【発明の詳細な説明】
縮合複素環化合物またはその塩、その製造法および用途
発明の技術分野
本発明は、優れた性腺刺激ホルモン放出ホルモン(Gonadotropin releasing h
ormone: GnRH)受容体拮抗作用および/または睡眠障害改善作用を有する新規な
縮合複素環化合物またはその塩、その製造法およびそれを含む医薬組成物に関す
る。
GnRHは、視床下部で産生されるアミノ酸10個からなるデカペプチドであ
り、下垂体前葉に存在すると考えられる受容体を介して黄体形成ホルモン(Lut-
einizing hormone;LH)や卵胞刺激ホルモン(Follicle stimulating hormone;
FSH)などの分泌を調節し、その結果、排卵誘発など多岐にわたる生理活性を表
すことが知られている。従って、これらの受容体に対する特異的かつ選択的な拮
抗薬あるいは作動薬は、視床下部から産生されるGnRHのホルモンの作用を調
節し、LHやFSHなどの下垂体前葉ホルモンの分泌を制御する。この結果とし
て、下垂体前葉ホルモン依存性疾患に対する予防あるいは治療を期待することが
できる。GnRHが1971年に見出されて以来、そのアゴニストあるいはアン
タゴニスト活性を期待して多くの類縁体が合成された。例えば、ペプチド化合物
である酢酸リュプロレリンは天然のGnRHよりもGnRH受容体に対する親和
性が高く、代謝も受けにくい化合物である。天然型GnRHの20ないし50倍
の活性を有する酢酸リュプロレリンは、反復投与することにより、受容体のダウ
ンレギュレーションを起こし、下垂体において性腺刺激ホルモンの放出、産生を
低下させ、例えば精巣においては性腺刺激ホルモンに対する反応性の低下を起こ
し、テストステロンの産生能が去勢レベルまで低下する。その結果、こうしたホ
ルモン依存性の癌、例えば前立腺癌に対して抗腫瘍活性を示すことが知られてい
る。実際、酢酸リュプロレリンは、前立腺癌、子宮内膜症などの治療薬として臨
床で広く用いられている。しかしながら、これらのGnRHアゴニストはペプチ
ド性で、経口吸収性が悪く、投与形態が限られてくると共に、投与を開始してか
ら効果が現れるまでに一時的にアゴニスト活性を発現し、血中性ステロイドホル
モン濃度が上昇し、骨性疼痛などの一過性憎悪が見られることがある。
一方、現代の社会においては、生活においてさまざまな精神的障害を引き起こ
し、また社会構造の複雑化、老齢人口の増加などに伴い睡眠障害を訴える人々が
増えている。睡眠障害には、ストレスによる不眠、特に老人によく見られるサー
カディアンリズムの変調による夜間の徘徊および昼間の活動力低下、海外旅行に
よる時差ボケ、三交替勤務による体調の変調などが含まれるが、これらの症状に
対しては一般的に睡眠薬が投与されている。このような睡眠薬としては、例えば
ベンゾジアゼピン系睡眠薬が汎用されているが、これらはいずれも1,4−ベン
ゾジアゼピン構造を有しており、この基本構造が睡眠作用に必須であるとされて
いる。ベンゾアゼピン系の薬剤は比較的安全とされているが、これらにも幾つか
の問題点が見受けられる。すなわち、従来のベンゾジアゼピン系睡眠薬は、睡眠
の2つの基本的な状態であるレム(REM)睡眠とノンレム(NREM)睡眠のうち、レム
潜伏時間(睡眠開始と第1レムエピソードの発生との間に経過した時間)を増加
させ、かつレム睡眠時間を抑制する。また記憶の固定に関係するとされるレム睡
眠を抑制した結果、前行性健忘を引き起こす可能性が考えられる。従って、この
ような睡眠薬の投与は、特に老人性痴呆の患者のような記憶障害を起こしやすい
患者には適切でない。さらに従来のベンゾジアゼピン系薬剤は、薬剤投与中断時
に反跳性不眠を生ずることも知られており、実用的に必ずしも満足できるもので
はない。
発明の背景
特開昭54−135788には、式
〔式中、XはH、ハロゲン、低級アルキルまたは低級アルコキシ、nは1または
2、R1およびR2は同一または異なってHまたは低級アルキルを示し、点線で示
される2つの結合は、その一方が二重結合であるが、R2が低級アルキルの場合
は二重結合を形成していない窒素原子に結合しており、XおよびR1がHでnが
1の場合R2は低級アルキルである〕で表される化合物が抗不安作用、鎮痛作用
を有する化合物として記載されている。また、WO94/17075には、ジア
ゼピン構造を有する特定の化合物が抗ウイルス剤として記載されている。
このような背景から、優れたGnRH受容体拮抗作用あるいは睡眠障害改善作
用を有することが期待され、しかも上記の副作用がない治療剤を目指し合成研究
が盛んに行われている。
しかしながら、医薬品として十分満足のできる優れたGnRH受容体拮抗作用
あるいは睡眠障害改善作用を有する化合物は未だ見出されていない。そこで、前
記の化合物とは化学構造が異なり、優れたGnRH受容体拮抗作用あるいは睡眠
障害改善作用を有する化合物の開発が待ち望まれている。
発明の開示
本発明者らは、基本骨格として、1,5−ベンゾジアゼピンを有し、その1位
に芳香族基を含む置換基を有することに化学構造上の特徴を有する式(I)
〔式中、A環は置換基を有していてもよいベンゼン環;Arは置換基を有してい
てもよい芳香族基;R1、R2およびR3はそれぞれ水素原子、アシル基、置換基
を有していてもよい炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環基、ある
いはR2とR3が一緒になって非芳香性環状炭化水素を形成していてもよく;Xは
メチレン基またはカルボニル基;
していてもよい炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環基を示す)、
nは0ないし3の整数を示す。ただし、Xがカルボニル基かつR2およびR3が一
置換基を有していてもよい複素環基または−Z−(CH2)m−W(Zはメチレン基
またはカルボニル基、Wは置換されていてもよいアミノ基、mは0ないし5の整
数を示す)を示す。〕で表される化合物またはその塩を初めて合成するとともに
、この化合物が、優れたGnRH受容体拮抗作用を有し、かつ低毒性であり、さ
らに臨床において有用であることを見出し、これらの知見に基づき本発明を完成
した。
発明を実施するための最良の形態
前記の化合物(I)の好ましい例を以下に示す。
置換基を有していてもよいベンゼン環が、アミノ基、モノ−C1-6アルキルア
ミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、スルホ基、シ
アノ基、ヒドロキシル基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、カルボキシル
基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、C1-5アシル基、メルカプト基およびC1- 6
アルキルメルカプト基から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい
ベンゼン環である前記の化合物(I)。
置換基を有していてもよい芳香族基が、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミ
ノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、スルホ基、シア
ノ基、ヒドロキシル基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、カルボキシル基
、C1-6アルコキシ−カルボニル基、C1-5アシル基、メルカプト基、C1-6アル
キルメルカプト基、フェニル基およびオキソ基から選ばれる1ないし5個の置換
基を有していてもよい(i)C6-14アリール基または(ii)炭素原子以外に窒素原子
、酸素原子および硫黄原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含む5また
は6員の芳香族複素環基あるいはベンゼン環との2または3環性縮合環基である
前記の化合物(I)。
置換基を有していてもよい炭化水素基が、(a)アミノ基、(b)モノ−C1-6アル
キルアミノ基、(c)ジ−C1-6アルキルアミノ基、(d)ハロゲン原子、(e)ニトロ基
、(f)スルホ基、(g)シアノ基、(h)ヒドロキシル基、(i)C1-6アルキル基、(j)C1-6
アルコキシ基、(k)カルボキシル基、(l)C1-6アルコキシ−カルボニル基、(m
)C1-5アシル基、(n)メルカプト基、(o)C1-6アルキルメルカプト基、(p)C6-14
アリール基および(q)炭素原子以外に窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選
ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含む5または6員の複素環基あるいはベンゼ
ン環との2または3環性縮合環基から選ばれる1ないし5個の置換基を有してい
てもよいC1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアル
キル、C6-14アリールまたはC7-16アラルキル基である前記の化合物(I)。
置換基を有していてもよい複素環基が、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミ
ノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、スルホ基、シア
ノ基、ヒドロキシル基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、カルボキシル基
、C1-6アルコキシ−カルボニル基、C1-5アシル基、メルカプト基およびC1-6
アルキルメルカプト基から選ばれる1ないし5個の置換基を有していてもよい炭
素原子以外に窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる1ないし4個のヘ
テロ原子を含む5または6員の複素環基あるいはベンゼン環との2または3環性
縮合環基である前記の化合物(I)。
R1、R2またはR3で示されるアシル基が、C1-6アルキル−カルボニル基、C6-14
アリール−カルボニル基、C7-16アラルキル−カルボニル基、C1-3アルキ
ルスルホニル基またはC6-14アリールスルホニル基である前記の化合物(I)。
非芳香性環状炭化水素が、5ないし8員の非芳香性環状炭化水素である前記の
化合物(I)。
R4で示されるアシル基および置換基を有していてもよい炭化水素基が、
(1)C1-6アルキル−カルボニル基、C6-14アリール−カルボニル基、C7-16
アラルキル−カルボニル基、C1-3アルキルスルホニル基またはC6-14アリール
スルホニル基、
(2)(a)アミノ基、(b)モノ−C1-6アルキルアミノ基、(c)ジ−C1-6アルキル
アミノ基、(d)ハロゲン原子、(e)ニトロ基、(f)スルホ基、(g)シアノ基、(h)ヒ
ドロキシル基、(i)C1-6アルキル基、(j)C1-6アルコキシ基、(k)カルボキシル
基、(l)C1-6アルコキシ−カルボニル基、(m)C1-5アシル基、(n)メルカプト基
、(o)C1-6アルキルメルカプト基、(p)C6-14アリール基、(q)炭素原子以外に窒
素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含む
5または6員の複素環基あるいはベンゼン環との2または3環性縮合環基および
(r)C1-6アシルオキシ基から選ばれる1ないし5個の置換基を有していてもよい
C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C3-6シクロアルキル、C6-14
アリールまたはC7-16アラルキル基、または
(3)−Z−(CH2)m−W(Zはメチレン基またはカルボニル基、Wは置換され
ていてもよいアミノ基、mは0ないし5の整数を示す)である前記の化合物(I
)。
置換されていてもよいアミノ基が、
(i)
(R5およびR6はそれぞれ(a)水素原子、(b)置換基を有していてもよい炭化水素
基または(c)置換基を有していてもよい5または6員の複素環基あるいはベンゼ
ン環との2または3環性縮合環基を示し、(b)および(c)の基はカルボニル基また
はスルホニル基を介して結合していてもよい)、
(ii)
(B環は置換基を有していてもよい5または6員の非芳香性複素環あるいは置換
基を有していてもよい5または6員の環状炭化水素または複素環との2または3
環性縮合環、Q1およびQ2はそれぞれ−CO−、−CH2−、−CH(OH)−ま
(iii)
(D環は置換基を有していてもよい5または6員の芳香族複素環あるいはベンゼ
ン環との2または3環性縮合環を示す)、または
(iv)
いC6-14アリール基または置換基を有していてもよいC7-16アラルキル基を示す
)である前記の化合物(I)。
A環が、無置換のベンゼン環である前記の化合物(I)。
Arが、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ
基、ハロゲン原子、ニトロ基、スルホ基、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-6ア
ルキル基、C1-6アルコキシ基、カルボキシル基、C1-6アルコキシ−カルボニル
基、C1-5アシル基、メルカプト基、C1-6アルキルメルカプト基、フェニル基お
よびオキシ基から選ばれる1ないし5個の置換基を有していてもよいC6-14アリ
ール基、かつnが1である前記の化合物(I)。
R1が、(i)水素原子または(ii)アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ
−C1-6アルキルアミノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、スルホ基、シアノ基、ヒ
ドロキシ基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、カルボキシル基、C1-6ア
ルコキシ−カルボニル基、C1-5アシル基、メルカプト基およびC1-6アルキルメ
ルカプト基から選ばれる1ないし5個の置換基を有していてもよいC7-16アラル
キル基である前記の化合物(I)。
R1が、水素原子である前記の化合物(I)。
R2が、(i)水素原子または(ii)アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ
−C1-6アルキルアミノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、スルホ基、シアノ基、ヒ
ドロキシル基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、カルボキシル基、C1-6
アルコキシ−カルボニル基、C1-5アシル基、メルカプト基およびC1-6アルキル
メルカプト基から選ばれる1ないし5個の置換基を有していてもよいC7-16アラ
ルキル基である前記の化合物(I)。
R3が、(1)水素原子、
(2)(a)アミノ基、(b)モノ−C1-6アルキルアミノ基、(c)ジ−C1-6アルキル
アミノ基、(d)ハロゲン原子、(e)ニトロ基、(f)スルホ基、(g)シアノ基、(h)ヒ
ドロキシル基、(i)C1-6アルキル基、(j)C1-6アルコキシ基、(k)カルボキシル
基、(l)C1-6アルコキシ−カルボニル基、(m)C1-5アシル基、(n)メルカプト基
、(o)C1-6アルキルメルカプト基、(p)C6-14アリール基および(q)炭素原子以外
に窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を
含む5または6員の複素環基あるいはベンゼン環との2または3環性縮合環基か
ら選ばれる1ないし5個の置換基を有していてもよいC1-6アルキル基、
(3)(a)アミノ基、(b)モノ−C1-6アルキルアミノ基、(c)ジ−C1-6アルキル
アミノ基、(d)ハロゲン原子、(e)ニトロ基、(f)スルホ基、(g)シアノ基、(h)ヒ
ドロキシル基、(i)C1-6アルキル基、(j)C1-6アルコキシ基、(k)カルボキシル
基、(l)C1-6アルコキシ−カルボニル基、(m)C1-5アシル基、(n)メルカプト基
、(o)C1-6アルキルメルカプト基、(p)C6-14アリール基および(q)炭素原子以外
に窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を
含む5または6員の複素環基あるいはベンゼン環との2または3環性縮合環基か
ら選ばれる1ないし5個の置換基を有していてもよいC2-6アルケニル基、
(4)(a)アミノ基、(b)モノ−C1-6アルキルアミノ基、(c)ジ−C1-6アルキル
アミノ基、(d)ハロゲン原子、(e)ニトロ基、(f)スルホ基、(g)シアノ基、(h)ヒ
ドロキシル基、(i)C1-6アルキル基、(j)C1-6アルコキシ基、(k)カルボキシル
基、(l)C1-6アルコキシ−カルボニル基、(m)C1-5アシル基、(n)メルカプト基
および(o)C1-6アルキル基から選ばれる1ないし5個の置換基を有していてもよ
いC6-14アリール基、
(5)(a)アミノ基、(b)モノ−C1-6アルキルアミノ基、(c)ジ−C1-6アルキル
アミノ基、(d)ハロゲン原子、(e)ニトロ基、(f)スルホ基、(g)シアノ基、(h)ヒ
ドロキシル基、(i)C1-6アルキル基、(j)C1-6アルコキシ基、(k)カルボキシル
基、(l)C1-6アルコキシ−カルボニル基、(m)C1-5アシル基、(n)メルカプト基
および(o)C1-6アルキルメルカプト基から選ばれる1ないし5個の置換基を有し
ていてもよいC7-16アラルキル基、または
(6)(a)アミノ基、(b)モノ−C1-6アルキルアミノ基、(c)ジ−C1-6アルキル
アミノ基、(d)ハロゲン原子、(e)ニトロ基、(f)スルホ基、(g)シアノ基、(h)ヒ
ドロキシル基、(i)C1-6アルキル基、(j)C1-6アルコキシ基、(k)カルボキシル
基、(l)C1-6アルコキシ−カルボニル基、(m)C1-5アシル基、(n)メルカプト基
および(o)C1-6アルキルメルカプト基から選ばれる1ないし5個の置換基を有し
ていてもよい炭素原子以外に窒素原子、酸素原子または硫黄原子から選ばれる1
ないし4個のヘテロ原子を含む5または6員の複素環基あるいはベンゼン環との
2または3環性縮合環基である前記の化合物(I)。
R2とR3が、一緒になって5ないし8員のシクロアルカンを形成している前記
の化合物(I)。
式(I−A)
〔式中、A環は置換基を有していてもよいベンゼン環;Arは置換基を有してい
てもよい芳香族基;R1、R2およびR3はそれぞれ水素原子、アシル基、置換基
を有していてもよい炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環基、ある
いはR2とR3が一緒になって非芳香性環状炭化水素を形成していてもよく;Xは
メチレン基またはカルボニル基;nは0ないし3の整数を示す。〕で表される化
合物(I−A)またはその塩。
Arが、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ
基、ハロゲン原子、ニトロ基、スルホ基、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-6ア
ルキル基、C1-6アルコキシ基、カルボキシル基、C1-6アルコキシ−カルボニル
基、C1-5アシル基、メルカプト基、C1-6アルキルメルカプト基およびフェニル
基から選ばれる1ないし4個の置換基を有していてもよい5または6員の芳香族
複素環基である前記の化合物(I−A)。
式(I−B)
〔式中、A環は置換基を有していてもよいベンゼン環;Arは置換基を有してい
てもよい芳香族基;R1、R2およびR3はそれぞれ水素原子、アシル基、置換基
を有していてもよい炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環基、ある
いはR2とR3が一緒になって非芳香性環状炭化水素を形成していてもよく;Xは
メチレン基またはカルボニル基;Zはメチレン基またはカルボニル基;Wは置換
されていてもよいアミノ基;mは0ないし5の整数;nは0ないし3の整数を示
す。〕である化合物(I−B)またはその塩。
A環が、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ
基、ハロゲン原子、ニトロ基、スルホ基、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-6ア
ルキル基、C1-6アルコキシ基、カルボキシル基、C1-6アルコキシ−カルボニル
基、C1-5アシル基、メルカプト基およびC1-6アルキルメルカプト基から選ばれ
る1ないし3個の置換基を有していてもよいベンゼン環である前記の化合物(I
−B)。
A環が、無置換のベンゼン環である前記の化合物(I−B)。
Arが、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ
基、ハロゲン原子、ニトロ基、スルホ基、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-6ア
ルキル基、C1-6アルコキシ基、カルボキシル基、C1-6アルコキシ−カルボニル
基、C1-5アシル基、メルカプト基、C1-6アルキルメルカプト基、フェニル基お
よびオキソ基から選ばれる1ないし5個の置換基を有していてもよい(i)C6-14
アリール基または(ii)炭素原子以外に窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選
ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含む5または6員の芳香族複素環基である前
記の化合物(I−B)。
R1が、(i)水素原子または(ii)アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ
−C1-6アルキルアミノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、スルホ基、シアノ基、ヒ
ドロキシル基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、カルボキシル基、C1-6
アルコキシ−カルボニル基、C1-5アシル基、メルカプト基およびC1-6アルキル
メルカプト基から選ばれる1ないし5個の置換基を有していてもよいC7-16アラ
ルキル基;R2が(i)水素原子または(ii)アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ
基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、スルホ基、シアノ
基、ヒドロキシル基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、カルボキシル基、
C1-6アルコキシ−カルボニル基、C1-5アシル基、メルカプト基およびC1-6ア
ルキルメルカプト基から選ばれる1ないし5個の置換基を有していてもよいC7- 16
アラルキル基;R3が(1)水素原子、(2)(a)アミノ基、(b)モノ−C1-6ア
ルキルアミノ基、(c)ジ−C1-6アルキルアミノ基、(d)ハロゲン原子、(e)ニトロ
基、(f)スルホ基、(g)シアノ基、(h)ヒドロキシル基、(i)C1-6アルキル基、(j)
C1-6アルコキシ基、(k)カルボキシル基、(l)C1-6アルコキシ基、(k)カルボキ
シル基、(l)C1-6アルコキシ−カルボニル基、(m)C1-5アシル基、(n)メルカプ
ト基、(o)C1-2アルキルメルカプト基、(p)C6-14アリール基および(q)炭素原子
以外に窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原
子を含む5または6員の複素環基あるいはベンゼン環との2または3環性縮合環
基から選ばれる1ないし5個の置換基を有していてもよいC1-6アルキル基、(
3)(a)アミノ基、(b)モノ−C1-6アルキルアミノ基、(c)ジ−C1-6アルキルア
ミノ基、(d)ハロゲン原子、(e)ニトロ基、(f)スルホ基、(g)シアノ基、(i)C1-6
アルキル基、(j)C1-6アルコキシ基、(k)カルボキシル基、(l)C1-6アルコキシ
−カルボニル基、(m)C1-5アシル基、(n)メルカプト基、(o)C1-6アルキルメル
カプト基、(p)C6-14アリール基および(q)炭素原子以外に窒素原子、酸素原子お
よび硫黄原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含む5または6員の複素
環基あるいはベンゼン環との2または3環性縮合環基から選ばれる1ないし5個
の置換基を有していてもよいC2-6アルケニル基、(4)(a)アミノ基、(b)モノ
−C1-6アルキルアミノ基、(c)ジ−C1-6アルキルアミノ基、(d)ハロゲン原子、
(e)ニトロ基、(f)スルホ基、(g)シアノ基、(h)ヒドロキシル基、(i)C1-6アルキ
ル基、(j)C1-6アルコキシ基、(k)カルボキシル基、(l)C1-6アルコキシ−カル
ボニル基、(m)C1-5アシル基、(n)メルカプト基および(o)C1-6アルキルメルカ
プト基から選ばれる1ないし5個の置換基を有していてもよいC6-14アリール基
、または(5)(a)アミノ基、(b)モノ−C1-6アルキルアミノ基、(c)ジ−C1-6
アルキルアミノ基、(d)ハロゲン原子、(e)ニトロ基、(f)スルホ基、(g)シアノ基
、(h)ヒドロキシル基、(i)C1-6アルキル基、(j)C1-6アルコキシ基、(k)カルボ
キシル基、(l)C1-6アルコキシ−カルボニル基、(m)C1-5アシル基、(n)メルカ
プト基および(o)C1-6アルキルメルカプト基から選ばれる1ないし5個の置換基
を有していてもよいC7-16アラルキル基である前記の化合物(I−B)。
R2とR3が、一緒になって5ないし8員のシクロアルカンを形成している前記
の化合物(I−B)。
R1が、水素原子である前記のか化合物(I−B)。
Xが、カルボニル基である前記の化合物(I−B)。
Zが、カルボニル基である前記の化合物(I−B)。
nが、1である前記の化合物(I−B)。
R1が、水素原子、R2およびR3が一緒になってシクロペンタンを形成してい
る前記の化合物(I−B)。
Wが(i)
(R5aおよびR6aはそれぞれ(1)水素原子または(2)アミノ基、モノ−C1- 6
アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、ス
ルホ基、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、カ
ルボキシル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、C1-5アシル基、メルカプト基
、C1-6アルキルメルカプト基およびC1-6アシルオキシ基から選ばれる1ないし
5個の置換基を有していてもよい(a)C1-6アルキル、(b)フェニルまたは(c)炭素
原子以外に窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる1ないし4個のヘテ
ロ原子を含む5または6員の芳香族複素環基あるいはベンゼン環との2または3
環性縮合環基を示し、(a)、(b)および(c)の基はカルボニル基を介して結合して
いてもよい)、
(ii)
(Ba環は5または6員の非芳香性複素環あるいは6員の環状炭化水素または複
素環基との2または3環性縮合環を示し、Ba環はアミノ基、モノ−C1-6アルキ
ルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、スルホ基
、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、カルボキ
シル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、C1-5アシル基、メルカプト基および
C1-6アルキルメルカプト基から選ばれる1ないし3個の置換基を有していても
よく、Q1aおよびQ2aはそれぞれ−CO−または−C(OH)−を示す)、
(iii)
(Da環は炭素原子以外に窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる1な
いし4個のヘテロ原子を含む5または6員の芳香族複素環あるいはベンゼン環と
の2または3環性縮合環を示し、Da環はアミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ
基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、スルホ基、シアノ
基、ヒドロキシル基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、カルボキシル基、
C1-6アルコキシ−カルボニル基、C1-5アシル基、メルカプト基およびC1-6ア
ルキルメルカプト基から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいを示
す)、または
(v)
-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、
スルホ基、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、
カルボキシル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、C1-5アシル基、メルカプト
基およびC1-6アルキルメルカプト基から選ばれる1ないし5個の置換基を有し
ていてもよいフェニルまたはベンジル基を示す)である前記の化合物(I−B)。
Wが
(Bb環はアミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ
基、ハロゲン原子、ニトロ基、スルホ基、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-6ア
ルキル基、C1-6アルコキシ基、カルボキシル基、C1-6アルコキシ−カルボニル
基、C1-5アシル基、メルカプト基およびC1-6アルキルメルカプト基から選ばれ
または二重結合を示す)である前記の化合物(I−B)。
6員の環状炭化水素が、ベンゼン環である前記の化合物(I−B)。
Wが、−NH−CH2−R、−NH−CO−R、
(RおよびR0はそれぞれ(1)水素原子または(2)アミノ基、モノ−C1-6アルキ
ルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、スルホ基
、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、カルボキ
シル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、C1-5アシル基、メルカプト基、C1- 6
アルキルメルカプト基およびC1-6アシルオキシ基から選ばれる1ないし5個の
置換基を有していてもよい(a)C1-6アルキル、(b)フェニルまたは(c)炭素原子以
外に窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子
を含む5または6員の芳香族複素環基を示す)である前記の化合物(I−B)。
式
〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合物またはその塩と式
Hal−R4
〔式中、Halはハロゲン原子、その他の記号は前記と同意義を示す。〕で表され
る化合物またはその塩とを反応させることを特徴とする前記の化合物(I)の製
造法。
式
〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合物またはその塩と式
〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合物またはその塩とを反応
させることを特徴とする、式
〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合物またはその塩の製造法
。
式
〔式中の記号は前記と同意義を示す。〕で表される化合物またはその塩と式
Ar−(CH2)n−Hal
〔式中、Halはハロゲン原子、その他の記号は前記と同意義を示す。〕で表され
る化合物またはその塩とを反応させることを特徴とする前記の化合物(I)。
本明細書中で用いられる用語「置換基を有していてもよいベンゼン環」の「ベ
ンゼン環」が有していてもよい置換基としては、例えばアミノ基、モノ−C1-6
アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノなど)、ジ−C1-6ア
ルキルアミノ基(例えば、ジメチルアミノ、ジエチルアミノなど)、ハロゲン原
子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、ニトロ基、スルホ基、シアノ
基、ヒドロキシル基、C1-6アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、
イソプロピルなど)、C1-6アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロ
ポキシ、イソプロポキシなど)、カルボキシル基、C1-6アルコキシ−カルボニ
ル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニ
ル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニルなど)、C1-5アシル基(
例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニルなど)、メルカプト基、C1-6アル
キルメルカプト基(例えば、メチルメルカプト、エチルメルカプト、プロピルメ
ルカプトなど)などが挙げられる。
これらの置換基は、ベンゼン環上の置換可能な位置に置換されていてもよく、
その置換基の数は1ないし4個、好ましくは1ないし3個である。ただし、その
置換基数が2個以上の場合は同一または異なっていてもよい。
本明細書中で用いられる用語「置換基を有していてもよい芳香族基」の「芳香
族基」とは、例えば芳香族炭化水素基、芳香族複素環基などを示す。
該「芳香族炭化水素基」としては、例えば炭素数6ないし18の単環式あるい
は縮合多環式芳香族炭化水素を表す。これらの好ましい例示は、例えばフェニル
、1−ナフチル、2−ナフチル、インデニル、アンスリルなどのC6-14アリール
基などが用いられ、特にフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基などが好
ましい。
該「芳香族複素環基」としては、例えば単環式あるいは縮合多環式芳香族複素
環基などが挙げられる。該「単環式芳香族複素環基」の好ましい例示としては、
例えば炭素原子以外に窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる1種また
は2種、好ましくは1個ないし4個のヘテロ原子を含む5または6員の単環式芳
香族複素環基を示す。該「縮合多環式芳香族複素環基」の好ましい例示としては
、ベンゼン環などのような芳香族基と上記のような単環式芳香族複素環基(例え
ば、ピリジン)が縮合することによって形成される2または3環式縮合複素環基
などを示す。具体的には、(1)5または6員の単環式芳香族複素環基(例えば
、2−または3−チエニル、2−または3−フリル、2−または3−ピロリル、
2−、4−または5−イミダゾリル、4−または5−ピラゾリル、3−、4−ま
たは5−イソチアゾリル、3−、4−または5−イソオキサゾリル、2−、3−
または4−ピリジル、2−、4−または5−ピリミジニル、3−または4−ピリ
ダジニル、ピラジニルなど)および(2)これとベンゼン環との2または3環性
縮合環基(例えば、ベンゾフリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベ
ンゾイミダゾリル、1−インドリル、2−または3−キノリル、1−または3−
イソキノリルなど)などが挙げられる。さらに好ましくは、(1)炭素原子以外
に窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる1ないし3個のヘテロ原子を
含む5または6員の単環式芳香族複素環基(例えば、2−または3−チエニル、
2−または3−フリル、2−、4−または5−イミダゾリル、2−、3−または
4−ピリジルなど)または(2)これに1個のベンゼン環が縮合した2環性縮合
複素環基(例えば、1−インドリルなど)などが用いられる。
該「芳香族基」が有していてもよい置換基としては、例えば前記「置換基を有
していてもよいベンゼン環」が有していてもよい置換基と同様のものなどが用い
られ、これらに加えてさらにフェニル基、オキソ基なども用いられる。これらの
置換基は、芳香族基上の置換可能な位置に置換されていてもよく、その置換基の
数は1ないし5個、好ましくは1ないし3個である。ただし、その置換基数が2
個以上の場合は同一または異なっていてもよい。
本明細書中で用いられる用語「炭素原子以外に窒素原子、酸素原子および硫黄
原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含む5または6員の複素環基ある
いはベンゼン環との2または3環性縮合環基」とは、例えば(1)5または6員
の単環式芳香族複素環基(例えば、2−または3−チエニル、2−または3−フ
リル、2−または3−ピロリル、2−、4−または5−イミダゾリル、4−また
は5−ピラゾリル、3−、4−または5−イソチアゾリル、3−、4−または5
−イソオキサゾリル、2−、3−または4−ピリジル、2−、4−または5−ピ
リミジニル、3−または4−ピリダジニル、ピラジニルなど)および(2)これ
とベンゼン環との2または3環性縮合環基(例えば、ベンゾフリル、ベンゾチア
ゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、1−インドリル、2−また
は3−キノリル、2−または3−イソキノリルなど)などが挙げられる。
本明細書中で用いられる用語「置換基を有していてもよい炭化水素基」の「炭
化水素基」とは、例えば以下で示される(1)または(2)で挙げられる基など
を表わす。
(1)脂肪族炭化水素基:
a)C1-6アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブ
チル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシルなど)、
b)C2-6アルケニル基(例えば、ビニル、アリル、イソプロペニル、ブテニル
、イソブテニル、sec−ブテニルなど)、
c)C2-6アルキニル基(例えば、プロパルギル、エチニル、ブチニル、1−ヘ
キシルなど)、
(2)環状炭化水素:
a)C3-6シクロアルキル基(例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロ
ペンチル、シクロヘキシルなど)、またシクロヘキシルは、ベンゼン環と縮合し
ていてもよい、
b)C6-14アリール基(例えば、フェニル、トリル、キシリル、1−ナフチル
、2−ナフチル、ビフェニル、2−インデニル、2−アンスリルなど)、特に、
フェニル基、
c)C7-16アラルキル基(例えば、ベンジル、フェネチル、ジフェニルメチル
、トリフェニルメチル、1−ナフチルメチル、2−ナフチルメチル、2−ジフェ
ニルエチル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチル、5−フェニルペンチ
ルなど)、特にベンジル基。
該「炭化水素基」が有していてもよい置換基としては、前記「置換基を有して
いてもよいベンゼン環」が有していてもよい置換基と同様のものが用いられ、こ
れらに加えてさらに(i)C6-14アリール基(例えば、フェニル、1−ナフチル、
2−ナフチルなど)、(ii)炭素原子以外に窒素原子、酸素原子および硫黄原子か
ら選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含む5または6員の複素環基あるいはこ
れとベンゼン環との2または3環性縮合環基、(iii)C1-6アシルオキシ基(例え
ば、ホルミルオキシ、アセトキシ、プロピオニルオキシなど)なども用いられる
。これらの置換基は、炭化水素基上の置換可能な位置に置換されていてもよく、
その置換基の数は1ないし5個、好ましくは1ないし3個である。ただし、その
置換基数が2個以上の場合は同一または異なっていてもよい。
また、「置換基を有していてもよい炭化水素基」として、例えば−(CH2)m+1
−W(Wは置換されていてもよいアミノ基、mは0ないし5の整数)である場合
も好ましい。Wで表される用語「置換基を有していてもよいアミノ基」は、以下
に示す。
本明細書中で用いられる用語「置換基を有していてもよい複素環基」の「複素
環基」とは、例えば、(1)炭素原子以外に窒素原子、酸素原子および硫黄原子
から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含む5または6員の複素環基あるいは
(2)これとベンゼン環との2または3環性縮合環を示す。具体的には、例えば
該「芳香族複素環基」と同様のものが用いられ、これらに加えてさらに2−ピロ
リジニル、ピロリニル、2−イミダゾリジニル、2−ピラゾリジニル、1−ピペ
ラジニルなどの非芳香族複素環基なども含まれる。
該「複素環基」が有していてもよい置換基としては、前記「置換基を有してい
てもよいベンゼン環」が有していてもよい置換基と同様のものなどが用いられる
。これらの置換基は、複素環基上の置換可能な位置に置換されていてもよく、そ
の置換基の数は1ないし5個、好ましくは1ないし3個である。ただし、その置
換基数が2個以上の場合は同一または異なっていてもよい。
本明細書中で用いられる用語「アシル基」とは、例えばカルボン酸から誘導さ
れる基であるカルボン酸アシル基、スルホン酸から誘導される基であるスルホン
酸アシル基などを示し、具体的にはC1-6アルキル−カルボニル基(例えば、ア
セチルなど)、C6-14アリール−カルボニル基(例えば、ベンゾイルなど)、C1-3
アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニルなど)、C6-14アリール
スルホニル基(例えば、フェニルスルホニルなど)などが挙げられる。
該「アシル基」が有していてもよい置換基としては、例えば前記「置換基を有
していてもよいベンゼン環」が有していてもよい置換基と同様のものなどが用い
られる。これらの置換基は、アシル基上の置換可能な位置に置換されていてもよ
く、その置換基の数は1ないし5個、好ましくは1ないし3個である。ただし、
その置換基数が2個以上の場合は同一または異なっていてもよい。
また、「アシル基」として、例えば−CO−(CH2)m−W(Wは置換されてい
てもよいアミノ基、mは0ないし5の整数)である場合も好ましい。Wで表され
る「置換されていてもよいアミノ基」は、以下に示す。
本明細書中で用いられる用語「非芳香性環状炭化水素」とは、例えば5ないし
8員の非芳香性環状炭化水素などを示し、具体的にはC5-8シクロアルカン(例
えば、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタンなど)などが挙げられ
る。
本明細書中で用いられる用語「置換されていてもよいアミノ基」とは、
(i)
(R5およびR6はそれぞれ(a)水素原子、(b)置換基を有していてもよい炭化水素
基または(c)置換基を有していてもよい5または6員の複素環基あるいはこれと
ベンゼン環との2または3環性縮合環基、(b)および(c)の基はカルボニル基また
はスルホニル基を介して結合していてもよい)、
(ii)
(B環は置換基を有していてもよい5または6員の非芳香性複素環あるいは置換
基を有していてもよい5または6員の環状炭化水素または複素環との2または3
環性縮合環、Q1およびQ2はそれぞれ−CO−、−CH2−、−CH(OH)−ま
(iii)
(D環は置換基を有していてもよい5または6員の芳香族複素環あるいはこれと
ベンゼン環との2または3環性縮合環を示す)、または
(iv)
いC6-14アリール基または置換基を有していてもよいC7-16アラルキル基を示す
)などが用いられる。
該「置換されていてもよいアミノ基」に関する記述で用いられている用語を以
下で説明する。
該「置換基を有していてもよい炭化水素基」とは、例えば前記「置換基を有し
ていてもよい炭化水素基」と同様のものが用いられ、さらにその炭化水素基はカ
ルボニル基を介して結合していてもよい。
該「置換基を有していてもよい5または6員の複素環基あるいはベンゼン環と
の2または3環性縮合環基」の「5または6員の複素環基あるいはベンゼン環と
の2または3環性縮合環基」とは、例えば前記「炭素原子以外に窒素原子、酸素
原子および硫黄原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含む5または6員
の複素環基あるいはベンゼン環との2または3環性縮合環基」と同様のものが用
いられる。これらが有していてもよい置換基としては、前記「置換基を有してい
てもよいベンゼン環」が有していてもよい置換基と同様のものおよび数が用いら
れる。そして、これらはカルボニル基またはスルホニル基を介して結合していて
もよい。
該「置換基を有していてもよい5または6員の非芳香性複素環基」の「5また
は6員の非芳香性複素環基」とは、例えば
(Q1およびQ2はそれぞれ前記と同意義を示す)などを示す。
該「5または6員の非芳香性複素環基」は、1または2個の「置換基を有して
いてもよい炭化水素基」を有していてもよい。該「置換基を有していてもよい炭
化水素基」は、例えば前記のものと同様のものなどが用いられる。
該「置換基を有していてもよい5または6員の環状炭化水素」の「5または6
員の環状炭化水素」とは、例えばベンゼン、シクロヘキセン、シクロヘキサンな
どを示す。
該「5または6員の環状炭化水素」が有していてもよい置換基としては、前記
「置換基を有していてもよいベンゼン環」が有していてもよい置換基と同様のも
のなどが用いられる。
該「置換基を有していてもよい5または6員の複素環基」の「5または6員の
複素環基」とは、例えば、炭素原子以外に窒素原子、酸素原子および硫黄原子か
ら選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含む5または6員の複素環基あるいはこ
れとベンゼン環との2または3環性縮合環を示す。具体的には、例えば該「芳香
族複素環基」と同様のものが用いられ、これらに加えてさらに2−ピロリジニル
、ピロリニル、2−イミダゾリジニル、2−ピラゾリジニル、1−ピペラジニル
などの非芳香族複素環基なども含まれる。特に、ピリジン環が好ましい。
該「置換基を有していてもよいC6-14アリール基」の「C6-14アリール基」と
は、例えばフェニル、1−ナフチル、2−ナフチルなどを示し、これらが有して
いてもよい置換基としては、前記「置換基を有していてもよいベンゼン環」が有
していてもよい置換基と同様のものおよび数が用いられる。
該「置換基を有していてもよいC7-16アラルキル基」の「C7-16アラルキル基
」とは、例えばベンジル、フェネチルなどを示し、これらが有していてもよい置
換基としては、前記「置換基を有していてもよいベンゼン環」が有していてもよ
い置換基と同様のものおよび数が用いられる。
以下において、前記で用いられた用語と同様の用語を用いているときは、特に
記載のないものは前記で用いられている用語と同意義を示す。
前記式中、A環は置換基を有していてもよいベンゼン環を示す。A環は無置換
のベンゼン環が好ましい。
前記式中、Arは置換基を有していてもよい芳香族基を示す。Arは、例えば
アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、ハロゲ
ン原子、ニトロ基、スルホ基、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-6アルキル基、
C1-6アルコキシ基、カルボキシル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、C1-5
アシル基、メルカプト基、C1-6アルキルメルカプト基、フェニル基およびオキ
ソ基から選ばれる1ないし5個の置換基を有していてもよいC6-14アリール基(
例えば、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチルなど)などが好ましい。
前記式中、nは0ないし3を示し、1のときが好ましい。
前記式中、R1、R2およびR3はそれぞれ水素原子、アシル基、置換基を有し
ていてもよい炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環基、あるいはR2
とR3が一緒になって非芳香性環状炭化水素を示す。
R1は、例えば(i)水素原子または(ii)アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ
基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、スルホ基、シアノ
基、ヒドロキシ基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、カルボキシル基、C1-6
アルコキシ−カルボニル基、C1-5アシル基、メルカプト基およびC1-6アル
キルメルカプト基から選ばれる1ないし5個の置換基を有していてもよいC7-16
アラルキル基(例えば、ベンジルなど)などのときが好ましく、特に水素原子の
ときが好ましい。
R2は、(i)水素原子または(ii)アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ
−C1-6アルキルアミノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、スルホ基、シアノ基、ヒ
ドロキシ基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、カルボキシル基、C1-6ア
ルコキシ−カルボニル基、C1-5アシル基、メルカプト基およびC1-6アルキルメ
ルカプト基から選ばれる1ないし5個の置換基を有していてもよいC7-16アラル
キル基(例えば、ベンジルなど)などのときが好ましい。
R3は、例えば(1)水素原子、
(2)(a)アミノ基、(b)モノ−C1-6アルキルアミノ基、(c)ジ−C1-6アルキル
アミノ基、(d)ハロゲン原子、(e)ニトロ基、(f)スルホ基、(g)シアノ基、(h)ヒ
ドロキシ基、(i)C1-6アルキル基、(j)C1-6アルコキシ基、(k)カルボキシル基
、(l)C1-6アルコキシ−カルボニル基、(m)C1-5アシル基、(n)メルカプト基、(
o)C1-6アルキルメルカプト基、(p)C6-14アリール基および(q)炭素原子以外に
窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含
む5または6員の複素環基あるいはこれとベンゼン環との2または3環性縮合環
基から選ばれる1ないし5個(好ましくは1ないし3個)の置換基を有していて
もよいC1-6アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルな
ど)、
(3)(a)アミノ基、(b)モノ−C1-6アルキルアミノ基、(c)ジ−C1-6アルキル
アミノ基、(d)ハロゲン原子、(e)ニトロ基、(f)スルホ基、(g)シアノ基、(h)ヒ
ドロキシ基、(i)C1-6アルキル基、(j)C1-6アルコキシ基、(k)カルボキシル基
、(l)C1-6アルコキシ−カルボニル基、(m)C1-5アシル基、(n)メルカプト基、(
o)C1-6アルキルメルカプト基、(p)C6-14アリール基および(q)炭素原子以外に
窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含
む5または6員の複素環基あるいはこれとベンゼン環との2または3環性縮合環
基から選ばれる1ないし5個(好ましくは、1ないし3個)の置換基を有してい
てもよいC2-6アルケニル基(例えば、ビニルなど)、
(4)(a)アミノ基、(b)モノ−C1-6アルキルアミノ基、(c)ジ−C1-6アルキル
アミノ基、(d)ハロゲン原子、(e)ニトロ基、(f)スルホ基、(g)シアノ基、(h)ヒ
ドロキシ基、(i)C1-6アルキル基、(j)C1-6アルコキシ基、(k)カルボキシル基
、(l)C1-6アルコキシ−カルボニル基、(m)C1-5アシル基、(n)メルカプト基お
よび(o)C1-6アルキルメルカプト基から選ばれる1ないし5個(好ましくは、1
ないし3個)の置換基を有していてもよいC6-14アリール基(例えば、フェニル
など)、
(5)(a)アミノ基、(b)モノ−C1-6アルキルアミノ基、(c)ジ−C1-6アルキル
アミノ基、(d)ハロゲン原子、(e)ニトロ基、(f)スルホ基、(g)シアノ基、(h)ヒ
ドロキシ基、(i)C1-6アルキル基、(j)C1-6アルコキシ基、(k)カルボキシル基
、(l)C1-6アルコキシ−カルボニル基、(m)C1-5アシル基、(n)メルカプト基お
よび(o)C1-6アルキルメルカプト基から選ばれる1ないし5個(好ましくは、1
ないし3個)の置換基を有していてもよいC7-16アラルキル基(例えば、ベンジ
ルなど)、または
(6)(a)アミノ基、(b)モノ−C1-6アルキルアミノ基、(c)ジ−C1-6アルキル
アミノ基、(d)ハロゲン原子、(e)ニトロ基、(f)スルホ基、(g)シアノ基、(h)ヒ
ドロキシ基、(i)C1-6アルキル基、(j)C1-6アルコキシ基、(k)カルボキシル基
、(l)C1-6アルコキシ−カルボニル基、(m)C1-5アシル基、(n)メルカプト基お
よび(o)C1-6アルキルメルカプト基から選ばれる1ないし5個(例えば、1ない
し3個)の置換基を有していてもよい炭素原子以外に窒素原子、酸素原子または
硫黄原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含む5または6員の複素環基
あるいはこれとベンゼン環との2または3環性縮合環基(例えば、2−または3
−チエニル、2−または3−フリル、2−、4−または5−イミダゾリル、2−
、3−または4−ピリジル、1−インドリルなど)などのときが好ましい。
R2とR3が一緒になって5ないし8員のシクロアルカン(例えば、シクロペン
タンなど)などを形成するときが好ましい。
R1が水素原子、R2およびR3が一緒になってシクロペンタンを形成している
ときも好ましい。
前記式中、Xはメチレン基またはカルボニル基を示す。
基を有していてもよい炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環基を示
前記式中、R4は、例えば−Z−(CH2)m−W(Zはメチレン基またはカルボ
ニル基、Wは置換されていてもよいアミノ基、mは0ないし5の整数を示す)な
どのときが好ましい。
mは1ないし5のときが好ましい。
Wは、例えば
(1)
(R5aおよびR6aはそれぞれ(i)水素原子または(ii)アミノ基、モノ−C1-6アル
キルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、スルホ
基、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、カルボ
キシル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、C1-5アシル基、メルカプト基、C1-6
アルキルメルカプト基およびC1-6アシルオキシ基から選ばれる1ないし5個
の置換基を有していてもよい(a)C1-6アルキル、(b)フェニルまたは(c)炭素原子
以外に窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原
子を含む5または6員の芳香族複素環基あるいはこれとベンゼン環との2または
3環性縮合環基を示し、(a)、(b)および(c)の基はカルボニル基を介して結合し
ていてもよい)、
(2)
(Ba環は5または6員の非芳香性複素環あるいはこれと6員の環状炭化水素ま
たは複素環との2または3環性縮合環、Ba環は、アミノ基、モノ−C1-6アルキ
ルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、スルホ基
、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、カルボキ
シル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、C1-5アシル基、メルカプト基および
C1-6アルキルメルカプト基から選ばれる1ないし3個の置換基を有していても
よい、Q1aおよびQ2aはそれぞれ−CO−または−C(OH)−を示す)、
(3)
(Da環は炭素原子以外に窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる1な
いし4個のヘテロ原子を含む5または6員の芳香族複素環あるいはこれとベンゼ
ン環との2または3環性縮合環を示し、Da環はアミノ基、モノ−C1-6アルキル
アミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、スルホ基、
シアノ基、ヒドロキシル基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、カルボキシ
ル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、C1-5アシル基、メルカプト基およびC1-6
アルキルメルカプト基から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよ
いを示す)、
(4)
C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、ハロゲン原子、ニトロ基
、スルホ基、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基
、カルボキシル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、C1-5アシル基、メルカプ
ト基およびC1-6アルキルメルカプト基から選ばれる1ないし5個の置換基を有
していてもよいフェニルまたはベンジル基を示す)などのときが好ましく、特に
例えば
(Bb環はアミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ
基、ハロゲン原子、ニトロ基、スルホ基、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-6ア
ルキル基、C1-6アルコキシ基、カルボキシル基、C1-6アルコキシ−カルボニル
基、C1-5アシル基、メルカプト基およびC1-6アルキルメルカプト基から選ばれ
または二重結合を示す)などが好ましい。
また、Wは、例えば−NH−CH2−R、−NH−CO−R、
(RおよびR0はそれぞれ(i)水素原子または(ii)アミノ基、モノ−C1-6アルキ
ルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、スルホ基
、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、カルボキ
シル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、C1-5アシル基、メルカプト基、C1- 6
アルキルメルカプト基およびC1-6アシルオキシ基から選ばれる1ないし5個の
置換基を有していてもよい(a)C1-6アルキル、(b)フェニルまたは(c)炭素原子以
外に窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子
を含む5または6員の芳香族複素環基を示す)などのときも好ましい。
本発明中の化合物で好ましいものとしては、例えば以下の(A)、(B)、(
C)で表される化合物などが挙げられる。
(A)式
〔式中、A環は置換基を有していてもよいベンゼン環;Arは置換基を有してい
てもよい芳香族基;Xはメチレン基またはカルボニル基;
、nは0ないし3の整数を示す。〕で表される化合物またはその塩。
A環はアミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基
、ハロゲン原子、ニトロ基、スルホ基、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-6アル
キル基、C1-6アルコキシ基、カルボキシル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基
、C1-5アシル基、メルカプト基およびC1-6アルキルメルカプト基から選ばれる
1ないし3個の置換基を有していてもよいベンゼン環などが好ましい。
nは1のときが好ましい。
(B)式
〔式中、A環は置換基を有していてもよいベンゼン環;Arは置換基を有してい
てもよい芳香族基;R1、R2およびR3はそれぞれ水素原子、アシル基、置換基
を有していてもよい炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環基、ある
いはR2とR3が一緒になって非芳香性環状炭化水素を形成していてもよく;Xは
メチレン基またはカルボニル基;Zはメチレン基またはカルボニル基;Wは置換
されていてもよいアミノ基;mは0ないし5の整数;nは1ないし3の整数を示
す。〕で表される化合物またはその塩。
A環はアミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基
、ハロゲン原子、ニトロ基、スルホ基、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-6アル
キル基、C1-6アルコキシ基、カルボキシル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基
、C1-5アシル基、メルカプト基およびC1-6アルキルメルカプト基から選ばれる
1ないし3個の置換基を有していてもよいベンゼン環などが好ましい。
Arはアミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基
、ハロゲン原子、ニトロ基、スルホ基、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-6アル
キル基、C1-6アルコキシ基、カルボキシル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基
、C1-5アシル基、メルカプト基、C1-6アルキルメルカプト基、フェニル基およ
びオキソ基から選ばれる1ないし5個の置換基を有していてもよい(i)C6-14ア
リール基または(ii)炭素原子以外に窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ば
れる1ないし4個のヘテロ原子を含む5または6員の芳香族複素環基などが好ま
しい。
R1は(i)水素原子または(ii)アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−
C1-6アルキルアミノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、スルホ基、シアノ基、ヒド
ロキシ基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、カルボキシル基、C1-6アル
コキシ−カルボニル基、C1-5アシル基、メルカプト基およびC1-6アルキルメル
カプト基から選ばれる1ないし5個の置換基を有していてもよいC7-16アラルキ
ル基;R2が(i)水素原子または(ii)アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、
ジ−C1-6アルキルアミノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、スルホ基、シアノ基、
ヒドロキシ基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、カルボキシル基、C1-6
アルコキシ−カルボニル基、C1-5アシル基、メルカプト基およびC1-6アルキル
メルカプト基から選ばれる1ないし5個の置換基を有していてもよいC7-16アラ
ルキル基;R3が(1)水素原子、(2)(a)アミノ基、(b)モノ−C1-6アルキル
アミノ基、(c)ジ−C1-6アルキルアミノ基、(d)ハロゲン原子、(e)ニトロ基、(f
)スルホ基、(g)シアノ基、(h)ヒドロキシ基、(i)C1-6アルキル基、(j)C1-6ア
ルコキシ基、(k)カルボキシル基、(l)C1-6アルコキシ−カルボニル基、(m)C1- 5
アシル基、(n)メルカプト基、(o)C1-6アルキルメルカプト基、(p)C6-14アリ
ール基および(q)炭素原子以外に窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれ
る1ないし4個のヘテロ原子を含む5または6員の複素環基あるいはこれとベン
ゼン環との2または3環性縮合環基から選ばれる1ないし5個の置換基を有して
いてもよいC1-6アルキル基、(3)(a)アミノ基、(b)モノ−C1-6アルキルアミ
ノ基、(c)ジ−C1-6アルキルアミノ基、(d)ハロゲン原子、(e)ニトロ基、(f)ス
ルホ基、(g)シアノ基、(h)ヒドロキシ基、(i)C1-6アルキル基、(j)C1-6アルコ
キシ基、(k)カルボキシル基、(l)C1-6アルコキシ−カルボニル基、(m)C1-5ア
シル基、(n)メルカプト基、(o)C1-6アルキルメルカプト基、(p)C6-14アリール
基および(q)炭素原子以外に窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる1
ないし4個のヘテロ原子を含む5または6員の複素環基あるいはこれとベンゼン
環との2または3環性縮合環基から選ばれる1ないし5個の置換基を有していて
もよいC2-6アルケニル基、(4)(a)アミノ基、(b)モノ−C1-6アルキルアミノ
基、(c)ジ−C1-6アルキルアミノ基、(d)ハロゲン原子、(e)ニトロ基、(f)スル
ホ基、(g)シアノ基、(h)ヒドロキシ基、(i)C1-6アルキル基、(j)C1-6アルコキ
シ基、(k)カルボキシル基、(l)C1-6アルコキシ−カルボニル基、(m)C1-5アシ
ル基、(n)メルカプト基および(o)C1-6アルキルメルカプト基から選ばれる1な
いし5個の置換基を有していてもよいC6-14アリール基、または(5)(a)アミ
ノ基、(b)モノ−C1-6アルキルアミノ基、(c)ジ−C1-6アルキルアミノ基、(d)
ハロゲン原子、(e)ニトロ基、(f)スルホ基、(g)シアノ基、(h)ヒドロキシ基、(i
)C1-6アルキル基、(j)C1-6アルコキシ基、(k)カルボキシル基、(l)C1-6アル
コキシ−カルボニル基、(m)C1-5アシル基、(n)メルカプト基および(o)C1-6ア
ルキルメルカプト基から選ばれる1ないし5個の置換基を有していてもよいC7- 16
アラルキル基などが好ましく、R2とR3が一緒になって5ないし8員のシクロ
アルカンを形成するときも好ましい。
Xはカルボニル基が好ましい。
Zはカルボニル基が好ましい。
nは1のときが好ましい。
(C)式
〔式中、A環は置換基を有していてもよいベンゼン環;Arは置換基を有してい
てもよい芳香族基;R1、R2およびR3はそれぞれ水素原子、アシル基、置換基
を有していてもよい炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環基、ある
いはR2とR3が一緒になって非芳香性環状炭化水素を形成していてもよく;Xは
メチレン基またはカルボニル基;nは0ないし3の整数を示す。〕で表される化
合物またはその塩。
Arはアミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、ジ−C1-6アルキルアミノ基
、ハロゲン原子、ニトロ基、スルホ基、シアノ基、ヒドロキシル基、C1-6アル
キル基、C1-6アルコキシ基、カルボキシル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基
、C1-5アシル基、メルカプト基、C1-6アルキルメルカプト基、フェニル基およ
びオキソ基から選ばれる1ないし5個の置換基を有していてもよい(i)C6-14ア
リール基または(ii)炭素原子以外に窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ば
れる1ないし4個のヘテロ原子を含む5または6員の芳香族複素環基などが好ま
しい。特に好ましいものとしては、アミノ基、モノ−C1-6アルキルアミノ基、
ジ−C1-6アルキルアミノ基、ハロゲン原子、ニトロ基、スルホ基、シアノ基、
ヒドロキシル基、C1-6アルキル基、C1-6アルコキシ基、カルボキシル基、C1- 6
アルコキシ−カルボニル基、C1-5アシル基、メルカプト基、C1-6アルキルメ
ルカプト基およびフェニル基から選ばれる1ないし4個の置換基を有していても
よいピリジン環である。
R1が水素原子、R2とR3が一緒になってシクロペンタンを形成するときが好
ましい。
さらに好ましい化合物の例としては、例えば
(1) 9-(4-クロロベンジル)-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ〔b〕シクロペンタ〔
e〕〔1,4〕ジアゼピン-10(1H)-オン、
(2) 9-(2-フルオロベンジル)-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ〔b〕シクロペンタ
〔e〕〔1,4〕ジアゼピン-10(1H)-オン、
(3) 9-(4-ピリジルメチル)-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ〔b〕シクロペンタ〔
e〕〔1,4〕ジアゼピン-10(1H)-オン、
(4) 9-(4-アミノベンジル)-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ〔b〕シクロペンタ〔
e〕〔1,4〕ジアゼピン-10(1H)-オン、
(5) 9,10a-ジベンジル-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ〔b〕シクロペンタ
〔e〕〔1,4〕ジアゼピン-10(1H)-オン、
(6) (3aR*,10aR*)-9-ベンジル-4-メチル-1,2,3,3a,4,9,10,10a-オクタヒドロベ
ンゾ〔b〕シクロペンタ〔e〕〔1,4〕ジアゼピン-10(1H)-オン、
(7) (3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-メチル-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ〔
b〕シクロペンタ〔e〕〔1,4〕ジアゼピン-10(1H)-オン、
(8) (3aR*,10aS*)-4-アセチル-9-ベンジル-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ
〔b〕シクロペンタ〔e〕〔1,4〕ジアゼピン-10(1H)-オン、
(9) (3aR*,10aS*)-9-(2,4-ジクロロベンジル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベ
ンゾ〔b〕シクロペンタ〔e〕〔1,4〕ジアゼピン-10(1H)-オン、
(10) (3aR*,10aS*)-9-(1-ナフチルメチル)-4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3a,4
,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ〔b〕シクロペンタ〔e〕〔1,4〕ジアゼピン-10(1H)-
オンおよび
(11) (3aR*,10aS*)-9-(2-ナフチルメチル)-4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3a,4
,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ〔b〕シクロペンタ〔e〕〔1,4〕ジアゼピン-10(1H)-
オンなどが挙げられる。
また、以下の化合物は本件目的化合物の合成中間体などとしても汎用される。
(a)式
〔式中の各記号は前記と同意義を示す。〕である化合物またはその塩、
(b)式
〔式中の各記号は前記と同意義を示す。〕である化合物またはその塩。
本発明の化合物(I)の塩としては、例えば医学的に許容される酸付加塩など
が好ましい。このような塩としては、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素
酸塩、硫酸塩、リン酸塩などの無機塩、例えば酢酸塩、シュウ酸塩、コハク酸塩
、アスコルビン酸塩、マレイン酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、メタンス
ルホン酸塩、安息香酸塩などの有機酸塩が用いられる。
さらに本発明に含まれる化合物は光学異性体が存在し、当然それらの光学分割
体である光学活性体も本発明に包含される。
光学活性体は自体公知の方法で製造することができる。具体的には光学活性な
合成中間体を用いるか、最終物のラセミ体の混合物を常法にしたがって光学分割
することによって得られる。
光学分割法としては、光学活性な酸と塩を形成させ、これを分別再結晶法にて
分離する方法。ラセミ体またはその塩を光学活性体分離用カラム(キラルカラム
)、例えばENANIO−OVM(トーソー社製)などを用いるクロマトグラフ
ィーに処し、水、種々の緩衝液(例、リン酸緩衝液)、アルコール系溶媒(例、
メタノール、エタノールなど)、ニトリル系溶媒(例、アセトニトリル)、ヘキ
サン、エチルエーテルなどの有機溶媒などを単独あるいは混合して展開させる方
法、ラセミ体の混合物を光学活性有機酸、例えばMTPA[α−メトキシ−α−
(トリフルオロメチル)フェニル酢酸]やメントキシ酢酸などと、例えば酸クロ
リド法などの常法によって縮合させてアミド体のジアステレオマーの混合物とし
、これを分別再結晶法あるいはシリカゲルクロマトグラフィーなどの分離精製手
段を使って分離した後、酸性加水分解あるいは塩基性加水分解により、製造する
方法などが挙げられる。
本発明の縮合複素環化合物(I)またはその塩は、種々の方法によって製造す
ることができるが、例えば以下に記載される製造法などにより製造することがで
きる。
本件目的化合物(I)は、遊離体の場合、常法に従って塩にすることができ、
また塩を形成している場合は常法に従って遊離体にすることができる。かくして
得られた化合物(I)またはその塩は、公知の手段、例えば溶媒抽出、液性変換
、転溶、晶出、再結晶、クロマトグラフィーなどによって単離精製することがで
きる。化合物(I)またはその塩が光学活性体である場合は、前記の光学分割手
段によって分離することができる。
本発明の化合物(I)は、例えば、反応式−1から4の方法により製造するこ
とができる。化合物(Ia)から(Io)はすべて化合物(I)に包含される化合物
である。
以下にその反応式を示す。
反応式−1
反応式−2
反応式−3
反応式−4
反応式−5
本発明において化合物(Ia)は、文献[ジャーナル オブ オーガニック ケ
ミストリー ユー エス エス アール (J.Org.Chem.USSR,1978,14,286.
)]又は文献[ジャーナル オブ オーガニック ケミストリー ユー エス エ
ス アール (J.Org.Chem.USSR,1973,9,2080.)]記載の化合物(II)あるい
はその塩を化合物(III)あるいはその塩と縮合させる方法により製造する。化
合物(II)あるいはその塩と化合物(III)あるいはその塩との縮合は、無溶媒
あるいは不活性溶媒中で行うことができる。かかる不活性溶媒としてはジクロロ
エタン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類、ヘキサン、シクロヘキサン
等の脂肪族炭化水素類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ジエチル
エーテル、ジイソプロピルエーテルなどのエーテル類、ジメチルホルムアミド、
ジメチルアセトアミド等のアミド類、またはこれらの混合物等が用いられる。溶
媒の使用量は、化合物(II)1グラムに対して通常0.2ないし50ミリリット
ル、好ましくは5ないし20ミリリットルである。反応は、通常−20ないし2
00℃、好ましくは0ないし150℃で行われる。反応時間は通常約5分ないし
72時間、好ましくは10分ないし10時間程度である。
化合物(Ib)は化合物(Ia)をさらに化合物(IV)と縮合させることにより製
造され、その反応条件などは化合物(II)から化合物(Ia)への変換のときと同
様である。またR1とR2とが同じ場合には、2当量以上、好ましくは2ないし3
当量の化合物(III)を用いることにより化合物(Ib)を一挙に合成できる。
X部分がカルボニルである化合物(Ic)は化合物(Ia)あるいは化合物(Ib)
を還元剤、例えば金属水素錯化合物での還元あるいは接触還元により製造する。
金属水素錯化合物としては水素化シアノホウ素ナトリウム、水素化ホウ素ナトリ
ウムなどが用いられ、接触還元の触媒としては酸化白金、パラジウム炭素等が用
いられる。水素化シアノホウ素ナトリウムや水素化ホウ素ナトリウムによる還元
では、溶媒としてメタノール、エタノール等のアルコール類あるいはこれらアル
コール類と他の不活性な有機溶媒(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフ
ランなど)との混合物が用いられ、ペーハー(pH)を制御するために塩酸など
のプロトン酸が用いられる。還元剤は通常1ないし3当量、好ましくは1ないし
1.5当量である。反応温度は−20ないし60℃、好ましくは0ないし20℃
である。接触還元に用いられる溶媒としてはメタノール、エタノール等のアルコ
ール類、酢酸等のカルボン酸類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエ
ーテル類などが挙げられ、触媒の量は通常、基質重量に対して5ないし30%相
当量が用いられる。反応温度は0ないし80℃で、好ましくは20ないし60℃
である。またX部分のカルボニルからメチレンへの還元には水素化リチウムアル
ミニウム等が用いられ、その量は0.5ないし3当量、好ましくは0.8ないし
2当量である。溶媒として通常、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエ
ーテル類が用いられ、反応温度は0ないし100℃、好ましくは20ないし80
℃である。
化合物(Id)は、Zがカルボニルの場合、化合物(Ic)と化合物(V)あるい
はその塩とを、所望により塩基の存在下、縮合させる方法により、Zがメチレン
の場合、化合物(Ic)あるいはその塩を化合物(VI)と、還元剤の存在下、縮合
させる方法により製造する。
化合物(Ic)と化合物(V)あるいはその塩との縮合は、無溶媒あるいは不活
性溶媒中で行うことができる。かかる不活性溶媒としてはジクロロエタン、クロ
ロホルムなどのハロゲン化炭化水素類、ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族炭
化水素類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、ジ
イソプロピルエーテルなどのエーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセ
トアミドなどのアミド類、またはこれらの混合物などが用いられる。溶媒の使用
量は、化合物(Ic)1グラムに対して通常0.2ないし50ミリリットル、好ま
しくは5ないし20ミリリットルである。反応は、通常−5ないし200℃、好
ましくは5ないし150℃で行われる。反応時間は通常約5分ないし72時間、
好ましくは10分ないし10時間程度である。
化合物(Ic)と化合物(VI)との縮合は、反応に不活性な溶媒、例えば酢酸中
において、プロトン酸、例えば塩酸の存在下行い、得られた付加物をヒドリド型
還元剤、好ましくは緩和な試薬、例えばナトリウムトリアセトキシボロヒドリド
[Na(OAc)3BH]で還元することにより行う。温度範囲は特に限定するも
のではないが、一般に約0ないし100℃が好ましい。反応時間は約5分ないし
10時間、好ましくは10分ないし3時間である。
化合物(If)は、化合物(Id)の合成法に従って合成した化合物(Ie)を例え
ばヒドラジンで処理することにより製造する。ヒドラジンの量は1ないし5倍当
量、好ましくは2ないし3当量で、溶媒としては、例えばメタノール、エタノー
ル、プロパノールなどのアルコール類が好ましい。反応温度は20℃ないし12
0℃で、40ないし80℃が好ましい。
化合物(Ig)は化合物(If)をアルキル化、アシル化することにより製造する
。アルキル化はアルキルハライドを、所望により塩基の存在下、無溶媒あるいは
不活性溶媒中縮合させるか、アルデヒドとの還元的アルキル化により製造する。
アルキルハライドを用いる場合の不活性溶媒としては化合物(II)と化合物(Ia
)との縮合に用いられる溶媒と同様のものが用いられる。所望により用いられる
塩基としては、例えばトリエチルアミン、水素化ナトリウム、ナトリウムアルコ
キシド、水酸化ナトリウム、炭酸カリウムなどが挙げられる。反応温度は約−2
0ないし150℃、好ましくは0ないし100℃である。反応時間は通常5分な
いし24時間、好ましくは10分ないし5時間である。アルデヒドとの還元的ア
ルキル化には、所望によりプロトン酸、例えば塩酸の存在下、還元剤として金属
水素錯化合物、例えば水素化シアノホウ素ナトリウム、ナトリウムトリアセトキ
シボロヒドリド〔Na(OAc)3BH〕などが用いられる。溶媒としては、メタ
ノール、エタノールなどのアルコール類、酢酸などのカルボン酸類、ジエチルエ
ーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類などが用いられる。反応温度は特
に限定するものではないが、一般に約0ないし100℃が好ましい。反応時間は
約5分ないし10時間、好ましくは10分ないし3時間である。アシル化はアシ
ルハライドあるいは酸無水物を用い、所望により塩基または酸の存在下、無溶媒
あるいは不活性溶媒中縮合させて製造する。この場合の不活性溶媒としては化合
物(II)と化合物(III)との縮合に用いられる溶媒と同様のものが用いられる
。所望により用いられる塩基としては、例えばトリエチルアミン、ピリジンなど
が、酸としては、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、カンファースル
ホン酸などが挙げられる。反応温度は約−20ないし150℃、好ましくは0な
いし100℃である。反応時間は通常5分ないし24時間、好ましくは10分な
いし5時間である。
化合物(Ih)は化合物(VIII)と化合物(III)との縮合によって製造できる
。本縮合反応は化合物(II)と化合物(III)との縮合反応と同様の条件で行わ
れる。化合物(VIII)は、化合物(VII)と、化合物(V)あるいは化合物(VI)
との縮合により合成され、その反応条件は化合物(Ic)から化合物(Id)に導く
場合と同様である。また化合物(VII)は化合物(II)から合成でき、その反応
条件は化合物(III)から化合物(Ic)を導く場合と同様である。
化合物(Id)は化合物(Ii)と化合物(X)との反応によっても合成される。
化合物(Ii)と化合物(X)との縮合は、所望により塩基の存在下、無溶媒ある
いは不活性溶媒中で行うことができる。塩基としてはトリエチルアミン、ナトリ
ウムアミド、水素化ナトリウム、ナトリウムアルコキシド、リチウムジイソプロ
ピルアミドなどが用いられ、不活性溶媒としてはジクロロエタン、クロロホルム
などのハロゲン化炭化水素類、ヘキサン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素
類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプ
ロピルエーテルなどのエーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ドなどのアミド類、メタノール、エタノールなどのアルコール類、またはこれら
の混合物などが用いられる。溶媒の使用量は、化合物(Ii)1グラムに対して通
常0.2ないし50ミリリットル、好ましくは5ないし20ミリリットルである
。反応は、通常−5ないし200℃、好ましくは5ないし150℃で行われる。
反応時間は通常約5分ないし72時間、好ましくは0.5ないし10時間程度で
ある。化合物(Ii)は化合物(Ic)と化合物(IX)との縮合により合成される。
反応条件は、反応式-1においてXがカルボニルである化合物(Id)を化合物(Ic
)から合成する場合と同様である。
化合物(Io)は化合物(In)の接触還元反応により製造される。接触還元反応
の触媒としては酸化白金、パラジウム炭素、ラネーニッケルなどが用いられ、溶
媒としてはメタノール、エタノールなどのアルコール類、酢酸などのカルボン酸
類、テトラヒドロフランなどのエーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルア
セトアミドなどのアミド類、またはこれらの混合物などが用いられる。反応温度
は0℃ないし100℃、好ましくは10℃ないし60℃である。触媒の量は通常
、基質重量の5ないし30%相当量が用いられる。
化合物(In)は化合物(Im)を還元することにより製造する。還元反応の反応
条件は化合物(Ia)から化合物(Ic)を導く場合と同様である。
化合物(Im)は化合物(Ik)((Ik)は(Ib)のR3がR'''CH2の時に相当
)と化合物(XI)との縮合により製造される。本反応には、塩基としてナトリウ
ムアルコキシド、水素化ナトリウム、リチウムジイソプロピルアミド、ナトリウ
ムアミドなどが用いられる。溶媒としてはメタノール、エタノールなどのアルコ
ール類、テトラヒドロフランなどのエーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルアセトアミドなどのアミド類、またはこれらの混合物などが用いられる。反応
温度は−78℃ないし100℃、好ましくは0℃ないし60℃である。
いずれの場合にも、さらに所望により、脱保護反応、アシル化反応、アルキル
化反応、水素添加反応、酸化反応、還元反応、炭素鎖延長反応、置換基交換反応
を各々、単独あるいはその二以上を組み合わせて行うことにより化合物(I)を
合成することができる。
上記反応によって、目的物が遊離の状態で得られる場合には、常法に従って塩
に変換してもよく、また塩として得られる場合には、常法に従って遊離体または
他の塩に変換することもできる。かくして得られる化合物(I)またはその塩は
、公知の手段例えば転溶、濃縮、溶媒抽出、分溜、結晶化、再結晶、クロマトグ
ラフィーなどにより反応溶液から単離、精製することができる。
なお、化合物(I)がジアステレオマー、コンフォーマーなどとして存在する
場合には、所望により、前記分離、精製手段によりそれぞれを単離することがで
きる。また、化合物(I)がラセミ体である場合には、通常の光学分割手段によ
りd体、l体に分離することができる。
また、前記本発明の各反応および原料化合物合成の各反応において、原料化合
物が置換基としてアミノ基、カルボキシル基、ヒドロキシル基を有する場合、こ
れらの基にペプチド化学などで一般的に用いられるような保護基が導入されてい
てもよく、反応後に必要に応じて保護基を除去することにより目的化合物を得る
ことができる。
アミノ基の保護基としては、例えばC1-6アルキル−カルボニル基(例えば、
ホルミル、アセチル、エチルカルボニルなど)、フェニルカルボニル基、C1-6
アルキルオキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニ
ルなど)、ベンゾイル基、C7-10アラルキル−カルボニル基(例えば、ベンジル
カルボニルなど)、トリチル基、フタロイル基、N,N−ジメチルアミノメチレ
ン基などが用いられる。これらの基は、1ないし3個のハロゲン原子(例えば、
フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、ニトロ基などで置換されていてもよい。
カルボキシル基の保護基としては、例えばC1-6アルキル基(例えば、メチル
、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチルなど)、フェニ
ル基、トリチル基、シリル基などが用いられる。これらの基は、1ないし3個の
ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、C1-6アルキル−
カルボニル基(例えば、ホルミル、アセチル、エチルカルボニル、ブチルカルボ
ニルなど)、ニトロ基などで置換されていてもよい。
ヒドロキシル基の保護基としては、例えばC1-6アルキル基(例えば、メチル
、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチルなど)、フェニ
ル基、C7-10アラルキル基(例えば、ベンジルなど)、C1-6アルキル−カルボ
ニル基(例えば、ホルミル、アセチル、エチルカルボニルなど)、ベンゾイル基
、C7-10アラルキル−カルボニル基(例えば、ベンジルカルボニルなど)、ピラ
ニル基、フラニル基、シリル基などが用いられる。これらの基は、1ないし3個
のハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)、C1-6アルキル
基(例えば、メチル、エチル、n−プロピルなど)、フェニル基、C7-10アラル
キル基(例えば、ベンジルなど)、ニトロ基などで置換されていてもよい。
また、これらの保護基の除去方法としては、それ自体公知またはそれに準じる
方法が用いられるが、例えば酸、塩基、還元、紫外光、ヒドラジン、フェニルヒ
ドラジン、N−メチルジチオカルバミン酸ナトリウム、テトラブチルアンモニウ
ムフルオリド、酢酸パラジウムなどを使用する方法などが用いられる。
産業上の利用可能性
本発明の化合物(I)またはその医薬的に許容される塩は、人および哺乳動物
(例えば、マウス、ラット、ウサギ、イヌ、ウシ、ブタなど)に対し、本件目的
化合物(I)またはその塩は、GnRH受容体拮抗作用により、性腺刺激ホルモ
ンの分泌を抑制し、血中性ステロイドホルモン濃度を抑制することによって、排
卵抑制剤、排卵誘発剤、避妊薬、卵子の着床防止剤あるいはヒトの無月経症、前
立腺癌、前立腺肥大症、子宮内膜症、子宮筋腫、乳癌、ニキビ、早発思春期症、
月経前症候群、多嚢性卵巣病、アンドロゲン過剰症などの予防ならびに治療に有
用である。さらに、本発明の化合物(I)またはその塩はストレスによる不眠、
老人によく見られるサーカディアンリズムの変調による夜間徘徊および昼間の活
動力低下、海外旅行による時差ボケ、三交替勤務による体調の変調などの治療剤
として、また麻酔前投与薬などとしても安全に用いることができる。本発明の化
合物(I)またはその塩は、毒性が低く、副作用も少ない。
本発明の化合物(I)またはその塩は、そのままあるいは自体公知の方法にし
たがって、医学的に許容される担体を混合した医薬組成物、例えば錠剤(糖衣錠
、フィルムコーティング錠を含む)、散剤、顆粒剤、カプセル剤(ソフトカプセ
ルを含む)、液剤、注射剤、坐剤、徐放剤などとして、経口的または非経口的に
安全に投与することができ、その投与量は、投与対象、投与ルート、疾患などに
よっても異なるが、例えば、成人の前立腺肥大症の患者に経口的に投与する場合
、1回投与当たり、有効成分(化合物(I)またはその塩)として、0.1ない
し20mg/kg、好ましくは、0.2ないし10mg/kgを1日1ないし数回に分けて
投与するのがよい。
医薬的に許容される担体としては、製剤素材として慣用の各種有機あるいは無
機担体物質が用いられ、固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤;液
状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤など
として配合される。また必要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤など
の添加物を用いることもできる。賦形剤の好適な例としては、例えば乳糖、白糖
、D−マンニトール、デンプン、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸などが挙げら
れる。滑沢剤の好適な例としては、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリ
ン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカなどが挙げられる。結合剤の好適な例
としては、例えば結晶セルロース、白糖、D−マンニトール、デキストリン、ヒ
ドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニ
ルピロリドンなどが挙げられる。崩壊剤の好適な例としては、例えばデンプン、
カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロス
カルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウムなどが挙げられ
る。溶剤の好適な例としては、例えば注射用水、アルコール、プロピレングリコ
ール、マルクゴール、ゴマ油、トウモロコシ油などが挙げられる。溶解補助剤の
好適な例としては、例えばポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D
−マンニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレス
テロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムなどが
挙げられる。懸濁化剤の好適な例としては、例えばステアリルトリエタノールア
ミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化
ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリン、などの
界面活性剤;例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシ
メチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース
、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどの親水性高
分子などが挙げられる。等張化剤の好適な例としては、例えば塩化ナトリウム、
グリセリン、D−マンニトールなどが挙げられる。緩衝剤の好適な例としては、
例えばリン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩などの緩衝液などが挙げられる。
無痛化剤の好適な例としては、例えばベンジルアルコールなどが挙げられる。防
腐剤の好適な例としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノ
ール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸
などが挙げられる。抗酸化剤の好適な例としては、例えば亜硫酸塩、アスコルビ
ン酸などが挙げられる。
実施例
本発明は、さらに下記の参考例、実施例、実験例によって詳しく説明されるが
、これらの例は単なる実施であって、本発明を限定するものではなく、また本発
明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。
以下の参考例、実施例中の「室温」は、0ないし30℃を示し、その他の定義
は、次の意味を示す。
s : シングレット(singlet)
d : ダブレット(doublet)
t : トリプレット(triplet)
q : カルテット(quartet)
quint : クインテット(quintet)
sext : セクステット(sextet)
m : マルチプレット(multiplet)
br : ブロード(broad)
J : カップリング定数(coupling constant)
Hz : ヘルツ(Herz)
CDCl3 : 重クロロホルム
THF : テトラヒドロフラン
DMF : N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO : ジメチルスルホキシド
1H-NMR : プロトン核磁気共鳴
実施例1
9-ベンジル-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピ
ン-10(1H)-オン
窒素雰囲気下、2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジア
ゼピン-10(1H)-オン(100.1g,0.50mol)のN,N-ジメチルホルムアミド(750mL)
溶液を0℃に冷却した。これに水素化ナトリウム(60%流動パラフィン分散物,2
0.8g,0.52mol)を加え、同温で15分間、25℃で10分間攪拌した。この溶液を0
℃に冷却し、ベンジルブロミド(94.0g,0.55mol)のN,N-ジメチルホルムアミド
(50mL)溶液を15分間かけて滴下、25℃で20分間攪拌した。反応液を飽和塩化ア
ンモニウム水溶液(1.5L)に注ぎ、酢酸エチルで抽出、有機層を水および飽和塩
化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。エ
タノールから再結晶して目的物81.3g(収率56%)を得た。分析用試料はエタノー
ル−水から再結晶した。融点152-154℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.85-2.2(3H,m),2.6-2.9(3H,m),3.0-3.1(1H,m),5.12(2
H,s),7.05-7.35(9H,m)。
実施例2
9-(4-メトキシベンジル)-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][
1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
4-メトキシベンジルクロリドを用いて、実施例1と同様にして合成した。収率
87%。融点128-131℃(エタノール−ジイソプロピルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.85-2.15(3H,m),2.6-2.9(3H,m),3.0-3.1(1H,m),3.76(
3H,s),5.01(1H,d,J=15.7Hz),5.10(1H,d,J=15.7Hz),6.79(2H,d,J=8.8H
z),7.03(2H,d,J=8.8Hz),7.1-7.35(4H,m)。
実施例3
4-(7-クロロ-10-オキソ-1,2,3,9,10,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ
[e][1,4]ジアゼピン-9-イルメチル)安息香酸メチル
7-クロロ-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン
-10(1H)-オンと4-(ブロモメチル)安息香酸メチルを用いて、実施例1と同様にし
て合成した。収率52%。融点136-138℃(酢酸エチル−ヘキサン)。1
H NMR(CDCl3)δ1.9-2.1(3H,m),2.6-2.85(3H,m),3.0-3.1(1H,m),3.89(3
H,s),5.06(1H,d,J=16.2Hz),5.22(1H,d,J=16.2Hz),7.1-7.4
(5H,m),7.9-8.0(2H,m)。
実施例4
9-(4-クロロベンジル)-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,
4]ジアゼピン-10(1H)-オン
4-クロロベンジルクロリドを用いて、実施例1と同様にして合成し、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン、ついでジクロロメタン−メタノ
ール100:1の後50:1)で精製し、エタノールから再結晶して目的物5.826g(収率4
7%)を得た。融点155-157℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.85-2.15(3H,m),2.6-2.85(3H,m),3.0-3.1(1H,m),5.02
(1H,d,J=15.8Hz),5.14(1H,d,J=15.8Hz),7.0-7.05(2H,m),7.1-7.35(6H,
m)。
実施例5
9-(2-フルオロベンジル)-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][
1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
2-フルオロベンジルブロミドを用いて、実施例4と同様にして合成した。収率
70%。融点135-137℃(酢酸エチル−ヘキサン)。1
H NMR(CDCl3)δ1.8-2.2(3H,m),2.6-2.9(3H,m),3.0-3.1(1H,m),5.10(1H
,d,J=16.4Hz),5.28(1H,d,J=16.4Hz),6.9-7.35(8H,m)。
実施例6
9-(4-フルオロベンジル)-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][
1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
4-フルオロベンジルブロミドを用いて、実施例4と同様にして合成した。収率
80%。融点134-137℃(エタノール)。1
H NMR(CDCl3)δ1.8-2.2(3H,m),2.6-2.85(3H,m),3.0-3.1(1H,m),5.01(1
H,d,J=15.8Hz),5.15(1H,d,J=15.8Hz),6.85-7.35(8H,m)。
実施例7
9-(2,4-ジクロロベンジル)-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e
][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
2.4-ジクロロベンジルクロリドを用いて、実施例4と同様にして合成した。収
率77%。融点144-145℃(エタノール)。1
H NMR(CDCl3)δ1.85-2.15(3H,m),2.65-2.85(3H,m),3.05-3.15(1H,m),5
.09(1H,d,J=16.6Hz),5.22(1H,d,J=16.6Hz),6.85(1H,d,J=8.4Hz),7.1-7
.35(6H,m)。
実施例8
10-ベンジル-1,2,3,4,10,11a-ヘキサヒドロ-11H-ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピ
ン-11-オン
1,2,3,4,10,11a-ヘキサヒドロ-11H-ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン-11-オンお
よびベンジルブロミドを用いて、実施例4と同様にして合成した。収率66%。融
点123-125℃(エタノール−ヘキサン)。1
H NMR(CDCl3)δ1.5-2.1(5H,m),2.25-2.55(2H,m),2.75-2.95(1H,m),3.0
1(1H,d,J=6.2Hz),5.03(1H,d,J=15.8Hz),5.19(1H,d,J=15.8Hz),7.0-7.3
5(9H,m)。
実施例9
9-(4-ピリジルメチル)-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,
4]ジアゼピン-10(1H)-オン
4-(クロロメチル)ピリジン塩酸塩をジクロロメタンに懸濁し、飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液を加えて中和、有機層を分離、水層をジクロロメタンで抽出、合
わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮して4-(クロロメチ
ル)ピリジンを得た。これを用いて上記の方法にしたがって合成した。収率57%。
融点139-141℃(エタノール−エーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.85-2.2(3H,m),2.65-2.85(3H,m),3.05-3.15(1H,m),5.
11(2H,s),6.95-7.05(2H,m),7.15-7.4(4H,m),8.45-8.55(2H,m)。
実施例10
9-(4-ニトロベンジル)-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,
4]ジアゼピン-10(1H)-オン
2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-
オン(25.00g,0.125mol)のN,N-ジメチルホルムアミド(150mL)懸濁液を0℃
に冷却し、水素化ナトリウム(60%流動パラフィン分散物,5.00g,0.125
mol)を加えた。この混合物を同温で10分間、20℃で5分間攪拌した。この溶液
を0℃に冷却し、4-ニトロベンジルブロミド(28.32g,0.131mol)を加え、20℃
で10分間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液(500mL)に注ぎ
、析出した固体をろ過、水で洗浄した。ジクロロメタン−エタノールから再結晶
して目的物29.76g(収率71%)を得た。分析用試料はクロロホルム−エタノール
から再結晶した。融点185-188℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.9-2.1(3H,m),2.6-2.8(3H,m),3.0-3.1(1H,m),5.12(1H
,d,J=16.0Hz),5.29(1H,d,J=16.4Hz),7.1-7.4(6H,m),8.1-8.2(2H,m)。
実施例11
4-(10-オキソ-1,2,3,9,10,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]
ジアゼピン-9-イルメチル)安息香酸エチル
4-(ブロモメチル)安息香酸エチルを用いて、実施例1の方法にしたがって合成
した。油状物。1
H NMR(CDCl3)δ1.37(3H,t,J=7.1Hz)1.8-2.2(3H,m),2.6-2.9(3H,m),3
.0-3.1(1H,m),4.34(2H,q,J=7.1Hz),5.05-5.25(2H,m),7.05-7.35(6H,m)
,7.9-8.0(2H,m)。
実施例12
9-(2,5-ジメトキシ-3,4,6-トリメチルベンジル)-2,3,9,10a-テトラヒドロベン
ゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
2,5-ジメトキシ-3,4,6-トリメチルベンジルブロミドを用いて実施例1と同様
にして合成した。収率56%。融点202-204℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.70-2.20(3H,m),1.81(3H,s),2.03(3H,s),2.07(3H,s),2.60
-3.00(4H,m),3.38(3H,s),3.65(3H,s),4.94(1H,d,J=14.6Hz),5.64(1H,d,J=14
.6Hz),6.90-7.10(3H,m),7.30-7.40(1H,m)。
実施例13
1-ベンジル-4-メチル-1,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H)-オン
4-メチル-1,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H)-オンを用いて実施例1
と同様にして合成した。収率89%。融点111-113℃(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ2.41(3H,s),3.01(1H,d,J=11.0Hz),3.49(1H,d,J=11.0Hz),5.1
0(2H,s),7.05-7.32(9H,m)。
実施例14
1-ベンジル-4-フェニル-1,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H)-オン
実施例1と同様にして合成した。収率68%。融点 122-123℃。1
H NMR(CDCl3)δ3.17(1H,d,J=12.2Hz),4.24(1H,d,J=12.2Hz),5.13(2H,s),7
.00-7.60(12H,m),8.15(2H,m)。
実施例15
4-(10-オキソ-1,2,3,9,10,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]
ジアゼピン-9-イルメチル)安息香酸
実施例11により得られた4-(10-オキソ-1,2,3,9,10,10a-ヘキサヒドロベンゾ
[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-9-イルメチル)安息香酸エチルをエタノー
ル(15mL)に溶解し、5規定水酸化ナトリウム水溶液(20mL)を加え、20℃で2
時間攪拌した。反応液に3規定塩酸を加えて溶液のpHを4-5に調整した。この混
合物を酢酸エチルで3回抽出、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗
浄、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(ジクロロメタン−メタノール20:1)で精製して目的物1.66
g(収率50%、二段階)を得た。分析用試料はエタノール−水から再結晶した。融
点226-228℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.8-2.2(3H,m),2.7-2.9(3H,m),3.05-3.15(1H,m),5.04(
1H,d,J=15.8Hz),5.34(1H,d,J=16.2Hz),7.1-7.4(6H,m),7.9-8.0(2H,m)
。カルボン酸のHはブロードなため判別できなかった。
実施例16
4-(7-クロロ-10-オキソ-1,2,3,9,10,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ
[e][1,4]ジアゼピン-9-イルメチル)安息香酸
4-(7-クロロ-10-オキソ-1,2,3,9,10,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ
[e][1,4]ジアゼピン-9-イルメチル)安息香酸メチル(1.7g,4.4mmol)、20%炭酸カ
リウム水溶液(5mL)、およびメタノール(15mL)の混合物を20℃で1.5時間、80℃
で2時間攪拌した。反応液を3規定塩酸でpHを4にし、ク
ロロホルムで抽出、合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃
縮した。残渣をエタノール−ジイソプロピルエーテルから再結晶して目的物0.49
g(収率30%)を得た。融点251-255℃。1
H NMR(CD3OD)δ1.9-2.1(3H,m),2.6-2.8(3H,m),5.04(1H,d,J=16.2Hz),
5.44(1H,d,J=16.2Hz),7.12(2H,d,J=8.4Hz),7.20(1H,s),7.21(1H,s),7
.50(1H,m),7.85-7.95(2H,m)。
実施例17
9-(4-アミノベンジル)-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,
4]ジアゼピン-10(1H)-オン
9-(4-ニトロベンジル)-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,
4]ジアゼピン-10(1H)-オン(2.82g,8.41mmol)および10%パラジウム−炭素(含
水)(0.28g)をテトラヒドロフラン(25mL)および酢酸エチル(25mL)の混合
溶媒に懸濁し、水素雰囲気下、20℃で2時間攪拌した。触媒をろ過し、減圧濃縮
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル2:1
の後1:2)で精製し、目的物1.04g(収率40%)を得た。分析用試料は酢酸エチル
から再結晶した。融点168-171℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.8-2.2(3H,m),2.4-2.9(3H,m),2.95-3.05(1H,m),3.58(
2H,br s),4.99(2H,s),6.5-6.6(2H,m),6.85-6.95(2H,m),7.1-7.4(4H,m)
。
実施例18
1,3-ジベンジル-4-トリフルオロメチル-1,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-
2(2H)-オン
4-トリフルオロメチル-1,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H)-オン(3.0g
,13.1mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)溶液に、水素化ナトリウ
ム(含有率60%,1.1g,27.5mmol)を加え15分間かき混ぜた。次にベンジルブロミド
(4.7g,27.5mmol)を加えさらに30分間かき混ぜた。反応液を水で希釈し生成物を
酢酸エチルで抽出した。抽出液は水洗、乾燥後濃縮し、残渣を酢酸エチル−ヘキ
サンから結晶化させて目的物3.3gを得た。収率61%。融点150-151℃。1
H NMR(CDCl3)δ2.89(1H,d,J=9.0Hz),3.34(2H,m),4.91(1H,d,J=15.8Hz),5.
28(1H,d,J=15.8Hz),6.90(2H,m),7.10-7.50(12H,m)。
実施例19
1,3-ジベンジル-4-メチル-1,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H)-オン
実施例18と同様にして合成した。収率71%。融点140-141℃。1
H NMR(CDCl3)δ2.31(3H,s),3.22(2H,m),3.69(1H,m),5.00(1H,d,J=15.8Hz)
,5.19(1H,d,J=15.8Hz),6.95(2H,m),7.10-7.40(12H,m)。
実施例20
1,3-ジベンジル-4-フェニル-1,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H)-オン
実施例18と同様にして合成した。収率74%。融点173-174℃。1
H NMR(CDCl3)δ3.01(1H,dd,J=14.2,4.8Hz),3.41(1H,dd,J=9.2,4.8Hz),3.83
(1H,dd,J=14.2,9.2Hz),5.15(1H,d,J=15.8Hz),5.25(1H,d,J=15.8Hz),6.90-7.1
0(4H,m),7.10-7.30(9H,m),7.30-7.50(4H,m),7.70-7.90(2H,m)。
実施例21
1-ベンジル-3-(4-メトキシベンジル)-4-メチル-1,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾジア
ゼピン-2(2H)-オン
1-ベンジル-4-メチル-1,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H)-オン(3.0g
,11.3mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)溶液に、水素化ナトリウ
ム(含有率60%,0.51g,12.8mmol)を加え15分間かき混ぜた。次に4-メトキシベ
ンジルブロミド(2.3g,11.5mmol)を加えさらに30分間かき混ぜた。反応液を水で
希釈し生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出液は水洗、乾燥後濃縮し、残渣を酢
酸エチル-ヘキサンから結晶化させて目的物3.3gを得た。収率76%。融点136-137
℃。1
H NMR(CDCl3)δ2.30(3H,s),3.15(2H,m),3.62(1H,m),3.78(3H,s),5.00(1H
,d,J=15.8Hz),5.18(1H,d,J=15.8Hz),6.79(2H,m),6.91(2H,m),7.10-7.40(9H,
m)。
実施例22
(3aR*,10aS*)-9-(2,4-ジクロロベンジル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベン
ゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
9-(2,4-ジクロロベンジル)-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e
][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(0.9g,2.5mmol)のジクロロメタン(3mL)溶液
に2.5規定塩化水素−エタノール溶液(1.5mL)を加え、直ちに減圧濃縮した。残
渣をメタノール(10mL)に溶解し、水素化ホウ素ナトリウム(250mg,6.6mmol)
を加え、室温で20分間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで3回抽出、合
わせた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、および飽和塩化ナトリウム
水溶液で洗浄、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル6:1)で精製して目的物7
40mg(収率82%)を得た。非晶形。1
H NMR(CDCl3)δ1.4-2.1(5H,m),2.3-2.5(1H,m),2.9-3.05(1H,m),3.4-3.
7(1H,br),3.95-4.2(1H,m),5.01(1H,d,J=17.2Hz),5.26(1H,d,J=17.4Hz)
,6.9-7.2(5H,m),7.30(1H,d,J=2.2Hz),7.54(1H,d,J=8.4Hz)。
実施例23
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペン
タ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
9-ベンジル-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピ
ン-10(1H)-オン(87.5g,0.30mol)およびブロモクレゾールグリーン(20mg)の
エタノール(300mL)およびテトラヒドロフラン(300mL)懸濁液を0℃に冷却し
、水素化シアノホウ素ナトリウム(20.8g,0.33mol)を加えた。これに2.43規定
塩化水素−エタノール溶液を液色が変化しなくなるまでゆっくり滴下した。反応
混合物に水(800mL)を加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でアルカリ性にし
た。析出した結晶をろ過、水で洗浄し、五酸化二リン上減圧下、60℃で乾燥して
目的物73.2g(収率83%)を得た。また、ろ液を減圧濃縮して有機溶媒を留去し、
水層を酢酸エチルで抽出、有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、
硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。酢酸エチル−ヘキサンから再
結晶することにより7.0g(7%)を得た。融点172-173℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.5-2.1(5H,m),2.4-2.5(1H,m),2.96(1H,td,J=7.6
,2.1Hz),3.44(1H,br s),3.9-4.1(1H,m),5.08(2H,s),6.9-7.3(9H,m)。
実施例24
(3aR*,10aS*)-9-(4-クロロベンジル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]
シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
9-(4-クロロベンジル)-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,
4]ジアゼピン-10(1H)-オン(4.62g,14.2mmol)およびブロモクレゾールグリー
ン(2mg)のエタノール(40mL)懸濁液を0℃に冷却し、水素化シアノホウ素ナ
トリウム(0.98g,15.6mmol)を加えた。これに2規定塩化水素−エタノール溶
液を液色が変化しなくなるまでゆっくり滴下した。反応混合物に水(50mL)を加
え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でアルカリ性にした。この混合物を酢酸エチ
ルで抽出、有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸マグネシウ
ム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮して目的物を得た。油状物。1
H NMR(CDCl3)δ1.5-2.1(5H,m),2.3-2.5(1H,m),2.9-3.0(1H,m),3.3-3.5
(1H,br),3.9-4.1(1H,m),4.90(1H,d,J=15.8Hz),5.17(1H,d,J=15.8Hz),
6.9-7.3(8H,m)。
実施例25
(3aR*,10aS*)-9-(4-メトキシベンジル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[
b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
9-(4-メトキシベンジル)-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][
1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン用いて、実施例24と同様にして合成した。収率96
%。非晶形。1
H NMR(CDCl3)δ1.45-2.1(5H,m),2.3-2.5(1H,m),2.93(1H,td,J=7.6,2.
1Hz),3.39(1H,br s),3.74(3H,s),3.97(1H,td,J=8.8,7.9Hz),4.95(1H,
d,J=15.2Hz),5.06(1H,d,J=15.2Hz),6.77(2H,d,J=8.8Hz),6.85-7.1(3H,
m),7.1-7.2(1H,m),7.21(2H,d,J=8.8Hz)。
実施例26
(3aR*,10aS*)-9-(4-ニトロベンジル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]
シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
9-(4-ニトロベンジル)-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,
4]ジアゼピン-10(1H)-オンを用いて、実施例24と同様にして合成し、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル2:1)で精製して目的物(
収率46%)を得た。融点154-155℃(酢酸エチル−ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.5-2.1(5H,m),2.3-2.5(1H,m),2.9-3.0(1H,m),3.50(1H
,br s),3.9-4.1(1H,m),4.91(1H,d,J=16.0Hz),5.17(1H,d,J=16.6Hz),6
.9-7.2(4H,m),7.45-7.55(2H,m),8.0-8.15(2H,m)。
実施例27
4-((3aR*,10aS*)-7-クロロ-10-オキソ-1,2,3,3a,4,9,10,10a-オクタヒドロベ
ンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-9-イルメチル)安息香酸メチル
4-(7-クロロ-10-オキソ-1,2,3,9,10,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ
[e][1,4]ジアゼピン-9-イルメチル)安息香酸メチル用いて、実施例24と同様に
して合成し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル1:4
)で精製して目的物を得た。油状物。1
H NMR(CDCl3)δ1.5-2.1(5H,m),2.3-2.5(1H,m),2.9-3.0(1H,m),3.49(1H
,br s),3.88(3H,s),3.9-4.1(1H,m),4.91(1H,d,J=16.2Hz),5.30(1H,d
,J=16.2Hz),6.84(1H,d,J=8.4Hz),7.00(1H,dd,J=8.2,2.4Hz),7.13(1H,
d,J=2.2Hz),7.3-7.4(2H,m),7.85-7.95(2H,m)。
実施例28
(3aR*,10aS*)-9-(2,5-ジメトキシ-3,4,6-トリメチルベンジル)-2,3,3a,4,9,10
a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
実施例24と同様にして合成した。収率85%。融点175-176℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.50-2.00(4H,m),2.08(6H,s),2.20(3H,s),2.40-2.60(1H,m
),2.80-2.90(1H,m),3.32(1H,br s),3.48(3H,s),3.59(3H,s),3.60-4.00(2H,
m),5.04(1H,d,J=14.8Hz),5.45(1H,d,J=14.8Hz),6.70-7.10(4H,m)。
実施例29
9,10a-ジベンジル-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1
,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-
オンとベンジルブロミドを用いて実施例1と同様な操作により得られた粗生成物
をさらに精製することなく実施例24と同様にして反応を行い、実施例23の化
合物と同時に生成したジベンジル体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘ
キサン−酢酸エチル5:1、3:1の後2:1)で精製し、酢酸エチル−ヘキサンから再
結晶して表題化合物を収率4%で得た。融点144-145℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.3-2.1(5H,m),2.48(1H,d,J=14.0Hz),2.7-2.8(1H,m),
2.85(1H,d,J=14.0Hz),3.38(1H,br s),3.69(1H,t,J=7.4Hz),5.03(1H,d
,J=15.8Hz),5.16(1H,d,J=15.4Hz),6.9-7.3(14H,m)。
実施例30
1-ベンジル-4-メチル-1,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H)-オ
ン
1-ベンジル-4-メチル-1,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H)-オン用いて
、実施例24と同様にして合成した。収率89%。油状物。1
H NMR(CDCl3)δ1.29(3H,d,J=6.4Hz),2.35(1H,dd,J=12.6,7.4Hz),2.62(1H,dd
,J=12.6,5.4Hz),3.22(1H,br s),4.02-4.20(1H,m),4.99-5.18(2H,m),6.80-7
.32(9H,m)。
実施例31
1-ベンジル-4-フェニル-1,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H)-
オン
実施例24と同様にして合成した。収率93%。融点132-133℃。1
H NMR(CDCl3)δ2.72(1H,dd,J=12.8,5.2Hz),2.90(1H,dd,J=12.8,10.2Hz),3.
65(1H,br s),5.06(1H,dd,J=10.2,5.2Hz),5.13(2H,s),6.82(1H,dd,J=7.4,1.6H
z),6.84(1H,dt,J=8.2,1.8Hz),7.02(1H,dt,J=7.2,1.8Hz),7.10-7.40(11H,m)。
実施例32
1,3-ジベンジル-4-メチル-1,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H
)-オン
実施例24と同様にして合成した。収率96%。融点140-141℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.36(3H,d,J=5.8Hz),2.59(1H,m),3.24(2H,m),3.42(1H,br
s),3.92(1H,m),4.86(1H,d,J=15.8Hz),5.25(1H,d,J=15.8Hz),6.80-7.30(14H,
m)。
実施例33
1,3-ジベンジル-4-トリフルオロメチル-1,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾジ
アゼピン-2(2H)-オン
実施例24と同様にして合成した。収率77%。融点150-151℃。1
H NMR(CDCl3)δ2.89(1H,d,J=9.2Hz),3.34(2H,m),3.83(1H,d,J=4.8Hz),4.3
2(1H,m),5.00(1H,d,J=15.6Hz),5.15(1H,d,J=15.6Hz),6.80-7.40(14H,m)。
実施例34
1,3-ジベンジル-4-フェニル-1,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-2(
2H)-オン
実施例24と同様にして合成した。収率96%。融点149-150℃。1
H NMR(CDCl3)δ2.34(1H,dd,J=14.2,4.8Hz),2.71(1H,dd,J=14.0,9.4Hz),3.4
0(1H,ddd,J=9.4,6.6,4.8Hz),3.62(1H,br s),4.86(1H,d,J=6.6Hz),4.96(1H,d,
J=15.6Hz),5.21(1H,d,J=15.6Hz),6.90-7.50(19H,m)。
実施例35
1-ベンジル-3-(4-メトキシベンジル)-4-メチル-1,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベ
ンゾジアゼピン-2(2H)-オン
実施例24と同様にして合成した。収率90%。融点136-137℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.34(3H,d,J=6.2Hz),2.53(1H,m),3.16(2H,m),3.42(1H,br
s),3.78(3H,s),3.91(1H,quintet,J=6.2Hz),4.83(1H,d,J=15.8Hz),5.25(1H
,d,J=15.8Hz),6.70-7.30(13H,m)。
実施例36
1-ベンジル-4-((E)-スチリル)-1,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-
2(2H)-オン
実施例24と同様にして合成した。収率64%。融点186-187℃。1
H NMR(CDCl3)δ2.68(2H,m),3.46(1H,br s),4.64(1H,m),5.07(1H,d,J=1
4.2Hz),5.16(1H,d,J=14.2Hz),6.29(1H,dd,J=15.4,8.2Hz),6.59(1H,d,J=15.4H
z),6.80-7.40(14H,m)。
実施例37
(3aR*,10aS*)-9-(2,4-ジクロロベンジル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベン
ゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン塩酸塩
実施例22で得られた(3aR*,10aS*)-9-(2,4-ジクロロベンジル)-2,3,3a,4,9,1
0a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オンをジエ
チルエーテルに溶解し、2.5規定塩化水素−エタノール溶液を加えて攪拌、結晶
をろ過して目的物を得た。融点164-167℃。1
H NMR(DMSO-d6)δ1.4-2.3(6H,m),2.95-3.1(1H,m),4.0-4.2(1H,m),4.73
(1H,br d,J=17.2Hz),5.18(1H,br d,J=18.4Hz),7.1-7.3(3H,m),7.36(1H
,dd,J=8.6,2.2Hz),7.4-7.6(2H,m),7.62(1H,d,J=2.2Hz)。
実施例38
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペン
タ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン塩酸塩
実施例23で得られた(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒド
ロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オンをエタノールに溶解
し、2.5規定塩化水素−エタノール溶液を滴下、減圧濃縮した。残渣をエタノー
ル−エーテルから再結晶することにより目的物を得た。融点145-148℃。1
H NMR(DMSO-d6)δ1.4-2.4(6H,m),2.95-3.1(1H,m),4.14(1H,q,J=8.1Hz)
,4.58(1H,d,J=16.2Hz),5.34(1H,d,J=16.4Hz),7.1-7.4(8H,m),7.6-7.75
(1H,m)。
実施例39
(3aR*,10aS*)-9-(4-クロロベンジル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]
シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン塩酸塩
実施例24で得られた(3aR*,10aS*)-9-(4-クロロベンジル)-2,3,3a,4,9,10a-
ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オンを上記の
方法にしたがって塩酸塩とし、エタノール−エーテルから再結晶することにより
目的物(収率87%、二段階)を得た。融点171-178℃。1
H NMR(CD3OD)δ1.6-2.5(6H,m),3.1-3.3(1H,m),4.3-4.5(1H,m),4.46(1H
,d,J=16.2Hz),5.61(1H,d,J=16.0Hz),7.2-7.65(8H,m)。
実施例40
(3aR*,10aS*)-9-(4-ニトロベンジル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]
シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン塩酸塩
実施例26で得られた(3aR*,10aS*)-9-(4-ニトロベンジル)-2,3,3a,4,9,10a-
ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オンをエタノ
ールに懸濁し、塩化水素−エタノール溶液を加えて攪拌した。結晶をろ過し、エ
タノールで洗浄して目的物を得た。融点167-170℃。1
H NMR(DMSO-d6)δ1.4-2.4(6H,m),2.95-3.1(1H,m),4.0-4.2(1H,m),4.90
(1H,d,J=16.6Hz),5.32(1H,d,J=17.4Hz),7.1-7.7(6H,m),8.0-8.25(2H,m
)。
実施例41
4-((3aR*,10aS*)-7-クロロ-10-オキソ-1,2,3,3a,4,9,10,10a-オクタヒドロベ
ンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-9-イルメチル)安息香酸メチル塩酸塩
実施例27で得られた4-((3aR*,10aS*)-7-クロロ-10-オキソ-1,2,3,3a,4,9,10
,10a-オクタヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-9-イルメチル)安
息香酸メチルをエタノールに溶解し、2規定塩化水素−エタノール溶液を0℃で
静かに加えた。同温で静置して結晶化させて目的物3.82g(収率90%、二段階)。分
析用試料はメタノールから再結晶した。融点167-182℃。1
H NMR(DMSO-d6)δ1.4-2.3(6H,m),2.85-3.05(1H,m),3.81(3H,s),3.85-4
.05(1H,m),5.06(1H,d,J=17.2Hz),5.19(1H,d,J=17.2Hz),7.1-7.35(3H,m
),7.43(2H,d,J=8.2Hz),7.85(2H,d,J=8.2Hz)。
実施例42
(3aR*,10aR*)-9-ベンジル-1,2,3,3a,4,9,10,10a-オクタヒドロベンゾ[b]シク
ロペンタ[e][1,4]ジアゼピン
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペン
タ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(3.33g,11mmol)のテトラヒドロフラン
(30mL)溶液に水素化リチウムアルミニウム(0.85g,22mmol)を加え、1時間加
熱還流した。反応混合物を冷却し、セライトを加えた後、少量の水を滴下した。
これをセライトを通してろ過し、酢酸エチルで洗浄した。ろ液を減圧濃縮し、残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル20:1)で精製
して目的物2.36g(収率77%)を得た。油状物。1
H NMR(CDCl3)δ1.2-2.4(7H,m),2.7-3.0(1H,br s),3.05(1H,dd,J=14.1
,2.6Hz),3.71(1H,dd,J=13.8,11.0Hz),4.01(1H,td,J=6.2,2.7Hz),4.39
(1H,d,J=16.0Hz),4.48(1H,d,J=16.4Hz),6.5-6.7(4H,m),7.2-7.4(5H,m)
。
実施例43
(3aR*,10aR*)-9-ベンジル-4-メチル-1,2,3,3a,4,9,10,10a-オクタヒドロベン
ゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-メチル-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]
シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オンを用いて、実施例42と同様にし
て合成した。収率55%。油状物。1
H NMR(CDCl3)δ1.2-2.4(7H,m),2.83(3H,s),2.89(1H,dd,J=11.6,3.2Hz
),3.05(1H,dt,J=9.2,7.1Hz),3.60(1H,t,J=11.4Hz),4.46(1H,d,J=16.6
Hz),4.56(1H,d,J=16.8Hz),6.6-7.0(4H,m),7.2-7.4(5H,m)。
実施例44
(3aR*,10aR*)-9-ベンジル-1,2,3,3a,4,9,10,10a-オクタヒドロベンゾ[b]シク
ロペンタ[e][1,4]ジアゼピン塩酸塩
実施例42で得られた(3aR*,10aR*)-9-ベンジル-1,2,3,3a,4,9,10,10a-オクタ
ヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピンをエタノールに溶解し、2.43
規定塩化水素−エタノール溶液を加えた。この溶液を減圧濃縮し、エタノールか
ら結晶化させて目的物を得た。融点177-179℃。1
H NMR(DMSO-d6)δ1.3-2.2(6H,m),2.4-2.6(1H,m),3.05-3.2(1H,m),3.5-
4.2(2H,m),4.49(2H,s),6.7-6.9(2H,m),7.1-7.4(6H,m),7.5-7.6(1H,m)
。
実施例45
(3aR*,10aR*)-9-ベンジル-4-メチル-1,2,3,3a,4,9,10,10a-オクタヒドロベン
ゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン塩酸塩
実施例43で得られた(3aR*,10aR*)-9-ベンジル-4-メチル-1,2,3,3a,4,9,10,1
0a-オクタヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピンをエタノールに溶解
し、2.43規定塩化水素−エタノール溶液を加えた。この溶液を減圧濃縮し、残渣
をエタノール−エーテルに溶解し濃縮乾固した。非晶形。1
H NMR(DMSO-d6/D2O)δ1.1-2.4(7H,m),2.9-3.2(2H,m),3.25(3H,s),3.6-
3.8(1H,m),4.43(2H,s),7.0-7.6(9H,m)。
実施例46
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサ
ヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
11℃の水浴上で、(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベ
ンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(9.06g,31mmol)の1,2-
ジクロロエタン(40mL)溶液にフタルイミドアセチルクロリド(8.05g,36mmol
)の1,2-ジクロロエタン(30mL)溶液を滴下した。この混合物を12℃で10分間攪
拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)を加えた。水層を分離し、
有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸マグネシウム上で乾燥
、ろ過、減圧濃縮した。残渣をクロロホルム−エタノールから再結晶して目的物
9.82g(収率66%)を得た。融点247-249℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.1-1.5(3H,m),1.6-1.9(2H,m),2.0-2.25(1H,m),3.24(1
H,dt,J=12.2,9.1Hz),3.39(1H,d,J=16.6Hz),4.02(1H,d,J=16.6Hz),5.0
1(1H,d,J=15.3Hz),5.38(1H,d,J=15.3Hz),5.7-5.85(1H,m),7.2-7.5(9H,
m),7.65-7.9(4H,m)。
実施例47
(3aR*,10aS*)-9-(4-メトキシベンジル)-4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3a,4,
9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-9-(4-メトキシベンジル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[
b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オンを用いて、実施例46と同様に
して合成した。収率61%。融点251-253℃(クロロホルム−エタノール)。1
H NMR(CDCl3)δ1.1-1.5(3H,m),1.5-1.9(2H,m),2.0-2.25(1H,m),3.16(1
H,dt,J=12.0,9.2Hz),3.33(1H,d,J=16.5Hz),3.78(3H,s),3.98(1H,d,J
=16.5Hz),4.80(1H,d,J=15.0Hz),5.46(1H,d,J=15.0Hz),5.77(1H,ddd,J=
9.2,8.2,3.8Hz),6.87(2H,d,J=8.8Hz),7.1-7.5(5H,m),7.6-7.9(5H,m)。
実施例48
9,10a-ジベンジル-4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロ
ベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
9,10a-ジベンジル-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1
,4]ジアゼピン-10(1H)-オンを用いて、実施例46と同様にして合成し、粗生成
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル2:1の後クロ
ロホルム)で精製、クロロホルム−ヘキサンから結晶化させて目的物を29%の収
率で得た。融点214-215℃。1
H NMR(CDCl3)δ0.9-1.2(1H,m),1.2-2.0(5H,m),2.70(1H,d,J=14.0Hz),
3.38(1H,d,J=16.4Hz),3.57(1H,d,J=14.0Hz),3.99(1H,d,J=16.4Hz),5.2
3(2H,s),6.58(1H,dd,J=7.9,2.1Hz),7.1-7.5(14H,m),7.65-7.8(2H,m),
7.8-7.9(2H,m)。
実施例49
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((4-ニトロフタルイミド)アセチル)-2,3,3a,4,9,
10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(4-ニトロフタルイミド)酢酸(2.17g,8.7mmol)および塩化チオニル(5mL)
の混合物を80分間加熱還流した。冷却後、減圧濃縮した。得られた(4-ニトロフ
タルイミド)アセチルクロリドの粗生成物を1,2-ジクロロエタン(10mL)に加熱
溶解し、(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シク
ロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(2.30g,7.9mmol)の1,2-ジクロロエ
タン(10mL)溶液に滴下、室温で5分間攪拌した。反応混合物に飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液(25mL)を加え、水層を分離、有機層を水および飽
和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮し
た。残渣をクロロホルム−エタノール−ヘキサンから結晶化させて目的物1.91g
(収率46%)を得た。融点196.5-197.5℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.0-1.5(3H,m),1.5-2.0(2H,m),2.0-2.25(1H,m),3.19(1
H,dt,J=12.0,9.1Hz),3.37(1H,d,J=16.5Hz),4.08(1H,d,J=16.5Hz),4.9
9(1H,d,J=15.4Hz),5.41(1H,d,J=15.4Hz),5.7-5.85(1H,m),7.2-7.5(9H
,m),8.04(1H,d,J=8.0Hz),8.60(1H,dd,J=8.0,1.8Hz),8.66(1H,d,J=2.
0Hz)。
実施例50
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(3-フタルイミドプロピオニル)-2,3,3a,4,9,10a-
ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
3-フタルイミドプロピオン酸を用いて、実施例49と同様にして合成した。収
率80%。融点242-244℃(ジクロロメタン−ヘキサン)。1
H NMR(CDCl3)δ1.0-1.9(6H,m),2.0-2.2(1H,m),2.2-2.4(1H,m),3.14(1H
,dt,J=12.0,9.0Hz),3.6-3.9(2H,m),4.78(1H,d,J=15.2Hz),5.36(1H,d
,J=15.2Hz),5.75-5.9(1H,m),7.05-7.45(9H,m),7.65-7.85(4H,m)。
実施例51
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(4-フタルイミドブチリル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキ
サヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
4-フタルイミド酪酸を用いて、実施例49と同様にして合成した。収率88%。
融点182-184℃(ジイソプロピルエーテル−ヘキサン)。1
H NMR(CDCl3)δ0.8-2.2(10H,m),3.11(1H,dt,J=12.0,8.8Hz),3.3-3.5(2
H,m),4.68(1H,d,J=15.0Hz),5.51(1H,d,J=15.0Hz),5.75-5.9(1H,m),7.
0-7.4(9H,m),7.65-7.85(4H,m)。
実施例52
(3aR*,10aR*)-9-ベンジル-4-(フタルイミドアセチル)-1,2,3,3a,4,9,10,10a-
オクタヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン
実施例42と同様にして、(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサ
ヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(2.92g,10mmol
)から合成した(3aR*,10aR*)-9-ベンジル-1,2,3,3a,4,9,10,10a-オクタヒドロベ
ンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピンの粗生成物を1,2-ジクロロエタンに溶
解し、フタルイミドアセチルクロリド(2.24g,10mmol)を加えた。この混合物
を室温で15分間攪拌後、15分間加熱還流した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム
水溶液(15mL)を加え、水層を分離、有機層を水で洗浄、硫酸マグネシウム上で
乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣にエタノール−ジエチルエーテルを加え、固体
をろ過、クロロホルム−エタノールから再結晶して目的物1.72g(収率37%)を得
た。融点232-234℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.3-1.8(5H,m),1.8-1.95(1H,m),2.35-2.55(1H,m),3.02
(1H,dd,J=14.3,5.5Hz),3.95-4.1(1H,m),4.02(1H,d,J=16.6Hz),4.43(1H
,d,J=16.6Hz),4.45(1H,d,J=16.9Hz),4.66(1H,d,J=16.9Hz),5.2-5.35(1
H,m),6.7-6.8(2H,m),7.0-7.2(2H,m),7.2-7.4(5H,m),7.65-7.9(4H,m)。
実施例53
(3aR*,10aS*)-9-(2,5-ジメトキシ-3,4,6-トリメチルベンジル)-4-(フタルイミ
ドアセチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジア
ゼピン-10(1H)-オン
実施例46と同様にして合成し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで(3aR
*,10aS*)体を得た。収率58%。融点223-224℃。1
H NMR(CDCl3)δ0.80-1.10(1H,m),1.20-1.40(2H,m),1.60-1.80(3H,m),2.09(
3H,s),2.12(3H,s),2.36(3H,s),3.00-3.20(1H,m),3.54(3H,s),3.61(3H,s),
3.99(1H,d,J=16.6Hz),4.20(1H,d,J=16.6Hz),4.93(1H,d,J=14.4Hz),5.54(1H,d
,J=14.4Hz),5.62(1H,m),7.10-7.35(3H,m),7.47(1H,d,J=6.6Hz),7.60-7.90(4
H,m)。
実施例54
(3aR*,10aR*)-9-(2,5-ジメトキシ-3,4,6-トリメチルベンジル)-4-(フタルイミ
ドアセチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジア
ゼピン-10(1H)-オン
実施例53で同時に生成した(3aR*,10aR*)体をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーで分離した。収率27%。融点203-204℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.20-1.90(3H,m),2.10(3H,s),2.11(3H,s),2.10-2.40(1H,m
),2.34(3H,s),2.70-3.00(2H,m),3.59(3H,s),3.62(3H,s),3.82(1H,d,J=16.8H
z),4.00-4.20(2H,m),4.16(1H,d,J=16.8Hz),4.93(1H,d,J=14.2Hz),5.59(1H,d
,J=16.8Hz),7.10-7.30(3H,m),7.40-7.60(1H,m),7.60-7.90(4H,m)。
実施例55
1-ベンジル-4-メチル-5-(フタルイミドアセチル)-1,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-
ベンゾジアゼピン-2(2H)-オン
1-ベンジル-4-メチル-1,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H)-オ
ンと、フタルイミドアセチルクロリドより、実施例46と同様にして合成した。
収率61%。融点248-250℃(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.17(3H,d,J=6.4Hz),2.17-2.39(1H,m),2.56(1H,dd,J=13.0,5
.0Hz),3.21(1H,d,J=16.4Hz),3.93(1H,d,J=16.4Hz),4.79(1H,d,J=15.0Hz),5.
15-5.36(1H,m),5.48(1H,d,J=15.0Hz),7.23-7.50(9H,m),7.68-7.86(4H,m)。
実施例56
1-ベンジル-4-フェニル-5-(フタルイミドアセチル)-1,3,4,5-テトラヒドロ-1,
5-ベンゾジアゼピン-2(2H)-オン
実施例46と同様にして合成した。収率89%。融点127-128℃。1
H NMR(CDCl3)δ2.81(1H,dd,J=13.8,5.2Hz),3.00(1H,t,J=13.8Hz),3.24(1H,d,
J=16.6Hz),4.03(1H,d,J=16.6Hz),5.00(1H,d,J=15.2Hz),5.42(1H,d,J=15.2Hz)
,6.19(1H,dd,J=13.8,5.2Hz),7.20-7.60(14H,m),7.65-7.90(4H,m)。
実施例57
1,3-ジベンジル-4-メチル-5-(フタルイミドアセチル)-1,3,4,5-テトラヒドロ-
1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H)-オン
実施例46と同様にして合成した。収率92%。融点213-214℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.30(3H,d,J=6.8Hz),1.78(1H,dd,J=14.6,12.8Hz),2.65(1H,m)
,3.41(1H,d,J=16.6Hz),3.52(1H,m),4.05(1H,d,J=16.6Hz),4.92(1H,d,J=15.8
Hz),5.02(1H,d,J=15.8Hz),5.56(1H,quintet,J=6.6Hz),6.90-8.00(18H,m)。
実施例58
1,3-ジベンジル-5-(フタルイミドアセチル)-4-トリフルオロメチル-1,3,4,5-
テトラヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H)-オン
実施例46と同様にして合成した。収率68%。融点262-263℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.94(1H,t,J=14.2Hz),2.88(1H,dd,J=13.6,6.6Hz),3.53(1H,d,
J=16.6Hz),3.91(1H,dt,J=7.8,6.6Hz),4.19(1H,d,J=16.6Hz),4.55(1H,d,J=15.6
Hz),5.37(1H,d,J=15.6Hz),6.10(1H,quintet,J=7.8Hz),6.70-8.00(18H,m)。
実施例59
1,3-ジベンジル-4-フェニル-5-(フタルイミドアセチル)-1,3,4,5-テトラヒド
ロ-1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H)-オン
実施例46と同様にして合成した。収率97%。融点255-256℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.82(1H,dd,J=15.0,13.0Hz),2.27(1H,dd,J=15.0,5.4Hz),3.49
(1H,d,J=16.6Hz),3.79(1H,dt,J=13.0,5.4Hz),4.28(1H,d,J=16.6Hz),5.07(2H,
s),6.43(1H,d,J=5.4Hz),6.77(2H,m),7.00-8.00(21H,m)。
実施例60
1-ベンジル-3-(4-メトキシベンジル)-4-メチル-5-(フタルイミドアセチル)-1,
3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H)-オン
実施例46と同様にして合成した。収率88%。融点247-248℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.28(3H,d,J=6.6Hz),1.70(1H,dd,J=14.2,13.2Hz),2.
58(1H,dd,J=14.6,6.2Hz),3.43(1H,d,J=16.4Hz),3.47(1H,m),3.80(3H,s),4.0
5(1H,d,J=16.4Hz),4.89(1H,d,J=15.4Hz),5.04(1H,d,J=15.4Hz),5.55(1H,quin
tet,J=6.6Hz),6.70-7.00(6H,m),7.15-7.60(7H,m),7.65-7.90(4H,m)。
実施例61
1-ベンジル-5-(フタルイミドアセチル)-4-スチリル-1,3,4,5-テトラヒドロ-1,
5-ベンゾジアゼピン-2(2H)-オン
実施例46と同様にして合成した。収率89%。融点183-184℃。1
H NMR(CDCl3)δ2.64(1H,t,J=12.8Hz),2.74(1H,dd,J=12.8,6.0Hz),3.24(1H,d.
J=16.6Hz),3.99(1H,d,J=16.6Hz),4.88(1H,d,J=15.0Hz),5.48(1H,d,J=15.0Hz)
,5.85(1H,dt,J=12.0,6.0Hz),6.02(1H,dd,J=15.6,6.0Hz),6.59(1H,d,J=15.6Hz
),7.10-7.60(14H,m),7.60-7.90(4H,m)。
実施例62
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(2-フタルイミドエチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサ
ヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
フタルイミドアセトアルデヒドジエチルアセタール(790mg,3.0mmol)の酢酸
(2.5mL)溶液に濃塩酸(0.1mL)を加え、50℃で80分間攪拌した。これを室温に冷却
後、(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペ
ンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(877mg,3.0mmol)を加え、室温で25分間
攪拌した。この溶液にトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(805mg,3.8mmol
)を少量ずつ加え、45℃で40分間攪拌した。反応混合物を室温に冷却し、ジクロ
ロメタン(10mL)および水(10mL)を加え、水層を分離、有機層を水および飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール
20:1)で精製し、エタノール−ヘキサンから結晶化させて目的物0.80g(収率57%
)を得た。分析用試料はジクロロメタン−エタノール−ヘキサンから再結晶した
。融点142.0-142.6℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.4-1.8(3H,m),1.9-2.2(2H,m),2.25-2.45(1H,m),2.
78(1H,t,J=6.8Hz),3.2-3.6(5H,m),4.85(1H,d,J=15.4Hz),5.10(1H,d,J
=15.4Hz),7.0-7.4(9H,m),7.65-7.9(4H,m)。
実施例63
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-メチル-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]
シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペン
タ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(2.93g,10mmol)のN,N-ジメチルホルムア
ミド(20mL)溶液に水素化ナトリウム(60%流動パラフィン分散物,0.41g,10mm
ol)およびヨウ化メチル(1.3mL,21mmol)を加え、80℃で13時間攪拌した。反
応液に水、ついで飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで3回抽出
、合わせた有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム
上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(
ヘキサン−酢酸エチル10:1)で精製して目的物2.52g(収率82%)を得た。分析用
試料はメタノールから再結晶した。融点123-125℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.5-2.2(5H,m),2.35-2.5(1H,m),2.71(3H,s),2.83(1H,
t,J=7.0Hz),3.25-3.4(1H,m),4.96(1H,d,J=15.8Hz),5.18(1H,d,J=15.8H
z),6.9-7.3(9H,m)。
実施例64
(3aR*,10aS*)-4-アセチル-9-ベンジル-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b
]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペン
タ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(1.47g,5.0mmol)および無水酢酸(5mL)
の混合物を100℃で35分間攪拌した。析出した結晶をろ過、エタノールで洗浄し
て目的物1.29g(収率77%)を得た。融点209-210℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.1-1.3(1H,m),1.22(3H,s),1.3-1.4(2H,m),1.5-1.7(1H
,m),1.7-1.9(1H,m),2.0-2.2(1H,m),3.14(1H,dt,J=12.0,9.0Hz),4.62(
1H,d,J=14.9Hz),5.62(1H,d,J=14.9Hz),5.86(1H,ddd,J=9.3,8.6,4.1Hz
),6.95-7.0(1H,m),7.15-7.25(6H,m),7.4-7.45(
2H,m)。
実施例65
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(2H-3-ヒドロキシ-1-オキソ-1,3-ジヒドロイソイ
ンドール-2-アセチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e]
[1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサ
ヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(623mg,1.3mmo
l)をクロロホルム(8mL)およびメタノール(8mL)の混合溶媒に溶解し、窒素
雰囲気下0℃に冷却した。この溶液に水素化ホウ素ナトリウム(98mg,2.6mmol
)を加え、同温で25分間攪拌した。反応液に1規定塩酸を加えて酸性にしたのち
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和した。この混合物をジクロロメタンで2回
抽出し、合わせた有機層を水で洗浄、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃
縮した。残渣をクロロホルム−エタノールから結晶化させて目的物461mg(収率7
3%)を得た。融点224-228℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.0-1.5(3H,m),1.5-1.9(2H,m),2.0-2.2(1H,m),2.21(0.
4H,d,J=17.0Hz),3.05-3.25(1H,m),3.30(0.6H,d,J=16.9Hz),3.51(0.6H,
d,J=9.8Hz),3.97(0.6H,d,J=16.9Hz),4.16(0.4H,d,J=17.0Hz),4.60(0.4H
,d,J=14.6Hz),4.89(0.4H,d,J=8.2Hz),5.15(1.2H,s),5.53(0.4H,d,J=8
.2Hz),5.67(0.4H,d,J=14.6Hz),5.7-5.9(1H,m),5.92(0.6H,d,J=10.2Hz)
,7.2-7.8(13H,m)。
実施例66
(3aR*,10aR*)-9-ベンジル-4-(2H-3-ヒドロキシ-1-オキソ-1,3-ジヒドロイソイ
ンドール-2-アセチル)-1,2,3,3a,4,9,10,10a-オクタヒドロベンゾ[b]シクロペン
タ[e][1,4]ジアゼピン
(3aR*,10aR*)-9-ベンジル-4-(フタルイミドアセチル)-1,2,3,3a,4,9,10,10a-
オクタヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピンを用いて、実施例65
と同様にして合成した。収率81%。融点184-197℃(ジクロロメタン−ヘキサン)。1
H NMR(CDCl3)δ1.1-2.0(6H,m),2.3-2.5(1H,m),2.95(0.45H,dd,J=14.2
,6.2Hz),3.03(0.55H,dd,J=14.3,5.1Hz),3.54(0.45H,d,J=17.2Hz),3.80
(0.45H,dd,J=14.2,2.6Hz),3.95(0.55H,d,J=16.8Hz),4.1-4.15(0.55H,m)
,4.23(0.45H,d,J=10.6Hz),4.25-4.4(0.45H,m),4.33(0.55H,d,J=16.8Hz)
,4.39(0.45H,d,J=16.5Hz),4.50(0.55H,d,J=16.8Hz),4.62(0.45H,d,J=1
6.5Hz),4.67(0.55H,d,J=16.8Hz),4.83(0.55H,d,J=9.8Hz),5.15-5.35(1H
,m),5.80(0.55H,d,J=9.4Hz),5.84(0.45H,d,J=10.2Hz),6.7-7.8(13H,m)
。
実施例67
(3aR*,10aS*)-4-(フタルイミドアセチル)-9-(3,5,6-トリメチル-1,4-ベンンゾ
キノン-2-イルメチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e]
[1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
実施例53で得られた(3aR*,10aS*)-9-(2,5-ジメトキシ-3,4,6-トリメチルベ
ンジル)-4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シ
クロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(0.5g,0.86mmol)をアセトニトリル
(3mL)と水(2mL)に懸濁し、かき混ぜながら硝酸二アンモニウムセリウム(IV)(1.4
g,2.55mmol)のアセトニトリル(2mL)と水(2mL)の溶液を加えた。反応液は1時間
かき混ぜた後、水で希釈し生成物をクロロホルムで抽出した。抽出液は水洗、乾
燥後溶媒を留去し、残渣を酢酸エチルから結晶化させ、目的物300mg(収率63%)を
得た。融点258-260℃。1
H NMR(CDCl3)δ0.80-1.15(2H,m),1.20-1.50(2H,m),1.50-2.20(3H,m),1.96
(3H,s),2.00(3H,s),2.98(1H,dt,J=12.2,9.2Hz),4.14(1H,d,J=16.6Hz),4.49
(1H,d,J=16.6Hz),4.69(1H,d,J=14.2Hz),5.04(1H,d,J=14.2Hz),5.60(1H,dt,J=
9.4,3.8Hz),7.30-7.90(8H,m)。
実施例68
(3aR*,10aS*)-4-(アミノアセチル)-9-ベンジル-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロ
ベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサ
ヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(9.82g,20mmol)
、ヒドラジン−水和物(2.31g,46mmol)およびエタノール(200mL)の懸濁液を
3.5時間加熱還流した。反応混合物を冷却後、ろ過、クロロホルムで洗浄した。
ろ液を減圧濃縮、残渣をクロロホルムに懸濁し、再度ろ過、ろ液を減圧濃縮した
。残渣をジクロロメタン−ヘキサンから結晶化させ、目的物5.62g(収率80%)を
得た。分析用試料はジクロロメタン−ジイソプロピルエーテルから再結晶した。
融点163-165℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.0-1.9(5H,m),1.65(1H,s,J=17.2Hz),2.0-2.2(1H,m),
2.83(1H,s,J=17.2Hz),3.16(1H,dt,J=12.0,9.1Hz),4.56(1H,d,J=14.9Hz
),5.65(1H,d,J=14.9Hz),5.87(1H,td,J=8.8,4.0Hz),6.99(1H,d,J=7.8H
z),7.15-7.3(6H,m),7.45(2H,d,J=4.2Hz)。アミノ基のHはブロードなため判
別できなかった。
実施例69
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((4-クロロフタルイミド)アセチル)-2,3,3a,4,9,
10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-4-(アミノアセチル)-9-ベンジル-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロ
ベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(0.58g,1.7mmol)お
よび4-クロロフタル酸無水物(0.31g,1.7mmol)のトルエン(10mL)懸濁液をDe
an-Stark水分離器を用いて3.5時間加熱還流した。これを室温で放冷した後、ヘ
キサンを加えた。生じた固体をろ過、クロロホルム−ヘキサンから再結晶して目
的物0.66g(収率75%)を得た。融点237-238℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.0-1.5(3H,m),1.5-2.0(2H,m),2.0-2.25(1H,m),3.18(1
H,dt,J=12.4,8.9Hz),3.35(1H,d,J=17.3Hz),4.02(1H,d,J=17.3Hz),5.0
0(1H,d,J=15.2Hz),5.38(1H,d,J=15.2Hz),5.78(1H,ddd,J=9.3,8.2,4.2
Hz),7.2-7.5(9H,m),7.67(1H,dd,J=8.1,1.9Hz),7.75-7.85(2H,m)。
実施例70
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((4-フルオロフタルイミド)アセチル)-2,3,3a,4,
9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-4-(アミノアセチル)-9-ベンジル-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロ
ベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(490mg,1.4mmol)お
よび4-フルオロフタル酸無水物(233mg,1.4mmol)のキシレン(3mL)懸濁液を1
40℃で30分間攪拌した。これを室温で放冷した後、ヘキサン(5mL)を加えた。
生じた固体をろ過、ジクロロメタン−ヘキサンから再結晶して目的物436mg(収
率62%)を得た。融点235-236℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.1-1.5(3H,m),1.5-1.9(2H,m),2.0-2.25(1H,m),3.18(1
H,dt,J=12.0,9.1Hz),3.35(1H,d,J=16.6Hz),4.02(1H,d,J=16.6Hz),5.0
0(1H,d,J=15.2Hz),5.38(1H,d,J=15.2Hz),5.78(1H,ddd,J=9.2,8.2,3.8
Hz),7.2-7.5(10H,m),7.52(1H,dd,J=7.1,2.3Hz),7.85(1H,dd,J=8.0,4.
4Hz)。
実施例71
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((4-メチルフタルイミド)アセチル)-2,3,3a,4,9,
10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
4-メチルフタル酸無水物を用いて、実施例70と同様にして合成した。収率78
%。融点237.4-237.9℃(クロロホルム−ヘキサン)。1
H NMR(CDCl3)δ1.1-1.5(3H,m),1.5-2.0(2H,m),2.0-2.25(1H,m),2.50(3
H,s),3.18(1H,dt,J=12.0,9.1Hz),3.38(1H,d,J=16.6Hz),4.00(1H,d,J
=16.6Hz),5.02(1H,d,J=15.4Hz),5.36(1H,d,J=15.4Hz),5.7-5.85(1H,m)
,7.2-7.6(10H,m),7.64(1H,d,J=0.8Hz),7.72(1H,d,J=7.6Hz)。
実施例72
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((3-ニトロフタルイミド)アセチル)-2,3,3a,4,9,10
a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
3-ニトロフタル酸無水物を用いて、実施例70と同様にして合成した。収率61%
。融点238.5-239.5℃(クロロホルム−エタノール)。1
H NMR(CDCl3)δ1.0-1.5(3H,m),1.5-1.95(2H,m),2.0-2.25(1H,m),3.
17(1H,dt,J=12.0,9.1Hz),3.32(1H,d,J=16.6Hz),4.03(1H,d,J=16.6Hz)
,4.91(1H,d,J=15.2Hz),5.47(1H,d,J=15.2Hz),5.75(1H,ddd,J=9.4,8.0
,4.1Hz),7.2-7.5(9H,m),7.85-7.95(1H,m),8.1-8.15(2H,m)。
実施例73
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((3-ヒドロキシフタルイミド)アセチル)-2,3,3a,
4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
3-ヒドロキシフタル酸無水物を用いて、実施例70と同様にして合成した。収
率64%。融点271.5-272.0℃(クロロホルム−エタノール−ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.05-1.95(5H,m),2.0-2.25(1H,m),3.19(1H,dt,J=11.8
,9.2Hz),3.31(1H,d,J=16.7Hz),3.99(1H,d,J=16.7Hz),5.00(1H,d,J=15
.2Hz),5.38(1H,d,J=15.2Hz),5.79(1H,ddd,J=9.1,8.3,3.9Hz),7.16(1H
,d,J=8.6Hz),7.1-7.8(11H,m),7.58(1H,dd,J=8.0,7.4Hz)。
実施例74
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(ナフタレン−2,3−ジカルボキシミドアセチル)-
2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H
)-オン
ナフタレン-2,3-ジカルボン酸無水物を用いて、実施例70と同様にして合成
した。収率40%。融点297.7-298.4℃(クロロホルム−ヘキサン)。1
H NMR(CDCl3)δ1.1-1.5(3H,m),1.5-2.0(2H,m),2.0-2.3(1H,m),3.19(1H
,dt,J=12.4,9.2Hz),3.48(1H,d,J=16.5Hz),4.10(1H,d,J=16.5Hz),5.04
(1H,d,J=15.4Hz),5.38(1H,d,J=15.4Hz),5.81(1H,ddd,J=9.3,8.3,4.1H
z),7.2-7.5(9H,m),7.65-7.75(2H,m),8.0-8.1(2H,m),8.34(2H,s)。
実施例75
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(ナフタレン−1,8−ジカルボキシミドアセチル)-
2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H
)-
オン
ナフタレン-1,8-ジカルボン酸無水物を用いて、実施例70と同様にして合成
した。収率64%。融点287-288℃(ジクロロメタン−ヘキサン)。1
H NMR(CDCl3)δ1.1-1.5(3H,m),1.5-2.0(2H,m),2.0-2.3(1H,m),3.20(1H
,dt,J=11.6,9.3Hz),4.25(1H,d,J=16.0Hz),4.63(1H,d,J=16.0Hz),5.16
(1H,d,J=15.8Hz),5.32(1H,d,J=15.8Hz),5.87(1H,ddd,J=9.2,8.4,4.0H
z),7.2-7.5(8H,m),7.59(1H,d,J=8.2Hz),7.7-7.8(2H,m),8.22(2H dd,J=
8.2,1.0Hz),8.60(2H,dd,J=7.1,0.9Hz)。
実施例76
9-ベンジル-4-(2H-1,3-ジオキソ-1,3,4,5,6,7-ヘキサヒドロイソインドール-2
-アセチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジア
ゼピン-10(1H)-オン
3,4,5,6-テトラヒドロフタル酸無水物を用いて、実施例70と同様にして合成
し、シス体とトランス体が2:1の混合物を得た。収率64%。融点194.6-195.0℃(エ
タノール−ヘキサン)。1
H NMR(CDCl3)δ1.0-2.4(14H,m),2.8-3.0(0.33H,m),3.02(0.33H,d,J=17
.0Hz),3.05-3.25(0.67H,m),3.17(0.67H,d,J=16.8Hz),3.72(0.33H,d,J=1
7.0Hz),3.81(0.67H,d,J=16.8Hz),4.05-4.2(0.33H,m),4.57(0.33H,d,J=1
4.6Hz),4.96(0.67H,d,J=15.6Hz),5.37(0.67H,d,J=15.6Hz),5.7-5.8(0.67
H,m),5.75(0.33H,d,J=14.6Hz),7.15-7.5(9H,m)。
実施例77
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(1,3-ジオキソ-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリ
ン-2-アセチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]
ジアゼピン-10(1H)-オン
ホモフタル酸無水物を用いて、実施例70と同様にして合成した。収率35%。
融点237-238℃(クロロホルム−エタノール)。1
H NMR(CDCl3)δ1.1-1.5(3H,m),1.5-2.0(2H,m),2.0-2.3(1H,m),3.19(1H
,dt,J=11.8,9.2Hz),4.00(1H,d,J=16.0Hz),4.07(2H,s),4.41(1H,d,J=
16.0Hz),5.13(1H,d,J=15.6Hz),5.26(1H,d,J=15.6Hz),5.75-5.9(1H,m),
7.2-7.65(12H,m),8.19(1H,dd,J=7.9,1.3Hz)。
実施例78
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(ピリジン-2,3-ジカルボキシミドアセチル)-2,3,
3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オ
ン
(3aR*,10aS*)-4-(アミノアセチル)-9-ベンジル-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロ
ベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(420mg,1.2mmol)、ピ
リジン-2,3-ジカルボン酸無水物(179mg,1.2mmol)、およびキシレン(3mL)の混
合物を140℃で2.5時間攪拌した。これを室温で放冷した後、ヘキサン(5mL)を
加えた。生じた固体をろ過後、ジクロロメタンに溶解し、1規定水酸化ナトリウ
ム水溶液、水、および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸マグネシウム上で
乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキ
サン−酢酸エチル1:3)で精製し、クロロホルム−ヘキサンから結晶させて目的
物131mg(収率23%)を得た。融点246.5-247.5℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.1-2.0(5H,m),2.0-2.25(1H,m),3.18(1H,dt,J=12.2,9
.1Hz),3.40(1H,d,J=16.5Hz),4.10(1H,d,J=16.5Hz),5.00(1H,d,J=15.4H
z),5.41(1H,d,J=15.4Hz),5.78(1H,ddd,J=9.1,8.1,4.1Hz),7.2-7.5(9H
,m),7.61(1H,dd,J=7.7,4.7Hz),8.17(1H,dd,J=7.6,1.4Hz),8.97(1H,d
d,J=4.8,1.4Hz)。
実施例79
2-(2-((3aR*,10aS*)-9-ベンジル-10-オキソ-1,2,3,3a,4,9,10,10a-オクタヒド
ロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-4-イル)-2-オキソエチル)-2H-1,3
-ジオキソ-1,3-ジヒドロイソインドール-5-カルボン酸
(3aR*,10aS*)-4-(アミノアセチル)-9-ベンジル-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロ
ベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(1.26g,3.6mmol)、ト
リメリト酸無水物(692mg,3.6mmol)、およびN,N-ジメチルホルムアミド(3mL)の
混合物を室温で30分、145℃で1時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、メタノール
−ジエチルエーテルから結晶させて目的物736mg(収率39%)を得た。融点295-297
℃。1
H NMR(DMSO-d6)δ1.0-1.5(3H,m),1.5-1.9(2H,m),1.9-2.2(1H,m),3.0-3
.2(1H,m),3.44(1H,d,J=16.6Hz),4.16(1H,d,J=16.6Hz),5.08(1H,d,J=1
6.2Hz),5.20(1H,d,J=16.2Hz),5.55-5.7(1H,m),7.0-7.6(9H,m),8.04(1H
,d,J=8.0Hz),8.27(1H,d,J=0.8Hz),8.39(1H,dd,J=7.9,1.3Hz)。カルボ
ン酸のHはブロードなため判別できなかった。
実施例80
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(cis-2H-1,3-ジオキソ-1,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒ
ドロイソインドール-2-アセチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シク
ロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-4-(アミノアセチル)-9-ベンジル-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロ
ベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(420mg,1.2mmol)のジ
クロロメタン(5mL)溶液にcis-1,2,3,6-テトラヒドロフタル酸無水物(183mg,1.2
mmol)のジクロロメタン(2mL)溶液を滴下し、室温で10分間攪拌した。この溶液に
酢酸ナトリウム(99mg,1.2mmol)および無水酢酸(3mL)を加え、常圧下でジク
ロロメタンを留去した後、100℃で25分間攪拌した。反応液を室温で放冷した後
、水(5mL)を加えて激しく攪拌した。これをジクロロメタンで2回抽出し、合
わせた有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、および飽和塩化ナトリウム
水溶液で洗浄、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をエタノ
ール−ジイソプロピルエーテルから結晶化させて目的物400mg(収率69%)を得た
。融点183-185℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.0-1.5(3H,m),1.5-2.0(2H,m),2.0-2.4(3H,m),2.45-2.
65(2H,m),3.05-3.25(3H,m),3.25(1H,d,J=16.3Hz),3.84(1H,d
,J=16.3Hz),5.04(1H,d,J=15.4Hz),5.24(1H,d,J=15.4Hz),5.7-5.85(1H,
m),5.85-5.95(2H,m),7.15-7.45(9H,m)。
実施例81
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(ベンズアミドアセチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサ
ヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
15℃の水浴上で、(3aR*,10aS*)-4-(アミノアセチル)-9-ベンジル-2,3,3a,4,9,
10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(0.8
8g,2.5mmol)の1,2-ジクロロエタン(3mL)溶液に塩化ベンゾイル(0.39g,2.8
mmol)の1,2-ジクロロエタン(2mL)溶液を滴下した。この混合物を同温で5分
間攪拌し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(3mL)を加えてさらに5分間攪拌し
た。水層を分離し、有機層を水で洗浄、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧
濃縮した。残渣をジエチルエーテル−ヘキサンから結晶化させて目的物1.08g(
収率95%)を得た。融点201-203℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.0-1.9(5H,m),2.0-2.25(1H,m),2.24(1H,dd,J=18.3,3
.3Hz),3.18(1H,dt,J=12.2,8.9Hz),3.88(1H,dd,J=17.9,5.1Hz),4.65(1H
,d,J=14.8Hz),5.55(1H,d,J=14.8Hz),5.8-6.0(1H,m),6.7-6.9(1H,m),7
.0-7.35(7H,m),7.4-7.6(5H,m),7.7-7.8(2H,m)。
実施例82
9-ベンジル-4-((2-メトキシベンズアミド)アセチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサ
ヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
2-メトキシベンゾイルクロリドを用いて、実施例81と同様にして合成し、シ
ス体とトランス体が4:1の混合物を得た。収率64%。融点187-188℃(酢酸エチル−
ヘキサン)。1
H NMR(CDCl3)δ1.0-1.5(3H,m),1.5-2.0(2H,m),2.0-2.35(1H,m),2.35-2
.5(0.2H,m),2.45(0.8H,dd,J=18.3,3.3Hz),2.8-2.9(0.2H,m),3.18(0.8H
,dt,J=12.2,9.1Hz),3.9-4.2(0.4H,m),3.98(0.8H,dd,J=18.5,4.9Hz),4
.03(0.6H,s),4.07(2.4H,s),4.57(0.2H,d,J=14.6
Hz),4.75(0.8H,d,J=15.0Hz),5.42(0.8H,d,J=15.0Hz),5.63(0.2H,d,J=1
4.6Hz),5.93(0.8H,ddd,J=9.3,8.2,4.2Hz),6.95-7.5(12H,m),8.05-8.15(
1H,m),8.3-8.4(0.2H,m),8.55-8.65(0.8H,m)。
実施例83
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((3-メトキシベンズアミド)アセチル)-2,3,3a,4,
9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
3-メトキシベンゾイルクロリドを用いて、実施例81と同様にして合成した。
収率68%。融点160-161℃(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.00-1.45(3H,m),1.50-1.89(2H,m),2.05-2.22(1H,m),2.23(1
H,dd,J=18.0,3.3Hz),3.18(1H,dt,J=12.0,8.8Hz),3.85(3H,s),3.88(1H,dd,J
=18.0,5.0Hz),4.65(1H,d,J=14.6Hz),5.55(1H,d,J=14.6Hz),5.86-5.95(1H,m)
,6.80(1H,br s),7.02-7.58(13H,m)。
実施例84
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((4-メトキシベンズアミド)アセチル)-2,3,3a,4,
9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
4-メトキシベンゾイルクロリドを用いて、実施例81と同様にして合成した。
収率93%。融点160-161℃(酢酸エチル−ヘキサン)。1
H NMR(CDCl3)δ1.0-1.9(5H,m),2.0-2.25(1H,m),2.25(1H,dd,J=18.3,3
.3Hz),3.18(1H,dt,J=12.4,9.0Hz),3.86(3H,s),3.88(1H,dd,J=18.3,5.
1Hz),4.67(1H,d,J=14.9Hz),5.52(1H,d,J=14.9Hz),5.8-6.0(1H,m),6.6-
6.8(1H,m),6.9-7.0(2H,m),7.0-7.35(7H,m),7.4-7.55(2H,m),7.7-7.8(2H
,m)。
実施例85
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((2,6-ジメトキシベンズアミド)アセチル)-2,3,3
a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オ
ン
2,6-ジメトキシベンゾイルクロリドを用いて、実施例81と同様にして合成し
た。収率53%。融点182-184℃(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.05-1.44(3H,m),1.56-1.92(2H,m),2.03-2.25(1H,m),2.57(1
H,dd,J=18.4,3.4Hz),3.17(1H,dt,J=12.4,8.6Hz),3.82(6H,s),4.00(1H,dd,J
=18.4,5.0Hz),4.85(1H,d,J=15.0Hz),5.37(1H,d,J=15.0Hz),5.84-5.94(1H,m)
,6.50-6.65(3H,m),7.11-7.47(10H,m)。
実施例86
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((3,4-ジメトキシベンズアミド)アセチル)-2,3,3
a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オ
ン
3,4-ジメトキシベンゾイルクロリドを用いて、実施例81と同様にして合成し
た。収率84%。融点174-176℃(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.10-1.47(3H,m),1.50-1.93(2H,m),2.03-2.32(2H,m),3.10-3
.27(1H,m),3.81-3.99(1H,m),3.95(6H,s),4.68(1H,d,J=14.6Hz),5.54(1H,d,J
=14.6Hz),5.83-5.93(1H,m),6.75(1H,br s),6.89(1H,d,J=8.4Hz),7.04-7.54(
11H,m)。
実施例87
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((3,5-ジメトキシベンズアミド)アセチル)-2,3,3
a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オ
ン
3,5-ジメトキシベンゾイルクロリドを用いて、実施例81と同様にして合成し
た。収率64%。融点113-115℃(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.03-1.45(3H,m),1.56-1.91(2H,m),2.05-2.26(2H,m),3.18(1
H,dt,J=12.2,8.8Hz),3.83(6H,s),3.85(1H,dd,J=18.2,5.2Hz),4.65(1H,d,J=
14.8Hz),5.55(1H,d,J=14.8Hz),5.84-5.95(1H,m),6.58(1H,t,J=2.2Hz),6.77(
1H,br s),6.88(2H,d,J=2.2Hz),7.11-7.28(7H,m),7.39-7.55(2H,m)。
実施例88
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((3,4-メチレンジオキシベンズアミド)アセチル)
-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1
H)-オン
3,4-メチレンジオキシベンゾイルクロリドを用いて、実施例81と同様にして
合成した。収率92%。融点174-176℃(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.05-1.50(3H,m),1.53-1.91(2H,m),2.05-2.23(1H,m),2.21(1
H,dd,J=18.2,3.4Hz),3.11-3.25(1H,m),3.85(1H,dd,J=18.2,5.0Hz),4.65(1H
,d,J=14.6Hz),5.54(1H,d,J=14.6Hz),5.83-5.95(1H,m),6.04(2H,s),6.66(1H,
br s),6.85(1H,d,J=8.0Hz),7.07-7.50(11H,m)。
実施例89
(3aR*,10aS*)-4-((2-アセトキシベンズアミド)アセチル)-9-ベンジル-2,3,3a,
4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
O-アセチルサリチロイルクロリドを用いて、実施例81と同様にして合成した
。収率48%。無晶形。1
H NMR(CDCl3)δ1.03-1.45(3H,m),1.53-1.90(2H,m),2.05-2.31(1H,m),2.26(1
H,dd,J=18.6,3.2Hz),2.50(3H,s),3.18(1H,dt,J=12.2,8.8Hz),3.85(1H,dd,J
=18.6,4.8Hz),4.63(1H,d,J=14.8Hz),5.54(1H,d,J=14.8Hz),5.84-5.94(1H,m)
,7.00-7.54(13H,m),7.94(1H,dd,J=7.8,1.8Hz)。
実施例90
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((2-ニトロベンズアミド)アセチル)-2,3,3a,4,9,
10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
2-ニトロベンゾイルクロリドを用いて、実施例81と同様にして合成した。収
率62%。融点132-135℃(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.05-1.45(3H,m),1.50-1.90(2H,m),2.04-2.18(1H,m),2.28(1
H,dd,J=18.0,3.4Hz),3.12(1H,dt,J=12.0,8.0Hz),3.96(1H,dd,J=18.0,5.2Hz
),4.70(1H,d,J=14.8Hz),5.52(1H,d,J=14.8Hz),5.80-5.90(1H,m),6.59(1H,br
s),7.14-7.46(7H,m),7.42-7.73(5H,m),8.02-8.06(1H,m)。
実施例91
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((3-ニトロベンズアミド)アセチル)-2,3,3a,4,9,
10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
3-ニトロベンゾイルクロリドを用いて、実施例81と同様にして合成した。収
率77%。融点206-208℃(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.01-1.46(3H,m),1.57-1.90(2H,m),2.05-2.32(2H,m),3.21(1
H,dt,J=11.8,8.8Hz),3.90(1H,dd,J=18.0,5.0Hz),4.66(1H,d,J=14.6Hz),5.5
8(1H,d,J=14.6Hz),5.84-5.96(1H,m),7.00-7.67(11H,m),8.07(1H,d,J=7.8Hz)
,8.34-8.38(1H,m),8.61(1H,br s)。
実施例92
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((4-ニトロベンズアミド)アセチル)-2,3,3a,4,9,
10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
4-ニトロベンゾイルクロリドを用いて、実施例81と同様にして合成した。収
率82%。融点231-233℃(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.02-1.43(3H,m),1.52-1.91(2H,m),2.10-2.27(2H,m),3.20(1
H,dt,J=12.2,8.8Hz),3.85(1H,dd,J=18.4,5.0Hz),4.63(1H,d,J=14.6Hz),5.5
8(1H,d,J=14.6Hz),5.84-5.94(1H,m),6.88-7.34(8H,m),7.46-7.53(2H,m),7.9
0-7.96(2H,m),8.28-8.34(2H,m)。
実施例93
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((2-ピリジンカルボキサミド)アセチル)-2,3,3a,
4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
ピコリノイルクロリド塩酸塩を用いて、実施例81と同様にして合成した。収
率37%。融点169-171℃(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.01-1.42(3H,m),1.53-1.90(2H,m),2.05-2.31(2H,m),3.18(1
H,dt,J=12.0,8.8Hz),3.95(1H,dd,J=18.0,6.4Hz),4.58(1H,d,J=14.2Hz),5.5
8(1H,d,J=14.2Hz),5.86-5.95(1H,m),6.95-7.50(10H,m),7.82(1H,dt,J=7.8,1
.6Hz),8.09(1H,d,J=7.8Hz),8.38(1H,br s),8.62(1H,d,J=8.8Hz)。
実施例94
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((3-ピリジンカルボキサミド)アセチル)-2,3,3a,
4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
ニコチノイルクロリド塩酸塩を用いて、実施例81と同様にして合成した。収
率68%。融点189-191℃(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.03-1.43(3H,m),1.56-1.91(2H,m),2.05-2.26(2H,m),3.19(1
H,dt,J=12.6,9.0Hz),3.87(1H,dd,J=18.2,5.2Hz),4.63(1H,d,J=14.8Hz),5.5
8(1H,d,J=14.8Hz),5.84-5.95(1H,m),6.85(1H,br s),7.05-7.55(10H,m),8.04
-8.10(1H,m),8.76(1H,br s),9.02(1H,br s)。
実施例95
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((4-ピリジンカルボキサミド)アセチル)-2,3,3a,
4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
イソニコチノイルクロリド塩酸塩を用いて、実施例81と同様にして合成した
。収率42%。融点196-199℃(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.00-1.51(3H,m),1.55-1.91(2H,m),2.05-2.27(2H,m),3.14-3
.29(1H,m),3.83(1H,dd,J=18.4,5.0Hz),4.61(1H,d,J=14.8Hz),5.60(1H,d,J=1
4.8Hz),5.84-5.95(1H,m),6.88-7.63(12H,m),8.77(2H,d,J=5.2Hz)。
実施例96
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((4-トリフルオロメチルベンズアミド)アセチル)
-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1
H)-オン
4-(トリフルオロメチル)ベンゾイルクロリドを用いて、実施例81と同様に
して合成した。収率57%。融点218-220℃(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.02-1.58(3H,m),1.51-1.90(2H,m),2.05-2.39(2H,m),3.19(1
H,dt,J=12.4,8.8Hz),3.86(1H,dd,J=18.0,4.8Hz),4.64(1H,d,J=14.8Hz),5.5
7(1H,d,J=14.8Hz),5.84-5.95(1H,m),6.90(1H,br s),6.99-7.23(7H,m),7.40-
7.50(2H,m),7.72(2H,d,J=8.0Hz),7.88(2H,d,J=8.0Hz)。
実施例97
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((2,6-ジメチルベンズアミド)アセチル)-2,3,3a,
4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
2,6-ジメチルゾイルクロリドを用いて、実施例81と同様にして合成した。収
率38%。融点208-209℃(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.03-1.50(3H,m),1.51-1.90(2H,m),2.05-2.39(8H,m),3.17(1
H,dt,J=12.4,8.6Hz),4.10(1H,dd,J=18.0,6.2Hz),4.75(1H,d,J=14.8Hz),5.4
8(1H,d,J=14.8Hz),5.81-5.92(1H,m),6.23(1H,br s),7.00-7.52(12H,m)。
実施例98
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(フラン-2-カルボキサミドアセチル)-2,3,3a,4,9
,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
2-フロイルクロリドを用いて、実施例81と同様にして合成した。収率94%。
融点169-170℃(酢酸エチル−ヘキサン)。1
H NMR(CDCl3)δ1.0-1.5(3H,m),1.5-1.9(2H,m),2.0-2.2(1H,m),2.16(1H,
dd,J=17.9,3.3Hz),3.17(1H,dt,J=12.4,8.9Hz),3.85(1H,dd,J=18.1,5.
7Hz),4.62(1H,d,J=14.7Hz),5.57(1H,d,J=14.7Hz),5.89(1H,ddd,J=9.0
,8.2,4.0Hz),6.49(1H,dd,J=3.5,1.7Hz),6.8-6.95(1H,m),7.0-7.6(11H
,m)。
実施例99
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(チオフェン-2-カルボキサミドアセチル)-2,3,3a
,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
2-チオフェンカルボニルクロリドを用いて、実施例81と同様にして合成した
。収率80%。融点222.7-223.1℃(ジクロロメタン−ヘキサン)。1
H NMR(CDCl3)δ1.0-1.5(3H,m),1.5-1.9(2H,m),2.0-2.2(1H,m),2.18(1H,
dd,J=18.2,3.4Hz),3.18(1H,dt,J=12.0,9.0Hz),3.84(1H,dd,J=18.4,5.
2Hz),4.62(1H,d,J=14.6Hz),5.57(1H,d,J=14.6Hz),5.89(1H,ddd,J=9.2
,8.4,4.0Hz),6.5-6.7(1H,m),7.0-7.4(8H,m),7.4-7.6(4H.m)。
実施例100
(Z)-3-(2-((3aR*,10aS*)-9-ベンジル-10-オキソ-1,2,3,3a,4,9,10,10a-オクタ
ヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-4-イル)-2-オキソエチルカル
バモイル)アクリル酸
(3aR*,10aS*)-4-(アミノアセチル)-9-ベンジル-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロ
ベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(420mg,1.2mmol)お
よび無水マレイン酸(118mg,1.2mmol)の混合物をキシレン中140℃で30分間攪
拌した。反応混合物を室温で放冷後、ヘキサン(5mL)を加えた。固体をろ過し
、クロロホルムーエタノール−ジエチルエーテルから再結晶して目的物420mg(
収率78%)を得た。融点207-209℃。1H NMR(DMSO-d6)δ1.0-1.9(5H,m),1.9-2
.1(1H,m),2.1-2.35(1H,m),3.12(1H,dt,J=11.4,9.1Hz),3.65-3.85(1H,m
),4.80(1H,d,J=15.2Hz),5.37(1H,d,J=15.2Hz),5.65-5.8(1H,m),6.28(1
H,d,J=12.4Hz),6.53(1H,d,J=12.4Hz),7.0-7.65(9H,m),8.9-9.0(1H,m)
。カルボン酸のHはブロードなため判別できなかった。
実施例101
3-(2-((3aR*,10aS*)-9-ベンジル-10-オキソ-1,2,3,3a,4,9,10,10a-オクタヒド
ロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-4-イル)-2-オキソエチルカルバモ
イル)プロピオン酸
無水コハク酸を用いて、実施例100と同様にして合成した。収率54%。融点1
48-151℃(クロロホルム−ヘキサン)。1
H NMR(CDCl3)δ1.0-1.5(3H,m),1.5-1.9(2H,m),1.95-2.25(1H,m),2.04(
1H,dd,J=18.1,3.5Hz),2.4-2.7(4H,m),3.17(1H,dt,J=12.0,9.1Hz),3.7
2(1H,dd,J=18.1,5.3Hz),4.64(1H,d,J=15.0Hz),5.53(1H,d,J=15.0Hz),
5.8-5.9(1H,m),6.4-6.5(1H,m),7.0-7.3(7H,m),7.4-7.55(2H,m)。カルボ
ン酸のHはブロードなため判別できなかった。
実施例102
(3aR*,10aS*)-4-((2-アミノベンズアミド)アセチル)-9-ベンジル-2,3,3a,4,9,
10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-4-(アミノアセチル)-9-ベンジル-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロ
ベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(420mg,1.2mmol)お
よびイサト酸無水物(196mg,1.2mmol)の混合物をキシレン中140℃で30分間攪
拌した。反応混合物を室温で放冷後、ヘキサン(5mL)を加えた。固体をろ過し
、エタノール−ヘキサンから再結晶して目的物345mg(収率58%)を得た。この化
合物は(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((2-ニトロベンズアミド)アセチル)-2,3,3a,
4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
から実施例106と同様の方法により得られる化合物と1H-NMRスペクトルが一致
した。融点179.2-179.7℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.0-1.5(3H,m),1.5-1.9(2H,m),2.0-2.25(1H,m),2.15(1
H,dd,J=18.1,3.5Hz),3.18(1H,dt,J=12.4,8.5Hz),3.82(1H,dd,J=18.0
,5.2Hz),4.61(1H,d,J=14.7Hz),5.45(2H,br s),5.60(1H,d,J=14.7Hz),
5.8-6.0(1H,m),6.6-6.75(3H,m),7.0-7.6(11H,m)。
実施例103
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((ジアセチルアミノ)アセチル)-2,3,3a,4,9,10a-
ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-4-(アミノアセチル)-9-ベンジル-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロ
ベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(420mg,1.2mmol)の
無水酢酸(3mL)溶液を室温で10分間攪拌後、4時間加熱還流した。反応液を冷
却後、水を加えて攪拌した。この混合物をクロロホルムで2回抽出、合わせた有
機層を水および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸マグネシウム上で乾
燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロ
ホルム−酢酸エチル4:1)で精製し、ジクロロメタン−エタノール−石油エーテ
ルから結晶化させて目的物265mg(収率51%)を得た。融点142.5-143.4℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.05-1.5(3H,m),1.5-1.95(2H,m),2.0-2.3(1H,m),2.27(
6H,s),2.92(1H,d,J=17.1Hz),3.16(1H,dt,J=12.2,9.2Hz),4.30(1H,d,
J=17.1Hz),4.99(1H,d,J=15.2Hz),5.23(1H,d,J=1
5.2Hz),5.78(1H,ddd,J=9.5,8.2,4.4Hz),7.2-7.5(9H,m)。
実施例104
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(2H-1,3-ジヒドロイソインドール-2-アセチル)-2
,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)
-オン
(3aR*,10aS*)-4-(アミノアセチル)-9-ベンジル-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロ
ベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(0.87g,2.5mmol)、α,
α'-ジブロモ-o-キシレン(0.66g,2.5mmol)、炭酸カリウム(1.04g,7.5mmol)、
テトラヒドロフラン(5mL)、および水(4mL)の混合物を6時間加熱還流した。反
応液を冷却後、酢酸エチルで抽出、水で洗浄、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過
、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸
エチル1:1の後1:2)で精製し、ジイソプロピルエーテル−ヘキサンから結晶化さ
せて目的物0.31g(収率27%)を得た。融点130-134℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.0-1.9(5H,m),2.0-2.25(1H,m),2.77(1H,d,J=14.5Hz)
,2.98(1H,d,J=14.5Hz),3.1-3.3(1H,m),3.6-3.85(4H,m),4.67(1H,d,J=
15.4Hz),4.92(1H,d,J=15.4Hz),5.8-6.0(1H,m),6.8-7.5(13H,m)。
実施例105
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(2H-1,3-ジヒドロイソインドール-2-アセチル)-2
,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)
-オン塩酸塩
実施例104で得られた(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(2H-1,3-ジヒドロイソイ
ンドール-2-アセチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e]
[1,4]ジアゼピン-10(1H)-オンをメタノールに溶解し、10%塩化水素−メタノール
溶液を加えた。この溶液を減圧濃縮し、エタノール−ジエチルエーテルから結晶
化させて目的物を得た。融点170-177℃。1
H NMR(DMSO-d6)δ1.0-1.5(3H,m),1.5-1.9(2H,m),1.95-2.2(1H,m),2.66
(1H,d,J=15.8Hz),3.05-3.25(1H,m),4.0-5.2(4H,m),4.25(1H,
d,J=15.8Hz),4.96(1H,d,J=15.2Hz),5.24(1H,d,J=15.2Hz),5.65-5.8(1H
,m),7.15-7.6(13H,m)。
実施例106
(3aR*,10aS*)-4-((3-アミノフタルイミド)アセチル)-9-ベンジル-2,3,3a,4,9,
10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((3-ニトロフタルイミド)アセチル)-2,3,3a,4,9,
10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(424
mg,0.81 mmol)および酸化白金(22mg)のメタノール懸濁液に10%塩化水素−メ
タノール溶液(0.6mL)を加え、水素雰囲気下室温で8時間攪拌した。反応混合
物にN,N-ジメチルホルムアミドを加えた後ろ過、減圧濃縮した。残渣をクロロホ
ルムに溶解し、1規定水酸化ナトリウム水溶液、水、および飽和塩化ナトリウム
水溶液で洗浄、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル2:3の後1:2)で精製し、
クロロホルム−ヘキサンから再結晶して目的物110mg(収率27%)を得た。融点25
5-262℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.1-1.5(3H,m),1.5-1.9(2H,m),2.0-2.25(1H,m),3.18(1
H,dt,J=12.4,9.0Hz),3.37(1H,d,J=16.5Hz),3.97(1H,d,J=16.5Hz),5.0
3(1H,d,J=15.4Hz),5.21(2H,br s),5.33(1H,d,J=15.4Hz),5.7-5.9(1H,m
),6.82(1H,d,J=8.4Hz),7.12(1H,d,J=6.8Hz),7.2-7.5(10H,m)。
実施例107
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((3-メトキシフタルイミド)アセチル)-2,3,3a,4,
9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((3-ヒドロキシフタルイミド)アセチル)-2,3,3a,
4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(
343mg,0.69mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(3mL)懸濁液に炭酸カリウム(1
15mg,0.83mmol)およびヨウ化メチル(0.10mL,1.6mmol)を加え、室温で4.5時
間攪拌した。反応混合物に水を加え、生じた固体をろ過、ろ液を
クロロホルムで抽出した。この有機層に先にろ別した固体を溶解し、硫酸マグネ
シウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をクロロホルム−ジエチルエーテル
から再結晶して目的物340mg(収率96%)を得た。融点247-248℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.05-1.45(3H,m),1.55-1.9(2H,m),2.0-2.2(1H,m),3.16
(1H,dt,J=12.0,9.0Hz),3.33(1H,d,J=16.4Hz),3.89(1H,d,J=16.4Hz),4
.02(3H,s),4.90(1H,d,J=15.0Hz),5.46(1H,d,J=15.0Hz),5.7-5.85(1H,m
),7.19(1H,d,J=8.4Hz),7.2-7.55(10H,m),7.66(1H,dd,J=8.4,7.4Hz)。
実施例108
2-(2-((3aR*,10aS*)-9-ベンジル-10-オキソ-1,2,3,3a,4,9,10,10a-オクタヒド
ロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-4-イル)-2-オキソエチル)-2H-1,3
-ジオキソ-1,3-ジヒドロイソインドール-5-カルボン酸メチル
2-(2-((3aR*,10aS*)-9-ベンジル-10-オキソ-1,2,3,3a,4,9,10,10a-オクタヒド
ロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-4-イル)-2-オキソエチル)-2H-1,3
-ジオキソ-1,3-ジヒドロイソインドール-5-カルボン酸(1.15g,2.2mmol)のN,N-
ジメチルホルムアミド溶液(10mL)に炭酸カリウム(0.6g,4.3mmol)およびヨウ化
メチル(1mL,16mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応混合物にクロロホル
ムと水を加え、水層を分離、有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄
、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル2:1の後1:1)で精製し、ジエチルエー
テル−ヘキサンから結晶化させて目的物(293mg,収率24%)を得た。融点201-202
℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.1-1.5(3H,m),1.5-2.0(2H,m),2.0-2.25(1H,m),3.18(1
H,dt,J=12.4,9.1Hz),3.38(1H,d,J=16.4Hz),3.99(3H,s),4.05(1H,d,J
=16.4Hz),5.00(1H,d,J=15.1Hz),5.40(1H,d,J=15.1Hz),5.78(1H,ddd,J=
9.1,8.2,3.8Hz),7.2-7.5(9H,m),7.92(1H,dd,J=7.7,0.7Hz),8.41(1H,d
d,J=7.7,1.5Hz),8.48(1H,d,J=0.6Hz)。
実施例109
(3aR*,10aS*)-4-((N-アセチルベンズアミド)アセチル)-9-ベンジル-2,3,3a,4,
9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(ベンズアミドアセチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサ
ヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(0.18g,0.4mmol
)の無水酢酸(20mL)溶液に、p-トルエンスルホン酸一水和物を10mgを加え、2時
間加熱還流した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、ジクロロメタンで抽出
した。抽出液は水洗、乾燥後、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(ジクロロメタン)で精製し、ジエチルエーテルから結晶化させ、目
的物0.11g(収率58%)を得た。融点164-166℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.08-1.50(3H,m),1.53-1.95(2H,m),2.01-2.30(5H,m),3.18(1
H,dt,J=11.8,9.0Hz),3.58(1H,d,J=16.4Hz),4.24(1H,d,J=16.4Hz),4.91-5.12
(2H,m),5.79-5.92(1H,m),7.05-7.63(12H,m),7.77(1H,dd,J=6.6,1.6Hz)。
実施例110
9-(2-メトキシベンジル)-4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサ
ヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペ
ンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(389mg,1.0mmol)のN,N-ジメチルホルム
アミド(3mL)懸濁液に水素化ナトリウム(60%流動パラフィン分散物,44mg,1.
1mmol)を加え、室温で10分間攪拌した。この混合物に2-メトキシベンジルブロ
ミド(241mg,1.2mmol)を加え、室温で90分間攪拌した。反応液に飽和塩化アン
モニウム水溶液(3mL)を加え、水で希釈した。生じた固体をろ過し、クロロホ
ルムに溶解、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をクロロホ
ルム−エタノールから再結晶してシス体とトランス体が3:2の混合物234mg(収率
46%)を得た。融点261-272℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.1-2.5(6H,m),2.5-2.7(0.4H,m),3.17(0.6H,dt,J=12.6
,9.1Hz),3.37(0.4H,d,J=16.6Hz),3.60(0.6H,d,J=16.8Hz)
,3.81(1.8H,s),3.83(1.2H,s),4.10(0.6H,d,J=16.8Hz),4.16(0.4H,d,J
=16.6Hz),4.5-4.7(0.4H,m),4.71(0.4H,d,J=15.2Hz),5.15(0.6H,d,J=15.
9Hz),5.27(0.6H,d,J=15.9Hz),5.7-5.85(0.6H,m),5.74(0.4H,d,J=15.2Hz
),6.8-7.1(2H,m),7.1-7.5(6H,m),7.65-7.8(2H,m),7.8-7.9(2H,m)。
実施例111
9-(3-メトキシベンジル)-4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサ
ヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
3-メトキシベンジルクロリドを用いて、実施例110と同様にして合成し、シス
体とトランス体が1:1の混合物を得た。収率42%。融点193-194℃(クロロホルム−
エタノール)。1
H NMR(CDCl3)δ1.1-2.4(6H,m),2.5-2.7(0.5H,m),3.18(0.5H,dt,J=11.6
,9.2Hz),3.41(0.5H,d,J=16.6Hz),3.50(0.5H,d,J=16.6Hz),3.77(3H,s)
,4.05(0.5H,d,J=16.6Hz),4.17(0.5H,d,J=16.6Hz),4.55-4.75(0.5H,m),
4.74(0.5H,d,J=15.0Hz),5.10(0.5H,d,J=15.0Hz),5.20(0.5H,d,J=15.0Hz
),5.44(0.5H,d,J=15.0Hz),5.80(0.5H,ddd,J=9.3,8.2,4.0Hz),6.75-6.9
5(3H,m),7.2-7.6(5H,m),7.65-7.9(4H,m)。
実施例112
9-(4-メトキシベンジル)-4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサ
ヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
4-メトキシベンジルクロリドを用いて、実施例110と同様にして合成し、シ
ス体とトランス体が11:9の混合物を得た。収率43%。融点237-238℃(クロロホル
ム−エタノール)。1
H NMR(CDCl3)δ1.0-2.4(6H,m),2.5-2.7(0.45H,m),3.16(0.55H,dt,J=11
.6,8.9Hz),3.33(0.45H,d,J=16.4Hz),3.36(0.55H,d,J=16.4Hz),3.78(1.3
5H,s),3.79(1.65H,s),3.98(0.45H,d,J=16.4Hz),4.20(0.55H,d,J=16.4H
z),4.55-4.75(0.45H,m),4.60(0.55H,d,J=15
.0Hz),4.80(0.45H,d,J=15.0Hz),5.46(0.45H,d,J=15.0Hz),5.65(0.55H,d
,J=15.0Hz),5.7-5.85(0.55H,m),6.8-6.95(2H,m),7.15-7.5(6H,m),7.65-
7.9(4H,m)。
実施例113
(3aR*,10aS*)-9-(1-ナフチルメチル)-4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3a,4,9,
10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベン
ゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(391mg,1.0mmol)のN,N-
ジメチルホルムアミド(3mL)懸濁液に水素化ナトリウム(60%流動パラフィン分
散物,44mg,1.1mmol)を加え、28℃で10分間攪拌した。この混合物に1-(クロロ
メチル)ナフタレン(213mg,1.2mmol)を加え、同温で20分間攪拌した。反応液
に水(5mL)を加え、クロロホルムで2回抽出、合わせた有機層を水で洗浄、硫
酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をエタノールから結晶化さ
せて目的物177mg(収率33%)を得た。融点266-270℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.15-1.55(3H,m),1.55-2.0(2H,m),2.0-2.3(1H,m),3.17
(1H,d,J=16.1Hz),3.15-3.35(1H,m),3.82(1H,d,J=16.1Hz),5.66(2H,s)
,5.80(1H,td,J=8.6,3.9Hz),7.2-8.0(14H,m),8.0-8.2(1H,m)。
実施例114
(3aR*,10aS*)-9-(2-ナフチルメチル)-4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3a,4,9,
10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
2-(ブロモメチル)ナフタレンを用いて、実施例113と同様にして合成した。
収率53%。融点238-239℃(エタノール)。1
H NMR(CDCl3)δ1.1-1.5(3H,m),1.6-2.0(2H,m),2.0-2.3(1H,m),3.23(1H
,dt,J=11.8,9.1Hz),3.54(1H,d,J=16.4Hz),4.04(1H,d,J=16.4Hz),5.31
(1H,d,J=15.8Hz),5.41(1H,d,J=15.8Hz),5.75-5.9(1H,m),7.2-7.6(6H,m
),7.6-8.0(9H,m)。
実施例115
(3aR*,10aS*)-4-(フタルイミドアセチル)-9-(2-ピリジルメチル)-2,3,3a,4,9,
10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
2-(クロロメチル)ピリジン塩酸塩(246mg,1.5mmol)を水(0.5mL)および酢
酸エチル(1mL)の混合物に溶解した。これに炭酸水素ナトリウムを加えて中和
し、有機層を分離、水層を酢酸エチルで2回抽出、合わせた有機層を硫酸マグネ
シウムを通して乾燥、減圧濃縮して2-(クロロメチル)ピリジンを得た。0℃に冷
却した(3aR*,10aS*)-4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロ
ベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(389mg,1.0mmol)のN
,N-ジメチルホルムアミド(3mL)懸濁液に水素化ナトリウム(60%流動パラフィ
ン分散物,44mg,1.1mmol)を加え、同温で3分間、室温で10分間攪拌した。こ
の混合物に上記操作で得た2-(クロロメチル)ピリジンのN,N-ジメチルホルムアミ
ド(0.5mL)溶液を加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物に水を加え、析出
した固体をろ過、クロロホルム−エタノール−ジイソプロピルエーテルから再結
晶して目的物232mg(収率48%)を得た。融点227-229℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.1-1.5(3H,m),1.6-1.9(2H,m),2.0-2.25(1H,m),3.14(1
H,dt,J=11.6,9.1Hz),3.84(1H,d,J=16.4Hz),4.27(1H,d,J=16.4Hz),5.2
0(1H,d,J=15.7Hz),5.29(1H,d,J=15.7Hz),5.82(1H,td,J=8.7,4.2Hz),7
.1-7.9(11H,m),8.57(1H,d,J=4.8Hz)。
実施例116
(3aR*,10aS*)-4-(フタルイミドアセチル)-9-(3-ピリジルメチル)-2,3,3a,4,9,
10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
3-(クロロメチル)ピリジン塩酸塩を用いて、実施例115と同様にして合成し
た。収率51%。融点220-223℃(クロロホルム−エタノール−ジイソプロピルエー
テル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.05-1.5(3H,m),1.55-1.95(2H,m),2.0-2.25(1H,m),3.1
8(1H,dt,J=11.8,9.2Hz),3.31(1H,d,J=16.6Hz),4.10(1H,d,J=16.6Hz),
5.09(1H,d,J=15.4Hz),5.31(1H,d,J=15.4Hz),5.7
-5.9(1H,m),7.25-7.55(5H,m),7.65-7.9(5H,m),8.44(1H,d,J=1.8Hz),8.
53(1H,dd,J=4.9,1.3Hz)。
実施例117
(3aR*,10aS*)-4-(フタルイミドアセチル)-9-(4-ピリジルメチル)-2,3,3a,4,9,
10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
4-(クロロメチル)ピリジン塩酸塩を用いて、実施例115と同様にして合成し
た。収率48%。融点211-212℃(クロロホルム−エタノール−ジイソプロピルエー
テル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.1-2.0(5H,m),2.05-2.3(1H,m),3.1-3.3(1H,m),3.63(1
H,d,J=16.5Hz),4.26(1H,d,J=16.5Hz),4.97(1H,d,J=16.5Hz),5.39(1H,
d,J=16.5Hz),5.75-5.95(1H,m),7.2-7.5(6H,m),7.7-7.9(4H,m),8.61(2H
,d,J=6.2Hz)。
実施例118
(3aR*,10aS*)-4-(フタルイミドアセチル)-9-(2-ピリジルメチル)-2,3,3a,4,9,
10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン塩酸
塩
実施例115で得られた(3aR*,10aS*)-4-(フタルイミドアセチル)-9-(2-ピリ
ジルメチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジア
ゼピン-10(1H)-オンをジクロロメタンに溶解し、10%塩化水素−メタノール溶液
を滴下した。この溶液を減圧濃縮し、エタノール−ジエチルエーテルから結晶化
させて目的物を得た。融点225.7-226.3℃。1
H NMR(DMSO-d6)δ1.0-1.5(3H,m),1.6-1.9(2H,m),1.9-2.2(1H,m),2.95-
3.2(1H,m),3.82(1H,d,J=16.6Hz),4.31(1H,d,J=16.6Hz),5.05(1H,d,J=
16.4Hz),5.44(1H,d,J=16.4Hz),5.6-5.75(1H,m),7.35-7.7(6H,m),7.8-8.
0(4H,m),8.05-8.2(1h,m),8.65-8.75(1H,m)。
実施例119
(3aR*,10aS*)-4-(フタルイミドアセチル)-9-(3-ピリジルメチル)-2,3,3a,4,9,
10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン塩酸
塩
実施例116で得られた(3aR*,10aS*)-4-(フタルイミドアセチル)-9-(3-ピリ
ジルメチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジア
ゼピン-10(1H)-オンを実施例118と同様にして塩酸塩とした。融点192-197℃(
エタノール−ジエチルエーテル)。1
H NMR(DMSO-d6)δ1.0-1.5(3H,m),1.5-1.9(2H,m),1.9-2.1(1H,m),3.0-3
.25(1H,m),3.45(1H,d,J=16.8Hz),4.29(1H,d,J=16.8Hz),5.15(1H,d,J=
16.0Hz),5.35(1H,d,J=16.0Hz),5.55-5.7(1H,m),7.35-7.7(4H,m),7.8-8.
0(5H,m),8.2-8.3(1H,m),8.7-8.8(2H,m)。
実施例120
(3aR*,10aS*)-4-(フタルイミドアセチル)-9-(4-ピリジルメチル)-2,3,3a,4,9,
10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン塩酸
塩
実施例117で得られた(3aR*,10aS*)-4-(フタルイミドアセチル)-9-(4-ピリ
ジルメチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジア
ゼピン-10(1H)-オンを実施例118と同様にして塩酸塩とした。融点223-225℃(
エタノール−ジエチルエーテル)。1
H NMR(DMSO-d6)δ1.1-1.5(3H,m),1.6-1.9(2H,m),1.95-2.2(1H,m),3.05
-3.25(1H,m),3.63(1H,d,J=16.6Hz),4.36(1H,d,J=16.6Hz),5.14(1H,d,
J=17.4Hz),5.54(1H,d,J=17.4Hz),5.6-5.75(1H,m),7.35-7.6(3H,m),7.70
(1H,dd,J=7.2,1.4Hz),7.8-8.0(6H,m),8.84(2H,d,J=5.8Hz)。
実施例121
9-フェニル-4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[
b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペ
ンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(584mg,1.5mmol)および炭酸カリウム(
228mg,1.6mmol)のブロモベンゼン(3mL)懸濁液にヨウ化銅(I)(57mg,
0.3mmol)を加え、この混合物を90分間加熱還流した。反応混合物にクロロホル
ムを加えた後、ろ過、ろ液を減圧濃縮した。残渣をクロロホルム−エタノール−
ヘキサンから再結晶してシス体とトランス体が3:2の混合物440mg(収率63%)を
得た。融点272-273℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.1-2.5(6H,m),2.7-2.9(0.4H,m),3.15-3.3(0.6H,m),3.
98(0.8H,m,J=16.8Hz),4.10(0.6H,d,J=16.4Hz),4.47(0.6H,d,J=16.4Hz)
,4.76(0.4H,ddd,J=12.6,10.8,6.8Hz),5.8-6.0(0.6H,m),6.98(0.6H,dd
,J=7.6,1.8Hz),7.0-7.1(0.6H,m),7.2-7.6(7.8H,m),7.7-7.95(4H,m)。
実施例122
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(クロロアセチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロ
ベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
14℃の水浴上で、(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベ
ンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(5.85g,20mmol)の1,2-
ジクロロエタン(20mL)溶液にクロロアセチルクロリド(2.5g,22mmol)の1,2-
ジクロロエタン(15mL)溶液を滴下し、15℃で10分間攪拌した。この溶液に飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)を滴下し、10分間攪拌した。この混合物の水
層を分離、有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸マグネシウ
ム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をジクロロメタン−ヘキサンから再結晶
して目的物6.49g(収率88%)を得た。融点154-156℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.0-1.5(3H,m),1.5-1.9(2H,m),2.0-2.3(1H,m),2.76(1H
,d,J=13.2Hz),3.05-3.25(1H,m),3.19(1H,d,J=13.2Hz),4.59(1H,d,J=1
5.0Hz),5.63(1H,d,J=15.0Hz),5.75-5.9(1H,m),7.0-7.35(7H,m),7.4-7.5
5(2H,m)。
実施例123
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(ブロモアセチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロ
ベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
ブロモアセチルブロミドを用いて、実施例122と同様にして合成した。収率
45%。融点177-179℃(ジクロロメタン−ジイソプロピルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.0-1.5(3H,m),1.5-1.9(2H,m),2.0-2.25(1H,m),2.82(1
H,d,J=11.4Hz),2.88(1H,d,J=11.4Hz),3.16(1H,dt,J=12.2,9.1Hz),4.6
7(1H,d,J=15.0Hz),5.55(1H,d,J=15.0Hz),5.82(1H,ddd,J=9.3,8.3,4.1
Hz),7.2-7.35(7H,m),7.35-7.5(2H,m)。
実施例124
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(3-クロロプロピオニル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサ
ヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
実施例122と同様にして合成した。収率82%。融点182-184℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.00-1.45(4H,m),1.50-1.90(2H,m),2.00-2.30(2H,m),3.00
-3.35(2H,m),3.62(1H,dt,J=10.8,7.4Hz),4.62(1H,d,J=14.6Hz),5.56(1H,d,J=
14.6Hz),5.85(1H,ddd,J=9.2,8.2,4.0Hz),7.03(1H,dd,J=7.4,1.0Hz),7.10-7.3
0(6H,m),7.35-7.50(2H,m)。
実施例125
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(4-クロロブチリル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒド
ロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
実施例122と同様にして合成した。収率92%。融点169-170℃。1
H NMR(CDCl3)δ0.90-1.45(4H,m),1.50-2.20(6H,m),3.05-3.50(3H,m),4.75
(1H,d,J=15.0Hz),5.44(1H,d,J=15.0Hz),5.87(1H,ddd,J=9.4,8.0,4.0Hz),7.02
(1H,dd,J=8.0,1.0Hz),7.10-7.30(6H,m),7.35-7.50(2H,m)。
実施例126
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(5-ブロモバレリル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒド
ロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
実施例122と同様にして合成した。収率80%。融点134-135℃。1
H NMR(CDCl3)δ0.90-1.90(11H,m),2.00-2.20(1H,m),3.00-3.30(3H,m),4.7
2(1h,d,J=14.8Hz),5.45(1H,d,J=14.8Hz),5.85(1H,ddd,J=9.0,8.0,4.0Hz),6.9
7(1H,dd,J=8.0,1.0Hz),7.00-7.50(8H,m)。
実施例127
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(6-ブロモヘキサノイル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサ
ヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
実施例122と同様にして合成した。収率62%。融点111-112℃。1
H NMR(CDCl3)δ0.90-1.90(13H,m),2.10-2.20(1H,m),3.00-3.20(1H,m),3.3
3(2H,t,J=6.8Hz),4.73(1H,d,J=15.0Hz),5.43(1H,d,J=15.0Hz),5.86(1H,ddd,J
=9.0,8.0,4.0Hz),6.97(1H,dd,J=8.0,1.0Hz),7.00-7.50(8H,m)。
実施例128
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(ピリジン-3,4-ジカルボキシミドアセチル)-2,3,
3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オ
ン
20℃の水浴上で、ピリジン-3,4-カルボキシミド(178mg,1.2mmol)のN,N-ジ
メチルホルムアミド(1.5mL)溶液に水素化ナトリウム(60%流動パラフィン分散
物,48mg,1.2mmol)を加え、3分間攪拌した。この混合物に(3aR*,10aS*)-9-ベ
ンジル-4-(クロロアセチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペン
タ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(443mg,1.2mmol)を加え、20℃で10分間、
90℃で1時間攪拌した。反応混合物を冷却後、水を加えて析出した固体をろ過、
クロロホルムに溶解し、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣
をクロロホルム−エタノールから結晶化させて目的物319mg(収率55%)を得た。
融点215.5-215.9℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.1-1.5(3H,m),1.5-1.95(2H,m),2.0-2.25(1H,m),3.18(
1H,dt,J=12.2,9.1Hz),3.35(1H,d,J=16.8Hz),4.04(1H,d,J=16.8Hz),4.
98(1H,d,J=15.3Hz),5.41(1H,d,J=15.3Hz),5.7-5.85(1H,m),7.2-7.5(9H
,m),7.75(1H,dd,J=4.8,1.0Hz),9.07(1H,d,J=4.8Hz),9.15(1H,d,J=1.
2Hz)。
実施例129
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(スクシンイミドアセチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキ
サヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
スクシンイミドを用いて、実施例128と同様にして合成し、粗生成物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル2:3、1:2の後1:3)で
精製し、エタノール−ジイソプロピルエーテルから結晶化させて目的物を57%の
収率で得た。融点212-213℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.05-1.5(3H,m),1.55-1.95(2H,m),2.0-2.25(1H,m),2.7
5(4H,s),3.17(1H,dt,J=12.2,9.1Hz),3.27(1H,d,J=16.4Hz),3.86(1H,d
,J=16.4Hz),5.02(1H,d,J=15.4Hz),5.29(1H,d,J=15.4Hz),5.7-5.85(1H,
m),7.1-7.5(9H,m)。
実施例130
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((1-イミダゾリル)アセチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘ
キサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
実施例128と同様にして合成した。収率61%。融点183-184℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.00-1.50(2H,m),1.50-1.90(2H,m),1.90-2.35(2H,m),3.11
(1H,d,J=16.2Hz),3.18(1H,m),3.98(1H,d,J=16.2Hz),4.59(1H,d,J=14.8Hz),
5.57(1H,d,J=14.8Hz),5.78(1H,m),6.68(1H,s),7.00(3H,m),7.10-7.40(6H,m)
,7.51(2H,m)。
実施例131
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(3-(1-イミダゾリル)プロピオニル)-2,3,3a,4,9,
10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
実施例128と同様にして合成した。収率29%。融点150-152℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.00-2.30(8H,m),3.13(1H,dt,J=11.8,8.8Hz),3.55-3.80(1H
,m),4.10-4.30(1H,m),4.53(1H,d,J=14.8Hz),5.60(1H,d,J=14.8Hz),5.80-6.0
0(1H,m),6.44(1H,d,J=7.8Hz),6.73(1H,s),6.99(1H,s),7.10-7.50(9H,m)。
実施例132
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(4-(1-イミダゾリル)ブチリル)-2,3,3a,4,9,10a-
ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
実施例128と同様にして合成した。収率14%。融点135-136℃。1
H NMR(CDCl3)δ0.65-0.85(1H,m),1.00-2.00(8H,m),2.00-2.20(1H,m),3.15
(1H,dt,J=11.8,8.8Hz),3.60-3.95(2H,m),4.66(1H,d,J=14.8Hz),5.50(1H,d,J=
14.8Hz),5.86(1H,ddd,J=9.4,8.0,4.0Hz),6.70-6.90(2H,m),7.02(1H,s),7.10
-7.50(9H,m)。
実施例133
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(6-(1-イミダゾリル)ヘキサノイル)-2,3,3a,4,9,
10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
実施例128と同様にして合成した。収率81%。融点133-134℃。1
H NMR(CDCl3)δ0.70-1.90(11H,m),1.90-2.20(3H,m),3.13(1H,dt,J=11.6,9.
2Hz),3.86(2H,t,J=7.0Hz),4.71(1H,d,J=15.0Hz),5.41(1H,d,J=15.0Hz),5.86
(1H,dt,J=8.0,4.0Hz),6.80-7.50(12H,m)。
実施例134
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((1-ベンズイミダゾリル)アセチル)-2,3,3a,4,9,
10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
実施例128と同様にして合成した。収率57%。融点188-189℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.00-1.50(3H,m),1.50-1.90(2H,m),2.11(1H,m),3.15(1H,m
),3.58(1H,d,J=16.6Hz),4.26(1H,d,J=16.6Hz),4.48(1H,d,J=15.0Hz),4.99(1
H,d,J=15.0Hz),5.82(1H,m),7.00-7.60(13H,m),7.76(1H,m)。
実施例135
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((4-フェニルピペラジノ)アセチル)-2,3,3a,4,9,
10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
実施例128と同様にして合成した。収率25%。融点164-165℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.00-1.50(3H,m),1.50-1.90(2H,m),2.00-2.60(7H,m),3.00
-3.25(5H,m),4.04(1H,d,J=15.0Hz),5.32(1H,d,J=15.0Hz),5.85(1H,m),6.75-
7.00(3H,m),7.10-7.50(11H,m)。
実施例136
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(1H-2-オキソ-2,3-ジヒドロインドール-1-アセチ
ル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-1
0(1H)-オン
22℃の水浴上で、オキシインドール(160mg,1.2mmol)のN,N-ジメチルホルム
アミド(1.5mL)溶液に水素化ナトリウム(60%流動パラフィン分散物,48mg,1.
2mmol)を加え、3分間攪拌した。この混合物に(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(ク
ロロアセチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジ
アゼピン-10(1H)-オン(443mg,1.2mmol)を加え、23℃で1時間攪拌した。反応
混合物に水を加えて析出した固体をろ過、クロロホルムに溶解し、硫酸マグネシ
ウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(ヘキサン−酢酸エチル1:1の後1:2)で精製し、ジクロロメタン−ヘキサンか
ら再結晶して目的物46mg(収率8%)を得た。融点203-205℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.1-1.5(3H,m),1.5-1.95(2H,m),2.0-2.25(1H,m),3.05-
3.25(1H,m),3.12(1H,d,J=17.0Hz),3.39(1H,d,J=22.1Hz),3.52(1H,d,J
=22.1Hz),4.34(1H,d,J=17.0Hz),4.98(1H,d,J=15.2Hz),5.12(1H,d,J=15
.2Hz),5.80(1H,td,J=8.8,4.3HZ),6.51(1H,d,J=7.8Hz),7.02(1H,t,J=7
.6Hz),7.1-7.5(11H,m)。
実施例137
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((o-スルホ安息香酸環状イミド)アセチル)-2,3,3
a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オ
ン
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(クロロアセチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロ
ベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(516mg,1.4mmol)、サ
ッカリンナトリウム二水和物(355mg,1.5mmol)、およびヨウ化ナトリウム(220mg
,1.5mmol)の混合物を2-ブタノン(2mL)および水(1mL)中で24時間加熱還流し
た。反応混合物を冷却後、固体をろ過、ジクロロメタン−ヘキサンから再結晶し
て目的物270mg(収率37%)を得た。融点229-230℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.0-1.5(3H,m),1.5-2.0(2H,m),2.0-2.25(1H,m),3.12(1
H,d,J=17.0Hz),3.17(1H,dt,J=12.0,9.0Hz),3.93(1H,d,J
=17.0Hz),4.81(1H,d,J=15.0Hz),5.53(1H,d,J=15.0Hz),5.79(1H,ddd,J=
9.2,8.1,4.1Hz),7.2-7.55(9H,m),7.75-7.95(3H,m),8.0-8.1(1H,m)。
実施例138
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((ベンジルアミノ)アセチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘ
キサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(クロロアセチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロ
ベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(1.0g,2.7mmol)、ベン
ジルアミン(1.45g,13.6mmol)のエタノール(30mL)溶液に炭酸カリウム(560mg,4
.1mmol)を加え、17時間加熱還流した。溶媒を留去した後、残渣に水を加えジク
ロロメタンで抽出した。抽出液は水洗、乾燥後、溶媒を留去した。残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル-ヘキサン1:1)で精製し、ジエチルエ
ーテルから結晶化させ、目的物0.36g(収率30%)を得た。融点95-98℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.05-1.45(3H,m),1.52-1.91(2H,m),2.10(1H,d,J=16.1Hz),2.
05-2.21(2H,m),2.96(1H,d,J=16.1Hz),3.09-3.22(1H,m),3.45-3.60(2H,m),4.
82(1H,d,J=15.2Hz),5.22(1H,d,J=15.2Hz),5.84-5.95(1H,m),6.96-7.01(1H,m)
,7.12-7.43(13H,m)。
実施例139
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((N-ベンジル-N-メチルアミノ)アセチル)-2,3,3a
,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
N-ベンジル-N-メチルアミンを用いて、実施例138と同様にして合成した。
収率38%。融点75-78℃(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.10-1.50(3H,m),1.52-1.91(2H,m),2.05-2.31(4H,m),2.39-2
.91(2H,m),3.04-3.52(3H,m),4.72-5.15(2H,m),5.82-5.93(1H,m),6.91-7.50(
14H,m)。
実施例140
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((N,N-ジベンジルアミノ)アセチル)-2,3,3a,4,9,
10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(クロロアセチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロ
ベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(1.0g,2.7mmol)、ジベ
ンジルアミン(5.36g,27.1mmol)の1,2-ジクロロエタン(30mL)溶液を、17時間加
熱還流した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、ジクロロメタンで抽出した
。抽出液は水洗、乾燥後、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(酢酸エチル-ヘキサン1:1)で精製し、目的物0.40g(収率28%)を得た。油
状物。1
H NMR(CDCl3)δ1.01-1.41(3H,m),1.55-1.91(2H,m),1.91-2.23(1H,m),2.25(1
H,d,J=16.8Hz),3.00(1H,d,J=16.8Hz),3.05-3.23(1H,m),3.68(2H,d,J=13.6Hz)
,3.85(2H,d,J=13.6Hz),4.66(1H,d,J=15.0Hz),4.81(1H,d,J=15.0Hz),5.83-5.
95(1H,m),6.50(1H,d,J=7.6Hz),6.88-6.97(1H,m),7.02-7.43(17H,m)。
実施例141
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((N-ベンジルベンズアミド)アセチル)-2,3,3a,4,
9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((ベンジルアミノ)アセチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘ
キサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(0.2g,0.46
mmol)、ベンゾイルクロリド(0.17g,1.2mmol)の1,2-ジクロロエタン(10mL)溶液
を、室温で30分撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、ジクロロメタ
ンで抽出した。抽出液は水洗、乾燥後、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(ジクロロメタン)で精製し、ジエチルエーテルから結晶化
させ、目的物70mg(収率28%)を得た。融点166-168℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.00-1.43(3H,m),1.53-1.95(2H,m),2.05-2.28(1H,m),2.45-2
.92(1H,m),3.65-3.85(1H,m),4.05-5.15(5H,m),5.78-6.09(1H,m),6.52-7.63(
19H,m)。
実施例142
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((N-ベンジルアセトアミド)アセチル)-2,3,3a,4,
9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
アセチルクロリドを用いて、実施例141と同様にして合成した。収率22%。
融点179-181℃(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.05-1.47(3H,m),1.55-1.90(2H,m),2.01-2.20(5H,m),3.01-3
.22(1H,m),4.11-4.82(4H,m),5.30(1H,d,J=15.0Hz),5.86-5.95(1H,m),6.43-6
.75(1H,m),6.90(1H,d,J=6.4Hz),7.04-7.51(12H,m)。
実施例143
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((N-ベンジルホルムアミド)アセチル)-2,3,3a,4,
9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
ギ酸(3.8mL),無水酢酸(2.1mL)の混合物を、室温で20分撹拌した。その混合物
中に(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((ベンジルアミノ)アセチル)-2,3,3a,4,9,10a-
ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(0.2g,0.
46 mmol)のジクロロメタン溶液(10mL)を加え、室温で20分撹拌した。飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液を加え、ジクロロメタンで抽出した。抽出液は水洗、乾燥後
、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタ
ン)で精製し、目的物60mg(収率28%)を得た。無晶形。1
H NMR(CDCl3)δ1.05-1.48(3H,m),1.52-1.91(2H,m),2.01-2.25(1H,m),2.40(0
.3H,d,J=16.4Hz),2.46(0.7H,d,J=16.4Hz),3.07-3.26(1H,m),4.00(1H,d,J=16.
4Hz),4.24-4.90(4H,m),6.39-7.48(14H,m),7.57(0.3H,s),8.23(0.7H,s)。
実施例144
1-ベンジル-4-((E)-スチリル)-1,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H)-オ
ン
1-ベンジル-4-メチル-1,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H)-オン(3.0g
,11.4mmol)のN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)溶液に、水素化ナトリウ
ム(含有率60%,0.51g,12.8mmol)を加え、室温で15分間かき混ぜた。次にベンズ
アルデヒド(1.45g,13.7mmol)を加えさらに30分間かき混ぜた。反応液を水で希
釈し生成物を酢酸エチルで抽出した。抽出液は水洗、乾燥後濃縮し、
残渣を酢酸エチル-ヘキサンから結晶化させて目的物1.9gを得た。収率75%。融点
150-151℃。1H NMR(CDCl3)δ3.00(1H,d,J=11.8Hz),4.06(1H,d,J=11.8Hz),5.
08(1H,d,J=14.2Hz),5.19(1H,d,J=14.2Hz),7.00-7.70(16H,m)。
実施例145
9-(1-ナフチルメチル)-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,
4]ジアゼピン-10(1H)-オン
1-(クロロメチル)ナフタレンを用いて、実施例4と同様にして合成した。収率
50%。融点145-147℃(酢酸エチル−石油エーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.9-2.2(3H,m),2.6-2.75(2H,m),2.75-2.9(1H,m),3.1-3
.2(1H,m),5.52(2H,d,J=16.4Hz),5.63(2H,d,J=16.4Hz),7.0-7.2(3H,m)
,7.2-7.4(3H,m),7.4-7.55(2H,m),7.72(1H,d,J=8.4Hz),7.8-7.95(2H,m)
。
実施例146
9-(2-ナフチルメチル)-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,
4]ジアゼピン-10(1H)-オン
2-(ブロモメチル)ナフタレンを用いて、実施例4と同様にして合成した。収率
59%。融点164-167℃(酢酸エチル−石油エーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.9-2.2(3H,m),2.65-2.9(3H,m),3.05-3.15(1H,m),5.22
(2H,d,J=16.0Hz),5.31(2H,d,J=16.0Hz),7.0-7.35(5H,m),7.35-7.5(2H,m
),7.55(1H,s),7.7-7.8(3H,m)。
実施例147
9-ベンジル-7-クロロ-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4
]ジアゼピン-10(1H)-オン
7-クロロ-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン
-10(1H)-オンを用いて実施例4と同様にして合成した。収率68%。融点134-136℃
(ジイソプロピルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.8-2.2(3H,m),2.6-2.9(3H,m),2.95-3.05(1H,m),5.
03(2H,d,J=15.8Hz),5.16(2H,d,J=15.8Hz),7.0-7.4(8H,m)。
実施例148
9,10a-ビス(2-ナフチルメチル)-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペン
タ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
実施例146の化合物と同時に生成したビスナフチルメチル体をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(クロロホルム)で精製し、クロロホルム−石油エーテ
ルから再結晶して表題化合物を収率8%で得た。融点191-193℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.6-1.8(2H,m),2.08(1H,dt,J=12.8,8.8Hz),2.4-2.8(2H
,m),2.70(2H,d,J=14.0Hz),2.82(2H,d,J=14.0Hz),3.0-3.2(1H,m),5.07
(2H,d,J=15.8Hz),5.51(2H,d,J=15.8Hz),7.0-7.85(18H,m)。
実施例149
9,10a-ジベンジル-7-クロロ-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[
e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
実施例147の化合物と同時に生成したジベンジル体をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル4:1の後2:1)で精製し、ジイソプロピル
エーテルから結晶化させて表題化合物を収率8%で得た。融点139-141℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.55-1.8(2H,m),1.98(1H,ddd,J=12.7,10.0,7.4Hz),2.
4-2.8(2H,m),2.50(2H,d,J=14.3Hz),2.63(2H,d,J=14.3Hz),2.9-3.1(1H,
m),5.00(2H,d,J=16.0Hz),5.25(2H,d,J=16.0Hz),6.8-6.9(2H,m),7.0-7.
15(2H,m),7.15-7.4(8H,m),7.37(1H,d,J=8.4Hz)。
実施例150
1,3-ジベンジル-4-((E)-スチリル)-1,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H
)-オン
1-ベンジル-4-((E)-スチリル)-1,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H)-オ
ンを用いて実施例21と同様にして合成した。収率89%。油状物。1
H NMR(CDCl3)δ3.26-3.35(2H,m),3.90(1H,dd,J=13.0,11.0Hz),5.03
(1H,d,J=16.2Hz),5.20(1H,d,J=16.2Hz),6.91-7.75(21H,m)。
実施例151
1-ベンジル-4-メチル-3-(2-プロペン-1-イル)-1,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾジア
ゼピン-2(2H)-オン
1-ベンジル-4-メチル-1,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H)-オンと3-ブ
ロモプロペンを用いて実施例21と同様にして合成した。収率85%。油状物。1
H NMR(CDCl3)δ2.25(3H,s),2.58-2.75(1H,m),2.90-3.07(2H,m),5.03-5
.20(2H,m),5.12(2H,s),5.71-5.93(1H,m),7.03-7.31(9H,m)。
実施例152
1-ベンジル-4-メチル-3-((E)-3-フェニル-2-プロペン-1-イル)-1,3-ジヒドロ-
1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H)-オン
1-ベンジル-4-メチル-1,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H)-オンを用い
て実施例21と同様にして合成した。収率69%。融点152-154℃(ジエチルエーテ
ル)。1
H NMR(CDCl3)δ2.30(3H,s),2.70-3.31(3H,m),5.07(1H,d,J=15.8Hz),5
.19(1H,d,J=15.8Hz),6.12-6.28(1H,m),6.48(1H,d,J=15.8Hz),7.03-7.72
(14H,m)。
実施例153
(3aR*,10aS*)-9-(1-ナフチルメチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]
シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
9-(1-ナフチルメチル)-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,
4]ジアゼピン-10(1H)-オンを用いて、実施例24と同様にして合成した。収率67
%。融点126-128℃(酢酸エチル−ヘキサン)。1
H NMR(CDCl3)δ1.4-2.2(5H,m),2.35-2.6(1H,m),3.0-3.1(1H,m),3.47(1
H,br s),4.04(1H,ddd,J=9.9,7.7,7.0Hz),5.48(2H,d,J=16.4Hz),5.64
(2H,d,J=16.4Hz),6.85-7.1(3H,m),7.1-7.2(1H,m),7.3-7.55(4H,m),7.
70(1H,d,J=8.4Hz),7.75-7.9(1H,m),7.95-8.05(1H,m)。
実施例154
(3aR*,10aS*)-9-(2-ナフチルメチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]
シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
9-(2-ナフチルメチル)-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,
4]ジアゼピン-10(1H)-オンを用いて、実施例24と同様にして合成した。収率81
%。融点148.0-148.5℃(酢酸エチル−ヘキサン)。1
H NMR(CDCl3)δ1.4-2.2(5H,m),2.4-2.6(1H,m),2.95-3.05(1H,m),3.3-3
.6(1H,br),4.02(1H,ddd,J=9.9,7.7,6.7Hz),5.19(2H,d,J=15.7Hz),5.2
9(2H,d,J=15.7Hz),6.85-7.1(3H,m),7.15-7.25(1H,m),7.35-7.5(3H,m),
7.65-7.8(4H,m)。
実施例155
(4aR*,11aS*)-10-ベンジル-1,2,3,4,4a,5,10,11a-オクタヒドロ-11H-ジベンゾ
[b,e][1,4]ジアゼピン-11-オン
10-ベンジル-1,2,3,4,10,11a-ヘキサヒドロ-11H-ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピ
ン-11-オンを用いて、実施例24と同様にして合成し、粗生成物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル1:1)で精製、酢酸エチル−ヘ
キサンから結晶化させて目的物を79%の収率で得た。融点164-166℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.0-1.4(2H,m),1.4-2.0(4H,m),2.0-2.35(2H,m),2.94(1
H,t,J=5.2Hz),3.37(1H,br s),3.6-3.75(1H,m),5.03(2H,d,J=15.9Hz),
5.13(2H,d,J=15.9Hz),6.8-7.35(9H,m)。
実施例156
(3aR*,10aS*)-9-(4-フルオロベンジル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[
b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
9-(4-フルオロベンジル)-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][
1,4]ジアゼピン-10(1H)-オンを用いて実施例24と同様にして合成し、油状物を
得た。1
H NMR(CDCl3)δ1.4-2.1(5H,m),2.3-2.5(1H,m),2.94(1H,td,J=7.5,1.9
Hz),3.2-3.6(1H,br),3.98(1H,ddd,J=10.0,7.8,6.6Hz),4.90
(2H,d,J=15.5Hz),5.18(2H,d,J=15.5Hz),6.8-7.3(8H,m)。
実施例157
(3aR*,10aS*)-9-(2-フルオロベンジル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[
b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
9-(2-フルオロベンジル)-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][
1,4]ジアゼピン-10(1H)-オンを用いて実施例24と同様にして合成した。収率93
%。融点154-155℃(酢酸エチル−ヘキサン)。1
H NMR(CDCl3)δ1.45-2.15(5H,m),2.35-2.55(1H,m),2.9-3.05(1H,m),3.
3-3.7(1H,m),4.01(1H,ddd,J=9.9,7.7,6.6Hz),5.06(2H,d,J=16.4Hz),
5.24(2H,d,J=16.4Hz),6.85-7.25(7H,m),7.50(1H,td,J=7.7,1.6Hz)。
実施例158
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-7-クロロ-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]
シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
9-ベンジル-7-クロロ-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4
]ジアゼピン-10(1H)-オンを用いて実施例26と同様にして合成した。収率53%。
融点160-163℃(酢酸エチル−ヘキサン)。1
H NMR(CDCl3)δ1.5-2.1(5H,m),2.3-2.55(1H,m),2.9-3.0(1H,m),3.3-3.
6(1H,br),3.9-4.05(1H,m),4.96(2H,d,J=15.7Hz),5.15(2H,d,J=15.7Hz)
,6.82(1H,d,J=8.4Hz),6.99(1H,dd,J=8.3,2.3Hz),7.15(1H,d,H=2.2Hz)
,7.15-7.3(5H,m)。
実施例159
1,3-ジベンジル-4-((E)-スチリル)-1,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾジアゼ
ピン-2(2H)-オン
1,3-ジベンジル-4-((E)-スチリル)-1,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H
)-オンを用いて実施例24と同様にして合成した。収率89%。無晶形。1
H NMR(CDCl3)δ2.60(1H,dd,J=13.8,5.4Hz),3.13-3.35(2H,m),3.49(1H
,br s),4.35(1H,dd,J=8.0,5.4Hz),4.93(1H,d,J=15.8Hz),
5.22(1H,d,J=15.8Hz),6.40(1H,dd,J=15.6,8.0Hz),6.54(1H,d,J=15.6Hz
),6.86-7.48(19H,m)。
実施例160
1-ベンジル-4-メチル-3-(2-プロペン-1-イル)-1,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベ
ンゾジアゼピン-2(2H)-オン
1-ベンジル-4-メチル-3-(2-プロペン-1-イル)-1,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾジア
ゼピン-2(2H)-オンを用いて実施例24と同様にして合成した。収率85%。融点81
-83℃(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.27(3H,d,J=6.2Hz),1.99-2.13(1H,m),2.54-2.69(1H,m
),2.94(1H,d,J=11.2Hz),3.48(1H,br s),3.79-3.91(1H,m),4.94-5.07(2H
,m),5.08(2H,s),5.60-5.81(1H,m),6.78-7.32(9H,m)。
実施例161
1-ベンジル-4-メチル-3-((E)-3-フェニル-2-プロペン-1-イル)-1,3,4,5-テト
ラヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H)-オン
1-ベンジル-4-メチル-3-((E)-3-フェニル-2-プロペン-1-イル)-1,3-ジヒドロ-
1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H)-オンを用いて実施例24と同様にして合成した。
収率77%。融点119-120℃(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.30(3H,d,J=6.2Hz),2.12-2.28(1H,m),2.70-2.85(1H,m
),2.96-3.05(1H,m),3.55(1H,br s),3.85-4.00(1H,m),4.97(1H,d,J=15.
4Hz),5.20(1H,d,J=15.4Hz),6.07-6.19(1H,m),6.42(1H,d,J=15.8Hz),6.
82-7.50(13H,m),7.68-7.88(1H,m)。
実施例162
9,10a-ビス(4-ニトロベンジル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シク
ロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-
オンと4-ニトロベンジルブロミドを用いて実施例10と同様な操作により得られ
た粗生成物をさらに精製することなく実施例24と同様にして反応を行い、実施
例26の化合物と同時に生成したジベンジル体をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(ヘキサン−酢酸エチル2:1)で精製し、酢酸エチル−ヘキサンから結
晶化させて表題化合物を収率7.7%で得た。融点226-230℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.4-2.2(5H,m),2.55(2H,d,J=14.3Hz),2.6-2.8(1H,m),
2.96(2H,d,J=14.3Hz),3.47(1H,br s),3.73(1H,t,J=7.1Hz),4.86(2H,d
,J=15.9Hz),5.47(2H,d,J=15.9Hz),6.9-7.3(6H,m),7.43(2H,d,J=8.8Hz)
,8.06(2H,d,J=8.8Hz),8.09(2H,d,J=8.8Hz)。
実施例163
(3aR*,10aS*)-9-(4-アミノベンジル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]
シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-9-(4-ニトロベンジル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]
シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(5.06g,15mmol)および10%パラ
ジウム−炭素(含水)(0.5g)をテトラヒドロフラン(15mL)およびメタノール
(15mL)の混合溶媒に懸濁し、水素雰囲気下、室温で4.5時間攪拌した。触媒を
ろ過し、減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル−ヘキサンから結晶化させて目的物3.
27g(収率71%)を得た。融点149.1-149.6℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.4-2.1(5H,m),2.35-2.6(1H,m),2.85-3.0(1H,m),3.96(
1H,ddd,J=10.1,7.9,6.6Hz),4.95(2H,s),6.56(2H,d,J=8.4Hz),6.8-7.2
(6H,m)。
実施例164
1-ベンジル-4-フェネチル-1,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H
)-オン
1-ベンジル-4-((E)-スチリル)-1,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-
2(2H)-オン(0.51g,0.69mmol)、酸化白金(50mg)のメタノール(20ml)懸濁液
を水素雰囲気下室温で3時間攪拌した。反応液をろ過し、ろ液の溶媒を留去した
後、ジエチルエーテルから結晶化させ、目的物500mg(収率98%)を得た。融点13
5-137℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.86-1.97(2H,m),2.43(1H,dd,J=12.4,7.6Hz),2.62-
2.77(3H,m),3.36(1H,br s),3.83-4.02(1H,m),5.02(1H,d,J=15.8Hz),5.
12(1H,d,J=15.8Hz),6.74(1H,dd,J=7.4,1.6Hz),6.87-7.38(13H,m)。
実施例165
1-ベンジル-4-フェネチル-5-(フタルイミドアセチル)-1,3,4,5-テトラヒドロ-
1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H)-オン
1-ベンジル-4-フェネチル-1,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H
)-オンを用いて実施例46と同様にして合成した。収率46%。無晶形。1
H NMR(CDCl3)δ1.52-1.67(1H,m),1.81-2.07(1H,m),2.34(1H,t,J=12.8H
z),2.54-2.77(3H,m),3.20(1H,d,J=16.4Hz),3.89(1H,d,J=16.4Hz),4.91
(1H,d,J=15.4Hz),5.21-5.44(1H,m),5.37(1H,d,J=15.4Hz),7.06-7.59(14
H,m),7.60-7.91(4H,m)。
実施例166
1-ベンジル-4-メチル-5-(フタルイミドアセチル)-3-(2-プロペン-1-イル)-1,3
,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H)-オン
1-ベンジル-4-メチル-3-(2-プロペン-1-イル)-1,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベ
ンゾジアゼピン-2(2H)-オンを用いて実施例46と同様にして合成した。収率46%
。融点218-219℃(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.18(3H,d,J=7.0Hz),1.28-1.46(1H,m),1.88-2.07(1H,m
),3.02-3.19(1H,m),3.26(1H,d,J=16.4Hz),3.94(1H,d,J=16.4Hz),4.73-
5.00(2H,m),4.83(1H,d,J=15.0Hz),5.42(1H,d,J=15.0Hz),5.48-5.81(2H
,m),7.18-7.51(9H,m),7.70-7.91(4H,m)。
実施例167
1-ベンジル-4-メチル-3-((E)-3-フェニル-2-プロペン-1-イル)-5-(フタルイミ
ドアセチル)-1,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H)-オン
1-ベンジル-4-メチル-3-((E)-3-フェニル-2-プロペン-1-イル)-1,3,4,5-テト
ラヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H)-オンを用いて実施例46と同様にして合
成した。収率71%。融点262-264℃(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.24(3H,d,J=6.8Hz),1.31-1.52(1H,m),2.21-2.24(1H,m
),3.17-3.31(1H,m),3.42(1H,d,J=16.4Hz),4.04(1H,d,J=16.4Hz),5.09(
2H,s),5.40-5.58(1H,m),5.95-6.10(2H,m),7.04-7.53(14H,m),7.69-7.91
(4H,m)。
実施例168
(4aR*,11aS*)-10-ベンジル-5-(フタルイミドアセチル)-1,2,3,4,4a,5,10,11a-
オクタヒドロ-11H-ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン-11-オン
(4aR*,11aS*)-10-ベンジル-1,2,3,4,4a,5,10,11a-オクタヒドロ-11H-ジベンゾ
[b,e][1,4]ジアゼピン-11-オン(200mg,0.65mmol)の1,2-ジクロロエタン(2mL
)溶液に塩化フタルイミドアセチル(175mg,0.78mmol)を加えて室温で15分攪
拌した。この溶液にピリジン(0.08mL)を加え、室温で1時間攪拌した。反応液
に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、水層を分離、有機層を水および飽和塩
化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。
残渣をエタノールから結晶化させて目的物138mg(収率43%)を得た。融点241.5-
242.5℃。1
H NMR(CDCl3)δ0.6-0.9(1H,m),1.0-1.3(2H,m),1.3-1.7(4H,m),2.15-2.
3(1H,m),3.02(1H,dt,J=14.6,5.7Hz),3.37(2H,d,J=16.6Hz),4.15(2H,d
,J=16.6Hz),4.90(2H,d,J=15.4Hz),5.15-5.3(1H,m),5.45(2H,d,J=15.4H
z),7.2-7.45(8H,m),7.55-7.65(1H,m),7.65-7.9(4H,m)。
実施例169
(3aR*,10aS*)-9-(4-クロロベンジル)-4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3a,4,9,
10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-9-(4-クロロベンジル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]
シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン塩酸塩(426mg,1.2mmol)および
フタルイミドアセチルクロリド(389mg,1.7mmol)を トルエン(4mL)に懸濁
し、16時間加熱還流した。反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、
クロロホルムで抽出、水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸マ
グネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をエタノール−ヘキサンから結
晶化させて目的物91mg(収率15%)を得た。融点205-206℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.1-1.5(3H,m),1.5-1.9(2H,m),2.0-2.25(1H,m),3.18(1
H,dt,J=11.9,9.1Hz),3.46(2H,d,J=16.7Hz),4.14(2H,d,J=16.7Hz),5.0
7(2H,d,J=15.4Hz),5.25(2H,d,J=15.4Hz),5.7-5.9(1H,m),7.2-7.5(8H,m
),7.65-7.9(4H,m)。
実施例170
(3aR*,10aS*)-4-(2H-1,3-ジオキソ-1,3,4,5,6,7-ヘキサヒドロイソインドール
-2-アセチル)-9-(1-ナフチルメチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シ
クロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-9-(1-ナフチルメチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]
シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オンと2H-1,3-ジオキソ-1,3,4,5,6,7-
ヘキサヒドロイソインドール-2-酢酸を用いて実施例49と同様にして合成し、
粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル2:1の
後1:1)で精製、酢酸エチル−ヘキサンから結晶化させて目的物を50%の収率で得
た。融点220-222℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.1-1.5(3H,m),1.6-2.0(2H,m),1.74(4H,s),2.0-2.3(1H
,m),2.32(4H,s),2.91(2H,d,J=16.5Hz),3.21(1H,dt,J=11.8,9.2Hz),3
.58(2H,d,J=16.5Hz),5.56(2H,d,J=15.8Hz),5.70(2H,d,J=15.8Hz),5.7-
5.85(1H,m),7.15-7.5(6H,m),7.5-7.6(2H,m),7.75(1H,d,J=8.0Hz),7.8-
7.9(1H,m),8.0-8.1(1H,m)。
実施例171
(3aR*,10aS*)-4-(2H-1,3-ジオキソ-1,3,4,5,6,7-ヘキサヒドロイソインドール
-2-アセチル)-9-(2-ナフチルメチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シ
クロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-9-(2-ナフチルメチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]
シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オンを用いて実施例170と同様にし
て合成した。収率32%。融点225-226℃(酢酸エチル−ヘキサン)。1
H NMR(CDCl3)δ1.1-1.5(3H,m),1.5-2.0(2H,m),1.74(4H,s),2.0-2.25(1
H,m),2.32(4H,s),3.22(1H,dt,J=11.8,9.2Hz),3.33(2H,d,J=16.4Hz),
3.83(2H,d,J=16.4Hz),5.28(2H,d,J=15.6Hz),5.38(2H,d,J=15.6Hz),5.8
1(1H,td,J=8.6,3.9Hz),7.15-7.55(7H,m),7.62(1H,s),7.7-7.85(2H,m)
,7.88(1H,d,J=8.6Hz)。
実施例172
9-ベンジル-4-(2,3-ジフェニルマレイミドアセチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサ
ヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
2,3-ジフェニルマレイン酸無水物を用いて実施例70と同様にして合成し、シ
ス体とトランス体が13:7の混合物を得た。収率78%。融点207-208℃(クロロホル
ム−エタノール−ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.0-2.0(4.3H,m),2.0-2.4(1.35H,m),2.8-3.05(0.7H,m)
,3.05-3.3(0.65H,m),3.19(0.7H,d,J=17.1Hz),3.29(1.3H,d,J=16.7Hz),
3.85(0.7H,d,J=17.1Hz),3.92(1.3H,d,J=16.7Hz),4.1-4.25(0.35H,m),4.
54(0.7H,d,J=14.4Hz),4.87(1.3H,d,J=15.2Hz),5.48(1.3H,d,J=15.2Hz)
,5.7-5.9(0.65H,m),5.81(0.7H,d,J=14.4Hz),7.1-7.6(19H,m)。
実施例173
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(2,3-ジメチルマレイミドアセチル)-2,3,3a,4,9,
10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
2,3-ジメチルマレイン酸無水物を用いて実施例70と同様にして合成した。収
率46%。融点196-200℃(クロロホルム−エタノール−ジイソプロピルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.0-1.5(3H,m),1.5-2.3(3H,m),1.96(6H,s),3.05-3.25(
1H.m),3.17(2H,d,J=16.9Hz),3.82(2H,d,J=16.9Hz),4.96(2H,d,J=15.3
Hz),5.37(2H,d,J=15.3Hz),5.75(1H,td,J=8.6,3.9Hz),7.1-7.5(9H,m)。
実施例174
9-ベンジル-4-(cis-シクロヘキサン-1,2-ジカルボキシミドアセチル)-2,3,3a,
4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-4-(アミノアセチル)-9-ベンジル-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロ
ベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オンとcis-シクロヘキサン-
1,2-ジカルボン酸無水物から実施例80と同様にして合成し、粗生成物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製、酢酸エチル−ヘキサンか
ら結晶化させて3a-10a位間の水素についてシス体とトランス体が7:3の混合物を
得た。収率74%。融点180-184℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.0-2.0(12.4H,m),2.0-2.4(1.3H,m),2.8-3.0(2.6H,m),
3.05-3.3(0.7H,m),3.08(0.6H,d,J=16.9Hz),3.24(1.4H,d,J=16.5Hz),3.7
2(0.6H,d,J=16.9Hz),3.84(1.4H,d,J=16.5Hz),4.05-4.25(0.3H,m),4.57(
0.6H,d,J=15.0Hz),5.01(1.4H,d,J=15.4Hz),5.30(1.4H,d,J=15.4Hz),5.
7-5.85(0.7H,m),5.75(0.6H,d,J=15.0Hz),7.15-7.5(9H,m)。
実施例175
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(trans-シクロヘキサン-1,2-ジカルボキシミドア
セチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピ
ン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-4-(アミノアセチル)-9-ベンジル-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロ
ベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オンと(±)-trans-シクロヘ
キサン-1,2-ジカルボン酸無水物から実施例174と同様にして合成してジアス
テレオマー混合物を得た。収率46%。融点182-184℃(酢酸エチル−ヘキサン)。1
H NMR(CDCl3)δ1.0-2.5(16H,m),3.05-3.3(2H,m),3.7-3.8(1H,m),4.9-5
.05(1H,m),5.2-5.4(1H,m),5.76(1H,td,J=8.6,3.6Hz),7.1-7.5(9H,m)。
実施例176
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(シクロペンテン-1,2-ジカルボキシミドアセチル
)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(
1H)-オン
(3aR*,10aS*)-4-(アミノアセチル)-9-ベンジル-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロ
ベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(349mg,1mmol)、シク
ロペンテン-1,2-ジカルボン酸無水物(138mg,1mmol)、およびキシレン(3mL)
の混合物を140℃で75分間攪拌した。これを冷却した後、ヘキサン(5mL)を加え
、生じた固体をろ過した。この固体に酢酸ナトリウム(99mg,1.2mmol)および
無水酢酸(3mL)を加え、100℃で2時間攪拌した。反応混合物に水を加えて激し
く攪拌し、ジクロロメタンで2回抽出、合わせた有機層を水(2回)、飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液、および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸マグネシウ
ム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ヘキサン−酢酸エチル2:1の後1:1)で精製し、酢酸エチル−ジエチルエーテル
から結晶化させて目的物200mg(収率47%)を得た。融点178-179℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.0-1.5(3H,m),1.55-1.9(2H,m),2.0-2.2(1H,m),2.3-2.
5(2H,m),2.67(4H,t,J=7.0Hz),3.17(1H,dt,J=11.8,9.0Hz),3.17(2H,d
,J=16.8Hz),3.83(2H,d,J=16.8Hz),5.00(2H,d,J=15.4Hz),5.33(2H,d,J
=15.4Hz),5.7-5.85(1H,m),7.1-7.5(9H,m)。
実施例177
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((フェニルアセトアミド)アセチル)-2,3,3a,4,9,
10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
フェニルアセチルクロリドを用いて実施例81と同様にして合成した。収率69
%。融点237-238℃(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.00-1.42(3H,m),1.45-1.89(2H,m),1.85(1H,dd,J=18.0
,3.4Hz),1.98-2.18(1H,m),3.12(1H,dt,J=12.2,8.4Hz),3.53(2H,s),3.
70(1H,dd,J=18.2,5.8Hz),4.57(1H,d,J=14.8Hz),5.53(1H,d,J=14.8Hz)
,5.74-5.87(1H,m),5.90-6.00(1H,m),6.85-7.50(14H,m)。
実施例178
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((3-フェニルプロピオンアミド)アセチル)-2,3,3
a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オ
ン
3-フェニルプロピオニルクロリドを用いて実施例81と同様にして合成した。
収率49%。融点205-207℃(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.01-1.44(3H,m),1.51-1.91(2H,m),2.03-2.20(2H,m),2
.44-2.52(2H,m),2.93(2H,t,J=8.0Hz),3.16(1H,dt,J=12.4,8.8Hz),3.73
(1H,dd,J=18.0,5.4Hz),4.68(1H,d,J=14.8Hz),5.46(1H,d,J=14.8Hz),5
.79-5.91(1H,m),6.00-6.11(1H,m),7.02-7.52(14H,m)。
実施例179
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((4-フェニルブチルアミド)アセチル)-2,3,3a,4,
9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
4-フェニルブチリルクロリドを用いて実施例81と同様にして合成した。収率
48%。融点219-221℃(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.01-1.48(3H,m),1.50-2.29(8H,),2.64(2H,t,J=7.4Hz)
,3.16(1H,dt,J=12.2,8.8Hz),3.76(1H,dd,J=18.2,5.6Hz),4.70(1H,d,
J=14.8Hz),5.45(1H,d,J=14.8Hz),5.80-5.91(1H,m),6.05(1H,br s),7.01
-7.52(14H,m)。
実施例180
(3aR*,10aS*)-4-((ベンゼンスルホンアミド)アセチル)-9-ベンジル-2,3,3a,4,
9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-4-アミノアセチル-9ベンジル-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベ
ンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(0.2g,0.57mmol)、ベン
ゼンスルホニルクロリド(0.12g,0.69mmol)のジクロロメタン(10mL)溶液に
トリエチルアミン(70mg,0.69mmol)を加え、30分間室温で攪拌した。飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液を加え、ジクロロメタンで抽出した。抽出液は水
洗、乾燥後、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジ
クロロメタン)で精製し、ジエチルエーテルから結晶化させ、目的物170mg(収
率61%)を得た。融点185-187℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.00-1.60(4H,m),1.70-1.89(1H,m),1.95-2.11(1H,m),2
.15(1H,dd,J=16.8,3.6Hz),3.11(1H,dt,J=12.0,8.8Hz),3.33(1H,dd,J=
16.8,5.8Hz),4.69(1H,d,J=15.0Hz),5.30(1H,d,J=15.0Hz),5.28-5.41 (1
H,br s),5.64-5.75(1H,m),6.82(1H,dd,J=7.8,1.4Hz),7.12-7.63(11H,
m),7.73-7.78(2H,m)。
実施例181
(3aR*,10aS*)-4-(N-アセチル-N-(3-フェニルプロピオニル)アミノアセチル)-9
-ベンジル-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼ
ピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((3-フェニルプロピオンアミド)アセチル)-2,3,3
a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オ
ンを用いて実施例109と同様にして合成した。収率76%。融点138-140℃(ジエ
チルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.05-1.90(5H,m),2.02-2.21(1H,m),2.28(3H,s),2.63-2
.98(5H,m),3.08-3.23(1H,m),4.25(1H,d,J=17.2Hz),4.92(1H,d,J=15.2H
z),5.18(1H,d,J=15.2Hz),5.73-5.84(1H,m),7.09-7.50(14H,m)。
実施例182
(3aR*,10aS*)-9-(4-ビフェニリルメチル)-4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3a,
4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
4-(クロロメチル)ビフェニルを用いて実施例113と同様にして合成した。収
率49%。融点207.0-207.5℃(エタノール)。1
H NMR(CDCl3)δ1.1-1.5(3H,m),1.6-2.0(2H,m),2.0-2.25(1H,m),3.21(1
H,dt,J=11.6,9.1Hz),3.53(2H,d,J=16.4Hz),4.14(2H,d,J=16.4Hz),5.1
8(2H,d,J=15.6Hz),5.30(2H,d,J=15.6Hz),5.82(
1H,td,J=8.7,4.1Hz),7.2-7.5(9H,m),7.5-7.65(4H,m),7.65-7.9(4H,m)
。
実施例183
(3aR*,10aS*)-4-(フタルイミドアセチル)-9-(2-キノリルメチル)-2,3,3a,4,9,
10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
2-(クロロメチル)キノリン塩酸塩(321mg,1.5mmol)を水(0.5mL)および酢
酸エチル(1mL)の混合物に溶解した。これに炭酸水素ナトリウムを加えて中和
し、有機層を分離、水層を酢酸エチルで2回抽出、合わせた有機層を硫酸マグネ
シウムを通して乾燥、減圧濃縮した。残渣に(3aR*,10aS*)-4-(フタルイミドアセ
チル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン
-10(1H)-オン(390mg,1.0mmol)とN,N-ジメチルホルムアミド(3mL)を加えた
。この懸濁液に0℃で水素化ナトリウム(60%流動パラフィン分散物,48mg,1.2
mmol)を加え、室温で20分間攪拌した。反応混合物に水を加え、クロロホルムで
2回抽出、合わせた有機層を水で洗浄、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧
濃縮した。残渣をエタノール−ヘキサンから結晶化させて目的物243mg(収率46%
)を得た。融点258-260℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.1-1.5(3H,m),1.6-1.95(2H,m),2.05-2.25(1H,m),3.1-
3.3(1H,m),3.74(2H,d,J=16.5Hz),4.23(2H,d,J=16.5Hz),5.32(2H,d,J=
15.8Hz),5.59(2H,d,J=15.8Hz),5.87(1H,td,J=8.7,4.1Hz),7.2-7.9(12H
,m),8.00(1H,d,J=8.4Hz),8.25(1H,d,J=8.4Hz)。
実施例184
(3aR*,10aS*)-4-(フタルイミドアセチル)-9-(2-キノリルメチル)-2,3,3a,4,9,
10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン塩酸
塩
実施例183で得られた(3aR*,10aS*)-4-(フタルイミドアセチル)-9-(2-キノ
リルメチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジア
ゼピン-10(1H)-オンを実施例118と同様にして塩酸塩とした。融点256-259
℃(エタノール−ジエチルエーテル)。1
H NMR(DMSO-d6)δ1.2-1.5(3H,m),1.6-1.9(2H,m),1.9-2.2(1H,m),3.0-3
.2(1H,m),3.76(2H,d,J=16.4Hz),4.33(2H,d,J=16.4Hz),5.0-5.25(1H,m)
,5.6-5.8(2H,m),7.3-7.8(6H,m),7.8-8.2(7H,m),8.5-8.7(1H,m)。
実施例185
(3aR*,10aS*)-4-(ブロモアセチル)-9-(4-フルオロベンジル)-2,3,3a,4,9,10a-
ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-9-(4-フルオロベンジル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[
b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オンとブロモアセチルクロリドを用
いて実施例122と同様にして合成し、粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(ヘキサン−酢酸エチル2:1の後1:1)で精製し、酢酸エチル−ヘキサン
から結晶化させて目的物を得た。収率9%。融点145-147℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.0-1.5(3H,m),1.5-1.9(2H,m),2.0-2.25(1H,m),2.85(2
H,d,J=13.2Hz),3.16(1H,dt,J=11.8,9.1Hz),3.32(2H,d,J=13.2Hz),4.6
1(2H,d,J=14.7Hz),5.34(2H,d,J=14.7Hz),5.82(1H,td,J=8.8,3.9Hz),6
.95(2H,t,J=8.6Hz),7.05-7.35(4H,m),7.35-7.55(2H,m)。
実施例186
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(ブロモアセチル)-7-クロロ-2,3,3a,4,9,10a-ヘ
キサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-7-クロロ-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]
シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オンとブロモアセチルブロミドを用い
て実施例122と同様にして合成した。収率50%。融点163-164℃(酢酸エチル−
ヘキサン)。1
H NMR(CDCl3)δ1.05-1.7(4H,m),1.7-1.95(1H,m),2.0-2.25(1H,m),2.78
(2H,d,J=11.1Hz),2.86(2H,d,J=11.1Hz),3.17(1H,dt,J=11.7,9.0Hz),4
.62(2H,d,J=15.0Hz),5.55(2H,d,J=15.0Hz),5.80(1H,td,
J=8.7,3.9Hz),7.1-7.35(7H,m),7.42(1H,d,J=2.2Hz)。
実施例187
(3aR*,10aS*)-4-(ブロモアセチル)-9-(2-フルオロベンジル)-2,3,3a,4,9,10a-
ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-9-(2-フルオロベンジル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[
b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オンとブロモアセチルブロミドを用
いて実施例122と同様にして合成した。収率62%。融点198.5-199.6℃(酢酸エ
チル−ヘキサン)。1
H NMR(CDCl3)δ1.0-1.5(3H,m),1.5-1.9(2H,m),2.05-2.25(1H,m),3.02(
2H,d,J=11.4Hz),3.09(2H,d,J=11.4Hz),3.16(1H,dt,J=12.1,9.0Hz),4.
96(2H,d,J=15.3Hz),5.41(2H,d,J=15.3Hz),5.82(1H,ddd,J=9.2,8.4,4.
0Hz),6.95(1H,ddd,J=10.0,8.2,1.6Hz),7.0-7.55(7H,m)。
実施例188
4-((3aR*,10aS*)-4-(ブロモアセチル)-7-クロロ-10-オキソ-1,2,3,3a,4,9,10,
10a-オクタヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-9-イルメチル)安
息香酸メチル
4-((3aR*,10aS*)-7-クロロ-10-オキソ-1,2,3,3a,4,9,10,10a-オクタヒドロベ
ンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-9-イルメチル)安息香酸メチルとブロ
モアセチルクロリドを用いて実施例185と同様にして合成した。収率16%。融
点169.5-170.1℃(酢酸エチル−ヘキサン)。1
H NMR(CDCl3)δ1.1-1.75(4H,m),1.8-2.0(1H,m),2.05-2.3(1H,m),3.05(
2H,s),3.20(1H,dt,J=11.9,9.1Hz),3.90(3H,s),4.91(2H,d,J=15.8Hz)
,5.33(2H,d,J=15.8Hz),5.82(1H,td,J=8.8,3.9Hz),7.1-7.4(5H,m),7.9
8(2H,d,J=8.4Hz)。
実施例189
(3aR*,10aS*)-4-(ブロモアセチル)-9-(4-ニトロベンジル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘ
キサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-9-(4-ニトロベンジル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]
シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オンとブロモアセチルブロミドを用い
て実施例185と同様にして合成した。収率37%。融点160.5-161.5℃(酢酸エチ
ル−ヘキサン)。1
H NMR(CDCl3)δ1.1-1.5(3H,m),1.55-2.0(2H,m),2.05-2.3(1H,m),3.1-3
.3(1H,m),3.21(2H,d,J=10.2Hz),3.33(2H,d,J=10.2Hz),5.17(2H,s),5.
86(1H,td,J=8.8,4.0Hz),7.15-7.5(6H,m),8.19(2H,d,J=8.8Hz)。
実施例190
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(グルタルイミドアセチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキ
サヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
グルタルイミド(136mg,1.2mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(2mL)溶液
に0℃で水素化ナトリウム(60%流動パラフィン分散物,44mg,1.1mmol)を加え
、5分間攪拌した。この混合物に(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(ブロモアセチル)
-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1
H)-オン(413mg,1mmol)を加え、室温で30分間攪拌した。反応混合物を飽和塩
化アンモニウム水溶液(4mL)に注ぎ、クロロホルムで2回抽出、合わせた有機
層を水で洗浄、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣を酢酸エ
チル−ジエチルエーテルから結晶化させて目的物305mg(収率68%)を得た。融点
220-221℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.1-1.5(3H,m),1.5-2.2(5H,m),2.67(4H,t,J=6.6Hz),3
.17(1H,dt,J=11.8,9.2Hz),3.77(2H,d,J=15.8Hz),4.18(2H,d,J=15.8Hz)
,5.07(2H,d,J=15.8Hz),5.23(2H,d,J=15.8Hz),5.7-5.9(1H,m),7.15-7.4
5(9H,m)。
実施例191
(3aR*,10aS*)-9-(4-フルオロベンジル)-4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3a,4,
9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-4-(ブロモアセチル)-9-(4-フルオロベンジル)-2,3,3a,4,9,10a-
ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(388mg,
0.9mmol)およびフタルイミドカリウム(167mg,0.9mmol)をN,N-ジメチルホル
ムアミド(2mL)に懸濁し、室温で14時間攪拌した。反応混合物に水を加え、ク
ロロホルムで3回抽出、合わせた有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で
洗浄、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をエタノール−ヘ
キサンから結晶化させて目的物322mg(収率72%)を得た。融点206-207℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.0-1.5(3H,m),1.6-1.9(2H,m),2.0-2.25(1H,m),3.18(1
H,dt,J=11.9,9.1Hz),3.38(2H,d,J=16.4Hz),4.09(2H,d,J=16.4Hz),4.9
7(2H,d,J=15.4Hz),5.36(2H,d,J=15.4Hz),5.7-5.9(1H,m),7.04(2H,t,J
=8.6Hz),7.2-7.5(6H,m),7.65-7.9(4H,m)。
実施例192
4-((3aR*,10aS*)-7-クロロ-10-オキソ-4-(フタルイミドアセチル)-1,2,3,3a,4
,9,10,10a-オクタヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-9-イルメチ
ル)安息香酸メチル
4-((3aR*,10aS*)-4-(ブロモアセチル)-7-クロロ-10-オキソ-1,2,3,3a,4,9,10,
10a-オクタヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-9-イルメチル)安
息香酸メチルを用いて実施例191と同様にして合成した。収率88%。融点234.4
-235.3℃(エタノール−ヘキサン)。1
H NMR(CDCl3)δ1.2-1.8(4H,m),1.8-2.0(1H,m),2.0-2.25(1H,m),3.21(1
H,dt,J=11.6,9.0Hz),3.46(2H,d,J=16.4Hz),3.89(3H,s),4.06(2H,d,J
=16.4Hz),5.21(2H,s),5.7-5.9(1H,m),7.2-7.45(5H,m),7.65-7.9(4H,m)
,8.05(2H,d,J=8.4Hz)。
実施例193
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-7-クロロ-4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3a,4,9,1
0a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(ブロモアセチル)-7-クロロ-2,3,3a,4,9,10a-ヘ
キサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オンを用いて実
施例191と同様にして合成した。収率88%。融点241.4-242.7℃(クロロホルム
−ヘキサン)。1
H NMR(CDCl3)δ1.1-1.75(4H,m),1.75-1.95(1H,m),2.0-2.25(1H,m),3.1
9(1H,dt,J=11.9,9.2Hz),3.37(2H,d,J=16.6Hz),3.93(2H,d,J=16.6Hz),
4.89(2H,d,J=15.4Hz),5.44(2H,d,J=15.4Hz),5.76(1H,ddd,J=9.0,8.2,
3.9Hz),7.2-7.4(8H,m),7.65-7.9(4H,m)。
実施例194
(3aR*,10aS*)-9-(2-フルオロベンジル)-4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3a,4,
9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-4-(ブロモアセチル)-9-(2-フルオロベンジル)-2,3,3a,4,9,10a-
ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オンを用いて
実施例191と同様にして合成した。収率70%。融点250-253℃(ジクロロメタン
−ヘキサン)。1
H NMR(CDCl3)δ1.1-1.5(3H,m),1.6-1.95(2H,m),2.0-2.25(1H,m),3.17(
1H,dt,J=11.8,9.0Hz),3.51(2H,d,J=16.4Hz),4.11(2H,d,J=16.4Hz),5.
15(2H,d,J=15.6Hz),5.37(2H,d,J=15.6Hz),5.79(1H,td,J=8.6,4.0Hz),
6.9-7.1(1H,m),7.15-7.55(7H,m),7.65-7.9(4H,m)。
実施例195
(3aR*,10aS*)-9-(4-ニトロベンジル)-4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3a,4,9,
10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-4-(ブロモアセチル)-9-(4-ニトロベンジル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘ
キサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オンを用いて実
施例191と同様にして合成した。収率88%。融点224-225℃(エタノール)。1
H NMR(CDCl3)δ1.1-1.6(3H,m),1.6-2.0(2H,m),2.05-2.3(1H,m),3.21(1
H,dt,J=11.8,9.1Hz),3.47(2H,d,J=16.4Hz),4.20(2H,d,J=16.4Hz),5.2
2(2H,d,J=16.1Hz),5.34(2H,d,J=16.1Hz),5.75-5.9(1H,m),7.2-7.55(4H
,m),7.50(2H,d,J=8.8Hz),8.25(2H,d,J=
8.8Hz)。
実施例196
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-(フェネチルアミノアセチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘ
キサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-9ベンジル-4-ブロモアセチル--2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベ
ンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オンとフェネチルアミンを用
いて実施例138と同様にして合成した。収率48%。融点108-109℃(ジエチルエ
ーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.09-1.44(3H,m),1.51-1.88(2H,m),1.95-2.20(2H,m),2
.40-2.78(4H,m),2.92(1H,d,J=16.6Hz),3.15(1H,dt,J=14.8,9.0Hz),4.7
6(1H,d,J=15.0Hz),5.36(1H,d,J=15.0Hz),5.80-5.92(1H,m),7.02(1H,d
,J=7.8Hz),7.08-7.44(14H,m)。
実施例197
1-ベンジル-4-((E)-2-(4-ピリジル)ビニル)-1,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾジアゼ
ピン-2(2H)-オン
1-ベンジル-4-メチル-1,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H)-オンとイソ
ニコチンアルデヒドを用いて実施例144と同様にして合成した。収率36%。融
点208-210℃(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ3.02(1H,d,J=11.4Hz),4.02(1H,d,J=11.4Hz),5.05(1H,
d,J=15.8Hz),5.16(1H,d,J=15.8Hz),7.06-7.47(13H,m),8.66(2H,d,J=6.
0Hz)。
実施例198
9-(3-ニトロベンジル)-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,
4]ジアゼピン-10(1H)-オン
3-ニトロベンジルクロリドを用いて、実施例1と同様にして合成した。収率71%
。融点123.5-125.5℃(酢酸エチル−ジイソプロピルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.9-2.2(3H,m),2.6-2.85(3H,m),3.G5-3.15(1H,m),5.11
(1H,d,J=16.2Hz),5.30(1H,d,J=16.2Hz),7.1-7.4(5H,m),7.4
5(1H,t,J=7.5Hz),7.98(1H,t,J=1.6Hz),8.07(1H,dt,J=7.7,1.8Hz)。
実施例199
9-ベンジル-7-メトキシ-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1
,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
7-メトキシ-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン
-10(1H)-オンを用いて、実施例4と同様にして合成した。収率43%。融点105-107
℃(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.86-2.15(3H,m),2.66(2H,t,J=8.0Hz),2.75-2.95(1H,m
),3.03-3.11(1H,m),3.67(3H,s),5.01(1H,d,J=15.6Hz),5.18(1H,d,J=1
5.6Hz),6.76(2H,dd,J=6.6,2.4Hz),7.16-7.37(6H,m)。
実施例200
9-ベンジル-7-フルオロ-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1
,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
7-フルオロ-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン
-10(1H)-オンを用いて、実施例4と同様にして合成した。収率43%。融点158-159
℃(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.89-2.22(3H,m),2.64-2.72(2H,m),2.75-2.96(1H,m),3
.02-3.08(1H,m),5.09(2H,s),6.84-7.31(8H,m)。
実施例201
9-ベンジル-6-ニトロ-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4
]ジアゼピン-10(1H)-オン
6-ニトロ-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-1
0(1H)-オンを用いて、実施例4と同様にして合成した。収率46%。油状物。1
H NMR(CDCl3)δ1.91-2.25(3H,m),2.75(2H,t,J=7.8Hz),2.78-2.91(1H,m
),3.02-3.09(1H,m),5.17(2H,s),7.04-7.10(2H,m),7.22-7.42(4H,m),7.
95(1H,dt,J=9.0,2.8Hz),8.18(1H,d,J=2.6Hz)。
実施例202
9-(4-シアノベンジル)-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,
4]ジアゼピン-10(1H)-オン
4-シアノベンジルブロミドを用いて、実施例4と同様にして合成した。収率85%
。油状物。1
H NMR(CDCl3)δ1.86-2.25(3H,m),2.56-2.83(3H,m),3.03-3.11(1H,m),5
.06(1H,d,J=16.4Hz),5.25(1H,d,J=16.4Hz),7.08-7.67(8H,m)。
実施例203
9-(3-シアノベンジル)-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,
4]ジアゼピン-10(1H)-オン
3-シアノベンジルブロミドを用いて、実施例4と同様にして合成した。収率100%
。油状物。1
H NMR(CDCl3)δ1.98-2.23(3H,m),2.64-2.93(3H,m),3.07-3.12(1H,m),5
.11(1H,d,J=16.2Hz),5.30(1H,d,J=16.2Hz),7.10-7.67(8H,m)。
実施例204
9-((4-メチルチオ)ベンジル)-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ
[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
4-(メチルチオ)ベンジルブロミドを用いて、実施例4と同様にして合成した。収
率56%。融点124-126℃(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.82-2.20(3H,m),2.43(3H,s),2.67-2.74(2H,m),2.76-2.9
3(1H,m),3.00-3.07(1H,m),5.07(2H,s),7.01(2H,d,J=8.4Hz),7.05-7.34
(6H,m)。
実施例205
9-(2-フェニルエチル)-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,
4]ジアゼピン-10(1H)-オン
2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オ
ン(5.01g,25mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(30mL)溶液を0℃に冷却し
た。これに水素化ナトリウム(60%流動パラフィン分散物,1.0g,25mm
ol)を加え、同温で5分間、室温で10分間攪拌した。この溶液に2-(ブロモエチ
ル)ベンゼン(5.09g,27.5mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(1mL)溶液を加
え、室温で2.5時間攪拌した。反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液(40mL)に
注ぎ、水で希釈、酢酸エチルで2回抽出、合わせた有機層を水および飽和塩化ナ
トリウム水溶液で洗浄、硫酸マグネシウムとシリカゲルを通して乾燥、減圧濃縮
した。未反応のジアゼピノンを結晶化させて大部分を除去した後、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル20:1の後5:1)で精製し、酢酸
エチル−ヘキサンから再結晶して目的物(2.37g,31%)を得た。融点101-102℃
。1
H NMR(CDCl3)δ1.75-2.05(3H,m),2.4-2.95(6H,m),3.90(1H,ddd,J=13.7
,8.7,5.1Hz),4.52(1H,ddd,J=13.8,8.9,7.6Hz),7.05-7.4(9H,m)。
実施例206
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-7-メトキシ-4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3a,4,9
,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-7-メトキシ-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]
シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オンを用いて、実施例46と同様にし
て合成した。収率43%。融点244-245℃(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.15-1.55(3H,m),1.61-1.93(2H,m),2.02-2.23(1H,m),3
.18(1H,dt,J=12.2,8.6Hz),3.45(1H,d,J=16.6Hz),3.71(3H,s),4.04(1H
,d,J=16.6Hz),5.01(1H,d,J=15.2Hz),5.29(1H,d,J=15.2Hz),5.70-5.82(
1H,m),6.77-6.90(2H,m),7.20-7.42(6H,m),7.66-7.91(4H,m)。
実施例207
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-7-フルオロ-4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3a,4,9
,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-7-フルオロ-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]
シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オンを用いて、実施例46と同様にし
て合成した。収率30%。融点266-268℃(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.13-1.51(3H,m),1.58-1.95(2H,m),2.05-2.25(1H,m),3
.20(1H,dt,J=11.6,8.4Hz),3.39(1H,d,J=15.6Hz),3.95(1H,d,J=15.6Hz)
,4.95(1H,d,J=15.4Hz),5.38(1H,d,J=15.4Hz),5.71-5.84(1H,m),6.95-7
.15(2H,m),7.20-7.48(6H,m),7.68-7.91(4H,m)。
実施例208
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-6-ニトロ-4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3a,4,9,1
0a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-6-ニトロ-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シ
クロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オンを用いて、実施例46と同様にして
合成した。収率64%。非晶形。1
H NMR(CDCl3)δ1.11-1.59(3H,m),1.61-2.01(2H,m),2.10-2.31(1H,m),3
.28(1H,dt,J=11.6,9.4Hz),3.46(1H,d,J=16.2Hz),3.94(1H,d,J=16.2Hz)
,5.09(1H,d,J=15.8Hz),5.39(1H,d,J=15.8Hz),5.75-5.91(1H,m),7.21-7
.59(6H,m),7.79-7.92(4H,m),8.22-8.40(2H,m)。
実施例209
(3aR*,10aS*)-9-(3-ニトロベンジル)-4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3a,4,9,
10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-9-(3-ニトロベンジル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シ
クロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オンを用いて、実施例46と同様にして
合成した。収率39%。融点250-252℃(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.17-1.56(3H,m),1.60-1.98(2H,m),2.03-2.31(1H,m),3
.23(1H,dt,J=11.4,8.4Hz),3.49(1H,d,J=16.6Hz),4.19(1H,d,J=16.6Hz)
,5.19(1H,d,J=16.0Hz),5.36(1H,d,J=16.0Hz),5.74-5.90(1H,m),7.10-7
.55(4H,m),7.59-7.90(6H,m)8.07-8.20(2H,m)。
実施例210
(3aR*,10aS*)-9-(4-シアノベンジル)-4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3a,4,9,
10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-9-(4-シアノベンジル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シ
クロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オンを用いて、実施例46と同様にして
合成した。収率40%。融点222-224℃(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.13-1.55(3H,m),1.59-1.98(2H,m),2.01-2.29(1H,m),3
.20(1H,dt,J=11.6,8.8Hz),3.49(1H,d,J=16.6Hz),4.22(1H,d,J=16.6Hz)
,5.24(2H,s),5.75-5.90(1H,m),7.15-7.60(6H,m),7.63-7.95(6H,m)。
実施例211
(3aR*,10aS*)-9-(3-シアノベンジル)-4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3a,4,9,
10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-9-(3-シアノベンジル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シ
クロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オンを用いて、実施例46と同様にして
合成した。収率40%。融点270-271℃(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.10-1.52(3H,m),1.58-1.96(2H,m),2.02-2.23(1H,m),3
.19(1H,dt,J=11.4,8.6Hz),3.44(1H,d,J=16.0Hz),4.15(1H,d,J=16.0Hz)
,5.13(1H,d,J=15.8Hz),5.26(1H,d,J=15.8Hz),5.74-5.88(1H,m),7.20-7
.91(12H,m)。
実施例212
(3aR*,10aS*)-9-((4-メチルチオ)ベンジル)-4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3
a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オ
ン
(3aR*,10aS*)-9-((4-メチルチオ)ベンジル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベン
ゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オンを用いて、実施例46と同
様にして合成した。収率61%。融点223-224℃(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.06-1.49(3H,m),1.58-1.90(2H,m),2.02-2.25(1H,m),2
.44(3H,s),3.17(1H,dt,J=11.8,8.8Hz),3.43(1H,d,J=16.4Hz),4.07(1H
,d,J=16.4Hz),4.96(1H,d,J=15.4Hz),5.33(1H,d,J=15.4Hz),5.74-5.85(
1H,m),7.19-7.48(8H,m),7.64-7.90(4H,m)。
実施例213
(3aR*,10aS*)-9-(4-アミノベンジル)-4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3a,4,9,
10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-9-(4-ニトロベンジル)-4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3a,4,9,10
a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(110mg
,0.21mmol)、酸化白金(20mg)のメタノール(20mL)懸濁液を水素雰囲気下室
温で12時間攪拌した。反応混合物をろ過し、ろ液を減圧濃縮した後、ジエチルエ
ーテルから結晶化させ、目的物72mg(収率81%)を得た。融点286-289℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.0-1.45(3H,m),1.5-1.9(2H,m),2.0-2.2(1H,m),3.13(1
H,dt,J=11.9,9.1Hz),3.30(1H,d,J=16.5Hz),3.65(2H,br s),3.90(1H,d
,J=16.5Hz),4.58(1H,d,J=14.8Hz),5.56(1H,d,J=14.8Hz),5.74(1H,td,
J=8.6,3.7Hz),6.64(2H,d,J=8.0Hz),7.07(2H,d,J=8.4Hz),7.2-7.35(1H,
m),7.2-7.35(1H,m),7.35-7.5(3H,m),7.65-7.9(4H,m)。
実施例214
(3aR*,10aS*)-9-(4-ヒドロキシベンジル)-4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3a,
4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-9-(4-ベンジルオキシベンジル)-4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3
a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オ
ン(1.1g,1.88mmol)、酸化白金(100mg)のメタノール(50mL)懸濁液を水素雰
囲気下50℃で1.5時間攪拌した。反応混合物をろ過し、ろ液を減圧濃縮した後、
ジエチルエーテルから結晶化させ、目的物410mg(収率44%)を得た。融点264-26
7℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.01-1.49(3H,m),1.52-1.93(2H,m),2.01-2.25(1H,m),3
.02-3.25(1H,m),3.15(1H,d,J=16.6Hz),3.88(1H,d,J=16.6Hz),4.61(1H,
d,J=14.8Hz),5.60(1H,d,J=14.8Hz),5.70-5.85(1H,m),6.01(1H,s),6.80
(2H,d,J=8.6Hz),7.14(2H,d,J=8.6Hz),7.
23-7.51(4H,m),7.61-7.79(4H,m)。
実施例215
(3aR*,10aS*)-9-(3-ヒドロキシベンジル)-4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3a,
4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-9-(3-ベンジルオキシベンジル)-4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3
a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オ
ンを用いて、実施例214と同様にして合成した。収率77%。融点259-262℃(分
解)(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.02-1.51(3H,m),1.58-1.91(2H,m),2.05-2.27(1H,m),3
.19(1H,dt,J=11.4,9.0Hz),3.57(1H,d,J=17.0Hz),4.31(1H,d,J=17.0Hz)
,4.34(1H,d,J=15.4Hz),4.75(1H,d,J=15.4Hz),5.67-5.87(1H,m),6.50(
1H,br),6.63-6.92(3H,m),7.10-7.48(5H,m),7.70-7.92(4H,m)。
実施例216
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-4-((ベンジルスルホンアミド)アセチル)-2,3,3a,4,
9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
ベンジルスルホニルクロリドを用いて、実施例180と同様にして合成した。収
率65%。融点175-176℃(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ0.98-1.20(1H,m),1.25-1.45(2H,m),1.47-1.98(3H,m),2
.02-2.23(1H,m),3.06-3.23(2H,m),4.17(1H,d,J=13.6Hz),4.29(1H,d,J=
13.6Hz),4.62(1H,d,J=14.8Hz),4.67-4.74(1H,br),5.48(1H,d,J=14.8Hz)
,5.74-5.87(1H,m),6.72(1H,dt,J=7.8,1.2Hz),7.07-7.48(13H,m)。
実施例217
(3aR*,10aS*)-9-(2-フェニルエチル)-4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3a,4,9,
10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-4-(ブロモアセチル)-9-(2-フェニルエチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキ
サヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オンを用いて実施
例191と同様にして合成した。収率63%。融点178-179℃(エタノール−ヘキサ
ン)。1
H NMR(CDCl3)δ1.0-1.5(3H,m),1.6-1.9(2H,m),2.0-2.25(1H,m),2.94(1
H,ddd,J=12.9,10.6,4.9Hz),3.05-3.35(2H,m),3.85(1H,d,J=16.5Hz),3
.95-4.3(2H,m),4.35(1H,d,J=16.5Hz),5.82(1H,td,J=8.7,4.1Hz),7.1-7
.55(9H,m),7.6-7.9(4H,m)。
実施例218
(3aR*,10aS*)-9-(3-フェニルプロピル)-4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3a,4,
9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-4-(ブロモアセチル)-9-(3-フェニルプロピル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘ
キサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オンを用いて実
施例191と同様にして合成した。収率73%。融点192.3-193.3℃(エタノール)。1
H NMR(CDCl3)δ0.9-1.2(1H,m),1.2-1.5(2H,m),1.55-1.85(2H,m),1.9-2.3(
3H,m),2.6-2.8(2H,m),3.08(1H,dt,J=12.3,9.0Hz),3.65-3.85(1H,m),3
.87(1H,d,J=16.5Hz),4.14(1H,ddd,J=13.7,10.8,5.5Hz),4.34(1H,d,J=
16.5Hz),5.79(1H,td,J=8.7,4.0Hz),7.1-7.5(9H,m),7.65-7.9(4H,m)。
実施例219
4-(アミノメチル)-1-ベンジル-5-(フタルイミドアセチル)-1,3,4,5-テトラヒ
ドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H)-オン臭化水素塩
1-ベンジル-4-(ベンジルオキシカルボニルアミノメチル)-5-(フタルイミドアセ
チル)-1,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H)-オン(1.51g,2.5mm
ol)のクロロホルム(20mL)溶液に25%臭化水素−酢酸溶液(5mL)を加え、室温
で25分間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、残渣をエタノール−ジエチルエーテル
から結晶化させ、ジクロロメタン−エタノール−ジエチルエーテルから再結晶し
て目的物(1.13g,82%)を得た。融点232-234℃。1
H NMR(DMSO-d6)δ2.4-3.0(4H,m),3.34(1H,d,J=16.6Hz),4.27(1H,
d,J=16.6Hz),4.84(1H,d,J=15.9Hz),5.2-5.4(1H,m),5.31(1H,d,J=15.9H
z),7.2-7.6(8H,m),7.7-8.1(8H,m)。
実施例220
1-ベンジル-5-(フタルイミドアセチル)-4-(プロピルアミノメチル)-1,3,4,5-
テトラヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H)-オン塩酸塩
4-アミノメチル-1-ベンジル-5-(フタルイミドアセチル)-1,3,4,5-テトラヒドロ-
1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H)-オン臭化水素塩(200mg,0.41mmol)、ブロモクレゾ
ールグリーン(3mg)、プロピオンアルデヒド(28mg,0.49mmol)のメタノール(3
0mL)懸濁液に氷冷下で水素化シアノホウ素ナトリウム(26mg,0.41mmol)を加
え、次いで、10%塩化水素−メタノール溶液を液色が変化しなくなるまでゆっく
り滴下した。室温で4時間攪拌し、反応混合物に水を加え、飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液でアルカリ性にした。酢酸エチルで抽出後、飽和食塩水で洗浄した。
硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧濃縮した。残渣に10%塩化水素−メタノ
ール溶液を加え、溶媒を減圧濃縮し、目的物126mg(収率57%)を得た。非晶形。1
H NMR(CDCl3、遊離塩基)δ0.81(3H,t,J=7.2Hz),1.21-1.50(2H,m),2.13-
2.52(4H,m),2.63(1H,dd,J=13.0,5.0Hz),2.99(1H,dd,J=12.4,4.2Hz),3
.20(1H,d,J=16.4Hz),3.96(1H,d,J=16.4Hz),4.86(1H,d,J=15.2Hz),5.12
-5.28(1H,m),5.44(1H,t,J=15.2Hz),7.18-7.52(10H,m),7.64-7.83(4H,m)
。
前記実施例の化学構造式を以下の表で示す。
参考例1
2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(
1H)-オン
2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-
オン(38.3g,0.19mol)およびブロモクレゾールグリーン(30mg)をメタノール
(200mL)およびテトラヒドロフラン(200mL)の混合溶媒に懸濁し、0℃に冷却
した。これに水素化シアノホウ素ナトリウム(13.2g,0.21mol)を同温で加え、
ついで、10%塩化水素−メタノール溶液を液色が変化しなくなるまでゆっくり滴
下した。反応混合物に水(500mL)を加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でア
ルカリ性にした後、クロロホルムで3回抽出、合わせた有機層を水および飽和塩
化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸ナトリウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮して目的
物38.5g(収率99%)を得た。分析用試料はエタノールから再結晶してシス体とト
ランス体が1:1の混合物を得た。融点191-212℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.5-2.1(4.5H,m),2.2-2.5(1.5H,m),2.7-3.0(1H,m),3.52(
0.5H,br s),3.78(0.5H,m),4.01(0.5H,m),4.09(0.5H,br s),6.6-6.8(1.5
H,m),6.9-7.1(2.5H,m),7.56(0.5H,br s),7.60(0.5H,br s)。
参考例2
4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペ
ンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(
1H)-オン(2.02g,10mmol)の1,2-ジクロロエタン(15mL)懸濁液にフタルイミ
ドアセチルクロリド(2.24g,10mmol)を加え、室温で15分間攪拌した。これに
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)を加え、生じた固体をろ過した。ろ液の
水層を分離、有機層を水で洗浄、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮し
た。残渣と先にろ別した固体を合わせてメタノールで洗浄、クロロホルム−メタ
ノールから再結晶してシス体とトランス体が3:2の混合物2.42g(収率62%)を得
た。融点293-294℃。1
H NMR(DMSO-d6)δ1.0-2.2(6H,m),2.4-2.7(0.4H,m),2.8-3.0(0.6H,m),3
.50(0.4H,d,J=16.6Hz),3.57(0.6H,d,J=16.6Hz),4.21(0.6H,d,J=16.6Hz)
,4.25-4.5(0.4H,m),4.43(0.4H,d,J=16.6Hz),5.55-5.7(0.6H,m),7.1-7.6
5(4H,m),7.87(4H,s),9.96(0.6H,s),9.98(0.4H,s)。
参考例3
(3aR*,10aS*)-4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベン
ゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-9-(4-メトキシベンジル)-4-(フタルイミドアセチル)-2,3,3a,4,
9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(9
.89g,19mmol)のクロロホルム(150mL)溶液に硝酸二アンモニウムセリウム(31
.3g,57mmol)および水(5mL)のアセトニトリル(150mL)溶液を加え、室温で10
分間攪拌した。反応混合物を水(300mL)に注ぎ、クロロホルムで2回抽出、合
わせた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、および飽和塩化ナトリウム
水溶液で洗浄、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−酢酸エチル2:1)
で精製し、得られた結晶をクロロホルム−ジイソプロピルエーテルで洗浄して目
的物3.7g(収率50%)を得た。1
H NMR(DMSO-d6)δ1.1-1.5(3H,m),1.5-1.9(2H,m),1.9-2.15(1H,m),2.8-
3.0(1H,m),3.58(1H,d,J=16.8Hz),4.21(1H,d,J=16.8Hz),5.55-5.7(1H,m
),7.18(1H,dd,J=7.9,1.3Hz),7.23(1H,td,J=7.6,1.4Hz),7.4-7.6(2H,m
),7.8-7.95(4H,m),9.96(1H,s)。
参考例4
フタルイミドアセチルクロリド
フタルイミド酢酸(25.1g,0.122mol)および塩化チオニル(50mL)の混合物
を1時間加熱還流した。反応液を冷却後、減圧濃縮した。残渣をジクロロメタン
−ヘキサンから再結晶して目的物26.4g(収率97%)を得た。このものはさらに精
製することなく次の反応に用いた。
参考例5
(4-ニトロフタルイミド)酢酸
4-ニトロフタル酸無水物(9.66g,50mmol)およびグリシン(3.75g,50mmol)
のN,N-ジメチルホルムアミド溶液を140℃で30分間攪拌した。反応液を水(150mL
)に注ぎ、析出した固体をろ過、水で洗浄した。エタノールから再結晶して目的
物9.69g(収率77%)を得た。融点195.5-196.5℃(エタノール)。1
H NMR(DMSO-d6)δ4.39(2H,s),8.20(1H,d,J=8.2Hz),8.57(1H,d,J=1.4H
z),8.67(1H,dd,J=8.2,2.0Hz)。
参考例6
4-フタルイミド酪酸
すりつぶした無水フタル酸(18.53g,0.125mol)および4-アミノ酪酸(12.90g
,0.125mol)の混合物を140℃で30分間加熱した。反応混合物を冷却後、固体を
メタノール−水から再結晶して目的物26.26g(収率90%)を得た。1
H NMR(CDCl3)δ2.02(2H,quintet,J=7.2Hz),2.43(2H,t,J=6.8Hz),3.77(
2H,t,J=6.8Hz),7.65-7.9(4H,m)。カルボン酸のHはブロード
なため判別できなかった。
参考例7
2H-1,3-ジオキソ-1,3,4,5,6,7-ヘキサヒドロイソインドール-2-酢酸
3,4,5,6-テトラヒドロフタル酸無水物(7.61g,50mmol)およびグリシン(3.7
5g,50mmol)の混合物を145℃で1時間撹拌した。反応混合物を冷却後、エタノー
ルに懸濁、熱時ろ過、減圧濃縮した。残渣にジクロロメタンおよび水を加え、有
機層を分離、水層をジクロロメタンで2回抽出、合わせた有機層を飽和塩化ナト
リウム水溶液で洗浄、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣を
酢酸エチル−ジイソプロピルエーテルから結晶化させて目的物5.2g(収率50%)を
得た。1
H NMR(CDCl3)δ1.7-1.9(4H,m),2.2-2.5(4H,m),4.29(2H,s),9.0-9.9(1H
,br)。
参考例8
3-オキソ-4-フタルイミド酪酸メチル
メルドラム酸(14.4g,0.10mol)およびピリジン(15.8g,0.20mol)のジクロロ
メタン(100mL)溶液にフタルイミドアセチルクロリド(24.6g,0.11mol)のジ
クロロメタン(50mL)溶液を0℃で10分間かけて滴下し、同温で30分間、室温で
30分間攪拌した。反応混合物に1規定塩酸(200mL)を加え、不溶物をろ過、水
層を分離、有機層を水で洗浄、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した
。残渣をメタノール(200mL)に懸濁し、1.5時間加熱還流した。反応液を放冷後
、析出した結晶をろ過、メタノールで洗浄して目的物(18.4g,70%)を得た。融
点139-140℃。1
H NMR(CDCl3)δ3.61(2H,s),3.79(3H,s),4.67(2H,s),7.7-7.95(4H,m)
。
参考例9
4-(フタルイミドメチル)-1,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H)-オン
3-オキソ-4-フタルイミド酪酸メチル(15.4g,59mmol)、o-フェニレンジアミン(6
.37g,59mmol)、およびキシレン(150mL)の混合物をディーンスター
ク(Dean-Stark)装置を用いて20分間加熱還流した。反応液を冷却し、結晶をろ
過、トルエンで洗浄して目的物(15.36g,81%)を得た。融点244-246℃。1
H NMR(DMSO-d6)δ3.13(2H,s),4.65(2H,s),6.95-7.25(4H,m),7.8-8.0(4
H,m),10.43(1H,s)。
参考例10
1-ベンジル-4-(フタルイミドメチル)-1,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-2(
2H)-オン
4-(フタルイミドメチル)-1,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H)-オン(16.
7g,52mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(150mL)懸濁液に0℃で水素化ナト
リウム(60%流動パラフィン分散物,2.3g,58mmol)を加え、同温で5分間、室
温で45分間攪拌した。この溶液を0℃に冷却し、ベンジルブロミド(7.5mL,63m
mol)を滴下、0℃で5分間、室温で30分間攪拌した。反応液を飽和塩化アンモ
ニウム水溶液(200mL)に注ぎ、水で希釈、酢酸エチルで3回抽出、合わせた有
機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸マグネシウム上で乾燥、
ろ過、減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル−ジエチルエーテルから結晶化して目的
物(14.9g,70%)を得た。融点186-186.5℃。1
H NMR(CDCl3)δ2.9-3.2(1H,m),3.4-3.7(1H,m),4.7-5.4(4H,m),7.0-7.3
5(9H,m),7.7-8.0(4H,m)。
参考例11
9-(4-ベンジルオキシベンジル)-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペン
タ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
4-ベンジルオキシベンジルブロミドを用いて、参考例10と同様にして合成した
。収率77%。融点124-126℃(分解)(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.83-2.20(3H,m),2.62-2.72(2H,m),2.76-2.90(1H,m),2
.98-3.07(1H,m),5.00(2H,s),5.05(2H,s),6.86(2H,d,J=8.6Hz),7.03(2H
,d,J=8.6Hz),7.10-7.47(9H,m)。
参考例12
9-(3-ベンジルオキシベンジル)-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペン
タ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
3-ベンジルオキシベンジルブロミドを用いて、参考例10と同様にして合成した
。収率37%。融点120-122℃(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.83-2.18(3H,m),2.63-2.73(2H,m),2.76-2.88(1H,m),2
.99-3.07(1H,m),4.98(1H,d,J=15.6Hz),4.99(2H,s),5.14(1H,d,J=15.6H
z),6.67-6.84(3H,m),7.05-7.47(10H,m)。
参考例13
(3aR*,10aS*)-9-(3-フェニル-2-プロペン-1-イル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒ
ドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オ
ン(4.0g,20mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(20mL)溶液を0℃に冷却した
。これに水素化ナトリウム(60%流動パラフィン分散物,0.84g,21mmol)を加え
、同温で5分間、室温で10分間攪拌した。この溶液を0℃に冷却し、臭化シンナ
ミル(4.7g,24mmol)のN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)溶液を滴下、室温で3
0分間攪拌した。反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液(40mL)に注ぎ、水で希
釈、酢酸エチルで3回抽出、合わせた有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶
液で洗浄、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル5:1の後2:1)に供した。得ら
れた9-(3-フェニル-2-プロペン-1-イル)-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シク
ロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オンの粗生成物をメタノール(70mL)に溶
解し、ブロモクレゾールグリーンを加え、0℃で水素化シアノホウ素ナトリウム
(1.26g,20mmol)を加えた。これに10%塩化水素−メタノール溶液を液色が変化
しなくなるまでゆっくり滴下した。反応液に水を加え、酢酸エチルで3回抽出、
合わせた有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸マグネシウム
上で乾燥、ろ過、減圧濃縮して目的物(6.0g,94%)を得た。油状物。1
H NMR(CDCl3)δ1.4-2.2(5H,m),2.3-2.5(1H,m),2.8-3.0(1H,m),3.2-3.7
(1H,br),3.98(1H,ddd,J=10.0,7.8,6.7Hz),4.49(1H,ddd,J=
15.9,5.8,1.0Hz),4.69(1H,ddd,J=15.9,5.6,1.3Hz),6.28(1H,dt,J=15.
9,5.7Hz),6.59(1H,d,J=15.8Hz),6.9-7.4(9H,m)。
参考例14
9-(3-フェニルプロピル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペン
タ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
9-(3-フェニル-2-プロペン-1-イル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シ
クロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(1.0g,3.1mmol)のメタノール(10
mL)溶液に10%パラジウム−炭素(含水)(0.1g)を加え、水素雰囲気下、室温で
30分間攪拌した。触媒をろ過し、ろ液を減圧濃縮した。残渣に酢酸エチルとヘキ
サンを加えて不溶物をろ過、ろ液を濃縮、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(ヘキサン−酢酸エチル10:1)に供して目的物(0.90g,90%)を得た。油
状物。1
H NMR(CDCl3)δ1.4-2.1(7H,m),2.3-2.5(1H,m),2.5-2.75(2H,m),2.75-2
.9(1H,m),3.3-3.6(1H,br),3.51(1H,dt,J=13.6,6.8Hz),3.93(1H,ddd,J
=10.2,7.8,6.6Hz),4.27(1H,dt,J=13.6,7.5Hz),6.9-7.3(9H,m)。
参考例15
1-ベンジル-4-(フタルイミドメチル)-1,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾジア
ゼピン-2(2H)-オン
1-ベンジル-4-(フタルイミドメチル)-1,3-ジヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H
)-オン(1.15g,2.8mmol)とブロモクレゾールグリーンのメタノール(10mL)お
よびテトラヒドロフラン(5mL)懸濁液に0℃で水素化シアノホウ素ナトリウム
(194mg,3.1mmol)を加えた。これに10%塩化水素−メタノール溶液を液色が変
化しなくなるまでゆっくり滴下した。反応液に水を加え、酢酸エチルで2回抽出
、合わせた有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で線上、硫酸マグネシウ
ム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製して目的物(930mg,80%)を得た。分
析用試料はクロロホルム−ヘキサンから再結晶した。融点127-130℃1
H NMR(CDCl3)δ2.56(1H,dd,J=12.6,9.6Hz),2.65(1H,dd,J=12.6,5.6Hz
),3.6-3.9(1H,br),3.73(1H,dd,J=13.8,4.6Hz),3.84(1H,dd,J=13.6,6.
6Hz),4.2-4.4(1H,m),5.02(1H,d,J=15.8Hz),5.12(1H,d,J=15.8Hz),6.9-
7.3(9H,m),7.7-7.95(4H,m)。
参考例16
(3aR*,10aS*)-9-(3-ニトロベンジル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b
]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
9-(3-ニトロベンジル)-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]
ジアゼピン-10(1H)-オンを用いて、参考例15と同様にして合成した。収率86%。
融点169-171℃(ジエチルエーテル)1
H NMR(CDCl3)δ1.46-2.18(5H,m),2.32-2.55(1H,m),2.93-3.05(1H,m),3
.69(1H,br),3.93-4.12(1H,m),4.88(1H,d,J=16.2Hz),5.49(1H,d,J=16.2
Hz),6.91-7.47(5H,m),7.65(1H,d,J=6.8Hz),7.99(1H,d,J=8.0Hz),8.34(
1H,s)。
参考例17
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-7-メトキシ-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b
]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
9-ベンジル-7-メトキシ-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1
,4]ジアゼピン-10(1H)-オンを用いて、参考例15と同様にして合成した。収率77%
,油状物。1
H NMR(CDCl3)δ1.50-2.11(5H,m),2.33-2.51(1H,m),2.87-2.98(1H,m),2
.70-3.30(1H,br),3.67(3H,s),3.18(1H,ddd,J=10.2,7.8,7.0Hz),5.02(1
H,d,J=15.8Hz),5.11(1H,d,J=15.8Hz),6.58(1H,dd,J=8.4,3.0Hz),6.70
(1H,d,J=2.4Hz),6.84(1H,d,J=8.4Hz),7.15-7.38(5H,m)。
参考例18
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-7-フルオロ-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b
]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
9-ベンジル-7-フルオロ-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1
,4]ジアゼピン-10(1H)-オンを用いて、参考例15と同様にして合成した。収率94%
,融点124-126℃(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.48-2.12(5H,m),2.36-2.58(1H,m),2.92(1H,dt,J=7.4
,2.2Hz),3.00-3.34(1H,br),3.94(1H,ddd,J=10.0,8.0,6.6Hz),5.00(1H
,d,J=15.8Hz),5.11(1H,d,J=15.8Hz),6.66-6.91(3H,m),7.12-7.31(5H,m
)。
参考例19
(3aR*,10aS*)-9-ベンジル-6-ニトロ-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]
シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
9-ベンジル-6-ニトロ-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4
]ジアゼピン-10(1H)-オンを用いて、参考例15と同様にして合成した。収率89%,
融点174-176℃(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.56-2.18(5H,m),2.40-2.56(1H,m),2.83-3.06(1H,m),3
.87(1H,br),3.95-4.15(1H,m),5.05(1H,d,J=16.2Hz),5.22(1H,d,J=16.2
Hz),7.10-7.31(6H,m),7.77-7.86(2H,m)。
参考例20
(3aR*,10aS*)-9-(4-シアノベンジル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]
シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
9-(4-シアノベンジル)-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,
4]ジアゼピン-10(1H)-オンを用いて、参考例15と同様にして合成した。収率65%,
融点224-226℃(分解)(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.44-2.13(5H,m),2.31-2.57(1H,m),2.90-3.07(1H,m),
3.52(1H,br),3.90-4.10(1H,m),4.90(1H,d,J=16.0Hz),5.35(1H,d,J=16.
0Hz),6.89-7.20(4H,m),7.41-7.54(4H,m)。
参考例21
(3aR*,10aS*)-9-(3-シアノベンジル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]
シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
9-(3-シアノベンジル)-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,
4]ジアゼピン-10(1H)-オンを用いて、参考例15と同様にして合成した。収率57%,
油状物。1
H NMR(CDCl3)δ1.47-2.10(5H,m),2.31-2.51(1H,m),2.91-3.03(1H,m),3.
50(1H,br),3.91-4.12(1H,m),4.85(1H,d,J=16.0Hz),5.37(1H,d,J=16.0H
z),6.85-7.20(4H,m),7.28-7.75(4H,m)。
参考例22
(3aR*,10aS*)-9-((4-メチルチオ)ベンジル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベ
ンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
9-((4-メチルチオ)ベンジル)-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ
[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オンを用いて、参考例15と同様にして合成した。収
率83%,融点117-118℃(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.43-2.12(5H,m),2.31-2.57(1H,m),2.43(3H,s),2.89-3
.00(1H,m),3.43(1H,br),3.91-4.05(1H,m),4.96(1H,d,J=15.8Hz),5.10(
1H,d,J=15.8Hz),6.84-7.28(8H,m)。
参考例23
(3aR*,10aS*)-9-(4-ベンジルオキシベンジル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロ
ベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
9-(4-ベンジルオキシベンジル)-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペン
タ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オンを用いて、参考例15と同様にして合成した。
収率94%,融点154-155℃(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.50-2.11(5H,m),2.34-2.55(1H,m),2.88-2.97(1H,m),3
.20-3.52(1H,br),3.95(1H,ddd,J=10.2,7.6,6.8Hz),4.96(1H,d,J=15.8H
z),5.00(2H,s),5.05(1H,d,J=15.4Hz),6.82-7.45(13H,m)。
参考例24
(3aR*,10aS*)-9-(3-ベンジルオキシベンジル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロ
ベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
9-(3-ベンジルオキシベンジル)-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペン
タ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オンを用いて、参考例15と同様にして合成した。
収
率100%,油状物。1
H NMR(CDCl3)δ1.46-2.14(5H,m),2.37-2.52(1H,m),2.84-3.01(1H,m),3
.20-3.52(1H,br),3.91-4.07(1H,m),5.01(1H,d,J=15.8Hz),5.01(2H,s),5
.12(1H,d,J=15.4Hz),6.65-7.42(13H,m)。
参考例25
(3aR*,10aS*)-9-(2-フェニルエチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]
シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
9-(2-フェニルエチル)-2,3,9,10a-テトラヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,
4]ジアゼピン-10(1H)-オンを用いて、参考例15と同様にして合成した。収率100%
,油状物。1
H NMR(CDCl3)δ1.4-2.15(5H,m),2.3-2.55(1H,m),2.74(1H,ddd,J=13.2
,10.5,5.0Hz),2.8-2.9(1H,m),3.00(1H,ddd,J=13.1,10.3,6.2Hz),3.78
(1H,ddd,J=13.5,10.4,5.1Hz),3.93(1H,ddd,J=10.2,7.9,6.6Hz),4.26(
1H,ddd,J=13.4,10.4,6.2Hz),6.9-7.3(9H,m)。アミノ基のHはブロードなた
め判別できなかった。
参考例26
4-(アミノメチル)-1-ベンジル-1,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-
2(2H)-オン
1-ベンジル-4-(フタルイミドメチル)-1,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾジア
ゼピン-2(2H)-オン(9.82g,20mmol)、ヒドラジン水和物(16g,35mmol)およびエ
タノール(35mL)の懸濁液を3時間加熱還流した。反応混合物を冷却後、ろ過、ク
ロロホルムで洗浄した。ろ液を減圧濃縮、残渣をクロロホルムに懸濁し、再度ろ
過、ろ液を減圧濃縮して目的物8.5g(収率86%)を得た。油状物。1
H NMR(CDCl3)δ1.2-1.7(2H,br),2.39(1H,dd,J=12.6,8.0Hz),2.58(1H,
dd,J=12.8,5.4Hz),2.67(1H,dd,J=12.6,8.8Hz),2.88(1H,dd,J=12.6,4.
2Hz),3.6-3.9(1H,m),4.0-4.4(1H,br),5.03(1H,d,J=16.0z),5.12(1H,d
,J=16.0Hz),6.8-7.3(9H,m)。
参考例27
(3aR*,10aS*)-9-(4-ベンジルオキシベンジル)-4-(フタルイミドアセチル)-2,3
,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-
オン
(3aR*,10aS*)-9-(4-ベンジルオキシベンジル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロ
ベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(3.1g,7.8mmol)の1,2-
ジクロロエタン(50mL)溶液にフタルイミドアセチルクロリド(1.9g,8.5mmol)を
室温で加え、17時間加熱還流した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加
え、水層を分離し、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、硫酸マグネシ
ウムで乾燥、ろ過、減圧濃縮して残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(
ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、ジエチルエーテルで結晶化させて目的物(1
.9g,収率42%)を得た。融点179-181℃。1
H NMR(CDCl3)δ1.07-1.48(3H,m),1.57-1.90(2H,m),2.02-2.23(1H,m),3
.15(1H,dt,J=11.8,8.8Hz),3.31(1H,d,J=16.4Hz),3.98(1H,d,J=16.4Hz)
,4.79(1H,d,J=14.6Hz),5.00(1H,d,J=11.6Hz),5.10(1H,d,J=11.6Hz),5
.47(1H,d,J=14.6Hz),5.70-5.83(1H,m),6.94(2H,d,J=8.8Hz),7.16-7.53(
11H,m),7.64-7.85(4H,m)。
参考例28
(3aR*,10aS*)-9-(3-ベンジルオキシベンジル)-4-(フタルイミドアセチル)-2,3
,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-
オン
(3aR*,10aS*)-9-(3-ベンジルオキシベンジル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロ
ベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オンを用いて、参考例27と
同様にして合成した。収率36%。融点196-198℃(ジエチルエーテル)。1
H NMR(CDCl3)δ1.10-1.43(3H,m),1.57-1.91(2H,m),2.04-2.23(1H,m),3
.17(1H,dt,J=11.0,8.8Hz),3.17(1H,d,J=16.4Hz),4.03(1H,d,J=16.4Hz)
,5.02(2H,s),5.09(1H,d,J=16.0Hz),5.19(1H,d,J=16.0Hz),5.72-5.83(1
H,m),6.83-6.92(3H,m),7.20-7.49(10H,m),7.65-7.90(4H,m)。
参考例29
(3aR*,10aS*)-4-(ブロモアセチル)-9-(2-フェニルエチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘ
キサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-9-(2-フェニルエチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]
シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オンとブロモアセチルブロミドを用い
て実施例185と同様にして合成した。収率72%。油状物。
ブロモアセチルブロミド(0.29mL,3.3mmol)のジクロロメタン溶液(5mL)に(3aR
*,10aS*)-9-(2-フェニルエチル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロ
ペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン(0.92g,3.0mmol)のジクロロメタン溶液
(5mL)を滴下し、室温で3時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液
を加え、水層を分離、有機層を水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸
マグネシウム上で乾燥、ろ過、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1後1:1)で精製して目的物(924mg,72%)を得
た。油状物。1
H NMR(CDCl3)δ0.95-1.5(3H,m),1.5-1.9(2H,m),2.15(1H,sext,J=7.2Hz
),2.8-3.2(3H,m),3.46(1H,d,J=10.8Hz),3.53(1H,d,J=10.8Hz),3.9-4.2
(2H,m),5.80(1H,ddd,J=9.2,8.1,4.1Hz),7.05-7.4(8H,m),7.45(1H,ddd
,J=8.1,7.1,1.9Hz)。
参考例30
(3aR*,10aS*)-4-(ブロモアセチル)-9-(3-フェニルプロピル)-2,3,3a,4,9,10a-
ヘキサヒドロベンゾ[b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オン
(3aR*,10aS*)-9-(3-フェニルプロピル)-2,3,3a,4,9,10a-ヘキサヒドロベンゾ[
b]シクロペンタ[e][1,4]ジアゼピン-10(1H)-オンを用いて参考例29と同様にして
合成した。収率27%。融点130.5-132.0℃。1
H NMR(CDCl3)δ0.95-1.2(1H,m),1.2-1.5(2H,m),1.55-1.9(2H,m),1.92(
2H,quint,J=7.8Hz),2.14(1H,sext,J=7.2Hz),2.64(2H,t,J=7.7Hz),3.08
(1H,dt,J=11.8,9.1Hz),3.53(1H,d,J=11.0Hz),3.60(1H,d,J=11.0Hz),3
.6-3.8(1H,m),3.95-4.15(1H,m),5.7-5.9(1H,m),7.1-7.4(8H,m),7.46(1H
,td,J=7.4,2.3Hz)。
参考例31
1-ベンジル-4-(ベンジルオキシカルボニルアミノメチル)-5-(フタルイミドア
セチル)-1,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H)-オン
4-(アミノメチル)-1-ベンジル-1,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-
2(2H)-オン(0.99g,3.5mmol)の1,2-ジクロロエタン溶液(15mL)を0℃に冷却し、
クロロギ酸ベンジル(0.51mL,3.6mmol)を滴下、同温で10分間、室温で25分間撹
拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、水層を分離、有機層を
水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、硫酸マグネシウム上で乾燥、ろ過、
減圧濃縮して1-ベンジル-4-(ベンジルオキシカルボニルアミノメチル)-1,3,4,5-
テトラヒドロ-1,5-ベンゾジアゼピン-2(2H)-オンの粗精製物を得た。これを1,2-
ジクロロエタン(10mL)に溶解し、フタルイミドアセチルクロリド(0.79g,3.5mmo
l)を加えて室温で20分間撹拌した。この溶液に4-ジメチルアミノピリジン(DMAP)
(43mg,0.35mmol)を加えて室温で25分、さらにDMAP(0.17g,1.4mmol)を加えて14
時間撹拌した。反応液に水を加え、水層を分離、有機層を飽和炭酸水素ナトリウ
ム水溶液および飽和塩化ナトリウム水溶液え洗浄、硫酸マグネシウム上で乾燥、
ろ過、減圧濃縮した。残渣をクロロホルム:石油エーテルから再結晶して目的物(
1.42g,収率67%)を得た。融点219-221℃。1
H NMR(CDCl3)δ2.41(1H,t,J=13.0Hz),2.63(1H,dd,J=12.9,5.1Hz),3.0
5-3.4(2H,m),3.18(1H,d,J=16.4Hz),3.87(1H,d,J=16.4Hz),4.83(1H,d,
J=15.0Hz),5.10(2H,s),5.2-5.4(2H,m),5.41(1H,d,J=15.0Hz),7.2-7.9(1
8H,m)。
製剤例1
(1)実施例36の化合物 10.0g
(2)乳糖 60.0g
(3)コーンスターチ 35.0g
(4)ゼラチン 3.0g
(5)ステアリン酸マグネシウム 2.0g
実施例36で得られた化合物10.0gと乳糖60.0gおよびコーンスターチ
35.0gの混合物を10重量%ゼラチン水溶液30ml(ゼラチンとして3.0g
)を用い、1mmメッシュの篩を通して顆粒化した後、40℃で乾燥し再び篩過し
た。得られた顆粒をステアリン酸マグネシウム2.0gと混合し、圧縮した。得
られた中心錠を、蔗糖、二酸化チタン、タルクおよびアラビアゴムの水懸濁液に
よる糖衣でコーティングした。コーティングが施された錠剤をミツロウで艶出し
て1000錠のコート錠を得た。
製剤例2
(1)実施例36の化合物 10.0g
(2)乳糖 70.0g
(3)コーンスターチ 50.0g
(4)可溶性デンプン 7.0g
(5)ステアリン酸マグネシウム 3.0g
実施例36で得られた化合物10.0gとステアリン酸マグネシウム3.0gを
可溶性デンプンの水溶液70ml(可溶性デンプンとして7.0g)で顆粒化した
後、乾燥し、乳糖70.0gおよびコーンスターチ50.0gと混合した。混合物
を圧縮して1000錠の錠剤を得た。
(A)125I−リュープロレリンの調製
3×10-4M リュープロレリン水溶液10μl、及び0.01mg/mlラクト
パーオキシダーゼ10μlをチューブにとり、Na125I溶液10μl(37MBq
)を加え、撹拌後、0.001%H2O2 10μlを加えて、室温で20分間反応
させた。0.05%TFA溶液を700μl加えて反応を停止し、逆相HPLC
により精製した。HPLCの条件を以下に示す。125I−リュープロレリンは保
持時間26〜27分で溶出された。
カラム:TSKgel ODS−80TMCTR(4.6mm×10cm)
溶離液:溶媒A(0.05%TFA)
溶媒B(40%CH3CN−0.05%TFA)
0分(100%溶媒A)−3分(100%溶媒A)−7分(50%溶媒A+5
0%溶媒B)−40分(100%溶媒B)
溶出温度:室温
溶出速度:1ml/min
(B)ラットGnRHレセプターを含有する下垂体前葉膜画分の調製
ウイスターラット(8週令、雄性)40匹から下垂体前葉を摘出し、氷冷した
ホモジネートバッファー(25mM Tris(トリス(ヒドロキシメチル)アミノ
メタン)−HCl、0.3M サッカロース、1mM EGTA(グリコールエ
ーテルジアミン四酢酸)、0.25mM PMSF(フッ化フェニルメチルスル
ホニル)、10U/ml アプロチニン、1μg/ml ペプスタチン、20μg/ml
ロイペプチン、100μg/ml フォスフォラミドン、0.03% アジ化ナ
トリウム、pH7.5)で洗浄した。ホモジネートバッファー2mlに下垂体を浮
遊させ、ポリトロンホモジナイザーを用いてホモジネートした。700xgで15
分遠心し、上清を超遠心管に採取し100,000xgで1時間遠心し、膜画分の
沈殿物を得た。この沈殿物に2mlのアッセイバッファー(25mM Tris−HCl
、1mM EDTA(エチレンジアミン四酢酸)、0.1% BSA(ウシ血清
アルブミン)、0.25mM PMSF、1μg/ml ペプスタチン、20μg/m
l ロイペプチン、100μg/ml フォスフォラミドン、0.03% アジ化ナ
トリウム、pH7.5)を加えて懸濁し、100,000xgで1時間遠心した。
沈殿物として回収された膜画分を再び10mlのアッセイバッファーに懸濁し、分
注して、−80℃で保存し、使用の都度解凍して用いた。
(C)ウシGnRHレセプターを含有する下垂体前葉膜画分の調製
(B)に準じてウシGnRHレセプターを含有する下垂体前葉膜画分を調製し
た。ただし、10,000xgの遠心上清を、100,000xgで1時間遠心して
膜画分の沈殿物を得た。
(D)ヒトGnRHレセプターを含有するCHO(チャイニーズハムスター卵巣
)細胞膜画分の調製
ヒトGnRHレセプター発現CHO細胞(109個)を5mM EDTAを添加
したリン酸緩衝生理食塩水(PBS−EDTA)に浮遊させ、100xgで5分間
遠心した。細胞のペレットに細胞用ホモジネートバッファー(10mM NaHC
O3、5mM EDTA、pH7.5)を10ml加え、ポリトロンホモナイザーを
用いてホモジネートした。400xgで15分遠心し、上清を超遠心管に取り10
0,000xgで1時間遠心し、膜画分の沈殿物を得た。この沈殿物を2mlのアッ
セイバッファーに懸濁し、100,000xgで1時間遠心した。沈殿物として回
収された膜画分を再び20mlのアッセイバッファーに懸濁し、分注して、−80
℃で保存し、使用の都度解凍して用いた。
(E)125I−リュープロレリン結合阻害率の測定
(B)、(D)で調製したラットおよびヒトの膜画分を使用する場合、アッセ
イバッファーを用いて膜画分を希釈して200μg/mlとし、チューブに188
μlずつ分注した。(C)で調製したウシの膜画分を使用する場合には、アッセ
イバッファーを用いて膜画分を希釈して750μg/mlとし、チューブに188
μlずつ分注した。ラット下垂体前葉膜画分を使用した場合には、60%のDM
SO(ジメチルスルホキシド)に溶解した0.1mMの化合物2μlと、38nM
の125I−リュープロレリン10μlとを同時に添加した。ウシ下垂体前葉画分お
よびヒトGnRHレセプター発現CHO細胞膜画分を使用した場合には、60%
のDMSOに溶解した2mMの化合物2μlと、38nMの125I−リュープロレリ
ン10μlとを同時に添加した。最大結合量を測定するために、60%のDMS
O2μlと、38nMの125I−リュープロレリン10μlとを添加した反応液を調
製した。また、非特異的結合量を測定するために、60%のDMSOに溶解した
100μMのリュープロレリン2μlと、38nMの125I−リュープロレリン1
0μlとを添加した反応液も同時に調製した。
ラットおよびウシ下垂体前葉膜画分を使用した場合には4℃で90分反応させ
、ヒトGnRHレセプター発現CHO細胞膜画分を使用した場合には25℃で6
0分反応させた。反応後、ポリエチレンイミン処理したワットマングラスフィル
ター(GF−F)を用いて反応液を吸引ろ過した。ろ過後、γ−カウンターを用
いてろ紙上に残った125I−リュープロレリンの放射活性を測定した。
(TB−SB)/(TB−NSB)×100(SB:化合物を加えたときの放
射活性、TB:最大結合放射活性、NSB:非特異結合放射活性)を計算して、
各被検物質の結合阻害率を求めた。また、被検物質の濃度変化させて阻害率を求
め、結合を50%阻害する被検物質の濃度(IC50値)をHillプロットより算
出した。結果を表1に示した。
表1より、本件化合物(I)またはその塩は、優れたGnRH受容体結合阻害
活性を有することがわかる。
(F)エタノール麻酔下における睡眠延長効果の観察
4〜5週齢のICR系雄マウスに生理食塩水あるいは5%のアラビアゴムに懸
濁した検体を30mg/kgの用量で経口投与した(各群8例)。30分後に25%
エタノール(0.2mL/10g)を腹腔内投与し、正向反射消失時間を計測した
。結果を表2に示した。
(G)ペントバルビタール誘発睡眠におよぼす影響
5〜6週齢のICR系雄マウスに生理食塩水あるいは5%のアラビアゴムに懸
濁した検体を100mg/kgの用量で経口投与し(各群2〜3例)、マウス一般症状
観察用5連ゲージを用いて投与直後より15、30、60および120分後の症
状観察を行った。何らかの作用が認められた化合物については50、20、10
mg/kgと用量を順次下げていき、作用の消失する用量を求めた。
次に、4〜5週齢のICR系雄マウスに生理食塩水あるいは5%アラビアゴムに
懸濁した検体を上記により求められた用量の一段階下の用量を経口投与した(各
群8例)。投与30分後にペントバルビタールナトリウム塩を55mg/kgの用量で
腹腔内投与し、投与直後から、正向反射が回復するまでの時間を測定した。結果
を表3に示した。
表2および表3の結果より、本発明の化合物(I)またはその塩は、優れた睡
眠障害改善作用を有することがわかる。
本発明の化合物(I)またはその塩は、優れたGnRH受容体拮抗作用および
/または睡眠障害改善作用を有し、特にヒトにおける種々の疾患(例えば、前立
腺肥大症、子宮内膜症、不眠症など)の予防、治療薬として有用である。
【手続補正書】特許法第184条の8
【提出日】1996年4月17日
【補正内容】
請求の範囲
1.式
〔式中、A環は置換基を有していてもよいベンゼン環、
Arは置換基を有していてもよい芳香族基、
R1、R2およびR3はそれぞれ水素原子、アシル基、置換基を有していてもよい
炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環基、あるいはR2とR3が一緒
になって非芳香性環状炭化水素を形成していてもよく、
Xはメチレン基またはカルボニル基、
していてもよい炭化水素基または置換基を有していてもよい複素環基を示す)、
nは0ないし3の整数を示す。ただし、Xがカルボニル基かつR2およびR3が一
置換基を有していてもよい複素環基または−Z−(CH2)m−W(Zはメチレン基
またはカルボニル基、Wは置換されていてもよいアミノ基、mは0ないし5の整
数を示す)を示す。ただし、R3が式−P−Het(式中、Pは1,4−フェニレ
含む5員の芳香族複素環基または(ii)ベンゼンまたはピリジンと縮合していて
もよく、さらに5員の芳香族複素環と縮合していてもよいピリジンを示し、該複
素環の少なくともひとつは硫黄原子または酸素原子を含んでいてもよく、該環の
少なくともひとつは1ないし3個のC1-4アルキル、C1-4アルコキシ、ハロゲン
、CF3、CNまたはホルミルで置換されていてもよい)で表わされる基である
場合を除く。〕で表される化合物またはその塩。
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(51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI
C07D 243/10 7822−4C C07D 243/10
401/06 243 9159−4C 401/06 243
401/12 243 9159−4C 401/12 243
403/06 209 9159−4C 403/06 209
233 9159−4C 233
235 9159−4C 235
405/12 243 9053−4C 405/12 243
409/12 243 9053−4C 409/12 243
417/06 243 9053−4C 417/06 243
(31)優先権主張番号 6/242561
(32)優先日 1994年10月6日
(33)優先権主張国 日本国(JP)
(31)優先権主張番号 6/305858
(32)優先日 1994年12月9日
(33)優先権主張国 日本国(JP)
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG),
AM,AU,BB,BG,BR,BY,CA,CN,C
Z,EE,FI,GE,HU,IS,JP,KG,KR
,KZ,LK,LR,LT,LV,MD,MG,MN,
MX,NO,NZ,PL,RO,RU,SG,SI,S
K,TJ,TT,UA,US,UZ,VN