JP3738109B2 - ラッチ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、地震などによる振動により家具などに備えられた扉などの可動側部材が予期せず移動し、この移動により当該家具などに収められた収納物が落下するといった事態を防止するために用いるのに適したラッチの提供に関する。
【0002】
【従来の技術】
地震などの振動による家具などの扉などの可動側部材の移動を阻止する技術として、本出願人が先に開示した特願平8−356357記載のラッチがある。
【0003】
かかる特願平8−356357には、ケース体に回動可能に組み付けられるフック手段と、このケース体内に収められ、かつ、地震等の所定の振動により移動されるウエイトとを備えており、さらに、前記フック手段が当該フック手段おけるケース体内に収められた箇所に、前記所定の振動により移動されるウエイトに当接される当接部を備えており、かかる当接部への前記ウエイトの当接に伴って前記フック手段を回動して、このフック手段の掛合端を引掛具に掛合させる構造のラッチについての開示がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、前記ウエイトの移動の向きは、作用される振動の向きによって異なるため、様々な向きの振動、より具体的に言えば、扉等の可動側部材を家具本体等の固定側部材から離れ出させる向きの振動以外の振動が作用された場合にあっても、この種のラッチを幅広く機能させることが望まれるところであった。
【0005】
一つの典型例としては、扉等を家具本体等に近付ける向きの振動が作用される場合であっても、収納物がかかる振動により落下して扉等を家具本体から離れる向きに押圧する場合があり、こうした向きの振動が作用された場合にあっても、この種のラッチを機能させることが望まれる。
【0006】
そこでこの発明は、地震などによる様々な向きの所定の振動に対応して、この振動によって生じる扉などの可動側部材の移動を阻止し得る構造を備えたラッチの提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、この発明ではラッチを、
(1)所定の振動により移動可能なウエイト20・60を収めたケース10・50と、前記ケース10・50に回動可能に組み付けられると共に、当該回動の回動軸31・71を挟んだ一方側に引っ掛け部32・72を、かつ、他方側に前記ウエイト20・60に対する当接部34・73を備え、当該引っ掛け部32・72側を前記ケース10・50から外方に突き出させるアーム30・70とを備えたフック体Fと、
【0008】
(2)このフック体Fにおける前記アーム30・70の引っ掛け部32・72と、当該アーム30・70の前記回動軸31・71との間に、当該アーム30・70の前記引っ掛け部32・72への掛合部40・80を位置させるフック受Uとを有し、
【0009】
(3)このフック体F及びフック受Uの一方を固定側部材Sに、他方を当該固定側部材Sから離れ出す向きに移動可能に組み付けられる可動側部材Mに備え付けて、前記所定の振動による可動側部材Mの移動を阻止するラッチRであって、
【0010】
(4)前記アーム30・70における前記ウエイト20・60に対する当接部34・73が、当該ウエイト20・60を挟んだ前記ケース10・50の奥側10’・50’と当該ケース10・50における前記アーム30・70の突き出し側10”・50”とに少なくとも設けてあり、
【0011】
(5)前記所定の振動によりウエイト20・60が移動されることにより、このウエイト20・60が前記アーム30・70の当接部34・73を押圧して、前記回動軸31・71を中心に当該アーム30・70の引っ掛け部32・72が前記フック受Uの掛合部40・80に掛合される位置まで回動される構成のものとした。
【0012】
かかる構成によれば、地震などによる所定の振動が作用されることに伴って、ウエイト20・60を移動させることができ、この移動されたウエイト20・60により当接部34・73を押圧して、アーム30・70を、当該アーム30・70の引っ掛け部32・72がフック受Uの掛合部40・80に掛合される位置まで回動させることができる。この結果、かかる所定の振動による固定側部材Sから離れ出す向きの可動側部材Mの移動を阻止することができる。
【0013】
特に、前記アーム30・70の当接部34・73が、前記ウエイト20・60を挟んだ前記ケース10・50の奥側10’・50’と当該ケース10・50における前記アーム30・70の突き出し側10”・50”とに少なくとも設けてあることから、ウエイト20・60をケース10・50の奥側10’・50’に移動させる所定の振動が作用された場合にあっても、また、ウエイト20・60をケース10・50におけるアーム30・70の突き出し側10”・50”に移動させる所定の振動が作用された場合にあっても、前記アーム30・70を、当該アーム30・70の引っ掛け部32・72がフック受Uの掛合部40・80に掛合される位置まで回動させることができ、少なくとも、異なる二つの向きの所定の振動が作用された場合において、それぞれ、前記固定側部材Sから離れ出す向きの可動側部材Mの移動を阻止することができる。
【0014】
当接部34・73の位置をさらに追加することにより、例えば、前記ウエイト20・60を球状に構成し、かつ、前記アーム30・70の当接部34・73を、この球状に構成されるウエイト20・60の周囲を巡るように構成しておけば、前記二つの向き以外の向きの所定の振動が作用された場合においても、前記アーム30・70を、当該アーム30・70の引っ掛け部32・72がフック受Uの掛合部40・80に掛合される位置まで回動させるようにすることが可能となる。
【0015】
地震の振動による前記可動側部材Mの移動を阻止する目的で、この発明にかかるラッチRを用いる場合には、前記所定の振動の大きさは、可動側部材Mの通常の可動操作に伴って生じる振動の大きさ以上の大きさとしておけば良い。
【0016】
ウエイト20・60の重さを調整することにより、あるいは、フック体Fのアーム30・70の回動軸31・71から引っ掛け部32・72までの寸法を調整することにより、あるいはまた、前記ウエイト20・60の当接・押圧を蒙っていないアーム30・70の回動前の状態における、アーム30・70の引っ掛け部32・72とフック受Uの掛合部40・80との間隔を調整することにより、前記所定の振動の大きさを調整することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
(第一の実施の形態)
以下、図1ないし図4に基づいて、この発明の最良の実施の形態の一つについて説明する。
【0018】
なお、ここで図1は、この実施の形態にかかるラッチR1の構成を理解し易いように、当該ラッチR1の組み付けられる固定側部材Sと可動側部材Mをを仮想線で表すと共に、かかるラッチR1を構成するフック体Fとフック受Uの構成部材を分離して、斜視の状態として示している。また、図2は、所定の振動が作用されれず、したがって、ウエイト20が移動されず、したがってまた、アーム30が上方に回動されない未ロック状態を理解し易いように、特にラッチR1を縦断面の状態として示している。また、図3は、ウエイト20をケース10の奥側10’に移動させる向きの振動が作用され、アーム30が上方に回動し、フック受Uに引っ掛け部32を掛合させた可動側部材Mの移動阻止状態を理解し易いように、特にラッチR1を縦断面の状態として示している。さらに、図4は、ウエイト20をケース10におけるアーム30の突き出し側10”に移動させる向きの振動が作用され、アーム30が上方に回動し、フック受Uに引っ掛け部32を掛合させた可動側部材Mの移動阻止状態を理解し易いように、特にラッチR1を縦断面の状態として示している。
【0019】
この実施の形態にかかるラッチR1は、ウエイト20を収めたケース10および、当該ケース10に回動可能に組み付けられるアーム30とを備えたフック体Fと、このフック体Fのアーム30における引っ掛け部32に、このアーム30の回動に伴って掛合されるフック受Uとを主体に構成される。
【0020】
ウエイト20は、所定の振動により移動するように構成してあり、また、アーム30には移動された当該ウエイト20に当接し、このウエイト20に押圧される当接部34が設けてある。そして、かかるウエイト20の当接部34の押圧によりアーム30が前記フック受Uに引っ掛け部32を掛合される向きに回動される構成としてある。
【0021】
例えば、各種の家具の本体側、すなわち、固定側部材Sに前記フック体Fを、この家具の本体の開放部を塞ぐように組み付けられた扉板側、すなわち、可動側部材Mに前記フック受Uを設けておくことにより、前記所定の振動が作用されることに伴って前記アーム30の引っ掛け部32を前記フック受Uに掛合させて、かかる所定の振動による扉板の移動を阻止するように用いられる。
【0022】
先ず、前記アーム30は、一方側を前記ケース10の開口11から突き出し、他方側を当該ケース10内に収めると共に、中間部において当該ケース10に回動可能に組み付けられた構成としてある。すなわち、かかるアーム30は、中間部に当該アーム30の長さ方向に直交する向きに向けて、当該アーム30の両側に突き出す軸突起31aを備えており、前記ケース10における前記開口11側にある当該ケース10の向き合った側壁にそれぞれ設けた軸受凹部12に、この軸突起31aをそれぞれ収めて、かかるケース10に回動可能に組み付けられる。
【0023】
より詳細には、前記ケース10は、前記開口11を形成する一側部と、この一側部に続く上面とを開放させた本体部13と、この本体部13の開放された上面を塞ぐ蓋板部14とより構成してあり、前記軸受凹部12は、前記本体部13の上面の開放縁部において外方に連通され、かつ、本体部13の底面13aに向けて続くように形成してある。そして、かかる軸受凹部12の外方への連通側から前記軸突起31aを差し込んで、しかる後に、前記蓋板部14を前記本体部13の開放された上面を塞ぐように組み付けることにより、前記軸受凹部12から軸突起31aが抜け出さない状態となり、前記ケース10に前記アーム30が回動可能に組み付けられるに至る。
【0024】
図中符号14aで示されるのは、本体部13側に設けられた凹部13cに、前記開放された上面を塞ぐように前記蓋板部14を組み付けた際に、当該凹部13cに掛合して、この組み付け状態を維持する掛合爪である。
【0025】
また、前記アーム30における前記ケース10から突き出された一方側の端部には、前記引っ掛け部32が形成してある。この実施の形態にあっては、かかる引っ掛け部32は、前記一方側の端部から上方に向けて突き出される鉛直部32aと、この鉛直部32aの先端から前記ケース10の開口11側に向けて突き出される頭部32bとから構成してある。
【0026】
また、前記アーム30における前記ケース10内に収められた他方側の端部には、ウエイト20の当接部34が形成してある。この実施の形態にあっては、かかるウエイト20は、球状に構成してあり、前記ケース10の奥側10’、(すなわち、前記開口11と反対の側)における本体部13の底面13aには、このウエイト20の載せ置かれる台部13bが形成してある。そして、前記当接部34が、この台部13bを巡る環状体34bに形成してある。
【0027】
すなわち、前記環状体34bは、前記台部13bに載せ置かれたウエイト20の下部周面に向き合った側に、当該環状体34bの上縁側から下縁側に向けて当該環状体34bの穴径を次第に小さくさせる周回状のテーパ面34aを備えており、このテーパ面34aが前記当接部34とされる。
【0028】
この実施の形態にあってはまた、アーム30の重心Gが、前記軸突起31aの軸線を通る垂線L1に対して、当該アーム30の引っ掛け部32側に位置するように設定してある。この結果、前記アーム30には、かかる引っ掛け部32側を前記軸突起31aの軸線を中心に下方に引き下げる向きに回動させる力が働くこととなるが、この力により前記当接部34側は上方に持ち上げられ、これによりかかる当接部34は前記台部13bに載せ置かれたウエイト20の下部周面に当接され、また、この当接によりウエイト20が持ち上がらないように当該ウエイト20の重さを設定しておくことにより、かかるアーム30は当該ウエイト20が移動されない状態において、一定の位置に維持される。この実施の形態にあっては、かかるウエイト20が移動されない状態において、前記アーム30が略水平に位置されるようにしてある。(図2)
【0029】
ウエイト20を移動させる所定の振動が作用された場合、前記台部13b上に載せ置かれ、この台部13bに支持されたウエイト20が、この台部13bを巡る前記環状体34bの当接部34上に移動し、この当接部34を押圧させるに至る。このように当接部34が押圧され、この当接部34が設けられている側が下げられると、アーム30は、前記軸突起31aの軸線を中心に、前記引っ掛け部32側を上方に向けて回動させる。(図3、図4)
【0030】
前記当接部34は、前記ウエイト20を載せ置いた台部13bを巡る環状体34bに設けられた周回上をなすテーパ面34aとして構成してあるため、かかるウエイト20が前記台部13b上からいずれの向きに移動されても、必ず当該ウエイト20により前記当接部34を押圧させることができる。すなわち、かかるウエイト20が前記ケース10の開口11側に移動される向きの所定の振動が作用された場合には、当該ケース10の開口11側にある当接部34にウエイト20の押圧力を作用させて、(図4)また、かかるウエイト20が前記ケース10の奥側10’に移動される向きの所定の振動が作用された場合には、当該ケース10の奥側10’にある当接部34にウエイト20の押圧力を作用させることができ、(図3)振動の向きにかかわらず、所定の振動が加えられた場合には、前記アーム30の引っ掛け部32側は上方に向けて回動される。
【0031】
なお、前記蓋板部14の内面には、前記球状をなすウエイト20の上部側を、当該ウエイト20の所定の移動を許容するように当該ウエイト20の周面との間に間隔を開けて収める筒状部14bが形成してある。また、前記当接部34が前記テーパ面34aとしてあることから、前記所定の振動が作用されなくなると共に、後述の弾性片44によるフック受Uの掛合部40とアーム30の引っ掛け部32との掛合状態の維持がなされないか、かかる掛合状態の維持が解かれた場合にあっては、アーム30の引っ掛け部32側の下方への移動に伴って上方に持ち上げられる当接部34の前記テーパ面34aと前記筒状部14bとの案内により、当該アーム30は再び回動前の位置、すなわち、略水平位置に復帰される。(図2)
【0032】
次いで、前記フック受Uは、この実施の形態にあっては、前記アーム30の引っ掛け部32を構成する鉛直部32aおよび頭部32bを、当該アーム30のこの引っ掛け部32側の上方への回動に伴って下方から受け入れる枠体状として構成してある。
【0033】
より具体的には、かかるフック受Uは、鉛直方向に沿って配される可動側部材Mの面への取付板部42と、この取付板部42の一面側から、水平方向に向けて突き出され、かつ、この突き出し端41側に向けて互いに漸次近接され、この突き出し端41において互いに連設された一対の枠構成体43a、43aよりなる枠部材43とを備えている。そして、かかる枠部材43と取付板部42とに囲まれた空間内に前記アーム30の引っ掛け部32が前記回動により受け入れられると共に、このように受け入れられたアーム30の引っ掛け部32に対し、前記枠部材43における突き出し端41の内側面を前記アーム30の引っ掛け部32の鉛直部32aに接しさせ、かつ、当該突き出し端41の上面をかかる引っ掛け部32の頭部32b下面に接しさせるようにして、かかる引っ掛け部32をこの突き出し端41をもって掛合させることができる構成としてある。すなわち、この実施の形態にあっては、かかるフック受Uにおける枠部材43の突き出し端41が前記引っ掛け部32への掛合部40とされる。
【0034】
また、この実施の形態にあっては、前記フック受Uにおける取付板部42の上縁部から、前記枠部材43の掛合部40に向けて突き出す弾性片44が備えられており、かかる掛合部40に前記引っ掛け部32が掛合された状態において、この弾性片44がかかる引っ掛け部32の頭部32bをこの頭部32bの下面が前記掛合部40を構成する枠部材43の突き出し端41の上面に密着するように弾性的に押圧する構成としてある。
【0035】
この実施の形態にかかるラッチR1は、以上の構成を備えることから、前記フック体Fにおける前記アーム30の引っ掛け部32が前記可動側部材Mの側に突き出すように、前記固定側部材Sにおける水平方向に沿った面部に、前記ケース10に設けた取付穴13dにビス13eなどを差し込みこのビス13eを前記面部に止着してこのケース10の上部を取り付けると共に、前記可動側部材Mにおける鉛直方向に沿った面部に、前記フック受Uにおける掛合部40が、前記フック体Fの引っ掛け部32の上方であって、この引っ掛け部32と前記アーム30の回動軸31、すなわち、前記軸突起31aとの間に位置されるように、かかるフック受Uの前記取付板部42に設けられた取付穴42aにビス42bなどを差し込みこのビス42bを可動側部材Mの前記面部に止着してこの取付板部42を取り付けることにより、所定の振動に伴う可動側部材Mの移動をこのラッチR1をもって阻止することができる。
【0036】
すなわち、第一に、所定の振動により前記ウエイト20が移動されることに伴って、前記アーム30の引っ掛け部32が上方に回動されると、このように上方に回動されたアーム30の引っ掛け部32は、前記フック受Uの枠部材43と取付板部42とに囲まれた空間内に入り込むに至る。第二に、前記所定の振動により、あるいは、この所定の振動に伴って落下した収納物による可動側部材Mの押圧などにより、可動側部材Mが固定側部材Sから離れ出す向きに移動されると、これに伴ってフック受Uも固定側部材Sから離れる向きに移動され、この移動により前記空間内に入り込んだアーム30の引っ掛け部32はフック受Uの掛合部40に掛合される位置まで移動され、当該掛合部40に前記のように掛合される。(図2、図3)この掛合により、この掛合位置から先への前記可動側部材Mの移動が阻止される。
【0037】
前記弾性片44の前記引っ掛け部32の頭部32bの弾性的な押圧により、この掛合状態は維持される。この掛合状態の解除は、この実施の形態にあっては、前記引っ掛け部32を前記掛合部40に掛合させる位置まで前記固定側部材Sから離れ出した可動側部材Mを固定側部材Sの側に近付く向きに移動させることにより、前記頭部32bにより前記弾性片44の先端を上方に押し上げて、この弾性片44の先端と前記掛合部40との間から前記引っ掛け部32を抜き出すことによりなすことができる。
【0038】
(第二の実施の形態)
次いで、図5に基づいて、この発明の最良の実施の形態の他の一つについて説明する。
【0039】
なお、ここで図5は、この実施の形態にかかるラッチR2の構成を理解し易いように、所定の振動が作用されず、したがって、ウエイト60が移動されず、したがってまた、アーム70が下方に回動されていない未ロック状態にあるラッチR2を、特に当該ラッチR2を縦断面の状態として示している。
【0040】
この実施の形態にかかるラッチR2は、ウエイト60を収めたケース50および、当該ケース50に回動可能に組み付けられるアーム70とを備えたフック体Fと、このフック体Fのアーム70における引っ掛け部72に、このアーム70の回動に伴って掛合されるフック受Uとを主体に構成される。
【0041】
ウエイト60は、所定の振動により移動するように構成してあり、また、アーム70には移動された当該ウエイト60に当接し、このウエイト60に押圧される当接部73が設けてある。そして、かかるウエイト60の当接部73の押圧によりアーム70が前記フック受Uに引っ掛け部72を掛合される向きに回動される構成としてある。
【0042】
例えば、各種の家具の本体側、すなわち、固定側部材Sに前記フック体Fを、この家具の本体の開放部を塞ぐように組み付けられた扉板側、すなわち、可動側部材Mに前記フック受Uを設けておくことにより、前記所定の振動が作用されることに伴って前記アーム70の引っ掛け部72を前記フック受Uに掛合させて、かかる所定の振動による扉板の移動を阻止するように用いられる。
【0043】
先ず、前記アーム70は、一方側を前記ケース50の開口51から突き出し、他方側を当該ケース50内に収めると共に、中間部において当該ケース50に回動可能に組み付けられた構成としてある。すなわち、かかるアーム70は、中間部に当該アーム70の長さ方向に直交する向きに向けて、当該アーム70の両側に突き出す軸突起71aを備えており、前記ケース50における前記開口51側において、かかるケース50に回動可能に組み付けられる。
【0044】
また、前記アーム70における前記ケース50から突き出された一方側の端部には、前記引っ掛け部72が形成してある。この実施の形態にあっては、かかる引っ掛け部72は、前記一方側の端部から下方に向けて突き出される鉛直部72aと、この鉛直部72aの先端から前記ケース50の開口51側に向けて突き出される頭部72bとから構成してある。
【0045】
また、前記アーム70における前記ケース50内に収められた他方側の端部には、ウエイト60の当接部73が形成してある。この実施の形態にあっては、かかるウエイト60は、球状に構成してあり、前記ケース50の奥側50’、すなわち、前記開口51と反対の側における当該ケース50の底面52に載せ置いてある。
【0046】
そして、前記当接部73が、このウエイト60の上部側において、少なくともこのウエイト60の重心gを通る垂線L2を挟んだ両側であって、前記ケース50の開口51側、すなわち、アーム70の突き出し側50”と奥側50’とでそれぞれかかるウエイト60の周面に当接するように構成してある。
【0047】
また、かかる当接部73は、下方から上方に向けて内すぼまり状に傾斜したテーパ面73aとしてある。
【0048】
この実施の形態にあってはまた、アーム70の重心Gが、前記軸突起71aの軸線を通る垂線L1に対して、当該アーム70の当接部73側に位置するように設定してある。この結果、前記アーム70には、かかる当接部73側を前記軸突起71aの軸線を中心に下方に引き下げる向きに回動させる力が働くこととなるが、この力によりかかる当接部73は前記底面52にに載せ置かれたウエイト60の上部周面に当接され、かかるアーム70は当該ウエイト60が移動されない状態において、一定の位置に維持される。この実施の形態にあっては、かかるウエイト60が移動されない状態において、前記アーム70が略水平に位置されるようにしてある。
【0049】
ウエイト60を移動させる所定の振動が作用された場合、移動された当該ウエイト60が前記当接部73を上方に向けて押し上げるに至る。このように当接部73が押し上げられ、この当接部73が設けられている側が上げられると、アーム70は、前記軸突起71aの軸線を中心に、前記引っ掛け部72側を下方に向けて回動させる。
【0050】
前記当接部73は、少なくとも前記ウエイト60の重心Gを挟んだ両側に設けた上方に向けて内すぼまり状をなすテーパ面73aとして構成してあるため、かかるウエイト60が前記ケース50内において当該ケース50の開口51側あるいは奥側50’のいずれの向きに移動されても、必ず当該ウエイト60により前記当接部73を押圧させることができる。
【0051】
すなわち、かかるウエイト60が前記ケース50の開口51側に移動される向きの所定の振動が作用された場合には、当該ケース50の開口51側にある当接部73を移動されるウエイト60により押し上げ、また、かかるウエイト60が前記ケース50の奥側50’に移動される向きの所定の振動が作用された場合には、当該ケース50の奥側50’にある当接部73を移動されるウエイト60により押し上げることができ、これにより、前記アーム70の引っ掛け部72側をそれぞれ下方に向けて回動させることができる。
【0052】
なお、前記ケース50の底面52からは、上方に向けて、前記球状をなすウエイト60の移動を所定の範囲で許容する仕切り板53が設けてある。
【0053】
次いで、前記フック受Uは、この実施の形態にあっては、前記アーム70の引っ掛け部72を構成する鉛直部72aおよび頭部72bを、当該アーム70のこの引っ掛け部72側の下方への回動に伴って上方から受け入れる枠体状として構成してある。
【0054】
より具体的には、かかるフック受Uは、鉛直方向に沿って配される可動側部材Mの面への取付板部82と、この取付板部82の一面側から、水平方向に向けて突き出され、かつ、この突き出し端81側に向けて互いに漸次近接され、この突き出し端81において互いに連設された一対の枠構成体83a、83aよりなる枠部材83とを備えている。そして、かかる枠部材83と取付板部82とに囲まれた空間内に前記アーム70の引っ掛け部72が前記回動により受け入れられると共に、このように受け入れられたアーム70の引っ掛け部72に対し、前記枠部材83における突き出し端81の内側面を前記アーム70の引っ掛け部72の鉛直部72aに接しさせ、かつ、当該突き出し端81の下面をかかる引っ掛け部72の頭部72b上面に接しさせるようにして、かかる引っ掛け部72をこの突き出し端81をもって掛合させることができる構成としてある。すなわち、この実施の形態にあっては、かかるフック受Uにおける枠部材83の突き出し端81が前記引っ掛け部72への掛合部80とされる。
【0055】
また、この実施の形態にあっては、前記フック受Uにおける取付板部82の下縁部から、前記枠部材83の掛合部80に向けて突き出す弾性片84が備えられており、かかる掛合部80に前記引っ掛け部72が掛合された状態において、この弾性片84がかかる引っ掛け部72の頭部72bをこの頭部72bの上面が前記掛合部80を構成する枠部材83の突き出し端81の下面に密着するように弾性的に押圧する構成としてある。
【0056】
この実施の形態にかかるラッチR2は、以上の構成を備えることから、前記フック体Fにおける前記アーム70の引っ掛け部72が前記可動側部材Mの側に突き出すように、前記固定側部材Sにおける水平方向に沿った面部に、前記ケース50の上部を取り付けると共に、前記可動側部材Mにおける鉛直方向に沿った面部に、前記フック受Uにおける掛合部80が、前記フック体Fの引っ掛け部72の下方であって、この引っ掛け部72と前記アーム70の回動軸71、すなわち、前記軸突起71aとの間に位置されるように、かかるフック受Uの取付板部82を取り付けることにより、所定の振動に伴う可動側部材Mの移動をこのラッチR2をもって阻止することができる。
【0057】
すなわち、第一に、所定の振動により前記ウエイト60が移動されることに伴って、前記アーム70の引っ掛け部72が下方に回動されると、このように下方に回動されたアーム70の引っ掛け部72は、前記フック受Uの枠部材83と取付板部82とに囲まれた空間内に入り込むに至る。第二に、前記所定の振動により、あるいは、この所定の振動に伴って落下した収納物による可動側部材Mの押圧などにより、可動側部材Mが固定側部材Sから離れ出す向きに移動されると、これに伴ってフック受Uも固定側部材Sから離れる向きに移動され、この移動により前記空間内に入り込んだアーム70の引っ掛け部72はフック受Uの掛合部80に掛合される位置まで移動され、当該掛合部80に前記のように掛合される。この掛合により、この掛合位置から先への前記可動側部材Mの移動が阻止される。
【0058】
前記弾性片84の前記引っ掛け部72の頭部72bの弾性的な押圧により、この掛合状態は維持される。この掛合状態の解除は、この実施の形態にあっては、前記引っ掛け部72を前記掛合部80に掛合させる位置まで前記固定側部材Sから離れ出した可動側部材Mを固定側部材Sの側に近付く向きに移動させることにより、前記頭部72bにより前記弾性片84の先端を下方に押し上げて、この弾性片84の先端と前記掛合部80との間から前記引っ掛け部72を抜き出すことによりなすことができる。
【0059】
【発明の効果】
この発明にかかるラッチRによれば、地震などによる所定の振動が作用されることに伴って、ウエイト20・60を移動させることができ、この移動されたウエイト20・60により当接部34・73を押圧して、アーム30・70を、当該アーム30・70の引っ掛け部32・72がフック受Uの掛合部40・80に掛合される位置まで回動させることができる。この結果、かかる所定の振動による固定側部材Sから離れ出す向きの可動側部材Mの移動を阻止することができる。
【0060】
特に、前記アーム30・70の当接部34・73が、前記ウエイト20・60を挟んだ前記ケース10・50の奥側10’・50’と当該ケース10・50における前記アーム30・70の突き出し側10”・50”とに少なくとも設けてあることから、ウエイト20・60をケース10・50の奥側10’・50’に移動させる所定の振動が作用された場合にあっても、また、ウエイト20・60をケース10・50におけるアーム30・70の突き出し側10”・50”に移動させる所定の振動が作用された場合にあっても、前記アーム30・70を、当該アーム30・70の引っ掛け部32・72がフック受Uの掛合部40・80に掛合される位置まで回動させることができ、少なくとも、異なる二つの向きの所定の振動が作用された場合において、それぞれ、前記固定側部材Sから離れ出す向きの可動側部材Mの移動を阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ラッチR1の分解斜視図
【図2】ラッチR1の使用状態を示す縦断面図
【図3】ラッチR1の使用状態を示す縦断面図(掛合状態)
【図4】ラッチR1の使用状態を示す縦断面図(掛合状態)
【図5】ラッチR2の使用状態を示す縦断面図
【符号の説明】
R ラッチ
S 固定側部材
M 可動側部材
F フック体
U フック受
10 ケース
10’ ケース10の奥側
10” ケース10におけるアーム30の突き出し側
20 ウエイト
30 アーム
31 回動軸
32 引っ掛け部
34 当接部
40 掛合部
50 ケース
50’ ケース10の奥側
50” ケース10におけるアーム30の突き出し側
60 ウエイト
70 アーム
71 回動軸
72 引っ掛け部
73 当接部
80 掛合部

Claims (1)

  1. 所定の振動により移動可能なウエイトを収めたケースと、前記ケースに回動可能に組み付けられると共に、当該回動の回動軸を挟んだ一方側に引っ掛け部を、かつ、他方側に前記ウエイトに対する当接部を備え、当該引っ掛け部側を前記ケースから外方に突き出させるアームとを備えたフック体と、このフック体における前記アームの引っ掛け部と、当該アームの前記回動軸との間に、当該アームの前記引っ掛け部への掛合部を位置させるフック受とを有し、
    このフック体及びフック受の一方を固定側部材に、他方を当該固定側部材から離れ出す向きに移動可能に組み付けられる可動側部材に備え付けて、前記所定の振動による可動側部材の移動を阻止するラッチであって、
    前記アームにおける前記ウエイトに対する当接部が、当該ウエイトを挟んだ前記ケースの奥側と当該ケースにおける前記アームの突き出し側とに少なくとも設けてあり、
    前記所定の振動によりウエイトが移動されることにより、このウエイトが前記アームの当接部を押圧して、前記回動軸を中心に当該アームの引っ掛け部が前記フック受の掛合部に掛合される位置まで回動されることを特徴とするラッチ。
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