JPH10315570A - 原稿圧着板開閉装置 - Google Patents

原稿圧着板開閉装置

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JPH10315570A
JPH10315570A JP9125889A JP12588997A JPH10315570A JP H10315570 A JPH10315570 A JP H10315570A JP 9125889 A JP9125889 A JP 9125889A JP 12588997 A JP12588997 A JP 12588997A JP H10315570 A JPH10315570 A JP H10315570A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 とくにスプリングケースに安価に製造でき、
機械的特性に優れているジュラコンを用いても、使用中
にスプリングケースが割れたり、破壊されたりしないよ
うに工夫した原稿圧着板開閉装置を提供する。 【解決手段】 装置本体側へ取り付けられる取付部材
と、この取付部材にヒンジピンを介して回動可能に連結
された原稿圧着板を保持する支持部材とのいずれか一方
に合成樹脂製のスプリングケースを設け、このスプリン
グケース内に収装させた圧縮コイルスプリングでの弾力
を利用して、前記支持部材へ取り付けた原稿圧着板の回
転モーメントを制御するものにおいて、前記スプリング
ケースにこれを補強する金属製の補強枠体を取り付け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、コピーマシン或
は印刷機等に用いられる原稿圧着板の開閉用に用いる原
稿圧着板開閉装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】近年、あらゆる産業用機械装置にその部
品として合成樹脂（プラスチック）の成型品が用いられ
ているが、この合成樹脂は、一定の力を与え続ける
と、変形が時間の経過と共に増えて行き、力を取り去っ
ても元の状態に戻らない、一定の変形を与え続ける
と、その反発力が時間の経過と共に減って行く、さら
に時間が経過すると、破壊されてしまう、といった所謂
クリープ（ｃｒｅｅｐ）特性を有している。その中でジ
ュラコン（ポリアセタール・ユポリマー）は、耐クリー
プ特性を含む優れた機械的特性を持つことから、さまざ
まな分野で利用されている。
【０００３】このようにしてジュラコンは、原稿圧着板
開閉装置にも用いられており、このジュラコンを用いた
次のようなものが公知である。
【０００４】装置本体側へ取り付けられるジュラコン製
の支持部材と、この支持部材と一体に設けられたスプリ
ングケースと、このスプリングケース内に前記カム部へ
向けて摺動可能に収装されたスライダーと、このスライ
ダーを前記カム部の側へ押圧すべく該スライダーと前記
スプリングケースの底部との間に弾設されたコンプレッ
ションスプリングから成る弾性手段とで構成した原稿圧
着板開閉装置。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】ジュラコン製の取付部
材や支持部材は、他のこれを鉄板をプレス加工して作る
よりも安価に作ることができ、さまざまな形態とするこ
とができる利点も有し、さらに合成樹脂の中にも高いク
リープ特性を有するが、それでも永年使用することによ
って、とくにスプリングケースの底部の部分にクラック
が生じ、底が抜けてしまったり、力が加わった時に割れ
て破片が飛び散る等の問題が生じた。
【０００６】この発明の目的は、とくにスプリングケー
スに、安価に製造でき機械的特性に優れているジュラコ
ンを用いても、使用中にスプリングケースが割れたり、
破壊されたりしないように工夫した原稿圧着板開閉装置
を提供せんとするにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ためにこの発明は、装置本体側へ取り付けられる取付部
材と、この取付部材にヒンジピンを介して回動可能に連
結された原稿圧着板を保持する支持部材とのいずれか一
方に合成樹脂製のスプリングケースを設け、このスプリ
ングケース内に収装させた圧縮コイルスプリングでの弾
力を利用して、前記支持部材へ取り付けた原稿圧着板の
回転モーメントを制御するものにおいて、前記スプリン
グケースにこれを補強する金属製の補強枠体を取り付け
たことを特徴とする。
【０００８】この発明はまた、装置本体側へ取り付けら
れる取付部材と、この取付部材に設置されたカム部と、
このカム部と対向して前記取付部材へヒンジピンを介し
て回動可能に連結された原稿圧着板を支持する合成樹脂
製の支持部材と、この支持部材に一体に設けた同じく合
成樹脂製のスプリングケースと、このスプリングケース
内に前記カム部に向けて摺動可能に収装されたスライダ
ーと、このスライダーと前記スプリングケースの底部と
の間に該スライダーを前記カム部側へ押圧するために弾
設されたコンプレッションスプリングと、前記スプリン
グケースにその底部を回って嵌着されその両端部を前記
ヒンジピンに連結させた補強枠体とで構成したことを特
徴とする。
【０００９】この発明はさらに、装置本体側へ取り付け
られる脚部を兼ねる合成樹脂製のスプリングケースの上
部に設けられた取付部材と、この取付部材へヒンジピン
を介して回動可能に取り付けられた原稿圧着板を支持す
る支持部材と、この支持部材に設けられたカム部と、こ
のカム部と対向して前記スプリングケース内へ摺動可能
に収装されたスライダーと、このスライダーと前記スプ
リングケースとの間に該スライダーを前記カム部側に向
けて摺動附勢させるために弾設されたコンプレッション
スプリングと、前記スプリングケースにその底部を回っ
て嵌着されその両端部を前記ヒンジピンに連結させた補
強枠体とで構成したことを特徴とする。
【００１０】
【発明の実施の形態】図面はこの発明に係る原稿圧着板
開閉装置Ａの一実施の形態を示し、図１乃至図５におい
て、１は脚部２を有する取付部材であり、想像線で示し
た例えば複写機３の装置本体の後部上端に設けた挿入穴
３ａへ挿脱可能に脚部２を挿入することによって装置本
体３へ取り付けられている。尚、この脚部２はその使用
例を図示してないが、例えば原稿が本のように厚い厚物
原稿の場合に、挿入穴３ａ内を上昇して想像線で図示し
た原稿圧着板４が厚物原稿の上面を水平状態で覆うこと
を許容することによって、外光が装置本体の光学系に侵
入したり、内光が外部へ漏れるのを極力防止するもので
ある。取付部材１は脚部２を含めて例えばジュラコンの
ような合成樹脂で成型されており、さらにその上部にカ
ム部５が一体に成型されることによって設けられてい
る。
【００１１】６は原稿圧着板４を支持する支持部材であ
り、その一端部側を取付部材１へヒンジピン７を介して
回動可能に連結させている。この支持部材６は取付部材
１と同じくジュラコンのような合成樹脂で作られてお
り、カム部５と対向する位置に一体にスプリングケース
８を成型させて成る。このスプリングケース８内には、
スライダー９が摺動可能に収装されており、その先端に
取り付けたレバーピン１０をカム部５に当接させてい
る。スライダー９とスプリングケース８の底部８ａの内
側との間には、大小のコイルスプリング１１，１２から
成る弾性手段１３が弾設され、スライダー９を常にカム
部５側へ押圧させている。
【００１２】スプリングケース８の外側には、その底部
８ａの外側を覆ってとくに図５に示したような断面略Ｕ
字形状の補強枠体１４を嵌着してあり、その自由端側の
両端部１４ａ，１４ａをヒンジピン７に連結させてい
る。この補強枠体１４は例えばステンレス綱を用いて作
られており、スプリングケース８の底部８ａに接する部
分は、底部８ａを覆うように該底部８ａの底面形状に合
わせて他の部分より幅広に構成すると共に、底部８ａを
覆う部分に取付孔１４ｂが設けられ、底部８ａより突設
した突起８ｂと嵌合している。尚、この部分はビス止め
にしても良い。
【００１３】この実施の形態にかかる原稿圧着板開閉装
置Ａは、支持部材６へ図１と図３に想像線で示したよう
に原稿圧着板４の後端部を取り付け、取付部材１の脚部
２を装置本体３の後部上端に設けた挿入穴３ａへ挿入さ
せてやることにより使用が可能となる。原稿圧着板４を
開閉させると、支持部材６はヒンジピン７を支点として
カム部５の回りを回動し、同時にカム部５とこのカム部
５に対して圧接状態でその周面を滑動するスライダー９
との協動作用によって、原稿圧着板４は中間開成角度で
安定停止保持され、自然落下することがない。原稿圧着
板４はさらに図３に想像線で示したようにそのスライダ
ー９のレバーピン１０がストッパー部材１５に当接する
まで開かれている。
【００１４】原稿圧着板４を閉じる際には、カム部５に
圧接しているスライダー９が弾性手段１３を圧縮する方
向へ摺動し、弾性手段１３の反発力により原稿圧着板４
は急激には閉じないが、所定の閉成角度からはカム部５
とスライダー９の協動作用により原稿圧着板４は閉成方
向へ回動附勢させられることになるから、原稿圧着板４
の閉成状態は安定し、このような弾性手段１３を用いた
場合に応々にして生じ易い所謂浮き現象が生じるのを防
止できるものである。そして、永年使用されるうちにス
プリングケース８の底部８ａに生じ易い割れや底抜け等
の問題はその底部の外側を覆う補強枠体１４によって補
強されることによって解消される。
【００１５】次に、図６乃至図１０はこの発明の他の実
施の形態を示し、この実施形態にかかる原稿圧着板開閉
装置Ｂは、取付部材２１をとくに図６と図８に想像線で
示したように例えば装置本体２２側へ取り付ける脚部が
同時にスプリングケース２３を兼ねており、スプリング
ケース２３内部にスライダー２４が摺動可能に収挿さ
れ、このスライダー２４とスプリングケース２３の底部
２３ａの内底部との間に大小のコイルスプリング２５，
２６から成る弾性手段２７が弾設されている。
【００１６】２８は支持部材であり、この支持部材２８
はヒンジピン２９によって取付部材２１の上部へ回動可
能に連結されている。この支持部材２８にはカム部３０
が設けられ、このカム部３０はスライダー２４に圧接し
ている。尚、３５は実際にカム部３０と圧接するレバー
ピンである。
【００１７】したがって、この実施の形態に係る原稿圧
着板開閉装置Ｂは、図６乃至図８に示したように、支持
部材２８に想像線で示した原稿圧着板３１の後端部を取
り付け、スプリングケース２３の外側には、その底部２
３ａを覆って断面略Ｕ字形状の補強枠体３２が嵌着され
ている。この補強枠体３１は例えばステンレス綱製であ
り、その両端部を取付部材２１の両側に設けた挿通孔２
１ａ，２１ａへ挿入させてヒンジピン２９に連結させる
と共に、底部２３ａを覆う部分に取付孔３２ｂが設けら
れ、取付ビス３６によって底部２３ａへ固定されてい
る。
【００１８】原稿圧着板３１を開閉させると、支持部材
２８はヒンジピン２９を支点として回動し、カム３０と
このカム部３０に対して圧接状態で滑動するスライダー
２４との協動するスライダー２４との協動作用により、
原稿圧着板３１を中間開成角度で安定的に停止保持す
る。この原稿圧着板３１の最大開成角度は支持部材２８
の端部２８ａが、取付ビス３４で取付部材２１の上部に
取り付けられたストッパー部材３３に当接するすること
によって規制される。
【００１９】開いた原稿圧着板３１を閉じる際にもカム
部３０とスライダー２４の協動作用により原稿圧着板３
１は急激に落下することはない。そして、原稿圧着板３
１の開閉操作の繰り返しに伴い伸縮を繰り返す弾性手段
２７によって、とくにスプリングケース２８の底部に生
ずる割れや破損は、補強枠体３２によって防止される。
【００２０】
【発明の効果】この発明は以上のように構成したので、
原稿圧着板の開閉操作の繰り返しに伴い圧縮、伸長を繰
り返す弾性手段によって生ずる合成樹脂製のスプリング
ケースのとくに底部の変形、復元は、金属製の補強枠体
によって阻止されるので、クリープ現象によるスプリン
グケースの底部の割れや急激な破壊を防止することがで
きることによって、開閉装置の故障や破壊に伴い四散す
る破片によって目を直撃されたりすることがないという
効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明に係る原稿圧着板開閉装置の側面図で
ある。
【図２】図１に示した原稿圧着板開閉装置の平面図であ
る。
【図３】図１に示した原稿圧着板開閉装置の一部断面側
面図である。
【図４】図３に示した原稿圧着板開閉装置のＡ−Ａ線断
面図である。
【図５】補強枠体の斜視図である。
【図６】この発明に係る原稿圧着板開閉装置の他の実施
形態を示す側面図である。
【図７】図６に示した原稿圧着板開閉装置の平面図であ
る。
【図８】図６に示した原稿圧着板開閉装置の側断面図で
ある。
【図９】図８に示した原稿圧着板開閉装置のＢ−Ｂ線断
面図である。
【図１０】補強枠体の他の実施形態の斜視図である。
【符号の説明】
１，２１ 取付部材 ２ 脚部 ３，２２ 複写機の装置本体 ３ａ，２２ａ 挿入穴 ４，３１ 原稿圧着板 ５，３０ カム部 ６，２８ 支持部材 ７，２９ ヒンジピン ８，２３ スプリングケース ９，２４ スライダー １３，２７ 弾性手段 １４，３２ 補強枠体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 装置本体側へ取り付けられる取付部材
    と、この取付部材にヒンジピンを介して回動可能に連結
    された原稿圧着板を保持する支持部材とのいずれか一方
    に合成樹脂製のスプリングケースを設け、このスプリン
    グケース内に収装させた圧縮コイルスプリングでの弾力
    を利用して、前記支持部材へ取り付けた原稿圧着板の回
    転モーメントを制御するものにおいて、前記スプリング
    ケースにこれを補強する金属製の補強枠体を取り付けた
    ことを特徴とする、原稿圧着板開閉装置。
  2. 【請求項２】 装置本体側へ取り付けられる取付部材
    と、この取付部材に設置されたカム部と、このカム部と
    対向して前記取付部材へヒンジピンを介して回動可能に
    連結された原稿圧着板を支持する合成樹脂製の支持部材
    と、この支持部材に一体に設けた同じく合成樹脂製のス
    プリングケースと、このスプリングケース内に前記カム
    部に向けて摺動可能に収装されたスライダーと、このス
    ライダーと前記スプリングケースの底部との間に該スラ
    イダーを前記カム部側へ押圧するために弾設されたコン
    プレッションスプリングと、前記スプリングケースにそ
    の底部を回って嵌着されその両端部を前記ヒンジピンに
    連結させた補強枠体とで構成したことを特徴とする、原
    稿圧着板開閉装置。
  3. 【請求項３】 装置本体側へ取り付けられる脚部を兼ね
    る合成樹脂製のスプリングケースの上部に設けられた取
    付部材と、この取付部材へヒンジピンを介して回動可能
    に取り付けられた原稿圧着板を支持する支持部材と、こ
    の支持部材に設けられたカム部と、このカム部と対向し
    て前記スプリングケース内へ摺動可能に収装されたスラ
    イダーと、このスライダーと前記スプリングケースとの
    間に該スライダーを前記カム部側に向けて摺動附勢させ
    るために弾設されたコンプレッションスプリングと、前
    記スプリングケースにその底部を回って嵌着されその両
    端部を前記ヒンジピンに連結させた補強枠体とで構成し
    たことを特徴とする、原稿圧着板開閉装置。
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