充分に記載されている(D.Mayer、C.B.Naylor、I.Motoc、および G.R.Marshall、J .Comp.Aided Molec.Design、1巻、3〜16ページ(1987年); A.HopfingerおよびB.J.Burke、in Concepts and Applications of Molecular Similarity 、M.A.JohnsonおよびG.M.Maggiora著、Wiley(1990年)) 本発明の異なる種類のICEインヒビターはまた、異なる骨格または核構造を使 用し得るが、これらの核の全ては、結合に必要な特異的な相互作用で得られるよ うに、この必要部分をその活性部位に配置させることが可能である。これらの化 合物は、このファーマコフォアーと適合する能力、すなわち、ICEの活性部位の 形状および性質と比較した構造上の同一性によって、定義される。 本発明の1つの実施態様のICEインヒビターは、第一および第二の水素結合部 分、第一および第二の中程度に疎水性の部分、および電気陰性部分を含有し、そ してこの電気陰性部分は、以下の骨格の1個を含有するか、または共有結合して いる: 本発明の別の実施態様(A)のICE阻害剤は.以下の式αのものである: ここで: X1は、CHまたはNであり; gは、0または1であり; 各Jは、独立して、−H、−OHおよび−Fからなる群から選択される、但し、第 一および第二のJがCと結合し、かつ該第一のJが−OHのとき、該第二のJは−Hで あり; mは、0、1または2であり; Tは、−Ar3、−OH、−CF3、−CO-CO2H、−CO2H、または−CO2Hに対するいずれ かの生体等配性置換であり; R1は、次式からなる群から選択され、ここで、任意の環は、必要に応じて、任 意の炭素にてQ1により、任意の窒素にてR5により、または任意の原子にて=O、 −OH、−CO2Hまたはハロゲンによって、単一または複数で置換され得、かつ任意 の飽和環は、必要に応じて、1個または2個の結合において、不飽和であり得: R20は、以下からなる群から選択される: ここで、各環Cは、独立して、ベンゾ、ピリド、チエノ、ピロロ、フラノ、チ アゾロ、イソチアゾロ、オキサゾロ、イソキサゾロ、ピリミド、イミダゾロ、シ クロペンチルおよびシクロヘキシルからなる群から選択され; R3は、 各R4は独立して、以下からなる群から選択される: 各T1は独立して、以下からなる群から選択される: 各R5は独立して、以下からなる群から選択される: R6およびR7は、一緒になって、−O−、−S−または−NH−を含有する飽和で4 員〜8員環の炭素環式環または複素環を形成するか、または R7は、−Hであり、そしてR6は、 −H −Ar1、 −R9、または −(CH2)1,2,3−T1−R9であり; 各R9は、C1-6の直鎖または分枝鎖のアルキル基であり、これは、必要に応じて 、−OH、−Fまたは=Oにより、単一または複数で置換されており、そして必要に 応じて、1個または2個のAr1基で置換されており; 各R10は、独立して、−HまたはC1-6の直鎖または分枝鎖のアルキル基からなる 群から選択され; 各R13は、独立して、−Ar2および−R4からなる群から選択され; 各Ar1は、独立して、6個、10個、12個または14個の炭素原子および1個と3 個との間の環を含有するアリール基;3個と15個との間の炭素原子および1個と 3個の間の環を含有するシクロアルキル基;および5個と15個との間の環原子お よび1個と3個との間の環を含有する複素環式基からなる群から選択され、該シ クロアルキル基は、必要に応じて、ベンゼン環に縮合しており、そして該複素環 は、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、=N−および−NH−から選択される、少な くとも1個のヘテロ原子基を含有し、該複素環は、必要に応じて、1個またはそ れ以上の二重結合を含有し、該複素環式基は、必要に応じて、1個またはそれ以 上の芳香環を含有し、そして該環式基は、必要に応じて、=0、−OH、パーフル オロC1-3アルキルまたは−Q1により、単一または複数で置換されており; 各Ar2は、独立して、以下の基から選択され、ここで、いずれかの環は、必要 に応じて、−Q1により置換され得; Ar3は、フェニル環、5員のヘテロ芳香環、および6員のヘテロ芳香環からな る群(set)から選択される環式基であり、該ヘテロ芳香環は、−O−、−S−、−S O−、−SO2−、=N−および−NH−から選択した1個〜3個のヘテロ原子基を含 有し、該環式基は、必要に応じて、=O、−OH、ハロゲン、パーフルオロC1-3ア ルキルまたは−CO2Hにより、単一または複数で置換されており; 各Q1は、独立して、以下からなる群から選択され; −Ar1 −R9、 −T1−R9、および −(CH2)1,2,3−T1−R9である; 但し、−Ar1が、1個またはそれ以上のさらなる−Ar1基を含有するQ1基で置換 されている場合、該さらなる−Ar1基は、Q1で置換されておらず; 各Xは、独立して、=N−および=CH−からなる群から選択され; 各X2は、独立して、−O−、−CH2−、−NH−、−S−、−SO−および−SO2から なる群から選択され; 各X3は、独立して、−CH2−、−S−、−SO−および−SO2−からなる群から選 択され; 各X4は、独立して、−CH2−および−NH−からなる群から選択され; 各X5は、独立して、 からなる群から選択され; X6は、CHまたはNである、但し、X6が、このR1基で示される(o)内のNであり、 かつX5がCHであり、そしてX2がCH2である場合、このR1基で示される(o)の環は、 Qで置換されるかまたはベンゼン環に縮合されていなければならず; 各Yは、独立して、−O−および−S−からなる群から選択され; 各Zは、独立して、COまたはSO2であり; 各aは、独立して、0または1であり; 各cは、独立して、1または2であり; 各dは、独立して、0、1または2であり;そして 各eは、独立して、0、1、2または3である。 本発明の他の実施態様(B)のICEインヒビターには、式αのものがある: ここで、 X1は、−CHであり; gは、0または1であり; 各Jは、独立して、−H、−OHおよび−Fからなる群から選択され、但し、第一 および第二のJがCと結合し、かつ該第一のJが−OHである場合、該第二のJは、− Hであり; mは、0、1または2であり; Tは、−OH、−CO−CO2H、−CO2H、または−CO2Hに対するいずれかの生体等配 性置換であり; R1は、次式からなる群から選択され、ここで、任意の環は、任意の炭素にてQ1 により、任意の窒素にてR5により、または任意の原子にて=O、−OH、−CO2Hま たはハロゲンによって、単一または複数で必要に応じて置換され得、任意の飽和 環は、必要に応じて、1個または2個の結合において、不飽和であり得;ここで 、R1(e)およびR1(y)は、必要に応じて、ベンゼン環に縮合されており; R20は以下からなる群から選択される: ここで、各環Cは、独立して、ベンゾ、ピリド、チエノ、ピロロ、フラノ、チ アゾロ、イソチアゾロ、オキサゾロ、イソキサゾロ、ピリミド、イミダゾロ、シ クロペンチルおよびシクロヘキシルからなる群から選択され; R3は、 −CN、 −CH=CH−R9、 −CH=N−O−R9、 −(CH2)1-3−T1−R9、 −CJ2−R9、 −CO−R13、または 各R4は、独立して、以下からなる群から選択され: −H、 −Ar1、 −R9、 −T1−R9、および 各T1は独立して以下からなる群から選択される: 各R5は独立して、以下からなる群から選択される: R6およびR7は、一緒になって、−O−、−S−または−NH−を含有する飽和4員 〜8員の炭素環式環または複素環を形成するか、あるいは R7は、−Hであり、そしてR6は、以下: −H、 −Ar1 −R9、 −(CH2)1,2,3−T1−R9、または α−アミノ酸側鎖残基である; 各R9は、C1-6の直鎖または分枝鎖のアルキル基であり、これは、必要に応じて 、−OH、−Fまたは=Oにより、単一または複数で置換されており、そして必要に 応じて、1個または2個のAr1基で置換されており; 各R10は、独立して、−HまたはC1-6の直鎖または分枝鎖のアルキル基からなる 群から選択され; 各R13は、独立して、−Ar2、−R4および からなる群から選択され; 各Ar1は、独立して、6個、10個、12個または14個の炭素原子および1個と3 個との間の環を含有するアリール基;3個と15個との間の炭素原子および1個と 3個との間の環を含有するシクロアルキル基;ならびに5個と15個との間の環原 子、および1個と3個との間の環を含有する複素環式基からなる群から選択され 、該シクロアルキル基は、必要に応じて、ベンゼン環に縮合しており、そして該 複素環は、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、=N−および−NH−から選択される 、少なくとも1個のヘテロ原子基を含有し、該複素環は、必要に応じて、1個ま たはそれ以上の二重結合を含有し、該複素環は、必要に応じて、1個またはそれ 以上の芳香環を含有し、該環式基は、必要に応じて、−NH2、−CO2H、−Cl、−F 、−Br、−I、−NO2、−CN、=O、−OH、パーフルオロC1-3アルキル、 または−Q1により、単一または複数で置換されており; 各Ar2は、独立して、以下の基から選択され、ここで、いずれかの環は、必要 に応じて、−Q1および−Q2により単一または複数で置換され得: 各Q1は、独立して、以下からなる群から選択され; −Ar1 −O−Ar1 −R9、 −T1−R9、および −(CH2)1,2,3−T1−R9; 各Q2は、独立して、−OH、−NH2、−CO2H、−Cl、−F、−Br、−I、−NO2、− CN、−CF3、および からなる群から選択され; 但し、−Ar1が、1個またはそれ以上のさらなる−Ar1基を含有するQ1基で置換 されている場合、該さらなる−Ar1基は、Q1で置換されておらず; 各Xは、独立して、=N−および=CH−からなる群から選択され; 各X2は、独立して、−O−、−CH2−、−NH−、−S−、−SO−および−SO2−か らなる群から選択され; 各X3は、独立して、−CH2−、−S−、−SO−および−SO2−からなる群から選 択され; 各X4は、独立して、−CH2−および−NH−からなる群から選択され; 各X5は、独立して、 からなる群から選択され; X6は、CHまたはNである、但し、X6が、このR1基で示される(o)内のNであり、 そしてX5がCHであり、そしてX2がCH2である場合、このR1基で示される(o)の環は 、Qで置換されるかまたはベンゼン環に縮合されていなければならず; 各Yは、独立して、−O−および−S−からなる群から選択され; 各Zは、独立して、COまたはSO2であり; 各aは、独立して、0または1であり; 各cは、独立して、1または2であり; 各dは、独立して、0、1または2であり; 各eは、独立して、0、1、2または3であり; 但し、 R1が(f)であり、 R6がα−アミノ酸側鎖残基であり、そして R7が−Hの場合、 (aa1)および(aa2)は、Q1で置換されていなければならず; また、但し、 R1が(o)であり、 gが0であり、 Jが−Hであり、 mが1であり、 R6がα−アミノ酸側鎖残基であり、 R7が−Hであり、 X2が−CH2−であり、 X5が、 であり、 X6が、 であり、そして R3が、 または−CO−R13であって、ここで、 R13が、 −CH2−O−CO−Ar1、 −CH2−S−CO−Ar1、 −CH2−O−Ar1、 −CH2−S−Ar1、または −R4であって、ここで、−R4が−Hの場合、 R1(o)基の環は、Q1で置換されているか、またはベンゼン環に縮合されていな ければならず; 但し、 R1が(w)であり、 gが0であり、 Jが−Hであり、 mが1であり、 Tが−CO2Hまたは−CO−NH−OHであり、 X2が0であり、 R5がベンジルオキシカルボニルであり、そして 環Cがベンゾのである場合、 R3は、−CO−R13であり得ず、ここで: R13は、−CH2−O−Ar1であり、そして Ar1は、1-フェニル-3-クロロまたは3-トリフルオロメチルピラゾール-5-イル であるか; または、 R13は、−CH2−O−CO−Ar1であり、そして Ar1は、2,6-ジクロロフェニルである; 実施態様AおよびBに対する好ましい形態のR1基(a)は、以下である: 好ましい形態のR1基(b)は以下である: 好ましい形態のR1基(c)は以下である: 但し、 R1が(c1)であり、 gが0であり、 Jが−Hであり、 mが1であり、 Tが−CO2Hであり、 XがNであり、 R5がベンジルオキシカルボニルであり、そして R6が−Hの場合、 R3は、−CO−R13であり得ず、ここで R13は、−CH2−O−Ar1であり、そして Ar1は、クロロ置換された1-フェニル-3-トリフルオロメチルピラゾール-5-イ ルであるか、 または、 R13は、−CH2−O−CO−Ar1であり、そして Ar1は、2,6-ジクロロフェニルであり、 そして、この骨格環の2位は、パラフルオロフェニルで置換されている; 好ましい形態のR1基(d)は、以下である: 好ましい形態のR1基(e)は以下である: これは必要に応じてベンゾ縮合されている; 但し、 R1が(e4)であり、 gが0であり、 Jが−Hであり、 mが1であり、 Tが−CO2Hであり、 R5がベンジルオキシカルボニルであり、そして cが1の場合、 R3は−CO−R13であり得ず、ここで R13は、−CH2−O−Ar1であり、そして Ar1は、1-フェニル-3-トリフルオロメチルピラゾール-5-イルであって、この フェニルは、必要に応じて、塩素原子で置換されているか、または、 R13は、−CH2−O−CO−Ar1であり、そして Ar1は、2,6-ジクロロフェニルであり、 この骨格環の2位は、パラフルオロフェニルで置換されており; また、但し、 R1が(e7)であり、 gが0であり、 Jが−Hであり、 mが1であり、 Tが−CO2Hまたは−CO−NH−OHであり、 R5がアミノ酸側鎖残基のN原子に対する保護基であり、そして 各cが1の場合、 R3は、−CO−R13であり得ず、ここで、 R13は、以下であり: 好ましい形態のR1基(g)は以下である: 好ましい形態のR1基(h)は以下である: 好ましい形態のR1基(i)は以下である: 好ましい形態のR1基(j)は以下である: 好ましい形態のR1基(k)は以下である: 好ましい形態のR1基(l)は、以下である: 好ましい形態のR1基(m)は、以下である: 好ましい形態のR1基(n)は、以下である: 好ましい形態のR1基(o)は、以下である: 好ましい形態のR1基(o)の実施態様Bは、以下である: ここでX2は、−O−,−S−,−SO2−またはNH−である。 実施態様AおよびBについて、好ましい形態のR1基(p)は、以下である: 好ましい形態のR1基(q)は、以下である: 好ましい形態のR1基(r)は、以下である: 好ましい形態のR1基(s)は、以下である: 好ましい形態のR1基(t)は、以下である: 好ましい形態のR1基(v)は、以下である: 実施態様Bの好ましい形態のR1基(w)は、以下である: ここで、X2は、−O−、−S−、−SO2−または−NH−である。 本発明の実施態様AおよびBの好ましい化合物は、式αを使用するものであり、 ここで、 X1は、CHである; gは、0である; Jは、−Hである; mは、0または1であり、Tは、−Ar3、−CO−CO2H、−CO2H、または−CO2Hに 対するいずれかの生体等配性置換であるか、または mは、1または2であり、Tは、−OH、−CF3または−CO2Hである; さらに好ましくは、mは1であり、Tは−CO2Hである; R1は、 である; R20は、 である; ここで、環Cは、ベンゾである; R3は、 であり、 最も好ましくは、R3は、以下の1)、2)または3)のいずれか1つである:1)−CO− Ar2、2)−CO−R9であって、ここで、R9は、2個のAr1基またはAr1基、C1-2−Ar1 、−Cl、−CH3または−CF3で置換した1個のAr1基で置換したC3-6アルキルであ るか、または3)−(CH2)1.2−T1−R9であり、ここで、T1は、−O−または−S−で あり、そしてR9は、2個のAr1基またはAr1基、C1-2−Ar1、−Cl、−CH3または− CF3で置換した1個のAr1基で置換したC1-2アルキルである; R4は、−Hまたは−R9である; T1は、 である; R1が(a)、(b)、(k)または(m)のとき、R5は、好ましくは、−Ar1またはC1-4−A r1である; R1が(c)、(e)、(f)、(o)または(r)のとき、R5は、好ましくは、−SO2−Ar1、 −SO2−R9または−CO−C1-4−Ar1である; R7は、−Hであり、そしてR6は、C1-4−Ar1である; R10は、−HまたはC1-3の直鎖または分枝鎖のアルキル基である; R13は、−Ar2である; Ar1は、フェニル、ナフチル、ピリジル、ベンゾチアゾリル、チエニル、ベン ゾチエニル、ベンゾキサゾリル、2-インダニルまたはインドリルである; Ar2は、好ましくは、−Ar1または−C1-4−Ar1で置換されている; Ar3は、フェニル、チオフェン、チアゾール、ピリジンまたはオキサゾールで ある;そして Q1は、−R9または−(CH2)1,2−T1−(CH2)1-3−Ar1であり、ここで、T1は、−O −または−S−である。 この一部継続出願に関連して、現在では、式αを使用する本発明の実施態様B の化合物が好ましい。ここで: X1は、−CHである; gは、0である; Jは、−Hである; mは、0または1であり、Tは、−CO−CO2H、または−CO2Hに対するいずれか の生体等配性置換であるか、または mは、1であり、Tは、−CO2Hである; R1は、次式からなる群から選択され、ここで、いずれかの環は、いずれかの炭 素にてQ1により、いずれかの窒素にてR5により、またはいずれかの原子にて=O 、−OH、−CO2Hまたはハロゲンによって、単一または複数で置換されていてもよ く、ここで、(e)は、必要に応じて、ベンゼン環に縮合されている; R20は、 であり、そしてcは、1である; 環Cは、必要に応じて、−C1-3アルキル、−O−C1-3アルキル、−Cl、−Fまた は−CF3で置換したベンゾである; R3は、 であり、 さらに好ましくは、R3は、以下の1)、2)または3)のいずれか1つである:1)−CO −Ar2;2)−CO−R9であって、ここで、R9は、Ar1基で置換したC1-5アルキルであ る;または3)−CH2−T1−R9であり、ここで、T1は、−O−または−S−であり、 そしてR9は、1個のAr1基で置換したC1-2アルキルである; R4は、−Hまたは−R9である; T1は、 である; ここで、R1が(a)または(b)のとき、R5は、好ましくは、−Hであり、そして R1が(c)、(e)、(f)、(o)、(r)、(w)、(x)または(y)のとき、R5は、好ましくは 、以下である: R7は、−Hであり、そしてR6は、以下である: R9は、C1-6の直鎖または分枝鎖のアルキル基であり、これは、必要に応じて、 =Oで置換されており、そして必要に応じて、−Ar1基で置換されている; R10は、−H、またはC1-3の直鎖または分枝鎖のアルキル基である; R13は、以下である: さらに好ましくは、−Ar2は、(hh)であり、(hh)は、必要に応じて、−C1-6ア ルキル、−O−C1-6アルキル、−NH−C1-6アルキル、−N−(C1-6アルキル)2、−S −C1-6アルキル、−Cl、−F、−CF3、または で単一または複数で置換されている; Ar1は、フェニル、ナフチル、ピリジル、ベンゾチアゾリル、チエニル、ベン ゾチエニル、ベンゾキサゾリル、2-インダニル、またはインドリルであり、これ は、−O−C1-3アルキル、−NH−C1-3アルキル、−N−(C1-3アルキル)2、−Cl、 −F、−CF3、−C1-3アルキル、または で置換されている; 好ましくは、Ar2は、以下である: 各Xは、独立して、=N−および=CH−からなる群から選択される; 各X2は、独立して、−O−、−CH2−、−NH−、−S−、−SO−および−SO2−か らなる群から選択される; 各X5は、独立して、 からなる群から選択される; X6は、 である;そして Zは、C=Oである; 但し、 R1が(f)であり、 R6がα−アミノ酸側鎖残基であり、そして R7が−Hのとき、 (aa1)および(aa2)は、Q1で置換されていなければならない; 但し、 R1が(o)であり、 gが0であり、 Jが−Hであり、 mが1であり、 R6がα−アミノ酸側鎖残基であり、 R7が−Hであり、 X2が−CH2−であり、 X5が、 であり、 X6が、 であり、そして R3が、 または−CO−R13であって、ここで、 R13が、 または−R4であって、ここで、−R4が−Hのとき、 R1(o)基の環は、Q1で置換されているか、またはベンゼン環に縮合されていなけ ればならない; 但し、 R1が(w)であり、 gが0であり、 Jが−Hであり、 mが1であり、 Tが−CO2Hであり、 X2がOであり、 R5がベンジルオキシカルボニルであり、そして 環Cがベンゾのとき、 R3は、−CO−R13であり得ず、 R13は、−CH2−O−Ar1であり、 Ar1は、1-フェニル-3-トリフルオロメチルピラゾール-5-イルであり、ここで 、このフェニルは、必要に応じて、塩素原子で置換されている; または、そのとき、R13は、−CH2−O−CO−Ar1であり、ここで、Ar1は、2,6- ジクロロフェニルである。 好ましい形態のR13は、−CH2−O−R9であり、ここで、R9は、必要に応じて、 =Oで置換しかつ、必要に応じて、−Ar1で置換したC1-6の直鎖または分枝鎖のア ルキル基である; 他の好ましい形態のR13は、−CH2−S−R9であり、ここで、R9は、必要に応じ て、Ar1で置換したC1-6の直鎖または分枝鎖のアルキル基である; 他の好ましい形態のR13は、CH2−O−R9であり、ここで、R9は、必要に応じて 、Ar1で置換したC1-6の直鎖または分枝鎖のアルキル基である; 他の形態のR13は、Hである。 さらに好ましい形態のR1基(a)は、以下である: これは、必要に応じて、Q1で置換され、ここで、 R5は、−Hである; R7は、−Hである;そして Zは、C=Oである; さらに好ましい形態のR1基(b)は、以下である: これは、必要に応じて、Q1で置換され、ここで、 R5は、−Hである; R7は、−Hである;そして Zは、C=Oである; さらに好ましい形態のR1基(c)は、以下である: 但し、 R1が(c1)であり、 gが0であり、 Jが−Hであり、 mが1であり、 Tが−CO2Hであり、 XがNであり、 R5がベンジルオキシカルボニルであり、そして R6が−Hのとき、 R3は、−CO−R13であり得ず、 R13は、−CH2−O−Ar1であり、 Ar1は、1-フェニル-3-トリフルオロメチルピラゾール-5-イルであり、ここで 、このフェニルは、必要に応じて、塩素原子で置換されているか、 または、そのとき、 R13は、−CH2−O−CO−Ar1であり、ここで Ar1は、2,6-ジクロロフェニルであり、ここで、この骨格環の2位は、パラフ ルオロフェニルで置換されている; より好ましい形態のR1基(e)は、以下である: ここで、cは、2である;ならびに これは、必要に応じて、ベンゼン環に縮合されており、 ここで、cは、1または2である; 但し、 R1が(e4)であり、 gが0であり、 Jが−Hであり、 mが1であり、 Tが−CO2Hであり、 R5がベンジルオキシカルボニルであり、そして cが1のとき、 R3は−CO−R13であり得ず、そのとき、 R13は、−CH2−O−Ar1であり、 Ar1は、1-フェニル-3-トリフルオロメチルピラゾール-5-イルであって、ここ で、このフェニルは、必要に応じて、塩素原子で置換されているか、または、そ のとき、 R13は、−CH2−O−CO−Ar1であり、ここで Ar1は、2,6-ジクロロフェニルであり、 ここで、この骨格環の2位は、パラフルオロフェニルで置換されている; また、但し、 R1が(e7)であり、 gが0であり、 Jが−Hであり、 mが1であり、 Tが−CO2H、−CO−NH−OH、または−CO2Hに対する生体等配性置換であり、 R5がα−アミノ酸側鎖残基のN原子に対する保護基であり、そして 各cが1のとき、 R3は、−CO−R13であり得ず、このとき、R13は、以下である: さらに好ましい形態のR1基(f)は、 である; さらに好ましい形態のR1基(g)は、以下である: ここで、 R20は、必要に応じて、Q1で単一または複数で置換した(aa1)である;そして Zは、C=Oである; さらに好ましい形態のR1基(h)は、以下である: ここで、 R20は、必要に応じて、Q1で単一または複数で置換した(aa1)である;そして Zは、C=Oである; さらに好ましい形態のR1基(o)は、以下である ここで、dは、1または2である;および さらに好ましい形態のR1基(r)は、以下である: これは、必要に応じて、Q1で置換されている; さらに好ましい形態のR1基(w)は、以下である: ここで、X2は、以下である: X2が−N−のとき、これは、必要に応じて、X2にて、R5またはQで置換されてい る;そして 環Cは、−C1-3アルキル、−O−C1-3アルキル、−Cl、−Fまたは−CF3で置換し たベンゾである。 R1が以下のとき: 本発明の好ましい化合物には、以下が挙げられるが、これらに限定されない: 本発明の実施態様Bの好ましい化合物は、式αを使用し、ここで、R1は、以下 である: 本実施態様の好ましい化合物には、以下が挙げられるが、これらに限定されな い: R1が、以下のとき: 本発明の好ましい化合物には、以下が挙げられるが、これらに限定されない: 本発明の実施態様Bの好ましい化合物は、式αを使用し、ここで、R1は、以下 である: cは、2である; mは、1である; Tは、−CO2Hである;そして R3は、−CO−R13である。 本実施態様の好ましい化合物には、以下が挙げられるが、これらに限定されな い: R1が、以下のとき: 本発明の好ましい化合物には、以下が挙げられるが、これらに限定されない: R1が、以下のとき: 本発明の好ましい化合物には、以下が挙げられるが、これらに限定されない: R1が、以下のとき: 本発明の好ましい化合物には、以下が挙げられるが、これらに限定されない: 本発明の実施態様Bの好ましい化合物は、式αを使用し、ここで、R1は、以下 である: X2は、−NH−である; mは、1である; Tは、−CO2Hである;そして R3は、−CO−R13である。 本実施態様の好ましい化合物には、以下が挙げられるが、これらに限定されな い: R1が、以下のとき: これは、必要に応じて、Q1で置換されている; 本発明の実施態様Bの好ましい化合物には、以下が挙げられるが、これらに限定 されない: R1が、以下のとき: 本発明の好ましい化合物には、以下が挙げられるが、これらに限定されない: 本発明の他の実施態様(C)のICEインヒビターは、式σにより表わされる: ここで、この環は、必要に応じて、1個またはそれ以上のR基、好ましくは、 0個、1個または2個のR基で置換されている;ここで、 R1は、R5−(A)p−である; R5は、以下からなる群から選択される: 各Aは、独立して、いずれかのα−アミノ酸からなる群から選択される; pは、0、1、2、3または4である; Yは、以下である: Rは、以下である: 各R9は、C1-6の直鎖または分枝鎖のアルキル基であり、これは、必要に応じて 、−OH、−Fまたは=Oにより、単一または複数で置換され、そして必要に応じて 、1個または2個のAr1基で置換されている; 各R10は、独立して、−HまたはC1-6の直鎖または分枝鎖のアルキル基からなる 群から選択される; 各T1は、独立して、以下からなる群から選択される: 各Ar1は、独立して、6個、10個、12個または14個の炭素原子および1個と3 個の間の環を含有するアリール基、3個と15個の間の炭素原子および1個と3個 の間の環を含有するシクロアルキル基、および5個と15個の間の環原子および1 個と3個の間の環を含有する複素環基からなる群から選択される環状基であり、 該シクロアルキル基は、必要に応じて、ベンゼン環に縮合しており、そして該複 素環基は、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、=N−および−NH−から選択した、 少なくとも1個のヘテロ原子基を含有し、該複素環基は、必要に応じて、1個ま たはそれ以上の二重結合を含有し、該複素環基は、必要に応じて、1個またはそ れ以上の芳香環を含有し、該環状基は、必要に応じて、−NH2、−CO2H、−Cl、 −F、−Br、−I、−NO2、−CN、=O、−OH、パーフルオロC1-3アルキル、 または−Q1により、単一または複数で置換されている; 各Q1は、独立して、以下からなる群から選択される; 各Q2は、独立して、−OH、−NH2、−CO2H、−Cl、−F、−Br、−I、−NO2、− CN、−CF3、および からなる群から選択される; 但し、−Ar1が、1個またはそれ以上の別の−Ar1基を含有するQ1基で置換され ているとき、該別の−Ar1基は、Q1で置換されていない。 本発明の実施態様Cの好ましい化合物には、以下が包含されるが、これらに限 定されない: 本発明の実施態様Cの好ましい化合物には、また、各Aが、独立して、以下のα −アミノ酸からなる群から選択されるものがある:アラニン、ヒスチジン、リジ ン、フェニルアラニン、プロリン、チロシン、バリン、ロイシン、イソロイシン 、グルタミン、メチオニン、ホモプロリン、3-(2-チエニル)アラニンおよび3-(3 -チエニル)アラニン。 本発明の他の実施態様(D)のICEインヒビターは、次式πにより表わされる: ここで、 R1は、R5−(A)p−である; 各T1は、独立して、以下からなる群から選択される: R5は、以下からなる群から選択される: 各Aは、独立して、いずれかのα−アミノ酸からなる群から選択される; pは、0、1、2、3または4である; 各R9は、C1-6の直鎖または分枝鎖のアルキル基であり、これは、必要に応じて 、−OH、−Fまたは=Oにより、単一または複数で置換され、そして必要に応じて 、Ar1基で置換されている; 各R10は、独立して、−HまたはC1-6の直鎖または分枝鎖のアルキル基からなる 群から選択される; Ar1は、独立して、6個、10個、12個または14個の炭素原子および1個と3個 の間の環を含有するアリール基、3個と15個の間の炭素原子および1個と3個の 間の環を含有するシクロアルキル基、および5個と15個の間の環原子および1個 と3個の間の環を含有する複素環基からなる群から選択される環状基であり、該 シクロアルキル基は、必要に応じて、ベンゼン環に縮合しており、そして該複素 環基は、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、=N−および−NH−から選択した、 少なくとも1個のヘテロ原子基を含有し、該複素環基は、必要に応じて、1個ま たはそれ以上の二重結合を含有し、該複素環は、必要に応じて、1個またはそれ 以上の芳香環を含有し、該環状基は、必要に応じて、−NH2、−CO2H、−Cl、−F 、−Br、−I、−NO2、−CH、=O、−OH、パーフルオロC1-3アルキル、または −R9、または−T1−R9により、単一または複数で置換されている; 本発明の実施態様Dの好ましい化合物には、R9がC1-4の直鎖または分枝鎖のア ルキルであるものがあり、このアルキルはAr1で置換され、Ar1はフェニルである 。 本発明の実施態様Dの好ましい化合物には、以下が挙げられるが、これらに限 定されない: 本発明の実施態様Dの好ましい化合物には、また、Aが、独立して、以下のα− アミノ酸からなる群から選択されるものがある:アラニン、ヒスチジン、リジン 、フェニルアラニン、プロリン、チロシン、バリン、ロイシン、イソロイシン、 グルタミン、メチオニン、ホモプロリン、3-(2-チエニル)アラニンおよび3-(3- チエニル)アラニン。 本発明の他の実施態様(E)のICEインヒビターは、次式νにより表わされる: ここで、 mは、0、1または2である; Tは、−CO2H、または−CO2Hに対するいずれかの生体等配性置換である; R3は、以下である: R5は、以下からなる群から選択される: 各Aは、独立して、いずれかのα−アミノ酸からなる群から選択される; pは、2または3である; 各R9は、C1-6の直鎖または分枝鎖のアルキル基であり、これは、必要に応じて 、−OH、−Fまたは=Oにより、単一または複数で置換されており、そして必要に 応じて、1個のAr1基で置換されている; 各T1は、独立して、以下からなる群から選択される: 各R10は、独立して、−Hまたは−C1-6の直鎖または分枝鎖のアルキル基からな る群から選択される; 各R13は、独立して、H、R9、Ar2およびCH2T1R9からなる群から選択される; 各Ar1は、独立して、6個、10個、12個または14個の炭素原子および1個と3 個の間の環を含有するアリール基、3個と15個の間の炭素原子および1個と3個 の間の環を含有するシクロアルキル基、および5個と15個の間の環原子および1 個と3個の間の環を含有する複素環基からなる群から選択される環状環であり、 該シクロアルキル基は、必要に応じて、ベンゼン環に縮合しており、そして該複 素環は、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、=N−および−NH−から選択した、少 なくとも1個のヘテロ原子基を含有し、該複素環基は、必要に応じて、1個また はそれ以上の二重結合を含有し、該複素環基は、必要に応じて、1個またはそれ 以上の芳香環を含有し、該環状基は、必要に応じて、−NH2、−CO2H、−Cl、−F 、−Br、−I、−NO2、−CN、=O、−OH、パーフルオロC1-3アルキル、または または−Q1により、単一または複数で置換されている; 各Ar2は、独立して、以下の基から選択され、ここで、いずれかの環は、必要 に応じて、−Q1および−Q2により単一または複数で置換されていてもよい; 各Q1は、独立して、以下からなる群から選択される; 各Q2は、独立して、−OH、−NH2、−CO2H、−Cl、−F、−Br、−I、−NO2、− CN、−CF3、および からなる群から選択される; 但し、−Ar1が、1個またはそれ以上の別の−Ar1基を含有するQ1基で置換され ているとき、該別の−Ar1基は、Q1で置換されていない; 本発明の実施態様Eの好ましい化合物には、以下が挙げられるが、これらに限 定されない: 本発明の実施態様Eの好ましい化合物には、また、Aが、独立して、以下のα− アミノ酸からなる群から選択されるものがある:アラニン、ヒスチジン、リジン 、フェニルアラニン、プロリン、チロシン、バリン、ロイシン、イソロイシン、 グルタミン、メチオニン、ホモプロリン、3-(2-チエニル)アラニンおよび3-(3- チエニル)アラニン。 本発明の他の実施態様(F)のICEインヒビターは、次式δにより表わされる: ここで、 R1は、R5−(A)p−である; R5は、以下からなる群から選択される: 各Aは、独立して、いずれかのα−アミノ酸からなる群から選択される; pは、0、1、2、3または4である; 各R9は、C1-6の直鎖または分枝鎖のアルキル基であり、これは、必要に応じて 、−OH、−Fまたは=Oにより、単一または複数で置換されており、そして必要に 応じて、1個のAr1基で置換されている; 各R10は、独立して、−Hまたは−C1-6の直鎖または分枝鎖のアルキル基からな る群から選択される; 各T1は、独立して、以下からなる群から選択される: 各Ar1は、独立して、6個、10個、12個または14個の炭素原子および1個と3 個の間の環を含有するアリール基、3個と15個の間の炭素原子および1個と3個 の間の環を含有するシクロアルキル基、および5個と15個の間の環原子および1 個と3個の間の環を含有する複素環基からなる群から選択される環状基であり、 該シクロアルキル基は、必要に応じて、ベンゼン環に縮合しており、そして該複 素環基は、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、=N−および−NH−から選択した、 少なくとも1個のヘテロ原子基を含有し、該複素環基は、必要に応じて、1個ま たはそれ以上の二重結合を含有し、該複素環基は、必要に応じて、1個またはそ れ以上の芳香環を含有し、該環状基は、必要に応じて、−NH2、−CO2H、−Cl、 −F、−Br、−I、−NO2、−CN、=O、−OH、パーフルオロC1-3アルキル、 または−Q1により、単一または複数で置換されている; 各Ar2は、独立して、以下の基から選択され、ここで、いずれかの環は、必要 に応じて、−Q1および−Q2により単一または複数で置換されていてもよい; 各Q1は、独立して、以下からなる群から選択される; 各Q2は、独立して、−OH、−NH2、−CO2H、−Cl、−F、−Br、−I、−NO2、− CN、−CF3、および からなる群から選択される; 但し、−Ar1が、1個またはそれ以上の別の−Ar1基を含有するQ1基で置換され ているとき、該別の−Ar1基は、Q1で置換されていない; 各Xは、独立して、=N−および=CH−からなる群から選択される; 各Yは、独立して、−O−、−S−および−NHからなる群から選択される; 本発明の実施態様Fの好ましい化合物には、以下が挙げられるが、これらに限 定されない: 本発明の実施態様Fの好ましい化合物には、また、Aが、独立して、以下のα− アミノ酸からなる群から選択されるものがある:アラニン、ヒスチジン、リジン 、フェニルアラニン、プロリン、チロシン、バリン、ロイシン、イソロイシン、 グ ルタミン、メチオニン、ホモプロリン、3-(2-チエニル)アラニンおよび3-(3-チ エニル)アラニン。 約700ダルトン未満かまたはそれに等しい分子量、さらに好ましくは、約400ダ ルトンと600ダルトンとの間の分子量を有する本発明の化合物が、好ましい。こ れらの好ましい化合物は、経口投与すると、患者の血流により、容易に吸収され 得る。この経口投与を利用できることにより、このような化合物は、IL-1が媒 介する疾患に対する経口的な投与による治療および予防処方に優れた試薬となる 。 本発明のICEインヒビターは、通常の技術を用いて、合成できる。有利なこと には、これらの化合物は、容易に入手できる出発物質から、うまく合成される。 本発明の化合物は、周知の最も容易に合成されるICEインヒビターに入る。以 前に記載されたICEインヒビターは、しばしば、4個またはそれ以上のキラル中 心および多数のペプチド結合を含有する。本発明の化合物が比較的に容易に合成 できることは、これらの化合物を大規模に生産する際に、極めて有利となる。 本発明の化合物は、溶媒の選択、pH、および当業者に公知の他のものを含めた 条件に依存して、種々の平衡形態で存在し得ることを理解するべきである。この ような形態のこれらの化合物の全ては、明らかに、本発明に包含される。特に、 本発明の多くの化合物(特に、R3にアルデヒド基またはケトン基を含有し、Tに、 カルボン酸基を含有するもの)は、以下に描写するように、ヘミケタール(または ヘミアセタール)形態または水和形態をとり得る: 溶媒の選択および当業者に公知の他の条件に依存して、本発明の化合物はまた 、アシルオキシケタール形態、アシルオキシアセタール形態、ケタール形態また はアセタール形態をとり得る: さらに、本発明の化合物の平衡形態は、互変異性体形態を包含し得ることを理 解すべきである。このような形態のこれらの化合物の全ては、明らかに、本発明 に包含される。 本発明の化合物は、選択的な生物学的特性を高めるために、適切な機能化によ り、変性できることを理解すべきである。このような変性は、当該技術分野で公 知であり、これには、所定の生体系(例えば、血液、リンパ系、中枢神経系)への 生体浸透性を高めるもの、経口適用性を高めるもの、注射による投与をするため に溶解性を高めるもの、代謝を変えるもの、および排出速度を変えるものが挙げ られる。さらに、この化合物は、プロドラッグに対する代謝または他の生化学過 程の作用の結果として、所望化合物が患者の体内で形成されるように、プロドラ ッグ形態に変えることができる。プロドラッグ形態のいくつかの例には、ケトン 基またはアルデヒド基を含有する化合物のケタール形態、アセタール形態、オキ シム形態およびヒドラゾン形態が包含され、この場合、特に、それらの形態は、 本発明の化合物のR3基で生じる。 本発明の化合物は、ICEに対する優れた配位子である。従って、これらの化合 物は、IL-1が媒介する疾患で起こる事象(例えば、前駆体IL-1βの成熟IL-1β への転化)を標的して阻害でき、それにより、炎症性疾患、自己免疫疾患および 神経性変性疾患におけるそのタンパクの最終的な活性を標的し阻害できる。例え ば、本発明の化合物は、ICEを阻害することにより前駆体IL-1βの成熟IL-1β への転化を阻害する。ICEは、成熟IL-1の生成に必須なために、この酵素の阻害 は、成熟IL-1の生成を阻害することにより、IL-1が媒介する生理学的な作用お よび症状(例えば、炎症)の開始を効果的に妨害する。それゆえ、IL-1β前駆体 の活性を阻害することにより、本発明の化合物は、IL-1インヒビターとして、 効果的に作用する。 本発明の化合物は、通常の様式にて、IL-1により媒介される疾患の治療に使 用できる。このような治療方法、それらの用量レベルおよび必要条件は、利用可 能な方法および技術から、当業者により選択され得る。例えば、本発明の化合物 は、薬学的に受容可能な様式およびその疾患の程度を弱めるのに効果的な量で、 IL-1媒介疾患を罹っている患者に対し投与するための薬学的に受容可能なアジ ュバントと組み合わせてもよい。 他方、本発明の化合物は、長時間にわたって、IL-1が媒介する疾患に対し個 体を治療するか保護する組成物および方法にて、使用できる。これらの化合物は 、これらの組成物にて、薬学的組成物におけるICEインヒビターの通常の利用に 一致する様式で、単独で、または本発明の他の化合物と組み合わせて使用できる 。例えば、本発明の化合物は、通常ワクチンで使用され、IL-1が媒介する疾患 に対し長期間にわたって個体を保護する予防的有効量で投与される、薬学的に受 容可能なアジュバントと組み合わせてもよい。 本発明の化合物はまた、種々のIL-1が媒介する疾患に対する治療または予防 の効果を高めるために、他のICEインヒビターと同時投与してもよい。 さらに、本発明の化合物は、通常の抗炎症剤か、またはマトリックスメタロプ ロテアーゼインヒビター、リポキシゲナーゼインヒビター、およびIL-1β以外 のサイトカインの拮抗薬のいずれかと共に使用できる。 本発明の化合物はまた、IL-1が媒介する疾患症候(例えば、炎症)を予防す るかまたは格闘するために、免疫調節剤(例えば、ブロピリミン、抗ヒトαイン ターフェロン抗体、IL-2、GM−CSF、メチオニンエンケファリン、インターフェ ロンα、ジエチルジチオカーバメート、腫瘍壊死因子、ナルトレキソンおよびrE PO)と組み合わせて、またはプロスタグランジンと組み合わせて、投与できる。 本発明の化合物を、他の試薬との組み合わせ治療において投与するとき、それ らは、患者に連続的にまたは同時に投与できる。他方、本発明に従った薬学的組 成物または予防組成物は、本発明のICEインヒビターおよび他の治療薬または予 防薬の組合せから構成されていてもよい。 本発明の薬学的組成物は、いずれかの薬学的に受容可能なキャリア、アジュバ ントまたはビヒクルと共に、本発明のいずれかの化合物およびそれらの薬学的に 受容可能な塩を含有する。本発明の薬学的組成物で使用できる薬学的に受容可能 なキャリア、アジュバントおよびビヒクルには、イオン交換体、アルミナ、ステ アリン酸アルミニウム、レシチン、血清タンパク(例えば、ヒト血清アルブミン) 、緩衝液基質(例えば、リン酸塩)、グリジン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム 、飽和植物性脂肪酸の部分グリセリド混合物、水、塩または電解質(例えば、硫 酸プロタミン)、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウ ム、亜鉛塩、コロイド状シリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン 、セルロースベースの基質、ポリエチレングリコール、ナトリウムカルボキシメ チルセルロース、ポリアクリル酸エステル、ワックス、ポリエチレン−ポリオキ シプロピレンブロック共重合体、ポリエチレングリコールおよび羊毛脂が挙げら れるが、これらに限定されない。 本発明の薬学的組成物は、経口的、非経口的に、吸入噴霧により、局所的に、 直腸から、鼻から、頬から、膣から、または移植したレザバーを介して、投与で きる。経口投与が好ましい。本発明の薬学的組成物は、任意の従来の非毒性で薬 学的に受容可能なキャリア、アジュバントまたはビヒクルを含有し得る。本明細 書で使用する非経口的との用語は、皮下、皮内、静脈内、筋肉内、関節内、滑液 内、胸骨内、鞘内、病巣内および頭蓋内の注射技術または注入技術を含む。 この薬学的組成物は、例えば、無菌の注射可能な水性懸濁液または油性懸濁液 として、無菌の注射可能な製剤の形態であり得る。この懸濁液は、適当な分散剤 または湿潤剤(例えば、Tween 80)および懸濁剤を用いて、当該技術分野で公知の 技術に従って、処方できる。この無菌の注射可能な製剤はまた、例えば、1,3-ブ タンジオール中の溶液として、非毒性の非経口的に受容可能な希釈剤または溶媒 中の無菌の注射可能な溶液または懸濁液であり得る。使用できる受容可能なビヒ クルおよび溶媒には、マンニトール、水、リンガー溶液および等張性塩化ナトリ ウム溶液がある。さらに、従来、溶媒または懸濁媒体として、無菌の不揮発性油 が使用されている。この目的には、いずれかのブランドの不揮発性油が使用でき 、これには、合成のモノグリセリドまたはジグリセリドが含まれる。脂肪酸(例 え ば、オレイン酸)およびそのグリセリド誘導体は、天然の薬学的に受容可能なオ イル(例えば、オリーブ油またはひまし油、特に、それらのポリオキシエチル化 した型)と同様に、注射可能物の調製に有用である。これらのオイル溶液または 懸濁液はまた、長鎖アルコール希釈剤または分散剤(例えば、Ph. Helvまたは類 似のアルコール)を含有し得る。 本発明の薬学的組成物は、いずれかの経口的に受容可能な投薬形態(これには 、カプセル、錠剤、および水性懸濁液および水性溶液が含まれるが、それらに限 定されない)で、経口的に投与できる。経口用途に対する錠剤の場合には、通常 使用されるキャリアには、ラクトースおよびコーンスターチが挙げられる。潤滑 剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム)もまた、典型的には、添加される。カプ セル形態の経口投与に有用な希釈剤には、ラクトースおよび乾燥コーンスターチ が挙げられる。水性懸濁液を経口投与するとき、その活性成分は、乳化剤および 懸濁剤と組み合わされる。望ましいなら、ある種の甘味料および/または着香剤 および/または着色剤を添加してもよい。 本発明の薬学的組成物はまた、直腸投与のための座剤の形態で、投与できる。 これらの組成物は、本発明の化合物と、適切な非刺激性の賦形剤(これは、室温 で固体であるが、直腸温度では液体であり、従って、直腸で融けて活性成分を放 出する)とを混合することにより、調製できる。このような物質には、ココアバ ター、密ろうおよびポリエチレングリコールが挙げられるが、これらに限定され ない。 所望の治療が、局所的な適用により容易にアクセスできる領域または器官を包 含するとき、本発明の薬学的組成物の局所投与は、特に有用である。皮膚に局所 的に適用するためには、この薬学的組成物は、キャリアに懸濁するかまたは溶解 した活性成分を含む適切な軟膏で、処方すべきである。本発明の化合物の局所投 与用のキャリアには、鉱油、液化石油、ホワイト石油(white petroleum)、プロ ピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン化合物、乳化ワッ クスおよび水が挙げられるが、これらに限定されない。他方、この薬学的組成物 は、キャリアに懸濁するかまたは溶解した活性化合物を含む適切なローションま たはクリームで処方できる。適切なキャリアには、鉱油、ソルビタンモノステア レート、ポリソルベート 60、セチルエステルワックス、セテアリール(cetearyl )アルコール、2-オクチルドデカノール、ベンジルアルコールおよび水が挙げら れるが、これらに限定されない。本発明の薬学的組成物はまた、直腸座剤製剤に より、または適切な浣腸製剤にて、下部腸管に局所的に適用できる。局所的な経 皮パッチもまた、本発明に含まれる。 本発明の薬学的組成物は、鼻エアロゾルまたは鼻吸入により、投与できる。こ のような組成物は、薬学的処方の当該技術分野で公知の技術に従って、調製され 、生理食塩液中の溶液として、ベンジルアルコールまたは他の適切な防腐剤、生 物学的利用能を高めるための吸収促進剤、フルオロカーボン、および/または当 該技術分野で公知の他の可溶化剤または分散剤を使用して、調製できる。 本発明の化合物により治療または予防できるIL-1媒介疾患には、炎症性疾患 、自己免疫疾患および神経性変性疾患が挙げられるが、これらに限定されない。 治療または予防できる炎症性疾患には、例えば、敗血症性ショック、敗血症、 および成人呼吸困難症候群が挙げられるが、これらに限定されない。標的の自己 免疫疾患には、例えば、リウマチ様関節炎、全身性エリテマトーデス、強皮症、 慢性甲状腺炎、グレーブス病、自己免疫胃炎、インシュリン依存性糖尿病メリタ ス、自己免疫溶血性貧血、自己免疫好中球減少症、血小板減少症、慢性活動性肝 炎、重症筋無力症および多発性硬化症が挙げられる。また、標的の神経性変性疾 患には、例えば、筋萎縮性側索硬化症、アルツハイマー病、パーキンソン病、お よび一次側索硬化症が挙げられる。本発明のICEインヒビターはまた、創傷の治 癒を促進するために使用できる。また、本発明のICEインヒビターは、感染症を 治療するのに使用できる。 本発明は、IL-1が媒介する疾患を予防し治療するために、本明細書で開示の 化合物を使用することに焦点をあてているものの、本発明の化合物はまた、他の システインプロテアーゼのインヒビターとして、使用できる。 本発明の化合物はまた、ICEまたは他のシステインプロテアーゼに効果的に結 合する市販試薬として、有用である。市販試薬としては、本発明の化合物および それらの誘導体は、標的ペプチドのタンパク質分解を阻止するために使用できる か、または誘導体化されて、アフィニティークロマトグラフィー用の拘束基質と して、安定な樹脂に結合できる。市販のシスチンプロテアーゼインヒビターを特 徴づけるこれらの用途および他の用途は、当業者に明らかである。 本発明をさらに充分に理解するために、以下の実施例を示す。これらの実施例 は、例示の目的だけのものであり、いずれの様式でも、本発明の範囲を限定する ものとして解釈すべきではない。 実施例1 以下の実施例は、本発明を具体化する薬剤設計の工程を説明する。 工程1) ICEの2個の水素結合部分(ここでは、Arg-341のバックボーンC=Oお よびN−Hである)を選択する。 工程2) 骨格(ここでは、ピリドン誘導体である)を選択し、この骨格の水素 結合部分が、工程1で選択した水素結合部分と適切な水素結合を形成できること を確認する。この確認は、ICEの活性部位の環境における骨格断片を最小にする 分子力学技術を用いることにより、行う。 工程3) 次の標的としての疎水性ポケット(ここでは、S2である)および疎水 性部分(ここでは、ベンゼンである)を選択する。実質的な疎水性の重なりが確実 に得られるように、このS2ポケット内のベンゼン基を最小にする。 工程4) 次の標的としての他の疎水性ポケット(ここでは、S4である)および 疎水性部分(ここでは、ベンゼンである)を選択する。実質的な疎水性の重なりが 確実に得られるように、このS4ポケット内のベンゼン基を最小にする。 工程5) このS1極性ポケットを、電気陰性部分(ここでは、アスパラギン酸に より提供されるカルボキシレート側鎖であり、そのC−末端は、アルデヒドに還 元されている)で満たす。このカルボキシレート側鎖が、このS1極性ポケットと の好ましい静電的な相互作用を確実に保持するように最小化する。 工程6) 好ましくは、化学的に合理的な構造に一致する最小数の結合を用い て、この骨格を、工程3、4および5に由来の部分と結合する。ICEの活性部位 にて、全複合分子を最小化する。 工程7) ICEに結合するのに必要な立体配座を有するときの、この分子のエネ ルギーを評価する。次いで、このエネルギーを最小化し、再び評価する−これは 、自由立体配座エネルギーである。可能なインヒビターのICEへの結合のための 歪みエルネギーは、この自由立体配座エネルギーと束縛立体配座エネルギーとの 差である。この歪みエネルギーは、約10 kcal/mol未満であるべきである。この 場 合、歪みエネルギー10.1 kcal/molに対して、この束縛立体配座エネルギーは、 −1.6 kcal/molであり、この自由立体配座エネルギーは、−11.7 kcal/molであ る。 工程8) 上記の工程を用いて設計したインヒビターを製造し、150 nMのKiを 有することを示した。 実施例2 本発明のいくつかの化合物について、以下の3つの方法を用いて、阻害定数(Ki )およびIC50を求めた。 1. UV 可視基質を用いた酵素アッセイ このアッセイは、スクシニル-Tyr-Val-Ala-Asp-pニトロアニリド基質を用いて 行う。類似基質の合成は、L.A.Reiter(Int.J.Peptide Protein Res.43、87 〜96(1994年))に記載されている。このアッセイ混合物は、以下を含有する: 65μlの緩衝液(10 mMトリス、1 mM DTT、0.1% CHAPS @pH 8.1) 10μlのICE(1mOD/分の速度を得るための50 nMの最終濃度) 5μlのDMSO/インヒビター混合物 20 μlの400μM基質(80 μMの最終濃度) 100μlの全反応容量 この可視ICEアッセイは、96ウェルのマイクロタイタープレートて行う。ここ で挙げた順序で、このウェルに、緩衝液、ICEおよびDMSO(もし、インヒビターが 存在しているなら)を添加する。これらの成分を、全ての成分を全てのウェルに 添加した時点から始めて、室温で15分間インキュベートしたままにする。このマ イクロタイタープレートの読みを、37℃でインキュベートするようにセットする 。15分間のインキュベーション後、これらのウェルに基質を直接添加し、この反 応を、37℃で20分間での405〜603 nmの発色団(pNA)の放出に従ってモニターする 。データの線形適合操作を行い、その速度を、mOD/分で計算する。インヒビター の関与する実験中には、DMSOだけが存在しており、他の実験では、100μlの容量 を補うために、緩衝液を用いる。 2. 蛍光性基質を用いた酵素アッセイ このアッセイは、特に、Thornberryら(Nature 356:768〜774(1992年))に従っ て行ない、この文献に述べてある基質17を用いる。この基質は、以下である:Ac etyl-Tyr-Val-Ala-Asp-アミノ-4-メチルクマリン(AMC)。以下の成分を混合する : 65μlの緩衝液(10 mMトリス、1 mM DTT、0.1% CHAPS @pH 8.1) 10μlのICE(2〜10 nMの最終濃度) 5μlのDMSO/インヒビター溶液 20 μlの150μM基質(30 μMの最終濃度) 100μlの全反応容量 このアッセイは、96ウェルのマイクロタイタープレートで行う。このウェルに 、緩衝液およびICEを添加する。これらの成分を、温度制御したウェルプレート にて、37℃で15分間インキュベートしたままにする。15分間のインキュベーショ ン後、これらのウェルに基質を直接添加することにより、反応を開始し、この反 応を、380 nmに対する励起波長および460 nmの発光波長を用いたAMC蛍光体の放 出に従って、@37℃で30分間モニターする。各ウェルに対するデータの線形適合 操作を行い、その速度を、秒あたりの蛍光単位で計算する。 酵素阻害定数(Ki)または阻害様式(競合的、不競合的または非競合的)の決定に ついては、種々のインヒビター濃度で酵素アッセイにて決定した速度データは、 コンピューターで、標準酵素速度式(I.H.Segel、Enzyme Kinetics、Wiley-Inte rscienece、1975年を参照)に適合させる。 3. 細胞アッセイ ヒト末梢血単核細胞(PBMC)または強化粘着性単核細胞の混合集団を用いた、I L-1βアッセイ ICEによるプレIL-1βのプロセッシングは、種々の細胞源を用いて、細胞培養 物で測定できる。健康な供与者から得たヒトPBMCは、多くの種類の生理学的刺激 に対して、インターロイキンおよびサイトカインのスペクトルを生じるリンパ球 の亜型細胞および単核細胞の混合集団を与える。PBMCに由来の粘着性の単核細胞 は、活性化細胞によるサイトカイン生成の選択研究に対して、正常な単核細胞の 強化源を与える。 実験手順: DMSOまたはエタノール中の試験化合物の一連の初期希釈液を調製し、それぞれ 、RPMI-10%FBS培地(これは、2 mMのL-グルタミン、10 mMのHEPES、50Uの50μg /mlペン/ストレップ(strep)を含有する)に引き続き希釈して、0.4%DMSOおよび0 .4%エタノールを含む4x最終試験濃度の薬剤を得る。DMSOの最終濃度は、全ての 薬剤希釈液に対して、0.1%である。ICE阻害アッセイで決定した試験化合物の見 掛けのKiを含めた濃度滴定は、一般に、一次化合物の選別に用いられる。 一般に、5個〜6個の化合物希釈液を試験し、各細胞培養物の上澄み液に対し て、二重(duplicate)ELISA測定を用いて、この細胞成分のアッセイを2回行った 。 PBMCの単離およびIL-1のアッセイ: 1パイントのヒト血液から単離した軟層細胞(40〜45 mlの最終の血漿プラス細 胞を生じる)を、80 mlまで培地で希釈し、LeukoPREP分離管(Becton Dickinson) に、それぞれ、10 mlの細胞懸濁液を入れる。1500〜1800 xgでの15分間の遠心分 離後、この血漿/培地層を吸引し、次いで、この単各細胞層をパスツールピペッ トで集め、そして15 mlの円錐型遠心管(Corning)に移す。培地を加えて、その容 量を15 mLとし、300 xgで15分間にわたって反転および遠心することにより、穏 やかに混合する。このPBMCペレットを小容量の培地に再懸濁し、細胞を数えて、 6×106細胞/mlに調整する。 この細胞アッセイのためには、24ウェルの平底部の細胞組織培養プレート(Cor ning)、0.5 mlの試験化合物希釈液および0.5 mlのLPS溶液(Sigma #L-3012;完全 RPMI培地で調製した20 ng/ml溶液;最終LPS濃度は5 ng/ml)の各ウェルに、1.0 mlの細胞懸濁液を添加する。試験化合物およびLPSの0.5 ml添加物は、通常、こ のウェルの内容物を混合するのに充分である。1実験あたり、3個のコントロー ル混合物を操作し、それらは、LPSのみ、溶媒ビヒクルコントロールおよび/また は別の培地であり、最終培養物の容量を2.0 mlに調整する。この細胞培養物を、 5%のCO2の存在下にて、37℃で16〜18時間インキュベートする。 インキュベーション期間の最終時点で、細胞を取り出し、15 mlの円錐型遠心 管に移す。200 xgでの10分間の遠心分離後、上澄み液を取り出し、1.5 mlのイッ ペンドルフ管に移す。この細胞ペレットは、プレIL-1β特異抗血清を用いて、 ウェスタンブロット法またはELISAにより、細胞質抽出液のプレIL-1βおよび/ または成熟IL-1βの含量を生化学評価するために使用し得ることは注目される 。 粘着性の単核細胞の単離: 上記のように、PBMCを単離し調製する。まずウェルに培地(1.0 ml)を添加し、 続いて、このPBMC懸濁液0.5 mlを添加する。1時間のインキュベーション後、プ レートを穏やかに振盪し、各ウェルから、非粘着性細胞を吸引する。次いで、培 地1.0 mLと共に、ウェルを穏やかに3回洗浄し、1.0 mL培地に最終的に再懸濁さ せる。このような粘着性細胞の強化により、一般に、1ウェルあたり、2.5〜3.0 ×105の細胞が生じる。試験化合物、LPSおよび細胞の添加、インキュベーション 条件および上澄み液のプロセッシングを、上記のように進行させる。 ELISA: 成熟IL-1βの測定用に、Quantikineキット(R&D Systems)を使用した。製造 業者の指示に従って、アッセイを行う。PBMCおよび粘着性の単核細胞ポジティブ コントロールの両方にて、約1〜3 ng/mlの成熟IL-1βレベルを認めた。ELISA アッセイは、試験パネルでの上澄み液の最適な希釈液を選択するために、LPSポ ジティブコントロールに由来の上澄み液の1:5、1:10および1:20希釈液上 で行う。 これらの化合物の潜在阻害能力は、IC50値で表わし、これは、このポジティブ コントロールと比較して、この上澄み液中に、50%の成熟IL-1βが検出される インヒビター濃度である。 指示したアッセイを用いて、化合物AからNについて、以下のKi値およびIC50値 を決定した。化合物AからNに対する構造を、この表の次に挙げる。 化合物AからNの構造は、以下である: 実施例3 実施例2の化合物を、以下のようにして合成した。H . N-(N- アセチルチロシニルバリニルピペコリル)-3-アミノ-4-オキソブタン酸 工程A. N-(N-t- ブトキシカルボニルピペコリル)-4-アミノ-5-ベンジルオキ シ-2-オキソテトラヒドロフラン Chapman(Bioorg.& Med.Chem.Lett.1992、2、613〜618)により報告された 方法と類似の方法により、N-t-ブトキシカルボニルピペコリン酸(460 mg、2.0 m mol)およびN-アリルオキシカルボニル-4-アミノ-5-ベンジルオキシ-2-オキソテ トラヒドロフラン(530 mg、1.82 mmol)の反応を行い、654 mgの表題化合物を得 た。 工程B. N- ピペコリル-4-アミノ-5-ベンジルオキシ-2-オキソテトラヒドロフ ラン N-(N-t-ブトキシカルボニルピペコリル)-4-アミノ-5-ベンジルオキシ-2-オキ ソ-テトラヒドロフラン(654 mg)を、ジクロロメタン中の25%トリフルオロ酢酸1 5 mlに溶解し、室温で撹拌した。この混合物を濃縮して、ゴム状の残渣を得た。 この残渣をジクロロメタンに溶解し、10%重炭酸ナトリウムで洗浄した。その有 機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして濃縮して、ベージュ色の固 体として、422 mgの表題化合物を得た。 工程C. N-(N- アセチルチロシニルバリニルピペコリル)-4-アミノ-5-ベンジ ルオキシ-2-オキソテトラヒドロフラン N-アセチルチロシニルバリン(464 mg、1.44 mmol)およびN-ピペコリル-4-アミ ノ-5-ベンジルオキシ-2-オキソテトラヒドロフラン(412 mg、1.3mmol)を、各5m lのジメチルホルムアミドおよびジクロロメタンに溶解し、0℃まで冷却した。 この冷却した溶液に、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBT;210 mg、1.56 mm ol)を添加し、続いて、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド 塩酸塩(EDC;326 mg、1.7 mmol)を添加した。18時間撹拌後、この混合物を酢酸 エチルで希釈し、そして水、10%硫酸水素ナトリウム、10%重炭酸ナトリウムそ して水で洗浄した。その有機層を濃縮して、粗製の固体を得、これを、94:6: 1(ジクロロメタン:イソプロパノール:ピリジン)で溶出するフラッシュクロマ トグラフィー(SiO2)により精製したところ、表題化合物370 mgが得られた。 工程D. N-(N- アセチルチロシニルバリニルピペコリル)-3-アミノ-4-オキソ ブタン酸 N-(N-アセチルチロシニルバリニルピペコリル)-4-アミノ-5-ベンジルオキシ- 2-オキソテトラヒドロフラン100 mgのメタノール10 ml溶液に、炭素上のPd(OH)2 60 mgを添加し、この混合物を、風船によって、水素雰囲気に置いた。この混合 物をセライトで濾過し、濃縮して、白色の固体を得た。この粗製の固体をメタノ ール2 mlに溶解し、ジエチルエーテルで粉末化し、表題化合物26 mgが得られた 。 Hについて報告した方法と類似の方法により、以下の化合物を調製した。JN-[N- アセチルチロシニルバリニル(4-ヒドロキシプロリニル)]-3-アミノ-4- オキソブタン酸 N-t-ブトキシカルボニルピペコリン酸を、N-t-ブトキシカルボニル-4-ベンジ ルオキシプロリンに置き換える。LN-[2-(N- アセチルチロシニルバリニル)-(S)-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノ リン-3-カルボニル]-3-アミノオキソブタン酸 N-t-ブトキシカルボニルピペコリン酸を、(S)-N-t-ブトキシカルボニル-1,2,3 ,4-テトラヒドロイソキノリン-3-カルボン酸に置き換える。IN-(N- アセチルチロシニルバリニル(4-フェノキシプロリニル)-3-アミノ-4-オ キソブタン酸 工程A. N-t- ブトキシカルボニル-4-フェノキシプロリンメチルエステル N-t-ブトキシ-シス-4-ヒドロキシプロリン(2〜0g、8.15 mmol)、フェノー ル(0.77g、8.15 mmol)およびトリフェニルホスフィン(2.14g、8.15 mmol)のテ トラヒドロフラン20 mlの冷却溶液(0℃)に、30分間にわたって、アゾジカルボ ン酸ジエチル(1.4 ml、9 mmol)を滴下した。この反応物を、室温で16時間撹拌 し、次いて、濃縮して、粘稠な残渣を得た。この粗製の残渣を、3:7(酢酸エ チル:ヘキサン)で溶出するフラッシュクロマトグラフィー(SiO2)により精製し て、表題化合物1.89gを得た。 工程B. 4- フェノキシプロリンメチルエステル塩酸塩 N-t-ブトキシカルボニル-4-フェノキシプロリンメチルエステル(0.6g)の酢酸 エチル20 mlの冷却溶液(氷浴)に、飽和になるまで、無水塩化水素を吹き込んだ 。この混合物を室温まで加温し、3時間撹拌し、次いで、濃縮して、表題化合物 480 mgを得た。 工程C. N- アセチルチロシニルバリニル(4-フェノキシ)プロリンメチルエス テル N-アセチルチロシニルバリン(0.524g、1.63 mmol)および4-フェノキシプロリ ンメチルエステル(0.381g、1.48 mmol)を、ジメチルホルムアミドおよびジクロ ロメタン各4 mlに溶解し、0℃まで冷却した。冷却した溶液に、ジイソプロピ ルエチルアミン(258μl、1.86 mmol)、HOBT(0.24g、1.78 mmol)、およびEDC(0. 37g、1.92 mmol)を添加し、この反応物を18時間撹拌した。この混合物を、酢酸 エチル400 mlで希釈し、そして水、10%硫酸水素ナトリウム、10%重炭酸ナトリ ウムおよび水で洗浄した。その有機層を濃縮して、残渣を得、これを、94:6: 1(CH2Cl2:イソプロパノール:ピリジン)で溶出するフラッシュクロマトグラフ ィー(SiO2)により精製して、表題化合物360 mgを得た。 工程D. N- アセチルチロシニルバリニル(4-フェノキシ)プロリン テトラヒドロフラン/水(1:1)8 mlに溶解したN-アセチルチロシニルバリニ ル(4-フェノキシ)プロリンメチルエステル(360 mg、0.685 mmol)の溶液に、水酸 化リチウム(57 mg、1.37 mmol)を添加し、室温で1時間撹拌した。この混合物を 10%塩酸で酸性化して、白色の沈殿物を得、これを集めて、表題化合物175 mgを 得た。 工程E. N-[N- アセチルチロシニルバリニル(4-フェノキシ)プロリニル]-4-ア ミノ-5-ベンジルオキシ-2-オキソテトラヒドロフラン N-アセチルチロシニルバリニル(4-フェノキシ)プロリンおよびN-アリルオキシ カルボニル-4-アミノ-5-ベンジルオキシテトラヒドロフランの反応により、化合 物Hの工程Aについて報告した方法により、表題化合物を調製した。 工程F. N-[N- アセチルチロシニルバリニル(4-フェノキシ)プロリニル]-3-ア ミノ-4-オキソブタン酸 化合物Hの工程Dについて報告した水素添加分解操作により、表題化合物を調 製した。 KN-[N- アセチルチロシニルバリニル(4-ベンジルオキシ)プロリニル]-3-アミ ノ-4-オキソブタン酸 工程A. N-(N- アリルオキシカルボニル-4-ベンジルオキシプロリニル)-3-ア ミノ-4-オキソブタン酸-t-ブチルエステルセミカルバゾン 上記で報告したもの(化合物H;工程C)と同様のペプチドカップリング条件下 にて、N-アリルオキシカルボニル-4-ベンジルオキシプロリンおよび3-アミノ-4- オキソブタン酸-t-ブチルエステルセミカルバゾン(T.L.Graybillら、Abstracts of papers、206th National Meeting of the American Chemical Society、Abs tract MEDI-235.Chicago、IL.1993年)の反応により、表題化合物を調製した。 工程B. N-(N- アセチルチロシニルバリニル(4-ベンジルオキシプロリニル))- 3-アミノ-4-オキソブタン酸-t-ブチルエステルセミカルバゾン 化合物H、工程Aについて報告した反応条件により、N-アセチルチロジニルバ リンおよびN-(N-アリルオキシカルボニル-4-ベンジルオキシプロリニル)-3-アミ ノ-4-オキソブタン酸-t-ブチルエステルセミカルバゾンの反応により、表題化合 物を調製した。 工程C. N-(N- アセチルチロシニルバリニル(4-ベンジルオキシプロリニル)- 3-アミノ-4-オキソブタン酸 N-(N-アセチルチロシニルバリニル(4-ベンゾイルオキシプロリニル)-3-アミノ -4-オキソブタン酸-t-ブチルエステルセミカルバゾン(270 mg)を、ジクロロメタ ン中の25%トリフルオロ酢酸10 mlに溶解し、室温で3時間撹拌した。この混合 物を濃縮して、固体残渣を得た。この残渣を、メタノール:酢酸:37%ホルムア ルデヒドの混合物(3:1:1)10 mlに溶解し、室温で1時間撹拌した。この混 合物を濃縮し、得られた残渣を、ジクロロメタン/メタノール/ギ酸(100:5:0. 5)で溶出するフラッシュクロマトグラフィー(SiO2)により精製して、表題化合 物37 mgを得た。 実施例4 実施例2で記述のようなUV可視基質を用いる酵素アッセイおよび細胞アッセイ を使用して、本発明のいくつかの化合物の阻害定数(Ki)値およびIC50値を得た。 以下のKi値およびIC50値は、指示したアッセイを用いて、化合物7a、7b、20a-d 、21c-f、22e、25、28、33a-c、36a、36b、39、43、47a、47b、54a-1、63、69a 、69b、84aおよび84bについて、決定した。対応するアルファベット化合物の名 称は、括弧で示されている。これらの化合物の構造は、実施例2および5に示す 。 実施例5 実施例4の化合物を、以下のようにして合成した: 3-ベンゾイルアミノ-4-オキソ-4,6,7,8-テトラヒドロピロロ[1,2-a]ピリミジ ン-6-カルボン酸メチルエステル(3)。(4S)-2-アミノ-1-ピロリン-5-カルボン酸 エチルエステル塩酸塩(1、0.44g、2.38mmol;LeeおよびLown、J .Org.Chem. 、52、5717〜21(1987年)に記述のメチルエステルと類似の様式で調製した)、4- エトキシメチレン-2-フェニル-2-オキサゾリン-5-オン(2、0.50g、2.31 mmol) およびナトリウムメトキシド(0.12g、2.22 mmol)のエタノール(10 ml)中の混合 物を、2時間還流した。この反応物を室温まで冷却し、減圧下にて濃縮した。こ の残渣を水に懸濁させ、pH 1に達するまで、1N硫酸を添加した。この混合物水 溶液をジクロロメタンで抽出し、その有機層を分離し、減圧下にて濃縮すると、 オレンジ色の固体0.6gが得られた。クロマトグラフィー(フラッシュ、SiO2、60 %酢酸エチル/ヘキサンを100%酢酸エチルに段階的に増加させたグラジエント、 次いで10%メタノール/ジクロロメタン)により、オレンジ色の固体0.5gを得た 。このオレンジ色の固体およびシアン化カリウム(0.03g、0.5 mmol)のメタノー ル(10 ml)中の混合物を、一晩還流した。冷却した反応物を減圧下にて濃縮して 、黄色の固体を得た。クロマトグラフィー(フラッシュ、SiO2、40%酢酸エチル/ ヘキサンの100%酢酸エチルへの段階的なグラジエント)により、表題化合物0.22 g(31.6%)が得られた。 (3S)-[(3-ベンゾイルアミノ-4-オキソ-4,6,7,8-テトラヒドロピロロ[1,2-a]ピ リミジン-6-カルボニル)-アミノ]-4-オキソブタン酸-t-ブチルエステルセミカル バゾン(5aおよび5b)。3-ベンゾイルアミノ-4-オキソ-4,6,7,8-テトラヒドロピロ ロ[1,2-a]ピリミジン-6-カルボン酸エチルエステル(3、0.22g、0.70 mmol)お よび水酸化リチウム水和物(0.032g、0.76 mmol)のメタノール(5 ml)中の混合 物およびテトラヒドロフラン(5 ml)を、室温で18時間撹拌した。この反応物を 濃縮して、白色の固体として、3-ベンゾイルアミノ-4-オキソ-4,6,7,8-テトラ ヒドロピロロ[1,2-a]ピリミジン(pryrimidine)-6-カルボン酸リチウム塩(4)を 得た。これを、引き続く反応において、さらに精製せずに使用した。 (3S)-アミノ-4-オキソブタン酸-t-ブチルエステルセミカルバゾン(0.163g、0 .71 mmol;Graybillら、Int .J.Protein Res.、44、173〜82頁(1994年))および 3-ベンゾイルアミノ-4-オキソ-4,6,7,8-テトラヒドロピロロ[1,2-a]ピリミジン- 6-カルボン酸リチウム塩(4)のジメチルホルムアミド(5ml)およびジクロロメタ ン(5ml)の混合物(0℃)を、ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.104g、0.77 mmo l)および1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(0.148 g、0.37 mmol)で処理した。この反応物を室温まで加温し、18時間撹拌した。こ の皮応物を水(50 ml)に注ぎ、酢酸エチル(2×50 ml)で抽出した。これらの組み 合わせた有機層を1M硫酸水素ナトリウム水溶液、希炭酸水素ナトリウム水溶液( 50 ml)および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄した。この有機層を減圧下にて濃 縮すると、黄色の固体0.43gが得られた。クロマトグラフィー(フラッシュ、SiO2 、水酸化アンモニウム/メタノール/ジクロロメタン(1:1:99〜1:10:90の 段階的なグラジエント)により、さらに高いRfジアステエレマー(5a)0.11g(30.9 %)を得た。 ジアステレオマー5aおよびジアステレオマー5bを別々に得た。 (3S)-[(3-ベンゾイルアミノ-4-オキソ-4,6,7,8-テトラヒドロピロロ[1,2-a]ピ リミジン-6-カルボニル)-アミノ]-4-オキソブタン酸(7a)。(3S)-[(3-ベンゾイル アミノ-4-オキソ-4,6,7,8-テトラヒドロピロロ[1,2-a]ピリミジン-6-カルボニル )アミノ]-4-オキソブタン酸-t-ブチルエステルセミカルバゾン(5a、0.11g、0.2 2 mmol)のジクロロメタン(7.5 ml)およびトリフルオロ酢酸(2.5 ml)中の混合物 を、5時間撹拌した。この反応物を減圧下にて濃縮して、その残渣をジクロロメ タンに溶解し、減圧下にて濃縮して、トルエンに懸濁させ、減圧下にて濃縮して 、白色の固体として、(3S)-[(3-ベンゾイルアミノ-4-オキソ-4,6,7,8-テトラヒ ドロピロロ[1,2-a]ピリミジン-6-カルボニル)-アミノ]-4-オキソブタン酸セミカ ルバゾン(6a)(0.07g)を得た。この固体を、37%ホルムアルデヒド水溶液/酢酸/ メタノール(1:1:5)の混合物に懸濁させ、室温で18時間撹拌した。この反応 物を減圧下にて濃縮し、その残渣をアセトニトリルに懸濁させ、減圧下にて濃縮 して、白色の固体0.1gを得た。クロマトグラフィー(HPLC、逆相C18、1%〜75 %アセトニトリル/水(0.1%トリフルオロ酢酸で緩衝した)のグラジエントの溶離 液)により、白色の固体として、7aが0.05g(60%)で得られた。RT=7.9分(HPLC 、C18逆相、1%〜100%アセトニトリル/水(0.1%トリフルオロ酢酸で緩衝した) ;20分間のグラジエントの溶離液); (3S)-[(3-ベンゾイルアミノ-4-オキソ-4,6,7,8-テトラヒドロピロロ[1,2-a]ピ リミジン-6-カルボニル)-アミノ]-4-オキソブタン酸(7b)を、ジアステレオマー7 aについて記述のように調製して、白色の固体として、7bを0.03g(35%)を得た 。RT=8.1分(HPLC、C18逆相、1%〜100%アセトニトリル/水(0.1%トリフルオ ロ酢酸で緩衝した);20分間のグラジエントの溶離液); イミダゾール-2-カルボン酸13を、記述の方法(Yamanakaら、Chem .Pharm.Bul l. 、31、4549〜53頁(1983年);Suzukiら、J .Org.Chem.、38、3571〜75頁(1973 年);およびOliverら、J .Org.Chem.、38、1437〜38頁(1973年))の変形法を用 いて、調製した。 イミダゾール-2-カルボン酸(13a)を、CurtisおよびBrown、J .Org.Chem.、45 、4038〜40(1980年)に従って、調製した。 4-ベンジルイミダゾール-2-カルボン酸(13b)を、白濁色の固体として、単離し た。 4-(2-フェニルエチル)イミダゾール-2-カルボン酸(13c)を、淡黄色の固体とし て単離した。 4-(3-フェニルプロピル)イミダゾール-2-カルボン酸(13d)を、淡黄色の固体と して単離した。 4-[3-(4-メトキシフェニル)プロピル]イミダゾール-2-カルボン酸(13e)を、白 色結晶状の固体として単離した。 4-[3-(4-ヒドロキシフェニル)プロピル]イミダゾール-2-カルボン酸(13f)。13 eのエチルエステル(1.15g、4.0 mmol)の無水ジクロロメタン(50 ml)の溶液を、 0℃にて、三臭化ホウ素(16 ml、CH2Cl2中の1.0M溶液、16.0 mmol)で処理した。 0℃で15分間後、この混合物を25℃まで加温し、16時間撹拌した。この反応混合 物を氷浴で冷却し、水(20 ml)を滴下してクエンチした。得られた混合物を、25 ℃で短時間撹拌し、次いで、濾過した。この濾液を、固体状NaHCO3を添加するこ とにより、注意深く中和すると、白色の固体として、13f(700 mg、71%)が得ら れた。 (2R,S,3S)N2-t-ブトキシカルボニル-N-(テトラヒドロ-2-ベンジルオキシ-5- オキソ-3-フラニル)-L-アラニンアミド(14)。トリ-n-ブチルスズハイドライド(4 .0 ml、14.9 mmol)を、(2R,S,3S)3-(N-アリルオキシカルボニル)アミノ-2-ベ ンジルオキシ-5-オキソテトラヒドロフラン(Chapman、Biorg .Med.Chem.Lett. 、2、613〜18頁(1992年);2.91g、10 mmol)、N-t-ブトキシカルボニル-L-アラ ニン(2.08g、11 mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ク ロライド(150 mg)のジクロロメタン(75 ml)の溶液に、この溶液の色がダー クオレンジ色に変わるまで、滴下した。ヒドロキシベンゾトリアゾール(2.70g 、20 mmol)を添加し、この混合物を0℃まで冷却した。次いで、1-(3-ジメチル アミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(2.30g、12 mmol)を添加し、 次いで、この混合物を、4時間にわたって室温までゆっくりと加温した。この混 合物を酢酸エチル(250 ml)で希釈し、そして1N塩酸(3×150 ml)、飽和重炭酸ナ トリウム水溶液(3×150 ml)およびブライン(2×150 ml)で洗浄し、次いで、乾 燥し(MgSO4)、濾過し、そして濃縮した。この粗生成物を、カラムクロマトグラ フィー(50〜70%酢酸エチル/ヘキサン)で精製すると、ジアステレオマーの混合 物3.17g(84%)が得られた。再結晶(酢酸エチル−ヘキサン)により、無色の結晶 を得た。 (2R,S,3S)-t-ブトキシカルボニル-N-(テトラヒドロ-2-ベンジルオキシ-5-オ キソ-3-フラニル)-L-プロリンアミド(15)を、14について記述の方法により調製 して、無色のガラス状物1.64g(81%)を得た。 (2R,S,3S)N-(N-t-ブトキシカルボニルー(4(R)-フェノキシ-L-プロリニル)-3 -アミノ-2-ベンジルオキシ-5-オキソテトラヒドロフラン(16)を、14について記 述の方法により調製して、無色の非晶質固体530 mg(84%)を得た。 (2R,S,3S)N2-[4-(3-フェニルプロピル)イミダゾール-2-カルボニル]-N-(テ トラヒドロ-2-ベンジルオキシ-5-オキソ-3-フラニル)-L-アラニンアミド(17d)。 トリフルオロ酢酸(7 ml)を、0℃にて、(2R,S,3S)N2-t-ブトキシカルボニル- N-(テトラヒドロ-2-ベンジルオキシ-5-オキソ-3-フラニル)-L-アラニンアミド(1 4)(1.00g、2.64 mmol)のジクロロメタン(7 ml)の溶液に添加した。この混合物 を0℃で75分間撹拌した。この混合物を濃縮し、その残渣をジエチルエーテルで 処理し、次いで、減圧下にてエーテルを除去した。この操作を2回繰り返して、 淡黄色のガラス状物を得た。この固体をDMF(20 ml)に溶解した。次いで、この溶 液に、ジイソプロピルエチルアミン(1.38 ml、7.92 mmol)に続いて、4-(3-フェ ニルプロピル)イミダゾール-2-カルボン酸(13d)(0.67g、290 mmol)、 1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(0.56g、2.90 m mol)およびヒドロキシベンゾトリアゾール(0.71g、5.28 mmol)を添加した。こ の混合物を室温で20時間撹拌し、次いで、ブラインに注いだ。この混合物を酢酸 エチル(3×50 ml)で抽出した。これらの組み合わせた有機抽出液を、飽和重炭 酸ナトリウム水溶液(2×100 ml)に次いでブライン(2×100 ml)で洗浄し、乾燥 し(MgSO4)、濾過し、そして濃縮した。この残渣を、カラムクロマトグラフィー( 酢酸エチル)で精製すると、ジアステレオマーの混合物として、17dが0.99g(76 %)で得られた。 以下の化合物を、類似の様式で調製した。 (2R,S,3S)N2-(イミダゾール-2-カルボニル)-N-(テトラヒドロ-2-ベンジルオ キシ-5-オキソ-3-フラニル)-L-アラニンアミド(17a)を、淡黄色の固体として、 単離した(74%)。 (2R,S,3S)N2-(4-ベンジルイミダゾール-2-カルボニル)-N-(テトラヒドロ-2- ベンジルオキシ-5-オキソ-3-フラニル)-L-アラニンアミド(17b)を、淡黄色の ガラス状物として、単離した(75%)。 (2R,S,3S)N2-[4-(2-フェニルエチル)イミダゾール-2-カルボニル]-N-(テト ラヒドロ-2-ベンジルオキシ-5-オキソ-3-フラニル)-L-アラニンアミド(17c)を、 淡黄色のガラス状物として、単離した(79%)。 (2R,S,3S)1-[4-(2-フェニルエチル)イミダゾール-2-カルボニル]-N-(テトラ ヒドロ-2-ベンジルオキシ-5-オキソ-3-フラニル)-L-プロリンアミド(18c)を、淡 黄色のガラス状物として、単離した(79%)。 (2R,S,3S)1-[4-(3-フェニルプロピル)イミダゾール-2-カルボニル]-N-(テ トラヒドロ-2-ベンジルオキシ-5-オキソ-3-フラニル)-L-プロリンアミド(18d)を 、無色のガラス状物として、単離した(87%)。 (2R,S,3S)1-{4-[3-(4-メトキシフェニル)プロピル]イミダゾール-2-カルボ ニル}-N-(テトラヒドロ-2-ベンジルオキシ-5-オキソ-3-フラニル)-L-プロリンア ミド(18e)を、白色のガラス状固体として、単離した(72%)。 (2R,S,3S)1-{4-[3-(4-ヒドロキシフェニル)プロピル]イミダゾール-2-カル ボニル}-N-(テトラヒドロ-2-ベンジルオキシ-5-オキソ-3-フラニル)-L-プロリン アミド(18f)を、淡黄色のガラス状固体として、単離した(70%)。 1-{5-[3-(4-メトキシフェニル)プロピル]-1H-イミダゾール-2-カルボニル}-4( R)-フェノキシピロリジン-2(S)-カルボニル(テトラヒドロ-2(R,S)-ベンジルオ キシ-5-オキソフラン-3(S)-イル)アミド(19e)を、無色透明の非晶質固体として 、単離した(77%)。 (3S)3-{N-[4-(3-フェニルプロピル)イミダゾール-2-カルボニル]-L-アラニニ ル}アミノ-4-オキソブタン酸(20d)。(2R,S,3S)N2-[4-(3-フェニルプロピル)イ ミダゾール-2-カルボニル]-N-(テトラヒドロ-2-ベンジルオキシ-5-オキソ-3-フ ラニル)-L-アラニンアミド(0.93g、1.90 mmol)、および10%パラジウムカーボ ン(0.93g)のメタノール(100 ml)の混合物を、水素雰囲気下にて、5時間撹拌し た。得られた混合物を濾過し、濃縮すると、無色のガラス状物が得られた。メタ ノール−ジエチルエーテルから再結晶すると、無色の固体として、20dが401 mg( 53%)で得られた。 以下の化合物を、類似の様式で調製した。 (3S)3-[N-(イミダゾール-2-カルボニル)-L-アラニニル]アミノ-4-オキソブタ ン酸(20a;E)を、無色の固体として単離した(83%)。 (3S)3-[N-(4-ベンジルイミダゾール-2-カルボニル)-L-アラニニル]アミノ-4- オキソブタン酸(20b)を、無色の固体として単離した(56%)。 (3S)3-{N-[4-(2-フェニルエチル)イミダゾール-2-カルボニル]-L-アラニニル} アミノ-4-オキソブタン酸(20c;N)を、無色の固体として単離した(53%)。 (3S)3-{N-[4-(2-フェニルエチル)イミダゾール-2-カルボニル]-L-プロリニル} アミノ-4-オキソブタン酸(21c)を、無色のガラス状物として単離した(85%)。 (3S)3-{N-[4-(3-フェニルプロピル)イミダゾール-2-カルボニル]-L-プロリニ ル}アミノ-4-オキソブタン酸(21d)を、無色のガラス状物として単離した(81%) 。 (3S)3-{N-[4-[3-(4-メトキシフェニル)プロピル]イミダゾール-2-カルボニル] -L-プロリニル}アミノ-4-オキソブタン酸(21e)を、白色のガラス状固体とし て単離した(65%)。 (3S)3-{N-[4-[3-(4-ヒドロキシフェニル)プロピル]イミダゾール-2-カルボニ ル]-L-プロリニル}アミノ-4-オキソブタン酸(21f)を、白色のガラス状固体とし て単離した(43%)。 3(S)-[(1-{5-[3-(4-メトキシフェニル)プロピル]-1H-イミダゾール-2-カルボ ニル}-4(R)-フェノキシピロリジン-2(S)-カルボニル)アミノ]-4-オキソブタン酸 (22e)を、ベージュ色の固体として単離した(43%)。 {フェネチル-[5-(3-プロピル)-1H-イミダゾール-2-カルボニル]アミノ}酢酸-t -ブチルエステル(23)。4-(3-フェニルプロピル)-イミダゾール-2-カルボン酸(13 d)(150 mg、0.65 mmol)およびN-(2-フェネチル)グリシン-t-ブチルエステル(140 mg、0.59 mmol)の無水ジメチルホルムアミド5 mlの0℃溶液を、ジイソプロピ ルエチルアミン(154μl、0.89 mmol)、ヒドロキシベンゾトリアゾール(160 mg、 1.18 mmol)および1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸 塩(136 mg、0.71 mmol)で処理した。36時間撹拌後、この反応物を、飽和塩化ナ トリウム水溶液に注ぎ、酢酸エチル(3×50 ml)で抽出した。これらの組み合わ せた有機抽出液を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(2X)および飽和塩化ナトリウ ム水溶液(1X)で2回、洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、そして減圧下にて濃 縮して、褐色のオイルを得た。クロマトグラフィー(フラッシュ、SiO2、30%酢 酸エチル/ヘキサン)により、白色の固体として、23を160 mg(61%)で得た。 (3S)-{2-フェネチル-[5-(3-フェニルプロピル)-1H-イミダゾール-2-カルボニ ル]アミノ}アセチルアミノ)-4-オキソブタン酸-t-ブチルエステルセミカルバゾ ン(24)。このエステル23(160 mg、0.357 mmol)を、25%トリフルオロ酢酸/ジク ロロメタン(7 ml)で4時間処理した。この反応物を減圧下にて濃縮して、この 酸180 mgを得た。この酸(180 mg、0.357 mmol)を、5aおよび5bの調製について記 述したように(3S)-3-アミノ-4-オキソブタン酸-t-ブチルエステルセミカルバゾ ン(161 mg、0.357 mmol)とカップリングして、白色の固体として、24(1種のジ アステレオマー)を86 mg(33%)で得た。 (3S)-(2-{フェネチル-[5-(3-フェニルプロピル)-1H-イミダゾール-2-カルボニ ル]アミノ}アセチルアミノ)-4-オキソブタン酸トリフルオロ酢酸塩(25)を、7aに ついて記述の方法により調製して、白色の固体として32 mg(82%)を得た。 7-[5-(3-フェニルプロピル)-1H-イミダゾール-2-カルボニル]-1,4-ジチア-7- アザスピロ[4.4]ノナン-8(S)-カルボン酸メチルエステル(26)。4-(3-フェニルプ ロピル)イミダゾール-2-カルボン酸(13d)を、23について記述した方法により、1 ,4-ジチア-7-アザスピロ[4.4]ノナン-8(S)-カルボン酸メチルエステル臭化水素 酸塩とカップリングさせると(Smithら、J .Med.Chem.、31、875〜85頁(1988年) )、黄色のゴム状物として、140 mg(65%)が得られた。 (3S)-({7-[5-(3-フェニルプロピル)-1H-イミダゾール-2-カルボニル]-1,4-ジ チア-7-アザスピロ[4.4]ノナン-8(S)-カルボニル}アミノ)-4-オキソブタン酸-t- ブチルエステルセミカルバゾン(27)。4について記述した操作に従って、この エステル26をその酸に転化し、これを、引き続いて、24について記述したように (3S)-3-アミノ-4-オキソブタン酸-t-ブチルエステルセミカルバゾンとカップリ ングして、褐色の固体として、70 mg(33%)を得た。 (3S)-({7-[5-(3-フェニルプロピル)-1H-イミダゾール-2-カルボニル]-1,4-ジ チア-7-アザスピロ[4.4]ノナン-8(S)-カルボニル}-アミノ)-4-オキソブタン酸(2 8)を、7aについて記述した方法により調製し、淡褐色の固体として、17 mg(26% )を得た。 4,5-ジヒドロイミダゾール-4-カルボン酸エステル(29)を、Jonesら、Tetrahed ron Lett. 、29、3853〜56頁(1988年)に記述の操作の変形法により、調製した。 (4R,S)2-(2-フェニルエチル)-4,5-ジヒドロイミダゾール-4-カルボン酸メチ ル(29a)。ヒドロシンナモニトリル(3.28 ml、25 mmol)のメタノール(125 ml)の 溶液に、0℃で45分間にわたり、無水塩化水素を吹き込んだ。この溶媒を除去し て、そのイミデート塩を得、これを2,3-ジアミノプロピオン酸メチル(25 mmol) と共に、メタノール(125 ml)に溶解させた(Jonesら、前出)。この混合物を室温 で2.5時間保持し、次いで、黄色のオイルに濃縮した。この粗生成物を、カラム クロマトグラフィー(10〜20%のメタノール/ジクロロメタン)により精製すると 、無色のガラス状物3.52g(61%)が得られた。 (4R,S)2-[2-(4-トリフルオロメチルフェニル)エチル]-4,5-ジヒドロイミダゾ ール-4-カルボン酸メチル(29b)を、29aについて記述した方法により調製して、 無色の固体6.80g(78%)を得た。 イミダゾール-4-カルボン酸エステル30を、Martinら、J .Org.Chem.、33、37 58〜61頁(1968年)に記述の操作の変形法により、調製した。 2-(2-フェニルエチル)イミダゾール-4-カルボン酸メチル(30a)。(4R,S)2-(2- フェニルエチル)-4,5-ジヒドロイミダゾール-4-カルボン酸メチル(29a)(3.40 g、14.64mmol)、クロロホルム(75 ml)および酸化マンガン(IV)(13.0g、150 mm ol)の混合物を、還流下にて21時間加熱し、次いで、熱濾過した。この固体を、 クロロホルムおよびメタノールで洗浄した。これらの組み合わせた濾液を濃縮す ると、黄褐色の固体が残り、これを、カラムクロマトグラフィー(2〜5%メタ ノール/ジクロロメタン)により精製すると、淡黄色の固体1.46g(43%)が得られ た。 2-[2-(4-トリフルオロメチルフェニル)エチル]イミダゾール-4-カルボン酸メ チル(30b)を、30aについて記述した方法により、調製した。これを酢酸エチルか ら再結晶すると、クリーム状の結晶1.88g(33%)が得られた。 2-(2-フェニルエチル)イミダゾール-4-カルボン酸(31a)。2-(2-フェニルエチ ル)イミダゾール-4-カルボン酸メチル(31a)(1.38g、6 mmol)、メタノール(3 0 ml)および1M水酸化ナトリウム水溶液(30 ml)の混合物を、還流下にて16時間加 熱した。このメタノールを減圧下にて除去し、得られた水溶液を4M塩酸で中和し 、その結果、淡黄色の固体が沈殿した。この沈殿物を集め、水で洗浄し、そして 乾燥すると、淡黄色の固体1.18g(91%)が得られた。 2-[2-(4-トリフルオロメチルフェニル)エチル]イミダゾール-4-カルボン酸(31 b)を、31aについて記述した方法により調製して、淡黄色の固体1.09g(76%)を 得た。 (2R,S,3S)N2-[2-(2-フェニルエチル)イミダゾール-4-カルボニル]-N-(テト ラヒドロ-2-ベンジルオキシ-5-オキソ-3-フラニル)-L-アラニンアミド(32a)。0 ℃まで冷却した(2R,S,3S)N2-t-ブトキシカルボニル-N-(テトラヒドロ-2-ベン ジルオキシ-5-オキソ-3-フラニル)-L-アラニンアミド(14)(1.59g、4.20 mmol ;Chapman、Biorg .Med.Chem.Lett.、2、613〜18頁(1992年))のジクロロメタ ン(15 ml)の溶液に、トリフルオロ酢酸(15 ml)を添加した。この混合物を0℃で 1時間撹拌し、次いで、濃縮した。この残渣をエーテルで処理し、次いで、減圧 下にて、このエーテルを除去した。この操作を2回繰り返して、淡黄色のガラス 状物を得た。この固体をDMF(20 ml)に溶解した。次いで、この溶液に、ジイソプ ロピルエチルアミン(2.19 ml、12.6 mmol)、2-(2-フェニルエチル)イミダゾール -4-カルボン酸(31a)(1.0g、4.62 mmol)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エ チルカルボジイミド塩酸塩(0.89g、4.62 mmol)およびヒドロキシベンゾトリア ゾール(1.14g、8.40 mmol)を添加した。この反応混合物を室温で20時間撹拌し 、次いで、ブラインに注いだ。この混合物を酢酸エチル(3×50 ml)で抽出した 。これらの組み合わせた有機抽出液を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(3×1 00 ml)に次いでブライン(3×100 ml)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、そして濃縮し た。この残渣を、カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中の2〜10%イソ プロパノールに次いで、酢酸エチル中の0〜6%イソプロパノール)で精製して 、ジアステレオマーの混合物として、32aを1.10g(55%)で得た。 (2R,S,3S)N2-{2-[2-(4-トリフルオロメチルフェニル)エチル]イミダゾール- 4-カルボニル}-N-(テトラヒドロ-2-ベンジルオキシ-5-オキソ-3-フラニル)-L-ア ラニンアミド(32b)を、32aについて記述した方法により調製して、淡黄色のガラ ス状物1.08g(62%)を得た。 (2R,S,3S)N2-(2-ベンジルイミダゾール-4-カルボニル)-N-(テトラヒドロ-2- ベンジルオキシ-5-オキソ-3-フラニル)-L-アラニンアミド(32c)を、2-ベンジル イミダゾール-4-カルボン酸(Ger.Offen.DE 3427136)から、32aについて記述し た方法により調製して、淡黄色のガラス状物1.13g(83%)を得た。 (3S)3-{N-[2-(2-フェニルエチル)イミダゾール-4-カルボニル]-L-アラニニル} アミノ-4-オキソブタン酸(33a;A)。(2R,S,3S)N2-[2-(2-フェニルエチル)イミ ダゾール-4-カルボニル]-N-(テトラヒドロ-2-ベンジルオキシ-5-オキソ-3-フラ ニル)-L-アラニンアミド(32a)(1.0g、2.10 mmol)、および10%パラジウムカー ボン(1.0g)のメタノール(50 ml)の混合物を、水素雰囲気下にて、4.5時間撹拌 した。得られた混合物を濾過し、濃縮して、無色のガラス状物を得た。メタノー ル−ジエチルエーテルから再結晶すると、無色の固体510 mg(63%)が得られた。 (3S)3-{N-[2-(2-[4-トリフルオロメチルフェニル]エチル)イミダゾール-4-カ ルボニル]-L-アラニニル}アミノ-4-オキソブタン酸(33b;C)を、33aについて記 述した方法により調製して、無色の固体612 mg(73%)を得た。 (3S)3-[N-(2-ベンジルイミダゾール-4-カルボニル)-L-アラニニル}アミノ-4- オキソブタン酸(33c;B)を、33aについて記述した方法により調製して、無色の 固体426 mg(64%)を得た。 5-ベンジルピロール-2-カルボン酸(34b)。5-ベンジルピロール-2-カルボン酸 エチル(0.7g、3.05 mmol;Elderら、Synthetic Communications、19、763〜767 頁(1989年))、エタノール(20 ml)および1M水酸化ナトリウム(9.2 ml、9.2 mmol) の混合物を撹拌し、還流下にて3時間加熱した。このエタノールの大部分を除去 し、その残留液体を水で希釈し、エーテルで洗浄し、氷て冷却し、そして濃塩酸 で酸性化した。この混合物をエーテルで抽出した。これらの組み合わせた抽出液 をブラインで洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、そして濃縮すると、白濁色の固体0.567 g(92%)が得られた。 (2R,S,3S)N2-(ピロール-2-カルボニル)-N-(テトラヒドロ-2-ベンジルオキシ -5-オキソ-3-フラニル)-L-アラニンアミド(35a)。(2R,S,3S)N2-t-ブトキシカ ルボニル-N-(テトラヒドロ-2-ベンジルオキシ-5-オキソ-3-フラニル)-L-アラニ ンアミド(14)(756 mg、2.0 mmol)の無水ジクロロメタン(8 ml)の溶液を、0 ℃にて、トリフルオロ酢酸(8 ml)で1時間処理し、次いで、乾燥状態まで蒸発 させた。この残渣に無水エーテルを加え、この混合物を濃縮して、粘稠なオイル を得た。このオイルを無水DMF(10 ml)に溶解した。ピロール-2-カルボン酸(34a) (244 mg、2.2 mmol)を添加し、N,N-ジイソプロピルアミン(0.78g、6.0 mmol)、 1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.54g、4.0 mmol)およびエチルジメチルアミ ノプロピルカルボジイミド塩酸塩(0.42g、2.2 mmol)を添加する前に、この溶液 を氷浴で冷却した。得られた混合物を25℃で17時間撹拌し、次いで、飽和塩化ナ トリウム水溶液(30 ml)を添加した。この混合物を酢酸エチル(3×20 ml)で抽出 し、これらの組み合わせた有機抽出液を、5%重炭酸ナトリウム水溶液(3×10 ml)およびブライン(10 ml)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、そして濃縮した。フラッ シュクロマトグラフィー(25%ヘキサン−酢酸エチル)により、白色のガラス状の 固体として、ジアステレオマーの1:1混合物557 mg(75%)が得られた。 (2R,S,3S)N2-(5-ベンジルピロール-2-カルボニル)-N-(テトラヒドロ-2-ベン ジルオキシ-5-オキソ-3-フラニル)-L-アラニンアミド(35b)を、化合物35aについ て記述した方法により、5-ベンジルピロール-2-カルボン酸(34b)から調製した(6 5%)。単一のジアステレオマーについて、データを示す。 (3S)3-[N-(ピロール-2-カルボニル)-L-アラニニル]アミノ-4-オキソブタン酸( 36a;D)。(35a)(612 mg;1.65 mmol)、メタノール(40 ml)および10%パラジウ ムカーボン(500 mg)の混合物を、水素雰囲気下にて4時間にわたり、激しく撹拌 した。この混合物を、0.2μMのナイロン膜により濾過し、次いで、濃縮した。こ の残渣を、酢酸エチル−エーテル混合物から沈殿させた後、フラッシュクロマト グラフィー(塩化メチレン中の5〜10%メタノール)により精製すると、白色の固 体として、(36a)の半水和物(223 mg、48%)が得られた。この生成物には、痕 跡量の溶媒が存在していた。 (3S)3-[N-(5-ベンジルピロール-2-カルボニル)-L-アラニニル]アミノ-4-オキ ソブタン酸(36b)を、36aの化合物について記述した方法により、35bから調製し て、白濁色の固体を得た(41%)。 (2R,S,3S)1-(インドール-2-カルボニル)-N-(テトラヒドロ-2-ベンジルオキ シ-5-オキソ-3-フラニル)-L-プロリンアミド(38)。(2R,S,3S)1-t-ブトキシカ ルボニル-N-(テトラヒドロ-2-ベンジルオキシ-5-オキソ-3-フラニル)-L-プロ リンアミド(15)(0.607g、1.5 mmol)のジクロロメタン(4 ml)の溶液に、0℃ にて、トリフルオロ酢酸(4 ml)を添加した。この混合物を0℃て75分間撹拌し た。この混合物を濃縮し、その残渣をジエチルエーテルで処理し、次いで、減圧 下にて、このエーテルを除去した。この操作を2回繰り返して、黄色のオイルを 得、これをDMF(12 ml)に溶解した。次いで、この溶液に、ジイソプロピルエチル アミン(0.78 ml、4.5 mmol)に続いて、インドール-2-カルボン酸(266 mg、1.65 mmol)、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(316 mg 、1.65 mmol)およびヒドロキシベンゾトリアゾール(405 mg、3 mmol)を添加し た。この混合物を室温で20時間撹拌し、次いで、ブラインに注いだ。この混合物 を酢酸エチル(3×30 ml)で抽出した。これらの組み合わせた有機抽出液を、飽 和重炭酸ナトリウム水溶液(2×60 ml)に次いでブライン(2×60 ml)で洗浄し、 乾燥し(MgSO4)、濾過し、そして濃縮した。この残渣を、カラムクロマトグラフ ィー(酢酸エチル)で精製すると、ジアステレオマーの混合物518 mg(77%)が得ら れた。 (3S)3-[1-(インドール-2-カルボニル)-L-プロリニル]アミノ-4-オキソブタン 酸(39)。(2R,S,3S)1-(インドール-2-カルボニル)-N-(テトラヒドロ-2-ベンジ ルオキシ-5-オキソ-3-フラニル)-L-プロリンアミド(38)(478 mg、1.07 mmol) 、および10%パラジウムカーボン(475 mg)およびメタノール(150 ml)の混合物を 、水素雰囲気下にて、6時間撹拌した。得られた混合物を濾過し、濃縮して、無 色のガラス状物を得た。メタノールおよびジエチルエーテルの混合物から再結晶 すると、無色の固体202 mg(53%)が得られた。 2-(3,5-ジヒドロ-7-メチル-4-オキソ-4H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-3-イル)酢 酸メチル(40)。3-[N-(ジメチルアミノ)メチレン]アミノ-4-メチルピロール-2-カ ルボン酸エチル(1.56g、7.0 mmol;Limら、J .Org.Chem.、44、3826〜29頁(19 79年))の無水メタノール(60 ml)の撹拌溶液に、新たに調製したメチルグリシネ ート(1.25g、14 mmol)を添加した。得られた混合物を70℃で保持した。18時間 および42時間の加熱後に、メチルグリシネート(1.25g、14.0 mmol)の2個のバ ッチをさらに添加した。この最後の添加の24時間後に、この混合物を冷却し、濾 過した。この濾液を濃縮し、その残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(2 〜5%のメタノール/クロロホルム)により精製すると、白色の結晶状の固体0.54 g(35%)が得られた。 2-(3,5-ジヒドロ-7-メチル-4-オキソ-4H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-3-イル)酢 酸、ナトリウム塩(41)。40(354 mg、1.6 mmol)のメタノール(15 ml)の懸濁液を 、0.5N水酸化ナトリウム(4.8 ml)で処理し、得られた混合物を、25℃で1時間撹 拌した。この反応混合物を濾過すると、白色の結晶状の固体として、41の半水和 物(354 mg、97%)が得られた。 (2R,S,3S)2-(3,5-ジヒドロ-7-メチル-4-オキソ-4H-ピロロ[3,2-d]ピリミジ ン-3-イル)-N-(テトラヒドロ-2-ベンジルオキシ-5-オキソ-3-フラニル)アセトア ミド(42)。ナトリウム塩41(344 mg、1.5 mmol)の無水DMF(15 ml)の懸濁液を、エ チルジメチルアミノプロピルカルボジイミド塩酸塩(373 mg、1.95 mmol)および1 -ヒドロキシベンゾトリアゾール(405 mg、3.0 mmol)で処理した。この混合物 を25℃で1時間保持し、次いで、(2R,S,3S)N-アリルオキシカルボニル-3-アミ ノ-2-ベンジルオキシ-5-オキソテトラヒドロフラン(437 mg、1.5 mmol;Chapman 、Biorg .Med.Chem.Lett.、2、613〜18頁(1992年))および(Ph3P)2PdCl2(25 mg )を添加し、続いて、n-トリブチルスズハイドライド(0.6 ml、2.25 mmol)を滴下 した。得られた混合物を25℃で1時間撹拌し、次いで、水(20 ml)を添加した。 この混合物を酢酸エチル(3×15 ml)で抽出し、これらの組み合わせた有機抽出 液を、水(5 ml)で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、そして濃縮すると、ジアステレオマ ーの混合物が得られた。この水層を蒸発させ、その残渣をフラッシュクロマトグ ラフィー(5%メタノール/クロロホルム)により精製して、全体で182 mgの追加 量の42(31%)を得た。 (3S)-3-[2-(3,5-ジヒドロ-7-メチル-4-オキソ-4H-ピロロ[3,2-d]ピリミジン-3 -イル)-1-オキソエチルアミノ]-4-オキソブタン酸(43)。42(131 mg、0.33 mmol) のメタノール(50 ml)および10%パラジウムカーボン(100mg)の混合物を、水素雰 囲気下にて2時間にわたり、激しく撹拌した。追加量の触媒(100 mg)を添加し、 この混合物をさらに2時間水素化した。この混合物を、0.2μMのナイロン膜で濾 過し、そして濃縮した。この残渣を、メタノール/ジエチルエーテルから再結晶 すると、吸湿性の白色固体として、43が79 mg(78%)で得られた。 (1S,9S)6,10-ジオキソオクタヒドロ-9-(3-フェニルプロピオニルアミノ)-6H- ピリダジノ[1,2-a][1,2]ジアゼピン-1-カルボン酸-t-ブチル(44a)。(1S,9S)9- アミノ-6,10-ジオキソオクタヒドロ-6H-ピリダジノ[1,2-a][1,2]ジアゼピン-1- カルボン酸-t-ブチル(690 mg;2.32 mmol;GB 2128984)のジオキサン(16 ml)お よび水(4 ml)の溶液に、0℃にて、固形状の重炭酸ナトリウム(292 mg;3.48 m mol)を添加し、続いて、3-フェニルプロピオニルクロライド(470 mg;2.78 mmol )を滴下した。この混合物を室温で2時間撹拌し、次いで、重炭酸ナトリウム(20 0 mg;2.38 mmol)および3-フェニルプロピオニルクロライド(100 mg;0.6 mmol) をさらに添加した。この混合物を室温でさらに2時間撹拌し、酢酸エチル(50 ml )で希釈し、飽和重炭酸ナトリウム(2×25 ml)で洗浄し、次いで、乾燥し(MgSO4 )、そして濃縮した。この残渣をフラッシュクロマトグラフィー(0〜50%酢酸エ チル/クロロホルム)により精製し、エーテルによる粉末化によって最終的に結晶 化すると、白色の固体860 mg(86%)が得られた。 (1S,9S)オクタヒドロ-10-オキソ-9-(3-フェニルプロピオニルアミノ)-6H-ピ リダジノ[1,2-a][1,2]ジアゼピン-1-カルボン酸-t-ブチル(44b)を、44aと同様に して、(1S,9S)9-アミノ-オクタヒドロ-10-オキソ-6H-ピリダジノ[1,2-a][1,2] ジアゼピン-1-カルボン酸-t-ブチル(Attwoodら、J .Chem.Soc.Perkin 1、1011 〜19頁(1986年))から調製し、無色のオイル810 mg(81%)を得た。 (1S,9S)6,10-ジオキソオクタヒドロ-9-(3-フェニルプロピオニルアミノ)-6H- ピリダジノ[1,2-a][1,2]ジアゼピン-1-カルボン酸(45a)。(1S,9S)6,10-ジオキ ソオクタヒドロ-9-(3-フェニルプロピオニルアミノ)-6H-ピリダジノ[1,2-a][1,2 ]ジアゼピン-1-カルボン酸-t-ブチル(44a)(800 mg;1.863 mmol)の無水ジクロロ メタン(5 ml)の溶液に、0℃にて、トリフルオロ酢酸(5 ml)を添加した。この 溶液を室温で3時間撹拌し、次いで、濃縮した。この残渣に無水エーテル(10 ml )を添加し、次いで、減圧下にて除去した。この工程を3回繰り返すと、結晶状 の固体が得られた。この固体をエーテルで粉末化し、濾過すると、白色の結晶状 の固体590 mg(85%)が得られた。 (1S,9S)オクタヒドロ-10-オキソ-9-(3-フェニルプロピオニルアミノ)-6H-ピ リダジノ[1,2-a]-[1,2]ジアゼピン-1-カルボン酸(45b)を、化合物45aについて 記述した方法により、(1S,9S)オクタヒドロ-10-オキソ-9-(3-フェニルプロピオ ニルアミノ)-6H-ピリダジノ[1,2-a]-[1,2]ジアゼピン-1-カルボン酸-t-ブチル(4 4b)から調製して、結晶性の固体として、45bを657 mg(96%)で得た。 [3S,2R,S,(1S,9S)]N-(2-ベンジルオキシ-5-オキソテトラヒドロフラン-3 -イル)-6,10-ジオキソオクタヒドロ-9-(3-フェニルプロピオニルアミノ)-6H-ピ リダジノ[1,2-a][1,2]ジアゼピン-1-カルボキサミド(46a)。(1S,9S)6,10-ジオ キソオクタヒドロ-9-(3-フェニルプロピオニルアミノ)-6H-ピリダジノ[1,2-a][1 ,2]ジアゼピン-1-カルボン酸(45a)(662 mg;1.773 mmol)の無水ジクロロメタ ン(9 ml)および無水ジメチルホルムアミド(3 ml)の溶液に、室温にて、ビス( トリフェニルホスフィン)パラジウムクロライド(30 mg)および(3S,2R,S)-3-ア リルオキシカルボニルアミノ-2-ベンジルオキシ-5-オキソテトラヒドロフラン(C hapman、Biorg .Med.Chem.Lett.、2、613〜18頁(1992年))(568 mg、1.95 mmol )を添加し、続いて、トリ-n-ブチルスズハイドライド(1.19g;4.09 mmol)を滴 下した。1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(408 mg ;2.128 mmol)の添加前に、この混合物に、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(47 9 mg;3.546 mmol)を添加し、この混合物を0℃まで冷却した。この混合物を室 温で3.25時間撹拌し、次いで、酢酸エチル(50 ml)で希釈し、希塩酸(20 ml)で2 回洗浄し、飽和重炭酸ナトリウム(20 ml)で2回洗浄し、ブラインで1回洗浄し 、次いで、乾燥し(MgSO4)、そして濃縮した。得られたオイルをフラッシュクロ マトグラフィー(0〜100%酢酸エチル/クロロホルム)により精製すると、アノマ ーの混合物として、46aが810 mg(81%)で得られた。 [3S,2R,S,(1S,9S)]N-(2-ベンジルオキシ-5-オキソテトラヒドロフラン-3 -イル)-オクタヒドロ-10-オキソ-9-(3-フェニルプロピオニルアミノ)-6H-ピリダ ジノ[1,2-a][1,2]ジアゼピン-1-カルボキサミド(46b)を、46aについて記述した 方法により、45bから調製して、ガラス状物790 mg(96%)を得た。 [3S,(1S,9S)]3-(6,10-ジオキソオクタヒドロ-9-(3-フェニルプロピオニルア ミノ)-6H-ピリダジノ[1,2-a][1,2]ジアゼピン-1-カルボキサミド)-4-オキソブタ ン酸(47a)。[3S,2R,S,(1S,9S)]N-(2-ベンジルオキシ-5-オキソテトラヒドロ フラン-3-イル)-6,10-ジオキソオクタヒドロ-9-(3-フェニルプロピオニルアミノ )-6H-ピリダジノ[1,2-a][1,2]ジアゼピン-1-カルボキサミド(46a)(205 mg;0. 364 mmol)、10%パラジウムカーボン(200 mg)およびメタノール(20 ml)の混合物 を、1気圧の水素下にて、5時間撹拌した。この混合物を濾過し、次いで、濃縮 すると、ガラス状物154 mg(90%)が得られた。 [3S,(1S,9S)]3-(オクタヒドロ-10-オキソ-9-(3-フェニルプロピオニルアミ ノ)-6H-ピリダジノ[1,2-a][1,2]ジアゼピン-1-カルボキサミド)-4-オキソブタン 酸(47b)を、47aについて記述した方法により、46bから調製した。この残渣をフ ラッシュクロマトグラフィー(0〜10%メタノール/クロロホルム)により精製す ると、ガラス状物65 mg(52%)が得られた。 Damewoodら、J .Med.Chem.、37、3303〜12頁(1994年)に記述の方法により、 ピリドン48を調製した。化合物48dは、新規である。 3-ベンジルオキシカルボニルアミノ-6-ブチルピリド-2-オン(48d)を、クリー ム状の固体として単離した。 (2S)2-[3-ベンジルオキシカルボニルアミノ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-1-ピリジ ル]プロピオン酸メチル(49a)。3-(ベンジルオキシカルボニルアミノ)ピリド-2- オン(48a)(2.58g、10.58 mmol)およびテトラヒドロフラン(100 ml)の撹拌混 合物に、室温にて、水素化ナトリウム(80%オイル分散液)(0.35g、11.64 mmol) を添加した。この混合物を10分間撹拌した。得られた溶液を、室温にて10分間に わたり、2(R)2-((トリフルオロメタン)スルホニルオキシ)プロピオン酸メチル(2 .5g、10.58 mmol;Feenstraら、Tetrahedron Lett.、28、1215〜18頁(1987年)) のテトラヒドロフラン(5 ml)溶液に添加した。この混合物を室温で80分間撹拌 し、次いで、酢酸エチルに注いだ。この混合物を1M HClで2回洗浄し、重炭酸 ナトリウム水溶液に次いでブラインで2回洗浄した。それを乾燥し(MgSO4)、そ して濃縮した。この残渣をフラッシュクロマトグラフィー(30%酢酸エチル/ヘキ サン)により精製すると、無色の固体2.945g(84%)が得られた。 [6-ベンジル-3-ベンジルオキシカルボニルアミノ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-1- ピリジル]-酢酸メチル(49b)。6-ベンジル-3-(ベンジルオキシカルボニルアミノ) ピリド-2-オン(48b)(7.3g、2.18 mmol)およびテトラヒドロフラン(150 ml)の 撹拌混合物に、室温にて、水素化ナトリウム(80%オイル分散液)(0.65g、26.2 mmol)を添加した。この混合物を10分間撹拌し、ブロモ酢酸メチル(2.5 ml、26.2 mmol)で処理し、そして3時間保持した。得られた混合物を、氷および1M HCl の混合物に注いだ。得られた固体を濾過して除き、次いで、ジクロロメタンに溶 解した。得られた溶液を乾燥し(MgSO4)、活性炭で脱色し、そして濃縮した。こ の残渣をクロマトグラフィー(2〜5%酢酸エチル/ジクロロメタン)により精製 すると、無色の結晶7.2g(81%)が得られた。 以下の化合物を、類似の様式で調製した。 [3-ベンジルオキシカルボニルアミノ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-6-フェネチル-1 -ピリジル]-酢酸メチル(49c)。収率97%。 [3-ベンジルオキシカルボニルアミノ-6-ブチル-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-1-ピ リジル]-酢酸メチル(49d)。収率90%。 [3-ベンジルオキシカルボニルアミノ-1,2-ジヒドロ-6-メチル-2-オキソ-1-ピ リジル]-酢酸メチル(49e)。収率84%。無色の固体。 [3-ベンジルオキシカルボニルアミノ-1,2-ジヒドロ-6-フェニル-1-ピリジル]- 酢酸メチル(49f)。収率67%。無色のオイル。 [3-ベンジルオキシカルボニルアミノ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-1-ピリジル]-酢 酸メチル(49g)。収率80%。無色の結晶状の固体。 2(S)2-メチルー[6-ベンジル-(3-ベンジルオキシカルボニルアミノ-1,2-ジヒド ロ-2-オキソ-1-ピリジル]-酢酸メチル(49h)を、化合物49aの調製について用いた 方法により調製して、オイル(58%)を得た。 [6-ベンジル-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(2-フェニルエトキシ)カルボニルアミ ノ-1-ピリジル]-酢酸メチル(49i)を、無色の固体として単離した(88%)。 2(S)2-[3-アミノ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-1-ピリジル]-プロピオン酸メチル(5 0a)。2(S)2-[3-ベンジルオキシカルボニルアミノ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-1-ピ リジル]プロピオン酸メチル(49a)(2.75g、8.33 mmol)、メタノール(100 ml) 、および10%パラジウムカーボン(300 mg)の混合物を、水素雰囲気下にて、30分 間撹拌した。この混合物を濾過し、そして濃縮すると、無色の固体1.63g(100% )が得られた。 以下の化合物を、類似の様式で調製した。 [3-アミノ-6-ベンジル-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-1-ピリジル]-酢酸メチル(50b) 。灰色の固体として、収率100%。 [3-アミノ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-6-フェネチル-1-ピリジル]-酢酸メチル(50 c)。粘稠なオイルとして、収率99%。 [3-アミノ-6-ブチル-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-1-ピリジル]-酢酸メチル(50d)。 褐色の固体として、収率97%。 [3-アミノ-1,2-ジヒドロ-6-メチル-2-オキソ-1-ピリジル]-酢酸メチル(50e) を、無色の結晶状の固体として単離した(100%)。 [3-アミノ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-6-フェニル-1-ピリジル]-酢酸メチル(50f) を、灰色の固体として単離した(86%)。 [3-アミノ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-1-ピリジル]-酢酸メチル(50g)を、無色の オイルとして得、直ちに次の工程で用いた。 2(S)2-メチル-[3-アミノ-6-ベンジル-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-1-ピリジル]-酢 酸メチル(50h)を、無色のオイルとして単離した(69%)。 2(S)2-[1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(3-フェニルプロピオニル)アミノ-1-ピリジ ル]-プロピオン酸メチル(51a)。3-フェニルプロピオニルクロライド(1.5g、9 mmol)を、2(S)2-[3-アミノ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-1-ピリジル]-プロピオン酸 メチル(50a)(1.63g、8.33 mmol)、ジオキサン(60 ml)、水(15 ml)および重炭 酸ナトリウム(1.54g、16.7 mmol)の撹拌混合物に滴下した。この混合物を1時 間保持し、次いで、酢酸エチルて抽出した。この抽出物を重炭酸ナトリウム水溶 液で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、そして濃縮した。得られた赤色のオイルをフラッ シュクロマトグラフィーにより精製すると、オイル2.54g(93%)が得られた。 以下の化合物を、類似の様式で調製した。 [6-ベンジル-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(3-フェニルプロピオニル)アミノ-1- ピリジル]-酢酸メチル(51b)を、結晶として単離した(93%)。 [1,2-ジヒドロ-2-オキソ-6-フェネチル-3-(3-フェニルプロピオニル)アミノ-1 -ピリジル]-酢酸メチル(51c)を、無色の結晶として単離した(81%)。 [6-ブチル-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(3-フェニルプロピオニル)アミノ-1-ピ リジル]-酢酸メチル(51d)を、無色の結晶として単離した(88%)。 [1,2-ジヒドロ-6-メチル-2-オキソ-3-(3-フェニルプロピオニル)アミノ-1-ピ リジル]-酢酸メチル(51e)を、淡黄色のオイルとして単離した(100%)。 [1,2-ジヒドロ-2-オキソ-6-フェニル-3-(3-フェニルプロピオニル)アミノ-1- ピリジル]-酢酸メチル(51f)を、淡黄色のオイルとして単離した(99%)。 [1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(3-フェニルプロピオニル)アミノ-1-ピリジル]-酢 酸メチル(51g)を、オイルとして単離した(81%)。 2(S)2-メチル-[6-ベンジル-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(3-フェニルプロピオニ ル)アミノ-1-ピリジル]-酢酸メチル(51h)を、無色のオイルとして単離した(93% )。 [3-(N-アセチル-O-ベンジル-L-チロシン)アミノ-6-ベンジル-1,2-ジヒドロ-2- オキソ-1-ピリジル]-酢酸メチル(51i)。[3-アミノ-6-ベンジル-1,2-ジヒドロ-2- オキソ-1-ピリジル]-酢酸メチル(100 mg、0.367 mmol)、Boc-Tyr(Bn)-OH(136 mg 、0.367 mmol)、ジメチルホルムアミド(1 ml)、ジイソプロピルエチルアミン(0 .25 ml、1.468 mmol)および2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラ メチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(118 mg、0.367 mmol)の撹拌混合 物を、室温で一晩保持した。この混合物を酢酸エチルで希釈し、1M塩酸で2回 洗浄し、重炭酸ナトリウム水溶液で2回洗浄し、ブラインで1回洗浄し、次いで 、乾燥し(MgSO4)、そして濃縮した。この残留物を、フラッシュクロマトグラフ ィー(10%酢酸エチル/ジクロロメタン)により精製したところ、無色のオイル162 mg(70%)が得られた。このオイル(160 mg、0.255 mmol)を、0℃にて、ジクロ ロメタン(1 ml)に溶解し、そしてトリフルオロ酢酸(1 ml)で処理した。得られ た溶液を、40分間にわたり室温に達するようにし、次いで、30℃にて乾燥状態ま で蒸発させた。この残留物を、再びジクロロメタンに溶解し、次いで、乾燥状 態まで蒸発させた。この操作を3回繰り返した。この残留物を、0℃にて、ピリ ジン(0.5 ml)に溶解し、そして無水酢酸(0.03 ml、0.3 mmol)で処理した。得ら れた混合物を、室温に達するようにし、3.5時間保持した。それを酢酸エチルで 希釈し、1M塩酸で2回洗浄し、重炭酸ナトリウム水溶液で2回洗浄し、乾燥し( MgSO4)、そして濃縮すると、無色のオイル128 mg(86%)が得られた。 [6-ベンジル-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(2-フェニルエタンスルホニル)アミノ -1-ピリジル]-酢酸メチル(51j)。[3-アミノ-6-ベンジル-2-オキソ-1,2-ジヒドロ -1-ピリジル]-酢酸メチル(49b)(1.0g、3.67 mmol)、ジクロロメタン(15 ml) およびトリエチルアミン(1.0 ml、7.34 mmol)の撹拌混合物に、2-フェニルエタ ンスルホニルクロライド(Zhongら、J .Am.Chem.Soc.、113、2259〜63頁(1991 年))を添加した。この混合物を一晩保持し、次いで、酢酸エチルに注いだ。得ら れた混合物を重炭酸ナトリウム水溶液で2回洗浄し、1M塩酸で3回洗浄し、次 いで、ブラインで洗浄した。それを乾燥し(MgSO4)、そして濃縮した。得られた 淡褐色の固体を、フラッシュクロマトグラフィー(10%酢酸エチル/ジクロロメタ ン)により精製したところ、淡黄色の固体1.25g(77%)が得られた。 [6-ベンジル-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(4-フェニルブチリル)アミノ-1-ピリ ジル]-酢酸メチル(511)を、無色の結晶として単離した(74%)。 2(S)2-[1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(3-フェニルプロピオニル)アミノ-1-ピリジ ル]-プロピオン酸(52a)。0℃にて、2(S)2-[1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(3-フェ ニルプロピオニル)アミノ-1-ピリジル]-プロピオン酸メチル(51a)(2.39g、7. 3 mmol)のメタノール(30 ml)の撹拌溶液に、1M水酸化ナトリウム(15 ml、15 mm ol)を添加した。この混合物をこの温度で2時間保持し、1M塩酸(15.1 ml)で酸 性化し、そして酢酸エチルで抽出した。この抽出物をブラインで洗浄し、乾燥し (MgSO4)、そして濃縮すると、無色の固体1.98g(87%)が得られた。 以下の化合物を、類似の様式で調製した。 [6-ベンジル-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(3-フェニルプロピオニル)アミノ-1- ピリジル]-酢酸(52b)を、淡黄色の結晶として単離した(100%)。 [1,2-ジヒドロ-2-オキソ-6-フェネチル-3-(3-フェニルプロピオニル)アミノ-1 -ピリジル]-酢酸(52c)を、ベージュ色の固体として単離した(94%)。 [6-ブチル-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(3-フェニルプロピオニル)アミノ-1-ピ リジル]-酢酸(52d)を、淡褐色の固体として単離した(99%)。 [1,2-ジヒドロ-6-メチル-2-オキソ-3-(3-フェニルプロピオニル)アミノ-1-ピ リジル]-酢酸(52e)を、固体として単離した(100%)。 [1,2-ジヒドロ-2-オキソ-6-フェニル-3-(3-フェニルプロピオニル)アミノ-1- ピリジル]-酢酸(52f)を、淡黄色の泡状物として単離した(100%)。 [1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(3-フェニルプロピオニル)アミノ-1-ピリジル]-酢 酸(52g)を、無色の固体として単離した(94%)。 2(R,S)2-[6-ベンジル-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(3-フェニルプロピオニル) アミノ-1-ピリジル]-プロピオン酸(52h)を、テトラヒドロフラン水溶液中にて40 ℃で5時間にわたり、化合物51hの加水分解により調製して、黄色のオイルとし て得た(95%)。 [3-(アセチル-Tyr(Bn))アミノ-6-ベンジル-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-1-ピリジ ル]-酢酸(52i)を、泡状物として単離した(93%)。 [6-ベンジル-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(2-フェニルエタンスルホニル)アミノ -1-ピリジル]-酢酸(52j)を、無色の固体として単離した(100%)。 [6-ベンジル-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(2-フェニルエトキシ)カルボニルアミ ノ-1-ピリジル]-酢酸(52k)を、60℃で1時間にわたり、化合物49iの加水分解に より、調製した(70%)。 [6-ベンジル-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(4-フェニルブチリル)アミノ-1-ピリ ジル]-酢酸(521)を、白色の泡状物として単離した(100%)。 2(S),N-3(S)2-[1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(3-フェニルプロピオニル)アミノ -1-ピリジル]-N-(2-ベンジルオキシ-5-オキソテトラヒドロフラン-3-イル)プロ ピオンアミド(53a)。2(S)-2-[1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(3-フェニルプロピオニ ル)アミノ-1-ピリジル]-プロピオン酸(52a)(1.1g、3.49 mmol)、3(S),2(R, S)3-アリルオキシカルボニルアミノ-2-ベンジルオキシ-5-オキソテトラヒドロフ ラン(1.02g、3.49 mmol;Chapman、Biorg .Med.Chem.Lett.、2、613〜18ペー ジ(1992年))、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロライド(55 mg) 、ジクロロメタン(35 ml)およびジメチルホルムアミド(1 ml)の撹拌混合物に、 トリ-n-ブチルスズハイドライド(1.7 ml、6.3 mmol)を添加した。得られた混合 物を5分間撹拌し、次いで、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(946 mg、7 mmol )を添加した。この混合物を、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-2-エチルカルボジ イミド塩酸塩(740 mg、3.84 mmol)を添加する前に、0℃まで冷却した。この混 合物を室温で一晩保持し、次いで、酢酸エチルに注いだ。この混合物を1M塩酸 で2回洗浄し、重炭酸ナトリウム水溶液で2回洗浄し、次いで、ブラインで洗浄 した。この混合物を乾燥し(MgSO4)、そして濃縮した。この残留物をペンタンで 粉にした。残りの固体を、フラッシュクロマトグラフィー(40〜60%酢酸エチル/ ヘキサン)により精製したところ、無色の固体1.28g(73%)が得られた。 以下の化合物を、類似の様式で調製した。 N(3(S))2-[6-ベンジル-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(3-フェニルプロピオニル) アミノ-1-ピリジル]-N-(2-ベンジルオキシ-5-オキソテトラヒドロフラン-3-イル )アセトアミド(53b)を、泡状物として得た(86%)。 N(3(S))2-[1,2-ジヒドロ-2-オキソ-6-フェネチル-3-(3-フェニルプロピオニル )アミノ-1-ピリジル]-N-(2-ベンジルオキシ-5-オキソテトラヒドロフラン-4-イ ル)アセトアミド(53c)を、アノマーの混合物として得た(74%)。 N(3(S))2-[6-ブチル-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(3-フェニルプロピオニル)ア ミノ-1-ピリジル]-N-(2-ベンジルオキシ-5-オキソテトラヒドロフラン-3-イル) アセトアミド(53d)を、アノマーの混合物として得た(74%)。 N(3(S))2-[1,2-ジヒドロ-6-メチル-2-オキソ-3-(3-フェニルプロピオニル)ア ミノ-1-ピリジル]-N-(2-ベンジルオキシ-5-オキソテトラヒドロフラン-3-イル) アセトアミド(53e)を、アノマーの混合物として得た(67%)。 N(3(S))2-[1,2-ジヒドロ-2-オキソ-6-フェニル-3-(3-フェニルプロピオニル) アミノ-1-ピリジル]-N-(2-ベンジルオキシ-5-オキソテトラヒドロフラン-3-イル )アセトアミド(53f)を、アノマーの混合物として得た(73%)。 N(3(S))2-[1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(3-フェニルプロピオニル)アミノ-1-ピ リジル]-N-(2-ベンジルオキシ-5-オキソテトラヒドロフラン-3-イル)アセトアミ ド(53g)を、アノマーの混合物として得た(70%)。 2(R,S),N(3(S))2-[6-ベンジル-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(3-フェニルプロ ピオニル)アミノ-1-ピリジル]-N-(2-ベンジルオキシ-5-オキソテトラヒドロフラ ン-3-イル)プロピオンアミド(53h)を、ジアステレオマーの混合物として得た(8 9%)。単一のジアステレオマーについてのデータを示す。 N(3(S))2-[6-ベンジル-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(N-アセチル-O-ベンジルチ ロシニル)アミノ-1-ピリジル]-N-(2-ベンジルオキシ-5-オキソテトラヒドロフラ ン-3-イル)アセトアミド(53i)を、アノマーの混合物として得た(76%)。 N(3(S))2-[6-ベンジル-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(2-フェニルエタンスルホニ ル)アミノ-1-ピリジル]-N-(2-ベンジルオキシ-5-オキソテトラヒドロフラン-3- イル)アセトアミド(53j)を、アノマーの混合物として得た(78%)。 N(3(S))2-[6-ベンジル-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(2-フェニルエトキシ)カル ボニルアミノ-1-ピリジル]-N-(2-ベンジルオキシ-5-オキソテトラヒドロフラン- 3-イル)アセトアミド(53k)を、アノマーの混合物として得た(78%)。 N(3(S))2-[6-ベンジル-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(4-フェニルブチリル)アミ ノ-17ピリジル]-N-(2-ベンジルオキシ-5-オキソテトラヒドロフラン-3-イル)ア セトアミド(531)を、無色のオイルとして得た(86%)。 3(S),N(2(S))3-(2-(1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(3-フェニルプロピオニルアミ ノ-1-ピリジル)プロピオニルアミノ)-4-オキソブタン酸(54a;F)。2(S),N(3(S) )2-[1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(3-フェニルプロピオニル)アミノ-1-ピリジル]-N -(2-ベンジルオキシ-5-オキソテトラヒドロフラン-3-イル)プロピオンアミド(5 3a)(1.28g、2.5 mmol)、メタノール(140 ml)、酢酸エチル(60 ml)および10% パラジウムカーボン(1.4g)の混合物を、水素雰囲気下にて撹拌した。2.5時間後 、さらに多くの触媒(300 mg)を添加し、水素化を1時間続けた。この混合物を、 CeliteTMにより濾過し、次いで、0.2μMのナイロンフィルターで再濾過して、濃 縮した。残留油を、メタノールおよびエーテルの混合物で粉にして、無色の結晶 916 mg(87%)を得た。 以下の化合物を、類似の様式で調製した。 3(S)3-(6-ベンジル-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(3-フェニルプロピオニル)アミ ノ-1-ピリジル]アセチルアミノ-4-オキソブタン酸(54b;M)を、無色の結晶とし て単離した(59%)。 3(S)3-(1,2-ジヒドロ-2-オキソ-6-フェネチル-3-(3-フェニルプロピオニル)ア ミノ-1-ピリジル)アセチルアミノ-4-オキソブタン酸(54c)を、白色の固体として 単離した(46%)。 3(S)3-(6-ブチル-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(3-フェニルプロピオニル)アミノ -1-ピリジル)アセチルアミノ-4-オキソブタン酸(54d)を、無色の結晶として 単離した(90%)。 3(S)3-(1,2-ジヒドロ-6-メチル-2-オキソ-3-(3-フェニルプロピオニル)アミノ -1-ピリジル)アセチルアミノ-4-オキソブタン酸(54e)を、無色の固体として単離 した(85%)。 3(S)3-(1,2-ジヒドロ-2-オキソ-6-フェニル-3-(3-フェニルプロピオニル)アミ ノ-1-ピリジル)アセチルアミノ-4-オキソブタン酸(54f)を、白濁色の固体として 単離した(73%)。 3(S)3-(1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(3-フェニルプロピオニル)アミノ-1-ピリジ ル)アセチルアミノ-4-オキソブタン酸(54g;G)を、泡状物として単離した(73%) 。 3(S),N(2(R,S))3-(2-(6-ベンジル-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(3-フェニルプ ロピオニル)アミノ-1-ピリジル)プロピオニルアミノ)-4-オキソブタン酸(54h)を 、無色の泡状物として得た(69%)。 3(S)3-(3-(2-アセチル-L-チロシニル)アミノ-6-ベンジル-1,2-ジヒドロ-2-オ キソ-1-ピリジル)アセチルアミノ-4-オキソブタン酸(54i)を、無色の結晶として 単離した(79%)。 3(S)3-(6-ベンジル-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(2-フェニルエタンスルホニ ル)アミノ-1-ピリジル)アセチルアミノ-4-オキソブタン酸(54j)を、無色の固体 として単離した(85%)。 3(S)3-(6-ベンジル-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(2-フェニルエトキシ)カルボニ ルアミノ-1-ピリジル)アセチルアミノ-4-オキソブタン酸(54k)を、白濁色の固体 として単離した(54%)。 3(S)3-(6-ベンジル-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(4-フェニルブチリル)カルボニ ルアミノ-1-ピリジル)アセチルアミノ-4-オキソブタン酸(54l)を、白色の固体と して単離した(50%)。 N-2-(3-ベンジルオキシカルボニルアミノ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-1-ピリジル )アセチル-3-アミノ-5-(2,6-ジクロロベンゾイルオキシ)-4-オキソペンタン酸t- ブチル(56a)。 THF(2 ml)中の酢酸(55a)(WO 93 21213)を室温で撹拌し、そして1-ヒドロキシ ベンゾトリアゾール(60 mg、0.448 mmol)およびジメチルアミノプロピル-3-エチ ルカルボジイミド塩酸塩(47 mg、0.246 mmol)で処理した。5分間後、水(2滴) を添加し、20分間撹拌を続けた。ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II) クロライド(6 mg)を添加し、続いて、3-(アリルオキシカルボニルアミノ)-4-オ キソ-5-(2,6-ジクロロベンゾイルオキシ)ペンタン酸t-ブチル(WO 93 16710)(103 mg、0.224 mmol)のTHF(1 ml)溶液を添加した。室温で1時間にわたって、トリ ブチルスズハイドライド(0.09 ml、0.336 mmol)を滴下した。この混合物をさら に3時間撹拌し、酢酸エチルに注ぎ、1M HCl、NaHCO3水溶液およびブラインで 洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして真空下にて濃縮した。この残留物をペンタンで 粉にし、その上澄み液を捨てた。残りの固体をフラッシュクロマトグラフィー(5 0%酢酸エチル/ヘキサン)により精製すると、無色のオイルとして、表題化合物9 2 mg(63%)が得られた。 N-2-(6-ベンジル-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(3-フェニルプロピオニル)アミノ -1-ピリジル)アセチル-3-アミノ-5-(2,6-ジクロロベンジルオキシ)-4-オキソペ ンタン酸t-ブチル(56b)を、(56a)について記述した方法により調製して、無色の オイルとして、表題化合物(66%)を得た。 N-2-(3-ベンジルオキシカルボニルアミノ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-1-ピリジル )アセチル-3-アミノ-5-(2,6-ジクロロベンゾイルオキシ)-4-オキソペンタン酸 (57a;O)。ジクロロメタン(0.5 ml)中のエステル(56a)(210 mg、0.356 mmol)を 0℃まで冷却し、トリフルオロ酢酸(0.5 ml)で処理し、撹拌し、そして30分間に わたって20℃まで暖めた。この溶液を、減圧下にて、乾燥状態まで蒸発させ、ジ クロロメタンに再溶解し、そして濃縮した(×3)。この残留物を酢酸エチルで粉 にし、そしてエーテルで希釈すると、無色の固体として、表題化合物162 mg(85 %)が得られた。 N-2-(6-ベンジル-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(3-フェニルプロピオニル)アミノ -1-ピリジル)アセチル-3-アミノ-5-(2,6-ジクロロベンゾイルオキシ)-4-オキソ ペンタン酸(57b;P)を、57aについて記述した方法により調製して、無色の結晶 として、表題化合物(78%)を得た。 (3S,4R,S)N-(ベンジルオキシカルボニル)-3-アミノ-4-(2-ベンゾキサゾリル )-4-ヒドロキシブタン酸t-ブチル(59)。無水THF(10.5 ml)のベンゾキサゾール(2 50.2 mg、2.1 mmol)の撹拌溶液に、N2下にて−78℃で、ヘキサン中の2.3Mのn-ブ チルリチウム(0.96 ml、2.2 mmol)を滴下した。−78℃で20分間撹拌した後、固 体として、無水MgBr2OEt2(594.0 mg、2.3 mmol)を添加した。得られた不均一混 合物を−45℃まで暖め、そして15分間撹拌した。次いで、この反応混合物を−78 ℃まで再冷却し、アルデヒド58(Graybillら、Int .J.Peptide Protein Res.、4 4、173〜182ページ(1993年))(644.6 mg、2.1 mmol)のTHF(10.5 ml)溶液を滴下し た。この反応系を−78℃で30分間撹拌し、1時間にわたって0℃まで暖め、次い で、室温で16時間撹拌した。この反応を5%重炭酸ナトリウム(2.0 ml) で停止し、このTHFを真空下にて除去した。得られた水性残留物を、塩化メチレ ンで4回抽出した。これらの組み合わせた抽出物をブラインで洗浄し、乾燥し(M gSO4)、濾過し、そして真空下にて濃縮して、粗生成物880.0 mgを得た。フラッ シュクロマトグラフィー(45:55の酢酸エチル/ヘキサン)により、C-4での、ジア ステレオマー異性体の混合物として、表題化合物のオイル567.2 mg(63%)が得ら れた。 (3S,4R,S)3-アミノ-4-(2-ベンゾキサゾリル)-4-ヒドロキシブタン酸t-ブチ ル(60)。エステル59(189.0 mg、0.44 mmol)のエタノール(5.0 ml)溶液を、10% パラジウムカーボン(20.5 mg)で処理し、そしてH2の雰囲気下にて21時間撹拌し た。この混合物をCelite(登録商標)により濾過し、その溶媒を蒸発させると、オ イルとして、粗アミン60が125.0 mg(98%)で得られた。これを、さらに精製せず に使用した。 (3S,4R,S)N-(N-ベンジルオキシカルボニル-(S)-バリニル-(S)-アラニニル)- 3-アミノ-4-(2-ベンゾキサゾリル)-4-ヒドロキシブタン酸t-ブチル(61)。アミン 60(261.4 mg、0.89 mmol)、Z-Val-Ala-OH(286.9 mg、0.89 ml)(標準的なペプチ ド合成操作により調製した)およびヒドロキシベンゾトリアゾール(120.3 mg、0. 89 ml)のDMF(3.0 ml)溶液を、1-エチル-3-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]カルボ ジイミド塩酸塩(179.2 mg、0.93 ml)で0℃にて処理した。この反応系を室温ま で暖め、そして16時間撹拌した。この反応系を酢酸エチルで希釈し、そして1 M硫酸水素ナトリウムで2回、飽和重炭酸ナトリウムで2回、次いで、水および ブラインで洗浄した。この有機層を乾燥し(MgSO4)、濾過し、そして真空下にて 濃縮すると、粗生成物494.8 mgが得られた。フラッシュクロマトグラフィー(95 :5の塩化メチレン/メタノール)により、黄色の固体として、表題化合物480.9 m g(91%)を得た。 (3S)N-(N-ベンジルオキシカルボニル-(S)-バリニル-(S)-アラニニル)-3-アミ ノ-4-(2-ベンゾキサゾリル)-4-オキソブタン酸t-ブチル(62)。アルコール61(100 .3 mg、0.17 mmol)を塩化メチレン(2.0 ml)に溶解し、Dess-Martin試薬(142.6 m g、0.34 mmol)を添加した(Irelandら、J .Org.Chem.、58、2899頁(1993年);De ssら、J .Org.Chem.、48、4155〜4156頁(1983年))。得られた混合物を22分間撹 拌し、次いで、飽和チオ硫酸ナトリウム:飽和重炭酸ナトリウム(1:1、10 ml )と酢酸エチル(10 ml)との間で分配した。得られた有機層を、飽和チオ硫酸ナト リウム:飽和重炭酸ナトリウム(1:1)、飽和重炭酸ナトリウムおよびブライン で洗浄した。この有機層を乾燥し(MgSO4)、濾過し、そして真空下にて濃縮して 、粗生成物111.3 mgを得た。フラッシュクロマトグラフィー(95:5の塩化メ チレン/メタノール)により、オイルとして、表題化合物97.3 mg(96%)を得た。 (3S)N-(N-ベンジルオキシカルボニル-(S)-バリニル-(S)-アラニニル)-3-アミ ノ-4-(2-ベンゾキサゾリル)-4-オキソブタノエート(63;Q)。エステル62(95.0mg 、0.16 mmol)の塩化メチレン/トリフルオロ酢酸1:1混合物(10.0 ml)の溶液を 、乾燥N2雰囲気下にて、1時間撹拌した。次いで、この溶液を真空下にて濃縮し 、エーテルに溶解し、再び濃縮した。この工程を6回繰り返したところ、オフホ ワイトの固体として、粗生成物が得られた。フラッシュクロマトグラフィー(95 :5の塩化メチレン/メタノール)により、白色の固体として、表題化合物60.0 m g(69%)を得た。この生成物は、CD3OD中では、ケトン形態(1つの異性体、c 44 %)およびそのアシクロキシケタール形態(C-4における2つの異性体、c.56%) からなる3種の異性体の混合物として存在していた。 7-メトキシベンゾキサゾール(65a)。2-ニトロ-6-メトキシフェノール(2.62g 、15.5 mmol)(EP 333176)および10%パラジウムカーボン(130 mg)のエタノール( 50.0 ml)の混合物を、H2の雰囲気下にて75分間撹拌した。この混合物をCelite( 登録商標)により濾過し、次いで、直ちに、p-トルエンスルホン酸(32.0 mg)およ びトリエチルオルトホルメート(6.45 ml、38.8 mmol)で処理し、次いで、N2雰囲 気下にて還流状態で加熱した。20時間後、p-トルエンスルホン酸(30.0 mg) およびトリエチルオルトホルメート(6.45 ml、38.8 mmol)を添加した。全体で44 時間の加熱後、この反応系を冷却し、そして真空下にて還元した。得られた残留 物をフラッシュクロマトグラフィー(25:75の酢酸エチル/ヘキサン)により精製 して、黄色の固体として、表題化合物1.97g(85%)を得た。 4-メトキシベンゾキサゾール(65b)。4-ヒドロキシベンゾキサゾール(2.00g、1 4.8 mmol)(Musserら、J .Med.Chem.、30、62〜67頁(1987年))のアセトン(80.0 ml)懸濁液に、乾燥K2CO3(2.25g、16.3 mmol)に続いて、ヨードメタン(1.38 ml 、22.2 mmol)を添加した。この反応系を、N2雰囲気下にて還流状態で4.5時間加 熱し、次いで、濾過し、そして真空下にて濃縮すると、粗生成物が得られた。得 られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(25:75の酢酸エチル/ヘキサン) により精製して、白色の結晶状の固体として、表題化合物2.0g(91%)を得た。 (3S,4R,S)N-(アリルオキシカルボニル)-3-アミノ-4-ヒドロキシ-4-(2-(7-メ トキシベンゾキサゾリル))ブタン酸t-ブチル(66a)。7-メトキシベンゾキサゾー ル65a(548.6 mg、3.68 mmol)の無水THF(18.5 ml)の撹拌溶液に、N2下にて、−78 ℃で、ヘキサン中の1.56Mのn-ブチルリチウム(2.47 ml、3.86 mmol)を滴下して 、黄色に着色した溶液を生成した。−78℃で20分間撹拌した後、固体として、無 水MgBr2OEt2(1.045g、4.05 mmol)を添加した。得られた不均一混合物を−4 5℃まで暖め、そして15分間撹拌した。次いで、この反応混合物を−78℃まで再 冷却し、(S)-Alloc-Asp(t-Bu)H1b(946.4 mg、3.68 mmol)のTHF(18.5 ml)溶液を 滴下した。この反応系を−78℃で30分間撹拌し、0℃まで暖め、そして1時間撹 拌した。得られた均一反応系を室温まで暖め、そして16時間撹拌した。この反応 を5%重炭酸ナトリウム(3.5 ml)で停止し、次いで、THFを真空下にて除去した 。得られた水性残留物を、塩化メチレン(×6)で抽出した。これらの組み合わせ た抽出物をブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO4)、濾過し、そして真空下にて濃縮 して、粗生成物1.8gを得た。フラッシュクロマトグラフィー(40:60の酢酸エチ ル/ヘキサン)により、C-4での、ジアステレオマー異性体の混合物として、表題 化合物のオイル1.21g(81%)を得た。 (3S,4R,S)N-(アリルオキシカルボニル)-3-アミノ-4-ヒドロキシ-4-(2-(4-メ トキシベンゾキサゾリル))ブタン酸t-ブチル(66b)を、66aについて記述した方法 に従って調製して、C-4での、ジアステレオマー異性体の混合物として、表題化 合物のオイル1.29g(26%、回収した出発物質をベースにして68%)を得た。 (3S,4R,S)N-(N-アセチル-(S)-(O-第三級ブチルチロシニル)-(S)-バリニル-( S)-アラニニル)-3-アミノ-4-ヒドロキシ-4-(2-(7-メトキシベンゾキサゾリル)) ブタン酸t-ブチル(67a)。ベンゾキサゾール66a(481.9 mg、1.19 mmol)およびAc- Tyr(tBu)-Val-Ala-OH(586.3 mg、1.30 ml)の塩化メチレン(3.5 ml)およびDMF(3. 5 ml)の撹拌溶液に、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロライド( 18.0 mg)に続いて、トリブチルスズハイドライド(0.80 ml、2.96 mmol)を滴下し た。ヒドロキシベンゾトリアゾール(320.4 mg、2.37 mmol)を添加し、この混合 物を0℃まで冷却した。1-エチル-3-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]カルボジイ ミド塩酸塩(278.2 mg、1.42 mmol)を添加し、この混合物を室温まで暖めて、16. 5時間撹拌した。この反応系を酢酸エチルで希釈し、1M硫酸水素ナトリウムで2 回洗浄し、飽和重炭酸ナトリウム、水およびブラインで2回洗浄した。この有機 層を乾燥し(MgSO4)、濾過し、そして真空下にて濃縮すると、粗生成物2.0gが得 られた。フラッシュクロマトグラフィー(95:5の塩化メチレン/メタノール)に より、白色の固体として、表題化合物844.0 mg(94%)を得た。 (3S,4R,S)N-(N-アセチル-(S)-(O-第三級ブチルチロシニル)-(S)-バリニル-( S)-アラニニル)-3-アミノ-4-ヒドロキシ-4-(2-(4-メトキシベンゾキサゾリル)) ブタン酸t-ブチル(67b)を、67aについて記述した方法に従って調製して、白色の 微粉末として、表題化合物1.05g(94%)を得た。 (3S)N-(N-アセチル-(S)-(O-第三級ブチルチロシニル)-(S)-バリニル-(S)-アラ ニニル)-3-アミノ-4-(2-(7-メトキシベンゾキサゾリル))-4-オキソブタン酸t-ブ チル(68a)。アルコール67a(641.0 mg、0.85 mmol)の塩化メチレン(46.0 ml)の撹 拌懸濁液に、Dess-Martin試薬(1.082g、2.55 mmol)(Irelandら、J .Org.Chem. 、58、2899ページ(1993年);Dessら、J .Org.Chem.、48、4155〜4156頁(1983年 ))を添加した。得られた混合物を、飽和チオ硫酸ナトリウム:飽和重炭酸ナトリ ウム(1:1、86.0 ml)と酢酸エチル(86.0 ml)との間で分配する前に、1時間撹 拌した。得られた有機層を、飽和チオ硫酸ナトリウム:飽和重炭酸ナトリウム( 1:1)、飽和重炭酸ナトリウムおよびブラインで順に洗浄した。この有機層を 乾燥し(MgSO4)、濾過し、そして真空下にて濃縮して、粗生成物660.0 mgを得た 。フラッシュクロマトグラフィー(94:6の塩化メチレン/メタノール)により、 白色の固体として、表題化合物636.0 mg(100%)を得た。 (3S)N-(N-アセチル-(S)-(O-第三級ブチルチロシニル)-(S)-バリニル-(S)-アラ ニニル)-3-アミノ-4-(2-(4-メトキシベンゾキサゾリル))-4-オキソブタン酸t-ブ チル(68b)を、ケトン68aについて記述した方法に従って調製して、白色の固体と して、表題化合物420 mg(55%)を得た。 (3S)N-(N-アセチル-(S)-チロシニル-(S)-バリニル-(S)-アラニニル)-3-アミノ -4-(2-(7-メトキシベンゾキサゾリル))-4-オキソブタノエート(69a;R)。エステ ル68a(600.0 mg、0.80 mmol)の塩化メチレン/トリフルオロ酢酸1:1混合物(65 .0 ml)の溶液を、乾燥N2雰囲気下にて、1時間撹拌した。次いで、この溶 液を真空下で濃縮し、エーテルに溶解し、再び濃縮した。この工程を6回繰り返 したところ、オフホワイトの固体として、粗生成物が得られた。フラッシュクロ マトグラフィー(95:5〜80:20の勾配の塩化メチレン/メタノール)により、白 色の吸湿性固体として、表題化合物420.8 mg(83%)を得た。この生成物は、CD3O D中では、ケト形態(c 50%)およびそのアシクロキシケト形態(C-4での2つの異 性体、c 50%)からなる3種の異性体の混合物として存在していた。 (3S)N-(N-アセチル-(S)-チロシニル-(S)-バリニル-(S)-アラニニル)-3-アミノ -4-(2-(4-メトキシベンゾキサゾリル))-4-オキソブタン酸t-ブチル(69b;S)を、 酸69aについて記述した方法に従って調製して、吸湿性の表題化合物252 mg(96% )を得た。この生成物は、CD3OD中では、ケト形態およびそのアシクロキシケター ル形態(C-4における2個の異性体)からなる3種の異性体の混合物として存在し ていた。この生成物は、d-6 DMSOでは、単一の異性体として存在していた。 (3S)N-(アリルオキシカルボニル)-3-アミノ-4-オキソ-5-(1,2-ジオキソ-2-フ ェニルエチルオキシ)ペンタン酸t-ブチル(80)。(3S)N-(アリルオキシカルボニル )-3-アミノ-5-ブロモ-4-オキソペンタン酸t-ブチル(WO 93 16710)(2.17g、6.20 mmol)のジメチルホルムアミド(30 ml)の撹拌溶液に、フッ化カリウム(792 mg、 13.6 mmol)に次いでベンゾイルギ酸(1.02g、6.82 mmol)を添加した。この混合 物を140分間撹拌し、水(50 ml)で反応停止し、そして酢酸エチル(2×50 ml)で 抽出した。これらの組み合わせた有機抽出物を、水(4×50 ml)で、次いでブラ イン(50 ml)で洗浄した。これらを乾燥し(MgSO4)、そして濃縮すると、オイル が得られ、これをフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中の20〜45%の酢酸 エチル)により精製すると、無色のオイル2.44g(94%)が得られた。 (3S)N-(アリルオキシカルボニル)-3-アミノ-5-ヒドロキシ-4-オキソペンタン 酸t-ブチル(81)。エステル80(2.40g、5.71 mmol)、テトラヒドロフラン(200 ml) および1M重炭酸ナトリウム水溶液(200 ml)の混合物を、室温で18時間にわたっ て、激しく撹拌した。層分離し、その水性部分を酢酸エチル(100 ml)で抽出した 。これらの組み合わせた有機抽出物を、ブライン(100 ml)で洗浄し、乾燥し(MgS O4)、そして濃縮した。この残留物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中 の10〜60%の酢酸エチル)により精製すると、淡黄色のオイル1.48g(90%)が得 られた。 (3S)N-(アリルオキシカルボニル)-3-アミノ-5-(2,6-ジクロロフェニルメトキ シ)-4-オキソペンタン酸t-ブチル(82)。アルコール81(1.44g、5.01 mmol)、ヨ ウ化2,6-ジクロロベンジル(Abrahamら、J .Chem.Soc.、1605〜1607ページ(1936 年))(4.31g、15.0 mmol)、酸化銀(2.32g、10.0 mmol)およびジクロロメタン(2 5 ml)の撹拌混合物を、還流状態にて45時間加熱した。この混合物を室温まで冷 却し、次いで、水(50 ml)で希釈し、次いで、酢酸エチル(50 ml、25 ml)で抽出 した。この有機層を、水(50 ml)、次いでブライン(50 ml)で洗浄し、乾燥し(MgS O4)、そして濃縮した。この残留物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン中 の10〜100%の酢酸エチル)により精製すると、無色のオイル1.65g(74%)が得ら れた。 (3R,S)N-[N-フェニルメチルオキシカルボニルバラニニルアラニニル]-3-アミ ノ-5-(2,6-ジクロロフェニルメチルオキシ)-4-オキソペンタン酸t-ブチル(83a) 。N-フェニルメチルオキシカルボニルバリニルアラニン(637 mg、1.98 ml)のテ トラヒドロフラン(40 ml)および水(1 ml)の撹拌溶液に、1-(3-ジメチルアミノ プロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(379g、1.98 mmol)および1-ヒドロキ シベンゾトリアゾール(486 mg、3.60 mmol)を添加した。この混合物を15分間撹 拌し、次いで、エーテル82(802 mg、1.80 mmol)およびビス(トリフェニルホスフ ィン)パラジウム(II)クロライド(約5 mg)を添加した。次いで、20分間にわたっ て、トリブチルスズハイドライド(785 mg、725l、2.70 mmol)を滴下し、得られ た溶液を3.75時間撹拌し、次いで、1Mの塩酸(50 ml)で反応停止した。この混合 物を酢酸エチルで2回抽出した。これらの組み合わせた有機抽出物を、1Mの塩 酸で洗浄し、重炭酸ナトリウム水溶液、水に次いでブラインで2回洗浄し、乾燥 し(MgSO4)、そして濃縮した。この残留物をフラッシュクロマトグラフィー(1 0〜30%の酢酸エチル−ジクロロメタン)により精製すると、淡黄色の固体941 mg (79%)が得られた。 (3R,S)N-[N-アセチル-O-t-ブチルチロシニル)バラニニルアラニニル]-3-アミ ノ-5-(2,6-ジクロロフェニルメチルオキシ)-4-オキソペンタン酸t-ブチル(83b) を、83aについて記述した方法に従って調製して、無色の固体554 mg(64%)を得 た。 (R,S)N-[N-(フェニルメチルオキシ)カルボニルバリニルアラニニル]-3-アミ ノ-5-(2,6-ジクロロフェニルメチルオキシ)-4-オキソペンタン酸(84a;V)。エス テル83a(918 mg、1.38 mmol)のジクロロメタンの撹拌溶液に、トリフルオロ酢酸 (5 ml)を添加した。この混合物を2.5時間撹拌し、次いで、乾燥状態まで蒸発 させた。この残留物をエーテル(25 ml)で処理し、そして乾燥状態まで蒸発させ た。この操作を3回繰り返した。得られた生成物をエーテル(10 ml)で粉にし、 次いで、乾燥すると、淡褐色の粉末730 mg(87%)が得られた。 (R,S)N-[N-(アセチル)チロシニルバリニルアラニニル]-3-アミノ-5-(2,6-ジ クロロフェニルメチルオキシ)-4-オキソペンタン酸(84b;W)を、84aについて用 いた方法により、無色の粉末(95%)として得た。 実施例6 実施例2で記述のようなUV可視基質、蛍光基質および細胞アッセイを使用して 、 本発明のいくつかの化合物の阻害定数(Ki)値およびIC50値を得た。以下のKi値お よびIC50値は、指示したアッセイを用いて、化合物 について、決定した。化合物22e、54b、54j、54kおよび57bの構造は、実施例5 に示されている。他の化合物の構造は、実施例7に示す。 実施例7 化合物 を、69aの合成に用いた方法と類似の方法により、合成した。 化合物158を、(K)の合成に用いた方法と類似の方法により、合成した。 化合物130を、56bの合成に用いた方法と類似の方法により、合成した。 化合物131、136、138および142を、57bの合成に用いた方法と類似の方法によ り、合成した。 化合物132a、132b、139、140および141を、47aの合成に用いた方法と類似の方 法により、合成した。化合物140の出発物質は、以下に記述のようにして得た:R oblら、J .Am.Chem.Soc.、116、2348〜2355ページ(1994年)。化合物141の出発 物質は、以下に記述のようにして得た:Wyvrattら、Pept .Struct Funct.Proc. (8th Am.Pept.Symp.) 、(1983年)または米国特許第4415496号。 化合物133を、47bの合成に用いた方法と類似の方法により、合成した。 化合物161を、125aの合成に用いた方法と類似の方法により、合成した。 化合物22e、54b、54j、54kおよび57bを、実施例5に記述のようにして、合成 した。 化合物 を、以下のようにして合成した。 N-(N-アセチルチロシニルバリニル-(4(R)-アリルオキシプロリニル))-3(S)-ア ミノ-4-オキソブタン酸(85)。 工程A. N-第三級ブトキシカルボニル-4(R)-アリルオキシプロリン。60%水 素化ナトリウム(3.36g、84 mmol)の無水テトラヒドロフラン100 mlの溶液に、N -第三級ブトキシカルボニル(4R)-ヒドロキシプロリン(9.25g、40 ml)を添加し 、室温で2時間撹拌した。この混合物に臭化アリル(6.9 ml、80 mmol)を添加し 、6時間還流した。この混合物を、氷片の添加により反応停止し、次いで、追加 の水を添加して、この混合物をヘキサンで洗浄した。この水層を10%硫酸水素ナ トリウムで酸性化し、そして酢酸エチル(2×150 ml)で抽出した。これらの組み 合わせた抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして蒸発させて、さ らに精製することなく、表題生成物5gを得た。 工程B. 4(R)-アリルオキシプロリンメチルエステル塩酸塩。N-第三級ブトキ シ-4(R)-アリルオキシプロリン(5g、18.4 mmol)を、飽和メタノール性塩酸50 mlにて、6時間還流した。この混合物を真空下にて蒸発して、表題化合物として 、黄色のゴム状物3.78gを得た。 工程C. N-アセチルチロシニルバリニル-(4(R)-アリルオキシプロリン)メチ ルエステル。4(R)-アリルオキシプロリンメチルエステル塩酸塩(1.05g、4.75 m mol)およびN-アセチル-Tyr-Val-OH(1.68g、5.21 mmol)を、ジクロロメタンおよ びジメチルホルムアミドの1:1混合物10 mlに溶解し、そして0℃まで冷却し た。この冷却混合物に、ジイソプロピルエチルアミン(1 ml、5.93 mmol)を添加 し、続いて、N-ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.769g、5.69 mmol)および1-(3 -ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(1.18g、6.2 mmol) を添加した。2時間撹拌した後、この混合物を室温まで暖め、そして16時間撹拌 した。この反応系を酢酸エチル150 mlに注ぎ、そして各50 mlの水、10%硫酸水 素ナトリウムおよび10%重炭酸ナトリウムで洗浄した。この有機層を硫酸ナトリ ウムで乾燥し、濾過し、そして蒸発させて、淡黄色の固体を得た。これをジクロ ロメタン/メタノール/ピリジン(100:3:0.5)で溶離するフラッシュクロマトグ ラフィーにより精製して、表題化合物780 mgを得た。 工程D. N-(N-アセチルチロシニルバリニル-(4(R)-アリルオキシプロリニル) )-3(S)-アミノ-4-オキソブタン酸第三級ブチルエステルセミカルバゾン。N-アセ チルチロシニルバリニル-(4-アリルオキシプロリン)メチルエステル(770 mg、1. 57 mmol)を、テトラヒドロフラン20 mlおよびメタノール4 mlに溶解した。こ の混合物に水酸化リチウム(145 mg、3.46 mmol)を添加し、室温で撹拌した。2 時間後、10%塩化水素1 mlを添加し、この混合物を真空下にて蒸発させて、固 体残留物を得、次いで、水5 mlと酢酸エチル50 mlの間で分配し、その有機層を 分離して、真空下にて蒸発させて、酸430 mgを得、これを直ちに次の工程で使用 した。 N-アセチルチロシニルバリニル-4-アリルオキシプロリン(420 mg、0.88 mmol) および3-アミノ-4-オキソ酪酸第三級ブチルエステルセミカルバゾン(184 mg、0. 8 mol、Graybillら、Int .J.Protein Res.、44、173〜82ページ(1994年))によ り、白色の非晶質固体として、表題化合物100 mg(20%)を得た。 工程E. N-(N-アセチルチロシニルバリニル-(4(R)-アリルオキシプロリニル) )-3(S)-アミノ-4-オキソブタン酸(85)。N-(N-アセチルチロシニルバリニル-(4(R )-アリルオキシプロリニル))-3(S)-アミノ-4-オキソブタン酸第三級ブチルエス テルセミカルバゾン(100 mg)を、上記のように脱保護して(実施例3、化合物K、 工程C)、表題化合物44.2 mg(53%)を得た。 化合物86および87を、実施例5の69aの合成について記述した方法と類似の方 法により、調製した。 N-アセチル-(S)-バリニル-(4-(S)-フェノキシ)プロリニル-3(S)-アミノ-4-(7- メトキシベンゾキサゾール-2-イル)-4-オキソブタン酸(86)。N-アセチル-(S)-バ リニル-(S)-(4-(S)-フェノキシ)プロリンを、白色の粉末として、86に転化した 。 N-アセチル(4-(R)-フェノキシ)プロリニル-3(S)-アミノ-4-(7-メトキシベンゾ キサゾール-2-イル)-4-オキソブタン酸(87)。N-アセチル-(S)-(4-(S)-フェノキ シ)プロリンを、白色の粉末として、87に転化した。 N-2-(6-ベンジル-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(3-フェニルプロピオニル)アミノ -1-ピリジル)アセチル-3(S)-アミノ-5-ヒドロキシ-4-オキソペンタン酸(88)。N- 2-(6-ベンジル-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(3-フェニルプロピオニル)アミノ-1- ピリジル)アセチル-3(S)-アミノ-5-ヒドロキシ-4-オキソペンタン酸第三級ブチ ルエステルを、83aの合成について記述した方法に従って、52bおよび81から調製 して、白色の固体として得た(45%)。 得られた生成物を、実施例5、化合物84aに記述の方法により、88に転化して 、白色の固体として、表題化合物(42%)を得た。 化合物89および90を、実施例5の84aの調製について記述した方法により、調 製した。 N-アセチル-(S)-チロシニル-(S)-バリニル-(S)-アラニニル-3(S)-アミノ-5-(2 -クロロベンジルオキシ)-4-オキソペンタン酸(89)を、Ac-Tyr-Val-Ala-OHおよび (3S)N-(アリルオキシカルボニル)-3-アミノ-5-(2-クロロフェニルメトキシ)-4- オキソペンタン酸t-ブチル(82と類似の方法により調製した)から調製して、白色 の固体を得た。 N-2-(6-ベンジル-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(3-フェニルプロピオニル)アミノ -1-ピリジル)アセチル-3-アミノ-5-(2-クロロベンジルオキシ)-4-オキソペンタ ン酸(90)を、52bおよび(3S)N-(アリルオキシカルボニル)-3-アミノ-5-(2-クロロ フェニルメトキシ)-4-オキソペンタン酸t-ブチル(82と類似の方法により調製し た)から調製して、白色の固体を得た。 N-2-(6-ベンジル-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(3-フェニルプロピオニル)アミノ -1-ピリジル)アセチル-3(S)-アミノ-5-(5-(2,6-ジクロロフェニル)チアゾール-2 -イル)-4-オキソペンタン酸(91)を、69aの調製について記述したようにして、52 bおよび3-(アリルオキシカルボニル)アミノ-4-[(2,6-ジクロロフェニル)チアゾ ール-2-イル]-4-ヒドロキシ酪酸第三級ブチルエステル(99)から調製して、オフ ホワイトの粉末を得た。 3-(S)-(2-(3[3-(S)-(4-ヒドロキシフェニル)プロピオニルアミノ]-2-オキソア ゼパン-1-イル)アセチルアミノ)-4-オキソ酪酸(92)を、54aの合成について記述 した方法と類似の方法により、2-(3[3-(S)-(4-ヒドロキシフェニル)プロピオニ ルアミノ]-2-オキソアゼパン-1-イル)酢酸およびN-アリルオキシカルボニル-4- アミノ-5-ベンジルオキシ-2-オキソテトラヒドロフラン(Chapman、Biorg .Med. Chem.Lett. 、2、613〜18ページ(1992年))から調製して、白色の固体として、表 題化合物を得た。 4-エトキシメチレン-2-スチリル-4H-オキサゾール-5-オン(94)を、Cornforth 、The Chemistry of Penicillin、Clarke、Johnson、Robinson、(編)Princeton University Press、804ページ(1949年)に従って、調製した。 4-オキソ-3-(3-フェニルアクリロイルアミノ)-4,6,7,8-テトラヒドロピロロ[1 ,2-a]ピリミジン-(6S)-カルボン酸エチルエステル(95)を、化合物3についての 実施例5の方法により、94から調製して、表題化合物4.5g(30%)を得た。 4-オキソ-3-(3-フェニルアクリロイルアミノ)-4,6,7,8-テトラヒドロピロロ[1 ,2-a]ピリミジン-(6S)-カルボン酸(96)。4-オキソ-3-(3-フェニルアクリロイル アミノ)-4,6,7,8-テトラヒドロピロロ[1,2-a]ピリミジン-(6S)-カルボン酸エチ ルエステル(95、3.1g、8.8 mmol)および1N水酸化リチウム水溶液(8.8 mL、8. 8 mmol)のメタノール(10 mL)中の混合物を、室温で18時間撹拌した。この反応系 を水で希釈し、そしてエチルエーテルで洗浄した(1×20 mL)。この水層を濃塩 酸で酸性化した。この固体を濾過により集め、水で洗浄した。この固体を真空下 にて50℃で18時間にわたり乾燥して、黄褐色の固体として、表題化合物2.2g(75 %)を得た。 4-オキソ-3-(3-フェニルアクリロイルアミノ)-4,6,7,8-テトラヒドロピロロ[1 ,2-a]ピリミジン-(6S)-カルボン酸(2-ベンジルオキシ-5-オキソテトラヒドロフ ラン-(3S)-イル)アミド(97)を、化合物Hの工程Aについて実施例3で記述した 方法により、96から調製して、ジアステレオマーの混合物として、表題化合物0. 52g(75%)を得た。 4-オキソ-(3S)-{[4-オキソ-3-(3-フェニルプロピオニルアミノ)-4,6,7,8-テト ラヒドロピロロ[1,2-a]ピリミジン-(6S)-カルボニル]アミノ}-酪酸(98)を、化合 物Hの工程Dについての実施例3の方法により調製して、表題化合物0.13g(45% )を得た。 3(S)-(アリルオキシカルポニル)アミノ-4-[(2,6-ジクロロフェニル)オキサゾ ール-2-イル]-4(R,S)-ヒドロキシ酪酸第三級ブチルエステル(99)。5-(2,6-ジク ロロフェニル)オキサゾール(2.71g、12.7 mmol;Tet.Lett.23、2369ページ(1 972年)に記述の方法と類似の方法により調製した)のテトラヒドロフラン(65 mL) 溶液を、窒素雰囲気下にて、−78℃まで冷却した。この溶液に、n-ブチルリチウ ム(ヘキサン中の1.5M溶液、8.5 mL、13.3 mmol)を添加し、そして−78℃で30分 間撹拌した。臭化マグネシウムエーテレート(etherate)(3.6g、13.9 mmol)を添 加し、この溶液を、15分間にわたって−45℃まで暖めた。この反応系を−78℃ まで冷却し、テトラヒドロフラン(65mL)中のアルデヒド58(3.26g、12.7 mmol; Graybillら、Int .J.Protein Res.、44、173〜182ページ(1993年))を滴下した 。この反応系を25分間撹拌し、次いで、−40℃まで暖めて3時間撹拌し、次いで 、室温で1時間撹拌した。この反応を5%のNaHCO3(12 mL)で停止し、そして3 時間撹拌した。このテトラヒドロフランを真空下にて除去し、得られた残留物を ジクロロメタンで抽出した。この有機層を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、硫 酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、そして濃縮すると、表題化合物6.14gが得ら れた。精製により、4.79g(80%)の99を得た。 4-オキソ-3-(3-フェニルプロピオニルアミノ)-4,6,7,8-テトラヒドロピロロ[1 ,2-a]ピリミジン-(6S)-カルボン酸(100)。4-オキソ-3-(3-フェニルアクリロイル アミノ)-4,6,7,8-テトラヒドロピロロ[1,2-a]ピリミジン-(6S)-カルボン酸(96; 2.1g、6.5 mmol)および炭素上に担持した20%水酸化パラジウム(0.5g)のメタ ノール(50 mL)中の混合物を、水素雰囲気下にて4時間撹拌した。得られた混合 物を濾過し、そして濃縮すると、白色の固体として、表題化合物2.1g(100%)が 得られた。 2,6-ジクロロ安息香酸4-第三級ブトキシカルボニル-2-オキソ-(3S)-{[4-オキ ソ-3-(3-フェニルプロピオニルアミノ)-4,6,7,8-テトラヒドロピロロ[1,2-a]ピ リミジン-(6S)-カルボニル]アミノ}ブチルエステル(101a)を、化合物56aについ ての実施例5の方法により調製して、表題化合物0.16g(20%)を得た。 4-(7-メトキシベンゾキサゾール-2-イル)-4-オキソ-(3S)-{[4-オキソ-3-(3-フ ェニルプロピオニルアミノ)-4,6,7,8-テトラヒドロピロロ[1,2-a]ピリミジン-(6 S)-カルボニル]アミノ}-酪酸第三級ブチルエステル(101b)。4-ヒドロキシ-4-(7- メトキシベンゾキサゾール-2-イル)-(3S)-{[4-オキソ-3-(3-フェニルプロピオニ ルアミノ)-4,6,7,8-テトラヒドロピロロ[1,2-a]ピリミジン-(6S)-カルボニル]ア ミノ}酪酸第三級ブチルエステルを、化合物67aについての実施例5の方法により 、100および66aから調製して、ジアステレオマーの混合物として、生成物0.95g (定量的)を得た。 得られた生成物を、化合物68aについての実施例5の方法により、101bに転化し て、表題化合物0.36g(50%)を得た。 4-[5-(2,6-ジクロロフェニル)オキサゾール-2-イル]-4-オキソ-(3S)-{[4-オキ ソ-3-(3-フェニルプロピオニルアミノ)-4,6,7,8-テトラヒドロピロロ[1,2-a]ピ リミジン-(6S)-カルボニル]アミノ}-酪酸第三級ブチルエステル(101c)。4-[5-(2 ,6-ジクロロフェニル)オキサゾール-2-イル]-4-ヒドロキシ-(3S)-{[4-オキソ-3- (3-フェニルプロピオニルアミノ)-4,6,7,8-テトラヒドロピロロ[1,2-a]ピリミジ ン-(6S)-カルボニル]アミノ}酪酸第三級ブチルエステルを、化合物67aについて の実施例5の方法により、100および99から調製して、ジアステレオマーの混合 物として、生成物0.09g(60%)を得た。 得られた生成物を、化合物68aについての実施例5の方法により、101cに転化 して、表題化合物0.04g(45%)を得た。 2,6-ジクロロ安息香酸4-カルボキシ-2-オキソ-(3S)-{[4-オキソ-3-(3-フェニ ルプロピオニルアミノ)-4,6,7,8-テトラヒドロピロロ[1,2-a]ピリミジン-(6S)- カルボニル]アミノ}ブチルエステル(102a)を、化合物57aについての実施例5の 方法により101aから調製して、表題化合物0.12g(80%)を得た。 4-(7-メチルオキシベンゾキサゾール-2-イル)-4-オキソ-(3S)-{[4-オキソ-3-( 3-フェニルプロピオニルアミノ)-4,6,7,8-テトラヒドロピロロ[1,2-a]ピリミジ ン-(6S)-カルボニル]アミノ}-酪酸(102b)を、69aについての実施例5の方法によ り、101bから調製して、表題化合物0.12g(35%)を得た。 4-[5-(2,6-ジクロロフェニル)オキサゾール-2-イル]-4-オキソ-(3S)-{[4-オキ ソ-3-(3-フェニルプロピオニルアミノ)-4,6,7,8-テトラヒドロピロロ[1,2-a]ピ リミジン-(6S)-カルボニル]アミノ}-酪酸(102c)を、化合物69aについて実施例5 に記述したようにして、101cから調製して、表題化合物0.01g(40%)を得た。 (3-第三級ブトキシカルボニルアミノ-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[ b][1,4]ジアゼピン-1-イル)酢酸メチルエステル(103)。 工程A. 2(S)-第三級ブトキシカルボニルアミノ-3-(2-ニトロフェニルアミノ )プロピオン酸。2-第三級ブトキシカルボニルアミノ-3-アミノプロピオン酸(10 g、49 mmol)、2-フルオロニトロベンゼン(5.7 ml、54 mmol)および重炭酸ナト リウム(8.25g、98 mmol)を、ジメチルホルムアミド130 mlに入れ、80℃で18時 間加熱した。この反応系を真空下にて蒸発させて、粘稠なオレンジ色の残留物を 得、これを水300 mlに溶解し、そしてジエチルエーテル(3×150 ml)で抽出した 。この水溶液を、10%硫酸水素ナトリウムでpH 5まで酸性化し、そして酢酸エ チ ル(3×250 ml)で抽出した。これらの合わせた抽出物を無水硫酸ナトリウムで乾 燥し、濾過し、そして蒸発させて、オレンジ色の非晶質の固体として、表題化合 物12.64g(83%)を得た。 工程B. 2(S)-第三級ブトキシカルボニルアミノ-3-(2-アミノフェニルアミノ )プロピオン酸。2-第三級ブトキシカルボニルアミノ-3-(2-ニトロフェニルアミ ノ)プロピオン酸(12.65g、40.5 mmol)および10% Pd/Cの0.5gのメタノール100 ml中の混合物を、1気圧の水素下にて、4時間撹拌した。この溶液をCelite 54 5により濾過し、その濾液を、真空下にて蒸発させると、暗褐色の固体として、 定量的な収率で、表題化合物11.95gが得られ、これを精製せずに使用した。 工程C. 3(S)-第三級ブトキシカルボニルアミノ-1,3,4,5-テトラヒドロベン ゾ[b][1,4]ジアゼピン-2-オン。2-第三級ブトキシカルボニルアミノ-3-(2-アミ ノフェニルアミノ)プロピオン酸(11.95g、40.5 mmol)のジメチルホルムアミド1 00 mlの冷却(0℃)溶液に、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイ ミド塩酸塩(8.54g、44.5 mmol)を添加し、18時間撹拌した。この反応系を酢酸 エチル700 mlに注ぎ、そして水(100ml)で4回洗浄した。この有機層を無水硫酸 ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして蒸発させて、褐色の固体を得、これを、3 :7の酢酸エチル/ヘキサンで溶離するフラッシュクロマトグラフィーにより精 製して、表題化合物8g(71%)を得た。 工程D. (3(S)-第三級ブトキシカルボニルアミノ-2-オキソ-2,3,4,5-テトラ ヒドロベンゾ)[b][1,4]ジアゼピン-1-イル)酢酸メチルエステル(103)。3-第三 級ブトキシカルボニルアミノ-1,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン -2-オン(0.94g、3.38 mmol)の無水テトラヒドロフラン20 mlの−78℃溶液に、 リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(3.4 ml、3.4 mmol)のTHFの1.0M溶液を 滴下し、そして30分間撹拌した。この反応混合物に、ブロモ酢酸メチル(0.44 ml 、4 mmol)を滴下し、次いで、室温まで暖めた。この反応系を酢酸エチル100 ml で希釈し、そして0.3N硫酸水素カリウム(50 ml)、水(2×50 ml)およびブライン で洗浄した。これらの合わせた有機物を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、 そして蒸発させると、ゴム状物が得られ、これを、3:7のEtOAc/Hex.で溶離す るフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、白色の固体として、表題化合 物0.98g(83%)を得た。 [2-オキソ-3(S)-(3-フェニルプロピオニルアミノ)-2,3,4,5-テトラヒドロベン ゾ)[b][1,4]ジアゼピン-1-イル]-酢酸メチルエステル(104a)。(3(S)-第三級ブ トキシカルボニルアミノ-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジア ゼピン-1-イル)酢酸メチルエステル(103、1g、2.86 mmol)の酢酸エチル25 ml の溶液に、無水塩化水素を2分間泡立たせ、次いで、室温で1時間撹拌した。こ の反応系を蒸発させて、白色の固体として、2-オキソ-3(S)-アミノ-2,3,4,5-テ トラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン-1-イル酢酸メチルエステル塩酸塩を得た 。この塩酸塩およびヒドロケイ皮酸(0.47g、3.15 mmol)をジメチルホルムアミ ド20 mlに溶解し、そして0℃まで冷却した。この溶液にジイソプロピルエチル アミン(1ml、5.72 mmol)を添加し、続いて、N-ヒドロキシベンゾトリアゾール および1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩を添加し た。室温で18時間撹拌した後、この混合物を酢酸エチル150 mlで希釈し、そして 10%硫酸水素ナトリウム、10%重炭酸ナトリウムおよびブラインで洗浄した。こ の有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして蒸発させて、粗固形物 を得、これを、7:3の酢酸エチル/ジクロロメタンで溶離するフラッシ ュクロマトグラフィーにより精製すると、白色の固体として、表題化合物600 mg (55%)が得られた。 (3(S)-(3-フェニルプロピオニルアミノ)-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベン ゾ)[b][1,4]ジアゼピン-1-イル)酢酸(105a)。(3(S)-(3-フェニルプロピオニル アミノ)-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ)[b][1,4]ジアゼピン-1-イル]- 酢酸メチルエステル(104a)を、90%メタノールに溶解した。この反応系に水酸化 リチウム水和物を添加し、この反応系を室温で4時間撹拌した。この反応系を真 空下にて蒸発させて、白色の固体を得た。これを水20 mlに溶解し、pH 5まで酸 性化し、そして酢酸エチルで抽出すると、白色の固体として、表題化合物304 mg (88%)が得られた。 4-オキソ-3(S)-{2-[2-オキソ-3(S)-(3-フェニルプロピオニルアミノ)-2,3,4,5 -テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン-1-イルアセチルアミノ}酪酸(106a)。 N-[1-(2-ベンジルオキシ-5-オキソテトラヒドロフラン-3-イルカルバモイル-メ チル)-2-オキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1H-ベンゾ[b][1,4]ジアゼピン-3-イル] -3-フェニルプロピオンアミドを、実施例3の化合物H(工程A)における方法によ り、105aから調製して、ジアステレオマーとして、生成物390 mg(93%)を得た。 得られた生成物を、実施例3の化合物H(工程D)に記述した方法により、106a に転化して、白色の固体として、表題化合物を得た(17%)。 [2-オキソ-5-(3-フェニルプロピオニル)-3(S)-(3-フェニルプロピオニルアミ ノ)-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン-1-イル]酢酸メチルエス テル(104b)。(3(S)-第三級ブトキシカルボニルアミノ-2-オキソ-2,3,4,5-テトラ ヒドロベンゾ)[b][1,4]ジアゼピン-1-イル)酢酸メチルエステル(103、1g、2. 86 mmol)の酢酸エチル25 mlの溶液に、無水塩化水素を2分間泡立たせ、次いで 、室温で1時間撹拌した。この反応系を蒸発させて、白色の固体として、2-オキ ソ-3(S)-アミノ-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン-1-イル酢酸 メチルエステル塩酸塩を得た。この塩酸塩をジクロロメタン20 mlに懸濁させ、 そして0℃まで冷却した。この懸濁液にトリエチルアミン(1.6 ml、11.5 mmol) を添加し、続いて、ジヒドロシンナモイルクロライド(0.9 ml、6 mmol)を滴下 した。この混合物を室温まで暖め、そして18時間撹拌した。この混合物をジクロ ロメタン25 mlで希釈し、そして水50 mlで2回およびブライン50 mlで1回洗浄 した。この有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして蒸発させて、 粘稠な黄色のオイルを得、これを、1:1の酢酸エチル/ジクロロメタンで溶離 するフラッシュクロマトグラフィーにより精製すると、白色の固体として、表題 化合物1.35g(92%)が得られた。 [2-オキソ-5-(3-フェニルプロピオニル)-3-(3(S)-フェニルプロピオニルアミ ノ)-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン-1-イル]-酢酸(105b)。[2 -オキソ-5-(3-フェニルプロピオニル)-3-(3-フェニルプロピオニルアミノ)-2,3, 4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン-1-イル]-酢酸メチルエステル(104 b;680 mg、1.32 mmol)を、105aの実施例における方法により加水分解すると、 白色の固体として、表題化合物645 mg(98%)が得られた。 2-オキソ-3(S)-{2-[2-オキソ-5-(3-フェニルプロピオニル)-3(S)-(3-フェニル プロピオニルアミノ)-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン-1-イル ]アセチルアミノ}酪酸(106b)。[2-オキソ-5-(3-フェニルプロピオニル)-3-(3-フ ェニルプロピオニルアミノ)-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン- 1-イル]酢酸および3-アミノ-4-オキソ酪酸第三級ブチルエステルセミカルバゾン を、実施例3の化合物K(工程A)における方法により、カップリングさせて、白 色の固体350 mg(85%)を得た。 4-オキソ-3-{2-[2-オキソ-5-(3-フェニルプロピオニル)-3-(3-フェニルプロピ オニルアミノ)-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン-1-イル]アセ チルアミノ}酪酸第三級ブチルエステルセミカルバゾンを、実施例3の化合物K( 工程C)に記述のようにして脱保護して、白色の固体として、表題化合物118 mg( 47%)を得た。 [5-ベンジル-2-オキソ-3(S)-(3-フェニルプロピオニルアミノ)-2,3,4,5-テト ラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン-1-イル]酢酸メチルエステル(104c)。[2-オ キソ-3-(3-フェニルプロピオニルアミノ)-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ)[b][1, 4]ジアゼピン-1-イル]酢酸メチルエステル(104a;500 mg、1.31 mmol)、炭酸カ ルシウム(155 mg、1.58 mmol)および臭化ベンジル(170μl、1.44 mmol)を、ジメ チルホルムアミド10 mlに入れ、8時間にわたって80℃まで加熱した。この混合 物を酢酸エチル150 mlで希釈し、そして水50 mlで4回洗浄した。この有機層を 無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして蒸発させて、粘稠な黄色のオイル を得、これを、ジクロロメタン/酢酸エチル(8:2)で溶離するフラッシュクロ マトグラフィーにより精製して、白色の固体として、表題化合物460 mg(75%)を 得た。 [5-ベンジル-2-オキソ-3(S)-(3-フェニルプロピオニルアミノ)-2,3,4,5-テト ラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン-1-イル]-酢酸(105c)を、105aの実施例で述 べた方法により、エステル(102c)の加水分解により調製して、白色の固体として 、表題化合物450 mg(98%)を得た。 3(S)-{2-[5-ベンジル-2-オキソ-3-(3(S)-フェニルプロピオニルアミノ)-2,3,4 ,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン-1-イル]アセチルアミノ}-4-オキソ 酪酸(106c)。[5-ベンジル-2-オキソ-3(S)-(3-フェニルプロピオニルアミノ)-2,3 ,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン-1-イル]-酢酸および3(S)-アミノ -4-オキソ酪酸第三級ブチルエステルセミカルバゾンを、実施例3の化合物K(工 程A)における方法により、カップリングさせると、白色の固体260 mg(85%)が 得られた。 3(S)-{2-[5-ベンジル-2-オキソ-3(S)-(3-フェニルプロピオニルアミノ)-2,3,4 , 5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン-1-イル]アセチルアミノ}-4-オキソ 酪酸第三級ブチルエステルセミカルバゾンを、実施例3の化合物K(工程C)に記 述のようにして脱保護して、白色の固体として、表題化合物168 mg(81%)を得た 。 2,6-ジクロロ安息香酸4-第三級ブトキシカルボニル-2-オキソ-3(S)-{2-[2-オ キソ-5-(3-フェニルプロピオニル)-3(S)-(3-フェニルプロピオニルアミノ)-2,3, 4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン-1-イル]アセチルアミノ}ブチルエ ステル(107a)。得られたセミカルバゾンを、化合物56aに記述のようにして、化 合物105bおよび3-(アリルオキシカルボニルアミノ)-4-オキソ-5-(2,6-ジクロロ ベンゾイルオキシ)ペンタン酸t-ブチル(WO 93 16710)のカップリングにより調製 して、白色の固体として、表題化合物256 mg(58%)を得た。 2,6-ジクロロ安息香酸4-カルボキシ-2-オキソ-3(S)-{2-[2-オキソ-5-(3-フェ ニルプロピオニル)-3(S)-(3-フェニルプロピオニルアミノ)-2,3,4,5-テトラヒド ロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン-1-イル]アセチルアミノ}ブチルエステル(108a)を 、57aについて記述した方法により、107aから調製して、白色の固体として、表 題化合物156 mg(68%)を得た。 4-(7-メトキシベンゾキサゾール-2-イル)-4-オキソ-3(S)-{2-[2-オキソ-5-(3- フェニルプロピオニル)-3(S)-(3-フェニルプロピオニルアミノ)-2,3,4,5-テトラ ヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン-1-イル]アセチルアミノ}酪酸第三級ブチルエ ステル(107b)。4(R,S)-ヒドロキシ-4-(7-メトキシベンゾキサゾール-2-イル)-3 (S)-{2-[2-オキソ-5-(3-フェニルプロピオニル)-3(S)-(3-フェニルプロピオニル アミノ)-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン-1-イルアセチルアミ ノ}-酪酸第三級ブチルエステルを、実施例5の化合物67に記述の方法により、10 5bおよび66aから調製して、白色の固体56%を得た。 得られた生成物を、実施例5の化合物68aに記述の方法により、107bに転化して 、白色の固体として、表題化合物(56%)を得た。 4-(7-メトキシベンゾキサゾール-2-イル)-4-オキソ-3(S)-{2-[2-オキソ-5-(3- フェニルプロピオニル)-3(S)-(3-フェニルプロピオニルアミノ)-2,3,4,5-テトラ ヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン-1-イル]アセチルアミノ}酪酸(108b)を、実施 例5の化合物69aに記述の方法により調製して、白色の固体として、表題化合物( 50%)を得た。 4-[5-(2,6-ジクロロフェニル)オキサゾール-2-イル]-4-オキソ-3(S)-{2-[2-オ キソ-5-(3-フェニルプロピオニル)-3(S)-(3-フェニルプロピオニルアミノ)-2,3, 4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン-1-イル]アセチルアミノ}酪酸第三 級ブチルエステル(107c)。4-[5-(2,6-ジクロロフェニル)オキサゾール-2-イ ル]-4(R,S)-ヒドロキシ-3(S)-{2-[2-オキソ-5-(3-フェニルプロピオニル)-3(S) -(3-フェニルプロピオニルアミノ)-2,3,4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジア ゼピン-1-イル]アセチルアミノ}酪酸第三級ブチルエステルを、実施例5の化合 物67aについて記述した方法と類似の方法により、106cおよび99から調製して、 白色の固体72%を得た。 得られた生成物を、実施例5の化合物68aに記述の方法と類似の方法により、107 cに転化して、白色の固体として、定量的な収率で表題化合物を得た。 4-[5-(2,6-ジクロロフェニル)オキサゾール-2-イル]-4-オキソ-3(S)-{2-[2-オ キソ-5-(3-フェニルプロピオニル)-3(S)-(3-フェニルプロピオニルアミノ)-2,3, 4,5-テトラヒドロベンゾ[b][1,4]ジアゼピン-1-イル]アセチルアミノ}酪酸(108 c)を、実施例5の化合物69aに記述の方法と類似の方法により107cから調製して 、白色の固体として、表題化合物72%を得た。 3(S)-{2(R,S)-[4-ベンジル-7-オキソ-6(S)-(N-ベンジルオキシカルボニルア ミノ)-[1,4]ジアゼパン-1-イル]プロピオニルアミノ}-4-オキソ酪酸トリフルオ ロ酢酸塩(114a): 工程A. 2-N-ベンジルオキシカルボニル-3-N-ベンジル-(S)-2,3-ジアミノプ ロピオン酸第三級ブチル(110;0.85g、2.2 mmol)、3-(N-第三級ブトキシカルボ ニル)アミノ-2-メチル-5-オキソペンタン酸メチルエステル(109a;0.65g、2.7 mmol)、酢酸(0.1mL、1.8 mmol)、酢酸ナトリウム(0.36g、2 mmol)および4Å モレキュラーシーブ(1g)のメタノール(45 mL)の溶液に、ナトリウムシアノボ ロハイドライド(0.33g、5.3 mmol)を添加した。この混合物を25℃で一晩撹拌し 、次いで、Celiteにより濾過し、そして減圧下にて濃縮した。この残渣を1N Na OHに溶解し、そして酢酸エチル(3×40 mL)で抽出した。この有機層を乾燥し(Mg SO4)、濾過し、そして蒸発させて、オイルを得た。クロマトグラフィー(シリカ ゲル、溶出液として4:1のヘキサン:酢酸エチル)により、オイルとして、111 aを0.92g(68%の収率)で得た。 工程B. 上記物質を、0℃に冷却したジクロロメタン(3 mL)に溶解し、トリ フルオロ酢酸のジクロロメタン(20 mL)の25%溶液で処理し、次いで、この反応 がTLC(4:1のヘキサン:酢酸エチル)により完結したと判定されるまで、25℃ まで暖めて撹拌した。この溶媒を減圧下にて除去し、その残渣を真空下にて乾燥 し、次いで、ジクロロメタン(40 mL)に溶解し、そして4-メチルモルホリン(1 m L、9 mmol)、HOBT(0.2g、1.5 mmol)およびEDC(0.61g、3.2 mmol)で処理した 。得られた混合物を25℃で一晩撹拌し、次いで、ジクロロメタンで希釈し、そし て水で洗浄した。この有機層を乾燥し(MgSO4)、濾過し、そして蒸発させて、オ イルを得た。クロマトグラフィー(シリカゲル、3:2のヘキサン:酢酸エチル) により、粘稠なオイルとして、112aを0.49g(74%の収率)で得た。 工程C. 2(R,S)-[4-ベンジル-7-オキソ-6(S)-(N-ベンジルオキシカルボニル アミノ)-[1,4]ジアゼパン-1-イル]プロピオン酸メチルエステル(112a;0.15g、 0.32 mmol)をメタノールに溶解し、1M LiOH(0.32 mL)で処理し、そして25℃で5 .5時間撹拌し、次いで、乾燥状態まで蒸発させた。この残渣を、エタノール(2 ×10 mL)、アセトニトリル(2×10 mL)、ベンゼン(2×10 mL)で共沸させ、次い で、真空下にて乾燥した。得られた残留物を、実施例3の化合物K(工程A、Bお よびC)に記述の方法と類似の方法により、114aに転化し、そして溶出液として0. 1%TFA:水/0.1% TFA:アセトニトリルを用いた逆相(C18カラム)HPLCにより精 製して、粘稠なオイル17 mg(10%の収率)を得た。 3(S)-{2-[4-ベンジル-7-オキソ-6(S)-(N-ベンジルオキシカルボニルアミノ)-[ 1,4]ジアゼパン-1-イル]アセチルアミノ}-4-オキソ酪酸トリフルオロ酢酸塩(11 4b)を、114aの合成について記述した方法と類似の方法により、109bから調製し て、粘稠なオイル85 mgを得た。 4-オキソ-3(S)-{2(R,S)-[7-オキソ-4-(3-フェニルプロピオニル)-6(S)-(3-フ ェニルプロピオニルアミノ)-[1,4]ジアゼパン-1-イル]プロピオニルアミノ}-酪 酸(115): 工程D. 2(R,S)-[4-ベンジル-7-オキソ-6(S)-(N-ベンジルオキシカルボニル アミノ)-[1,4]ジアゼパン-1-イル]プロピオン酸メチルエステル(112b;0.22g 、0.49 mmol)および炭素上に担持した20% Pd(OH)2(50 mg)のエタノールの懸濁 液を、水素雰囲気下にて7時間撹拌した。この溶媒を減圧下にて蒸発させ、その 残渣をジクロロメタン(20 mL)に溶解し、次いで、トリメチルアミン(1 mL)およ びジヒドロシンナモイルクロライド(170 mg、1 mmol)で処理した。得られた混 合物を一晩撹拌し、次いで、酢酸エチルで希釈し、そして1N NaOHで洗浄した。 この有機層を乾燥し(MgSO4)、濾過し、そして蒸発させて、オイルを得た。クロ マトグラフィー(シリカゲル、4:1のヘキサン:酢酸エチル)により、オイルと して、113を0.175g(75%の収率)で得た。 工程C. 113の0.15g試料(0.32 mmol)をメタノールに溶解し、1M LiOH(0.32 mL)で処理し、40℃で一晩撹拌し、次いで、乾燥状態まで蒸発させた。この残渣 を、エタノール(2×10 mL)、アセトニトリル(2×10 mL)、ベンゼン(2×10 mL )で共沸させ、次いで、真空下にて乾燥した。得られた残渣を、実施例3の化合 物K(工程A、BおよびC)に記述の方法と類似の方法により、115に転化した。 3-{2-[2,4-ジベンジル-3,7-ジオキソ-6-(N-ベンジルオキシカルボニルアミノ) -[1,4]ジアゼパン-1-イル]アセチルアミノ}-4-オキソ酪酸(121): 工程E. 2-N-カルボベンゾキシ-3-N-ベンジル-(S)-2,3-ジアミノプロピオン 酸第三級ブチル(110;1.77g、4.6 mmol)、N-アリル-N-第三級ブトキシカルボニ ル-(S)-フェニルアラニン(116;1.04g、4.8 mmol)、HOBT(0.74g、5.5 mmol)お よびEDC(1.33g、6.9 mmol)のジクロロメタン(50 mL)の溶液を、25℃で16時間撹 拌し、次いで、ジクロロメタン(100 mL)で希釈し、そして水で洗浄した。この有 機層を乾燥し(MgSO4)、濾過し、そして蒸発させて、オイルを得た。クロマトグ ラフィー(シリカゲル、85:15のヘキサン:酢酸エチル)により、無色の粘稠な固 体として、117を1.34g(43%の収率)で得た。 工程F. 117の試料1.34gをジクロロメタン(3 mL)に溶解し、そしてトリフ ルオロ酢酸のジクロロメタン(20 mL)の50%溶液で処理した。1.5時間後、この溶 媒を減圧下で除去し、その残渣を真空下にて乾燥し、次いで、ジクロロメタン(5 0 mL)に溶解し、そして4-メチルモルホリン(0.2 mL、2 mmol)、HOBT(0.27g、 2 mmol)およびEDC(0.8g、4 mmol)と配合した。この混合物を25℃で一晩撹拌 し、次いで、ジクロロメタンで希釈し、そして水で洗浄した。この有機層を乾燥 し(MgSO4)、濾過し、そして蒸発させて、オイルを得た。クロマトグラフィー(シ リカゲル、7:3のヘキサン:酢酸エチル)により、粘稠なオイルとして、118を 0.8g(80%の収率)で得た。 工程G. 118の試料0.8gをメタノール(40 mL)に溶解し、−78℃まで冷却し、 この溶液が青色になるまで、オゾンで飽和した。アルゴンでパージすることによ り、過剰のオゾンを除去し、次いで、ジメチルスルフィド(5 mL)を添加し、こ の混合物を25℃まで暖めて3時間撹拌した。溶媒除去およびクロマトグラフィー (シリカゲル、1:1のヘキサン:酢酸エチル)により、白色の固体として、119 を0.74g(74%の収率)で得た。 工程H. 119の試料0.2g(0.4 mmol)をアセトン(25 mL)に溶解し、0℃まで冷 却し、そしてオレンジ色が定着するまで、Jones試薬の溶液を滴下して処理した 。次いで、この混合物に2-プロパノール(5 mL)を添加し、得られた溶液をCelit eにより濾過し、そしてアセトンで洗浄した。溶媒除去により、緑白色の固体を 得、これを真空下にて乾燥して、120を得た。得られた残渣を、実施例3の化合 物K(工程A、BおよびC)に記述の方法と類似の方法により、121に転化した。クロ マトグラフィー(SiO2、95:4.5:0.5のジクロロメタン:メタノール:酢酸エチ ルの溶出液)により、クリーム色の固体85 mg(53%の収率)を得、これは、以下の スペクトルデータに基づいて3-{2-[2,4-ジベンジル-3,7-ジオキソ-6-(N-ベンジ ルオキシカルボニルアミノ)-[1,4]ジアゼパン-1-イル]アセチルアミノ}-4-オキ ソ酪酸(121)であると確認された。 (3S)N-(アリルオキシカルボニル)-3-アミノ-5-(2-クロロフェニルメチルチオ) -4-オキソペンタン酸t-ブチル(123)。(3S)N-(アリルオキシカルボニル)-3-アミ ノ-5-ブロモ-4-オキソペンタン酸t-ブチル(122;749 mg、2.14 mmol;WO 93 167 10)のジメチルホルムアミド(20 mL)の撹拌溶液に、フッ化カリウム(273 mg、4.7 0 mmol)に次いで2-クロロフェニルメチルチオール(373 mg、2.35 mmol)を添加し た。この混合物を3.5時間撹拌し、水(50 mL)で反応停止し、そして酢酸エチル( 2×50 mL)で抽出した。これらを合わせた有機抽出物を、水(4×50 mL)次いで ブライン(50 mL)で洗浄した。これらを乾燥し(MgSO4)、濃縮すると、オイルが得 られ、これをフラッシュクロマトグラフィー(10〜35%の酢酸エチル/ヘキサン) により精製すると、無色の固体832 mg(91%)が得られた。 (3S)3-(2-(6-ベンジル-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(3-フェニルプロピオニルア ミノ)-1-ピリジル)アセチルアミノ-5-(2-クロロフェニルメチルチオ)-4-オキソ ペンタン酸t-ブチル(124a)。THF(7 ml)中の6-ベンジル-1,2-ジヒドロ-2-オキソ -3-(3-フェニルプロピオニルアミノ)-1-ピリジル酢酸(52b;300 mg、0.76 mmol) を、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(205 mg、1.52 mmol)および1-(3-ジメチル アミノプロピル-3-エチルカルボジイミド塩酸塩)と共に撹拌した。3分間後、水 (12滴)を添加し、この混合物を10分間撹拌し、次いで、(3S)N-(アリルオキシカ ルボニル)-3-アミノ-5-(2-クロロフェニルメチルチオ)-4-オキソペンタン酸t-ブ チル(123)(325 mg、0.76 mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(I I)クロライド(20 mg)およびトリブチルスズハイドライド(0.6 ml、2.28 mmol)で 処理した。この混合物を室温で5時間撹拌し、酢酸エチルに注ぎ、そして1M HC l水溶液(×2)、重炭酸ナトリウム水溶液、ブラインで洗浄し、乾燥し(MgSO4)、 そして濃縮した。残渣をペンタンで粉末化し、そして上澄みを捨てた。クロマト グラフィー(シリカゲル、50%の酢酸エチル/ヘキサン)により、無色の泡状物(43 9 mg、81%)が得られた。 [3S(1S,9S)]-3-(6,10-ジオキソ-1,2,3,4,7,8,9,10-オクタヒドロ)-9-(3-フェ ニルプロピオニルアミノ)-6H-ピリダジン[1,2-a][1,2]ジアゼピン-1-カルボキサ ミド-5-(2-クロロフェニルメチルチオ)-4-オキソペンタン酸t-ブチル(124b)を、 チオエーテル123および3S(1S,9S)-3-(6,10-ジオキソ-1,2,3,4,7,8,9,10-オクタ ヒドロ)-9-(3-フェニルプロピオニルアミノ)-6H-ピリダジノ[1,2-a][1,2]ジアゼ ピン-1-カルボン酸(45a)から、124aと類似の方法により調製して、無色の泡状物 452 mg(50%)を得た。 (3S)3-(2-(6-ベンジル-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3-(3-フェニルプロピオニルア ミノ)-1-ピリジル)アセチルアミノ-5-(2-クロロフェニルメチルチオ)-4-オキソ ペンタン酸(125a)。ジクロロメタン(3 ml)中の3-(2-(6-ベンジル-1,2-ジヒ ドロ-2-オキソ-3-(3-フェニルプロピオニルアミノ)-1-ピリジル)アセチルアミノ -5-(2-クロロフェニルメチルチオ)-4-オキソペンタン酸t-ブチル(124a)(400 m g、0.56 mmol)を、0℃にて、トリフルオロ酢酸(3 ml)で処理し、そして0℃で 1時間および室温で0.5時間撹拌した。この溶液を濃縮し、次いで、ジクロロメ タンに再溶解して再濃縮した。この操作を3回繰り返した。この残留物をエーテ ル中で1時間撹拌し、濾過すると、無色の固体(364 mg、99%)が得られた。 [3S(1S,9S)]-3-(6,10-ジオキソ-1,2,3,4,7,8,9,10-オクタヒドロ)-9-(3-フェ ニルプロピオニルアミノ)-6H-ピリダジン[1,2-a][1,2]ジアゼピン-1-カルボキサ ミド-5-(2-クロロフェニルメチルチオ)-4-オキソペンタン酸(125b)を、125aと類 似の方法により、t-ブチルエステル124bから調製して、無色の粉末362 mg(93%) を得た。 上記実施例のデータは、本発明による化合物が、IL-1β変換酵素に対して阻 害活性を示すことを証明している。 本発明の化合物がインビトロにおいてICEを阻害し得、さらに、哺乳動物に経 口的に送達し得る限りにおいて、これらの化合物は、IL-1が媒介する疾患の治 療に対して、明らかに臨床的に有用である。これらの試験は、本発明の化合物が インビボでICEを阻害する能力があることを予言するものである。 本発明の多くの実施態様を記述しているものの、本発明の生成物および方法を 利用する他の実施態様を提供するために、その基本的な構造は変え得ることが明 らかである。従って、本発明の範囲は、例示として提示された特定の実施態様よ りもむしろ、添付の請求の範囲により定義されることが分かる。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1996年1月12日 【補正内容】 本発明の化合物は、周知の最も容易に合成されるICEインヒビターに入る。以 前に記載されたICEインヒビターは、しばしば、4個またはそれ以上のキラル中 心および多数のペプチド結合を含有する。本発明の化合物が比較的に容易に合成 できることは、これらの化合物を大規模に生産する際に、極めて有利となる。 本発明の化合物は、溶媒の選択、pH、および当業者に公知の他のものを含めた 条件に依存して、種々の平衡形態で存在し得ることを理解するべきである。この ような形態のこれらの化合物の全ては、明らかに、本発明に包含される。特に、 本発明の多くの化合物(特に、R3にアルデヒド基またはケトン基を含有し、Tに、 カルボン酸基を含有するもの)は、以下に描写するように、ヘミケタール(または ヘミアセタール)形態または水和形態をとり得る: 溶媒の選択および当業者に公知の他の条件に依存して、本発明の化合物はまた 、アシルオキシケタール形態、アシルオキシアセタール形態、ケタール形態また はアセタール形態をとり得る: さらに、本発明の化合物の平衡形態は、互変異性体形態を包含し得ることを理 解すべきである。このような形態のこれらの化合物の全ては、明らかに、本発明 に包含される。 本発明の化合物は、選択的な生物学的特性を高めるために、適切な機能化によ り、変性できることを理解すべきである。 治療または予防できる炎症性疾患には、例えば、敗血症性ショック、敗血症、 および成人呼吸困難症候群が挙げられるが、これらに限定されない。標的の自己 免疫疾患には、例えば、リウマチ様関節炎、全身性エリテマトーデス、強皮症、 慢性甲状腺炎、グレーブス病、自己免疫胃炎、インシュリン依存性糖尿病メリタ ス、自己免疫溶血性貧血、自己免疫好中球減少症、血小板減少症、慢性活動性肝 炎、重症筋無力症および多発性硬化症が挙げられる。また、標的の神経性変性疾 患には、例えば、筋萎縮性側索硬化症、アルツハイマー病、パーキンソン病、お よび一次側索硬化症が挙げられる。本発明のICEインヒビターはまた、創傷の治 癒を促進するために使用できる。また、本発明のICEインヒビターは、感染症を 治療するのに使用できる。 本発明は、IL-1が媒介する疾患を予防し治療するために、本明細書で開示の 化合物を使用することに焦点をあてているものの、本発明の化合物はまた、他の システインプロテアーゼのインヒビターとして、使用できる。 本発明の化合物はまた、ICEまたは他のシステインプロテアーゼに効果的に結 合する市販試薬として、有用である。市販試薬としては、本発明の化合物および それらの誘導体は、標的ペプチドのタンパク質分解を阻止するために使用できる か、または誘導体化されて、アフィニティークロマトグラフィー用の拘束基質と して、安定な樹脂に結合できる。市販のシステインプロテアーゼインヒビターを 特徴づけるこれらの用途および他の用途は、当業者に明らかである。 本発明をさらに充分に理解するために、以下の実施例を示す。これらの実施例 は、例示の目的だけのものであり、いずれの様式でも、本発明の範囲を限定する ものとして解釈すべきではない。 7-メトキシベンゾキサゾール (65a)。2-ニトロ-6-メトキシフェノール(2.62g 、15.5mmol)(EP 333176)および10%パラジウムカーボン(130 mg)のエタノール( 50.0 ml)の混合物を、H2の雰囲気下にて75分間撹拌した。この混合物をCelite( 登録商標)により濾過し、次いで、直ちに、p-トルエンスルホン酸(32.0 mg)およ びトリエチルオルトホルメート(6.45 ml、38.8 mmol)で処理し、次いで、N2雰囲 気下にて還流状態で加熱した。20時間後、p-トルエンスルホン酸(30.0 mg) およびトリエチルオルトホルメート(6.45 ml、38.8 mmol)を添加した。全体で44 時間の加熱後、この反応系を冷却し、そして真空下にて還元した。得られた残留 物をフラッシュクロマトグラフィー(25:75の酢酸エチル/ヘキサン)により精製 して、黄色の固体として、表題化合物1.97g(85%)を得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 45/00 ABE C07C 233/83 C07C 229/22 311/30 233/41 317/26 233/83 C07D 263/24 311/30 521/00 317/26 C07K 5/04 C07D 263/24 A61K 37/02 ABA 521/00 AAA C07K 5/04 AED (31)優先権主張番号 08/440,898 (32)優先日 1995年5月25日 (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG), AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB ,GE,HU,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LK,LR,LT,LU,LV,MD,MG,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TT, UA,UG,UZ,VN (72)発明者 ゴレック, ジュリアン エム. シー. イギリス国 エスエヌ6 8エルエス ウ ィルトシャー,スウィンドン, アッシュ バリー, チャペル ロード, メイナー ファーム 8 (72)発明者 ローファー, デイビット ジェイ. アメリカ合衆国 マサチューセッツ 01775, ストウ,テイラー ロード 254 (72)発明者 ミュリカン, マイケル ディー. アメリカ合衆国 マサチューセッツ 02194, ニーダム,パーカー ロード 110 (72)発明者 マーコ, マーク エイ. アメリカ合衆国 マサチューセッツ 01746, ホリストン,マーシャル スト リート 520 (72)発明者 リビングストン, デイビット ジェイ. アメリカ合衆国 マサチューセッツ 02160, ニュートンビル,マディソン アベニュー 20

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.以下を含有するICEインヒビター: (a)第一および第二の水素結合部分、ここで該部分のそれぞれが、ICEの異なる 骨格原子と水素結合を形成し得、該骨格原子が、Arg-341のカルボニル酸素、Arg -341のアミド−NH−基、Ser-339のカルボニル酸素およびSer-339のアミド−NH− 基からなる群から選択され; (b)第一および第二の適度に疎水性の部分、ここで該部分は、それぞれ、この インヒビターがICEに結合するとき、ICEの別々の結合ポケットと会合し得、該結 合ポケットが、P2結合ポケット、P3結合ポケット、P4結合ポケットおよびP'結合 ポケットからなる群から選択され;ならびに (c)1個またはそれ以上の電気陰性原子を含有する電気陰性部分、ここで該原 子が、該部分の同一の原子または隣接する原子と結合しており、そして該部分が 、ICEのP1ポケット内の残基と、1個またはそれ以上の水素結合または塩架橋を 形成し得る。 2.前記インヒビターがICEに結合するとき、該インヒビターが該インヒビタ ーとICEとの間の全静電相互作用の合計に由来する中性または好ましいエンタル ピーの寄与により特徴付けられる、請求項1に記載のICEインヒビター。 3.約700ダルトンに等しいかまたはそれ未満の分子量を有する、請求項1に 記載のICEインヒビター。 4.約400ダルトンと約600ダルトンとの間の分子量を有する、請求項3に記載 のICEインヒビター。 5.さらに、2個未満の第二級アミド結合を有する、請求項1に記載のICEイ ンヒビター。 6.さらに、第二級アミド基およびカーバメート基からなる群から選択される 2個未満の基を含有する、請求項1に記載のICEインヒビター。 7.さらに、3個と7個との間の置換基を有するポリ置換環状基を含有し、該 環状基が、前記第一または第二の適度に疎水性の部分または前記電気陰性部分を 含有しない、請求項1に記載のICEインヒビター。 8.前記インヒビターのICEに対する結合の歪みエネルギーが、約10 kcal/モ ルに等しいかまたはそれ未満である、請求項1または7に記載のICEインヒビタ ー。 9.前記インヒビターがICEに結合するとき、以下の4つの条件1)から4)の少 なくとも2個を満たす、請求項1または7に記載のICEインヒビター: 1)前記適度に疎水性の部分の1つが、以下のような様式で、ICEの前記P2結合 ポケットと会合する: a)該P2結合ポケット内の適度に疎水性の部分の塊の中心から、ICEのArg-341 のカルボニル酸素までの距離が、約7.1Åと約12.5Åとの間であり; b)該P2結合ポケット内の適度に疎水性の部分の塊の中心から、ICEのArg-341 のアミド窒素までの距離が、約6.0Åと約12Åとの間であり;そして c)該P2結合ポケット内の適度に疎水性の部分の塊の中心から、ICEのSer-339 のカルボニル酸素までの距離が、約3.7Åと約9.5Åとの間である; 2)該適度に疎水性の部分が、以下のような様式で、ICEの前記P3結合ポケット と会合する: a)該P3結合ポケット内の適度に疎水性の部分の塊の中心から、ICEのArg-341 のカルボニル酸素までの距離が、約3.9Åと約9.5Åとの間であり; b)該P3結合ポケット内の適度に疎水性の部分の塊の中心から、ICEのArg-341 のアミド窒素までの距離が、約5.4Åと約11Åとの間であり;そして c)該P3結合ポケット内の適度に疎水性の部分の塊の中心から、ICEのSer-339 のカルボニル酸素までの距離が、約7.0Åと約13Åとの間である; 3)該適度に疎水性の部分が、以下のような様式で、ICEの前記P4結合ポケット と会合する: a)該P4結合ポケット内の適度に疎水性の部分の塊の中心から、ICEのArg-341 のカルボニル酸素までの距離が、約4.5Åと約7.5Åとの間であり; b)該P4結合ポケット内の適度に疎水性の部分の塊の中心から、ICEのArg-341 のアミド窒素までの距離が、約5.5Åと約8.5Åとの間であり;そして c)該P4結合ポケット内の適度に疎水性の部分の塊の中心から、ICEのSer-339 のカルボニル酸素までの距離が、約8Åと約11Åとの間である; 4)前記適度に疎水性の部分が、以下のような様式で、ICEの前記P'結合ポケッ トと会合する: a)該P'結合ポケット内の適度に疎水性の部分の塊の中心から、ICEのArg-341 のカルボニル酸素までの距離が、約11Åと約16Åとの間であり; b)該P'結合ポケット内の適度に疎水性の部分の塊の中心から、ICEのArg-341 のアミド窒素までの距離が、約10Åと約15Åとの間であり;そして c)該P'結合ポケット内の適度に疎水性の部分の塊の中心から、ICEのSer-339 のカルボニル酸素までの距離が、約8Åと約12Åとの間である。 10.前記インヒビターがICEに結合するとき、前記適度に疎水性の部分が、前 記ICEのP'結合ポケットおよび前記ICEのP2結合ポケットに別々に会合し、該P'結 合ポケット内の該適度に疎水性の部分の塊の中心から、該P2結合ポケット内の該 適度に疎水性の部分の塊の中心までの距離が、約6.5Åと約13Åとの間である、 請求項1または7に記載のICEインヒビター。 11.前記インヒビターがICEに結合するとき、前記適度に疎水性の部分が、前 記ICEのP'結合ポケットおよび前記ICEのP3結合ポケットに別々に会合し、該P'結 合ポケット内の該適度に疎水性の部分の塊の中心から、該P3結合ポケット内の該 適度に疎水性の部分の塊の中心までの距離が、約6Åと約15Åとの間である、請 求項1または7に記載のICEインヒビター。 12.前記インヒビターがICEに結合するとき、前記適度に疎水性の部分が、前 記ICEのP'結合ポケットおよび前記ICEのP4結合ポケットに別々に会合し、該P'結 合ポケット内の該適度に疎水性の部分の塊の中心から、該P4結合ポケット内の該 適度に疎水性の部分の塊の中心までの距離が、約14Åと約22Åとの間である、請 求項1または7に記載のICEインヒビター。 13.前記インヒビターがICEに結合するとき、前記適度に疎水性の部分が、前 記ICEのP2結合ポケットおよび前記ICEのP3結合ポケッにと別々に会合し、該P2結 合ポケット内の該適度に疎水性の部分の塊の中心から、該P3結合ポケット内の該 適度に疎水性の部分の塊の中心までの距離が、約5.5Åと約13Åとの間である、 請求項1または7に記載のICEインヒビター。 14.前記インヒビターがICEに結合するとき、前記適度に疎水性の部分が、前 記ICEのP2結合ポケットおよび前記ICEのP4結合ポケットに別々に会合し、該P2結 合ポケット内の該適度に疎水性の部分の塊の中心から、該P4結合ポケット内の該 適度に疎水性の部分の塊の中心までの距離が、約9Åと約17Åとの間である、請 求項1または7に記載のICEインヒビター。 15.前記インヒビターがICEに結合するとき、前記適度に疎水性の部分が、前 記ICEのP3結合ポケットおよび前記ICEのP4結合ポケットに別々に会合し、該P3結 合ポケット内の該適度に疎水性の部分の塊の中心から、該P4結合ポケット内の該 適度に疎水性の部分の塊の中心までの距離が、約7.5Åと約17Åとの間である、 請求項1または7に記載のICEインヒビター。 16.前記インヒビターがICEに結合するとき、前記第一の水素結合部分が、前 記ICEのSer-339のカルボニル酸素と水素結合を形成し、そして前記第二の水素結 合部分が、前記ICEのArg-341のカルボニル酸素と水素結合を形成し、そして該水 素結合部分の間の距離が、約5Åと約7.5Åとの間である、請求項1または7に 記載のICEインヒビター。 17.前記インヒビターがICEに結合するとき、前記第一の水素結合部分が、前 記ICEのSer-339のカルボニル酸素と水素結合を形成し、そして前記第二の水素結 合部分が、前記ICEのArg-341のアミド−NH−基と水素結合を形成し、そして該水 素結合部分の間の距離が、約2.5Åと約5Åとの間である、請求項1または7に 記載のICEインヒビター。 18.前記インヒビターがICEに結合するとき、前記第一の水素結合部分が、前 記ICEのArg-341のカルボニル酸素と水素結合を形成し、そして前記第二の水素結 合部分が、前記ICEのArg-341のアミド−NH−基と水素結合を形成し、そして該水 素結合部分の間の距離が、約2.5Åと約4Åとの間である、請求項1または7に 記載のICEインヒビター。 19.以下を含有する、ICEインヒビター: (a)式Iの骨格: ここで、 各Xが、独立して、CまたはNであり; Zが、COまたはSO2であり; W1は、1個〜3個の共有結合メンバーを含有する直鎖であって、該メンバーは 、独立して、C、N、SおよびOからなる群から選択され、該メンバー間の該共有結 合が、独立して、飽和または不飽和であり、そして該鎖が2個の末端を含有し、 該末端が結合rを介して、2個の異なるX原子に共有結合しており; W2が、3個〜5個の共有結合メンバーを含有する直鎖であって、該メンバーが 、独立して、C、N、SおよびOからなる群から選択され、該メンバー間の該共有結 合が、独立して、飽和または不飽和であり、そして該鎖が2個の末端を含有し、 該末端が結合rを介して、2個の異なるX原子に共有結合しており; rで示される各結合が、独立して、単結合または二重結合であり;そして Hが、第一の水素結合部分であり、そしてZが、第二の水素結合部分であり、該 部分のそれぞれが、ICEの異なる骨格原子と水素結合を形成し得、該骨格原子が 、Arg-341のカルボニル酸素、Arg-341のアミド−NH−基、Ser-339のカルボニル 酸素およびSer-339のアミド−NH−基からなる群から選択され; (b)第一および第二の適度に疎水性の部分、ここで、該部分が、それぞれ、該 骨格に共有結合し、そして該インヒビターがICEに結合するとき、それぞれICEの 別々の結合ポケットと会合し得、該結合ポケットが、P2結合ポケット、P3結合ポ ケット、P4結合ポケットおよびP'結合ポケットからなる群から選択され;ならび に (c)1個またはそれ以上の電気陰性原子を含有する電気陰性部分、ここで、該 原子が、該部分の同一の原子または隣接する原子と結合しており、そして該部分 が、該骨格に共有結合し、そして該ICEのP1結合ポケット内の残基と、1個また はそれ以上の水素結合または塩架橋を形成し得る。 20.前記骨格が、次式を有する、請求項19に記載のICEインヒビター: ここで、 各Xが、独立して、CまたはNであり; W14が、1個〜3個の共有結合メンバーを含有する直鎖であって、該メンバー が、独立して、C、N、SおよびOからなる群から選択され、該メンバー間の該共有 結合が、独立して飽和または不飽和であり、そして該鎖が2個の末端を含有し、 該末端が結合rを介して、2個の異なるC原子に共有結合しており;そして rで示される各結合が、独立して、単結合または二重結合である。 21.前記骨格が、次式を有する、請求項19に記載のICEインヒビター: ここで、 Xは、CまたはNであり; W1aは、1個〜3個の共有結合メンバーを含有する直鎖であって、該メンバー が、独立して、C、N、SおよびOからなる群から選択され、該メンバー間の該共有 結合が、独立して、飽和または不飽和であり、そして該鎖が2個の末端を含有し 、該末端が結合rを介して、2個の異なるX原子に共有結合しており; W2aが、3個〜4個の共有結合メンバーを含有する直鎖であって、該メンバー が、独立して、C、N、SおよびOからなる群から選択され、該鎖が2個の末端を含 有し、該末端が2個の異なる原子と共有結合して、それと共にアリール環または ヘテロ芳香環を形成し;そして rで示される各結合が、独立して、単結合または二重結合である。 22.前記骨格が、次式を有する、請求項19に記載のICEインヒビター: ここで、 各Xが、独立してCまたはNであり; 各X1は、独立して、C、NまたはOであり;そして W14aは、1個〜3個の共有結合メンバーを含有する直鎖であって、該メンバー は、独立して、C、N、SおよびOからなる群から選択され、該メンバー間の該共有 結合が、飽和または不飽和であり、そして該鎖が2個の末端を含有し、該末端が 2個の異なるX1原子と共有結合して、それと共に非芳香環を形成する。 23.以下を含有する、ICEインヒビター: 式IIの骨格: ここで、 各Xが、独立してCまたはNであり; Zが、COまたはSO2であり; W3が、2個〜4個の共有結合メンバーを含有する直鎖であって、該メンバーが 、独立して、C、N、SおよびOからなる群から選択され、該メンバー間の該共有結 合が、独立して、飽和または不飽和であり、そして該鎖が2個の末端を含有し、 該末端が、結合rを介して、2個の異なるX原子に共有結合しており; rで示される各結合が、独立して、単結合または二重結合であり; Hが、第一の水素結合部分であり、そしてZが、第二の水素結合部分であり、該 部分のそれぞれが、ICEの異なる骨格原子と水素結合を形成し得、該骨格原子が 、Arg-341のカルボニル酸素、Arg-341のアミド−NH−基、Ser-339のカルボニル 酸素およびSer-339のアミド−NH−基からなる群から選択され; (a)第一および第二の適度に疎水性の部分、ここで、該部分が、それぞれ、該 骨格に共有結合し、そして該インヒビターがICEに結合するとき、それぞれICEの 別々の結合ポケットと会合し得、該結合ポケットが、P2結合ポケット、P3結合ポ ケット、P4結合ポケットおよびP'結合ポケットからなる群から選択され;ならび に (b)1個またはそれ以上の電気陰性原子を含有する電気陰性部分、ここで、該 原子が、該部分の同一の原子または隣接する原子と結合しており、該部分が、該 骨格に共有結合し、そして該ICEのP1結合ポケット内の残基と、1個またはそれ 以上の水素結合または塩架橋を形成し得る。 24.前記骨格が、次式を有する、請求項23に記載のICEインヒビター: ここで、 各Xが、独立して、CまたはNであり; Zが、COまたはSO2であり; W15は、1個〜2個の共有結合メンバーを含有する直鎖であって、該メンバー が、独立して、C、N、SおよびOからなる群から選択され、該メンバー間の該共有 結合が、独立して、飽和または不飽和であり、そして該鎖が2個の末端を含有し 、該末端が2個の異なるX原子に共有結合しており;そして rで示される結合が、独立して、単結合または二重結合である。 25.前記骨格が、次式を有する、請求項23に記載のICEインヒビター: ここで、 各Xが、独立して、CまたはNであり;そして Zが、COまたはSO2である。 26.前記骨格が、次式を有する、請求項23に記載のICEインヒビター: ここで、 各Xが、独立して、CまたはNであり; Zが、COまたはSO2であり; W16が、1個〜2個の共有結合メンバーを含有する直鎖であって、該メンバー が、独立して、C、N、SおよびOからなる群から選択され、該メンバー間の該共有 結合が、独立して、飽和または不飽和であり、そして該鎖が2個の末端を含有し 、該末端が結合rを介して、2個の異なるC原子に共有結合しており;そして rで示される各結合が、独立して、単結合または二重結合である。 27.以下を含有する、ICEインヒビター: (a)式IIIの骨格: ここで、 各Xが、独立して、CまたはNであり; Zが、COまたはSO2であり; W4が、2個〜4個の共有結合メンバーを含有する直鎖であって、該メンバーが 、独立して、C、N、SおよびOからなる群から選択され、該メンバー間の該共有結 合が、独立して、飽和または不飽和であり、そして該鎖が2個の末端を含有し、 該末端が2個の異なる原子に共有結合しており; W5が、1個〜2個の共有結合メンバーを含有する直接結合または直鎖であって 、該要素が、独立して、C、N、SおよびOからなる群から選択され、該メンバー間 の該共有結合が、独立して、飽和または不飽和であり、そして該鎖が2個の末端 を含有し、該末端が、r結合を介して、2個の異なるX原子に共有結合しており ; W6が、3個〜5個の共有結合メンバーを含有する直鎖であって、該メンバーが 、独立して、C、N、SおよびOからなる群から選択され、該メンバー間の該共有結 合が、独立して、飽和または不飽和であり、そして該鎖が2個の末端を含有し、 該末端が、結合rを介して、2個の異なるX原子に共有結合しており; rで示される各結合が、独立して、単結合または二重結合であり; Hが、第一の水素結合部分であり、そしてZが、第二の水素結合部分であり、該 部分のそれぞれは、ICEの異なる骨格原子と水素結合を形成し得、該骨格原子が 、Arg-341のカルボニル酸素、Arg-341のアミド−NH−基、Ser-339のカルボニル 酸素およびSer-339のアミド−NH−基からなる群から選択され; (b)第一および第二の適度に疎水性の部分、ここで、該部分が、それぞれ、該 骨格と共有結合し、そして該インヒビターがICEに結合するとき、それぞれ、ICE の別々の結合ポケットと会合し得、該結合ポケットが、P2結合ポケット、P3結合 ポケット、P4結合ポケットおよびP'結合ポケットからなる群から選択され;なら びに (c)1個またはそれ以上の電気陰性原子を含有する電気陰性部分、ここで、該 原子が、該部分の同一の原子または隣接する原子と結合しており、そして該部分 が、該骨格と共有結合し、そして該ICEのP1ポケット内の残基と、1個またはそ れ以上の水素結合または塩架橋を形成し得る。 28.前記骨格が、次式を有する、請求項27に記載のICEインヒビター: ここで、 各Xが、独立して、CまたはNであり; Zが、COまたはSO2であり; W5が、1個〜2個の共有結合メンバーを含有する直接結合または直鎖であって 、該メンバーが、独立して、C、N、SおよびOからなる群から選択され、該メンバ ー間の該共有結合が、独立して、飽和または不飽和であり、そして該鎖が2個の 末端を含有し、該末端が、2個の異なる原子に共有結合しており; W17が、1個〜3個の共有結合メンバーを含有する直鎖であって、該メンバー が、独立して、C、N、SおよびOからなる群から選択され、該メンバー間の該共有 結合が、独立して、飽和または不飽和であり、そして該鎖が2個の末端を含有し 、該末端が、結合rを介して、2個の異なるC原子に共有結合しており;そして rで示される各結合が、独立して、単結合または二重結合である。 29.前記骨格が、次式を有する、請求項27に記載のICEインヒビター: ここで、 各Xが、独立して、CまたはNであり; W17が、1個〜3個の共有結合メンバーを含有する直鎖であって、該メンバー が、独立して、C、N、SおよびOからなる群から選択され、該メンバー間の該共有 結合が、独立して、飽和または不飽和であり、そして該鎖が2個の末端を含有し 、該末端が、結合rを介して、2個の異なるC原子に共有結合しており;そして rで示される各結合が、独立して、単結合または二重結合である。 30.以下を含有する、ICEインヒビター: (a)式IVの骨格: ここで、 各Xが、独立して、CまたはNであり; Zが、COまたはSO2であり; W7が、3個〜5個の共有結合メンバーを含有する直鎖であって、該メンバーが 、独立して、C、N、SおよびOからなる群から選択され、該メンバー間の該共有結 合が、独立して、飽和または不飽和であり、そして該鎖が2個の末端を含有し、 該末端が、結合rを介して、2個の異なるX原子に共有結合しており; W8が、1個〜3個の共有結合メンバーを含有する直鎖であって、該メンバーが 、独立して、C、N、SおよびOからなる群から選択され、該メンバー間の該共有結 合が、独立して、飽和または不飽和であり、そして該鎖が2個の末端を含有し、 該末端が、結合rを介して2個の異なるX原子に共有結合しており; rで示される各結合が、独立して、単結合または二重結合であり; Hが、第一の水素結合部分であり、そしてZが、第二の水素結合部分であり、該 部分のそれぞれが、ICEの異なる骨格原子と水素結合を形成し得、該骨格原子が 、Arg-341のカルボニル酸素、Arg-341のアミド−NH−基、Ser-339のカルボニル 酸素およびSer-339のアミド−NH−基からなる群から選択され; (b)第一および第二の適度に疎水性の部分、ここで、該部分が、それぞれ、該 骨格と共有結合し、そして該インヒビターがICEに結合するとき、それぞれ、ICE の別々の結合ポケットと会合し得、該結合ポケットが、P2結合ポケット、P3結合 ポケット、P4結合ポケットおよびP'結合ポケットからなる群から選択され;なら びに (c)1個またはそれ以上の電気陰性原子を含有する電気陰性部分、ここで、該 原子が、該部分の同一の原子または隣接する原子と結合しており、該部分が、該 骨格と共有結合し、そしてICEのP1結合ポケット内の残基と、1個またはそれ以 上の水素結合または塩架橋を形成し得る。 31.前記骨格が、次式を有する、請求項30に記載のICEインヒビター: ここで、 各Xが、独立して、CまたはNであり; Zが、COまたはSO2であり; W18が、1個〜3個の共有結合メンバーを含有する直鎖であって、該メンバー が、独立して、C、N、SおよびOからなる群から選択され、該メンバー間の該共有 結合が、独立して、飽和または不飽和であり、そして該鎖が2個の末端を含有し 、該末端が、結合rを介して、2個の異なるC原子に共有結合しており;そして rで示される各結合は、独立して、単結合または二重結合である。 32.前記骨格が、次式を有する、請求項30に記載のICEインヒビター: ここで、 各Xが、独立して、CまたはNであり;そして Zが、COまたはSO2である。 33.前記骨格が、次式を有する、請求項30に記載のICEインヒビター: ここで、 各Xが、独立して、CまたはNであり; Zが、COまたはSO2であり; W8aが、1個〜3個の共有結合メンバーを含有する直鎖であって、該メンバー が、独立して、C、N、SおよびOからなる群から選択され、該メンバー間の該共有 結合が、独立して、飽和または不飽和であり、そして該鎖が2個の末端を含有し 、該末端が2個の異なるC原子に共有結合しており;そして rで示される結合が、独立して、単結合または二重結合である。 34.前記骨格が、次式を有する、請求項30に記載のICEインヒビター: ここで、 Zが、COまたはSO2であり; W8aが、1個〜3個の共有結合メンバーを含有する直鎖であって、該メンバー が、独立して、C、N、SおよびOからなる群から選択され、該メンバー間の該共有 結合が、独立して、飽和または不飽和であり、そして該鎖が2個の末端を含有し 、該末端が結合rを介して、2個の異なるC原子に共有結合しており; W19が、1個〜3個の共有結合メンバーを含有する直鎖であって、該メンバー が、独立して、C、N、SおよびOからなる群から選択され、該メンバー間の該共有 結合が、独立して、飽和または不飽和であり、そして該鎖が2個の末端を含有し 、該末端が結合rを介して、2個の異なるC原子に共有結合しており;そして rで示される各結合が、独立して、単結合または二重結合である。 35.前記骨格が、次式を有する、請求項30に記載のICEインヒビター: ここで、 Zが、COまたはSO2であり; W8aが、1個〜3個の共有結合メンバーを含有する直鎖であって、該メンバー が、独立して、C、N、SおよびOからなる群から選択され、該メンバー間の該共有 結合が、独立して、飽和または不飽和であり、そして該鎖が2個の末端を含有し 、該末端が2個の異なるC原子に共有結合しており; W7aが、3個の共有結合メンバーを含有する直鎖であって、該メンバーが、独 立して、C、N、SおよびOからなる群から選択され、該鎖が2個の末端を含有し、 該末端が2個の異なるC原子に共有結合して、それと共にアリール環を形成し; そして rで示される結合が、独立して、単結合または二重結合である。 36.以下を含有する、ICEインヒビター: a)式Vの骨格: ここで、 各Xが、独立して、CまたはNであり; Zが、COまたはSO2であり; W9が、1個〜3個の共有結合メンバーを含有する直鎖であって、該メンバーが 、独立して、C、N、SおよびOからなる群から選択され、該メンバー間の該共有結 合が、独立して、飽和または不飽和であり、そして該鎖が2個の末端を含有し、 該末端が結合rを介して、2個の異なるX原子に共有結合しており; W10が、1個〜3個の共有結合メンバーを含有する直鎖であって、該メンバー が、独立して、C、N、SおよびOからなる群から選択され、該メンバー間の該共有 結合が、独立して、飽和または不飽和であり、そして該鎖が2個の末端を含有し 、該末端が、結合rを介して、2個の異なるX原子に共有結合しており; rで示される各結合が、独立して、単結合または二重結合であり; Hが、第一の水素結合部分であり、そしてZが、第二の水素結合部分であり、該 部分のそれぞれが、ICEの異なる骨格原子と水素結合を形成し得、該骨格原子が 、Arg-341のカルボニル酸素、Arg-341のアミド−NH−基、Ser-339のカルボニル 酸素およびSer-339のアミド−NH−基からなる群から選択され; b)第一および第二の適度に疎水性の部分、ここで、該部分が、それぞれ、該骨 格と共有結合し、そして該インヒビターがICEに結合するとき、それぞれ、ICEの 別々の結合ポケットと会合し得、該結合ポケットが、P2結合ポケット、P3結合ポ ケット、P4結合ポケットおよびP'結合ポケットからなる群から選択され;ならび に c)1個またはそれ以上の電気陰性原子を含有する電気陰性部分、ここで、該原 子が、該部分の同一の原子または隣接する原子と結合しており、該部分が、該骨 格と共有結合し、そしてICEのP1結合ポケット内の残基と、1個またはそれ以上 の水素結合または塩架橋を形成し得る。 37.前記骨格が、次式を有する、請求項36に記載のICEインヒビター: ここで、 各Xが、独立して、CまたはNであり;そして Zが、COまたはSO2である。 38.前記骨格が、次式を有する、請求項36に記載のICEインヒビター: ここで、 各Xが、独立して、CまたはNであり; Zが、COまたはSO2であり; W9aが、1個〜3個の共有結合メンバーを含有する直鎖であって、該メンバー が、独立して、C、N、SおよびOからなる群から選択され、該メンバー間の該共有 結合が、独立して、飽和または不飽和であり、そして該鎖が2個の末端を含有し 、該末端が2個の異なるC原子に共有結合しており;そして rで示される結合が、単結合または二重結合である。 39.前記骨格が、次式を有する、請求項36に記載のICEインヒビター: ここで、 各Xが、独立して、CまたはNであり; Zは、COまたはSO2であり; W10aが、1個〜3個の共有結合メンバーを含有する直鎖であって、該メンバー が、独立して、C、N、SおよびOからなる群から選択され、該メンバー間の該共有 結合が、独立して、飽和または不飽和であり、そして該鎖が2個の末端を含有し 、該末端が2個の異なるX原子に共有結合しており;そして rで示される結合が、単結合または二重結合である。 40.以下を含有する、ICEインヒビター: (a)式VIの骨格: ここで、 各Xが、独立して、CまたはNであり; Zが、COまたはSO2であり; W11が、3個〜5個の共有結合メンバーを含有する直鎖であって、該メンバー が、独立して、C、N、SおよびOからなる群から選択され、該メンバー間の該共有 結合が、独立して、飽和または不飽和であり、該直鎖が、2個の末端を含有し、 該末端が、2個の異なる原子に共有結合して、必要に応じてベンゼン環に縮合し たまたはピリジン環に縮合した環を形成し; W12が、4個〜6個の共有結合メンバーを含有する直鎖であって、該メンバー が、独立して、C、N、SおよびOからなる群から選択され、該メンバー間の該共有 結合が、独立して、飽和または不飽和であり、該直鎖が、2個の末端を含有し、 該末端が、結合rを介して、指示されたX原子に共有結合しており; rで示される各結合が、独立して、単結合または二重結合であり; Hが、第一の水素結合部分であり、そしてZが、第二の水素結合部分であり、該 部分のそれぞれが、ICEの異なる骨格原子と水素結合を形成し得、該骨格原子が 、Arg-341のカルボニル酸素、Arg-341のアミド−NH−基、Ser-339のカルボニル 酸素およびSer-339のアミド−NH−基からなる群から選択され; (b)第一および第二の適度に疎水性の部分、ここで、該部分が、それぞれ、該 骨格と共有結合し、そして該インヒビターがICEに結合するとき、それぞれ、ICE の別々の結合ポケットに会合し得、該結合ポケットが、P2結合ポケット、P3結合 ポケット、P4結合ポケットおよびP'結合ポケットからなる群から選択され;なら びに (c)1個またはそれ以上の電気陰性原子を含有する電気陰性部分、ここで、該 原子が、該部分の同一の原子または隣接する原子と結合しており、該部分が、該 骨格と共有結合し、そしてICEのP1結合ポケット内の残基と、1個またはそれ以 上の水素結合または塩架橋を形成し得る。 41.前記骨格が、次式を有する、請求項40に記載のICEインヒビター: ここで、 各XおよびXbが、独立して、CまたはNであり; Zが、COまたはSO2であり; W12aが、4個〜6個の共有結合メンバーを含有する直鎖であって、該メンバ ーが、独立して、C、N、SおよびOからなる群から選択され、該メンバー間の該共 有結合が、独立して、飽和または不飽和であり、そして該鎖が2個の末端を含有 し、該末端が結合rを介して、指示したXb原子に共有結合しており;そして rで示される各結合が、独立して、単結合または二重結合である。 42.前記骨格が、次式を有する、請求項40に記載のICEインヒビター: ここで、 各Xが、独立して、CまたはNであり; Zが、COまたはSO2であり; W20が、1個〜3個の共有結合メンバーを含有する直鎖であって、該メンバー が、独立して、C、N、SおよびOからなる群から選択され、該メンバー間の該共有 結合が、独立して、飽和または不飽和であり、そして該鎖が2個の末端を含有し 、該末端が結合rを介して、2個の異なるC原子に共有結合しており; W21が、1個〜2個の共有結合メンバーを含有する直鎖であって、該メンバー が、独立して、C、N、SおよびOからなる群から選択され、該鎖が2個の末端を含 有し、該末端が2個の異なるC原子に共有結合して、それと共にアリール環を形 成し;そして rで示される各結合が、独立して、単結合または二重結合である。 43.以下を含有する、ICEインヒビター: (a)式VIIの骨格: ここで、 Xが、CまたはNであり; Zが、COまたはSO2であり; W13が、3個〜5個の共有結合メンバーを含有する直鎖であって、該メンバー が、独立して、C、N、SおよびOからなる群から選択され、該メンバー間の該共有 結合が、独立して、飽和または不飽和であり、そして該鎖が2個の末端を含有し 、該末端が2個の異なる原子に共有結合しており; rで示される結合が、単結合または二重結合であり; Hが、第一の水素結合部分であり、そしてZが、第二の水素結合部分であり、該 部分のそれぞれが、ICEの異なる骨格原子と水素結合を形成し得、該骨格原子が 、Arg-341のカルボニル酸素、Arg-341のアミド−NH−基、Ser-339のカルボニル 酸素およびSer-339のアミド−NH−基からなる群から選択され; (b)第一および第二の適度に疎水性の部分、ここで、該部分が、それぞれ、該 骨格と共有結合し、そして該インヒビターがICEに結合するとき、それぞれ、ICE の別々の結合ポケットと会合し得、該結合ポケットが、P2結合ポケット、P3結合 ポケット、P4結合ポケットおよびP'結合ポケットからなる群から選択され;なら びに (c)1個またはそれ以上の電気陰性原子を含有する電気陰性部分、ここで、該 原子が、該部分の同一の原子または隣接する原子と結合しており、該部分が、該 骨格と共有結合し、そしてICEのP1結合ポケット内の残基と、1個またはそれ以 上の水素結合または塩架橋を形成し得る。 44.前記骨格が、次式を有する、請求項43に記載のICEインヒビター: ここで、 各Xが、独立して、CまたはNであり;そして Zが、COまたはSO2である。 45.前記骨格が、次式を有する、請求項43に記載のICEインヒビター: ここで、 各Xが、独立して、CまたはNであり; Zが、COまたはSO2であり; W22が、1個〜3個の共有結合メンバーを含有する直鎖であって、該メンバー が、独立して、C、N、SおよびOからなる群から選択され、該メンバー間の該共有 結合が、独立して、飽和または不飽和であり、そして該鎖が2個の末端を含有し 、該末端が2個の異なるC原子に共有結合しており;そして rで示される結合が、独立して、単結合または二重結合である。 46.前記骨格が、次式を有する、請求項43に記載のICEインヒビター: ここで、 Xが、CまたはNであり; Zが、COまたはSO2であり; W23が、1個〜3個の共有結合メンバーを含有する直鎖であって、該メンバー が、独立して、C、N、SおよびOからなる群から選択され、該メンバー間の該共有 結合が、独立して、飽和または不飽和であり、そして該鎖が2個の末端を含有し 、該末端が2個の異なる原子に共有結合しており;そして rで示される結合が、独立して、単結合または二重結合である。 47.前記骨格が、次式を有する、請求項43に記載のICEインヒビター: ここで、 Xが、CまたはNであり; Zが、COまたはSO2であり; W22aが、1個〜3個の共有結合メンバーを含有する直鎖であって、該メンバー が、独立して、C、N、SおよびOからなる群から選択され、該メンバー間の該共有 結合が、独立して、飽和または不飽和であり、そして該鎖が2個の末端を含有し 、該末端が結合rを介して2個の異なるC原子に共有結合しており;そして rで示される結合が、独立して、単結合または二重結合である。 48.以下を含有するICEインヒビター: a)単環式、二環式または三環式の系を含有する骨格、ここで、該系の各環が、 5個〜7個のメンバーを含有し、該系が、C、N、OまたはSを含有し、該系が、芳 香族性または非芳香族性であり、かつ中心環を含有し、ここで、該インヒビター がICEに結合するとき、該中心環の中心とICEのCys-285のα炭素との間の距離が 、約5.0Åと約6.0Åの間であり、そして該インヒビターがICEに結合するとき、 該中心環の中心とICEのHis-237のα炭素との間の距離が、約5.5Åと約6.5Åの間 であり; b)第一および第二の水素結合部分、ここで、該部分のそれぞれが、ICEの異な る骨格原子と水素結合を形成し得、該原子が、Arg-341のカルボニル酸素、Arg-3 41のアミド−NH−基、Ser-339のカルボニル酸素およびSer-339のアミド−NH−基 からなる群から選択され; c)第一および第二の適度に疎水性の部分、ここで、該部分のそれぞれが、該骨 格と共有結合し、そして該インヒビターがICEに結合するとき、それぞれ、ICEの 別々の結合ポケットと会合し得、該結合ポケットが、P2結合ポケット、P3結合ポ ケット、P4結合ポケットおよびP'結合ポケットからなる群から選択され;ならび に d)1個またはそれ以上の電気陰性原子を含有する電気陰性部分、ここで、該原 子が、該部分の同一の原子または隣接する原子と結合しており、該部分が、該骨 格と共有結合し、そしてICEのP1結合ポケット内の残基と、1個またはそれ以上 の水素結合または塩架橋を形成し得る。 49.次式により表わされる化合物: ここで: X1が、CHまたはNであり; gが、0または1であり; 各Jが、独立して、−H、−OHおよび−Fからなる群から選択されるが、但し、 第一および第二のJがCに結合しており、かつ該第一のJが−OHのとき、該第二のJ は−Hであり; mが、0、1または2であり; Tが、−Ar3、−OH、−CF3、−CO-CO2H、−CO2H、または−CO2Hに対する任意の 生体等配性置換であり; R1が、次式からなる群から選択され、 ここで、任意の環が、必要に応じて、任意の炭素にてQ1により、任意の窒素に てR5により、または任意の原子にて=O、−OH、−CO2Hまたはハロゲンによって 、単一または複数で置換され得、任意の飽和環が、必要に応じて、1個または2 個の結合において、不飽和であり得: R20が、以下からなる群から選択され: ここで、各環Cが、独立して、ベンゾ、ピリド、チエノ、ピロロ、フラノ、チ アゾロ、イソチアゾロ、オキサゾロ、イソキサゾロ、ピリミド、イミダゾロ、シ クロペンチルおよびシクロヘキシルからなる群から選択され; R3が、 であり、 各R4が、独立して、以下からなる群から選択され: 各T1が、独立して、以下からなる群から選択され: 各R5が、独立して、以下からなる群から選択され: R6およびR7が、一緒になって、−O−、−S−または−NH−を含有する飽和4員 〜8員環の炭素環または複素環を形成するか、あるいは R7が、−Hであり、そしてR6が、 であり、 各R9が、必要に応じて、−OH、−Fまたは=Oにより、単一または複数で置換さ れており、かつ必要に応じて、1個または2個のAr1基で置換されているC1-6の 直鎖または分枝鎖のアルキル基であり; 各R10が、独立して、−HあるいはC1-6の直鎖または分枝鎖のアルキル基からな る群から選択され; 各R13が、独立して、−Ar2および−R4からなる群から選択され; 各Ar1が、独立して、6個、10個、12個または14個の炭素原子および1個と3 個との間の環を含有するアリール基;3個と15個との間の炭素原子および1個と 3個との間の環を含有するシクロアルキル基;ならびに5個と15個との間の環原 子および1個と3個との間の環を含有する複素環からなる群から選択され、ここ で、該シクロアルキル基が、必要に応じて、ベンゼン環に縮合しており、そして 該複素環が、−O−、−S−、−SO-、−SO2−、=N−および−NH−から選択され る、少なくとも1個のヘテロ原子基を含有し、該複素環が、必要に応じて、1個 またはそれ以上の二重結合を含有し、該複素環が、必要に応じて、1個またはそ れ以上の芳香環を含有し、そして該環状基が、必要に応じて、=O、−OH、パー フルオロC1-3アルキルまたは−Q1により、単一または複数で置換されており; 各Ar2が、独立して、以下の基から選択され、 ここで、任意の環が、必要に応じて、−Q1により置換され得; Ar3が、フェニル環、5員環のヘテロ芳香環、および6員環のヘテロ芳香環か らなる群から選択される環状基であり、該ヘテロ芳香環が、−O−、−S−、−SO −、−SO2−、=N−および−NH−から選択される、1個〜3個のヘテロ原子基を 含有し、該環状基が、必要に応じて、=O、−OH、ハロゲン、パーフルオロC1-3 アルキルまたは−CO2Hで、単一または複数で置換されており; 各Q1が、独立して、以下からなる群から選択され; 但し、−Ar1が、1個またはそれ以上のさらなる−Ar1基を含有するQ1基で置換 されているとき、該さらなる−Ar1基は、Q1で置換されておらず; 各Xが、独立して、=N−および=CH−からなる群から選択され; 各X2が、独立して、−O−、−CH2−、−NH−、−S−、−SO−および−SO2−か らなる群から選択され; 各X3が、独立して、−CH2−、−S−、−SO−および−SO2−からなる群から選 択され; 各X4が、独立して、−CH2−および−NH−からなる群から選択され; 各X5が、独立して、 からなる群から選択され; X6が、CHまたはNであるが、但し、X6が、このR1基で示される(o)内のNであり 、かつX5がCHであってX2がCH2のとき、このR1基で示される(o)の環は、Q1により 置換されるかまたはベンゼン環に縮合されなければならず; 各Yが、独立して、−O−および−S−からなる群から選択され; 各Zが、独立して、COまたはSO2であり; 各aが、独立して、0または1であり; 各cが、独立して、1または2であり; 各dが、独立して、0、1または2であり;そして 各eが、独立して、0、1、2または3である。 50.R1が、 である、請求項49または80に記載の化合物。 51.R1が、 である、請求項49または80に記載の化合物。 52.R1が、 である、請求項49または80に記載の化合物。 53.R1が、 である、請求項49または80に記載の化合物。 54.R1が、 である、請求項49または80に記載の化合物。 55.R1が、 である、請求項49または80に記載の化合物。 56.R1が、 である、請求項49または80に記載の化合物。 57.R1が、 である、請求項49または80に記載の化合物。 58.R1が、 である、請求項49または80に記載の化合物。 59.R1が、 である、請求項49または80に記載の化合物。 60.R1が、 である、請求項49または80に記載の化合物。 61.R1が、 である、請求項49または80に記載の化合物。 62.R1が、 である、請求項49または80に記載の化合物。 63.R1が、 である、請求項49または80に記載の化合物。 64.R1が、 である、請求項49または80に記載の化合物。 65.R1が、 である、請求項49または80に記載の化合物。 66.R1が、 である、請求項49または80に記載の化合物。 67.R1が、 である、請求項49または80に記載の化合物。 68.R1が、 である、請求項49または80に記載の化合物。 69.R1が、 である、請求項49または80に記載の化合物。 70.R1が、 である、請求項49または80に記載の化合物。 71.IL-1が媒介する疾患を治療するかまたは予防するための薬学的組成物で あって、薬学的に有効量の請求項1〜70および80〜124のいずれか1項に記載のI CEインヒビター、および薬学的に受容可能なキャリアを含有する、薬学的組成物 。 72.自己免疫疾患を治療するかまたは予防するための薬学的組成物であって、 薬学的に有効量の請求項1〜70および80〜124のいずれか1項に記載のICEインヒ ビター、および薬学的に受容可能なキャリアを含有する、薬学的組成物。 73.炎症性疾患を治療するかまたは予防するための薬学的組成物であって、薬 学的に有効量の請求項1〜70および80〜124のいずれか1項に記載のICEインヒビ ター、および薬学的に受容可能なキャリアを含有する、薬学的組成物。 74.神経性変性疾患を治療するかまたは予防するための薬学的組成物であって 、薬学的に有効量の請求項1〜70および80〜124のいずれか1項に記載のICEイン ヒビター、および薬学的に受容可能なキャリアを含有する、薬学的組成物。 75.ICEが媒介する機能を阻害するための薬学的組成物であって、薬学的に有 効量の請求項1〜70および80〜124のいずれか1項に記載のICEインヒビター、お よび薬学的に受容可能なキャリアを含有する、薬学的組成物。 76.患者におけるIL-1が媒介する疾患、自己免疫疾患、炎症性疾患および神 経性変性疾患からなる群から選択される疾患を治療するかまたは予防する方法で あって、該患者に、請求項71〜75のいずれか1項に記載の薬学的組成物を投与す る工程を包含する、方法。 77.ICEインヒビターを選択する方法であって、以下の工程を包含する、方法 : a)規定の化学構造の候補化合物を選択する工程であって、少なくとも2個の水 素結合部分、少なくとも2個の適度に疎水性の部分および1個の電気陰性部分を 含有し、該電気陰性部分が、該電気陰性部分の同一の原子または隣接する原子の いずれかに結合した1個またはそれ以上の電気陰性原子を含む、工程; b)ICEの活性部位に該化合物を結合させるための低エネルギー立体配座を決定 する工程; c)該立体配座の該化合物の、ICEのArg-341およびSer-339の非炭素骨格原子と 、少なくとも2個の水素結合を形成する能力を評価する工程; d)該立体配座の該化合物の、P2結合ポケット、P3結合ポケット、P4結合ポケッ トおよびP'結合ポケットからなる群から選択されるICEの結合ポケットの少なく とも2個と会合する能力を評価する工程; e)該立体配座の該化合物の、ICEのP1結合ポケットと相互作用する能力を評価 する工程;ならびに f)前出の工程で行った測定および評価に基づいて、該候補化合物をICEインヒ ビターとして容認または却下する工程。 78.工程e)の次で工程f)の前に、さらに以下の工程を包含する、請求項77に記 載の方法: g)該化合物のICEに結合する変形エネルギーを評価する工程;および h)該化合物が該立体配座でICEに結合するとき、該化合物とICEとの間の全ての 静電相互作用の合計の評価を決定する工程。 79.請求項77または78に記載の方法のいずれかにより選択される、ICEインヒ ビター。 80.次式により表わされる化合物: ここで、 X1が、−CHであり; gが、0または1であり; 各Jが、独立して、−H、−OHおよび−Fからなる群から選択されるが、但し、 第一および第二のJがCと結合し、かつ該第一のJが−OHのとき、該第二のJは、− Hであり; mが、0、1または2であり; Tが、−OH、−CO−CO2H、−CO2H、または−CO2Hに対するいずれかの生体等配 性置換であり; R1が、次式からなる群から選択され、ここで、任意の環が、任意の炭素にてQ1 により、任意の窒素にてR5により、または任意の原子にて=O、−OH、−CO2Hま たはハロゲンによって、単一または複数で置換され得、任意の飽和環が、必要に 応じて、1個または2個の結合において、不飽和であり得;ここで、R1(e)およ びR1(y)が、必要に応じて、ベンゼン環に縮合されており; R20は以下からなる群から選択され: ここで、各環Cが、独立して、ベンゾ、ピリド、チエノ、ピロロ、フラノ、チ アゾロ、イソチアゾロ、オキサゾロ、イソキサゾロ、ピリミド、イミダゾロ、シ クロペンチルおよびシクロヘキシルからなる群から選択され; R3が、 であり; 各R4が、独立して、以下からなる群から選択され: 各T1が、独立して、以下からなる群から選択され: 各R5が、独立して、以下からなる群から選択され: R6およびR7が、一緒になって、−O−、−S−または−NH−を含有する飽和の4 員〜8員環の炭素環または複素環を形成するか、あるいは R7が、−Hであり、そしてR6が、 α−アミノ酸側鎖残基であり; 各R9が、これは、必要に応じて、−OH、−Fまたは=Oにより、単一または複数 で置換されており、かつ必要に応じて、1個または2個のAr1基で置換されてい るC1-6の直鎖または分枝鎖のアルキル基であり; 各R10が、独立して、−HまたはC1-6の直鎖または分枝鎖のアルキル基からなる 群から選択され; 各R13が、独立して、−Ar2、−R4および からなる群から選択され; 各Ar1が、独立して、6個、10個、12個または14個の炭素原子および1個と3 個との間の環を含有するアリール基;3個と15個との間の炭素原子および1個と 3個との間の環を含有するシクロアルキル基;ならびに5個と15個との間の環原 子および1個と3個との間の環を含有する複素環からなる群から選択され、ここ で該シクロアルキル基が、必要に応じて、ベンゼン環に縮合しており、そして該 複素環が、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、=N−および−NH−から選択される 、少なくとも1個のヘテロ原子基を含有し、該複素環が、必要に応じて、1個ま たはそれ以上の二重結合を含有し、該複素環が、必要に応じて、1個またはそれ 以上の芳香環を含有し、そして該環状基が、必要に応じて、−NH2、−CO2H、−C l、−F、−Br、−I、−NO2、−CN、=O、−OH、パーフルオロC1-3アルキル、 または−Q1により、単一または複数で置換されており; 各Ar2が、独立して、以下の基から選択され、ここで、任意の環が、必要に応 じて、−Q1および−Q2により単一または複数で置換され得; 各Q1が、独立して、以下からなる群から選択され; 各Q2が、独立して、−OH、−NH2、−CO2H、−Cl、−F、−Br、−I、−NO2、− CN、−CF3、および からなる群から選択され; 但し、−Ar1が、1個またはそれ以上の別の−Ar1基を含有するQ1基で置換され ているとき、該別の−Ar1基は、Q1で置換されておらず; 各Xが、独立して、=N−および=CH−からなる群から選択され; 各X2が、独立して、−O−、−CH2−、−NH−、−S−、−SO−および−SO2−か らなる群から選択され; 各X3が、独立して、−CH2−、−S−、−SO−および−SO2−からなる群から選 択され; 各X4が、独立して、−CH2−および−NH−からなる群から選択され; 各X5が、独立して、 からなる群から選択され; X6が、−CH−または−N−であり; 各Yが、独立して、−O−、−S−および−NHからなる群から選択され; 各Zが、独立して、COまたはSO2であり; 各aが、独立して、0または1であり; 各cが、独立して、1または2であり; 各dが、独立して、0、1または2であり; 各eが、独立して、0、1、2または3であり; 但し、 R1が(f)であり、 R6がα−アミノ酸側鎖残基であり、そして R7が−Hのとき、 (aa1)および(aa2)は、Q1で置換されていなければならず; さらに、但し、 R1が(o)であり、 gが0であり、 Jが−Hであり、 mが1であり、 R6がα−アミノ酸側鎖残基であり、 R7が−Hであり、 X2が−CH2−であり、 X5が、 であり、 X6が、 であり、そして R3が、 または−CO−R13であって、ここで、 R13が、 または−R4であって、ここで、−R4が−Hのとき; R1(o)基の環は、Q1で置換されているか、またはベンゼン環と縮合されていな ければならず; 但し、 R1が(w)であり、 gが0であり、 Jが−Hであり、 mが1であり、 Tが−CO2Hであり、 X2が0であり、 R5がベンジルオキシカルボニルであり、そして 環Cがベンゾのとき、 R3は、−CO−R13であり得ず、ここで R13は、−CH2−O−Ar1であり、そして Ar1は、1-フェニル-3-トリフルオロメチルピラゾール-5-イルであり、ここで 、該フェニルは、必要に応じて、塩素原子で置換されており; または、 R13は、−CH2−O−CO−Ar1であり、ここで Ar1は、2,6-ジクロロフェニルである。 81.R1が、 である、請求項80に記載の化合物。 82.R1が、 である、請求項80に記載の化合物。 83.R1が、以下である、請求項80に記載の化合物: 84.請求項80に記載の化合物であって、 ここで、 X1は、−CHである; gは、0である; Jは、−Hである; mは、0または1であり、そしてTは、−CO−CO2Hであるか、または−CO2Hに 対するいずれかの生体等配性置換体であるか、あるいは mは、1であり、そしてTは、−CO2Hである; R1は、次式からなる群から選択され、ここで、いずれかの環は、いずれかの炭 素にてQ1により、いずれかの窒素にてR5により、あるいはいずれかの原子にて= O、−OH、−CO2Hまたはハロゲンによって、単一または複数で置換され得、ここ で、(e)は、必要に応じて、ベンゾ縮合されている; R20は、 であり、そしてcは、1である; 環Cは、必要に応じて、−C1-3アルキル、−O−C1-3アルキル、−Cl、−Fまた は−CF3で置換したベンゾである; ここで、R1が(a)または(b)のとき、R5は、好ましくは、−Hであり、そして R1が(c)、(e)、(f)、(o)、(r)、(w)、(x)または(y)のとき、R5は、好ましくは 、以下である: R7は、−Hであり、そしてR6は、 であり; R9は、必要に応じて、=Oで置換し、かつ必要に応じて、−Ar1で置換したC1-6 の直鎖または分枝鎖のアルキル基である; R10は、−H、または−C1-3の直鎖または分枝鎖のアルキル基である; Ar1は、フェニル、ナフチル、ピリジル、ベンゾチアゾリル、チエニル、ベン ゾチエニル、ベンゾオキサゾール、2-インダニル、またはインドリルであり、こ れらは、−O−C1-3アルキル、−NH−C1-3アルキル、−N−(C1-3アルキル)2、−C l、−F、−CF3、−C1-3アルキル、または で置換されている; Q1は、R9または−(CH2)0,1,2−T1−(CH2)0,1,2−Ar1であり、ここで、T1は、 −O−または−S−である; 各Xは、独立して、=N−および=CH−からなる群から選択される; 各X2は、独立して、−O−、−CH2−、−NH−、−S−、−SO−および−SO2−か らなる群から選択される; 各X5は、独立して、 からなる群から選択される; X6は、 である; 但し、 R1がR1(o)であり、 X2が−CH2−であり、 X5が、 であり、そして X6が、 のとき、該R1(o)基の環は、Q1で置換されているか、またはベンゾ縮合されてい なければならない;そして Zは、C=Oである。 85.前記R1基が、以下である、請求項84に記載の化合物: これは、必要に応じて、Q1で置換され、ここで、 R5は、−Hである; R7は、−Hである;そして Zは、C=Oである。 86.前記R1基が、以下である、請求項84に記載の化合物: これは、必要に応じて、Q1で置換され、ここで、 R5は、−Hである; R7は、−Hである;そして Zは、C=Oである。 87.前記R1基が、以下である、請求項84に記載の化合物: これは、必要に応じて、Q1で置換されている; 但し、 R1が(c1)であり、 gが0であり、 Jが−Hであり、 mが1であり、 Tが−CO2Hであり、 XがNであり、 R5がベンジルオキシカルボニルであり、そして R6が−Hのとき、 R3は、−CO−R13であり得ず、このとき R13は、−CH2−O−Ar1であり、 Ar1は、1-フェニル-3-トリフルオロメチルピラゾール-5-イルであり、ここで 、該フェニルは、必要に応じて、塩素原子で置換されているか、 あるいは、このとき、 R13は、−CH2-O−CO−Ar1であり、 Ar1は、2,6-ジクロロフェニルであり、ここで、この骨格環の2位は、パラフ ルオロフェニルで置換されている。 88.前記R1基が、以下である、請求項84に記載の化合物: これは、必要に応じて、Q1で置換されている。 89.前記R1基が、以下である、請求項84に記載の化合物: ここで、cは、2である;あるいは これは、必要に応じて、ベンゾ縮合されており、 そしてcは、1または2である; 但し、 R1が(e4)であり、 gが0であり、 Jが−Hであり、 mが1であり、 Tが−CO2Hであり、 R5がベンジルオキシカルボニルであり、そして cが1のとき、 R3は−CO−R13であり得ず、このとき R13は、−CH2−O−Ar1であり、そして Ar1は、1-フェニル-3-トリフルオロメチルピラゾール-5-イルであって、ここ で、該フェニルは、必要に応じて、塩素原子で置換されているか、あるいは、こ のとき、 R13は、−CH2−O−CO−Ar1であり、 Ar1は、2,6-ジクロロフェニルであり、 ここで、該骨格環の2位は、パラフルオロフェニルで置換されている;そしてま た、但し、 R1が(e7)であり、 gが0であり、 Jが−Hであり、 mが1であり、 Tが−CO2H、または−CO−NH−OHであり、 R5がアミノ酸側鎖残基のN原子に対する保護基であり、そして 各cが1のとき、 R3は、−CO−R13であり得ず、このとき、R13は、以下である: 90.前記R1基が、 である、請求項84に記載の化合物。 91.前記R1基が、 である、請求項84に記載の化合物であって、ここで、 R20は、必要に応じて、Q1で単一または複数で置換した(aa1)である;そして Zは、C=Oである。 92.前記R1基が、 である、請求項84に記載の化合物であって、ここで、 R20は、必要に応じて、Q1で単一または複数で置換した(aa1)である;そして Zは、C=Oである。 93.前記R1基が、以下である、請求項84に記載の化合物: これらは、必要に応じて、Q1で置換されている。 94.前記R1基が、 である、請求項84に記載の化合物であって、ここで、X2は、以下である: X2が−NH−のとき、これは、必要に応じて、X2にて、R5またはQ1で置換されて いる;そして 環Cは、−C1-3アルキル、−O−C1-3アルキル、−Cl、−Fまたは−CF3で置換し たベンゾである。 95.請求項84に記載の化合物であって、ここで、 R3は、以下であり: T1は、以下であり: R9は、C1-6の直鎖または分枝鎖のアルキル基であり、これは、必要に応じて、 =Oで置換されており、そして必要に応じて、−Ar1で置換されている;そして 各R13は、以下である: 96.請求項95に記載の化合物であって、ここで、−Ar2は、以下である: これは、必要に応じて、−C1-6アルキル、−O−C1-6アルキル、−NH−C1-6ア ルキル、−N−(C1-6アルキル)2、−S−C1-6アルキル、−Cl、−F、−CF3、また は で単一または複数で置換されている。 97.請求項95に記載の化合物であって、ここで、−Ar2は、以下である: 98.請求項95に記載の化合物であって、 ここで、 R18は、−CH2−O-R9であり、ここで、 R9は、C1-6の直鎖または分枝鎖のアルキル基であり、これは、必要に応じて、 =Oで置換されており、そして必要に応じて、Ar1で置換されている。 99.請求項95に記載の化合物であって、 ここで、 R13は、−CH2−S−R9であり、ここで、 R9は、必要に応じて、Ar1で置換したC1-6の直鎖または分枝鎖のアルキル基で ある。 100.請求項98に記載の化合物であって、 ここで、 R13は、−CH2−O−R9であり、ここで、 R9は、必要に応じて、Ar1で置換したC1-6の直鎖または分枝鎖のアルキル基で ある。 101.請求項95に記載の化合物であって、 ここで、 R13は、Hである。 102.次式により表わされる化合物: ここで、該環は、必要に応じて、1個またはそれ以上のR基、好ましくは、0 個、1個または2個のR基で置換されている;ここで、 R1は、R5−(A)p−である; R5は、以下からなる群から選択される: 各Aは、独立して、いずれかのα−アミノ酸からなる群から選択される; pは、0、1、2、3または4である; Yは、以下である: Rは、以下である: 各R9は、C1-6の直鎖または分枝鎖のアルキル基であり、これは、必要に応じて 、−OH、−Fまたは=Oで単一または複数で置換されており、そして必要に応じて 、1個の−Ar1基で置換されている; 各R10は、独立して、−HまたはC1-6の直鎖または分枝鎖のアルキル基からなる 群から選択される; 各T1は、独立して、以下からなる群から選択される: 各Ar1は、独立して、6個、10個、12個または14個の炭素原子および1個と3 個との間の環を含有するアリール基、3個と15個との間の炭素原子および1個と 3個との間の環を含有するシクロアルキル基、および5個と15個との間の環原子 および1個と3個との間の環を含有する複素環基からなる群から選択され、該シ クロアルキル基は、必要に応じて、ベンゾ融合しており、そして該複素環基は、 −O−、−S−、−SO−、−SO2−、=N−および−NH−から選択される少なくと も1個のヘテロ原子基を含有し、該複素環基は、必要に応じて、1個またはそれ 以上の二重結合を含有し、該複素環基は、必要に応じて、1個またはそれ以上の 芳香環を含有し、そして該環状基は、必要に応じて、−NH2、−CO2H、−Cl、−F 、−Br、−I、−NO2、−CN、=O、−OH、パーフルオロC1-3アルキル、 または−Q1により、単一または複数で置換されている; 各Q1は、独立して、以下からなる群から選択される; 各Q2は、独立して、−OH、−NH2、−CO2H、−Cl、−F、−Br、−I、−NO2、− CN、−CF3、および からなる群から選択される; 但し、−Ar1が、1個またはそれ以上の別の−Ar1基を含有するQ1基で置換され ているとき、該別の−Ar1基は、Q1で置換されていない。 103.以下からなる群から選択される、請求項102に記載の化合物: 104.各Aが、独立して、以下のα−アミノ酸からなる群から選択される、請求 項102に記載の化合物:アラニン、ヒスチジン、リシン、フェニルアラニン、プ ロリン、チロシン、バリン、ロイシン、イソロイシン、グルタミン、メチオニン 、ホモプロリン、3-(2-チエニル)アラニンおよび3-(3-チエニル)アラニン。 105.次式により表わされる化合物: ここで、 R1は、R5−(A)p−である; 各T1は、独立して、以下からなる群から選択される: R5は、以下からなる群から選択される: 各Aは、独立して、いずれかのα−アミノ酸からなる群から選択される; pは、0、1、2、3または4である; 各R9は、C1-6の直鎖または分枝鎖のアルキル基であり、これは、必要に応じて 、−OH、−Fまたは=Oにより、単一または複数で置換され、そして必要に応じて 、Ar1基で置換されている; 各R10は、独立して、−HまたはC1-6の直鎖または分枝鎖のアルキル基からな る群から選択される; 各Ar1は、独立して、6個、10個、12個または14個の炭素原子および1個と3 個との間の環を含有するアリール基、3個と15個との間の炭素原子および1個と 3個との間の環を含有するシクロアルキル基、および5個と15個との間の環原子 および1個と3個との間の環を含有する複素環基からなる群から選択され、該シ クロアルキル基は、必要に応じて、ベンゾ融合しており、そして該複素環基は、 −O−、−S−、−SO−、−SO2−、=N−および−NH−から選択される少なくとも 1個のヘテロ原子基を含有し、該複素環基は、必要に応じて、1個またはそれ以 上の二重結合を含有し、該複素環基は、必要に応じて、1個またはそれ以上の芳 香環を含有し、該環状基は、必要に応じて、−NH2、−CO2H、−Cl、−F、−Br、 −I、−NO2、−CH、=O、−OH、パーフルオロC1-3アルキル、 −R9、または−T1−R9により、単一または複数で置換されている。 106.以下からなる群から選択される、請求項105に記載の化合物: 107.各Aが、独立して、以下のα−アミノ酸からなる群から選択される、請求 項105に記載の化合物:アラニン、ヒスチジン、リシン、フェニルアラニン、プ ロリン、チロシン、バリン、ロイシン、イソロイシン、グルタミン、メチオニン 、ホモプロリン、3-(2-チエニル)アラニンおよび3-(3-チエニル)アラニン。 108.以下からなる群から選択される、請求項85に記載の化合物: 109.以下からなる群から選択される、請求項88に記載の化合物: 110.請求項89に記載の化合物であって、 ここで、 R1は、以下である: cは、2である; mは、1である; Tは、−CO2Hである;そして R3は、−CO−R13である。 111.以下からなる群から選択される、請求項110に記載の化合物: 112.以下からなる群から選択される、請求項90に記載の化合物: 113.以下からなる群から選択される、請求項91に記載の化合物: 114.請求項84に記載の化合物であって、 ここで、 R1は、以下である: X2は、−NH−である; mは、1である; Tは、−CO2Hである; R3は、−CO−R13である。 115.以下からなる群から選択される、請求項114に記載の化合物: 116.以下からなる群から選択される、請求項93に記載の化合物: 117.以下からなる群から選択される、請求項94に記載の化合物: 118.以下からなる群から選択される、請求項105に記載の化合物: 119.次式により表わされる化合物: ここで、 mは、0、1または2である; Tは、−CO2Hであるか、または−CO2Hに対するいずれかの生体等配性置換であ る; R3は、 R5は、以下からなる群から選択される: 各Aは、独立して、いずれかのα−アミノ酸からなる群から選択される; pは、2または3である; 各R9は、C1-6の直鎖または分枝鎖のアルキル基であり、これは、必要に応じて 、−OH、−Fまたは=Oにより、単一または複数で置換されており、そして必要に 応じて、1個のAr1基で置換されている; 各T1は、独立して、以下からなる群から選択される: 各R10は、独立して、−Hまたは−C1-6の直鎖または分枝鎖のアルキル基からな る群から選択される; 各R13は、独立して、H、R9、Ar2および−CH2−T1−R9からなる群から選択され る; 各Ar1は、独立して、6個、10個、12個または14個の炭素原子および1個と3 個との間の環を含有するアリール基、3個と15個との間の炭素原子および1個と 3個との間の環を含有するシクロアルキル基、および5個と15個の間の環原子お よび1個と3個との間の環を含有する複素環基からなる群から選択され、該シク ロアルキル基は、必要に応じて、ベンゾ融合しており、そして該複素環基は、− O−、−S−、−SO−、−SO2−、=N−および−NH−から選択される少なくとも1 個のヘテロ原子基を含有し、該複素環基は、必要に応じて、1個またはそれ以上 の二重結合を含有し、該複素環基は、必要に応じて、1個またはそれ以上の芳香 環を含有し、該環状基は、必要に応じて、−NH2、−CO2H、−Cl、−F、−Br、− I、−NO2、−CN、=O、−OH、パーフルオロC1-3アルキル、 または−Q1により、単一または複数で置換されている;そして 各Ar2は、独立して、以下の基から選択され、ここで、いずれかの環は、必要 に応じて、−Q1および−Q2により単一または複数で置換され得る; 各Q1は、独立して、以下からなる群から選択される; 各Q2は、独立して、−OH、−NH2、−CO2H、−Cl、−F、−Br、−I、−NO2、− CN、−CF3、および からなる群から選択される; 但し、−Ar1が、1個またはそれ以上の別の−Ar1基を含有するQ1基で置換され ているとき、該別の−Ar1基は、Q1で置換されていない。 120.以下からなる群から選択される、請求項119に記載の化合物: 121.各Aが、独立して、以下のα−アミノ酸からなる群から選択される、請求 項119に記載の化合物:アラニン、ヒスチジン、リシン、フェニルアラニン、プ ロリン、チロシン、バリン、ロイシン、イソロイシン、グルタミン、メチオニン 、ホモプロリン、3-(2-チエニル)アラニンおよび3-(3-チエニル)アラニン。 122.次式により表わされる化合物: ここで、 R1は、R5−(A)p−である; R5は、以下からなる群から選択される: 各Aは、独立して、いずれかのα−アミノ酸からなる群から選択される; pは、0、1、2、3または4である; 各R9は、C1-6の直鎖または分枝鎖のアルキル基であり、これは、必要に応じて 、−OH、−Fまたは=Oにより、単一または複数で置換されており、そして必要に 応じて、1個のAr1基で置換されている; 各R10は、独立して、−HまたはC1-6の直鎖または分枝鎖のアルキル基からなる 群から選択される; 各T1は、独立して、以下からなる群から選択される: 各Ar1は、独立して、6個、10個、12個または14個の炭素原子および1個と3 個との間の環を含有するアリール基、3個と15個との間の炭素原子および1個と 3個との間の環を含有するシクロアルキル基、および5個と15個との間の環原子 および1個と3個との間の環を含有する複素環基からなる群から選択され、該シ クロアルキル基は、必要に応じて、ベンゾ融合しており、そして該複素環基は、 −O−、−S−、−SO−、−SO2−、=N−および−NH−から選択される少なくとも 1個のヘテロ原子基を含有し、該複素環基は、必要に応じて、1個またはそれ以 上の二重結合を含有し、該複素環基は、必要に応じて、1個またはそれ以上の 芳香環を含有し、該環状基は、必要に応じて、−NH2、−CO2H、−Cl、−F、−Br 、−I、−NO2、−CN、=O、−OH、パーフルオロC1-3アルキル、 または−Q1により、単一または複数で置換されている; 各Ar2は、独立して、以下の基から選択され、ここで、いずれかの環は、必要 に応じて、−Q1および−Q2により単一または複数で置換され得る; 各Q1は、独立して、以下からなる群から選択される; 各Q2は、独立して、−OH、−NH2、−CO2H、−Cl、−F、−Br、−I、−NO2、− CN、−CF3、および からなる群から選択される; 但し、−Ar1が、1個またはそれ以上の別の−Ar1基を含有するQ1基で置換され ているとき、該別の−Ar1基は、Q1で置換されていない; 各Xは、独立して、=N−および=CH−からなる群から選択される; 各Yは、独立して、−O−、−S−および−NHからなる群から選択される。 123.以下からなる群から選択される、請求項122に記載の化合物: 124.各Aが、独立して、以下のα−アミノ酸からなる群から選択される、請求 項122に記載の化合物:アラニン、ヒスチジン、リシン、フェニルアラニン、プ ロリン、チロシン、バリン、ロイシン、イソロイシン、グルタミン、メチオニン 、ホモプロリン、3-(2-チエニル)アラニンおよび3-(3-チエニル)アラニン。
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