JPH10338424A - 品種替え時における粗紡・精紡工程間の粗糸搬送方法及び粗糸搬送システム - Google Patents

品種替え時における粗紡・精紡工程間の粗糸搬送方法及び粗糸搬送システム

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JPH10338424A
JPH10338424A JP14678097A JP14678097A JPH10338424A JP H10338424 A JPH10338424 A JP H10338424A JP 14678097 A JP14678097 A JP 14678097A JP 14678097 A JP14678097 A JP 14678097A JP H10338424 A JPH10338424 A JP H10338424A
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JP
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roving
bobbin
rail
spinning
remaining
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Application number
JP14678097A
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English (en)
Inventor
Toshiki Hasegawa
敏紀 長谷川
Masuo Hayakawa
万寿男 早川
Hideo Hirano
英夫 平野
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 品種替え時における精紡機の停止時間を短く
するとともに、粗糸が傷つくのを防止する。 【解決手段】 品種切替の際には、粗紡機1から玉揚げ
された新たな品種の満ボビンを吊下した搬送体7を、粗
紡機1群と精紡機2群との間に配設された満ボビンスト
ックレール10に搬入して1台の精紡機2で必要な本数の
満ボビンを準備する。品種切替を行う精紡機2から搬出
する残粗糸ボビンを吊下した搬送体7を残粗糸ボビンス
トックレール11に搬入する。残粗糸ボビンが搬出された
予備粗糸巻用レール5に満ボビンストックレール10に準
備された満ボビンを吊下した搬送体7を搬入する。旧品
種の紡出終了後、粗糸切断・巻付け作業、粗糸替え、残
粗糸ボビンの搬出、残りの新品種の満ボビンの搬入、粗
糸替え、残粗糸ボビンの搬出が順次行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は粗紡・精紡工程間に
架設された主搬送レ―ル、該主搬送レールから分岐され
た粗紡機用レール、予備粗糸巻用レール、残粗糸処理用
レール等の分岐レールに沿って走行可能に装備された搬
送体に、粗紡機で玉揚げされた満ボビン、精紡機で使用
された後の残粗糸ボビン等の粗糸ボビンを吊下し、該搬
送体を複数台の搬機で搬送して粗紡・精紡工程間で粗糸
搬送を行う粗糸搬送システムの品種替え時における粗紡
・精紡工程間の粗糸搬送方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、紡績工場においては省力化が進
み、各工程内の自動化から一歩進展して各工程間の連
結、搬送の自動化も実施されており、粗紡・精紡工程間
の連結及び粗糸ボビンの搬送についても自動化の提案が
種々なされている。例えば、図9に示すような搬送シス
テムが提案され(特開平1−236174号公報、特開
昭64−60579号公報等)、また実施されている。
この搬送システムでは、複数の粗紡機61が配設された
粗紡工程と、複数の精紡機62が配設された精紡工程と
の間に主搬送レール63が架設され、粗紡機用レール6
4、予備粗糸巻用レール65、残粗糸処理用レール66
及び空ボビン編成用レール67が主搬送レール63から
分岐して設けられている。そして、多数の粗糸ボビンを
吊下してそれらのレール上を走行可能な搬送体68を搬
機69で牽引して、粗紡工程と精紡工程との間で粗糸ボ
ビンの搬送を行う。
【0003】各予備粗糸巻用レール65には精紡機62
の錘数の1/4の数の粗糸ボビンが吊下された搬送体6
8の搬入が必要となる。従って、粗糸搬送を簡単にする
ためこの搬送システムを使用する場合、精紡機の錘数は
粗紡機の錘数の8倍に設定されている。そして、粗紡機
61で玉揚げされた満ボビンを吊下した搬送体68が各
予備粗糸巻用レール65に2回に分けて搬入される。ま
た、精紡機62で使用された後の残粗糸ボビンを吊下し
た搬送体68は各予備粗糸巻用レール65から一度に搬
出されて空ボビン編成用レール67に搬入される。搬送
体68は空ボビン編成用レール67で粗紡機61の錘数
に合わせた長さに調整された後、残粗糸処理用レール6
6に搬入される。そして、残粗糸処理用レール66にお
いて残粗糸処理装置(図示せず)で残粗糸が処理された
後、空ボビンを吊下した搬送体68が粗紡機用レール6
4に搬入される。
【0004】粗紡工程の入口部、精紡工程の入口部及び
残粗糸処理用レール66の配設位置より精紡工程寄りに
はステーションST1〜ST3がそれぞれ配設されてい
る。ステーションST1〜ST3は搬機69の状況に関
する情報を入手して該情報を制御装置(図示せず)に送
り、該制御装置の指令により搬機69に作業内容(搬
入、搬出作業の別)を指令する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の搬送システ
ムでは、全ての精紡機62で同一品種を長期間製造する
場合、あるいは精紡機群を複数のグループに分けて、各
グループ毎に少品種を長期間製造する場合は問題はな
い。ところが、近年多品種少量生産が指向されており、
多品種を少量ずつ短期間に生産するため、品種替えを頻
繁に行う場合は問題がある。
【0006】なぜならば、粗紡機61の生産能力は精紡
機62の生産能力より高く、1台の粗紡機が複数台の精
紡機62で必要な粗糸の生産を行う。そして、粗紡機6
1の玉揚げ周期が4時間程度であるのに対して、満ボビ
ンの粗糸が精紡機62で消費される時間は紡出糸の番手
にもよるが、その6〜12倍程度である。また、粗糸替
えや粗糸継ぎ作業を効率良く行うため、各精紡機62は
その粗糸替え時期が所定の順序で重ならずに来るように
運転されている。従って、品種替え時には粗紡機61側
では旧品種の生産が終了して新品種の生産を開始した状
態でも、精紡機62側では旧品種を生産中の状態とな
る。
【0007】品種替え時でない通常の粗糸替え時には、
クリールに吊下されている片側2列の粗糸ボビンのうち
の1列だけが予備粗糸巻用レールの粗糸ボビンと交換さ
れ、次の粗糸替え時に他の1列の粗糸ボビンが予備粗糸
巻用レールの粗糸ボビンと交換される。従って、粗糸替
え時期までに1台の精紡機62につき予備粗糸巻用レー
ル2列分の粗糸ボビンを吊下した搬送体68が準備され
ていればよい。一方、品種替え時には、旧品種の紡出終
了後、クリールに吊下されている4列分の旧品種の残粗
糸ボビンを全て新品種の粗糸ボビンと交換する必要があ
る。従って、1台の精紡機62につき予備粗糸巻用レー
ル4列分の粗糸ボビンを吊下した搬送体68を準備する
必要がある。
【0008】しかし、従来の搬送システムでは予備粗糸
巻用レール4列分の粗糸ボビンを吊下した搬送体68
を、搬機69の走行に支障を来さない位置に準備してお
くことができなかった。そのため、品種替え時には、品
種替えを行う精紡機への粗糸搬送は人手で行うように
し、新品種の粗糸を作りだめして別の場所に積載して保
管するか、床面を移動する台車に載せて保管し、品種替
えに対応していた。即ち、品種替え時には当該精紡機は
粗糸搬送システムから切り離された状態となり、手作業
で粗糸ボビンをクリールに吊下する必要があり、粗糸替
えに時間がかかるとともに、粗糸ボビンを保管している
間に粗糸を損傷する虞があった。
【0009】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的は予備粗糸巻用レールを使用して
粗糸替えを行うように粗紡・精紡工程間で粗糸搬送を行
う粗糸搬送システムにおいて、品種替え時にも粗糸搬送
システムを有効に使用して精紡機の停止時間を短くする
ことができ、粗糸ボビンを床面を移動する台車に載せる
等で保管することにより粗糸を傷つける虞のない品種替
え時における粗紡・精紡工程間の粗糸搬送方法を提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、複数の粗紡機が配設さ
れた粗紡工程と複数の精紡機が配設された精紡工程との
間に架設された主搬送レール、該主搬送レールから分岐
された粗紡機用レール、予備粗糸巻用レール、残粗糸処
理用レール等の分岐レールに沿って走行可能に装備され
た搬送体に、粗紡機で玉揚げされた満ボビン、精紡機で
使用された後の残粗糸ボビン等の粗糸ボビンを吊下し、
該搬送体を複数台の搬機で搬送して粗紡・精紡工程間で
粗糸搬送を行う粗糸搬送システムにおいて、粗紡機群と
精紡機群との間に粗紡機で玉揚げされた満ボビンが吊下
された搬送体を収容する満ボビンストックレールを少な
くとも1台の精紡機の錘数分の満ボビンをストック可能
な本数の前記分岐レールとして設け、精紡機群と粗紡機
群との間に精紡機で使用された後の残粗糸ボビンが吊下
された搬送体を収容する残粗糸ボビンストックレールを
少なくとも1台の精紡機の錘数分の残粗糸ボビンをスト
ック可能な本数の前記分岐レールとして設け、同品種の
紡出を継続する場合は粗紡機から玉揚げされた満ボビン
を吊下した搬送体を前記満ボビンストックレールに満ボ
ビンをストックすることなく前記予備粗糸巻用レールに
搬入するとともに、精紡機で使用された残粗糸ボビンを
吊下した搬送体を前記残粗糸ボビンストックレールに残
粗糸ボビンをストックすることなく前記残粗糸処理用レ
ールあるいは精紡機から搬出された残粗糸ボビンの数を
粗紡機用レールへ搬入する空ボビンの数に調整する空ボ
ビン編成レールに搬入し、品種切替の際には、新たに紡
出を行う品種を生産した粗紡機から玉揚げされた満ボビ
ンを吊下した搬送体を前記満ボビンストックレールに搬
入して1台の精紡機で必要な本数の満ボビンを準備し、
品種切替を行う精紡機から搬出する残粗糸ボビンを吊下
した搬送体を前記残粗糸ボビンストックレールに搬入
し、前記残粗糸ボビンが搬出された予備粗糸巻用レール
に前記満ボビンストックレールに準備された満ボビンを
吊下した搬送体を搬入した状態で旧品種の残りの紡出を
行い、旧品種の紡出終了後、粗糸替え、残粗糸ボビンの
搬出及び残りの新品種の満ボビンの搬入を行うようにし
た。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記粗糸搬送システムは各搬機が搬送
体を牽引しているか否かに関する情報、前記各分岐レー
ルが搬送体の搬入又は搬出可能な状態にあるか否かの情
報に基づいて前記各搬機に作業を必要とする分岐レール
及び作業内容を指示する制御装置を備え、制御装置に品
種切替の指示を入力すると、制御装置は品種替えに関わ
る粗紡機における搬送体の搬出及び搬入と、品種替えに
関わる精紡機における搬送体の搬出及び搬入とを他の搬
送作業に優先して実施するように各搬機に指示を行い、
品種替え作業が完了すると通常の順序で各搬機に作業指
示を行うようにした。
【0012】請求項3に記載の発明は、複数の粗紡機が
配設された粗紡工程と複数の精紡機が配設された精紡工
程との間に架設された主搬送レール、該主搬送レールか
ら分岐された粗紡機用レール、予備粗糸巻用レール、残
粗糸処理用レール、粗紡機群と精紡機群との間に設けら
れ粗紡機で玉揚げされた満ボビンを少なくとも1台の精
紡機の錘数分ストック可能な満ボビンストックレール、
精紡機群と粗紡機群との間に設けられ精紡機で使用され
た後の残粗糸ボビンを少なくとも1台の精紡機の錘数分
ストック可能な残粗糸ボビンストックレール等の分岐レ
ールに沿って走行可能に装備された搬送体に、粗紡機で
玉揚げされた満ボビン、精紡機で使用された後の残粗糸
ボビン等の粗糸ボビンを吊下し、該搬送体を複数台の搬
機で搬送して粗紡・精紡工程間で粗糸搬送を行う粗糸搬
送システムであって、各搬機が搬送体を牽引しているか
否かに関する情報、前記各分岐レールが搬送体の搬入又
は搬出可能な状態にあるか否かの情報に基づいて前記各
搬機に作業を必要とする分岐レール及び作業内容を指示
し、同品種の紡出を継続する場合は粗紡機から玉揚げさ
れた満ボビンを吊下した搬送体を前記満ボビンストック
レールに満ボビンをストックすることなく前記予備粗糸
巻用レールに搬入するとともに、精紡機で使用された残
粗糸ボビンを吊下した搬送体を前記残粗糸ボビンストッ
クレールに残粗糸ボビンをストックすることなく前記残
粗糸処理用レールあるいは精紡機から搬出された残粗糸
ボビンの数を粗紡機用レールへ搬入する空ボビンの数に
調整する空ボビン編成レールに搬入するための指令信号
を出力し、品種切替の際には、品種切替を行う精紡機か
ら搬出する残粗糸ボビンを吊下した搬送体を前記残粗糸
ボビンストックレールに搬入するとともに、新たに紡出
を行う品種を生産した粗紡機から玉揚げされた満ボビン
を吊下した搬送体を前記満ボビンストックレールに搬入
して1台の精紡機で必要な本数の満ボビンが準備された
後、前記残粗糸ボビンが搬出された予備粗糸巻用レール
に前記満ボビンストックレールに準備された満ボビンを
吊下した搬送体を搬入するための指令信号を出力する制
御装置を備えた。
【0013】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の発明において、前記各精紡機の錘数は各粗紡機の錘数
の4(N+1)倍(Nは自然数)に設定され、前記搬送
体は1台の粗紡機の錘数と同じ数の満ボビンを吊下可能
な長さが1ユニットとして形成されるとともに連結部を
介して連結可能に形成され、前記各残粗糸ボビンストッ
クレールは1台の精紡機の錘数の1/4の数の粗糸ボビ
ンを吊下した搬送体を搬入可能な長さに形成されてい
る。
【0014】請求項5に記載の発明は、請求項3又は請
求項4に記載の発明において、前記制御装置はディスプ
レイを備え、ディスプレイには前記満ボビンストックレ
ール及び前記残粗糸ボビンストックレールの状況が表示
画面に表示可能に構成されている。
【0015】請求項1に記載の発明では、粗紡・精紡工
程間に架設された主搬送レールに沿って走行する搬機
が、満ボビン、残粗糸ボビンあるいは空ボビン等の粗糸
ボビンが吊下された搬送体を搬送して粗紡・精紡工程間
で粗糸搬送を行う。搬機は粗紡工程→精紡工程→残粗糸
処理工程→粗紡工程の順に移動し、各工程で粗紡機用レ
ール、予備粗糸巻用レール、残粗糸処理用レール等の分
岐レールへの搬送体の搬入あるいは分岐レールからの搬
送体の搬出作業を行う。
【0016】同品種の紡出を継続する場合は、粗紡機か
ら玉揚げされた満ボビンを吊下した搬送体は前記満ボビ
ンストックレールにストックされることなく予備粗糸巻
用レールに搬入され。また、精紡機で使用された残粗糸
ボビンを吊下した搬送体は、残粗糸ボビンストックレー
ルにストックされることなく空ボビン編成レールに搬入
される。空ボビン編成レールがない場合は残粗糸処理用
レールに搬入される。
【0017】品種切替の際には、新たに紡出を行う品種
を生産した粗紡機から玉揚げされた満ボビンを吊下した
搬送体は、満ボビンストックレールに搬入され1台の精
紡機で必要な本数の満ボビンが準備される。品種切替を
行う精紡機から搬出する残粗糸ボビンを吊下した搬送体
は、残粗糸ボビンストックレールに搬入される。旧品種
の残粗糸ボビンを吊下した搬送体が搬出された予備粗糸
巻用レールに、満ボビンストックレールに準備された満
ボビンを吊下した搬送体が搬入された状態で旧品種の残
りの紡出が行われる。旧品種の紡出終了後、粗糸替え、
残粗糸ボビンの搬出及び残りの新品種の満ボビンの搬入
が行われる。粗糸替え及び残粗糸ボビンの搬出が2回行
われた後、新品種の紡出が開始される。
【0018】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、搬機は制御装置からの指示に従って
各分岐レールでの搬送体の搬入あるいは搬出作業を行
う。制御装置は搬機が搬送体を牽引しているか否かに関
する情報、各分岐レールが搬送体の搬入又は搬出可能な
状態にあるか否かの情報に基づいて前記各搬機に作業を
必要とする分岐レール及び作業内容を指示する。制御装
置に品種切替の指示を入力すると、制御装置は品種替え
に関わる粗紡機における搬送体の搬出及び搬入と、品種
替えに関わる精紡機における搬送体の搬出及び搬入とを
他の搬送作業に優先するように搬機に指示を行う。従っ
て、同一の精紡機における搬送体の搬出及び搬入が短時
間の間に繰り返して行われる。品種替え作業が完了する
と通常の順序、例えば搬出あるいは搬入要求が出力され
た順に搬機が作業を行うように、制御装置から作業指示
が行われる。
【0019】請求項3に記載の発明では、粗紡・精紡工
程間に架設された主搬送レールに沿って走行する搬機
が、満ボビン、残粗糸ボビンあるいは空ボビン等の粗糸
ボビンが吊下された搬送体を搬送して粗紡・精紡工程間
で粗糸搬送を行う。搬機は粗紡工程→精紡工程→残粗糸
処理工程→粗紡工程の順に移動し、制御装置からの指令
に基づいて各工程で粗紡機用レール、予備粗糸巻用レー
ル、残粗糸処理用レール、満ボビンストックレール、残
粗糸ボビンストックレール等の分岐レールへの搬送体の
搬入あるいは分岐レールからの搬送体の搬出作業を行
う。
【0020】同品種の紡出を継続する場合は、粗紡機か
ら玉揚げされた満ボビンを吊下した搬送体は前記満ボビ
ンストックレールにストックされることなく予備粗糸巻
用レールに搬入される。精紡機で使用された残粗糸ボビ
ンを吊下した搬送体は、残粗糸ボビンストックレールに
ストックされることなく空ボビン編成レールに搬入され
る。空ボビン編成レールがない場合は残粗糸処理用レー
ルに搬入される。
【0021】品種切替の際には、品種切替を行う精紡機
から搬出する残粗糸ボビンを吊下した搬送体は、残粗糸
ボビンストックレールに搬入される。新たに紡出を行う
品種を生産した粗紡機から玉揚げされた満ボビンを吊下
した搬送体は、満ボビンストックレールに搬入され1台
の精紡機で必要な本数の満ボビンが準備される。そし
て、満ボビンストックレールに必要な本数の満ボビンが
準備された後、旧品種の残粗糸ボビンを吊下した搬送体
が搬出された予備粗糸巻用レールに、満ボビンストック
レールに準備された満ボビンを吊下した搬送体が搬入さ
れる。
【0022】請求項4に記載の発明では、請求項3に記
載の発明において、粗紡機から玉揚げされた満ボビンを
吊下した搬送体がN+1個(Nは自然数)予備粗糸巻用
レールに搬入されると、1回の粗糸替えに必要な予備粗
糸巻が準備される。1本の予備粗糸巻用レールから搬出
される残粗糸ボビンを吊下した搬送体が、1本の残粗糸
ボビンストックレールに搬入される。
【0023】請求項5に記載の発明では、請求項3又は
請求項4に記載の発明において、前記制御装置に装備さ
れたディスプレイに、満ボビンストックレール及び残粗
糸ボビンストックレールの状況、即ち満ボビンストック
レール及び残粗糸ボビンストックレールに搬入されてい
る搬送体の数及び搬送体に吊下されている粗糸ボビンの
粗糸の品種が表示される。オペレータはそれらの状況を
表示画面で確認しつつ、粗紡機で玉揚げされた新品種の
満ボビンの搬入先と、精紡機から搬出される残粗糸ボビ
ンの搬入先と、満ボビンストックレールから搬出される
満ボビンの搬入先とを制御装置に入力する。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
の形態を図1〜図6に従って説明する。図1に示すよう
に、複数の粗紡機1が配設された粗紡工程と、複数の精
紡機2が配設された精紡工程との間に閉ル―プをなす主
搬送レール3が天井から架設されている。各粗紡機1の
前側上方には粗紡機用レール4が、精紡機2の左右両側
には予備粗糸巻用レール5がそれぞれ主搬送レール3か
ら分岐された状態で配設されている。各精紡機2の錘数
は各粗紡機1の錘数の4(N+1)倍(Nは自然数)に
設定されている。この実施の形態では粗紡機1の錘数が
120錘、精紡機2の錘数が960錘、即ち錘数の比が
1:8となっている。
【0025】精紡工程と粗紡工程との間には残粗糸処理
用レール6が主搬送レール3から分岐された状態で配設
されている。図2に示すように、残粗糸処理用レール6
は粗紡機用レール4に搬入される搬送体7のほぼ2倍の
長さを有する搬入・作業レール6aと、該レール6aか
ら分岐された2本の搬出・待機レール6bとから成り、
搬出・待機レール6bも主搬送レール3に接続されてい
る。搬入・作業レール6aの中間部には公知の構成の残
粗糸処理装置8が配設されるとともに、該処理装置8と
対応する搬入・作業レール6a上には主搬送レール3と
の分岐部からの距離が搬送体7の全長よりも短い位置に
搬送体送り装置9が配設されている。搬出・待機レール
6bは残粗糸処理装置8による残粗糸処理後の空ボビン
を吊下した搬送体7が前記搬入用口からの搬送体7の搬
入及び残粗糸処理装置8による残粗糸処理に支障を来た
さない状態で待機可能とするため、前記残粗糸処理装置
8が配設された位置より奥側において搬入・作業レール
6aから分岐され、該分岐部より奥寄りの搬入・作業レ
ール6a上及び搬出・待機レール6b上にも搬送体送り装
置9が配設されている。
【0026】粗紡機1群と精紡機2群との間には、粗紡
機1で玉揚げされた満ボビンが吊下された搬送体7を収
容する満ボビンストックレール10が主搬送レール3か
ら分岐された分岐レールとして設けられている。各満ボ
ビンストックレール10は1台の粗紡機1の錘数と同じ
数の満ボビンを吊下した搬送体7を搬入可能な長さに形
成されている。満ボビンストックレール10は少なくと
も1台の精紡機2の錘数分の満ボビンをストック可能な
本数が必要であり、この実施の形態では4台分の精紡機
2の錘数分の満ボビンをストック可能な本数、即ち32
本設けられている。
【0027】精紡機2群と粗紡機1群との間には、精紡
機2で使用された後の残粗糸ボビンが吊下された搬送体
7を収容する残粗糸ボビンストックレール11が主搬送
レール3から分岐された分岐レールとして設けられてい
る。各残粗糸ボビンストックレール11は1台の精紡機
2の錘数の1/4の数の残粗糸ボビンを吊下した搬送体
7を搬入可能な長さに形成されている。従って、この実
施の形態では残粗糸ボビンストックレール11は満ボビ
ンストックレール10の2倍の長さに形成されている。
残粗糸ボビンストックレール11は少なくとも1台の精
紡機の錘数分の残粗糸ボビンをストック可能な本数が必
要であり、この実施の形態では2台分の精紡機2の錘数
分の満ボビンをストック可能な本数、即ち8本設けられ
ている。
【0028】残粗糸ボビンストックレール11と残粗糸
処理用レール6との間には、空ボビン編成レール12が
主搬送レール3から分岐された分岐レールとして設けら
れている。空ボビン編成レール12は予備粗糸巻用レー
ル5から搬出された残粗糸ボビンを吊下した搬送体7を
粗紡機用レール4へ搬入するのに適した長さに編成する
ためのものである。空ボビン編成レール12は複数本
(この実施の形態では5本)設けられている。空ボビン
編成レール12は1個の搬送体7を収容可能な長さに形
成されている。
【0029】搬送体7は粗紡機1の錘数(120錘)と
同数の120本のボビンを吊下する長さのユニットとし
て構成されている。そして、各搬送体7の前端には搬送
体相互あるいは搬送体7と搬機13後部に連結された連
結体13aとを連結する連結機構(図示せず)が設けら
れ、搬送体7の後端(粗紡機1、精紡機2の機台奥側へ
搬入される側)には前記連結機構に連結される連結部
(図示せず)が設けられている。
【0030】前記各レール4〜6,10〜12の主搬送
レール3との分岐部には走行路切換装置14が配設され
ている。走行路切換装置14は、搬送体7及び連結体1
3aが搬機13の前進方向(連結体13aの配設位置と
反対側へ向かう方向)と反対側へ移動する際に、搬送体
7及び連結体13aを各レ―ル4〜6,10〜12内に
誘導する位置に常に付勢されるとともに、搬機13、搬
送体7及び連結体13aが主搬送レール3上を前進方向
へ移動する際にはその通過を許容するように構成された
切換レバー(図示せず)を備えている。また、前記各レ
―ル4〜6,10〜12の分岐部からほぼ連結体13a
の長さ離れた位置には、連結解除装置(図示せず)が配
設されている。なお、搬送体7、搬機13、走行路切換
装置14、連結解除装置等には例えば特開昭64−75
371号公報等に開示されたものと同様な構成の装置が
採用されている。
【0031】粗紡工程の入口部には第1ステ―ションS
T1が配設されている。第1ステ―ションST1は搬機
13の状況、すなわち搬機13が搬送体7を牽引してい
るか否かに関する情報を入手して、該情報を搬送システ
ムの運転状態を制御する制御装置Cに送り、該制御装置
Cの指令により搬機13に該搬機13の行先(粗紡機1
の機台番号)と、そこでの作業内容(搬入、搬出の別)
とを指令する。
【0032】精紡工程の入口部には第2ステ―ションS
T2が配設されている。第2ステ―ションST2は搬機
13の状況に関する情報を入手して該情報を制御装置C
に送り、該制御装置Cの指令により搬機13に作業を必
要とする精紡機2の機台番号、予備粗糸巻レ―ル5の左
右(L側、R側)の別及びそこでの作業内容(搬入、搬
出作業の別)を指令する。
【0033】また、残粗糸処理用レール6の配設位置よ
り精紡工程寄りには第3ステ―ションST3が配設され
ている。第3ステ―ションST3は搬機13の状況に関
する情報を入手して該情報を前記制御装置Cに送り、該
制御装置Cの指令により搬機13に残粗糸処理用レール
6の番号及び作業内容(搬入、搬出作業の別)を指令す
る。
【0034】各ステーションST1〜ST3と制御装置
Cとはローカルエリアネットワーク(LAN)を介して
接続され、相互にデータの送受信が可能になっている。
搬機13は機台番号、各レ―ルの別を示す被検知部(図
示せず)を検知するセンサ(図示せず)を備え、各ステ
―ションST1〜ST3からの指令を記憶装置(図示せ
ず)に記憶してセンサにより被検知部を検知しながら走
行を続けるとともに、記憶装置に記憶された機台番号、
レ―ルと対応する位置で停止して必要な作業を行うよう
になっている。被検知部は機台番号、各レ―ルの別を2
進法で表示し、例えばドグが使用されている。
【0035】制御装置Cには粗紡工程、精紡工程、残粗
糸処理工程、満ボビンストックレール10、残粗糸ボビ
ンストックレール11及び空ボビン編成レール12の状
況が送られるようになっている。粗紡工程の状況とは粗
紡機の運転状況、粗紡機用レール4が搬送体7の搬出可
能な状態か否か、粗紡機用レール4が搬送体7の搬入可
能な状態か否か等である。精紡工程の状況とは精紡機の
運転状況、予備粗糸巻用レール5が搬送体7の搬出可能
な状態か否か、予備粗糸巻用レール5が搬送体7の搬入
可能な状態か否か等である。残粗糸処理工程の状況とは
搬入・作業レール6aが搬送体7の搬入可能な状態か否
か、搬出・待機レール6bが搬送体7の搬出可能な状態
か否か等である。満ボビンストックレール10、残粗糸
ボビンストックレール11及び空ボビン編成レール12
の状況とは各レール10〜12に搬入されている搬送体
7の数及び搬送体7に吊下されている粗糸ボビンの粗糸
品種の別等である。
【0036】図3に示すように、制御装置Cは中央処理
装置(CPU15)と、読出し専用メモリ(ROM)よ
りなるプログラムメモリ16と、読出し及び書き替え可
能なメモリ(RAM)よりなる作業用メモリ17とを備
えている。CPU15は入力インタフェース18を介し
て入力装置19に接続されている。CPU15は出力イ
ンタフェース20を介してディスプレイ21に接続され
ている。ディスプレイ21にはカラーディスプレイが使
用されている。CPU15はプログラムメモリ16に記
憶された所定のプログラムデータに従って各種の処理を
実行するようになっている。プログラムメモリ16には
前記プログラムデータと、その実行に必要な各種データ
とが記憶されている。作業用メモリ17は入力装置19
により入力された入力データ及びCPU15における演
算処理結果等を一時記憶する。
【0037】プログラムメモリ16にはディスプレイ2
1に種々の画面を表示するための表示パターンフォーマ
ットが記憶されている。図4に示す品種切替モニタ/登
録用画面22に対応する表示パターンでは、満ボビンス
トックレールモニタ部23、残粗糸ボビンストックレー
ルモニタ部24、満ボビン搬入・搬出設定部25及び残
粗糸ボビン搬入・搬出設定部26が同時に表示される。
【0038】満ボビンストックレールモニタ部23には
32本の満ボビンストックレール10を4ブロック(1
B〜4B)に分けるとともに、各ブロック毎の8本の満
ボビンストックレール10に対応する欄23aが設けら
れている。各欄23aに該当する満ボビンストックレー
ル10に搬入されるべき粗糸品種が表示される。各欄2
3aの表示状態は、搬送体7が搬入されている状態とま
だ搬入されていない状態とで異なるようになっている。
この実施の形態では搬送体7が搬入されていない状態で
は欄23aの地色が白で、搬送体7が搬入されている状
態では欄23aの地色が他の色(例えば青色)になる。
【0039】残粗糸ボビンストックレールモニタ部24
には8本の残粗糸ボビンストックレール11を2ブロッ
ク(5B〜6B)に分けるとともに、各ブロック毎の4
本の残粗糸ボビンストックレール11に対応する欄24
aが設けられている。各欄24aに該当する残粗糸ボビ
ンストックレール10に搬入されるべき粗糸品種が表示
される。各欄24aの表示は状態は、欄23aの表示と
同様にして、搬送体7が搬入されている状態とまだ搬入
されていない状態とで異なるようになっている。
【0040】満ボビン搬入・搬出設定部25には搬入設
定欄25a及び搬出設定欄25bが設けられている。搬
入設定欄25aは満ボビンストックレール10の何番の
レールに何番の粗紡機1から搬送体7を搬入すべきかを
表示するものである。搬入設定欄25aは粗紡機1の機
台番号を表示する部分と、満ボビンストックレール10
のレール番号を表示する部分とを備えている。搬出設定
欄25bは満ボビンストックレール10の何番のレール
から何番の精紡機2のR(右側),L(左側)何れの予
備粗糸巻用レール5に搬送体7を搬出すべきかを表示す
るものである。搬出設定欄25bは満ボビンストックレ
ール10のレール番号を表示する部分と、精紡機2の機
台番号及びR、Lの別を表示する部分とを備えている。
【0041】残粗糸ボビン搬入・搬出設定部26には搬
入設定欄26a及び搬出設定欄26bが設けられてい
る。搬入設定欄26aは何番の精紡機2のR,L何れの
予備粗糸巻用レール5から残粗糸ボビンストックレール
11の何番のレールに搬送体を搬入すべきかを表示する
ものである。搬入設定欄26aは精紡機2の機台番号及
びR、Lの別を表示する部分と、残粗糸ボビンストック
レール11のレール番号を表示する部分とを備えてい
る。搬出設定欄26bは残粗糸ボビンストックレール1
1の何番のレールの搬送体7を搬出すべきかを表示する
ものである。搬出設定欄26bは残粗糸ボビンストック
レール11のレール番号を表示する部分を備えている。
【0042】また、ディスプレイ21には図5に示す粗
紡機1の搬出入登録画面27が表示されるようになって
いる。搬出入登録画面27には玉揚げされた粗糸ボビン
(一般には満ボビン)が吊下された搬送体7の搬出要求
を示す搬出要求欄27aと、空ボビンが吊下された搬送
体7の搬入要求を示す搬入要求欄27bとが設けられて
いる。両要求欄27a,27bは粗紡機1の機台番号を
表示する表示部27cと、粗糸品種を表示する表示部2
7dと、登録がなされた日時を表示する表示部27eと
を備えている。両要求欄27a,27bには通常運転状
態では登録順に上側から順に表示されるようになってい
る。品種替え時には品種替えに関わる粗紡機1の搬出あ
るいは搬入登録が優先されて上位に表示されるようにな
っている。
【0043】また、ディスプレイ21には図6に示す精
紡機2の搬出入登録画面28が表示されるようになって
いる。搬出入登録画面28には残粗糸ボビンが吊下され
た搬送体7の搬出要求を示す搬出要求欄28aと、粗糸
ボビンが吊下された搬送体7の搬入要求を示す搬入要求
欄28bとが設けられている。搬出要求欄28aは精紡
機2の機台番号を表示する表示部28cと、粗糸品種を
表示する表示部28dと、R,Lの別を表示する表示部
28eと、登録がなされた日時を表示する表示部28f
とを備えている。搬出要求欄28bはR,Lの別を表示
する表示部28eがそれぞれ2組設けられている点が搬
出要求欄28aと異なっている。両要求欄28a,28
bには通常運転状態では登録順に上側から順に表示され
るようになっている。品種替え時には品種替えに関わる
精紡機2の搬出あるいは搬入登録が優先されて上位に表
示されるようになっている。
【0044】各精紡機2には搬出登録装置(図示せず)
が設けられ、作業者がその搬出登録装置に搬送体7の搬
出登録を行うと、精紡機2の機台番号、R,Lの別、粗
糸品種を示すデータが制御装置Cに送信される。制御装
置Cはデータを作業用メモリ17に記憶するとともに、
前記搬出入登録画面28の搬出要求欄28bにそのデー
タを品種替えに関係しない精紡機2の搬出要求に優先さ
せて上位に表示させるようになっている。
【0045】制御装置Cは前記各工程及び各レール4〜
6,10〜12の状況に関する情報と、各ステ―ション
ST1〜ST3からの搬機13に関する情報とに基づい
て搬機13に必要な作業を定め、各ステ―ションST1
〜ST3にそれを指令する。この指令に基づいて各ステ
―ションST1〜ST3が各搬機13に対して必要な指
令を行うようになっている。
【0046】制御装置Cに品種切替の指示が入力される
と、制御装置Cは品種替えに関わる粗紡機1における搬
送体7の搬出及び搬入と、品種替えに関わる精紡機2に
おける搬送体7の搬出及び搬入とを他の搬送作業に優先
して実施するように各搬機13に指示を行い、品種替え
作業が完了すると通常の順序で各搬機13に作業指示を
行うようになっている。
【0047】次に前記のように構成された搬送システム
による粗糸ボビンの搬送方法を説明する。この搬送シス
テムでは搬機13が単独あるいは搬送体7を連結して主
搬送レール3を走行するとともに、所定の分岐レールで
搬入あるいは搬出作業を行う。搬機13と搬送体7、あ
るいは搬送体7同士の連結を切り離すには、搬機13と
搬送体7、あるいは搬送体7同士の連結部が分岐レール
の近傍に配設された連結解除装置と対応する位置で搬機
13の走行を一旦停止する。そして、その状態で連結解
除装置が作動されると、連結部が切り離される。
【0048】粗紡機1の運転が継続されて満管停止し、
玉揚げされた満ボビンが粗紡機用レール4内に搬入され
た搬送体7に図示しない玉揚げ装置により吊下される
と、当該粗紡機1から搬送体7の搬出要求信号が制御装
置Cへ出力される。また、搬送体7が搬出された後、各
粗紡機1から搬送体7の搬入要求信号が制御装置Cへ出
力される。
【0049】精紡機2でクリールに吊下されて粗糸が使
用された後の残粗糸ボビンと、予備粗糸巻用レール5内
へ搬入された搬送体7に吊下された予備粗糸巻(満ボビ
ン)との交換作業が完了すると、当該精紡機2から予備
粗糸巻用レール5からの搬送体搬出要求信号が制御装置
Cへ出力される。また、搬送体7の搬出が完了すると搬
送体搬入要求信号が制御装置Cへ出力される。残粗糸処
理工程では搬入・作業レール6a及び搬出・待機レール
6bの少なくとも一方に搬送体7が搬入されていない状
態で搬送体搬入要求信号が制御装置Cに出力される。ま
た、搬出・待機レール6b内に搬送体7が配置された時
点で搬出要求信号が制御装置Cに出力される。また、空
ボビン編成レール12からは該編成レール12が空か否
かの信号が制御装置Cに出力される。制御装置Cはこれ
らの信号を入力するとともに各ステーション19〜21
の搬機13に関する信号を入力して各ステーションに必
要な指令信号を出力する。
【0050】制御装置Cはそれらの要求信号に基づい
て、搬入又は搬出要求データを作業用メモリ17に記憶
させる。そして、制御装置Cはそれらの要求データと搬
機13の状況に基づいて、各ステーションST1〜ST
3に搬機13に対する作業指令を出力する。搬機13は
主搬送レール3を走行時、各ステーションST1〜ST
3と対応する位置で停止して各ステーションST1〜S
T3から作業指令を受ける。そして、その指令に従って
指示された分岐レールにおいて搬入あるいは搬出作業を
行う。
【0051】制御装置Cは各ステーションST1〜ST
3で搬機13に前記要求データに対応する指示がなされ
た後は、その要求データを作業用メモリ17から消去す
る。そして、ディスプレイ21に搬出入登録画面27が
表示される場合は、作業用メモリ17に記憶されている
搬出要求及び搬入要求データに基づいて、それらのデー
タが記憶された順に、CPU15により搬出要求欄27
a及び搬入要求欄27bに所定の表示が行われる。
【0052】品種替え時以外は、粗紡機用レール4から
搬出された搬送体7は直接予備粗糸巻用レール5に搬入
される。予備粗糸巻用レール5に搬入された2個の搬送
体7は自動的に連結され、搬出時には2個の搬送体7が
連結された状態で搬出される。また、予備粗糸巻用レー
ル5から搬出された搬送体7は、品種替え時以外は一旦
空ボビン編成レール12に搬入される。そして、空ボビ
ン編成レール12で1個の搬送体7に切り離された後、
残粗糸処理用レール6に搬入される。残粗糸処理用レー
ル6へ搬入された搬送体7に吊下された残粗糸ボビンは
残粗糸処理装置8で残粗糸処理がなされる。そして、残
粗糸が処理された空ボビンを吊下した搬送体7が粗紡機
用レール4へと搬入される。
【0053】品種替え時には、粗紡機用レール4から搬
出された搬送体7は満ボビンストックレール10に搬入
される。そして、1台の精紡機2で必要な数の搬送体7
(この実施の形態では8列分の搬送体7)が満ボビンス
トックレール10にストックされた後、予備粗糸巻用レ
ール5への搬出が開始される。また、予備粗糸巻用レー
ル5から搬出された搬送体7は、品種替え時には残粗糸
ボビンストックレール11に搬入される。残粗糸ボビン
ストックレール11に搬入された搬送体7は、2個連続
した状態で搬出され、該当品種の空ボビン編成レール1
2に1個が搬入されて切り離された後、1個の搬送体7
が残粗糸処理用レール6へ搬入される。
【0054】次に品種替え時の手順を説明する。品種切
替を行う場合は、品種替えを行う粗紡機1及び精紡機2
において各種の作業を行う作業者と、制御装置Cに品種
切替に必要な所定の指示を入力するオペレータとが必要
になる。品種替えを行う粗紡機1で旧品種の紡出が終了
すると、新粗糸を紡出するための準備を行う。準備作業
には粗紡機1の運転条件の変更、クリールのケンスの交
換等がある。その後、当該粗紡機1で新品種の紡出を開
始する。
【0055】また、前記粗紡機1での新品種の紡出開始
後、オペレータは制御装置Cの品種切替モニタ/登録画
面22において、粗紡機1の機台番号と搬入すべき満ボ
ビンストックレール10のレール番号とを満ボビン搬入
・搬出設定部25の搬入設定欄25aに入力装置19に
より入力する。粗紡機1の機台番号と満ボビンストック
レール10のレール番号とが搬入設定欄25aに入力さ
れると、満ボビンストックレールモニタ部23の対応す
る欄23aに当該粗紡機1の紡出品種が自動的に表示さ
れる。例えば、機台番号を5号機、レール番号を11と
入力すると、図4に示すように、欄23aには5号機の
紡出品種H3が表示される。そして、8本の満ボビンス
トックレール10のレール番号を入力する毎に該当する
欄23aに5号機の紡出品種H3が表示される。
【0056】そして、制御装置Cからの指令により、5
号機の粗紡機用レール4からの搬出が優先して行われ
る。搬送体7が搬入された満ボビンストックレール10
に対応する満ボビンストックレールモニタ部23の欄2
3aは青色に変化する。また、搬入設定欄25aの表示
が消失するとともに、粗紡機の搬出入登録画面27の搬
出要求欄27aの最上位に有った該当する表示(例えば
5)が消失する。
【0057】精紡機2でクリールに片側2列ずつ吊下さ
れた粗糸ボビンの半分ずつに、その巻量に満ボビンの1
/2の量の差を設けて紡出を行い、所定の周期で半分ず
つ粗糸替えを行う場合は、品種替え時に予備粗糸巻レー
ル5の合計4列分搬入する搬送体7に吊下された粗糸ボ
ビンを全て満ボビンとすると、1回目の粗糸替え時に支
障を来す。従って、4本の満ボビンストックレール10
に搬入する搬送体7には、粗糸の巻量が満ボビンの1/
2の半玉ボビンを吊下したものを搬入する必要がある。
そのため、粗紡機1で新品種の紡出を行う場合、4列分
の半玉ボビンが準備できるまでは、玉揚げは満ボビンで
はなく半玉ボビンで行うようにする。そして、満ボビン
ストックレールモニタ部23の対応する欄23aに満ボ
ビン及び半玉ボビンの別の表示が不能の場合は、半玉ボ
ビンの搬送体7が搬入されるレール番号を別途記録して
おく必要がある。なお、便宜上、半玉ボビンも満ボビン
として取り扱う。
【0058】精紡機2の品種切替は図7に示すタイムチ
ャートに従って実施される。オペレータは両ストックレ
ールモニタ部23,24で各ストックレール10,11
の状況を把握(確認)して、精紡機2の品種切替が可能
か否かを判断する。そして、品種切替が可能な状態とな
ったら、品種切替を指示入力する(切替登録)。即ち、
オペレータは品種替えを行う精紡機2から搬入要求信号
があることを精紡機2の搬出入登録画面28で確認する
とともに、満ボビンストックレールモニタ部23の欄2
3aを確認して、満ボビン搬入・搬出設定部25の搬出
設定欄25bに精紡機2の機台番号とR,Lの別及び満
ボビンストックレール10のレール番号を入力する。例
えば、精紡機2の機台番号が18番であれば、そのR側
に2回続けて搬入し、次にL側に2回続けて搬入するよ
うに入力する。その結果、図4に示すように、搬出設定
欄25bに数字18及びR,Lが表示される。
【0059】満ボビン搬入・搬出設定部25の搬出設定
欄25bに所定のデータが入力されると、制御装置Cは
そのデータを優先して実行するように、各ステーション
ST1〜ST3に搬機13への指令信号を出力する。そ
の結果、図7に示すように、該当する精紡機2のR側に
新品種の満ボビンを吊下した搬送体7が続けて搬入さ
れ、次にL側に新品種の満ボビンを吊下した搬送体7が
続けて搬入される。その結果、搬送体7が搬出された満
ボビンストックレール10に対応する満ボビンストック
レールモニタ部23の欄23aは白色に変化する。ま
た、搬出設定欄25bの表示が消失するとともに、精紡
機の搬出入登録画面28の搬入要求欄28bの最上位に
有った該当する表示が消失する。
【0060】そして、旧品種の粗糸の紡出が終了する
と、作業者は先ずR側のクリールに吊下されている残粗
糸ボビンからローラパートに繋がる粗糸を切断するとと
もに、切断された粗糸端を残粗糸ボビンに巻き付ける粗
糸切断・巻付け作業を行う。その後、1列分の粗糸替え
作業が行われる。粗糸替え作業は図示しない粗糸替え機
あるいは手作業により行われる。粗糸替え作業が完了す
ると、作業者はその予備粗糸巻用レール5の搬出登録を
行う。次いでL側について前記と同様に、粗糸切断・巻
付け作業が実施されるとともに、1列分の粗糸替え作業
が行われる。粗糸替え作業が完了すると、作業者はその
予備粗糸巻用レール5の搬出登録を行う。
【0061】オペレータは該当する精紡機2が搬出可能
な状態であることを、精紡機2の搬出入登録画面28で
確認すると、残粗糸ボビン搬入・搬出設定部26の搬入
設定欄26aに精紡機2の機台番号とR,Lの別及び残
粗糸ボビンストックレール11のレール番号を入力す
る。例えば、精紡機2の機台番号が18番、残粗糸ボビ
ンストックレール11のレール番号が61番で旧品種が
H2であれば、図4に示すように、残粗糸ボビンストッ
クレールモニタ部24の該当する欄24aにその品種H
2が白色の地色で表示される。そして、この指示が入力
されると、制御装置Cは品種替えに関わらない精紡機2
の搬出指示に優先して実行する。その結果、L側の粗糸
替え作業中にR側の予備粗糸巻用レール5から旧品種の
残粗糸ボビンを吊下した搬送体7が搬出された後、新品
種の満ボビンが吊下された搬送体7が搬入される。
【0062】L側の粗糸替え作業が終了後、R側の粗糸
替え作業が行われる。粗糸切断・巻付け作業は前回で終
了しているため、今回は粗糸替え作業のみが行われる。
粗糸替え作業が完了すると、前記と同様に搬出登録が行
われる。そして、オペレータは精紡機2の搬出入登録画
面28でそのことを確認すると、残粗糸ボビン搬入・搬
出設定部26の搬入設定欄26aに精紡機2の機台番号
とR,Lの別及び残粗糸ボビンストックレール11のレ
ール番号を入力する。この場合、図4に示すように18
Lと62が入力される。以下、同様にして搬出登録があ
ると、オペレータが前記搬入設定欄26aに所定のデー
タを入力する。
【0063】また、オペレータは残粗糸ボビンストック
レールモニタ部24の表示と、図示しない残粗糸処理レ
ール6の状況を確認して、残粗糸ボビン搬入・搬出設定
部26の搬出設定欄26bに、搬出すべき残粗糸ボビン
ストックレール11のレール番号を入力する。例えば、
レール番号61を入力すれば、図4に示すように搬出設
定欄26bに61が表示される。
【0064】R側の粗糸替え作業中にL側の搬送体7の
搬出及び搬入が完了する。そして、R側の粗糸替え作業
が終了後、L側の粗糸替え作業が行われ、粗糸替え作業
が完了すると搬出登録が行われる。R側及びL側の搬送
体7の搬出が完了すると、当該精紡機2の品種切替が終
了する。オペレータは搬送体7の搬出を確認すると、即
ち、残粗糸ボビン搬入・搬出設定部26の搬入設定欄2
6aの表示が消失したことを確認すると、当該精紡機2
の粗糸品種設定を新品種に変更する。また、精紡機2の
搬出搬入登録画面28の搬入要求欄28bに新品種の搬
入登録要求を行う。
【0065】以上で1台の精紡機2の品種替え作業が終
了する。その後は新品種にて自動運転が行われる。この
実施の形態では次の効果を有する。
【0066】(イ) 予備粗糸巻用レールを使用して粗
糸替えを行うタイプの粗糸搬送システムにおいて、満ボ
ビンを吊下した搬送体7を1台の精紡機2の錘数分スト
ック可能な満ボビンストックレール10と、残粗糸ボビ
ンを吊下した搬送体7を1台の精紡機2の錘数分ストッ
ク可能な残粗糸ボビンストックレール11とを設け、満
ボビンストックレール10に1台の精紡機2に必要な満
ボビンを準備した状態で品種替え作業を開始し、旧品種
の残粗糸ボビンは残粗糸ボビンストックレール11へ搬
出する。従って、満ボビンを搬送システムから切り離さ
れた場所に保管することなく、搬送システムを有効に使
用して、品種切替のための精紡機の停止時間を短くする
ことができるとともに、粗糸を傷つけることが防止され
る。
【0067】(ロ) 各精紡機2の錘数が各粗紡機1の
錘数の4(N+1)倍(Nは自然数)に設定され、1個
の搬送体7は粗紡機1の錘数の粗糸ボビンを吊下する構
成のため、粗紡機用レール4から搬出された搬送体7を
その長さ調整をせずに満ボビンストックレール10及び
予備粗糸巻用レールに搬入できる。また、残粗糸ボビン
ストックレール11は1台の精紡機2の錘数の1/4の
数の粗糸ボビンを吊下した搬送体7を搬入可能な長さに
形成されているため、予備粗糸巻用レール5から搬出さ
れた搬送体7をその長さ調整をせずに残粗糸ボビンスト
ックレール11に搬入できる。従って、品種替え時に精
紡機2からの旧品種の残粗糸ボビンの搬出と、精紡機2
への新品種の満ボビンの搬入を短時間で行うことができ
る。
【0068】(ハ) 各精紡機2の錘数が各粗紡機1の
錘数の8倍に設定されているため、予備粗糸巻用レール
5から搬出された搬送体7をその長さ調整をせずに残粗
糸ボビンストックレール11に搬入する場合、搬送体7
が長すぎず、搬機13による搬送が円滑に行われる。ま
た、品種切替のために1台分の精紡機2に必要な新品種
の満ボビンを準備する時間を、粗紡機1と精紡機2の生
産バランスを崩すことなく確保できる。
【0069】(ニ) 品種替え時に、品種替えに関わる
精紡機2及び粗紡機1からの搬出あるいは搬入要求があ
ると、品種替えに関わらない他の精紡機2及び粗紡機1
の搬出及び搬入要求に優先して、品種替えに関わる精紡
機2及び粗紡機1での搬出及び搬入作業が実施されるた
め、品種替えに要する時間がより短縮され、精紡機2の
稼動率が向上する。
【0070】(ホ) 制御装置Cにディスプレイ21が
装備され、オペレータはディスプレイ21に表示される
表示画面から、予備粗糸巻用レール5、満ボビンストッ
クレール10及び残粗糸ボビンストックレール11の状
況を確認しつつ新品種の満ボビンの搬入先と、精紡機2
から搬出される残粗糸ボビンの搬入先とを制御装置Cに
入力する。従って、他の精紡機2に及ぼす悪影響の少な
い最適時期に新品種の搬入及び旧品種の搬出指令を入力
できる。
【0071】(ヘ) 満ボビンストックレール10及び
残粗糸ボビンストックレール11が4台の精紡機2の錘
数に対応する本数ずつ設けられているため、最大4品種
の紡出状態において、品種切替を行うことができ、多品
種少量生産への対応がより容易となる。
【0072】(ト) 満ボビンストックレールモニタ部
23及び残粗糸ボビンストックレールモニタ部24の各
欄23a,24aの表示状態は、搬送体7が存在する状
態と存在しない状態とで異なる(例えば、表示部の地色
が変化する)ようになっている。従って、目的のレール
に搬入あるいは搬出すべき品種と、当該レールに対する
搬入あるいは搬出が完了したか否かが簡単に確認でき
る。
【0073】(チ) 残粗糸処理装置8で残粗糸が処理
された空ボビンを吊下した搬送体7の粗紡機用レール4
への搬入は、残粗糸の種類と無関係に行われるため、空
ボビンを品種別に使用する場合に比較して空ボビンの搬
入が円滑に行われる。
【0074】なお、実施の形態は前記に限定されるもの
ではなく、例えば、次のように具体化してもよい。 ○ 粗紡工程から精紡工程に至る主搬送レール3の途中
に必要な本数の満ボビンストックレール10を配設する
スペースが確保できない場合、図8に示すように、満ボ
ビンストックレール10の一部(例えば半分の16本)
を精紡機2群の中間部に設けて、満ボビンストック部を
2箇所に分けて設けてもよい。この場合、中間部に配設
された満ボビンストック部はそれより下流側に配置され
た精紡機2の品種替え時に使用され、上流側に配置され
た精紡機2の品種替え時には使用されない。
【0075】○ 満ボビンストックレール10の長さを
予備粗糸巻用レール5の1列分の粗糸ボビンを吊下した
搬送体7を収容可能な長さに形成する。粗紡機用レール
4から搬出された複数個(前記実施の形態では2個)の
搬送体7が各満ボビンストックレール10に搬入されて
自動的に連結され、搬出時には各搬送体7が連結された
状態で搬出される。この場合、品種替え時に予備粗糸巻
用レール5への搬送体7の搬入を複数回(例えば2回)
に分けて行わずに1回で済む。その結果、搬入に必要な
時間を短縮でき、品種替えのための精紡機2の停台時間
を短くできる。また、搬機13を他の搬送に有効に使用
できる。
【0076】○ 満ボビンストックレール10の本数
は、少なくとも1台の精紡機2の錘数分の満ボビンをス
トック可能な本数あればよく、レールの長さが1台の粗
紡機1の錘数分の満ボビンを吊下する搬送体7を収容可
能な構成の実施の形態では8本あれば1種類の品種替え
に対応できる。その場合、残粗糸ボビンストックレール
11の本数は4本でよい。また、n種類(nは2以上の
自然数)の品種替えを平行して行う場合は満ボビンスト
ックレール10が8n本、残粗糸ボビンストックレール
11が4n本必要となる。
【0077】○ 空ボビン編成レール12を省略すると
ともに、残粗糸処理用レール6の搬入・作業レール6a
を予備粗糸巻用レール5から搬出された搬送体7を切り
離さずに収容した状態で残粗糸処理が可能な長さに形成
する。そして、残粗糸処理がなされた後、搬送体7を切
り離して搬出・待機レール6bに移動させた後、粗紡機
用レール4に搬入する構成とする。
【0078】○ 精紡機2の錘数が960錘、粗紡機1
の錘数が120錘以外で錘数の比を8:1にしたり、精
紡機2の錘数を粗紡機1の錘数の4(N+1)倍以外に
してもよい。
【0079】○ 品種切替モニタ/登録用画面22と、
満ボビン搬入・搬出設定部25あるいは残粗糸ボビン搬
入・搬出設定部26とを同時に表示可能に構成する。こ
の場合、オペレータが品種替えを行う精紡機2から搬入
要求信号あるいは搬出要求信号があることを確認しなが
ら品種切替えを指示でき、他の搬送作業への影響が最小
となる最適時に品種切替えの指示を入力するのを、より
確実にできる。
【0080】○ 満ボビンストックレールモニタ部23
及び残粗糸ボビンストックレールモニタ部24の表示
を、該当するストックレールに搬送体7が存在するとき
のみ、その品種を表示する構成とする。
【0081】前記実施の形態から把握できる請求項記載
以外の技術思想(発明)について、以下にその効果とと
もに記載する。 (1) 請求項3に記載の発明において、各精紡機の錘
数は各粗紡機の錘数の8倍に設定され、各満ボビンスト
ックレール及び各残粗糸ボビンストックレールは1台の
精紡機の錘数の1/4の数の粗糸ボビンを吊下した搬送
体を搬入可能な長さに形成されている。この場合、搬機
による搬送が円滑に行われるとともに、品種切替のため
に1台分の精紡機に必要な新品種の満ボビンを準備する
時間を、粗紡機と精紡機の生産バランスを崩すことなく
確保するのが容易となる。
【0082】なお、本明細書でいう「満ボビン」とは、
いわゆる満ボビンだけでなく、粗紡機から玉揚げされて
精紡機のクリールに吊下される粗糸が巻かれた粗糸ボビ
ンすべてを意味し、巻量が満管時の1/2の半玉ボビン
や粗糸替え時期の関係で巻量が満管時の1/4あるいは
3/4等の粗糸ボビンも含む。
【0083】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1〜請求項5
に記載の発明によれば、品種替え時にも粗糸搬送システ
ムを有効に使用して品種替えを行う精紡機の停止時間を
短くすることができ、しかも粗糸を傷つける虞がなくな
る。
【0084】請求項2に記載の発明では、品種替え時
に、品種替えに関わる精紡機及び粗紡機での搬出及び搬
入作業が優先して実施されるため、品種替えに要する時
間がより短縮され、精紡機の稼動率が向上する。
【0085】請求項4に記載の発明では、品種替え時に
精紡機からの旧品種の残粗糸ボビンの搬出と、精紡機へ
の新品種の満ボビンの搬入を短時間で行うことができ、
品種替え時における精紡機の停止時間をより短くするこ
とができる。
【0086】請求項5に記載の発明では、オペレータは
ディスプレイに表示される表示画面で各部の状況を確認
しつつ、最適時期に新品種の搬入及び旧品種の搬出指令
を入力できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施の形態の搬送システムの概略平面図。
【図2】 残粗糸処理用レールの概略平面図。
【図3】 制御装置のブロック図。
【図4】 品種切替モニタ/登録用画面の模式図。
【図5】 満ボビン搬入・搬出設定部の表示画面の模式
図。
【図6】 残粗糸ボビン搬入・搬出設定部の表示画面の
模式図。
【図7】 品種替え時のタイムチャート。
【図8】 別の実施の形態の搬送システムの概略平面
図。
【図9】 従来技術の搬送システムの概略平面図。
【符号の説明】
1…粗紡機、2…精紡機、3…主搬送レール、4…分岐
レールとしての粗紡機用レール、5…同じく予備粗糸巻
用レール、6…同じく残粗糸処理用レール、7…搬送
体、10…同じく満ボビンストックレール、11…同じ
く残粗糸ボビンストックレール、12…同じく空ボビン
編成レール、13…搬機、21…ディスプレイ、22…
表示画面としての品種切替モニタ/登録用画面、C…制
御装置。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の粗紡機が配設された粗紡工程と複
    数の精紡機が配設された精紡工程との間に架設された主
    搬送レール、該主搬送レールから分岐された粗紡機用レ
    ール、予備粗糸巻用レール、残粗糸処理用レール等の分
    岐レールに沿って走行可能に装備された搬送体に、粗紡
    機で玉揚げされた満ボビン、精紡機で使用された後の残
    粗糸ボビン等の粗糸ボビンを吊下し、該搬送体を複数台
    の搬機で搬送して粗紡・精紡工程間で粗糸搬送を行う粗
    糸搬送システムにおいて、 粗紡機群と精紡機群との間に粗紡機で玉揚げされた満ボ
    ビンが吊下された搬送体を収容する満ボビンストックレ
    ールを少なくとも1台の精紡機の錘数分の満ボビンをス
    トック可能な本数の前記分岐レールとして設け、精紡機
    群と粗紡機群との間に精紡機で使用された後の残粗糸ボ
    ビンが吊下された搬送体を収容する残粗糸ボビンストッ
    クレールを少なくとも1台の精紡機の錘数分の残粗糸ボ
    ビンをストック可能な本数の前記分岐レールとして設
    け、 同品種の紡出を継続する場合は粗紡機から玉揚げされた
    満ボビンを吊下した搬送体を前記満ボビンストックレー
    ルに満ボビンをストックすることなく前記予備粗糸巻用
    レールに搬入するとともに、精紡機で使用された残粗糸
    ボビンを吊下した搬送体を前記残粗糸ボビンストックレ
    ールに残粗糸ボビンをストックすることなく前記残粗糸
    処理用レールあるいは精紡機から搬出された残粗糸ボビ
    ンの数を粗紡機用レールへ搬入する空ボビンの数に調整
    する空ボビン編成レールに搬入し、 品種切替の際には、新たに紡出を行う品種を生産した粗
    紡機から玉揚げされた満ボビンを吊下した搬送体を前記
    満ボビンストックレールに搬入して1台の精紡機で必要
    な本数の満ボビンを準備し、品種切替を行う精紡機から
    搬出する残粗糸ボビンを吊下した搬送体を前記残粗糸ボ
    ビンストックレールに搬入し、前記残粗糸ボビンが搬出
    された予備粗糸巻用レールに前記満ボビンストックレー
    ルに準備された満ボビンを吊下した搬送体を搬入した状
    態で旧品種の残りの紡出を行い、旧品種の紡出終了後、
    粗糸替え、残粗糸ボビンの搬出及び残りの新品種の満ボ
    ビンの搬入を行う品種替え時における粗紡・精紡工程間
    の粗糸搬送方法。
  2. 【請求項2】 前記粗糸搬送システムは各搬機が搬送体
    を牽引しているか否かに関する情報、前記各分岐レール
    が搬送体の搬入又は搬出可能な状態にあるか否かの情報
    に基づいて前記各搬機に作業を必要とする分岐レール及
    び作業内容を指示する制御装置を備え、制御装置に品種
    切替の指示を入力すると、制御装置は品種替えに関わる
    粗紡機における搬送体の搬出及び搬入と、品種替えに関
    わる精紡機における搬送体の搬出及び搬入とを他の搬送
    作業に優先して実施するように各搬機に指示を行い、品
    種替え作業が完了すると通常の順序で各搬機に作業指示
    を行うようにした請求項1に記載の品種替え時における
    粗紡・精紡工程間の粗糸搬送方法。
  3. 【請求項3】 複数の粗紡機が配設された粗紡工程と複
    数の精紡機が配設された精紡工程との間に架設された主
    搬送レール、該主搬送レールから分岐された粗紡機用レ
    ール、予備粗糸巻用レール、残粗糸処理用レール、粗紡
    機群と精紡機群との間に設けられ粗紡機で玉揚げされた
    満ボビンを少なくとも1台の精紡機の錘数分ストック可
    能な満ボビンストックレール、精紡機群と粗紡機群との
    間に設けられ精紡機で使用された後の残粗糸ボビンを少
    なくとも1台の精紡機の錘数分ストック可能な残粗糸ボ
    ビンストックレール等の分岐レールに沿って走行可能に
    装備された搬送体に、粗紡機で玉揚げされた満ボビン、
    精紡機で使用された後の残粗糸ボビン等の粗糸ボビンを
    吊下し、該搬送体を複数台の搬機で搬送して粗紡・精紡
    工程間で粗糸搬送を行う粗糸搬送システムであって、 各搬機が搬送体を牽引しているか否かに関する情報、前
    記各分岐レールが搬送体の搬入又は搬出可能な状態にあ
    るか否かの情報に基づいて前記各搬機に作業を必要とす
    る分岐レール及び作業内容を指示し、同品種の紡出を継
    続する場合は粗紡機から玉揚げされた満ボビンを吊下し
    た搬送体を前記満ボビンストックレールに満ボビンをス
    トックすることなく前記予備粗糸巻用レールに搬入する
    とともに、精紡機で使用された残粗糸ボビンを吊下した
    搬送体を前記残粗糸ボビンストックレールに残粗糸ボビ
    ンをストックすることなく前記残粗糸処理用レールある
    いは精紡機から搬出された残粗糸ボビンの数を粗紡機用
    レールへ搬入する空ボビンの数に調整する空ボビン編成
    レールに搬入するための指令信号を出力し、品種切替の
    際には、品種切替を行う精紡機から搬出する残粗糸ボビ
    ンを吊下した搬送体を前記残粗糸ボビンストックレール
    に搬入するとともに、新たに紡出を行う品種を生産した
    粗紡機から玉揚げされた満ボビンを吊下した搬送体を前
    記満ボビンストックレールに搬入して1台の精紡機で必
    要な本数の満ボビンが準備された後、前記残粗糸ボビン
    が搬出された予備粗糸巻用レールに前記満ボビンストッ
    クレールに準備された満ボビンを吊下した搬送体を搬入
    するための指令信号を出力する制御装置を備えた粗紡・
    精紡工程間の粗糸搬送システム。
  4. 【請求項4】 前記各精紡機の錘数は各粗紡機の錘数の
    4(N+1)倍(Nは自然数)に設定され、前記搬送体
    は1台の粗紡機の錘数と同じ数の満ボビンを吊下可能な
    長さが1ユニットとして形成されるとともに連結部を介
    して連結可能に形成され、前記各残粗糸ボビンストック
    レールは1台の精紡機の錘数の1/4の数の粗糸ボビン
    を吊下した搬送体を搬入可能な長さに形成されている請
    求項3に記載の粗紡・精紡工程間の粗糸搬送システム。
  5. 【請求項5】 前記制御装置はディスプレイを備え、デ
    ィスプレイには前記満ボビンストックレール及び前記残
    粗糸ボビンストックレールの状況を表示する表示画面が
    表示可能に構成されている請求項3又は請求項4に記載
    の粗紡・精紡工程間の粗糸搬送システム。
JP14678097A 1997-06-04 1997-06-04 品種替え時における粗紡・精紡工程間の粗糸搬送方法及び粗糸搬送システム Pending JPH10338424A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103074709A (zh) * 2013-02-06 2013-05-01 山西经纬合力机械制造有限公司四厂 细纱机中的粗细联装置
CN111910307A (zh) * 2019-05-09 2020-11-10 北自所(北京)科技发展有限公司 用于棉纺并条粗纱的快速供料系统
CN113917913A (zh) * 2020-07-08 2022-01-11 北京众仁智杰科技发展有限公司 自动导航条筒及其导航控制系统和方法
CN114057031A (zh) * 2020-08-05 2022-02-18 株式会社岛精机制作所 纱线管理系统

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