JPH10500044A - 粉体吸引器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 この装置は、吸引によって粉体にされた調剤の投与のために意図されている。該装置は粉体容器（１）と、空気アチャネル（２）と、ドーシング凹所（３）が設けられた計量ストリップ（４）とを備えている。該計量ストリップ（４）は、ドーシング凹所（３）が容器（１）からくる粉体が充填される充填位置から、該ドーシング凹所（３）が空気チャネル（２）にある吸引位置まで平坦な面（５）に沿って動かされうる。

Description

【発明の詳細な説明】 粉体吸引器 本発明は粉にされた調剤の投与のための装置に関する。本発明は、とくに、粉 体容器から服用量を投与する計量手段を備え、プロペラント（propellant）ガス のない多数回の服用装置である。このような装置は、たとえば、喘息の処置に使 用されうる。 吸引器からの吸引による粉にされた調剤の投与は一般に知られている。粉体容 器と、単位服用量を計量し投与する計量部材とからなる多数回服用式粉体吸引器 も、たとえば、イギリス特許公報第２１６５１５９号、ヨーロッパ特許公報第７ ９４７８号およびヨーロッパ特許公報第１６６２９４号から知られている。これ らの装置において、円筒状計量部材の表面に一連のドーシング凹所（dosing rec ess）が形成され、当該部材は性格に同一の形状で設けられている。前記計量部 材が回転すると、ドーシング凹所はまず充填されるために粉体容器と並んだ位置 に移動し、しかるのちに吸引チャネル路と並んだ位置に移動し、そこで単位服用 量が該ドーシング凹所から吸引チャネル内に重力によって落下する。そののち、 投薬の服用量が吸引される。これらの装置は吸引チャネル内に連続した複数の服 用量の投与を許すことによって投薬の服用量を超え、１回の吸引で多数の服用量 が引かれうるという欠点を有している。 充填および投与位置のあいだを移動しうる計量プレートを有する吸引装置は、 たとえば、国際公開第９２／１ ０２２９号公報、米国特許第５１１３８５５号明細書、米国特許第２５８７２１ ５号明細書、ヨーロッパ特許第５４６９９６号、国際公開第９４／０４２１０号 公報および米国特許第５１６１５２４号明細書に記載されている。しかしながら 、これらの装置も、吸引チャネル内に複数の服用量の投与を許すことによって服 用量が超えうるという欠点がある。 ドーシング凹所が重力によって吸引チャネルに移しかえられて空になることが ない投与装置を用いてこの課題を解決する試みがなされているが、そのかわりに 、国際公開第９２／００７７１号公報および国際公開第９２／０９３２２号公報 に開示されているように、投薬の服用量が、円筒、円錐または円錐台の形状を有 する計量部材の表面に切り欠きが形成されたドーシング凹所から直接吸引される 。これらの装置においても、円筒、円錐または円錐台の形状を有する計量部材が 、正確に同一の形状をチャンバ内に設けられている。該計量部材が回転すると、 ドーシング凹所はまず充填のためのフロー容器（flow container）と並ぶ位置ま で移動し、しかるのち、吸引される空気流の影響下でドーシング凹所が空にされ るような形状を呈した吸引チャネルまで移動し、そののち、３６０度完全に回転 し、該フロー容器と並ぶ位置まで戻る。チャンバ壁の下部表面は、回転中にドー シング凹所内に残っている粉にされた投薬が外に落下する間隙（emptying apert ure）を有することができる。 叙上の如き回転する投与装置において、充填位置から吸引位置までの距離は９ ０度の円弧未満である。計量装置は、計量精度のために、同一の形状のチャンバ 内に設 けられ３６０度にわたって回転されなければならなず、そのうち少なくとも２７ ０度は、当該吸引器の実際の機能のためには役に立たないので、これらの装置の ばあい、粒子は必ず計量部材とチ、ャンバとのあいだの摺動面に落下する。これ によって、高感度の計量部材の回転が妨害され、あるいは完全に閉塞されさえす る。チャンバ内を塞いでいる計量装置は当該装置全体の機能を妨げている。積極 的に揺らしたり叩いたりすれば、より多くの粉体がチャンバと計量部材とのあい だの隙間に流入するので閉塞が増大する。 本発明は、つぎの特性を有する粉体吸引器に関する。 （１）１つの手で操作されうる。 （２）異なる粉体の量に対して薬用量が容易に設定される。 （３）装置は１度に１回だけの服用量を投与する。 （４）互いに擦り合う面が小さく、これによって閉塞の危険性が減じられる。 （５）面同士が擦り合う移動経路が小さい。 （６）もし望まれるなら、さらにとられるべきステップや移動経路なしに擦り 合う面および吸引チャネル内に残った粉体の残り重力によって自動的に除去され るうる。 本発明による装置の原理は、図１〜４を参照しつつ以下の実施例により示され る。 本発明による粉体吸引器は、粉体容器（１）と、空気チャネル（２）と、ドー シング凹所（３）が設けられた計量ストリップ（４）とからなり、空気が該空気 チャネルを通りマウスピースを経由して引かれ、前記ストリッ プが平坦な面（５）上に設けられ、該ドーシング凹所が容器からくる粉体によっ て充填される第１の位置と、充填されたドーシング凹所が空気チャネル内にもた らされる第２の位置とのあいだの平坦な面上に設けられ、前記計量ストリップが 第２の位置にあるあいだ、吸引の前に前記凹所の底部の支持によって粉体が該凹 所内に維持され、前記空気チャネルが吸引のあいだドーシング凹所の底部に空気 を導入するのに適し、粉体が該ドーシング凹所から直接放出される。計量ストリ ップにおいては、計量用の凹所を貫通して延びるのが好ましく、そのばあい、使 用のための準備ができた吸引器において、前記平坦な面が計量凹所の底部を構成 している。かかる凹所は、たとえば、計量ストリップを貫通して単純に穿設され うる。互いに擦り合う面のあいだに残った粉体の除去のために、残りのための間 隙をさらに有してもよい。当該間隙は、前記第１の位置と第２の位置とのあいだ の平坦な面に沿って移動するときに計量ストリップが間隙（６）上を動くように 構成されてもよく、そのときは、前記計量ストリップと平坦な面とのあいだに残 っている粉体は、装置の通常の使用において、当該間隙を経由してチャンバ（ch amber for remnants）内に自動的に落下する。 前記第１および第２の位置のあいだの計量ストリップの動きは多くの方法で実 行されうる。図１は、移動する外側ケーシング（７）に閉じ込められ、本体に偏 心して取り付けられ、関節部（９）および（１０）が、たとえば、当該関節部の 領域におけるエラスチックなプラスチックを薄くすることによってもたらされる レバー（８）が存在する実施の形態を示している。計量ストリップ （４）およびレバー部材は、そのように望まれるとき、一体的なピースとして製 造されてもよい。外側ケーシングの押し下げが不連続であるとき、リターンばね （１１）がケーシングと機構全体とをもとの位置に戻す。リターンばねは、図に 示される如く、取り付けられてもよいし、レバーと関連づけて設けられてもよい 。 前記２つの位置のあいだの計量ストリップの動きも図２に示されるように実行 されてもよい。この機構は真っ直ぐで、かつシンプルである。吸引器の後壁のボ タン（１２）の押し下げによって、計量ストリップ（４）は吸引位置にまで動か される。このばあい、押し下げうる外側ケーシングは不要であり、粉体容器（１ ）は、構成として、装置の本体から分離可能である。かかる補充（refill）の実 施の形態において、粉体容器（１）は、たとえば、スナップ係合（snap-fit）ま たは螺合によって本体に取り付けうる。吸引器は、このように本体と、該本体に 取り付けうる粉体容器とから構成される。キャップによって閉じられた充填され た粉体容器は、ユーザーが自分の体の一部に連結しうる独立した販売品目であっ てもよい。このばあい、粉体容器の寸法は広く変化されうる。そのうえさらに、 シェルフ（shelf）の寿命の問題が減少される。なぜなら、粉体容器と計量部と の結合が使用される装置との関連だけで起こるからである。 叙上の図面においては、装置が使用のための通常の位置にあるとき水平である ように示されている。しかしながら、平坦な面（５）は必ずしも水平である必要 はなく、平坦な面は、たとえば、下向きに傾斜されるように構成されてもよく、 このばあい、計量シートは使用のための 通常位置において下向きに傾斜して移動する。これは平坦な面（５）と計量スト リップ（４）とのあいだからの粉体の除去を容易にする。 多くのユーザーは従来のエアゾールの吸引器を用いることに慣れている。かか る吸引器は頂部から押し下げることによって駆動される。図１および２に示され た実施の形態の最良の態様は、結合されることができ、これによって、頂部から 押し下げてエアゾールのように操作される補充吸引器がえられる。かかる実施の 形態は図３に示されている。押し下げうる外側ケーシングはないが、その代わり に、エアゾール容器のような押し下げられた、取り付けられうる粉体容器（１） が存在する。平坦な面（５）は、固定されておらず、たとえば、ばね駆動される ように構成されている。容器の押し下げは、レバー部材（８）をして計量シート （４）を吸引位置に移動せしめる。一方、図２の吸引器外側ケーシングを有する ように変更されることができ、そのばあい、押しボタンの外面が傾斜され、その 結果、押し下げられたとき外側ケーシングは押しボタンを覆い、該押しボタンを 押し下げる。このばあい、外側ケーシングはそれ自身のリターンばねを持たなけ ればならない。 図４は本発明による計量ストリップの一例を示しており、計量ストリップ（４ ）および平坦な面（５）が下向きに傾斜している。この単純な吸引器は、ばね（ １３）および計量ストリップ（４）がスロット内に取り付けられたのち、上部お よび下部ピースを、たとえばスナップタブによって、たがいにスナップ係合して 組み立てられる。吸引器は使い捨て可能であるが、そのばあい、容器 （１）は工場で充填され、上からキャップで閉塞される。吸引器は補充式あって もよく、このばあい、たとえば薬剤を含んだ有底の、円筒が粉体容器に取り付け られ、装置は上下が逆になる。このばあい、吸引キャップは繰り返し開閉できる 。吸引器の粉体容器は、もちろん、薬剤を含んだ円筒だけからなってもよく、こ のばあいたとえば、螺合によって吸引器本体に取り付けられる。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】１９９６年３月２５日 【補正内容】 請求の範囲 （請求の範囲第１項を補正。請求の範囲第３項を削除。これに伴い、請求の範囲 第４項〜第７項の項番号を３〜６に調整（内容は変更なし）。請求の範囲第７項 を追加） １．粉体容器（１）と、空気チャネル（２）と、ドーシング凹所（３）が設けら れた計量ストリップ（４）とからなり、空気が該空気チャネルを通りマウスピー スを経由して引かれ、前記ストリップ（４）が平坦な面（５）上に設けられ、該 ドーシング凹所（３）が前記容器からくる粉体によって充填される第１の位置と 、充填されたドーシング凹所（３）が空気チャネル（２）内にもたらされる第２ の位置とのあいだの当該平坦な面（５）に沿う長手方向に移動自在であり、前記 凹所の底部の支持によって粉体が該凹所（３）内に維持され、前記空気チャネル （２）が、吸引のあいだ該ドーシング凹所（３）の底部に流入される空気を導入 するために向けられ、粉体が該ドーシング凹所（３）から直接放出されてなる粉 体吸引装置であって、前記充填および吸引のあいだで運動するとき、前記計量ス トリップ（４）が残りのための間隙（６）上を移動し、該計量ストリップ（４） と平坦な面（５）とのあいだに残っている粉体が当該間隙（６）を通って落下す ることを特徴とする吸引装置。 ２．前記ドーシング凹所が計量ストリップを通って延びるばあい、前記平坦な面 が該ドーシング凹所の底を構成することを特徴とする請求の範囲第１項記載の装 置。 ３．前記装置が吸引位置から充填位置まで自動的に計量ストリップを戻すリター ン機構を有してなることを特徴とする請求の範囲第１項、第２項または第３項記 載の装置。 ４．前記装置が押し下げうる外側ケーシング（７）と該外側ケーシングに閉じ込 められたレバー部材（８）とを有することを特徴とする請求の範囲第１項、第２ 項、第３項または第４項記載の装置。 ５．前記粉体容器（１）が前記装置から分離しうることを特徴とする請求の範囲 第１項、第２項、第３項または第４項記載の装置。 ６．前記粉体容器（１）が押し下げうることを特徴とする請求の範囲第６項記載 の装置。 ７．粉体容器（１）と、空気チャネル（２）と、ドーシング凹所（３）が設けら れた計量ストリップ（４）とからなり、空気が該空気チャネルを通りマウスピー スを経由して引かれ、前記ストリップ（４）が平坦な面（５）上に設けられ、該 ドーシング凹所（３）が前記容器からくる粉体によって充填される第１の位置と 、充填されたドーシング凹所（３）が空気チャネル（２）内にもたらされる第２ の位置とのあいだの当該平坦な面（５）に沿う長手方向に移動自在であり、前記 凹所の底部の支持によって粉体が該凹所（３）内に維持され、前記空気チャネル （２）が、吸引のあいだ該ドーシング凹所（３）の底部に流入される空気を導入 するために向けられ、粉体が該ドーシング凹所（３）から直接放出されてなる粉 体吸引装置であって、前記平坦な面（５）が、当該吸引装置の通常の使用位置に おい て、下向きに傾斜されてなることを特徴とする吸引装置。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＡＵ，ＢＧ，ＢＲ，ＣＡ，Ｃ Ｎ，ＣＺ，ＥＥ，ＦＩ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＲ，ＬＴ，ＬＶ ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＩ，ＳＫ， ＵＳ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．粉体容器（１）と、空気チャネル（２）と、ドーシング凹所（３）が設けら れた計量ストリップ（４）とからなり、空気が該空気チャネルを通りマウスピー スを経由して引かれ、前記ストリップが平坦な面（５）上に設けられ、該ドーシ ング凹所が容器からくる粉体によって充填される第１の位置と、充填されたドー シング凹所が空気チャネル内にもたらされる第２の位置とのあいだの平坦な面に 沿う長手方向に移動自在である粉体吸引装置であって、前記計量ストリップが第 ２の位置にあるあいだ、吸引の前に前記凹所の底部の支持によって粉体が該凹所 内に維持され、前記空気チャネルが吸引のあいだドーシング凹所の底部に空気を 導入するのに適し、粉体が該ドーシング凹所から直接放出されることを特徴とす る吸引装置。 ２．前記ドーシング凹所が計量ストリップを通って延びるばあい、前記平坦な面 が該ドーシング凹所の底を構成することを特徴とする請求の範囲第１項記載の装 置。 ３．充填および吸引位置のあいだを運動するとき、計量ストリップが残りのため の間隙（６）上を移動し、当該計量ストリップと平坦な面とのあいだに残ってい る粉体が当該間隙を通って落下することを特徴とする請求の範囲第１項または第 ２項記載の装置。 ４．前記装置が吸引位置から充填位置まで自動的に計量ストリップを戻すリター ン機構を有してなることを特徴とする請求の範囲第１項、第２項または第３項記 載の装置。 ５．前記装置が押し下げうる外側ケーシング（７）と該外側ケーシングに閉じ込 められたレバー部材（８）とを有することを特徴とする請求の範囲第１項、第２ 項、第３項または第４項記載の装置。 ６．前記粉体容器（１）が前記装置から分離しうることを特徴とする請求の範囲 第１項、第２項、第３項または第４項記載の装置。 ７．前記粉体容器（１）が押し下げうることを特徴とする請求の範囲第６項記載 の装置。