JP3914940B2 - ウィング付き収納ボックスのオートロック装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ウィング付き収納ボックスのオートロック装置に関する。
例えば、食器棚、本棚、タンス、化粧ケース等の家具に代表されるウィング付きの収納ボックスでは、前面が開放されたボックス本体の開口部に扉(ウィング)が観音開き状に枢着されている。
上記家具に代表されるウィング付きの収納ボックスでは、収納物品の出し入れを頻繁に行うため、一般に施錠装置を設ける場合が少なく、また、施錠装置を設けたとしてもユーザーがこれを余り利用しないことが多い。
このため、先の阪神大震災の経験からも判るように、大震度の地震等のため収納ボックスが大きく揺らされると、その揺れによって閉鎖されている扉が開いて食器等の収納物品が外に飛び出し、これによって収納物品が破損したり居住者に当たって負傷することがある。
そこで、本願発明者は、ボックス本体に生じた大きな揺れを検知してウィングを自動的にロックすることにより、収納物品が外へ飛び出すのを防止できるウィング付き収納ボックスのオートロック装置を既に特許出願している(特願平7−181739号,特願平7−134376号参照)。
かかるオートロック装置のうちで、外観上の体裁をよくするために収納ボックス内にオートロック装置を組み込んだもの(特願平7−134376号参照)では、ボックス本体内に取り付けられるロック装置本体と、ウィングの内面側に取り付けられるブラケットとを備え、前記ロック装置本体に、ボックス本体に過大な揺れ生じたときアンロック位置からロック位置に移動してウィングの開放を阻止するように前記ブラケットに係合するデッドボルトを具備している。
この種のオートロック装置では、例えば、ウィングが完全に開放している状態でデッドボルトがロック位置になった場合には、同ボルトをアンロック位置に戻さないとブラケットの先端部が同ボルトに干渉してウィングを閉鎖できなり、当該オートロック装置が早期に故障する原因となる。
そこで、本発明は、デッドボルトが突出状態にある場合でも、完全開放状態のウィングを簡単に閉鎖できるようにすることを目的とする。
上記技術的課題を解決するために、本発明は次の技術的手段を講じた。
すなわち、本発明は、ブラケットの先端部又はデッドボルトの突出端部若しくはこれらの双方に、ウィングの完全開放状態からそのウィングとともに閉鎖方向に移動する当該ブラケットの先端部が当接することにより、ロック位置になっているデッドボルトをアンロック側へ押し戻すためのカム部を設けたことを特徴とする。
本発明によれば、上記のカム部を設けたことから、デッドボルトが突出状態にある場合でも、完全開放状態のウィングを簡単に閉鎖することができ、ウィングのスムーズな閉鎖が可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1〜図5は本発明の第一実施形態を示している。
図2は、本発明に係るオートロック装置を採用した収納ボックス2を示しており、この収納ボックス2は、タンス、食器ケース、化粧ケースその他の家具に使用されるもので、左右の側板3Aと天板8及び底板9とから方形枠状に組み立てられたボックス本体3と、ボックス本体3の前面開口部4に同開口部4を開閉自在に閉鎖する左右一対の扉(ウィング)5とを備えている。
この左右一対の扉5は、その幅方向外側縁がボックス本体3の側板3Aに蝶番6を介して枢着され、収納ボックス2の内外方向に回動自在ないわゆる観音開き式とされている。前記蝶番6にはバネが組み込まれており、該バネによって扉5が閉鎖方向に付勢されている。
ボックス本体3の天板8には、地震等の揺れによって左右一対の扉5が開くのを自動的に阻止する前記オートロック装置のロック装置本体1が左右一対の扉5に対応して一対取り付けられている。
図1、図3〜図5に示すように、このロック装置本体1は、天板8の前縁部下面(ボックス本体3の開口縁部の内面)8Aに取り付けられる合成樹脂製のケーシング15と、このケーシング15内に上下出退自在に挿通されたデッドボルト16と、このデッドボルト16を常時上方へ付勢する第一コイルバネ17と、デッドボルト16を予めケーシング15内に保持しておく保持部材18と、地震等に伴う過大な(震度2〜3程度)揺れを検知して保持部材18をデッドボルト16から解除するオートロック手段19と、を備えている。
ケーシング15は、天板8の下面8Aにねじ止めされる上面側が開口された固定部20と、この固定部20の前端部に同固定部20と直交して一体に固着された有底筒状のガイド筒部21と、固定部20の上面開口部を閉鎖する蓋部材22とを備えている。
図1に示すように、ケーシング15は、ガイド筒部21の上端開口21Aが天板8の下面8Aから適当な間隔をもって離間するよう、蓋部材22に突設されたスペーサ部23を介して天板8の下面8Aにねじ止めされている。
すなわち、ガイド筒部21の上端開口21Aは図1に示す取付状態において天板8の下面8Aから離間しており、これにより、後述するブラケット40の挿通空間24が形成されている。また、このガイド筒部21の上端開口21Aから前記デッドボルト16が上下動自在に挿通されている。
図3に示すように、蓋部材22は、固定部20の上面開口部を閉鎖する方形板状の蓋本体25と、この蓋本体25の前端に固定したガイド蓋26とからなり、蓋本体25の左右両側に設けた第一ねじ孔27に挿通した図外の取付ねじによってケーシング15に固定されている。蓋本体25の下面の左右両側には、固定部20に設けた位置決め孔28に嵌合して同固定部20に対する位置決めを行う位置決めピン29が突設されている。
ガイド蓋26は、平面視ほぼT字状に形成されており、固定部20の前部に形成されている段部30に嵌合し、このさい、前記保持部材18の前部を前後方向(図1の左右方向)にガイドする。すなわち、ガイド蓋26の中央部には下側に開口しかつ前後方向に延びるガイド溝31が形成され、このガイド溝31に板状の保持部材18の前部を挿通することにより、同保持部材18が前後方向にガイドされている。
また、蓋本体25及びスペーサ部23とケーシング15の固定部20には、第二ねじ孔32が形成されており、この第二ねじ孔32に上向きに挿通した取付ねじを天板8の下面8Aに向かってねじ込むことにより、ケーシング15がこれを閉鎖する蓋部材22とスペーサ部23を介して天板8に固定されている。
図1及び図3に示すように、デッドボルト16はガイド筒部21の内空長とほぼ同じ長さを有し、下端から中央部に延びる有底のバネ収納穴34を備え、このバネ収納穴34に収納した第一コイルバネ17とともにガイド筒部21に挿通される。
このとき、この第一コイルバネ17は、その下端部がガイド筒部21の底壁35に立設した連結ピン36に套嵌され、バネ収納穴34内に圧縮状態で収納される。このため、デッドボルト16は第一コイルバネ17によって常時上方へ付勢されている。
デッドボルト16の側面下部には左右一対のストッパー37が突設され、このストッパー37間で上下方向の案内溝38が形成されている。この案内溝38に前記ガイド筒部21の内面に上下方向に延設したガイドレール39を嵌合させるようにして、当該デッドボルト16がガイド筒部21内に挿通されている。また、ストッパー37は前記ガイド蓋26の前端部26Aに当接することにより、当該デッドボルト16が上方へ抜け出すのを規制している。
一方、扉5の内面5Aには、ロック位置Bに突出したデッドボルト16に係止されて扉5の開放を規制するブラケット40が取付ねじ41によって固定されている。
このブラケット40は取付板42とこれに直交する係止板43とから側面視L字状に屈曲形成されている。ブラケット40の係止板43の先端部(収納ボックス3側の端部)には、ロック位置Bに移動したデッドボルト16の突出端部に引っ掛かる掛止部43Aが設けられている。
ブラケット40は、取付板42を取付ねじ41によって扉5の内面5Aにねじ止めすることにより、係止板43が内面5Aから後方へ突出するように取り付けられていて、このブラケット40の取付位置は、扉5の閉鎖状態において当該係止板41がデッドボルト16の出退位置と同じ平面位置となり、かつ、前記挿通空間24に入り込む高さ位置とされている。
このため、デッドボルト16がそのガイド筒部21内に納まっているときは(図1の実線)、デッドボルト16はブラケット40から解除されており、扉5の開放を許容するアンロック位置Aとなる。他方、デッドボルト16が空間24に突出したときは(図1の仮想線)、デッドボルト16の上部が扉5に固定してあるブラケット40の逃げ部(係合凹部)44に入り込み、当該扉5の開放が阻止されるロック位置Bとなる。
前記ケーシング15の固定部20には、デッドボルト16の出退方向と交差するよう前後方向(扉5の開閉方向、図1における左右方向と同じ)に延びる収納部45が形成されており、この収納部45の左右方向中央部に、前記保持部材18が前後方向移動自在にガイドされた状態で挿通されている。
すなわち、本実施形態の保持部材18は、ほぼ短冊板状に形成された金属製のスライド板よりなり、収納部45の底面45A中央部に凹設された前後方向のガイド溝46の間に縦向きに嵌め込むことにより、収納部45内に前後方向移動可能にガイドされている。また、ガイド溝46の側壁上端縁に続いて底面45Aよりも上方に突出する転動部材19Aの案内突条47が、前記溝46と平行に設けられている。
この板状の保持部材18は、デッドボルト16の側面に形成した掛止凹部48に嵌合する掛止片(掛止部)49を前端部に備え、当該保持部材18をデッドボルト16側に付勢する第二コイルバネ50を連結するための連結片51を後端部に備えている。
また、保持部材18の中央部には上方に大きく開いた逃げ凹部52が切り欠き形成され、その後部上端縁には、当該保持部材18を第二コイルバネ50に抗して後方へスライドさせるための解除片53が形成されている。
なお、保持部材18の掛止片49の上縁は、デッドボルト16の下方移動に伴って当該保持部材18を後方へ押し戻すべく、前下がり傾斜状のテーパー部49Aが形成されている。
一方、図1に示すように、保持部材18の連結片51を外嵌して取り付けられる第二コイルバネ50は、収納部45の後端壁部に当接して当該保持部材18を常時前方へ付勢している。このコイルバネ50の付勢力によって保持部材18の掛止片49がデッドボルト16の掛止凹部48内に強制的に嵌合され、これにより、デッドボルト16を予めアンロック位置Aに保持することができる。
本実施形態のオートロック手段19は、ローラ状の転動部材19Aからなり、上記板状の保持部材18とともに収納部45内に収納され、軸線をガイド溝46と直交させるようにして保持部材18の逃げ凹部52内に前後方向転動自在に設けられている。
このため、転動部材19Aがボックス本体3の揺れに伴って後方へ移動すると、保持部材18の解除片53に衝突して同保持部材18をデッドボルト16から解除させる。
また、転動部材19Aは、その直径が収納部45の前後方向長さよりも小さく、かつ収納空間高さよりも小さい金属丸棒体からなり、収納部45内でそのガイド溝46により案内されている保持部材18を、地震時の揺れ(例えば、震度2〜3程度の揺れ)によって、第二コイルばね50の弾発力に抗して後方に押動させるに十分な慣性力(衝突力)を発生させうる重さに設計されている。
なお、転動部材19Aの材料としては、地震等による震度2〜3程度の揺れにより感度良く確実に転動し、かつその感度を長期間持続させうる錆の発生しにくい金属として、例えば真鍮を採用するのが好ましいが、鋼材の外周に樹脂を被覆したものであってもよい。また、樹脂内に鉛等の比重の高い金属を埋設したものも採用できる。
また、前記案内突条47は、転動部材19Aの転動摩擦抵抗が可及的に小さくなるように設計されたもので、収納部45の底面45Aの中央部における、ガイド溝46の開口両側縁に沿って二条設けられている。
しかして、保持部材18の逃げ凹部52の底面52Aがその案内突条47の上端面よりも低くなるよう、保持部材18の中途部がガイド溝46内に収まる形状に形成されていて、これにより、転動部材19Aは逃げ凹部52内では保持部材18に接触せずに転動するので、その転がり抵抗が小さくなり地震時の作動感度が良くなる。
この転動部材19Aは、ボックス本体3が揺れることによって収納部45内で前後に往復転動するが、その揺れが地震等により生じた大きなものであるときは、その転動による慣性力が大きくなって保持部材18の解除片53に強く衝突する。
この衝突により、第二コイルバネ50によって前方へ付勢されている保持部材18が後方(図1の左側)へ変位して保持部材18の掛止片49がデッドボルト16の掛止凹部48から離脱し、その後、デッドボルト16が第一コイルバネ17によって上方に突出されてロック位置Bとなる。
図1に示すように、前記ブラケット40の係止板43は、その先端部から中途部に至る部分を上方に屈曲してなる逃げ部44を備えている。この逃げ部44は、扉5が完全に閉鎖されたとき(図1の実線)、デッドボルト16よりもやや後方(ボックス本体3内部側)に位置するように形成されており、このさい、逃げ部44の基端屈曲部が丁度デッドボルト16の後側面に位置するようになっている。
従って、デッドボルト16がロック位置Bに突出できるのは、図1に仮想線で示す如く、扉5が若干開いて逃げ部44がデッドボルト16の直上にきたときである。そして、逃げ部44に突出したデッドボルト16は、その突出端部でブラケット40の掛止部43Aを掛止し、ウィング5が開放方向に移動するのを規制する。
また、図1に示すように、オートロック装置は、デッドボルト16がブラケット40に係合している状態(図1の仮想線の状態)からさらに扉5を閉鎖方向に移動させることにより、デッドボルト16をアンロック位置Aに押し戻すためのロック解除機構63を備えている。そして、本実施形態では、このロック解除機構63として、扉5の閉鎖方向に移動するブラケット40の同方向中途部がデッドボルト16の突出端部に直接当接することによりそのデッドボルト16を没入側である下方に押し戻す形状に形成された第一及び第二カム部61,62よりなるカム機構63Aを採用している。
より具体的には、上記第一カム部61は、ブラケット40の係止板42の中途部に前下がり傾斜状に形成されている。換言すると、この第一カム部61は、ブラケット40における扉5開閉方向中途部に、デッドボルト16側(収納ボックス3側)に近づくに従い同ボルト16の突出側に傾斜するように形成されている。
他方、第二カム部62は、デッドボルト16の突出端面を前下がり傾斜状にカットして形成されている。換言すると、この第二カム部62は、デッドボルト16の突出端部に形成されかつブラケット40側(ボックス3の外側)に向かうに従い当該デッドボルト16の没入側に傾斜するように形成されている。
このため、ロック位置Bに突出したデッドボルト16が逃げ部44に係合した状態から扉5を閉鎖位置に移動したとき、カム部61,62同士が押圧接当してデッドボルト16をアンロック位置Aに押圧するようになっている。
すなわち、デッドボルト16がブラケット40に係合している状態(デッドボルト16の突出端部が逃げ部44に入り込んでいる状態)からさらに扉5を閉鎖方向に移動すると、ブラケット40の第一カム部61がデッドボルト16の第二カム部62に当接して、デッドボルト16がアンロック位置Aに押し戻されることになる。
また、ブラケット40の係止板43の先端部には、前記第一カム部61とほぼ同じ角度で前下がりに湾曲した第三カム面64が設けられている。
この第三カム面64は、ブラケット40のすべての部分が収納ボックス3の外側に位置するように完全に開放されている扉5を閉鎖方向へ移動させることによっても、ロック位置Bにあるデッドボルト16をアンロック位置A側に押圧できるようにするもので、扉5が大きく完全に開いた状態においてデッドボルト16がロック位置Bに突出したとき、デッドボルト16とブラケット40とが干渉して扉5が閉鎖できなくなるのを防止する。
すなわち、扉5が大きく完全に開いた状態(扉5が図1の仮想線よりの更に右側に位置する状態)でデッドボルト16がアンロック位置Aに突出したとき、この状態から扉5を閉鎖移動すれば、第二カム面62と第三カム面64とが押圧接当してデッドボルト16をアンロック位置Aに向けて押圧し、これによりブラケット40の先端部がデッドボルト16を乗り越えられるので、デッドボルト16がロック位置Bにあるときでも完全開放状態の扉5を簡単に閉鎖でき、扉5のスムーズな閉鎖を可能にする。
上記第一実施形態に係るオートロック装置によれば、第一コイルバネ17に抗してデッドボルト16を押し下げると、保持部材18の掛止片49がそのテーパー部49Aを通過して掛止凹部48に嵌合し、デッドボルト16をアンロック位置Aに保持する。このため、デッドボルト16はボックス本体3に大きな揺れが生じていない通常の場合は常にアンロック位置Aに保持されており、この場合は扉5を自由に開閉することができる。
一方、ボックス本体3に想定した震度よりも大きな揺れが生じると、転動部材19Aが保持部材18の解除片53に衝突したときの衝撃力によって掛止片49による保持が解除される。このため、図1に鎖線で示す如く扉5が僅かに開かれてブラケット40の逃げ部44がデッドボルト16の直上にきたときに、同デッドボルト16が自動的にロック位置Bに移動し、デッドボルト16の突出端部がブラケット40の掛止部43Aに引っ掛かり、扉5の開放が阻止される。
その結果、収納ボックス2内の食器等の収納物が外部に飛び出すのが未然に防止される。
そして、上記のようにデッドボルト16がブラケット40に係合している状態から、さらに扉5を閉鎖方向に移動させると、ブラケット40の第一カム部61がデッドボルト16上端の第二カム部62に当接して同ボルト16をアンロック位置Aに押し戻し、その後、保持部材18がデッドボルト16をそのアンロック位置Aに保持し、これによってロックを解除することができる。
このように、本実施形態では、扉5を閉鎖方向に押すだけでデッドボルト16によるロックをワンタッチで解除することができるので、オートロック装置が地震によらずに軽微な振動でロックされたような場合でも、極めて簡単な操作でそのロックを解除することができる。
また、扉5を押し戻すという極めて簡単な操作でロック解除できるようになったことから、オートロック装置の揺れ検出の感度を上げても、収納ボックス2の使用に不便が生じなくなり、このため、同装置の揺れ検出の感度を極めて鋭敏にすることができる。
なお、上記実施形態において、左右の扉5のうち一方の扉5の縁部に、両扉5間の間隙を閉鎖する帯板状の召し合わせ部材を固着する場合には、他方の扉5を開かないと一方の扉5を開くことができないので、他方の扉5のみにブラケット40を設け、これを自動的に係止するロック装置本体1をボックス本体3に一つ設ければ足りる。
ただし、召し合わせ部材が一方の扉5に対して揺動自在に枢着されている場合には、後述の第四実施形態のように、左右両扉5にブラケット40を設け、これらのブラケット40に対応するボックス本体3のそれぞれの位置にロック装置本体1を設ける必要がある。
また、片方開き扉5の収納ボックス2の場合には、ロック装置本体1をボックス本体3の立側面に取り付けることもできる。
なお、上記第一実施形態において、図1に一点鎖線で示すように、前記保持部材18の後端下部(連結片51の下方)を傾斜辺55とすることにより、後部下端の角隅点Oが転動部材19Aの衝突点Pから前方に距離Sだけ離れた位置になるようにしてもよい。
かかる傾斜辺55を形成すると、転動部材19Aが解除片53に衝突したとき、角隅点Oを支点として保持部材18の下面18Aが溝底46Aから若干浮き上がり気味に後退することになるので、保持部材18の掛止片49がデッドボルト16の掛止凹部48から離脱しやすくなり、これによって感度の向上を図ることができる。
図6〜図8は、本発明の第二の実施形態を示している。
この実施形態が第一の実施形態と異なるところは、オートロック手段19がボール状の転動部材19Bからなる点と、これに伴い、ケーシング15の収納部45の底面45Aが円筒面とされている点にあり、その他の構成は前記した第一の実施形態と同様である。従って、図面には図1〜図5の符号と同符号を付し、詳細説明は省略する。
なお、この第二の実施形態においても、保持部材18の下部を二点鎖線で示すように傾斜辺55とすることができる。
また、本発明は、収納ボックス2だけでなく、本棚、タンス等の家具の他、ウィング(扉)を備えた収納ボックスに広く採用できる。
図9はブラケット40の変形例を示すもので、ブラケット40の係止板43の先端部を前下がり方向に屈曲させて第三カム部64を形成したものである。すなわち、この第三カム部64は、係止板43の先端部を第一カム面61と略同一の角度で前下がりに屈曲することによって構成されている。なお、その他の点は前記第一実施形態と同様の構成である。
なお、前記した各実施形態では、ブラケット40に第一カム部61を設け、デッドボルト16に第二カム部62を設け、これらカム部61,62により扉5を閉鎖移動したときデッドボルト16をアンロック位置Aに押圧するカム機構63を構成しているが、これに代え、ブラケット40のみにカム部61を設け、このカム部61のみにて、ウィング5の閉鎖方向への移動によりブラケット40がロック位置Bにあるデッドボルト16をアンロック位置Aに押圧するようにしてもよい。また、デッドボルト16のみにカム部62を設け、このカム部62のみにて、ウィング5の閉鎖方向への移動によりロック位置Bにあるデッドボルト16がブラケット40によりアンロック位置Aに押圧されるようにしてもよい。
すなわち、カム機構63Aは、第一及び第二カム部61,62の双方だけでなく、これらのいずれか一方だけから構成することもできる。
また、前記した各実施形態では、揺れを検知して保持部材18をデッドボルト16から解除するオートロック手段19を、ローラ状又はボール状の転動部材19Aにより構成しているが、これに代え、オートロック手段19を、保持部材18に対して摺動する重り部材(例えば、特願平7−134376号参照)により構成してもよい。
また、前記した各実施形態では、収納ボックス2は、蝶番6に組み込んだバネによって扉5を閉鎖方向に付勢するように構成されているが、これに代え、収納ボックス2は、マグネットにより扉5を閉鎖位置に吸引保持するようにしたものであってもよいし、扉5を閉鎖位置に保持する機構を有しない収納ボックスであってもよい。
図10〜図15は、本発明の第三の実施形態を示している。
この実施形態のオートロック装置は、第一の実施形態のものと基本的な構造及び作用はほぼ同様であるが、各所に種々の改良がなされている。従って、以下、主にその改良がされ点について説明し、第一の実施形態の場合と同じ構造及び機能の部材については、同一符号を付してその説明を省略する。
まず、本実施形態では、ブラケット40側に形成する第一カム部61として、ブラケット40に取り付けられかつデッドボルト16の出退方向(図例では上下方向)に弾性変形するバネ部材71を採用している。
図10に示すように、このバネ部材71は、ブラケット40の取付板42の内面に固定された固定板部72と、この固定板部72の上端縁から後方へ延設された当接板部73とを有する板バネよりなる。なお、このバネ部材71は、板バネだけでなく棒状のバネを採用することもできる。
当接板部73は、その中途部を下方に屈曲することで側面視ほぼくの字状を呈し、その屈曲部から先端に至る部分を前下がり傾斜状に形成することで、デッドボルト16の突出端部に対する当接部分74(第一カム部61)を備えている。この当接部分74は、ブラケット40の逃げ部44に入り込んだ状態でデッドボルトボルト16の第二カム部62とほぼ同じ角度に傾斜しており、かつ、その第二カム部62よりも長い当接面を有している。
なお、図10及び図13に示すように、ブラケット40の係止板43の幅方向中央部には、上方に弾性変形した当接板部73と同係止板43との干渉を避けるための逃げ長孔75が設けられている。
また、本実施形態では、デッドボルト16の突出端部に、ブラケット40の掛止部43Aに対する引っ掛かりを確実にするための窪み部76を設けている。
この窪み部76は、図10及び図11に示すように、ブラケット16の突出端部の後側面を上下方向一定範囲に渡って浅く彫り込むことによって形成されていて、このため、ブラケット40の掛止部43Aは、当該窪み部76に入り込んだ状態でデッドボルト16の突出端部に掛止されることになる(図10参照)。
更に、本実施形態では、蓋部材77の上面に、前後方向(扉5の開閉方向)に延びる左右一対のガイドリブ78が設けられている。
図11及び図12に示すように、このガイドリブ78は、デッドボルト16の挿通孔79を左右から挟む位置に立設されており、蓋本体80の先端縁からスペーサ部81の根元に至る範囲に渡って前後方向に延設されている。このガイドリブ78の突出高さは、アンロック位置Aに保持されているデッドボルト16の上端縁と同量か又はそれより大きい突出量に設定されている。
また、図10及び図11に示すように、本実施形態では、保持部材83の逃げ凹部84の底部に、後方(反デッドボルト16側)に向かうに従い当該逃げ凹部84が深くなる方向に傾斜した傾斜縁85が形成されていて、この傾斜縁85により、転動部材19Bが常に解除片86の近傍に位置するようにしている。
このため、転動部材19Bが少し転動するだけで、同部材19Bを保持部材83の解除片86に衝突させることができ、オートロック装置の揺れに対する感度を向上することができる。
なお、この第三の実施形態では、ブラケット40にバネ部材71を取り付けることでデッドボルト16に対する上下方向の当接範囲を広げているので、第一の実施形態の場合(図1)に比べて、蓋部材77のスペーサ部81の上下長さを大きくしてバネ部材71も挿通空間87に挿通できるようにしている。また、本実施形態では、第二の実施形態と同様に、ボール状の転動部材19Bを採用している。
更に、図11に示すように、ケーシング15は、その前端部のガイド筒部21を丸みを有するカバー部材88で一体に覆うことにより、平面視で四隅が丸みを帯びた四角形に形成されている。
次に、図14及び図15を参照しつつ、第三実施形態に係るオートロック装置の作用を説明する。
まず、図14(a)に示すように、デッドボルト16がアンロック位置Aに保持されているときは、ブラケット40の係止板43及びバネ部材71はいずれもロック装置本体1側の挿通空間87を自由に行き来でき、この場合、扉5を自由に開閉することができる。
一方、図14(b)に示すように、ボックス本体3に想定した震度よりも大きな揺れが生じると、転動部材19Aの保持部材18の解除片53に衝突したときの衝撃力によって掛止片49による保持が解除される。このため、図1に鎖線で示す如く扉5が僅かに開かれてブラケット40の逃げ部44がデッドボルト16の直上にきたときに、同デッドボルト16が自動的にロック位置Bに移動し、デッドボルト16の突出端部がブラケット40の掛止部43Aに引っ掛かり、扉5の開放が阻止される。
このさい、本実施形態では、ブラケット40の掛止部43Aがデッドボルト16の窪み部76に入り込んだ状態で両者が係合するので、ケーシング15のガイド筒部21に対する遊び等によってデッドボルト16が扉5の開放方向に若干転倒しても、ブラケット40の掛止部43Aが扉5の開放方向に抜け出すのを未然に防止できる。
そして、図14(b)に示すデッドボルト16がブラケット40に係合している状態から扉5を閉鎖方向に移動させると、ブラケット40の第一カム部61(バネ部材71)がデッドボルト16上端の第二カム部62に当接して同ボルト16をアンロック位置Aに押し戻し、その後、保持部材83がデッドボルト16をそのアンロック位置Aに保持し、これによってデッドボルト16によるロックが解除される。
この場合、本実施形態では、第一カム部61として上下方向に弾性変形自在なバネ部材71を採用したので、図14(b),図15(a)(b)に示すように、扉5のガタつきやブラケット40の取付誤差等により同ブラケット40の取付高さが若干変化しても、第一カム部61がデッドボルト16の突出端部(第二カム部62)に確実に当接するようになり、このため、カム機構63Aよりなるロック解除機構63をより確実に作動できるようになる。
また、図14(c)に示すように、扉5が完全に開放している状態でデッドボルト16が突出している場合でも、そのまま扉5を閉鎖方向に移動すれば、ブラケット40の先端部に形成した第三カム部64がデッドボルト16の第二カム部62を押し下げるので、デッドボルト16を指で押し戻すことなく、扉5を簡単に閉鎖できる。
更に、本実施形態では、ガイドリブ78がアンロック位置Aにあるデッドボルト16の上端縁と同量又はより大きく突出しているので、蝶番6の劣化等の原因で扉5が徐々に下がってきても、ブラケット40の掛止部43Aはガイドリブ78に当接し、アンロック位置Aにあるデッドボルト16には掛止されない。このため、アンロック位置Aにあるデッドボルト16により扉5がロックされてしまうのを未然に防止することができる。
図16〜図20は本発明の第四の実施形態を示しており、この実施形態では、召し合わせ部材91を設けた扉5も独立に開閉できるよう、同部材91を一方の扉5に対して揺動自在に枢着されている収納ボックス2に第三実施形態に係るオートロック装置を採用した場合を示している。
図16において、収納ボックス2は、タンス、食器ケース、化粧ケースその他の家具に使用されるもので、左右の側板3Aと天板8及び底板9とから方形枠状に組み立てられたボックス本体3と、ボックス本体3の前面開口部4に同開口部4を開閉自在に閉塞する左右一対の扉5L,5Rとを備えている。
この左右一対の扉5L,5Rは、その幅方向外側縁がボックス本体3の側板3Aに蝶番等を介して枢着され、収納ボックス2の内外方向に回動自在ないわゆる観音開き式とされていて、両扉5L,5Rの外面中央には把手57が固着されている。
両扉5L,5Rの先端部でかつ内面下部には板片92が張り付けられていて、この板片92はオートロック装置に必要な前記ブラケット40を兼ねている。すなわち、図16及び図19に示すように、ブラケット40の取付板42は幅方向に長い帯板に形成されており、接当部材10のマグネット11に吸着される板片92としての機能を有する。
天板8及び底板9の開口部4側でかつ幅方向中央には、後述する召し合わせ部材91を閉姿勢にするための接当部材10がそれぞれ固定されている。
図16及び図19に示すように、この上下の接当部材10は、いずれも、召し合わせ部材91の接当面93を前面中央部に備え、前記板片92を引きつけて両扉5L,5Rを閉塞状態にするマグネット11を前面左右両側に有している。また、上下の接当部材10のうち、上側の接当部材10Uの左右両端部には、前記オートロック装置のケーシング15が一体に組み込まれている。
すなわち、オートロック装置のケーシング15は、そのデッドボルト16を前側(ボックス本体3の開口側)へ向けるようにして、接当部材10Uの左右両端部に形成した取付凹部11Aに嵌め込まれている。この取付凹部11Aは、ケーシング15の取付部であると同時に、前記挿通空間24を確保するスペースとしての意義を有する。
このように、本実施形態では、接当部材10にオートロック装置1のケーシング15を一体に組み込んだので、接当部材10を天板8に固定すると同時にオートロック装置1のケーシング15も天板8に取り付けられることになる。また、ブラケット40をその取付板42がマグネット11に吸着されるように配置すれば、デッドボルト16とブラケット40との位置合わせも同時に行えることになるので、ブラケット40の取付手間も低減できる。
なお、オートロック装置自体の内部構造は第三実施形態の場合と同様であるので、図面に同一符号を付してその説明を省略する。
更に、本実施形態では、下側の接当部材10Lにはオートロック装置1を設けていないが、底板9に設けた解除孔54からデッドボルト16を操作するスペースを確保できる場合には、下側の接当部材10Lにもオートロック装置1を設けることができる。
召し合わせ部材91は、扉閉鎖時に両扉5L,5Rの先端間の間隙eを閉塞するためのもので、左側の扉5Lの先端部内面に、上下一対のオートヒンジ95を介して上下方向のシャフト100回りでかつ収納ボックス2の内外方向に揺動自在に枢着されている。
この召し合わせ部材91は、ボックス本体3の内空高さとほぼ同じ長さの長尺帯板材よりなり、幅方向右側の縁部が前記接当部材10Uとスムーズに摺接するよう断面円弧状に形成されている。
上下一対のオートヒンジ95は、図17に示すように、左側の扉5Lの先端部に固定される固定翼96と、召し合わせ部材91を支持する可動翼97とを備えている。固定翼96の表面には、相対向する一対の枢支ブラケット98と、このブラケット98の一側縁間を連結する規制壁99とが立設されていて、このブラケット98間にシャフト100が上下方向に架設されている。
可動翼97は、召し合わせ部材91の内面に固着されてその召し合わせ部材91を回動自在に支持する支持板101と、支持板101の幅方向一側縁から延設されたアーム部102と、アーム部102の先端に設けた上下一対の筒部103とを備え、枢支ブラケット98間に配置した筒部103にシャフト100を挿通させることにより、固定翼96に対してシャフト100回りに回動自在に取り付けられている。
なお、可動翼97は、そのアーム部102が回動方向において弾性変形しうるプラスチック等の樹脂材料で構成されている。
可動翼97のアーム部102は、断面へ字状に屈曲されて背面側に前記規制壁99との当り面104を有していて、図19に示すように、可動翼97の固定翼96に対する回動角αは、アーム部102の当り面104が規制壁99に当接することによって90度より小さくなるように設定されている。
そして、この可動翼97の回動角αが右側の扉5R側に向くよう召し合わせ部材91を左側の扉5Lに固定することにより、召し合わせ部材91の左側への揺動範囲を90度以内に規制するようにしている。
また、シャフト100の筒部103間には、可動翼97のアーム部102を固定翼96の規制壁99側に付勢する巻きバネ105が套嵌されていて、本実施形態では、この巻きバネ105によって、前記召し合わせ部材91が左側の扉5Lへの取付状態において常に内側揺動方向へ付勢されている。従って、召し合わせ部材91は、図19に示すように、扉5Lが開放されているときはその扉5Lの内面から回動角αだけ内側に傾斜した状態で保持されている。
上記構成の召し合わせ装置を有す収納ボックス2においては、先ず、図19に示すように、左側の扉5Lが開放状態でかつ右側の扉5Rが閉鎖状態にある場合には、召し合わせ部材91は、巻きバネ105によって内側(図19の上側)揺動方向に付勢されているため、左側の扉5Lの内面から回動角αだけ傾いた状態で保持されている。
このとき、右側の扉5Rは閉鎖されているので、右側のブラケット40の取付板42(板片92)がマグネット11に吸着されているとともに、ブラケット40の係止板43は、その平面位置がデッドボルト16と対応するよう挿通空間87内に位置している。
この状態から左側の扉5Lを閉じていくと召し合わせ部材91の縁部が上下の接当部材10の接当面93に接当する。そこから、さらに左側の扉5Lを閉じ方向に押すと、召し合わせ部材91が接当面93上を摺動しながら接当面93から反力を受け、巻きバネ105の付勢力に抗して前側(図19の下側)に揺動し、図20に示すように、左側の扉5Lが完全に閉鎖された時に両扉5L,5R先端部間の間隙eが当該召し合わせ部材91によって収納ボックス2の内側から閉塞されることになる。
また、このとき、左側の扉5Lも閉鎖されるので、左側のブラケット40の取付板42(板片92)がマグネット11に吸着されるとともに、左側のブラケット40の係止板43は、その平面位置がデッドボルト16と対応するよう挿通空間87内に位置することになる。
一方、両扉5L,5Rがいずれも閉鎖状態にある場合には、右側の扉5Rを独立して開放できることは勿論のこと、上記と逆の動作手順をふむことにより、右側の扉5Rを閉鎖させたまま左側の扉5Lのみを開放することができる。
なお、上記したオートロック装置1を組み込んだ接当部材10と、扉5をロックするブラケット40を兼ねた板片92は、召し合わせ部材91を揺動自在に取り付けた上記召し合わせ装置を設けていない収納ボックス2にも採用することができる。
図21及び図22は、本発明の第五の実施形態を示している。
この実施形態では、ブラケット40に第一カム部61を設けておらず、蓋部材79の上面に前後方向(図21の左右方向)に移動自在な板状のスライダ111を設け、このスライダ111にデッドボルト16を押し戻すための第一カム部61を形成することによって、カム機構63Aを構成している。
このスライダ111は、断面L形に屈曲された板材よりなり、デッドボルト16が挿通されるボルト孔112を中央部に備え、上方に突出する押圧板部113を後端部に備えている。スライダ111のボルト孔112側の縁部のうち前側に位置する縁部には、デッドボルト16の第二カム部62に当接する第一カム部61が形成されている。
また、スライダ111の後方には、同スライダ111を前方に付勢する押圧バネ114が設けられ、この押圧バネ114の前端はケーシング15のスペーサ部81に形成したバネ凹部に嵌め込まれ、後端は押圧板部113に当接している。ケーシング15の蓋部材77の前端縁部には、スライダ111の前端が当接するストッパー突部115が形成されている。
ブラケット40の係止板43は、デッドボルト16の突出端部が挿通可能な逃げ孔116を備える平板状に形成され、ロック位置Bに突出したデッドボルト16の上端よりもやや低い高さ位置に配置されている。また、係止板43の先端部には、同先端部を上方に屈曲させることにより前記第三カム部64が形成され、この先端部は、前記スライダ111の押圧板部113への当接部としても機能する。
図22(a)に示すように、デッドボルト16がアンロック位置Aに保持されている場合には、スライダ111はデッドボルト16とは当接せず、ブラケット40の先端部により後方に押し戻されながら同ブラケット40と同期的前後動するだけであるから、扉5を自由に開閉できる。
他方、図22(b)に示すように、デッドボルト16がロック位置Bに突出してその突出端部がブラケット40に係合している場合に、扉5をさらに閉鎖方向に押し込むと、ブラケット40とともに後方へ移動したスライダ111の第一カム部61とデッドボルト16の第二カム部62との当接により、同ボルト16がアンロック位置Aに押し戻され、同ボルト16によるロックが解除される。
なお、図22(c)に示すように、扉5が完全に開放している状態から扉5を閉鎖したときに、第三カム部64が第二カム部に当接してデッドボルト5が押し戻される点は、前記各実施形態の場合と同様である。
図23は、本発明の第六の実施形態を示している。
この実施形態では、ウィングの閉鎖方向への移動をデッドボルトのアンロック位置側への移動に変換する連動機構として、上記のようなカム機構63Aではなくリンク機構63Bを採用しており、このリンク機構63Bは、ケーシング15の前壁部に形成したスリット内に収納され揺動リンク121よりなる。
この揺動リンク121は、前アーム122と後アーム123とから側面視L字状に形成されており、その中途部に設けた枢支ピン124を介してケーシング15側に上下揺動自在に枢着されている。前後アーム122,123のうち、前アーム122はやや上向き加減でケーシング15の前面から突出され、後アーム123は、デッドボルト16の側面に突設した押し下げピン125に上から当接されている。
このため、デッドボルト16がブラケット40に係合している状態(図23の状態)から、さらに扉5を閉鎖方向に移動させると、扉5の内面(またはブラケット40の取付板42)が揺動リンク121の前アーム122に当接して同アーム122を上方に押し上げる。
すると、揺動リンク121の後アーム123は枢支ピン124回りに下方へ揺動し、デッドボルト16の押し下げピン125を下方へ押圧するので、デッドボルト16がアンロック位置Aに戻って保持部材83によってそのアンロック位置Aが保持され、デッドボルト16によるロックが解除されることになる。
従って、この実施形態によっても、ロックされた扉5をさらに閉鎖方向に押し戻すだけで、デッドボルト16のロックを簡単に解除できる。
なお、上記した各実施形態では、ロック装置本体1をボックス本体3側にかつブラケット40を扉5側に取り付ける場合を例示したが、これらの取付関係を逆にして、ロック装置本体1を扉5側にかつブラケット40をボックス本体3側に取り付けるようにしてもよい。
また、上記した各実施形態は例示的なものであって限定的なものではない。すなわち、本発明の範囲は前記した特許請求の範囲によって示され、その請求項の意味に入るすべての変形例は本発明に含まれるものである。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、ウィングの完全開放状態からそのウィングとともに閉鎖方向に移動するブラケットの先端部が当接することにより、ロック位置になっているデッドボルトをアンロック側へ押し戻すためのカム部を、ブラケットの先端部又はデッドボルトの突出端部若しくはこれらの双方に設けるようにしたので、デッドボルトが突出状態にある場合でも、完全開放状態のウィングを簡単に閉鎖することができ、ウィングのスムーズな閉鎖が可能となる。
本発明の第一実施形態を示す中央縦断面図である。 同実施形態に係るオートロック装置が装着された収納ボックスの斜視図である。 同実施形態の分解斜視図である。 図1のA−A線断面図である。 同実施形態における蓋部材を除去した状態の平面図である。 第二実施形態における蓋部材を除去した状態の平面図である。 同第二実施形態の中央縦断面図である。 図7のB−B線断面図である。 ブラケットの変形例を示す側面図である。 第三実施形態の中央断面図である。 同第三実施形態の分解斜視図である。 (a)は、第三実施形態における蓋部材の平面図であり、(b)は、同じく蓋部材の側面図であり、(c)は、同じく蓋部材の正面図である。図12(d)は、同じく蓋部材の底面図である。 図13(a)は、第三実施形態におけるブラケットの平面図であり、(b)は、同じくブラケットの側面図であり、図13(c)は、同じくブラケットの底面図である。 第三実施形態に係るオ−トロック装置の作用説明図であり、(a)は、デッドボルトがアンロック位置にある状態を示す図であり、(b)は、デッドボルトがロック位置にある状態を示す図であり、(c)は、デッドボルトがロック位置にあるが、扉が解放している状態を示す図である。 (a)は、第三実施形態においてブラケットの取付位置が上方に変化した状態を示す図であり、(b)は、同じくブラケットの取付位置が下方に変化した状態を示す図である。 第四実施形態を示す収納ボックスの斜視図である。 (a)は、召し合わせ部材の取付構造を示す斜視図であり、(b)は、召し合わせ部材をウィングに取付けるためのオートヒンジの斜視図である。 同第四実施形態における上側の接当部材の平面図である。 同実施形態におけるウィングを閉鎖する直前における上側の接当部材の平面図である。 ウィングを閉塞した後における上側の接当部材の平面図である。 第五実施形態の中央断面図である。 同第五実施形態に係るオ−トロック装置の作用説明図であり、(a)は、デッドボルトがアンロック位置にある状態を示す図であり、(b)は、デッドボルトがロック位置にある状態を示す図であり、(c)は、デッドボルトがロック位置にあるが、扉が解放している状態を示す図である。 第六実施形態の中央断面図である。
符号の説明
1 ロック装置本体
2 収納ボックス
3 ボックス本体
5 ウィング(扉)
16 デッドボルト
18 保持部材
19A 転動部材
43A 掛止部
44 逃げ部
61 第一カム部
62 第二カム部
63 ロック解除機構
63A カム機構
64 第三カム部
78 ガイドリブ
83 保持部材
84 逃げ凹部
85 傾斜縁

Claims (2)

  1. ボックス本体(3)の天板(8)の前縁部下面に取り付けられかつデッドボルト(16)をロック状態にするために地震の揺れによって前後動するオートロック手段(19)を内部に有するケーシング(15)と、前記ボックス本体(3)の前面開口部(4)に枢着されたウィング(5)の内面(5A)に取り付けられるブラケット(40)と、このブラケット(40)の先端部に対して係脱自在となるように前記ケーシング(15)から上下方向に直線的に出没自在に移動するデッドボルト(16)と、を備えており、
    地震の揺れによって前記ウィング(5)が僅かに開かれた状態で前記デッドボルト(16)の突出端部が前記ブラケット(40)の先端部に引っ掛かるようになっているウィング付き収納ボックスのオートロック装置において、
    前記ブラケット(40)の先端部又は前記デッドボルト(16)の突出端部若しくはこれらの双方に、前記ウィング(5)の完全開放状態からそのウィング(5)とともに閉鎖方向に移動する当該ブラケット(40)の先端部が当接することにより、ロック位置(B)になっている前記デッドボルト(16)をアンロック側へ押し戻すためのカム部(62,64)が設けられていることを特徴とするウィング付き収納ボックスのオートロック装置。
  2. ボックス本体(3)の天板(8)の前縁部下面に取り付けられかつデッドボルト(16)をロック状態にするために地震の揺れによって前後動するオートロック手段(19)を内部に有するケーシング(15)と、前記ボックス本体(3)の前面開口部(4)に枢着されたウィング(5)の内面(5A)に取り付けられるブラケット(40)と、このブラケット(40)の先端部に対して係脱自在となるように前記ケーシング(15)から上下方向に直線的に出没自在に移動するデッドボルト(16)と、を備えており、
    地震の揺れによって前記ウィング(5)が僅かに開かれた状態で前記デッドボルト(16)の突出端部が前記ブラケット(40)の先端部に引っ掛かるようになっているウィング付き収納ボックスにおいて、
    前記ブラケット(40)の先端部又は前記デッドボルト(16)の突出端部若しくはこれらの双方に、前記ウィング(5)の完全開放状態からそのウィング(5)とともに閉鎖方向に移動する当該ブラケット(40)の先端部が当接することにより、ロック位置(B)になっている前記デッドボルト(16)をアンロック側へ押し戻すためのカム部(62,64)が設けられていることを特徴とするウィング付き収納ボックス。
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