JP4491619B2 - 人工大理石 - Google Patents

人工大理石 Download PDF

Info

Publication number
JP4491619B2
JP4491619B2 JP2004072940A JP2004072940A JP4491619B2 JP 4491619 B2 JP4491619 B2 JP 4491619B2 JP 2004072940 A JP2004072940 A JP 2004072940A JP 2004072940 A JP2004072940 A JP 2004072940A JP 4491619 B2 JP4491619 B2 JP 4491619B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
parts
artificial marble
calcium fluoride
inorganic filler
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2004072940A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005255947A (ja
Inventor
員也 永田
準三 大竹
淳 小林
大助 酒木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Okayama Prefectural Government
Original Assignee
Okayama Prefectural Government
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Okayama Prefectural Government filed Critical Okayama Prefectural Government
Priority to JP2004072940A priority Critical patent/JP4491619B2/ja
Publication of JP2005255947A publication Critical patent/JP2005255947A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4491619B2 publication Critical patent/JP4491619B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

本発明は、人工大理石、特に樹脂及びフッ化カルシウムからなる樹脂組成物からなる人工大理石に関する
近年、人工大理石は、キッチン天板、カウンタートップ、バスタブ、家具、サニタリー用品、内装材など、様々な用途に使用されている。人工大理石は、樹脂の中に大量の無機フィラーを充填することによって、大理石のような質感が得られるものである。ここで使用される樹脂として主なものは熱硬化性樹脂であり、不飽和ポリエステル樹脂やアクリル樹脂などが代表的なベースポリマーとして広く用いられている。
これらのベースポリマーに配合される無機フィラーとしては、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、シリカ、ガラス粉、酸化チタン、硫酸バリウム、マイカ、タルク、クレー、ケイ砂、寒水石などが用いられている。なかでも、炭酸カルシウムや水酸化アルミニウムが代表的な無機フィラーとして挙げられ、これら両者が併用されることも多い(例えば、特許文献1〜4)。
しかしながら、例えば、炭酸カルシウムや水酸化アルミニウムを無機フィラーとして用い、ベースポリマーとして不飽和ポリエステルを使用した場合などには、得られる人工大理石の耐久性が不十分であることが多かった。キッチンの天板やバスタブにおいては、洗剤を使用して洗浄する場合も多いが、それによって部分的に白化することがあり、外観上の品質が大きく低下することがあった。
フッ化カルシウムは、天然からは蛍石として産出されるし、化学産業において排出される含フッ素化合物をカルシウム塩の形で捕捉した合成フッ化カルシウムとしても容易に入手可能な無機化合物である。しかしながら、樹脂に配合されるフィラーとしてはそれほど一般的ではなく、ほとんど利用されていないのが現状である。例えば特開2003−268197号公報(特許文献5)には、フェノール樹脂、ガラス繊維、シリカ粉及び潤滑性無機基材からなる成形材料が記載されているが、ここでは潤滑性無機基材として、黒鉛とともにフッ化カルシウムが挙げられており、当該成形材料を成形してなるプーリーが記載されている。このように、樹脂フィラーとしてのフッ化カルシウムは、特殊な用途に僅かに使用されているのみである。
特開平5−170971号公報 特開平8−73769号公報 特開平7−156168号公報 特開平8−253356号公報 特開2003−268197号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、耐薬品性に優れ、しかも機械的特性も十分な人工大理石を提供することを目的とするものである
上記課題は、不飽和ポリエステル樹脂及びフッ化カルシウム(b1)を含有する樹脂組成物からなる人工大理石を提供することによって達成される。このとき、不飽和ポリエステル樹脂100重量部に対して、フッ化カルシウム(b1)を10〜400重量部含有することが好適である。またフッ化カルシウム(b1)の平均粒子径が0.1〜500μmであることも好ましい。
上記樹脂組成物が、さらに他の無機フィラー(b2)を含有することが好ましい。このとき、フッ化カルシウム(b1)及び他の無機フィラー(b2)からなる無機フィラー(B)を、不飽和ポリエステル樹脂100重量部に対して50〜400重量部含有することが好適な実施態様である。また、フッ化カルシウム(b1)と他の無機フィラー(b2)との配合重量比(b1/b2)が0.1〜10であることも好適な実施態様である。これらの場合において、他の無機フィラー(b2)が炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化チタン、シリカ、マイカ、タルクからなる群から選択される1種以上であることが好適である。
本発明の人工大理石は、耐薬品性に優れ、しかも機械的特性も十分である
本発明の人工大理石は、樹脂(A)及び無機フィラー(B)からなる樹脂組成物からなるものであるが、無機フィラー(B)の少なくとも一部としてフッ化カルシウム(b1)を使用することが特徴である。フッ化カルシウム(b1)を使用することによって耐薬品性に優れた人工大理石を得ることができる。
樹脂(A)は、無機フィラー(B)を含有して成形品を得ることのできる樹脂であればよく、特に限定されないが、硬度、強度、耐薬品性などを考慮すれば熱硬化性樹脂を使用することが好ましい。熱硬化性樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂などが代表的なものとして例示されるが、加熱することによって重合反応が進行して硬化するタイプのアクリル樹脂も、ここでいう熱硬化性樹脂に含まれる。
なかでも、人工大理石にベースポリマーとして広く用いられている樹脂(A)は、アクリル樹脂と不飽和ポリエステル樹脂である。不飽和ポリエステル樹脂は、硬化温度条件が幅広い上に硬化速度が速く、アクリル樹脂に比べて生産性に優れている。また、強度の面でも、通常アクリル樹脂よりも優れている。しかしながら、不飽和ポリエステル樹脂はアクリル樹脂に比べて耐候性に劣り、光や薬品などの作用によって劣化しやすい傾向を有している。したがって、樹脂(A)として不飽和ポリエステル樹脂を使用するか、アクリル樹脂を使用するかは、得られる人工大理石の使用環境や要求性能などを考慮して判断される。本発明においては、無機フィラー(B)としてフッ化カルシウム(b1)を使用することによって耐薬品性が向上するが、もともと耐久性に劣るベースポリマーである不飽和ポリエステル樹脂を使用する場合に耐薬品性の改善効果が大きいので、不飽和ポリエステル樹脂を使用することが特に好適である。
無機フィラー(B)として使用されるフッ化カルシウム(b1)粒子は、天然の蛍石を粉砕したものを使用しても構わないし、合成フッ化カルシウムを使用しても構わない。合成フッ化カルシウムとしては、フッ素化合物を使用する化学工業あるいは半導体工業などのプロセス中から排出されるフッ酸あるいはフッ化物イオンを、水酸化カルシウムや炭酸カルシウムと反応させてフッ化カルシウムとして回収した、回収フッ化カルシウムも含まれる。当該回収フッ化カルシウムは環境意識の高まりにしたがって大量に産生するようになってきており、これの有用な用途を見出したことは環境保護の観点からも意義のあることである。また、フッ化カルシウム(b1)は、人工大理石において従来広く使用されている無機フィラー(B)である水酸化アルミニウムよりもかなり安価であり、製品コストの面からも有利である。フッ化カルシウム(b1)の純度は、75重量%以上であることが好ましく、90重量%以上であることがより好ましい。
フッ化カルシウム(b1)の平均粒子径は、0.1〜500μmであることが好適である。平均粒子径が0.1μm未満の場合には、ハンドリングが困難になるとともに樹脂(B)中への均一な分散も困難になりやすい。平均粒子径は、より好適には0.5μm以上、さらに好適には1μm以上である。一方、平均粒子径が500μmを超えたのでは、得られる人工大理石の機械的強度が低下するおそれがあるとともに、人工大理石としての質感が悪化するおそれがある。平均粒子径は、より好適には100μm以下、さらに好適には50μm以下である。ここで、平均粒子径は、重量累積粒度分布の50%径である。
フッ化カルシウム(b1)は、樹脂に対する分散性を改良するために表面処理を施したものを使用しても構わない。表面処理剤としては、脂肪酸、脂肪酸石鹸、シランカップリング剤などが例示される。しかしながら、フッ化カルシウム(b1)粒子は、粒子表面に水酸基を有する水酸化アルミニウム粒子に比べて疎水性の粒子であるから、表面処理を施す必要性がそれほど大きくなく、多くの場合、表面処理を施さずに使用することができる。表面処理に要するコストは低くないので、この面からもフッ化カルシウム(b1)は水酸化アルミニウムよりも優れている。
無機フィラー(B)は、フッ化カルシウム(b1)を少なくともその一部に含んでいればよく、他の無機フィラー(b2)を併用しても構わない。他の無機フィラー(b2)は、目的に応じて選択することができ、粉体や粒体に限られず、繊維状の無機物を配合することも可能である。これらの中でも、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化チタン、マイカ、タルク、シリカなどが好適なものとして例示される。炭酸カルシウムは、安価で樹脂と配合しやすい無機フィラー(B)であるため、これを併用することによって原料コストを削減しながら、力学特性の十分な成形品を容易に得ることが可能である。水酸化アルミニウムを併用することによって、透明感のある人工大理石を得ることができる。酸化チタンを併用することによって白色度の高い人工大理石を得ることができる。また、マイカやタルクを併用することによって、力学特性に優れた人工大理石を得ることができる。
樹脂(A)100重量部に対して、フッ化カルシウム(b1)を10〜400重量部含有することが好ましい。フッ化カルシウム(b1)の含有量が10重量部未満の場合には、フッ化カルシウム(b1)を配合する効果が十分に得られないおそれがある。フッ化カルシウム粒子(b1)の含有量は、より好適には20重量部以上、さらに好適には30重量部以上である。一方、フッ化カルシウム(b1)の含有量が400重量部を超える場合には、人工大理石の機械的強度が低下するおそれがあり、より好適には300重量部以下、さらに好適には200重量部以下である。ここで、樹脂(A)の重量とは、樹脂の主成分のみならず、配合される硬化剤やその他の添加剤も含む有機成分全体の重量のことをいう。例えば、不飽和ポリエステル樹脂の場合であれば、硬化前の不飽和ポリエステル樹脂のみならず、収縮率を低減させるために添加物されるスチレンなどの単量体や各種硬化剤などの重量を合計した値である。
また、樹脂(A)100重量部に対して、無機フィラー(B)を50〜400重量部含有することが好ましい。ここで、無機フィラー(B)の含有量は、フッ化カルシウム(b1)及び他の無機フィラー(b2)の合計の含有量である。無機フィラー(B)の含有量が50重量部未満の場合には、人工大理石としての質感が実現されないおそれがあり、より好適には80重量部以上であり、さらに好適には100重量部以上である。一方、無機フィラー(B)の含有量が400重量部を超える場合には、人工大理石の機械強度が低下するおそれがあり、より好適には300重量部以下、さらに好適には200重量部以下である。
無機フィラー(B)として、フッ化カルシウム(b1)及び他の無機フィラー(b2)を併用する場合の、フッ化カルシウム(b1)と他の無機フィラー(b2)との配合重量比(b1/b2)は0.1〜10であることが好適であり、0.2〜5であることがより好適である。このような比率で配合することによって、それぞれの成分を配合する効果を明確にすることができる。
本発明で使用する樹脂組成物には、上記の原料以外にも、酸化防止剤、紫外線吸収剤、染料、顔料、離型剤、可塑剤、増粘剤などを目的に応じて適宜配合することもできる。
樹脂(A)と無機フィラー(B)とを混合して本発明で使用する樹脂組成物が得られる。樹脂(A)として熱硬化性樹脂を使用する場合には、樹脂(A)の硬化前の原料、硬化剤(あるいは重合開始剤)及び無機フィラー(B)を十分に混練し、適当な形に賦形してから、加熱して硬化させる。混練方法は、均一に混合できるものであれば特に限定されず、各種の押出機やニーダーなどを使用することができる。混練された未硬化の樹脂組成物はBMC(Bulk Molding Compound)として、あるいはSMC(Sheet Molding Compound)としてから、賦形することも好ましい。成形方法は、加熱可能な成形方法であれば特に限定されないが、加圧しながら加熱することのできる成形方法であることが好ましく、プレス成形が特に好ましく採用される。
こうして硬化、成形された本発明の人工大理石は、質感に優れ、しかも洗剤や酸などの各種の薬品に対する耐久性にも優れている。無機フィラー(B)の分散性も良好であり、力学特性も十分であることから、幅広い用途に使用することができる。用途としては、例えば、キッチン天板、カウンタートップ、バスタブ、家具、サニタリー用品、内装材などが例示されるが、なかでも、洗剤等に対する耐薬品性に優れる本発明の人工大理石は、キッチン天板、バスタブ、サニタリー用品などとして特に好適に使用される。
また、不飽和ポリエステル樹脂100重量部に対して、フッ化カルシウム(b1)を10〜400重量部含有する樹脂組成物を提供することによっても本発明の目的は達成される。当該樹脂組成物は、人工大理石に特に好適に使用されるものであるが、耐薬品性に優れ、機械的強度も十分である特徴を生かして、他の用途に使用することも可能な樹脂組成物である。当該樹脂組成物についての具体的な説明は、人工大理石用の樹脂組成物として説明した上記内容と同じである。
以下、実施例を用いて本発明を詳細に説明する。
実施例1
昭和高分子株式会社製不飽和ポリエステル樹脂「リゴラック3156 B−50」100重量部、出光石油化学製スチレンモノマー25重量部、日本油脂株式会社製過酸化物系硬化剤「パーブチルO」1.36重量部、日本油脂株式会社製過酸化物系硬化剤「パーロイルTCP」0.58重量部及び三共精粉株式会社製蛍石粉末「H100」180重量部を配合し、ミキサーを用いて十分に混練し、脱泡した。得られた樹脂組成物は、樹脂(A)の配合重量比126.94重量部に対し、フッ化カルシウム(b1)180重量部を含有しており、樹脂(A)の配合重量比100重量部に対する値で言えば、フッ化カルシウム(b1)142重量部を含有するものである。
ここで使用した前記蛍石粉末の純度は92.3重量%であり、その平均粒子径は13.7μmである。当該平均粒子径は、日機装株式会社製マイクロトラックHRA粒度分布測定装置(測定原理:レーザー回折散乱法)を用いて測定した重量累積粒度分布の50%径の値として求めたものである。
2枚のガラス板の片方の面に、それぞれセロハン製のフィルムを貼ったものを準備した。1枚のガラス板のセロハン面上に、周囲に3mm厚のスペーサを配してから、前述の要領で作成した未硬化の樹脂組成物を流し入れ、もう1枚のガラス板のセロハン面で覆った。これを50℃で30分、80℃で30分、88℃で120分加熱し、一旦室温まで冷却してから、110℃で60分間加熱し、再度冷却して、厚さ3mmの平板状の人工大理石を得た。
得られた平板から角板(150×60×3mm)を切り出して耐薬品性を評価した。以下の各薬品に浸漬した角板と、浸漬する前の角板とを測定試料として、日本電色株式会社製色差計「ZE−2000」にて測定した色差ΔEを得た。評価結果を表1にまとめて示す。
・「バスピカ」
株式会社ツムラ製浴室洗浄剤「バスピカ」に25℃で96時間浸漬。
・「バスマジックリン」
花王株式会社製浴室洗浄剤「バスマジックリン」に25℃で96時間浸漬。
・「おふろのルック」
ライオン株式会社浴室洗浄剤「おふろのルック」に25℃で96時間浸漬。
・塩酸
濃塩酸(市販品)の含有量が5体積%となるように水で希釈した希塩酸に25℃で24時間浸漬。
また、得られた平板から多目的試験片(JIS K7162 1B型)を切り出して以下の機械特性の評価に供した。アイゾット衝撃強度については、株式会社安田精機製作所製D型衝撃試験機「258−D」を使用して測定した。また、その他の測定項目については、インストロン社製万能材料試験機「5583型」を使用して測定した。評価結果を表1にまとめて示す。
・アイゾット衝撃強度
JIS K7110に準拠し、23℃、相対湿度50%の恒温室内で、幅3mmの2号A試験片を用い、公称エネルギー5.5Jの振り子を用い、衝撃速度3.5m/秒にて測定した。
・曲げ強度、曲げ弾性率、たわみ率
JIS K7171に準拠し、23℃、相対湿度50%の恒温室内で、長さ80mm、幅10mm、厚さ3mmの試験片を用い、支点間距離50mm、曲げ速度2mm/分にて測定した。
実施例2
実施例1において、蛍石粉末「H100」の配合量を54重量部とし、さらに三共精粉株式会社製炭酸カルシウム「エスカロン#200」126重量部を配合した以外は実施例1と同様にして人工大理石を作成し評価した。炭酸カルシウム「エスカロン#200」の実施例1と同様に測定した平均粒子径は、4.7μmである。得られた樹脂組成物は、樹脂(A)の配合重量比126.94重量部に対し、フッ化カルシウム(b1)54重量部及び炭酸カルシウム126重量部を含有しており、樹脂(A)の配合重量比100重量部に対する値で言えば、フッ化カルシウム(b1)43重量部及び炭酸カルシウム99重量部を含有するものである。評価結果を表1にまとめて示す。
比較例1
実施例1において、蛍石粉末「H100」180重量部の代わりに、アルコア化成株式会社製水酸化アルミニウム「B−308」180重量部を使用した以外は実施例1と同様にして人工大理石を作成し評価した。評価結果を表1にまとめて示す。
比較例2
実施例1において、蛍石粉末「H100」180重量部の代わりに、炭酸カルシウム「エスカロン#200」180重量部を使用した以外は実施例1と同様にして人工大理石を作成し評価した。評価結果を表1にまとめて示す。
比較例3
実施例1において、蛍石粉末「H100」180重量部の代わりに、水酸化アルミニウム「B−308」54重量部及び炭酸カルシウム「エスカロン#200」126重量部を配合した以外は実施例1と同様にして人工大理石を作成し評価した。評価結果を表1にまとめて示す。
Figure 0004491619
表1に示されるように、無機フィラー(B)としてフッ化カルシウム(b1)を使用した実施例1は、水酸化アルミニウムを使用した比較例1や炭酸カルシウムを使用した比較例2に比べて、浴室用洗剤に浸漬した際のΔEの値が小さく、浸漬前後でE値が大きく変化していないことがわかる。このときのE値の変化は、浸漬による白化によって引き起こされているものであり、フッ化カルシウムを使用することによって、白化を大幅に抑制できることが明らかになった。塩酸に対するE値の変化については、実施例1(フッ化カルシウム使用)よりも比較例1(水酸化アルミニウム使用)のほうが若干良好であるが、比較例2(炭酸カルシウム使用)よりずっと優れている。
一方、炭酸カルシウムとフッ化カルシウムとを7:3の重量比で混合使用した実施例2は、炭酸カルシウムと水酸化アルミニウムとを7:3の重量比で混合使用した比較例3に比べて、浴室用洗剤に浸漬した際のΔEの値が減少していることがわかる。ただし、塩酸に浸漬した際のΔEに関しては若干大きくなっていることがわかる。
以上のように、フッ化カルシウム(b1)を無機フィラー(B)として使用することによって、特に浴室用洗剤などに対する耐白化性が向上することが明らかになった。しかも、機械的な特性は特に低下することなく、従来広く使用されている無機フィラーと同様の機械特性を得ることができる。

Claims (7)

  1. 不飽和ポリエステル樹脂及びフッ化カルシウム(b1)を含有する樹脂組成物からなる人工大理石。
  2. 不飽和ポリエステル樹脂100重量部に対して、フッ化カルシウム(b1)を10〜400重量部含有する請求項1記載の人工大理石。
  3. フッ化カルシウム(b1)の平均粒子径が0.1〜500μmである請求項1又は2記載の人工大理石。
  4. さらに他の無機フィラー(b2)を含有する請求項1〜3のいずれか記載の人工大理石。
  5. フッ化カルシウム(b1)及び他の無機フィラー(b2)からなる無機フィラー(B)を、不飽和ポリエステル樹脂100重量部に対して50〜400重量部含有する請求項記載の人工大理石。
  6. フッ化カルシウム(b1)と他の無機フィラー(b2)との配合重量比(b1/b2)が0.1〜10である請求項4又は5記載の人工大理石。
  7. 他の無機フィラー(b2)が炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化チタン、シリカ、マイカ、タルクからなる群から選択される1種以上である請求項4〜6のいずれか記載の人工大理石。
JP2004072940A 2004-03-15 2004-03-15 人工大理石 Expired - Lifetime JP4491619B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004072940A JP4491619B2 (ja) 2004-03-15 2004-03-15 人工大理石

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004072940A JP4491619B2 (ja) 2004-03-15 2004-03-15 人工大理石

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005255947A JP2005255947A (ja) 2005-09-22
JP4491619B2 true JP4491619B2 (ja) 2010-06-30

Family

ID=35081993

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004072940A Expired - Lifetime JP4491619B2 (ja) 2004-03-15 2004-03-15 人工大理石

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4491619B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104804625A (zh) * 2015-04-14 2015-07-29 天台县德沐洁具厂 水槽加工中的模具外表面附加剂
WO2018099204A1 (zh) * 2016-11-29 2018-06-07 安徽省安美利特环保材料科技有限公司 一种免烧结的填充式真空石和制备工艺

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005255947A (ja) 2005-09-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2744023B2 (ja) 反応硬化性組成物およびそれを成形硬化してなる人造大理石
RU2396286C2 (ru) Формованное изделие из пластмассы и способ его изготовления
EP0483280B1 (en) Resin-based artificial marble compositions
US4734452A (en) Curable composition, method for manufacturing thereof, and uses thereof
ITUB20150293A1 (it) Materiale composito autopulente per la produzione di articoli stampati per l'arredo cucina e bagno.
JP5821190B2 (ja) 樹脂組成物とそれを用いた透明な樹脂成形体および塗膜
US10570280B2 (en) Sound hydrophobic polymeric surfacing
JP4491619B2 (ja) 人工大理石
EP2366731B1 (en) A process for preparing a composite material and composite material obtained.
JP2009235207A (ja) アクリル樹脂組成物とその製造方法
JP3005005B2 (ja) 反応硬化性樹脂組成物およびそれよりなる人工大理石
JP5476027B2 (ja) As樹脂組成物
JP2813389B2 (ja) 成形体
KR910008607B1 (ko) 경화성 조성물
JPS6157644A (ja) 不飽和ポリエステル樹脂組成物
JPS60245661A (ja) 有機−無機複合組成物
JP2001192469A (ja) アクリル系プレミックス、アクリル系smcまたはbmc、およびアクリル系人工大理石の製造方法
CN112996855B (zh) 耐沾污聚酰胺组合物
JP4850923B2 (ja) 不燃性成形物用樹脂組成物及びこの樹脂組成物で形成した不燃性照明カバー
CN110088186B (zh) 固体聚合物高度耐用的表面处理
JP3648591B2 (ja) 人造大理石製造用樹脂組成物
JP2001207065A (ja) 人造大理石用樹脂組成物
JP2000248160A (ja) ポリエステル樹脂組成物
JPS6227101B2 (ja)
JP2002012462A (ja) 人造大理石製造用樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070223

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20070223

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080522

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090810

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090901

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091028

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091222

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100122

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100216

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100312

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4491619

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130416

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140416

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term