JPH03249063A - クリールスタンドおよび原糸供給方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は延伸仮撚機等の繊維機械のクリールスタンドに
係り、特に、クリールスタンドへの原糸供給を自動化で
きるクリールスタンドに関する。

更に、本発明は、このようなりリールスタンドへ原糸を
供給する方法に関する。

〔従来の技術〕

延伸仮撚機等の繊維機械においては、従来、標準的には
固定式クリールスタンドが使用されている。

すなわち、機台の長手方向に糸送りローラ、ヒータ、撚
掛装置、巻取装置等の糸処理要素からなる糸処理錘が多
数錘並設されており、この機台上に、または、機台の脇
にクリールスタンドが設けられている。

クリールスタンドは垂直に立設されたポールと、ポール
にボスが嵌合されポールの回りに水平面内に回動可能に
支持部材に支持された複数のペグとを含んでいる。従っ
て、クリールスタンドには上下多段に且つ左右に多数の
ペグが並設されている。

多数の原糸ボビンを搭載した原糸移送台車をクリールス
タンドの近傍に移送し、人力または人手操作される機械
により、原糸移送台車から取り出した原糸ボビンをクリ
ールスタンドのペグに装着し、原糸ボビンから解舒した
原糸をその前方のガイド取付プレートに設けた取出しガ
イドを経て糸送りローラ、ヒータ、撚掛装置等の糸処理
要素へ送給する。

空になった原糸の交換時には、一体となっているボス、
ペグをポールを中心に回転させ、ペグをクリールスタン
ドの外側へ向け、空ボビンを外し、次いで、前述のよう
にして外部より病原糸ボビンをペグに装着する。

通常、−組の糸処理要素（すなわち、−系処理錘）につ
いて、１つの取出しガイドと一対のペグとが用意されて
おり、一対のペグに装着された原糸ボビンのうち原糸を
引出している側の原糸ボビンのトランスファーテールを
別の原糸ボビンの口糸と結んでおくことにより、両原糸
ボビン間の原糸を連続して引出すことができる。

延伸仮撚機のような多錘機（通常２１６錘）のクリール
スタンドは、通常、機械のそばに設置されている。

上述のようなりリールスタンドの場合には、数１０個の
原糸ボビンを一台の台車等に搭載し、台車等をクリール
スタンドの近くまで移動させ、台車等から原糸ボビンを
クリールスタンドの上下左右の多数のペグへ、人力また
は人間により操作されるハンドリング装置により供給し
ている。従って、固定式クリールスタンドでは実質的に
省人化することができない。

また、ロボットを使用し交換させることも考えられるが
、上述のクリールスタンドではペグを回転させる必要が
あり、原糸ボビン交換動作が複雑化するため実用化に至
っていない。

上述の問題を解決する方法として、例えば実開昭５０−
１６２１１号公報に開示されているように、原糸ボビン
を１０個前後搭載した移動式クリールスタンド（クリー
ル台車）が用いられている。

この場合に、機台に沿って２列のクリール台車移送路が
設けられており、一方の移送路上を、人力により、また
は、自動プログラムされた搬送車により、多数のクリー
ル台車が機台に沿って機台の長手方向に移送され、機台
の近傍に停止され、そのままクリールスタンドとして使
用され、クリール台車上の原糸ボビンから原糸が供給さ
れる。上記移送路上のクリール台車の原糸ボビンが空に
なる前に別の移送路に上述と同様にして多数のクリール
台車が搬入され、両柱送路の対応する原糸ボビン間でト
ランスファー作業が行われる。すなわち、原糸引出し中
のクリール台車上の原糸ボビンのトランスファーテール
と新たに搬入されたクリール台車の口糸を結ぶ。

〔発明が解決しようとする課題〕

上述の移動式クリールスタンドでは、−台のクリール台
車に搭載された１０個前後の原糸ボビンをクリール台車
ごと同時に交換するため、次のような問題が生じる。

延伸仮撚機のようにテール移行による連続運転を前提と
した機械においても、運転途中での断糸を皆無とするこ
とは実際上は不可能である。断糸した糸条の再糸掛けが
遅れると、同一のクリール台車上（移動式クリールスタ
ンド）の原糸がほぼ同時になくならず、このため、クリ
ール台車の交換タイミングが問題となる。

すなわち、機械の運転開始後、初期の段階にはほぼ同時
期に少なくとも機台の片側の原糸が全てなくなる。しか
し、長期に亘り連続運転するにつれ、各処理錘間てその
バランスが崩れ、クリール台車全体を交換しようとする
と、何れかの原糸ボビンに原糸が残っている場合が生じ
る。このような場合に、クリール台車全体を交換しよう
とすれば、原糸の残っている原糸ボビンについては強制
的に断糸しなければならず、不経済である。

〔発明の目的〕

そこで本発明は前記のようなりリールの原糸ボビンの残
量がアンバランスになった場合にも問題なく原糸交換で
きるクリールスタンドを提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

本発明においては機台の長手方向に多数の糸処理要素が
並設されている繊維機械のクリールスタンドにおいて、
前記クリールスタンドが原糸ボビンを担持する複数個の
原糸スタンド部と、該原糸スタンド部を支持する枠部と
からなり、前記枠部は前記繊維機械の機台に沿って長手
方向に延在しており、前記各原糸スタンド部がそれぞれ
１個の原糸ボビンを担持するとともに該枠部に沿って前
記繊維機械の機台の長手方向に交差する方向に個別に移
動可能であることを特徴とするクリールスタンドにより
、上記の目的を達成する。

〔作　用〕

本発明はクリールスタンドを枠部と自立型の原糸スタン
ド部に分割し、自立型の各原糸スタンド部にそれぞれ１
個の原糸ボビンを担持させるとともにを枠部から分離可
能とし且つ機台の長手方向に交差して個別に移動可能と
することにより所望の原糸スタンド部を選択的に交換す
ることができ、前記欠点を解決できる。

すなわち、本発明によれば、原糸ボビンおよび自立型の
原糸スタンド部を一体化して個々に運ぶことができ、ク
リール交換の自動化が比較的簡単に実施できるという効
果を有する。

より詳しく述べれば、クリールスタンド近傍に設置した
移送装置により、自立型の各原糸スタンド部に乗せた原
糸ボビンを簡単にクリールスタンドへ取付けることがで
きる。

〔実施例〕

以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する
。

第１図は本発明に係るクリールスタンドの側面図であり
、第２図はその平面図、第３図は本発明のクリールスタ
ンドを設置した延伸仮撚機の平面配置図である。

本発明に係るクリールスタンド２を設置する延伸仮撚機
等においては、長手方向に機台１が延在しており、この
機台の両側には、糸供給ローラ、加熱ヒータ、撚掛装置
、巻取装置等の糸処理要素（図示せず）からなる糸処理
錘が多数錘並設されている。−例として、延伸仮撚機の
片側において糸処理錘が１０８錘設けられている。

延伸仮撚機の機台１へはクリールスタンド２から原糸が
供給される。本実施例のクリールスタンド２は、延伸仮
撚機の機台１に平行し隣接して設けられており、延伸仮
撚機の機台１の長手方向に延在している。なお、本発明
のクリールスタンド２は、延伸仮撚機等の機台１に設け
られていてもよいし、実施例のように脇に並設されてい
てもよい。

実施例ては延伸仮撚機の機台１の片側にのみ、クリール
スタンド２を示しているが、両側建の延伸仮撚機におい
ては、クリールスタンド２を延伸仮撚機の機台１の両側
に設けるのが通常である。

クリールスタンド２の前の床面には、移送装置４を走行
させるためのレール３が敷設されている。

移送装置４は、クリールスタンド２へ原糸ボビン１３（
第１図、第２図）を供給するものであり、原糸倉庫（図
示せず）から従来公知な適宜な方法により運ばれてきた
原糸ボビン１３を、例えば積替機５（第３図）により受
取り、クリールスタンド２へ供給するものである。なお
、積替機５は従来、公知のものを採用することができる
ので、詳細な説明は省略する。

本発明に係るクリールスタンド２を第１図および第２図
を参照して説明する。

本発明に係るクリールスタンド２は、延伸仮撚機の機台
１の長手方向に延在し、上下多段（第１図においては２
段のみ示している）の枠部１１と、枠部１１に設けられ
た板１１ａ上へ移送装置４から供給され、該板１１ａ上
を延伸仮撚機の機台１の長手方向（第１図の紙面に直交
する方向、第２図の上下方向）に交差する方向（本実施
例においては、第２図に見るように長手方向に対し約６
０度の角度をなす方向）に移動可能であり、それぞれ１
個の原糸ボビン１３を搭載する多数の原糸スタンド部１
２と、枠部１１の上に位置決めされた原糸スタンド部１
２の前面に位置し、原糸ボビン１３から解舒された原糸
Ｙを案内し、延伸仮撚装置の機台に糸Ｙを送るための糸
ガイド１４からなっている。

通常のクリールスタンドと同様に、本発明に係るクリー
ルスタンドにおいても、原糸ボビン１３は上下多段に且
つ延伸仮撚機の機台１の長手方向に左右並設して設置さ
れている。このように原糸ボビン１３を上下多段に設け
るのは、原糸ボビン１３間の間隙が延伸仮撚機の糸処理
錘の間隙に比べて大きいためである。

本発明に係る原糸スタンド部１２は、Ｌ字状をした原糸
スタンド本体１２ａと原糸スタンド本体１２ａから突設
され、原糸ボビン１３を保持するための１本のペグ部１
２ｂと、原糸スタンド本体１２ａの底部に設けられ、原
糸スタンド部１２を移送するためのローラ１２ｃからな
っている。なお、このローラ１２Ｃは、所謂ローラコン
ベア用のローラの形状としてもよく、また、車輪形式（
所謂ホイール形式）でもよく、また、球状のコロを設け
たものでもよい。

また、実施例においては、原糸スタンド部１２の底部に
走行用のローラ部材１２Ｃを設け、原糸スタンド部１２
をローラ１２ｃによって移動するようにしたが、原糸ス
タンド部１２を懸垂型モルレールのように、上から吊下
げるようにし、その懸垂型モルレールに原糸ボビン１３
を装着するためのペグを突設させてもよい。

更に、図示した実施例においては、原糸スタンド部１２
にローラ１２ｃを設けて自走するようにしたが、枠１１
部にローラコンベアを設けるとともに、底面がフラット
な原糸スタンド部１２として、そのローラコンベア上を
押込むようにしてもよい。しかし、このようにした場合
には、多数のローラ部材を枠部１１にそれぞれ設ける必
要があり、設備費や保守が面倒になることがあるため、
本実施例に示すように、原糸スタンド部１２それ自体に
走行部材を設けるほうが好ましい。

枠部１１には、第２図に示すように原糸スタンド部１２
を押込んだときに停止させるためのストッパー１４ａお
よび側方の位置決めを行う案内ガイド１４ｂが設けられ
ている。

移送装置４は、第１図および第２図に示すように、前述
のレール３の上を図示しない走行駆動装置により矢印り
方向に走行可能な本体４ａと、本体４ａに対して横方向
に原糸スタンド部１２を押し出すためのブツシャ一部材
４ｂとからなっている。

ブツシャ一部材４ｂは、クリールスタンド２の上下の枠
部１１に対応して上下多段に設けられており、各段に原
糸スタンド部１２を収納するようにしてもよいが、図示
した実施例にあっては原糸スタンド部１２を載置する板
部材４Ｃを図示しない昇降装置により矢印Ａ方向に昇降
させて、枠部の所望位置原糸スタンド部１２をに押込む
ようにしている。プッシャ一部材４ｂは、シリンダ（図
示せず）等により前後（矢印Ｂ方向）に移動可能なプッ
シャーからなり、プッシャー４ｂの先端部は原糸スタン
ド部１２の原糸スタンド本体１２ａの背板を押して原糸
スタンド部１２を枠部１１に押込むようになっている。

更に、プッシャ−１４ｂ先端部には、例えば、電磁石の
ように電磁的に原糸スタンド部１２と係合し、または機
械的に原糸スタンド部１２と係合して、空になった原糸
ボビン１３を搭載した原糸スタンド部１２を枠部１１か
ら移送装置へ回収するようにできることが好ましい。

プッシャ一部材４ｂは、第２図に示すように枠部１１に
載置される原糸スタンド部１２の向きに合わせて機台長
手方向に対し適宜の角度傾斜している。

通常、クリールスタンド２における原糸ボビン１３は、
２つ一組となっており、一方の原糸が終了すると他方の
原糸ボビンへトランスファーテールによってテール移行
されるようになっている。

このため、原糸スタンド部１２は、取出しガイド１４を
挟んて対称に傾斜しているのが通常である。

これに合わせるために、移送装置４のプッシャー部材４
ｂは、両方の原糸スタンド部１２を処置できるように中
心Ｏの回りに首振り（矢印Ｃ方向）可能としていること
が好ましい。

上述の構成からなる本発明装置においては、原糸倉庫か
ら従来公知の方法に従い、原糸ボビン１３を移送し、積
替機５により移送装置４上の原糸スタンド部１２のペグ
１２ｂに１個の原糸ボビン１３を積載する。この状態で
移送装置４は待機しており、次いで、延伸仮撚機本体か
ら糸処理状況についての情報が図示しない制御装置に伝
達され、それによりクリールスタンド２内の原糸ボビン
１３がなくなったかどうかが判別される。

次いて、この情報により、移送装置４がクリールスタン
ド２内の原糸ボビン１３を交換する必要がある位置を判
断し、空の原糸スタンド部１２の位置に移送装置４か移
行し、先ず、ブッシャー４ｂにより空の原糸ボビン１３
とともに原糸スタンド部１２を引き出し、次いで、その
場所に満巻原糸ボビン１３の搭載された原糸スタンド部
１２をプッシャー４ｂにより押し込む。この後、新たに
装着された原糸スタンド部１２の原糸ボビン１３の口糸
と既に糸Ｙが引出されている原糸ボビン１３のトランス
ファーテールとを糸結びする。

このテール結び作業は、現段階においては、人手で行う
。テール結びは移送装置の軌道内に入って行なってもよ
く、この場合に移送装置４のブツシャ−４ｂの乗った板
部材４Ｃを昇降台として利用し、テール結びをする作業
者がその台４Ｃに乗ってテール結び作業を行ってもよい
。他の方法として、クリールスタンド２と延伸仮撚機の
機台１との間（すなわち、反移送装置側）でテール結び
をしてもよい。テール結びの方法は、従来から行われて
いるように、糸を引出している原糸ボビン１３のトラン
スファーテールと、次に糸を引出すための原糸ボビン１
３の口糸を人手て結ぶ。

なお、テール結びの方法として、特公平１−５１４２６
号公報や実開平１−１２９１７８号公報に記載されてい
るようにしてもよい。この場合には、２つの原糸スタン
ド部１２を平行してクリールスタンド２の枠部１１に挿
入することができる。

〔発明の効果〕

本発明によれば、クリールスタンドを機台長手方向に延
在する枠部と、この枠部に対して、枠部上を移動可能な
自立型の原糸スタンド部とから構成しており、各原糸ス
タンド部にはそれぞれ１個の原糸ボビンが搭載されるよ
うになっている。原糸スタンド部を機台の長手方向に交
差する方向に個別に移動させることにより、多数のクリ
ールスタンド中の多数の原糸ボビンのうち、空になった
原糸ボビンを選択的に交換することができる。しかも、
原糸交換に際しては、移送装置から原糸スタンド部とと
もに原糸ボビンを枠部に押し込むことによって、実質的
に人手を要することなく、原糸ボビンの交換を行なうこ
とができる。原糸ボビンは、通常１０キロないし５０キ
ロの重量があり、人手を要することなく原糸ボビンの交
換が行なえることは非常に省力化になる。しがも、交換
を必要とする原糸ボビンのみを選択的に交換することが
でき、途中、断糸等により原糸の引出し量が少く、原糸
ボビンに原糸が残っている場合にも、強制的に断糸して
交換する必要もなく、非常に経済的である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るクリールスタンドの側面図、第２
図は第１図の平面図、第３図は本発明に係るクリールス
タンドを設置した延伸仮撚装置の配置図である。 １・・・機台、　　　　　２・・・クリールスタンド、
４・・・移送装置、　　１１・・・枠部、１２・・・原
糸スタンド部、 １３・・・原糸ボビン、 ４　・・ 糸ガイ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、機台の長手方向に多数の糸処理要素が並設されてい
   る繊維機械のクリールスタンドにおいて、前記クリール
   スタンドが原糸ボビンを担持する複数個の原糸スタンド
   部と、該原糸スタンド部を支持する枠部とからなり、前
   記枠部は前記繊維機械の機台に沿って長手方向に延在し
   ており、前記各原糸スタンド部がそれぞれ１個の原糸ボ
   ビンを担持するとともに該枠部に沿って前記繊維機械の
   機台の長手方向に交差する方向に個別に移動可能である
   ことを特徴とするクリールスタンド。 ２、前記原糸スタンド部は下面に移送ローラを有してい
   ることを特徴とする請求項１記載のクリールスタンド。 ３、前記枠部が前記原糸スタンド部を上下多段に支持可
   能であることを特徴とする請求項１または２記載のクリ
   ールスタンド。 ４、機台の長手方向に多数の糸処理錘が並設されている
   繊維機械のクリールスタンドへ原糸を供給する方法にお
   いて、前記クリールスタンドが原糸ボビンを担持する複
   数の原糸スタンド部と、前記繊維機械の機台の長手方向
   に延在し、前記原糸スタンド部を支持する枠部とからな
   っており、それぞれ１個の原糸ボビンを担持した原糸ス
   タンド部を前記クリールスタンドの近傍に設けた移送装
   置により繊維機械の機台の長手方向に所定の枠部位置に
   対応する箇所まで搬送し、該移送装置から前記枠部へ移
   載し、該枠部上を所定位置まで前記繊維機械の機台の長
   手方向に交差する方向に個別に移動させることを特徴と
   する原糸の供給方法。