JP2001512120A - 三環系バソプレシンアゴニスト - Google Patents

三環系バソプレシンアゴニスト

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JP2001512120A JP2000505161A JP2000505161A JP2001512120A JP 2001512120 A JP2001512120 A JP 2001512120A JP 2000505161 A JP2000505161 A JP 2000505161A JP 2000505161 A JP2000505161 A JP 2000505161A JP 2001512120 A JP2001512120 A JP 2001512120A
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アメデオ・アートゥロ・ファイリ
ジェイ・スコット・シャムスキー
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、一般式(I)[式中、WはOまたは所望により置換されていてもよいNH]で示される化合物、ならびに、これらの化合物を、バソプレシンアゴニスト活性により改善または軽減しうる疾患(例えば、尿崩症、夜尿症、夜間多尿症、尿失禁、出血および凝固障害など)の治療に、または排尿を一時的に遅らせるのに利用する方法および医薬組成物を提供する。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、バソプレシンアゴニストとして作用する三環系ピリド化合物または
その医薬用塩ならびにこれらの化合物を利用した治療方法および医薬組成物に関
する。
【0002】 (背景技術) バソプレシン(抗利尿ホルモン、ADH)は、非ペプチドホルモンおよび神経伝
達物質であり、脳の視床下部の視策上核で合成され、視策上核下垂体路を通って
下垂体後葉に輸送され、そこに貯蔵される。脳の浸透圧受容体により血漿オスモ
ル濃度の上昇を感知するか、あるいは(圧受容体および容量受容体により検出さ れる)血液量または血圧の減少を感知すると、バソプレシンが血液循環中に放出 され、血管のV1a受容体を活性化し、血管の収縮を引き起こして、血圧を上昇さ
せ、また、腎臓のネフロンのバソプレシンV2受容体を活性化し、主に水を保持 し、電解質はより少なく保持して血液量を拡大する(チェルボニ(Cervoni)および
チャン(Chan)、ダイアレティック・エイジェンツ(Diuretic Agents)、カーク・ オスマー(Kirk-Othmer)のエンサイクロペディア・オブ・ケミカル・テクノロジ ー(Encyclopedia of Chemical Technology)中、第4版、ワイリー(Wiley)、第8
巻、398-432頁、1993年)。バソプレシンが下垂体に存在することは、1895年頃に
は知られていた(オリバー(Oliver)およびシェーファー(Schaefer)、ジャーナル ・オブ・フィジオロジー(J. Physiol.)(ロンドン),18,277-279(1985))。バソプ レシンの構造決定および全合成は、1954年にデュ・ヴィニョー(du Vigneaud)お よび共同研究者により達成された(デュ・ヴィニョー(du Vigneaud)、ギッシュ(G
ish)およびカツォヤニス(Katsoyannis)、ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・ ケミカル・ソサイエティ(J. Am. Chem. Soc.),76,4751-4752(1954))。
【0003】 バソプレシンV1a受容体の作用は、ホスファチジルイノシトール経路により媒
介される。バソプレシンV1a受容体の活性化は、血管の平滑筋の収縮を引き起こ
して血圧を上昇させる。バソプレシンV2受容体の作用は、アデニルシクラーゼ 系の活性化およびcAMPの細胞内レベルの上昇により媒介される。バソプレシ
ンまたはバソプレシン様(ペプチドまたは非ペプチド)化合物によるバソプレシン
2受容体の活性化は、ネフロンの集合管の水透過性を上昇させ、大量の遊離水 の再吸収を可能にする。最終的な結果は、濃い尿の形成および排泄であり、尿量
の減少および尿オスモル濃度の上昇を伴う。
【0004】 バソプレシンは、腎集合管において尿を濃縮することにより、水の保存に極め
て重要な役割を果たしている。腎集合管は、その受容体にバソプレシンが存在し
なければ、比較的、水不透過性であり、それゆえ、糸球体を通って濾過した後に
形成される低張液は、近位曲細管、ヘンレ係蹄および遠位曲細管を経て、薄い尿
として排泄される。しかし、脱水状態、血量減少または出血の間に、バソプレシ
ンが脳から放出され、腎集合管のバソプレシンV2受容体を活性化させて、該集 合管を非常に水透過性とし、それゆえ、水が再吸収され、濃い尿が排泄される。
中枢性または神経性尿崩症の患者および動物では、脳におけるバソプレシンの合
成に欠陥があり、それゆえ、それらはバソプレシンを全くまたはほとんど生産し
ないが、それらの腎臓のバソプレシン受容体は正常である。それらは、尿を濃縮
できないので、健康な対照者の尿量の10倍も多く生産することがあり、バソプ
レシンおよびバソプレシンV2アゴニストの作用に対して非常に敏感である。バ ソプレシンおよびデスモプレシン(desmopressin;天然バソプレシンのペプチド 類似体である)は、中枢性尿崩症の患者に用いられている。バソプレシンV2アゴ
ニストは、夜尿症、夜間多尿症、尿失禁の治療や、排尿を望ましい時にはいつで
も一時的に遅らせるのにも有用である。
【0005】 バソプレシンは、そのV1a受容体の活性化により、血管収縮効果を及ぼすので
、血圧を上昇させる。バソプレシンV1a受容体アンタゴニストは、この効果を妨
害する。バソプレシンおよびバソプレシンアゴニストは、第VIII因子およびフォ
ン・ウィルブラント(von Willebrand)因子を放出し、それゆえ、それらは血友病
などの出血障害の治療に有用である。バソプレシンおよびバソプレシン様アゴニ
ストは、組織型プラスミノーゲン活性化因子(t-PA)をも血液循環中に放出し 、それゆえ、それらは、例えば、心筋梗塞および他の血栓性塞栓症の患者におけ
る血餅を溶解させるのに有用である(ジャクソン(Jackson)、「バソプレシン・ア
ンド・アザー・エイジェンツ・アフェクティング・ザ・リーナル・コンザベイシ
ョン・オブ・ウォーター(Vasopression and other agents affecting the renal
conservation of water)」、グッドマン(Goodman)およびギルマン(Gilman)のザ
・ファーマコロジカル・ベイシス・オブ・テラピューティクス(The Pharmacolog
ical Basis of Therapeutics)中、第9版、ハードマン(Hardman)、リンバード(L
imbird)、モリノフ(Molinoff)、ラッドン(Ruddon)およびギルマン(Gilman)編、 マグローヒル(McGraw-Hill)、ニューヨーク、第715-731頁、1996年;リーサジェ
ン(Lethagen)、アナルズ・オブ・ヘマトロジー(Ann. Hematol),69,173-180(1994
);キャッシュ(Cash)ら、ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・ヘマトロジー(Br
it. J. Haematol.),27,363-364(1974);ダヴィド(David)、レギュラトリー・ペ プタイズ(Regulatory Peptides),45,311-317(1993);バーグラーフ(Burggraaf) ら、クリニカル・サイエンス(Clin. Sci.),86,497-503(1994))。
【0006】 以下の先行技術文献には、ペプチドバソプレシンアンタゴニストが記載されて
いる:マニング(Manning)ら、ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(
J. Med. Chem.),35,382(1992);マニング(Manning)ら、ジャーナル・オブ・メデ
ィシナル・ケミストリー(J. Med. Chem.),35,3895(1992);ガブラス(Gavras)お よびラメック(Lammek)、米国特許第5,070,187号(1991年);マニング(Manning)お
よびソーヤー(Sawyer)、米国特許第5,055,448号(1991年);アリ(Ali)、米国特許
第4,766,108号(1988年);ラッフォロ(Ruffolo)ら、ドラッグ・ニューズ・アンド
・パースペクティブ(Drug News and Perspective),4(4),217,(1991年5月)。ウィ
リアムズ(Williams)らは、V1およびV2受容体に結合する際に弱いバソプレシン
アンタゴニスト活性をも示す、有効なヘキサペプチドオキシトシンアンタゴニス
トについて報告している[ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(J. M
ed. Chem.),35,3905(1992)]。ペプチドバソプレシンアンタゴニストには、十分 な経口活性を有しないという欠点があり、また、これらのペプチドの多くは、部
分的なアゴニスト活性をも示すことから、非選択的なアンタゴニストである。
【0007】 最近、非ペプチドバソプレシンアンタゴニストが開示されている。オールブラ
イト(Albright)らは、米国特許第5,516,774号(1996年)に、バソプレシンおよび オキシトシンアンタゴニストである三環系ジアゼピンを記載している。バソプレ
シンアンタゴニストであるテトラヒドロベンゾジアゼピン誘導体は、特開平08-0
801460号公報(1996年)に開示されている;オガワ(Ogawa)らは、WO 9534540-Aに 、バソプレシンおよびオキシトシンアンタゴニストであり、また、バソプレシン
アゴニストであるベンゾヘテロ環誘導体を開示している。オールブライト(Albri
ght)らは、米国特許第5,512,563号(1996年)に、バソプレシンアンタゴニストで ある三環系ベンゾアゼピン誘導体を開示している。また、ヴェンカテサン(Venka
tesan)らは、米国特許第5,521,173号(1996年)に、バソプレシンおよびオキシト シンアンタゴニストである三環系ベンゾアゼピン誘導体を開示している。
【0008】 上記のように、デスモプレシン(1-デスアミノ-8-D-アルギニンバソプレシ ン)(ユグニン(Huguenin)およびボアソナス(Boissonnas)、ヘルベチカ・キミカ・
アクタ(Helv. Chim. Acta),49,695(1966))は、バソプレシンアゴニストである。
この化合物は、様々な生物学的利用能を有する合成ペプチドである。鼻腔内経路
は許容量が低く、夜尿症用の経口製剤は鼻腔内投与に比べて10〜20倍多くの
投与量を必要とする。
【0009】 本発明の化合物は、非ペプチドであり、良好な経口生物学的利用能を有する。
それらは、選択的なバソプレシンV2アゴニストであり、V1aアゴニスト効果を 有さず、それゆえ、血圧を上昇させない。これに対して、先行技術の化合物(WO
9534540-Aの一部を除いて)は、バソプレシンアンタゴニストである。
【0010】 (発明の開示) 本発明は、式(I):
【0011】
【化28】
【0012】 [式中、Wは、OまたはNR6; AおよびBは、独立して、炭素または窒素; R1は、
【0013】
【化29】
【0014】 炭素数2〜7のアルカノイルまたは
【0015】
【化30】
【0016】 からなる群から選択される部分; R2、R3およびR5は、独立して、水素、炭素数1〜6の直鎖アルキル、炭素 数3〜7の有枝鎖アルキル、炭素数3〜7のシクロアルキルまたは炭素数1〜6
のペルフルオロアルキル; R4は、水素、炭素数1〜6の直鎖アルキル、炭素数3〜7の有枝鎖アルキル 、炭素数3〜7のシクロアルキル、炭素数2〜7のアルコキシアルキル、所望に
より置換されていてもよい炭素数7〜12のアラルキル、または、炭素数2〜7
のアルカノイル、炭素数3〜7のアルケノイル、炭素数3〜7のシクロアルカノ
イル、炭素数1〜6のアルカン鎖を有するアリールアルカノイル、および炭素数
7〜13のアロイルもしくはヘテロアロイルからなる群から選択されるアシル置
換基; R6は、水素、炭素数2〜6のアシル、炭素数1〜6の直鎖アルキルまたは炭 素数3〜7の有枝鎖アルキル; XおよびYは、独立して、水素、炭素数1〜6の直鎖アルキル、炭素数3〜7
の有枝鎖アルキル、炭素数3〜7のシクロアルキル、炭素数2〜7のアルコキシ
アルキル、ハロゲン、炭素数1〜6の直鎖もしくは有枝鎖アルコキシ、ヒドロキ
シ、CF3、または炭素数2〜6のペルフルオロアルキル; Zは、水素、炭素数1〜6の直鎖アルキル基、炭素数3〜7の有枝鎖アルキル
、炭素数3〜7のシクロアルキル、ハロゲン、炭素数2〜7のアルコキシアルキ
ル、炭素数1〜6のヒドロキシアルキル、またはCH2NR78; R7およびR8は、独立して、水素、炭素数1〜6の直鎖アルキル、炭素数3〜
7の有枝鎖アルキル、アリールまたはアリールアルキル;あるいは、上記窒素と
一緒になって、それらは、所望により1個またはそれ以上の付加的なヘテロ原子
(好ましくは、N、SおよびOから選択される)を含有していてもよい5または6
員環、例えば、
【0017】
【化31】
【0018】 を形成する; R9は、独立して、水素、シリル含有基または炭素数1〜6の低級アルキル; R10は、炭素数1〜6の直鎖アルキル] で示される化合物またはその医薬上許容される塩、エステルもしくはプロドラッ
グ形態から選択される新規化合物に関する。
【0019】 R1は、好ましくは、下記のものから選択される部分である: −上に定義される基a[ここで、R2、R3およびR5の2つは水素、3つ目は 炭素数1〜6の直鎖アルキル、炭素数3〜7の有枝鎖アルキルまたは炭素数1〜
6のペルフルオロアルキル、より好ましくは、3つ目はメチル、t-ブチルおよ びトリフルオロメチルから選択される]、 −上に定義される基f[ここで、R2およびR4の一方は水素、他方は炭素数1
〜6の直鎖アルキルまたは炭素数3〜7の有枝鎖アルキル、より好ましくは、そ
れはメチルである]、 −上に定義される基eまたはi[ここで、R4は水素、R2は炭素数1〜6の直
鎖アルキルまたは炭素数3〜7の有枝鎖アルキル、より好ましくは、それはメチ
ルである]。
【0020】 R2、R3およびR5は、各々、好ましくは、水素、炭素数1〜6の直鎖アルキ ル、炭素数3〜7の有枝鎖アルキルまたは炭素数1〜6のペルフルオロアルキル
、より好ましくは、水素、メチル、t-ブチルまたはトリフルオロメチルである 。好ましい具体例は、R2、R3およびR5の2つが水素、3つ目が炭素数1〜6 の直鎖アルキル、炭素数3〜7の有枝鎖アルキルまたは炭素数1〜6のペルフル
オロアルキルであるもの、より好ましくは、3つ目がメチル、t-ブチルおよび トリフルオロメチルから選択されるものである。
【0021】 R4は、好ましくは、水素、炭素数1〜6の直鎖アルキルまたは炭素数3〜7 の有枝鎖アルキル、より好ましくは、水素またはメチルである。
【0022】 R6は、好ましくは、水素または炭素数1〜6の直鎖アルキル、より好ましく は、水素またはメチルである。
【0023】 XおよびYは、各々、好ましくは、水素、ハロゲン、炭素数2〜6のペルフル
オロアルキル、炭素数1〜6の直鎖アルキルまたは炭素数3〜7の有枝鎖アルキ
ル、より好ましくは、水素、クロロ、ブロモ、フルオロ、トリフルオロメチルま
たはメチルである。好ましくは、XおよびYの少なくとも一方は水素、より好ま
しくは、Xは水素である。
【0024】 Zは、好ましくは、水素である。
【0025】 R7およびR8は、各々、好ましくは、水素または炭素数1〜6の直鎖アルキル
、より好ましくは、水素またはメチルである。
【0026】 本発明の範囲内には、上記化合物のやや包括的なグループ[ここで、WはO、
A、B、X、Y、ZおよびR1〜R10は上記と同意義;ならびに、WはNR6、A
、B、X、Y、ZおよびR1〜R10は上記と同意義]が存在する。
【0027】 本発明のより好ましい化合物の中には、式(Ia)または(Ib):
【0028】
【化32】
【0029】 [式中、R1は、炭素数2〜7のアルカノイルまたは
【0030】
【化33】
【0031】 からなる群から選択される部分: R2、R3およびR5は、独立して、水素、炭素数1〜6の直鎖アルキル、炭素 数3〜7の有枝鎖アルキル、炭素数3〜7のシクロアルキルまたは炭素数1〜6
のペルフルオロアルキル; R4は、水素、炭素数1〜6の直鎖アルキル、炭素数3〜7の有枝鎖アルキル 、炭素数3〜7のシクロアルキル、炭素数2〜7のアルコキシアルキル、所望に
より置換されていてもよい炭素数7〜12のアラルキル、または、炭素数2〜7
のアルカノイル、炭素数3〜7のアルケノイル、炭素数3〜7のシクロアルカノ
イル、所望により1もしくは2個の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていて
もよい炭素数7〜12のアロイルもしくはヘテロアロイル、および炭素数1〜6
のアリールアルカノイルからなる群から選択されるアシル置換基; R6は、水素、炭素数2〜6のアシル、炭素数1〜6の直鎖アルキルまたは炭 素数3〜7の有枝鎖アルキル; XおよびYは、独立して、水素、炭素数1〜6の直鎖アルキル、炭素数3〜7
の有枝鎖アルキル、炭素数3〜7のシクロアルキル、炭素数2〜7のアルコキシ
アルキル、ハロゲン(塩素、臭素、フッ素およびヨウ素など)、炭素数1〜6の直
鎖もしくは有枝鎖アルコキシ、ヒドロキシ、CF3、または炭素数2〜6のペル フルオロアルキル; Zは、水素、炭素数1〜6の直鎖アルキル基、炭素数3〜7の有枝鎖アルキル
、炭素数3〜7のシクロアルキル、ハロゲン、炭素数2〜7のアルコキシアルキ
ル、炭素数1〜6のヒドロキシアルキル、またはCH2NR78; R7およびR8は、独立して、水素、炭素数1〜6の直鎖アルキル、炭素数3〜
7の有枝鎖アルキル、アリールまたはアリールアルキル;あるいは、上記窒素と
一緒になって、それらは、所望により1個またはそれ以上の付加的なヘテロ原子
(好ましくは、N、SおよびOから選択され、最も好ましくは、NおよびOから 選択される)を含有していてもよい5または6員環、例えば、
【0032】
【化34】
【0033】 を形成する; R10は、炭素数1〜6の直鎖アルキル] で示される化合物またはその医薬上許容される塩、エステルもしくはプロドラッ
グ形態が存在する。
【0034】 ここで用いる場合、部分または部分(例えば、アルコキシ)の一部であるアルキ
ルという用語は、直鎖および有枝鎖アルキル基、例えば、メチル、エチル、プロ
ピル、i-プロピル、n-ブチル、s-ブチル、i-ブチル、t-ブチル、ペンチル 、ヘキシルおよびヘプチル基を包含する。ここで用いる場合、シクロアルキルと
いう用語は、飽和および不飽和の環式基、例えば、シクロプロピル、シクロブチ
ル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロプロペニル、シ
クロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセンおよびシクロヘプテンを包含する
。飽和シクロアルキル基が好ましい。
【0035】 上に定義され、ここで言及される化合物について、特に断らない限り、アリー
ル基としては、例えば、フェニルおよびナフチルが挙げられ、これらは、独立し
て、水素、ハロゲン、シアノ、炭素数1〜6の直鎖アルキル、炭素数3〜7の有
枝鎖アルキル、炭素数1〜6のアルコキシ、CF3、およびフェニル(なお、該フ
ェニル置換基は、さらに所望により、水素、ハロゲン、シアノ、炭素数1〜6の
直鎖アルキル、炭素数3〜7の有枝鎖アルキル、およびCF3からなる群から選 択される1個またはそれ以上の置換基で置換されていてもよい)からなる群から 選択される1個またはそれ以上の置換基で置換されていることができる。好まし
いアリール基は、ここでは、置換または無置換のフェニル、ビフェニルおよびナ
フチルである。
【0036】 上に定義され、ここで言及される化合物について、特に断らない限り、アロイ
ル基としては、例えば、ベンゾイルおよびナフトイルが挙げられ、これらは、独
立して、水素、ハロゲン、シアノ、炭素数1〜6の直鎖アルキル、炭素数3〜7
の有枝鎖アルキル、炭素数1〜6のアルコキシ、CF3、およびフェニル(なお、
該フェニル置換基は、さらに所望により、水素、ハロゲン、シアノ、炭素数1〜
6の直鎖アルキル、炭素数3〜7の有枝鎖アルキル、およびCF3からなる群か ら選択される1個またはそれ以上の置換基で置換されてもよい)からなる群から 選択される1個またはそれ以上の置換基で置換されていることができる。好まし
いアロイル基は、ここでは、置換または無置換のベンゾイル、(フェニル)ベンゾ
イルおよびナフチルである。
【0037】 上に定義され、ここで言及される化合物について、特に断らない限り、ヘテロ
アロイルは、カルボニル基に直接結合し、かつ、窒素、酸素および硫黄から選択
される1または2個のヘテロ原子を含有する5または6員ヘテロ環、例えば、チ
オフェンカルボニルまたはピリジンカルボニルを意味する。ヘテロアロイルは、
ここでは、独立して、水素、ハロゲン、シアノ、炭素数1〜6の直鎖アルキル、
炭素数3〜7の有枝鎖アルキル、およびCF3からなる群から選択される1個ま たはそれ以上の置換基で置換されていることができる。
【0038】 上に定義され、ここで言及される化合物について、特に断らない限り、アリー
ルアルカノイルは、カルボニル基に直接結合した炭素数1〜6のアルキル基を含
有するベンジルカルボニルまたはナフチルメチルカルボニルなどの基を意味する
。なお、該アルキル基は末端がアリールで置換されており、該アリール基は上記
と同意義である。
【0039】 上に定義され、ここで言及される化合物について、特に断らない限り、アラル
キルまたはアリールアルキルは、アルキル残基(好ましくは、炭素数1〜6、最 も好ましくは、炭素数1〜3の低級アルキル残基;末端がアリールで置換されて
おり、該アリール基は上記と同意義)を含有するベンジルまたはナフチルメチル などの基を意味する。
【0040】 上に定義され、ここで言及される化合物について、特に断らない限り、ハロゲ
ンという用語は、塩素、臭素、フッ素およびヨウ素を包含することを意味する。
【0041】 本発明の好ましい化合物としては、 [2-クロロ-4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]-(5,11-ジヒド
ロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-メタノン; [2-クロロ-4-(5-メチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]-(5,11-ジヒド
ロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-メタノン; [2-ブロモ-4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]-(5,11-ジヒド
ロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)-メタノン; (5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-(4
-フルオロ-2-トリフルオロメチル-フェニル)-メタノン; (5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-[4
-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-2-トリフルオロメチル-フェニル]-メタノン
; (5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-[4
-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-2-トリフルオロメチル-フェニル]-メタノン
・メタンスルホン酸塩(1:1); (5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-[4
-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-2-トリフルオロメチル-フェニル]-メタノン
・塩酸塩(1:1); 4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-2-トリフルオロメチル-安息香酸メチル
エステル; 4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-2-トリフルオロメチル-安息香酸; (5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)-[
4-(5-メチル-ピラゾール-1-イル)-2-トリフルオロメチル-フェニル]-メタノ
ン; (5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-[2
-トリフルオロメチル-4-(3-トリフルオロメチル-ピラゾール-1-イル)-フェニ
ル]-メタノン; (5-メチル-5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-1
0-イル)-[4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-2-トリフルオロメチル-フェニ
ル]-メタノン; (5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)-[
2-フルオロ-4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]-メタノン; (2,4-ジフルオロ-フェニル)-(5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5] ベンゾジアゼピン-10-イル)-メタノン; (5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)-[
4-フルオロ-2-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]-メタノン; [2-クロロ-4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]-(5-メチル-5, 11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)-メタノ ン; (2-クロロ-4-フルオロ-フェニル)-(5-メチル-5,11-ジヒドロ-ピリド[2
,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)-メタノン; (5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)-[
2-メチル-5-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]-メタノン; (5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-(5
-フルオロ-2-メチル-フェニル)-メタノン; [4-(3-tert-ブチル-ピラゾール-1-イル)-2-トリフルオロメチル-フェニル
]-(5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)- メタノン; [2-クロロ-4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]-(11H-5-オキ
サ-4,10-ジアザジベンゾ[a,d]シクロヘプテン-10-イル)-メタノン; [2-クロロ-4-(3-トリフルオロメチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]-(5
,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-メタノン
; [2-クロロ-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)-フェニル]-(5,11- ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)-メタノン; [2-クロロ-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)-フェニル]-(5-メチル
-5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)-メ タノン; 6,11-ジヒドロ-5H-ピリド-[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-5-オン
; [2-クロロ-4-(5-メチル-1H-[1,2,4]トリアゾール-3-イル)-フェニル
]-(5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-メ タノン; [2-ブロモ-4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]-(11H-5-オキ
サ-4,10-ジアザジベンゾ[a,d]シクロヘプテン-10-イル)-メタノン; [4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-2-トリフルオロメチル-フェニル]-(1
1H-5-オキサ-4,10-ジアザジベンゾ[a,d]シクロヘプテン-10-イル)-メ
タノン; [2-フルオロ-4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]-(11H-5-オ
キサ-4,10-ジアザジベンゾ[a,d]シクロヘプテン-10-イル)-メタノン;お
よび [2-クロロ-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)-フェニル]-(11H-5
-オキサ-4,10-ジアザジベンゾ[a,d]シクロヘプテン-10-イル)-メタノン が挙げられる。
【0042】 本発明の化合物のいくつかは、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、X、Y およびZの定義によっては、1個またはそれ以上の不斉中心を含有する場合があ
り、かくして、光学異性体およびジアステレオマーを生じうるものと当該技術を
実施する者により理解される。本発明は、必要とされる活性を有する、かかる立
体異性体およびジアステレオマー;ラセミ体および分割されたエナンチオマーと
して純粋なRおよびS形の立体異性体;RおよびS形の立体異性体の他の混合物
、ならびにその医薬上許容される塩を包含する。光学異性体は、当業者に公知の
標準的な方法により、純粋な形で得ればよい。また、本発明は、必要とされる活
性を有する全ての可能な位置異性体およびその混合物を包含するものと理解され
る。かかる位置異性体は、当業者に公知の標準的な分離方法により、純粋な形で
得ればよい。
【0043】 医薬上許容される塩は、有機酸および無機酸、例えば、クエン酸、乳酸、酢酸
、酒石酸、コハク酸、マレイン酸、マロン酸、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硝酸
、硫酸、メタンスルホン酸、および同様に公知の許容される酸などから誘導され
る塩である。
【0044】 また、本発明によれば、バソプレシンアゴニスト活性が望まれる疾患、症状ま
たは障害を治療する方法が提供される。該方法は、それを必要とするヒトまたは
他の哺乳動物に有効量の本発明の化合物または医薬組成物を投与することを包含
する。本発明の治療方法は、第VIII因子およびフォン・ウィルブラント(von Wil
lebrand)因子を循環系に放出したり、組織型プラスミノーゲン活性化因子(t-P
A)を血液循環中に放出したり、あるいは、腎臓における水分および尿濃度の保 存に影響を及ぼしたりするのが望ましい疾患、症状または障害の治療方法を包含
する。かかる治療方法としては、ヒトまたは他の哺乳動物の尿崩病、夜尿症、夜
間多尿症、尿失禁、または出血および凝固障害の治療が挙げられるが、これらに
限定されない。
【0045】 これらの方法には、ここでは、ヒトまたは他の哺乳動物の排尿を一時的に遅ら
せることを容易にすることが包含されるが、これは排尿を望ましい時にはいつで
も一時的に遅らせることができない状態を制御または治療することであると言っ
てもよい。この方法は、排尿を一時的に遅らせることを容易にする治療を包含す
るものと理解される。なお、これらの治療は、夜尿症および夜間多尿症として公
知の症状の治療とは別のものであり、それに包含されるものではない。
【0046】 本発明は、それゆえ、医薬上許容される担体と組み合わせた本発明の化合物を
含有する医薬用組成物を提供する。特に、本発明は、有効量の本発明の化合物お
よび医薬上許容される担体または補形剤を含有する医薬用組成物を提供する。
【0047】 これらの組成物は、好ましくは、経口投与用とされる。しかし、それらは、他
の投与形態、例えば、心不全に罹患している患者に対する非経口投与用としても
よい。
【0048】 投与の一貫性を得るために、本発明の組成物は単位投与形態であることが好ま
しい。適当な単位投与形態としては、錠剤、カプセル剤および小袋やバイアル入
りの散剤が挙げられる。かかる単位投与形態は、0.1〜1000mg、好まし くは2〜50mgの本発明の化合物を含有していればよい。さらに好ましい単位
投与形態は、5〜25mgの本発明の化合物を含有する。本発明の化合物は、約
0.01〜100mg/kgの投与量範囲または好ましくは0.1〜10mg/kg
の投与量範囲で経口的に投与することができる。かかる組成物は、1日に1〜6
回、より普通には1日に1〜4回投与すればよい。本発明の組成物は、従来の補
形剤(例えば、充填剤)、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、香味剤などを用いて製剤すれ
ばよい。それらは、従来の方法、例えば、公知の抗高血圧薬、利尿薬およびβ遮
断薬に用いられる方法と同様の方法で製剤される。
【0049】 また、本発明によれば、本発明の化合物を製造する方法が提供される。
【0050】 本発明の方法 本発明の化合物は、以下に概説する一般的な方法のうちの1つに従って調製す
ればよい。一般式(I)[式中、Wは酸素またはNR6、R6は水素]で示される化
合物は、スキームIに示すように便利に調製することができる。
【0051】
【化35】
【0052】 かくして、式(1)で示されるピリドベンゾジアゼピン(またはベンゾオキサゼ ピン)を、ジメチルホルムアミドなどの極性非プロトン性溶媒中、炭酸カリウム などの無機塩基の存在下、または、ジクロロメタンまたはテトラヒドロフランな
どの非プロトン性溶媒中、4-ジメチルアミノピリジンなどの有機塩基の存在下 、−40℃から50℃までの範囲内の温度にて、式(2、JはCOCl)で示され
る適当に置換された塩化ハロアロイル(ヘテロアロイル)、好ましくは塩化フルオ
ロアロイルまたは塩化フルオロ(クロロ)ヘテロアロイルで処理して、中間体アシ
ル化誘導体(3)を得る。
【0053】 あるいは、上記アシル化種は、対応のカルボン酸の混合無水物、例えば、上記
酸を、イナナガ(Inanaga)らの方法[ブレティン・オブ・ザ・ケミカル・ソサイ エティ・オブ・ジャパン(Bull. Chem. Soc. Jpn.),52,1989(1979)]に従って、 ジクロロメタンなどの非プロトン性有機溶媒中、2,4,6-トリクロロベンゾイ ルクロリドで処理することにより調製されるものとすることができる。一般式( 2)で示される上記混合無水物を、ジクロロメタンなどの溶媒中、4-ジメチルア
ミノピリジンなどの有機塩基の存在下、0℃から溶媒の還流温度までの範囲内の
温度にて、式(1)で示されるピリドベンゾジアゼピン(またはベンゾオキサゼピ ン)で処理して、スキームIの中間体アシル化誘導体(3)を得る。
【0054】 次いで、式(3)で示される化合物を、ジメチルホルムアミド(またはテトラヒ ドロフラン)などの非プロトン性有機溶媒中、周囲温度から溶媒の還流温度まで の範囲内の温度にて、式(4;式中、R1は上に定義されるへテロ環の基a、b、
c、d、l、nおよびoから選択される)で示される適当に置換されたヘテロ環 のナトリウム(カリウムまたはリチウム)塩で処理して、一般式(I)[式中、Wは
酸素またはNH、A、B、X、Y、Z、R2、R3およびR5は上記と同意義、R6 は水素、R1は上に定義し下に示すヘテロ環の基a、b、c、d、l、nおよび oから選択されるヘテロ環部分]で示される化合物を得る。
【0055】
【化36】
【0056】 式(3)で示される中間体を式(4)で示される中間体塩と縮合させて、様々な割
合の一般式(I)で示される位置異性体を得る。これらは、クロマトグラフィーお
よび/または結晶化により分離する。
【0057】 スキームIの式(2)で示される好ましい置換された塩化フルオロアロイルおよ
び塩化フルオロ(クロロ)ヘテロアロイルは、市販品を利用するか、当該分野で公
知であるか、あるいは、公知化合物に対する文献の方法に類似した方法により容
易に調製することができる。
【0058】 式(4、式中、R1は上に定義されるヘテロ環基a、b、c、d、l、nおよび
oから選択される)で示されるヘテロ環のナトリウム(カリウムまたはリチウム) 塩は、該ヘテロ環を、ジメチルホルムアミドまたはテトラヒドロフランなどの非
プロトン性有機溶媒中、−40℃から周囲温度までの範囲内の温度にて、水素化
ナトリウム、水素化カリウムまたは水素化リチウムなどの強塩基または金属アル
コキシドで処理することにより調製する。
【0059】 あるいは、スキームIに記載の一般式(I)で示される化合物は、スキームIIに
概説する方法に従って調製することができる。
【0060】
【化37】
【0061】 かくして、式(5)で示される適当に置換されたフルオロアリールまたはフルオ
ロ(またはクロロ)ヘテロアリールカルボン酸は、メタノールなどのアルコール溶
媒中、触媒量のジメチルホルムアミドの存在下、塩化オキサリルまたは塩化チオ
ニルで処理したり、あるいは、p-トルエンスルホン酸などの酸触媒の存在下、 周囲温度から還流温度までの範囲内の温度にて、メタノールなどのアルコールと
縮合させるなどの当該分野で公知の方法を用いてエステル化する。
【0062】 得られた式(6)で示されるエステルを、ジメチルホルムアミドなどの極性非プ
ロトン性有機溶媒中、周囲温度から溶媒の還流温度までの範囲内の温度にて、式
(4、式中、R1は上に定義されるヘテロ環基a、b、c、d、l、nおよびoか
ら選択される)で示される適当に置換されたヘテロ環のナトリウム(カリウムまた
はリチウム)塩と反応させて、一般式(7)で示される中間体エステルを得る。(6
)を(4)と縮合させて、様々な割合の一般式(7)で示される位置異性体を得る。 これらは、クロマトグラフィーおよび/または結晶化により分離する。
【0063】 引き続いて、式(7)で示される中間体エステルを、メタノール中における水酸
化ナトリウム(またはテトラヒドロフラン中における水酸化リチウム)などの水性
塩基で加水分解して、一般式(8)で示されるカルボン酸を得る。
【0064】 次いで、中間体カルボン酸(8)を、上記方法のいずれかを用いて、一般式(9)
で示されるアシル化剤、好ましくは酸塩化物または混合無水物に変換する。
【0065】 引き続いて、式(1)で示されるピリドベンゾジアゼピン(またはベンゾジアゼ ピン)を、上記方法のいずれかに従って、式(9)で示される中間体アシル化剤と 縮合させて、スキームIの式(I)[式中、R1は上に定義されるヘテロ環基a、 b、c、d、l、nおよびoから選択される]で示される所望の化合物を得る。
【0066】 スキームIIの式(5)で示される適当に置換されたフルオロアリールまたはフル
オロ(クロロ)ヘテロアリールカルボン酸は、市販品を利用するか、当該分野で公
知であるか、あるいは、公知化合物に対する文献の方法に類似した方法により容
易に調製することができる。
【0067】 あるいは、スキームIIの式(8)で示される置換カルボン酸は、スキームIIIに 概説する方法に従って調製することができる。
【0068】
【化38】
【0069】 かくして、式(10)で示されるフルオロアリールまたはフルオロ(クロロ)ヘテ
ロアリールニトリルを、ジメチルホルムアミドなどの極性非プロトン性有機溶媒
中、周囲温度から溶媒の還流温度までの範囲内の温度にて、式(4、式中、R1
上に定義されるヘテロ環基a、b、c、d、l、nおよびoから選択される)で 示される適当に置換されたへテロ環のナトリウム(カリウムまたはリチウム)塩と
反応させて、一般式(11)で示される中間体を得る。(10)を中間体(4)と縮合
させて、様々な割合の式(11)で示される位置異性体を得る。これらは、クロマ
トグラフィーおよび/または結晶化により分離する。式(11、式中、YはCF3 ではない)で示される中間体ニトリルの加水分解は、好ましくは、周囲温度から 60℃までの範囲内の温度にて、希硫酸などの無機酸を用いて実施する。
【0070】 あるいは、ニトリル(11)の加水分解は、エタノールなどのアルコール溶媒中
、必要に応じて、ベンジルジメチルテトラデシルアンモニウムクロリドなどの相
間移動触媒を用いて、水酸化ナトリウムなどの強アルカリ塩基の存在下で加熱す
ることにより実施することができる。
【0071】 次いで、得られた式(8)で示されるカルボン酸を、上記方法に類似した方法に
より、スキームIの式(I)[式中、R1は上に定義されるヘテロ環基a、b、c 、d、l、nおよびoから選択される]で示される所望の化合物に変換する。
【0072】 スキームIIIの式(10)で示される適当に置換されたフルオロアリールまたは フルオロ(クロロ)ヘテロアリールニトリルは、市販品を利用するか、当該分野で
公知であるか、あるいは、公知化合物に対する文献の方法に類似した方法で容易
に調製することができる。
【0073】 あるいは、スキームIIの式(8、式中、R1はbおよびdのいずれでもない)で 示される中間体置換カルボン酸は、スキームIVに記載の方法に従って、式(11 、式中、AおよびBは炭素、R1は上に定義されるヘテロ環基a、c、e、l、 nおよびoから選択されるが、bおよびdのいずれでもない)で示されるニトリ ルを、カトリツキー(Katritzky)らの方法[シンセシス(Synthesis), 949(1989) ]に実質的に従って、ジメチルスルホキシド中、塩基性過酸化水素で順次処理し
た後、得られた式(12)で示されるアミドを、ヘイルズ(Hales)らの方法[テト ラヘドロン(Tetrahedron),51,7403(1995)]に従って、好ましくは希硫酸および 亜硝酸ナトリウムで処理して、加水分解することにより調製することができる。
【0074】
【化39】
【0075】 スキームIIの式(8)[式中、R1は上に定義されるR1ヘテロ環基aから選択さ
れるヘテロ環部分]で示される中間体置換カルボン酸を調製する好ましい方法を
スキームVに概説する。
【0076】
【化40】
【0077】 かくして、一般式(13)で示される適当に置換されたアニリンをジアゾ化した
後、得られた式(14)で示されるジアゾニウム塩を、ストリート(Street)らの方
法[ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(J. Med. Chem.),36,1529
(1993)]に従って、濃塩酸中、塩化スズ(II)で還元して、式(15)で示される 中間体ヒドラジン塩酸塩を得る。引き続いて、(15)を、水性メタノールなどの
溶媒中、周囲温度から100℃までの範囲内の温度にて、式(35、式中、R2
よびR5は上記と同意義、R3は水素、Pはジアルキルアセタール)で示されるア セチルアセトアルデヒドジメチルアセタールなどのアルデヒド誘導体または式( 35、式中、R2およびR5は上記と同意義、R3は水素ではない、PはOまたは ケタール)で示されるケトンと縮合させて、結晶化後に、式(7、式中、R1は上 に定義されるヘテロ環基aから選択される)で示される所望の中間体エステルを 得る。次いで、これを、上記スキームIIに概説したように、式(I、式中、R1
上に定義し下に示すヘテロ環基aから選択される)で示される化合物に変換する 。
【0078】
【化41】
【0079】 一般式(I)[式中、WはNR6、R6は水素以外、R1は上に定義されるヘテロ 環基a、b、c、d、l、nおよびoから選択される]で示される化合物は、ス
キームVIに概説するように、スキームIの式(3、WはNH)で示される中間体の
アルキル化またはアシル化により調製することができる。
【0080】
【化42】
【0081】 かくして、スキームIの中間体化合物(3、WはNH)を、ジメチルホルムアミ
ドまたはテトラヒドロフランなどの非プロトン性溶媒中、0℃から80℃までの
範囲内の温度にて、水素化ナトリウム(またはカリウム)などの塩基およびハロゲ
ン化アルキル、好ましくは塩化(臭化またはヨウ化)アルキルなどのアルキル化剤
で処理することによりアルキル化して、式(16、式中、A、B、X、Y、Zお よびR6は上記と同意義)で示される化合物を得る。
【0082】 あるいは、スキームIの式(3、WはNH)で示される化合物を、ジクロロメタ
ンなどの非プロトン性溶媒中、ピリジンまたはトリエチルアミンなどのアミン塩
基の存在下、ピリジンを塩基として用いる場合には、溶媒を加えることなく、−
40℃から周囲温度までの範囲内の温度にて、カルボン酸ハロゲン化物または無
水カルボン酸で処理することによりアシル化して、構造(16、式中、A、B、 X、Y、ZおよびR6は上記と同意義)で示される化合物を得る。
【0083】 引き続いて、式(16、式中、R6はアルキルまたはアシル部分)で示される化 合物を、ジメチルホルムアミドなどの極性非プロトン性有機溶媒中、周囲温度か
ら溶媒の還流温度までの範囲内の温度にて、式(4、式中、R1は上に定義される
ヘテロ環基a、b、c、d、l、nおよびoから選択される)で示される適当に 置換されたヘテロ環のナトリウム(カリウムまたはリチウム)塩で処理して、一般
式(I)[式中、WはNR6、R6はアルキルまたはアシル残基、A、B、X、Y、
Z、R2、R3およびR5は上記と同意義、R1は上に定義し下に示すa、b、c、
d、l、nおよびoからなる群から選択されるヘテロ環部分]で示される化合物
を得る。
【0084】
【化43】
【0085】 スキームVIのアルキル化剤およびアシル化剤は、市販品を利用するか、当該分
野で公知であるか、あるいは、公知化合物に対する文献の方法に類似した方法に
より容易に調製することができる。
【0086】 あるいは、スキームVIの一般式(I)で示される化合物は、スキームVIIに概説 するワンポット(one-pot)法により調製することができる。
【0087】
【化44】
【0088】 かくして、スキームIの式(3)[式中、WはNH]で示されるフルオロアリー
ルまたはフルオロ(クロロ)ヘテロアリール中間体を、ジメチルホルムアミドなど
の極性非プロトン性有機溶媒中、周囲温度から溶媒の還流温度までの範囲内の温
度にて、式(4、式中、R1は上に定義されるヘテロ環基a、b、c、d、l、n
およびoから選択される)で示される適当に置換されたヘテロ環のナトリウム(カ
リウムまたはリチウム)塩と反応させて、一般式(I、式中、WはNH)で示され る中間体を得る。これは、予め単離することなく、上記の反応条件を用いて、さ
らにアルキル化(またはアシル化)して、式(I、式中、WはNR6、R6はアルキ ルまたはアシル残基)で示される所望の化合物を得る。また、この方法は、様々 な割合の一般式(I)[式中、WはNR6、R6はアルキルまたはアシル残基;A、
B、X、Y、Z、R2、R3、R4およびR5は上記と同意義、R1はスキームVIの ように定義されるヘテロ環部分]で示される位置異性体を与える。式(I)で示さ
れる位置異性体は、クロマトグラフィーおよび/または結晶化により分離するこ とができる。
【0089】 スキームIの一般式(I)[式中、AおよびBは炭素、R2は水素、R1は上記ヘ
テロ環基gから選択されるヘテロ環基]で示される化合物は、スキームVIIIに概
説する一般的な方法に従って調製すればよい。
【0090】
【化45】
【0091】
【化46】
【0092】 かくして、式(17、式中、AおよびBは炭素)で示される適当に置換されたハ
ロアリールカルボン酸エステル、好ましくはブロモ(またはヨード)フェニルメチ
ルエステルを、アラミ(Alami)らの方法[テトラヘドロン・レターズ(Tetrahedro
n Lett.),34,6403(1993)]およびサノガシラ(Sanogashira)らの方法[テトラヘ ドロン・レターズ(Tetrahedron Lett.),4467(1975)]に実質的に従って、溶媒と
してのトリエチルアミンなどの有機塩基中、ビス(トリフェニルホスフィン)パラ
ジウム(II)クロリドおよびヨウ化銅(I)などの触媒の存在下、周囲温度から80
℃までの範囲内の温度にて、ジアルキルアミノプロピンとカップリングさせて、
一般式(18)で示される置換アセチレン中間体を得る。
【0093】 引き続いて、中間体(18)を、ジクロロメタンなどの非プロトン性有機溶媒中
、周囲温度より低い温度にて、数多くの標準的な酸化的方法(アルビニ(Albini) 、シンセシス(Synthesis),263(1993)を参照)のいずれかを用いて酸化剤で処理す
ることにより、あるいは、ジオキシラン試薬(マーレイ(Murray)、ケミカル・レ ビューズ(Chem. Rev.),1187(1989)を参照)で処理することにより、そのN-オキ シドに変換する。この中間体N-オキシドは、単離しないで、メタノールなどの ヒドロキシル溶媒中で加熱することにより、あるいは、デュシン(Dushin)らの方
法のいずれかを用いることにより、その場で、一般式(19)で示されるエノンに
転位させる。この方法は、反応の最終結果に影響を及ぼすヒドロキシル溶媒中に
おいてプロパルギルアミン(またはそれらのN-オキシド)からエナミノン化合物 を合成する新規な方法を提供する。この新規なエナミノン合成法は、既存の方法
に対する便利な別法を提供し、エナミノン生成物に変換することができる原料の
範囲をさらに拡大する。
【0094】 プロパルギルアミンN-オキシドがエナミノン生成物に変換される正確な機構 は、詳しくは判明していないが、おそらく2つの公知方法、すなわちプロパルギ
ルアミンN-オキシドの熱的[2,3]シグマトロピー転位(クライグ(Craig)ら、テ
トラヘドロン・レターズ(Tetrahedron Lett.),4025(1979);ハルストローム(Hal
lstrom)ら、テトラヘドロン・レターズ(Tetrahedron Lett.),667(1980);クティ
エール,エイ-エイチ(Khuthier, A-H)ら、ジャーナル・オブ・ザ・ケミカル・ソ
サイエティ・ケミカル・コミュニケーションズ(J. Chem. Soc. Chem. Commun.),
9(1979))およびある種のイソオキサゾールのエナミノンへの変換(リグオリ(Ligu
ori)ら、テトラヘドロン(Tetrahedron),44,1255(1988))に類似していると思われ
る。
【0095】 酢酸中、周囲温度から還流温度までの範囲内の温度にて、(19)を置換ヒドラ
ジン(36)で処理して、一般式(20)および(21)で示される位置異性体化合物
の様々な割合の混合物を得る。式(20、式中、R2はH)で示される主要な異性 体は、クロマトグラフィーおよび/または結晶化により分離し、引き続いて、式(
22)で示される所望のカルボン酸に加水分解する。
【0096】 次いで、中間体(22)を、上記方法に類似した方法により、式(23)で示され
るアシル化種、好ましくは酸塩化物(臭化物またはヨウ化物)または混合無水物に
変換する。次いで、アシル化剤(23)を用いて、上記方法のいずれかにより、式
(1)で示されるピリドベンゾジアゼピン(またはベンゾオキサゼピン)をアシル化
して、式(I)[式中、WはOまたはNH、AおよびBは炭素、X、Y、Zおよび
4は上記と同意義、R2は水素、R1は上に定義し下に示すヘテロ環基gから選 択されるヘテロ環部分]で示される所望の化合物を得る。
【0097】
【化47】
【0098】 同様に、スキームIXに示すように、酢酸中、周囲温度から溶媒の還流温度まで
の範囲内の温度にて、(19)を無置換ヒドラジン(36、式中、R4はH)で処理 して、式(24、R2およびR4はH)で示される中間体ピラゾールエステルを得る
。この場合、(24)のヘテロ環窒素をアルキル化またはアシル化して、式(I)[
式中、WはOまたはNH、AおよびBは炭素、X、Y、ZおよびR4は上記と同 意義、R2は水素、R1は上に定義されるヘテロ環基fから選択されるヘテロ環部
分]で示される化合物に変換することができる中間体を得ることができる。
【0099】
【化48】
【0100】 かくして、式(24、式中、R2はH、AおよびBは炭素)で示される中間体エ ステルを、ジメチルホルムアミドまたはテトラヒドロフランなどの非プロトン性
溶媒中、0℃から80℃までの範囲内の温度にて、水素化ナトリウムまたは水素
化カリウムなどの塩基およびハロゲン化アルキル、好ましくは塩化(臭化または ヨウ化)アルキルなどのアルキル化剤で処理することにより、アルキル化して、 式(20)および(21)で示される位置異性体の様々な割合の混合物を得る。式( 21)で示される主要な位置異性体は、クロマトグラフィーおよび/または結晶化
により分離し、引き続いて、式(25)で示される所望のカルボン酸に加水分解す
る。次いで、これを、上記方法に類似した方法により、アシル化剤、好ましくは
酸塩化物または混合無水物に変換する。次いで、式(26)で示されるアシル化種
を用いて、式(1)で示されるピリドベンゾジアゼピン(またはベンゾオキサゼピ ン)をアシル化して、式(1)[式中、WはOまたはNH、AおよびBは炭素、X 、Y、ZおよびR4は上記と同意義、R2は水素、R1は上に定義し下に示すヘテ ロ環基fから選択されるヘテロ環部分]で示される所望の化合物を得る。
【0101】
【化49】
【0102】 一般式(I)[式中、WはOまたはNH、AおよびBは炭素、R1は上に定義さ れるヘテロ環基hから選択されるヘテロ環部分]で示される化合物は、スキーム
Xに概説するように調製することができる。
【0103】
【化50】
【0104】 まず、式(27)で示される適当に置換されたマロンジアルデヒドを、酢酸中、
周囲温度から溶媒の還流温度の範囲内の温度にて、ヒドラジンで処理し、中間体
ピラゾールを、好ましくは、塩基水溶液中、周囲温度から溶媒の還流温度までの
範囲内の温度にて、過マンガン酸カリウムで酸化して、式(28)で示されるカル
ボン酸中間体を得る。酸(28)を、上記方法に類似した方法により、アシル化剤
、好ましくは酸塩化物(臭化物またはヨウ化物)または混合無水物に変換する。最
後に、式(29)で示されるアシル化剤を式(1)で示されるピリドベンゾジアゼピ
ン(またはベンゾオキサゼピン)と反応させて、一般式(I)[式中、WはOまたは
NH、AおよびBは炭素、X、Y、ZおよびR4は上記と同意義、R1は上に定義
し下に示すヘテロ環基hから選択されるヘテロ環部分]で示される化合物を得る
【0105】
【化51】
【0106】 式(27)で示される好ましいマロンジアルデヒドおよびスキームXのヒドラジ
ン(36)は、市販品を利用するか、当該分野で公知であるか、あるいは、クノー
ル(Knorr)らの方法[ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J. Org.
Chem.),49,1288(1984)]およびコッポラ(Coppola)らの方法[ジャーナル・オブ ・ヘテロサイクリック・ケミストリー(J. Het. Chem.),51(1974)]などの公知化
合物に対する文献の方法に類似した方法により容易に調製することができる。
【0107】 スキームXの式(28)[式中、Yは上記と同意義、R4は水素以外]で示され る中間体カルボン酸の別の調製をスキームXIに概説する。
【0108】
【化52】
【0109】 式(31)で示される有機スズ試薬を、ファリナ(Farina)らの方法[ジャーナル
・オブ・オーガニック・ケミストリー(J. Org. Chem.),59,5905(1994)]に類似 した方法に実質的に従って、ジメチルホルムアミドなどの有機非プロトン性溶媒
中、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)およびヨウ化銅(I)な
どの触媒の存在下、周囲温度から150℃までの範囲内の温度にて、式(34)で
示される適当に置換されたハロゲン化アリール(ヘテロアリール)、好ましくは臭
化(またはヨウ化)アリール(ヘテロアリール)とのスティル(Stille)カップリング
反応で反応させる。得られた式(32)で示されるエステルを、周囲温度から溶媒
の還流温度の範囲内の温度にて、水性アルコール中における水酸化ナトリウムま
たは水性テトラヒドロフラン中における水酸化リチウムで塩基加水分解して、ス
キームXの式(28)で示される所望のカルボン酸を得る。
【0110】 次いで、スキームXIの式(31)[式中、Rは、好ましくは、アルキル基]で示
される有機スズ試薬は、式(30)で示される4-ブロモN-アルキルピラゾールを
、マルチナ(Martina)らにより見出された方法[シンセシス(Synthesis),8,613 (
1991)]に類似した方法に従って、ジエチルエーテルなどの非プロトン性有機溶 媒中、n-ブチルリチウムなどの金属化剤の存在下、−40℃から周囲温度まで の範囲内の温度にて、ハロゲン化トリアルキルスズ、好ましくは塩化(または臭 化)トリブチルスズで金属化することにより便利に調製する。
【0111】 スキームXIの式(30)で示される好ましいN-アルキル置換ピラゾールは、4-
ブロモピラゾールから、ジメチルホルムアミドまたはテトラヒドロフランなどの
非プロトン性有機溶媒中、水素化ナトリウム(またはカリウム)などの塩基の存在
下、0℃から80℃までの範囲内の温度にて、ハロゲン化アルキル、好ましくは
塩化(臭化またはヨウ化)アルキルでアルキル化することにより便利に調製する。
あるいは、4-ブロモピラゾールのアルキル化は、ベンジルジメチルテトラデシ ルアンモニウムクロリドまたはベンジルトリメチルアンモニウムクロリドなどの
相間移動触媒(ジョーンズ(Jones)、アルドリキミカ・アクタ(Aldrichimica Acta
),9,35(1976)を参照)の存在下、上記アルキル化剤および水酸化ナトリウムなど の強アルカリ塩基を用いて実施することができる。
【0112】 スキームXIの式(34)で示される好ましいヨウ化アリール(ヘテロアリール)は
、ストリート(Street)らの方法[ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリ
ー(J. Med. Chem.),36,1529(1993)]およびコッフェン(Coffen)らの方法[ジャ ーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J. Org. Chem.),49,296(1984)]に
実質的に従って、式(33)で示される対応の置換アニリンをジアゾ化した後、対
応のジアゾニウム塩を、水性の酸性媒体中、ヨウ素およびヨウ化カリウムと反応
させることにより便利に調製する。
【0113】 一般式(I)で示される化合物は、下に概説する一般的な方法の一つに従って調
製してもよい。
【0114】 スキームXIIに示すように、式(1)で示されるピリドベンゾジアゼピン(または
ベンゾオキサゼピン)を、上記方法のいずれかに従って、式(37、JはCOCl
)で示される適当に置換されたハロゲン化アセチルアロイル(ヘテロアロイル)、 好ましくは塩化アセチルアロイル(ヘテロアロイル)で処理して、式(38)で示さ
れるアシル化誘導体を得る。(38)を、リン(Lin)らの方法[ジャーナル・オブ ・ヘテロサイクリック・ケミストリー(J. Het. Chem.),345(1977)]に従って、 ジクロロメタンなどの非プロトン性有機溶媒中、0℃から溶媒の還流温度までの
範囲内の温度にて、式(39、式中、アルキルはCH3)で示されるジメチルアミ ドジメチルアセタールなどのジアルキルアミドジアルキルアセタールで処理して
、式(40)で示されるエノンを得る。(40)を、酢酸中、周囲温度から溶媒の還
流温度までの範囲内の温度で、ヒドロキシルアミンまたは式(36)で示される置
換ヒドラジンで処理して、式(I)[式中、WはOまたはNH、A、B、X、Y、
Z、R2およびR4は上記と同意義、R1は上に定義し下に示すヘテロ環基f、g およびjから選択されるヘテロ環部分]で示される目的化合物を得る。
【0115】
【化53】
【0116】 スキームXIIの式(37)で示される好ましい置換された塩化アセチルアロイル(
ヘテロアロイル)は、対応のカルボン酸を、周囲温度から溶媒の還流温度までの 範囲内の温度にて、塩化チオニルで処理することにより、あるいは、ジクロロメ
タンまたはテトラヒドロフランなどの非プロトン性溶媒中、触媒量のジメチルホ
ルムアミドの存在下、0℃から40℃までの範囲内の温度にて、塩化オキサリル
で処理することにより便利に調製する。
【0117】 スキームXIIの式(39)で示される好ましいジアルキルアミドジアルキルアセ タールは、市販品を利用するか、文献に公知であるか、あるいは、公知化合物に
対する文献の方法[カントレーナー(Kantlehner)、ヒェミッシェ・ベリヒテ(Che
m. Ber.),105,1340(1972)]に類似した方法に従って、便利に調製することがで きる。
【0118】
【化54】
【0119】 スキームXIIの式(38)で示される中間体の別の調製方法を下記のスキームXII
Iに示す。
【0120】
【化55】
【0121】 かくして、式(1)で示されるピリドベンゾジアゼピン(またはベンゾオキサ ゼピン)を、上記方法のいずれかに従って、式(42)で示される適当に置換され たハロゲン化ブロモアロイル(ヘテロアロイル)、好ましくは塩化ブロモアロイル
(ヘテロアロイル)で処理して、式(43)で示されるアシル化中間体を得る。引き
続いて、中間体(43)を、マルチネス(Martinez)らの方法[ジャーナル・オブ・
メディシナル・ケミストリー(J. Med. Chem.),52,3491(1987)]に実質的に従っ て、密封加圧管内、溶媒としてのトリエチルアミンなどの有機塩基中、ピリジン
およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリドおよびヨウ化銅( I)などの触媒の存在下、周囲温度から100℃までの範囲内の温度にて、式(5
3、式中、R9は、好ましくは、トリメチルシリルまたは炭素数1〜6の低級ア ルキル)で示される一置換アセチレンとカップリングさせる。次いで、得られた 式(44)で示されるアセチレン中間体を、リード(Reed)らの方法[ジャーナル・
オブ・オーガニック・ケミストリー(J. Org. Chem.),52,3491(1987)]に実質的 に従って、硫酸水銀(II)で飽和させたテトラヒドロフランなどの非プロトン性有
機溶媒中、周囲温度にて、1%硫酸で処理することにより水和させて、式(38)
[式中、WはOまたはNH、A、B、X、YおよびZは上記と同意義、R9は水 素または炭素数1〜6の低級アルキル]で示される所望のアシル化合物を得る。
【0122】 あるいは、化合物(44)[ここで、R9はトリメチルシリル]を、テトラヒド ロフランなどのエーテル溶媒中、フッ化n-テトラブチルアンモニウムで処理し て、化合物(44)[ここで、R9は水素]を得る。
【0123】 スキームXIIIの式(42)で示される好ましいアシル化剤は、式(41)で示され
る適当に置換されたアリール(ヘテロアリール)カルボン酸を、周囲温度から溶媒
の還流温度までの範囲内の温度にて、塩化チオニルで処理することにより、ある
いは、ジクロロメタンまたはテトラヒドロフランなどの非プロトン性溶媒中、触
媒量のジメチルホルムアミドの存在下、0℃から40℃までの範囲内の温度にて
、塩化オキサリルで処理することにより便利に調製する。
【0124】 スキームXIIIのアセチレン中間体(53)は、市販品を利用するか、当該分野で
公知であるか、あるいは、公知化合物に対する当該分野の方法に類似した方法に
より容易に調製することができる。
【0125】 スキームXIVに示すように、スキームXIIの中間体アセチル化合物(38)は、コ
スギ(Kosugi)らの方法[ブレティン・オブ・ザ・ケミカル・ソサイエティ・オブ
・ジャパン(Bull. Chem. Soc. Jpn.),60,767(1987)]に実質的に従って、スキー
ムXIIIの式(43)で示されるブロモアリール(ヘテロアリール)化合物を、トルエ
ンなどの非プロトン性有機溶媒中、触媒量のビス(トリフェニルホスフィン)パラ
ジウム(II)クロリドの存在下、周囲温度から溶媒の還流温度までの範囲内の温度
にて、式(45)で示される(α-アルコキシビニル)トリアルキルスズ、好ましく は(α-エトキシビニル)トリブチルスズとスティル(Stille)カップリングさせる ことにより調製することもできる。
【0126】
【化56】
【0127】 アセチル化合物(38)の調製は、カブリ(Cabri)らの方法[テトラヘドロン・ レターズ(Tetrahedron Lett.),32,1753(1991)]に従って、ビニルブチルエーテ ルなどのビニルアルキルエーテルを式(43)で示されるハロゲン化アリール中間
体でパラジウム触媒アリール化することにより実施することもできる。
【0128】 スキームXIVの(α-アルコキシビニル)トリアルキルスズ中間体(45)は、市販
品を利用することができるか、当該分野で公知であるか、あるいは、公知化合物
に対する当該分野の方法に類似した方法により容易に調製することができる。
【0129】 R1が3個のヘテロ原子を含有する化合物は、スキームXVに従って調製する。
【0130】
【化57】
【0131】 かくして、式(1)で示されるピリドベンゾジアゼピン(またはベンゾオキサゼ ピン)を、上記方法のいずれかに従って、式(46)で示される適当に置換された ハロゲン化シアノアロイル(ヘテロアロイル)、好ましくは塩化シアノアロイル( ヘテロアロイル)で処理して、式(54)で示される中間体ニトリルを得る。次い で、これを、周囲温度から50℃までの範囲内の温度にて、硫酸などの無機酸で
処理することにより、一般式(47)で示されるアミド中間体に変換する。アミド
(47)を、ジクロロメタンまたはテトラヒドロフランなどの非プロトン性有機溶
媒中、0℃から80℃までの範囲内の温度にて、式(39、式中、アルキルはC H3)で示されるジメチルアミドジメチルアセタールなどのジアルキルアミドジア
ルキルアセタールで処理して、式(48)で示される中間体を得る。(48)を、酢
酸中、周囲温度から還流温度までの範囲内の温度にて、ヒドロキシルアミンまた
は式(36)で示されるヒドラジンで処理して、式(I)[式中、WはOまたはNH
、A、B、X、Y、Z、R2およびR4は上記と同意義、R1は上に定義し下に示 すヘテロ環基e、iおよびkから選択されるヘテロ環部分]で示される所望の目
的化合物を得る。
【0132】
【化58】
【0133】 スキームXVの式(47、式中、AおよびBは炭素)で示される中間体アミドの別
の好ましい調製方法をスキームXVIに概説する。式(49、AおよびBは炭素)で 示される適当に置換されたアリールニトリルを、カトリツキー(Katritzky)らの 方法[シンセシス(Synthesis),949(1989)]に実質的に従って、ジメチルスルホ キシド中、塩基性過酸化水素で水和して、中間体アミド(50)を得る。引き続い
て、エステル部分を加水分解して、カルボン酸中間体(51)を得る。次いで、こ
れを、上記方法のいずれかを用いることにより、式(52)で示されるアシル化種
に変換する。式(1)で示されるピリドベンゾアゼピン(またはベンゾオキサゼピ ン)を、上記方法のいずれかを用いて、(52)で処理して、所望の中間体アミド(
47、式中、AおよびBは炭素)を得る。
【0134】
【化59】
【0135】 スキームXVの一般式(I)[式中、WはOまたはNH、R1は上で定義されるヘ テロ環基eおよびiから選択されるヘテロ環部分、R4は水素ではない]で示さ れる化合物を調製する別の好ましい方法をスキームXVIIに示す。
【0136】
【化60】
【0137】 かくして、スキームXVIの式(50)で示される適当に置換されたアミドを、0 ℃から100までの範囲内の温度にて、式(39、式中、アルキルはCH3)で示 されるジメチルアミドジメチルアセタールなどのジアルキルアミドジアルキルア
セタールで処理して、式(55)で示される中間体を得る。(55)を、酢酸中、周
囲温度から還流温度までの範囲内の温度にて、式(36)で示される置換ヒドラジ
ンで処理して、式(56)で示される所望の中間体トリアゾールエステルを得る。
引き続いて、エステル(56)を式(57、式中、R1は上に定義されるヘテロ環基
eおよびiから選択されるヘテロ環部分、R4は水素ではない)で示されるカルボ
ン酸に加水分解する。次いで、これを、上記方法に類似した方法により、式(5 8)で示されるアシル化剤、好ましくは酸塩化物または混合無水物に変換する。 アシル化種(58)を用いて、式(1)で示されるピリドベンゾジアゼピン(または ベンゾオキサゼピン)をアシル化して、式(I)[式中、WはOまたはNH、A、 B、X、Y、ZおよびR2は上記と同意義、R1は上に定義し下に示すヘテロ環基
eおよびiから選択されるヘテロ環部分、R4は水素ではない]で示される所望 の化合物を得る。
【0138】
【化61】
【0139】 あるいは、スキームXVの一般式(I)[式中、WはOまたはNH、R1は上に定 義されるヘテロ環基eおよびiから選択されるヘテロ環部分、R4は水素ではな い]で示される化合物は、スキームXVIIIに示すように調製することができる。
【0140】
【化62】
【0141】
【化63】
【0142】 スキームXVIIの式(55)で示される中間体エステルを、酢酸中、周囲温度から
還流温度までの範囲内の温度にて、無置換ヒドラジン(36、式中、R4はH)で 処理して、式(59)で示される中間体トリアゾールエステルを得る。この場合、
ヘテロ環窒素を上記方法に類似した方法によりアルキル化またはアシル化して、
式(60)で示される置換トリアゾールエステルを得ることができる。引き続いて
、エステル(60)を式(60)で示されるカルボン酸に加水分解する。次いで、こ
れを、上記方法に類似した方法により、式(62)で示されるアシル化種、好まし
くは酸塩化物または混合無水物に変換する。アシル化剤(62)を用いて、式(1)
で示されるピリドベンゾジアゼピン(またはベンゾオキサゼピン)をアシル化して
、式(I)[式中、WはOまたはNH、X、Y、Z、A、BおよびR2は上記と同 意義、R1は上に定義されるヘテロ環基eおよびiから選択されるヘテロ環部分 、R4は水素ではない]で示される所望の化合物を得る。
【0143】 あるいは、スキームXVの一般式(I)[式中、WはOまたはNH、A、B、X、
Y、ZおよびR2は上記と同意義、R1は上に定義し下に示すヘテロ環基eおよび
iから選択されるヘテロ環部分、R4は水素]で示される化合物は、スキームXVI
IIの式(I)[式中、R4は所望により置換されていてもいアラルキル基、好まし くはp-メトキシベンジル基]で示される化合物から、数多くの方法を用いるこ とにより、例えば、水素化分解や、バックル(Buckle)らの方法[ジャーナル・オ
ブ・ザ・ケミカル・ソサイエティ・パーキン・トランザクション(J. Chem. Soc.
Perkin Trans.),1,627(1982)]に実質的に従って、0℃から還流温度までの範 囲内の温度にて、トリフルオロ酢酸などの強酸で処理することにより便利に調製
することができる。
【0144】
【化64】
【0145】 一般式(I)[式中、R1は4個のヘテロ原子を含有し、WはOまたはNH、R4 は水素]で示される化合物を調製する好ましい方法をスキームXIXに概説する。
【0146】
【化65】
【0147】 スキームXVの式(54)で示されるニトリル中間体を、ジメチルホルムアミドな
どの非プロトン性有機溶媒中、周囲温度から溶媒の還流温度までの範囲内の温度
にて、アジ化ナトリウムおよび塩化アンモニウムで処理して、式(I)[式中、W
はOまたはNH、A、B、X、YおよびZは上記と同意義、R1は上に定義し下 に示すへテロ環基mから選択されるヘテロ環部分、R4は水素]で示される所望 の化合物を得る。
【0148】
【化66】
【0149】 一般式(I)[式中、R1は基e、f、g、h、i、jおよびkから選択される ヘテロ環部分、WはNR6、R6は水素以外]で示される化合物は、好ましくは、
スキームXXに概説するように、スキームVIII、IX、X、XIIおよびXVの式(I、W
はNH)で示される化合物のアルキル化またはアシル化により調製することがで きる。
【0150】
【化67】
【0151】 かくして、スキームVIII、IX、X、XIIおよびXVの式(I、WはNH)で示され る化合物を、ジメチルホルムアミドまたはテトラヒドロフランなどの非プロトン
性溶媒中、0℃から80℃までの範囲内の温度にて、水素化ナトリウム(または カリウム)などの塩基およびハロゲン化アルキル、好ましくは塩化(臭化またはヨ
ウ化)アルキルなどのアルキル化剤で処理することによりアルキル化して、式(I
)[式中、WはNR6、R6はアルキル、A、BおよびR1はスキームXXに定義し下
に示すとおり]で示される化合物を得る。
【0152】 あるいは、スキームVIII、IX、X、XIIおよびXVの式(I、WはNH)で示され る化合物を、ジクロロメタンなどの非プロトン性溶媒中、ピリジンなどのアミン
塩基またはトリエチルアミンなどのトリアルキルアミンの存在下、ピリジンを塩
基として用いる場合には、溶媒を加えることなく、−40℃から周囲温度までの
範囲内の温度にて、カルボン酸ハロゲン化物またはカルボン酸無水物で処理する
ことによりアシル化して、式(I)[式中、WはNR6、R6はアルキル、A、Bお
よびR1はスキームXXに定義し下に示すとおり]で示される化合物を得る。
【0153】
【化68】
【0154】 一般式(I)[式中、R1は基e、i、kおよびmから選択されるヘテロ環部分 、WはNR6、R6は水素以外]で示される化合物は、スキームXXIに示すように 、便利に調製することができる。
【0155】
【化69】
【0156】
【化70】
【0157】 かくして、スキームXVの式(54、WはNH)で示されるニトリルは、ジメチル
ホルムアミドまたはテトラヒドロフランなどの非プロトン性溶媒中、0℃から8
0℃までの範囲内の温度にて、水素化ナトリウム(またはカリウム)などの塩基お
よびハロゲン化アルキル、好ましくは塩化(臭化またはヨウ化)アルキルなどのア
ルキル化剤で処理することによりアルキル化して、式(63、WはNR6、R6は アルキル)で示されるアルキル化ニトリルを得る。
【0158】 逆に、(54)をジクロロメタンなどの非プロトン性溶媒中、ピリジンなどのア
ミン塩基またはトリエチルアミンなどのトリアルキルアミンの存在下、ピリジン
を塩基として用いる場合には、溶媒を加えることなく、−40℃から周囲温度ま
での範囲内の温度にて、カルボン酸ハロゲン化物またはカルボン酸無水物で処理
することによりアシル化して、式(63、WはNR6、R6はアシル)で示される化
合物を得る。
【0159】 同様に、上でニトリル(54、WはNH)に対して用いた方法に類似した方法を
用いて、スキームXVの式(47、WはNH)で示されるアミドは、アルキル化また
はアシル化して、一般式(64、WはNR6、R6はアルキルまたはアシル残基)で
示されるアルキル化またはアシル化中間体を得ることができる。
【0160】 次いで、スキームXXIの中間体ニトリル(63)およびアミド(64)は、それら の同じスキームに概説した方法と同一の方法を用いることにより、各々、式(I)
[式中、WはNR6、R6はアルキルまたはアシル、R1はスキームXIXに定義され
るヘテロ環基mから選択される]で示される化合物または式(I)[式中、WはN
6、R6はアルキルまたはアシル、R1はスキームXVに定義し下に示すヘテロ環 基e、iおよびkから選択される]で示される化合物のいずれかに変換すること
ができる。
【0161】
【化71】
【0162】 本発明の目的化合物は、下記方法に従って、生物学的活性について試験した。
【0163】 正常意識水負荷ラットにおける試験化合物のバソプレシンV2アゴニスト効果 体重350〜500gの雄または雌の正常血圧スプラーグ-ドーリー(Sprague-
Dawley)ラット(チャールズ・リバー・ラボラトリーズ・インク(Charles River L
aboratories Inc.)、キングストン(Kingston)、ニューヨーク州)に標準的な齧歯
類用の餌(プリナ・ロデント・ラボ(Purina Rodent Lab.)、チャウ(Chow)5001)お
よび水を自由に与えた。試験の日に、糞便を尿と分離する装置および尿採取用の
容器を備えた代謝カゴにラットを個別に入れた。試験化合物または参照薬剤を1
0mL/kgの容量中における10mg/kgの経口投与量で与えた。用いた賦形
剤は、2.5%の予めボイルしたコーンスターチ中における20%ジメチルスル ホキシド(DMSO)であった。試験化合物を投与してから30分後、ラットに対
して、その胃の中に30mL/kgの水を、給餌針を用いた胃管栄養法により与 えた。試験の間、ラットには、水や食物を与えなかった。試験化合物を投与して
から4時間にわたり尿を採取した。4時間の最後には、尿量を測定した。尿オス
モル濃度は、フィスケ(Fiske)のワン-テン(One-Ten)浸透圧計(フィスケ・アソシ
エーツ(Fiske Associates)、ノーウッド(Norwood)、マサチューセッツ州02062) またはアドバンスド(Advanced)のクライオマティック(CRYOMATIC)浸透圧計3C 2型(アドバンスド・インスツルメンツ (Advanced Instruments)、ノーウッド(N
orwood)、マサチューセッツ州)を用いて求めた。Na+、K+およびCl-イオン の定量は、ベックマン(Beckman)のシンクロン・イー・エル-アイ・エス・イー・
エレクトロライト・システム・アナライザー(SYNCHRON EL-ISE Electrolyte Sys
tem analyzer)にイオン特異的電極を用いて実施した。尿オスモル濃度は、比例 して増大するはずである。スクリーニング試験では、各化合物に対して、2匹の
ラットを用いた。これら2匹のラットの尿量の差が50%より大きい場合には、
第3のラットを用いた。この試験の結果を下記表1に示す。
【0164】
【表1】
【0165】 (実施例) 以下の実施例は、本発明の範囲を限定するよりむしろ例示するために与えられ
る。
【0166】 実施例1 [2-クロロ-4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]-(5,11-ジヒド
ロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-メタノン 工程A.6,11-ジヒドロ-5H-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-
5-オン・塩酸塩(1:1) シクロヘキサノール(480mL)中における1,2-フェニレンジアミン(52 g、480ミリモル)およびクロロニコチン酸(76g、482ミリモル)の混合 物を窒素下で2.5時間還流した。加熱を開始した直後に沈殿が現れた。この温 かい反応混合物を、激しく攪拌しながら、氷冷したジクロロメタン(1000m L)上に注意深く注いだ。半固形の塊りを採取し、ジクロロメタンで充分に洗浄 し、減圧下で乾燥して、98.9g(83%)の表題化合物を得た。これは、さら に精製することなく次の工程に用いた。
【0167】 工程B.6,11-ジヒドロ-5H-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン ジボラン-ジメチルスルフィド錯体(35mL)を、窒素下、ジオキサン(230
mL)中における工程Aの6,11-ジヒドロ-5H-ピリド[2,3-b][1,5]ベン
ゾジアゼピン-5-オン・塩酸塩(1:1)の懸濁液に、シリンジで加えた。この混
合物を室温で一晩、超音波処理した後、減圧下で蒸発乾固した。緑色の残渣を冷
たい2N塩酸およびジエチルエーテルで処理した。冷たい水層を50%水酸化ナ
トリウム水溶液で塩基性(pH9)とし、塩基性層を酢酸エチルで抽出した。有機
抽出物を無水炭酸カリウムで乾燥し、蒸発乾固して、赤紫色の固形物(24.35
g、61.4%)を得た。この粗製物をジエチルエーテルと共に摩砕することによ
り精製した。固形物を採取し、洗浄し、減圧下で乾燥した。別の実験から得た母
液を合わせ、この混合物(18.5g)をフラッシュクロマトグラフィー(シリカ・
メルク-60上、溶離液:ヘキサン中における20%酢酸エチル)に付して、TL
Cにより均質な追加物(黄色の固形物、11g)を得た。
【0168】 工程C.2-クロロ-4-フルオロベンゾイルクロリド 数滴のジメチルホルムアミドを含有するジクロロメタン(85mL)中における
2-クロロ-4-フルオロ安息香酸(13.61g、78ミリモル)の懸濁液を、窒素
下、ジクロロメタン中における塩化オキサリルの2M溶液(1.2当量)を滴下し て処理した。ガス発生が収まった後、この反応混合物をさらに25分間還流した
後、減圧下で蒸発乾固した。この粗製の酸塩化物は、そのまま次の工程に用いた
【0169】 工程D.(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-(5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3
-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-メタノン 窒素下、ジメチルホルムアミド(120mL)中における工程Bの6,11-ジヒ
ドロ-5H-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン(12.8g、65ミリモ ル)の溶液に、炭酸カリウム(19.76g、143ミリモル)を加えた。この混合
物を冷却し、ジメチルホルムアミド(50mL)中における工程Cの粗製2-クロ ロ-4-フルオロベンゾイルクロリド(78ミリモル)の溶液を滴下して処理した。
室温で75分間攪拌した後、この混合物を水で希釈し、ジクロロメタンで抽出し
た。有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発乾固した。この粗製物をフラ
ッシュクロマトグラフィー(シリカ・メルク-60上、ヘキサン-酢酸エチルの勾 配(95:5〜80:20))により精製して、純粋な表題化合物(14.25g、 62%)を、やや純度の低い物(2.7g)と共に得た。純粋な物は、オフホワイト
色の結晶性固形物である。これは、そのまま次の工程に用いる。 NMR(DMSO-d6、400MHz):δ4.13および5.42(dd,2H, CONCH2),6.52(m,1H),6.71-6.79(m,2H),6.98-7.1 6(2m,2H),7.23-7.33(m,3H),7.58(m,1H),8.10(m,1
H),9.53(s,1H,NH) MS(EI,m/z):353/355[M]+,196
【0170】 工程E.[2-クロロ-4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]-(5,1 1-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-メタノン 水素化ナトリウム(油中60%懸濁液、1.8g、45.19ミリモル)をヘキサ
ンで洗浄し、窒素下で乾燥し、乾燥ジメチルホルムアミド(130mL)に再懸濁
した。3-メチルピラゾール(3.71g、45.19ミリモル)をそのまま0℃で 滴下した。ガス発生が収まった後、冷却浴を取り外し、室温で攪拌し続けた。工
程Dの(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-(5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b]
[1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-メタノン(8.11g、22.59ミリモル) を一度に加え、この混合物を(予め130℃に加熱した)油浴中に2時間入れた。
冷却後、この混合物を水と酢酸エチルとに分配した。有機抽出物を硫酸ナトリウ
ムで乾燥し、減圧下で蒸発乾固した。残渣をジクロロメタンに溶解し、シリカ・
メルク-60・フラッシュカラムに吸着させた。ヘキサン-酢酸エチルの勾配(9 5:5〜3:2)で溶出して、所望の生成物を、表題化合物および極性の高いそ の5-メチルピラゾール位置異性体(実施例2)を含有するいくつかの混合画分と 共に得た。表題化合物は、ヘキサン-エタノールから超音波処理により白色の固 形物(6.4g、68%)として結晶化した。融点207℃。 NMR(DMSO-d6、400MHz):δ2.21(s,3H),4.41および 5.45(dd,2H,CONCH2),6.32(m,1H,ピラゾールCH),6.51
(m,1H),6.74-6.79(2m,2H),6.98(m,1H),7.25(m,2H
),7.58-7.70(mm,3H),8.11(m,1H),8.38(m,1H,ピラゾ ールCH),9.55(s,1H,NH) MS(EI,m/z):415/417[M]+;(+FAB,m/z):416/418[
M+H]+ 元素分析の結果(C2318ClN5Oとして): 計算値:C,66.43;H,4.36;N,16.84 実測値:C,66.11;H,4.42;N,16.64
【0171】 実施例2 [2-クロロ-4-(5-メチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル](5,11-ジヒド ロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-メタノン 実施例1の工程Eに記載したように得た3-メチルおよび5-メチルピラゾール
位置異性体の混合物を含有する画分(0.543g)を、フラッシュクロマトグロ フィー(シリカゲル・メルク-60、溶離液:トルエン-酢酸エチル(90:10) 、次いで、トルエン-酢酸エチル-アセトニトリル(90:10:5))に付して、 エーテル-ヘキサンから超音波処理により、0.327gのすでに記載した実施例
1の3-メチル異性体および0.105gの表題化合物を無定形の固形物として得
た。 NMR(DMSO-d6、400MHz):δ2.27(s,3H),4.16および 5.45(dd,2H,CONCH2),6.25(m,1H),6.54(m,1H,ピラ ゾールCH),6.79(m,2H),7.01(m,1H),7.26(m,1H),7.4
0-7.54(mm,3H),7.61(m,1H),8.11(m,1H,ピラゾールCH)
,9.56(s,1H,NH) MS(EI,m/z):415/417[M]+,219/221,196
【0172】 実施例3 [2-ブロモ-4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]-(5,11-ジヒド
ロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-メタノン 工程A.2-ブロモ-4-フルオロベンゾイルクロリド 数滴のジメチルホルムアミドを含有するジクロロメタン(70mL)中における
2-ブロモ-4-フルオロ安息香酸(6.87g、31.37ミリモル)の懸濁液を、 窒素下、ジクロロメタン中における塩化オキサリルの2M溶液(1.16当量)を 滴下して処理した。ガス発生が収まった後、この反応混合物をさらに25分間還
流した後、この溶液を減圧下で蒸発乾固した。この粗製の酸塩化物は、そのまま
次の工程に用いた。
【0173】 工程B.[2-ブロモ-4-フルオロフェニル]-(5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3
-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-メタノン 窒素下、ジメチルホルムアミド(70mL)中における実施例1の工程Bの6, 11-ジヒドロ-5H-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン(5.15g、2
6.1ミリモル)の溶液に、炭酸カリウム(7.95g、57.51ミリモル)を加え
た。この混合物を冷却し、ジメチルホルムアミド(30mL)中における工程Aの
粗製2-ブロモ-4-フルオロベンゾイルクロリド(31.37ミリモル)の溶液を滴
下して処理した。室温で75分間攪拌した後、この混合物を水で希釈し、ジクロ
ロメタンで抽出した。有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発乾固して、
褐色の固形発泡体を得た。この粗製物をジクロロメタンに溶解し、シリカ・メル
ク-60・フラッシュカラムに吸着させた。ヘキサン-酢酸エチルの勾配(95: 5〜75:25)で溶出して、純粋な表題化合物(6.18g、59.5%)を、や や不純な物(1.2g)と共に得た。純粋な物は、ヘキサンと共に摩砕して、オフ ホワイト色の固形発泡体を得た。これは、そのまま次の工程に用いた。 NMR(DMSO-d6、400MHz):δ4.13および5.42(dd,2H, CONCH2),6.53(m,1H),6.74-6.79(m,2H),6.98-7.1 6(2m,3H),7.25(m,1H),7.40-7.50(ブロードs,1H),7.5
9(m,1H),8.1(m,1H),9.54(s,1H,NH) MS(EI,m/z):397/399[M]+,196
【0174】 工程C.[2-ブロモ-4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]-(5,1 1-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-メタノン 水素化ナトリウム(油中60%懸濁液、1.2g、30.15ミリモル)をヘキサ
ンで洗浄し、窒素下で乾燥し、乾燥ジメチルホルムアミド(110mL)に再懸濁
した。3-メチルピラゾール(2.47g、30.15ミリモル)を0℃でそのまま 滴下した。ガス発生が収まった後、冷却浴を取り外し、室温で攪拌し続けた。工
程Bの[2-ブロモ-4-フルオロフェニル]-(5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b]
[1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-メタノン(6g、18.07ミリモル)を上記
透明な溶液に一度に加えた。この混合物を(予め130℃に加熱した)油浴中に4
0分間入れ、冷却し、水と酢酸エチルとに分配した。有機抽出物を硫酸マグネシ
ウムで乾燥し、蒸発乾固した。この粗製物をジクロロメタンに溶解し、シリカ・
メルク-60・フラッシュカラムに吸着させた。ヘキサン-酢酸エチルの勾配(9 5:5〜75:25)で溶出して、極性の低い表題化合物(3.87g)を、3-お よび5-メチルピラゾール位置異性体の混合物(0.860g)と共に得た。表題化
合物(3.5g、51%)は、ヘキサン-エタノールから超音波処理により結晶化し
た。融点208〜209℃(分解)。 NMR(DMSO-d6、400MHz):δ2.21(s,3H),4.15および 5.44(dd,2H,CONCH2),6.31(m,1H,ピラゾールCH),6.52
(m,1H),6.77-6.80(2m,2H),6.99(m,1H),7.25(m,1H
),7.59-7.63(2m,2H),7.88(m,1H),8.11(m,1H),8.3
7(s,1H,ピラゾールCH),9.55(s,1H,NH) MS(+EI,m/z):459/461[M]+,265/263 元素分析の結果(C2318BrN5Oとして): 計算値:C,60.01;H,3.94;N,15.21 実測値:C,59.92;H,4.05;N,15.01
【0175】 実施例4 (5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-[4
-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-2-トリフルオロメチル-フェニル]-メタノン 工程A.2-トリフルオロメチル-4-フルオロベンゾイルクロリド 数滴のジメチルホルムアミドを含有するジクロロメタン(150mL)中におけ
る2-トリフルオロメチル-4-フルオロ安息香酸(16.85g、81ミリモル)の
懸濁液を、窒素下、塩化オキサリル(8.5mL、97.4ミリモル)を滴下して処
理した。ガス発生が収まった後、この反応混合物をさらに10分間還流した後、
減圧下で蒸発乾固した。この粗製の酸塩化物は、そのまま次の工程に用いた。
【0176】 工程B.(5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6- イル)-(4-フルオロ-2-トリフルオロメチル-フェニル)-メタノン 窒素下、ジメチルホルムアミド(125mL)中における実施例1の工程Bの6
,11-ジヒドロ-5H-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン(10.6g、 53.8ミリモル)の溶液に、炭酸カリウム(22.4g、162ミリモル)を加え た。この混合物を冷却し、ジメチルホルムアミド(25mL)中における工程Aの
粗製2-トリフルオロメチル-4-フルオロベンゾイルクロリド(81ミリモル)の 溶液を滴下して処理した。室温で2時間攪拌した後、この混合物を水で希釈し、
ジクロロメタンで抽出した。有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発乾固
した。この粗製物をジクロロメタンに溶解し、フラッシュクロマトグラフィー( シリカ・メルク-60上、ヘキサン-酢酸エチル(80:20))により精製して、 純粋な表題化合物(6.9g、33.1%)を得た。これを、エタノール-ヘキサン から超音波処理により結晶化させた。融点183〜185℃。 NMR(DMSO-d6、400MHz):δ4.16および5.43(dd,2H, CONCH2),6.56(m,1H),6.64(m,1H),6.79(m,1H),7. 02(m,1H),7.26-7.40(m,3H),7.58-7.65(m,2H),8.1
2(m,1H),9.59(s,1H,NH) MS(EI,m/z):387[M]+ 元素分析の結果(C201343Oとして): 計算値:C,62.02;H,3.38;N,10.85 実測値:C,62.06;H,3.22;N,10.67
【0177】 工程C.(5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6- イル)-[4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-2-トリフルオロメチル-フェニル]
-メタノン 水素化ナトリウム(油中60%懸濁液、0.83g、20.8ミリモル)をヘキサ
ンで1回洗浄し、窒素下で乾燥し、乾燥ジメチルホルムアミド(60mL)に再懸
濁した。3-メチルピラゾール(0.90mL、11.2ミリモル)を一度に加えた 。ガス発生が収まった後、室温で攪拌し続けた。工程Bの(5,11-ジヒドロ-ピ
リド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-(4-フルオロ-2-トリフル オロメチルフェニル)-メタノン(3.6g、9.3ミリモル)を一度に加え、この混
合物を(予め130℃に加熱した)油浴中に30分間入れた。冷却後、この混合物
を水と酢酸エチルとに分配した。有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発
乾固した。残渣をジクロロメタンに溶解し、シリカ・メルク-60・フラッシュ カラムに吸着させた。ヘキサン中における25%酢酸エチルで溶出して、3.3 g(79%)の所望の生成物を発泡体として得た。これは、エタノール-ヘキサン から超音波処理により結晶化した。融点212〜214℃。さらにヘキサン中に
おける30%酢酸エチルで溶出して、実施例6の極性の高い5-メチルピラゾー ル位置異性体を得た。 NMR(DMSO-d6、400MHz):δ2.23(s,3H,CH3),4.17 および5.45(dd,2H,CONCH2),6.35(m,1H,ピラゾールCH), 6.54(m,1H),6.68(m,1H),6.80(m,1H),7.00(m,1H),
7.29(m,1H),7.60(m,1H),7.85(m,1H),8.04(m,1H),
8.13(m,1H),8.46(m,1H,ピラゾールCH),9.61(s,1H,NH) MS(EI,m/z):449[M]+ 元素分析の結果(C241835Oとして): 計算値:C,64.14;H,4.04;N,15.58 実測値:C,64.01;H,4.01;N,15.45
【0178】 実施例5 (5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-[4
-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-2-トリフルオロメチル-フェニル]-メタノン 工程A.4-フルオロ-2-トリフルオロメチル安息香酸メチルエステル 数滴のジメチルホルムアミドを含有するジクロロメタン(250mL)中におけ
る4-フルオロ-2-トリフルオロメチル安息香酸(25.6g、123.0ミリモル
)の懸濁液を、窒素下、塩化オキサリル(11.3mL、129.5ミリモル)を滴 下して処理した。ガス発生が収まった後、この反応混合物をさらに15分間還流
した。この混合物を冷却し、メタノール(50mL)を加えた。2時間攪拌した後
、この反応物を濃縮し、残渣をジクロロメタンと水とに分配した。有機相を飽和
重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発乾固して、1
8.0g(65.9%)の表題化合物を金色の油状物として得た。 NMR(DMSO-d6、400MHz):δ3.85(s,3H),7.67(m,1 H),7.80(m,1H),7.95(m,1H) MS(EI,m/z):222[M]+ 上記水層を2N塩酸で酸性とし、白色の固形物を濾過により採取して、7.5 g(29.3%)の原料4-フルオロ-2-トリフルオロメチル安息香酸を得た。
【0179】 工程B.4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-2-トリフルオロメチル安息香 酸メチルエステル 水素化ナトリウム(油中60%懸濁液、3.85g、96.3ミリモル)をヘキサ
ンで洗浄し、窒素下で乾燥し、乾燥ジメチルホルムアミド(150mL)に再懸濁
した。ジメチルホルムアミド(150mL)中における3-メチルピラゾール(7. 75mL、96.3ミリモル)の溶液を周囲温度で滴下した。ガス発生が収まるま
で、攪拌し続けた後、ジメチルホルムアミド(50mL)中における工程Aの4- フルオロ-2-トリフルオロメチル安息香酸メチルエステル(17.8g、80.1 ミリモル)の溶液を上記透明な溶液に滴下した。室温で30分間攪拌した後、こ の反応物を飽和塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。
有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発乾固した。残渣をジクロロメタン- ヘキサン混合物(1:1)で溶解し、シリカ・メルク-60・フラッシュカラムに 吸着させた。ジクロロメタン-ヘキサンの勾配(1:1〜4:1)で溶出して、表 題化合物(13.6g、59.7%)を白色の固形物として得た。融点59〜61℃
。 NMR(DMSO-d6、400MHz):δ2.28(s,3H),3.86(s,3 H,CO2CH3),6.43(m,1H,ピラゾールCH),7.97(m,1H),8.1
8(m,1H),8.23(m,1H),8.62(m,1H,ピラゾールCH) MS(EI,m/z):284[M]+ 元素分析の結果(C1311322として): 計算値:C,54.93;H,3.90;N,9.86 実測値:C,54.80;H,3.73;N,9.81
【0180】 工程C.4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-2-トリフルオロメチル安息香 酸 メタノール(10mL)中における工程Bの4-(3-メチルピラゾール-1-イル)
-2-トリフルオロメチル安息香酸メチルエステル(1.19g、4.2ミリモル)の
溶液に、2.5N水酸化ナトリウム(3.3mL、8.3ミリモル)を加えた。この 混合物を90分間加熱還流し、冷却し、濃縮した。残渣を酢酸エチルと1N塩酸
とに分配した。有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発乾固して、表題化
合物(1.14g、定量的収量)を白色の固形物として得た。融点192〜194 ℃。 NMR(DMSO-d6、400MHz):δ2.28(s,3H),6.42(m,1 H,ピラゾールCH),7.95(m,1H),8.14(m,1H),8.20(m,1H)
,8.61(m,1H,ピラゾールCH),13.4-13.7(ブロードs,1H,CO OH) MS(+FAB,m/z):271[M+H]+ 元素分析の結果(C129322として): 計算値:C,53.34;H,3.36;N,10.37 実測値:C,53.35;H,3.29;N,10.21
【0181】 工程D.(5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6- イル)-[4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-2-トリフルオロメチル-フェニル]
-メタノン ジクロロメタン(20mL)中における工程Cの4-(3-メチル-ピラゾール-1-
イル)-2-トリフルオロメチル安息香酸(1.1g、4.1ミリモル)およびトリエ チルアミン(0.57mL、4.1ミリモル)の溶液に、1,3,5-トリクロロベン ゾイルクロリド(0.63mL、4.0ミリモル)を加えた。5.5時間攪拌した後 、実施例1の工程Bの6,11-ジヒドロ-5H-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾ ジアゼピン(0.67g、3.4ミリモル)および4-ジメチルアミノピリジン(0. 42g、3.4ミリモル)を加えた。さらに18時間攪拌した後、この混合物を飽
和重炭酸ナトリウム水溶液に注ぎ込んだ。有機相を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリ
ウムで乾燥し、蒸発乾固した。残渣をジクロロメタンに溶解し、シリカ・メルク
-60・フラッシュカラムに吸着させた。ヘキサン-酢酸エチルの勾配(8:2〜 7:3)で溶出して、表題生成物(0.89g、58.2%)を発泡体として得た。 これは、エタノール-ヘキサンから超音波処理により結晶化した。融点212〜 214℃。この物は、実施例4の化合物と同一であった。
【0182】 実施例6 (5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)-[
4-(5-メチル-ピラゾール-1-イル)-2-トリフルオロメチル-フェニル]-メタノ
ン・ジクロロメタン-酢酸エチル溶媒和物(0.09,0.13) 表題化合物(0.350g、8%)は、上記実施例4に記載したように、発泡体 として得た。これは、エタノール-ヘキサンから超音波処理により結晶化した。 融点238〜240℃。 NMR(DMSO-d6、400MHz):δ2.29(s,3H),4.19および 5.46(dd,2H,CONCH2),6.28(m,1H,ピラゾールCH),6.57
(m,1H),6.71(m,1H),6.80(m,1H),7.02(m,1H),7.29
(m,1H),7.58-7.67(m,4H),7.81(m,1H),8.13(m,1H) ,9.63(s,1H,NH) MS(+FAB,m/z):450[M+H]+ 元素分析の結果(C241835O+0.09CH2Cl2+0.13C482 として): 計算値:C,63.09;H,4.13;N,14.95 実測値:C,63.39;H,4.23;N,14.89
【0183】 実施例7 (5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-[2
-トリフルオロメチル-4-(3-トリフルオロメチル-ピラゾール-1-イル)-フェニ
ル]-メタノン 水素化ナトリウム(油中60%懸濁液、0.17g、4.25ミリモル)をヘキサ
ンで洗浄し、窒素下で乾燥し、乾燥ジメチルホルムアミド(10mL)に再懸濁し
た。3-トリフルオロメチルピラゾール(0.34g、2.5ミリモル)を一度に加 えた。ガス発生が収まった後、室温で攪拌し続けた。実施例4の工程Bの(5,1
1-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-(4-フルオ ロ-2-トリフルオロメチル-フェニル)-メタノン(0.75g、1.94ミリモル) を一度に加え、この混合物を(予め130℃に加熱した)油浴中に一晩入れた。冷
却後、この混合物を水と酢酸エチルとに分配した。有機抽出物を硫酸ナトリウム
で乾燥し、蒸発乾固した。残渣をエタノールから結晶化させて、表題化合物(0.
57g、57.3%)をオフホワイト色の固形物として得た。融点127〜129
℃。 NMR(DMSO-d6、400MHz):δ4.19および5.46(dd,2H, CONCH2),6.54(m,1H),6.70(m,1H),6.80(m,1H),7. 02(m,1H),7.07(m,1H,ピラゾールCH),7.29(m,1H),7.6 1(m,1H),8.00(m,1H),8.05-8.16(m,2H),8.84(m,1H
,ピラゾールCH),9.63(s,1H,NH) MS(EI,m/z):503[M]+ 元素分析の結果(C241565Oとして): 計算値:C,57.26;H,3.00;N,13.91 実測値:C,57.07;H,2.97;N,13.58
【0184】 実施例8 (5-メチル-5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-1
0-イル)-[4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-2-トリフルオロメチル-フェニ
ル]メタノン 水素化ナトリウム(油中60%懸濁液、0.12g、3.0ミリモル)をヘキサン
で洗浄し、窒素下で乾燥し、乾燥ジメチルホルムアミド(20mL)に再懸濁した
。3-メチルピラゾール(0.13mL、1.61ミリモル)を周囲温度でそのまま 滴下した。ガス発生が収まるまで、攪拌し続けた後、実施例4の工程Bの(5,1
1-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-(4-フルオ ロ-2-トリフルオロメチル-フェニル)メタノン(0.52g、1.34ミリモル)を
上記透明な溶液に一度に加えた。この混合物を(予め130℃に加熱した)油浴中
に30分間入れた。冷却後、水素化ナトリウム(油中60%懸濁液、0.080g
、2.0ミリモル、ヘキサンで洗浄)およびヨウ化メチル(0.25mL、4.0ミ リモル)を加えた。この反応混合物をさらに15分間攪拌した後、水と酢酸エチ ルとに分配した。有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発乾固した。残渣を
ジクロロメタンに溶解し、シリカ・メルク-60・フラッシュカラムに吸着させ た。ヘキサン中における20%酢酸エチルで溶出して、表題生成物(0.28g、
45.1%)を発泡体として得た。これは、エタノール-ヘキサンから超音波処理 により白色の固形物として結晶化した。融点188〜190℃。 NMR(DMSO-d6、400MHz):δ2.23(s,3H,CCH3),3.5 5(s,3H,NCH3),4.37-4.43(ブロードs,1H,CONCH2),5.7
1-5.76(ブロードs,1H,CONCH2),6.35(m,1H,ピラゾールCH)
,6.89-6.93(m,3H),7.19-7.24(m,2H),7.31(m,1H),
7.61(m,1H),7.90(m,1H),8.06(m,1H),8.24(m,1H),
8.48(m,1H,ピラゾールCH) MS(EI,m/z):463[M]+ 元素分析の結果(C252035Oとして): 計算値:C,64.79;H,4.35;N,15.11 実測値:C,64.55;H,4.29;N,15.04
【0185】 実施例9 (5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)-[
2-フルオロ-4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]-メタノン・水和物
(0.19) 工程A.2,4-ジフルオロベンゾイルクロリド 数滴のジメチルホルムアミドを含有するジクロロメタン(40mL)中における
2,4-ジフルオロ安息香酸(3.6g、22.8ミリモル)の懸濁液を、窒素下、塩
化オキサリル(2.4mL、27.5ミリモル)を滴下して処理した。ガス発生が収
まった後、この反応混合物をさらに15分間還流した後、この溶液を減圧下で蒸
発乾固した。この粗製の酸塩化物は、そのまま次の工程に用いた。
【0186】 工程B.(2,4-ジフルオロ-フェニル)-(5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b]
[1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)-メタノン 窒素下、ジメチルホルムアミド(35mL)中における実施例1の工程Bの6, 11-ジヒドロ-5H-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン(3.0g、15
.2ミリモル)の溶液に、炭酸カリウム(6.3g、45.6ミリモル)を加えた後、
ジメチルホルムアミド(15mL)中における工程Aの粗製2,4-ジフルオロベン
ゾイルクロリド(22.8ミリモル)の溶液を加えた。室温で20分間攪拌した後 、この反応混合物を水で洗浄し、攪拌して固形物を得た。これを濾過により採取
した。この固形物をクロロホルムに溶解し、1N水酸化ナトリウム、食塩水で洗
浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発乾固した。この粗製物をジクロ
ロメタンに溶解し、シリカ・メルク-60・フラッシュカラムに吸着させた。ヘ キサン中における20%酢酸エチルで溶出して、表題化合物(2.6g、51%) を白色の発泡体として得た。これは、ヘキサン-エタノールから超音波処理によ り結晶化した。融点161〜163℃。 NMR(DMSO-d6、400MHz):δ4.12-5.46(dd,2H,CON
CH2),6.52(m,1H),6.67(m,1H),6.76(m,1H),6.98-7
.07(m,3H),7.26(m,1H),7.35(m,1H),7.57(m,1H),8
.10(m,1H),9.56(s,1H,NH) MS(EI,m/z):337[M]+ 元素分析の結果(C191323Oとして): 計算値:C,67.65;H,3.88;N,12.46 実測値:C,67.30;H,3.98;N,12.10
【0187】 工程C.(5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10
-イル)-[2-フルオロ-4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]-メタノン
・水和物(0.19) 水素化ナトリウム(油中60%懸濁液、0.48g、12.0ミリモル)をヘキサ
ンで洗浄し、窒素下で乾燥し、乾燥ジメチルホルムアミド(60mL)に再懸濁し
た。3-メチルピラゾール(0.48mL、6.0ミリモル)をそのまま加えた。ガ ス発生が収まるまで、攪拌し続けた。工程Bの(2,4-ジフルオロ-フェニル)-( 5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)-メタ
ノン(2.0g、5.9ミリモル)を上記透明な溶液に一度に加えた。この混合物を
(予め130℃に加熱した)油浴中に1時間入れ、冷却し、水と酢酸エチルとに分
配した。有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発乾固した。粗製物をジクロ
ロメタンに溶解し、シリカ・メルク-60・フラッシュカラムに吸着させた。ヘ キサン-酢酸エチルの勾配(9:1〜1:1)で溶出して、表題化合物を極性の高 い実施例10の4-フルオロ位置異性体と共に得た。表題化合物(0.30g、1 2.7%)は、発泡体として得た。これは、ヘキサン-エタノールから超音波処理 により結晶化した。融点122〜125℃。 NMR(DMSO-d6、400MHz):δ2.21(s,3H,CH3),4.13 および5.48(dd,2H,CONCH2),6.32(m,1H,ピラゾールCH), 6.51(m,1H),6.70(m,1H),6.77(m,1H),7.01(m,1H),
7.27(m,1H),7.35(m,1H),7.41(m,1H),7.53-7.59(m
,2H),8.10(m,1H),8.35(m,1H,ピラゾールCH),9.57(s,1
H,NH) MS(EI,m/z):399[M]+ 元素分析の結果(C2318FN5O+0.19H2Oとして): 計算値:C,68.57;H,4.60;N,17.38 実測値:C,68.53;H,4.68;N,17.56
【0188】 実施例10 (5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)-[
4-フルオロ-2-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]-メタノン・エタノ
ール溶媒和物(0.20) 表題生成物は、実施例9に記載したように、その2-フルオロ位置異性体と共 に得た。この物は、さらに分取HPLC(ウォーターズ(Waters)のシリカ・カー トリッジ、溶離液:ヘキサン-酢酸エチル(55:45)、流量150mL/分、検
出波長254nm)により精製して、純粋な表題化合物(0.25g、10.6%) を発泡体として得た。これは、ヘキサン-エタノールから超音波処理により結晶 化した。融点180〜181℃。 MS(EI,m/z):399[M]+ 元素分析の結果(C2318FN5O+0.20C26Oとして): 計算値:C,68.78;H,4.74;N,17.14 実測値:C,68.67;H,4.76;N,16.97
【0189】 実施例11 [2-クロロ-4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]-(5-メチル-5, 11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)-メタノ ン 工程A.(2-クロロ-4-フルオロ-フェニル)-(5-メチル-5,11-ジヒドロ- ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)-メタノン 水素化ナトリウム(油中60%懸濁液、0.76g、19ミリモル)をヘキサン で1回洗浄し、窒素下で乾燥し、乾燥ジメチルホルムアミド(10mL)に再懸濁
した。ジメチルホルムアミド(50mL)中における実施例1の工程Dの(2-クロ
ロ-4-フルオロフェニル)-(5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾ ジアゼピン-6-イル)-メタノンの溶液を0℃で滴下した。ガス発生が収まった後
、冷却浴を取り外し、室温で攪拌し続けた。ヨウ化メチル(2.51g、17.7 ミリモル)を上記黄色溶液に一度に加え、1時間攪拌し続けた。この混合物を2 0%塩化ナトリウム水溶液とジクロロメタンとに分配した。有機抽出物を硫酸マ
グネシウムで乾燥し、蒸発乾固した。残渣をジクロロメタンに溶解し、シリカ・
メルク-60・フラッシュカラムに吸着させた。ヘキサン-酢酸エチルの勾配(9 5:5〜85:15)で溶出して、表題生成物(4.55g、72%)を白色の結晶
性固形物として得た。融点222〜223℃。 NMR(DMSO-d6、400MHz):δ3.46(s,3H,NCH3),4.3 7および5.67(2ブロードm,2H,CONCH2),6.87-6.97(m,2H)
,7.06-7.14(m,2H),7.20-7.32(m,3H),7.36(m,1H),
7.60(m,1H),8.21(m,1H) MS(EI,m/z):367/369[M]+;(+FAB,m/z):368/370[
M+H]+ 元素分析の結果(C2015ClFN3Oとして): 計算値:C,65.31;H,4.11;N,11.42 実測値:C,65.04;H,4.14;N,17.27
【0190】 工程B.[2-クロロ-4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]-(5-メ チル-5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)
-メタノン 水素化ナトリウム(油中60%懸濁液、0.264g、6.6ミリモル)をヘキサ
ンで洗浄し、窒素下で乾燥し、乾燥ジメチルホルムアミド(8mL)に再懸濁した
。3-メチルピラゾール(0.541g、6.6ミリモル)を0℃で滴下した。ガス 発生が収まった後、冷却浴を取り外し、室温で攪拌し続けた。工程Aの(2-クロ
ロ-4-フルオロ-フェニル)-(5-メチル-5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1
,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)-メタノン(1.21g、3.3ミリモル)を上記
透明な溶液に一度に加えた。この混合物を(予め130℃に加熱した)油浴中に3
0分間入れ、冷却し、20%塩化ナトリウム水溶液とジクロロメタンとに分配し
た。有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発乾固した。残渣をジクロロメ
タンに溶解し、シリカ・メルク-60・フラッシュカラムに吸着させた。ヘキサ ン-酢酸エチルの勾配(95:5〜70:30)で溶出して、極性の低い表題生成 物(0.936g、66%)を3-および5-メチルピラゾール位置異性体の混合物(
0.220g)と共に得た。表題化合物は、ヘキサン-エタノールから超音波処理 により白色の固形物として結晶化した。融点218〜219℃(分解)。 NMR(DMSO-d6、400MHz):δ2.21(s,3H,ピラゾールC-C H3),3.49(s,3H,NCH3),4.39および5.69(ブロードdd,2H, CONCH2),6.32(m,1H,ピラゾールCH),6.88-6.94(mm,2H
),7.10(m,1H),7.18-7.24(m,1H),7.26-7.30(mm,2H
),7.59-7.65(mm,2H),7.77(m,1H),8.22(m,1H),8.3
8(s,1H,ピラゾールCH) MS(EI,m/z):429/431[M]+,219,195 元素分析の結果(C2420ClF5Oとして): 計算値:C,67.05;H,4.69;N,16.29 実測値:C,67.26;H,4.69;N,16.15
【0191】 実施例12 (5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)-[
2-メチル-5-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]-メタノン 工程A.5-フルオロ-2-メチルベンゾイルクロリド 数滴のジメチルホルムアミドを含有するジクロロメタン(30mL)中における
5-フルオロ-2-メチル安息香酸(2.31g、15.0ミリモル)の懸濁液を、窒 素下、塩化オキサリル(1.6mL、18.3ミリモル)を滴下して処理した。ガス
発生が収まった後、この反応混合物をさらに10分間還流した後、蒸発乾固した
。この粗製の酸塩化物は、そのまま次の工程に用いた。
【0192】 工程B.(5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6- イル)-(5-フルオロ-2-メチル-フェニル)-メタノン 窒素下、ジメチルホルムアミド(15mL)中における実施例1の工程Bの6, 11-ジヒドロ-5H-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン(2.0g、10
.1ミリモル)の溶液に、炭酸カリウム(4.1g、29.7ミリモル)を加えた。こ
の混合物を、ジメチルホルムアミド(10mL)中における工程Aの粗製5-フル オロ-2-メチルベンゾイルクロリド(15.0ミリモル)の溶液を滴下して処理し た。室温で15分間攪拌した後、この混合物を水で希釈し、攪拌して固形の塊り
を得た。これを濾過により採取した。この固形物をクロロホルムに溶解し、1N
水酸化ナトリウム、食塩水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発
乾固して紫色の油状物を得た。この粗製物をジクロロメタンに溶解し、シリカ・
メルク-60・フラッシュカラムに吸着させた。ヘキサン中における20%酢酸 エチルで溶出して、1.88g(55.8%)の表題生成物を発泡体として得た。こ
れは、エタノール-ヘキサンから超音波処理により結晶化させた。融点138〜 140℃。 NMR(DMSO-d6、400MHz):δ1.95(s,3H,CH3),4.11
および5.46(dd,2H,CONCH2),6.53(m,1H),6.75-6.80(
m,2H),6.81-7.06(m,4H),7.24(m,1H),7.60(m,1H),
8.11(m,1H),9.57(s,1H,NH) MS(EI,m/z):333[M]+ 元素分析の結果(C2016FN3Oとして): 計算値:C,72.06;H,4.84;N,12.60 実測値:C,71.88;H,4.78;N,12.67
【0193】 工程C.(5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10
-イル)-[2-メチル-5-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]-メタノン 水素化ナトリウム(油中60%懸濁液、0.25g、6.25ミリモル)をヘキサ
ンで洗浄し、窒素下で乾燥し、乾燥ジメチルホルムアミド(10mL)に再懸濁し
た。3-メチルピラゾール(0.28mL、3.5ミリモル)を周囲温度でそのまま 一度に加えた。ガス発生が収まるまで、攪拌し続けた。工程Bの(5,11-ジヒ ドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-(5-フルオロ-2-メ
チル-フェニル)-メタノン(0.75g、1.94ミリモル)を上記透明な溶液に一 度に加えた。この混合物を26時間加熱還流し、冷却し、水と酢酸エチルとに分
配した。有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発乾固した。残渣をジクロロ
メタンに溶解し、シリカ・メルク-60・フラッシュカラムに吸着させた。ヘキ サン-酢酸エチルの勾配(8:2〜7:3)で溶出して、表題生成物(0.55g、 51.5%)を淡黄色の発泡体として得た。これは、ヘキサン-エタノールから超 音波処理により結晶化した。融点209〜210℃。 NMR(DMSO-d6、400MHz):δ1.94(s,3H,CH3),2.23(
s,3H,ピラゾールCH3),4.13および5.49(dd,2H,CONCH2), 6.28(m,1H,ピラゾールCH),6.50(m,1H),6.78(m,2H),6.
97(m,1H),7.07(m,1H),7.24(m,1H),7.51(m,1H),7.
62(m,1H),8.11(m,1H,ピラゾールCH),8.19(m,1H),9.6 0(s,1H,NH) MS(EI,m/z):395[M]+ 元素分析の結果(C24215Oとして): 計算値:C,72.89;H,5.35;N,17.71 実測値:C,72.57;H,5.49;N,17.46
【0194】 [4-(3-tert-ブチル-ピラゾール-1-イル)-2-トリフルオロメチル-フェニル
]-(5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)- メタノン 水素化ナトリウム(油中60%懸濁液、0.12g、3.0ミリモル)をヘキサン
で洗浄し、窒素下で乾燥し、乾燥ジメチルホルムアミド(10mL)に再懸濁した
。3-tert-ブチルピラゾール(0.20g、1.6ミリモル)を周囲温度で一度に加
え、ガス発生が収まるまで、攪拌し続けた。実施例4の工程Bの(5,11-ジヒ ドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-[4-フルオロ-2-ト
リフルオロメチル-フェニル]-メタノン(0.50g、1.3ミリモル)を上記透明 な溶液に一度に加えた。この混合物を(予め130℃に加熱した)油浴中に30分
間入れた後、5時間加熱還流した。冷却後、この混合物を水と酢酸エチルとに分
配した。有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発乾固した。粗製の残渣をジ
クロロメタンに溶解し、シリカ・メルク-60・フラッシュカラムに吸着させた 。ヘキサン中における25%酢酸エチルで溶出して、表題生成物(0.23g、3
6.0%)を発泡体として得た。これは、ヘキサン-エタノールから超音波処理に より結晶化した。融点136〜140℃。 NMR(DMSO-d6、400MHz):δ1.26(s,9H,C(CH3)3),4.
17および5.45(dd,2H,CONCH2),6.47(m,1H,ピラゾールCH
),6.54(m,1H),6.68(m,1H),6.80(m,1H),7.00(m,1H
),7.28(m,1H),7.60(m,1H),7.87(m,1H),8.04(m,1H
),8.13(m,1H),8.47(m,1H,ピラゾールCH),9.62(s,1H,N
H) MS(EI,m/z):491[M]+ 元素分析の結果(C272435Oとして): 計算値:C,65.98;H,4.92;N,14.25 実測値:C,65.75;H,4.92;N,13.95
【0195】 実施例14 (5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-[4
-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-2-トリフルオロメチル-フェニル]-メタノン
・メタンスルホン酸塩(1:1)・ヘキサン溶媒和物(0.15) ジクロロメタン(10mL)中における実施例4の工程Cの(5,11-ジヒドロ-
ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-[2-トリフルオロメチル-
4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]-メタノン(0.51g、1.13 ミリモル)の溶液に、メタンスルホン酸(0.074mL、1.14ミリモル)を加 えた。室温で一晩攪拌した後、ヘキサンを加え、沈殿を濾過により採取して、表
題の塩(0.54g、87.6%)を白色の固形物として得た。融点256〜257
℃。 MS(+FAB,m/z):450[M+H]+ 元素分析の結果(C241835O+CH43S+0.15C614として): 計算値:C,55.70;H,4.35;N,12.54 実測値:C,55.37;H,4.48;N,12.45
【0196】 実施例15 (5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-[4
-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-2-トリフルオロメチル-フェニル]-メタノン
・塩酸塩(1:1)・ジクロロメタン溶媒和物(0.10) ジクロロメタン(10mL)中における実施例4の工程Cの(5,11-ジヒドロ-
ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-[2-トリフルオロメチル-
4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]-メタノン(0.55g、1.22 ミリモル)の溶液に、エーテル(1.22mL)中における1N塩酸(1.22mL) を加えた。この混合物を1時間攪拌し、沈殿を濾過により採取して、表題の塩( 0.50g、84.1%)を無定形の白色固形物として得た。 MS(EI,m/z):449[M]+ 元素分析の結果(C241835O+1.04HCl+0.10CH2Cl2とし て): 計算値:C,58.38;H,3.91;N,14.12 実測値:C,58.23;H,4.07;N,14.03
【0197】 実施例16 [2-クロロ-4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]-(11H-5-オキ
サ-4,10-ジアザジベンゾ[a,d]シクロヘプテン-10-イル)-メタノン 工程A.6H-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾオキサゼピン 窒素雰囲気下、水素化リチウムアルミニウム(0.258g、6.877ミリモ ル)を、25mLのテトラヒドロフラン中における6H-ピリド[2,3-b][1,5
]ベンゾオキサゼピン-5-オン(0.636g、3ミリモル)に、攪拌しながら、数
回に分けて加えた。3時間加熱還流した後、0.3mLの水、0.3mLの1N水
酸化ナトリウム、0.9mLの水および3.8gの硫酸ナトリウムを順次加えるこ
とにより、過剰の水素化リチウムアルミニウムを分解した。固形物を濾過し、酢
酸エチルで洗浄した。濾液を減圧下で蒸発して、粗生成物(0.45g)を得た。 これをフラッシュクロマトグラフィー(シリカ・メルク-60上、ジクロロメタン
-酢酸エチル(19:1)により精製した。表題化合物は、黄色の固形物(0.10 g、17%)として得た。 NMR(DMSO-d6、400MHz):δ4.32(d,2H,CH2N),6.0 9(t,1H,NH),6.56(t,1H),6.62(d,1H),6.82(t,1H),
7.00(d,1H),7.18(m,1H),7.79(d,1H),8.165(m,1H) MS(EI,m/z):198[M]+
【0198】 工程B.(2-クロロ-4-フルオロ-フェニル)-(11H-5-オキサ-4,10-ジ アザジベンゾ[a,d]シクロヘプテン-10-イル)-メタノン 無水条件下、触媒量のジメチルホルムアミドを含有する10mLのジクロロメ
タン中における2-クロロ-4-フルオロ安息香酸(0.37g、2.12ミリモル) および塩化オキサリル(0.303mL、2.3ミリモル)の混合物を、ガス発生が
止むまで、室温で攪拌した。次いで、この粗製の酸塩化物溶液を、15mLのジ
クロロメタン中における工程Aの6H-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾオキサゼ
ピン(0.45g、2.12ミリモル)およびトリエチルアミン(0.35mL、2. 5ミリモル)の攪拌溶液に数回に分けて加えた。この反応混合物を周囲温度で一 晩攪拌し、水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を蒸発させて、粗製の
表題化合物をガム質の固形物として得た。これは、そのまま次の工程に用いた。 NMR(DMSO-d6、400MHz):δ5.1(ブロード,2H,CH2N),6
.9-7.5(m,8H),7.92(d,1H),8.22(m,1H) MS(EI,m/z):354[M]+,319,198,157
【0199】 工程C.[2-クロロ-4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]-(11H
-5-オキサ-4,10-ジアザジベンゾ[a,d]シクロヘプテン-10-イル)-メタノ
ン 窒素雰囲気下、3-メチルピラゾール(0.161mL、2.0ミリモル)を、5 mLの乾燥ジメチルホルムアミド中におけるヘキサン洗浄した水素化カリウム( 0.08g、2.0ミリモル)のスラリーに加えた。この混合物を、ガス発生が止 むまで、周囲温度で攪拌した。10mLのジメチルホルムアミド中における工程
Bの2-クロロ-4-フルオロ-フェニル-(11H-5-ヘキサ-4,10-ジアザジベ ンゾ[a,d]シクロヘプテン-10-イル)-メタノン(0.79g、2.14ミリモル
)の溶液を加えた。この混合物を130℃で3.5時間加熱し、冷却し、酢酸エチ
ルと食塩水とに分配した。有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧
下で濃縮乾固した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカ・メルク-
60上、ジクロロメタン-酢酸エチルの勾配(19:1〜9:1)により精製して 、表題化合物を白色の固形物(0.18g、21%)として得た。融点220〜2 22℃。 NMR(DMSO-d6、400MHz):δ2.218(s,3H,CH3),5.1 06(ブロード2H,CH2N),6.325(d,1H),6.927(t,1H),7. 03(d,1H),7.21(m,2H),7.27(d,1H),7.44(m,1H),7.
67(d,1H),7.70(s,1H),7.88(d,1H),8.24(m,1H),8.
397(d,1H) MS(EI,m/z):416[M]+,219
【0200】 実施例17 [2-クロロ-4-(3-トリフルオロメチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]-(5
,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-メタノン 水素化ナトリウム(油中60%懸濁液、0.195g)をヘキサンで洗浄し、窒 素下で乾燥し、乾燥ジメチルホルムアミド(10mL)に再懸濁した。3-トリフ ルオロメチルピラゾール(0.364g)を0℃で滴下した。ガス発生が収まった 後、この溶液を室温に戻した。実施例1の工程Dの(2-クロロ-4-フルオロフェ
ニル)-(5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)
-メタノン(0.787g、2.23ミリモル)を一度に加え、この混合物を(予め1
30℃に加熱した)油浴中に4.5時間入れた。この混合物を冷却し、飽和塩化ア
ンモニウム水溶液と酢酸エチルとに分配した。有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾
燥し、減圧下で蒸発乾固した。残渣をジクロロメタンに溶解し、シリカ・メルク
-60・フラッシュカラムに吸着させた。ヘキサン-酢酸エチルの勾配(95:5 〜3:2)で溶出して、所望の生成物(0.727g、69%)を得た。これは、ヘ
キサン-エタノールから超音波処理によりオフホワイト色の固形物として結晶化 した。融点183〜185℃。 NMR(DMSO-d6、400MHz):δ4.16および5.45(dd,2H, CONCH2),6.52(m,1H),6.78(m,2H),7.01(m,2H),7. 04(m,1H,ピラゾールCH),7.26(m,1H),7.61(m,1H),7.7 4-7.84(2m,2H),8.12(m,1H),8.74(m,1H,ピラゾールCH)
,9.58(s,1H,NH) MS(EI,m/z):469/471[M]+,273/275,196 元素分析の結果(C2315ClF35Oとして): 計算値:C,58.80;H,3.22;N,14.91 実測値:C,58.67;H,3.14;N,14.83
【0201】 実施例18 [2-クロロ-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)-フェニル]-(5,11- ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)-メタノン 工程A.2-クロロ-4-(3-ジメチルアミノプロピン-1-イル)-安息香酸メチ ルエステル 窒素雰囲気下、100mLのトリエチルアミン中における4-ブロモ-2-クロ ロ安息香酸メチルエステル(25.13g、101ミリモル)、1-ジメチルアミノ
-2-プロピン(16mL、150ミリモル)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラ
ジウム(II)クロリド(1.0g)およびヨウ化銅(I)(0.15g)の混合物を60℃
で2時間加熱した。冷却した反応混合物をソルカ・フロック(Solka floc)に通し
て濾過し、濾過物を酢酸エチルで洗浄した。濾液を酢酸エチルと希チオ硫酸ナト
リウム水溶液とに分配した。有機層を水、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾
燥した。この暗色溶液をメルク-60シリカゲルのプラグに通して濾過し、濾液 を減圧下で濃縮して、表題化合物(23.8g、95%)を橙色の油状物として得 た。これは、そのまま次の工程に用いた。 NMR(DMSO-d6、300MHz):δ2.25(d,6H,NCH3),3.4 75(s,2H,CCH2N),3.84(s,3H,OCH3),7.5(dd,1H),7.
62(s,1H),7.8(d,1H)
【0202】 工程B.2-クロロ-4-(3-ジメチルアミノ-2-プロペン-1-イル)-安息香酸 メチルエステル 窒素雰囲気下、精製したm-クロロ安息香酸(16.0g、93ミリモル)を、−
10℃で、200mLのジクロロメタン中における工程Aの2-クロロ-4-(3- ジメチルアミノプロピン-1-イル)-安息香酸メチルエステル(23.5g、93. 4ミリモル)の攪拌溶液に数回に分けて加えた。添加が完了した後、この溶液を 低温で30分間攪拌した後、ジクロロメタン-メタノール(9:1、v/v)で詰め
た塩基性アルミナ(400g、ブロックマン活性度I)のカラムに通して濾過した
。中間体N-オキシドは、上記溶媒系で溶出させた。次いで、この混合物が決し て蒸発乾固しないように注意しながら、室温またはそれ以下で蒸発することによ
り、ジクロロメタンを注意深くメタノールで置き換えた。このメタノール溶液を
60℃で一晩加熱した後、減圧下で濃縮した。残渣をフラシュクロマトグラフィ
ー(メルク-60・シリカゲル上、ヘキサン-酢酸エチル(1:1))により精製して
、12.1gのわずかに不純な生成物を得た。ジエチルエーテルと共に摩砕して 、純粋な表題化合物(6.15g、48%)を橙色の固形物として得た。 NMR(DMSO-d6、300MHz):δ2.98(s,3H,NCH3),3.2(
s,3H,NCH3),3.83(s,3H,OCH3),5.85(d,1H,ビニルH), 7.75-8.0(m,4H,ビニルH+ArH)
【0203】 工程C.2-クロロ-4-(1H-ピラゾール-3-イル)-安息香酸メチルエステル 15mLの氷酢酸中における工程Bの2-クロロ-4-(3-ジメチルアミノ-2- プロペン-1-イル)-安息香酸メチルエステル(6.13g、22.9ミリモル)およ
び無水ヒドラジン(1.44mL、45.8ミリモル)の溶液を90℃で30分間加
熱した。この反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を酢酸エチルと水とに分配した
。有機層を水、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を蒸発させ、
残渣の固形物をジエチルエーテル-ヘキサンと共に摩砕して、表題化合物(5.1 g、94%)を橙色の固形物として得た。 NMR(DMSO-d6、300MHz):δ3.85(s,3H,OCH3),6.9(
d,1H),7.9(m,3H),8.0(d,1H),13.15(ブロード,1H,NH)
【0204】 工程D.2-クロロ-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)-安息香酸メチ ルエステル 窒素雰囲気下、50mLの乾燥ジメチルホルムアミド中における工程Cの2- クロロ-4-(1H-ピラゾール-3-イル)-安息香酸メチルエステル(5.0g、21
.1ミリモル)の溶液を5mLの乾燥ジメチルホルムアミド中におけるヘキサン洗
浄した水素化ナトリウム(0.51g、21.1ミリモル)の攪拌混合物に滴下した
。この混合物を周囲温度で30分間攪拌し、ヨウ化メチル(2.7mL、42.2 ミリモル)を得られた溶液に加え、室温で一晩攪拌し続けた。この反応混合物を 水に注ぎ込み、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、食塩水で洗浄し、硫酸ナト
リウムで乾燥した。減圧下で溶媒を除去して、4.8gの橙色油状物を得た。こ の粗製物をフラシュクロマトグラフィー(シリカゲル・メルク-60、ヘキサン- 酢酸エチル(4:1))に付して、2.9g(55%)の所望の1-メチルピラゾール 位置異性体を得た。 NMR(DMSO-d6、300MHz):δ3.84(s,3H,CH3),3.9(s
,3H,CH3),6.875(d,1H),7.8(d,1H),7.85(s,2H),7. 95(s,1H)
【0205】 工程E.2-クロロ-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)-安息香酸 5mLの2.5N水酸化ナトリウムを含有する20mLのメタノール中におけ る工程Dの2-クロロ-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)-安息香酸メチ ルエステル(2.9g、11.6ミリモル)の溶液を周囲温度で一晩攪拌した。さら
に2.0mLの2.5N水酸化ナトリウムを加え、この溶液を穏やかに30分間加
熱した。この反応混合物を減圧下で濃縮し、水で希釈し、2N塩酸で酸性とした
。沈殿を採取し、充分に乾燥して、2.55g(93%)の表題化合物を得た。 NMR(DMSO-d6、300MHz):δ3.9(s,3H,NCH3),6.85(
d,1H),7.82(m,3H),7.95(s,1H),13.3(ブロード,1H,CO
OH)
【0206】 工程F.[2-クロロ-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)-フェニル]-( 5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)-メタ
ノン 無水条件下、75mLのジクロロメタン中における工程Eの2-クロロ-4-(1
-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)-安息香酸(2.1g、8.88ミリモル)およ びトリエチルアミン(1.3mL、9.2ミリモル)の溶液を、2,4,6-トリクロ ロベンゾイルクロリド(1.48mL、9.2ミリモル)で一度に処理し、周囲温度
で2時間攪拌した。この溶液に、実施例1の工程Bの6,11-ジヒドロ-5H-ピ
リド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン(1.74g、8.9ミリモル)を加えた 後、4-ジメチルアミノピリジン(1.1g、8.9ミリモル)を加え、18時間攪 拌し続けた。この反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液、食塩水で順次洗浄し
た。硫酸ナトリウムで乾燥した後、この溶液を少量に濃縮し、シリカ・メルク- 60に吸着させた。酢酸エチル-ヘキサンの勾配(4:3〜2:1)で溶出して、 純粋な表題化合物をシロップ状物として得た。これはジエチルエーテルから結晶
化した。白色の固形物(0.78g、回収した原料に基づく収率23%)は、19 6〜197℃で溶融した。 NMR(DMSO-d6、400MHz):δ3.831(s,3H,NCH3),4. 13(d,1H),5.43(d,1H),6.497(t,1H),6.71(d,1H), 6.76(m,2H),6.97(t,1H),7.24(d,1H),7.6(m,3H),7
.705(d,1H),8.10(dd,1H),9.544(s,1H,NH) MS(EI,m/z):415/417[M]+,219/221 元素分析の結果(C2318ClN5Oとして): 計算値:C,66.42;H,4.36;N,16.84 実測値:C,66.20;H,4.49;N,16.59
【0207】 実施例19 無水条件下、触媒量のジメチルホルムアミドを含有する20mLのジクロロメ
タン中における実施例18の工程Eの2-クロロ-4-(1-メチル-1H-ピラゾー ル-3-イル)-安息香酸(1.9g、8.05ミリモル)および塩化オキサリル(0.7
9mL、9.0ミリモル)の混合物を周囲温度で1時間攪拌した。溶媒を蒸発させ
、固形の酸塩化物を5mLのジメチルホルムアミドに溶解し、実施例1の工程B
の6,11-ジヒドロ-5H-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン(1.59 g、8.05ミリモル)および炭酸カリウム(1.25g、9.0ミリモル)の混合物
に直接加えた。周囲温度で2時間攪拌した後、この反応混合物を酢酸エチルと水
とに分配した。有機相を水、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、少量に
濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカ・メルク-60上、酢酸
エチル-ヘキサンの勾配(4:3〜2:1))に付して、生成物をシロップとして得
た。これは、ジエチルエーテルから白色の固形物(1.8g、回収した原料に基づ
く収率61%)として結晶化した。融点196〜197℃。さらにエタノール-ジ
エチルエーテルから再結晶して、融点の高い同質異形体を得た。示差走査熱量分
析法で測定された融点202℃。 MS(+FAB,m/z):416/418(M+H)+ 元素分析の結果(C2318ClN5Oとして): 計算値:C,66.42;H,4.36;N,16.84 実測値:C,66.20;H,4.42;N,16.80
【0208】 実施例20 [2-クロロ-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)-フェニル]-(5-メチル
-5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)-メ タノン 無水条件下、10mLのテトラヒドロフラン中における実施例19の[2-クロ
ロ-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)-(5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3
-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)-メタノン(0.382g、0.92ミリ
モル)の溶液を、2mLのテトラヒドロフラン中におけるヘキサン洗浄した水素 化ナトリウム(0.025g、1.02ミリモル)の攪拌スラリーに滴下した。ガス
発生が止んだ後、ヨウ化メチル(1mL)を加え、2時間攪拌し続けた。この反応
混合物を酢酸エチと水とに分配した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム
で乾燥した。溶媒を除去し、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカ ・メルク-60上、ジクロロメタン-酢酸エチル(2:1))により精製して、表題 化合物(0.18g、47%)を得た。ジエチルエーテルから結晶化させて、明る い黄色の固形物(0.16g)を得た。融点249〜250℃。 NMR(DMSO-d6、400MHz):δ3.491(s,3H,NCH3),3. 835(s,3H,NCH3),4.18(ブロード,1H),5.7(ブロード,1H), 6.497(t,1H),6.72(d,1H),6.88(m,2H),7.08(d,1H)
,7.19(m,2H),7.25(d,1H),7.6(m,2H),7.69(d,1H),
7.71(d,1H),8.215(dd,1H) MS(EI,m/z):429/431[M]+,219/221
【0209】 実施例21 [2-クロロ-4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]-(5,11-ジヒド
ロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-メタノン 工程A.2-クロロ-4-(3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-安息香酸メチ ルエステル 無水条件下、5mLのジメチルホルムアミド中におけるヘキサン洗浄した水素
化カリウム(0.424g、10.6ミリモル)の攪拌懸濁液を3-メチルピラゾー ル(0.85mL、10.6ミリモル)で一度に処理した。ガス発生が止んだ後、2
-クロロ-4-フルオロ安息香酸メチルエステル(2.0g、10.6ミリモル)を上 記透明な溶液に加えた。この混合物を130℃で15分間加熱し、冷却し、酢酸
エチルと食塩水とに分配した。有機層を水、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで
乾燥した。溶媒を除去して、3-メチルおよび5-メチルピラゾール位置異性体の
混合物からなる2.2gの黄色油状物を得た。さらに、粗生成物のNMRスペク トル分析により。上記エステルの加水分解から誘導された約20%の酸を検出し
た。所望の3-メチルピラゾール位置異性体は、実施例22の5-メチル異性体か
ら、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル・メルク-60、ジクロロメタン
-ヘキサン(2:1))により分離し、白色の固形物(1.55g、56%)として単 離した。 NMR(DMSO-d6、400MHz):δ2.264(s,3H,CCH3),3. 845(s,3H,OCH3),6.40(d,1H),7.865(dd,1H),7.93
(d,1H),8.00(s,1H),8.535(d,1H) MS(EI,m/z):250/252[M]+,219
【0210】 工程B.2-クロロ-4-(3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-安息香酸 6mLの1M水酸化リチウム水溶液を含有する20mLのテトラヒドロフラン
中における工程Aの2-クロロ-4-(3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-安息 香酸メチルエステル(1.42g、5.6ミリモル)の溶液を周囲温度で一晩攪拌し
た。この反応混合物を酢酸エチルと1N塩酸とに分配した。有機層を水、食塩水
で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を蒸発させて、表題化合物(1.05
g、78%)を得た。融点192〜193℃。 NMR(DMSO-d6、400MHz):δ2.268(s,3H,CCH3),6. 40(d,1H),7.84(dd,1H),7.92(d,1H),8.00(s,1H), 8.53(d,1H),13.32(ブロード,1H,COOH) MS(EI,m/z):236/238[M]+,219 元素分析の結果(C119ClN22として): 計算値:C,55.83;H,3.83;N,11.84 実測値:C,55.79;H,3.98;N,11.73
【0211】 工程C.[2-クロロ-4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]-(5,1 1-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-メタノン 実施例5の工程Dの方法において、ジクロロメタン(20mL)中における工程
Bの2-クロロ-4-(3-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-安息香酸(0.971 g、4.1ミリモル)、トリエチルアミン(0.57mL、4.1ミリモル)、1,3,
5-トリクロロベンゾイルクロリド(0.63mL、4.0ミリモル)、実施例1の 工程Bの6,11-ジヒドロ-5H-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン(0
.67g、3.4ミリモル)および4-ジメチルアミノピリジン(0.42g、3.4 ミリモル)を用いることにより、実施例1の化合物と同一の化合物を得た。
【0212】 実施例22 2-クロロ-4-(5-メチル-1H-ピラゾール-1-イル)-安息香酸メチルエステ ル 表題化合物は、実施例21の工程Aに記載したように調製し、フラッシュクロ
マトグラフィー(シリカ・メルク-60上、溶離液:ジクロロメタン)により、実 施例21の3-メチルピラゾール異性体から分離した。それは、白色の固形物(0
.20g、7.5%)として得た。 NMR(DMSO-d6、400MHz):δ2.425(s,3H,CCH3),3. 875(s,3H,OCH3),6.33(s,1H),7.65(m,2H),7.79(s,
1H),7.95(d,1H) MS(EI,m/z):250/252[M]+,219
【0213】 実施例23 (2-クロロ-4-フルオロフェニル)-(5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,
5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-メタノン テトラヒドロフラン(5mL)中における実施例1の工程Bの6,11-ジヒドロ
-5H-ベンゾ[b]ピリド[2,3-e][1,4]ベンゾジアゼピン(0.100g、0.
51ミリモル)の溶液に、4-ジメチルアミノピリジン(0.190g、1.55ミリ
モル)を加えた後、2-クロロ-4-フルオロベンゾイルクロリド(0.100mL、
0.76ミリモル)を加えた。この混合物を室温で一晩攪拌した後、蒸発乾固した
。残渣を飽和塩化アンモニウム水溶液とジクロロメタンとに分配した。有機層を
硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発乾固して、実施例1の工程Dに記載した物と同一
の表題化合物を得た。
【0214】 実施例24 [2-クロロ-4-(5-メチル-1H-[1,2,4]トリアゾール-3-イル)-フェニル
]-(5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-メ タノン 工程A.2-クロロ-テレフタラミン酸メチルエステル ジメチルスルホキシド(40mL)中における2-クロロ-4-シアノ安息香酸メ チルエステル(12.4g、63.4ミリモル)および炭酸カリウム(1.3g、9. 4ミリモル)の混合物を、冷却しながら、30%過酸化水素(7.6mL)を滴下し
て処理した。この混合物を室温に加温し、一晩攪拌した。この溶液を水でクエン
チし、得られた沈殿を濾過により採取した。粗製物をジクロロメタンに溶解し、
シリカゲル・メルク-60・フラッシュカラムに吸着させた。ジクロロメタン-メ
タノールの勾配(98:2〜90:10)で溶出して、表題化合物(10g、74 %)を白色の固形物として得た。融点154〜156℃。 NMR(DMSO-d6、400MHz):δ3.87(s,3H),7.67(s,1 H,NH),7.86-7.91(m,2H),8.00-8.01(m,1H),8.20(s
,1H,NH) MS(EI,m/z):213[M]+ 元素分析の結果(C98ClNO3として): 計算値:C,50.60;H,3.77;N,6.56 実測値:C,50.36;H,3.66;N,6.44
【0215】 工程B.2-クロロ-N-(1-ジメチルアミノエチリデン)-テレフタラミン酸メ チルエステル 工程Aの2-クロロ-テレフタラミン酸メチルエステル(1.02g、4.8ミリ モル)およびN,N-ジメチルアセトアミドジメチルアセタール(3.5mL、23.
9ミリモル)の混合物を、窒素下、90℃で、30分間加熱した。この溶液を冷 却し、過剰の試薬を高真空下で除去して、褐色の油状物を得た。これは、そのま
ま次の工程に用いた。 NMR(DMSO-d6、400MHz):δ2.29(s,3H),3.14(s,3 H),3.16(s,3H),3.87(s,3H),7.83-7.85(m,1H),8.0
0-8.06(m,2H) MS(EI,m/z):282[M]+
【0216】 工程C.2-クロロ-4-(5-メチル-1H-[1,2,4]トリアゾール-3-イル)- 安息香酸メチルエステル 無水ヒドラジン(0.30mL、9.6ミリモル)を、窒素雰囲気下、氷酢酸(6 mL)中における工程Bの中間体(4.8ミリモル)の溶液に、シリンジで加えた。
この反応物を90℃で30分間加熱した後、冷却し、減圧下で濃縮して明るい褐
色の固形物を得た。この固形物を水性メタノールに再懸濁し、この溶液を飽和重
炭酸ナトリウム水溶液で中和した。この混合物をジクロロメタン、酢酸エチルで
抽出し、抽出液を合わせ、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を蒸発させて固形物
を得た。これをエーテルと共に摩砕して、表題生成物(0.81g、67%)をオ フホワイト色の固形物として得た。融点196〜198℃。 NMR(DMSO-d6、400MHz):δ2.41(s,3H),3.86(s,3 H),7.90-8.05(m,3H),13.94(s,1H) MS(EI,m/z):251[M]+ 元素分析の結果(C1110ClN32として): 計算値:C,52.50;H,4.01;N,16.70 実測値:C,52.68;H,3.83;N,16.50
【0217】 工程D.2-クロロ-4-[1-(4-メトキシ-ベンジル)-5-メチル-1H-[1,2,
4]トリアゾール-3-イル]-安息香酸メチルエステル・ジクロロメタン溶媒和物(
0.03) 窒素雰囲気下、水素化ナトリウム(油中60%懸濁液、0.30g、7.5ミリ モル)をヘキサンで洗浄し、乾燥ジメチルホルムアミド(20mL)に再懸濁した 。工程Cのトリアゾール中間体(1.36g、5ミリモル)を加え、この混合物を 1時間攪拌した。p-メトキシベンジルクロリド(0.75mL、5.5ミリモル) を加え、3時間攪拌した後、この反応物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出し
た。抽出物を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣を
ジクロロメタンに溶解し、シリカ・メルク-60・フラッシュカラムに吸着させ た。ジクロロメタン中における3%酢酸エチルで溶出して、表題生成物(1.23
g、66.2%)を白色の固形物として得た。融点102〜104℃。 NMR(DMSO-d6、400MHz):δ2.48(s,3H),3.72(s,3 H),3.86(s,3H),5.35(s,2H),6.90-6.92(m,2H),7.2
3-7.25(m,2H),7.89-8.02(m,3H) MS(EI,m/z):371[M]+ 元素分析の結果(C1918ClN33+0.03CH2Cl2として): 計算値:C,61.05;H,4.86;N,11.22 実測値:C,60.83;H,4.96;N,11.18
【0218】 工程E.2-クロロ-4-[1-(4-メトキシ-ベンジル)-5-メチル-1H-[1,2,
4]トリアゾール-3-イル]-安息香酸・水和物(0.01)・酢酸エチル溶媒和物( 0.04) メタノール(15mL)中における工程Dのエステル中間体(1.6g、4.3ミ リモル)の溶液を、窒素雰囲気下、2.5N水酸化ナトリウム水溶液(3.5mL、
8.8ミリモル)で処理した。この混合物を2時間還流し、冷却し、減圧下で濃縮
した。残渣を酢酸エチルと水とに分配した。水層を1N HCl水溶液で酸性と した。沈殿を濾過により採取して、表題化合物(1.25g、81.2%)を白色の
固形物として得た。融点154〜156℃。 NMR(DMSO-d6、400MHz):δ2.47(s,3H),3.72(s,3 H),5.34(s,2H),6.90-6.93(m,2H),7.23-7.25(m,2H
),7.87-7.99(m,3H),13.40(s,1H) MS(EI,m/z):357[M]+ 元素分析の結果(C1816ClN33+0.01H2O+0.04C482とし て): 計算値:C,60.07;H,4.59;N,11.57 実測値:C,59.75;H,4.41;N,11.43
【0219】 工程F.2-クロロ-4-[1-(4-メトキシ-ベンジル)-5-メチル-1H-[1,2,
4]トリアゾール-3-イル]-ベンゾイルクロリド 数滴のジメチルホルムアミドを含有するジクロロメタン中における工程Eの酸
(1g、2.8ミリモル)の懸濁液を、窒素下、塩化オキサリル(0.30mL、3.
4ミリモル)を滴下して処理した。ガス発生が収まった後、この反応混合物をさ らに15分間還流した後、減圧下で蒸発乾固して、表題化合物を得た。これは、
そのまま次の工程に用いた。
【0220】 工程G.{2-クロロ-4-[1-(4-メトキシ-ベンジル)-5-メチル-1H-[1,2
,4]トリアゾール-3-イル]-フェニル}-(5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][ 1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-メタノン・ジクロロメタン溶媒和物(0.06
) 窒素下、ジメチルホルムアミド(10mL)中における実施例1の工程Bの6, 11-ジヒドロ-5H-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン(0.55g、2
.8ミリモル)の溶液に、固形の炭酸カリウム(0.39g、2.8ミリモル)を加え
た。この混合物を、ジメチルホルムアミド(10mL)中における工程Fの粗製の
酸塩化物(2.8ミリモル)の溶液を滴下して処理した。室温で90分間攪拌した 後、この反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を合わせ
、1N水酸化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、蒸発乾固し
た。残渣をジクロロメタンに溶解し、シリカ・メルク-60のカラムに吸着させ た。極性の低い不純物は、酢酸エチル-へキサン(1:1)で溶出させた。さらに ジクロロメタン中における2%メタノールで溶出して、表題化合物を白色の固形
物(0.57g、38%)として得た。融点218〜221℃。 NMR(DMSO-d6、400MHz):δ2.42(s,3H),3.71(s,3 H),4.14および5.44(dd,2H),5.29(s,2H),6.49(m,1H)
,6.74-6.80(m,2H),6.88-6.99(m,3H),7.18-7.26(m
,4H),7.60(m,1H),7.65-7.75(m,2H,ArH),8.11(m,1
H),9.55(s,1H) MS(ESI,m/z):537[M+H]+ 元素分析の結果(C3025ClO2+0.06CH2Cl2として): 計算値:C,66.60;H,4.67;N,15.50 実測値:C,66.24;H,4.85;N,15.23
【0221】 工程H.[2-クロロ-4-(5-メチル-1H-[1,2,4]トリアゾール-3-イル)-
フェニル]-(5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6- イル)-メタノン トリフルオロ酢酸(15mL)中における工程Gのトリアゾール中間体(0.54
g、1.01ミリモル)の溶液を窒素雰囲気下で7日間加熱還流した。この混合物
を冷却し、トリフルオロ酢酸を減圧下で除去した。残渣を水に溶解し、飽和重炭
酸ナトリウム水溶液で中和した。この混合物を酢酸エチルで抽出し、抽出物を硫
酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮して、淡黄色の固形物を得た。この残渣を
酢酸エチル-メタノールに溶解し、シリカ・メルク-60・フラッシュカラムに吸
着させた。溶媒の勾配(100%酢酸エチル〜酢酸エチル中における5%メタノ ール)で溶出して、表題化合物を白色の固形物(0.23g、54.6%)として得 た。融点>270℃ NMR(DMSO-d6、400MHz):δ2.36(s,3H),4.15および 5.45(dd,2H,CONCH2),6.50(m,1H),6.75-6.80(m,2 H),6.98(m,1H),7.19-7.27(m,2H),7.60(m,1H),7.7
0-7.79(m,2H),8.11(m,1H),9.54(s,1H),13.78(s,1
H) MS(+FAB,m/z):417[M+H]+ 元素分析の結果(C2217ClN6Oとして): 計算値:C,63.39;H,4.11;N,20.16 実測値:C,63.14;H,4.13;N,19.90
【0222】 実施例25 [2-ブロモ-4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]-(11H-5-オキ
サ-4,10-ジアザジベンゾ[a,d]シクロヘプテン-10-イル)-メタノン 表題化合物は、実施例16の工程Aの6H-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾオ
キサゼピンを実施例3の工程Aの2-ブロモ-4-フルオロベンゾイルクロリドと 反応させることにより、実施例16の2-クロロ類似体の方法に類似した方法で 調製すればよい。引き続いて、実施例16の工程Cの方法に類似した方法で、中
間体(2-ブロモ-4-フルオロ-フェニル)-(11H-5-オキサ-4,10-ジアザジ ベンゾ[a,d]シクロヘプテン-10-イル)-メタノンを3-メチルピラゾールのナ
トリウム塩と反応させて、表題化合物を得る。
【0223】 実施例26 [4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-2-トリフルオロメチル-フェニル]-(1
1H-5-オキサ-4,10-ジアザジベンゾ[a,d]シクロヘプテン-10-イル)-メ
タノン 表題化合物は、実施例16の工程Aの6H-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾオ
キサゼピンを実施例4の工程Aの2-トリフルオロメチル-4-フルオロベンゾイ ルクロリドと反応させることにより、実施例16の2-クロロ類似体の方法に類 似した方法で調製すればよい。引き続いて、実施例16の工程Cの方法に類似し
た方法で、中間体(4-フルオロ-2-トリフルオロメチル-フェニル)-(11H-5-
オキサ-4,10-ジアザジベンゾ[a,d]シクロヘプテン-10-イル)-メタノンを
3-メチルピラゾールのナトリウム塩と反応させて、表題化合物を得る。
【0224】 実施例27 [2-フルオロ-4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]-(11H-5-オ
キサ-4,10-ジアザジベンゾ[a,d]シクロヘプテン-10-イル)-メタノン 表題化合物は、実施例16の工程Aの6H-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾオ
キサゼピンを実施例9の工程Aの2,4-ジフルオロベンゾイルクロリドと反応さ
せることにより、実施例16の2-クロロ類似体の方法に類似した方法で調製す ればよい。引き続いて、実施例16の工程Cの方法に類似した方法で、中間体( 2,4-ジフルオロ-フェニル)-(11H-5-オキサ-4,10-ジアザジベンゾ[a, d]シクロヘプテン-10-イル)-メタノンを3-メチルピラゾールのナトリウム塩
と反応させて、表題化合物を得る。
【0225】 実施例28 [2-クロロ-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)-フェニル]-(11H-5
-オキサ-4,10-ジアザジベンゾ[a,d]シクロヘプテン-10-イル)-メタノン 表題化合物は、実施例19の中間体2-クロロ-4-(1-メチル-1H-ピラゾー ル-3-イル)-ベンゾイルクロリドを実施例16の工程Aの6H-ピリド[2,3-b
][1,5]ベンゾオキサゼピンと反応させることにより、実施例19のピラゾール
類似体の方法に類似した方法で調製すればよい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07D 498/04 116 C07D 498/04 116 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U Z,VN,YU,ZW (72)発明者 ジェイ・スコット・シャムスキー アメリカ合衆国08512ニュージャージー州 クランベリー、ナンバー81・サウス、プリ ンストン・アームズ・アパートメンツ (72)発明者 ロバート・ジョン・ステファン アメリカ合衆国19047ペンシルベニア州ラ ングホーン、ウィートシーフ・レイン263 番 Fターム(参考) 4C065 AA04 BB14 BB15 CC09 DD02 DD03 EE02 HH01 HH02 HH04 HH05 JJ02 KK01 KK02 KK03 KK04 KK09 LL02 LL03 LL05 PP11 PP12 4C072 AA01 BB02 CC02 CC11 EE09 FF07 HH02 HH07 UU01 4C086 AA01 AA02 AA03 AA04 CB11 CB22 MA01 NA14 ZA81 ZA84 ZC41

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I): 【化1】 [式中、Wは、OまたはNR6; AおよびBは、独立して、炭素または窒素; R1は、 【化2】 炭素数2〜7のアルカノイルまたは 【化3】 からなる群から選択される部分; R2、R3およびR5は、独立して、水素、炭素数1〜6の直鎖アルキル、炭素 数3〜7の有枝鎖アルキル、炭素数3〜7のシクロアルキルまたは炭素数1〜6
    のペルフルオロアルキル; R4は、水素、炭素数1〜6の直鎖アルキル、炭素数3〜7の有枝鎖アルキル 、炭素数3〜7のシクロアルキル、炭素数2〜7のアルコキシアルキル、所望に
    より置換されていてもよい炭素数7〜12のアラルキル、または、炭素数2〜7
    のアルカノイル、炭素数3〜7のアルケノイル、炭素数3〜7のシクロアルカノ
    イル、炭素数1〜6のアルカン鎖を有するアリールアルカノイル、および炭素数
    7〜13のアロイルもしくはヘテロアロイルからなる群から選択されるアシル置
    換基; R6は、水素、炭素数2〜6のアシル、炭素数1〜6の直鎖アルキルまたは炭 素数3〜7の有枝鎖アルキル; XおよびYは、独立して、水素、炭素数1〜6の直鎖アルキル、炭素数3〜7
    の有枝鎖アルキル、炭素数3〜7のシクロアルキル、炭素数2〜7のアルコキシ
    アルキル、ハロゲン、炭素数1〜6の直鎖もしくは有枝鎖アルコキシ、ヒドロキ
    シ、CF3、または炭素数2〜6のペルフルオロアルキル; Zは、水素、炭素数1〜6の直鎖アルキル基、炭素数3〜7の有枝鎖アルキル
    、炭素数3〜7のシクロアルキル、ハロゲン、炭素数2〜7のアルコキシアルキ
    ル、炭素数1〜6のヒドロキシアルキル、またはCH2NR78; R7およびR8は、独立して、水素、炭素数1〜6の直鎖アルキル、炭素数3〜
    7の有枝鎖アルキル、アリールまたはアリールアルキル;あるいは、上記窒素と
    一緒になって、それらは、所望により1個またはそれ以上の付加的なヘテロ原子
    を含有していてもよい5または6員環を形成する; R9は、独立して、水素、シリル含有基または炭素数1〜6の低級アルキル; R10は、炭素数1〜6の直鎖アルキル] で示される化合物またはその医薬上許容される塩。
  2. 【請求項2】 R7およびR8が一緒になって、 【化4】 からなる群から選択される5または6員環である請求項1記載の化合物またはそ
    の医薬上許容される塩。
  3. 【請求項3】 式(Ia): 【化5】 [式中、R1は、炭素数2〜7のアルカノイルまたは 【化6】 から選択される基; R2、R3およびR5は、独立して、水素、炭素数1〜6の直鎖アルキル、炭素 数3〜7の有枝鎖アルキル、炭素数3〜7のシクロアルキルまたは炭素数1〜6
    のペルフルオロアルキル; R4は、水素、炭素数1〜6の直鎖アルキル、炭素数3〜7の有枝鎖アルキル 、炭素数3〜7のシクロアルキル、炭素数2〜7のアルコキシアルキル、所望に
    より置換されていてもよい炭素数7〜12のアラルキル、または、炭素数2〜7
    のアルカノイル、炭素数3〜7のアルケノイル、炭素数3〜7のシクロアルカノ
    イル、所望により1もしくは2個の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていて
    もよい炭素数7〜12のアロイルもしくはヘテロアロイル、および炭素数1〜6
    のアリールアルカノイルからなる群から選択されるアシル置換基; R6は、水素、炭素数2〜6のアシル、炭素数1〜6の直鎖アルキルまたは炭 素数3〜7の有枝鎖アルキル; XおよびYは、独立して、水素、炭素数1〜6の直鎖アルキル炭素数3〜7の
    有枝鎖アルキル、炭素数3〜7のシクロアルキル、炭素数2〜7のアルコキシア
    ルキル、ハロゲン(塩素、臭素、フッ素およびヨウ素など)、炭素数1〜6の直鎖
    もしくは有枝鎖アルコキシ、ヒドロキシ、CF3、または炭素数2〜6のペルフ ルオロアルキル; Zは、水素、炭素数1〜6の直鎖アルキル基、炭素数3〜7の有枝鎖アルキル
    、炭素鎖3〜7のシクロアルキル、ハロゲン、炭素数2〜7のアルコキシアルキ
    ル、炭素数1〜6のヒドロキシアルキル、またはCH2NR78; R7およびR8は、独立して、水素、炭素数1〜6の直鎖アルキルまたは炭素数
    3〜7の有枝鎖アルキル;あるいは、上記窒素と一緒になって、それらは、所望
    により1個またはそれ以上の付加的なヘテロ原子を含有していてもよい5または
    6員環を形成する; R10は、炭素数1〜6の直鎖アルキル] から選択される化合物またはその医薬上許容される塩。
  4. 【請求項4】 R7およびR8が一緒になって、 【化7】 からなる群から選択される5または6員環である請求項3記載の化合物またはそ
    の医薬上許容される塩。
  5. 【請求項5】 式(Ib): 【化8】 [式中、R1は、炭素数2〜7のアルカノイルまたは 【化9】 から選択される基; R2、R3およびR5は、独立して、水素、炭素数1〜6の直鎖アルキル、炭素 数3〜7の有枝鎖アルキル、炭素数3〜7のシクロアルキルまたは炭素数1〜6
    のペルフルオロアルキル; R4は、水素、炭素数1〜6の直鎖アルキル、炭素数3〜7の有枝鎖アルキル 、炭素数3〜7のシクロアルキル、炭素数2〜7のアルコキシアルキル、所望に
    より置換されていてもよい炭素数7〜12のアラルキル、または、炭素数2〜7
    のアルカノイル、炭素数3〜7のアルケノイル、炭素数3〜7のシクロアルカノ
    イル、所望により1もしくは2個の炭素数1〜6のアルキル基で置換されていて
    もよい炭素数7〜12のアロイルもしくはヘテロアロイル、および炭素数1〜6
    のアリールアルカノイルからなる群から選択されるアシル置換基; R6は、水素、炭素数2〜6のアシル、炭素数1〜6の直鎖アルキルまたは炭 素数3〜7の有枝鎖アルキル; XおよびYは、独立して、水素、炭素数1〜6の直鎖アルキル、炭素数3〜7
    の有枝鎖アルキル、炭素数3〜7のシクロアルキル、炭素数2〜7のアルコキシ
    アルキル、ハロゲン(塩素、臭素、フッ素およびヨウ素など)、炭素数1〜6の直
    鎖または有枝鎖アルコキシ、ヒドロキシ、CF3、または炭素数2〜6のペルフ ルオロアルキル; Zは、水素、炭素数1〜6の直鎖アルキル基、炭素数3〜7の有枝鎖アルキル
    、炭素鎖3〜7のシクロアルキル、ハロゲン、炭素数2〜7のアルコキシアルキ
    ル、炭素数1〜6のヒドロキシアルキル、またはCH2NR78; R7およびR8は、独立して、水素、炭素数1〜6の直鎖アルキルまたは炭素数
    3〜7の有枝鎖アルキル;あるいは、上記窒素と一緒になって、それらは、所望
    により1個またはそれ以上の付加的なヘテロ原子を含有していてもよい5または
    6員環を形成する; R10は、炭素数1〜6の直鎖アルキル] から選択される化合物またはその医薬上許容される塩。
  6. 【請求項6】 R7およびR8が一緒になって、 【化10】 からなる群から選択される5または6員環である請求項5記載の化合物またはそ
    の医薬上許容される塩。
  7. 【請求項7】 [2-クロロ-4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]
    -(5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-メタ
    ノン、 [2-クロロ-4-(5-メチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]-(5,11-ジヒド
    ロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-メタノン、 [2-ブロモ-4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]-(5,11-ジヒド
    ロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)-メタノン、 (5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-(4
    -フルオロ-2-トリフルオロメチル-フェニル)-メタノン、 (5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-[4
    -(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-2-トリフルオロメチル-フェニル]-メタノン
    、 (5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-[4
    -(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-2-トリフルオロメチル-フェニル]-メタノン
    ・メタンスルホン酸塩(1:1)、 (5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-[4
    -(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-2-トリフルオロメチル-フェニル]-メタノン
    ・塩酸塩(1:1)、 4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-2-トリフルオロメチル-安息香酸メチル
    エステル、 4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-2-トリフルオロメチル-安息香酸または
    その医薬上許容される塩、 (5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)-[
    4-(5-メチル-ピラゾール-1-イル)-2-トリフルオロメチル-フェニル]-メタノ
    ン、 (5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-[2
    -トリフルオロメチル-4-(3-トリフルオロメチル-ピラゾール-1-イル)-フェニ
    ル]-メタノン、 (5-メチル-5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-1
    0-イル)-[4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-2-トリフルオロメチル-フェニ
    ル]-メタノン、 (5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)-[
    2-フルオロ-4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]-メタノン、 (2,4-ジフルオロ-フェニル)-(5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5] ベンゾジアゼピン-10-イル)-メタノン、 (5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)-[
    4-フルオロ-2-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]-メタノン、 [2-クロロ-4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]-(5-メチル-5, 11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)-メタノ ン、 (2-クロロ-4-フルオロ-フェニル)-(5-メチル-5,11-ジヒドロ-ピリド[2
    ,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)-メタノン、 (5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)-[
    2-メチル-5-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]-メタノン、 (5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-(5
    -フルオロ-2-メチル-フェニル)-メタノン、 [4-(3-tert-ブチル-ピラゾール-1-イル)-2-トリフルオロメチル-フェニル
    ]-(5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)- メタノン、 [2-クロロ-4-(3-トリフルオロメチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]-(5
    ,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-メタノン
    、 [2-クロロ-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)-フェニル]-(5,11- ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)-メタノン、 [2-クロロ-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)-フェニル]-(5-メチル
    -5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)-メ タノン、 6,11-ジヒドロ-5H-ピリド-[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-5-オン
    、 [2-クロロ-4-(5-メチル-1H-[1,2,4]トリアゾール-3-イル)-フェニル
    ]-(5,11-ジヒドロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-メ タノン、 [2-クロロ-4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]-(5,11-ジヒド
    ロ-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-6-イル)-メタノン、 [2-ブロモ-4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]-(11H-5-オキ
    サ-4,10-ジアザジベンゾ[a,d]シクロヘプテン-10-イル)-メタノン、 [4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-2-トリフルオロメチル-フェニル]-(1
    1H-5-オキサ-4,10-ジアザジベンゾ[a,d]シクロヘプテン-10-イル)-メ
    タノン、 [2-フルオロ-4-(3-メチル-ピラゾール-1-イル)-フェニル]-(11H-5-オ
    キサ-4,10-ジアザジベンゾ[a,d]シクロヘプテン-10-イル)-メタノンまた
    は [2-クロロ-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)-フェニル]-(11H-5
    -オキサ-4,10-ジアザジベンゾ[a,d]シクロヘプテン-10-イル)-メタノン である請求項1記載の化合物。
  8. 【請求項8】 バソプレシンアゴニスト活性により改善または軽減される哺
    乳動物の疾患を治療する方法であって、それを必要とする哺乳動物に、医薬上有
    効量の請求項1〜7のいずれか1項記載の化合物またはその医薬上許容される塩
    、エステルもしくはプロドラッグ形態および適当な医薬用担体を投与することか
    らなる方法。
  9. 【請求項9】 バソプレシンアゴニスト活性により改善または軽減される疾
    患が、尿崩症、夜尿症、夜間多尿症、尿失禁、出血および凝固障害、ならびに排
    尿を一時的に遅らせることができない状態からなる群から選択される請求項8記
    載の方法。
  10. 【請求項10】 バソプレシンアゴニスト活性により改善または軽減される
    哺乳動物の疾患を治療するのに有用な医薬組成物であって、医薬上許容される担
    体と組み合わせた医薬上有効量の請求項1〜7のいずれか1項記載の化合物を含
    有する医薬組成物。
  11. 【請求項11】 バソプレシンアゴニスト活性により改善または軽減される
    哺乳動物の疾患が、尿崩症、夜尿症、夜間多尿症、尿失禁、出血および凝固障害
    、ならびに排尿を一時的に遅らせることができない状態からなる群から選択され
    る請求項10記載の医薬組成物。
  12. 【請求項12】 医薬品としての請求項1〜7のいずれか1項記載の化合物
    の使用。
  13. 【請求項13】 尿崩症、夜尿症、夜間多尿症、尿失禁、出血および凝固障
    害、または排尿を一時的に遅らせることができない状態を治療するための医薬品
    の製造における請求項1〜7のいずれか1項記載の化合物の使用。
  14. 【請求項14】 式Iで示される化合物の製造方法であって、 a)式: 【化11】 [式中、W、A、B、X、YおよびZは、各々、請求項1と同意義] で示される化合物を式R1-H[式中、R1は請求項1に定義される基a、b、c 、d、l、nおよびoから選択されるヘテロ環部分]で示される適当な化合物と
    反応させて、式I[式中、R1は請求項1に定義される基a、b、c、d、l、 nおよびoから選択されるヘテロ環部分]で示される所望の化合物を得ること; b)式: 【化12】 [式中、W、XおよびZは、各々、請求項1と同意義] で示される化合物を式9: 【化13】 [式中、AおよびBは請求項1と同意義、Jはアシル化部分、R1は請求項1に 定義される基a、b、c、d、l、nおよびoから選択されるヘテロ環部分] で示されるアシル化剤と反応させて、式I[式中、R1は請求項1に定義される 基a、b、c、d、l、nおよびoから選択されるヘテロ環部分]で示される所
    望の化合物を得ること; c)式: 【化14】 [式中、Wは酸素またはNH、XおよびZは請求項1と同意義] で示される化合物を式: 【化15】 [式中、AおよびBは共に炭素、Jはアシル化部分、R1は請求項1に定義され る基g、fおよびhから選択されるヘテロ環部分] で示される化合物と反応させて、式I[式中、Wは酸素またはNH、AおよびB
    は共に炭素、R1は請求項1に定義される基g、fおよびhから選択されるヘテ ロ環部分]で示される化合物を得ること; d)式40: 【化16】 [式中、W、A、B、X、ZおよびR2は、各々、請求項1と同意義] で示される化合物をヒドロキシルアミンまたは式R4-NHNH2[式中、R4は請
    求項1と同意義]で示される適当な置換ヒドラジンと反応させて、式I[式中、 W、A、B、X、YおよびZは、各々、請求項1と同意義、R1は請求項1に定 義される基f、gおよびjから選択されるヘテロ環部分]で示される所望の化合
    物を得ること; e)式48: 【化17】 [式中、Wは酸素またはNH、A、B、X、YおよびZは、各々、請求項1と同
    意義] で示される化合物をヒドロキシルアミンまたは式R4-NHNH2[式中、R4は請
    求項1と同意義]で示される適当な置換ヒドラジンと反応させて、式I[式中、 Wは酸素またはNH、A、B、X、YおよびZは、各々、請求項1と同意義、R 1 は請求項1に定義される基e、iおよびkから選択されるヘテロ環部分]で示 される所望の化合物を得ること; f)式: 【化18】 [式中、Wは酸素またはNH、XおよびZは、各々、請求項1と同意義] で示される化合物を式: 【化19】 [式中、Jはアシル化部分、R1は請求項1に定義される基eおよびiから選択 されるヘテロ環部分、R4は水素以外] で示される化合物と反応させて、式I[式中、Wは酸素またはNH、R1は請求 項1に定義される基eおよびiから選択されるヘテロ環部分、R4は水素以外] で示される化合物を得ること; g)式I[式中、Wは酸素またはNH、A、B、X、Y、ZおよびR2は、各 々、請求項1と同意義、R1は請求項1に定義される基eおよびiから選択され るヘテロ環部分、R4は所望により置換されていてもよいアラルキル基]で示さ れる化合物を式I[式中、Wは酸素またはNH、A、B、X、Y、ZおよびR2 は、各々、請求項1と同意義、R1は請求項1に定義される基eおよびiから選 択されるヘテロ環部分、R4は水素]で示される対応の化合物に変換すること; h)式54: 【化20】 [式中、W、A、B、X、YおよびZは、各々、請求項1と同意義] で示される化合物を式1[式中、W、A、B、X、YおよびZは、各々、請求項
    1と同意義、R1は請求項1に定義されるヘテロ環部分m]で示される所望の化 合物に変換すること; i)式I[式中、WはNR6、R6は水素、X、YおよびZは、各々、請求項1
    と同意義、AおよびBは共にC、R1は請求項1に定義される基e、f、g、h 、i、jおよびkから選択されるヘテロ環部分]で示される化合物をアルキル化
    またはアシル化して、式I[式中、WはNR6、R6は水素以外]で示される対応
    の化合物を得ること; j)式63: 【化21】 [式中、A、B、XおよびYは、各々、請求項1と同意義、R6は水素以外] で示される化合物を式I[式中、A、B、XおよびZは、各々、請求項1と同意
    義、WはNR6、R6は水素以外、R1は請求項1に定義されるヘテロ環部分m] で示される対応の化合物に変換すること; k)式64: 【化22】 [式中、A、B、XおよびZは、各々、請求項1と同意義、R6は水素以外] で示される化合物を式I[式中、A、B、XおよびZは、各々、請求項1と同意
    義、WはNR6、R6は水素以外、R1は請求項1に定義される基e、iおよびk から選択されるヘテロ環部分]で示される対応の化合物に変換すること; l)式1: 【化23】 [式中、W、XおよびZは請求項1と同意義] で示される化合物を式: 【化24】 [式中、A、BおよびYは請求項1と同意義、Jはアシル化基、R10はアルキル
    基] で示される化合物と反応させて、式I[式中、W、A、B、XおよびZは、各々
    、請求項1と同意義、R1はアルカノイル基]で示される化合物を得ること; m)式: 【化25】 [式中、W、A、B、XおよびZは、各々、請求項1と同意義] で示される化合物を式53: 【化26】 [式中、R9は請求項1と同意義] で示される化合物と反応させて、式I[式中、W、A、B、XおよびZは、各々
    、請求項1と同意義、R1は、 【化27】 9は請求項1と同意義]で示される化合物を得ること;あるいは n)遊離塩基である式Iで示される化合物を対応の医薬上許容される塩に変換
    すること; を包含する製造方法。
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