JPH1039549A - 磁性コートキャリア、二成分系現像剤及び現像方法 - Google Patents

磁性コートキャリア、二成分系現像剤及び現像方法

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JPH1039549A
JPH1039549A JP8946297A JP8946297A JPH1039549A JP H1039549 A JPH1039549 A JP H1039549A JP 8946297 A JP8946297 A JP 8946297A JP 8946297 A JP8946297 A JP 8946297A JP H1039549 A JPH1039549 A JP H1039549A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、トナーに対して良好に摩擦
電荷を付与し、キャリア付着が生じにくい磁性コートキ
ャリア、二成分現像剤及び現像方法を提供することにあ
る。 【解決手段】 本発明は金属酸化物粒子を含有する磁性
キャリアコア粒子の表面を樹脂組成物を使用して被覆し
た磁性コートキャリアであり、磁性キャリアコア粒子の
比抵抗が1×1010Ω・cm以上であり、且つ磁性コー
トキャリアの比抵抗が1×1012Ω・cm以上であり、
磁性キャリアコア粒子は、表面がストレートシリコーン
樹脂及びカップリング剤を少なくとも含有している樹脂
組成物を使用して被覆した被覆層でコートされており、
ストレートシリコーン樹脂は、3官能のシリコーンと2
官能のシリコーンとの比が100:0乃至40:60で
あることを特徴とする磁性コートキャリアに関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電
記録法の如き画像形成方法における静電荷潜像を現像す
るための現像剤を構成する磁性キャリア二成分系現像剤
及び現像方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法として米国特許第2,29
7,691号明細書、特公昭42−23910号公報お
よび特公昭43−24748号公報等に種々の方法が記
載されている。これらの方法は、光導電層に原稿に応じ
た光像を照射することにより静電潜像を形成し、次いで
該静電潜像上にトナーを付着させて該静電潜像を現像
し、中間転写体を介して又は介さずに紙の如き転写材に
トナー画像を転写した後、熱、圧力、加熱加圧又は溶剤
蒸気等により定着し複写物又はプリントを得るものであ
る。
【0003】近年、コンピュータ、マルチメディア等の
発達により、オフィスから家庭まで幅広い分野での更な
る高精細フルカラー画像を出力する手段が要望されてい
る。ヘビーユーザーは多数枚の複写によっても画質低下
のない高耐久性を、スモールオフィスや家庭で高画質な
画像を得ると共に省スペース、省エネルギーの観点から
装置の小型化、廃トナーの再利用又は廃トナーレス(ク
リーナーレス)、定着温度の低温下も要望される。これ
らの目的を達成するために各々の観点から種々の検討が
行われている。
【0004】該静電潜像を現像する工程は、帯電させた
トナー粒子を静電潜像の静電相互作用を利用して静電潜
像上に画像形成を行うものである。静電潜像をトナーを
用いて現像する方法のうち、トナーとキャリアと混合し
た二成分系現像剤が特に高画質を要求されるフルカラー
複写機又はフルカラープリンタには好適に用いられてい
る。転写工程には、静電潜像担持体上の帯電したトナー
粒子を逆バイアスを掛けることによって、中間転写体を
介して、又は介さずに転写材へ転写する静電転写が好ま
しく用いられている。さらに、定着工程は200℃前後
に加熱した二本ロールの間を通過させることにより定着
する熱定着やカプセルトナーを利用し剛体ローラーによ
る加圧定着の方法が用いられている。
【0005】二成分系現像剤に用いられるキャリア粒子
は、トナー粒子に良好な帯電性を付与し、現像領域にお
いて静電潜像をトナーで現像し、キャリア粒子自身は現
像容器内に戻され新たにトナーと混合し良好な帯電を付
与するというサイクルで長時間繰り返し使用される。し
たがって、キャリア粒子に要求される性能として、トナ
ーに良好な帯電を付与すること、キャリア自身が静電潜
像担持体に付着しないこと、繰り返しの使用でも帯電付
与性能が劣化しないことが挙げられる。従来、キャリア
粒子としては鉄粉キャリア、フェライトキャリア、磁性
微粒子をバインダー中に分散した磁性体分散樹脂キャリ
アが磁気ブラシ現像用の二成分系現像剤のキャリアとし
て用いられている。
【0006】高画質化の要求に対しては、現像システム
の検討が種々行われており、中でも現像プロセスに交番
電界を印加する方法が高画質化のためには好ましく用い
られている。これに鉄粉キャリアを使用すると鉄分キャ
リアが低抵抗であるためリークが起こり、現像不良が生
じやすい。また、フェライトキャリアを用いても、フェ
ライトキャリア粒子の比抵抗が107 〜109 Ωcm程
度では十分良好な画像が得られにくい。
【0007】フェライトキャリア粒子表面に樹脂をコー
トして用いると良好な画像が得られるようになるが、こ
のような樹脂を用いると長時間に渡る繰り返し使用にお
いて、キャリアがトナーによる汚染により帯電付与低下
を生じたり、コート材の剥がれによりキャリア粒子が低
抵抗になり、画像劣化を引き起こす場合がある。
【0008】現像剤の観点から高画質化達成のためにト
ナー及びキャリア粒子の粒径が小さくする検討が行われ
ている。この場合、キャリア粒径が小さくなるに従い、
キャリア付着を生じやすくなる。特公平5−8424号
公報には微粒子化したキャリアとトナーを用いて振動電
界下で非接触方式で現像する方法が記載されている。該
公報では、振動電界を印加する現像プロセスにおいてキ
ャリアの付着を改善するために、樹脂コートを施してキ
ャリアの高抵抗化が効果を有すると記載されているが、
キャリアの付着を改善するためにキャリア比抵抗を高抵
抗化してもキャリアコアの比抵抗が低く表面に少しでも
露出している場合や繰り返し使用してコート剥がれを生
じる場合には十分にキャリアの付着を改善し高画質化を
達成するには不十分な場合がある。
【0009】キャリアとして磁性体分散樹脂キャリアを
用いるとキャリアコアのバルク抵抗は鉄粉キャリアやフ
ェライトキャリアに比べて高くなる。しかし、これらの
場合でも、特開平5−100494号公報に開示される
ように樹脂中に粒径比の異なる磁性体を含有すること
で、樹脂中の磁性体量を増量した磁性粒子では、内添し
ている磁性体が比抵抗の低い磁性体を含有する場合にお
いて、磁気的なキャリアの拘束力としては高くなるが、
交番電界を用いる現像方法にこのようなキャリアを用い
ると、マグネタイトのごとき低抵抗の磁性微粒子がキャ
リア表面に多数露出することでキャリア付着を生じる場
合がある。また長時間繰り返し使用した際に磁性微粒子
の脱離が生じたりする場合もある。
【0010】これらを改善するためにキャリアの高耐久
性の検討がなされている。磁性体分散樹脂キャリアの場
合には磁性微粒子の脱離を防止するために、低表面エネ
ルギーの樹脂コートが提案されている。例えば特公昭6
2−61948号公報、特公平2−3181号公報にシ
リコーン樹脂コートキャリアの提案がなされ、特公昭5
9−8827号公報に樹脂変性シリコーンコートキャリ
アの提案がなされている。特開平6−118725号公
報には磁性体分散樹脂キャリアの表面に導電性物質含有
シリコーンコートキャリア及びシランカップリング剤を
含有したシリコーン樹脂コート樹脂キャリアの記載があ
る。この明細書中には磁性体分散樹脂キャリアの比抵抗
を下げるために導電物質を含有したシリコーン樹脂コー
トを施すことで、高耐久で高画質な画像を得ることがあ
るが、上述したようにキャリア比抵抗が下がった場合に
は特に交番電界印加する現像プロセスにおいて、キャリ
アの付着を生じてしまう場合がある。また、シランカッ
プリング剤を含有したシリコーン樹脂コート樹脂キャリ
アにおいても、前述したようにコアに低抵抗な磁性体を
多量に用い、それがキャリア粒子表面に多数頭出しする
ことにより、キャリアの付着を生じてしまう場合があ
る。また、高湿下でトナーの帯電量が低下し、カブリを
生じてしまう場合がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
の問題点を解決した磁性コートキャリア、二成分系現像
剤及び該二成分系現像剤を使用する現像方法を提供する
ことにある。
【0012】本発明の目的は、キャリアの付着を防止
し、高画像濃度で高精彩なカラートナー画像を形成し得
る磁性コートキャリア、二成分系現像剤及び該二成分系
現像剤を使用する現像方法を提供することにある。
【0013】本発明の目的は、現像剤の寿命を延ばし、
多数枚の複写においても画像劣化のない二成分系現像剤
を提供することにある。
【0014】本発明の目的は、磁性体分散樹脂キャリア
における磁性体の脱離を防止し、高耐久性で、高画質な
複写画像を得る二成分系現像剤を提供することにある。
【0015】本発明の目的は、低温定着プロセス、クリ
ーナーレスプロセスに適応し、繰り返し使用の耐久特性
の改善にあり、感光体上にフィルミングを生じない現像
剤を提供することにある。
【0016】本発明の目的は、低温定着プロセスにも適
応でき、現像剤担持体上に現像剤融着の生じない長期に
わたり安定している現像方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、金属酸化物粒
子を含有する磁性キャリアコア粒子の表面を樹脂組成物
を使用して被覆した磁性コートキャリアであり、(a)
磁性キャリアコア粒子の比抵抗が1×1010Ωcm以上
であり、且つ磁性コートキャリアの比抵抗が1×1012
Ωcm以上であり、(b)磁性コートキャリアは個数平
均粒径が1〜100μmであり、該個数平均粒径の1/
2倍径以下の個数分布の分布累積値が20個数%以下で
あり、(c)磁性コートキャリアは、形状係数SF−1
が100〜130であり、(d)磁性コートキャリア
は、1キロエルステッドにおける磁化の強さが40〜2
50emu/cm3 であり、(e)磁性コートキャリア
粒子は、表面がストレートシリコーン樹脂及びカップリ
ング剤を少なくとも含有している樹脂組成物を使用して
被覆した被覆層でコートされており、ストレートシリコ
ーン樹脂は、3官能のシリコンと2官能のシリコンとの
比が100:0乃至40:60であることを特徴とする
磁性コートキャリアに関する。
【0018】さらに、本発明は、少なくともトナーと磁
性コートキャリアを有する二成分系現像剤において、磁
性コートキャリアは、金属酸化物粒子を含有する磁性キ
ャリアコア粒子の表面を樹脂組成物を使用して被覆した
磁性コートキャリアであり、(a)磁性キャリアコア粒
子の比抵抗が1×1010Ωcm以上であり、且つ磁性コ
ートキャリアの比抵抗が1×1012Ωcm以上であり、
(b)磁性コートキャリアは個数平均粒径が1〜100
μmであり、該個数平均粒径の1/2倍径以下の個数分
布の分布累積値が20個数%以下であり、(c)磁性コ
ートキャリアは、形状係数SF−1が100〜130で
あり、(d)磁性コートキャリアは、1キロエルステッ
ドにおける磁化の強さが40〜250emu/cm3
あり、(e)磁性キャリアコア粒子は、表面がストレー
トシリコーン樹脂及びカップリング剤を少なくとも含有
している樹脂組成物を使用して被覆した被覆層でコート
されており、ストレートシリコーン樹脂は、3官能のシ
リコンと2官能のシリコンとの比が100:0乃至4
0:60であることを特徴とする二成分系現像剤に関す
る。
【0019】さらに、本発明は、二成分系現像剤を磁界
発生手段を内包している現像剤担持体上に担持し、該現
像剤担持体上に二成分系現像剤ま磁気ブラシを形成し、
磁気ブラシを潜像担持体に接触させ、交番電界を現像剤
担持体に印加しながら潜像担持体の静電荷潜像を現像す
る現像方法であり、二成分系現像剤は、非磁性トナー及
び磁性コートキャリアを有し、磁性コートキャリアは、
金属酸化物粒子を含有する磁性キャリアコア粒子の表面
を樹脂組成物を使用して被覆した磁性コートキャリアで
あり、(a)磁性キャリアコア粒子の比抵抗が1×10
10Ωcm以上であり、且つ磁性コートキャリアの比抵抗
が1×1012Ωcm以上であり、(b)磁性コートキャ
リアは個数平均粒径が1〜100μmであり、該個数平
均粒径の1/2倍以下の個数分布の分布累積値が20個
数%以下であり、(c)磁性コートキャリアは、形状係
数SF−1が100〜130であり、(d)磁性コート
キャリアは、1キロエルステッドにおける磁化の強さが
40〜250emu/cm3 であり、(e)磁性キャリ
アコア粒子は、表面がストレートシリコーン樹脂及びカ
ップリング剤を少なくとも含有している樹脂組成物を使
用して被覆した被覆層でコートされており、ストレート
シリコーン樹脂は、3官能のシリコーンと2官能のシリ
コーンとの比が100:0乃至40:60であることを
特徴とする現像方法に関する。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明者らが検討を行ったとこ
ろ、現像領域における現像スリーブに内包されている固
定磁石の現像極(磁極の強さ約1000エルステッド)
における磁性キャリアの磁化の強さが磁気ブラシの穂立
ちに関係していることが判明した磁性キャリアの磁化の
強さが40〜250emu/cm3 の範囲にあり、磁性
キャリアの粒径が1〜100μmの磁性キャリアを用い
ると現像極における現像剤磁気ブラシの密度が密にな
り、ドット再現性の良い画像が得られることがわかっ
た。
【0021】しかし、画質の向上に相反して磁性キャリ
アの付着が増大する傾向にあった。そこで、個数平均粒
径が1〜100μmで、該個数平均粒径の1/2倍径以
下の分布累積地が20個数%以下であるように磁性キャ
リアの粒度分布をシャープにし、磁性キャリアコア粒子
の表面をストレートシリコーン樹脂及びカップリング剤
を含有する樹脂組成物でコートし、磁性キャリアの比抵
抗が1×1012Ωcm以上になるようにし、その際、磁
性キャリアを構成するコアの比抵抗が1×1010Ωcm
以上であるようなキャリアコアの高抵抗化を計ったコア
粒子を用いると、キャリアの付着防止と画質の向上を両
立させることができることが知見された。
【0022】これはキャリア付着のドライビングフォー
スが、特に交番電界印加における接触現像方法におい
て、現像バイアス印加時に現像スリーブから磁性キャリ
アへの電荷注入が支配的因子となっているためと考えら
れる。従って、電荷注入が起こらない程度の磁性キャリ
アコアの比抵抗が必要であり、それが1×1010Ωcm
以上であることを見いだした。磁性体分散樹脂キャリア
においては、内添する磁性体がマグネタイトのように1
×105 Ω・cm程度の低い抵抗のものがキャリア粒子
表面に頭出しし、磁性体が約80重量%以上キャリアコ
アに含有される場合、電荷注入サイトができキャリア付
着を招くことも見いだした。従って、磁性体分散樹脂キ
ャリアの場合でも電荷注入を防止する工夫が必要であ
る。キャリアコアの構成材料の1つとして高抵抗の非磁
性金属酸化物粒子を用い、一般に低抵抗である磁性微粒
子より非磁性金属酸化物を大粒径とすることとでコア粒
子のバルクの抵抗を高めることができ、電荷注入を良好
に防止することができる。
【0023】また、キャリア付着その他の要因として、
トナー/キャリア間の摩擦帯電におけるキャリアの帯電
も関係があることもわかった。帯電したキャリア粒子は
粒径が大きければ磁気力及び自重により感光体に付着す
ることは少ないが、小粒径なキャリア粒子やキャリアの
微粉が感光体上へ飛翔する場合がある。これは、キャリ
ア表面が部分的にでも樹脂層が厚くなる場合にはキャリ
ア粒子表面のトナーとの摩擦帯電による送電荷が保持さ
れるため、キャリア粒子が非画像部へ付着すると考えら
れる。
【0024】キャリアコア粒子表面のコート層がストレ
ートシリコーン樹脂及びカップリング剤を含有する樹脂
組成物であると、キャリアコア粒子に樹脂コートすると
きにキャリア粒子同士の合一および解砕時にコート層が
なき別れしてコートが不均一になることなく均一に膜形
成をすることが可能である。これはコート時にコート樹
脂とコアとの密着性や、シリコーン樹脂の硬さ及び表面
エネルギーに関係していると考えられる。特にアミノ基
を有するカップリング剤をシリコーン樹脂に対し0.5
〜20重量%用い、ストレートシリコーン樹脂が3官能
のシリコーン、及び/または3官能と2官能とのシリコ
ーンを有し、3官能と2官能とのシリコーンの比が3官
能:2官能=100:0〜40:60(好ましくは、9
0:10〜45:55)であるときに、キャリアコア粒
子との密着性およびシリコーン樹脂の架橋の適度な硬度
を持つようにコントロールできることにより良好なコー
トができる。
【0025】また、磁性コートキャリアの粒径に関して
は、その粒度分布がブロードで、特に微粉が多量にある
磁性キャリアではキャリア付着量も増大する。
【0026】従って、磁性コートキャリアの個数平均粒
径が1〜100μmであり、該個数平均粒径の1/2倍
径以下の個数分布の分布累積値が20個数%以下である
と、キャリア付着を良好に防止できる。二成分現像剤に
使用するトナーは、重量平均粒径が1〜10μmであ
り、その個数平均粒径の1/2倍径以下の分布累積値が
20個数%以下であり、重量平均粒径の2倍径以上の分
布累積値が10体積%以下である粒度分布のシャープな
トナーが好ましい。さらにトナーの形状係数SF−1が
100〜140の範囲であり、トナー粒子は重合法によ
り形成されているトナーと微粉の少ない粒度分布のシャ
ープな形状係数SF−1が100〜130の範囲である
磁性キャリアとを組み合わせて用いることで、カブリが
なく、ドット再現性の良い画像が得られる。これは、上
記トナーと上記キャリアとを摩擦帯電させる場合、トナ
ーの粒度分布がシャープであると帯電付与するキャリア
との接触が均質になり、より均一な帯電付与を行うこと
ができ、反転成分のトナーの存在が極小になるためと考
えられる。従って、トナー像の転写工程においてもトナ
ーの反転成分による転写不良がなくなり、殆どのトナー
が転写部材上に転写されるためにクリーナー部材が必要
なくなり、クリーナーレスシステムにも本発明の現像剤
は可能である適用できる。
【0027】キャリアの磁化の強さを40〜250em
u/cm3 と低磁気力化し、ストレートシリコーン樹脂
及びカップリング剤を含有する樹脂組成物を含有する樹
脂組成物でコートした磁性キャリアと、重合法により形
成されており、かつ残存モノマーの含有量が1000p
pm以下のトナー粒子とを用いるとキャリアのトナーに
よるスペント化やコート材剥がれを防止でき、キャリア
の耐久性が向上する。これは現像剤が現像剤担持体(す
なわち、現像スリーブ)上に規制されて出てくる際に磁
気カットを行う場合や現像剤が静電潜像担持体上に接触
している場合には、キャリア1個の磁気力が大きくなる
とその現像剤のパッキングのシェアにより、トナースペ
ントが生じたり、あるいはキャリア同士によるコート材
剥がれが生じることによると考えられる。また、トナー
もその表面が柔らかい場合には無機粒子あるいは有機の
微粒子の如き外添剤がトナー粒子表面に埋め込まれた
り、キャリア粒子表面を汚染しやすい。トナー粒子表面
の硬さはトナー粒子を構成するバインダー中の残留モノ
マーによる影響が大きい。したがって、磁性キャリアの
低磁気力化並びにキャリア粒子表面の高強度化、高離型
性化及びトナー粒子が重合法により形成されており、か
つ残存モノマーの含有量が1000ppm以下にするこ
とにより現像剤の高耐久性化が達成できる。
【0028】特に磁性体分散樹脂キャリアの場合、バイ
ンダー樹脂中の磁性体の脱離を防止するためには熱硬化
性の樹脂をバインダー樹脂とし、直接重合法によりキャ
リアコア粒子を生成し、ストレートシリコーン樹脂及び
カップリング剤を含有する樹脂組成物をキャリアコア粒
子表面にコートすることが効果的である。これはシリコ
ーン樹脂と共にカップリング剤、好ましくはアミノ基を
有するカップリング剤を用いることでシリコーン樹脂の
架橋の程度を良好にでき、そうすることでコア/コート
の密着性が相乗的に高まり、キャリア表面が強固にな
る。さらにバインダー中に分散する金属酸化物の表面を
親油化処理すると金属酸化物の分散性が向上し、バイン
ダー樹脂との密着性が高まり、金属酸化物の脱離を良好
に防止し得る。
【0029】トナーの形状係数SF−1が100〜14
0であると、繰り返し複写耐久においても感光体表面に
フィルミングが生じにくい。転写工程において、感光体
上のトナーの転写効率が初期から耐久後でも変化なく極
めて高いことによると考えられる。トナーが実質的に球
形であるとトナー粒子は、感光体上に付着した場合、不
定形のトナー粒子に比べて接触面積的が小さくなり、感
光体表面とトナー粒子間に働くファンデルワールス力が
小さくなることによって、トナーの転写効率が高くなる
ものと考えられる。
【0030】低温定着プロセスに好ましく適用するため
にはトナー粒子は、コア/シェル構造を有し、コア部の
主たる成分が低軟化点物質であり、該低軟化点物質は融
点が40〜90℃であることが好ましい。さらに、多数
枚の複写又はプリントにおいても現像剤か劣化しないた
めにはトナー中の残存モノマー含有量を低減することが
好ましい。結着樹脂、着色剤、荷電制御剤を主成分とす
るトナー粒子の場合、トナー粒子中の残存モノマーはト
ナー粒子のガラス転移点、あるいはガラス転移点の近辺
の温度においての熱的挙動に影響を与える。モノマーは
低分量成分であるためにトナー粒子全体を可塑化する方
向に働くため、トナー粒子が磁性キャリアと接触すると
外添剤は埋没しやすい。そのため、トナー粒子中の残存
モノマー含有量を低く抑えることが好ましい。
【0031】さらに、現像剤担持体表面にトナーを融着
生ぜずに安定して磁気ブラシを形成するには、実質的に
球形で流動性に優れるトナーと磁性キャリアとを有する
現像剤を、表面に凹凸を形成した現像剤担持体で現像剤
の搬送力を上げ、規制部材下流での現像剤に対して攪拌
し現像剤の流動性を向上し、現像剤のパッキングを抑制
することが好ましい。
【0032】キャリアの粒径は、高画質化の観点からは
小さくすることが好ましいが、磁気力と粒径の関係でキ
ャリアの付着が生じる場合がある。かかる観点から、キ
ャリアは個数平均粒径が1〜100μm(好ましくは1
5〜50μm)のキャリア磁化の強さが50〜200e
mu/cm3 であると高画質化及びキャリア付着防止の
点で好適である。キャリア粒径が100μmを越えると
磁気ブラシが感光体表面を摺擦するときに掃き目を生じ
やすくなるために高画質の観点から好適でない。また、
1μmより小さくなるとキャリア1個の持つ磁気力が小
さくなるためにキャリア付着を生じやすくなる。
【0033】また、本発明において重要なことはキャリ
アの個数平均粒径の1/2倍径以下の個数分布累積値が
20個数%以下となるような粒度分布を有することであ
る。1/2倍径以下の個数分布累積値が20個数%を越
えると、前述したようにキャリア付着が増大したり、ト
ナーへの帯電付与が不良になったりする点で好ましくは
ない。キャリア粉体の粒径測定方法については後述す
る。
【0034】磁性コートキャリアの磁気特性としては、
1キロエルステッドでの磁化の強さが40〜250em
u/cm3 、好適には50〜230emu/cm3 の範
囲であるような低磁気力のキャリアを使用することが好
ましい。先述したように、キャリアの磁化の強さはキャ
リア粒径により適宜選択される。磁化の強さが250e
mu/cm3 を越えるとキャリア粒径にも関係するが、
現像極での現像スリーブ上に形成される現像ブラシは、
密度が低く、穂長が長くなり、かつ剛直化してしまうた
めトナー画像上に掃き目ムラを生じたり、特に多数枚の
画出しによる現像剤の劣化により中間調のガサツキやキ
ャリアのコート材剥がれによるキャリア付着を引き起こ
しやすい。また、40emu/cm3 未満では、磁性キ
ャリアの磁気力が低くキャリア付着を生じたり、トナー
の搬送性が低下する。磁気特性の測定は、例えば、理研
電子(株)製の振動磁場型磁気特性自動記録装置BHV
−30を用いて行う。測定条件の具体例は後述する。
【0035】本発明で使用されるキャリア粒子は比抵抗
が5×104 V/mの電界強度において1×1012Ωc
m以上である。1×1012Ωcm未満の比抵抗では先述
したようにキャリア付着防止の目的が達成できない場合
がある。キャリア粉体の抵抗測定方法については後述す
る。
【0036】また、キャリアコアは比抵抗が5×104
V/mの電界強度において1×1010Ωcm以上の抵抗
を有している。1×1010Ωcm未満の比抵抗の場合
は、磁性コートキャリアであっても一部分コアが露出し
た場合に電荷注入が起こるためにキャリア付着を招くの
で好ましくない。
【0037】キャリアのコア材として、磁性を示すMO
・Fe23 またはMFe24 の一般式で表されるマ
グネタイト、フェライトが好ましく用いることができ
る。Mは2価あるいは1価の金属イオン(Ca、Mn、
Fe、Ni、Co、Cu、Mg、Zn、Cd、Li,
等)である。Mとしては単独あるいは複数の金属を用い
ることができる。例えばマグネタイト、γ−Fe2
3 、Mn−Zn−Fe系フェライト、Ni−Zn−Fe
系フェライト、Mn−Mg−Fe系フェライト、Ca−
Mn−Fe系フェライト、Ca−Mg−Fe系フェライ
ト、Li−Fe系フェライト、Cu−Zn−Fe系フェ
ライトの如き鉄系酸化物を挙げることができる。
【0038】鉄系金属酸化物は単独でキャリアコアとし
て用いることもできる。その場合、コア表面を強烈に酸
化処理し、コア比抵抗を1×1010Ωcm以上にする必
要がある。特に好ましいキャリアコア形態として、樹脂
中に上記磁性金属酸化物微粒子及び以下の非磁性金属酸
化物微粒子を分散したキャリアコアが挙げられる。
【0039】非磁性金属酸化物としては、Mg、Al、
Si、Ca、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、C
o、Ni、Cu、Zn、Sr、Y、Zr、Nb、Mo、
Cd、Sn、Ba、又はpbの金属を単独あるいは複数
用いた非磁性の金属酸化物が挙げられる。例えば非磁性
の金属酸化物としてAl23 、SiO2 、CaO、T
iO2 、V25 、CrO2 、MnO2 、α−Fe2
3 、CoO、NiO、CuO、ZnO、SrO、Y2
3 、ZrO2 が挙げられる。磁性体分散樹脂キャリアの
場合、磁性を示す1種類の金属酸化物を樹脂に分散して
用いることもできるが、より好ましくは、低抵抗の磁性
金属酸化物微粒子と高抵抗の磁性金属酸化物微粒子又は
高抵抗の非磁性金属酸化物微粒子とを組み合わせて用い
るのが良く、特に好ましくは、低抵抗の磁性金属酸化物
微粒子と高抵抗の非磁性金属酸化物微粒子とを組み合わ
せて使用するのが良い。
【0040】その場合には、比重や形状が類似している
粒子を用いるのがバインダー樹脂との密着性、キャリア
コアの強度を高めるためにより好ましい。例えば、マグ
ネタイトとヘマタイト、マグネタイトとγ−Fe2
3 、マグネタイトとSiO2 、マグネタイトとAl2
3 、マグネタイトとTiO2 、マグネタイトとCa−M
n−Fe系フェライト、マグネタイトとCa−Mg−F
e系フェライト等を好ましく用いることができる。中で
もマグネタイトとヘマタイトの組み合わせが好ましい。
【0041】金属酸化物微粒子を樹脂に分散したものを
コアとする場合、磁性を示す金属酸化物微粒子の個数平
均粒径はキャリアコアの個数平均粒径よりも小さく且
つ、0.02〜2μmのものが好ましい。2種以上の金
属酸化物を分散させて用いる場合、低抵抗の金属酸化物
の個数平均粒径(ra)は0.02〜2μmであるもの
が好ましい。他方の金属酸化物の個数平均粒径(rb
は0.05〜5μmのものが好ましい。この場合、低抵
抗の金属酸化物に対して他方の金属酸化物の粒径比rb
/raは1.0を越え5.0以下であることが好まし
く、より好ましくは粒径比rb/raは1.2乃至5.
0が良い。1.0倍以下であると比抵抗の低い金属酸化
物粒子が表面に出やすくなり、キャリアコアの抵抗が低
くなり、キャリア付着を防止する効果が得られにくくな
る。5.0倍を越えると樹脂中へ金属酸化物粒子を分散
しにくく、キャリアコアの強度が低下し、金属酸化物の
脱離を引き起こしやすくなる。金属酸化物の粒径測定方
法については後述する。
【0042】樹脂に分散して用いる磁性金属酸化物粒子
の比抵抗は1×103 Ω・cm以上の範囲のものが好ま
しく、より好ましくは1×105 Ω・cm以上である。
特に、2種以上の金属酸化物粒子を混合して用いる場合
には、磁性を示す金属酸化物粒子が1×103 Ω・cm
以上の範囲のものであり、他方の非磁性金属酸化物粒子
は磁性粒子よりも高い比抵抗を有するものが好ましい。
より好ましくは非磁性金属酸化物の比抵抗は1×108
Ω・cm以上のものが好ましい。磁性金属酸化物粒子の
比抵抗が1×103 Ω・cm未満であると分散する金属
酸化物の含有量を減量してもキャリアコアの比抵抗が低
く、電荷注入を招きやすく画質が低下したり、キャリア
付着を招きやすい。また、樹脂中に2種以上の金属酸化
物粒子を分散する場合には粒径の大きな非磁性金属酸化
物の比抵抗が1×108 Ω・cm未満であるとキャリア
コアの比抵抗を十分に高めることができにくい。金属酸
化物の比抵抗測定方法については後述する。
【0043】金属酸化物分散樹脂コア粒子の金属酸化物
の含有量は、好ましくは50重量%〜99重量%であ
る。金属酸化物の量が50重量%未満であると帯電性が
安定しにくく、特に低温低湿環境下においてキャリアが
摩擦帯電し、摩擦電荷が残存しやすくなるために微粉ト
ナーや外添剤がキャリア粒子表面に付着しやすくなる。
また、99重量%を越えるとキャリア粒子強度が低下し
て、耐久時にキャリア粒子の割れや、金属酸化物微粒子
のキャリア粒子からの脱離を生じやすくなる。
【0044】さらに本発明の好ましい形態としては、2
種以上の金属酸化物粒子を分散した金属酸化物分散樹脂
コアにおいて、含有する金属酸化物全体に占める磁性を
有する金属酸化物の含有量が30重量%〜95重量%で
ある。30重量%未満であるコアの高抵抗化は良好にな
る半面、キャリアとしての磁気力が小さくなり、キャリ
ア付着を招く場合がある。また、95重量%を越えると
コアの高抵抗化が難しくなる。
【0045】更に、金属酸化物分散樹脂コアに含有され
る金属酸化物は親油化処理されていることが金属酸化物
微粒子の脱離を防止する上で好ましい。親油化処理され
た金属酸化物はバインダー樹脂中に分散させコア粒子を
形成する場合、均一でかつ高密度でバインダー樹脂中に
取り込まれることが可能となる。特に、重合法でコア粒
子を形成する場合は球形で表面が平滑な粒子を得る上で
重要である。
【0046】親油化処理はシランカップリング剤、チタ
ネートカップリング剤、アルミニウムカップリング剤の
如きカップリング剤や界面活性剤で表面処理することが
好ましい。
【0047】特にシランカップリング剤、チタネートカ
ップリング剤の如きカップリング剤で表面処理すること
が好ましい。
【0048】シランカップリング剤としては、疎水性
基、アミノ基あるいはエポキシ基を有するものが挙げら
れる。疎水性基を有するシランカップリング剤として
は、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリエトキシシラ
ン、ビニルトリス(β−メトキシ)シランを挙げること
ができる。アミノ基を有するシラン系カップリング剤と
しては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−
アミノプロピルメトキシジエトキシシラン、γ−アミノ
プロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)
−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(ア
ミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシ
ラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシ
シランが挙げられる。エポキシ基を有するシランカップ
リング剤としては、γ−グリシドキシプロピルメチルジ
エトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキ
シシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)ト
リメトキシシランが挙げられる。
【0049】チタネートカップリング剤としては、イソ
プロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピ
ルトリドデシルビンゼンスルホニルチタネート、イソプ
ロペルトリス(ジオクチルピロホスフェート)チタネー
トを挙げることができる。
【0050】金属酸化物分散コアに用いられるバインダ
ー樹脂としては、次のビニルモノマーを重合して得られ
る樹脂が挙げられる。ビニルモノマーとしては、スチレ
ン;o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メ
チルスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチ
レン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチ
レン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシ
ルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニ
ルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシ
ルスチレン、p−メトキシスチレン、p−クロルスチレ
ン、3,4−ジクロルスチレン、m−ニトロスチレン、
o−ニトロスチレン、p−ニトロスチレンの如きスチレ
ン誘導体;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチ
レンの如き不飽和モノオレフィン;ブタジエン、イソプ
レンの如き不飽和ジオレフィン;塩化ビニル、塩化ビニ
リデン、臭化ビニル、フッ化ビニルの如きハロゲン化ビ
ニル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビ
ニルの如きビニルエステル;メタクリル酸;メタクリル
酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピ
ル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチ
ル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシ
ル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸
ステアリン、メタクリル酸フェニルの如きα−メチレン
脂肪族モノカルボン酸エステル;アクリル酸;アクリル
酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、
アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル
酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−
エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2
−クロルエチル、アクリル酸フェニルの如きアクリル酸
エステル;マレイン酸、マレイン酸ハーフエステル;ビ
ニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイ
ソブチルエーテルの如きビニルエーテル;ビニルメチル
ケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニル
ケトンの如きビニルケトン、N−ビニルピロール、N−
ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニ
ルピロリドンの如きN−ビニル化合物;ビニルナフタリ
ン;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル
アミドの如きアクリル酸誘導体若しくはメタクリル酸誘
導体;アクロレインが挙げられる。これらの中から1種
又は2種以上のモノマーを重合させたものが用いられ
る。
【0051】その他の樹脂として、ポリエステル樹脂、
エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、ポリウレタ
ン樹脂、ポリイミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテ
ル樹脂の如き樹脂が挙げられる。
【0052】金属酸化物分散樹脂コアを製造する方法と
しては熱可塑性樹脂、金属酸化物、その他の添加剤を混
合機により十分に混合してから加熱ロールー、ニーダ
ー、エクストルーダーの如き混練機を用いて溶融、混練
して、これを冷却後、粉砕分級する方法が挙げられる。
この際、得られた不定形の金属酸化物含有樹脂粒子を熱
処理あるいは機械的処理により球形化してコア粒子とし
て用いることが好ましい。
【0053】他の金属酸化物分散コアを製造する方法と
しては、モノマーと金属酸化物粒子とを混合、モノマー
を重合してキャリアコア粒子を生成する方法が挙げられ
る。重合に用いられるモノマーとしては、ビニルモノマ
ーの他に、エポキシ樹脂の出発原料となるビスフェノー
ル又はその誘導体とエピクロルヒドリン;フェノール樹
脂を生成するためのフェノール類とアルデヒド類;尿素
樹脂を生成するための尿素とアルデヒド類;メラミンと
アルデヒド類が挙げられる。硬化系フェノール樹脂を用
いたキャリアコアの製造方法としては、水性媒体中でフ
ェノール類とアルデヒド類を塩基性触媒の存在下で金属
酸化物粒子、必要により分散安定剤を入れ、フェノール
類とアルデヒド類とを重縮合しコア粒子を得る方法があ
る。または、水性媒体中でフェノール類とアルデヒド類
を塩基性触媒の存在下で親油化処理した金属酸化物を入
れ、重縮合してコア粒子を得る方法もある。コア粒子の
抵抗を調整したり、金属酸化物微粒子の脱離を防止した
りするために、重合して得られたコア粒子の上バインダ
ー樹脂と同じ樹脂あるいは金属酸化物を添加したものを
再重合し、さらにその上にシリコーン樹脂コートしても
良い。
【0054】キャリアコア粒子の強度をアップするため
にバインダー樹脂を架橋しても良い。例えば、溶融混練
時に架橋成分を添加し混練時に架橋させる、あるいは直
接重合時に硬化型樹脂を選択し直接重合させてコアを得
る、あるいは架橋成分を入れたモノマーを使用する方法
を挙げられる。
【0055】キャリアコア粒子の表面をコートするシリ
コーン樹脂組成物のシリコーン樹脂は下記式に示される
単位からなるオルガノシロキサン結合のみによりなる、
いわゆるストレートシリコーン樹脂であることが必要で
ある。
【0056】
【外3】 〔式中、R1 、R2 、R3 及びR4 は水素原子、メチル
基、フェニル基又はヒドロキシル基である。好ましくは
1 、R2 、R3 、R4 のすべてがメチル基または、そ
の一部をフェニル基に置き換えたものである〕。他の官
能基又は他の樹脂により変性した非ストレートシリコー
ン樹脂は表面エネルギーの上昇、又は硬度が低下するた
めにトナースペントを生じやすくなる。
【0057】化学式1および2で示されるシリコン原子
は3官能のシリコン、及び/または3官能と2官能との
シリコンであり、3官能と2官能のシリコンの原子比
(3官能:2官能)が100:0〜50:50の範囲で
あることがコート被膜の硬さの点でより好ましい。
【0058】ストレートシリコーン樹脂と、カップリン
グ剤とを有するシリコーン樹脂組成物のコート量はキャ
リアコア粒子100重量部に対し、0.05〜10重量
部であることが好ましい。さらには0.2重量%〜5重
量部であることが最も好適である。
【0059】コート量が0.05重量部未満ではキャリ
アコア材を十分にコートすることが困難となり、耐久中
にトナースペントを十分抑制することができない。ま
た、100重量部を越えると、樹脂コート量が多すぎる
ため比抵抗は所望の範囲とすることができるが流動性が
低下したり、電荷が蓄積することによるキャリア付着を
生じたりする場合がある。
【0060】金属酸化物分散樹脂キャリアでは金属酸化
物の露出密度を0.1〜10個/μm2 にコントロール
することがキャリアの電荷の蓄積を良好に抑制するため
に好ましい。コートキャリア粒子表面の金属酸化物の露
出密度の算出方法は後述する。
【0061】シリコーン樹脂とともに使用するカップリ
ング剤としては、シランカップリング剤、またはチタネ
ートカップリング剤、アルミカップリング剤が挙げられ
る。シランカップリング剤としては、疎水性基、アミノ
基あるいはエポキシ基を有するものが挙げられる。
【0062】疎水性基を有するシランカップリング剤
は、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、フェニル基、
フェル基、ハロゲン化フェニル基又はアルキルフェニル
基を有するシランカップリング剤が挙げられる。好まし
くは、疎水性基を有するシランカップリング剤は、下記
式で示されるアルコキシシランである。
【0063】Rm SiYn 〔式中、Rはアルコキシ基を示し、mは1〜3の整数を
示し、Yはアルキル基又はビニル基を示し、nは、1〜
3の整数を示す〕。
【0064】例えば、より好ましい疎水性基を有するシ
ランカップリング剤として、ビニルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシ
シラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキ
シシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ジメチルジ
メトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチ
ルメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、
フェニルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメ
トキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン及
びビニルトリス(β−メトキシ)シランからなるグルー
プから選択される化合物が挙げられる。
【0065】また、疎水性基を有するシランカップリン
グ剤として、ビニルトリクロルシラン、ヘキサメチルジ
シラザン、トリメチルシラン、ジメチルジクロルシラ
ン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシ
ラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチ
ルクロルシラン、プロムジメチルクロルシラン、α−ク
ロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリク
ロルシラン及びクロルメチルジメチルクロルシランから
なるグループから選択される化合物を使用しても良い。
【0066】アミノ基をもつシランカップリング剤とし
ては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ア
ミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピル
メチルジエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ
−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ(2−アミノ
エチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β
(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキ
シシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメト
キシシランが挙げられる。エポキシ基をもつシランカッ
プリング剤としては、γ−グリシドキシプロピルメチル
ジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエト
キシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)
トリメトキシシランが挙げられる。
【0067】チタネートカップリング剤としては、イソ
プロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピ
ルトリドデシルビンゼンスルホニルチタネート、イソプ
ロペルトリス(ジオクチルピロホスフェート)チタネー
ト、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチ
ル)チタネート、イソプロピル−4−アミノベンゼンス
ルホニル−ジ(ドデシルベンゼンスルホニル)チタネー
トが挙げられる。
【0068】アルミニウムカップリング剤としては、ア
セトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート等が挙
げられる。
【0069】シリコーン樹脂と共に用いるカップリング
剤としては、アミノ基を有するカップリング剤が好まし
い。アミノ基を有するカップリング剤を少なくとも1種
以上含有させた樹脂組成物をコート樹脂として用いると
コート樹脂の架橋の程度及び摩擦帯電特性が良好にコン
トロールされる。また、カップリング剤と共に硬度を変
えるために硬化剤を併用して用いても良い。
【0070】硬化剤としては、有機スズ系硬化剤に代表
される有機金属塩、アミン系触媒が挙げられる。
【0071】本発明のコートキャリアを好ましく製造す
る方法としては、キャリアコア材を浮遊流動させながら
コート樹脂溶液をスプレーしコア材表面にコート膜を形
成させる方法、およびスプレードライ法が挙げられる。
上記コート方法は特に熱可塑性樹脂を用いた金属酸化物
分散樹脂コアにコートする場合に好適である。
【0072】その他のコート方法としては、剪断応力を
加えながら溶媒を徐々に揮発させるコート方法が挙げら
れる。シリコーン樹脂組成物コートは被膜強度をより高
めるためにキュアを施すことが好ましい。具体的には1
50℃以上の温度で0.5時間以上保持することが好ま
しい。
【0073】本発明の磁性コートキャリアは、形状係数
SF−1が100〜130の範囲である球形又は実質的
に球形状である。SF−1が130を越えると、現像剤
の流動性が低下し、トナーへの摩擦帯電付与能力の低下
や現像極において磁気ブラシの形状が不均一になるため
に高画質な画像が得られなくなる。キャリア粒子のSF
−1の測定は、日立製作所(株)社製フィールドエミッ
ション走査電子顕微鏡S−800により500〜500
0倍に拡大したキャリア粒子をランダムに300個以上
抽出し、ニレコ社製の画像処理解析装置Luzex3を
用いておこなわれ、次式によって算出される。
【0074】
【外4】 〔式中、MX LNGはキャリア粒子の最大径を示し、
AREAはキャリア粒子の投影面積を示す〕。
【0075】トナーは、重量平均粒径が1〜10μm、
好ましくは3〜8μmの範囲であることが好適である。
さらに、トナーは個数平均粒径の1/2倍径以下の個数
分布累積値が20個数%以下であり、重量平均粒径の2
倍径以上の体積分布累積値が10体積%以下であること
が反転成分のない良好な帯電付与、潜像ドットの再現性
を満足するために好ましい。さらにトナー帯電性を良好
にし、ドット再現性や転写効率を高めるには個数平均粒
径の1/2倍径以下の分布累積値が15個数%以下であ
り、重量平均粒径の2倍径以上の分布累積値が5体積%
以下であることがより好ましい。さらには個数平均粒径
の1/2倍径以下の分布累積値が10個数%以下であ
り、重量平均粒径の2倍径以上の分布累積値が2体積%
以下であることがより好ましい。
【0076】トナーは重量平均粒径が10μmを越える
と、潜像を現像する粒子1個が大きくなるために磁性キ
ャリアの磁気力を下げても潜像に忠実な現像が困難にな
り、また、静電的な転写を行うとトナーが飛び散りやす
い。また、トナーの重量平均粒径が1μm以下では粉体
としてのハンドリング性に不都合を生じやすい。
【0077】トナーは、個数平均粒径の1/2の倍径以
下の個数分布累積値が20個数%を越えると微小トナー
粒子への帯電付与が良好に行えず、トナーのトリボ分布
が広くなり、帯電不良(反転成分生成)や多数枚耐久中
で現像器内のトナーの粒径変化が生じやすい。また、ト
ナーは重量平均粒径の2倍径以上の体積分布累積値が1
0体積%を越えるとキャリアとの摩擦帯電が均一におこ
ないにくく、潜像を忠実に再現できにくくなる。トナー
の粒度分布の測定には、例えばレーザー走査型粒度分布
計のCIS−100(GALAI社製)を使用する方法
を挙げることができる。
【0078】トナー粒径は、使用するキャリア粒径と密
接に関係している。キャリアの個数平均粒径が36〜1
00μmであるとき、トナーは重量平均径が9〜10μ
mであることが帯電性を良好すると共により高画質化の
為には好適である。キャリアの個数平均粒径が5〜35
μmであるとき、現像剤の劣化を防止し、初期および多
数枚耐久性を向上させるためにはトナーは重量平均径が
1〜8μmであることがより好ましい。
【0079】更に、トナーの形状係数SF−1が100
〜140の範囲であることが好ましい。トナーのSF−
1が100〜140であると現像同時クリーニング方
法、クリーナレス画像形成方法の如きクリーナーレスプ
ロセスを用いたシステムにおいて有効である。
【0080】トナーは好ましくは、残存モノマー量が、
500ppm以下であると、耐久特性、画像品質特性が
良好となり、さらに300ppm以下であると更に良好
な結果が得られる。トナー中の残存モノマーの定量方法
については後述する。
【0081】トナーの形状係数SF−1が100〜14
0であるものが好適に用いられる。さらに好ましくは、
SF−1が100〜130である。トナーの形状係数S
F−1は、日立製作所製FE−SEM(S−800)を
用い、200〜5000倍に拡大したトナー像を300
個以上無作為にサンプリングし、その画像情報はインタ
ーフェースを介してニコレ社製画像解析装置(Luze
x3)に導入し解析を行い下式より算出し得られた値で
ある。
【0082】
【外5】 〔式中、MX LNGはトナー粒子の最大径を示し、A
REAはトナー粒子の投影面積を示す〕。
【0083】トナーの形状係数SF−1は球形度合を示
し、140より大きいと、球形から徐々に不定形とな
る。トナーのSF−1が140を越えるとトナーの感光
体から転写部材への転写が不良になり、感光体上にトナ
ーが多く滞留するので好ましくない。
【0084】重合法により生成されたトナー粒子は、表
面がかなり平滑化されたものを得ることが出来る。この
平滑さ故に、転写時において、トナー粒子の凹凸部分に
起こる電界の異常な集中を防止し、トナー像の転写効率
が高まる。
【0085】本発明では、コア/シェル構造を有するト
ナー粒子が好ましく用いられる。コア/シェル構造を有
するトナー粒子は、低温定着性を損なうことなく耐ブロ
ッキング性を付与できる。コアを有しないようなバルク
としての重合トナーに比較して、低軟化点物質で形成さ
れたコア部を内包するシェル部分を重合法で形成するほ
うが、重合工程の後の後処理工程において、トナー粒子
からの残存モノマーの除去が容易に行われる。
【0086】コア部の主たる成分としては低軟化点物質
が好ましい、低軟化点物質はASTM D3418−8
に準拠して測定された吸熱曲線のメインピーク値が、4
0〜90℃を示す化合物が好ましい。吸熱メインピーク
が40℃未満であると低軟化点物質の自己凝集力が弱く
なり、結果として耐高温オフセット性が弱くなり好まし
くない。一方、吸熱メインピークが、90℃を越えると
定着温度が高くなり、好ましくない。更に直接重合方法
によりトナー粒子を得る場合においては、水系媒体中で
造粒・重合を行う場合、吸熱メインピーク値の温度が高
いとモノマー組成物を水系媒体中で造粒中に低軟化点物
質が析出しやすく、好ましくない。
【0087】吸熱メインピーク値の温度の測定には、例
えばパーキンエルマー社製DSC−7を用いる。装置検
出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量
の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。サンプ
ルはアルミニウム製パンを用い対照用には空パンをセッ
トし、昇温速度10℃/min.で測定を行う。温度温
度範囲は、30〜160℃である。
【0088】低軟化点物質としてはパラフィンワック
ス、ポリオレフィンワックス、フィッシャートロピッシ
ュワックス、アミドワックス、高級脂肪酸、エステルワ
ックス及びこれらの誘導体又はこれらのグラフト/ブロ
ック化合物が挙げられる。
【0089】低軟化点物質はトナー粒子中へ5〜30重
量%添加することが好ましい。5重量%未満の添加では
残存モノマーの除去に負担がかかる。30重量%を越え
る場合は、重合法によるトナー粒子の製造においてモノ
マー組成物の造粒時に粒子同士の合一が起きやすく、粒
度分布の広いものが生成しやすい。
【0090】トナー粒子には外添剤を付与することが好
適である。トナー粒子表面を外添剤で被覆することによ
り、トナーとキャリア、あるいはトナー粒子相互の間に
外添剤が存在することで、現像剤の流動性が向上され、
さらに現像剤の寿命も向上する。トナー粒子表面の外添
剤被覆率は、5〜99%さらに好ましくは、10〜99
%であることが良い。
【0091】外添剤としては金属酸化物粉体(酸化アル
ミニウム、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、酸化
セリウム、酸化マグネシウム、酸化クロム、酸化錫、酸
化亜鉛、など),窒化物粉体(窒化ケイ素など),炭化
物粉体(炭化ケイ素など),金属塩粉体(硫酸カルシウ
ム、硫酸バリウム、炭酸カルシウムなど),脂肪酸金属
塩粉体(ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムな
ど),カーボンブラック,シリカ粉体、ポリテトラフロ
ロエチレン粉体、ポリビニリデンフロライド粉体、ポリ
メチルメタクリレート粉体、ポリスチレン粉体,シリコ
ーン粉体を使用することが好適である。上述した粉体の
個数平均粒径は0.2μm以下であることが好ましい。
個数平均粒径が0.2μmを越えるとトナーの流動性が
低下し、現像及び転写時に画質が低下する。
【0092】外添剤の使用量は、トナー粒子100重量
部に対し、0.01〜10重量部より好ましくは、0.
05〜5重量部である。外添剤は、単独で用いても、
又、複数併用しても良い。それぞれ、疎水化処理を行っ
たものが、より好ましい。
【0093】トナー粒子表面の外添剤被覆率は、日立製
作所FE−SEM(S−800)を用い5000〜20
000倍に拡大したトナー像を100個無作為にサンプ
リングし、その画像情報はインターフェースを介してニ
コレ社製画像解析装置(Luzex3)に導入し解析を
行い算出する。算出方法は、トナー粒子の面積(2次元
像)に対する外添剤の粒子の面積の割合を百分率で求め
る。
【0094】外添剤は、BET法による窒素吸着によっ
た比表面積が30m2 /g以上、特に50〜400m2
/gの範囲のものが良好である。
【0095】トナー粒子と外添剤との混合処理は、ヘン
シェルミキサー等の如き混合機を使用して行われる。こ
のようにして得られたトナーはキャリア粒子と混合され
て2成分系現像剤とされる。二成分系現像剤は、現像プ
ロセスにも依存するが現像剤中のトナーの割合が1〜2
0重量%、より好ましくは1〜10重量%の範囲である
ことが好適である。二成分系現像剤のトナーの摩擦帯電
量としては5〜100μC/gの範囲であることが好適
であり、最も好ましくは5〜60μC/gである。トナ
ーの摩擦帯電量の測定条件について後述する。
【0096】トナー製造する方法としては、特公昭36
−10231号公報、特開昭59−53856号公報、
特開昭59−61842号公報に述べられている懸濁重
合方法を用いて直接トナーを生成する方法や単量体には
可溶で得られる重合体が不溶な水系有機溶剤を用い直接
トナーを生成する分散重合方法又は水溶性極性重合開始
剤存在下で直接重合しトナーを生成するソープフリー重
合方法に代表される乳化重合方法を用いトナー粒子を製
造する方法が挙げられる。
【0097】トナーの形状係数SF−1を100〜14
0にコントロールでき、比較的容易に粒度分布がシャー
プで粒径4〜8μmの微粒子トナーが得られる常圧下で
の、または、加圧下での懸濁重合方法が特に好ましい。
【0098】低軟化点物質を内包化せしめる方法として
は、水系媒体中での材料の極性を主要単量体より低軟化
点物質の方を小さく設定し、更に少量の極性の大きな樹
脂又は単量体を添加せしめることで低軟化点物質を外殻
樹脂で被覆したコア/シェル構造を有するトナー粒子を
得ることができる。トナー粒子の粒度分布制御や粒径の
制御は、難水溶性の無機塩や保護コロイド作用をする分
散剤の種類や添加量を変える方法や機械的装置条件(例
えばローターの集束・バス回数・攪拌羽根形状等の攪拌
条件や容器形状)又は、水溶液中での固形分濃度を制御
することにより所定の物性のトナー粒子を得ることがで
きる。
【0099】トナー粒子の外殻樹脂としては、スチレン
−(メタ)アクリル共重合体、スチレン−ブタジエン共
重合体が挙げられる。重合法による直接トナー粒子を得
る方法においては、それらの単量体が用いられる。
【0100】具体的には、スチレン;o−(m−、p
−)−メチルスチレン、m(p−)−エチルスチレンの
如きスチレン誘導体;(メタ)アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、
(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチ
ル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸
ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)ア
クリル酸ベヘニル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキ
シル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メ
タ)アクリル酸ジエチルアミノエチルの如き(メタ)ア
クリル酸エステル単量体;ブタジエン、イソプレン、シ
クロヘキサン、(メタ)アクリロニトリル、アクリル酸
アミドの如きエン単量体が挙げられる。
【0101】これらは、単独、または、一般的には出版
物ポリマーハンドブック第2版III−P139〜19
2(John Wiley & Sons社製)に記載
の理論ガラス転移温度(Tg)が40〜75℃に示すよ
うに単量体を適宜混合し用いられる。理論ガラス転移温
度が40℃未満の場合には、トナーの保存安定性や現像
剤の耐久安定性の面から問題が生じやすく、一方75℃
を越える場合は定着点の上昇をもたらし、特にフルカラ
ートナーの場合においては各色トナーの混色性が低下し
色再現性が低下し、更にOHP画像の透明性が低下す
る。
【0102】外殻樹脂のTHF可溶成分の分子量は、ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によ
り測定される。GPCの測定方法は、予めトナーをソッ
クスレー抽出器を用いトルエンで20時間抽出を行った
後、ロータリーエバポレーターでトルエンを留去せし
め、更に低軟化点物質は溶解するが外殻樹脂は溶解し得
ない有機溶剤(例えばクロロホルム等)を加え十分洗浄
を行った後、THF(テトラヒドロフラン)に可溶した
溶液をポア径が0.3μmの耐溶剤性メンブランフィル
ターでろ過したサンプルをウォーターズ社製150Cを
用い、カラム構成は昭和電工製A−801、802、8
03、804、805、806、807を連結し標準ポ
リスチレン樹脂の検量線を用い分子量分布を測定する。
【0103】得られたTHFに可溶な樹脂成分の数平均
分子量(Mn)は、5000〜1000000が好まし
い。重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の
比(Mw/Mn)は、2〜100を示すものが好まし
い。
【0104】コア/シェル構造を有するトナーを製造す
る場合、外殻樹脂で低軟化点物質を内包化せしめるため
モノマー組成物中に更に極性樹脂を添加せしめることが
特に好ましい。極性樹脂としては、スチレン(メタ)ア
クリル酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、飽
和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂が挙げられる。極性
樹脂は、単量体と反応しうる不飽和基を分子中に含まな
いものが好ましい。不飽和基を有する極性樹脂を含む場
合においてシェル樹脂相を形成する単量体と架橋反応が
起きるので、特に、フルカラー画像形成用トナーとして
は、極めて高分子量になり四色トナーの混色には不利と
なり好ましくない。
【0105】外殻構造を有するトナー粒子の表面にさら
に重ねて重合法により最外殻樹脂層を設けても良い。
【0106】最外殻樹脂層のガラス転移温度は、耐ブロ
ッキング性のさらなる向上のため外殻樹脂層のガラス転
移温度以上に設計されること、さらに定着性を損なわな
い程度に架橋されていることが好ましい。また、該外殻
樹脂層には帯電性向上のため極性樹脂や荷電制御剤が含
有されていても良い。
【0107】外殻樹脂層を設ける方法としては、特に限
定されるものではないが例えば以下のような方法が挙げ
られる。 1.重合反応後半、または終了後、反応系中に必要に応
じて、極性樹脂、荷電制御剤、架橋剤等を溶解、分散し
たモノマー組成物を添加し重合粒子に吸着させ、重合開
始剤を添加し重合を行う方法。 2.必要に応じて、極性樹脂、荷電制御剤、架橋剤等を
含有したモノマー組成物から生成した乳化重合粒子また
はソープフリー重合粒子を反応系中に添加し、重合粒子
表面に凝集、必要に応じて熱により固着させる方法。 3.必要に応じて、極性樹脂、荷電制御剤、架橋剤等を
含有したモノマー組成物から生成した乳化重合粒子また
はソープフリー重合粒子を乾式で機械的にトナー粒子表
面に固着させる方法。
【0108】本発明に用いられる非磁性の黒色着色剤と
しては、カーボンブラック以下に示すイエロー/マゼン
タ/シアン着色剤を用い黒色に調色されたものが挙げら
れる。イエロー着色剤としては、縮合アゾ化合物、イソ
インドリノン化合物、アンスラキノン化合物、アゾ金属
錯体、メチン化合物、アリルアミド化合物に代表される
化合物が挙げられる。具体的には、C.I.ピグメント
イエロー12、13、14、15、17、62、74、
83、93、94、95、109、110、111、1
28、129、147、168等が好適に用いられる。
【0109】マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合
物、ジケトピロロピロール化合物、アンスラキノン、キ
ナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール
化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合
物、ペリレン化合物が挙げられる。具体的には、C.
I.ピグメントレット2、3、5、6、7、23、4
8;2、48;3、48;4、57;1、81;1、1
44、146、166、169、177、184、18
5、202、206、220、221、254が特に好
ましい。
【0110】シアン着色剤としては、銅フタロシアニン
化合物及びその誘導体、アンスラキノン化合物、塩基染
料レーキ化合物が挙げられる。具体的には、C.I.ピ
グメントブルー1、7、15、15:1、15:2、1
5:3、15:4、60、62、66等が特に好適に利
用できる。これらの着色剤は、単独又は混合し更には固
溶体の状態で用いることができる。
【0111】着色剤は、カラートナーの場合、色相角、
彩度、明度、耐候性、OHPにおける透明性、トナー粒
子中への分散性の点から選択される。着色剤は、樹脂1
00重量部に対し1〜20重量部使用するのが良い。
【0112】黒色着色剤として磁性材料を用いた場合に
は、他の着色剤と異なり樹脂100重量部に対し4〜1
50重量部用いられる。
【0113】荷電制御剤としては、公知のものが利用で
きる。カラートナーの場合は、特に、無色でトナーの帯
電スピードが速く且つ一定の帯電量を安定して維持でき
る荷電制御剤が好ましい。直接重合方法を用いる場合に
は、重合阻害性が無く水系媒体への可溶化物の無い荷電
制御剤が特に好ましい。
【0114】具体的化合物としては、ネガ系荷電制御剤
としてサリチル酸、ジアルキルサリチル酸、ナフトエ
酸、ダイカルボン酸の金属化合物、スルホン酸、カルボ
ン酸を側鎖に持つ高分子型化合物、ホウ酸化合物、尿素
化合物、ケイ素化合物、カリークスアレーン等が挙げら
れ、ポジ系荷電制御剤として四級アンモニウム塩、該四
級アンモニウム塩を側鎖に有する高分子型化合物、グア
ニジン化合物、イミダゾール化合物が挙げられる。該荷
電制御剤は樹脂100重量部に対し0.5〜10重量部
使用するのが好ましい。しかしながら、本発明において
荷電制御剤のトナー粒子への添加は必須ではない。
【0115】直接重合方法を利用する場合には、重合開
始剤として、2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチル
バレロニトリル)、2,2′−アゾビスイソブチロニト
リル、1,1′−アゾビス(ジクロヘキサン−1−カル
ボニトリル)、2,2′−アゾビス−4−メトキシ2,
4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニト
リルの如きアゾ系重合開始剤;ベンゾイルペルオキシ
ド、メチルエチルケトンペルオキシド、ジイソプロピル
ペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキシド、
2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロイル
ペルオキシドの如き過酸化物系重合開始剤が用いられ
る。
【0116】重合開始剤の添加量は、目的とする重合度
により変化するが一般的には単量体に対し0.5〜20
重量%添加され用いられる。重合開始剤の種類は、重合
方法により若干異なるが、十時間半減期温度を参考に、
単独又は混合し利用される。重合度を制御するため公知
の架橋剤・連鎖移動剤・重合禁止剤等を更に添加しても
良い。
【0117】トナー製造方法として懸濁重合を利用する
場合には、用いる分散剤として無機系酸化物として、リ
ン酸三カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミ
ニウム、リン酸亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化ア
ルミニウム、メタケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、
硫酸バリウム、ベントナイト、シリカ、アルミナ等が挙
げられる。有機系化合物としてはポリビニルアルコー
ル、ゼラチン、メチルセルロース、メチルヒドロキシプ
ロピルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロースのナトリウム塩、デンプン等が挙げられ
る。これら分散剤は、重合性単量体100重量部に対し
て0.2〜10.0重量部を使用することが好ましい。
【0118】これら分散剤は、市販のものをそのまま用
いても良いが、細かい均一な粒度を有する分散粒子を得
るために、水系分散媒中にて高速撹拌下にて該無機化合
物を生成しても良い。例えば、リン酸三カルシウムの場
合、高速撹拌下において、リン酸ナトリウム水溶液と塩
化カルシウム水溶液を混合する事で懸濁重合方法に好ま
しい分散剤を得る事が出来る。これら分散剤の微細化の
ため0.001〜0.1重量部の界面活性剤を併用して
も良い。具体的には市販のノニオン、アニオン、カチオ
ン型の界面活性剤が利用でき、例えばドデシル硫酸ナト
リウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペンタデシル硫
酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナ
トリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸カリウ
ム、オレイン酸カルシウム等が好ましく用いられる。
【0119】トナー製造方法に直接重合方法を用いる場
合においては、以下の如き製造方法によってトナー粒子
を製造する事が可能である。単量体中に低軟化物質(離
型剤)、着色剤、極性樹脂、荷電制御剤、重合開始剤そ
の他の添加剤を加え、ホモジナイザー,超音波分散機の
如き分散機によって均一に溶解又は分散せしめた重合性
単量体組成物を、分散安定剤を含有する水系媒体中に通
常の攪拌機またはホモミキサー、ホモジナイザー等によ
り分散せしめる。好ましくは重合性単量体組成物からな
る液滴が所望のトナー粒子のサイズを有するように攪拌
速度・時間を調整し、造粒する。その後は分散安定剤の
作用により、粒子状態が維持され、且つ粒子の沈降が防
止される程度の攪拌を行えば良い。重合温度は40℃以
上、一般的には50〜90℃の温度に設定して重合を行
う。重合反応後半に昇温しても良く、更に、トナーの耐
久特性向上の目的で、未反応の重合性単量体、副生成物
等を除去するために反応後半、又は、反応終了後に一部
水系媒体を留去しても良い。反応終了後、生成したトナ
ー粒子を洗浄・ろ過により回収し、乾燥する。懸濁重合
法においては、通常単量体組成物100重量部に対して
水300〜3000重量部を分散媒体として使用するの
が好ましい。
【0120】トナー粒子は分級して粒度分布を制御して
も良く、好ましい方法としては、コアンダブロックによ
るコアンダ効果及び慣性力を利用した多分割分級装置を
用いる方法が良い。この装置を用いることにより、所望
の粒度分布を有するトナー粒子を効率的に製造できる。
【0121】本発明の現像方法としては、例えば図1に
示すような現像器を用い現像を行うことができる。具体
的には交番電界を印加しつつ、現像剤で形成された磁気
ブラシが潜像担持体(例えば、感光体ドラム3)に接触
している状態で現像を行うことが好ましい。現像スリー
ブ1と感光体ドラム3の距離(S−D間距離)Bは10
0〜1000μmであることがキャリア付着防止及びド
ット再現性の向上において良好である。100μmより
狭いと現像剤のパッキングが起こりやすい。1000μ
mを越えると現像極S1からの磁力線が広がり磁気ブラ
シの密度が低くなり、ドット再現性に劣ったり、キャリ
アを拘束する力が弱まりキャリア付着を生じやすい。
【0122】交番電界のピーク間の電圧は500〜50
00Vが好ましく、周波数は500〜10000Hz、
好ましくは500〜3000Hzであり、それぞれプロ
セスにより適宜選択して用いることができる。この場
合、波形としては三角波、矩形波、正弦波、あるいはD
uty比を変えた波形等種々選択して用いることができ
る。特に、トナー粒子が小さくなる場合、トナー飛翔に
寄与する側のDutyを小さくすることが好ましい。印
加電圧が、500Vより低いと十分な画像濃度が得られ
ず、また非画像分のカブリトナーを良好に回収すること
ができない場合がある。また、5000Vを越える場合
には現像ブラシを介して、かえって潜像を乱してしま
い、画質低下を招く場合がある。
【0123】本発明の現像剤を使用することで、カブリ
を防止するための電圧(Vback)を低くすることが
でき、感光体の1次帯電を低めることができるために感
光体寿命を長寿命化できる。Vbackは、現像システ
ムにもよるが150V以下、より好ましくは100V以
下である。
【0124】コントラスト電位としては、十分画像濃度
がでるように200V〜500Vが好ましく用いられ
る。
【0125】周波数が500Hzより低いとプロセスス
ピードにも関係するが、キャリアへの電荷注入が起こり
やすくキャリア付着、あるいは潜像を乱すことで画質を
低下させる場合がある。また、10000Hzを越える
と電界に対してトナーが追随しにくく画質が低下しやす
い。
【0126】本発明の現像方法では、十分な画像濃度を
出し、ドット再現性に優れ、かつキャリア付着のない現
像を行うために現像スリーブ1上の磁気ブラシの感光体
ドラム3との接触幅(現像ニップC)を3〜8mmにす
ることが好ましい。現像ニップCが3〜8mmであると
十分な画像濃度とドット再現性を良好に満足することが
でき、現像剤のパッキングが防止でき、またキャリア付
着を十分に抑えることができる。現像ニップの調整方法
としては、現像剤規制部材2と現像スリーブ1との距離
Aを調整したり、現像スリーブ1と感光ドラム3との距
離Bを調整することでニップ幅を適宜調整できる。
【0127】本発明の現像方法においては現像剤担持体
は、その表面形状が、 0.2μm≦中心線平均粗さ(Ra)≦5.0μm 10μm≦凹凸の平均間隔(Sm)≦80μm 0.05≦Ra/Sm≦0.5 の条件を満足することが好ましい。
【0128】Ra及びSmとは、JIS B 0601
及びISO468に記載される中心線平均粗さ及び凹凸
平均間隔を規定する値で次式により求められる。
【0129】
【外6】
【0130】Raが0.2μmより小さいと、現像剤の
搬送性が低下し耐久による画像むらや画像の濃度むらが
発生しやすくなる。Raが5μmを超えると現像剤の搬
送性には優れるものの規制ブレードの如き現像剤搬送量
制御部における規制力が大きくなりすぎるために摺擦に
よりトナーの劣化が生じやすく耐久時に画質が低下しや
すい。
【0131】Smが80μmより大きくなると、現像剤
担持体上への現像剤が保持されにくくなるために画像濃
度が低下しやすい。この原因について詳細は不明である
が現像剤担持体の搬送量規制部で現像剤担持体との滑り
が起こっていることから、凹凸の間隔が広くなりすぎる
と現像剤が密にパッキングされた塊として作用し、その
力が現像剤担持体−現像剤間の保持力を上回る結果と考
えられる。Smが10μm未満であると、担持体表面の
凹凸の多くが現像剤平均粒径より小さくなるため、凹部
に入り込む現像剤に粒度選択が生じ、現像剤微粉成分に
よる融着が発生しやすくなる。
【0132】さらに上記の観点より現像剤担持体上の凸
部の高さと凹凸の間隔から求められる凸・凹の傾斜(≒
f(Ra/Sm)が 0.05≦Ra/Sm≦0.5 であることが好ましく、より好ましくは0.07≦Ra
/Sm≦0.3である。
【0133】Ra/Smが0.05未満であると、現像
剤の現像剤担持体上への保持力が弱いため現像剤担持体
へ現像剤が保持されにくくなるので現像剤規制部で搬送
量が制御されず、結果として画像むらが生じやすい。R
a/Smが0.5を超えると現像剤担持体表面の凹部に
入った現像剤が他の現像剤と循環しにくくなるため現像
剤融着が発生しやすい。
【0134】Ra、Smの測定は、接触式表面粗さ測定
器SE−3300(小坂研究所社製)を用い、JIS−
B0601に準拠して行う。
【0135】所定の表面粗さを有する現像剤担持体を製
造する方法としては、たとえば不定形、粒子又は/及び
定形粒子を砥粒として用いたサンドブラスト法、スリー
ブ円周方向に凹凸を形成するためにサンドペーパーでス
リーブ面を軸方向に擦るサンドペーパー法、化学処理に
よる方法、弾性樹脂でコート後樹脂凸部を形成する方法
等を用いることができる。
【0136】現像剤担持体の材質としては公知の材料が
使用できる。たとえばアルミ、ステンレス、ニッケルの
如き金属またはその上にカーボン、樹脂エラストマー等
をコートしたもの;天然ゴム、シリコーンゴム、ウレタ
ンゴム、ネオプレンゴムの如き弾性体をゴム、発砲体、
スポンジ形態に加工したものまたはその上にカーボン及
び樹脂エラストマーを塗布したものが挙げられる。
【0137】現像剤担持体に形状としては円筒状、シー
ト状等公知の形態で使用できる。
【0138】より引き締まった画像を得るためには好ま
しくは、マゼンタ用、シアン用、イエロー用、ブラック
用の現像器を有し、ブラックの現像を最後に行うのが良
い。
【0139】本発明の現像方法を良好に実施し得るフル
カラー画像形成方法の画像形成装置を図3を参照しなが
ら説明する。
【0140】図3に示されるカラー電子写真装置は、装
置本体1の右側(図1右側)から装置本体の略中央部に
わたって設けられている転写材搬送系Iと、装置本体I
の略中央部に、上記転写材搬送系Iを構成している転写
ドラム315に近接して設けられている潜像形成部II
と、上記潜像形成部IIと近接して配設されている現像
手段(すなわち回転式現像装置)IIIとに大別され
る。
【0141】上記転写材搬送系Iは、以下の様な構成と
なっている。上記装置本体Iの右壁(図3右側)に開口
部が形成されており、該開口部に着脱自在な転写材供給
用トレイ302及び303が一部機外に突出して配設さ
れている。該トレイ302及び303の略直上部には給
紙用ローラー304及び305が配設され、これら給紙
用ローラー304及び305と左方に配された矢印A方
向に回転自在な転写ドラム305とを連係するように、
給紙ローラー306及び給紙ガイド307及び308が
設けられている。上記転写ドラム315の外周面近傍に
は回転方向上流側から下流側に向かって当接用ローラー
309、グリッパ310、転写材分離用帯電機311、
分離爪312が順次配設されている。
【0142】上記転写ドラム315の内周側には転写帯
電機313、転写材分離用帯電機314が配設されてい
る。転写ドラム315の転写材が巻き付く部分にはポリ
弗化ビニリデンの如き、ポリマーで形成されている転写
シート(図示せず)が貼り付けられており、転写材は該
転写シート上に静電的に密着貼り付けされている。上記
転写ドラム315の右側上部には上記分離爪312と近
接して搬送ベルト手段316が配設され、該搬送ベルト
316の転写材搬送方向終端(右端)には定着装置31
8が配設されている。該定着装置318よりもさらに搬
送方向後流には装置本体301の外へと延在し、装置本
体301に対して着脱自在な排出用トレイ317が配設
されている。
【0143】次に、上記潜像形成部IIの構成を説明す
る。図3矢印方向に回転自在な潜像担持体である感光ド
ラム(例えば、OPC感光ドラム)319が、外周面を
上記転写ドラム315の外周面と当接して配設されてい
る。上記感光ドラム319の上方でその外周面近傍に
は、該感光ドラム319の回転方向上流側から下流側に
向かって除電用帯電器320、クリーニング手段321
及び一次帯電器323が順次配設され、さらに上記感光
ドラム319の外周面上に静電潜像を形成するためのレ
ーザービームスキャナのごとき像露光手段324、及び
ミラーのごとき像露光反射手段325が配設されてい
る。
【0144】上記回転式現像装置IIIの構成は以下の
ごとくである。上記感光ドラム319の外周面と対向す
る位置に、回転自在な筺体(以下「回転体」という)3
26が配設され、該回転体326中には四種類の現像装
置が周方向の四位置に搭載され、上記感光ドラム319
の外周面上に形成された静電潜像を可視化(すなわち現
像)するようになっている。上記四種類の現像装置は、
それぞれイエロー現像装置327Y、マゼンタ現像装置
327M、シアン現像装置327C及びブラック現像装
置327BKを有する。
【0145】上述したごとき構成の画像形成装置全体の
シーケンスについて、フルカラーモードの場合を例とし
て説明する。上述した感光ドラム319が図3矢印方向
に回転すると、該感光ドラム319上の感光体は一次帯
電器323によって帯電される。図3の装置において
は、感光ドラムの周速(以下、プロセススピードとす
る)は100mm/sec以上(例えば、130〜25
0mm/sec)である。一次帯電器323による感光
ドラム319に対する帯電が行われると、原稿328の
イエロー画像信号にて変調されたレーザー光Eにより画
像露光が行われ、感光ドラム319上に静電潜像が形成
され、回転体326の回転によりあらかじめ現像位置に
定置されたイエロー現像装置327Yによって上記静電
潜像の現像が行われ、イエロートナー画像が形成され
る。
【0146】給紙ガイド307、給紙ローラー306、
給紙ガイド308を経由して搬送されてきた転写材は、
所定のタイミングにてグリッパ310により保持され、
当接用ローラー309と該当接用ローラー309と対向
している電極とによって静電的に転写ドラム315に巻
き付けられる。転写ドラム315は、感光ドラム319
と同期して図3矢印方向に回転しており、イエロー現像
装置327Yにより形成されたイエロートナー画像は、
上記感光ドラム319の外周面と上記転写ドラム315
の外周面とが当接している部位にて転写帯電器313に
よって転写材上に転写される。転写ドラム315はその
まま回転を継続し、次の色(図3においてはマゼンタ)
の転写に備える。
【0147】感光ドラム319は、上記除電用帯電器3
20により除電され、クリーニングブレードによるクリ
ーニング手段321によってクリーニングされた後、再
び一次帯電器323によって帯電され次のマゼンタ画像
信号により画像露光が行われ、静電潜像が形成される。
上記回転式現像装置は、感光ドラム319上にマゼンタ
画像信号による像露光により静電潜像が形成される間に
回転して、マゼンタ現像装置327Mを上述した所定の
現像位置に配置せしめ、所定のマゼンタトナーにより現
像を行う。引き続いて、上述したごときプロセスをそれ
ぞれシアン色及びブラック色に対しても実施し、四色の
トナー像の転写が終了すると、転写材上に形成された四
色顕画像は各帯電器322及び314により除電され、
上記グリッパ310による転写材の把持が解除されると
共に、該転写材は、分離爪312によって転写ドラム3
15より分離され、搬送ベルト316で定着装置318
に送られ、熱と圧力により定着され一連のフルカラープ
リントシーケンスが終了し、所要のフルカラープリント
画像が転写材の一方の面に形成される。
【0148】このとき、定着装置318での定着動作速
度は、感光ドラムの周速(例えば160mm/sec)
より遅い(例えば90mm/sec)で行われる。これ
は、トナーが二層から四層積層された未定着画像を溶融
混色させる場合、十分な加熱量をトナーに与えなければ
ならないためで、現像速度より遅い速度で定着を行うこ
とによりトナーに対する加熱量を多くしている。
【0149】以下に種々の測定方法を記載する。
【0150】キャリア粒径の測定方法 キャリアの粒径は、走査電子顕微鏡(100〜5000
倍)によりランダムに粒径0.1μm以上のキャリア粒
子300個以上抽出し、ニレコ社(株)製の画像処理解
析装置Luzex3により水平方向フェレ径をもってキ
ャリア粒径として測定し、個数平均粒径を算出するもの
とする。この条件で測定した個数基準の粒度分布より個
数平均粒径の1/2倍径累積分布以下の累積割合を求
め、1/2倍径累積分布以下の累積値を計算する。
【0151】キャリアの磁気特性 理研電子(株)製の振動磁場型磁気特性自動記録装置B
HV−30を用いて測定する。キャリア粉体の磁気特性
値は1キロエルステッドの外部磁場を作り、そのときの
磁化の強さを求める。キャリアは円筒状のプラスチック
容器に十分密になるようにパッキングした状態にする。
この状態で磁化モーメントを測定し、試料を入れたとき
の実際の重量を測定して、磁化の強さを求める(emu
/g)。ついで、キャリア粒子の真比重を乾式自動密度
計アキュピック1330(島津製作所(株)社製)によ
り求め、磁化の強さ(emu/g)に真比重を掛けるこ
とで本発明の単位体積あたりの磁化の強さ(emu/c
3 )を求める。
【0152】キャリア比抵抗測定 図2に示す測定装置を用いて行う。図2において、21
は、下部電極を示し、22は上部電極を示し、23は絶
縁物を示し、24は電流計を示し、25は電圧計を示
し、26は定電圧装置を示し、27は試料を示し、28
はガイドリングを示し、dは試料厚みを示し、Eは抵抗
測定セルを示す。セルAにキャリアを充填し、該充填キ
ャリアに接するように電極1及び2を配し、該電極間に
電圧を印加し、そのとき流れる電流を測定することによ
り比抵抗を求める方法を用いる。上記測定方法において
は、キャリアが粉末であるために充填率に変化が生じ、
それに伴い比抵抗が変化する場合があり、注意を要す
る。比抵抗の測定条件は、充填キャリアと電極との接触
面積S=約2.3cm2 、厚みd=約2mm、上部電極
22の荷重180g、印加電圧100Vとする。
【0153】金属酸化物の粒径測定方法 金属酸化物の個数平均粒径は、日立製作所(株)社製透
過型電子顕微鏡H−800により5000〜20000
倍に拡大した写真画像を用い、ランダムに粒径0.01
μm以上の粒子を300個以上抽出し、ニレコ社(株)
製の画像処理解析装置Luzex3により水平方向フェ
レ径をもって金属酸化物粒径として測定し、平均か処理
して個数平均粒径を算出するものとする。
【0154】金属酸化物の比抵抗測定はキャリア比抵抗
の方法に準じる。
【0155】磁性コートキャリア粒子のキャリア粒子表
面における金属酸化物露出密度は、5000〜1000
0倍に拡大した走査型電子顕微鏡S−800(日立製作
所(株)製)による写真画像(加速電圧1kV)を用い
て測定する。コートキャリア粒子を走査電子顕微鏡で観
測し、キャリア粒子表半球について二次元的に単位面積
当たりの金属酸化物の露出個数(すなわち、表面から突
出している金属酸化物粒子の個数)をカウントし、算出
する。この操作をランダムに300個以上のコートキャ
リア粒子を抽出して平均化処理を行う。粒径0.01μ
m以上の突出を対象とする。
【0156】シリコーン樹脂の3官能と2官能のシリコ
ンの比は元素分析およびNMR等により置換基とシリコ
ン元素との比を求めることにより算出する。
【0157】以下に、トナーの粒径測定の具体例を示
す。純水100〜150mlに界面活性剤(アルキルベ
ンゼンスルホン酸塩)を0.1〜5ml添加し、これに
測定資料を2〜20mgを添加する。資料を懸濁した電
解液を超音波分散器で1〜3分間分散処理して、レーザ
ースキャン粒度分布アナライザーCIS−100(GA
LAI社製)を用いて粒度分布を測定する。本発明では
0.5μm〜60μmの粒子を測定して、この条件で測
定した個数平均粒径、重量平均粒径をコンピュータ処理
により求め、さらに個数基準の粒度分布より個数平均粒
径の1/2倍径累積分布以下の累積割合を計算し、1/
2倍径累積分布以下の累積値を求める。同様に体積基準
の粒度分布より重量平均粒径の2倍径累積分布以上の累
積割合を計算し、2倍径累積分布以上の累積値を求め
る。
【0158】トナー中の残存モノマーの定量方法につい
ては、トナー0.2gをTHF4mlに溶解し、ガスク
ロマトグラフィーにて以下の条件で内部標準法により測
定する。 G.C条件 測定装置:島津GC−15A キャリア:N2,2Kg/cm2 ,50ml/min. split比 1:60,線速度30mm/sec. カラム :ULBON HR−1 50mm×0.25mm 昇温 :50℃ 5min hold.5℃/min.100℃ 10℃/min.200℃ hold. 試料量 :2μl 標準試料:トルエン
【0159】トナーの摩擦帯電量の測定方法 トナー5重量部とキャリア95重量部を混合し、ターブ
ラミキサーで60秒混合する。この混合粉体(現像剤)
を底部に635メッシュの導電性スクリーンを装着した
金属製の容器にいれ、吸引機で吸引し、吸引前後の重量
差と容器に接続されたコンデンサーに蓄積された電位か
ら摩擦帯電量を求める。この際、吸引圧を250mmH
gとする。この方法によって、摩擦帯電量を下記式を用
いて算出する。
【0160】 Q(μC/g)=(C×V)/(W1 −W2) (式中W1 は吸引前の重量でありW2 は吸引後の重量で
あり、Cはコンデンサーの容量、及びVはコンデンサー
に蓄積された電位である)。
【0161】以下に本発明を実施例をもって具体的に説
明するが、本発明は実施例によって制限されるものでは
ない。
【0162】
【実施例】重合トナーの製造例A イオン交換水710重量部に、0.1M−Na3 PO4
水溶液450重量部を投入し、60℃に加温した後、T
K式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、120
00rpmにて攪拌した。これに1.0M−CaCl2
水溶液68重量部を徐々に添加し、Ca3(PO42
を含む水計媒体を得た。
【0163】一方、モノマー ・スチレン 165重量部 ・n−ブチルアクリレート 35重量部着色剤 ・C.I.ピグメントブルー15:3 15重量部荷電制御剤 ・ジ−tert−ブチルサリチル酸金属化合物 3重量部極性レジン ・飽和ポリエステル(酸価14,ピーク分子量;8000) 10重量部低軟化点物質 (離型剤) ・エステルワックス(融点70℃) 50重量部
【0164】上記材料を60℃に加温し、TK式ホモミ
キサー(特殊機化工業製)を用いて、12000rpm
にて均一に溶解し分散した。これに、重合開始剤2,
2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1
0重量部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
【0165】水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投
入し、60℃、N2 雰囲気下において、TK式ホモミキ
サーにて11000rpmで10分間攪拌し、重合性単
量体組成物を造粒した。その後、バトル攪拌翼で攪拌し
つつ、80℃に昇温し、10時間反応させた。重合反応
終了後、減圧下で残存モノマーを留去し、冷却後、塩酸
を加えリン酸カルシウムを溶解させた後、ろ過、水洗、
乾燥をして、シアントナー粒子Aを得た。
【0166】得られたシアントナー粒子Aは重量平均粒
径(D4)が約5.6μmであり、個数平均粒径(D
1)が4.5μmであり、個数平均粒径の1/2倍径以
下の粒径のトナー粒子の個数分布累積値が6.3個数%
であり、重量平均粒径の2倍径以上の粒径のトナー粒子
の体積分布累積値が0体積%であった。シアントナー粒
子Aはエステルワックスが内包されているコアーシェル
構造を有していた。
【0167】シアントナー粒子A100重量部に対し
て、BET法による比表面積が、200m2 /gである
疎水性シリカ微粉体を2.0重量部外添し、懸濁重合シ
アントナーAを得た。得られたシアントナーAの形状係
数SF−1は101であり、残存モノマー量は480p
pmであった。外添剤(疎水性シリカ微粉体)による被
覆率は65%であった。
【0168】重合トナーの製造例B 造粒時のホモミキサーの回転数を9500rpmに変え
る以外は製造例Aと同様にしてシアントナー粒子Bを生
成した。
【0169】得られたシアントナー粒子Bは重量平均径
(D4)が約7.9μmであり、個数平均粒径(D1)
が6.2μmであり、個数平均粒径の1/2倍径以下の
粒径のトナー粒子の個数分布累積値が9.0個数%であ
り、重量平均粒径の2倍径以上の粒径のトナー粒子の体
積分布累積値か0.1体積%であった。
【0170】シアントナー粒子B100重量部に対し
て、BET法により比表面積が、200m2 /gである
疎水性シリカを1.0重量部外添し、懸濁重合シアント
ナーBを得た。得られたシアントナーBの形状係数SF
−1は104であり、残存モノマー量は770ppmで
あった。外添剤による被覆率は53%であった。
【0171】重合トナーの製造例C イオン交換水710重量部に、0.1M−Na3 PO4
水溶液450重量部を投入し、60℃に加温した後、T
Kホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、1200
0rpmにて攪拌した。これに1.0M−CaCl2
溶液68重量部を徐々に添加し、Ca3 (PO42
含む水系媒体を得た。モノマー ・スチレン 165重量部 ・n−ブチルアクリレート 35重量部着色剤 ・C.I.ピグメントブルー15:3 15重量部荷電制御剤 ・ジ−tert−ブチルサリチル酸金属化合物 3重量部極性レジン ・飽和ポリエステル 10重量部 (酸価14,ピーク分子量;8000)
【0172】上記材料を60℃に加温し、TK式ホモミ
キサー(特殊機化工業製)を用いて、12000rpm
にて均一に溶解し、分散した。これに、重合開始剤2,
2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1
0重量部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
【0173】水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投
入し、60℃、N2 雰囲気下において、TK式ホモミキ
サーにて11000rpmで10分間攪拌し、重合性単
量体組成物を造粒した。その後、パドル攪拌翼で攪拌し
つつ、80℃に昇温し、10時間反応させた。重合反応
終了後、製造例Aと同一条件の減圧下で残存モノマーを
留去し、冷却後、塩酸を加えリン酸カルシウムを溶解さ
せた後、ろ過、水洗、乾燥をして、シアントナー粒子C
を得た。得られたシアントナー粒子Cは重量平均径(D
4)が約5.9μmであり、個数平均粒径(D1)が
4.7μmであり、個数平均粒径の1/2倍径以下の粒
径のトナー粒子の個数分布累積値が5.3個数%であ
り、重量平均粒径の2倍径以上の粒径のトナー粒子の体
積分布累積値が0体積%であった。
【0174】シアントナー粒子C100重量部に対し
て、BET法による比表面積が、200m2 /gである
疎水化処理酸化チタン微粉体を2.0重量部外添し、懸
濁重合シアントナーCを得た。得られたシアントナーC
の形状係数SF−1は102であり、残存モノマー量は
590ppmであった。外添剤による被覆率は70%で
あった。
【0175】重合トナーの製造例D イオン交換水710重量部に、0.1M−Na3 PO4
水溶液450重量部を投入し、60℃に加温した後、T
K式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、120
00rpmにて攪拌した。これに1.0M−CaCl2
水溶液68重量部を徐々に添加し、Ca3 (PO42
を含む水系媒体を得た。モノマー ・スチレン 165重量部 ・n−ブチルアクリレート 35重量部着色剤 ・C.I.ピグメントブルー15:3 15重量部荷電制御剤 ・ジ−tert−ブチルサリチル酸金属化合物 3重量部極性レジン ・飽和ポリエステル 10重量部 (酸価14,ピーク分子量;8000)
【0176】上記材料を60℃に加温し、TKホモミキ
サー(特殊機化工業製)を用いて、12000rpmに
て均一に溶解、分散した。これに、重合開始剤2,2′
−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)10重
量部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
【0177】水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投
入し、60℃、N2 雰囲気下において、TKホモミキサ
ーにて11000rpmで10分間攪拌し、重合性単量
体組成物を造粒した。その後、パドル攪拌翼で攪拌しつ
つ、6時間反応させた。重合反応終了後、冷却し、塩酸
を加えリン酸カルシウムを溶解させた後、ろ過、水洗、
乾燥をして、シアントナー粒子Dを得た。得られたシア
ントナー粒子Dは重量平均径(D4)が約5.2μmで
あり、個数平均粒径(D1)が4.2μmであり、個数
平均粒径の1/2倍径以下の粒径のトナー粒子の個数分
布累積値が6.7個数%であり、重量平均粒径の2倍径
以上の粒径のトナー粒子の体積分布累積値が0体積%で
あった。
【0178】得られたシアントナー粒子D100重量部
に対して、BET法による比表面積が、200m2 /g
である疎水化処理酸化チタン微粉体を2.0重量部外添
し、懸濁重合シアントナーDを得た。得られたシアント
ナーDの形状係数SF−1は101であり、残存モノマ
ー量は2700ppmであった。外添剤による被覆率は
50%であった。
【0179】粉砕トナーの製造例E 四つ口フラスコに、窒素置換した水180重量部とポリ
ビニルアルコールの0.2重量部を含有する水溶液20
重量部を投入したのちに、スチレン77重量部、アクリ
ル酸−n−ブチル22重量部、ベンゾイルパーオキサイ
ド1.4重量部、ジビニルベンゼン0.2重量部を加
え、攪拌し懸濁液とした。この後、フラスコ内を窒素で
置換した後に、80℃に昇温し同温度に10時間保持し
重合反応を行ってスチレン−アクリル酸n−ブチル共重
合体を得た。
【0180】スチレン−アクリル酸n−ブチル共重合体
を水洗いした後に、温度を65℃に保ちつつ減圧環境に
て乾燥しスチレン−アクリル酸n−ブチル共重合体(M
w70万、Mw/Mn40)を得た。該共重合体88重
量部、含金属アゾ染料2重量部、カーボンブラック4重
量部、低分子量ポリプロピレン3重量部を固定槽式乾式
混合機により混合し、ベント口を吸引ポンプに接続し吸
引しつつ、二軸押し出し機にて溶融混練を行った。
【0181】溶融混練物の冷却固化物を、ハンマーミル
にて粗砕し1mmメッシュパスの粗砕物をえた。さら
に、粗砕物を旋回流中の粒子間衝突を利用したジェット
ミルにて粉砕を行った後、コアンダ効果を利用した多分
割分級機により、分級を行いブラックトナー粒子Eを得
た。得られたブラックトナー粒子Eは重量平均粒径が
6.0μmであり、個数平均粒径が4.2μmであり、
個数平均粒径の1/2倍径以下の粒径のトナー粒子の分
布累積値が22.9個数%であり、重量平均粒径の2倍
径以上の粒径のトナー粒子の分布累積値が0.1体積%
であった。
【0182】ブラックトナー粒子E100重量部に対し
て、疎水化処理酸化チタン2.0重量部を外添し粉砕ブ
ラックトナーEを得た。
【0183】ブラックトナーEの形状係数を測定したと
ころ、SF−1は149であり、残存モノマー量は90
0ppmであった。外添剤による被覆率は43%であっ
た。
【0184】実施例1 ・フェノール(フェニルヒドロオキサイド) 7重量部 ・ホルマリン溶液 10.5重量部 (ホルムアルデヒド約40%、メタノール約10%、残りは水) ・γ−アミノプロピルトリメトキシシラン0.5重量%で親油化処理したマグネ タイト 53重量部 (磁性金属酸化物粒子、個数平均粒径0.25μm、比抵抗5.1×105 Ω ・cm) ・γ−アミノプロピルトリメトキシシラン0.5重量%で親油化処理したα−F e23 35重量部 (非磁性金属酸化物粒子、個数平均粒径0.60μm、比抵抗7.8×10
Ω・cm)
【0185】ここで用いたマグネタイト及びα−Fe
3 の親油化処理は、それぞれの99.5重量部に対
して0.5重量部のγ−アミノプロピルトリメトキシシ
ランを加え、ヘンシェルミキサー内で100℃で30分
間、混合攪拌することによっておこなった。以下、実施
例に使用する金属酸化物の親油化処理はこれと同様にし
て処理を行った。
【0186】上記材料と塩基性触媒として28重量%ア
ンモニア水2.5重量部、および水20重量部をフラス
コに入れ、攪拌、混合しながら40分間で85℃まで昇
温・保持し、攪拌しながら3時間フェノールとホルムア
ルデヒドとを反応し、造粒しながら粒子を硬化させた。
その後、30℃まで冷却し、100重量部の水を添加し
た後、上澄み液を除去し、沈殿物を水洗し、風乾した。
次いで、これを減圧下(5mmHg以下)に70℃で乾
燥して、マグネタイトとヘマタイトとをフェノール樹脂
をバインダ樹脂とした球状の粒子を得た。この粒子を6
0メッシュの篩によって、粗粒子のカットのみを行い、
個数平均粒径が28μmである磁性キャリアコア粒子を
得た。得られたキャリアコア粒子の抵抗は、8.0×1
10Ω・cmであった。
【0187】得られた磁性キャリアコア粒子100重量
部、フェノール0.5重量部、ホルマリン水溶液0.7
5重量部、28重量%アンモニア水0.2重量部、およ
び水50重量部をフラスコに入れ、攪拌、混合しながら
40分間で85℃まで昇温・保持し、3時間反応させ
た。その後、30℃まで冷却し、50重量部の水を添加
した後、上澄み液を除去し、沈殿物を水洗いし、風乾し
た。次いで、これを減圧下(5mmHg以下)に180
℃で乾燥して、表面をフェノール樹脂でコートしたコー
トキャリアコア粒子を得た。得られたフェノール樹脂コ
ートキャリアコア粒子は個数平均粒径が28μmであっ
た。得られたフェノール樹脂コートキャリアコア粒子の
抵抗は、2.1×1012Ω・cmであった。
【0188】フェノール樹脂コートキャリアコア粒子1
00重量部の表面に対して、置換基がすべてメチル基
で、2官能と3官能シリコンの比が5:95である末端
にOH基を有するトレートシリコーン樹脂0.5重量
部、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン0.025
重量部、n−プロピルトリメトキシシラン0.025重
量部のシリコーン樹脂組成物を以下の方法でコートし
た。まず、トルエンを溶媒として上記シリコーン樹脂組
成物が10重量%になるようキャリアコート溶液を作製
した。このコート溶液を剪断応力を連続して印加しつつ
溶媒を揮発させてキャリアコア粒子表面へのコートを行
った。この磁性コートキャリア粒子を180℃で2時間
キュアし、各粒子に解離した後100メッシュの篩で凝
集した粗大粒子のみをカットし、磁性コートキャリアN
o.1を得た。得られた磁性コートキャリアNo.1の
個数平均粒径は28μmであり、粒度分布は14μm
(1/2倍径)以下の粒径のキャリア粒子の個数分布累
積値が0個数%であった。得られた磁性コートキャリア
No.1の形状係数SF−1は104であった。
【0189】得られた磁性コートキャリアNo.1の金
属酸化物露出密度を電子顕微鏡および画像処理装置によ
り測定した結果、キャリア粒子表面の平均金属酸化物露
出密度は2.1個/μm2 であった。
【0190】磁性コートキャリアNo.1の比抵抗を測
定したところ、6.0×1013Ω・cmであった。磁性
コートキャリアNo.1の磁気特性を測定したところ、
磁気特性は、1キロエルステッドにおける磁化の強さ
(σ1000)が130emu/cm3 であった。磁性コー
トキャリアNo.1の真比重は3.47g/cm3 であ
った。
【0191】磁性コートキャリアNo.1の物性を表1
に記載する。
【0192】磁性コートキャリアNo.1とシアントナ
ーAとのトリボは、−29.9μc/gであった。磁性
コートキャリアNo.191.5重量部及びトナーA
8.5重量%部とを混合して二成分系現像剤を得た。こ
の現像剤をキヤノン製フルカラーレーザー複写機CLC
−500改造機を用いて画像出しを行った。改造機の現
像部周辺の模式図を図1に示す。図1において、現像器
の現像剤担持体(現像スリーブ)1と現像剤規制部材
(磁性ブレード)2との距離Aを600μmとし、現像
スリーブ1と表面層にポリテトラフロロエチレンを分散
した保護層を設けた静電潜像担持体(観光ドラム)3と
の距離Bを500μmとした。このときの現像ニップは
5.5mmであった。現像スリーブ1と感光ドラム3と
の周速比は1.75:1、現像スリーブ1の現像極S1
の磁場が997エルステッド、さらに現像条件は、交番
電界2000V(ピーク間電圧)、周波数2200Hz
の矩形波であり、現像バイアス−4700Vとなるよう
に設定した。さらに、トナー現像コントラスト(Vco
nt)350V、カブリ取り電圧(Vback)80V
とした。感光ドラムの一次帯電は−550Vとした。現
像器は現像剤担持体(現像スリーブ、材質:SUS、日
立金属製、直径25mm)の表面をニューマブラスター
(不二製作所製)を用いてサンドプラストし、Ra=
2.1μm、Sm=29.7μmのプラストスリーブ
(Ra/Sm=0.07)を製造し、このブラストスリ
ーブを有する現像器を用いて上記の現像条件で、感光体
上のデジタル潜像(スポット径64μm)を反転現像し
た。定着装置として離型オイルなしの表面がフッ素系樹
脂の熱定着ローラーを用いた。さらに、定着試験を行う
ために、機械から未定着画像を取り出せるようにし、温
度を任意に変えることができる外部定着器を使用して、
トナーの定着性を評価した。
【0193】この結果、ベタ画像の濃度が1.60と高
く、また、ドットのガサツキもなく、ハーフトーン部の
再現性も良好であった。さらに、キャリア付着による画
像部、非画像部の画像の乱れやトナーカブリは認められ
なかった。また、転写効率〔ベタ画像部の転写前後での
感光体ドラム上のトナー量(mg/cm2 )〕を測定し
た。 転写効率(%)=(1−トナー量後/トナー量前)×1
00 転写効率は99.1%であった。定着試験を外部定着器
を用いて行った結果、定着の下限温度(定着開始点:ベ
タの定着画像をシルボン紙でこすり、その前後での画像
濃度低下が10%以下である時を定着したとみなす)を
見ると130℃であった。
【0194】また、50,000枚の耐久試験を行っ
た。この後、初期の画出し試験と同様に画像出しを行っ
た。この結果、ベタ画像の濃度が1.59と初期と同等
で、ハーフトーン部の再現性も良好であった。さらに、
キャリア付着はなく、カブリもなく良好であった。現像
剤のキャリア粒子のSEM像を観察すると、磁性コート
キャリア粒子のコート材の剥がれやトナースペントもな
く、初期のキャリア粒子表面と同様な表面状態を呈して
いた。金属酸化物の脱離も認められなかった。また、耐
久後の転写効率は97.8%であった。従って、クリー
ナーレスプロセスに十分対応できると推測された。耐久
後の感光体表面にもトナーフィルミングは認められなか
った。
【0195】本実施例の結果を表2に記載する。
【0196】実施例2 実施例1で用いたストレートシリコーン樹脂組成物を、
置換基がすべてメチル基で、2官能と3官能シリコンの
比が45:55であるストレートシリコーン樹脂0.5
重量部およびγ−アミノプロピルトリエトキシシラン
0.025重量部に変える以外、実施例1と同様にして
磁性コートキャリアNo.2を作製した。得られた磁性
コートキャリアNo.2の個数平均粒径は28μmであ
り、14μm(D1の1/2倍径)以下の粒径の磁性コ
ートキャリア粒子の個数分布累積値が0個数%であっ
た。得られた磁性コートキャリアNo.2の形状係数S
F=1は105であった。
【0197】得られたキャリアNo.2の金属酸化物露
出密度を測定したところ、キャリア粒子表面近傍の平均
金属酸化物露出密度は2.8個/μm2 であった。ま
た、磁性コートキャリアNo.2の比抵抗を測定したと
ころ、3.3×1013Ω・cmであった。1キロエルス
テッドにおける磁化の強さ(σ1000)は129emu/
cm3 であった。磁性コートキャリアの真比重は3.4
7g/cm3 であった。トナーAと磁性コートキャリア
No.2のトリボは、−28.0μc/gであった。
【0198】得られたキャリアNo.2の91.5重量
部と重合トナーA8.5重量部とを混合して二成分系現
像剤して、CLC−500改造複写機にいれて画出し試
験を行った。その結果、実施例1と同様にベタ画像の濃
度が1.60と高く、初期の画質、特にドット再現性に
優れ、高解像な画像が得られた。また、カブリやキャリ
ア付着もなく良好な結果が得られた。
【0199】さらに、50000枚の複写試験を行った
後の画質は、初期の画像とほぼ同等なものが得られた。
また、ベタ画像の濃度は1.64であった。このとき、
実施例1と同様に耐久においてもキャリア付着は認めら
れなかった。耐久後のキャリア粒子表面を観察すると初
期の表面状態とほぼ同様であり、良好であった。また、
耐久初期及び耐久後の転写効率はそれぞれ98.9%、
97.1%であった。さらに、耐久後の感光体表面にも
トナーフィルミングは認められなかった。
【0200】実施例3 実施例1で用いたストレートシリコーン樹脂組成物を置
換基がすべてメチル基で、2官能と3官能シリコンの比
が25:75であるストレートシリコーン樹脂0.5重
量部、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン0.02
5重量部、n−プロピルトリメトキシシラン0.025
重量部に変える以外、実施例1と同様にして磁性コート
キャリアNo.3を作製した。得られたキャリアNo.
3の個数平均粒径は29μmであり、14μm(1/2
倍径)以下の粒径のキャリア粒子の個数分布累積値が0
個数%であった。得られたキャリアNo.3の形状係数
SF−1は103であった。得られたキャリア粒子N
o.3の金属酸化物露出密度を測定した結果、キャリア
粒子表面近傍の平均金属酸化物露出密度は2.2個/μ
2 であった。また、キャリアNo.の比抵抗を測定し
たところ、5.4×1013Ω・cmであった。また、1
キロエルステッドにおける磁化の強さ(σ1000)=131emu
/cm3 であった。コートキャリアNo.3の真比重は
3.47g/cm3 であった。また、キャリアNo.3
とトナーAとのトリボは、−31.0μc/gであっ
た。
【0201】得られたキャリアNo.3と重合トナーA
とから実施例1と同様にして現像剤(トナー濃度8.5
%)を得、CLC−500改造複写機にいれて画出し試
験を行った。その結果、実施例1と同様にベタ画像の濃
度が1.58と高く、初期の画質、特にドット再現性に
優れ、高解像な画像が得られた。また、カブリやキャリ
ア付着もなく良好な結果が得られた。50000枚の複
写試験を行った後の画質は、初期の画像とほぼ同等なも
のが得られた。ベタ画像の濃度は1.55であった。こ
のとき、実施例1と同様に耐久においてもカブリは良好
で、キャリア付着は認められなかった。耐久後のキャリ
ア表面を観察すると初期の表面状態とほぼ同様であり、
良好であった。また、耐久初期及び耐久後の転写効率は
それぞれ99.2%、98.0%であった。さらに、耐
久後の感光体表面にもトナーフィルミングは認められな
かった。
【0202】実施例4 ・フェノール 7.5重量部 ・ホルマリン溶液 11.25重量部 (ホルムアルデヒド約40%、メタノール約10%、残りは水) ・γ−アミノプロピルトリメトキシシラン0.5重量%で親油化処理したマグネ タイト 53重量部 (個数平均粒径0.25μm、比抵抗5.1×105 Ω・cm) ・γ−アミノプロピルトリメトキシシラン0.5重量%で親油化処理したα−F e23 35重量部 (個数平均粒径0.42μm、比抵抗8.0×109 Ω・cm)
【0203】上記材料と塩基性触媒として28重量%ア
ンモニア水3重量部、および水20重量部をフラスコに
入れ、攪拌、混合しながら40分間で85℃まで昇温・
保持し、3時間反応・硬化させた。その後、30℃まで
冷却し、100重量部の水を添加した後、上澄み液を除
去し、沈殿物を水洗し、風乾した。次いで、これを減圧
下(5mmHg以下)に180℃で乾燥して、マグネタ
イトとヘマタイトとをフェノール樹脂をバインダとして
結合した球状の粒子を得、実施例1と同様にして篩によ
る、粗大粒子のカットを行った。そして個数平均粒径3
3μmのキャリアコアを得た。得られたキャリアコア粒
子の抵抗は、4.4×1010Ω・cmであった。
【0204】得られたキャリアコア粒子の表面に実施例
1で用いたストレートシリコーン樹脂組成物を同様にし
てコートした。得られた磁性コートキャリアNo.4の
個数平均粒径は33μmで、16.5μm(D1の1/
2倍径)以下の粒径のキャリア粒子の個数分布累積値が
0個数%であった。得られたキャリアNo.4の形状係
数は101であった。得られたキャリアNo.4の金属
酸化物露出密度を測定したところ、キャリア粒子表面近
傍の平均金属酸化物露出密度は15.3個/μm2 であ
った。また、キャリアNo.4の比抵抗を測定したとこ
ろ、5.3×1012Ω・cmであった。キャリアNo.
4は1キロエルステッドにおける磁化の強さ(σ1000
が135emu/cm3 であった。磁性コートキャリア
No.4の真比重3.49g/cm3 )であった。キャ
リアNo.4とトナーAとのトリボは、−30.0μc
/gであった。
【0205】得られたキャリアNo.4と重合トナーA
とを混合して実施例1と同様に現像剤(トナー濃度8.
5%)を得、CLC−500改造複写機にいれて画出し
試験を行った。その結果、実施例1と同様にベタ画像の
濃度が1.59と高く、初期の画質、特にドット再現性
に優れ、高解像な画像が得られた。また、転写効率は9
8.5%であり、カブリやキャリア付着もなく良好な結
果が得られた。さらに、50000枚の複写試験を行っ
た後の画質は、初期の画像とほぼ同等なものが得られ
た。また、ベタ画像の濃度は1.58であった。このと
き、実施例1と同様に耐久においてもキャリア付着もな
く良好であった。耐久後のキャリア粒子表面を観察する
と初期の表面状態とほぼ同様であり、良好であった。ま
た、転写効率はそれぞれ98.0%であった。さらに、
耐久前後において感光体表面にトナーフィルミングは認
められなかった。
【0206】実施例5 ・フェノール 6重量部 ・ホルマリン溶液 10重量部 (ホルムアルデヒド約40%、メタノール約10%、残りは水) ・γ−アミノプロピルトリメトキシシラン0.5重量%で親油化処理したマグネ タイト 45重量部 (個数平均粒径0.25μm、比抵抗5.1×105 Ω・cm) ・γ−アミノプロピルトリメトキシシラン0.5重量%で親油化処理したAl23 45重量部 (非磁性金属酸化物粒子:個数平均粒径0.67μm、比抵抗9.0×1013 Ω・cm)
【0207】実施例1と同様にして上記材料と塩基性触
媒として28重量%アンモニア水2.5重量部、および
水15重量部をフラスコに入れ、攪拌、混合しながら4
0分間で85℃まで昇温・保持し、3時間反応・硬化さ
せた。その後、30℃まで冷却し、100重量部の水を
添加した後、上澄み液を除去し、沈殿物を水洗し、風乾
した。次いで、これを減圧下(5mmHg以下)に15
0℃で乾燥して、マグネタイトと酸化アルミニウムとを
フェノール樹脂をバインダとして結合した球状のキャリ
アコア粒子を得た。得られたキャリアコア粒子は個数平
均粒径48μmであり、その比抵抗は、9.5×1011
Ω・cmであった。
【0208】得られたキャリアコア粒子の表面に実施例
1で用いたストレートシリコーン樹脂組成物を、置換基
を一部フェニル基で残りをメチル基にし、2官能と3官
能シリコンの比が25:27であるストレートシリコー
ン樹脂0.5重量部、γ−アミノプロピルトリエトキシ
シラン0.025重量部、ジブチルスズジアセテート
0.025重量部に変える以外、同様にしてコートし
た。得られた磁性コートキャリアNo.5の個数平均粒
径は48μmであり、24μm(D1 の1/2倍径)以
下の粒径のキャリア粒子の個数分布累積値が0個数%で
あった。得られたキャリアNo.5の形状係数SF−1
は103であった。得られたキャリアNo.5の金属酸
化物露出密度を測定したところ、キャリア粒子表面近傍
の平均金属酸化物露出密度は4.3個/μm2 であっ
た。キャリアNo.5の比抵抗を測定したところ、7.
5×1013Ω・cmであった。キャリアNo.5は1キ
ロエルステッドにおける磁化の強さ(σ1000)が113
emu/cm3 であった。磁性コートキャリアNo.5
の真比重は3.65g/cm3 であった。キャリアN
o.5とトナーBとのトリボは、−23.1μc/gで
あった。
【0209】キャリアNo.5と重合トナーBとを混合
して実施例1と同様にして現像剤(トナー濃度6.5
%)得、改造機にいれて画出し試験を行った。その時、
現像剤担持体(SUS製スリーブ)の表面粗さがRa=
3.8μm、Sm=18.8μm、Ra/Sm=0.2
02とする以外実施例1と同様の現像条件により画像出
し試験を行った。その結果、実施例1と同様に画像濃度
が1.66と高く、ドット再現性、ハーフトーンも良好
な画像が得られた。また、転写効率は99.5%であ
り、さらに、50000枚の複写試験を行った後の画質
は、画像濃度が1.63と高く、初期の画像とほぼ同等
なものが得られた。このとき、耐久においてもキャリア
付着は認められなかった。また、耐久後の現像剤のSE
M観察においても、キャリア粒子表面へのトナースペン
トやコート材の剥がれは殆ど認められなかった。転写効
率は98.7%であった。さらに、耐久前後において感
光体表面にトナーフィルミングは認められなかった。
【0210】実施例6 実施例1で用いたコア粒子100重量部、フェノール
0.5重量部、ホルマリン溶液0.75重量部、実施例
1で用いた親油化処理したα−Fe23 1重量部、2
8重量%アンモニア水0.2重量部、および水50重量
部をフラスコに入れ、攪拌、混合しながら40分間で8
5℃まで昇温・保持し、3時間反応・硬化させた。その
後、30℃まで冷却し、50重量部の水を添加した後、
上澄み液を除去し、沈殿物を水洗し、風乾した。次い
で、これを減圧下(5mmHg以下)に170℃で乾燥
して、表面をフェノール樹脂でコートしたキャリアコア
粒子を得た。
【0211】さらに、実施例1で用いたシリコーン樹脂
組成物を実施例1と同様にしてコートを施した。得られ
た磁性コートキャリアNo.6の個数平均粒径は29μ
mで、14.5μm(D1の1/2倍径)以下の粒径の
キャリア粒子の個数分布累積値が0個数%であった。得
られたキャリアNo.6の形状係数は104であった。
得られたキャリアNo.6の金属酸化物露出密度を測定
したところ、キャリア粒子表面近傍の平均金属酸化物露
出密度は4.0個/μm2 であった。また、キャリアN
o.6の比抵抗を測定したところ、2.5×1013Ω・
cmであった。キャリアNo.6は1キロエルステッド
における磁化の強さ(σ1000)が124emu/cm3
であった。キャリアNo.6の真比重は3.45g/c
3 )であった。キャリアNo.6とトナーAとのトリ
ボは、−28.1μc/gであった。
【0212】また、キャリアNo.6と重合トナーAと
をトナー濃度が8.5重量%となるように現像剤を作製
し、実施例1と同様に複写試験を行った。その結果、画
像濃度は1.57と高く、ドット再現性に優れた画像が
得られた。転写効率は98.0%であった。さらに、5
0000枚の複写試験を行った後の画質は、初期の画像
とほぼ同等なものが得られ、画像濃度も1.60と良好
であった。耐久においてもキャリア付着は認められなか
った。さらに、キャリア粒子表面の観察においても金属
酸化物の脱離、コート材剥がれ、トナースペント感光ド
ラムのフィルミングは見られなかった。また、転写効率
は97.0%であった。
【0213】実施例7 ・メラミン 25重量部 ・ホルマリン溶液 37.5重量部 (ホルムアルデヒド約40%、メタノール約10%、残りは水) ・イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート0.5重量 %で親油化処理したマグネタイト 60重量部 (個数平均粒径0.25μm、比抵抗5.1×105 Ω・cm)
【0214】実施例5と同様にしてメラミン樹脂にマグ
ネタイトが分散したキャリアコア粒子を得た。キャリア
コア粒子の個数平均粒径は55μmであり、比抵抗は、
6.7×1012Ω・cmであった。
【0215】実施例1で用いたストレートシリコーン樹
脂組成物を置換基の一部がフェニル基で、それ以外すべ
てメチル基であり、2官能と3官能シリコンの比が2
5:75であるストレートシリコーン樹脂0.5重量
部、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチ
ル)チタネート0.025重量部に変える以外、実施例
1と同様にして磁性コートキャリアNo.7を作製し
た。得られた磁性コートキャリアNo.7の個数平均粒
径は55μmであり、22.5μm(D1の1/2倍
径)以下の粒径のキャリア粒子の個数分布累積値が0.
5個数%であった。得られたキャリアNo.7の形状係
数SF−1は102であった。得られたキャリアNo.
7の平均酸化物露出密度を測定したところ、キャリア粒
子表面近傍の平均金属酸化物露出密度は1.1個/μm
2 であった。また、キャリアNo.7の比抵抗を測定し
たところ、1.3×1014Ω・cmであった。キャリア
No.7は1キロエルステッドにおける磁化の強さ(σ
1000)が84emu/cm3 であった。キャリアNo.
7の真比重は1.99g/cm3 であった。キャリアN
o.7とトナーBとのトリボは、−22.0μc/gで
あった。
【0216】キャリアNo.7と重合トナーBとを実施
例1と同様にして現像剤(トナー濃度6.5重量%)を
得、CLC500改造複写機にいれて画出し試験を行っ
た。その結果、実施例1と同様に画像濃度は1.63で
初期の画質、ハーフトーンの再現性が良好であった。ま
た、カブリやキャリア付着もなく良好な結果が得られ
た。転写効率は98.4%であった。さらに、5000
0枚の複写試験を行った後の画質は、初期の画像とほぼ
同等なものが得られ画像濃度は1.68であった。この
とき、耐久においてもキャリア付着はなく、カブリもな
く良好であった。耐久後のキャリア粒子表面を観察する
と金属酸化物の脱離もなく、初期の表面時状態とほぼ同
様であった。また、感光体のフィルミングを見られなか
った。転写効率は97.7%であった。
【0217】実施例8 個数平均粒径49μmの磁性Ca−Mg−Feフェライ
ト粒子を空気中で800℃、2時間加熱した。得られた
磁性キャリアコア粒子の比抵抗は6.0×1010Ω・c
mであった。これに実施例7と同様の組成でコート量を
0.8重量部にする以外実施例7と同様にしてシリコー
ンコートを施した。得られた磁性コートキャリアNo.
8の個数平均粒径は49μmで、24.5μm(1/2
倍径)以下の粒径のキャリア粒子の個数分布累積値が1
3.8個数%であった。得られたキャリアNo.8の形
状係数SF−1は114であった。キャリアNo.8の
比抵抗を測定したところ、1.5×1013Ω・cmであ
った。また、キャリアNo.8は1キロエルステッドに
おける磁化の強さ(σ1000)が206emu/cm3
あった。キャリアNo.8の真比重は4.96g/cm
3 であった。キャリアNo.8とトナーBとのトリボ
は、−20.4μc/gであった。
【0218】キャリアNo.8とトナーBとを混合して
現像剤(トナー濃度5重量%)を得、改造機にいれて画
出し試験を行った。ここでS−B間(距離A)を700
μmにする以外現像条件は同様にして画出しを行った。
その結果、初期の画像濃度は1.70であり、転写効率
は96.2%であり、画質およびキャリア付着もなくカ
ブリもなく良好であり、さらに30,000枚の耐久
後、SEM観察の結果、コア突起部分でのコート材の剥
がれが若干認められた。画像濃度は1.75であり、キ
ャリア付着が若干認められたが影響は少なかった。転写
効率は93.7%であった。
【0219】実施例9 ・スチレン−アクリル酸ブチル共重合体(90/10) 30重量部 ・マグネタイト 60重量部 (個数平均粒径0.24μm、比抵抗5.1×105 Ω・cm) ・Ca−Mg−Feフェライト 10重量部 (個数粒径0.97μm、比抵抗2.2×108 Ω・cm)
【0220】上記材料をヘンシェルミキサーにより十分
予備混合を行った後、3本ロールミルで2回溶融混練
し、冷却後ハンマーミルを用いて粒径約2mm程度に粗
粉砕した。次いでエアージェット方式による微粉砕機で
平均粒径約36μmに粉砕した。多分画分級機(エルボ
ウジェット分級機)を用いて、微粉及び粗粉のカットを
行った。更に、得られた中粉をメカノミルMM−10
(岡田精工製)に投入し、機械的に球形化して磁性体分
散型樹脂キャリアコア粒子を得た。得られたキャリアコ
ア粒子は個数平均粒径が37μmであった。得られたキ
ャリアコア粒子の比抵抗は、8.6×1012Ω・cmで
あった。これをスプレー式流動床コート装置を用いて実
施例1で用いたシリコーン樹脂がコート量が0.8重量
部、カップリング剤が0.04重量部及び硬化剤として
ジプチルスズジアセテート0.03重量部%になるよう
にコート液の濃度を5%に調整してコートを施し、その
中で60℃で5時間乾燥した。
【0221】得られた磁性コートキャリアNo.9の個
数平均粒径は37μmで、18.5μm(D1の1/2
倍径)以下の粒径のキャリア粒子の個数分布累積値が1
2.3個数%であった。キャリアNo.9の形状係数S
F−1は127であった。キャリアNo.9の比抵抗を
測定したところ、9.5×1013Ω・cmであった。キ
ャリアNo.9は1キロエルステッドにおける磁化の強
さ(σ1000)が107emu/cm3 であった。キャリ
アNo.9の真比重は2.32g/cm3 であった。キ
ャリアNo.9とトナーAとのトリボは、−27.7μ
c/gであった。
【0222】キャリアNo.9と重合トナーAとを混合
してトナー濃度が7重量%となるように現像剤を作製
し、実施例1と同様に画出し試験を行った。その結果、
初期の画像濃度は1.56であり、ドット再現性に優れ
た画像が得られた。また、転写効率は97.0%であっ
た。さらに、50000枚の複写試験を行った後の画質
は、初期の画像とほぼ同等なものが得られ、画像濃度も
1.52と良好であった。耐久においてもキャリア付着
もなく良好であった。キャリア粒子表面の観察において
も金属酸化物の脱離、コート材剥がれ、トナースペン
ト、感光ドラムのフィルミングは見られなかった。転写
効率は93.4%であった。
【0223】実施例10 トナーとして重合トナーCを用いること以外は実施例1
と同様にして現像剤を調製し実施例1と同様にして画像
出し試験をおこなった。このときのトナーのトリボは、
−30.2μc/gであった。さらに、複写機の定着器
をシリコーンゴムローラーに変え、その際シリコーンオ
イルを定着ローラに塗布した。ベタの画像濃度は1.6
6と高く、また、ドットのカサツキもなく、ハーフトー
ン部の再現性も良好であった。さらに、キャリア付着に
よる画像部、非画像部の画像の乱れやカブリは認められ
なかった。転写効率は99.2%であった。外部定着器
による定着試験の結果、定着開始点は140℃であっ
た。
【0224】50000枚の耐久試験を行った。500
00枚後においてのベタ部の画像濃度が1.65と初期
と同様に安定して高く、ハーフトーン部の再現性も良好
であり、クリーニング不良も発生しなかった。さらに、
カブリやキャリア付着も認められなかった。転写効率は
98.8%と高かった。耐久後のキャリア粒子表面を走
査型電子顕微鏡で観察したところ、コート材の剥がれも
なく、初期のキャリア表面と同様な表面状態を呈してい
た。
【0225】また、耐久後の感光体表面にはトナーフィ
ルミングは認められなかった。
【0226】比較例1 個数平均粒径45μmのCu−Zn−Feフェライト粒
子を用いた。このコア粒子の比抵抗は4.0×108 Ω
・cmであった。これに実施例5と同様の樹脂組成物コ
ートを実施例5と同様にして行った。得られた磁性コー
トキャリアNo.11は個数平均粒径が45μmで、2
2.5μm(D1の1/2倍径)以下の粒径のキャリア
粒子の個数分布累積値が18.8個数%であった。キャ
リアNo.11の形状係数SF−1は118であった。
キャリアNo.11の比抵抗は、4.4×1010Ω・c
mであった。キャリアNo.10は1キロエルステッド
における磁化の強さ(σ1000)が305emu/cm3
であった。キャリアNo.10の真比重は5.02g/
cm3 であった。
【0227】キャリアNo.10と重合Bとのトナート
リボを測定した−22.9μc/gであった。
【0228】実施例5と同様にキャリアNo.10とト
ナーBとを混合して現像剤(トナー濃度6.5重量%)
を得、実施例5と同様にして改造機にいれて画出し試験
を行った。その結果、ベタ画像の濃度は1.63と高い
が、ドットのガサツキ、ハーフトーン部の再現性に劣っ
た。転写効率は93.5%であった。実施例5と同様に
耐久し、10000枚耐久後の画像出しにおいては、画
像濃度は1.73と高かったが、耐久が進むにつれ、徐
々にハーフトーン部のガサツキがさらに悪化しており、
カブリを生じた。10000枚後の転写効率は83.1
%であった。耐久後、感光体上にトナーのフィルミング
が見られた。
【0229】10000枚後の耐久試験後のキャリア粒
子を観察するとトナースペント及びコート材剥がれを生
じていた。トナーを観察すると外添剤がトナー粒子表面
に埋め込まれているものが多数見られた。
【0230】比較例2 ・フェノール 6.4重量部 ・ホルマリン溶液 9重量部 (ホルムアルデヒド約40%、メタノール約10%、残りは水) ・マグネタイト(カップリング剤処理せず) 90重量部 (個数粒径0.25μm、比抵抗5.1×105 Ω・cm)
【0231】上記材料を使用し分散安定剤としてPVA
1重量部加える以外は実施例1と同様にして重合粒子を
得た後、分級することにより、磁性体分散型樹脂キャリ
アコア粒子を得た。得られたキャリアコア粒子は個数平
均粒径が30μmであり、コア粒子の抵抗は、1.2×
108 Ω・cmであった。
【0232】このコア粒子100重量部に対し、シリコ
ーン樹脂(SH804:東レ・ダウコーニングシリコー
ン社製)0.5重量部、メチルトリエトキシシラン0.
05重量部にする以外は実施例1と同様にしてコートを
行った。得られた磁性コートキャリアNo.11は個数
平均粒径30μmで、15μm(D1の1/2倍径)以
下の粒径のキャリア粒子の個数分布累積値3.2個数%
であった。キャリアNo.12の形状係数SF−1は1
05であった。キャリアNo.12の比抵抗は、2.7
×1010Ω・cmであった。キャリアNo.12の1キ
ロエルステッドにおける磁化の強さ(σ1000)は232
emu/cm3 であった。キャリアNo.11の真比重
は、3.66g/cm3 であった。キャリアNo.11
の金属酸化物露出密度を電子顕微鏡および画像処理装置
により測定したところ、キャリア表面近傍の平均金属酸
化物露出密度は23.5個/μm2 であった。キャリア
No.11とトナーAとのトリボは、−28.1μc/
gであった。
【0233】キャリアNo.11とトナーAとを混合し
てトナー濃度が8.5重量%の現像剤を作製し、実施例
1と同様に複写試験を行った。その結果、通常環境で画
像濃度は1.56と高かったが、キャリア付着を生じ、
ドットのガサツキ、ハーフトーン部の再現性も実施例1
に比べるとやや劣った。また、転写効率は95.1%で
あった。さらに、50000枚の複写試験を行った後の
画質は、初期の画像とほぼ同等なものが得られ、画像濃
度は1.60であった。トナースペント及び感光ドラム
のフィルミングは見られなかった。転写効率は92.4
%であった。
【0234】比較例3 ・スチレン−アクリル酸ブチル共重合体(90/10) 30重量部 ・マグネタイト 60重量部 (個数平均粒径0.24μm、比抵抗5.1×105 Ω・cm) ・α−Fe23 10重量部 (個数平均粒径0.60μm、比抵抗7.8×109 Ω・cm)
【0235】上記材料をヘンシェルミキサーにより十分
予備混合を行った後、3本ロールミルで2回溶融混練
し、冷却後ハンマーミルを用いて粒径約2mm程度に粗
粉砕した。次いでエアージェット方式による微粉砕機で
平均粒径約33μmに粉砕した。次にエルボウジェット
分級機を用いて、微粉及び粗粉のカットを行った。更
に、得られた中粉をメカノミルMM−10(岡田精工
製)に投入し、機械的に球形化した。得られたキャリア
はコートをせずにそのままキャリアNo.12として使
用した。キャリアNo.12は個数平均粒径が35μm
であり、17.5μm(D1の1/2倍径)以下の粒径
のキャリア粒子の個数分布累積値が18.2個数%であ
った。キャリアNo.13の形状係数SF−1は135
であった。キャリアNo.13は1キロエステルテッド
における磁化の強さ(σ1000)が98emu/cm3
あった。キャリアNo.12の真比重は2.30g/c
3 であった。
【0236】キャリアNo.12と重合トナーAとのト
ナートリボは−25.7μc/gであった。
【0237】キャリアNo.12とトナーAとでトナー
濃度が8.0重量%となるように現像剤を作製し、実施
例1と同様に複写試験を行った。その結果、画像濃度は
1.59と高く、ドットの再現製、ハーフトーン部の再
現性も実施例1に比べほぼ良好であったが、カブリを若
干生じていた。また、転写効率は95.7%であった。
さらに、耐久試験を行った後の画質は、画像濃度は50
00枚時点で1.75と高くなり、カブリが更に発生
し、画質が悪くなった。SEM観察の結果、キャリア粒
子表面の性状がかわり、ざらついた状態となっていた。
【0238】比較例4 トナーとして重合トナーDを用いること以外は比較例2
と同様にして現像剤(トナー濃度8.5重量%)を調製
し実施例1と同様にして画像出し試験をおこなった。キ
ャリアNo.12とトナーDのトリボは−27.3μc
/gであった。このとき、複写機の定着器をシリコーン
ゴムローラーに変え、その際シリコーンオイルも使用し
た。画出しの結果、ベタ部の画像濃度が1.63と高
く、また、ドットのカサツキもなく、ハーフトーン部の
再現性も良好であった。さらに、キャリア付着による画
像部、非画像部の画像の乱れやトナーカブリは認められ
なかった。また、転写効率は98.9%であった。ま
た、外部定着器による定着試験の結果、定着開始点は1
50℃であった。
【0239】更に10000枚の耐久試験を行ったとこ
ろ、徐々に画像濃度が上昇し、10000枚後において
のベタ画像の濃度が1.77と初期に比べかなり高くな
り、ハーフトーン部の再現性も低下していた。また、耐
久500枚位から転写残留トナーによる画像汚れが発生
し、次第に激しくなった。さらに、カブリも悪化する傾
向が認められた。耐久後のキャリア粒子表面を走査方電
子顕微鏡で観察したところ、キャリア表面にトナースペ
ントが認められた。さらに、10000枚耐久後の感光
体表面を観察したところトナーフィルミングが発生して
いた。転写効率は76%に低下した。
【0240】比較例5 トナーとして粉砕トナーEを用いること以外は比較例2
と同様にして現像剤(トナー濃度8.5重量%)を調製
し実施例1と同様にして画像出し試験をおこなった。こ
のトナーのトリボは−32.6μc/gであった。この
とき、複写機の定着器をシリコーンゴムローラーに変
え、その際シリコーンオイルも使用した。画出しの結
果、ベタ部の画像濃度が1.55であり、また、ハーフ
トーン部の再現性は良好であった。さらに、キャリア付
着による画像部、非画像部の画像の乱れはなかったが、
トナーカブリが若干見られた。転写効率は92.0%と
かなり低かった。また、外部定着器による定着試験の結
果、定着開始点は155℃であった。さらに50000
枚の耐久試験を行ったところ、現像器中の徐々にトナー
の粒度が粗くなり、そのために徐々に画像濃度が上昇
し、50000枚後においてのベタの画像濃度は1.6
5であり、ハーフトーン部の再現性も低下した。耐久後
の感光体表面を観察したところトナーフィルミングがや
や発生していた。転写効率は85%に低下した。
【0241】比較例6 トナー粒子Aに外添剤を付与しないものをトナーとして
用いる以外、比較例2と同様にして現像剤(トナー濃度
8.5重量%)を調製し実施例1と同様にして画像出し
試験を行った。キャリアNo.12とトナーとのトリボ
は−20.9μc/gであった。このトナーは、トナー
Aの平均粒径及び粒度分布とほぼ同一であり、形状係数
SF−1、残存モノマー量も同一であった。しかし、ト
ナーの流動性がトナーAと比べひどく劣っていた。画出
しの結果、ベタ部の画像濃度が1.03であり、また、
ハーフトーン部のガサツキがひどかった。さらに、カブ
リが若干見られた。転写効率は63.3%とかなり低か
った。
【0242】比較例7 実施例1で用いた現像器に取り付けられている現像剤担
持体(SUS製スリーブ)の表面粗さがRa=5.5μ
m、Sm=12.0μm、Ra/Sm=0.458であ
るものを使用し、比較例1の現像剤を用いる以外は、実
施例1と同様にして画像出し試験を行った。その結果、
初期においては、ベタ画像の濃度が1.58と高く、ハ
ーフトーン部の再現性も十分であった。また、キャリア
付着やトナーカブリは認められなかった。転写効率は9
9.3%であった。
【0243】次に、耐久試験を行ったところ、2000
枚頃から次第に現像剤担持体表面にトナーの融着が認め
られ、その結果、現像剤担持体表面上に現像剤が均一に
コーティングされなくなり、画像濃度の不均一なムラの
ある画像が得られた。結果的に2000枚の時点で画像
濃度1.07に低下した。
【0244】比較例8 実施例1に示した現像器に取り付けられているSUS製
スリーブの表面粗さがRa=0.2μm、Sm=85μ
m、Ra/Sm=0.0024であるものを使用し、比
較例1の現像剤を用いる以外は、実施例1と同様の画出
し試験を行った。その結果、初期から現像担持体(現像
スリーブ)表面に現像剤が十分コーティングされず、結
果的に画像濃度が0.82とかなり低く、全体的にガサ
ツキの目立つ画像しか得られなかった。
【0245】
【表1】
【0246】
【表2】
【0247】評価方法 (1)画像濃度:画像濃度はSPIフィルターを装着し
たマクベス社製のマクベスカラーチェッカーRD−12
55を使用して、普通紙上に形成された画像の相対濃度
として測定した。 (2)ハーフトーン部のガサツキの度合い(ハーフトー
ン再現性) オリジナル画像及び標準サンプルを参考にして目視によ
り評価した。 (3)キャリア付着:ベタ白画像を画出しし、現像部と
クリーナ部との間の感光ドラム上の部分を透明な装着テ
ープを密着させてサンプリングし、5cm×5cm中の
感光ドラム上に付着していた磁性キャリア粒子の個数を
カウントし、1cm2 あたりの付着キャリアの個数を算
出する。 A:10個未満/cm2 未満 B:10個〜20個未満/cm2 C:20個〜50個未満/cm2 D:50個〜100未満/cm2 E:100個以上/cm2 (4)カブリ:画出し前の普通紙の平均反射率Dr
(%)を東京電色株式会社製デンシトメータTC−6M
Cによって測定した。一方、普通紙上にベタ白画像を画
出しし、次いでベタ白画像の反射率Ds(%)を測定し
た。カブリ(%)は下記式 fog(%)=Dr(%)−Ds(%) から算出する。 A:1.0(%)未満 B:1.0〜1.5(%)未満 C:1.5〜2.0(%)未満 D:2.0〜3.0(%)未満 E:3.0(%)以上 (5)感光体フィルミング 感光体表面を目視で観察し、A(フィルミングが全くな
い)からE(画像に影響がでる程度にフィルミングがあ
る)まで5段階に評価した。
【0248】
【発明の効果】本発明の磁性コートキャリア及び現像剤
は、トナーの粒径、粒度分布、形状及び残留モノマー含
有量を制御したトナー、キャリアの粒度分布制御、形
状、低磁気力化、コア抵抗のアップ化、およびストレー
トシリコーン樹脂およびカップリング剤を含有する樹脂
組成物で表面コートを施したキャリアとを含有する二成
分系現像剤であり、画質、特に高画像濃度、ハーフトー
ン部のガサツキ等を良好にすると共にキャリア付着やカ
ブリのない良好な画像を提供し、さらに多数枚の複写に
よっても現像剤の劣化を防止し、耐久後の画質劣化を防
止する効果があり、感光体にトナーフィルミングするこ
となく、高転写効率であり、クリーナーレスプロセスに
適応できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の現像部を示す概略的説明図であ
る。
【図2】キャリア、コアおよび非磁性又は磁性金属酸化
物の比抵抗を測定する装置の模式図である。
【図3】本発明の現像方法を適用し得るフルカラー画像
形成装置の概略的説明図である。
【符号の説明】
1 現像スリーブ 2 現像剤規制部材 3 感光ドラム 4 磁石 5 攪拌器 6 攪拌器 7 現像容器 11 トナー 12 現像剤 A 現像スリーブと現像剤規制部材との距離 B 現像スリーブと感光ドラムとの距離 C 現像ニップ 21 下部電極 22 上部電極 23 絶縁物 24 電流計 25 電圧計 26 定電圧装置 27 キャリア 28 ガイドリング d 試料厚み E 抵抗測定セル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 15/08 507 G03G 9/08 374 15/09 9/10 331 352 (72)発明者 徳永 雄三 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 板橋 仁 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (88)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属酸化物粒子を含有する磁性キャリア
    コア粒子の表面を樹脂組成物を使用して被覆した磁性コ
    ートキャリアであり、 (a)磁性キャリアコア粒子の比抵抗が1×1010Ωc
    m以上であり、且つ磁性コートキャリアの比抵抗が1×
    1012Ωcm以上であり、 (b)磁性コートキャリアは個数平均粒径が1〜100
    μmであり、該個数平均粒径の1/2倍径以下の個数分
    布の分布累積値が20個数%以下であり、 (c)磁性コートキャリアは、形状係数SF−1が10
    0〜130であり、 (d)磁性コートキャリアは、1キロエルステッドにお
    ける磁化の強さが40〜250emu/cm3 であり、 (e)磁性コートキャリア粒子は、表面がストレートシ
    リコーン樹脂及びカップリング剤を少なくとも含有して
    いる樹脂組成物を使用して被覆した被覆層でコートされ
    ており、 ストレートシリコーン樹脂は、3官能のシリコンと2官
    能のシリコンとの比が100:0乃至40:60である
    ことを特徴とする磁性コートキャリア。
  2. 【請求項2】 磁性キャリアコア粒子は、バインダー樹
    脂及び金属酸化物粒子で形成されている請求項1の磁性
    コートキャリア。
  3. 【請求項3】 金属酸化物粒子は、バインダー樹脂中に
    分散されて含有されている請求項1又は2の磁性コート
    キャリア。
  4. 【請求項4】 金属酸化物粒子は、磁性コートキャリア
    粒子中に50〜99重量%含有されている請求項1乃至
    3のいずれかの磁性コートキャリア。
  5. 【請求項5】 金属酸化物粒子は、磁性コートキャリア
    粒子中に55〜99重量%含有されている請求項4の磁
    性コートキャリア。
  6. 【請求項6】 磁性キャリアコア粒子のバインダー樹脂
    は、熱硬化性樹脂であり、金属酸化物粒子は、磁性金属
    酸化物粒子を含有している請求項1乃至5のいずれかの
    磁性コートキャリア。
  7. 【請求項7】 金属酸化物粒子の少なくともひとつは強
    磁性体であり、他方は該強磁性体より高抵抗の金属酸化
    物粒子であり、かつ該強磁性体の個数平均粒径に対して
    該高抵抗金属酸化物の個数平均粒径が1倍を越え5倍以
    下であり、該コア粒子中の金属酸化物粒子総量に対して
    強磁性体粒子の割合が30〜95%重量である請求項1
    乃至6のいずれかの磁性コートキャリア。
  8. 【請求項8】 磁性キャリアコア粒子の該バインダー樹
    脂が熱硬化性の樹脂であり、金属酸化物粒子の存在下で
    直接重合により得られる樹脂である請求項1乃至7のい
    ずれかの磁性コートキャリア。
  9. 【請求項9】 金属酸化物粒子は表面があらかじめ親油
    化処理されている請求項1乃至8のいずれかの磁性コー
    トキャリア。
  10. 【請求項10】 ストレートシリコーン樹脂は、3官能
    シリコンと2官能シリコンとの比が90:10乃至4
    5:55である請求項1乃至9のいずれかの磁性コート
    キャリア。
  11. 【請求項11】 樹脂組成物は、ストレートシリコーン
    樹脂1重量部当り、カップリング剤を0.001乃至
    0.2重量部含有している請求項1乃至10のいずれか
    の磁性コートキャリア。
  12. 【請求項12】 樹脂組成物は、ストレートシリコーン
    樹脂1重量部当り、カップリング剤を0.01乃至0.
    1重量部含有している請求項11の磁性コートキャリ
    ア。
  13. 【請求項13】 カップリング剤は、シランカップリン
    グ剤である請求項1乃至12のいずれかの磁性コートキ
    ャリア。
  14. 【請求項14】 カップリング剤は、アミノ基を有する
    シランカップリング剤と疎水性基を有するシランカップ
    リング剤との混合物である請求項1乃至13のいずれか
    に記載の磁性コートキャリア。
  15. 【請求項15】 アミノ基を有するシランカップリング
    剤と疎水性基を有するシランカップリング剤は、10:
    1乃至1:10の重量比で混合されている請求項14の
    磁性コートキャリア。
  16. 【請求項16】 磁性コートキャリア粒子は、100重
    量部当り0.05〜10重量部の樹脂組成物でコートさ
    れている請求項1乃至15のいずれかに記載の磁性コー
    トキャリア。
  17. 【請求項17】 ストレートシリコーン樹脂は下記式で
    示される2官能シリコン及び3官能シリコンを有してい
    る請求項1乃至16のいずれかの磁性コートキャリア。 【外1】 〔式中、R1 、R2 、R3 及びR4 は水素原子、メチル
    基、フェニル基又はヒドロキシル基である。〕
  18. 【請求項18】 R1 、R2 、R3 及びR4 は、同一又
    は異なる基であり、メチル基又はフェニル基を示す請求
    項17の磁性コートキャリア。
  19. 【請求項19】 カップリング剤は、アミノ基を有する
    シランカップリング剤である請求項1乃至18のいずれ
    かの磁性コートキャリア。
  20. 【請求項20】 アミノ基を有するシランカップリング
    剤は、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ア
    ミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピル
    メチルジエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ
    −アミノプロピルトリメトキシシラン、γ(2−アミノ
    エチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β
    (アミノエチル)−γーアミノプロピルメチルジメトキ
    シシラン及びN−フェニル−γーアミノプロピルトリメ
    トキシシランからなるグループから選択される化合物で
    ある請求項19の磁性コートキャリア。
  21. 【請求項21】 カップリング剤は、疎水性基を有する
    シランカップリング剤である請求項1乃至18のいずれ
    かの磁性コートキャリア。
  22. 【請求項22】 疎水性基を有するシランカップリング
    剤は、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、フェニル
    基、フェル基、ハロゲン化、フェニル基又はアルキルフ
    ェニル基を有するシランカップリング剤である請求項2
    1の磁性コートキャリア。
  23. 【請求項23】 疎水性基を有するシランカップリング
    剤は、下記式で示されるアルコキシシランである請求項
    21又は22の磁性コートキャリア。 Rm SiYn 〔式中、Rはアルコキシ基を示し、mは1〜3の整数を
    示し、Yはアルキル基又はビニル基を示し、nは、1〜
    3の整数を示す〕
  24. 【請求項24】 疎水性基を有するシランカップリング
    剤が、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシ
    シラン、ビニルトリアセトキシシラン、メチルトリメト
    キシシラン、メチルトリエトキシシラン、イソブチルト
    リメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチ
    ルジエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、n−
    プロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシ
    ラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−オク
    タデシルトリメトキシシラン及びビニルトリス(β−メ
    トキシ)シランからなるグループから選択される化合物
    である請求項23の磁性コートキャリア。
  25. 【請求項25】 疎水性基を有するシランカップリング
    剤が、ビニルトリクロルシラン、ヘキサメチルジシラザ
    ン、トリチルシラン、ジメチルジクロルシラン、メチル
    トリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリ
    ルフエニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシ
    ラン、プロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロル
    エチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロル
    シラン及びクロルメチルジメチルクロルシランからなる
    グループから選択される化合物である請求項21の磁性
    コートキャリア。
  26. 【請求項26】 カップリング剤は、エポキシ基を有す
    るシランカップリング剤である請求項1乃至18のいず
    れかの磁性コートキャリア。
  27. 【請求項27】 シプロピルメチルジエトキシシラン、
    γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン及びβ−
    (3,4−エポキシシクロヘキシル)トリメトキシシラ
    ンからなるグループから選択される化合物である請求項
    26の磁性コートキャリア。
  28. 【請求項28】 磁性コートキャリアの表面の金属酸化
    物粒子の平均露出密度が0.1〜10個/μm2 である
    請求項1乃至27のいずれかの磁性コートキャリア。
  29. 【請求項29】 金属酸化物粒子の親油化処理は、アミ
    ノ基を有するシラン系カップリング剤またはチタネート
    系カップリング剤群の中から選ばれる1種以上のものを
    使用しておこなわれる請求項28の磁性コートキャリ
    ア。
  30. 【請求項30】 磁性キャリアコア粒子に含有される金
    属酸化物粒子は磁性体粒子がマグネタイト粒子であり、
    高抵抗金属酸化物粒子の少なくとも一つがヘマタイト粒
    子である請求項7乃至29のいずれかの磁性コートキャ
    リア。
  31. 【請求項31】 少なくともトナーと磁性コートキャリ
    アを有する二成分系現像剤において、磁性コートキャリ
    アは、金属酸化物粒子を含有する磁性キャリアコア粒子
    の表面を樹脂組成物を使用して被覆した磁性コートキャ
    リアであり、 (a)磁性キャリアコア粒子の比抵抗が1×1010Ωc
    m以上であり、且つ磁性コートキャリアの比抵抗が1×
    1012Ωcm以上であり、 (b)磁性コートキャリアは個数平均粒径が1〜100
    μmであり、該個数平均粒径の1/2倍径以下の個数分
    布の分布累積値が20個数%以下であり、 (c)磁性コートキャリアは、形状係数SF−1が10
    0〜130であり、 (d)磁性コートキャリアは、1キロエルステッドにお
    ける磁化の強さが40〜250emu/cm3 であり、 (e)磁性キャリアコア粒子は、表面がストレートシリ
    コーン樹脂及びカップリング剤を少なくとも含有してい
    る樹脂組成物を使用して被覆した被覆層でコートされて
    おり、 ストレートシリコーン樹脂は、3官能のシリコンと2官
    能のシリコンとの比が100:0乃至40:60である
    ことを特徴とする二成分系現像剤。
  32. 【請求項32】 トナーは重量平均粒径が1〜10μm
    であり、個数平均粒径(D1)の1/2倍径以下の個数
    分布の分布累積値が20個数%以下であり、重量平均粒
    径(D4)の2倍径以上の体積分布累積値が10体積%
    以下であり、かつ形状係数SF−1が100〜140で
    ある請求項31の二成分系現像剤。
  33. 【請求項33】 トナーはトナー粒子を有し、該トナー
    粒子には平均粒径0.2μm以下の無機微粒子または平
    均粒径0.2μm以下の有機微粒子を1種または2種以
    上が外添されている請求項31又は32の二成分系現像
    剤。
  34. 【請求項34】 トナー粒子は表面が無機微粒子又は有
    機微粒子又はそれらの混合物の被覆率が5〜99%であ
    る請求項31乃至33のいずれかの二成分系現像剤。
  35. 【請求項35】 トナー粒子はコア/シェル構造を有す
    る請求項31乃至34のいずれかの二成分系現像剤。
  36. 【請求項36】 コア部が低軟化点物質で形成され、該
    低軟化点物資の融点が40〜90℃である請求項31乃
    至35のいずれかの二成分系現像剤。
  37. 【請求項37】 低軟化点物質はトナー粒子中に5〜3
    0重量%含有されている請求項36の二成分系現像剤。
  38. 【請求項38】 磁性キャリアコア粒子は、バインダー
    樹脂及び金属酸化物粒子で形成されている請求項31乃
    至37のいずれかの二成分系現像剤。
  39. 【請求項39】 金属酸化物粒子は、バインダー樹脂中
    に分散されて含有されている請求項31乃至38のいず
    れかの二成分系現像剤。
  40. 【請求項40】 金属酸化物粒子は、磁性コートキャリ
    ア粒子中に50〜99重量%含有されている請求項31
    乃至39のいずれかの二成分系現像剤。
  41. 【請求項41】 金属酸化物粒子は、磁性コートキャリ
    ア粒子中に55〜99重量%含有されている請求項40
    の二成分系現像剤。
  42. 【請求項42】 磁性キャリアコア粒子のバインダー樹
    脂は、熱硬化性樹脂であり、金属酸化物粒子は、磁性金
    属酸化物粒子を含有している請求項31乃至41のいず
    れかの二成分系現像剤。
  43. 【請求項43】 金属酸化物粒子の少なくともひとつは
    強磁性体であり、他方は該強磁性体より高抵抗の金属酸
    化物粒子であり、かつ該強磁性体の個数平均粒径に対し
    て該高抵抗金属酸化物の個数平均粒径が1倍を越え5倍
    以下であり、該コア粒子中の金属酸化物粒子総量に対し
    て強磁性体粒子の割合が30〜95%重量である請求項
    31乃至42のいずれかの二成分系現像剤。
  44. 【請求項44】 磁性キャリアコア粒子の該バインダー
    樹脂が熱硬化性の樹脂であり、金属酸化物粒子の存在下
    で直接重合により得られる樹脂である請求項31乃至4
    3のいずれかの二成分系現像剤。
  45. 【請求項45】 金属酸化物粒子は表面があらかじめ親
    油化処理されている請求項31乃至44のいずれかの二
    成分系現像剤。
  46. 【請求項46】 ストレートシリコーン樹脂は、3官能
    シリコンと2官能シリコンとの比が90:10乃至4
    5:55である請求項31乃至45のいずれかの二成分
    系現像剤。
  47. 【請求項47】 樹脂組成物は、ストレートシリコーン
    樹脂1重量部当り、カップリング剤を0.001乃至
    0.2重量部含有している請求項31乃至46のいずれ
    かの二成分系現像剤。
  48. 【請求項48】 樹脂組成物は、ストレートシリコーン
    樹脂1重量部当り、カップリング剤を0.01乃至0.
    1重量部含有している請求項47の二成分系現像剤。
  49. 【請求項49】 カップリング剤は、シランカップリン
    グ剤である請求項31乃至48のいずれかの二成分系現
    像剤。
  50. 【請求項50】 カップリング剤は、アミノ基を有する
    シランカップリング剤と疎水性基を有するシランカップ
    リング剤との混合物である請求項31乃至49のいずれ
    かの二成分系現像剤。
  51. 【請求項51】 アミノ基を有するシランカップリング
    剤と疎水性基を有するシランカップリング剤は、10:
    1乃至1:10の重量比で混合されている請求項50の
    二成分系現像剤。
  52. 【請求項52】 磁性コートキャリア粒子は、100重
    量部当り0.05〜10重量部の樹脂組成物でコートさ
    れている請求項31乃至51のいずれかの二成分系現像
    剤。
  53. 【請求項53】 ストレートシリコーン樹脂は下記式で
    示される2官能シリコン及び3官能シリコンを有してい
    る請求項31乃至52のいずれかの二成分系現像剤。 【外2】 〔式中、R1 、R2 、R3 及びR4 は水素原子、メチル
    基、フェニル基又はヒドロキシル基である。〕
  54. 【請求項54】 R1 、R2 、R3 及びR4 は、同一又
    は異なる基であり、メチル基又はフェニル基を示す請求
    項53の二成分系現像剤。
  55. 【請求項55】 カップリング剤は、アミノ基を有する
    シランカップリング剤である請求項31乃至54のいず
    れかの二成分系現像剤。
  56. 【請求項56】 アミノ基を有するシランカップリング
    剤は、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ア
    ミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピル
    メチルジエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ
    −アミノプロピルトリメトキシシラン、γ(2−アミノ
    エチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β
    (アミノエチル)−γーアミノプロピルメチルジメトキ
    シシラン及びN−フェニル−γーアミノプロピルトリメ
    トキシシランからなるグループから選択される化合物で
    ある請求項55の二成分系現像剤。
  57. 【請求項57】 カップリング剤は、疎水性基を有する
    シランカップリング剤である請求項31乃至54のいず
    れかの二成分系現像剤。
  58. 【請求項58】 疎水性基を有するシランカップリング
    剤は、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、フェニル
    基、フェル基、ハロゲン化、フェニル基又はアルキルフ
    ェニル基を有するシランカップリング剤である請求項5
    7の二成分系現像剤。
  59. 【請求項59】 疎水性基を有するシランカップリング
    剤は、下記式で示されるアルコキシシランである請求項
    57又は58の二成分系現像剤。 Rm SiYn 〔式中、Rはアルコキシ基を示し、mは1〜3の整数を
    示し、Yはアルキル基又はビニル基を示し、nは、1〜
    3の整数を示す〕
  60. 【請求項60】 疎水性基を有するシランカップリング
    剤が、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシ
    シラン、ビニルトリアセトキシシラン、メチルトリメト
    キシシラン、メチルトリエトキシシラン、イソブチルト
    リメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチ
    ルジエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、n−
    プロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシ
    ラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−オク
    タデシルトリメトキシシラン及びビニルトリス(β−メ
    トキシ)シランからなるグループから選択される化合物
    である請求項57の二成分系現像剤。
  61. 【請求項61】 疎水性基を有するシランカップリング
    剤が、ビニルトリクロルシラン、ヘキサメチルジシラザ
    ン、トリチルシラン、ジメチルジクロルシラン、メチル
    トリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリ
    ルフエニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシ
    ラン、プロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロル
    エチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロル
    シラン及びクロルメチルジメチルクロルシランからなる
    グループから選択される化合物である請求項57の二成
    分系現像剤。
  62. 【請求項62】 カップリング剤は、エポキシ基を有す
    るシランカップリング剤である請求項31乃至54のい
    ずれかの二成分系現像剤。
  63. 【請求項63】 シプロピルメチルジエトキシシラン、
    γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン及びβ−
    (3,4−エポキシシクロヘキシル)トリメトキシシラ
    ンからなるグループから選択される化合物である請求項
    62の二成分系現像剤。
  64. 【請求項64】 磁性コートキャリアの表面の金属酸化
    物粒子の平均露出密度が0.1〜10個/μm2 である
    請求項31乃至63のいずれかの二成分系現像剤。
  65. 【請求項65】 金属酸化物粒子の親油化処理は、アミ
    ノ基を有するシラン系カップリング剤またはチタネート
    系カップリング剤群の中から選ばれる1種以上のものを
    使用しておこなわれる請求項45二成分系現像剤。
  66. 【請求項66】 磁性キャリアコア粒子に含有される金
    属酸化物粒子は磁性体粒子がマグネタイト粒子であり、
    高抵抗金属酸化物粒子の少なくとも一つがヘマタイト粒
    子である請求項43の二成分系現像剤。
  67. 【請求項67】 二成分系現像剤を磁界発生手段を内包
    している現像剤担持体上に担持し、該現像剤担持体上に
    二成分系現像剤磁気ブラシを形成し、磁気ブラシを潜像
    担持体に接触させ、交番電界を現像担持体に印加しなが
    ら潜像担持体の静電荷潜像を現像する現像方法であり、
    二成分系現像剤は、非磁性トナー及び磁性コートキャリ
    アを有し、 磁性コートキャリアは、金属酸化物粒子を含有する磁性
    キャリアコア粒子の表面を樹脂組成物を使用して被覆し
    た磁性コートキャリアであり、 (a)磁性キャリアコア粒子の比抵抗が1×1010Ωc
    m以上であり、且つ磁性コートキャリアの比抵抗が1×
    1012Ωcm以上であり、 (b)磁性コートキャリアは個数平均粒径が1〜100
    μmであり、該個数平均粒径の1/2倍径以下の個数分
    布の分布累積値が20個数%以下であり、 (c)磁性コートキャリアは、形状係数SF−1が10
    0〜130であり、 (d)磁性コートキャリアは、1キロエルステッドにお
    ける磁化の強さが40〜250emu/cm3 であり、 (e)磁性キャリアコア粒子は、表面がストレートシリ
    コーン樹脂及びカップリング剤を少なくとも含有してい
    る樹脂組成物を使用して被覆した被覆層でコートされて
    おり、 ストレートシリコーン樹脂は、3官能のシリコンと2官
    能のシリコンとの比が100:0乃至40:60である
    ことを特徴とする現像方法。
  68. 【請求項68】 交番電界は、ピーク間の電圧が500
    〜5000Vであり、周波数が500〜10,000H
    zである請求項67の現像方法。
  69. 【請求項69】 交番電界は、周波数が500〜300
    0Hzである請求項68の現像方法。
  70. 【請求項70】 現像剤担持体と潜像担持体との最近接
    距離が100〜1000μmである請求項67乃至69
    のいずれかの現像方法。
  71. 【請求項71】 非磁性トナーは重量平均粒径が1〜1
    0μmであり、個数平均粒径(D1)の1/2倍径以下
    の個数分布の分布累積値が20個数%以下であり、重量
    平均粒径(D4)の2倍径以上の体積分布累積値が10
    体積%以下であり、かつ形状係数SF−1が100〜1
    40である請求項31に記載の現像方法。
  72. 【請求項72】 磁性キャリアコア粒子は、バインダー
    樹脂及び金属酸化物粒子で形成されている請求項67乃
    至71のいずれかの現像方法。
  73. 【請求項73】 金属酸化物粒子は、バインダー樹脂中
    に分散されて含有されている請求項67乃至72のいず
    れかの現像方法。
  74. 【請求項74】 金属酸化物粒子は、磁性コートキャリ
    ア粒子中に50〜99重量%含有されている請求項67
    乃至73のいずれかの現像方法。
  75. 【請求項75】 金属酸化物粒子は、磁性コートキャリ
    ア粒子中に55〜99重量%含有されている請求項74
    の現像方法。
  76. 【請求項76】 磁性キャリアコア粒子のバインダー樹
    脂は、熱硬化性樹脂であり、金属酸化物粒子は、磁性金
    属酸化物粒子を含有している請求項67乃至75のいず
    れかの現像方法。
  77. 【請求項77】 金属酸化物粒子の少なくともひとつは
    強磁性体であり、他方は該強磁性体より高抵抗の金属酸
    化物粒子であり、かつ該強磁性体の個数平均粒径に対し
    て該高抵抗金属酸化物の個数平均粒径が1倍を越え5倍
    以下であり、該コア粒子中の金属酸化物粒子総量に対し
    て強磁性体粒子の割合が30〜95%重量である請求項
    67乃至76のいずれかの現像方法。
  78. 【請求項78】 磁性キャリアコア粒子の該バインダー
    樹脂が熱硬化性の樹脂であり、金属酸化物粒子の存在下
    で直接重合により得られる樹脂である請求項67乃至7
    7のいずれかの現像方法。
  79. 【請求項79】 金属酸化物粒子は表面があらかじめ親
    油化処理されている請求項67乃至78のいずれかの現
    像方法。
  80. 【請求項80】 ストレートシリコーン樹脂は、3官能
    シリコンと2官能シリコンとの比が90:10乃至4
    5:55である請求項67乃至79のいずれかの現像方
    法。
  81. 【請求項81】 磁性コートキャリアの表面の金属酸化
    物粒子の平均露出密度が0.1〜10個/μm2 である
    請求項67乃至80のいずれかの現像方法。
  82. 【請求項82】 金属酸化物粒子の親油化処理は、アミ
    ノ基を有するシラン系カップリング剤またはチタネート
    系カップリング剤群の中から選ばれる1種以上のものを
    使用する請求項67乃至81のいずれかの現像方法。
  83. 【請求項83】 磁性キャリアコア粒子に含有される金
    属酸化物粒子は磁性体粒子がマグネタイト粒子であり、
    高抵抗金属酸化物の少なくとも一つがヘマタイト粒子で
    ある請求項67乃至82のいずれかの現像方法。
  84. 【請求項84】 トナーは、平均粒径0.2μm以下の
    無機微粒子または平均粒径0.2μm以下の有機微粒子
    を1種または2種以上有する請求項67乃至83のいず
    れかの現像方法。
  85. 【請求項85】 トナー粒子表面は無機微粒子又は有機
    微粒子又はそれらの混合物の被覆率が5〜99%である
    請求項84の現像方法。
  86. 【請求項86】 トナー粒子はコア/シェル構造を有す
    る請求項67乃至85のいずれかの現像方法。
  87. 【請求項87】 コア部が低軟化点物質で形成され、該
    低軟化点物資の融点が40〜90℃である請求項86の
    現像方法。
  88. 【請求項88】 二成分系現像剤を磁界発生手段を内包
    し、表面形状が下記条件を満足する 0.2μm≦中心線平均粗さ(Ra)≦5.0μm 10μm≦凹凸の平均間隔(Sm)≦80μm 0.05≦(Ra/Sm)≦0.5 現像剤担持体上に担持している請求項67乃至87のい
    ずれかの現像方法。
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