JP3590716B2 - 被記録材再生装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンター、印刷機等の画像形成装置によって、もしくは、筆記具、印具等を用いた人的な手段によって画像が形成された被記録材から画像を形成する画像形成物質を除去して該被記録材を再生する被記録材再生装置に係り、詳しくは、該被記録材上の画像形成物質を剥離するベルト状剥離部材の損傷を検知する損傷検知手段に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子写真法、熱転写法、ホットメルト・インクを用いるインクジェット法や印刷法等のような画像形成方法を用いたプリンターや複写機、印刷機が普及し、紙が大量に使用されている。ところが、画像が形成される被記録材として一般に用いられる紙は木材より得られるパルプを原料とするので、紙を大量に消費することは、森林の伐採、地球環境の悪化につながることになり、近年、社会問題となってきつつある。更に、これらの画像形成方法により画像が形成された被記録材が大量に廃棄されて、ごみの処分が困難となるという問題も生じている。
【0003】
また、オーバーヘッド・プロジェクター(OHP)用の被記録材である透明シートは、通常、ポリエステル・フィルム、アセテート・フィルム等のプラスチック・フィルムがべース材料として用いられる。フィルムの原材料は石油等の化石材料から合成されたり、紙と同様に木材から製造されたりするものであり、オーバーヘッド・プロジェクター(OHP)用の被記録材である透明シートを大量に使用することは、石油資源の保護、地球環境の保全の観点から好ましくない。また、OHPシートの場合には、シュレッダーで処理するとシュレッダーの刃の摩耗が著しい、紙等の被記録材とOHPシートとが混合するために処理された被記録材の再利用が不可能になるという問題が生じる。このため、従来は、OHPシートをそのまま廃棄する場合が多く、OHPシートに形成された画像情報の機密保持の点でも問題があった。
【0004】
これらの問題を解決するための手段として、画像が形成された被記録材から画像を除去して再利用を可能にする被記録材の再生技術が開発されるようになった。なかでも、被記録材の表面に付着している画像形成物質に対して該被記録材の表面と画像形成物質との付着力より大きい付着力を発揮し得るベルト状剥離部材を、該被記録材の表面上の画像形成物質と接触・分離させることにより該被記録材から画像形成物質を剥離する剥離装置と、該ベルト状剥離部材に付着した画像形成物質を除去してクリーニングするクリーニング装置とを有し、さらに、該クリーニング装置に、表面にエッジを有し、画像形成物質を付着させた該ベルト状剥離部材の表面に摺接するクリーニング部材と、該ベルト状剥離部材を介して該クリーニング部材を押圧することにより、該クリーニング部材と該ベルト状剥離部材との摺接圧力の均一化を補助するバックアップ部材とを備える被記録材再生装置が広く用いられるようになった。
【0005】
この種の被記録材再生装置においては、上記ベルト状剥離部材からの画像形成物質の剥離を実現するために、該ベルト状剥離部材と上記クリーニング部材との摺接圧力を高く維持しているので、該ベルト状剥離部材が該クリーニング部材に切削されることになる。そして、この切削が進行すると上記ベルト状剥離部材を貫通して破損穴となるので、該ベルト状剥離部材は、この破損穴の部分での被記録材からの画像形成物質の剥離が不可能となる。従って、上記ベルト状剥離部材に破損穴が生じたときには、操作者は被記録材再生装置の剥離性能を回復させるために、該ベルト状剥離部材を新品と交換する必要がある。
【0006】
しかしながら、操作者が破損された上記ベルト状剥離部材を新品と交換しても、上記剥離性能が部分的に回復されない場合があるという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このように上記剥離性能が部分的に回復されない原因について、本発明者が鋭意研究した結果、次のような原因によるものであることを解明した。即ち、上記ベルト状剥離部材に上記破損穴が発生すると、上記バックアップ部材と上記クリーニング部材とが該破損穴の部分で直接接触する。そして、この直接接触によって、上記クリーニング部材が上記バックアップ部材の表面を部分的に欠損させてしまう。上記バックアップ部材にこのような欠損が生ずると、この欠損部分における該バックアップ部材の上記クリーニング部材への押圧力が低下する。この結果、上記クリーニング部材と上記ベルト状剥離部材との摺接圧力が部分的に低下して、該ベルト状剥離部材上の画像形成物質が十分に剥離されずに該ベルト状剥離部材上に残存するようになる。そして、上記ベルト状剥離部材上に残存した画像形成物質が徐々にフィルミング層を形成する。このようにして、上記ベルト状剥離部材に形成されたフィルミング層は、被記録材からの画像形成物質の剥離を阻害してしまう。つまり、上記バックアップ部材を上記ベルト状剥離部材の破損穴の部分で欠損させることが、上記剥離性能を部分的に回復させない原因となっていた。
【0008】
さらに、上記破損穴は、上記バックアップ部材と上記クリーニング部材とを直接接触させるので、両者の摺接抵抗を増大させて両者の駆動系の部品を破損させる危険性がある。
従って、上記破損穴を放置すると上記ベルト状剥離部材のみならず、上記バックアップ部材や上記駆動系の部品をも交換しなければならなくなる危険性がある。
【0009】
そこで、本発明は、以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、上記剥離装置と、上記クリーニング装置とを備える被記録材再生装置において、上記バックアップ部材の部分的欠損を軽減又は防止することができる被記録材再生装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、被記録材の表面に付着している画像形成物質に対して該被記録材の表面と画像形成物質との付着力より大きい付着力を発揮し得るベルト状剥離部材を、該被記録材の表面上の画像形成物質と接触・分離させることにより該被記録材から画像形成物質を剥離する剥離装置と、該ベルト状剥離部材に付着した画像形成物質を除去してクリーニングするクリーニング装置とを有し、さらに、該クリーニング装置に、表面にエッジを有し、画像形成物質を付着させた該ベルト状剥離部材の表面に摺接するクリーニング部材と、該ベルト状剥離部材を介して該クリーニング部材を押圧することにより、該クリーニング部材と該ベルト状剥離部材との摺接圧力の均一化を補助するバックアップ部材とを備える被記録材再生装置において、上記クリーニング部材、バックアップ部材として、それぞれ導電性の材料からなるものを用いるとともに、該クリーニング部材と、該バックアップ部材と、該クリーニング部材及びバックアップ部材の何れか一方に所定の電圧を印加する電圧印加手段と、もう一方に流れる電流を検知する電流検知手段とを有し且つ該電流検知手段による検知結果に基づいて上記ベルト状剥離部材の破損穴を検知する破損穴検知手段と、該破損穴を検知したときに該ベルト状剥離部材及び該クリーニング部材の駆動を停止させる制御手段とを設けたことを特徴とするものである。
【0011】
請求項1の被記録材再生装置においては、上記破損穴検知手段が上記ベルト状剥離部材の破損穴を検知すると、上記制御手段が該ベルト状剥離部材及び上記クリーニング部材の駆動を停止させる。上記制御手段が上記ベルト状剥離部材及び上記クリーニング部材の駆動を停止させると、上記アックアップ部材は該クリーニング部材から損傷を受けなくなる。即ち、上記破損穴検知手段が上記ベルト状剥離部材の破損穴を検知した後は、上記バックアップ部材の損傷を防止することができる。
【0013】
また、請求項1の発明においては、上記クリーニング部材との長期間の摺接によって上記ベルト状剥離部材に破損穴が生ずると、導電性の該クリーニング部材と、導電性の上記バックアップ部材とが、該破損穴の部分で直接接触する。そして、上記クリーニング部材と上記バックアップ部材とが直接接触すると、両者の間に流れる電流の量が変化する。この電流の変化を上記電流検知手段が検知することにより、上記破損穴の発生が検知される。
このように、請求項2の発明においては、超音波センサやCCDセンサ等を複数個並べるような複雑な構成のラインセンサを用いることなく、上記破損穴を検知する。
【0014】
また、上記クリーニング部材のエッジに粉塵や画像形成物質等の絶縁性物質が付着しても、該絶縁性物質は該エッジと上記ベルト状剥離部材との摺接によって該エッジから剥ぎ取られる。このため、上記クリーニング部材のエッジは、絶縁性物質の付着による導電性の喪失を起こし難い。
【0015】
一方、上記バックアップ部材の表面に粉塵や画像形成物質等の絶縁性物質が付着・堆積しても、該絶縁性物質は、上記ベルト状剥離部材の破損穴の発生時には上記クリーニング部材のエッジとの摺接によって該表面から剥ぎ取られる。このため、上記バックアップ部材の表面は、上記絶縁性物質の付着・堆積によって導電性を喪失しても、上記ベルト状剥離部材の破損穴の発生時には該導電性が復帰される。
【0016】
従って、粉塵や画像形成物質等の堆積による上記クリーニング部材のエッジと上記バックアップ部材の表面との電気的な導通の喪失は少ない。
【0017】
請求項2の発明は、被記録材の表面に付着している画像形成物質に対して該被記録材の表面と画像形成物質との付着力より大きい付着力を発揮し得るベルト状剥離部材を、該被記録材の表面上の画像形成物質と接触・分離させることにより該被記録材から画像形成物質を剥離する剥離装置と、該ベルト状剥離部材に付着した画像形成物質を除去してクリーニングするクリーニング装置とを有し、さらに、該クリーニング装置に、表面にエッジを有し、画像形成物質を付着させた該ベルト状剥離部材の表面に摺接するクリーニング部材と、該ベルト状剥離部材を介して該クリーニング部材を押圧することにより、該クリーニング部材と該ベルト状剥離部材との摺接圧力の均一化を補助するバックアップ部材とを備える被記録材再生装置において、上記バックアップ部材として、付与される圧力の変化に応じて電気抵抗値を変化させる加圧導電性材料からなるものを用いるとともに、該バックアップ部材と、該バックアップ部材の電気抵抗値を検知する電気抵抗値検知手段とを有し且つ該電気抵抗値検知手段による検知結果の変化に基づいて上記ベルト状剥離部材の破損穴を検知する破損穴検知手段と、該破損穴を検知したときに該ベルト状剥離部材及び該クリーニング部材の駆動を停止させる制御手段とを設けたことを特徴とするものである。
【0018】
請求項2の発明においては、上記クリーニング部材との長期間の摺接によって上記ベルト状剥離部材に破損穴が生ずると、導電性の該クリーニング部材と、導電性の上記バックアップ部材とが、該破損穴の部分で直接接触する。そして、上記クリーニング部材と上記バックアップ部材とが直接接触すると、両者の間に流れる電流の量が変化する。この電流の変化を上記電流検知手段が検知することにより、上記破損穴の発生が検知される。
このように、請求項2の発明においては、超音波センサやCCDセンサ等を複数個並べるような複雑な構成のラインセンサを用いることなく、上記破損穴を検知する。
また、上記バックアップ部材の加圧導電性材料が上記クリーニング部材に所定の変動幅の圧力で押圧されることにより、該加圧導電性材料の電気抵抗値が該圧力の変動に応じた変動幅で変動する。この電気抵抗値の変動幅は、上記ベルト状剥離部材の非破損時には小さい。しかし、上記ベルト状剥離部材に破損穴が生ずると、該破損穴部分における上記バックアップ部材の上記加圧導電性材料への押圧力の変動幅が増大することにより、該加圧導電性材料の電気抵抗値の変動幅が増大する。そして、この電気抵抗値の変動幅の増大を上記電気抵抗値検知手段が検知することにより、上記破損穴が検知される。
このように、請求項2の発明においては、超音波センサやCCDセンサ等を複数個並べるような複雑な構成のラインセンサを用いることなく、上記破損穴を検知する。
【0019】
また、このように、上記破損穴検知手段は、上記クリーニング部材の上記加圧導電性材料への押圧力の変動を捉えることによって間接的に上記破損穴を検知しており、該破損穴を直接検知する部位は、その表面のみならず、その内部をも含めた該加圧導電性材料の全体である。従って、上記破損穴の直接検知部位としての該加圧導電性材料に粉塵や画像形成物質等が表面付着しても、該破損穴の検知機能は阻害されない。
【0020】
請求項3の発明は、被記録材の表面に付着している画像形成物質に対して該被記録材の表面と画像形成物質との付着力より大きい付着力を発揮し得るベルト状剥離部材を、該被記録材の表面上の画像形成物質と接触・分離させることにより該被記録材から画像形成物質を剥離する剥離装置と、該ベルト状剥離部材に付着した画像形成物質を除去してクリーニングするクリーニング装置とを有し、さらに、該クリーニング装置に、表面にエッジを有し、画像形成物質を付着させた該ベルト状剥離部材の表面に摺接するクリーニング部材と、該ベルト状剥離部材を介して該クリーニング部材を押圧することにより、該クリーニング部材と該ベルト状剥離部材との摺接圧力の均一化を補助するバックアップ部材とを備える被記録材再生装置において、上記ベルト状剥離部材として、上記クリーニング部材に当接する剥離層と、該剥離層よりも上記バックアップ部材に当接する表面の側に設けられ且つ導電性の材料からなる導電層とを有するものを用いるとともに、該クリーニング部材として、導電性の材料からなるものを用い、該ベルト状剥離部材と、該クリーニング部材と、該ベルト状剥離部材及びクリーニング部材の何れか一方に所定の電圧を印加する電圧印加手段と、もう一方に流れる電流を検知する電流検知手段とを有し且つ該電流検知手段による検知結果に基づいて該ベルト状剥離部材の切削を検知する切削検知手段と、該切削を検知したときに該ベルト状剥離部材及び該クリーニング部材の駆動を停止させる制御手段とを設けたことを特徴とするものである。
【0021】
請求項3の発明においては、上記切削検知手段が、上記ベルト状剥離部材の破損穴の前駆症状である該ベルト状剥離部材の重度の切削を検知すると、上記制御手段が該ベルト状剥離部材及び上記クリーニング部材の駆動を停止させる。上記制御手段が上記ベルト状剥離部材及び上記クリーニング部材の駆動を停止させると、該ベルト状剥離部材は該クリーニング部材から切削されなくなる。即ち、上記切削検知手段が上記ベルト状剥離部材の破損穴の前駆症状である該ベルト状剥離部材の重度の切削を検知することにより、上記制御手段が該破損穴の発生直前に該ベルト状剥離部材及び上記クリーニング部材の駆動を停止させる。従って、請求項4の発明は、上記破損穴の発生を未然に防止するとともに、上記クリーニング部材と上記バックアップ部材との直接的な摺接を防止する。
また、上記クリーニング部材と上記バックアップ部材との直接的な摺接を防止するので、両者の摩擦抵抗を増大させない。
【0023】
また、請求項3の発明においては、上記クリーニング部材との長期間の摺接によって上記ベルト状剥離部材の切削が進行すると、上記剥離層が部分的に欠損される。上記剥離層の部分的欠損が生ずると、導電性の上記クリーニング部材と上記ベルト状剥離部材の導電層とが、該部分的欠損の部分で接触する。そして、上記クリーニング部材と上記導電層とが接触すると、両者の間に流れる電流の量が変化する。この電流の変化を上記電流検知手段が検知することにより、上記ベルト状剥離部材の重度の切削が検知される。このように、請求項35の発明においては、超音波センサやCCDセンサ等を複数個並べるような複雑な構成のラインセンサを用いることなく、上記ベルト状剥離部材の重度の切削を検知する。
【0024】
また、上記クリーニング部材のエッジに粉塵や画像形成物質等の絶縁性物質が付着しても、該絶縁性物質は該エッジと上記ベルト状剥離部材との摺接によって該エッジから剥ぎ取られる。このため、上記クリーニング部材のエッジは、絶縁性物質の付着による導電性の喪失を起こし難い。
【0025】
従って、粉塵や画像形成物質等の堆積による上記クリーニング部材のエッジと上記ベルト状剥離部材の導電層との電気的な導通の喪失は少ない。
【0026】
請求項4の発明は、請求項1、2又は3の被記録材再生装置において、上記クリーニング部材及び上記バックアップ部材を上記ベルト状剥離部材のベルト幅全域に当接させたことを特徴とするものである。
【0027】
請求項4の発明においては、上記クリーニング部材及び上記バックアップ部材が上記ベルト状剥離部材のベルト幅全域に当接することにより、上記破損穴又は上記切削を該ベルト状剥離部材のベルト幅全域で検知する。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を被記録材再生装置である記録用紙再生装置に適用した一実施形態について説明する。
【0029】
図1は、本実施形態に係る記録用紙再生装置の概略構成図である。図1において、電子写真などにより画像が形成され、かつ、不要となった記録用紙1は、手動により搬送ローラ対2の挾持部へ導入される。搬送ローラ対2は図示しない駆動装置により駆動され、記録用紙1を給液部10へ送り出す。
(以下、余白)
【0030】
記録用紙1が搬送されてくる給液部10は、内部に水、界面活性剤等からなる剥離液15を保持するための給液皿14、液供給ローラ13、液塗布ローラ12、押さえローラ11等から構成されている。液塗布ローラ12は、図示しない駆動によって搬送ローラ2の線速と等しくなるように記録用紙1の搬送と同方向に回転される。液供給ローラ13は、図1に示すようにその一部が剥離液15に浸債するように配置されている。この液供給ローラ13は、剥離液15に浸漬していない部分が液塗布ローラ12と摺接することにより、回転しながら液塗布ローラ12に剥離液15を供給する。液塗布ローラ12は記録用紙1と接触することにより、剥離液15を記録用紙1に付与する。
【0031】
図1に示す剥離ベルト22は、耐熱、耐摩耗、耐薬品性で、且つ、トナーとの接着性に富む合成樹脂を薄くエンドレスベルト状に形成され、後述するローラ23、24、25、27、28を内接するように設けられている。剥離液15が塗布された記録用紙1のトナー像形成面と剥離ベルト22とを重ね合わせた状態で、記録用紙1の加熱及び記録用紙1と剥離ベルト22との加圧を行う剥離装置20は、ハロゲン・ランプなどのヒータ29を内蔵した金属製の加熱ドラム21、表面にシリコーンゴム等の弾性部材の被覆を設けた金属製の加圧ローラ28、支持ローラ24、トラッキングローラ25、クリーニング用のバックアップローラ27、加熱ドラム21及び剥離ベルト22に駆動を伝える駆動ローラ23、駆動ローラ23の駆動手段としてのモータM1等から構成されている。
【0032】
上記加熱ドラム21は、回転する駆動ローラ23と摺擦することによって矢印方向に回転駆動される。加圧ローラ28と加熱ドラム21との間には、図示されていないバネ、油圧などの付勢手段により圧力が加えられ、ローラ〜ドラム間にはニップが形成される。また、トラッキングローラ25は、テンションスプリング26によりエンドレスベルト状の剥離ベルト22にテンション印加されるように構成されている。
【0033】
上記給液部10によりトナー像形成面に剥離液15が塗布された記録用紙1は、支持ローラ24近傍において、加熱ドラム21と剥離ベルト22との間に挿入され、記録用紙1のトナー像形成面と剥離ベルト22とが重ね合わされる。表面に剥離液15を有する記録用紙1は、支持ローラ24から駆動ローラ23に至るまでのパスにおいて、加熱ドラム21により加熱される。この加熱により、記録用紙1上のトナーは軟化され、剥離ベルト22のトナーに対する付着力が、記録用紙1のトナーに対する付着力よりも大きくなる。ここで、加圧ローラ28によって、軟化したトナーと剥離ベルト22の接触面を加圧することで、トナーと剥離ベルト22との付着が助長される。
【0034】
また、上記剥離装置20においては、加熱ドラム21の表面温度を調節して、記録用紙1上に形成されたトナーを軟化点以上の温度に達した後に加圧ローラ28と接触させるように、図示しない制御回路によってヒータ29がオン・オフされる。
【0035】
上記剥離装置20において加熱および加圧された記録用紙1が、駆動ローラ23の近傍の分離爪30で剥離ベルト22から分離される際、軟化したトナーは記録用紙1との付着面が剥離して、剥離ベルト22上に転写される。その後、記録用紙1は、排出ローラ対31により記録用紙再生装置外部の排出トレイ32へ排出される。
【0036】
次に、剥離ベルト22の表面をクリーニングするクリーニング装置40について説明する。図2はクリーニング装置40の詳細断面図である。図に示すように、このクリーニング装置40は、剥離ベルト22の表面にベルト幅全域で当接し、エッジ41aを外周部に有するクリーニング部材としてのクリーニングローラ41と、クリーニングローラ41を剥離ベルト22の搬送方向に対してカウンター方向に回転駆動する駆動手段としてのモータM2と、剥離ベルト22とクリーニングローラ41との当接部の後でトナーの除去を補助する補助クリーニング手段としての回収ブレード43と、剥離ベルト22の表面にベルト幅全域で当接するバックアップ部材としてのバックアップローラ27と、バックアップローラ27をクリーニングローラ41に加圧するための加圧バネ27eと、剥離ベルト22から回収された回収トナー44を収容するトナー回収容器42とを備えている。
【0037】
上記クリーニングローラ41には、クリーニングローラ41を介して、バックアップローラ27を矢印A方向に圧接させている。このバックアップローラ27の表面部は、軟質弾性体27aで構成され、クリーニングローラ41との圧接により、ニップを形成している。このバックアップローラ27の圧接により、クリーニングローラ41のエッジ41aが所定の摺接力で剥離ベルト22の画像形成物質付着面に摺接し、このエッジ41aで剥離ベルト22上の画像形成物質3を確実に掻き取れるようにしている。
【0038】
次に、上記実施形態の記録用紙再生装置に、請求項1、2及び6の構成を適用した第1実施例について説明する。
【0039】
図3は、本第1実施例に係る記録用紙再生装置のクリーニング装置40を上方から見た平面図である。本第1実施例に用いる剥離ベルト22は、熱可塑性あるいは熱硬化性の合成樹脂で、且つ、絶縁性の材料で構成されている。一方、クリーニングローラ41のエッジ41aは、例えば、スチールやステンレス等の金属、カーボンブラック等の炭素、もしくは、金属粉末やカーボンブラック粉末等が配合された導電性セラミック、などの導電性材料で、また、バックアップローラ27の表面は、例えば、SBR、BR、EPDM、ウレタンゴム、もしくは、シリコンゴム、などに、カーボンブラック粉末、金属粉末、もしくは、金属繊維、などが配合された導電性の軟質弾性体27aで、それぞれ構成されている。
【0040】
また、バックアップローラ27の導電性の軟質弾性体27aには、芯金27cの端部、及び、ブラシ接点27bを介して5[V]程度の微小な電圧が印加されている一方、クリーニングローラ軸47cは、ブラシ接点41bを介して破損穴検知装置90に接続されている。
【0041】
破損穴検知装置90は内部に、電流検知手段としてのブリッジ回路EC1や、ブリッジ回路からの信号を増幅する増幅器EC2などを備えている。
【0042】
以上の構成において、剥離ベルト22が破損されていないときには、バックアップローラ27の導電性の軟質弾性体27aと、クリーニングローラ41の導電性のエッジ41aとは、絶縁性の剥離ベルト22を間に挟んでいるので、エッジ41aに電流が生ずることはない。しかし、クリーニングローラ41との長期間の摺接によって剥離ベルト22に破損穴22aが生ずると、導電性のエッジ41aと、バックアップローラ27表面の導電性の軟質弾性体27aとが、破損穴22aの部分で接触して、エッジ41aに電流が流れる。エッジ41aに流れた電流は、ブラシ接点41及び破損穴検知装置90内のブリッジ回路EC1を経由してアースされる。また、ブリッジ回路EC1に電流が生ずると、この信号は増幅器EC2で増幅されて破損穴検知信号として制御部100に送信される。制御部100は破損穴検知信号を受信すると、モータM1とモータM2とを停止させることにより、クリーニングローラ41と駆動ローラ23とを停止させる。従って、破損穴検知装置90が剥離ベルト22の破損穴22aを検知した後は、バックアップローラ27の損傷を防止することができる。
【0043】
このように、本第1実施例の記録用紙再生装置においては、超音波センサやCCDセンサ等を複数個並べるような複雑な構成のラインセンサを用いることなく、剥離ベルト22の破損穴22aを検知する。
【0044】
また、クリーニングローラ41のエッジ41aに粉塵や画像形成物質等の絶縁性物質が付着しても、該絶縁性物質はエッジ41aと剥離ベルト22との摺接によってエッジ41aから剥ぎ取られる。このため、クリーニングローラ41のエッジ41aは、絶縁性物質の付着による導電性の喪失を起こし難い。
【0045】
一方、バックアップローラ27の導電性の軟質弾性体27aに粉塵や画像形成物質等の絶縁性物質が付着・堆積しても、該絶縁性物質は、剥離ベルト22の破損穴22aの発生時にはクリーニングローラ41のエッジ41aとの摺接によって該表面から剥ぎ取られる。このため、バックアップローラ27の導電性の軟質弾性体27aは、上記絶縁性物質の付着・堆積によって導電性を喪失しても、剥離ベルト22の破損穴22aの発生時には該導電性が復帰される。
【0046】
従って、粉塵や画像形成物質等の堆積によるクリーニングローラ41のエッジ41aとバックアップローラ27の導電性の軟質弾性体27aとの電気的な導通の喪失は少ない。
【0047】
さらに、クリーニングローラ41のエッジ41a及びバックアップローラ27の導電性の軟質弾性体27aが、剥離ベルト22のベルト幅全域に当接することにより、破損穴検知装置90はベルト幅全域で破損穴22aを検知する。
【0048】
なお、バックアップローラ軸27f、クリーニングローラ軸41cは、それぞれ絶縁性の軸受け27d、41dによって絶縁されており、装置内部の各部品に電流が流れることはない。
【0049】
以上、本第1実施例の記録用紙再生装置によれば、破損穴検知装置90が剥離ベルト22の破損穴22aを検知した後は、バックアップローラ27の損傷を防止することができるので、バックアップローラ27の部分的欠損を軽減することができる。
また、複雑な構成のラインセンサを用いることなく剥離ベルト22の破損穴22aを検知するので、簡単な構成でバックアップローラ27の部分的欠損を軽減することができる。
また、粉塵や画像形成物質等の堆積によるクリーニングローラ41のエッジ41aとバックアップローラ27の導電性の軟質弾性体27aとの電気的な導通の喪失が少ないので破損穴22aを高い信頼性で検知することができる。
また、破損穴検知装置90が剥離ベルト22のベルト幅全域で破損穴22aを検知するので、バックアップローラ27の部分的欠損の軽減をより確実に行うことができる。
【0050】
次に、上記実施形態の記録用紙再生装置に、請求項1、3及び6の構成を適用した第2実施例について説明する。
【0051】
図4は、本第2実施例に係る記録用紙再生装置のクリーニング装置40を上方から見た平面図である。図に示すように、このクリーニング装置40のバックアップローラ27は、絶縁性で、且つ、熱可塑性あるいは熱硬化性の合成樹脂から構成されたパイプ状のローラ芯27cと、導電性の材料から構成され、ローラ芯27cの端部にそれぞれ接続された円盤状のフランジ27h−1及びフランジ27h−2と、ローラ芯27cの外周壁の全面、フランジ27h−1の周壁の一部、及び、フランジ27h−2の周壁の一部を被覆する軟質弾性体27aと、導電性の材料から構成され、ローラ芯27cとの接続円面とは反対側のフランジ27hの円面にそれぞれ接続されたローラ軸27f−1及びローラ軸27f−2とで構成されている。さらに、この軟質弾性体27aには、例えば、SBR、BR、EPDM、ウレタンゴム、もしくは、シリコンゴム、などに導電性のフィラーとして、カーボンブラック粉末、金属粉末、もしくは、金属繊維などが配合されており、図5に示すように、付与される圧力の微小な変化に応じて、電気抵抗値としての体積固有抵抗を絶縁状態から導電状態まで鋭敏に変化させる加圧導電性の特性が付与されている(以下、このように加圧導電性の特性が付与された軟質弾性体を、加圧導電性軟質弾性体、もしくは、PCRと称する)。
【0052】
フランジ27h−1にはブラシ接点27b−1を介して5[V]程度の微小な電圧が印加されており、反対側のフランジ27h−2はブラシ接点27b−2を介して破損穴検知装置91が接続されている。
なお、フランジ27h−1に電圧が印加されても、絶縁体であるバックアップローラ27のローラ芯27cには電流は流れない。
【0053】
破損穴検知装置91は内部に、微少な電気抵抗値の変化を測定する電気抵抗値検知手段としてのブリッジ回路EC3や、ブリッジ回路からの信号を増幅する増幅器EC4などを備えている。
【0054】
以上の構成において、バックアップローラ41のPCR27aとクリーニングローラ41とは、剥離ベルト22を介して、所定の変動幅の圧力で当接しているので、PCR27aの体積固有抵抗値は該圧力の変動に応じた変動幅で変動する。
なお、バックアップローラ41とPCR27aとは間に剥離ベルト22を挟んでいるので、厳密には当接していないことになるが、本稿では便宜上、当接という表現を用いることにする。
【0055】
一方、破損穴検知装置91には、フランジ27h−1とPCR27aとを介して電流が流れており、破損穴検知装置91内のブリッジ回路EC3を経由してアースされている。この電流の値は、PCR27aの体積固有抵抗値の変動に応じた変動幅で変動する。
【0056】
剥離ベルト22が破損されていないときには、バックアップローラ41とPCR27aとの当接圧力の変動幅は小さいので、PCR27aの体積固有抵抗値の変動幅、及び、ブリッジ回路EC3に流れる電流値の変動幅は小さい。しかし、剥離ベルト22に破損穴22aが生ずると、バックアップローラ41とPCR27aとの当接圧力の変動幅が増大することにより、PCR27aの体積固有抵抗値の変動幅、及び、ブリッジ回路EC3に流れる電流値の変動幅が増大する。
【0057】
この電流値の変動幅の増大により、破損穴検知装置91が剥離ベルト22の破損穴22aを検知して破損穴検知信号を制御部100に送信する。制御部100は破損穴検知信号を受信すると、モータM1とモータM2とを停止させることにより、クリーニングローラ41と駆動ローラ23とを停止させる。
【0058】
このように、本第2実施例の記録用紙再生装置においては、超音波センサやCCDセンサ等を複数個並べるような複雑な構成のラインセンサを用いることなく、剥離ベルト22の破損穴22aを剥離ベルト22のベルト幅全域で検知する。
【0059】
また、破損穴22aを検知する手段は、クリーニングローラ41とPCR27aとの当接圧力の変動を捉えることにより間接的に破損穴22aを検知しており、この破損穴22aを直接検知する部位は、その表面のみならず、その内部をも含めたPCR27aの全体である。従って、破損穴22aの直接検知部位としてのPCR27aに粉塵や画像形成物質等が表面付着しても、破損穴22aの検知機能は阻害されない。
【0060】
なお、バックアップローラ軸27f、クリーニングローラ軸41cは、それぞれ絶縁性の軸受け27d、41dによって絶縁されており、装置内部の各部品に電流が流れることはない。
【0061】
以上、本第2実施例の記録用紙再生装置によれば、複雑な構成のラインセンサを用いることなく剥離ベルト22の破損穴22aを検知するので、簡単な構成でバックアップローラ27の部分的欠損を軽減することができる。
また、破損穴22aの直接検知部位としてのPCR27aに粉塵や画像形成物質等が表面付着しても、破損穴22aの検知機能は阻害されないので、破損穴22aを高い信頼性で検知することができる。
また、破損穴検知装置91が剥離ベルト22のベルト幅全域で破損穴22aを検知するので、バックアップローラ27の部分的欠損の軽減をより確実に行うことができる。
【0062】
次に、上記実施形態の記録用紙再生装置に、請求項4、5及び6の構成を適用した第3実施例について説明する。
【0063】
図6は、本第3実施例に係る記録用紙再生装置のクリーニング装置40の詳細断面図である。本第3実施例に用いる剥離ベルト22においては、クリーニングローラ41と摺接する側の表面が、熱可塑性もしくは熱硬化性の絶縁性合成樹脂を用いた絶縁層としての剥離層22xで構成されており、また、反対側の表面が、導電性の金属をメッキ、蒸着、もしくは、塗布され、又は、導電性の金属シートを接着された導電層22yで構成されている。また、バックアップローラ27の表面の軟質弾性体27aは、例えば、SBR、BR、EPDM、ウレタンゴム、もしくは、シリコンゴム、などに、カーボンブラック粉末、金属粉末、もしくは、金属繊維、などが配合された導電性のゴムで構成されている。
【0064】
また、クリーニングローラ47には5[V]程度の微小な電圧が印加されている一方、剥離ベルト22の導電層22yはブラシ接点27bを介して切削検知装置92に接続されている。
【0065】
切削検知装置92は内部に、電気抵抗値を測定するためのブリッジ回路EC1や、ブリッジ回路からの信号を増幅する増幅器EC2などを備えている。
【0066】
以上の構成において、剥離ベルト22が破損されていないときには、クリーニングローラ41の導電性のエッジ41aと剥離ベルト22の導電層22yとは、剥離ベルト22の絶縁性の剥離層22xを間に挟んでいるので、剥離ベルト22の導電層22yに電流が流れることはない。しかし、クリーニングローラ41との長期間の摺接によって剥離ベルト22の絶縁性の剥離層22xに破損穴の前駆症状としての部分的欠損22iが生ずると、クリーニングローラ41の導電性のエッジ41aと剥離ベルト22の導電層22yとが、部分的欠損22iの部分で接触して、剥離ベルト22の導電層22yに電流が流れる。このとき、クリーニングローラ41とバックアップローラ27の軟質弾性体27aとは、間に剥離ベルト22の絶縁性の剥離層22xを挟んでいるので、直接接触することはない。
【0067】
剥離ベルト22の導電層22yに流れた電流は、ブラシ接点41及び切削検知装置92内のブリッジ回路EC1を経由してアースされる。また、ブリッジ回路EC1に電流が流れると、この信号は増幅器EC2で増幅されて切削検知信号として制御部100に送信される。制御部100は切削検知信号を受信すると、モータM1とモータM2とを停止させることにより、クリーニングローラ41と駆動ローラ23とを停止させる。従って、剥離ベルト22の破損穴の発生を未然に防止するとともに、クリーニングローラ41とバックアップローラ27との直接的な摺接を防止する。
また、クリーニングローラ41とバックアップローラ27との直接的な摺接を防止するので、両者の摩擦抵抗を増大させない。
【0068】
このように、本第3実施例の記録用紙再生装置においては、超音波センサやCCDセンサ等を複数個並べるような複雑な構成のラインセンサを用いることなく、剥離ベルト22における破損穴の前駆症状としての剥離層22xの部分的欠損22iを検知する。
【0069】
また、クリーニングローラ41のエッジ41aに粉塵や画像形成物質等の絶縁性物質が付着しても、該絶縁性物質はエッジ41aと剥離ベルト22との摺接によってエッジ41aから剥ぎ取られる。このため、クリーニングローラ41のエッジ41aは、絶縁性物質の付着による導電性の喪失を起こし難い。
【0070】
従って、粉塵や画像形成物質等の堆積によるクリーニングローラ41のエッジ41aと剥離ベルト22の導電層22yとの電気的な導通の喪失は少ない。
【0071】
なお、21、23、24、25、27、28、及び、41の各ローラのローラ軸は、それぞれ絶縁性の軸受けによって絶縁されており、装置内部の各部品に電流が流れることはない。
【0072】
以上、本第3実施例の非記録材再生装置によれば、クリーニングローラ41とバックアップローラ27との直接的な摺接を防止するので、バックアップローラ27の部分的欠損を防止することができる。
また、クリーニングローラ41とバックアップローラ27との摩擦抵抗を増大させないので、モータM2への負荷を増大させない。
また、複雑な構成のラインセンサを用いることなく、剥離ベルト22における、破損穴の前駆症状としての剥離層22xの部分的欠損22iを検知するので、簡単な構成でバックアップローラ27の部分的欠損を防止することができる。
また、粉塵や画像形成物質等の堆積によるクリーニングローラ41のエッジ41aと剥離ベルト22の導電層22yとの電気的な導通の喪失が少ないので、剥離ベルト22の重度の切削を高い信頼性で検知することができる。
【0073】
なお、本発明に係る被記録材再生装置においては、使用される被記録材が上記記録用紙に限られるものではなく、また、被記録材から剥離・除去される画像形成物質が上記トナーに限られるものではない。
【0074】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、上記破損穴検知手段が上記ベルト状剥離部材の破損穴を検知した後は、上記バックアップ部材の損傷を防止することができるので、該バックアップ部材の部分的欠損を軽減することができるという優れた効果がある。
また、複雑な構成のラインセンサを用いることなくベルト状剥離部材の破損穴を検知するので、簡単な構成で上記バックアップ部材の部分的欠損を軽減することができるという優れた効果がある。
また、粉塵や画像形成物質等の堆積による上記クリーニング部材のエッジと上記バックアップ部材の表面との電気的な導通の喪失が少ないので、上記破損穴を高い信頼性で検知することができるという優れた効果がある。
【0076】
請求項2の発明によれば、上記破損穴検知手段が上記ベルト状剥離部材の破損穴を検知した後は、上記バックアップ部材の損傷を防止することができるので、該バックアップ部材の部分的欠損を軽減することができるという優れた効果がある。
また、複雑な構成のラインセンサを用いることなくベルト状剥離部材の破損穴を検知するので、簡単な構成で上記バックアップ部材の部分的欠損を軽減することができるという優れた効果がある。
また、上記破損穴の直接検知部位としての該加圧導電性材料に粉塵や画像形成物質等が表面付着しても、該破損穴の検知機能は阻害されないので、該破損穴を高い信頼性で検知することができるという優れた効果がある。
【0077】
請求項3の発明によれば、上記クリーニング部材と上記バックアップ部材との直接的な摺接を防止するので、該バックアップ部材の部分的欠損を防止することができるという優れた効果がある。
また、上記クリーニング部材と上記バックアップ部材との摩擦抵抗を増大させないので、該バックアップ部材の駆動系部品、及び、該クリーニング部材の駆動系部品への負荷を増大させないという優れた効果がある。
また、複雑な構成のラインセンサを用いることなく、上記ベルト状剥離部材の重度の切削を検知するので、簡単な構成で上記バックアップ部材の部分的欠損を防止することができるという優れた効果がある。
また、粉塵や画像形成物質等の堆積による上記クリーニング部材のエッジと上記ベルト状剥離部材の導電層との電気的な導通の喪失が少ないので、該ベルト状剥離部材の重度の切削を高い信頼性で検知することができるという優れた効果がある。
【0079】
請求項4の発明によれば、上記破損穴又は上記切削を、上記ベルト状剥離部材のベルト幅全域で検知するので、上記バックアップ部材の部分的欠損の軽減又は防止をより確実に行うことができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る記録用紙再生装置の概略構成図。
【図2】同記録用紙再生装置のクリーニング装置の詳細断面図。
【図3】本発明の第1実施例に係る記録用紙再生装置のクリーニング装置を上方から見た平面図。
【図4】本発明の第2実施例に係る記録用紙再生装置のクリーニング装置を上方から見た平面図。
【図5】同クリーニング装置のバックアップローラに用いたPCRの体積固有抵抗値と付与される圧力の値との関係図。
【図6】本発明の第3実施例に係る記録用紙再生装置のクリーニング装置の詳細断面図。
【符号の説明】
1 記録用紙
2 搬送ローラ対
3 画像形成物質
10 給液部
11 押さえローラ
12 液塗布ローラ
13 液供給ローラ
14 給液皿
15 剥離液
20 剥離装置
21 加熱ドラム
22 剥離ベルト
22a 亀裂穴
22b ブラシ接点
22i 部分的欠損
22x 剥離層
22y 導電層
23 駆動ローラ
24 支持ローラ
25 トラッキングローラ
26 テンションスプリング
27 バックアップローラ
27a 軟質弾性体
27b ブラシ接点
27c 芯金
27d 軸受け
27e 加圧バネ
27f バックアップローラ軸
27h フランジ
28 加圧ローラ
29 ヒータ
30 分離爪
31 排出ローラ対
32 排出トレイ
40 クリーニング装置
41 クリーニングローラ
41a エッジ
41b ブラシ接点
41c クリーニングローラ軸
41d 軸受け
42 トナー回収容器
43 回収ブレード
90 破損穴検知装置
91 破損穴検知装置
92 切削検知装置
100 制御部
Claims (4)
- 被記録材の表面に付着している画像形成物質に対して該被記録材の表面と画像形成物質との付着力より大きい付着力を発揮し得るベルト状剥離部材を、該被記録材の表面上の画像形成物質と接触・分離させることにより該被記録材から画像形成物質を剥離する剥離装置と、該ベルト状剥離部材に付着した画像形成物質を除去してクリーニングするクリーニング装置とを有し、さらに、該クリーニング装置に、表面にエッジを有し、画像形成物質を付着させた該ベルト状剥離部材の表面に摺接するクリーニング部材と、該ベルト状剥離部材を介して該クリーニング部材を押圧することにより、該クリーニング部材と該ベルト状剥離部材との摺接圧力の均一化を補助するバックアップ部材とを備える被記録材再生装置において、
上記クリーニング部材、バックアップ部材として、それぞれ導電性の材料からなるものを用いるとともに、
該クリーニング部材と、該バックアップ部材と、該クリーニング部材及びバックアップ部材の何れか一方に所定の電圧を印加する電圧印加手段と、もう一方に流れる電流を検知する電流検知手段とを有し且つ該電流検知手段による検知結果に基づいて上記ベルト状剥離部材の破損穴を検知する破損穴検知手段と、
該破損穴を検知したときに該ベルト状剥離部材及び該クリーニング部材の駆動を停止させる制御手段とを設けたことを特徴とする被記録材再生装置。 - 被記録材の表面に付着している画像形成物質に対して該被記録材の表面と画像形成物質との付着力より大きい付着力を発揮し得るベルト状剥離部材を、該被記録材の表面上の画像形成物質と接触・分離させることにより該被記録材から画像形成物質を剥離する剥離装置と、該ベルト状剥離部材に付着した画像形成物質を除去してクリーニングするクリーニング装置とを有し、さらに、該クリーニング装置に、表面にエッジを有し、画像形成物質を付着させた該ベルト状剥離部材の表面に摺接するクリーニング部材と、該ベルト状剥離部材を介して該クリーニング部材を押圧することにより、該クリーニング部材と該ベルト状剥離部材との摺接圧力の均一化を補助するバックアップ部材とを備える被記録材再生装置において、
上記バックアップ部材として、付与される圧力の変化に応じて電気抵抗値を変化させる加圧導電性材料からなるものを用いるとともに、
該バックアップ部材と、該バックアップ部材の電気抵抗値を検知する電気抵抗値検知手段とを有し且つ該電気抵抗値検知手段による検知結果の変化に基づいて上記ベルト状剥離部材の破損穴を検知する破損穴検知手段と、
該破損穴を検知したときに該ベルト状剥離部材及び該クリーニング部材の駆動を停止させる制御手段とを設けたことを特徴とする被記録材再生装置。 - 被記録材の表面に付着している画像形成物質に対して該被記録材の表面と画像形成物質との付着力より大きい付着力を発揮し得るベルト状剥離部材を、該被記録材の表面上の画像形成物質と接触・分離させることにより該被記録材から画像形成物質を剥離する剥離装置と、該ベルト状剥離部材に付着した画像形成物質を除去してクリーニングするクリーニング装置とを有し、さらに、該クリーニング装置に、表面にエッジを有し、画像形成物質を付着させた該ベルト状剥離部材の表面に摺接するクリーニング部材と、該ベルト状剥離部材を介して該クリーニング部材を押圧することにより、該クリーニング部材と該ベルト状剥離部材との摺接圧力の均一化を補助するバックアップ部材とを備える被記録材再生装置において、
上記ベルト状剥離部材として、上記クリーニング部材に当接する剥離層と、該剥離層よりも上記バックアップ部材に当接する表面の側に設けられ且つ導電性の材料からなる導電層とを有するものを用いるとともに、
該クリーニング部材として、導電性の材料からなるものを用い、
該ベルト状剥離部材と、該クリーニング部材と、該ベルト状剥離部材及びクリーニング部材の何れか一方に所定の電圧を印加する電圧印加手段と、もう一方に流れる電流を検知する電流検知手段とを有し且つ該電流検知手段による検知結果に基づいて該ベルト状剥離部材の切削を検知する切削検知手段と、
該切削を検知したときに該ベルト状剥離部材及び該クリーニング部材の駆動を停止させる制御手段とを設けたことを特徴とする被記録材再生装置。 - 請求項1、2又は3の被記録材再生装置において、
上記クリーニング部材及び上記バックアップ部材を上記ベルト状剥離部材のベルト幅全域に当接させたことを特徴とする被記録材再生装置。
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