JP2957151B2 - ラッチ具 - Google Patents

ラッチ具

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JP2957151B2
JP2957151B2 JP22082497A JP22082497A JP2957151B2 JP 2957151 B2 JP2957151 B2 JP 2957151B2 JP 22082497 A JP22082497 A JP 22082497A JP 22082497 A JP22082497 A JP 22082497A JP 2957151 B2 JP2957151 B2 JP 2957151B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、地震などの振動
に起因した扉などの可動側部材の移動を阻止するラッチ
具の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】地震などの振動に起因して、扉などの可
動側部材が収納棚本体などの固定側部材から離れ出す向
きに移動することなどを阻止して、当該振動作用時のか
かる収納棚本体などからの収納物の落下、散乱や、扉な
どの予期せぬ開き出しに伴う不都合を防止する技術の一
つとして、本出願人が先に開示した特願平8−3563
57にかかるラッチがある。
【0003】かかるラッチは、ラッチ本体(フック具)
と、ラッチ受(引掛具)とを有し、このラッチ本体とラ
ッチ受とを可動側部材を移動させる振動が作用された際
に掛合し合わせて、この掛合により可動側部材の移動を
阻止する構成を備えている。
【0004】すなわち、かかるラッチにあっては、ラッ
チ本体に回動可能にアーム(フック手段)が組み付けて
あると共に、前記可動側部材を移動させる振動により移
動されるウエイトが収めてある。そして、かかる振動に
より移動されたウエイトが、アームの一端側を押圧し、
この押圧に伴って当該アームの他端側が前記ラッチ受に
掛合可能となる位置まで回動される構成としてある。そ
して、前記振動によりかかるアームの回動と略同時に移
動される可動側部材の当該移動によって、前記アームと
ラッチ本体とが掛合され、この振動の作用による可動側
部材の移動を阻止する構成としてある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、この種のラ
ッチ具において、前記可動側部材を移動させる大きさの
振動が作用される前に、かかる可動側部材を移動させる
振動よりも小さい振動が作用された状態において前記ア
ームを前記ラッチ受に掛合可能となる位置まで予め回動
させておき、この回動位置に当該アームを位置付けてお
くことができるようにしてあれば、この後の可動側部材
の移動が前記ラッチ受と前記アームとの掛合を常に生じ
させるようにしておくことができる。
【0006】特に、前記可動側部材は、この可動側部材
を移動させる大きさの振動が作用しない場合であって
も、かかる振動より小さい振動が作用された段階での前
記収納物の移動や落下などにより当該収納物に押圧され
て前記固定側部材から離れ出す向きに移動される事態も
想定されることから、こうした可動側部材の移動を通常
では生じさせない大きさの振動が作用された段階におい
て、予め前記アームを前記ラッチ受に掛合可能となる位
置に回動、位置付けておけるようにしておくことが望ま
れる。
【0007】そこでこの発明は、この種のラッチ具にお
いて、可動側部材が移動される振動が作用される前に、
ラッチ受にアームが掛合可能な位置に予めアームを回動
させて位置付けておくことができるようにすることを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明にあっては、ラッチ具が以下の
(1)ないし(6)の構成を備えたものとした。 (1)固定側部材に対する可動側部材の振動による移動
を阻止するラッチ具であって、(2)このラッチ具が、
前記固定側部材に取り付けられるラッチ本体と、前記可
動側部材に取り付けられるラッチ受とを有しており、
(3)前記ラッチ本体は、前記可動側部材を移動させる
振動よりも小さい所定の振動により移動される球状ウエ
イトと、この球状ウエイトの移動により当該球状ウエイ
トに押圧される一端部を有し、かつ、この押圧により他
端側を回動させるように組み付けられたアームとを備え
ており、(4)このアームの先端には、前記球状ウエイ
トの押圧による回動に伴って前記ラッチ受に掛合可能と
される引っ掛け部が設けてあり、当該ラッチ受に掛合可
能に回動された前記アームの引っ掛け部に対し、前記可
動側部材が前記振動により移動された際に前記ラッチ受
が掛合される構成としてあると共に、(5)ラッチ本体
には、前記所定の振動により移動された球状ウエイトを
当該移動後の位置で保持する保持手段が設けてあり、
(6)この保持手段に保持される球状ウエイトにより、
アームの一端部の前記押圧がなされる構成としてある。
【0009】かかる構成によれば、前記可動側部材を移
動させる振動よりも小さい所定の振動が作用された段階
で、前記球状ウエイトを前記保持手段に保持される位置
まで移動させることができる。この保持手段に保持され
た球状ウエイトは、この保持により当該保持位置から移
動前の位置には復帰することがない。そして、この保持
位置において、かかる球状ウエイトによりアームの一端
部を押圧させて、当該アームをその引っ掛け部が前記ラ
ッチ受に掛合可能となる位置まで回動させることがで
き、また、この回動終了位置からアームが回動前の位置
に戻らないように維持させることができる。
【0010】この結果、この発明にかかるラッチ具によ
れば、可動側部材が移動される振動が作用される前に、
ラッチ受にアームの引っ掛け部が掛合可能な位置に予め
アームを回動させておくことができる。(以下、この状
態を、セットアップ状態という。)
【0011】これにより、このセットアップ状態後、可
動側部材が移動される振動が作用された場合には、この
可動側部材の移動により前記ラッチ受に前記アームの引
っ掛け部を確実に掛合させることができ、当該振動によ
る可動側部材の移動を十分に阻止することができる。
【0012】また、前記セットアップ状態後、可動側部
材を移動させる大きさの振動は作用されていないが、前
記球状ウエイトを移動させる所定の振動の作用を原因と
して可動側部材が移動される状態が作り出されたとして
も、同様に前記ラッチ受に前記アームの引っ掛け部を確
実に掛合させることができ、当該可動側部材の移動を十
分に阻止することができる。例えば、固定側部材が食器
棚などの収納体であり、可動側部材がこの収納体の開口
を塞ぐ扉体である場合、前記球状ウエイトは移動させる
が可動側部材は移動させない大きさの振動が作用される
ことにより収納物が移動などして扉体を開き出し方向に
押圧移動させるような事態が生じても、前記セットアッ
プ状態にある前記ラッチ本体のアームの引っ掛け部をこ
のように押圧移動された扉体のラッチ受に確実に掛合さ
せて、かかる扉体の移動を十分に阻止することができ
る。
【0013】例えば、前記扉体が震度5強程度の振動
(約270gal)が作用された場合に開き出されると
きには、前記球状ウエイトが震度5弱の振動(約120
gal)が作用された場合に移動されるようにしておく
ことにより、かかる扉体を開き出させる振動が作用され
た場合のみならず、前記球状ウエイトを移動させるレベ
ルの振動に起因した扉体の予期しない移動を十分に阻止
することができる。
【0014】前記球状ウエイトの保持手段は、例えば、
当該球状ウエイトを前記所定の振動により落ち込ませる
ように、前記ラッチ本体に凹みや、有底穴や、当該ラッ
チ本体の内外を連通させる穴を設けておくことにより、
また、前記所定の振動により当該球状ウエイトが乗り越
えて移動される高さの突部を前記ラッチ本体に設けてお
くことにより構成することができる。
【0015】また、請求項2記載の発明にあっては、請
求項1記載の発明にかかるラッチ具が、さらに以下の
(1)および(2)の構成を備えたものとした。 (1)保持手段が、所定の振動により移動された球状ウ
エイトの一部が落ち込む凹所としてあり、(2)この凹
所に落ち込んだ球状ウエイトにより、アームの一端部の
前記押圧がなされる構成としてある。
【0016】かかる構成によれば、前記可動側部材を移
動させる振動よりも小さい所定の振動が作用された段階
で、前記球状ウエイトを前記凹所に落ち込む位置まで移
動させることができる。この凹所に落ち込まれた球状ウ
エイトは、この落ち込みにより当該落ち込み位置から移
動前の位置には復帰することがない。そして、この落ち
込み位置において、かかる球状ウエイトによりアームの
一端部を押圧させて、当該アームをその引っ掛け部が前
記ラッチ受に掛合可能となる位置まで回動させることが
でき、また、この回動終了位置からアームが回動前の位
置に戻らないように保持させることができる。
【0017】この結果、この発明にかかるラッチ具によ
れば、可動側部材が移動される振動が作用される前に、
ラッチ受にアームの引っ掛け部が掛合可能な位置に予め
アームを回動させておくことができる。(セットアップ
状態)
【0018】これにより、このセットアップ状態後、可
動側部材が移動される振動が作用された場合には、この
可動側部材の移動により前記ラッチ受に前記アームの引
っ掛け部を確実に掛合させることができ、当該振動によ
る可動側部材の移動を十分に阻止することができる。
【0019】また、前記セットアップ状態後、可動側部
材を移動させる大きさの振動は作用されていないが、前
記球状ウエイトを移動させる所定の振動の作用を原因と
して可動側部材が移動される状態が作り出されたとして
も、同様に前記ラッチ受に前記アームの引っ掛け部を確
実に掛合させることができ、当該可動側部材の移動を十
分に阻止することができる。
【0020】前記球状ウエイトを落ち込ませる凹所は、
前記ラッチ本体に凹みや、有底穴や、当該ラッチ本体の
内外を連通させる穴を設けておくことにより構成するこ
とができる。
【0021】また、請求項3記載の発明にあっては、請
求項2記載の発明にかかるラッチ具が、さらに以下の
(1)および(2)の構成を備えたものとした。 (1)ラッチ本体が、球状ウエイトの一部を落ち込ませ
る凹所の設けられている面に、当該球状ウエイトの下部
を収めて当該球状ウエイトを保持する凹部を備えてお
り、(2)所定の振動により前記凹部から前記凹所に向
けて球状ウエイトが移動される構成としてある。
【0022】かかる構成によれば、かかる球状ウエイト
が所定の振動によってのみ移動され、かかる所定の振動
以外の振動によって移動して前記凹部に落ち込まないよ
うにすることができる。
【0023】例えば、可動側部材を前記扉体である場
合、この扉体の通常の開閉動作に伴う振動によって球状
ウエイトが前記凹部に落ち込み、この落ち込み位置にお
いて前記アームの一端部を押圧して、当該アームをその
引っ掛け部をラッチ受に掛合させる位置まで回動させて
しまう事態をできる限り生じさせないようにすることが
できる。
【0024】すなわち、かかる構成によれば、かかる凹
部の形状、深さなどを調整することにより、この凹部か
ら抜け出して前記凹所に落ち込む位置まで移動される所
定の振動の大きさを正確にセッティングすることがで
き、かかる所定の振動に至らない大きさ、振幅の振動に
よってラッチ具が誤作動しないようにすることができ
る。
【0025】また、請求項4記載の発明にあっては、請
求項2記載の発明にかかるラッチ具が、さらに以下の
(1)ないし(6)の構成を備えたものとした。 (1)ラッチ受が、可動側部材に取り付けられた状態に
おいて、ラッチ本体の側に突き出す突出し部と、この突
出し部の先端側に設けられ、かつ、この突出し部の基部
側に向けて突き出すフック部とを有すると共に、(2)
ラッチ本体のアームにおける引っ掛け部が、球状ウエイ
トの押圧による回動に伴って前記ラッチ受のフック部の
内側に入り込み、掛合可能な掛合突部として構成してあ
り、(3)しかも、前記ラッチ受には、前記可動側部材
の振動による移動に伴って当接される前記アームにより
弾性変形しながら当該アームの掛合突部を前記フック部
の内側に入り込ませ、かつ、当該フック部の内側に当該
掛合突部が入り込んだ位置で弾性復帰して当該フック部
からの当該掛合突部の抜け出しを阻止する弾性阻止片が
備えられており、(4)前記アームを回動可能に組み付
ける軸の軸穴部に、ラッチ受のフック部に掛合された当
該アームの掛合突部をラッチ受のフック部から抜き出さ
せる向きの可動側部材の移動操作に追随して、前記軸を
案内して前記アームを押し込み移動させる案内溝が連通
して設けてあり、(5)このアームの押し込み移動によ
り凹所に落ち込んだ球状ウエイトが凹所内から押し出さ
れて凹部に収まる構成としてあると共に、(6)前記球
状ウエイトを凹所内から押し出す位置までアームが押し
込み移動された状態において、さらに前記可動側部材を
移動操作させることにより、アームの一部をラッチ本体
に押し当て、前記弾性阻止片を弾性変形させて前記フッ
ク部から前記掛合突部が抜き出される構成としてある。
【0026】かかる構成によれば、ラッチ受にアームの
引っ掛け部を掛合させた可動側部材の移動阻止状態を、
このラッチ受のフック部からの当該引っ掛け部とされる
掛合突部の抜け出しを前記弾性阻止片により阻止して、
ある程度維持させることができる。
【0027】また、前記可動側部材を移動させる振動が
作用されなくなった状態において、典型的には地震が止
んだ状態において、前記アームの一部、例えば、前記掛
合突部と反対の側の端部をラッチ本体の一部に押し当て
る位置まで押し込み移動させるように当該可動側部材を
移動操作させることにより、前記弾性阻止片を弾性変形
させながら前記フック部から前記掛合突部を抜き出させ
て、前記可動側部材の移動阻止状態を解除することがで
きる。
【0028】また、かかる可動側部材の移動操作に伴う
前記移動阻止状態の解除に先立って、かかる可動側部材
の移動操作に追随して、少なくとも前記アームを、前記
凹所に落ち込んだ前記球状ウエイトを当該凹所から押し
出させ、かつ、前記凹部に収め戻すように移動させる寸
法分移動させることができ、この結果、前記移動阻止状
態の解除状態において前記アームをその引っ掛け部がラ
ッチ受に掛合不能な位置、すなわち、前記凹部に落ち込
んだ球状ウエイトの押圧により当該アームが回動される
前の位置に復帰させることができる。
【0029】これにより、前記移動阻止状態の解除後に
おける可動側部材の通常の可動操作の確保を、容易かつ
確実に実現することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、図1ないし図29に基づい
て、この発明の典型的な実施の形態の一つについて説明
する。
【0031】なお、ここで図1は、この実施の形態にか
かるラッチ具を理解し易いように、ラッチ受Uおよびラ
ッチ本体Hを分解して斜視の状態として示している。ま
た、図2は、ラッチ具の使用状態を、固定側部材Sおよ
び可動側部材Mを縦断面の状態として側方から見て示し
ており、また、図3は、固定側部材Sの横板を省略し
て、上方から見て示している。この図2および図3は、
可動側部材Mが移動していない状態として示している。
また、図4は、ラッチ本体Hを下方から見て、また、図
5は、ラッチ本体Hをアーム20の突き出し側から見
て、それぞれ示している。
【0032】図6ないし図10は、ラッチ具の機能を理
解し易いように、ラッチ具を構成するラッチ受Uおよび
ラッチ本体Hを縦断面の状態として示している。より詳
細には、図6はアーム20を回動させていない状態にあ
るラッチ具を示しており、この図6の状態において可動
側部材Mは固定側部材Sから離れる向きにも、近付く向
きにも自由に移動操作可能である。図7は、球状ウエイ
ト30を移動させる所定の振動が作用され、当該球状ウ
エイト30が凹所内に落ち込み、これによりアーム20
の当接部22が押圧されてアーム20が上方に回動した
状態を示しており、この図7の状態においては未だ可動
側部材Mは固定側部材Sから離れ出す向きには移動され
ておらず、アーム20とラッチ受Uとは掛合されていな
い。図8は、図7の状態からさらに可動側部材Mを固定
側部材Sから離し出す振動が作用され、この可動側部材
Mが移動されると共に、これによりラッチ受Uとアーム
20の引っ掛け部21とが掛合し合った当該可動側部材
Mの移動阻止状態を示している。図9は、図8に示され
るようにラッチ受Uとアーム20の引っ掛け部21とを
掛合させ合った状態を解除させるべく、可動側部材Mを
固定側部材Sに近付く向きに移動操作させた状態を示し
ており、ラッチ受Uとアーム20の引っ掛け部21は掛
合し合っているが、この可動側部材Mの移動操作に追随
してアーム20が押し込み移動され、このように移動さ
れるアーム20により押圧されて凹所17から凹部16
内に向けて球状ウエイト30が押し出されている。図1
0は、図9の状態からさらに可動側部材Mを押し込み移
動させて、アーム20の当接部22の上端22cをケー
ス10の膨出部19の端面19aに突き当てさせ、これ
により前記ラッチ受Uのフック部70と前記アーム20
の引っ掛け部21との掛合を解いた状態を示している。
これにより、アーム20は自重により再び下方に回動さ
れ、図6の状態に復帰される。
【0033】また、図11は、図6の状態を理解し易い
ように、ラッチ受Uおよびラッチ本体Hを横断面の状態
として示しており、また、図12は、フック部70にア
ーム20の引っ掛け部21を掛合させるように可動側部
材Mが移動した状態を理解し易いように、ラッチ受Uお
よびラッチ本体Hを横断面の状態として示している。
【0034】また、図14ないし図18は、ラッチ本体
Hを構成するケース10のケース本体10’をそれぞれ
示しており、図13は当該ケース本体10’を開放部F
側から見た状態として、図14は、開放部F側と反対の
側から見た状態として、また、図15は、図13の上方
から見た状態として、図16は、当該ケース本体10’
を縦断面の状態として、図17は、図16の右側から見
た状態として、また、図18は、図13におけるA−A
線位置で断面にして、それぞれ示している。
【0035】また、図19ないし図21は、ラッチ本体
Hを構成するアーム20をそれぞれ示しており、図19
は当該アーム20を側方から見た状態として、図20
は、図19の左側から、また、図21は図20の下側か
ら見た状態として、それぞれ示している。
【0036】また、図22ないし図26は、ラッチ本体
Hを構成するケース10の開放部Fを塞ぐようにケース
本体10’に組み付けられる蓋板10”をそれぞれ示し
ており、図22は当該蓋板10”を上方から見た状態と
して、図23は、図22と反対の側から見た状態とし
て、また、図24は、図22の右側から見た状態とし
て、図25は、図22の下側から見た状態として、ま
た、図26は、蓋板10”を縦断面の状態として、それ
ぞれ示している。
【0037】また、図27ないし図29は、ラッチ受U
をそれぞれ示しており、図27は、ラッチ受Uを側方か
ら見て、図28は、図27の下側から見た状態として、
さらに、図29は、図27の右側から見た状態として、
それぞれ示している。
【0038】この実施の形態にかかるラッチ具は、固定
側部材S、ここでは、かかる固定側部材Sを構成する横
板Saの下面に取り付けられるラッチ本体Hと、可動側
部材M、ここでは、かかる可動側部材Mを構成する縦板
Maにおける固定側部材Sの側に向けられた面に取り付
けられるラッチ受Uとを備えてなる。
【0039】ラッチ本体Hは、前記固定側部材Sを構成
する横板Saの下面に取り付けられる上面10aを備
え、かつ、前記可動側部材Mに向けられた側に開口11
を備えたケース10と、このケース10内に一端側20
aを常時収めると共に、他端側20bを当該ケース10
の前記開口11から当該可動側部材Mの側に向けて突き
出すように、前記ケース10に回動可能に組み付けられ
たアーム20とを備えている。
【0040】かかるアーム20は、前記開口11から突
き出される他端側20bに前記ラッチ受Uに対する引っ
掛け部21を備えると共に、ケース10内に収められた
一端側20aに後述する球状ウエイト30の当接部22
を有している。
【0041】また、かかるアーム20は、ケース10の
上面10a側であって、前記当接部22よりの位置に、
当該アーム20の幅方向両側に向けて突き出す突起状の
軸24を有している。一方、前記ケース10は、前記開
口11近傍の左右側板12、12の上端部に前記アーム
20の両側にある前記軸24をそれぞれ収める軸穴部1
5を有している。そして、かかる軸穴部15に前記軸2
4を収めて前記アーム20は前記ケース10に、前記開
口11から前記引っ掛け部21が設けられた側を突き出
させるように回動可能に組み付けられている。この実施
の形態にあっては、かかるアーム20の重心が前記軸2
4を基準として前記引っ掛け部21が設けられている側
にやや偏って位置するように設定してあり、後述する球
状ウエイト30による押圧を受けない状態においては、
かかるアーム20は、前記ケース10の開口11の下側
縁部11aにアーム20の前記軸24の直下に形成させ
た突き当たり面23を突き当てた位置(以下、回動前位
置Raという。)にあるものとされる。この回動前位置
Raにおいては、前記開口11から突き出されている側
にあるアーム20の下面とケース10の下面とが略同面
となるようにしてあり、また、前記ラッチ受Uに前記引
っ掛け部21を掛合させることがないようにしてある。
【0042】一方、前記ラッチ受Uは、可動側部材Mに
おける固定側部材Sの側に向けられた面に取り付けられ
る板状の鉛直部50と、この鉛直部50の上端から固定
側部材Sの側、すなわち、ラッチ本体Hの側に向けて突
き出す板状の突出し部60とを有している。そして、こ
の突出し部60の先端側であって、当該突出し部60の
下側に、当該突出し部60の基部側に向けて突き出す前
記アーム20の引っ掛け部21の掛合されるフック部7
0が設けてある。
【0043】この実施の形態にあっては、前記アーム2
0の引っ掛け部21が、当該アーム20の幅方向両側に
突き出す掛合突部21aとしてある。また、前記ラッチ
受Uのフック部70が、当該ラッチ受Uの前記突出し部
60における左右両側に設けられており、左側のフック
部70と右側のフック部70との間の隙間61が、前記
アーム20の幅よりも大きく、かつ、前記両掛合突部2
1aの先端間の寸法よりも小さくなるように構成してあ
る。
【0044】そして、この実施の形態にあっては、可動
側部材Mの前記縦板Maが固定側部材Sの前記横板Sa
の端面部に突き当てられた当該可動側部材Mの閉じ込み
位置において、前記回動前位置Raにある前記アーム2
0の掛合突部21aが前記ラッチ受Uのフック部70先
端よりも下方で、かつ、前記突出し部60の基部側に位
置すると共に、かかるアーム20の直上に前記左側のフ
ック部70と右側のフック部70との間の隙間61が位
置するように、かかる可動側部材Mにラッチ受Uを、ま
た、かかる固定側部材Sにラッチ本体Hを取り付けるこ
とができる構成としてある。(図2、図3、図6)
【0045】この結果、この実施の形態にかかるラッチ
具によれば、前記アーム20を前記回動前位置Raか
ら、前記引っ掛け部21をラッチ受Uの突き出し部下面
に接しさせる位置まで回動させることができ、(図7・
以下、回動終了位置Rbという。)この後、可動側部材
Mが固定側部材Sから離れる向きに移動することに伴っ
て、前記ラッチ受Uのフック部70と前記アーム20の
引っ掛け部21とを掛合させることが可能とされる。
(図8)
【0046】前記アーム20の回動前位置Raから回動
終了位置Rbに向けた回動は、前記ケース10内に収め
られた球状ウエイト30の所定の振動による移動と、こ
の移動に伴うかかるアーム20の当接部22への当接、
押圧によりなされる。
【0047】すなわち、この実施の形態にあっては、前
記アーム20の当接部22と前記ケース10の開口11
と反対の側にある側面との間に、球状ウエイト30を当
該ケース10の開口11側に向けて移動可能に収める当
該球状ウエイト30の収納空間14が形成してある。
【0048】かかる収納空間14を構成するケース10
の内底面14aには、前記球状ウエイト30の下端部を
収める凹球面状の凹部16が設けてあり、球状ウエイト
30はこの凹部16にかかる下端部を収めた状態で、こ
の凹部16が設けられている位置に保持される構成とし
てある。ここで、前記ケース10は、当該ケース10の
内奥側に向けて次第に前記収納空間14の左右方向の間
隔を狭めるように傾斜した一対の傾斜側面13、13
と、前記上面10aとを有するが、前記球状ウエイト3
0は前記凹部16による保持位置において、この球状ウ
エイト30の周面をかかる一対の傾斜側面13、13お
よび上面10aのいずれとも接触させない状態で、かか
る凹部16に保持される構成としてある。また、かかる
凹部16による保持位置において、前記球状ウエイト3
0は前記アーム20の当接部22を押圧せず、かかるア
ーム20は前記回動前位置Raから移動しない構成とし
てある。
【0049】また、この実施の形態にあっては、前記収
納空間14を構成するケース10の内底面14aであっ
て、前記凹部16よりも当該ケース10の前記開口11
に近付いた位置に、当該ケース10の幅方向に亙った溝
状をなす凹所17が設けてある。そして、前記球状ウエ
イト30が前記凹所17から抜け出し、前記ケース10
の開口11側に移動することに伴って、当該球状ウエイ
ト30の一部をこの凹所17に落とし込ませ、このよう
に落とし込まれた球状ウエイト30により前記アーム2
0の当接部22が押圧され、かかるアーム20が前記回
動終了位置Rbに向けて回動される構成としてある。す
なわち、この実施の形態にあっては、かかる凹所17が
所定の振動により移動された球状ウエイト30を移動後
の位置で保持する保持手段とされている。
【0050】より詳細には、この実施の形態にあって
は、前記アーム20は前記当接部22が設けられている
一端部において、前記ケース10の内奥側に向けて突き
出す突き出し部22bを有しており、当該アーム20を
側方から見た状態において、この突き出し部22zbの
突き出し先端22aおよびこの突き出し先端22aを挟
んだ上方にあるケース10の奥側に向けられた面を前記
当接部22としている。かかる当接部22を構成する面
は、前記ケース10の内奥側を湾曲内側とした湾曲面状
に構成してある。そして、前記球状ウエイト30が前記
所定の振動の作用により前記凹部16から抜け出し、前
記凹所17に落ち込むように移動することに伴って、先
ず、前記アーム20の当接部22を構成する前記突き出
し先端22aを球状ウエイト30が押圧し、この押圧に
よりアーム20が前記引っ掛け部21が設けられている
側を上方に向けて回動させることに伴って、前記突き出
し先端22aの上方にある前記当接部22を構成する面
に球状ウエイト30の前記開口11側に向けられた周面
が当接され、この当接状態においてアーム20が前記回
動終了位置Rbに位置される構成としてある。(図7)
【0051】そして、この実施の形態にあっては、前記
アーム20を前記回動終了位置Rbに位置させるように
前記凹所17に落ち込んだ前記球状ウエイト30が、当
該凹所17から単純にはその移動前の位置、すなわち、
前記凹部16側に移動されないようにしてあり、かかる
アーム20を前記回動終了位置Rbに継続的に位置付け
ることができるようにしてある。
【0052】すなわち、この実施の形態にあっては、前
記アーム20を前記回動終了位置Rbに位置させるよう
に前記凹所17に落ち込んだ前記球状ウエイト30が、
当該球状ウエイト30における重心を通る垂線x上で前
記凹所17により前記ケース10に支持されず、かかる
凹所17における当該ケース10の奥側にある縁部17
aに接して当該ケース10に支持される構成としてあ
る。この結果、前記凹所17に落ち込まれた前記球状ウ
エイト30は、前記アーム20の当接部22を構成する
前記面を押圧する向きと反対の向きには移動し難いもの
とされ、この結果、前記アーム20はかかる球状ウエイ
ト30により前記回動終了位置Rbに継続的に位置付け
られる。
【0053】なお、この実施の形態にあっては、横断面
形状において、前記アーム20の前記当接部22が設け
られている一端側20aの端部が、前記ケース10の両
側板12、12間に亙る大きさを備えるように構成して
あり、(図11、図12)かかる一端側20aの幅方向
に亙って前記当接部22が形成してある。
【0054】そして、この実施の形態にあっては、前記
ラッチ受Uが取り付けられる可動側部材Mが固定側部材
Sから離れ出す向きに移動される振動よりも、前記球状
ウエイト30を前記凹部16から抜け出させ、前記凹所
17に落とし込ませる位置まで移動させる所定の振動が
小さくなるように構成してある。この結果、この実施の
形態にあっては、前記可動側部材Mが移動される振動が
作用される前に、前記所定の振動が作用された場合に
は、前記球状ウエイト30を前記凹所17に落とし込む
位置まで移動させて、前記アーム20を前記回動終了位
置Rbに回動させ、この回動終了位置Rbに予め位置付
けて置くことができる。(図7・セットアップ状態)そ
してこの後、前記可動側部材Mを移動させる大きさの振
動が作用された場合、あるいは、前記球状ウエイト30
を移動させる所定の振動に起因した固定側部材Sに収め
られた収納物などの移動に伴って可動側部材Mが押圧さ
れ移動などされた場合には、前記セットアップ状態にあ
るアーム20の引っ掛け部21をこのように移動される
可動側部材Mの前記ラッチ受Uにおけるフック部70に
確実に掛合させ、この掛合により可動側部材Mのそれ以
上の移動を阻止することができる。(図8)
【0055】また、この実施の形態にあっては、かかる
可動側部材Mの移動を阻止する前記ラッチ受Uのフック
部70と前記アーム20の引っ掛け部21との掛合状態
を維持することができる構成としてある。
【0056】すなわち、この実施の形態にあっては、前
記ラッチ受Uの突出し部60に、当該突出し部60の基
部側から先端側に向けて次第に下方に突き出される弾性
阻止片62が設けてある。この弾性阻止片62はその突
き出し端を前記一対のフック部70間の隙間61に向け
て突き出させるように構成してある。そして、かかるラ
ッチ受Uを側方から見た状態において、かかる弾性阻止
片62の下方にもっとも突き出した頂端62aと、この
頂端62aと前記フック部70における湾曲内側の面7
1との間の最小の間隔に対し、前記アーム20における
一対の掛合突部21a間にある他端側20bの端部にお
ける前記頂端62aに可動側部材Mが前記移動をした際
に接する上面25と、この上面25と反対の側にあって
当該アーム20の引っ掛け部21を構成する掛合突部2
1aの前記フック部70の湾曲内側に前記可動側部材M
が前記移動をした際に接する面21bとの間の最大の間
隔が、やや大きくなるように構成してある。なお、この
実施の形態にあっては、前記フック受の突出し部60
に、当該突出し部60の突き出し方向に沿った一対の割
溝63、63を間隔を開けて設けると共に、この一対の
割溝63、63における当該突出し部60の突き出し端
側にある溝端間に亙るようにこの突き出し端側に当該突
出し部60の幅方向に沿った連通溝64を設けてあり、
このように設けられる各溝63、64によって前記弾性
阻止片62を前記突出し部60に区分して設けている。
【0057】この結果、この実施の形態にあっては、前
記振動による前記可動側部材Mの前記移動に伴って、前
記セットアップ状態にあるアーム20の他端側20bの
端部上面25が前記弾性阻止片62の頂端62aに突き
当たり、この突き当たりにより当該弾性阻止片62を上
方に向けて弾性変形させながら前記掛合突部21aを前
記アーム20部の内側に入り込ませることができる。そ
して、このようにアーム20部の内側に掛合突部21a
を入り込ませた位置で前記弾性阻止片62を弾性復帰さ
せて、かかる弾性阻止片62における前記頂端62aを
前記アーム20の他端側20bの端部に対し、当該アー
ム20の掛合突部21aが前記フック部70から抜け出
す向きに移動しないように引っ掛けさせることができ
る。これにより、一旦掛合された状態においては、前記
ラッチ受Uのフック部70から前記アーム20の掛合突
部21aが単純には抜け出さないものとされ、かかる掛
合状態を維持することが可能とされる。(図8)
【0058】この実施の形態にあってはまた、前記のよ
うにラッチ受Uのフック部70と前記アーム20の掛合
突部21aとを掛合させた可動側部材Mの移動阻止状態
を、特に、かかる可動側部材Mを移動させる振動が止ん
だ後において、可動側部材Mを固定側部材Sに近付ける
向きに押し込み移動させることにより、解除することが
できると共に、この解除に先立って前記回動終了位置R
bに移動されたアーム20を再び回動前位置Raに移動
させることができるようにしてある。
【0059】すなわち、この実施の形態にあっては、前
記アーム20の軸24を収める前記ケース10の軸穴部
15が、この軸穴部15から当該ケース10の奥側に向
けて伸び、かつ、この奥側で開放された案内溝18に連
通された構成としてある。
【0060】この結果、この実施の形態にあっては、前
記移動阻止状態にある可動側部材Mを固定側部材Sの側
に向けて押し込み移動させることに伴って、前記移動阻
止片によりフック部70からの掛合突部21aの抜け出
しが阻止されている状態にある前記アーム20を前記案
内溝18に沿って、前記ケース10の内奥側に向けて移
動させることができる。
【0061】このようにアーム20が移動されると、か
かるアーム20の当接部22に当接されている前記球状
ウエイト30は当該当接部22に押圧され、前記凹所1
7から前記ケース10の内奥側に向けて押し出されるに
至り、当該球状ウエイト30を前記凹部16にその下端
部を収める位置(図6の位置)に向けて移動させて、こ
の位置で再び球状ウエイト30を保持させることができ
る。(図9)
【0062】この後、さらに可動側部材Mを押し込み移
動させると、前記アーム20における当接部22の上端
22cがケース10の内奥側上部において、ケース10
の下方に向けて突き出された膨出部19におけるケース
10の開口11側の端面19aに突き当たるに至り、こ
れより先のアーム20のケース10の内奥側への移動が
阻止されることから、かかるアーム20の引っ掛け部2
1が設けられている他端側20bの上面25により前記
ラッチ受Uの弾性阻止片62の頂端62a部を押圧させ
ることが可能となる。そして、この実施の形態にあって
は、かかる押圧によりかかる弾性阻止片62を上方に向
けて弾性変形させることができるようにしてあり、この
弾性阻止片62の弾性変形により前記フック部70から
前記掛合突部21aを抜き出して、当該フック部70と
掛合突部21aとの掛合を解除することができる。(図
10)
【0063】この掛合の解除により、また、この掛合の
解除に先立つ前記球状ウエイト30の前記凹部16への
移動、保持により、アーム20は自重によって再び前記
回動前位置Raに向けて下方に回動され、(図6)これ
により、可動側部材Mを自由に固定側部材Sから離れる
向きに、また、近付ける向きに移動できる状態を再び作
り出すことができる。
【0064】なお、この実施の形態にあっては、前記凹
部16が前記ケース10の幅方向略中程の位置に設けて
あると共に、この凹部16の両側に凹部16の側に向け
て次第に低まる傾斜面16aが形成してある。また、前
記ケース10の奥側には、このケース10の奥側に向か
うに連れて、このケース10における前記球状ウエイト
30の収納空間14を狭める前記一対の傾斜側面13、
13が設けてある。この結果、この実施の形態にあって
は、前記アーム20の前記ケース10の内奥側への移動
に伴って前記凹所17から押し出された前記球状ウエイ
ト30を、前記傾斜面16aおよび一対の傾斜側面1
3、13に案内させて前記凹部16に再び収まるように
容易に戻すことができる。
【0065】また、この実施の形態にあっては、前記ア
ーム20の軸24を収める軸穴部15に連通した案内溝
18が、前記ケース10の奥側から開口11側に向け
て、当該案内溝18の下側にある溝壁面18aを次第に
下方に低めるように傾斜した構成としてある。この結
果、この実施の形態にあっては、前記アーム20の引っ
掛け部21と前記ラッチ受Uの前記掛合の解除により、
自重により再び前記回動前位置Raに向けて下方に回動
されるアーム20は、この回動に伴って前記軸24を前
記案内溝18の下側にある溝壁面18aに案内させなが
ら、当該軸24を再び前記軸穴部15に収め入れる位置
まで移動される。
【0066】また、この実施の形態にあっては、前記ケ
ース10が、前記開口11に続く上面を開放させたケー
ス本体10’と、このケース本体10’のかかる開放部
Fを塞ぐ蓋板10”とにより構成してある。かかる蓋板
10”を取り外した状態において、前記アーム20の軸
24を収める軸穴部15および案内溝18はケース本体
10’の前記開放部F側の端部において外方に連通した
状態とされ、この状態においてかかる連通側から当該軸
穴部15に前記アーム20の軸24を収め入れ、しかる
後に当該ケース本体10’の開口11を前記蓋板10”
で覆うように当該ケース本体10’に当該蓋板10”を
組み付けることにより、前記軸穴部15に回動可能に軸
支させた状態で前記ケース10に対する前記アーム20
の組み付けをなすことができる。
【0067】以上の構成を備えるラッチ具は、前記のよ
うに、前記固定側部材Sを構成する横板Saの下面に対
し前記ラッチ本体Hを、当該ラッチ本体Hを構成する前
記ケース10の上面が当該横板Saの下面に接し、か
つ、前記アーム20が前記可動側部材Mの側に突き出す
ように取り付けると共に、かかる可動側部材Mを構成す
る縦板Maにおける固定側部材Sの側に向けられた面に
前記ラッチ受Uを、このラッチ受Uを構成する鉛直部5
0が当該縦板Maの面に接し、かつ、突出し部60が固
定側部材Sの側に向けて突き出されるようにして取り付
けて用いられる。
【0068】この実施の形態にあっては、ラッチ本体H
の上部に外周部に複数段の掛合突起41、41…を備え
た二本の打ち込み突部40、40が設けてあり、前記固
定側部材Sに設けられた取付穴Sbにこの打ち込み突部
40を打ち込み、当該取付穴Sbの穴壁に前記掛合突起
41を食い込ませて、かかる固定側部材Sへの当該ラッ
チ本体Hの取り付けをなす構成としてある。なお、この
実施の形態とは別に、前記ラッチ本体Hの上部にネジの
差し込み穴などを設けておき、この差し込み穴に差し入
れたネジを前記固定側部材Sに止着させてかかる取り付
けをなすこともできる。
【0069】また、この実施の形態にあっては、ラッチ
受Uを構成する鉛直部50に二つのネジNの差し込み穴
51が設けてあり、この差し込み穴51に前記突出し部
60の突き出し側から差し入れたネジNを可動側部材M
に止着させることにより、当該可動側部材Mへの当該ラ
ッチ受Uの取り付けをなす構成としてある。
【0070】なお、この実施の形態にあっては、前記ラ
ッチ受Uの突出し部60の先端部に、前記ラッチ本体H
の側に向けて突き出す位置決め突部80が設けてあり、
この位置決め突部80がラッチ本体Hの開口11の直上
にある外面部に突き当たらないように、当該ラッチ本体
Hを前記固定側部材Sに取り付けることにより、前記ア
ーム20が前記ラッチ受Uの鉛直部50に突き当たらな
い位置での当該ラッチ本体Hの前記取り付けをなすこと
ができるようにしてある。
【0071】
【発明の効果】この発明にかかるラッチ具によれば、可
動側部材が移動される振動が作用される前に、ラッチ受
にアームの引っ掛け部が掛合可能な位置に予めアームを
回動させて位置付けておくことができ、その後の可動側
部材の移動を当該ラッチ受と引っ掛け部の掛合により確
実に阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ラッチ具の分解斜視図
【図2】ラッチ具の取り付け状態を示す側面図
【図3】ラッチ具の取り付け状態を示す平面図
【図4】ラッチ本体Hの底面図
【図5】ラッチ本体Hの側面図
【図6】ラッチ具の使用状態を示す側面図(回動前位置
Ra)
【図7】ラッチ具の使用状態を示す側面図(回動終了位
置Rb・セットアップ状態)
【図8】ラッチ具の使用状態を示す側面図(可動側部材
Mの移動阻止状態)
【図9】ラッチ具の使用状態を示す側面図(アーム20
の押し込み状態)
【図10】ラッチ具の使用状態を示す側面図(ラッチ受
Uとアーム20の引っ掛け部21との掛合解除状態)
【図11】ラッチ具の使用状態を示す平面図(回動前位
置Ra)
【図12】ラッチ具の使用状態を示す平面図(可動側部
材Mの移動阻止状態)
【図13】ケース本体10’の平面図
【図14】ケース本体10’の底面図
【図15】ケース本体10’の側面図
【図16】ケース本体10’の縦断面図
【図17】図15と異なる向きから見たケース本体1
0’の側面図
【図18】図13におけるA−A線断面図
【図19】アーム20の側面図
【図20】図19と異なる向きから見たアーム20の側
面図
【図21】アーム20の底面図
【図22】蓋板10”の平面図
【図23】蓋板10”の底面図
【図24】蓋板10”の側面図
【図25】図24と異なる向きから見た蓋板10”の側
面図
【図26】蓋板10”の縦断面図
【図27】ラッチ受Uの側面図
【図28】ラッチ受Uの底面図
【図29】図27と異なる向きから見たラッチ受Uの側
面図
【符号の説明】
S 固定側部材 M 可動側部材 H ラッチ本体 U ラッチ受 20 アーム 21 引っ掛け部 30 球状ウエイト

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定側部材に対する可動側部材の振動に
    よる移動を阻止するラッチ具であって、 このラッチ具が、前記固定側部材に取り付けられるラッ
    チ本体と、前記可動側部材に取り付けられるラッチ受と
    を有しており、 前記ラッチ本体は、前記可動側部材を移動させる振動よ
    りも小さい所定の振動により移動される球状ウエイト
    と、この球状ウエイトの移動により当該球状ウエイトに
    押圧される一端部を有し、かつ、この押圧により他端側
    を回動させるように組み付けられたアームとを備えてお
    り、 このアームの先端には、前記球状ウエイトの押圧による
    回動に伴って前記ラッチ受に掛合可能とされる引っ掛け
    部が設けてあり、当該ラッチ受に掛合可能に回動された
    前記アームの引っ掛け部に対し、前記可動側部材が前記
    振動により移動された際に前記ラッチ受が掛合される構
    成としてあると共に、 ラッチ本体には、前記所定の振動により移動された球状
    ウエイトを当該移動後の位置で保持する保持手段が設け
    てあり、 この保持手段に保持される球状ウエイトにより、アーム
    の一端部の前記押圧がなされる構成としてあることを特
    徴とするラッチ具。
  2. 【請求項2】 保持手段が、所定の振動により移動され
    た球状ウエイトの一部が落ち込む凹所としてあり、 この凹所に落ち込んだ球状ウエイトにより、アームの一
    端部の前記押圧がなされる構成としてあることを特徴と
    する請求項1記載のラッチ具。
  3. 【請求項3】 ラッチ本体が、球状ウエイトの一部を落
    ち込ませる凹所の設けられている面に、当該球状ウエイ
    トの下部を収めて当該球状ウエイトを保持する凹部を備
    えており、 所定の振動により前記凹部から前記凹所に向けて球状ウ
    エイトが移動される構成としてあることを特徴とする請
    求項2記載のラッチ具。
  4. 【請求項4】 ラッチ受が、可動側部材に取り付けられ
    た状態において、ラッチ本体の側に突き出す突出し部
    と、この突出し部の先端側に設けられ、かつ、この突出
    し部の基部側に向けて突き出すフック部とを有すると共
    に、 ラッチ本体のアームにおける引っ掛け部が、球状ウエイ
    トの押圧による回動に伴って前記ラッチ受のフック部の
    内側に入り込み、掛合可能な掛合突部として構成してあ
    り、 しかも、前記ラッチ受には、前記可動側部材の振動によ
    る移動に伴って当接される前記アームにより弾性変形し
    ながら当該アームの掛合突部を前記フック部の内側に入
    り込ませ、かつ、当該フック部の内側に当該掛合突部が
    入り込んだ位置で弾性復帰して当該フック部からの当該
    掛合突部の抜け出しを阻止する弾性阻止片が備えられて
    おり、 前記アームを回動可能に組み付ける軸の軸穴部に、ラッ
    チ受のフック部に掛合された当該アームの掛合突部をラ
    ッチ受のフック部から抜き出させる向きの可動側部材の
    移動操作に追随して、前記軸を案内して前記アームを押
    し込み移動させる案内溝が連通して設けてあり、 このアームの押し込み移動により凹所に落ち込んだ球状
    ウエイトが凹所内から押し出されて凹部に収まる構成と
    してあると共に、 前記球状ウエイトを前記凹所内から押し出す位置までア
    ームが押し込み移動された状態において、さらに前記可
    動側部材を移動操作させることにより、当該アームの一
    部をラッチ本体に押し当て前記弾性阻止片を弾性変形さ
    せて前記フック部から前記掛合突部が抜き出される構成
    としてあることを特徴とする請求項2記載のラッチ具。
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