JP2002536375A - ピリドベンゾジアゼピンおよびピリドベンゾオキサゼピンカルボキシアミドバソプレシンアゴニスト - Google Patents

ピリドベンゾジアゼピンおよびピリドベンゾオキサゼピンカルボキシアミドバソプレシンアゴニスト

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、一般式(I)[式中、WはOまたは所望により置換されていてもよいNH]で示されるベンゾヘテロ環カルボキシアミド、特にピリドベンゾジアゼピンおよびピリドベンゾオキサゼピンカルボキシアミド、ならびに、これらの化合物を、排尿を一時的に遅らせたり、バソプレシンアゴニスト活性により改善または軽減しうる障害、例えば、尿崩症、夜尿症、夜間多尿症、尿失禁、出血、凝固障害などを治療したりするのに利用する方法および医薬組成物を提供する。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、バソプレシンVアゴニストとして作用するベンゾヘテロ環カルボ
キシアミド、特にピリドベンゾジアゼピンおよびピリドベンゾオキサゼピンカル
ボキシアミド、ならびに、これらの化合物を利用した治療方法および医薬組成物
に関する。
【0002】 (背景技術) バソプレシン(抗利尿ホルモン、ADH)は、非ペプチドホルモンおよび神経伝
達物質であり、脳の視床下部の視策上核で合成され、視策上核下垂体路を通って
下垂体後葉に輸送され、そこに貯蔵される。脳の浸透圧受容体により血漿オスモ
ル濃度の上昇を感知するか、あるいは(圧受容体および容量受容体により検出さ
れる)血液量または血圧の減少を感知すると、バソプレシンが血液循環中に放出
され、血管のバソプレシンV1a受容体を活性化し、血管の収縮を引き起こして
、血圧を上昇させ、また、腎臓のネフロンのバソプレシンV受容体を活性化し
、主に水を再吸収し、電解質はより少なく再吸収して血液量を拡大する(チェル
ボニ(Cervoni)およびチャン(Chan)、ダイアレティック・エイジェンツ(Diuretic
Agents)、カーク・オスマー(Kirk-Othmer)のエンサイクロペディア・オブ・ケ
ミカル・テクノロジー(Encyclopedia of Chemical Technology)中、第4版、ワ
イリー(Wiley)、第8巻、398-432頁、(1993年))。バソプレシンが下垂体に存在
することは、1895年頃には知られていた(オリバー(Oliver)およびシェーファー(
Schaefer)、ジャーナル・オブ・フィジオロジー(J. Physiol.)(ロンドン),18,27
7-279(1985))。バソプレシンの構造決定および全合成は、1954年にデュ・ヴィニ
ョー(du Vigneaud)および共同研究者により達成された(デュ・ヴィニョー(du Vi
gneaud)、ギッシュ(Gish)およびカツォヤニス(Katsoyannis)、ジャーナル・オブ
・ジ・アメリカン・ケミカル・ソサイエティ(J. Am. Chem. Soc.),76,4751-4752
(1954))。
【0003】 バソプレシンV1a受容体の作用は、ホスファチジルイノシトール経路により
媒介される。バソプレシンV1a受容体の活性化は、血管の平滑筋の収縮を引き
起こして血圧を上昇させる。バソプレシンV受容体の作用は、アデニルシクラ
ーゼ系の活性化およびcAMPの細胞内レベルの上昇により媒介される。バソプ
レシンまたはバソプレシン様(ペプチドまたは非ペプチド)化合物によるバソプレ
シンV受容体の活性化は、ネフロンの集合管の水透過性を上昇させ、大量の遊
離水の再吸収を可能にする。最終的な結果は、濃い尿の形成および排泄であり、
尿量の減少および尿オスモル濃度の上昇を伴う。
【0004】 バソプレシンは、腎集合管の部位において尿を濃縮することにより、水の保存
に極めて重要な役割を果たしている。腎集合管は、その受容体にバソプレシンが
存在しなければ、比較的、水不透過性であり、それゆえ、糸球体を通って濾過し
た後に形成される低張液は、近位曲細管、ヘンレ係蹄および遠位曲細管を経て、
薄い尿として排泄される。しかし、脱水状態、血量減少または出血の間に、バソ
プレシンが脳から放出され、腎集合管のバソプレシンV受容体を活性化させて
、該集合管を非常に水透過性とし、それゆえ、水が再吸収され、濃い尿が排泄さ
れる。中枢性または神経性尿崩症の患者および動物では、脳におけるバソプレシ
ンの合成に欠陥があり、それゆえ、それらはバソプレシンを全くまたはほとんど
生産しないが、それらの腎臓のバソプレシン受容体は正常である。それらは、尿
を濃縮できないので、健康な対照者の尿量の10倍も多く生産することがあり、
バソプレシンおよびバソプレシンVアゴニストの作用に対して非常に敏感であ
る。バソプレシンおよびデスモプレシン(desmopressin;天然バソプレシンのペ
プチド類似体である)は、中枢性尿崩症の患者に用いられている。また、バソプ
レシンVアゴニストは、夜尿症、夜間多尿症、尿失禁の治療や、排尿を望まし
い時にはいつでも一時的に遅らせるのにも有用である。
【0005】 バソプレシンは、そのV1a受容体の活性化により、血管収縮効果を及ぼすの
で、血圧を上昇させる。バソプレシンV1a受容体アンタゴニストは、この効果
を妨害する。バソプレシンおよびバソプレシンアゴニストは、第VIII因子および
フォン・ウィルブラント(von Willebrand)因子を放出し、それゆえ、それらは血
友病などの出血障害の治療に有用である。バソプレシンおよびバソプレシン様ア
ゴニストは、組織型プラスミノーゲン活性化因子(t-PA)をも血液循環中に放
出し、それゆえ、それらは、例えば、心筋梗塞および他の血栓性塞栓症の患者に
おける血餅を溶解させるのに有用である(ジャクソン(Jackson)、「バソプレシン
・アンド・アザー・エイジェンツ・アフェクティング・ザ・リーナル・コンザベ
イション・オブ・ウォーター(Vasopression and other agents affecting the r
enal conservation of water)」、グッドマン(Goodman)およびギルマン(Gilman)
のザ・ファーマコロジカル・ベイシス・オブ・テラピューティクス(The Pharmac
ological Basis of Therapeutics)中、第9版、ハドマン(Hadman)、リンバード(
Limbird)、モリノフ(Molinoff)、ラッドン(Ruddon)およびギルマン(Gilman)編、
マグローヒル(McGraw-Hill)、ニューヨーク、第715-731頁、(1996年);リーサジ
ェン(Lethagen)、アナルズ・オブ・ヘマトロジー(Ann. Hematol),69,173-180(19
94);キャッシュ(Cash)ら、ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・ヘマトロジー(
Brit. J. Haematol.),27,363-364(1974);ダヴィド(David)、レギュラトリー・
ペプタイズ(Regulatory Peptides),45,311-317(1993);バーグラーフ(Burggraaf
)ら、クリニカル・サイエンス(Clin. Sci.),86,497-503(1994))。
【0006】 以下の先行技術文献には、ペプチドバソプレシンアンタゴニストが記載されて
いる:マニング(Manning)ら、ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(
J. Med. Chem.),35,382(1992);マニング(Manning)ら、ジャーナル・オブ・メデ
ィシナル・ケミストリー(J. Med. Chem.),35,3895(1992);ガブラス(Gavras)お
よびラメック(Lammek)、米国特許第5,070,187号(1991年);マニング(Manning)お
よびソーヤー(Sawyer)、米国特許第5,055,448号(1991年);アリ(Ali)、米国特許
第4,766,108号(1988年);ラッフォロ(Ruffolo)ら、ドラッグ・ニューズ・アンド
・パースペクティブ(Drug News and Perspective),4(4),217,(1991年5月);オー
ルブライト(Albright)およびチャン(Chan)、カレント・ファーマシューティカル
・デザイン(Curr. Pharm. Des.),3(6),615(1997)。ウィリアムズ(Williams)らは
、VおよびV受容体に結合する際に弱いバソプレシンアンタゴニスト活性を
も示す、有効なヘキサペプチドオキシトシンアンタゴニストについて報告してい
る[ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(J. Med. Chem.),35,3905(1
992)]。ペプチドバソプレシンアンタゴニストには、十分な経口活性を有しない
という欠点があり、また、これらのペプチドの多くは、部分的なアゴニスト活性
をも示すことから、非選択的なアンタゴニストである。
【0007】 最近、非ペプチドバソプレシンアンタゴニストが開示されている。オールブラ
イト(Albright)らは、米国特許第5,516,774号(1996年)に、バソプレシンおよび
オキシトシンアンタゴニストである三環系ジアゼピンを記載している。バソプレ
シンアンタゴニストであるテトラヒドロベンゾジアゼピン誘導体は、特開平08-0
801460号公報(1996年)に開示されている。オガワ(Ogawa)らは、WO 9534540-Aに
、バソプレシンおよびオキシトシンアンタゴニストであり、また、バソプレシン
アゴニストであるベンゾヘテロ環誘導体を開示している。また、ヴェンカテサン
(Venkatesan)らは、米国特許第5,521,173号(1996年)に、バソプレシンおよびオ
キシトシンアンタゴニストである三環系ベンゾアゼピン誘導体を開示している。
【0008】 上記のように、デスモプレシン(1-デスアミノ-8-D-アルギニンバソプレシ
ン)(ユグニン(Huguenin)およびボアソナス(Boissonnas)、ヘルベチカ・キミカ・
アクタ(Helv. Chim. Acta),49,695(1966))は、バソプレシンアゴニストである。
この化合物は、様々な生物学的利用能を有する合成ペプチドである。鼻腔内経路
は許容量が低く、夜尿症用の経口製剤は鼻腔内投与に比べて10〜20倍多くの
投与量を必要とする。
【0009】 オールブライト(Albright)らは、特に、米国特許第5,512,563号(1996年);米
国特許第5,686,445号(1997年);米国特許第5,736,538号(1998年);欧州特許出願
公開第EP 640592 A1号(1995年);国際特許出願公開第WO 97/47624 A1号;および
国際特許出願公開第WO 97/47625 A1号に、本願の三環系ピリドベンゾジアゼピン
およびピリドオキサゼピンインドールカルボキシアミドの一部をVおよび/ま
たはVバソプレシン受容体アンタゴニストならびにオキシトシン受容体アンタ
ゴニストとして広く開示している。
【0010】 上記出願のスキーム4における一般的な構造式16bで示される化合物は、オ
ールブライト(Albright)らにより、バソプレシンおよびオキシトシン受容体アン
タゴニスト特性を有すると教示されている。
【0011】
【化2】
【0012】 [式中、Y=NまたはO;R=Hまたは低級アルキル(C-C)]
【0013】 しかし、一般的な構造式16bで示される上記インドールカルボキシアミドは
、意外にも、インビボでのバソプレシンV受容体アゴニストであり、それゆえ
、もとより開示されているものと異なる生物学的プロファイルおよび臨床上の有
用性を有することが見出されている。かくして、水利尿作用を有するよりむしろ
、それらは、意外にも、水の再吸収を引き起こす、すなわち、それらは尿量を減
少させ、尿オスモル濃度を上昇させる。
【0014】 本発明の化合物は、非ペプチドであり、良好な経口生物学的利用能を有する。
それらはバソプレシンVアゴニストであり、それゆえ、それらは水の再吸収を
促進する。それらは、バソプレシンV1a受容体アゴニスト作用を示さず、それ
ゆえ、血圧を上昇させない。これに対して、先行技術の化合物(WO 9534540-Aの
一部を除いて)は、V1aおよびV受容体におけるバソプレシンアンタゴニス
トとして記載されている。
【0015】 (発明の開示) 本発明は、式(I):
【0016】
【化3】
【0017】 [式中、X、YおよびZは、独立して、O、S、CH、CH、NまたはNR からなる群から選択される; Wは、NRまたはO; RおよびRは、独立して、水素、直鎖アルキル(C-C)、有枝鎖アル
キル(C-C)、シクロアルキル(C-C)、アルコキシアルキル(C-C )、ハロゲン、直鎖または有枝鎖アルコキシ(C-C)、ヒドロキシ、CF
たはペルフルオロアルキル(C-C); Rは、水素、直鎖アルキル(C-C)、有枝鎖アルキル(C-C)、シク
ロアルキル(C-C)、アルコキシアルキル(C-C)またはヒドロキシアル
キル(C-C); Rは、水素または低級アルキル(C-C)から選択される; Rは、独立して、水素、アシル(C-C)、直鎖アルキル(C-C)また
は有枝鎖アルキル(C-C)から選択される; Rは、水素またはハロゲンから選択される] またはその医薬上許容される塩で示される化合物から選択される新規および公知
化合物に関する。
【0018】 式(I)において、構造式:
【0019】
【化4】
【0020】 で示される好ましい部分の中には、下記のものが存在する:
【0021】
【化5】
【0022】 本発明の好ましい化合物の中には、 (5,11-ジヒドロピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)-(
1-メチル-1H-インドール-5-イル)メタノン; ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-イル-(5,11-ジヒドロピリド[2,3-b][1
,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)メタノン; (2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)-(5,11-ジヒドロピリド[2,3-b]
[1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)メタノン; ベンゾ[2]オキサ[1,3]ジアゾール-5-イル-(5,11-ジヒドロピリド[2,
3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)メタノン; ベンゾチアゾール-6-イル-(5,11-ジヒドロピリド[2,3-b][1,5]ベン
ゾジアゼピン-10-イル)メタノン;および (1-メチル-1H-インドール-5-イル)-(11H-5-オキサ-4,10-ジアザジ
ベンゾ[a,d]シクロヘプテン-10-イル)メタノンが存在する。
【0023】 本発明の化合物のいくつかは、R、R、R、RおよびRの定義によ
っては、1個またはそれ以上の不斉中心を含有する場合があり、かくして、光学
異性体およびジアステレオマーを生じうるものと当該技術を実施する者により理
解される。本発明は、必要とされる活性を有する、かかる光学異性体およびジア
ステレオマー、ならびに、ラセミ体および分割されたエナンチオマーとして純粋
なRおよびS形の立体異性体、ならびに、その医薬上許容される塩を包含する。
光学異性体は、当業者に公知の標準的な方法により、純粋な形で得ればよい。ま
た、本発明は、必要とされる活性を有する全ての可能な位置異性体およびその混
合物を包含するものと理解される。かかる位置異性体は、当業者に公知の標準的
な分離方法により、純粋な形で得ればよい。
【0024】 医薬上許容される塩は、有機酸および無機酸、例えば、クエン酸、乳酸、酢酸
、酒石酸、コハク酸、マレイン酸、マロン酸、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硝酸
、硫酸、メタンスルホン酸、および同様に公知の許容される酸などから誘導され
る塩である。
【0025】 また、本発明によれば、バソプレシンアゴニスト活性により改善または軽減さ
れる障害を治療、予防または軽減する方法が提供される。哺乳動物のバソプレシ
ンアゴニズムを誘発するこれらの方法としては、ヒトまたは他の哺乳動物におい
て、尿崩病、夜尿症、夜間多尿症、尿失禁、出血、凝固障害などを治療、予防ま
たは軽減する方法、および、いつでも望ましい時に排尿の一時的な遅延を誘発す
る方法が挙げられるが、これらに限定されない。該方法は、ヒトまたは他の哺乳
動物に、有効量の本発明の化合物または医薬組成物を投与することからなる。
【0026】 本発明は、それゆえ、本発明の化合物を医薬上許容される担体または補形剤と
組み合わせるか、あるいは関連づけてなる医薬組成物を提供する。特に、本発明
は、有効量の本発明の化合物および医薬上許容される担体からなる医薬組成物を
提供する。
【0027】 これらの組成物は、好ましくは、経口投与用とされる。しかし、それらは、他
の投与形態、例えば、凝固障害に罹患している患者に対する非経口投与用として
もよい。
【0028】 投与の一貫性を得るために、本発明の組成物は単位投与形態であることが好ま
しい。適当な単位投与形態としては、錠剤、カプセル剤および小袋やバイアル入
りの散剤が挙げられる。かかる単位投与形態は、0.1〜1000mg、好まし
くは2〜50mgの本発明の化合物を含有していればよい。さらに好ましい単位
投与形態は、5〜25mgの本発明の化合物を含有する。本発明の化合物は、約
0.01〜100mg/kgの投与量範囲または好ましくは0.1〜10mg/kg
の投与量範囲で経口的に投与することができる。かかる組成物は、1日に1〜6
回、より普通には1日に1〜4回投与すればよい。本発明の組成物は、従来の補
形剤(例えば、充填剤)、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、香味剤などを用いて製剤すれ
ばよい。それらは、従来の方法、例えば、公知の抗高血圧薬、利尿薬およびβ遮
断薬に用いられる方法と同様の方法で製剤される。
【0029】 また、本発明によれば、本発明の化合物を製造する方法が提供される。
【0030】 本発明の方法 一般式(I)で示される本発明の化合物は、スキーム1に示す方法に従って、便
利に調製することができる。
【0031】
【化6】
【0032】 かくして、式(3;式中、WはOまたはOR、およびR、R、Rおよ
びnは上記と同意義)で示されるピリドベンゾジアゼピン(ベンゾオキサゼピン)
を、式(2)で示される適当に活性化されたヘテロアリールカルボン酸誘導体で処
理して、式(I;式中、R、R、R、R、R、R、X、Y、Z、W
およびnは上記と同意義)で示される所望の化合物を得る。
【0033】 一般式(1)で示されるヘテロアリールカルボン酸は、それらの酸ハロゲン化物
、好ましくは塩化物(2、J=Cl)として活性化し、N,N-ジメチルホルムアミ
ドなどの極性非プロトン性溶媒中、炭酸カリウムなどの無機塩基の存在下、また
は、ジクロロメタンまたはテトラヒドロフランなどの非プロトン性溶媒中、4-
ジメチルアミノピリジンなどの有機塩基の存在下、−40℃から50℃までの範
囲内の温度にて、式(3)で示されるピリドベンゾジアゼピン(ベンゾオキサゼピ
ン)と反応させればよい。
【0034】 あるいは、式(2)で示されるアシル化種は、対応のカルボン酸の混合無水物、
例えば、上記酸を、イナナガ(Inanaga)らの方法[ブレティン・オブ・ザ・ケミ
カル・ソサイエティ・オブ・ジャパン(Bull. Chem. Soc. Jpn.),52,1989(1979)
]に従って、ジクロロメタンなどの非プロトン性有機溶媒中、2,4,6-トリク
ロロベンゾイルクロリドで処理することにより調製されるものとすることができ
る。一般式(2)で示される上記混合無水物を、ジクロロメタンなどの溶媒中、4
-ジメチルアミノピリジンなどの有機塩基の存在下、0℃から溶媒の還流温度ま
での範囲内の温度にて、式(3)で示されるピリドベンゾジアゼピン(ベンゾオキ
サゼピン)で処理して、式(I;式中、R、R、R、R、R、R、X
、Y、Z、Wおよびnは上記と同意義)で示される化合物を得る。
【0035】 あるいは、一般式(1)で示されるカルボン酸の活性化は、該酸を、ジクロロメ
タン、テトラヒドロフラン、N,N-ジメチルホルムアミドなどの有機非プロトン
性溶媒中、−40℃から120℃までの範囲内の温度にて、当業者に公知の他の
ペプチドカップリング試薬と反応させることにより実施することができる。
【0036】 式(1)で示されるカルボン酸の活性化試薬は、結局、基RおよびRとの相
性および式(3)で示される三環系ピリドベンゾジアゼピン(ベンゾオキサゼピン)
との反応性に基づいて選択される。
【0037】 スキーム1のカルボン酸中間体(1)は、市販品を利用するか、当該分野で公知
であるか、あるいは、公知化合物に対する文献の方法に類似した方法により容易
に調製することができる。
【0038】 一般式(I;式中、Rは水素以外、WはNR、Rは水素以外、R、R
、R、X、Y、Zおよびnは上記と同意義)で示される化合物は、スキーム
2に概説するように、スキーム1の式(I;式中、WはNH、Rは水素以外)で
示される化合物のアルキル化またはアシル化により調製することができる。
【0039】
【化7】
【0040】 かくして、スキーム1の式(I;式中、WはNH、Rは水素ではない)で示さ
れる化合物を、N,N-ジメチルホルムアミドまたはテトラヒドロフランなどの非
プロトン性溶媒中、0℃から80℃までの範囲内の温度にて、水素化ナトリウム
(またはカリウム)などの塩基およびハロゲン化アルキル、好ましくは塩化(臭化
またはヨウ化)アルキルなどのアルキル化剤で処理することによりアルキル化し
て、式(I;式中、WはNR、Rはアルキル、Rは水素以外、R、R
、R、X、Y、Zおよびnは上記と同意義)で示される化合物を得る。
【0041】 あるいは、スキーム1の式(I;式中、WはNH、Rは水素ではない)で示さ
れる化合物を、ジクロロメタンなどの非プロトン性溶媒中、または、ピリジンを
塩基として用いる場合には、溶媒を加えずに、ピリジンなどのアミン塩基または
トリエチルアミンなどのトリアルキルアミンの存在下、40℃から周囲温度まで
の範囲内の温度にて、カルボン酸ハロゲン化物またはカルボン酸無水物で処理す
ることによりアシル化して、式(1;式中、WはNR、Rはアシル、R
水素以外、R、R、R、X、Y、Zおよびnは上記と同意義)で示される
化合物を得る。
【0042】 本発明の目的化合物は、下記方法に従って、生物学的活性について試験した。
【0043】 正常意識水負荷ラットにおける試験化合物のバソプレシンVアゴニスト作用 体重350〜500gの雄または雌の正常血圧スプレーグ-ドーリー(Sprague-
Dawley)ラット(チャールズ・リバー・ラボラトリーズ・インク(Charles River L
aboratories, Inc.)、キングストン(Kingston)、ニューヨーク州)に標準的な齧
歯類用の餌(プリナ・ロデント・ラボ(Purina Rodent Lab.)、チャウ(Chow)5001)
および水を自由に与えた。試験の日に、糞便を尿と分離する装置および尿採取用
の容器を備えた代謝カゴにラットを個別に入れた。試験化合物または参照薬剤を
10mL/kgの容量中における10mg/kgの経口投与量で与えた。用いた賦
形剤は、2.5%の予めボイルしたコーンスターチ中における20%ジメチルス
ルホキシド(DMSO)であった。試験化合物を投与してから30分後、ラットに
対して、その胃の中に30mL/kgの水を、給餌針を用いた胃管栄養法により
与えた。試験の間、ラットには、水や食物を与えなかった。試験化合物を投与し
てから4時間にわたり尿を採取した。4時間の最後には、尿量を測定した。尿オ
スモル濃度は、フィスケ(Fiske)のワン-テン(One-Ten)浸透圧計(フィスケ・アソ
シエーツ(Fiske Associates)、ノーウッド(Norwood)、マサチューセッツ州02062
)またはアドバンスド(Advanced)のクライオマティック(CRYOMATIC)浸透圧計3C
2型(アドバンスド・インスツルメンツ(Advanced Instruments)、ノーウッド(No
rwood)、マサチューセッツ州)を用いて求めた。Na、KおよびClイオ
ンの定量は、ベックマン(Beckman)のシンクロン・イー・エル-アイ・エス・イー
・エレクトロライト・システム・アナライザー(SYNCHRON EL-ISE Electrolyte S
ystem analyzer)にイオン特異的電極を用いて実施した。尿オスモル濃度は、比
例して増大するはずである。スクリーニング試験では、各化合物に対して、2匹
のラットを用いた。これら2匹のラットの尿量の差が50%より大きい場合には
、第3のラットを用いた。 この試験の結果を下記表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】 (実施例) 以下の非限定的な実施例は、本発明をさらに例示する。
【0046】 実施例1 (5,11-ジヒドロピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)-(
1-メチル-1H-インドール-5-イル)メタノン
【0047】 工程A.1-メチルインドール-5-カルボン酸メチルエステル 窒素雰囲気下、乾燥テトラヒドロフラン(20mL)中におけるインドール-5-
カルボン酸メチルエステル(2.5g、14.3ミリモル)の溶液を、ヘキサン洗浄
した水素化カリウム(1.63g、14.3ミリモル、油中35%)の攪拌スラリー
に滴下した。水素の発生が止んだら、この攪拌溶液にヨードメタン(1.3mL、
21.5ミリモル)を加えた。室温でさらに30分後、沈殿を濾過し、ジエチルエ
ーテルで洗浄した。濾液を減圧下で濃縮し、残渣をヘキサンと共に摩砕して、表
題化合物を黄色の固形物(2.6g)として得た。 NMR(CDCl、400MHz):δ3.82(s,3H),3.93(s,3H)
,6.58(dd,1H),7.10(d,1H),7.32(d,1H),7.92(dd,
1H),8.39(s,1H) MS(EI,m/z):189[M],158,130
【0048】 工程B.1-メチルインドール-5-カルボン酸 2.5N NaOH水溶液(3:1、v/v)を含有するエタノール(40mL)中
における工程A(2.5g、13.2ミリモル)の1-メチルインドール-5-カルボ
ン酸メチルエステルの溶液を1時間加熱還流した。この反応混合物を減圧下で濃
縮し、残渣をジエチルエーテルと1N HClとに分配した。有機層を食塩水で
洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発乾固して、表題化合物をオフホワイト
色の固形物(1.82g)として得た。 NMR(DMSO-d、300MHz):δ3.82(s,3H),6.58(dd,
1H),7.42(d,1H),7.48(d,1H),7.75(d,1H),8.22(s,
1H),12.38(ブロードs,1H)
【0049】 工程C.(5,11-ジヒドロピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-
イル)-(1-メチル-1H-インドール-5-イル)メタノン 無水条件下、2,4,6-トリクロロベンゾイルクロリドを、乾燥ジクロロメタ
ン(25〜50mL)中における等モル量の工程Bの1-メチルインドール-5-カ
ルボン酸(0.327g、1.87ミリモル)およびトリエチルアミンの攪拌溶液に
一度に加えた。無水物の形成が完了したら、この清澄な溶液に、6,11-ジヒド
ロ-5H-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン(0.519g、2.8ミリモ
ル)およびN,N-ジメチルアミノピリジンを加えた。反応が完結するまで(TLC
)、攪拌し続けた。この反応混合物をジクロロメタンで希釈し、飽和重炭酸ナト
リウム水溶液および食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去
し、残渣をフラシュクロマトグラフィー(シリカゲル・メルク-60、ヘキサン-
酢酸エチル(4:1))に付した後、ジエチルエーテルから再結晶することにより
、表題化合物を白色の固形物(0.260g)として得た。融点147〜148℃
。 NMR(DMSO-d、400MHz):δ3.70(s,3H),4.06(ブロ
ードd,1H),5.62(ブロードd,1H),6.30(s,1H),6.48(t,1
H),6.50(d,1H),6.73(m,1H),6.89(d,1H),7.05(t,1
H),7.20(d,1H),7.33(m,2H),7.43(s,1H),7.51(ブロ
ードs,1H),8.14(m,1H),9.56(s,1H) MS(EI,m/z):354[M],158
【0050】 実施例2 ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-イル-(5,11-ジヒドロピリド[2,3-b][1
,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)メタノン 実施例1の方法と実質的に同様の方法で、ピペロニル酸(0.332g、2ミリ
モル)および6,11-ジヒドロ-5H-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン
(0.398g、2ミリモル)から調製した。表題化合物は、ジエチルエーテルか
ら再結晶することにより、白色の固形物(0.400g)として得た。融点205
〜207℃。 NMR(DMSO-d、400MHz):δ4.06(ブロードd,1H),5.5
4(ブロードd,1H),5.97(s,2H),6.57-6.75(m,6H),7.07
(t,1H),7.30(d,1H),7.51(ブロードs,1H),8.09(m,1H)
,9.56(s,1H) MS(EI,m/z):345[M],196,181,149 元素分析の結果(C2015として): 計算値:C,69.56;H,4.38;N,12.17 実測値:C,69.10;H,4.58;N,12.04
【0051】 実施例3 (2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)-(5,11-ジヒドロピリド[2,3-b]
[1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)メタノン 実施例1の方法と実質的に同様の方法で、2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-カ
ルボン酸(0.328g、2ミリモル)および6,11-ジヒドロ-5H-ピリド[2,
3-b][1,5]ベンゾジアゼピン(0.398g、2ミリモル)から調製した。表題
化合物は、ジエチルエーテルから再結晶することにより、オフホワイト色の固形
物として得た。融点188℃。 NMR(DMSO-d、400MHz):δ3.05(m,2H),4.06(ブロ
ードd,1H),4.47(t,2H),5.60(ブロードd,1H),6.51(d,1
H),6.60(m,2H),6.75(m,2H),7.07(m,2H),7.31(d,1
H),7.50(ブロードm,1H),8.09(m,1H),9.54(s,1H) MS(EI,m/z):343[M],196,181,147 元素分析の結果(C2117として): 計算値:C,73.45;H,4.99;N,12.24 実測値:C,73.15;H,5.18;N,11.91
【0052】 実施例4 ベンゾ[2]オキサ[1,3]ジアゾール-5-イル-(5,11-ジヒドロピリド[2,
3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)メタノン 窒素雰囲気下、N,N-ジメチルホルムアミド(10mL)中におけるベンゾフラ
ン-5-カルボニルクロリド(0.5g、2.75ミリモル)、6,11-ジヒドロ-5
H-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン(0.54g、2.75ミリモル)お
よび炭酸カリウムの等モル混合物を室温で1.5時間攪拌した。この反応混合物
を水と酢酸エチルとに分配した。有機相を水および食塩水で洗浄し、硫酸ナトリ
ウムで乾燥させた。この溶液をシリカゲル・メルク-60の薄いパッドに通して
濾過し、濾液を減圧下で蒸発させた。残渣の油状物をジエチルエーテルから結晶
化させて、純粋な表題化合物を黄色の固形物(0.495g)を得た。融点193
〜194℃。 NMR(DMSO-d、400MHz):δ4.21(d,1H),5.56(d,1
H),6.54(t,1H),6.83(m,2H),7.07(t,1H),7.16(d,1
H),7.34(d,1H),7.62(d,1H),7.80(s,1H),7.89(d,1
H),8.14(m,1H),9.69(s,1H) MS(EI,m/z):343[M],196
【0053】 実施例5 ベンゾチアゾール-6-イル-(5,11-ジヒドロピリド[2,3-b][1,5]ベン
ゾジアゼピン-10-イル)メタノン 実施例4の方法と実質的に同様の方法で、ベンゾチアゾール-6-カルボニルク
ロリド(0.55g、2.78ミリモル)および6,11-ジヒドロ-5H-ピリド[2,
3-b][1,5]ベンゾジアゼピン(0.53g、2.7ミリモル)から調製した。表
題化合物は、白色の固形物(0.200g)として得た。融点237℃(233℃で
焼結)。 NMR(DMSO-d、400MHz):δ4.17(d,1H),5.60(d,1
H),6.47(t,1H),6.61(d,1H),6.77(m,1H),7.03(t,1
H),7.10(d,1H),7.32(d,1H),7.60(d,1H),7.84(d,1
H),8.06(s,1H),8.12(m,1H),9.40(s,1H),9.62(s,1
H) MS(EI,m/z):358[M],196,181,162
【0054】 実施例6 (1-メチル-1H-インドール-5-イル)-(11H-5-オキサ-4,10-ジアザジ
ベンゾ[a,d]シクロヘプテン-10-イル)メタノン 無水条件下、2,4,6-トリクロロベンゾイルクロリドを、乾燥ジクロロメタ
ン(25〜50mL)中における等モル量の実施例1の工程Bの1-メチルインド
ール-5-カルボン酸(0.124g、0.71ミリモル)およびトリエチルアミンの
攪拌溶液に一度に加えた。無水物の形成が完了したら、この清澄な溶液に、6,
11-ジヒドロ-5H-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン(0.141g、
0.71ミリモル)およびN,N-ジメチルアミノピリジンを加えた。反応が完結し
たら(TLC)、この混合物をジクロロメタンで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水
溶液および食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒の蒸発により得
られた残渣を、シリカゲル・メルク-60上でのフラシュクロマトグラフィー(最
初はジクロロメタン-酢酸エチル(4:1)、次いでヘキサン-酢酸エチル)に付し
た。純粋な表題化合物は、白色の固形物(0.045g)として得た。 NMR(DMSO-d、400MHz):δ3.71(s,3H),5.11(ブロ
ードs,2H),6.38(d,1H),6.91(m,2H),7.05(d,1H),7.
22(m,2H),7.27(d,1H),7.32(m,2H),7.56(s,1H),8.
24(m,1H) MS(EI,m/z):355[M],158
【0055】 実施例7 (6-ブロモベンゾ[1,3]ジオキソール-5-イル)-(5,11-ジヒドロピリド[
2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)メタノン・ジエーチルエーテル
溶媒和物(0.23) 実施例1の方法と実質的に同様の方法で、6-ブロモ-1,3-ベンゾジオキソー
ル-5-カルボン酸(0.150g、0.61ミリモル)および6,11-ジヒドロ-5
H-ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン(0.119g、0.61ミリモル)
から調製した。表題化合物は、ジエチルエーテルから再結晶することにより、白
色の固形物(0.075g)として得た。融点249〜250℃。 NMR(DMSO-d、400MHz):δ4.10(d,1H),5.38(d,1
H),5.99(s,2H),6.58(t,1H),6.80(m,2H),7.02(t,2
H),7.24(d,1H),7.34(d,1H),7.56(d,1H),8.08(d,1
H),9.50(s,1H) MS(EI,m/z):423[M],344,227 元素分析の結果(C2026BrN+0.23COとして): 計算値:C,56.94;H,3.72;N,9.52 実測値:C,56.57;H,3.61;N,9.40
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 13/00 A61P 13/00 43/00 111 43/00 111 C07D 498/04 116 C07D 498/04 116 // A61K 31/395 A61K 31/395 31/5513 31/5513 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 アメデオ・アートゥロ・ファイリ アメリカ合衆国08550ニュージャージー州 プリンストン・ジャンクション、ランディ ング・レイン14番 Fターム(参考) 4C065 AA04 AA18 BB15 CC09 DD03 EE02 JJ06 KK02 KK09 LL01 PP04 PP05 4C072 AA01 AA06 BB02 BB06 CC02 CC11 EE09 FF07 GG01 HH07 UU01 4C086 AA01 AA02 AA03 CB11 CB22 MA01 MA04 NA14 ZA53 ZA81 ZA84 ZC02 ZC04

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I): 【化1】 [式中、X、YおよびZは、独立して、O、S、CH、CH、NまたはNR からなる群から選択される; Wは、NRまたはO; RおよびRは、独立して、水素、直鎖アルキル(C-C)、有枝鎖アル
    キル(C-C)、シクロアルキル(C-C)、アルコキシアルキル(C-C )、ハロゲン、直鎖または有枝鎖アルコキシ(C-C)、ヒドロキシ、CF
    たはペルフルオロアルキル(C-C); Rは、水素、直鎖アルキル(C-C)、有枝鎖アルキル(C-C)、シク
    ロアルキル(C-C)、アルコキシアルキル(C-C)またはヒドロキシアル
    キル(C-C); Rは、水素または低級アルキル(C-C)から選択される; Rは、独立して、水素、アシル(C-C)、直鎖アルキル(C-C)また
    は有枝鎖アルキル(C-C); Rは、水素またはハロゲン] またはその医薬上許容される塩で示される化合物。
  2. 【請求項2】 (5,11-ジヒドロピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピ
    ン-10-イル)-(1-メチル-1H-インドール-5-イル)メタノンである請求項1
    記載の化合物。
  3. 【請求項3】 ベンゾ[1,3]ジオキソール-5-イル-(5,11-ジヒドロピ
    リド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)メタノンである請求項1記
    載の化合物。
  4. 【請求項4】 (2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)-(5,11-ジヒドロ
    ピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)メタノンである請求項1
    記載の化合物。
  5. 【請求項5】 ベンゾ[2]オキサ[1,3]ジアゾール-5-イル-(5,11-ジ
    ヒドロピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)メタノンである請
    求項1記載の化合物。
  6. 【請求項6】 ベンゾチアゾール-6-イル-(5,11-ジヒドロピリド[2,3
    -b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)メタノンである請求項1記載の化合物
  7. 【請求項7】 (1-メチル-1H-インドール-5-イル)-(11H-5-オキサ-
    4,10-ジアザジベンゾ[a,d]シクロヘプテン-10-イル)メタノンである請求
    項1記載の化合物。
  8. 【請求項8】 (6-ブロモベンゾ[1,3]ジオキソール-5-イル)-(5,11-
    ジヒドロピリド[2,3-b][1,5]ベンゾジアゼピン-10-イル)メタノン・ジエ
    チルエーテル溶媒和物(0.23)である請求項1記載の化合物。
  9. 【請求項9】 バソプレシンアゴニスト活性により改善または軽減される哺
    乳動物の障害を治療する方法であって、それを必要とする哺乳動物に、医薬上有
    効量の請求項1記載の化合物を投与することからなる方法。
  10. 【請求項10】 バソプレシンアゴニスト活性により改善または軽減される
    障害が、尿崩症、夜尿症、夜間多尿症、尿失禁、出血および凝固障害からなる群
    から選択されるか、あるいは排尿を一時的に遅らせることである請求項9記載の
    方法。
  11. 【請求項11】 医薬上有効量の請求項1記載の化合物および医薬上許容さ
    れる担体または補形剤からなる医薬組成物。
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