JPS6014849B2 - 精紡−巻糸工程間の管糸および空ボビンの移送装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 本発明は糟統一巻糸工程の管糸および空ボビンの搬送設
備に関するもので、設備の硬直化なくして搬送の自動化
はない、と言われていた従来の搬送技術のシステムをベ
ースに該システムの一部を変更することによって、該シ
ステムの特徴を損うことなく、該システムが有していた
諸問題点をほぼ全面的に解決しようとするものである。

従来技術第１０図は従来方法の１例でその正面図を、又
第１１図は第１０図の平面図で、精紡機１台とワィンダ
１台を組合せた図であり、又第１２図は奉賛級機とヮィ
ンダ接続部の拡大図である。

精紡機１０１に付設されたトランスボートバンド１０２
の一方から該トランスボートバンドー０２に玉揚げされ
た管糸Ｃ（第１２図）を該トランスボートバンドー０２
を間欠回動しながら管糸の払出側へ順次移送し、該トラ
ンスボートバンドー０２の途中に付設された端糸処理装
置１０７にて該管糸Ｃの端糸を処理した後管糸シュート
１０３を介して端糸中通し筒１０９へ投入し、端糸をボ
ビン中空部に導入した後、管糸コンベヤ１１０等を介し
てワィンダ１１３に送られる。該ワィンダ１１３にて巻
取られ、該ワインダ１１８から払出された空ボビンは第
１０，１１図で示される空ボビンコンベヤ１１４および
空ボビン整列装置１１７を介して空ボビンコンベヤ１１
８上に空ボビンストッパー１１９の作用により一時スト
ックされ、トランスボートバンド１０２の間欠回動に呼
応して該空ボビンストツパ−１１９が開閉を繰返し空ボ
ビンシュート１２３、空ボビン受１２４を介して該トラ
ンスボートバンド１０２の空べックに空ボビン３０２を
受入れるようになっている。この方法による精統一巻糸
工程間の管糸および空ボビンの搬送装置の大きな特徴は
精紡機に付設されたトランスボートバンドが管糸のスト
ック、管糸の搬送、管糸の次工程への供給、空ボビンの
受入れ、空ボビンの搬送、空ボビンのストックの６つの
機能を同時に発揮するため精紡一巻糸工程間の管糸およ
び空ボビンの搬送を自動化しようとした場合も緒紡一巻
糸工程間に特別な管糸および空ボビンのプール装置が全
く不要となり、糟紡−巻糸工程間の管糸および空ボビン
の搬送設備が非常にシンプル化され、運転・保守が容易
で、管糸・空ボビンの搬送中のトラブルがほとんどなく
、用品のプール・スペースも不要となり、更には１セッ
ト単位新設・改造が可能で１セット単位ですぐにその効
果が期待できるので設備規模の大小に関係なくその投資
効率が変わらない等の特徴を有している。

しかし、このシステムは糟紡機１台に対してワィンダ１
台の組合せが基本になっているためワィンダ１台当りド
ラム数が少なくなりヮィンダ側のドラム当りの設備費が
割り高になり、それに伴い運転費の増大を招くことにな
った。更には糟紡工程と巻糸工程の生産能力にアンバラ
ンスを生じた場合には生産能力の低い方に追随するため
、生産条件の変更が予想される分だけ精紡機の設備能力
に比べてワィンダの設備能力を通常余分に持つ必要があ
る。また生産銘柄によっては精紡機で巻上げられた管糸
を直接ワィンダへ搬送し、直ちにチーズまたはコーンに
巻返すものと、チーズまたはコーンに巻返す前に一旦管
糸ボックスに集積し、ヒートセット工程を経てからチー
ズまたはコーンに巻返すものとがある。

合繊および混紡の大部分は後者の工程を採用しているが
、このような場合に従来のシステムをそのまま適用しよ
うとしても一旦系外へ出した管糸を再度系内に入れる場
合に、その設備がなく全量手補給に頼らざるえず、該シ
ステムを有効に活用できない。このように設備の柔軟性
、汎用性およびコスト上において従来のシステムは解決
すべき問題を有していた。

発明の構成 本発明は精紡機に付設されたトランスボートバンド上へ
玉揚げされた管糸をヮィンダへ自動搬送し、ワィンダで
巻取られた空ボビンを再び該トランスボートバンド上ま
で自動搬送する装置に関するもので、各糟紡機は特定の
ワィンダへの固定はせず、同一ブロック内のワィンダで
あれば任意のワィンダとの組合せがハードの絹替えをほ
とんど必要とせずに迅速に自由に選択できるようにし、
必要に応じて各糟紡機は任意にシステムから切離しがで
きるようにして従来通りの単独運転も可能にし、更には
システム外へ一旦出した管糸も容易にシステム内へ入れ
ることができるようにしたシステムに関するものである
。

以下本発明を図面および実施例に基づいて詳細に説明す
る。

第１図は両面にトランスボートバンドが配列されている
糟荻機に本発明の方式を適用した実施例の一つでその平
面図を示し、第２図は精紡機側の正面図を、第３図はワ
ィンダ側の正面図を示す。

第４図以後は各ユニットの拡大図である。精紡機０１に
付設されたトランスボートバンド０２に玉揚げされた管
糸Ｃを第４図または第５図に示すようにライン鞍択が自
由にできるようになっている管糸シュート０３を介して
、該精紡機０１に直交し、対象とする精紡機群全台に渡
って対象とするワィンダ１３の台数と同じ数だけ並行に
付設された管糸コンベヤ０４へ移載し、ワィンダ側まで
移送する。

ワインダ側まで移送されて来た管糸は管糸リフト０５を
介してべッグ付コンベヤ０６へ移敷する。該べッグ付コ
ンベヤ０６には次工程でのボビン中空部への端糸中通し
作業の確率を上げるために、例えばコンベヤ０６の一方
側に設けた圧縮空気噴射口から、該コンベヤ上で自立し
端糸の解除方向に回転中の管糸の尻糸部へ圧縮空気を噴
射してその端糸を解除し、コンベヤ０６の他方に設けた
切断機構を具備した吸引口に該端糸を吸引し切断するよ
うに構成した尻糸除去機能や、又特開昭５４−８８３３
４号公報で示される如き胴巻修正機能を備えた端糸処理
装置０７が付設されている。端糸処理をされた管糸は管
糸シュート０８を介して端糸中通し装置０９の中通し筒
へ投入され、端糸をボビン中空部へ入れるようになって
いる。この機能を行なうための装置としては例えば特開
昭５４−８８３３５号公報で示される端糸中通し装置が
用いられる。中通しされた管糸はワィンダの前面に付設
された管糸コンベヤ１０で移送し、ワィンダの各ドラム
単位に取付けられているマガジンゲート１１を介してマ
ガジン１２に投入され、ワィンダ１３にて巻取られる。
巻取られ空となった空ボビンはヮインダ１３の下部に設
けられた空ボビンコンベヤ１４に払出され、特開昭５４
一９８４５７号公報で示される如き傾斜コンベヤ１５上
で搬送されながら残糸付ボビンを除去し、残糸のない空
ボビンだけを空ボビンシュート１６を介して空ボビン整
列装置１７へ移送される。該空ボビンは空ボビン整列装
置１７で空ボビンの進行方向が空ボビン径の大きい方向
に整えられて、空ボビンコンベヤ１８へ移戦され、該空
ボビンコンベヤー８の先端部に付設された空ボビンスト
ッパー１９の作用により先端部よりＪＩ項次待機するよ
うになっている。このようなボビンの整例及び待機装置
は例えば特開昭５４一１０６６３２号公報で示される装
置が用いられる。又前記管糸コンベヤ０４と同様に該精
紡機０１に直交し、対象とする糟紡機群全台に渡って対
象とするワィンダ１３の台数だけ並行に空ボビンコンベ
ヤ２０が付設されている。

該空ボビンコンベヤ２０へは空ボビンが該空ボビンコン
ベヤ１８から一定ピッチを保持して移載するように該空
ボビンストッパー１９が開閉し、１動作毎に１本ずつの
空ボビンが空ボビンコンベヤ２０へ移教する。該空ボビ
ンコンベヤ２川こは第６図および第７図に示すようにト
ランスボートバンド０２単位毎に付設されている空ボビ
ンシュート２３へ誘導落下するための空ボビンゲート２
３一１が各空ボビンコンベヤ２０毎に単独に付設されて
おり、該空ボビンゲート２３ーーの切替えによりいずれ
のワィンダから送られて来た空ボビンでも簡単に空ボビ
ン受け２４を介して該トランスボートバンド０２のべツ
グ０２−１へ受け入れることが出釆るようになっている
。以上のように本発明は、精紡一巻糸工程間の管糸およ
び空ボビンの搬送をするのに、ワィンダ台数の数の管糸
コンベヤおよび空ボビンコンベヤを精紙機群と直交する
ように設け、対象とする精紡機０１とワィンダ１３の組
合せを変更しようとする場合管糸シュート０３と空ボビ
ンゲート２３−１の切替えをするだけでよいように構成
したものである。

又本発明は前述の如く、システム内の管糸を容易にシス
テム外に取出し、再び容易にシステム内に補給すること
ができ、又糟紡機・ヮィンダ共にシステムから切離して
単独に運転できるように構成することを容易になし得る
ことができる。即ち、糟紡機０１で巻上げられた管糸は
直接ワィンダへ搬送し、直にチーズまたはコーンに巻返
す場合と、チーズまたはコーンに巻返す前に一旦管糸ボ
ックス２７に集積し、管糸ヒートセット工程２９を経て
からチーズまたはコーンに巻返す場合があり、前者の場
合は従釆方法でよいが、後者の場合は一旦系外へ出す必
要がある。この場合は本装置では管糸シュート０３を撤
去し、第９図に示すように、その跡へ管糸ボックス２７
を設置すれば管糸は一旦系外へ出すことができ、また精
紡機０１に付設されたトランスボートバンド０２に平行
に系外補給専用のためのトランスボートバンド２５およ
び管糸フィーダ２６（第８図）を付設し、その先端に前
記管糸シュート０３と同型のものを付設し、ライン選択
が自由にできるように構成すれば、ヒートセット後該管
糸ボックスをトランスボートバンド２５または管糸フイ
ーダ２６まで搬送し、該トランスポ−トバンド２５また
は該管糸フィーダ２６を利用して再び系内へ管糸を戻す
ことができる。トランスボートバンド２５と管糸フィー
ダ２６の使用区別は使用管糸の性状等により決めればよ
く、管糸性状によってはトランスボートバンド２５は省
略してもよい。さらにまた、糟紡機群の一部をこのシス
テムから切離し、全く独立して単独に運転する場合は、
空ボビン受け２４からのトランスボートバンド０２への
空ボビンの受入れを止めて、ワィンダと連結する以前の
従来システムである管糸払出し側に付設している空ボビ
ン供給装置２８から空ボビンの受入れを行なえばよい。

この場合のトランスボートバンド０２の動きはワィンダ
と連結する以前の往復動方式での運転であり、全く従来
システムそのものである。本実施例のトランスボートバ
ンド０２は糟織機０１の両側に各々１本ずつ付設されて
いるが精紡機の両側を１本のトランスボートバンドが周
回する場合も全く同様なシステムが適用できる。

発明の効果糟紡一巻糸工程間の管糸および空ボビンの搬
送供給を本発明のように自動化しても前記従来システム
の特徴を全く損うことなく、従来システムに比べて１
任意の半音紡機から任意のワィンダへの管糸の搬送供給
ができ任意のワィンダから任意の精紡機への空ボビンの
搬送供給もできるので、生産条件が変更になり糟紡機の
生産能力とワィンダの巻取能力にアンバランスが生じて
も容易にワィンダ１台当りの受持ち精紡機の台数を変更
できるので非常に柔軟性のあるシステムになった。

２ ワィンダの細分化が不要になり、ワインダ側ドラム
当りの設備費が大幅に減少した。３ ワィンダの細分化
が不要になり、ワインダ側ドラム当りの運転費（電力費
）が大幅に減少した。

４ 生産条件変更が予想される分の余剰設備を保有する
必要がなくなった。

５ システム内の管糸を容易にシステム外に取出し、再
び容易にシステム内に補給することができるようになり
、ヒートセット工程が精紡工程と巻糸工程の間に入って
きても全く問題がなくなつた。

６ 精紡機・ヮィンダ共にシステムから切離して単独に
運転できるようになった。

７ 既設精紡機および既設ワィンダ共にほとんど改造お
よび移設をすることなく本システムを利用できるように
なり、設備費が大幅に減少できた。

等著しい効果をあげることができた。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の１実施例を示す装置全体の平面図、第
２図は第１図の精紡機側の正面図、第３図は第１図のワ
ィンダ側の正面図、第４図は移動式管糸シュートの正面
図、第５図は固定式管糸シュートの正面図、第６図は空
ボビン受入れ部の平面拡大図、第７図は第６図の正面図
、第８図は系外補給専用トランスボートバンドの正面図
、第９図は管糸シュートを管糸ボックスに入替えた図、
第１０図は従来方法による装置全体の正面図、第１１図
は第１０図の平面図、第１２図は第１０図の接続部の拡
大図。 １０１，０１：精紡機、１０２，０２：トランスボート
バンド、０２−１：べツグ、１０３，０３：管糸シュー
ト、０４：管糸コンベヤ、０５：管糸リフト、０６：べ
ッグ付コンベヤ、１０７，０７：機糸前処理装置、０８
：管糸シュート、１０９，０９：端糸中通し装置、１１
０，１０：管糸コンベヤ、１１：マガジンゲート、１２
：マガジン、１１３，１３：ワインダ、１１４，１４：
空ボビンコンベヤ、１５：傾斜コンベヤ、１６：空ボビ
ンシュート、１１７，１７：空ボビン整列装置、１１８
，１８：空ボビンコンベヤ、１１９，１９：空ボビンス
トッパ、２０：空ボビンコンベヤ、１２３，２３：空ボ
ビンシュート、２３一１：空ボビンゲート、１２４，２
４：空ボビン受け、２５：系外補給専用トランスボート
バンド、２６：系外補給専用管糸フィーダ、２７：管糸
ボックス、２８：空ボビン供給装置、２９：管糸ヒート
セット工程。 第２図 第１図 第３図 第４図 第５図 第６図 第７図 第８図 第９図 第１０図 第１１図 第１２図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 精紡機に付設され全周にペツグを有したトランスポ
   ートバンド上に該精紡機より玉揚げされた管糸を値付け
   移送して次工程へ払出す作業と該トランスポートバンド
   上へ空ボビンを受入れる作業とをほゞ同時にするように
   なした、精紡工程と巻糸工程間の管糸および空ボビンの
   移送装置において、トランスポートバンドの管糸を払い
   出す位置に該精紡機群と直交し、対象とするワインダの
   数に等しい数の管糸を載せるコンベヤを並設し、各トラ
   ンスポートバンドからの該コンベヤへの管糸の払い出し
   を該コンベヤラインの選択が可能なように構成すると共
   に、トランスポートバンドの管糸を払い出す位置とは反
   対位置には、該トランスポートバンドの上方を通り精紡
   機群と直交し、ワインダの数に等しい数の空ボビンを載
   せるコンベヤを設置し、該コンベヤのトランスポートバ
   ンドに対応する位置毎に空ボビンのライン切換えが可能
   なように構成したことを特徴とする精紡−巻糸工程間の
   管糸および空ボビンの移送装置。