JP2002255672A - 人造大理石 - Google Patents

人造大理石

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JP2002255672A
JP2002255672A JP2001049158A JP2001049158A JP2002255672A JP 2002255672 A JP2002255672 A JP 2002255672A JP 2001049158 A JP2001049158 A JP 2001049158A JP 2001049158 A JP2001049158 A JP 2001049158A JP 2002255672 A JP2002255672 A JP 2002255672A
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JP
Japan
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artificial marble
resin
resin composition
agent
manufactured
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JP2001049158A
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English (en)
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Kiyomi Tagawa
清美 田川
Masahiko Suzuki
雅彦 鈴木
Shinji Yamaguchi
信次 山口
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防汚性能が高く、汚れ洗浄のための清掃の手
間を少なくして、長期に亘って清潔に保つことができる
人造大理石を提供する。 【解決手段】 熱硬化性樹脂に充填剤と内部離型剤、硬
化剤等の添加物を配合した樹脂組成物を得て、この樹脂
組成物を成形硬化させて得られる人造大理石の表面に微
細な凹部を形成し、その凹部に撥水剤あるいは撥水撥油
剤等の防汚剤を擦り込んだ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家具の部材や建材
として用いられる人造大理石の製法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、熱硬化性樹脂と、充填剤、補
強材、内部離型剤、硬化剤などの添加物を配合した樹脂
組成物を所望の注型用金型に注入し、加熱硬化させるこ
とによって人造大理石を形成することが知られている。
人造大理石を製造するための原料となる熱硬化性樹脂と
しては、従来よりポリエステル樹脂、ビニルエステル樹
脂、アクリル樹脂などが用いられてきた。これらを活用
した人造大理石の成型品は、洗面カウンター、キッチン
カウンター、浴槽、洗面ボールなどに広く利用されてい
る。ここで、人造大理石製品が、トイレ、浴室、キッチ
ン廻り、洗面廻りなど水廻りと呼ばれる分野で使用され
る場合、使用による汚れ、あるいは洗剤による汚染、食
品や油、化粧品などによる汚れが付着し易く、清掃して
も汚れがとれにくい、あるいは清掃しても汚れがとれな
いという状況が発生していた。そこで、研磨剤入りの洗
浄剤などで汚れを強力に取り除いたり、カビ取り剤など
の強力な洗浄剤を使用したりすることがしばしば行われ
ているが、このような場合には、商品の表面を傷つけた
り、発生する化学物質で健康被害を受ける不安が生じた
りするという問題点があった。これらのために、汚れが
つきにくく、また汚れが取れやすいという防汚機能の高
い人造大理石の出現が切望されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の点に鑑
みてなされたものであり、防汚性能が高く、汚れ洗浄の
ための清掃の手間を少なくして、長期に亘って清潔に保
つことができる人造大理石を提供することを目的とする
ものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の人造大理石は、熱硬化性樹脂に充填剤と内部離型剤、
硬化剤等の添加物を配合した樹脂組成物を得て、この樹
脂組成物を成形硬化させて得られる人造大理石の表面に
微細な凹部を形成し、その凹部に撥水剤あるいは撥水撥
油剤等の防汚剤を擦り込んだことを特徴とするものであ
る。このような構成とすることで、人造大理石の表面が
高い防汚性能を有するために、汚れ洗浄のための清掃手
間を少なくして、長期に亘って清潔を保つことが可能に
なるものである。
【0005】本発明の請求項2に記載の人造大理石は、
微細な凹部を形成する為に、樹脂組成物に水分を添加し
て混入させ独立気泡を形成した樹脂組成物を成形硬化さ
せたことを特徴とするものである。
【0006】本発明の請求項3に記載の人造大理石は、
微細な凹部を形成する為に、樹脂組成物に炭酸ガス或い
は窒素ガス等の不活性ガスを吹き込んで混入させ独立気
泡を形成した樹脂組成物を成形硬化させたことを特徴と
するものである。
【0007】本発明の請求項4に記載の人造大理石は、
熱硬化性樹脂が、ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹
脂、アクリル樹脂の内の1種類、あるいは2種類以上の
混合物であることを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。本発明の人造大理石は、熱硬化性樹脂と充填剤、
補強材、内部離型剤、硬化剤などの添加物を配合した樹
脂組成物を成形硬化させて得られる人造大理石の表面に
微細な凹部を形成するために、その樹脂組成物に水分を
添加混入させ、あるいは不活性ガスを吹き込んで混入さ
せ独立気泡を形成し含有した樹脂組成物を用いるもので
ある。水分混入の場合は、蒸留水あるいは、精製水を用
いて、これを樹脂組成物に適宜添加混入させる。この添
加量は、特に限定するものではないが、樹脂組成物中の
熱硬化性樹脂成分100重量部に対して5〜30重量部
程度が好ましい。5重量部以下では、人造大理石の表面
に必要な微細な凹部の形成が不足する傾向になり、ま
た、30重量部以上では、人造大理石の表面に必要な微
細な凹部の形成は満たされるものの、樹脂組成物の成形
硬化が阻害され、均一な成型品が得られない傾向になる
ためである。不活性ガスの場合は、炭酸ガスあるいは窒
素ガスを用いることができる。活性ガスは、そのガスに
含まれる酸素の影響で、これら熱硬化性樹脂が嫌気性樹
脂であるため硬化反応が阻害され均一な成型品が得られ
ない。吹き込み量は特に限定するものではないが、成型
品の強度を大きく低下させないためには、成型品の比重
が不活性ガスを吹き込まない場合の成型品比重の最大2
/3程度になるようにしたほうが好ましい。また、不活
性ガスは1種類だけでなく2種類以上の混合ガスとして
も用いることができる。不活性ガスの吹き込みは、樹脂
組成物の中に均一に微細気泡を分散させ含有させること
が必要であるため、樹脂組成物を調製する混合撹拌の段
階で、混合撹拌しながら行う方法がより好ましい。熱硬
化性樹脂は、ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、
アクリル樹脂の単独あるいは、これらの2種類以上の混
合系で用いることができる。ポリエステル樹脂として
は、熱硬化性のものとして無水マレイン酸のような不飽
和二塩基酸および無水フタル酸のような飽和二塩基酸と
グリコール類とを縮合反応させて合成され、分子内に不
飽和結合とエステル結合とを有するものである。また、
通常この樹脂には架橋剤としてスチレンモノマー、アク
リルモノマー等が配合されていて、いわゆる、不飽和ポ
リエステル樹脂と称されるものを用いるが、その形態を
特に限定されるものではない。ビニルエステル樹脂とし
ては、ビスフェノール型ビニルエステル樹脂あるいはノ
ボラック型ビニルエステル樹脂あるいはその両方を混合
して用いることができる。ここで、ビスフェノール型ビ
ニルエステル樹脂は、ビスフェノール型エポキシ樹脂と
酸との付加反応物であって、いずれも両末端のみに反応
性不飽和基を有するものである。また、ビスフェノール
型エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型、ビスフ
ェノールAD型、ビスフェノールS型、ビスフェノール
F型等の各種のものを用いることができる。また通常、
このビニルエステル樹脂には架橋剤としてスチレンモノ
マー、アクリルモノマー等が配合されているものである
が、その形態を特に限定されるものではない。アクリル
樹脂としては、通常熱硬化型として、メチルメタアクリ
レートモノマーあるいは、多官能のアクリルモノマーあ
るいはプレポリマー、あるいはポリマーのそれぞれ2種
以上の混合物で構成されたアクリルシロップと称される
ものを用いるが、その形態を特に限定されるものではな
い。また、ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ア
クリル樹脂の2種類以上の混合系とする場合は、樹脂そ
れぞれの特性および充填剤との相互作用などにより目的
とする製品品質に合った最適配合が求められるが、その
配合量を特に限定されるものではない。充填剤は、水酸
化アルミニウム、シリカ、ガラスパウダーなどの1種
類、あるいは2種類以上の混合物として用いることがで
きる。充填剤の配合量は、熱硬化性樹脂100重量部に
対して130〜300重量部とすることが好ましく、こ
の範囲に満たないと、製品の耐衝撃強度は優れるが耐熱
性を十分に発揮できないおそれがあり、またこの範囲を
越えると耐熱性は優れるが耐衝撃強度が低下するおそれ
がある。充填剤の粒径は、小さいほど人造大理石の耐衝
撃強度を向上することができるが、人造大理石樹脂組成
物の粘度を急激に上昇させて製造が困難となる傾向にな
るため、平均粒径の下限を5μmとするのが好ましい。
また一方、充填剤の粒径が大きくなると、人造大理石樹
脂組成物の粘度は低下して製造での問題はなくなるが、
人造大理石製品の耐衝撃強度が低下してしまう傾向にな
る。従って平均粒径の上限を50μmとするのが好まし
い。また、充填剤の表面にあらかじめシランカップリン
グ処理を施したものを用いると、その充填剤と樹脂との
密着性を向上できて、人造大理石製品の耐衝撃強度を向
上させることができる。更に、樹脂組成物には硬化剤を
配合する。硬化剤としては、1,1,3,3−テトラメ
チルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサエートやt−
ヘキシルパーオキシ2−エチルヘキサノエート等を用い
ることができる。この硬化剤の配合割合は、例えばビニ
ルエステル樹脂の場合は、樹脂と架橋剤との総量100
重量部に対して0.5〜5重量部とするのが好ましい。
また、樹脂組成物には紫外線吸収剤、減粘剤、離型剤、
ガラス繊維、着色剤等を配合することもできる。樹脂組
成物は、これらの配合物を所定の割合で配合し、撹拌機
等により混合撹拌して配合調整する。樹脂組成物から人
造大理石を製造するに当たっては、その配合調整された
人造大理石樹脂組成物を所定形状の金型へ注入して、こ
の金型を50〜110℃の温度で30〜120分間加熱
する。加熱することにより人造大理石樹脂組成物中の上
記熱硬化性樹脂中の反応性不飽和基と、同じく樹脂中の
重合性モノマーとの共重合反応を進行させて人造大理石
樹脂組成物の硬化成形を行うことができる。このように
して、成形硬化させて得られた人造大理石成型品の表面
を研磨する。成形硬化後の成型品の表面には樹脂分が非
常に密になった表面層が形成されているため、この樹脂
層を除去してやり、含有された微細な気泡部をその表面
に出現させてやる必要があるためである。研磨量は、特
に限定するものではないが5〜10μm以上が好まし
い。この研磨され、その表面に微細な凹部を形成させた
人造大理石成型品の表面に防汚剤を擦り込み塗布する。
防汚剤は、通常用いられる撥水剤あるいは撥油剤と呼ば
れるもので、液体状、半固体状、固体状ともに用いるこ
とができ、また、それら単独あるいは2種類以上の混合
系でも用いることができる。その種類を特に限定するも
のではない。擦り込み塗布厚みは、これも特に限定する
ものではないが防汚性能をうまく発揮できる量として5
〜50μm程度、あるいはそれ以上が好ましい。しか
し、通常はそれらの防汚剤をウエスにつけてワックス掛
けする要領で擦り込み塗布する程度で十分その性能を発
揮できる。このように、その表面に形成された独立気泡
の微細な凹部に防汚剤が擦り込み塗布されることによっ
て、その表面に強固で耐久性能の高い防汚層が形成さ
れ、防汚性能の非常に高い人造大理石を得ることができ
るものである。このようにして得られた人造大理石は、
高い防汚性能を有するために、汚れ洗浄のための清掃手
間を少なくして、長期に亘って清潔を保つことが可能に
なるものである。従って、使用による汚れ、洗剤による
汚染、食品や油、化粧品等による汚れなどが付着し難
く、付いた汚れは取れやすくなるため、トイレ、浴室、
キッチン、洗面などの水廻りの分野での活用が拡大し、
たとえば、洗面カウンター、キッチンカウンター、浴
槽、洗面ボールなどの商品化が容易になるものである。
【0009】
【実施例】以下、本発明を実施例によって詳述する。な
お、以下に述べる実施例1〜5及び比較例1〜5の人造
大理石における防汚性能は、汚染物質としてカレー,青
色インキ,赤色クレヨンのそれぞれを各大理石表面に塗
布して1日放置した後、これらを水道水で水洗いしたと
きの水洗い性と、中性洗剤で洗浄したときの洗浄性とで
評価するもので、汚染物質の残り具合を目視による5段
階の点数付けをして防汚性能評価を行った。
【0010】(実施例1)熱硬化性樹脂として、ポリエ
ステル樹脂(武田薬品(株)製 ポリマール5450)
を用い、この樹脂100重量部に対し、充填剤として、
水酸化アルミニウム(昭和電工(株)製 H−310)
を、180重量部配合した。これに、蒸留水20重量部
を配合し、更に、硬化剤(日本油脂(株)製 パーキュア
HO)を3.0重量部添加して、5分間混合撹拌し人造
大理石組成物を得た。これを12mm厚の平板を成形す
る金型内に注入して金型温度を90℃で100分間加熱
して人造大理石組成物を硬化させた。得られた板状の人
造大理石の表面を#800のサンドペーパーで20μm
程度研磨して、その表面上に微細な凹部を形成した。さ
らにこの表面に防汚剤(タイホー工業(株)製 イオン
コートエースホワイト)をウエスにつけて擦り込み塗布
処理した。これにより、水洗い性と洗浄性ともに高く、
防汚性能の高い人造大理石が得られた。
【0011】(実施例2)熱硬化性樹脂として、ビニル
エステル樹脂(武田薬品(株)製 プロミネートP−3
11)を用い、この樹脂100重量部に対し、充填剤と
して、水酸化アルミニウム(昭和電工(株)製 H−3
20)を、200重量部配合した。これに、精製水30
重量部を配合し、更に、硬化剤(日本油脂(株)製 パ
ーキュアHO)を4.0重量部添加して、10分間混合
撹拌し人造大理石組成物を得た。これを、12mm厚の
平板を成形する金型内に注入して金型温度を90℃で1
00分間加熱して人造大理石組成物を硬化させた。得ら
れた板状の人造大理石の表面を#700のサンドペーパ
ーで30μm程度研磨して、その表面上に微細な凹部を
形成した。さらにこの表面に防汚剤((株)ソーラー製
マーブルワックス)をウエスにつけて擦り込み塗布処
理した。これにより、水洗い性と洗浄性ともに高く、防
汚性能の高い人造大理石が得られた。
【0012】(実施例3)熱硬化性樹脂として、アクリ
ルシロップ樹脂(日本フェロー(株)製 AC−02)
を用い、この樹脂100重量部に対し、充填剤として、
シリカ(龍森(株)製 CRYSTALITE M−3
K 平均粒径20μm)を、150重量部配合した。こ
れに、硬化剤(化薬アクゾ(株)製 パーカドックス1
6)を1.5重量部添加して、さらに、その樹脂組成物
内部に微細な炭酸ガスの気泡を吹き込みながら10分間
混合撹拌し人造大理石組成物を得た。これを、12mm
厚の平板を成形する金型内に注入して金型温度を90℃
で100分間加熱して人造大理石組成物を硬化させた。
得られた板状の人造大理石の表面を#500のサンドペ
ーパーで30μm程度研磨して、その表面上に微細な凹
部を形成した。さらにこの表面に防汚剤(信越化学工業
(株)製 シリコーンコーティング剤X−40−222
2F)をウエスにつけて擦り込み塗布処理した。これに
より、水洗い性と洗浄性ともに高く、防汚性能の高い人
造大理石が得られた。
【0013】(実施例4)熱硬化性樹脂として、ビニル
エステル樹脂(昭和高分子(株)製 リポキシR−80
4)と、ポリエステル樹脂(武田薬品(株)製 ポリマ
ール5250)を60/40の配合比で混合し、この混
合樹脂100重量部に対し、充填剤として、水酸化アル
ミニウム(昭和電工(株)製 H−320)を、150
重量部配合した。これに、硬化剤(日本油脂(株)製
パーキュアWO)を3.5重量部添加して、さらに、そ
の樹脂組成物内部に微細な炭酸ガスの気泡を吹き込みな
がら5分間混合撹拌し人造大理石組成物を得た。これ
を、12mm厚の平板を成形する金型内に注入して金型
温度を90℃で90分間加熱して人造大理石組成物を硬
化させた。得られた板状の人造大理石の表面を#800
のサンドペーパーで25μm程度研磨して、その表面上
に微細な凹部を形成した。さらにこの表面に防汚剤(東
レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製 SR−24
10)をウエスにつけて擦り込み塗布処理した。これに
より、水洗い性と洗浄性ともに高く、防汚性能の高い人
造大理石が得られた。
【0014】(実施例5)熱硬化性樹脂として、ビニル
エステル樹脂(昭和高分子(株)製 リポキシR−80
6)と、アクリルシロップ樹脂(三井化学(株)製 X
E924−1)を80/20の配合比で混合し、この混
合樹脂100重量部に対し、充填剤として、水酸化アル
ミニウム(昭和電工(株)製 H−320 平均粒径1
0μm)と、ガラスパウダー(日本フリット(株)製
GF−2−30A 平均粒径30μm)を、90/10
で混合したものを180重量部配合した。これに、硬化
剤(日本油脂(株)製 パーキュアWO)を3.0重量
部添加して、さらに、その樹脂組成物内部に微細な窒素
ガスの気泡を吹き込みながら10分間混合撹拌し人造大
理石組成物を得た。これを、12mm厚の平板を成形す
る金型内に注入して金型温度を90℃で80分間加熱し
て人造大理石組成物を硬化させた。得られた板状の人造
大理石の表面を#900のサンドペーパーで25μm程
度研磨して、その表面上に微細な凹部を形成した。さら
にこの表面に防汚剤(GE東芝シリコーン(株)製 X
S66−B0705)をウエスにつけて擦り込み塗布処
理した。これにより、水洗い性と洗浄性ともに高く、防
汚性能の高い人造大理石が得られた。
【0015】(比較例1)熱硬化性樹脂として、ポリエ
ステル樹脂(武田薬品(株)製 ポリマール5450)
を用い、この樹脂100重量部に対し、充填剤として、
水酸化アルミニウム(昭和電工(株)製 H−310)
を、180重量部配合した。これに、硬化剤(日本油脂
(株)製 パーキュアHO)を3.0重量部添加して、
5分間混合撹拌して人造大理石組成物を得た。これを1
2mm厚の平板を成形する金型内に注入して金型温度を
90℃で100分間加熱して人造大理石組成物を硬化さ
せた。得られた板状の人造大理石の表面を#800のサ
ンドペーパーで20μm程度研磨した。これによって得
られた人造大理石は、水洗い性と洗浄性ともに低く、防
汚性能の低いものであった。
【0016】(比較例2)熱硬化性樹脂として、ビニル
エステル樹脂(武田薬品(株)製 プロミネートP−3
11)を用い、この樹脂100重量部に対し、充填剤と
して、水酸化アルミニウム(昭和電工(株)製 H−3
20)を、200重量部配合した。これに、硬化剤(日
本油脂(株)製 パーキュアHO)を4.0重量部添加
して、10分間混合撹拌して人造大理石組成物を得た。
これを、12mm厚の平板を成形する金型内に注入して
金型温度を90℃で100分間加熱して人造大理石組成
物を硬化させた。得られた板状の人造大理石の表面を#
700のサンドペーパーで30μm程度研磨した。これ
によって得られた人造大理石は、水洗い性と洗浄性とも
に低く、防汚性能の低いものであった。
【0017】(比較例3)熱硬化性樹脂として、アクリ
ルシロップ樹脂(日本フェロー(株)製 AC−02)
を用い、この樹脂100重量部に対し、充填剤として、
シリカ(龍森(株)製 CRYSTALITE M−3
K 平均粒径20μm)を、150重量部配合した。こ
れに、硬化剤(化薬アクゾ(株)製 パーカドックス1
6)を1.5重量部添加して10分間混合撹拌し人造大
理石組成物を得た。これを、12mm厚の平板を成形す
る金型内に注入して金型温度を90℃で100分間加熱
して人造大理石組成物を硬化させた。得られた板状の人
造大理石の表面を#500のサンドペーパーで30μm
程度研磨した。これによって得られた人造大理石は、水
洗い性と洗浄性ともに低く、防汚性能の低いものであっ
た。
【0018】(比較例4)熱硬化性樹脂として、ビニル
エステル樹脂(昭和高分子(株)製 リポキシR−80
4)と、ポリエステル樹脂(武田薬品(株)製 ポリマ
ール5250)を60/40の配合比で混合し、この混
合樹脂100重量部に対し、充填剤として、水酸化アル
ミニウム(昭和電工(株)製 H−320)を、150
重量部配合した。これに、硬化剤(日本油脂(株)製
パーキュアWO)を3.5重量部添加して5分間混合撹
拌し人造大理石組成物を得た。これを、12mm厚の平
板を成形する金型内に注入して金型温度を90℃で90
分間加熱して人造大理石組成物を硬化させた。得られた
板状の人造大理石の表面を#800のサンドペーパーで
25μm程度研磨した。これによって得られた人造大理
石は、水洗い性と洗浄性ともに低く、防汚性能の低いも
のであった。
【0019】(比較例5)熱硬化性樹脂として、ビニル
エステル樹脂(昭和高分子(株)製 リポキシR−80
6)と、アクリルシロップ樹脂(三井化学(株)製 X
E924−1)を80/20の配合比で混合し、この混
合樹脂100重量部に対し、充填剤として、水酸化アル
ミニウム(昭和電工(株)製 H−320 平均粒径1
0μm)と、ガラスパウダー(日本フリット(株)製
GF−2−30A 平均粒径30μm)を、90/10
で混合したものを180重量部配合した。これに、硬化
剤(日本油脂(株)製 パーキュアWO)を3.0重量
部添加して10分間混合撹拌し人造大理石組成物を得
た。これを、12mm厚の平板を成形する金型内に注入
して金型温度を90℃で80分間加熱して人造大理石組
成物を硬化させた。得られた板状の人造大理石の表面を
#900のサンドペーパーで25μm程度研磨した。こ
れによって得られた人造大理石は、水洗い性と洗浄性と
もに低く、防汚性能の低いものであった。
【0020】表1に、実施例1〜5と比較例1〜5とを
比較した実験結果を示す。
【0021】
【表1】
【0022】なお、表中の5は汚染物質が完全に除去さ
れたことを示し、4は汚染物質がごく僅か残ったことを
示し、3は汚染物質が残っていてやや目立つことを示
し、2は汚染物質が残っていて目立つことを示し、1は
汚染物質がほとんど除去されなかったことを示す。
【0023】
【発明の効果】上記のように本発明にあっては、熱硬化
性樹脂に充填剤と内部離型剤、硬化剤等の添加物を配合
した樹脂組成物を得て、この樹脂組成物を成形硬化させ
て得られる人造大理石の表面に微細な凹部を形成し、そ
の凹部に撥水剤あるいは撥水撥油剤等の防汚剤を擦り込
んだので、人造大理石の表面が高い防汚性能を有するた
めに、汚れ洗浄のための清掃手間を少なくして、長期に
亘って清潔を保つことが可能になって、使用による汚
れ、洗剤による汚染、食品や油、化粧品等による汚れな
どが付着し難く、付いた汚れは取れやすくなるため、ト
イレ、浴室、キッチン、洗面などの水廻りの分野での活
用が拡大し、たとえば、洗面カウンター、キッチンカウ
ンター、浴槽、洗面ボールなどの商品化が容易になるも
のである。また、樹脂組成物に水分を添加して混入させ
独立気泡を形成した樹脂組成物を成形硬化させることで
微細な凹部を形成することが可能となると共に、樹脂組
成物に炭酸ガス或いは窒素ガス等の不活性ガスを吹き込
んで混入させ独立気泡を形成した樹脂組成物を成形硬化
させることで微細な凹部を形成することが可能となるも
のである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 31:10 B29L 31:10 C08L 101:00 C08L 101:00 (72)発明者 山口 信次 福岡県北九州市若松区大字安瀬1番地の18 北九州松下電工株式会社内 Fターム(参考) 4F074 AA48 AA64 AA69 AG01 AG18 AG20 BA32 BA33 BA34 CC06Z CC08Y CC08Z CD20 CE04 DA12 DA59 4F204 AH44 FA01 FB01 FN11 FN15 FQ01 FQ15 4G028 BA01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性樹脂に充填剤と内部離型剤、硬
    化剤等の添加物を配合した樹脂組成物を得て、この樹脂
    組成物を成形硬化させて得られる人造大理石の表面に微
    細な凹部を形成し、その凹部に撥水剤あるいは撥水撥油
    剤等の防汚剤を擦り込んだことを特徴とする人造大理
    石。
  2. 【請求項2】 微細な凹部を形成する為に、樹脂組成物
    に水分を添加して混入させ独立気泡を形成した樹脂組成
    物を成形硬化させたことを特徴とする請求項1記載の人
    造大理石。
  3. 【請求項3】 微細な凹部を形成する為に、樹脂組成物
    に炭酸ガス或いは窒素ガス等の不活性ガスを吹き込んで
    混入させ独立気泡を形成した樹脂組成物を成形硬化させ
    たことを特徴とする請求項1記載の人造大理石。
  4. 【請求項4】 熱硬化性樹脂が、ポリエステル樹脂、ビ
    ニルエステル樹脂、アクリル樹脂の内の1種類、あるい
    は2種類以上の混合物であることを特徴とする請求項1
    記載の人造大理石。
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