JP4583276B2 - ラッチ装置 - Google Patents

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この発明は、ラッチとラッチ受けとからなり、引き出しの側面にラッチ受けを、この引き出しの側面に向き合う本体の内面にラッチを取り付けて、地震によってかかる引き出しを移動させる大きさの振動が作用されたときに両者を掛合させてこの移動を阻止するラッチ装置の改良に関する。
地震に見舞われたときに、家具や什器の開き戸の開き出しを阻止する技術として特許文献1に示されるロック装置がある。このロック装置にあっては、開き戸の上部に被掛止部材を設けると共に、開き戸によって前面開口を閉塞される戸棚の開口側の上面にロック装置本体を設けている。そして、振動が作用されるとロック装置本体のロック部材が上方に突出して被掛止部材に引っかかり開き戸の地震時の開放を阻止するようになっている。
しかるに、かかるロック装置は、地震時の引き出しの突き出しを阻止する用途にはその構造上用い得ない。引き出しのこうした突き出しを阻止するためには、引き出しの側面と引き出しを納める本体の内面とにこうした機能を持った装置を設けることが最も合理的であるが、両面の間にはスペースを確保し難いところであり、一方、既存の引き出しを備えた家具などに、格別の加工を施すことなく、こうした装置を取り付けることができれば様々な観点から有益である。
特開2004−156439号公報
この発明が解決しようとする主たる問題点は、引き出しの側面とこの側面に向き合う引き出しを納める本体の内面との間に、格別のスペースを設けることなく、また、両者に格別の加工を施すことなく、引き出しを突き出させる大きさの振動を作用させる地震に見舞われたときにこの振動を契機に動作してこの引き出しの突き出しを阻止するラッチ装置を、容易かつ適切に備えさせることができるようにする点にある。
前記課題を達成するために、この発明にあっては、ラッチ装置を、以下の(1)〜(6)の構成を備えたものとした。
(1)水平方向を厚さ方向とするようにそれぞれ配される、プレート状のベースと、薄肉の回動体と、円板状をなすウエイトとを備えてなるラッチと、
(2)水平方向を板厚方向とするように配されるラッチ受けとからなり、
(3)引き出しの側面にラッチ受けを、この引き出しの側面に向き合う本体の内面にラッチを取り付けて、地震によって引き出しを移動させる大きさの振動が作用されたときに両者を掛合させてこの移動を阻止するラッチ装置であって、
(4)回動体は、一端をラッチ受けへの掛合端とし、他端側をウエイトへの接触部とし、中間部において水平方向に軸線を沿わせる回動軸によってベースに回動可能に組み合わされており、
(5)ウエイトは、前記振動が作用されたときに、引き出しの移動方向に転動可能にベースに支持されており、
(6)基準位置からウエイトが転動されるとこのウエイトに接触部が押されて回動体が回動されその掛合端が掛合位置に位置づけられるようになっている。
かかる構成によれば、前記振動が作用したときには、この振動によって引き出しの前方にウエイトが移動したときにも、引き出しの後方にウエイトが移動したときにも、回動体を掛合端を掛合位置に位置づける位置まで回動させて、この振動によって本体から引き出しが突き出される事態を防止することができる。ラッチを構成するベース、回動体およびウエイト、ならびに、ラッチ受けは、水平方向を厚さ方向とする板状に構成されていることから、かかるラッチ装置は、引き出しの側面と本体の内面との間に格別のスペースを要することなく、これらに予め、あるいは、事後的に備え付けさせることができる特長を有している。
前記ベースに、上方を向いたウエイトの転動面が形成されていると共に、
この転動面における基準位置においてウエイトの下端が接する箇所を挟んだ両側がそれぞれ、この箇所から離れるに従って次第に高まる傾斜を持つようにしておくこともある。
このようにした場合、前記振動によって引き出しの前側にウエイトが移動されたときのみならず、引き出しの後側にウエイトが移動されたときも、こうした振動が作用されなくなったとき、つまり、地震が止んだときには、ウエイトを基準位置に移動復帰させることができ、これによって、掛合端をラッチ受けへの掛合位置に位置づけさせている回動体を、掛合端を非掛合位置に位置づけさせる振動作用前の位置に回動復帰させることができる。
前記回動体の重心が接触部側にあり、回動体の接触部が常時ウエイトの上端に接するようにしておくこともある。
このようにした場合、前記振動の作用により基準位置から少しでもウエイトが移動すれば直ちに回動体を掛合端を掛合位置に置く位置まで回動させることができると共に、地震が止んでこの振動の作用がなくなってウエイトが基準位置に復帰したときには押し上げられていた接触部側を下方に戻し、従って、掛合端側を非掛合位置に上方に戻す向きに回動体を復帰回動させることができる。
前記回動体の掛合端と接触部との間に、弾性変形し易い部分を備えさせておくこともある。
このようにした場合、地震が止んだときにウエイトが基準位置まで戻りきらず回動体の掛合端が依然掛合位置にある状態が起きたときでも、引き出しを前記弾性変形を生じさせる力で引っ張るなどすることによりラッチ受けとの掛合を解いて引き出しを本体から引き出すことができる。
前記ラッチ受けが、回動体の掛合端への掛合面を、引き出しの移動方向において隣り合う掛合面との間に間隔を開けて、複数箇所に備えるように構成させておくこともある。
また、ラッチ受けが、刃先を上方に向けた鋸歯状部を有しており、この鋸歯の鉛直面が回動体の掛合端への掛合面となるようにしておくこともある。
このようにした場合、前記振動の作用によって、もっとも前方に位置される掛合面に掛合端が掛合するよりも先に引き出しが前方に移動又は相対的に移動してしまっても、それよりも後方に位置される掛合面に掛合端を掛合させてそれ以上の引き出しの突き出しを阻止することができる。
また、前記振動の作用がなくなったときは、鋸歯の傾斜面によって、一つの歯の鉛直面の前方に掛合端が入り込んでいるときでも、引き出しを押し込むことによりそれよりも一つ前に位置される歯の刃先の上方に掛合端を押し上げて、地震が止んだ後の引き出しの通常の使用をこうしたときでも妨げることがない。
この発明にかかるラッチ装置は、それを構成するラッチおよびラッチ受け共に引き出しの移動方向に直交する向きの左右方向の寸法を最小限のものとできることから、引き出しの側面とこの側面に向き合う引き出しを納める本体の内面との間に、格別のスペースを設けることなく、また、両者に格別の加工を施すことなく、容易かつ適切に備えさせることができる。
以下、図1ないし図21に基づいて、この発明を実施するための最良の形態について説明する。
なお、ここで図1は、ラッチ装置を構成する各部品を分離させた状態として、また、図6〜図8はこれを構成するカバー11を、図9〜図12はこれを構成するベース10を、図13および図14はこれを構成する回動体12を、図15および図16はこれを構成するウエイト13を、図17および図18はこれを構成するラッチ受け2を、それぞれ示している。
また、図2は、ウエイト13が基準位置にあり、したがって、回動体12の掛合端121が非掛合位置にある振動の作用されていない状態を本体Fを想像線で表し、かつ、ベース10の板状体101を取り除いた状態として示しており、図3は、図2の状態からウエイト13を前方に転動させる振動が作用されて回動体12の掛合端121が掛合位置に移動された状態を、さらに、図4は、図2の状態から引き出しが振動によりやや突き出すと共に、この振動によってウエイト13が後方に転動されて回動体12の掛合端121がラッチ受け2の中間部に掛合された状態を、それぞれ示している。また、図5は、図3の状態にある引き出しTの右側を断面にして表している。
また、図19は、回動体12の構成の一部を変更させた例を、また、図20および図21は、ラッチ受け2の構成の一部を変更させた例を、それぞれ示している。
この実施の形態にかかるラッチ装置は、ラッチ1とラッチ受け2とからなり、引き出しTの側面Taにラッチ受け2を、この引き出しTの側面Taに向き合う本体Fの内面Faにラッチ1を取り付けて、地震によってかかる引き出しTを移動させる大きさの振動が作用されたときに両者を掛合させてこの移動を阻止するものである。
本体Fとしては、引き出しTを備えた各種の家具や什器など、例えばシステムキッチン本体Fや収納キャビネット本体Fなどが予定される。
引き出しTは、これらの本体Fにおける引き出し収納部Fbに出し入れ可能に組み合わされるものが予定される。
前記引き出しTの側面Taは、引き出しTの移動方向x、つまり、出し入れ方向に沿った向きにある引き出しTの右外側面あるいは左外側面を意味する。これに向き合う本体Fの内面Faは、引き出し収納部Fbを構成する本体Fの縦向きの内面を意味する。
かかるラッチ1装置は、典型的には、図5に示されるように、本体Fの引き出し収納部Fbの下部左右に備えられた前後方向に延びるレールFcに、引き出しTの底部の左右をそれぞれ摺動可能に支持されて、この引き出し収納部Fb内に出し入れ可能に納められる引き出しTが前記振動の作用時にこの引き出しTから突き出してしまうことを防ぐように用いられる。
かかるラッチ1装置を構成するラッチ1は、水平方向を厚さ方向とするようにそれぞれ配される、プレート状のベース10と、薄肉の回動体12と、円板状をなすウエイト13とを備えている。
また、かかるラッチ1装置を構成するラッチ受け2は、水平方向を板厚方向とするように配される構成となっている。
ラッチ1を構成するベース10は、図示の例では、引き出しTの移動方向xに長い長方形の板状体101を主体として構成されている。板状体101の前辺、上辺および後辺にはそれぞれ、板状体101の一面側において、これらの辺全体に亘る立ち上がり部102が形成されている。板状体101の下辺は、前辺側からこの下辺の長さ方向略中程の位置まで立ち上がり部102が形成されており、この中程の位置から後辺までの間は開放されている。後述する回動体12の掛合端121は、掛合位置において、かかる開放部103から下方に突き出し、ラッチ受け2に掛合されるようになっている。
また、図示の例では、ベース10の長さ方向略中程の位置であってその下辺側に、立ち上がり部102と略同じ寸法で板状体101の一面から突き出す短寸円筒部104が形成されており、この短寸円筒部104が回動体12の後述する回動軸として機能するようになっている。
また、図示の例では、ラッチ1は、かかるベース10の外郭形状に倣った凹所111を有すると共に、この凹所111の前後を取り付け用耳部112とした板状のカバー11を有している。そして、図示の例では、回動体12とウエイト13をベース10に組み合わせた後、このカバー11の凹所111にベース10をはめ込んでこのカバー11によってベース10の一面側を塞いだ状態から、取り付け用耳部112に開設されたネジの入れ込み穴113を通じてネジを本体Fの内面Faにネジ付けることによって、ベース10の他面をこの内面に密着させた状態でラッチ1を本体Fに取り付けるようになっている。かかるカバー11の下部には、ベース10の開放部103に対応した開放部114が形成されている。なお、図示の例では、ベース10の短寸円筒部104の内部に連通する穴115がカバー11に設けられており、この穴115を通してさらにネジを本体Fの内面Faにネジ付けるようになっている。
ウエイト13は、前記振動が作用されたときに、引き出しTの移動方向xに転動可能にかかるベース10に支持されている。図示の例では、ウエイト13は、ベース10の板状体101の下辺の立ち上がり部102の内面、すなわち、上方を向いた面に、下端を接しさせてベース10に支持されている。すなわち、図示の例では、かかる立ち上がり部102の内面が上方を向いたウエイト13の転動面105として機能するようになっている。また、図示の例では、ウエイト13はベース10の上下寸法の約3分の2の直径を持つように構成されており、このように構成されるウエイト13の上端と板状体101の上辺の立ち上がり部102の内面との間に、後述する回動体12の接触部122が位置されるようになっている。
前記転動面105における、基準位置(前記振動が作用されないときにウエイト13が位置される位置/図2の位置)においてウエイト13の下端が接する箇所105aを挟んだ両側はそれぞれ、この箇所105aから離れるに従って次第に高まる傾斜を持っている。
これによりこの例にあっては、前記振動によって引き出しTの前側にウエイト13が移動されたときのみならず、引き出しTの後側にウエイト13が移動されたときも、こうした振動が作用されなくなったとき、つまり、地震が止んだときには、ウエイト13を基準位置に移動復帰させることができ、これによって、掛合端121をラッチ受け2への掛合位置(図3および図4の位置)に位置づけさせている回動体12を、掛合端121を非掛合位置(図2の位置)に位置づけさせる振動作用前の位置に回動復帰させることができるようになっている。
また、図示の例では、ベース10の板状体101の一面における、ウエイト13の転動可能範囲においてこのウエイト13の一面が接する箇所105aがその他の箇所105aよりも薄肉に構成されて窪まされており、この窪み部106によってウエイト13の肉厚を最大限大きくしてウエイト13の重さを稼ぎながらラッチ1の厚さを過大としないようにしている。
回動体12は、一端をラッチ受け2への掛合端121とし、他端側をウエイト13への接触部122とし、中間部123において水平方向に軸線を沿わせる回動軸によってベース10に回動可能に組み合わされている。
図示の例にあっては、かかる回動体12は、中間部123を、前記短寸円筒部104を納める軸穴123aを持った円板状に構成させている。そして、かかる回動体12は、この軸穴123aに短寸円筒部104を入れ込むことにより、ベース10の一面にその一面を接しさせた状態で、このベース10に回動可能に組み合わされるようになっている。掛合端121は、この中間部123から一方側、図示の例では後方に突き出す第一細板体124の後端下隅124aによって構成されている。接触部122は、中間部123の上部から一方側に一旦延びた後に屈曲されて他方側、図示の例では前方に突き出す屈曲帯片125の他方側の端、つまり、前端に片一端を一体に連接させて前方に突き出す第二細板体126によって構成されている。図示の例ではこの第二細板体126の後端と中間部123との間に弾性変形可能な補強片127が架設されている。第二細板体126の下辺のその肉厚方向にある面がウエイト13の上端への接触面126aとして機能するようになっている。図示の例では、かかる接触面126aは掛合端121より上方に位置されている。また、図示の例では、第二細板体126の長さ方向略中程の位置には、ウエイト13の外郭形状に倣った弧状をなし上方に向けて窪むように形成された欠切部126bが設けられており、ウエイト13が前記基準位置にあるとき、ウエイト13の上端をこの欠切部126bに納めるようにして回動体12は接触部122を上方からウエイト13に接しさせ、かつ、このときには第一細板体124の後端下隅124a、つまり、掛合端121がベース10の開放部103から下方に突き出さないようになっている。(つまり、掛合端121は非掛合位置にある。)
そして、前記基準位置からウエイト13が転動されるとこのウエイト13に接触部122が押されて回動体12が回動されその掛合端121が掛合位置に位置づけられるようになっている。すなわち、前記振動によってウエイト13が基準位置から前方あるいは後方のどちらに移動されても、ウエイト13は接触部122を下方から押し上げることとなり、この押し上げによって回動体12は回動軸を挟んで接触部122と反対の側にある掛合端121側を下方に押し下げるように回動される。これにより、掛合端121は掛合位置に位置されることとなる。
この実施の形態にかかるラッチ1装置にあっては、前記振動が作用したときには、この振動によって引き出しTの前方にウエイト13が移動したときにも、引き出しTの後方にウエイト13が移動したときにも、回動体12を掛合端121を掛合位置に位置づける位置まで回動させて、この振動によって本体Fから引き出しTが突き出される事態を防止することができる。ラッチ1を構成するベース10、回動体12およびウエイト13、ならびに、ラッチ受け2は、引き出しTの移動方向xに直交する左右方向を厚さ方向とする板状に構成されていることから、かかるラッチ1装置は、引き出しTの側面Taと本体Fの内面Faとの間に格別のスペースを要することなく、これらに予め、あるいは、事後的に備え付けさせることができる特長を有している。
また、この実施の形態にあっては、前記回動体12の重心が接触部122側にあり、回動体12の接触部122が常時ウエイト13の上端に接するようになっている。これにより、この実施の形態にあっては、前記振動の作用により基準位置から少しでもウエイト13が移動すれば直ちに回動体12を掛合端121を掛合位置に置く位置まで回動させることができると共に、地震が止んでこの振動の作用がなくなってウエイト13が基準位置に復帰したときには押し上げられていた接触部122側を下方に戻し、従って、掛合端121側を非掛合位置に上方に戻す向きに回動体12を復帰回動させることができる。
すなわち、かかるラッチ1装置は、前記振動をもたらす地震が起きたときは反応良く引き出しTの移動を阻止し、かつ、これが止んだときは引き出しTを必要に応じて本体Fから引き出せる通常時の状態にいわば自動的に復帰させることができる。
また、この実施の形態にあっては、前記回動体12の掛合端121と接触部122との間に、弾性変形し易い部分が備えられている。このような部分を回動体12に持たせることは、かかる回動体12をプラスチック成形品とすることで容易に実現できる。
図示の例にあっては、前記屈曲帯片125が、ラッチ1の掛合端121が掛合位置にあってラッチ受け2に掛合されている状態から、引き出しTを引き出す向きに強く引っ張ったときに、この掛合端121を非掛合位置に向けて上方に移動させる回動軸を中心とした中間部123の若干の回動を許容させるように弾性変形するようになっている。具体的には、このとき、屈曲帯片125の屈曲部の内角が弾性的に広がるようになっている。
これにより、この実施の形態にあっては、地震が止んだときにウエイト13が基準位置まで戻りきらず回動体12の掛合端121が依然掛合位置にある状態が起きたときでも、引き出しTを前記弾性変形を生じさせる力で引っ張るなどすることによりラッチ受け2との掛合を解いて引き出しTを本体Fから引き出すことができるようになっている。
図19は、回動体12を構成する第一細板体124を、中間部123および第二細板体126と別体に構成すると共に、中間部123の側方に第二細板体126の掛合端121側と反対の端部に形成されたピポット部124bの受け凹部123bと、この受け凹部123bにピポット部124bをはめ入れて組み合わされる第一細板体124の上辺に上方から押し当てられるバネ片123cとを設けさせた回動体12の変更例を示している。この例では、ラッチ1の掛合端121が掛合位置にあってラッチ受け2に掛合されている状態から、引き出しTを引き出す向きに強く引っ張ったときに、このバネ片123cが掛合端121を非掛合位置に向けて上方に移動させる受け凹部123bを中心とした第一細板体124の若干の回動を許容させるように弾性変形するようになっている。
また、この実施の形態にあっては、ラッチ受け2は、回動体12の掛合端121への掛合面20を、引き出しTの移動方向xにおいて隣り合う掛合面20との間に間隔を開けて、複数箇所に備えている。
また、かかるラッチ受け2は、刃先を上方に向けた鋸歯状部21を有しており、この鋸歯の鉛直面が回動体12の掛合端121への掛合面20となっている。
図示の例にあっては、ラッチ受け2は、引き出しTの移動方向xに細長い板体22の一面に、上端面を前記鋸歯状部21としたリブ状部23を形成させることにより、構成されている。図示の例では、かかるラッチ受け2は、前記板体22の他面を引き出しTの側面Taに止着させることにより、引き出しTに備え付けられている。鋸歯の傾斜面は後方に向けられている。また、鋸歯状部21の刃先のレベルは本体Fの内面Faに前記のように取り付けられたベース10の下辺のやや下方に位置され、掛合位置に回動体12の掛合端121が突き出されると鋸歯の鉛直面21aの前方に掛合端121が位置されるようになっている。
これにより、この実施の形態にあっては、前記振動の作用によって、もっとも前方に位置される掛合面20に掛合端121が掛合するよりも先に引き出しTが前方に移動又は相対的に移動してしまっても、それよりも後方に位置される掛合面20に掛合端121を掛合させてそれ以上の引き出しTの突き出しを阻止することができる。(図4)
また、前記振動の作用がなくなったときは、鋸歯の傾斜面21bによって、一つの歯の鉛直面21aの前方に掛合端121が入り込んでいるときでも、引き出しTを押し込むことによりそれよりも一つ前に位置される歯の刃先の上方に掛合端121を押し上げて、地震が止んだ後の引き出しTの通常の使用をこうしたときでも妨げることがないようにしてある。
図20および図21は、前記のようなリブ状部の上端面から下方に窪む凹所23aを、引き出しTの移動方向xに隣り合う凹所23aとの間に間隔を開けて複数設け、この凹所23aの前後の壁(前端凹所と後端凹所は壁は一つ)がそれぞれ掛合面20として機能するようにした例を示している。このようにした場合、ラッチ受け2の前後を逆にするだけで、引き出しTの右側用のラッチ受け2としても左側用のラッチ受け2としても用いることができる。
ラッチ装置の分解斜視図 同使用状態を示した側面構成図 同使用状態を示した側面構成図 同使用状態を示した側面構成図 図3の状態における要部断面構成図 カバー11の側面図 図6におけるA−A線断面図 図6におけるB−B線断面図 ベース10の正面図 同底面図 図9におけるC−C線断面図 図9におけるD−D線断面図 回動体12の正面図 同平面図 ウエイト13の正面図 同平面図 ラッチ受け2の正面図 同平面図 回動体12の構成を異ならせたラッチ1装置の分解斜視図 ラッチ受け2の変更例の正面図 同平面図
符号の説明
T 引き出し
x 移動方向
1 ラッチ
10 ベース
12 回動体
121 掛合端
122 接触部
123 中間部
13 ウエイト
2 ラッチ受け

Claims (5)

  1. 水平方向を厚さ方向とするようにそれぞれ配される、プレート状のベースと、薄肉の回動体と、円板状をなすウエイトとを備えてなるラッチと、
    水平方向を板厚方向とするように配されるラッチ受けとからなり、
    引き出しの側面にラッチ受けを、この引き出しの側面に向き合う本体の内面にラッチを取り付けて、地震によって引き出しを移動させる大きさの振動が作用されたときに両者を掛合させてこの移動を阻止するラッチ装置であって、
    回動体は、一端をラッチ受けへの掛合端とし、他端側をウエイトへの接触部とし、中間部において水平方向に軸線を沿わせる回動軸によってベースに回動可能に組み合わされており、
    ウエイトは、前記振動が作用されたときに、引き出しの移動方向に転動可能にベースに支持されており、
    基準位置からウエイトが転動されるとこのウエイトに接触部が押されて回動体が回動されその掛合端が掛合位置に位置づけられるようになっていると共に、
    回動体の掛合端と接触部との間に、弾性変形し易い部分が備えられていることを特徴とするラッチ装置。
  2. ベースに、上方を向いたウエイトの転動面が形成されていると共に、
    この転動面における基準位置においてウエイトの下端が接する箇所を挟んだ両側がそれぞれ、この箇所から離れるに従って次第に高まる傾斜を持っていることを特徴とする請求項1記載のラッチ装置。
  3. 回動体の重心が接触部側にあり、回動体の接触部が常時ウエイトの上端に接するようになっていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のラッチ装置。
  4. ラッチ受けが、回動体の掛合端への掛合面を、引き出しの移動方向において隣り合う掛合面との間に間隔を開けて、複数箇所に備えていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のラッチ装置。
  5. ラッチ受けが、刃先を上方に向けた鋸歯状部を有しており、この鋸歯の鉛直面が回動体の掛合端への掛合面となっていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のラッチ装置。
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