JP2001207065A - 人造大理石用樹脂組成物 - Google Patents

人造大理石用樹脂組成物

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JP2001207065A JP2000016393A JP2000016393A JP2001207065A JP 2001207065 A JP2001207065 A JP 2001207065A JP 2000016393 A JP2000016393 A JP 2000016393A JP 2000016393 A JP2000016393 A JP 2000016393A JP 2001207065 A JP2001207065 A JP 2001207065A
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Kiyomi Tagawa
清美 田川
Katsuaki Kimoto
勝亮 木本
Shinji Yamaguchi
信次 山口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防汚性能が高く、汚れ洗浄のための清掃手間
を少なくして長期に亘って清潔に保つことができる人造
大理石を得ることができる人造大理石用樹脂組成物を提
供する。 【解決手段】 熱硬化性樹脂に、充填剤、硬化剤、及び
フッ素パウダーを配合して、人造大理石用樹脂組成物を
調製する。この組成物から成形された人造大理石は、含
有されているフッ素パウダーによって防汚性能を向上さ
せることができる

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家具の部材や建材
などとして用いられる人造大理石用樹脂組成物に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】人造大理石は従来から、熱硬化性樹脂に
充填剤、補強剤、内部離型剤、硬化剤などを配合して調
製した樹脂組成物を、所望の形状を有する注型用金型に
注入し、加熱等して硬化させることによって製造されて
いる。このような人造大理石を製造するための原料とな
る樹脂組成物の熱硬化性樹脂としては、ポリエステル
系、アクリル系、ビニルエステル系のものが使用されて
いる。
【0003】そしてこのように製造された人造大理石
は、洗面カウンター、キッチンカウンター、浴槽、洗面
ボールなどに商品化されて広く利用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここで、人造大理石製
品がトイレ、浴室、キッチン廻りなど水廻りと呼ばれる
分野で使用される場合、使用による汚れ、あるいは洗剤
による汚染、食品や油、化粧品等による汚れなどが付着
し易く、清掃しても汚れがとれにくい、あるいは清掃し
ても汚れがとれないという状況が発生していた。そこ
で、研磨剤入りの洗浄剤などで汚れを強力に取り除いた
り、カビ取り剤などの強力な洗浄剤を使用したりするこ
とがしばしば行なわれているが、このような場合には、
商品の表面を傷つけたり、発生する化学物質で健康被害
を受ける不安が生じたりする問題がある。
【0005】これらのために、汚れが付きにくく、また
汚れが取れ易い、という防汚性能の高い人造大理石の出
現が切望されている。
【0006】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、防汚性能が高く、汚れ洗浄のための清掃手間を少
なくして長期に亘って清潔に保つことができる人造大理
石を得ることができる人造大理石用樹脂組成物を提供す
ることを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る人造大理石
用樹脂組成物は、成形硬化させて人造大理石を製造する
ために用いられる樹脂組成物であって、熱硬化性樹脂
に、充填剤、硬化剤、及びフッ素パウダーを配合して成
ることを特徴とするものである。
【0008】また請求項2の発明は、フッ素パウダーは
平均粒径が0.1〜10μmであることを特徴とするも
のである。
【0009】また請求項3の発明は、熱硬化性樹脂はビ
ニルエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂か
ら選ばれる一種以上のものであることを特徴とするもの
である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0011】本発明において熱硬化性樹脂としては、ビ
ニルエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂な
どを使用することができ、これらは一種を単独で用いる
他に、二種以上を混合して用いることもできる。
【0012】ここで、ビニルエステル樹脂としては、ビ
スフェノール型ビニルエステル樹脂あるいはノボラック
型ビニルエステル樹脂を用いることができ、あるいはこ
れら両者を混合して用いることができる。
【0013】このビスフェノール型ビニルエステル樹脂
は、ビスフェノール型エポキシ樹脂と酸との付加反応物
であり、ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、ビス
フェノールA型、ビスフェノールAD型、ビスフェノー
ルS型、ビスフェノールF型等の各種のものを用いるこ
とができる。またノボラック型ビニルエステル樹脂は、
ノボラック型エポキシ樹脂と酸との付加反応物であり、
ビスフェノール型ビニルエステル樹脂とノボラック型ビ
ニルエステル樹脂はいずれも両末端のみに反応性不飽和
基を有するものである。そして通常、ビニルエステル樹
脂には架橋剤としてスチレンモノマー、アクリルモノマ
ー等が配合されているが、その形態は特に限定されるも
のではない。
【0014】また、アクリル樹脂としては通常、熱硬化
型として、メチルメタアクリレートモノマーあるいは、
多官能のアクリルモノマー、あるいはプレポリマー、あ
るいはポリマーの、それぞれ2種類以上混合のアクリル
シロップ樹脂と称するものを用いるが、その形態は特に
限定されるものではない。
【0015】さらに、ポリエステル樹脂としては、熱硬
化型として、無水マレイン酸のような不飽和二塩基酸及
び無水フタル酸のような飽和二塩基酸と、グリコール類
とを縮合反応させて合成され、分子内に不飽和結合とエ
ステル結合を有するものを用いるものである。通常、こ
の樹脂には架橋剤としてスチレンモノマー、アクリルモ
ノマー等が配合されていて、不飽和ポリエステル樹脂と
称されるが、その形態は特に限定されるものではない。
【0016】またビニルエステル樹脂、アクリル樹脂、
ポリエステル樹脂のうち2種類以上を混合して使用する
場合は、各樹脂のそれぞれの特性及び充填剤との相互作
用などにより、目的とする製品品質に適合する配合比率
に設定されるものであり、その配合比率は特に限定され
るものではない。
【0017】本発明の樹脂組成物に添加配合されるフッ
素パウダーは、炭素鎖のまわりをフッ素原子で囲む分子
構造を有するフッ素樹脂を粉砕して微紛化したフッ素樹
脂パウダーである。フッ素樹脂としては通常、PTF
E:ポリテトラフルオロエチレン=四フッ化エチレン樹
脂、PFA:テトラフルオロエチレン〜パーフルオロア
ルキルビニルエーテル共重合体=パーフルオロアルコキ
シ樹脂、FEP:テトラフルオロエチレン〜ヘキサフル
オロプロピレン共重合体=四フッ化エチレン〜六フッ化
プロピレン共重合樹脂、ETFE:テトラフルオロエチ
レン〜エチレン共重合体=四フッ化エチレン〜エチレン
共重合樹脂、PVdF:ポリビニリデンフルオライド=
フッ化ビニリデン樹脂、PCTFE:ポリクロロトリフ
ルオロエチレン=三フッ化塩化エチレン樹脂などがあ
り、これらのいずれのフッ素樹脂も微粉化してフッ素パ
ウダーとして用いることができるものであり、これらは
一種を単独で用いる他に、二種以上を同時に用いること
もできる。
【0018】このフッ素パウダーとしては、平均粒径が
0.1〜10μmのものが好ましい。フッ素パウダーは
平均粒径が小さくなると、添加配合した樹脂組成物の中
でのフッ素パウダーの分散性が良くなり、目的とする防
汚性能が向上する傾向を示すが、平均粒径が0.1μm
未満になると、添加したフッ素パウダーが熱硬化性樹脂
によってその表面を覆いつくされ、成形された人造大理
石の製品の表面での防汚性能が十分に得られなくなるお
それがある。逆にフッ素パウダーの平均粒径が大きくな
ると、分散性が悪くなって均一な防汚性能を得ることが
困難になる傾向を示し、特に平均粒径が10μmを超え
ると、本来フッ素パウダーと熱硬化性樹脂とは密着性が
ないために、成形された人造大理石の表面部からフッ素
パウダーが脱落し易くなり、防汚性能の維持が困難にな
るおそれがある。
【0019】またフッ素パウダーの内部添加量は特に制
限されるものではないが、添加量が少ないと目的とする
防汚性能を得ることが難しくなり、また添加量が多すぎ
ると防汚性能は確保できても成形された人造大理石の強
度低下が発生して製品強度を確保できなくなるおそれが
ある。このためにフッ素パウダーの添加配合量は、熱硬
化性樹脂(架橋剤を含む)100質量部に対して0.0
5〜30質量部の範囲が好ましい。フッ素パウダーの添
加は、樹脂組成物を調製するどの段階で行なうことも可
能であるが、より均一に混合分散させるためには、熱硬
化性樹脂にフッ素パウダーを添加混合した後、他の充填
剤等の配合物を添加混合するのが好ましい。
【0020】本発明の樹脂組成物には充填剤が配合され
る。充填剤としてはシリカ、炭酸カルシウム、水酸化ア
ルミニウム、ガラスパウダー、クレー等を用いることが
できる。また充填剤の配合量は、熱硬化性樹脂(架橋剤
を含む)100質量部に対して180〜300質量部の
範囲が好ましい。充填剤の配合量が、この範囲未満であ
ると、成形された人造大理石の耐衝撃性は優れるが耐熱
性を十分に向上できないおそれがあり、またこの範囲を
超えると、耐熱性には優れるが耐衝撃強度が低下するお
それがある。
【0021】充填剤は粒径が小さい程、人造大理石の靭
性を向上して耐衝撃強度を向上することができるもので
あり、平均粒径が50μm以下のものを用いるのが好ま
しい。しかし粒径が極端に小さすぎると、充填剤の分散
性が低下して充填剤の凝集が起きるおそれがあるので、
充填剤の平均粒径の下限は3μmとするのが好ましい。
また充填剤の表面にあらかじめシランカップリング剤で
処理したものを用いると、充填剤と熱硬化性樹脂との密
着性を向上することができ、さらに充填剤の分散性を向
上することができると共に人造大理石の耐衝撃性を更に
向上することができるものである。
【0022】さらに本発明の樹脂組成物には硬化剤が配
合される。硬化剤としては、1,1,3,3−テトラメ
チルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサエートや、t
−ヘキシルパーオキシ2−エチルヘキサノエート等を用
いることができる。この硬化剤の配合割合は、例えば熱
硬化性樹脂がビニルエステル樹脂の場合、樹脂と架橋剤
の総量100質量部に対して0.5〜5質量部の範囲が
好ましい。
【0023】また、本発明の樹脂組成物には、上記の各
配合物の他に、紫外線吸収剤、減粘剤、内部離型剤、ガ
ラス繊維、着色剤等を添加することもできる。
【0024】そして本発明の樹脂組成物を調製するにあ
たっては、まず熱硬化性樹脂にフッ素パウダーを所定量
添加配合し、次にこれに充填剤、硬化剤、及び上記の各
添加剤を所定の割合で配合し、攪拌機等を用いて攪拌混
合することによって、行なうことができる。
【0025】このようにして調製された樹脂組成物を用
いて人造大理石を製造するにあたっては、まず樹脂組成
物を400〜6666Pa(3〜50Torr)程度の
減圧下で真空脱泡の処理をし、脱泡処理されたこの樹脂
組成物を減圧状態から開圧した後、所定形状の金型に注
入して、この金型を50〜110℃の温度で30〜12
0分間加熱することによって行なうことができる。この
ように加熱することによって、樹脂組成物の熱硬化性樹
脂中の反応性不飽和基と重合性モノマーとの共重合反応
を進行させ、樹脂組成物を硬化成形して人造大理石を得
ることができるものである。
【0026】このようにして得られた人造大理石は、含
有されているフッ素パウダーによって防汚性能を向上さ
せることができるものであり、汚れ洗浄のための清掃手
間を少なくして、長期に亘って清潔に保つことが可能に
なるものである。そして使用による汚れ、洗剤による汚
染、食品や油、化粧品等による汚れなどが付着し難く、
付いた汚れはとれ易くなるため、トイレ、浴室、キッチ
ン廻り等の水廻りの分野での活用が拡大し、例えば洗面
カウンター、キッチンカウンター、浴槽、洗面ボールな
どの商品化が容易になるものである。
【0027】
【実施例】次に、本発明を実施例によって具体的に説明
する。
【0028】(実施例1)ビニルエステル樹脂(武田薬
品(株)製「プロミネートP−311」)に低分子量四
フッ化エチレン樹脂パウダー(ダイキン工業(株)製
「ルブロンL−5」)を添加した。このとき、ビニルエ
ステル樹脂100質量部に対して、低分子量四フッ化エ
チレン樹脂パウダーを0.1質量部、0.5質量部、
1.0質量部、2.0質量部添加した。さらに、水酸化
アルミニウム(住友化学(株)製「CW−308B」)
を、ビニルエステル樹脂100質量部に対して200質
量部配合し、硬化剤(日本油脂(株)製「パーキュアW
O」)を適量添加し、攪拌機で混合することによって、
樹脂組成物を調製した。
【0029】この樹脂組成物を2666Pa(20To
rr)の減圧下で30分間減圧脱泡処理し、これを金型
内に注入して金型を90℃で70分間加熱することによ
って樹脂組成物を硬化させ、10mm厚の平板として成
形した人造大理石を得た。
【0030】(実施例2)アクリルシロップ樹脂(日本
フェロー(株)製「AC−02」)に低分子量四フッ化
エチレン樹脂パウダー(ダイキン工業(株)製「ルブロ
ンL−5F」)を添加した。このとき、アクリルシロッ
プ樹脂100質量部に対して、低分子量四フッ化エチレ
ン樹脂パウダーを1.5質量部、3.0質量部、6.0
質量部、12.0質量部添加した。さらに、シリカ(龍
森(株)製「CRYSTALITE2105−30」)
を、アクリルシロップ樹脂100質量部に対して190
質量部配合し、硬化剤(化薬アクゾ(株)製「パーカド
ックス16」)を適量添加し、攪拌機で混合することに
よって、樹脂組成物を調製した。
【0031】この樹脂組成物を2666Pa(20To
rr)の減圧下で30分間減圧脱泡処理し、これを金型
内に注入して金型を90℃で50分間加熱することによ
って樹脂組成物を硬化させ、12mm厚の平板として成
形した人造大理石を得た。
【0032】(実施例3)ポリエステル樹脂(武田薬品
(株)製「ポリマール5450」)に低分子量四フッ化
エチレン樹脂パウダー(ダイキン工業(株)製「ルブロ
ンL−2」)を添加した。このとき、ポリエステル樹脂
100質量部に対して、低分子量四フッ化エチレン樹脂
パウダーを1.0質量部、2.0質量部、4.0質量
部、8.0質量部添加した。さらに、水酸化アルミニウ
ム(昭和電工(株)製「H−310」)を、ポリエステ
ル樹脂100質量部に対して210質量部配合し、硬化
剤(日本油脂(株)製「パーキュアHO」)を適量添加
し、攪拌機で混合することによって、樹脂組成物を調製
した。
【0033】この樹脂組成物を2666Pa(20To
rr)の減圧下で30分間減圧脱泡処理し、これを金型
内に注入して金型を90℃で50分間加熱することによ
って樹脂組成物を硬化させ、13mm厚の平板として成
形した人造大理石を得た。
【0034】(実施例4)熱硬化性樹脂として、ビニル
エステル樹脂(昭和高分子(株)製「リポキシR−80
4」)とポリエステル樹脂(武田薬品(株)製「ポリマ
ール5250」)を50:50の質量比で混合して用
い、これに四フッ化エチレン樹脂パウダー(ダイキン工
業(株)製「ポリフロンPTFE M−112」)を添
加した。このとき、熱硬化性樹脂100質量部に対し
て、四フッ化エチレン樹脂パウダーを0.2質量部、
0.8質量部、3.0質量部、9.0質量部添加した。
さらに、水酸化アルミニウム(昭和電工(株)製「H−
320」)を、熱硬化性樹脂100質量部に対して21
0質量部配合し、硬化剤(日本油脂(株)製「パーキュ
アHO」)を適量添加し、攪拌機で混合することによっ
て、樹脂組成物を調製した。
【0035】この樹脂組成物を2666Pa(20To
rr)の減圧下で30分間減圧脱泡処理し、これを金型
内に注入して金型を90℃で50分間加熱することによ
って樹脂組成物を硬化させ、9mm厚の平板として成形
した人造大理石を得た。
【0036】(実施例5)熱硬化性樹脂として、ビニル
エステル樹脂(昭和高分子(株)製「リポキシR−80
6」)とアクリルシロップ樹脂(三井化学(株)製「X
E924−1」)とポリエステル樹脂(武田薬品(株)
製「ポリマール5250」)を70:10:20の質量
比で混合したものを用いた。またフッ素パウダーとし
て、フッ化ビニリデン樹脂パウダー(ダイキン工業
(株)製「ネオフロンVDF VP−850」)と三フ
ッ化塩化エチレン樹脂パウダー(ダイキン工業(株)製
「ネオフレンCTFE M−400」)と低分子量四フ
ッ化エチレン樹脂パウダー(ダイキン工業(株)製「ル
ブロンL−2」)を10:10:80の質量比で混合し
たものを用いた。そして、熱硬化性樹脂100質量部に
対して、フッ素パウダーを0.5質量部、1.5質量
部、3.5質量部、7.5質量部添加した。さらに、充
填剤として水酸化アルミニウム(昭和電工(株)製「H
−320」)とガラスフィラー(日本フリット(株)製
「CF002−100」を90:10の質量比で混合し
たものを、熱硬化性樹脂100質量部に対して200質
量部配合し、硬化剤(日本油脂(株)製「パーキュアW
O」)を適量添加し、攪拌機で混合することによって、
樹脂組成物を調製した。
【0037】この樹脂組成物を2666Pa(20To
rr)の減圧下で30分間減圧脱泡処理し、これを金型
内に注入して金型を90℃で50分間加熱することによ
って樹脂組成物を硬化させ、10mm厚の平板として人
造大理石を成形した。
【0038】(比較例1)実施例1において、フッ素パ
ウダーを配合しない他は実施例1と同様にして樹脂組成
物を調製した。そしてこの樹脂組成物を実施例1と同様
にして成形することによって、人造大理石を得た。
【0039】(比較例2)実施例2において、フッ素パ
ウダーを配合しない他は実施例2と同様にして樹脂組成
物を調製した。そしてこの樹脂組成物を実施例2と同様
にして成形することによって、人造大理石を得た。
【0040】(比較例3)実施例3において、フッ素パ
ウダーを配合しない他は実施例3と同様にして樹脂組成
物を調製した。そしてこの樹脂組成物を実施例3と同様
にして成形することによって、人造大理石を得た。
【0041】(比較例4)実施例4において、フッ素パ
ウダーを配合しない他は実施例4と同様にして樹脂組成
物を調製した。そしてこの樹脂組成物を実施例4と同様
にして成形することによって、人造大理石を得た。
【0042】(比較例5)実施例5において、フッ素パ
ウダーを配合しない他は実施例5と同様にして樹脂組成
物を調製した。そしてこの樹脂組成物を実施例5と同様
にして成形することによって、人造大理石を得た。
【0043】上記のようにして得た実施例1〜5及び比
較例1〜5の人造大理石について、汚染物質としてカレ
ーと青色インキをその表面に塗布した後、一日放置し
た。そしてこのものを、水道水で水洗いしたときの水洗
い性と、中性洗剤で洗浄したときの洗浄性を評価し、汚
染物質の残り具合を目視で次の5段階による点数付けを
して防汚性能評価を行った。
【0044】5=汚染物質が完全にとれている 4=汚染物質がごく僅かに残っている 3=汚染物質が残っていてやや目立つ 2=汚染物質が残っていて目立つ 1=汚染物質が殆どとれない
【0045】
【表1】
【0046】表1にみられるように、フッ素パウダーを
添加した各実施例のものは、フッ素パウダーを添加しな
い各比較例のものよりも、水洗い性と洗浄性のいずれも
が高く、防汚性能が優れるものであった。
【0047】
【発明の効果】上記のように本発明に係る人造大理石用
樹脂組成物は、熱硬化性樹脂に、充填剤、硬化剤、及び
フッ素パウダーを配合するようにしたので、この組成物
から成形された人造大理石は、含有されているフッ素パ
ウダーによって防汚性能を向上させることができるもの
であり、汚れ洗浄のための清掃手間を少なくして、長期
に亘って清潔に保つことが可能になるものである。
【0048】また請求項2の発明は、フッ素パウダーは
平均粒径が0.1〜10μmであるので、樹脂組成物へ
のフッ素パウダーの分散性が良好であると共に、成形さ
れた人造大理石の表面からのフッ素パウダーの脱落を防
ぐことができ、フッ素パウダーによる防汚性能を高く得
ることができるものである。
【0049】また請求項3の発明は、熱硬化性樹脂はビ
ニルエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂か
ら選ばれる一種以上のものであるので、各種の物性等の
性能が高い人造大理石を得ることができるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 33/00 C08L 33/00 63/10 63/10 67/06 67/06 (72)発明者 山口 信次 福岡県北九州市若松区大字安瀬1番地の18 北九州松下電工株式会社内 Fターム(参考) 4J002 AA021 BD122 BG001 CD201 CF211 FA082 FD016 FD147 GL00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形硬化させて人造大理石を製造するた
    めに用いられる樹脂組成物であって、熱硬化性樹脂に、
    充填剤、硬化剤、及びフッ素パウダーを配合して成るこ
    とを特徴とする人造大理石用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 フッ素パウダーは平均粒径が0.1〜1
    0μmであることを特徴とする請求項1に記載の人造大
    理石用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 熱硬化性樹脂はビニルエステル樹脂、ア
    クリル樹脂、ポリエステル樹脂から選ばれる一種以上の
    ものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の人
    造大理石用樹脂組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007137692A (ja) * 2005-11-15 2007-06-07 Matsushita Electric Works Ltd 人工大理石の表面処理方法
WO2007129662A1 (ja) * 2006-05-08 2007-11-15 Sekisui Chemical Co., Ltd. 絶縁材料、電子部品装置の製造方法及び電子部品装置

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