JP2807604B2 - 人造大理石成形品 - Google Patents

人造大理石成形品

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純司 織畠
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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FUTSUTOWAAKU KONHOJITSUTO KK
Matsushita Electric Works Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、人造大理石成形品に
関するものである。さらに詳しくは、この発明は、浴
槽、洗面ボウル等の成形品用として有用な、耐久性に優
れ、外観劣化の少ない人造大理石成形品に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】浴槽、洗面ボウル、あるいは床材、壁材
等の成形品として人造大理石が注目されており、そのた
めの組成構成や製造法についての工夫が図られてきてい
る。この人造大理石については、半透明にして、重量感
があり、耐久性とともに外観性に優れた成形品が求めら
れている。
【0003】このような人造大理石の製造法としては、
代表的には以下のものが知られている。 (ア)ゲルコート付き注型法 まず成形型面に、不飽和ポリエステル樹脂を主体とした
ゲルコートを数百μmの厚みまで吹き付ける。次いで、
不飽和液状ポリエステル樹脂100重量部に対して、屈
折率の近似したガラス粉、または水酸化アルミニウム粉
等をおよそ100〜200重量部混合し、これに適当な
硬化剤や硬化助剤を配合した後にこれを型内に注入し、
常温〜100℃程度の温度で硬化させる。この硬化によ
って5〜20mm程度の厚みの成形品を得る。
【0004】(イ)ノンゲルコート注型法 この方法では、上記のようなゲルコートの付着は行わな
い。通常は、液状の不飽和ポリエステル樹脂またはメチ
ルメタクリル樹脂(MMA)のシロップをバインダーと
し、その100重量部に対して、およそ100〜200
重量部のガラス粉または水酸化アルミニウム粉等を混合
し、これに硬化剤や硬化助剤を配合した後に成形型内に
注入し、80〜100℃程度の温度で硬化させて成形品
を得る。
【0005】(ウ)BMCプレス法 さらに別の方法としては、BMCプレス法がある。この
方法では、液状のポリエステル樹脂100重量部に対し
ておよそ100〜200重量部の水酸化アルミニウム粉
および5〜15重量部のガラス繊維(チョップ)を混合
し、さらに増粘剤や硬化剤、硬化助剤等を加えて混練、
養生し、半固化物(BMC)としたものを、型内で、お
よそ120〜160℃程度の温度、数百kgf/cm2
の圧力で熱成形する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】これらの従来方法にお
いては、各々の特長が認められるものの、浴槽や洗面ボ
ウル用の人造大理石成形品とするためには、耐久性や外
観性の点において必ずしも実用的に満足できるものでは
なかった。それと言うのも、(ア)ゲルコート付き注型
法の場合は、透明なゲルコート皮膜を数百μmの厚みで
設けているため、深み感が増長され、光沢が永く保たれ
るという特徴が得られるものの、ゲルコート層も注型層
も、いずれもが不飽和ポリエステル樹脂を主体としてい
るため、熱水によって外観劣化し、黄変する傾向が大き
いという欠点が避けられなかった。実際、浴槽等に使用
する場合には、長期の使用によって白色から黄土色へと
変色することが避けられなかった。
【0007】しかもまた、常温硬化を可能とするために
硬化促進剤としてナフテン酸コバルト等の金属の有機酸
塩や錯塩を用いるとさらに黄変が増大されてしまうこと
になった。これに対して、(イ)ノンゲルコート注型法
による場合には、MMA樹脂の使用によって熱水による
黄変劣化が回避されるものの、成形品の深み感がゲルコ
ート付き注型法により得られるものに比べてはるかに劣
るという欠点があった。
【0008】同様に(ウ)BMCプレス成形法による場
合にも、熱圧成形であることから光沢は良好であるもの
の、深み感がゲルコート付き注型法によるものに比べて
乏しく、しかも、不飽和ポリエステル樹脂を使用するこ
とで熱水による黄変も避けられなかった。半透明にして
深み感があり、大理石様の外観を現出し得る人造大理石
を浴槽や洗面ボウル等に適用しようとする場合には、そ
の耐久性の点においては、熱水に長期に曝されてもクラ
ック、膨れ(ブリスター)の発生や著しい変色があって
はならないが、上記の通りの従来の成形品の場合には、
深み感を付与しながら、しかも熱水による黄変を抑制す
ることができないのが実情であった。
【0009】そこで、この発明は、以上の通りの従来技
術の欠点を解消するためになされたものであり、成形品
の深み感と光沢の良好なゲルコート付き注型法の特長を
生かしつつ、しかも、熱水による劣化変色を抑制するこ
とのできる新しい人造大理石成形品を提供することを目
的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の通り
の課題を解決するものとして、表面に透明または半透明
のゲルコート層を有し、その下層として透明または半透
明の注型層を有する人造大理石成形品であって、ゲルコ
ート層は、金属の有機酸塩または錯塩からなる硬化促進
剤を使用することなく40℃以上の分解温度の過酸化物
硬化剤の存在下に加熱硬化させてなる末端にアクリル基
またはメタクリル基を有する不飽和ポリエステル樹脂硬
化層からなり、注型層は、金属の有機酸塩または錯塩か
らなる硬化促進剤を使用することなく40℃以上の分解
温度の過酸化物硬化剤の存在下に、カップリング処理し
たガラス粉、水酸化アルミニウムおよび水酸化マグネシ
ウムから選択された1種以上の充填材と混合したメタク
リル酸エステル系樹脂を加熱硬化させてなる硬化層から
なることを特徴とする人造大理石成形品を提供する。
【0011】また、この発明は、上記成形品について、
注型層は、メタクリル酸エステルを主成分とした重合物
およびモノマーよりなるシロップと充填材との混合物を
加熱硬化させてなることや、このシロップ100重量部
に対して充填材30〜250重量部を混合し、加熱硬化
させてなること等を好ましい態様としてもいる。ゲルコ
ート層を構成する末端アクリル基またはメタクリル基を
有する不飽和ポリエステル樹脂としては、エポキシアク
リレート、エポキシメタクリレート等のビニルエステル
樹脂やポリエステルアクリレート樹脂、ポリエステルメ
タクリレート樹脂等の各種のものが使用でき、これら
は、単独重合体、あるいは共重合体等の適宜なものとし
て使用することができる。
【0012】この末端にアクリル基またはメタクリル基
を有する不飽和ポリエステル樹脂の硬化には、ナフテン
酸コバルトのような金属の有機酸塩や錯塩からなる硬化
促進剤は一切使用しない。これらの硬化促進剤は、成形
品の変色を増大させる要因となるからである。硬化剤と
しては、その分解温度が40℃以上で比較的取扱いの容
易な過酸化物を用いることとし、その例としては、パー
オキシカーボネート、パーオキシエステル等が挙げられ
る。より好適なものの例としては、具体的には、ビス
(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボ
ネートが代表的なものとして示される。
【0013】硬化は、通常は50℃以上の温度、より好
ましくは60℃以上の温度に加熱することによって行
う。また、前記の注型層については、メタクリル酸エス
テル系樹脂を主成分とするが、この場合には、メチルメ
タクリレート(MMA)等のアルキルエステル等を主成
分とした重合物およびそのモノマーとからなるシロップ
を使用し、充填材と混合して硬化させるのが好ましい。
充填材は、メタクリル酸エステル樹脂との密着性を向上
させるカップリング処理を施したガラス粉あるいは水酸
化アルミニウム粉および水酸化マグネシウム粉から選択
された1種以上のものを用いることが好ましい。カップ
リング処理は、各種公知の手段により行うことができ、
たとえば、アルコキシシラン、エポキシシラン、アミノ
シラン等のシランカップリング剤等によって処理するこ
とができる。
【0014】硬化剤には、分解温度(10時間半減期温
度)40℃以上の過酸化物を用いることとする。その例
は、たとえば前記した通りのものが示される。またゲル
コート層の場合と同様に、硬化促進剤としての金属有機
酸塩や錯塩は使用しないこととする。前記シロップに対
しては、その100重量部に、充填材を30〜250重
量部混合するのが好ましい。なお、シロップにおける重
合物とモノマーとの割合は、通常は、その重量比におい
て、50:1〜10:0.5程度の範囲とすることがで
きる。
【0015】硬化は、好ましくは60℃以上、より好適
には90℃以上の温度で行うこととする。
【0016】
【作用】この発明において、前記の通り、ゲルコート層
と注型層との構成からなる成形品において、ゲルコート
層に末端アクリル基またはメタクリル基を有する液状不
飽和ポリエステル樹脂を用いるため、注型層のメタクリ
ル酸エステル樹脂との密着性が確保される。しかも金属
有機酸塩系硬化促進剤を使用することなく、40°C以
上という特定分解温度の過酸化物硬化剤を使用して硬化
させることから、熱水による劣化変色は効果的に抑制さ
れる。また注型層にはメタクリル酸エステル系樹脂を用
いるので熱水による黄変もない。
【0017】この発明では、耐久性に優れ、深みがあ
り、光沢の良好な人造大理石成形品が得られる。以下、
実施例を示し、さらに詳しくこの発明の人造大理石成形
品について説明する。
【0018】
【実施例】表1に比較例とともに示した配合にて、10
mm厚の平板試験片を作製した。この平板試験片を熱水
(90℃)に表面接触させ、色変化およびクラックやフ
クレ等の発生について経時的に評価した。なお、黄変を
判別しやすいように、白色トナーで乳白色に着色して試
験に供した。
【0019】いずれの場合も、1500時間経過後では
クラックや膨れの発生は認められなかったが、表2に熱
水変色試験の結果を示したように、この発明の実施例の
場合には、最も色変化が少ないことが認められた。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】また、ゲルコート層と注型層との密着性を
評価するために、表3の配合において熱水試験を行っ
た。この結果、表4に示した通り、この発明の実施例の
ものはその密着性が良好であった。一方、比較例のゲル
コート層にイソフタル酸系不飽和ポリエステル樹脂を用
い、注型層にMMA樹脂を用いたものは、密着性が著し
く劣ることがわかった。
【0023】
【表3】
【0024】
【表4】
【0025】
【発明の効果】以上詳しく説明した通り、この発明によ
って、耐久性に優れ、外観劣化の少ない人造大理石成形
品が得られる。この成形品は、浴槽、洗面ボウル等に極
めて有用である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29L 31:10 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B32B 1/00 - 35/00 B29C 39/00 - 39/44

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に透明または半透明のゲルコート層
    を有し、その下層として透明または半透明の注型層を有
    する人造大理石成形品であって、ゲルコート層は、金属
    の有機酸塩または錯塩からなる硬化促進剤を使用するこ
    となく40℃以上の分解温度の過酸化物硬化剤の存在下
    に加熱硬化させてなる末端にアクリル基またはメタクリ
    ル基を有する不飽和ポリエステル樹脂硬化層からなり、
    注型層は、金属の有機酸塩または錯塩からなる硬化促進
    剤を使用することなく40℃以上の分解温度の過酸化物
    硬化剤の存在下に、カップリング処理したガラス粉、水
    酸化アルミニウムおよび水酸化マグネシウムから選択さ
    れた1種以上の充填材と混合したメタクリル酸エステル
    系樹脂を加熱硬化させてなる硬化層からなることを特徴
    とする人造大理石成形品。
  2. 【請求項2】 注型層は、メタクリル酸エステルを主成
    分とした重合物およびモノマーよりなるシロップと充填
    材との混合物を加熱硬化させてなる請求項1の人造大理
    石成形品。
  3. 【請求項3】 シロップ100重量部に対して充填材3
    0〜250重量部を混合し、加熱硬化させてなる請求項
    2の人造大理石成形品。
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CN107987506A (zh) * 2017-12-20 2018-05-04 苍南县通普工艺礼品有限公司 一种可透光的亚克力钻石及其制备方法
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