JPH10326065A - 像保持体からの像形成物質除去方法及びその装置 - Google Patents

像保持体からの像形成物質除去方法及びその装置

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JPH10326065A
JPH10326065A JP9151631A JP15163197A JPH10326065A JP H10326065 A JPH10326065 A JP H10326065A JP 9151631 A JP9151631 A JP 9151631A JP 15163197 A JP15163197 A JP 15163197A JP H10326065 A JPH10326065 A JP H10326065A
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carrier
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Shigeru Fujita
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 像保持体からの像形成物質除去方法及びその
装置において、像保持体上の高濃度画像部の像形成物質
の分離抵抗力の低減化を実現する。 【解決手段】 転写紙1に不安定化液2を供給する前の
工程において、画像濃度検知ユニット1000により検
知した位置の転写紙1上のトナー層Taを、画像予備破
壊ユニット700の画像破壊部材703により破壊する
と共に、この予備破壊されたトナー層TaのトナーT
を、画像予備分離ユニット800の予備分離ローラ80
1により、転写紙1から分離する。これにより、粘弾性
を有する破断し難いトナー層Taが、予め小さな分離単
位に破壊されるので、転写紙1とトナーTとの分離抵抗
力が低減され、転写紙1からトナーTを効率良く分離及
び剥離できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、プリンター、印刷機等の画像形成装置などによっ
てトナーなどの像形成物質を安定に付着させた転写紙な
どの像保持体から、該像形成物質を取り除く、像保持体
からの像形成物質除去方法及びその装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、資源の有効利用等の観点から、像
保持体を再利用するために像保持体から像形成物質を除
去する像形成物質除去方法及びその装置が各種提案され
ている(例えば、特開平1−101576号公報、特開
平2−55195号公報、特開平4−64472号公
報、特開平4−82983号公報、特開平4−3003
95号公報参照)。特に、像保持体を比較的損傷するこ
となく、像形成物質のみを除去するために、本出願人
は、水、界面活性剤を含む水溶液、水溶性ポリマーを含
む水溶液、及び界面活性剤と水溶性ポリマーとを含む水
溶液よりなる群から選ばれた少なくとも1種の水あるい
は水溶液を像保持体に保持させ、該像保持体上の像形成
物質を溶融又は軟化させるように加熱し、該像形成物質
に、該像保持体と該像形成物質との付着力より大きい付
着力を発揮し得る剥離部材を接触させ、該剥離部材と該
像保持体とを分離させる際に該像形成物質を該像保持体
から剥離して除去するものを提案している(例えば、特
願平4−255916号、特願平5−239075号参
照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記の水溶
液(以下、不安定化液という)を、像形成物質としての
例えばトナーと、像保持体としての例えば転写紙との界
面に浸透させて、トナーと転写紙との分離を行なう湿式
RCPプロセスでは、周知の如く、市販の様々な転写紙
と定着条件やトナー物性が異なる再生転写紙を、ある一
定レベルの品質に維持する必要がある。ここで言う再生
転写紙の品質とは、(a)再生転写紙上の残留トナー濃
度、(b)再生転写紙の繊維損傷度、(c)再生転写紙
の剛度(曲げによる撓み応力)、(d)再生転写紙の再
コピー時の定着性(関連物性:平滑性、電気抵抗、表面
エネルギーなど)である。
【0004】しかしながら、これらの品質を同時に満足
させることは極めて難度の高い技術課題である。特に、
上記の(a)と(b)の品質を両立させようとすると、
高濃度(10〜40%)の界面活性剤を含む水系の不安
定化液を、極少量(1g/A4以下)付与せざる得ない
のが、従来のアプローチ方法である。ところが、鋭意研
究の結果、この方法では、上記の(d)の品質を満足出
来ない可能性が高いことが判ってきた。
【0005】つまり、高濃度の界面活性剤を含む水系の
不安定化液を使用すると、再生転写紙表面の疎水性が異
常に高くなり、その再コピー時に、定着ローラへのトナ
ーのオフセット現象が頻繁に発生することが判明した。
また、この解消処方を検討したが、複雑な内容となり、
管理上問題が多いことも判ってきた。
【0006】以上のような経緯により、不安定化液とし
ては、「低濃度/少量塗布/単純組成」の方向性で検討
を進める必要性が生まれた。
【0007】なお、従来の仮説として、「不安定化液
が、像形成物質と像保持体との界面に充分に浸透すれ
ば、像保持体からの像形成物質の剥離は容易に行なわれ
る筈である。」との考え方があった。この考え方は、像
形成物質の画像パターンが、文字パターンや線パター
ン、及び50%以下の階調パターンである場合には当て
はまるものであった。しかし、画像濃度/物質密度があ
る程度以上になると、例えば、「不安定化液は充分に付
与されているにも拘らず、ベタ画像部で紙剥げ(トナー
層の剥離時に、トナー層と共に紙の表面繊維が剥ぎ取ら
れる現象)が起こる。」とか「画像濃度の低い階調部の
像形成物質の残留濃度が、ベタ画像部のそれよりも高く
なる。」などの説明のつかない現象が発生することが判
ってきた。
【0008】このような疑問に答える新たな仮説とし
て、「画像濃度が濃いパターン部では、同時に多量もし
くは広い面積に亘って像形成物質を分離しなければなら
ないので、その分離時に大きな抵抗力が発生し、この抵
抗力によりベタ画像部で紙剥げが起こる。」という考え
方がある。また、画像形成装置である複写機の定着プロ
セスにおいて、像形成物質としてのトナーが像保持体と
しての紙の繊維内部に潜り込む度合いが高いため、この
トナーを剥離させるためには立体幾何学的な力を考慮す
る必要があることが研究の結果判ってきた。
【0009】本発明は、以上の問題点に鑑みなされたも
のであり、その目的とするところは、像形成物質を分離
しにくい高濃度画像部の、像保持体との界面の密着力
(分離抵抗力)を低減させることができる像保持体から
の像形成物質除去方法及びその装置を提供することであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、表面に像形成物質が固着してい
る像保持体に、該表面と像形成物質との付着を不安定に
する不安定化液を供給し、かつ、該表面上の像形成物質
に対して該表面よりも強い付着力を発揮する剥離体と該
表面上の像形成物質とを接触させた状態で、加圧及び又
は加熱して該剥離体に像形成物質を接着させた後に、該
剥離体と像保持体とを分離することにより、像保持体か
ら像形成物質を除去する像保持体からの像形成物質除去
方法において、表面に像形成物質が固着している像保持
体に、該表面と像形成物質との付着を不安定にする不安
定化液を供給するのに先だって、像保持体上の像形成物
質を、選択的に破壊すると共に像保持体より所定量予備
分離することを特徴とするものである。
【0011】この像保持体から像形成物質を除去する像
保持体からの像形成物質除去方法においては、像保持体
の表面と該表面に固着している像形成物質との付着を不
安定にするための不安定化液を該像保持体に供給する前
の段階で、像保持体上の像形成物質を、選択的に破壊す
ると共に像保持体より所定量予備分離する。ここで、不
安定化液の供給に先だって、像保持体上の像形成物質を
選択的に破壊するとは、像保持体上の選択された箇所の
像形成物質を予備破壊して、次の予備分離時における像
形成物質の分離単位を小さくすることを言う。また、予
備分離とは、選択的に予備破壊された剥離抵抗の大きな
像形成物質と像保持体との界面の結合力を部分的に切る
作用をする処理である。従って、この予備分離では、像
保持体の表面から像形成物質を除去しても良いし、ある
いは、像保持体の表面から像形成物質を単に浮かせる程
度でもその目的は達せられる。
【0012】また、請求項2の発明は、表面に像形成物
質が固着している像保持体に、該表面と像形成物質との
付着を不安定にする不安定化液を供給し、かつ、該表面
上の像形成物質に対して該表面よりも強い付着力を発揮
する剥離体と該表面上の像形成物質とを接触させた状態
で、加圧及び又は加熱して該剥離体に像形成物質を接着
させた後に、該剥離体と像保持体とを分離することによ
り、像保持体から像形成物質を除去する像形成物質除去
装置において、表面に像形成物質が固着している像保持
体に、該表面と像形成物質との付着を不安定にする不安
定化液を供給する前の工程に、像保持体上の像形成物質
を選択的に破壊する像形成物質破壊手段と、像保持体上
の像形成物質を所定量予備分離する像形成物質予備分離
手段と、該像形成物質予備分離手段により像保持体から
予備分離された像形成物質を像形成物質予備分離手段外
に逐次排出する機能を持った像形成物質排出手段とを搭
載していることを特徴とするものである。
【0013】この像形成物質除去装置においては、上記
不安定化液の供給に先だって、上記像形成物質破壊手段
により像保持体上の像形成物質を選択的に破壊すると共
に、上記像形成物質予備分離手段によって像保持体より
像形成物質を所定量予備分離し、且つ、該像形成物質予
備分離手段により像保持体から予備分離された像形成物
質を像形成物質予備分離手段外に逐次排出する。
【0014】また、請求項3の発明は、請求項1の像保
持体からの像形成物質除去方法において、像保持体上の
像形成物質を破壊する最小単位面積が、予備分離する最
小単位面積以下であることを特徴とするものである。
【0015】この像保持体からの像形成物質除去方法に
おいては、像保持体上の像形成物質を選択的に破壊する
際の最小単位面積を、像形成物質を像保持体より予備分
離する際の最小単位面積以下に制限する。
【0016】また、請求項4の発明は、請求項1の像保
持体からの像形成物質除去方法において、像形成物質が
脆性破壊を起こす条件を有した外力を加えて、像保持体
上の像形成物質を破壊することを特徴とするものであ
る。
【0017】この像保持体からの像形成物質除去方法に
おいては、上記不安定化液の供給に先だって、外力によ
り像形成物質に脆性破壊を起こさせることによって、像
保持体上の像形成物質を破壊する。
【0018】請求項5の発明は、請求項2の像形成物質
除去装置において、像保持体上の像形成物質を選択的に
破壊する像形成物質破壊手段が、像形成物質が脆性破壊
を起こす条件を有した外力を加えることの出来る形の刃
と加工条件とを備えていることを特徴とするものであ
る。
【0019】この像形成物質除去装置においては、像形
成物質に脆性破壊を起こさせる外力を加えることの出来
る形の刃と加工条件を備えた像形成物質破壊手段によっ
て、像保持体上の像形成物質を応力集中と衝撃により破
壊する。
【0020】請求項6の発明は、請求項5の像形成物質
除去装置において、像保持体上の像形成物質を選択的に
破壊する像形成物質破壊手段が、像形成物質の粘弾性応
答速度よりも高速度で像形成物質を破壊する加工条件を
備えていることを特徴とするものである。
【0021】この像形成物質除去装置においては、像形
成物質の粘弾性応答速度よりも高速度で像形成物質を破
壊する加工条件を備えた像形成物質破壊手段により、像
保持体上の像形成物質を破壊して、該破壊時における像
形成物質の塑性変形を防止する。
【0022】請求項7の発明は、請求項1の像保持体か
らの像形成物質除去方法において、像形成物質と像保持
体に対して、垂直方向成分を有する分離力を作用させる
ことを特徴とするものである。
【0023】この像保持体からの像形成物質除去方法に
おいては、像形成物質と像保持体に対し垂直方向成分を
有する分離力を作用させて、像形成物質と像保持体との
幾何学的な絡み合いを解消する。
【0024】請求項8の発明は、請求項1の像保持体か
らの像形成物質除去方法において、像形成物質と像保持
体とを分離させる分離力を、像形成物質と像保持体に対
して複数回に分けて作用させることを特徴とするもので
ある。
【0025】この像保持体からの像形成物質除去方法に
おいては、像形成物質と像保持体とを分離させる分離力
を、像形成物質と像保持体に対して複数回に分けて作用
させて、像形成物質と像保持体に対して作用する1回当
りの分離力を抑制し、像保持体からの像形成物質の分離
不良現象を防止する。
【0026】請求項9の発明は、請求項1の像保持体か
らの像形成物質除去方法において、像保持体上の像形成
物質を選択的に破壊する処理、及び像保持体より像形成
物質を所定量予備分離する処理等の全ての処理を、像保
持体が乾燥した状態で行なうことを特徴とするものであ
る。
【0027】この像保持体からの像形成物質除去方法に
おいては、像保持体が乾燥した状態の下で、像保持体上
の像形成物質を選択的に破壊する処理、及び像保持体よ
り像形成物質を所定量予備分離する処理等の全ての処理
を行なう。
【0028】請求項10の発明は、請求項7の像保持体
からの像形成物質除去方法において、像形成物質に接触
する部材の常温粘着力を利用して、像形成物質と像保持
体に対して垂直方向成分を有する分離力を作用させるこ
とを特徴とするものである。
【0029】この像保持体からの像形成物質除去方法に
おいては、常温粘着力を有する部材を像形成物質に接触
させて、像形成物質と像保持体に対して垂直方向成分を
有する分離力を作用させる。
【0030】請求項11の発明は、請求項7の像保持体
からの像形成物質除去方法において、像形成物質に接触
する部材の静電吸着力を利用して、像形成物質と像保持
体に対して垂直方向成分を有する分離力を作用させるこ
とを特徴とするものである。
【0031】この像保持体からの像形成物質除去方法に
おいては、静電吸着力を有する部材を像形成物質に接触
させて、像形成物質と像保持体に対して垂直方向成分を
有する分離力を作用させる。
【0032】請求項12の発明は、請求項7の像保持体
からの像形成物質除去方法において、像形成物質が流動
出来ないほど瞬間的に、像形成物質に対して非接触で熱
を与え、且つ、像形成物質に接触する部材の、像形成物
質が像保持体に圧入されないほどの軽圧な接着力を利用
して、像形成物質と像保持体に対して垂直方向成分を有
する分離力を作用させることを特徴とするものである。
【0033】この像保持体からの像形成物質除去方法に
おいては、像形成物質が流動出来ないほど瞬間的に、像
形成物質に対して非接触で熱を与えて、像形成物質の内
部に脆性的な性質を残しつつ、該像形成物質の最表面だ
けを瞬時にゴム状態に変え、且つ、像形成物質が像保持
体に圧入されないほどの軽圧な接着力を有する部材を像
形成物質に接触させて、像形成物質と像保持体に対して
垂直方向成分を有する分離力を作用させる。
【0034】請求項13の発明は、請求項3の像保持体
からの像形成物質除去方法において、像保持体上の像形
成物質を予備分離する予備分離部材として、該予備分離
部材の表面構造が、像保持体の曲げによる撓み応力以下
の分離力が発生するような最小単位面積を有する予備分
離部材を使用することを特徴とするものである。
【0035】この像保持体からの像形成物質除去方法に
おいては、像保持体の曲げによる撓み応力以下の分離力
が発生するような最小単位面積を有する表面構造の予備
分離部材を使用して、像保持体の腰の強さよりも小さな
力で、像形成物質を像保持体より予備分離する。
【0036】請求項14の発明は、請求項5の像形成物
質除去装置において、像保持体上の像形成物質を選択的
に破壊する像形成物質破壊手段として、円錐状の先端部
を持つ微細な金属性の針を複数配置した像形成物質破壊
部材を使用することを特徴とするものである。
【0037】この像形成物質除去装置においては、像保
持体上の像形成物質を選択的に破壊する像形成物質破壊
手段として、円錐状の先端部を持つ微細な金属性の針を
複数配置した像形成物質破壊部材を使用して、該破壊の
ための応力集中係数を高める。
【0038】請求項15の発明は、請求項1の像保持体
からの像形成物質除去方法において、像保持体上の像形
成物質の破壊の対象となる位置を選択する破壊位置選択
手段が、少なくとも像保持体上のベタ画像を検出するベ
タ画像検出機能と、該ベタ画像の像保持体上の座標を特
定するベタ画像位置特定機能とを備えていることを特徴
とするものである。
【0039】この像保持体からの像形成物質除去方法に
おいては、少なくとも像保持体上のベタ画像を検出する
ベタ画像検出機能と、該ベタ画像の像保持体上の座標を
特定するベタ画像位置特定機能とを備えた破壊位置選択
手段により、像保持体上の像形成物質の破壊の対象とな
る位置を選択して、破壊を必要とする像形成物質の領域
の位置とサイズを検出する。
【0040】請求項16の発明は、請求項15の像保持
体からの像形成物質除去方法において、像保持体上の像
形成物質の破壊の対象となる位置を選択する破壊位置選
択手段は、像形成物質の反射光から光学濃度を算出し、
該光学濃度を設定値と比較する検出ユニットからなり、
像保持体の給紙部と、像保持体上の像形成物質を選択的
に破壊する像形成物質破壊手段の設置部との中間位置に
配置されていることを特徴とするものである。
【0041】この像保持体からの像形成物質除去方法に
おいては、像形成物質の反射光から光学濃度を算出し、
該光学濃度を設定値と比較する検出ユニットからなり、
像保持体の給紙部と、像保持体上の像形成物質を選択的
に破壊する像形成物質破壊手段の設置部との中間位置に
配置されている破壊位置選択手段により、像保持体上の
像形成物質の破壊の対象となる位置を選択して、破壊を
必要とする像形成物質の領域の位置とサイズを検出す
る。
【0042】請求項17の発明は、請求項15の像保持
体からの像形成物質除去方法において、像保持体上の像
形成物質の破壊の対象となる位置を選択する破壊位置選
択手段は、像形成物質の反射光から光学濃度を算出し、
該光学濃度を設定値と比較する検出ユニットからなり、
像保持体の給紙部と、像保持体上の像形成物質を選択的
に破壊する像形成物質破壊手段の設置部との中間位置、
及び、像保持体上の像形成物質を所定量予備分離する像
形成物質予備分離手段の設置部の直後に配置されている
ことを特徴とするものである。
【0043】この像保持体からの像形成物質除去方法に
おいては、像形成物質の反射光から光学濃度を算出し、
該光学濃度を設定値と比較する検出ユニットからなり、
像保持体の給紙部と、像保持体上の像形成物質を選択的
に破壊する像形成物質破壊手段の設置部との中間位置、
及び、像保持体上の像形成物質を所定量予備分離する像
形成物質予備分離手段の設置部の直後に配置されている
破壊位置選択手段により、像保持体上の像形成物質の破
壊の対象となる位置を選択して、破壊を必要とする像形
成物質の領域の位置とサイズを検出する。
【0044】請求項18の発明は、請求項16の像保持
体からの像形成物質除去方法において、像保持体の給紙
部と、像保持体上の像形成物質を選択的に破壊する像形
成物質破壊手段の設置部との中間位置に配置され、像形
成物質の反射光から光学濃度を算出し、該光学濃度を設
定値と比較する検出ユニットからの検出信号をトリガー
にして、該像形成物質破壊手段の作動開始タイミング及
び作動終了タイミングが設定されることを特徴とするも
のである。
【0045】この像保持体からの像形成物質除去方法に
おいては、像保持体の給紙部と、像保持体上の像形成物
質を選択的に破壊する像形成物質破壊手段の設置部との
中間位置に配置され、像形成物質の反射光から光学濃度
を算出し、該光学濃度を設定値と比較する検出ユニット
からの検出信号をトリガーにして、該像形成物質破壊手
段の作動開始タイミング及び作動終了タイミングを設定
する。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、本発明を転写型の電子写真
式の複写機やプリンタによって画像が形成された像保持
体としての転写紙から、像形成物質としての熱溶融性ト
ナー(以下、トナーという)を除去するトナー除去装置
に適用した実施形態について説明する。
【0047】図15は、従来のトナー除去装置の概略構
成図である。まず、全体の概略を説明すると、このトナ
ー除去装置は、積載状態で収容しているトナー像が形成
された転写紙1を一枚づつ分離給送する給紙ユニット1
00と、給紙ユニット100から送られてきた転写紙1
に液保持部材で不安定化液(以下、「液」という)を付
与する液付与手段としての液付与ユニット200と、液
が供給された転写紙1からトナーを剥離して除去する剥
離手段としての剥離ユニット300と、トナーが除去さ
れた転写紙1を乾燥させる乾燥ユニット400と、乾燥
ユニットから排出される転写紙1を受ける紙受けユニッ
ト500とを備えている。
【0048】上記給紙ユニット100は、画像形成面を
上に向けて給紙トレイ101上に積載された転写紙1を
最上部のものから給紙ローラ102で給紙し、図示しな
い分離機構で重送紙を分離して一枚の転写紙1のみを、
タイミング調整及びスキュー補正のためのレジストロー
ラ対103で送り出すものである。その具体的な構成及
び動作は電子写真複写機における給紙機構と同様である
ので、詳細な説明は省略する。
【0049】上記液付与ユニット200は、液容器20
1、液容器201中の液残量を検出する検出手段(不図
示)、液容器201への自動液補給手段としてのポンプ
202、液汲み上げローラ203、液塗布ローラ20
4、押さえローラ205、液ストック用タンク206な
どを備えている。上記液汲み上げローラ203はクロロ
プレンゴム等の塗れ性の高い弾性材料で構成され、一部
が液容器201内の液2中に浸るように設置されてい
る。また、上記液塗布ローラ204はクロロプレンゴム
等の塗れ性の高い弾性材料で構成され、上記液汲み上げ
ローラ203に対して接するように若しくはわずかのギ
ャップを持つように設置されている。図1において、各
ローラは矢印で示す方向に回転し、転写紙1は、液塗布
ローラ204と転写紙を一定加重で上面から押さえる押
さえローラ205との間を矢印方向に搬送される。そし
て、上記液汲み上げローラ203の回転により、液容器
201内の液2を液塗布ローラ204との対向部まで汲
み上げ、両ローラのニップ幅あるいはギャップ幅に応じ
た量の液2を液塗布ローラ204から転写紙1に塗布す
る。該転写紙1に塗布された液2は上記押さえローラ2
05からの加圧により絞られ、少量の液2を転写紙1の
両面に塗布することが可能となる。また、液容器201
には、ポンプ202でタンク206内の液2が補給され
る。なお、上記液2の汲み上げ量を調整するためにいず
れかのローラに金属ローラ等の硬質材料を用いて、その
ローラ表面に溝などの凹凸を形成してもよい。また、上
記転写紙1への液塗布を行うニップ部を複数段設けても
よい。また、液残量検出手段で液容器201内の液量を
検出して、液容器201の液面が常にほぼ一定位置にく
るように上記ポンプ202を制御するのが望ましい。
【0050】上記液2は、転写紙1の紙繊維を膨潤させ
てトナーと紙繊維との結合力を弱めることによりトナー
の付着状態を不安定状態にするものである。この液2と
しては、水、水溶性ポリマーを含む水溶液、界面活性
剤、例えば周知のアニオン系界面活性剤、カチオン系界
面活性剤、非イオン系界面活性剤等を含む水溶液、及び
水溶性ポリマーと界面活性剤とを含む水溶液よりなる群
から選ばれた少なくとも1種の水あるいは水溶液を用い
ることができる。また、液2には、pH調整剤、重金属
イオンを封止するためのするためのキレート剤、防腐
剤、防かび剤、防錆剤、漂白剤、蛍光染料、青み付け染
料、酵素等を添加剤として使用することも可能である。
【0051】上記剥離ユニット300は、少なくとも一
方のベルト部材が転写紙1上のトナーTと接触する一対
のエンドレスのベルト部材301a,301bを備えて
いる。そして、この一対のベルト部材301a,bを、
トナーTの加熱手段(軟化手段)としての加熱ランプ等
のヒータR1〜R7をそれぞれ内蔵した複数の加圧加熱
ローラ302a〜302gで蛇行形状に張架して複数の
剥離処理部を形成するように構成されている。図1の装
置においては、ベルト部材301a,bは双方とも剥離
部材で構成されている。
【0052】また、剥離ユニット300は、転写紙排出
口付近で上記剥離部材で構成されたベルト部材(以下、
剥離ベルトという)301a,bに近接するように配設
され転写紙1を剥離ベルト301a,bから分離させる
ための1対の分離爪304a,bと、剥離ベルト301
a,bにテンションを加えるためのテンションローラ3
05a,bと、転写紙導入部で剥離ベルト301a,b
を支持するローラ306a,bと、転写紙1が剥離ベル
ト301a,bから分離する部分で剥離ベルト301を
支持する分離ローラ307a,bと、剥離ベルト301
a、bをクリーニングするクリーニング装置600とを
備えている。このクリーニング装置600については後
に詳述する。その他剥離ベルト301a,bを効率よく
周回させるための各種ベルト支持ローラ、駆動部等も備
えている。
【0053】上記剥離ベルト301a,bが蛇行形状に
張架される加圧加熱ローラ302a〜302iはそれぞ
れヒータR1〜R7を内蔵しており、転写紙1の表裏に
密着した剥離ベルト301a,bを介して該転写紙1に
固着しているトナーを加熱している。この加熱によりト
ナーを軟化させ、トナーを転写紙1の繊維から剥がしや
すくしている。このトナーの加熱は、転写紙1上のトナ
ーが溶融しない程度に行うことが望ましい。また、剥離
処理部を通過した後の転写紙1に多少の湿気が残ってい
てトナーの再付着を防止できる程度に加熱することが望
ましい。
【0054】上記剥離ベルト301a、bに用いる剥離
材料(剥離体)は、像形成物質としてのトナーTとある
程度以上の接着性や耐熱性を示すことが必要である。そ
の材料例としては、イソプレンゴム、ネオプレンゴム、
クロロプレンゴム、シリコンゴム、ブタジエンゴム、フ
ッ素ゴムなどの合成ゴム、天然のゴム、ビスフェノール
・エピクロルヒドリン縮合物などのエポキシ樹脂、アル
キド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、ブチル尿素ホル
ムアルデヒド樹脂、ブチル化メラミンホルムアルデヒド
樹脂、ベンゾグアナミンホルムアルデヒド樹脂などのア
ミノ樹脂、テルペンフェノール樹脂、フェノールエーテ
ル樹脂、フェノール樹脂などのフェノール系熱硬化樹
脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリ
デン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレ
ン−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリフッ化ビニ
リデン、ビニル共重合体ポリビニルブチラール、ポリビ
ニルホルマール、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの
ビニル系重合体、ポリブチルアクリレート、ポリメタク
リル酸、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル樹
脂、ポリイミド、6,6−ナイロン、6−ナイロンなど
のポリアミド、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホ
ン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリエチレンナフタレート、芳香族ポリエス
テルなどのポリエステル、ポリフェニレンサルファイ
ド、ポリパラバラン酸、ポリエーテルニトリル、アラミ
ド、などの熱可塑性あるいは熱硬化性の合成樹脂、ニッ
ケル、ステンレススチール、アルミニウムなどの金属及
びその酸化物、セラミックス材料等が挙げられる。これ
らの材料は単独でも用いられるが、積層したり、アロイ
化したり、グラスファイバー、ウィスカー、カーボン、
シリカ、酸化チタンなどの他の添加剤を加えるなどによ
り複合して用いることもできる。
【0055】また、上記剥離ベルト301a、bの最適
な材料は、剥離しようとするトナーTの種類、トナー除
去プロセスに応じて選定されるべきであるが、剥離ベル
ト301a、bを繰り返し使用することが転写紙の再生
コストを下げるなど種々の点で有利である。その場合に
は、比較的高い耐熱性や表面の安定性が要求される。画
像の除去特性及び耐久性から好ましい剥離材料(剥離
体)の例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリ
エチレンナフタレート、ポリエーテルエーテルケトン、
ポリフェニレンサルファイド、ポリパラバラン酸、ポリ
エーテルニトリル、アラミド、ポリイミド、ポリエーテ
ルイミド、ステンレススチール、ニッケル、アルマイト
が挙げられる。
【0056】また、上記剥離ベルト301a、bとして
は、そのベルト全体を上記剥離材料(剥離体)で構成し
たものを用いても良いし、転写紙1に接するほうの表面
を剥離処理に適した状態に改質したものを用いても良
い。また、コーティングなどにより、剥離材料(剥離
体)を表面に形成したものを用いても良い。
【0057】なお、図示のトナー除去装置では、ベルト
状の剥離部材である剥離ベルト301a、bを用いてい
るが、シート状、ブロック状、ドラム状あるいはローラ
ー状等の形状をした剥離部材を用いるように構成しても
良い。
【0058】上記乾燥ユニット400は、図1に示すよ
うに加熱ランプ401内蔵の例えばアルミからなる乾燥
ドラム402と、通気性が良く表面平滑性の高い仕上げ
ベルト403とにより構成されている。仕上げベルト4
03は、乾燥ドラム402に部分的に圧接するように支
持ローラ404a〜404dに掛け渡されている。上記
剥離ユニット300から排出された転写紙1は、乾燥ド
ラム402と仕上げベルト403との間に挟持された状
態で搬送され、転写紙内部の水分を蒸発させて乾燥され
る。これにより、転写紙1内部の余分な水分が蒸発する
とともに、両面からの加熱圧接により転写紙表面が平滑
な状態になる。なお、この種の乾燥ユニットに代えて又
は加えて、加熱ローラ対を用いたり、熱風ファンや赤外
線ランプを用いたりしてもよい。
【0059】上記紙受けユニット500は、乾燥ユニッ
ト400から搬送されてきた転写紙1を受けるための排
紙トレイ501、転写紙1を排紙トレイ501に排出す
る排紙ローラ対502、転写紙1を排紙トレイ501に
ガイドする排紙搬送ガイド板(不図示)等で構成されて
いる。
【0060】以上の構成のトナー除去装置において、給
紙ユニット100から送られた転写紙1は、液付与ユニ
ット200でそのトナー像面に処理液2が付与され、ト
ナー剥離ユニット300に送られる。このトナー剥離ユ
ニット300で、転写紙1に固着しているトナーが加圧
加熱ローラ302a〜gからの加熱で軟化し、エンドレ
スベルト301表面に付着する。そして、分離ローラ3
07a、bの間を通過して転写紙1がエンドレスベルト
301a,bから分離する際に、エンドレスベルト30
1a,b表面に付着したトナーが転写紙1から剥離し、
これにより、転写紙1からトナーが除去される。トナー
が除去された転写紙1は乾燥ユニット400で乾燥さ
れ、排紙ローラ対503で紙受けユニット500の内蔵
排紙トレイ505上に排出される。以上のトナー除去処
理により、トナーが付着した転写紙1に液を供給して転
写紙1のトナーとの界面部に液を浸透させた状態でトナ
ーを剥離させるので、紙繊維を痛めることなく、トナー
を除去できる。
【0061】次に、上記剥離ベルト301a、bをクリ
ーニングするクリーニング装置600について詳述す
る。ここで、上剥離ベルト301aをクリーニングする
クリーニング装置と下剥離ベルト301bをクリーニン
グするクリーニング装置とは同じ構成であるので、ここ
では、下剥離ベルト301bをクリーニングするクリー
ニング装置について説明し、上剥離ベルト301aをク
リーニングするクリーニング装置についての説明は省略
する。このクリーニング装置600は、直線的なエッジ
を上記剥離ベルト301bの表面に圧接させたクリーニ
ング部材としての刃物部材308aと、該刃物部材30
8aで掻き落とした異物を収容する異物回収箱308b
等を備えている。
【0062】上述のように、従来のトナー除去装置で
は、そのプロセスが、「給紙−液塗布−剥離−乾燥/仕
上げ」という順番であった。しかしながら、この従来の
トナー除去装置では、前述したように、(a)再生転写
紙上の残留トナー濃度、(b)再生転写紙の繊維損傷
度、(c)再生転写紙の剛度(曲げによる撓み応力)、
(d)再生転写紙の再コピー時の定着性(関連物性:平
滑性、電気抵抗、表面エネルギーなど)の品質を同時に
満足させることが極めて難度の高い技術課題であった。
特に、上記の(a)と(b)の品質を両立させようとす
ると、高濃度(10〜40%)の界面活性剤を含む水系
の不安定化液を、極少量(1g/A4以下)付与せざる
得ず、このような高濃度の界面活性剤を含む水系の不安
定化液を使用すると、再生転写紙表面の疎水性が異常に
高くなり、その再コピー時に、定着ローラへのトナーの
オフセット現象が頻繁に発生し、その解消処方も複雑な
内容となり、管理上問題が多くなる。
【0063】また、不安定化液が、像形成物質と像保持
体との界面に充分に浸透すれば、像保持体からの像形成
物質の剥離は容易に行なわれる筈であるが、この考え方
は、像形成物質の画像パターンが、文字パターンや線パ
ターン、及び50%以下の階調パターンである場合には
当てはまるものの、画像濃度/物質密度がある程度以上
になると、例えば、「不安定化液は充分なのに、ベタ画
像部で紙剥げが起こる。」とか「画像濃度の低い階調部
の像形成物質の残留濃度が、ベタ画像部のそれよりも高
くなる。」などの不具合が発生する。
【0064】なお、このようなベタ画像部での紙剥げ
は、画像濃度が濃いパターン部では、同時に多量もしく
は広い面積に亘って像形成物質を分離しなければなず、
その剥離時に大きな抵抗力が発生することに起因して発
生し、また、画像形成装置である複写機の定着プロセス
において、像形成物質としてのトナーが像保持体として
の紙の繊維内部に潜り込む度合いが高いため、このトナ
ーを剥離させるためには立体幾何学的な力を考慮する必
要があることが研究の結果判ってきた。
【0065】つまり、このトナーと紙繊維との関係を電
子顕微鏡観察の結果からモデル化した図1から明らかな
ように、凹凸のある像保持体としての転写紙1の複雑な
繊維1aに、隙間無く絡み付いているトナー層Taは、
例え転写紙1との界面の結合力が低下したとしても、繊
維1aから容易に分離されない。なお、本発明の理解の
ため、剥離ベルト301a,bに転写されたトナーの剥
離面を光学顕微鏡(倍率:150倍、及び、500倍)
で撮影した参考写真1,2をフレキシブルディスクに添
付して提出する。この参考写真1,2から判るように、
トナーの剥離面に残された繊維痕のエッジは、極めてシ
ャープで且つ変形している様子がない。これは、図1に
示したトナーと紙との絡み合いを証拠付けるものであ
る。
【0066】そこで、本発明の実施形態に係るトナー除
去装置では、表面に像形成物質が固着している像保持体
に、該表面と像形成物質との付着を不安定にする不安定
化液を供給するのに先だって、像保持体上の像形成物質
を、選択的に破壊して、像形成物質の分離単位を小さく
すると共に、像保持体より像形成物質を垂直方向に所定
量予備分離して、像形成物質を分離しにくい高濃度画像
部の、像保持体との界面の密着力(分離抵抗力)を低減
させる。
【0067】すなわち、本発明の実施形態に係るトナー
除去装置では、そのプロセスを、「給紙−画像濃度検知
−画像予備破壊−が像予備分離−液塗布−剥離−乾燥/
仕上げ」という構成にした。この本実施形態に係るトナ
ー除去装置の概略構成図を図2に、そのシステムフロー
チャートを図3に示す。 (以下、余白)
【0068】このトナー除去装置は、図15に示した従
来のトナー除去装置に搭載されている、積載状態で収容
しているトナー像が形成された転写紙1を一枚づつ分離
給送する給紙ユニット100、給紙ユニット100から
送られてきた転写紙1に液保持部材で不安定化液(以
下、「液」という)を付与する液付与手段としての液付
与ユニット200、液が供給された転写紙1からトナー
を剥離して除去する剥離手段としての剥離ユニット30
0、トナーが除去された転写紙1を乾燥させる乾燥ユニ
ット400、乾燥ユニットから排出される転写紙1を受
ける紙受けユニット500、及び、剥離ユニット300
により転写紙1から剥離された剥離ユニット300上の
トナーを除去回収するクリーニング装置600に加え、
像保持体としての転写紙1上の像形成物質としてのトナ
ーを選択的に破壊する像形成物質破壊手段としての画像
予備破壊ユニット700と、転写紙1上のトナーを所定
量予備分離する像形成物質予備分離手段としての画像予
備分離ユニット800と、画像予備分離ユニット800
により転写紙1から予備分離されたトナーを画像予備分
離ユニット800の外に逐次排出する機能を持った像形
成物質排出手段としての分離トナー排出ユニット900
と、少なくとも転写紙1上のベタ画像を検出するベタ画
像検出機能及び該ベタ画像の転写紙1上の座標を特定す
るベタ画像位置特定機能とを備えた転写紙1上のトナー
の破壊の対象となる位置を選択する破壊位置選択手段と
しての画像濃度検知ユニット1000とを備えている。
【0069】上記画像予備破壊ユニット700は、給紙
ユニット100の転写紙搬送経路の下流側に配置されて
おり、給紙ユニット100により給紙された転写紙1を
所定の間隔を置いてそれぞれ上下一対のローラで挾持搬
送する第1搬送ローラ701及び第2搬送ローラ702
と、この第1搬送ローラ701と第2搬送ローラ702
との間の転写紙搬送面に沿って円錐状の先端部を持つ微
細な金属性の針702aを複数配置して構成された像形
成物質破壊部材としての画像破壊部材702とを備えて
いる。図示の例では、各々の針702aが転写紙1の表
裏の各面に対してそれぞれ対向するように、転写紙1の
搬送経路に沿って、2組の画像予備破壊ユニット700
が並置されている。これにより、転写紙1の1回の搬送
で、その表裏に形成された両面画像を予備破壊すること
ができる。なお、上記実施形態としては、この画像予備
破壊ユニット700を1組だけ配置して、転写紙1の片
面に形成された画像のみを予備破壊するように構成して
もよい。また、図示の画像破壊部材702は、平板なブ
ラシ状部材で形成されているが、この画像破壊部材70
2としては、図8(a)に示すようなローラ形状のもの
を用いてもよい。
【0070】上記画像予備分離ユニット800は、上記
画像予備破壊ユニット700により予備破壊された画像
(トナー)を、物理的もしくは静電的に吸着(リフトア
ップ)して、転写紙1より分離させる予備分離ローラ8
01を備えている。この予備分離ローラ801は、上記
予備破壊ユニット700の転写紙搬送経路の下流側に配
置されており、第2搬送ローラ702により搬送される
転写紙1の画像形成面に接触しながら、第2搬送ローラ
702と同一の速度で回転される。また、図示の例で
は、転写紙1の搬送経路を挟んで、上下2個の画像予備
分離ユニット800が配置されており、これにより、転
写紙1の1回の搬送で、その表裏に形成された両面画像
を予備分離することができる。なお、上記実施形態とし
ては、この画像予備分離ユニット800を1個だけ配置
して、転写紙1の片面に形成された画像のみを予備分離
するように構成してもよい。
【0071】上記分離トナー排出ユニット900は、転
写紙1より分離されて予備分離ローラ801の周面上に
付着したトナーを除去するためのもので、前記クリーニ
ング装置600と同様な構成及び機能を備えている。
【0072】上記画像濃度検知ユニット1000は、図
4に示すように、光源としての白色ランプ1001と、
結像手段としての集光レンズ1002と、ハーフミラー
1003と、結像素子としてのCCD撮像デバイス10
04と、CCD撮像デバイス1004により光電変換さ
れた電気信号を処理する信号処理系(不図示)とを備え
ている。この画像濃度検知ユニット1000は、上記給
紙ユニット100と画像予備破壊ユニット700との
間、及び、上記画像予備分離ユニット800と液付与ユ
ニット200との間の位置にそれぞれ配置されている。
【0073】以上の構成のトナー除去装置において、給
紙ユニット100から送られた転写紙1は、まず、画像
濃度検知ユニット700により、再生処理を受ける画像
面の画像パターンと濃度が検知される。この検知は、図
4において、ハーフミラー1003及び集光レンズ10
02を通して、白色ランプ1001により照射された転
写紙1からの反射光束が、集光レンズ1002及びハー
フミラー1003を介して、CCD撮像デバイス100
4の結像面に結像されることにより行なわれる。上記C
CD撮像デバイス1004に結像されて光伝変換された
電気信号は、その信号処理系により、処理対象となる画
像の座標、サイズ、光学濃度(OD:オプチカルデンシ
ティー)などのデータとして出力される。
【0074】次いで、この画像濃度検知ユニット700
の検知データに基づいて、大きさが10mm角以上で、
光学濃度ODが0.8以上の値をとる画像パターンに対
して、予備破壊をするという判定をし、転写紙1の先端
から予備破壊処理の対象となる画像パターンまでの距離
を、転写紙1の搬送に要した時間に換算して、該画像パ
ターンの破壊開始時刻T1と破壊停止時刻T2を算出す
る。ここで、転写紙1の画像が存在しない領域や、トナ
ー量が少ない領域まで予備破壊処理を行なうと、転写紙
1そのもを破損することになる。そこで、本例では、上
記のように、光学濃度OD≧0.8のベタ画像を予備破
壊処理の対象となる画像パターンとして特定することに
した。また、或る一定以下の小面積のベタ画像では、転
写紙1の曲げ強度が、剥離ユニット300によるトナー
剥離力より勝り、このトナー剥離によるトラブルが無い
ことが、その研究結果から判っている。
【0075】このようにして予備破壊処理の対象となる
画像部を検知された転写紙1は、画像予備破壊ユニット
700により、その予備破壊処理の対象となる画像部の
トナー層が予備破壊処理される。なお、ポリスチレンや
アクリル系の光分子材料から成るトナー層は、常温でも
粘弾性の挙動を示すため、容易に破断出来ない。従っ
て、このようなトナー層を破壊するためには、図5に示
す「像形成物質の加工速度と変形の関係図」から明らか
なように、高速度の外力を必要とする。これに基づいて
実験を行なった結果、画像予備破壊ユニット700によ
りトナー層を破壊するためには、その画像破壊部材70
3の針703aが、図6(a)に示すような鋭利な先端
部を有し、該先端部に応力集中が発生し易い状態におい
て、100mm/sec以上の加工速度Vwを必要とす
ることが判明した。このため、上記のような鋭利な先端
部を有する針703aを持った画像破壊部材703を使
用しても、その加工速度が遅い場合は、数百mm秒の時
間内では、大きな外力を与えてもトナー層Taは変形す
るだけで破断しない。このように、画像破壊部材703
として、例えば、図6(b)に示すような金属ブラシを
用いても、上記の条件を満足しないと、転写紙1の画像
部(トナー層Ta)には、殆どクラックが発生しないこ
とが確認されている。
【0076】そこで、この画像予備破壊ユニット700
では、図7(a)に示すように、予備破壊を行なわない
通常の転写紙搬送時には、第1搬送ローラ701及び第
2搬送ローラ702が、共に等しい速度V0で転写紙1
を搬送する。また、この通常の転写紙搬送時において
は、転写紙1の画像形成面と画像破壊部材703とが非
接触状態に置かれており、転写紙1は、少し弛みながら
矢印方向に、等速V0で搬送されている。そして、予備
破壊の対象となる画像部が、上記破壊開始時刻T1に基
づき、第1搬送ローラ701と第2搬送ローラ702の
中間位置に達した時点で、図7(b)に示すように、第
1搬送ローラ701及び第2搬送ローラ702の速度V
0を、速度V1とV2(V2≫V1≒V0)とに、一気
に変化させる。これにより、この第1搬送ローラ701
と第2搬送ローラ702との間の転写紙1に急激な張力
が作用し、その画像形成面のトナー層が、画像破壊部材
703に衝突する。この動作が繰り返されることによ
り、転写紙1のトナー層に高速度の外力が与えられて、
画像予備破壊ユニット700によるトナー層の予備破壊
処理が進行される。
【0077】このようにして所定のトナー層が予備破壊
処理された転写紙1は、第2搬送ローラ702の回転に
より、画像予備分離ユニット800へ搬送される。
【0078】ところで、図1に示すように、トナー層T
aには、転写紙1の繊維1aに拘束(クランプ)された
拘束部分Aと、繊維1aを柱とする梁もしくは天井のよ
うな自由部分Bとがある。また、画像の形成過程では、
画像の現像工程においてトナーがクーロン場の力で転写
紙1の繊維1aの表面に隙間なく積層され、次いで、画
像の定着工程において熱と圧力でトナー粒子同士が溶融
し、15〜25ミクロンの厚みのトナー層Taが形成さ
れる。このため、このトナー層Taの紙繊維との界面に
は、参考写真1,2からも明らかなように、繊維1aに
食い込むような逆テーパ状の嵌合部も非常に多く存在す
る。
【0079】従って、このようなトナー層Taを転写紙
1の表面からスムーズに分離させるためには、いわゆる
射出成型品を金型から取り出す際の動作と同様に、転写
紙1の繊維1aとトナー層Taとに対して、図1に矢印
aで示すような、垂直方向成分を有する分離力を作用さ
せることが望ましい。このように、転写紙1の繊維1a
とトナー層Taとに対して垂直方向成分を有する分離力
を作用させることは、転写紙1からトナー層Taをスム
ーズに分離及び剥離させるのに最も無理のない方法であ
り、このトナー除去装置の装置化に当って極めて重要な
ポイントになる。
【0080】また、転写紙1の表面からトナー層Taを
無理なく分離させるためには、画像予備分離ユニット8
00により分離されるトナー層Taの分離単位を小さく
して、予備分離時における転写紙1上の高濃度画像部
(ベタ画像部)の分離抵抗力を予め低減化させておくこ
とが望ましい。
【0081】そこで、本実施形態に係るトナー除去装置
では、画像予備破壊ユニット700により予備破壊する
最小単位面積S1が、画像予備分離ユニット800によ
り予備分離する最小単位面積S2以下(S1≦S2)と
なるように設定する。この条件を満たす構成の画像破壊
部材703としての予備破壊ローラを図8(a)に示
す。この予備破壊ローラは、図示の白黒の境界線を起点
として貫通マイクロクラックが形成されている。この貫
通マイクロクラックで囲まれる最小面積(略図中の格子
部に相当する)が、予備破壊する最小単位面積S1とな
る。また、図8(b)に、上記の条件を満たす構成の予
備分離ローラ801を示す。この予備分離ローラ801
は、図示の黒い部分の楕円1個分の面積が、予備分離す
る最小単位面積S2に相当し、この楕円部分は、予備破
壊されたトナーを付着させる粘着力を有している。この
予備分離ローラ801は、図9(a)に示すように、予
備破壊ローラにより予め小さな分離単位となるように破
壊された転写紙1上のトナーTを、その楕円部分の粘着
力でローラ表面に接着させた後、図9(b)に示すよう
に、トナーTに垂直方向(矢印a方向)成分を有する分
離力を作用させ、このローラ表面に接着したトナーTを
リフトアップして、転写紙1上からトナーTを分離させ
る。
【0082】上記予備破壊ローラ及び予備分離ローラ8
01により、転写紙1上のトナー層の予備破壊及び予備
分離を行なった後、図2及び図3に示すように、転写紙
1に不安定化液2を塗布し、剥離ユニット300により
剥離処理を施すと、図8(c)に黒色部で示すように、
剥離ユニット300の剥離ベルト301a(もしくは3
01b)上に、予備分離ローラ801により除去されず
に、転写紙1上に取り残されたトナーが転写される。こ
れにより、転写紙1上のトナーは、トータルとして全て
除去される。
【0083】このように、転写紙1への不安定化液2の
塗布に先だって、予備破壊ローラにより、転写紙1上の
トナーTを、S1≦S2となるような小さな分離単位に
破壊することによって、高濃度画像部(ベタ画像部)に
おける転写紙1からのトナーーTの分離抵抗を低減させ
ることができ、また、この分離抵抗の弱められた転写紙
1上のトナーTを、予備分離ローラ801で、転写紙1
に対し垂直方向にリフトアップすることにより、あたか
も金型から射出成型品を取り出すように、転写紙1の表
面の繊維破損することなく、転写紙1からトナーTを分
離させることができる。その後、転写紙1への不安定化
液2の塗布及び剥離ユニット300による剥離処理を行
なうことにより、転写紙1上のトナーTを極めてスムー
ズに剥離することができる。
【0084】本実施形態に係るトナー除去装置の予備分
離の方式としては、以下の3つの方式がある。(1)像
形成物質に接触する部材の常温粘着力を利用して、像形
成物質と像保持体に対して垂直方向成分を有する分離力
を作用させる予備分離方式。(2)像形成物質に接触す
る部材の静電吸着力を利用して、像形成物質と像保持体
に対して垂直方向成分を有する分離力を作用させる予備
分離方式。(3)像形成物質が流動出来ないほど瞬間的
に、像形成物質に対して非接触で熱を与え、且つ、像形
成物質に接触する部材の、像形成物質が像保持体に圧入
されないほどの軽圧な接着力を利用して、像形成物質と
像保持体に対して垂直方向成分を有する分離力を作用さ
せる予備分離方式。
【0085】(1)の予備分離方式では、図10に示す
ように、予備分離手段として、市販のロール状の粘着テ
ープ802を使用し、押し付けローラ803により、こ
の粘着テープ802を転写紙1上のトナーTに押し付け
て予備分離を行ない、予備分離処理を終えた粘着テープ
802を巻き取りリール804に順次搬送する方式をと
った。ここで、押し付けローラ803の径をなるべく小
さくすることで、予備分離処理時における垂直方向成分
の分離力を増やすように工夫した。具体的には、押し付
けローラ803として、直径が10mmの鉄製ローラを
採用した。
【0086】(2)の予備分離方式における画像予備分
離ユニットは、図11に示すように、表面部のテフロン
層などの絶縁体層に電極861を埋め込んだ構造の電界
発生手段としての静電ローラ806、加熱手段しての加
熱ランプ871を内蔵した円筒部材872から構成され
る保持搬送部材としての加熱ローラ870等を備えてい
る。なお、図11では静電ローラ806の絶縁体層86
2を図示せずに、電極861の一部の概略構造のみを図
示している。また、転写紙1を保持して搬送するための
保持搬送部材としては、上記加熱ローラ870の他、複
数の支持ローラに支持された無端ベルト状のものや、水
平移動可能な平板状のもの等も用いることができる。
【0087】図12は、静電ローラ806表面部の電極
861の構成例を示している。この電極861の構成例
では、静電ローラ806の絶縁体層862の表面から数
十μm〜数百μmの深さに、2組の円筒櫛歯状電極61
a,bが互い接触しないように埋め込まれている。この
電極861a,bの電極幅及び電極間隔はともに数百μ
m〜数mmである。また、電極861a,bには正負の電
圧を出力する高圧電源808が接続され、トナー除去開
始信号に基づいてそれぞれ異なる極性の正負電圧が印加
される。その印加される電圧の絶対値は数百ボルト〜数
キロボルトである。
【0088】上記加熱ローラ870は、表面に転写紙1
を保持し、転写紙1上のトナーが静電ローラ806の表
面に接近または接触するように配設されている。
【0089】図13は、静電ローラ806の2組の電極
861a,bへ高圧電源808からそれぞれ極性の異な
る正負電圧を印加したときの電界E及び静電気力(グラ
ディエント力)Fgの発生のようすを示した説明図であ
る。まず、高圧電源808から電極861a,bに上記
電圧を印加すると、静電ローラ806表面近傍に矢印E
で示すような不均一電界が発生する。その後、保持搬送
部材807に保持された転写紙1上のトナーTを静電ロ
ーラ表面に接近または接触させると、グラディエント力
により、転写紙1上の無帯電のトナーTは静電ローラ5
側へ吸引されるような外力を受ける。そして、このよう
な外力をトナーTが受けている状態で、保持搬送部材8
07の図示しない加熱装置をONすると、転写紙1上の
トナーTが溶融して転写紙1表面から離脱する。
【0090】この予備分離方式では、上述のように、対
向する2つの櫛形電極を絶縁体のローラ表面に埋め込
み、不均一な勾配を持つ電場を作る。これによりグラデ
ィエント力が働き、転写紙1からトナーーTを分離させ
る力Fgが発生する。また、上記加熱ローラ870を8
0℃位にすると、転写紙1とトナーTとの界面が僅かに
柔らかくなり、転写紙1からトナーTを剥離し易くなる
ことも判った。
【0091】(3)の予備分離方式では、図14に示す
ように、キセノンフラッシュランプや赤外線ランプなど
の発熱源880の熱線881を利用して、トナーTの極
表面だけを昇温し、この昇温により発生するトナーTの
表面の粘着力で、このトナーTを予備分離ローラ801
の表面に付着させて、転写紙1からトナーTを分離させ
る。
【0092】例えば、キセノンフラッシュランプ(40
0W)で、トナーTを0.25mm秒だけ照射したら、
その放射照度が1.0ジュール/〓になり、トナーTの
表面温度が150℃を越えた。この状態になったと略同
時に、表面温度が60℃に維持されているポリエチレン
製の予備分離ローラ801に対し、上記トナーTを面圧
10g/m〓で接触させたところ、転写紙1の表面より
トナーTを分離できた。また、本例では、予備分離ロー
ラ801がトナーTを付着する位置から約半周する位置
に、この予備分離ローラ801の表面をクリーニングす
るためのブレード882を設けた。このブレード882
により、予備分離ローラ801の表面に付着したトナー
Tを容易に剥がすことができた。これは、この予備分離
ローラ801の表面温度60℃が、トナーTのゴム状領
域の温度よりも低いことによるものである。
【0093】この予備分離方式におけるトナーTの加熱
手段と接着分離手段とは、必ずしも独立して構成する必
要はなく、例えば、石英ガラス製の透明な円筒ローラか
らなる予備分離ローラの内部に、発熱源としてのランプ
を配置した構成であってもよい。また、このように、ト
ナーTの加熱手段と接着分離手段とを一体的に構成した
場合には、転写紙1に対する予備分離ローラのニップ部
の付近以外の、ランプによる照射が不必要な範囲を囲む
ように、ランプの周囲に遮蔽板を設けて、ランプからの
熱線が不必要な範囲に届かないようにすることが好まし
い。これは、例えば、内蔵されたランプの熱線により、
予備分離ローラの表面温度が所定温度以上に昇温される
のを防止する上で有効な処置となる。
【0094】なお、本発明の理解のため、前述したよう
な本実施形態のトナー除去装置を用いて、実際に処理し
た転写紙サンプルの表面を光学顕微鏡(倍率:150
倍)で撮影した参考写真3,4をフレキシブルディスク
に添付して提出する。参考写真3は予備破壊処理後の転
写紙表面、参考写真4は予備破壊処理された転写紙から
トナーを予備分離した状態の転写紙表面で、これらか
ら、予備破壊処理によりトナー層にクラックが発生して
いる状態(参考写真3)や、予備分離処理によりトナー
が除去された部分に紙繊維が姿を見せている(参考写真
4)状態をより明確に知ることができる。また、この参
考写真3,4の例では、転写紙上の元の画像濃度1.0
が、予備破壊処理及び予備分離処理後に濃度0.4まで
低下している。この画像濃度は、30%階調パターンの
レベルであり、この予備破壊処理及び予備分離処理を行
なった場合には、従来のトナー除去装置のプロセス能力
で、0.7g/A4の液量により、紙種及びトナー種に
関係なく、転写紙上のトナーを完全に剥離することがで
きた。
【0095】一方、図2に示したトナー除去装置では、
予備分離ローラ801によりトナーの予備分離処理を終
えた転写紙1が、画像予備分離ユニット800の下流側
に配置された画像濃度検知ユニット1000により再検
知される。そして、この画像濃度検知ユニット1000
による再検知の結果、転写紙1に対する予備分離処理が
的確に行なわれていなかったり、予備分離処理が不十分
な状態であり、検知された転写紙1は不良品であると判
定された場合には、図2に破線で示した、前処理不良品
排出ユニット1100を通して、この転写紙1を不良品
として機外に排出する。このように、このトナー除去装
置では、不安定化液2を供給する前の段階で、転写紙1
に対する予備分離処理の良否を検知できるので、この予
備分離処理以降の処理時、例えば、剥離ユニット300
による剥離処理時におけるトラブルの発生を回避できる
と共に、装置の信頼性を向上させることができる。
【0096】
【発明の効果】請求項1乃至18の発明によれば、表面
に像形成物質が固着している像保持体に、該表面と像形
成物質との付着を不安定にする不安定化液を供給するの
に先だって、像保持体上の像形成物質を、選択的に破壊
すると共に像保持体より所定量予備分離するので、分離
しにくい部分の、像保持体と像形成物質との界面の密着
力を低減させることができ、像保持体の種類や像形成物
資いつの種類に制限されることなく、像保持体からの像
形成物質の剥離性能を向上させることができるという優
れた効果がある。
【0097】また、請求項2の発明によれば、表面に像
形成物質が固着している像保持体に、該表面と像形成物
質との付着を不安定にする不安定化液を供給する前の工
程に、像保持体上の像形成物質を選択的に破壊する像形
成物質破壊手段と、像保持体上の像形成物質を所定量予
備分離する像形成物質予備分離手段と、該像形成物質予
備分離手段により像保持体から予備分離された像形成物
質を像形成物質予備分離手段外に逐次排出する機能を持
った像形成物質排出手段とを搭載しているので、分離し
にくい部分の、像保持体と像形成物質との界面の密着力
を低減させて、像保持体からの像形成物質の剥離性能を
向上させることができ、像保持体の搬送不良のない像形
成物質除去装置を提供できるという優れた効果がある。
【0098】また、請求項3の発明によれば、像保持体
上の像形成物質を破壊する最小単位面積が、予備分離す
る最小単位面積以下であるので、像形成物質の予備分離
時に必要以外の像形成物質を分離することがなく、予備
分離に要する外力の低減化を図れるという優れた効果が
ある。
【0099】また、請求項4の発明によれば、像形成物
質が脆性破壊を起こす条件を有した外力を加えて、像保
持体上の像形成物質を破壊するので、破壊しにくい粘弾
性を持つ像形成物質を、効率よく且つ簡便に破壊処理で
きるという優れた効果がある。 (以下、余白)
【0100】また、請求項5及び6の発明によれば、像
保持体上の像形成物質を選択的に破壊する像形成物質破
壊手段が、像形成物質が脆性破壊を起こす条件を有した
外力を加えることの出来る形の刃と加工条件とを備えて
いるので、像形成物質に対する応力集中と衝撃破壊によ
り像形成物質を破壊でき、簡単な構成の像形成物質破壊
手段により、像形成物質を効率よく且つ簡便に破壊処理
できるという優れた効果がある。
【0101】また、請求項6の発明によれば、像保持体
上の像形成物質を選択的に破壊する像形成物質破壊手段
が、像形成物質の粘弾性応答速度よりも高速度で像形成
物質を破壊する加工条件を備えているので、像形成物質
の破壊処理時における像形成物質の塑性変形を防ぐこと
ができ、像形成物質を効率よく且つ簡便に破壊処理でき
るという優れた効果がある。
【0102】また、請求項7の発明によれば、像形成物
質と像保持体に対して、垂直方向成分を有する分離力を
作用させるので、像保持体に対し幾何学的に複雑に絡み
合った像形成物質を、最も分離し易い方向に分離させる
ことができ、像形成物質を効率よく且つ簡便に分離処理
できるという優れた効果がある。
【0103】また、請求項8の発明によれば、像形成物
質と像保持体とを分離させる分離力を、像形成物質と像
保持体に対して複数回に分けて作用させるので、像形成
物質と像保持体に対して作用する1回当りの分離力を抑
制して、像保持体からの像形成物質の分離不良現象を防
止でき、像保持体からの像形成物質の分離処理の達成度
を向上させることができるという優れた効果がある。
【0104】また、請求項9の発明によれば、像保持体
上の像形成物質を選択的に破壊する処理、及び像保持体
より像形成物質を所定量予備分離する処理等の全ての処
理を、像保持体が乾燥した状態で行なうので、薬液の管
理や液塗布ユニットなどが不要となり、構成を簡素化で
きるという優れた効果がある。
【0105】また、請求項10の発明によれば、像形成
物質に接触する部材の常温粘着力を利用して、像形成物
質と像保持体に対して垂直方向成分を有する分離力を作
用させるので、像形成物質の分離手段として市販の粘着
テープなどを使用でき、該分離手段を汎用性のあるユニ
ットで構成できるという優れた効果がある。
【0106】また、請求項11の発明によれば、像形成
物質に接触する部材の静電吸着力を利用して、像形成物
質と像保持体に対して垂直方向成分を有する分離力を作
用させるので、像形成物質の吸着/分離動作を電気的に
自由に制御でき、像形成物質の分離手段の制御を容易化
できるという優れた効果がある。
【0107】また、請求項12の発明によれば、像形成
物質が流動出来ないほど瞬間的に、像形成物質に対して
非接触で熱を与え、且つ、像形成物質に接触する部材
の、像形成物質が像保持体に圧入されないほどの軽圧な
接着力を利用して、像形成物質と像保持体に対して垂直
方向成分を有する分離力を作用させるので、像形成物質
の最表面だけを瞬時にゴム状態に変えると共に、像形成
物質の内部に脆性的な性質を残し、且つ、像形成物質の
表面だけを粘着力のある状態にすることができ、像形成
物質の分離処理に要する熱エネルギーの低減化及びスピ
ードアップを図れるという優れた効果がある。
【0108】また、請求項13の発明によれば、像保持
体上の像形成物質を予備分離する予備分離部材として、
該予備分離部材の表面構造が、像保持体の曲げによる撓
み応力以下の分離力が発生するような最小単位面積を有
する予備分離部材を使用するので、像保持体の腰の強さ
よりも小さい力で、像保持体上の像形成物質の予備分離
処理を行なうことができ、装置内における像保持体の搬
送ジャムを防止できるという優れた効果がある。
【0109】また、請求項14の発明によれば、像保持
体上の像形成物質を選択的に破壊する像形成物質破壊手
段として、円錐状の先端部を持つ微細な金属性の針を複
数配置した像形成物質破壊部材を使用するので、像形成
物質の破壊に要する応力集中係数が高められ、像形成物
質の円滑な破断が可能となるという優れた効果がある。
【0110】また、請求項15及び16の発明によれ
ば、像保持体上の像形成物質の破壊の対象となる位置を
選択する破壊位置選択手段が、少なくとも像保持体上の
ベタ画像を検出するベタ画像検出機能と、該ベタ画像の
像保持体上の座標を特定するベタ画像位置特定機能とを
備えているので、破壊の対象となる像保持体上の像形成
物質の検出位置とサイズに基づいて、像保持体上の像形
成物質の破壊処理を行なうことができ、像保持体の必要
以外の領域に損傷を与えずに済み、良質な像保持体を得
ることができると共に、該破壊処理に要する時間を短縮
できるという優れた効果がある。
【0111】また、請求項16の発明によれば、像保持
体上の像形成物質の破壊の対象となる位置を選択する破
壊位置選択手段は、像形成物質の反射光から光学濃度を
算出し、該光学濃度を設定値と比較する検出ユニットか
らなり、像保持体の給紙部と、像保持体上の像形成物質
を選択的に破壊する像形成物質破壊手段の設置部との中
間位置に配置されているので、破壊処理を行なうのに先
だって検出した、破壊の対象となる像保持体上の像形成
物質の位置とサイズに基づいて、像保持体上の像形成物
質の破壊処理を行なうことができ、像保持体の必要以外
の領域に損傷を与えずに済み、良質な像保持体を得るこ
とができると共に、該破壊処理に要する時間を短縮でき
るという優れた効果がある。
【0112】また、請求項17の発明によれば、像保持
体上の像形成物質の破壊の対象となる位置を選択する破
壊位置選択手段は、像形成物質の反射光から光学濃度を
算出し、該光学濃度を設定値と比較する検出ユニットか
らなり、像保持体の給紙部と、像保持体上の像形成物質
を選択的に破壊する像形成物質破壊手段の設置部との中
間位置、及び、像保持体上の像形成物質を所定量予備分
離する像形成物質予備分離手段の設置部の直後に配置さ
れているので、像保持体からの像形成物質の予備分離が
的確に行なわれなかったり、予備分離処理が不十分な状
態の像保持体を、不安定化液を供給する前の段階で検知
でき、予備分離処理以降の処理時におけるトラブルの発
生を回避できると共に、装置の信頼性を向上させること
ができるという優れた効果がある。
【0113】また、請求項18の発明によれば、像保持
体の給紙部と、像保持体上の像形成物質を選択的に破壊
する像形成物質破壊手段の設置部との中間位置に配置さ
れ、像形成物質の反射光から光学濃度を算出し、該光学
濃度を設定値と比較する検出ユニットからの検出信号を
トリガーにして、該像形成物質破壊手段の作動開始タイ
ミング及び作動終了タイミングが設定されるので、像保
持体上の像形成物質を選択的に破壊する際の処理タイミ
ングの精度が良くなり、装置の信頼性を向上させること
ができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成物質としてのトナーと像保持体として
の転写紙の紙繊維との関係を、電子顕微鏡観察の結果か
らモデル化して示す斜視図。
【図2】本発明の実施形態に係るトナー除去装置の概略
構成を示す正面図。
【図3】同トナー除去装置における転写紙の処理工程を
示すシステムフローチャート。
【図4】同転写紙の画像濃度を検知する画像濃度検知ユ
ニットの検知部の概略構成を示す斜視図。
【図5】同トナーの加工速度と変形量との関係を示す線
図。
【図6】(a)及び(b)は、同トナー除去装置におけ
る画像予備破壊ユニットの予備破壊動作原理の説明図。
【図7】(a)及び(b)は、同画像予備破壊ユニット
の予備破壊処理時における破壊力発生原理の説明図。
【図8】(a)は、同画像予備破壊ユニットの画像破壊
ローラの構成例を示す斜視図。(b)は、同トナー除去
装置における画像予備分離ユニットの予備分離ローラの
構成例を示す斜視図。(c)は、同予備分離ローラによ
り予備分離処理された後の、同トナー除去装置における
剥離ユニットの剥離ベルト上に残されたトナー像を示す
斜視図。
【図9】(a)及び(b)は、同予備分離ローラによる
予備分離処理動作の説明図。
【図10】常温粘着力を利用する画像予備分離方式にお
ける画像予備分離ユニットを概略的に示す正面図。
【図11】静電吸引力を利用する画像予備分離方式にお
ける画像予備分離ユニットを概略的に示す斜視図。
【図12】同画像予備分離ユニットにおける予備分離ロ
ーラの電極の構成を示す斜視図。
【図13】同画像予備分離ユニットにおける予備分離動
作原理の説明図。
【図14】像形成物質表面の加熱溶融による粘着力を利
用する画像予備分離方式における画像予備分離ユニット
を概略的に示す正面図。
【図15】従来のトナー除去装置の概略構成を示す正面
図。
【符号の説明】
1 転写紙 2 不安定化液 100 給紙ユニット 200 液付与ユニット 300 剥離ユニット 400 乾燥ユニット 500 紙受けユニット 600 クリーニング装置 700 画像予備破壊ユニット 701 第1搬送ローラ 702 第2搬送ローラ 703 画像破壊部材 703a 針 800 画像予備分離ユニット 801 予備分離ローラ 900 分離トナー排出ユニット 1000 画像濃度検知ユニット T トナー Ta トナー層

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に像形成物質が固着している像保持体
    に、該表面と像形成物質との付着を不安定にする不安定
    化液を供給し、かつ、該表面上の像形成物質に対して該
    表面よりも強い付着力を発揮する剥離体と該表面上の像
    形成物質とを接触させた状態で、加圧及び又は加熱して
    該剥離体に像形成物質を接着させた後に、該剥離体と像
    保持体とを分離することにより、像保持体から像形成物
    質を除去する像保持体からの像形成物質除去方法におい
    て、表面に像形成物質が固着している像保持体に、該表
    面と像形成物質との付着を不安定にする不安定化液を供
    給するのに先だって、像保持体上の像形成物質を、選択
    的に破壊すると共に像保持体より所定量予備分離するこ
    とを特徴とする像保持体からの像形成物質除去方法。
  2. 【請求項2】表面に像形成物質が固着している像保持体
    に、該表面と像形成物質との付着を不安定にする不安定
    化液を供給し、かつ、該表面上の像形成物質に対して該
    表面よりも強い付着力を発揮する剥離体と該表面上の像
    形成物質とを接触させた状態で、加圧及び又は加熱して
    該剥離体に像形成物質を接着させた後に、該剥離体と像
    保持体とを分離することにより、像保持体から像形成物
    質を除去する像形成物質除去装置において、表面に像形
    成物質が固着している像保持体に、該表面と像形成物質
    との付着を不安定にする不安定化液を供給する前の工程
    に、像保持体上の像形成物質を選択的に破壊する像形成
    物質破壊手段と、像保持体上の像形成物質を所定量予備
    分離する像形成物質予備分離手段と、該像形成物質予備
    分離手段により像保持体から予備分離された像形成物質
    を像形成物質予備分離手段外に逐次排出する機能を持っ
    た像形成物質排出手段とを搭載していることを特徴とす
    る像形成物質除去装置。
  3. 【請求項3】請求項1の像保持体からの像形成物質除去
    方法において、像保持体上の像形成物質を破壊する最小
    単位面積が、予備分離する最小単位面積以下であること
    を特徴とする像保持体からの像形成物質除去方法。
  4. 【請求項4】請求項1の像保持体からの像形成物質除去
    方法において、像形成物質が脆性破壊を起こす条件を有
    した外力を加えて、像保持体上の像形成物質を破壊する
    ことを特徴とする像保持体からの像形成物質除去方法。
  5. 【請求項5】請求項2の像形成物質除去装置において、
    像保持体上の像形成物質を選択的に破壊する像形成物質
    破壊手段が、像形成物質が脆性破壊を起こす条件を有し
    た外力を加えることの出来る形の刃と加工条件とを備え
    ていることを特徴とする像形成物質除去装置。
  6. 【請求項6】請求項5の像形成物質除去装置において、
    像保持体上の像形成物質を選択的に破壊する像形成物質
    破壊手段が、像形成物質の粘弾性応答速度よりも高速度
    で像形成物質を破壊する加工条件を備えていることを特
    徴とする像保持体からの像形成物質除去方法及びその装
    置。
  7. 【請求項7】請求項1の像保持体からの像形成物質除去
    方法において、像形成物質と像保持体に対して、垂直方
    向成分を有する分離力を作用させることを特徴とする像
    保持体からの像形成物質除去方法。
  8. 【請求項8】請求項1の像保持体からの像形成物質除去
    方法において、像形成物質と像保持体とを分離させる分
    離力を、像形成物質と像保持体に対して複数回に分けて
    作用させることを特徴とする像保持体からの像形成物質
    除去方法。
  9. 【請求項9】請求項1の像保持体からの像形成物質除去
    方法において、像保持体上の像形成物質を選択的に破壊
    する処理、及び像保持体より像形成物質を所定量予備分
    離する処理等の全ての処理を、像保持体が乾燥した状態
    で行なうことを特徴とする像保持体からの像形成物質除
    去方法。
  10. 【請求項10】請求項7の像保持体からの像形成物質除
    去方法において、像形成物質に接触する部材の常温粘着
    力を利用して、像形成物質と像保持体に対して垂直方向
    成分を有する分離力を作用させることを特徴とする像保
    持体からの像形成物質除去方法。
  11. 【請求項11】請求項7の像保持体からの像形成物質除
    去方法において、像形成物質に接触する部材の静電吸着
    力を利用して、像形成物質と像保持体に対して垂直方向
    成分を有する分離力を作用させることを特徴とする像保
    持体からの像形成物質除去方法。
  12. 【請求項12】請求項7の像保持体からの像形成物質除
    去方法において、像形成物質が流動出来ないほど瞬間的
    に、像形成物質に対して非接触で熱を与え、且つ、像形
    成物質に接触する部材の、像形成物質が像保持体に圧入
    されないほどの軽圧な接着力を利用して、像形成物質と
    像保持体に対して垂直方向成分を有する分離力を作用さ
    せることを特徴とする像保持体からの像形成物質除去方
    法。
  13. 【請求項13】請求項3の像保持体からの像形成物質除
    去方法において、像保持体上の像形成物質を予備分離す
    る予備分離部材として、該予備分離部材の表面構造が、
    像保持体の曲げによる撓み応力以下の分離力が発生する
    ような最小単位面積を有する予備分離部材を使用するこ
    とを特徴とする像保持体からの像形成物質除去方法。
  14. 【請求項14】請求項5の像形成物質除去装置におい
    て、像保持体上の像形成物質を選択的に破壊する像形成
    物質破壊手段として、円錐状の先端部を持つ微細な金属
    性の針を複数配置した像形成物質破壊部材を使用するこ
    とを特徴とする像形成物質除去装置。
  15. 【請求項15】請求項1の像保持体からの像形成物質除
    去方法において、像保持体上の像形成物質の破壊の対象
    となる位置を選択する破壊位置選択手段が、少なくとも
    像保持体上のベタ画像を検出するベタ画像検出機能と、
    該ベタ画像の像保持体上の座標を特定するベタ画像位置
    特定機能とを備えていることを特徴とする像保持体から
    の像形成物質除去方法。
  16. 【請求項16】請求項15の像保持体からの像形成物質
    除去方法において、像保持体上の像形成物質の破壊の対
    象となる位置を選択する破壊位置選択手段は、像形成物
    質の反射光から光学濃度を算出し、該光学濃度を設定値
    と比較する検出ユニットからなり、像保持体の給紙部
    と、像保持体上の像形成物質を選択的に破壊する像形成
    物質破壊手段の設置部との中間位置に配置されているこ
    とを特徴とする像保持体からの像形成物質除去方法。
  17. 【請求項17】請求項15の像保持体からの像形成物質
    除去方法において、像保持体上の像形成物質の破壊の対
    象となる位置を選択する破壊位置選択手段は、像形成物
    質の反射光から光学濃度を算出し、該光学濃度を設定値
    と比較する検出ユニットからなり、像保持体の給紙部
    と、像保持体上の像形成物質を選択的に破壊する像形成
    物質破壊手段の設置部との中間位置、及び、像保持体上
    の像形成物質を所定量予備分離する像形成物質予備分離
    手段の設置部の直後に配置されていることを特徴とする
    像保持体からの像形成物質除去方法。
  18. 【請求項18】請求項16の像保持体からの像形成物質
    除去方法において、像保持体の給紙部と、像保持体上の
    像形成物質を選択的に破壊する像形成物質破壊手段の設
    置部との中間位置に配置され、像形成物質の反射光から
    光学濃度を算出し、該光学濃度を設定値と比較する検出
    ユニットからの検出信号をトリガーにして、該像形成物
    質破壊手段の作動開始タイミング及び作動終了タイミン
    グが設定されることを特徴とする像保持体からの像形成
    物質除去方法。
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