JP3652746B2 - 扉の振れ止め装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、扉の振れ止め装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
地震の振動又は火災の熱により閉鎖時の扉と扉枠との間に相対的な変位が生じると、同一の鉛直線上に存在すべき上下2つの蝶番の枢軸にずれや傾きを生じ、扉の解放機能に障害を起こすことがある。
【0003】
その対策のため、従来の扉の振れ止め装置ととしては、扉枠に枢着された扉の吊元側端縁の中央部に半球状の突片を固設し、扉枠の対応個所に前記突片が閉扉時嵌め合わされる受け孔を設けたものが用いられている。
【0004】
この場合、扉の吊元側端縁の中央部も扉枠に拘束されることになるので、振れ止め装置が無い場合と比較して扉の変形量を小さくすることができ、多くの場合、扉の塑性変形が生じるような扉と扉枠との相対的な変位に対し、扉の変形量を弾性変形の範囲に納めることができる。換言すれば、変形の原因となる力を取り去れば、扉は元の形状に復帰するのである。
【0005】
しかしながら、前記の従来装置は、蝶番の枢軸が扉の幅方向の一方に偏って扉の外側に位置させてあるものには対応できるが、扉か中心吊りもの、すなわち、枢軸が扉の幅方向の中心に位置させてあるものには、使用できないという問題点があった。
【0006】
その理由は、蝶番の枢軸が扉の外側に位置する場合、振れ止め装置を構成する突片は、扉の開閉に伴い受け孔から離間したり近接したりするように移動するが、中心吊りの場合には、突片が受け孔内で扉の厚さ方向に移動し、突片と受け孔とが相互に干渉するからである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この発明の扉の振れ止め装置は、扉が中心吊りのものであっても、地震又は火災の際に、閉鎖している扉と扉枠との間に生じようとする相対的な変位を阻止し、扉と扉枠との間を可動に連結する枢軸のずれや変形(曲がり)を無くすようにすることを目的として開発されたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、この発明は、扉枠に枢着された扉の自由側端縁部から吊元側端縁部に亘って装着される扉の振れ止め装置であって、扉を水平方向に貫通する連結棒の扉の自由側端縁部側の先端に案内斜面を有するトリガ片を、扉の吊元側端縁部側の基端に嵌め片をそれぞれ固設し、前記のトリガ片、連結棒及び嵌め片から成る組立体は、扉の水平方向のある範囲を摺動案内されるようにすると共に、ばねにより先端のトリガ片が扉の自由側端縁から突出する方向に付勢させてあり、閉扉時先端のトリガ片が戸先側の扉枠に当接し たとき、基端の嵌め片が吊元側の扉枠に設けた受け孔に係入するようにし、以て、地震の振動や火災の熱による扉の吊元側端縁部と扉枠との間の相対的な変位を拘束するようにしたことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す実施例に基づいてこの発明について説明する。
図1及び図2において、符号1は扉、1aは扉1の縦框、1bは扉1の表面材、2は閉鎖時扉1が嵌めこまれる扉枠、10は中心吊りの扉の枢軸の軸心、すなわち蝶番の回動軸、Aは扉1の開閉方向をそれぞれ示す。
【0010】
この発明の振れ止め装置は、扉枠2に装着された扉1の自由側端縁部(戸先側の端縁部)から吊元側端縁部(図で左端部)に亘って装着される。この装置は、元来中心吊りの扉用のものとして提案されたものであるが、偏心吊りの扉(蝶番の枢軸を扉の外側に位置させた扉)に対して利用しても差し支えない。また、この装置の各部材は鉄、鋼、アルミニウム等の金属材料や強靱な硬質合成樹脂材料で作るとよい。
【0011】
本発明に係る装置の主要部をなす全体として棒状の組立体3は、先端から順に、少くも1つの案内斜面34を有するトリガ片31、扉1を水平方向(横方向)に貫通する連結棒32及び扉枠2の対応個所に設けた受け孔23に嵌め外しされる嵌め片33を別体として又は一体に接続して成る。
【0012】
換言すれば、扉1を水平方向に貫通する中間の連結棒32の先端及び基端(後端)にトリガ片31及び嵌め片33がそれぞれ固設してある。
【0013】
前記の組立体3は、扉1の水平方向のある範囲を扉1の前方、すなわち扉の自由側端縁部に固定されたストッパを兼ねる第1案内枠11及び扉1の後方に固定された第2案内枠12で摺動案内される。
【0014】
すなわち、図示例ではトリガ片31を第1案内枠11で、また嵌め片33を第2案内枠12で摺動案内するようにしてある。また、ストッパ手段は第1案内枠11の後端部とトリガ片31の段部35とで構成されており、トリガ片31の突出長さを制限する。
【0015】
但し、前記の案内手段11、12及びストッパ手段の形式や設定箇所は、図示例に限らない。例えば、それら両手段は組立体3の連結棒32に対して設けることもできる。
【0016】
実施例においては、第1案内枠11は後記のばね受け13と共に扉1の前方部に固設した裏板14にねじ91で固定され、また、第2案内枠12は扉1の後方部に固設した裏板15にねじ92で固定されている。
【0017】
前記の第1案内枠11、第2案内枠12、ばね受け13及び裏板14、15に対しては、棒状をなす組立体3の水平方向の変位を許容するため、案内孔その他の開孔を設けることは言うまでもない。
【0018】
符号4は、ばね受け13の空間部に装着された圧縮ばねその他任意のばねで、先端のトリガ片31が扉1の自由側端面から突出する方向に組立体3の全体を付勢させてある。
【0019】
圧縮ばね4は、連結棒32に巻装され、一端をトリガ片31の後面に、他端をばね受け13の底面にそれぞれ当接させてある。
【0020】
閉扉時組立体3の先端のトリガ片31は、ねじ93により扉枠2の対応個所に固定した当て板21に当接して組立体3の基端の嵌め片33を連結棒32を介して扉枠2の対応個所に設けた受け部材22の受け孔23に選択的に係入させるようにしてある。
【0021】
前記の当て板21は、扉枠2の前方部に固設した裏板24にねじ93で固定されている。また、受け部材22は表面22a及び凹部を有する基板22bから成り、扉枠2の後方部に固設した裏板25にねじ94で固定されている。
【0022】
前記の当て板21並びに受け部材22はいずれも省略することができる。その場合、トリガ片31の突出入の誘導は扉枠2の表面で直接行うようにし、また、嵌め片33が係入される受け孔23は扉枠2に直接設ければよい。
【0023】
扉1が上下2つの蝶番(図示しない)で扉枠2に対して吊られる場合、この発明の扉の振れ止め装置は、2つの蝶番の中間の高さに水平に装着するのが普通である。
【0024】
図1及び図2に示されているように、扉1の閉鎖時、組立体3の先端のトリガ片31は扉枠2の前方部に当接し、ばね4の弾力に抗して押し込まれているので、連結棒32を介して後方に押されている基端の嵌め片33は扉枠2の後方部に設けられた受け孔23に係入される。
【0025】
そして、例えば、嵌め片33に形成された拘束面36が受け孔23の一部に当接するので、扉枠2に対し最も相対的変位が生じやすい扉1の外方側への変位は、その当接作用により抑制される。
【0026】
従って、地震の振動や火災の熱により、扉1と扉枠2との間に相対的な変位が生じようとしてもそれが拘束されるので、枢軸にずれや変形を生じることがなく、扉1の開放操作が阻害されることがない。
【0027】
扉1を開放させる場合、ノブ等により扉1を押し引きすると、図1から明らかなように、扉1は枢軸の軸心10を回転軸として反時計方向に回動するが、開放の初期の段階においては、嵌め片33は受け孔23内で遊動する。
【0028】
扉がある一定角度以上に開くと、組立体3の先端のトリガ片31が扉枠2から自動的に外れるので、組立体3の全体がばね4の付勢力によって図1で右方に移動し、基端の嵌め片33の受け孔23に対する係入が解除される。そして、扉1は自由に開放できることになる。
【0029】
逆に扉1を閉鎖させる場合は、扉1が扉枠2に近接すると、トリガ片31の案内斜面34が扉枠の稜部に押されて、組立体3の全体をばね4に抗して図1に左方に移動させ、嵌め片33を扉枠2の受け孔23に係入させる。
【0030】
【発明の効果】
以上に説明したこの発明の扉の振れ止め装置によれば、扉が中心吊りのものであっても適用でき、扉の閉鎖位置における扉枠に対する相対的変位を阻止するように働くので、地震や火災の際に扉が開放不能となることが少なく、防災上極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の要部を示す縦断平面図。
【図2】その縦断側面図。
【符号の説明】
1 扉
2 扉枠
23 受け孔
3 組立体
31 トリガ片
32 連結棒
33 嵌め片
34 案内斜面
4 ばね
Claims (1)
- 扉枠に枢着された扉の自由側端縁部から吊元側端縁部に亘って装着される扉の振れ止め装置であって、扉を水平方向に貫通する連結棒の扉の自由側端縁部側の先端に案内斜面を有するトリガ片を、扉の吊元側端縁部側の基端に嵌め片をそれぞれ固設し、前記のトリガ片、連結棒及び嵌め片から成る組立体は、扉の水平方向のある範囲を摺動案内されるようにすると共に、ばねにより先端のトリガ片が扉の自由側端縁から突出する方向に付勢させてあり、閉扉時先端のトリガ片が戸先側の扉枠に当接したとき、基端の嵌め片が吊元側の扉枠に設けた受け孔に係入するようにし、以て、地震の振動や火災の熱による扉の吊元側端縁部と扉枠との間の相対的な変位を拘束するようにしたことを特徴とする扉の振れ止め装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24253795A JP3652746B2 (ja) | 1995-08-28 | 1995-08-28 | 扉の振れ止め装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24253795A JP3652746B2 (ja) | 1995-08-28 | 1995-08-28 | 扉の振れ止め装置 |
Publications (2)
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---|---|
JPH0960440A JPH0960440A (ja) | 1997-03-04 |
JP3652746B2 true JP3652746B2 (ja) | 2005-05-25 |
Family
ID=17090592
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24253795A Expired - Fee Related JP3652746B2 (ja) | 1995-08-28 | 1995-08-28 | 扉の振れ止め装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3652746B2 (ja) |
-
1995
- 1995-08-28 JP JP24253795A patent/JP3652746B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH0960440A (ja) | 1997-03-04 |
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