JP2000248160A - ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents

ポリエステル樹脂組成物

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JP2000248160A
JP2000248160A JP11053924A JP5392499A JP2000248160A JP 2000248160 A JP2000248160 A JP 2000248160A JP 11053924 A JP11053924 A JP 11053924A JP 5392499 A JP5392499 A JP 5392499A JP 2000248160 A JP2000248160 A JP 2000248160A
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JP
Japan
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resin composition
weight
polyester resin
polyester
residual group
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JP11053924A
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Osamu Tanaka
治 田中
Masaru Okamoto
勝 岡本
Joshin Kuwata
浄伸 桑田
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 陶器の持つ重量感、質感、光沢を有すると共
に、耐衝撃性、耐薬品性を兼ね備えた成形品が得られる
ポリエステル樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 ポリブチレンテレフタレート樹脂10〜
50重量%、ジオール成分とジカルボン酸成分のいずれ
か一方または両方を2種以上含有してなるポリエステル
共重合体10〜50重量%及び、ガラスビーズ10〜7
0重量%からなるポリエステル樹脂組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリエステル樹脂組
成物に関し、さらに詳しくは合成樹脂製でありながら陶
器調の重量感、質感、光沢を有し、さらに耐薬品性、耐
衝撃性に優れた成形品を得ることができるポリエステル
樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】陶器調光沢を有する樹脂成形品は、食
器、洗面器具、植木鉢等の各種容器類、床材、壁材、洗
面ボウル等の住宅機器類、及びテーブルトップ、額縁、
人形等の装飾品類等の分野において広く利用されてい
る。このような陶器調の光沢や重量感、質感を有する樹
脂組成物の検討がなされているが陶器に代わる樹脂組成
物は残念ながら少ない。例えば、ポリブチレンテレフタ
レート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂及び酸化
亜鉛からなる組成物(特開平3−185052)の提案
は光沢や衝撃性が劣り、ポリブチレンテレフタレート樹
脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂及び硫酸バリウム
からなる組成物(特公平7−13182)の提案は衝撃
性は高いがやや光沢が劣り、ポリブチレンテレフタレー
ト樹脂、ポリカーボネート樹脂及び硫酸バリウムからな
る組成物(特開平8−199049)の提案は耐薬品性
が劣ることから、陶器製の容器の代わりとなり得なかっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した従来の陶器製に代わる容器組成物の欠点を解消し、
合成樹脂製でありながら優れた光沢、衝撃性、耐薬品性
を有する樹脂組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、ポリブチレンテレフタレート樹脂10〜
50重量%、ジオール成分とジカルボン酸成分のうちの
いずれか一方または両方を2種以上含有してなるポリエ
ステル共重合体10〜50重量%、及び、ガラスビーズ
10〜70重量%からなるポリエステル樹脂組成物から
なることを特徴とするものである。
【0005】このように、本発明のポリエステル樹脂組
成物は、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエステ
ル共重合体及び、ガラスビーズから構成されるため、例
えば、ポリブチレンテレフタレート樹脂は耐薬品性に優
れることから洗剤等の薬品に侵されにくく長期使用に耐
えられ、ポリエステル共重合体は柔軟性に富み製品表面
の良光沢に優れることから外観向上に有効であり、ガラ
スビーズは光沢を保ちながら衝撃性向上に有効である。
これら特性を有するので本発明の樹脂組成物は陶器製に
代わる容器材となり得る。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において、ポリブチレンテ
レフタレート樹脂の配合量は樹脂組成物全体の10〜5
0重量%、好ましくは15〜45重量%、より好ましく
は20〜40重量%である。ポリエステル共重合体の配
合量は樹脂組成物全体の10〜50重量%、好ましくは
15〜45重量%、より好ましくは20〜40重量%で
ある。ガラスビーズの配合量は10〜70重量%、好ま
しくは15〜70重量%、より好ましくは20〜65重
量%である。ポリブチレンテレフタレート樹脂の配合量
が50重量%を越えると光沢が低下し、10重量%未満
では耐薬品性が低下するため好ましくない。ポリエステ
ル共重合体の配合量が50重量%を越えると耐薬品性が
低下し、10重量%未満では光沢が低下するため好まし
くない。ガラスビーズの配合量が70重量%を越えると
耐薬品が低下し、10重量%未満では陶器特有の重量感
と質感が不足するため好ましくない。
【0007】本発明に使用されるポリブチレンテレフタ
レート樹脂としてはO−クロルフェノールで測定した固
有粘度が0.36〜1.60dl/g、特に0.52〜
1.35dl/gの範囲にあることが好ましい。
【0008】本発明に使用されるポリエステル共重合体
には、ジオール成分としてエチレングリコール残基/シ
クロヘキサンジメタノール残基の2種を選択した場合、
当該モル比は50〜5モル%/50〜95モル%、好ま
しくは45〜10モル%/55〜90モル%、より好ま
しくは40〜15モル%/60〜85モル%である。エ
チレングリコール残基のモル割合が50モル%を越える
と光沢が低下し、5モル%未満では耐薬品性が低下する
ため好ましくない。
【0009】本発明に使用されるガラスビーズには、公
知の製造方法によるものであり、化学組成として二酸化
珪素と三酸化アルミニウムを主成分としたガラスビーズ
でナトリウム、カリウム、硼素、鉄、マグネシウム、カ
ルシウム等の酸化物を含んでいてもよい。平均粒径とし
て0.5〜90μmを有するガラスビーズが好適で、好
ましくは5〜45μm、より好ましくは10〜30μm
である。平均粒径が10〜30μmのガラスビーズは高
充填が可能なため衝撃性、光沢性の向上が期待できる。
ほとんどの用途では、ガラスビーズは存在する充填材全
体の100%の量であるが、用途によっては、ガラスビ
ーズ総含有量の50重量%まで、好ましくは20重量%
までを、ガラス繊維、PAN系やピッチ系の炭素繊維、
ステンレススチール繊維、アルミニウム繊維、黄銅繊維
などの金属繊維、石膏繊維、セラミック繊維、ジルコニ
ア繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、酸化チタン繊維、
炭化ケイ素繊維、チタン酸カリウムウイスカー、チタン
酸バリウムウイスカー、ほう酸アルミニウムウイスカ
ー、窒化ケイ素ウイスカーなどの短繊維(チョップドス
トランド)又は/及び長繊維(ロービング)、及びマイ
カ、タルク、カオリン、シリカ、炭酸カルシウム、ガラ
スビーズ、ガラスフレーク、ガラスマイクロバルーン、
クレー、二硫化モリブデン、ワラステナイト、酸化チタ
ン、酸化亜鉛、ポリリン酸カルシウム、グラファイト、
合成雲母などの板片状、粉末状又は粒状のもので置き換
えることができる。
【0010】本発明のポリエステル樹脂組成物で陶器製
の代わりとなる容器を作製する場合、成形性、耐熱性に
代表される二次要求特性を満足するが、本発明の効果を
損なわない範囲で他の成分を添加してもよい。例えば、
耐候剤(レゾルシノール系、ヒンダードフェノン系
等)、離型剤及び滑剤(モンタン酸及びその金属塩、ス
テアラミド等)、顔料(カーボンブラック等)、染料
(ニグロシン等)、等の安定剤を添加してもよい。
【0011】本発明に使用されるポリエステル樹脂組成
物の混合方法は、通常用いられている溶融混練方法によ
り容易に調製することができる。混練機としては、例え
ばエクストルーダー、バンバリーミキサー、ロールニー
ダーなどを用いることができるが、なかでもエクストル
ーダーにより250〜280℃の温度範囲で溶融混練す
ることが好ましい。
【0012】
【実施例】以下に説明する実施例及び比較例において、
光沢性、衝撃性、耐薬品性とは次の方法によって行っ
た。
【0013】[光沢性]グロスメーターを使用してテス
トピース表面の光沢度(%)を測定した。 [耐衝撃性]ASTM D256に準拠してノッチ付き
アイゾット衝撃強度を測定した。 [耐薬品性]テストピース表面にマニュキア液(大阪資
生堂(株)製ヌーヴネイルカラー)及びヘアトニック液
(大阪資生堂(株)製ブラバスヘアリキッド)を塗布
し、乾燥しないようシャーレ皿をかぶせて24時間放置
して表面変化の有無を評価した。
【0014】実施例1〜3及び比較例1,2 下記7種類の材料を用意した。 A PBT樹脂:ポリブチレンテレフタレート(東レ社
製) B PCT/PET共重合体:ポリシクロヘキシレンテ
レフタレート(イーストマンケミカル社製) C PET樹脂:ポリエチレンテレフタレート(三井石
油化学製) D PC樹脂:ポリカーボネート(三菱瓦斯化学製) E ガラスビーズ(中心粒径=30μ:東芝バロティー
ニ社製) F 硫酸バリウム(平均粒径=0.66μ:堺化学工業
社製)
【0015】これら6種類の材料A〜Eをそれぞれ表1
に記載した配合割合でヘンシェルミキサーに供給して混
合した後、2軸ベント式押出機を使用してバレル設定温
度は250℃、スクリュー回転数は200rpmの条件
で溶融混練押出しながらペレタイズして樹脂組成物を製
造した。次に、樹脂組成物をあらかじめ乾燥してから、
シリンダー設定温度280℃、金型温度80℃、射出圧
力30MPaの条件で日精樹脂工業製の60トン射出成
形機を使用し試験片を成形した。
【0016】これらテストピースの成形品光沢、耐衝撃
性及び耐薬品性をそれぞれ測定した結果、表1の結果が
得られた。これらの試験結果から明らかなように、本発
明のポリエステル樹脂組成物からなる成形品は、従来の
PET樹脂、PC樹脂および硫酸バリウムを配合したP
BT樹脂組成物からなる成形品と比較して、陶器調光沢
性、耐衝撃性、耐薬品性がバランスよく優れていること
が分かる。
【0017】
【表1】
【0018】
【発明の効果】上述したように、本発明は、ポリブチレ
ンテレフタレート樹脂10〜50重量%、ジオール成分
とジカルボン酸成分のいずれか一方または両方を2種以
上含有してなるポリエステル共重合体10〜50重量%
及び、ガラスビーズ10〜70重量%からなるポリエス
テル樹脂組成物から構成されているので、陶器の持つ重
量感、質感、光沢を有すると共に、耐衝撃性、耐薬品性
を備えた優れた成形品を得ることができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ポリブチレンテレフタレート樹脂
    10〜50重量%、(b)ジオール成分とジカルボン酸
    成分のうちのいずれか一方または両方を2種以上含有し
    てなるポリエステル共重合体10〜50重量%、及び、
    (c)ガラスビーズ10〜70重量%からなるポリエス
    テル樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (b)ポリエステル共重合体のジオール
    成分がエチレングリコール残基及び、シクロヘキサンジ
    メタノール残基から選ばれ、かつ、ジカルボン酸成分が
    テレフタル酸残基及び、イソフタル酸残基から選ばれる
    請求項1記載のポリエステル樹脂組成物
  3. 【請求項3】 (b)ポリエステル共重合体が、エチレ
    ングリコール残基、シクロヘキサンジメタノール残基及
    び、テレフタル酸残基を構成成分とする請求項1記載の
    ポリエステル樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 (b)ポリエステル共重合体におけるエ
    チレングリコール残基/シクロヘキサンジメタノール残
    基のモル比が50〜5モル%/50〜95モル%である
    請求項3記載のポリエステル樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 ガラスビーズの平均粒径が0.5〜90
    μmである請求項1記載のポリエステル樹脂組成物。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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