JPH1044167A - 抗菌性熱硬化性樹脂成形品及びその製造方法 - Google Patents
抗菌性熱硬化性樹脂成形品及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH1044167A JPH1044167A JP23966796A JP23966796A JPH1044167A JP H1044167 A JPH1044167 A JP H1044167A JP 23966796 A JP23966796 A JP 23966796A JP 23966796 A JP23966796 A JP 23966796A JP H1044167 A JPH1044167 A JP H1044167A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- thermosetting resin
- die
- resin liquid
- antibacterial
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- Prior art date
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- Pending
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- Laminated Bodies (AREA)
- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 熱硬化性樹脂成形品の表面にのみ抗菌樹脂性
能を付与された低コストの抗菌性熱硬化性樹脂成形品を
得ることを目的とする。 【解決手段】 注型成形型の型面に抗菌剤を含有する熱
硬化性樹脂液を塗布して樹脂液膜を形成した後、あるい
は塗布したかかる樹脂液を硬化させて樹脂硬化膜を形成
した後に、型内に熱硬化性樹脂組成物を注入して硬化さ
せることを特徴とする。
能を付与された低コストの抗菌性熱硬化性樹脂成形品を
得ることを目的とする。 【解決手段】 注型成形型の型面に抗菌剤を含有する熱
硬化性樹脂液を塗布して樹脂液膜を形成した後、あるい
は塗布したかかる樹脂液を硬化させて樹脂硬化膜を形成
した後に、型内に熱硬化性樹脂組成物を注入して硬化さ
せることを特徴とする。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、人工大理石製品等
において、抗菌性能を有する成形品、例えば流し台や洗
面台，浴槽，浴槽回りのカウンター，食卓用天板等の水
回り関連製品に最適な熱硬化性樹脂成形品とその製造方
法に関するものである。
において、抗菌性能を有する成形品、例えば流し台や洗
面台，浴槽，浴槽回りのカウンター，食卓用天板等の水
回り関連製品に最適な熱硬化性樹脂成形品とその製造方
法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】一般に、水回り関連の場所は高い湿度の
環境下にあるため、雑菌やカビが繁殖しやすい環境とな
っており、近年これを防ぐ抗菌・防菌性を付与された樹
脂製品の市場からの要求が大きい。
環境下にあるため、雑菌やカビが繁殖しやすい環境とな
っており、近年これを防ぐ抗菌・防菌性を付与された樹
脂製品の市場からの要求が大きい。
【０００３】しかし、従来から熱硬化性樹脂組成物に抗
菌剤や防カビ剤を添加して硬化させることにより、成形
品に抗菌性能を付与する方法があるが、抗菌剤は非常に
高価であり、また抗菌性能を出すには数％の添加が必要
なため、かかる製品のコストが非常に高くなってしまう
欠点があった。
菌剤や防カビ剤を添加して硬化させることにより、成形
品に抗菌性能を付与する方法があるが、抗菌剤は非常に
高価であり、また抗菌性能を出すには数％の添加が必要
なため、かかる製品のコストが非常に高くなってしまう
欠点があった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は熱硬
化性樹脂成形品の表面にのみ抗菌樹脂性能を付与し、低
コストの抗菌性熱硬化性樹脂成形品とその製造法を提案
するものである。
化性樹脂成形品の表面にのみ抗菌樹脂性能を付与し、低
コストの抗菌性熱硬化性樹脂成形品とその製造法を提案
するものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は注型成形
型の型面に抗菌剤を含有する熱硬化性樹脂液を塗布して
樹脂液膜を形成した後、あるいは塗布したかかる樹脂液
を硬化させて樹脂硬化膜を形成した後に、型内に熱硬化
性樹脂組成物を注入して硬化させることにより、成形品
の表面の樹脂膜のみに抗菌性能を持たせ、低コストの熱
硬化性樹脂成形品を得るものである。
型の型面に抗菌剤を含有する熱硬化性樹脂液を塗布して
樹脂液膜を形成した後、あるいは塗布したかかる樹脂液
を硬化させて樹脂硬化膜を形成した後に、型内に熱硬化
性樹脂組成物を注入して硬化させることにより、成形品
の表面の樹脂膜のみに抗菌性能を持たせ、低コストの熱
硬化性樹脂成形品を得るものである。
【０００６】本発明に用いる注型成形型は、金属製，プ
ラスチック製又は木製である。また、抗菌剤としては、
無機系，有機系の抗菌剤が使用できるが、特に銀系の抗
菌剤が好ましい。
ラスチック製又は木製である。また、抗菌剤としては、
無機系，有機系の抗菌剤が使用できるが、特に銀系の抗
菌剤が好ましい。
【０００７】ここでいう、熱硬化性樹脂液とは、常温又
は加熱等により硬化する液状樹脂という意味であり、不
飽和ポリエステル樹脂，不飽和メラミン樹脂，ビニルエ
ステル樹脂等のいわゆる熱硬化製樹脂のほか、メタクリ
ル酸メチルモノマーやその部分重合体、あるいはメタク
リル酸メチルモノマーとスチレンモノマーの混合物やそ
の部分重合体等も含む。この熱硬化性樹脂液の型面への
塗布は、刷毛塗りやスプレーガンによる吹き付け等によ
って行う。
は加熱等により硬化する液状樹脂という意味であり、不
飽和ポリエステル樹脂，不飽和メラミン樹脂，ビニルエ
ステル樹脂等のいわゆる熱硬化製樹脂のほか、メタクリ
ル酸メチルモノマーやその部分重合体、あるいはメタク
リル酸メチルモノマーとスチレンモノマーの混合物やそ
の部分重合体等も含む。この熱硬化性樹脂液の型面への
塗布は、刷毛塗りやスプレーガンによる吹き付け等によ
って行う。
【０００８】これらは粘度の調整のために必要に応じて
モノマーで希釈またはポリマーで溶解するようにしても
よい。また、膜厚の保持や表面の硬度付与のために、シ
リカ粉体や水酸化アルミニウム粉体あるいは炭酸カルシ
ウム粉体等のフィラーを添加することもできる。更に、
硬化のための重合触媒を適宜量添加してもよい。
モノマーで希釈またはポリマーで溶解するようにしても
よい。また、膜厚の保持や表面の硬度付与のために、シ
リカ粉体や水酸化アルミニウム粉体あるいは炭酸カルシ
ウム粉体等のフィラーを添加することもできる。更に、
硬化のための重合触媒を適宜量添加してもよい。
【０００９】熱硬化樹脂液は、型面に塗布した後、液体
状で樹脂膜を形成しているところに熱硬化性樹脂組成物
を型内に注入してもよいし、またこの樹脂液を型面に塗
布した後に硬化させ、固体状の樹脂膜が形成されたとこ
ろに熱硬化性樹脂組成物を型内に注入してもよい。
状で樹脂膜を形成しているところに熱硬化性樹脂組成物
を型内に注入してもよいし、またこの樹脂液を型面に塗
布した後に硬化させ、固体状の樹脂膜が形成されたとこ
ろに熱硬化性樹脂組成物を型内に注入してもよい。
【００１０】また、ここでいう熱硬化性樹脂組成物と
は、熱硬化性樹脂液の中にシリカ粉体，水酸化アルミニ
ウム粉体または炭酸カルシウム粉体等の無機質フィラー
及び重合触媒を適宜量添加されているものをいう。
は、熱硬化性樹脂液の中にシリカ粉体，水酸化アルミニ
ウム粉体または炭酸カルシウム粉体等の無機質フィラー
及び重合触媒を適宜量添加されているものをいう。
【００１１】
【発明の実施の形態】シリカ粉体を５０重量部、重合開
始剤としてジ−２−エチルヘキシルパーオキシジカーボ
ネートを含有するメタクリル酸メチル４５重量部、なら
びにポリメタクリル酸メチル５重量部とからなる熱硬化
性樹脂液１００重量部に対して、銀系抗菌剤「抗菌セラ
コートＰ０１」（新東Ｖセラミックス（株）社製の商品
名）を２重量部添加し、これを３０ｃｍ角の凹状の下金
型の型面にスプレーガンによって膜厚約１００μの樹脂
液膜を吹付け塗付して、凸状の上金型を下金型に合わせ
て周辺部をシャコマンで固定した。
始剤としてジ−２−エチルヘキシルパーオキシジカーボ
ネートを含有するメタクリル酸メチル４５重量部、なら
びにポリメタクリル酸メチル５重量部とからなる熱硬化
性樹脂液１００重量部に対して、銀系抗菌剤「抗菌セラ
コートＰ０１」（新東Ｖセラミックス（株）社製の商品
名）を２重量部添加し、これを３０ｃｍ角の凹状の下金
型の型面にスプレーガンによって膜厚約１００μの樹脂
液膜を吹付け塗付して、凸状の上金型を下金型に合わせ
て周辺部をシャコマンで固定した。
【００１２】次に、上記抗菌剤入り樹脂液膜が硬化する
前に、シリカ粉体を６０重量部、重合開始剤としてジ−
２−エチルヘキシルパーオキシジカーボネートを含有す
るメタクリル酸メチル３５重量部及びポリメタクリル酸
メチル５重量部の熱硬化性樹脂組成物を上下金型内に注
入し、これをオーブン中に入れて温度６０℃で９０分加
熱し、板厚１０ｍｍで３０ｃｍ角のアクリル系人工大理
石成形板を得た。
前に、シリカ粉体を６０重量部、重合開始剤としてジ−
２−エチルヘキシルパーオキシジカーボネートを含有す
るメタクリル酸メチル３５重量部及びポリメタクリル酸
メチル５重量部の熱硬化性樹脂組成物を上下金型内に注
入し、これをオーブン中に入れて温度６０℃で９０分加
熱し、板厚１０ｍｍで３０ｃｍ角のアクリル系人工大理
石成形板を得た。
【００１３】この成形板を５ｃｍ角に切り出してサンプ
ルとし、この抗菌剤入り樹脂膜の面について、「抗菌加
工製品の抗菌力試験法１」（フィルム密着法：銀等無機
抗菌剤研究会［１９９５年度版］）に準じて、２４時間
後の減菌率、即ち、 を測定した。その結果を表１に示す。
ルとし、この抗菌剤入り樹脂膜の面について、「抗菌加
工製品の抗菌力試験法１」（フィルム密着法：銀等無機
抗菌剤研究会［１９９５年度版］）に準じて、２４時間
後の減菌率、即ち、 を測定した。その結果を表１に示す。
【００１４】
【表１】
【００１５】表１から、黄色ブドウ球菌も大陽菌も９
９．９０％以上減菌していることが分る。
９．９０％以上減菌していることが分る。
【００１６】
【発明の効果】本発明は上述のようにしてなり、成形品
の表面層にのみ抗菌性が付与されているので、高価な抗
菌剤の使用量も少なくて済み、低コストの抗菌性熱硬化
性樹脂成形品を簡単に製造することができる利点を有す
る。
の表面層にのみ抗菌性が付与されているので、高価な抗
菌剤の使用量も少なくて済み、低コストの抗菌性熱硬化
性樹脂成形品を簡単に製造することができる利点を有す
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ２９Ｌ 9:00 31:10
Claims (3)
- 【請求項１】 熱硬化性樹脂組成物の表面に抗菌剤を含
有する熱硬化性樹脂層が一体化されてなることを特徴と
する抗菌性熱硬化性樹脂成形品。 - 【請求項２】 注型成形型の型面に抗菌剤を含有する熱
硬化性樹脂液を塗布して樹脂液膜を形成した後、型内に
熱硬化性樹脂組成物を注入して硬化させることを特徴と
する抗菌性熱硬化性樹脂成形品の製造方法。 - 【請求項３】 注型成形型の型面に抗菌剤を含有する熱
硬化性樹脂液を塗布し、これを硬化させて樹脂硬化膜を
形成した後に、型内に熱硬化性樹脂組成物を注入して硬
化させることを特徴とする抗菌性熱硬化性樹脂成形品の
製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23966796A JPH1044167A (ja) | 1996-08-07 | 1996-08-07 | 抗菌性熱硬化性樹脂成形品及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23966796A JPH1044167A (ja) | 1996-08-07 | 1996-08-07 | 抗菌性熱硬化性樹脂成形品及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1044167A true JPH1044167A (ja) | 1998-02-17 |
Family
ID=17048123
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP23966796A Pending JPH1044167A (ja) | 1996-08-07 | 1996-08-07 | 抗菌性熱硬化性樹脂成形品及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1044167A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015105252A (ja) * | 2013-11-29 | 2015-06-08 | 東洋製罐グループホールディングス株式会社 | 抗菌性を有する成形体 |
| JP2022040172A (ja) * | 2017-07-21 | 2022-03-10 | 凸版印刷株式会社 | 化粧シート |
-
1996
- 1996-08-07 JP JP23966796A patent/JPH1044167A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015105252A (ja) * | 2013-11-29 | 2015-06-08 | 東洋製罐グループホールディングス株式会社 | 抗菌性を有する成形体 |
| JP2022040172A (ja) * | 2017-07-21 | 2022-03-10 | 凸版印刷株式会社 | 化粧シート |
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